JP2010006833A - ボツリヌス神経毒b受容体およびその使用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】BoNT/Bと細胞表面のBoNT/B受容体との間の結合を低下させる作用物質を使用する。前記作用物質は、ガングリオシド及びポリペプチドを含み、ポリペプチドは、以下の(a)又は(b)のポリペプチドである。
(a)配列番号7のアミノ酸40−60からなるポリペプチド、
(b)アミノ酸配列(a)において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチドからなり、かつBoNT/Bに対する結合活性を有するポリペプチド。
【選択図】なし
Description
本出現は、米国仮特許出願60/422,951(2002年10月31日出願)および米国仮特許出願60/498,128(2003年8月27日出願)(両出願は参照により本明細書に含まれる)の優先権を主張する。
連邦政府支援研究開発に関する記述
本発明は、以下の機関の助成金により合衆国政府の支援を受けて達成された:NIH MH61876およびGM56827。合衆国政府は本発明に関して一定の権利を有する。
クロストリジウムの神経毒(CNT)はこれまでに知られているもっとも強い毒性物質である。8つの関連する毒素、7つのボツリヌス神経毒(BoNT/A−G)および破傷風神経毒(TeNT)が存在する(Sciavo et al., 2000; Simpson, 1981)。BoNTはボツリヌス中毒症を引き起こし、潜在的な生物兵器である(Arnon et al., 2001; Manhant et al., 2000)。
BoNTおよびTeNTはそれぞれ重鎖および軽鎖を含み、重鎖は特定の神経末端表面との結合を仲介する。エンドサイトーシスによっていったん内在化されると、前記軽鎖は小胞管腔から細胞質に移動し、前記細胞質で亜鉛依存プロテアーゼとして機能する(Schiavo et al., 2000)。軽鎖は、シンタキシン、SNAP-25およびシナプトブレビン(syb)で構成される保存膜融合複合体の1つまたは2つ以上の成分を切断し、それによってエキソサイトーシスを阻止する(Blasi et al., 1993a; Blasi et al., 1993b; Schiavo et al., 1992; Schiavo et al., 1993)。Ca2+惹起エキソサイトーシスを選択的に破壊するその能力のために、CNTは膜融合およびシナプス伝達の研究のための重要なツールとなった(Jahn and Nieman, 1994)。
CNTの作用の第一段階はニューロン表面の受容体との結合を含む。これまでの証拠により、前記受容体はガンングリオシドおよびタンパク質で構成され、これらは協同して高親和性毒素結合部位を形成することが示唆されている。また別には、ガングリオシドは、CNTを捕捉して細胞表面受容体タンパク質との相互作用を促進する比較的低い親和性を有する毒素結合部位を構成するかもしれない(Montecucco, 1986; Nishiki et al., 1996a)。ガングリオシドは、形質膜の外側小葉に存在する普遍的なスフィンゴ糖脂質である。スフィンゴ糖脂質は、それらの頭基に存在するシアル酸の数および位置によって分類される。ポリシアリオガングリオシド(前記はニューロンおよび神経内分泌細胞にほぼ例外なく存在する)は、もっとも高いアビジチーでCNTと結合する(Halpern and Neale, 1995)。
タンパク質成分もまた毒素-細胞認識に明瞭に必要であるが、毒素の侵入を仲介するタンパク質は未だ特定されていない(Schiavo et al., 2000)。
例えば、BoNT/A, B, EおよびTeNTは、それぞれシナプシンIおよびアダッシン(adducin)と結合すると報告された(Schengrund et al., 1996; Schengrund et al., 1993; Schengrund et al., 1992)。これらタンパク質のいずれも細胞の外側表面に暴露されないので、それらは細胞表面受容体として機能することはほとんどないであろう。TeNTは、Thy-1(GPI-結合形質膜タンパク質)と結合すると報告された。しかしながら、Thy-1を欠くマウスのニューロンもやはりTeNTに感受性を有し、Thy-1はTeNTの細胞への侵入に必須でないことが示唆された(Herreros et al., 2001)。
シナプトタグミン(syt)IおよびII(Nishiki et al., 1994)は、エキソサイトーシスのためにCa2+-センサーとして機能すると考えられる相同なシナプス小胞膜たんぱく質である(Chapman, 2002; Schiavo et al., 1998)。Syt IおよびIIはガングリオシドの存在下でBoNT/Bと結合すると報告され、syt I・BoNT/B複合体の解離定数は2.3nMで、syt II・BoNT/Bの解離定数は0.23nMであった(Nishiki et al., 1996a)。BoNT/Bの線維芽細胞との高親和性結合は、syt IIの発現および外因性ガングリオシドの表面膜への取り込みによって再構成された。しかしながら、BoNT/B標的タンパク質、syb II(syt IIと同時発現されていた)の切断は結合によってもたらされず、このことは、毒素が内在化されなかったことを示している(Nishiki et al., 1996b)。生化学的研究によってsytはBoNT/Bと結合することは確実になったが、結合が細胞への侵入を仲介するということの証拠は得られていない。したがって、この相互作用が何らかの機能的役割を有するか否かは不明である。
さらに最近になって、BoNT/AおよびEもまた、ガングリオシド非依存性態様であるがsyt Iと結合することが報告された(Li and Singh, 1998)。
syt IIはアミノ酸422個のタンパク質で、ルミナールドメイン(AA1−60)、トランスメンブレンドメイン(AA61−87)および細胞質ドメイン(AA88−422)を含む。細胞質ドメインは2つのC2ドメイン(C2A(AA88−267)およびC2B(AA275−422))を含み、前記はリンカー領域(AA268−274)によって連結されている。
上記のタンパク質(またはおそらくその他のタンパク質)のいずれかがBoNT受容体として機能しているか否かを決定することは、BoNTの毒性を緩和または完全に阻害することができる分子のデザインに極めて重要であろう。同じ理由から、いったん受容体を特定したら、BoNT結合ドメインをマッピングすることが重要である。なぜならば、前記ドメインを含むポリペプチドおよびそのペプチド模倣体を用いてBoNT結合受容体と競合させ、それによってBoNTの毒性を緩和または完全に阻害することができるからである。
(全ての参考文献は、参照することにより、その全体が明細書中に組み込まれる。)
本発明は、BoNT/B受容体としてのsyt IおよびIIの特定並びにsyt IおよびIIのBoNT/B結合ドメインの特定に基づく。
ある特徴では、本発明は、ラット、マウスもしくはヒトのsyt IまたはIIのBoNT/B結合ドメインをコードする配列、または前述のBoNT/B結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列をコードする配列を含む単離核酸に関する。ラット、マウスまたはヒトのsyt IもしくはIIのBoNT/B結合ドメインのコード配列と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列、またはストリンジェントもしくは中等度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記コード配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する単離核酸もまた本発明の範囲内に包含される。本発明の核酸はベクターまたは宿主細胞で提供することができ、さらに前記核酸は、本来のものではない(non-native)発現制御配列と機能的(operably)に結合させることができる。ヒトのsyt IおよびIIの場合、BoNT/B結合ドメインはそれぞれアミノ酸33−53および37−57である。ラットまたはマウスのsyt IおよびIIの場合、BoNT/B結合ドメインは、それぞれアミノ酸32−52および40−60である。
別の特徴では、本発明は、ラット、マウスまたはヒトのsyt IもしくはIIのBoNT/B結合ドメインを含むか、または前述のドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を含む単離ポリペプチドに関する。ラット、マウスまたはヒトのsyt IもしくはIIのBoNT/B結合ドメイに対して特異的であるか、または前述のドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列に対して特異的である抗体もまた本発明の範囲内に包含される。
本発明の他の特徴は、BoNT/Bの毒性を緩和する方法、BoNT/Bとsyt IまたはIIとの間の結合を阻止することができる作用物質(agent)を特定する方法、syt IまたはIIのBoNT/B結合ドメインと結合することができる作用物質を特定する方法、およびBoNT/Bまたはクロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)を検出する方法に関する。
BoNT/Bと結合することができる多くのタンパク質の中で、sytIおよびIIは、前記毒素の細胞内侵入(entry)および神経毒性を仲介するBoNT/B受容体であることが開示される。sytIおよびIIのBoNT/B結合ドメインおよびガングリオシド結合ドメインもまた開示される。sytIは、BoNT/B結合にガングリオシドと同様にBoNT/Bおよびガングリオシド結合ドメインの両結合ドメインを必要とするが、sytIIは、BoNT/B結合にそのBoNT/B結合ドメインを必要とするだけである。前記ガングリオシド結合ドメインはガングリオシドとともに、BoNT/BとsytIIとの間の結合を強化することができる。本開示は、BoNT/Bの毒性およびボツリヌス症のための新規な予防方法および治療方法を提供する。本開示はまた、BoNT/BとsytIまたはsytIIとの結合の低下に用いることができる作用物質を特定する新規なツールを提供する。
sytIおよびsytIIの機能およびアミノ酸配列は動物種間で保存されている。本開示はラットsytIおよびマウスsytIIに関する発見を基にしているが、本発見は、ラットsytIおよびマウスsytIIの対応するドメインに関して保存されたsytIもしくはIIのBoNT/Bまたはガングリオシド結合ドメインを有する全ての動物種に適用される。例えば、sytIおよびIIのBoNT/B結合ドメイン並びにそれらのガングリオシド結合ドメインについては、ヒト、ラットおよびマウスのアミノ酸配列は少なくとも94%同一である。さらに別の例として、ニワトリ(GenBank Accession No. P47191)およびジスコピーゲ=オマータ(Discopyge ommata)(GenBank Accession No. P24506)のsytIのBoNT/B結合ドメインは、ラットのBoNT/B結合ドメインに対してそれぞれ80%および78%同一であり、さらにジスコピーゲ=オマータのsytIガングリオシド結合ドメインはラットのsytIのそれに対して約80%同一である。
ヒト、ラットおよびマウスのsytIまたはsytIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインの場合、前記ドメインの全長にわたって、これらドメインの1つと少なくとも70%同一であるいずれのポリペプチドも、BoNT/Bおよびガングリオシド結合におけるそれらの機能を保持するであろう。
さらに、単離核酸は、天然に存在するいずれの核酸の構造とも、または3つより多い別個の遺伝子を含む天然に存在するゲノム核酸のいずれのフラグメントの構造とも同一ではない構造を有する。単離核酸にはまた以下が含まれる(ただしこれらに限定されない):、(a)天然に存在するゲノム核酸分子または染色体外核酸分子の配列を有する核酸であるが、その本来の位置にある配列にフランキングしているコード配列によってフランキングされていない前記核酸;(b)生成された分子が天然に存在するベクターまたはゲノムDNAのいずれとも同一ではないように、ベクターまたは原核細胞もしくは真核細胞ゲノムに取り込まれた核酸;(c)独立した別個の分子、例えばcDNA、ゲノムフラグメント、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって生成されたフラグメント、または制限フラグメント;および(d)ハイブリッド遺伝子、すなわち融合タンパク質をコードする遺伝子の部分であるリコンビナントヌクレオチド配列。この定義から特別に除外されるものは、クローン混合物中に存在する核酸である(例えば前記はDNAライブラリー(例えばcDNAまたはゲノムDNAライブラリー)に存在するので)。単離核酸(完全にまたは部分的に一本鎖であろうと、二本鎖であろうと、または場合によって三本鎖であろうと)は、改変または未改変DNAまたはRNAであろう。核酸は化学的または酵素的に改変することが可能で、いわゆる非標準的塩基(例えばイノシン)を含むことができる。
場合によって、本発明の単離ポリペプチドはさらに、ラット、マウスまたはヒトのsytIまたはIIのガングリオシド結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を含む。同じポリペプチド上に存在するBoNT/B結合ドメインおよびガングリオシド結合ドメインは、同じタンパク質および種から由来する必要はない。例えば、本発明のポリペプチドは、ある種由来のsytIのBoNT/B結合ドメインおよび別の種のsytIIのガングリオシド結合ドメインを含むことができる。sytIおよびIIのガングリオシド結合ドメインはトランスメンブレンドメインと同じである。本発明の好ましい実施では、本発明のポリペプチドはさらに、配列番号:2または4のアミノ酸53−79、配列番号:5のアミノ酸54−80、配列番号:7または9のアミノ酸61−87、または配列番号:10のアミノ酸58−84から選択されるアミノ酸配列を含む。
ポリペプチドの安定性および/または結合特性を改善するために、前記分子は非天然アミノ酸および/またはアミノ酸間の非天然化学結合を取り込むことによって改変することができる。そのような分子はペプチド模倣体と称される(H.U. Saragovi et al., Bio/Technology (1992), 10:773-778; S. Chen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89:5872-5876)。そのような化合物の製造は化学合成に限られる。本発明のポリペプチドは、その機能を失うことなくペプチド模倣体に改変することができることは理解されよう。前記改変は当業者には容易に達成できるであろう。
関連する特徴では、上記に記載した本発明の核酸のいずれも、当業者に公知の態様によりベクターで提供することができる。前記ベクターはクローニングベクターでも発現ベクターでもよい。発現ベクターでは、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、1つまたは2つ以上の本来のものではない発現制御配列(前記ポリヌクレオチドと天然の状態では隣接して見出されることがないプロモータを含むことができる)の転写制御下にあり、それによって、前記ベクターが適合可能な宿主細胞または無細胞転写翻訳系に提供されたとき前記コードポリペプチドを生成することができる。そのような細胞依存系または無細胞系は当業者には公知である。本発明の核酸を含むベクターを含む細胞自体も本発明の範囲内に包含される。さらにまた本発明の範囲内に包含されるものは、本発明の核酸がその本来の部位ではないゲノムに組み込まれた宿主細胞である。
別の特徴では、本発明は、標的細胞(例えばニューロン)におけるBoNT/Bの細胞毒性を緩和する方法に関する。結果として、ボツリヌス症を予防または治療することができる。
“BoNT/Bの細胞毒性を緩和する”という用語は任意レベルのBoNT/B毒性の緩和を包含する。BoNT/Bの毒性は、sytIまたはsytIIタンパク質レベルを標的細胞で低下させることによって、標的細胞におけるsytIまたはIIのBoNT/B関連細胞機能を阻害することによって、またはBoNT/Bと標的細胞の細胞表面に分布するsytIまたはIIとの間の結合を低下させることによって緩和することができる。BoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合は、BoNT/BとsytIまたはIIのその結合ドメインとの間の結合を阻止することによって、またはガングリオシドとsytIまたはIIのガングリオシド結合ドメインとの間の結合を減少させることによって低下させることができる。上記結合の低下は、前記結合を直接阻止するか、またはsytI、sytIIまたはガングリオシドの量を減少させることにより当業者は容易に達成することができる。
細胞タンパク質レベル(例えばsytIおよびIIのレベル)を低下させることができる多くの方法が存在する。本発明は使用する個々の方法に限定されない。例として、sytIおよびIIの細胞レベルはアンチセンス技術を用いて低下させることができる。例えば20−25量体のアンチセンスオリゴヌクレオチド(前記オリゴヌクレオチドの半減期および安定性を強化するためにその3'および5'末端の最後の3塩基対にホスホロチオエート誘導体を含む)をsytIまたはII mRNAの5'末端に対して作製することができる。アンチセンスオリゴヌクレオチドのための担体を用いてもよい。適切な担体の例は陽イオンリポソームである。例えば、1-アルファジオレイルファチジルセルタノールアミンをジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミドと1mLのクロロホルム中で5:2の割合で混合することによって調製した陽イオン性リポソームとオリゴヌクレオチドを混合することができる。溶媒を蒸発させ、前記脂質を10mLの食塩水中で超音波処理することによって再懸濁する。アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いるまた別の方法は、アンチセンスオリゴヌクレオチドをベクターに組み入れ、それによって、ベクターがsytIおよびIIをコードするmRNAの翻訳を阻止するアンチセンスcRNAを製造することができるようにすることである。同様に、RNAi技術(今や哺乳動物系に適用することができる)もまたsytIおよびIIの発現の阻止に適している(例えば以下を参照されたい:Nat. Struct. Biol. 8:746-750 (2001)、前記文献は参照により本明細書に含まれる)。
別の特徴では、本発明は、sytIまたはIIを発現する細胞に対するBoNT/Bの作用を無効にすることができるドミナントネガティブsytIまたはIIの特定に関する。ドミナントネガティブsytIまたはIIは、変異をsytIまたはII遺伝子に導入し、変異sytIまたはIIおよび野生型sytIまたはIIを同じ宿主細胞で発現させ、BoNT/Bの毒性に関するパラメータに対する変異sytIまたはIIの作用を決定することによって特定することができる。前記パラメータには、BoNT/Bに対する宿主細胞の感受性、新たに形成されたsytIまたはIIの宿主細胞膜への組み込み、野生型sytIまたはIIのBoNT/Bへの結合、並びにBoNT/BおよびsytIまたはIIの細胞への取り込みが含まれるが、ただしこれらに限定されない。宿主細胞で発現される野生型sytIまたはIIは内因性sytIまたはII遺伝子でも、または宿主細胞に導入されたsytIまたはII遺伝子でもよい。特定されたいずれのドミナントネガティブsytIまたはIIも本発明の範囲内に包含される。前記特定されたドミナントネガティブsytIまたはIIを用いてBoNT/B毒素の作用を無効にすることができる。前記は当業者によって容易に達成できよう。
BoNT/B受容体としてのsytIおよびIIの特定によって、前記受容体のBoNT/B結合配列の特定と同様に、当業者は多くの周知の手段によってBoNT/Bとその受容体との間の結合を阻止することが可能になった。ある手段は、sytIおよびIIのBoNT/B結合ドメインに対して特異的なモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いてsytIおよびIIのBoNT/B結合部位を封鎖することである。ガングリオシドがBoNT/BとsytIとの結合に要求され、さらにガングリオシドはまたBoNT/BとsytIIとの結合を強化するので、sytIおよびIIのガングリオシド結合ドメインに対する抗体もまた、BoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合を阻止または低下させることができる。sytIおよびIIのBoNT/Bおよびガングリオシド結合ドメインのアミノ酸配列が本明細書で開示されたので、これらのドメインに特異的なモノクローナルまたはポリクローナル抗体を作製することは当業者の技術力の範囲内であろう。そのようにして作製された抗体は本発明の範囲内に包含される。
BoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合を阻止するまた別の手段は、ラット、マウスまたはヒトのsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチド(sytIおよびII自体を含む)を使用して、標的細胞の細胞表面に分布するsytIまたはIIとBoNT/B結合について競合させることである。本発明の好ましいポリペプチドは、ラット、マウスまたはヒトのsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインを含む。特定の種でBoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合を阻止するために、同じ種または別個の種のsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインを用いることができる。sytIはBoNT/Bと結合するためにガングリオシドを要求するので、sytI BoNT/B結合ドメイン関連配列を含むポリペプチドもまた、ラット、マウスまたはヒトのガングリオシド結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を含むべきであり、さらにガングリオシドもまた用いるべきである。本方法の好ましい実施態様では、ラット、マウスまたはヒトのガングリオシド結合ドメインが用いられる。本発明のポリペプチドのガングリオシド結合ドメインは、sytIのBoNT/B結合ドメインと同じ種または別個の種のsytIまたはsytIIのどちらかに由来することができる。好ましくは、前記ガングリオシド結合ドメインは、BoNT/B結合ドメインと同じ種のsytIのドメインである。ガングリオシドの使用は、前記ポリペプチドが標的細胞のsytII との競合のために用いられるときは任意である。本発明で用いることができる適切なポリペプチドには、マウスまたはラットsytIのアミノ酸32−79、ヒトsytIのアミノ酸33−80、マウスまたはラットのsytIIのアミノ酸40−60、1−61、1−87、40−87、40−267、1−267および1−422、ヒトsytIIのアミノ酸37−57、1−58、1−84、37−84、37−264、1−264および1−419、並びに前述のsytIおよびIIのフラグメントに対応する他の動物種のフラグメントが含まれるが、ただしこれらに限定されない。前記ポリペプチドは、ヒトまたはヒト以外の対象動物に、前記ポリペプチドを直接投与することによって、またはヒトまたはヒト以外の対象動物で前記ポリペプチドを発現することができるベクターを投与することによって導入することができる。
変異(例えば置換、挿入および欠失)をsytIおよびIIにそれらのBoNT/B結合活性を失わせることなく導入することができることは当業者には理解されよう。いくつかの変異は結合活性を強化することもできる。そのような変異を含むポリペプチドは本発明の方法で使用することが明らかに可能である。BoNT/B結合活性を保持するsytIおよびII BoNT/B結合ドメイン変異種は下記に記載するスクリーニング方法を用いて特定することができる。
BoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合を阻止することができる作用物質は、BoNT/Bが前記ポリペプチドと結合するために適した条件下で、sytIのBoNT/B結合ドメインおよびsytIもしくはIIのガングリオシド結合ドメイン、またはsytIIのBoNT/B結合ドメインのどちらかを含むポリペプチドおよびBoNT/Bを用いてスクリーニングすることができる。ガングリオシドは、BoNT/B-sytI結合を阻止することができる作用物質のスクリーニングに前記方法が用いられるときに含ませることができる。BoNT/B-sytIIのスクリーニングでは、ガングリオシドおよび前記ポリペプチドのsytIIのガングリオシド結合ドメインの包含は任意である。BoNT/Bとポリペプチドとの間の結合は、テスト作用物質の存在下で測定し、テスト作用物質に暴露されていないコントロールの結合と比較することができる。テスト作用物質群におけるコントロールよりも低い結合は、作用物質がBoNT/BとsytIまたはIIとの間の結合を阻止することができることを示している。本明細書で用いられるsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインは、ラット、マウスまたはヒトのドメインである。syt IまたはIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをまた本方法で用いることができる。スクリーニングアッセイに好ましいポリペプチドは、sytIのBoNT/Bおよびガングリオシド結合ドメイン、並びにsytIIのBoNT/B結合ドメインである。
タンパク質-タンパク質相互反応を測定する当業者に公知のいずれの方法もBoNT/BとsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインとの間の結合を測定することができる。例えば、同時免疫沈澱およびアフィニティーカラムは一般的に用いられる2つの方法である。用いることができるまた別の方法は表面プラズモン共鳴(SPR)である。SPRは屈折率の変化を用いて、巨大分子とミクロフローセル内の薄層金チップに共有結合させたリガンドとの結合および分離を定量する。この技術は多くの系(PA63とEFおよびLFとの相互作用を含む)で用いられてきた(J.L. Elloott et al., Biochemstry 39:6706-6713, 2000)。前記は、高い感度と正確さ、結合および遊離をリアルタイムで観察する能力、および極めて少量のタンパク質を消費するだけであることを証明した。平衡解離定数(Kd)の他に、オン-およびオフ-速度定数(kaおよびkd)もまた入手することができる。典型的には、被検タンパク質は、金チップに結合させたカルボキシメチルデキストランマトリックスに共有結合される。固定されたタンパク質へのタンパク質性リガンドの結合は、デキストラン/タンパク質層の屈折率の変化を生じ、この変化がSPRによって定量される。BIAコア2000装置(Pharmacia Biotech)をこれらの測定に用いることができる。
細胞培養系の場合、BoNT/BとsytIまたはIIとの結合は細胞の染色によってアッセイすることができる。前記の例は下記の実施例に記載されている。
sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインと結合することができる作用物質を用いて、BoNT/B とsytIまたはIIとの間の結合を阻止することができる。そのような作用物質は、sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインを含むポリペプチドをテスト作用物質に提供し、前記作用物質がBoNT/B結合ドメインに結合するか否かを決定することによって特定することができる。ここで用いられるsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインはラット、マウスまたはヒトのドメインである。sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドもまた本方法で用いることができる。好ましいポリペプチドは、sytIおよびsytII自体のBoNT/B結合ドメインである。場合によって、本方法によって特定される作用物質はさらに細胞内へのBoNT/Bの侵入を阻止する能力またはBoNT/Bの毒性を中和する能力についてテストされる。前記更なるテストに用いることができる適切な系に関して当業者は周知である。そのような系の例は下記の実施例で提供される。
当業者は、ポリペプチドと作用物質との間の結合をアッセイする当技術分野の多くの系に関して周知であろう。これらの系のいずれも本発明の方法で用いることができる。詳しい実験条件を当業者は容易に決定できる。例えば、sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインのアミノ酸を含むポリペプチドを適切な基質に提供し、テスト作用物質に暴露することができる。作用物質の前記ポリペプチドへの結合は、前記ポリペプチドの抗体との結合能力の消失、または前記作用物質が放射能、蛍光または他の特徴で標識されている場合は前記ポリペプチドの標識によって検出することができる。別の実施例では、sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインを含むポリペプチドが宿主細胞で発現され、続いて前記細胞がテスト作用物質に暴露される。次に前記ポリペプチドを、例えば免疫沈澱または電気泳動によって単離し、ポリペプチドと作用物質との間の結合を決定することができる。上記に述べたように、ポリペプチドと作用物質との間の結合を決定する1つの方法は、作用物質と結合するポリペプチドが結合に際して放射能をもつかまたは蛍光性になるように前記作用物質を標識することである。テスト作用物質がポリペプチドの場合、上記で述べたようなタンパク質/タンパク質結合をアッセイする具体的な技術例もまた用いることができる。スクリーニングアッセイに用いられるsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインがフランキング配列を有するときは、作用物質は、前記フランキング配列ではなくBoNT/B結合ドメインに結合することを確認することが必要であることは留意されるべきである。前記は当業者には容易に達成できよう。
上記のスクリーニング方法でスクリーニングされる作用物質は、例えば高分子量の分子、例えばポリペプチド(例えばsytIまたはIIの変異BoNT/B結合ドメインを含むポリペプチド、またはBoNT/B結合ドメインに対するモノクローナルもしくはポリクローナル抗体、または完全長のsytIまたはIIを含む)、多糖類、脂質、核酸、低分子量有機または無機分子などであろう。
スクリーニングのための作用物質一式は多様な化学物質ライブラリー(ペプチドライブラリーを含む)の形態で市販されている。そのようなライブラリーの例には、ASINEXのライブラリー(すなわち24,000の手動合成された有機分子のコンバインドウィズダムライブラリー(Combined Wisdom Library))、CHEMBRIDGE CORPORATIONのライブラリー(すなわち、50,000の手動合成化合物のDIVERSet(登録商標)ライブラリー;24,000の手動合成化合物のSCREEN-Set(登録商標)ライブラリー;11,000の化合物のCNS-Set(登録商標)ライブラリー;300,000までの化合物のCherry-Pick(登録商標)ライブラリー)および直鎖ライブラリー、マルチマーライブラリーおよび環式ライブラリー(Tecnogen(イタリア))が含まれる。所望の活性を持つ作用物質がいったん特定されたら、前記作用物質の誘導体のライブラリーをより良好な分子についてスクリーニングすることができる。ファージディスプレーもまた、BoNT/B結合ドメインとsytIまたはIIとの間の相互作用の新規阻害剤の発見のために適したアプローチである。
別の特徴では、本発明はBoNT/Bまたはクロストリジウム・ボツリナムを検出する方法に関する。前記方法は、BoNT/Bを含むと思われるサンプルを、sytIのBoNT/B結合ドメインおよびsytIまたはIIのガングリオシド結合ドメイン、またはsytIIのBoNT/B結合ドメインを有するポリペプチドを含む作用物質に暴露し、前記ポリペプチドとBoNT/Bとの結合を検出する。sytIのBoNT/Bおよびガングリオシド結合ドメインを用いるときは、ガングリオシドもまた前記作用物質に提供される。sytIIのBoNT/B結合ドメインが用いられるときは、ガングリオシドおよびポリペプチドのsytIIガングリオシド結合ドメインの包含は任意である。ここで用いられるsytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインは、ラット、マウスまたはヒトのドメインである。sytIまたはIIのBoNT/B結合ドメインまたはガングリオシド結合ドメインと少なくとも70%、80%、90%または95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドもまた本方法で用いることができる。
キット
本明細書に記載した本発明のいずれの生成物も1つまたは2つ以上の他の試薬、緩衝液などと一緒に、当業者の理解に応じて例えば診断、予防または治療目的に有用なキットの形でひとまとめにすることができる。本発明は以下の非制限的な実施例の考察にしたがっていっそう完全に理解されるであろう。
材料と方法
細胞株、ガングリオシドおよび毒素:sytI欠損(SytI-)PC12細胞株はShoji-Kasai and M. Takahashi(Tokyo, Japan)の好意により提供された(Shoji-Kasai et al., 1992)。ウシ脳ガングリオシドの混合物(18%GM1、55%GD1a、10%GT1b、および2%の他のガングリオシド)(以下ではガングリオシドと称する)はカルビオケム(Calbiochem)から入手した。BoNT/A、BおよびEは記載のとおり精製した(Dasgupta et al., 1970; Evans et al., 1986; Schmidt and Siegel, 1986)。
抗体:sybII(69.1)、sytI (α-sytIN;604.4、α-sytIC;41.1)、α/β-SNAP(77.1)およびSNAP-25(71.2)に対して作製されたモノクローナル抗体は、R. Jahn and S. Engers (Goettingen, Germany)から提供された。sytIIに対して作製されたウサギモノクローナル抗体はM. Fukuda(Ibaraki, Japan)の好意により提供された(Fukuda and Mikoshiba, 2000)。抗BoNT/A、BおよびE抗体は、ホルマリン処理精製神経毒でウサギを免疫して作製した。抗体は固定した神経毒を用いアフィニティー精製した。
cDNAおよびリコンビナントタンパク質:ラットsytI(Perin et al., 1990)、マウスsytIIおよびIX(Fukuda and Mikoshiba, 2000)並びにラットsytIV(Vician et al., 1995)をコードするcDNAは、T.C. Sudhof (Dallas, TX)、M. Fukuda (Ibaraki, Japan)およびH. Herschman (Los Angeles, CA)からそれぞれ提供された。完全長sybIIは、記載にしたがい(Lewis et al., 2001)、R. Scheller (Stanford, CA)から提供されたcDNAを用いGST-融合タンパク質として作製した。
毒素の結合活性をスクリーニングするために、我々は切端型(C2Bドメインを欠くが、他の全てのドメインは含んでいる)sytI、II、IVおよびIXを作製した。さらに別の多数の構築物(図に示されている切端型およびキメラ)もまた、PCRによって生成し、pGEX-2Tでサブクローニングし、さらに記載(Chapman et al., 1996; Lewis et al., 2001)にしたがって発現させて精製した。SytIIの1−267および61−267もまたpTrcHisでサブクローニングし、記載(Chapman et al., 1996)にしたがってN-末端タグ付加His6融合タンパク質として精製した。
マウスsytIIの残基40-60(P21)、および前記ペプチドのスクランブル型(P21S)(IKMNDAEFFGKSNFQEKLEKEC、配列番号:5)に一致するペプチドを付加C-末端cysと一緒に合成した(Biotech Center, UW-Madison)。前記付加C末端cysは、前記ペプチドをスルホリンクキット(Sulfolin Kit, Pierce)を使用してアガロースビーズに(1mg/mLの濃度で)結合させるために用いられた。前記ペプチド結合アガロースゲル50μLをプルダウンアッセイで用いた。
PC12細胞株およびイムノブロット分析:PC12細胞を記載(Klenchin et al., 1998)のように培養した。sytIIを発現する細胞(sytII+)を作製するために、完全長のマウスsytIIをpCDNA3.1(-)(ClonTech)でサブクローニングし、PC12細胞にエレクトロポレーションによりトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞をG418(1mg/mL)で選別し、いくつかの別個のモノクローナル細胞株を樹立した。細胞は、0.5%トリトンX-100、0.05%SDSおよび5mMのPMSFを加えたPBS中に採取し、振盪器上で30分4℃でインキュベートした。サンプルを21,000Xgで10分遠心し、懸濁液のタンパク質濃度はBCA(Pierce)を用いて決定した。サンプルをSDS-PAGEおよびイムノブロット分析に付した。ブロットは強化化学発光(ECL)(Pierce)を用いて現像した。
阻止実験の場合、sytII1-267およびsytII61-267をhis6-融合タンパク質として作製し、sytII1-87はGST融合タンパク質として作製し、前記を0.5%トリトンX-100を含む10mMグルタチオンを用いてビーズから溶出させた。タンパク質フラグメントまたはペプチドは、2mL(6ウェルプレートのウェル当たり)の細胞培養液に加える前に200μLのTBS中でBoNT/Bと1時間4℃で前混合した。いくつかの事例では、ガングリオシドもまた結合緩衝液に加えられた(図5B、下段の図)BoNT/Bの最終濃度は30nM、ガングリオシドの最終濃度は25μg/mL、最終[sytフラグメント]は図の説明に記載されている。
30μLのプロテインGファストフロービーズ(Pharmacia)を添加し、サンプルを1時間混合し、ビーズを結合緩衝液中で3回洗浄し、結合物質をSDS-PAGEおよびイムノブロッティング(抗BoNT/Bポリクローナル抗体およびα-sytIN(604.4)を使用)によって分析した。
ラット片側横隔膜実験:ラットの片側横隔膜を、95%CO2/5%O2を供給した氷冷リンゲル(単位はmM:NaCl、138.8;KCl、4;NaHCO3、12;KH2PO4、1;MgCl2、2;CaCl2、2;グルコース、11)に入れた。刺激は、KClを45mMに増加しNaClを適切に減少させた同じ溶液で実施した。片側横隔膜を5nMのBoNT/Bを含む高カリウムリンゲルとともに室温で10分インキュベートした。いくつかの実験では、BoNT/BはsytIIフラグメント1−267またはフラグメント61−267(いずれの場合も25μg/Lのガングリオシドと混合)のどちらかと前混合された。刺激/インキュベーション時間の終わりに調製物を固定し(4%パラホルムアルデヒド)、透過性にし(0.3%トリトンX-100)、さらにウサギ抗BoNT/B抗体およびモノクローナル抗SybII抗体による免疫標識の前にヤギ血清で封鎖した。免疫蛍光は、FITC結合抗ウサギ抗体およびTRITC結合抗マウス抗体を用いて可視化した。神経の入り口部位(極めて多数の表面神経終末が認められるであろう)に隣接する筋肉領域を、一枚のカバースリップを含むガラス底を有する小室に入れた。免疫蛍光画像はニコンTE300顕微鏡でメタモルフ(MetaMorph)ソフトで制御されるミクロMAX冷却CCDカメラを用いて入手した。蛍光の強さはイメージJソフトを用いて定量した。
sytIおよびIIのルミナール内の領域はBoNT/Bとの相互作用を指令する:syt・BoNT/Bの直接的相互作用をアッセイするために、sytIおよびIIのフラグメントをGST融合タンパク質として固定し、ガングリオシドの存在下、非存在下でBoNT/A、BまたはEをプルダウンするためのアフィニティーマトリックスとして用いた。これらの実験のために、我々は、2つの他のsytアイソフォーム、sytIVおよびIXを完全長のsybIIと同様に陰性コントロールとして含めた。sytフラグメントの構造は図1A(上段の図)に示されている。各フラグメントはトランスメンブレンドメインを含んでいるので、結合アッセイは0.5%トリトンX-100を含有し、したがってガングリオシドは混合ミセルとして提供された。以前の実験(Li and Singh, 1998)とは対照的に、比較的高濃度のBoNT/AまたはEを用いたときでさえ(300nM、データは示されていない)、いずれの固定タンパク質とのBoNT/AまたはEの検出可能な結合は観察されなかった(図1A、中段パネル)。これは、これら毒素は我々のアッセイで使用したsytフラグメントと結合しないことを示している。
同一の条件下で、我々は、BoNT/BはsytIおよびIIと結合することを観察した。Syt・BoNT/B相互作用は厳密にガングリオシドに依存するが、sytIIはガングリオシドの非存在下でBoNT/Bと結合した(図1A、中段パネル)。ビーズに固定されたGST-sytII融合タンパク質の濃度を減少させることによって、ガングリオシドはsytII・BoNT/Bの相互作用を強化することが明らかになったが、この相互作用は明らかにガングリオシド依存性が小さい。これらの発見は、sytIIはsytIよりもより強くBoNT/Bと結合することを示した以前のデータ(Nishiki et al., 1996a)と一致し、おそらく、より強い親和性をもつsytII・BoNT/B相互作用は、ガングリオシドに対して依存性が低いのであろう。sytIVまたはIXの類似領域、または完全長sybIIとBoNT/Bとの結合は検出されなかったので(図1A、中段の図)、sytI/II・BoNT/B相互作用は特異的である。
sytIおよびIIが生理学的に関連するBoNT/Bの受容体であるならば、結合は、エキソサイトーシスおよびエンドサイトーシスのサイクル中に細胞の外側に暴露されるsyt領域(すなわちルミナールドメイン)によって仲介されねばならない。どのようにしてBoNT/BがsytIIと結合するかを明らかにするために、まず初めにsytII/IXキメラを用いた。これらタンパク質間のルミナールドメインの交換はBoNT/B結合活性をsytIIからsytIXに移動させるために十分であった。このことはBoNT/B結合はsytIIのルミナールドメインによって仲介されることを示している。この発見と一致して、sytIIのより短いフラグメント(ルミナールドメインおよびトランスメンブレンドメインのみ(残基1−87)を含む)は化学量論的な毒素の結合を仲介した(図1C)。
上記で述べたマッピング実験によって、sytIIの残基40−60はBoNT/B結合ドメインを含むことが示唆される。このことを直接調べるために、sytIIのこの領域に対応する合成ペプチド(P21)をビーズに固定し、親和性マトリックスとして用いた。このペプチドはBoNT/Bに直接結合するが、アビジチーはsytIIのより長いフラグメントより低い(なぜならば、検出可能な結合にはより高濃度の毒素が要求されるからである(図2C、上段パネル))。このペプチドのスクランブル型(P21S)は陰性コントロールとして機能した。さらにまた、P21はsytII・BoNT/B相互作用を競合的に阻害するが、P21Sは阻害しなかった(図2C、下段パネル)。P21はまたsytI・BoNT/B相互作用を阻害した(データは示されていない)。総合すれば、これらの実験によってsytIIの残基40−60は主としてBoNT/Bの結合を仲介することが確認された。
続いて、我々は毒素がガングリオシド処理細胞に侵入することができるか否かを決定した。侵入をモニターするために、我々は、BoNT/Bの細胞質基質、sybIIの切断について(Schiavo et al., 1992)、抗sybII抗体を用いてイムノブロット分析によってアッセイした。
BoNT/BによるsybIIの切断は、細胞が先ず初めにガングリオシドをプレロードされたときにのみ生じた(図3B)。これらのデータは、sytIおよびガングリオシドが協調してBoNT/Bの結合および侵入を仲介するというモデルと一致し、さらに前記毒素はガングリオシドの存在下でのみsytIと結合することを示す生化学的データとも一致する。このモデルをさらに検討するために、我々は、sytIを欠く(SytI-)PC12細胞株を利用した(Shoji-Kasai et al., 1992)。この細胞株は、おそらくはsytIXの余剰作用のために、それでもなおCa2+惹起エキソサイトーシスの能力を有する(Fukuda et al., 2001; Zhang et al., 2002)。図3Cに示したように、BoNT/Bは、ガングリオシドをロードされたsytI-PC12細胞でsybIIを切断することができない。これらのデータは、ガングリオシド+sytIはともに毒素の侵入に必要であることを示している。
我々はまたBoNT/AおよびEのPC12細胞への侵入についてアッセイした。侵入は、それらの基質SNAP-25の切断についてアッセイすることによってモニターした(Blasi et al., 1993a; Schiavo et al., 1993)。BoNT/Aは残基197−198の間でSNAP-25を切断し、それによって9アミノ酸を残し、BoNT/Eは残基180−181の間を切断して26残基を残す(Sciavo et al., 1993)。細胞をnM濃度のBoNT/AおよびEとインキュベートすることによって、野生型(データは示されていない)およびsytI-細胞(図3D)の両方で同程度の切断が得られた。したがって、両毒素が、ガングリオシドをプレロードされていないsytI-PC12細胞に侵入することができた。これらの実験は、sytI/IIはBoNT/AおよびEのPC12細胞への侵入に要求されないこと、およびsytI-細胞は少なくともいくつかのCNTの取り込み能力を有することを示している。
結合および侵入がBoNT/BとsytIIのルミナールドメインとの間の直接相互作用によって仲介されるのか否かをさらに調べるために、BoNT/B結合部位を含むsytIIのフラグメントが毒素の作用を阻害するか否かを決定した。図5Aに示されるように、sytIIの残基1−267、1−87および40−60(P21)に対応するフラグメントはBoNT/BとsytII+PC12細胞との結合を阻止した。sytIIフラグメント61−267(ルミナールドメインを欠く)およびスクランブルペプチドP21Sは毒素との結合を阻止できなかった。我々は、sytII1−267および61−267は残基61−140内のオリゴマー化ドメインを含み、前記もまたそれらのC2Aドメインを介して膜と結合し、したがって凝集物を形成することを特記する(Bai et al., 2000)。これらの凝集物は、前記リコンビナントsytフラグメントに存在するhis6タグを認識する抗his6抗体を用いて、図5A(下段パネル)で可視化されている。前記syt1−267フラグメントはまた、抗BoNT/B免疫反応により、sytII凝集物で示されるように結合BoNT/Bを含んでいる(図5A、上段パネル)。対照的に、細胞結合sytII61−267凝集物はBoNT/Bを含まなかった(図5A、下段)。
より重要なことには、sytII1−267の力価測定によって、sybII切断の用量依存防御が得られ、フラグメント61−267は防御作用をもたなかった(図5B、上段パネル)。ガングリオシドを含めることによって、防御効率は約3倍増加し(図5B、下段パネル)、おそらく既に強いsytII1−267とBoNT/Bとの結合(図1A、下段)を促進することによるものであろう。この結果は、BoNT/Bに対するもっとも強い親和性をもつ結合パートナーは、sytIIプラスガングリオシドで構成されるという観察と一致する(図1A、下段;(Nishiki et al., 1996a))。コントロールとして、ガングリオシドおよびsytIIフラグメント61−267の混合物はsybIIの切断を防御することはできなかった(図5B、下段パネル)。1−267フラグメントと比較したとき10倍より高い濃度ではあるが、P21もまた用量依存防御を示し(図5C)、これは、おそらく長いsytIIフラグメントよりもBoNT/Bとの結合が弱いためであろう。sytフラグメントのいくつかに存在するトランスメンブレンドメインと結合した低レベルの洗剤が前記の取り込みおよび毒素の作用に影響を及ぼしたかもしれないという懸念がある。しかしながら、我々はこれらフラグメントを使用したとき外見的な毒性を全く観察しなかった。さらにまた、フラグメント1−267の毒素の作用を阻止する能力は結合した洗剤の毒性のためではないであろう。なぜならば、フラグメント61−267は同じトランスメンブレンドメインを有し、しかもなお何らの防御も提供することができないからである。
我々はこの発見を利用し、前記抗体および毒素が刺激に反応して同じ区画内に取り込まれるか否かを決定した。PC12細胞をガングリオシドでプレロードし、高[K+]で脱分極して、α-sytIN抗体およびBoNT/Bの存在下で分泌小胞のエキソサイトーシスを誘発した。エキソサイトーシスおよびエンドサイトーシスを10分間進行させ、続いて徹底的に洗浄して表面結合抗体および毒素を除去した。α-sytIN抗体およびBoNT/Bが同じ区画内に内在化されるのを観察した。細胞の脱分極は抗体およびBoNT/Bの両者の内在化を顕著に高めたが、コントロールでは偶発的なエキソサイトーシスとエンドサイトーシスの繰り返しのために低レベルの内在化のみが観察されただけである。
同様な結果がsytII+PC12細胞で得られ、BoNT/BはsytI含有小胞に活性依存態様で侵入した(データは示されていない)。我々は現在入手可能な抗体によってはsytII+細胞株でsytIIの存在場所を決定することができなかった。しかしながら、sytIIは脳の分泌小胞にsytIと一緒に存在し、PC12細胞のsytI含有小胞に誘導されることはきわめてありえることである(Osborne et al., 1999)。
我々がマウスでテストした[sytII1−267]の範囲はガングリオシドの非存在下で実質的な防御を与えることはできなかった。sytIIフラグメント1−267および1−87は、ガングリオシドと一緒になってBoNT/Bのマウスにおける毒性の大半を中和した(図7B)。我々は、sytII1−267自体がin vivoで防御を提供するためには、より高い用量が必要であると考える。
sytII61−267+ガングリオシドは毒素を中和せず(図7B)、sytIIのルミナールドメインの毒素侵入のための必須の役割がさらに確認された。sytII1−267および1−87の効力が決定された(図7C)。両フラグメントはμMより低い濃度で用量依存防御を示した。最後に、ガングリオシドと混合されたsytII1−267または1−87を予め静脈内注射することによって、1分後に注射したBoNT/Bの70−80%が中和された。このことは、動物は毒素の暴露前に防御することができることを示している。
本発明は前述の実施例に限定されず、むしろ添付の請求の範囲に含まれる全ての変型および改変が包含される。
(1)
完全長のシナプトタグミンIまたはIIをコードするポリヌクレオチドを含む核酸を除くことを条件として、以下から成る群から選択されるポリヌクレオチドを含む単離核酸:
〔1〕配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列をコードする第一のポリヌクレオチド;
〔2〕第一のポリヌクレオチドの全長にわたって前記第一のポリヌクレオチドと少なくとも80%同一である第二のポリヌクレオチド;
〔3〕ストリンジェントまたは中等度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記第一のポリヌクレオチドとハイブリダイズする第三のポリヌクレオチド;
および
〔4〕前記第一、第二または第三のポリヌクレオチドと相補的である第四のポリヌクレオチド。
(2)
前記核酸が、第一のポリヌクレオチドまたは第一のポリヌクレオチドの相補鎖を含み、前記第一のポリヌクレオチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列をコードする、(1)に記載の単離核酸。
(3)
前記核酸が、第一のポリヌクレオチドまたは第一のポリヌクレオチドの相補鎖を含み、前記第一のポリヌクレオチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列をコードする、(1)に記載の単離核酸。
(4)
前記核酸が、第一のポリヌクレオチドまたは第一のポリヌクレオチドの相補鎖を含み、前記第一のポリヌクレオチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列をコードする、(1)に記載の単離核酸。
(5)
前記核酸が、第一のポリヌクレオチドまたは第一のポリヌクレオチドの相補鎖を含み、前記第一のポリヌクレオチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列をコードする、(1)に記載の単離核酸。
(6)
本来のものではないプロモータに機能的に連結された(1)に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
(7)
本来のものではないプロモータに機能的に連結された(5)に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
(8)
本来のものではないプロモータに機能的に連結された(1)に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
(9)
本来のものではないプロモータに機能的に連結された(5)に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
(10)
完全長のシナプトタグミンIまたはIIを含むポリペプチドを除くことを条件として、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含む単離ポリペプチド。
(11)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む、(10)に記載の単離ポリペプチド。
(12)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、(10)に記載の単離ポリペプチド。
(13)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、(10)に記載の単離ポリペプチド。
(14)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む、(10)に記載の単離ポリペプチド。
(15)
配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列と特異的に結合する抗体。
(16)
BoNT/Bと、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列との間の結合を低下させる作用物質を対象動物に投与する工程を含む、ヒトまたはヒト以外の対象動物でBoNT/Bの毒性を緩和する方法。
(17)
前記対象動物がヒトである(16)に記載の方法。
(18)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列とBoNT/Bとの結合について競合することができる、(16)に記載の方法。
(19)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸32−79、配列番号:4のアミノ酸32−79、配列番号:5のアミノ酸33−80、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、(18)に記載の方法。
(20)
前記ポリペプチドが、配列番号:7のアミノ酸1−61、配列番号:7のアミノ酸1−87、配列番号:7のアミノ酸40−87、配列番号:7のアミノ酸40−267、配列番号:7のアミノ酸1−267、配列番号:7のアミノ酸1−422、配列番号:9のアミノ酸1−61、配列番号:9のアミノ酸1−87、配列番号:9のアミノ酸40−87、配列番号:9のアミノ酸40−267、配列番号:9のアミノ酸1−267、配列番号:9のアミノ酸1−422、配列番号:10のアミノ酸1−57、配列番号:10のアミノ酸1−84、配列番号:10のアミノ酸37−84、配列番号:10のアミノ酸37−264、配列番号:10のアミノ酸1−264、および配列番号:10のアミノ酸1−419から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む、(19)に記載の方法。
(21)
前記作用物質がさらにガングリオシドを含む、(19)に記載の方法。
(22)
前記ポリペプチドが、配列番号:7のアミノ酸40−87、配列番号:7のアミノ酸1−87、配列番号:7のアミノ酸40−267、配列番号:7のアミノ酸1−267、アミノ酸40−87、配列番号:9のアミノ酸1−87、配列番号:9のアミノ酸40−267、配列番号:9のアミノ酸1−267、配列番号:10のアミノ酸37−84、配列番号:10のアミノ酸1−84、配列番号:10のアミノ酸40−264、および配列番号:10のアミノ酸1−264から選択されるアミノ酸配列を含む、(18)に記載の方法。
(23)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列との結合についてBoNT/Bと競合することができる、(16)に記載の方法。
(24)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列に特異的な抗体である、(23)に記載の方法。
(25)
前記作用物質が、シナプトタグミンIおよびIIの少なくとも1つの発現を対象動物で低下させることができる、(16)に記載の方法。
(26)
前記作用物質が、ガングリオシドと、配列番号:2のアミノ酸53−79、配列番号:4のアミノ酸53−79、配列番号:5のアミノ酸54−80、配列番号:7のアミノ酸61−87、配列番号:9のアミノ酸61−87、配列番号:10のアミノ酸58−84から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列との間の結合を低下させることができる、(16)に記載の方法。
(27)
前記作用物質が、シナプトタグミンIおよびIIの少なくとも1つのガングリオシドドメインとの結合に利用できるガングリオシドの量を対象動物で低下させることができる、(26)に記載の方法。
(28)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸53−79、配列番号:4のアミノ酸53−79、配列番号:5のアミノ酸54−80、配列番号:7のアミノ酸61−87、配列番号:9のアミノ酸61−87、配列番号:10のアミノ酸58−84から成る群から選択されるアミノ酸配列から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列との結合についてガングリオシドと競合することができる、(26)に記載の方法。
(29)
前記作用物質が、配列番号:2のアミノ酸53−79、配列番号:4のアミノ酸53−79、配列番号:5のアミノ酸54−80、配列番号:7のアミノ酸61−87、配列番号:9のアミノ酸61−87、配列番号:10のアミノ酸58−84から成る群から選択されるアミノ酸配列から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列に特異的な抗体である、(28)に記載の方法。
(30)
前記作用物質がドミナントネガティブシナプトタグミンIまたはIIである(16)に記載の方法。
(31)
以下の工程を含む、BoNT/BとシナプトタグミンIまたはIIとの間の結合を阻止することができる作用物質を特定する方法:
テスト作用物質の存在下でBoNT/Bとポリペプチドとの間の結合を測定し、前記工程において、前記ポリペプチドは、完全長のシナプトタグミンIまたはIIを含むポリペプチドを除くことを条件として、配列番号:2のアミノ酸32−79、配列番号:4のアミノ酸32-79、配列番号:5のアミノ酸33−80、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含み;さらに
前記結合を、テスト作用物質が存在しないことを除いて同じ条件下で測定されたコントロールの結合と比較し、コントロールより低い結合は、前記作用物質はBoNT/BとシナプトタグミンIまたはIIとの間の結合を阻止することができることを示す。
(32)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−79、配列番号:4のアミノ酸32-79、配列番号:5のアミノ酸33−80、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列から成る、(31)に記載の方法。
(33)
3つの全ての工程がin vitroで実施される、(31)に記載の方法。
(34)
前記ポリペプチドが細胞表面で提供され、前記細胞がテスト作用物質に暴露される、(31)に記載の方法。
(35)
BoNT/Bと前記ポリペプチドとの間の結合がBoNT/Bの細胞内侵入をモニターすることによって間接的に測定される、(34)に記載の方法。
(36)
以下の工程を含む、シナプトタグミンIまたはIIのBoNT/B結合ドメインと結合することができる作用物質を特定する方法:
テスト作用物質にポリペプチドを暴露し、前記工程において、前記ポリペプチドは、完全長のシナプトタグミンIまたはIIを含むポリペプチドを除くことを条件として、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含み;さらに
前記作用物質が前記ポリペプチドと結合するか否かを決定する。
(37)
前記ポリペプチドが、配列番号:2のアミノ酸32−52、配列番号:5のアミノ酸33−53、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列から成る、(36)に記載の方法。
(38)
3つの全ての工程がin vitroで実施される、(36)に記載の方法。
(39)
前記ポリペプチドが提供され、細胞内のテスト作用物質に暴露される、(36)に記載の方法。
(40)
以下の工程を含む、BoNT/Bまたはクロストリジウム・ボツリナムを検出する方法:
BoNT/Bを含むと思われるサンプルをポリペプチドに暴露し、前記工程において、前記ポリペプチドは、完全長のシナプトタグミンIまたはIIを含むポリペプチドを除くことを条件として、配列番号:2のアミノ酸32−79、配列番号:4のアミノ酸32-79、配列番号:5のアミノ酸33−80、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含み;
前記サンプルをガングリオシドに暴露し、当該工程は、用いたポリペプチドが、配列番号:7のアミノ酸40−60、配列番号:9のアミノ酸40−60、および配列番号:10のアミノ酸37−57から成る群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を含むときは任意であり;さらに
前記ポリペプチドのBoNT/Bとの結合を検出する。
Claims (12)
- ヒトまたはヒト以外の対象動物でBoNT/Bの毒性を緩和するための薬剤の製造における、BoNT/Bと細胞表面のBoNT/B受容体との間の結合を低下させる作用物質の使用であって、前記作用物質がガングリオシド及びポリペプチドを含み、かつ前記ポリペプチドが以下の(a)又は(b)のポリペプチドであることを特徴とする、使用:
(a)配列番号7のアミノ酸40−60からなるポリペプチド、
(b)アミノ酸配列(a)において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチドからなり、かつBoNT/Bに対する結合活性を有するポリペプチド。 - 前記作用物質が、前記アミノ酸配列とBoNT/Bとの結合について競合することができる、請求項1に記載の使用。
- 前記作用物質が、配列番号:7のアミノ酸40−60で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項2に記載の使用。
- 前記ポリペプチドが、配列番号:7のアミノ酸40−60で示されるアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の使用。
- 前記作用物質が、前記アミノ酸配列との結合についてBoNT/Bと競合することができる、請求項1に記載の使用。
- 前記作用物質が、前記アミノ酸配列に特異的な抗体である、請求項5に記載の使用。
- 前記作用物質が、
シナプトタグミンIおよびIIの少なくとも1つの発現をヒトまたはヒト以外の対象動物で低下させることができるか、
ガングリオシドと、配列番号:7のアミノ酸40−60で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列との間の結合を低下させることができるか、又は、
ドミナントネガティブシナプトタグミンIまたはIIである、
請求項1に記載の使用。 - 前記作用物質が、シナプトタグミンIおよびIIの少なくとも1つのガングリオシドドメインとの結合に利用できるガングリオシドの量をヒトまたはヒト以外の対象動物で低下させることができる、又は
前記作用物質が、配列番号:7のアミノ酸40−60で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列との結合についてガングリオシドと競合することができる、請求項7に記載の使用。 - 前記アミノ酸配列との結合についてガングリオシドと競合する前記作用物質が、配列番号:7のアミノ酸40−60で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列に特異的な抗体である、請求項8に記載の使用。
- 以下の工程を含む、BoNT/BとシナプトタグミンIまたはIIとの間の結合を阻止することができる作用物質を特定する方法:
テスト作用物質の存在下でBoNT/Bとポリペプチドとの間の結合を測定し、前記工程において、前記ポリペプチドは、完全長のシナプトタグミンIまたはIIを含むポリペプチドを除くことを条件として、配列番号:4のアミノ酸32−52のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、又は前記ポリペプチドは、以下の(a)又は(b)のポリペプチドから成り:
(a)配列番号7のアミノ酸40−60から成るポリペプチド、
(b)アミノ酸配列(a)において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチドからなり、かつBoNT/Bに対する結合活性を有するポリペプチド
;さらに
前記結合を、テスト作用物質が存在しないことを除いて同じ条件下で測定されたコントロールの結合と比較し、コントロールより低い結合は、前記作用物質はBoNT/BとシナプトタグミンIまたはIIとの間の結合を阻止することができることを示す。 - 前記ポリペプチドが細胞表面で提供され、前記細胞がテスト作用物質に暴露される、請求項10に記載の方法。
- BoNT/Bと前記ポリペプチドとの間の結合がBoNT/Bの細胞内侵入をモニターすることによって間接的に測定される、請求項11に記載の方法。
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