JP2010009393A - 道路交通システム及びカーボンオフセット処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】道路を走行する車両に搭載された車載装置から得られる情報を利用して、煩雑な申請手続などを要することなく、カーボンオフセットのサービスを自動的に行なうことが可能な道路交通システムを提供することにある。
【解決手段】カーボンオフセットサービスを自動的に行なう仕組みを有する道路交通システムが開示されている。ETCシステムを管理するセンタシステム10は、走行する車両のETC通行料金の収受処理を実行する共に、車両のカーボンオフセット認証処理を自動的に実行する。センタシステム10は、車両の走行に伴うカーボン排出量に応じたカーボンオフセットポイントを算出し、カーボンオフセット認証機関から認証による証明書の発行を要求してユーザに提供するまでの一連の処理を実行する。
【選択図】 図1
【解決手段】カーボンオフセットサービスを自動的に行なう仕組みを有する道路交通システムが開示されている。ETCシステムを管理するセンタシステム10は、走行する車両のETC通行料金の収受処理を実行する共に、車両のカーボンオフセット認証処理を自動的に実行する。センタシステム10は、車両の走行に伴うカーボン排出量に応じたカーボンオフセットポイントを算出し、カーボンオフセット認証機関から認証による証明書の発行を要求してユーザに提供するまでの一連の処理を実行する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、道路を走行する車両に搭載された車載装置との間で情報を交換する機能する道路交通システムに関し、特に、車両のカーボンオフセット処理を行なう機能を含む道路交通システムに関する。
近年、有料道路において、ETC(Electronic Toll Collection)システムと称するノンストップでの自動料金収受システムが普及しつつある。このシステムは、自動車などの車両に設置されたETC車載装置と、道路上に設置された専用の路側装置(無線設備を有するETCゲート)とが無線通信により接続し、ETCゲートを車両が通過した時点で、自動的に通行料金を課金することができる(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、地球温暖化対策の一環として、二酸化炭素(以下、カーボンと表記する場合がある)の排出量を削減することを目的として、いわゆるカーボンオフセットと呼ぶ仕組みが注目されている(例えば、非特許文献1,2を参照)。この仕組みは、車両が走行時に排出するカーボン排出量に対する負担金(カーボンオフセット情報と表記する場合がある)を算出し、非営利法人(NPO)などが運営するカーボンオフセット認証機関に対して寄付金として寄付することにより、カーボンオフセットの認証を受けるというものである。
特開2000−242886号公報
Carbon PASS URL : http://carbonpass.jp/(2008年2月15日にアクセス)
ICLEI URL : http://www.iclei.org/(2008年2月15日にアクセス)
道路利用者である車両のユーザが、カーボンオフセット処理、即ちカーボン排出量に対する負担金を算出してカーボンオフセット認証機関に寄付することを行なうためには、例えば非特許文献1のWebサイトにアクセスして、カーボンオフセットの認証を受けるまでの一連のサービスの提供を受けることになる。
即ち、車両のユーザは、例えばWeb上において個別に申請し、例えば走行距離などを入力してカーボン排出量に対する負担金(カーボンオフセット情報)を算出し、この負担金を銀行振り込みなどで寄付金として送金する手間が要求される。この場合、カーボンオフセットのサービス提供を受けるための申請に必要な情報入手や、煩雑な申請手続が要求される。
このようなカーボンオフセットの仕組みにおいて、例えばETC車載装置を利用して、自動的にカーボンオフセット負担金を計算して、カーボンオフセットの認証を受けるまでのサービスを自動的に行なうことができれば、ユーザは煩雑な申請手続などを省略することが可能となる。
そこで、本発明の目的は、道路を走行する車両に搭載された車載装置から得られる情報を利用して、煩雑な申請手続などを要することなく、カーボンオフセットのサービスを自動的に行なうことが可能な道路交通システムを提供することにある。
本発明の観点は、車両の走行に伴うカーボン排出量に応じたカーボンオフセット負担金を算出し、カーボンオフセット認証処理を行なうまでの一連のサービスを自動的に行なう仕組みを有する道路交通システムである。
本発明の観点に従った道路交通システムは、道路を走行する車両に搭載された車載装置との間で無線通信を行なう無線通信手段と、前記無線通信手段を介して前記車載装置から送信される情報に基づいて、前記車両を識別する識別情報及び前記車両の走行状態を示す走行情報を含む情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報に基づいて、カーボンオフセット金額を算出するカーボンオフセット算出手段と、前記カーボンオフセット金額に基づいて、指定のカーボンオフセット認証機関と前記車両の利用者との間でのカーボンオフセット認証処理を支援するカーボンオフセット情報処理手段とを備えた構成である。
本発明によれば、道路を走行する車両に搭載された車載装置から得られる情報を利用して、煩雑な申請手続などを要することなく、カーボンオフセットのサービスを自動的に行なうことが可能な道路交通システムを提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の各実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(システムの構成)
図1は、本実施形態に関するカーボンオフセットのサービスの仕組みを説明するためのブロック図である。図2は、本実施形態に関する道路交通システムをETCシステムに適用する場合の概念図である。図3は、本実施形態に関する道路交通システムをETCシステムに適用する場合のシステム構成を示すブロック図である。
(システムの構成)
図1は、本実施形態に関するカーボンオフセットのサービスの仕組みを説明するためのブロック図である。図2は、本実施形態に関する道路交通システムをETCシステムに適用する場合の概念図である。図3は、本実施形態に関する道路交通システムをETCシステムに適用する場合のシステム構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の道路交通システムを利用して、例えば高速道路利用者である車両のユーザ2は自動的に、カーボンオフセットの負担金(寄付金)を含む道路の通行料金100を道路及びシステムの管理者である道路管理者1に支払う。道路管理者1が管理する道路交通システムは、後述するように、カーボンオフセットサービス処理を実行するセンタシステム10を有する。
即ち、センタシステム10は、ユーザ2から収受した料金100の中からカーボンオフセットの負担金を募金110として、例えばNPO(非営利組織)であるカーボンオフセット認証機関3に対して送金する。カーボンオフセット認証機関3は、所定のカーボンオフセット認証(カーボン排出量に応じた負担の証明)を行なって、その証明書(ここでは電子データ)120をセンタシステム10に伝送する。
センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から伝送された証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に提供する。ユーザ2は、当該Webページをアクセスすることにより、カーボンオフセット認証を受けたことを確認することができる。
以下図2及び図3を参照して、図1に示すカーボンオフセットのサービスの仕組みを実現するためのシステムの要部を説明する。
本実施形態の道路交通システムはETCシステムに適用し、図2に示すように、ユーザの車両20に搭載された車載装置21との間で、無線通信(特に、DSRC:狭域無線通信)により情報を交換することにより、ETC処理(自動料金収受処理)及びカーボンオフセット処理を実行する。
ETCシステムでは、高速道路11のインターチェンジ(IC)入口やIC出口には、ETCゲート及び路側装置14A,14BからなるETCゲート装置14が設置されている。さらに、本実施形態では、ETCゲート装置14の近傍に、DSRCアンテナ12がアンテナ固定部材13により設置されている。車載装置21は、本体に取り付けられたDSRCアンテナ22を介して、DSRCアンテナ12との間で無線通信を行なう。
DSRCアンテナ12及びETCゲート装置14は、図3に示すように、無線通信によりセンタシステム10に接続されている。センタシステム10は、中央情報処理用サーバであり、カーボンオフセットポイント処理部10A、料金収受処理部10B、及びカーボンオフセット認証処理部10Cを有する。なお、センタシステム10は、CPUなどのハードウエア及び各処理部10A〜10Cの機能を実現するソフトウェアを有するコンピュータシステムである。
センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介する無線通信により、車載装置21から送信される走行情報(後述するカーボンオフセット処理に必要な情報)を収集する。また、センタシステム10は、ETCゲート装置14から送信されるETC処理(自動料金収受処理)に必要な情報(ETC通行情報)を収集する。
また、センタシステム10は、IPネットワーク(インターネット)を介してカーボンオフセット認証機関3に接続し、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3に対して送金する。また、センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3により発行された所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120を受信する。
(システムの動作)
以下、図4及び図5のフローチャートを参照して、本実施形態のシステムの動作を説明する。まず、図4のフローチャートを参照して、基本的動作を説明する。
以下、図4及び図5のフローチャートを参照して、本実施形態のシステムの動作を説明する。まず、図4のフローチャートを参照して、基本的動作を説明する。
図2に示すように、車両20が高速道路11を走行中に、DSRCアンテナ12の有効範囲に入ると、車載装置21から発信される走行情報が無線通信によりDSRCアンテナ12に受信される。センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介して車載装置21から送信される走行情報を収集する(ステップS1)。
ここで、車載装置21には、ETCシステムに適用するETC用装置と共に、カーボンオフセット処理用装置(便宜的にデータ収集BOXと表記する)が組み込まれている。ETC用装置には、着脱可能なICカード(ETCカード)のICカードインターフェース(I/F)、セキュリティモジュール、ETC処理部、コントローラ、及び無線通信モジュールなどが含まれている。ETCカードは、ETCシステムによる自動料金収受処理に必要な情報、即ちカードIDや課金情報などのETC情報を記録するための記録媒体である。
データ収集BOXは、走行中の車両の速度(車速)、回転数、燃料消費量、走行距離などを含む走行情報を、DSRCアンテナ22から発信する。
センタシステム10は、収集した走行情報を使用して、カーボンオフセットポイント処理部10Aでカーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を算出する(ステップS2)。具体的には、センタシステム10は、走行情報から当該車両20が走行中に排出したカーボン排出量を算出し、このカーボン排出量に応じたカーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を決定する。
一方、車両20がIC入口及びIC出口のETCゲート装置14を通過すると、センタシステム10は、ETCゲート装置14からETC通行情報を収集し、料金収受処理部10Bで通行料金の算出処理などを実行する。これにより、センタシステム10は、高速道路11の通行料金とカーボンオフセット金額の合計を算出して、ユーザから集金する処理(通常では、クレジットカードによる自動決済処理)を実行する。
次に、センタシステム10は、カーボンオフセット認証処理部10Cにより、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3の口座に送金する。また、センタシステム10は、インターネットを介してカーボンオフセット認証機関3に接続し、カーボンオフセット認証機関3に対して所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120の発行を要求する(ステップS4)。カーボンオフセット認証機関3は、所定の手続により、要求された車両20のユーザに対するカーボンオフセット認証(カーボン排出量に応じた負担の証明)を行なって、その証明書(電子データ)120をセンタシステム10に伝送する。
センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に掲載する形式で提供する(ステップS5)。ユーザは、当該Webページをアクセスすることにより、カーボンオフセット認証機関3が発行した証明書を確認またはダウンロードにより取得することができる。
(カーボンオフセットポイントの算出方法)
以上のような基本的動作において、図5のフローチャートを参照して、カーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明する。
以上のような基本的動作において、図5のフローチャートを参照して、カーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明する。
まず、車両20が高速道路11の出口に接近すると、センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介して車載装置21から送信される走行情報を収集する。さらに、センタシステム10は、車両20がIC出口のETCゲート装置14を通過すると、ETCゲート装置14からETC通行情報を収集する。このとき、センタシステム10は、ETC通行情報から車両20の車種(ここでは、大型車、中型車、小型車)の情報を取得する(ステップS11)。また、センタシステム10は、IC入口及びIC出口のETC通行情報に基づいて、車両20の走行距離を算出する(ステップS12)。
センタシステム10は、走行距離及び車両の大きさ(車種)に応じた係数を使用してカーボン排出量を計算する演算式により、当該車両20のカーボン排出量を算出する。即ち、センタシステム10は、取得した車種の情報から車両20が大型車、中型車、小型車のいずれかであるかを判定する(ステップS13)。
車両20が小型車の場合には、センタシステム10は、「走行距離×小型車係数」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS14)。また、車両20が中型車の場合には、センタシステム10は、「走行距離×中型車係数」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS15)。さらに、車両20が大型車の場合には、センタシステム10は、「走行距離×大型車係数」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS16)。
センタシステム10は、算出したカーボン排出量に基づいて、カーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を算出する(ステップS17)。ここで、センタシステム10は、一連のカーボンオフセット認証処理を実行する(ステップS18)。即ち、センタシステム10は、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3の口座に送金し、カーボンオフセット認証機関3に対して所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120の発行を要求する。
また、センタシステム10は、ETC通行情報に基づいて通行料金を算出し、高速道路11の通行料金とカーボンオフセット金額の合計を算出して、ユーザから集金する料金収受処理を実行する(ステップS19)。この後、センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に掲載する形式でユーザに提供する。
なお、本実施形態の処理手順において、ステップS18に示すカーボンオフセット認証処理を、ステップS19に示す料金収受処理の後に実行する手順でもよい。
以上のように本実施形態のシステムであれば、高速道路11を走行する車両20に対して、高速道路11の通行料金の徴収に合わせて、車両20の車種及び走行距離に基づいて算出するカーボン排出量に基づいたカーボンオフセットの負担金を自動的に徴収することができる。さらに、カーボンオフセット認証機関3に対して、ユーザから徴収したカーボンオフセットの負担金を募金として送金し、この送金に基づいてカーボンオフセット認証機関3の認証による証明書の発行を要求する一連のカーボンオフセット認証処理を自動的に行なう。車両20のユーザは、カーボンオフセット認証機関3が発行した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上で確認し、必要に応じてダウンロードにより取得することができる。
なお、本実施形態では、カーボンオフセット認証機関3の認証による証明書の発行は、ネットワークを介して行なう方法について説明したが、これに限ることなく別の方法でもよい。例えば、高速道路11の料金所に、証明書を発行できる証明書発行システムを設置する方法である。センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、当該証明書発行システムに送信する。証明書発行システムとは、具体的には、センタシステム10と通信可能なパーソナルコンピュータとプリンタから構成されるシステムである。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
図6は、第2の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
まず、車両20が高速道路11の出口に接近すると、センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介して車載装置21から送信される走行情報を収集する。さらに、センタシステム10は、車両20がIC入口及びIC出口のETCゲート装置14を通過すると、ETCゲート装置14からETC通行情報を収集する。
センタシステム10は、ETC通行情報から車両20の車種(ここでは、大型車、中型車、小型車)の情報を取得する(ステップS21)。また、センタシステム10は、IC入口及びIC出口のETC通行情報に基づいて、車両20の走行距離を算出する(ステップS22)。さらに、センタシステム10は、ETC通行情報からETC−ID情報を取得し、このETC−ID情報に基づいてETC登録情報に含まれる車両種別情報(乗用車、トラックなどの種別)を取得する(ステップS23)。
センタシステム10は、走行距離及び車両の種別に応じた排出係数を使用してカーボン排出量を計算する演算式により、当該車両20のカーボン排出量を算出する。センタシステム10は、予め用意されたテーブル情報から、車両の種別に対応する排出係数を検索する(ステップS24)。
車両20の種別がテーブル情報に登録されていない場合、例えば外車や既に生産中止になっている旧車などの場合、センタシステム10は、「走行距離×標準係数」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS25のNO,S27)。一方、車両20の種別がテーブル情報に登録されている場合には、センタシステム10は、「走行距離×種別の排出係数」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS25のYES,S26)。
以下は第1の実施形態と同様の手順となり、センタシステム10は、算出したカーボン排出量に基づいて、カーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を算出する(ステップS28)。さらに、センタシステム10は、一連のカーボンオフセット認証処理を実行する(ステップS29)。即ち、センタシステム10は、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3の口座に送金し、カーボンオフセット認証機関3に対して所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120の発行を要求する。
また、センタシステム10は、ETC通行情報に基づいて通行料金を算出し、高速道路11の通行料金とカーボンオフセット金額の合計を算出して、ユーザから集金する料金収受処理を実行する(ステップS30)。この後、センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に掲載する形式でユーザに提供する。
なお、本実施形態の処理手順においても、ステップS29に示すカーボンオフセット認証処理を、ステップS30に示す料金収受処理の後に実行する手順でもよい。
以上のように本実施形態のシステムにおいても、高速道路11を走行する車両20に対して、高速道路11の通行料金の徴収に合わせて、車両20の車種及び走行距離に基づいて算出するカーボン排出量に基づいたカーボンオフセットの負担金を自動的に徴収することができる。さらに、カーボンオフセット認証機関3に対して、ユーザから徴収したカーボンオフセットの負担金を募金として送金し、この送金に基づいてカーボンオフセット認証機関3の認証による証明書の発行を要求する一連のカーボンオフセット認証処理を自動的に行なうことができる。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
図7は、第3の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
まず、車両20が高速道路11の出口に接近し、センタシステム10は、車両20がIC出口のETCゲート装置14を通過すると、ETCゲート装置14からETC通行情報を収集する(ステップS31)。さらに、センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介して車載装置21から送信される走行情報を収集する(ステップS32)。
センタシステム10は、ETC通行情報から車両20の車種(大型車、中型車、小型車)の情報を取得し、かつ走行情報から走行距離及び走行状態(具体的には回転数)を取得する。センタシステム10は、走行距離、車両の大きさ(車種)に応じた係数、及び走行状態(回転数)を使用してカーボン排出量を計算する演算式により、当該車両20のカーボン排出量を算出する。具体的には、センタシステム10は、「走行距離×車種係数×走行状態(回転数)」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する(ステップS33)。ここで、車種係数は、前述したように、車両20の車種(大型車、中型車、小型車)毎に設定されている排出係数である。
以下は第1の実施形態と同様の手順となり、センタシステム10は、算出したカーボン排出量に基づいて、カーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を算出する(ステップS34)。さらに、センタシステム10は、一連のカーボンオフセット認証処理を実行する(ステップS35)。即ち、センタシステム10は、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3の口座に送金し、カーボンオフセット認証機関3に対して所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120の発行を要求する。
また、センタシステム10は、ETC通行情報に基づいて通行料金を算出し、高速道路11の通行料金とカーボンオフセット金額の合計を算出して、ユーザから集金する料金収受処理を実行する(ステップS36)。この後、センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に掲載する形式でユーザに提供する。
以上のように本実施形態のシステムにおいても、高速道路11を走行する車両20に対して、高速道路11の通行料金の徴収に合わせて、車両20の車種及び走行距離に基づいて算出するカーボン排出量に基づいたカーボンオフセットの負担金を自動的に徴収することができる。この場合、カーボン排出量を計算する演算式は、車両20の走行状態(回転数)をパラメータとして使用するため、相対的に車両20の実走行に近いカーボン排出量を算出することが可能となる。
さらに、カーボンオフセット認証機関3に対して、ユーザから徴収したカーボンオフセットの負担金を募金として送金し、この送金に基づいてカーボンオフセット認証機関3の認証による証明書の発行を要求する一連のカーボンオフセット認証処理を自動的に行なうことができる。
[第4の実施形態]
図8は、第4の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
図8は、第4の実施形態に関するカーボンオフセットポイントを算出する具体的手順を含むシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態のシステムは、図1から図3に示す構成と同様であり、図4のフローチャートに示す基本的動作を実行する。
まず、車両20が高速道路11の出口に接近し、センタシステム10は、車両20がIC出口のETCゲート装置14を通過すると、ETCゲート装置14からETC通行情報を収集する(ステップS41)。さらに、センタシステム10は、DSRCアンテナ12を介して車載装置21から送信される走行情報及カーボン排出情報を収集する(ステップS42)。
即ち、本実施形態では、車載装置21のデータ収集BOXは、走行情報を使用して、カーボン排出量を算出する演算を実行する機能を含む構成である。データ収集BOXは、走行情報から走行距離及び走行状態(回転数)を取得し、「走行距離×車種係数×走行状態(回転数)」の演算式により車両20のカーボン排出量を算出する。データ収集BOXは、算出したカーボン排出量を示すカーボン排出情報を、DSRCアンテナ22を介してDSRCアンテナ12に送信する。
以下は第1の実施形態と同様の手順となり、センタシステム10は、データ収集BOXから送信されたカーボン排出情報に基づいて、カーボンオフセットポイント(負担金または募金の金額)を算出する(ステップS43)。さらに、センタシステム10は、一連のカーボンオフセット認証処理を実行する。即ち、センタシステム10は、カーボンオフセットの負担金を募金110としてカーボンオフセット認証機関3の口座に送金し、カーボンオフセット認証機関3に対して所定のカーボンオフセット証明書(電子データ)120の発行を要求する。
また、センタシステム10は、ETC通行情報に基づいて通行料金を算出し、高速道路11の通行料金とカーボンオフセット金額の合計を算出して、ユーザから集金する料金収受処理を実行する(ステップS44)。この後、センタシステム10は、カーボンオフセット認証機関3から取得した証明書(電子データ)120を、インターネットのWebページ上に掲載する形式でユーザに提供する。
以上のように本実施形態のシステムにおいても、高速道路11を走行する車両20に対して、高速道路11の通行料金の徴収に合わせて、車両20のカーボン排出量に基づいたカーボンオフセットの負担金を自動的に徴収することができる。この場合、車載装置21のデータ収集BOXは、走行情報を使用して、カーボン排出量を算出する演算を実行する機能を含む構成である。従って、センタシステム10は、カーボン排出量は計算する演算処理に対する処理負担を軽減できる。
さらに、カーボンオフセット認証機関3に対して、ユーザから徴収したカーボンオフセットの負担金を募金として送金し、この送金に基づいてカーボンオフセット認証機関3の認証による証明書の発行を要求する一連のカーボンオフセット認証処理を自動的に行なうことができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態において、DSRCアンテナ22とETCゲート装置14とを1つのアンテナに統合して、センタシステム10と車載装置21とが通信するように構成してもよい。また、センタシステム10の機能を、路側装置14A,14Bが備えるように構成してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
3…カーボンオフセット認証機関、10…センタシステム、
10A…カーボンオフセットポイント処理部、10B…料金収受処理部、
10C…カーボンオフセット認証処理部、11…道路(高速道路)、
12…DSRCアンテナ、13…アンテナ固定部材、14…ETCゲート装置、
20…車両、21…車載装置、22…DSRCアンテナ。
10A…カーボンオフセットポイント処理部、10B…料金収受処理部、
10C…カーボンオフセット認証処理部、11…道路(高速道路)、
12…DSRCアンテナ、13…アンテナ固定部材、14…ETCゲート装置、
20…車両、21…車載装置、22…DSRCアンテナ。
Claims (12)
- 道路を走行する車両に搭載された車載装置との間で無線通信を行なう無線通信手段と、
前記無線通信手段を介して前記車載装置から送信される情報に基づいて、前記車両を識別する識別情報及び前記車両の走行状態を示す走行情報を含む情報を収集する情報収集手段と、
前記情報収集手段により収集された情報に基づいて、カーボンオフセット金額を算出するカーボンオフセット算出手段と、
前記カーボンオフセット金額に基づいて、指定のカーボンオフセット認証機関と前記車両の利用者との間でのカーボンオフセット認証処理を支援するカーボンオフセット情報処理手段と
を具備したことを特徴とする道路交通システム。 - 前記車載装置から送信される情報に基づいて、有料道路を走行する車両の通行料金を算出する通行料金算出手段と、
前記通行料金算出手段により算出された通行料金の収受と共に、前記カーボンオフセット算出手段により算出されたカーボンオフセット金額の寄付を行なう処理を実行する料金処理手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の道路交通システム。 - 前記カーボンオフセット情報処理手段は、
前記カーボンオフセット算出手段により算出されたカーボンオフセット金額の寄付に基づいて、前記車両の利用者がカーボンオフセット認証されたことを証明する証明書の発行を前記カーボンオフセット認証機関に対して要求する手段を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の道路交通システム。 - 前記カーボンオフセット情報処理手段は、
前記カーボンオフセット認証機関から発行された前記証明書を、前記車両の利用者に提供する手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の道路交通システム。 - 前記車両の走行距離を算出する走行距離算出手段を有し、
前記カーボンオフセット算出手段は、
前記情報収集手段により収集された情報から前記車両の車種を判別する情報を取得し、
前記走行距離と前記車種毎のカーボン排出係数を使用する演算式に基づいて、前記車両のカーボン排出量を算出し、
前記カーボン排出量に基づいて前記カーボンオフセット金額を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の道路交通システム。 - 前記車両の走行距離を算出する走行距離算出手段と、
前記車両の車種毎にカーボン排出係数が割り当てられたテーブル情報を記憶する手段とを有し、
前記カーボンオフセット算出手段は、
前記情報収集手段により収集された情報から前記車種を判別する情報を取得し、
判別した前記車種に対応するカーボン排出係数を前記テーブル情報から取得し、
取得したカーボン排出係数と前記走行距離を使用する演算式に基づいて、前記車両のカーボン排出量を算出し、
前記カーボン排出量に基づいて前記カーボンオフセット金額を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の道路交通システム。 - 前記車両の走行距離を算出する走行距離算出手段と、
前記カーボンオフセット算出手段は、
前記情報収集手段により収集された情報から前記車両の車種及び回転数を判別する情報を取得し、
前記車種に対応するカーボン排出係数、前記走行距離及び前記回転数を使用する演算式に基づいて、前記車両のカーボン排出量を算出し、
前記カーボン排出量に基づいて前記カーボンオフセット金額を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の道路交通システム。 - 前記カーボンオフセット算出手段は、
前記情報収集手段により収集された情報から前記車両の車種、回転数及びカーボン排出量を示す情報を取得し、
前記カーボン排出量に基づいて前記カーボンオフセット金額を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の道路交通システム。 - 道路を走行する車両に搭載された車載装置との間で無線通信を行なう無線通信手段と、前記無線通信手段を介して前記車載装置から送信される情報に基づいて、前記車両を識別する識別情報及び前記車両の走行状態を示す走行情報を含む情報を収集する情報収集手段とを有する道路交通システムに適用するカーボンオフセット処理方法であって、
前記情報収集手段により収集された情報に基づいて、カーボンオフセット金額を算出する処理と、
前記カーボンオフセット金額に基づいて、指定のカーボンオフセット認証機関と前記車両の利用者との間でのカーボンオフセット認証処理を支援するカーボンオフセット情報処理と
を実行することを特徴とするカーボンオフセット処理方法。 - 前記車載装置から送信される情報に基づいて、有料道路を走行する車両の通行料金を算出する処理と、
前記通行料金の収受と共に、前記カーボンオフセット金額の寄付を行なう処理と
をさらに実行することを特徴とする請求項9に記載のカーボンオフセット処理方法。 - 前記算出されたカーボンオフセット金額の寄付に基づいて、前記車両の利用者がカーボンオフセット認証されたことを証明する証明書の発行を前記カーボンオフセット認証機関に対して要求する処理と、
前記カーボンオフセット認証機関から発行された前記証明書をネットワークを介して前記車両の利用者に提供する処理と
をさらに実行することを特徴とする請求項10に記載のカーボンオフセット処理方法。 - 前記車両の走行距離を算出する処理を実行し、
前記カーボンオフセット金額を算出する処理には、
前記情報収集手段により収集された情報から前記車両の車種を判別する情報を取得する処理と、
前記走行距離と前記車種毎のカーボン排出係数を使用する演算式に基づいて、前記車両のカーボン排出量を算出する処理と、
前記カーボン排出量に基づいて前記カーボンオフセット金額を算出する処理が含まれることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のカーボンオフセット処理方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008169072A JP2010009393A (ja) | 2008-06-27 | 2008-06-27 | 道路交通システム及びカーボンオフセット処理方法 |
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JP2008169072A JP2010009393A (ja) | 2008-06-27 | 2008-06-27 | 道路交通システム及びカーボンオフセット処理方法 |
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- 2008-06-27 JP JP2008169072A patent/JP2010009393A/ja active Pending
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