JP2010005889A - 環状同芯撚りビードコードの製造方法及び仮留め冶具 - Google Patents

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賢一 岡本
Hitoshi Wakahara
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Abstract

【課題】容易に、低コストでバランス良く環状同芯撚りビードコードを製造することが可能な製造方法及びそれに用いられる仮留め冶具を提供する。
【解決手段】環状コア11の周りに側線12を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコード2の製造方法であって、環状コア11に側線12を螺旋状に巻き付ける際に、予め環状コア11に側線12を螺旋状かつ環状に複数周巻き付け、側線12の巻き付けの始端部12aに、径方向外方へ突出する係合片63を有する仮留め冶具61を装着し、仮留め冶具61の係合片63を、複数周巻き付けた側線12同士の間に差し込んで保持させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、空気入りタイヤのビード部分などに埋め込まれて用いられる環状同芯撚りビードコードの製造方法及び仮留め冶具に関するものである。
空気入りタイヤのビード部分に埋め込まれるビードコードは、軟鋼線の環状コア線の周囲に、コアよりも細い鋼線を巻き付けたシース層を有するものが一般的である。
この種のビードコードを製造する技術として、チャック機構でレイヤーワイヤーの先端をコアに仮留めし、コアを周方向に回転させつつ、コアの内外にボビンを公転させることによってレイヤーワイヤーをコアの外周に螺旋状に巻き付け、コアに仮留めされたレイヤーワイヤーの先端がボビンの公転位置と重なる前にチャック機構をコアから開放し、チャック機構とボビンとの干渉を回避してボビンの公転の継続を可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、鋼線の先端を芯金に固定せずに絡ませるか仮留めし、かつ自由に回転できるようにしておき、芯金より小径にベンディングして巻かれている鋼線リールの平面移動および芯金の上下作動と芯金の回転を組み合わせ、鋼線を芯金に鋼線の曲げ応力によって絡ませ、撚回応力が発生しないようにして巻き付けを行うことも知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、環状芯材に対する巻線の巻回開始に際して、芯材の外周の1箇所に取り付けられた結合部材に、巻線の始端部を挟入状態で保持させ、巻線の終端部を結合部材に対して始端部と反対側から挿入して保持させるものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−47169号公報 特開2004−98640号公報 特開2005−238997号公報
ところで、上記特許文献1の場合、コアに仮留めされたレイヤーワイヤーの先端がボビンの公転位置と重なる前にチャック機構をコアから開放し、チャック機構とボビンとの干渉を回避するという複雑な動作を行う装置を要し、設備費が嵩んでしまう。
また、特許文献2のように、単に鋼線を芯金に絡ませただけでは、鋼線が緩んでしまい、芯線への巻回が良好に行われない。
また、特許文献3の場合、巻線の始端部と終端部とを保持する結合部材を環状芯材へ取り付けるという煩雑な作業を要し、しかも、結合部材によってケーブルの重量が偏り、タイヤのバランスが崩れるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、容易に、低コストでバランス良く環状同芯撚りビードコードを製造することが可能な製造方法及びそれに用いられる仮留め冶具を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明の環状同芯撚りビードコードの製造方法は、環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
前記環状コアに前記側線を螺旋状に巻き付ける際に、
予め前記環状コアに前記側線を螺旋状かつ環状に複数周巻き付けた後、
前記側線の巻き付けの始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
前記仮留め冶具の係合片を、複数周巻き付けた前記側線同士の間に差し込んで保持させることを特徴とする。
この環状同芯撚りビードコードの製造方法によれば、環状コアに側線を螺旋状に巻き付ける際に、予め環状コアに側線を螺旋状かつ環状に複数周巻き付けた後、側線の巻き付けの始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を複数周巻き付けた側線同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、側線の始端部を環状コアに対して仮留めさせることができる。仮留め後は、残りの複数周の側線の巻き付けを行う。
そして、側線の巻き付け後は、仮留め冶具を確実に取り外して始端と終端とを連結することにより、高価な装置を用いることなく、重量バランスの良い環状同芯撚りビードコードを低コストで且つ容易に製造することができる。
また、本発明の環状同芯撚りビードコードの製造方法は、環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
前記環状コアに前記側線を螺旋状に巻き付ける際に、
予め前記環状コアに前記側線の始端部側を複数回巻き付け、
前記側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
前記仮留め冶具の係合片を、前記側線の始端部よりも後方側部分と前記環状コアとの間に差し込んで保持させることを特徴とする。
この環状同芯撚りビードコードの製造方法によれば、環状コアに側線を螺旋状に巻き付ける際に、予め環状コアに側線の始端部側を複数回巻き付け、側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を、側線の始端部よりも後方側部分と環状コアとの間に差し込むことにより、極めて容易に、側線の始端部を環状コアに仮留めさせることができる。
そして、側線の巻き付け後は、仮留め冶具を確実に取り外して始端と終端とを連結することにより、高価な装置を用いることなく、重量バランスの良い環状同芯撚りビードコードを低コストで且つ容易に製造することができる。
また、予め前記環状コアに前記側線の始端部側を巻き付ける回数を4回以下とすることが好ましい。仮留め冶具の係合片を差し込む箇所を形成するためには、側線の始端部側を5回以上巻き付ける必要はなく、4回以下で十分である。
また、本発明の環状同芯撚りビードコードの製造方法は、環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
撚線からなる環状コアへ側線を巻き付けて1層目のシース層を形成する際、あるいは既に形成したシース層の周りに側線を巻き付けてシース層を形成する際に、
前記側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
前記仮留め冶具の係合片を、環状コアを構成する線材間あるいは既に巻き付けられてシース層を形成している側線間に差し込んで保持させることを特徴とする。
この環状同芯撚りビードコードの製造方法によれば、環状コアあるいはシース層に側線を螺旋状に巻き付ける際に、側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を、環状コアを構成する線材同士の間あるいはシース層を構成する側線同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、環状コアあるいは既に形成されたシース層へ側線の始端部を仮留めさせることができる。
そして、側線の巻き付け後は、仮留め冶具を確実に取り外して始端と終端とを連結することにより、高価な装置を用いることなく、重量バランスの良い環状同芯撚りビードコードを低コストで且つ容易に製造することができる。
また、本発明の仮留め冶具は、上記の環状同芯撚りビードコードの製造方法で用いられる仮留め冶具であって、
前記側線の始端部が嵌合可能な円筒状のキャップ部と、このキャップ部から径方向外方へ突出された板状の係合片とを備えていることを特徴とする。
この仮留め冶具によれば、側線の始端部が嵌合可能な円筒状のキャップ部と、このキャップ部から径方向外方へ突出された板状の係合片とを備えた簡易な構造であるので、低コスト化を図りつつ、側線を容易に仮留めさせることができる。
また、少なくとも前記係合片が軟金属から形成されていることが好ましい。これにより、係合させる隙間に合わせて係合片を変形させることができ、側線の始端部を効果的に仮留めさせることができる。
本発明の環状同芯撚りビードコードの製造方法によれば、予め環状コアに側線を螺旋状かつ環状に複数周巻き付け、側線の始端部に仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を複数周巻き付けた側線同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、側線の始端部を環状コアに仮留めさせることができる。
また、予め環状コアに側線の始端部側を複数回巻き付け、側線の始端部に仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を側線と環状コアとの間に差し込むことにより、極めて容易に、側線の始端部を環状コアに仮留めさせることができる。
また、環状コアあるいはシース層に側線を螺旋状に巻き付ける際に、側線の始端部に仮留め冶具を装着し、仮留め冶具の係合片を環状コアを構成する線材同士の間あるいはシース層を構成する側線同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、環状コアあるいは既に形成されたシース層へ側線の始端部を仮留めさせることができる。
そして、側線の巻き付け後は、仮留め冶具を確実に取り外して始端と終端とを連結することにより、高価な装置を用いることなく、重量バランスの良い環状同芯撚りビードコードを低コストで且つ容易に製造することができる。
また、本発明の仮留め冶具によれば、側線の始端部が嵌合可能な円筒状のキャップ部と、このキャップ部から径方向外方へ突出された板状の係合片とを備えた簡易な構造であるので、低コスト化を図りつつ、側線の始端部を容易に仮留めさせることができる。
以下、本発明に係る環状同芯撚りビードコードの製造方法及び仮留め冶具の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は車両用タイヤの断面図、図2(a)はビードコードの全体図、図2(b)はビードコードの部分を示す斜視図である。
図1に示すように、車両用タイヤ1は、乗用車用の空気入りタイヤであって、ビードコード(環状同芯撚りビードコード)2が通る両側のビード部3と各ビード部3からタイヤ半径方向外向きにのびるサイドウォール部4と、その上端間を継ぐトレッド部5とを備える。
また、ビード部3間にカーカス6が掛け渡されるとともに、このカーカス6の外側かつトレッド部5の内方にはベルト層7が周方向に巻装されている。
上記の車両用タイヤ1のビード部3に通されたビードコード2は、図2(a),(b)に示すように、環状コア11の周囲に、複数(本例では6本)の側線12からなるシース層13を設けたものであり、側線12を、環状コア11の輪の外側から輪の中を通し、再び輪の外側から輪の中を通すことにより、環状コア11に側線12が、所定の巻き付けピッチにて螺旋状に巻き付けられている。なお、本例では、1層のシース層13を有する場合を例示している。
環状コア11は、1本のワイヤを環状に曲げて、その両端面同士を溶接により接合したものである。この場合、環状コア11のワイヤ同士の接合部分の増径を生じさせることなく、簡単に接合させることができる。
環状コア11は、合金鋼ワイヤからなるもので、その材質は、0.08〜0.27質量%の炭素(C)、0.30〜2.00質量%のケイ素(Si)、0.50〜2.00質量%のマンガン(Mn)及び0.20〜2.00質量%のクロム(Cr)を含み、かつアルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)及びバナジウム(V)がそれぞれ0.001〜0.100質量%の範囲で少なくとも1種以上含有し、残部が鉄(Fe)及び不可避的に混入してくる不純物からなる合金鋼である。このような組成であれば、合金鋼ワイヤを環状に形成して環状コア11とする際の両端の溶接部における延性低下抑制効果を得ることができる。
また、環状コア11は、炭素(C)を0.28〜0.56質量%含む中炭素鋼ワイヤで形成されていてもよい。このような材質のワイヤを用いても、接合部の溶接性が高くなるため、環状コア11として必要とされる強度を確保することができる。また、環状コア11の表面には、銅合金(例えば、真鍮)または亜鉛のめっき処理が施されていてもよい。
側線12は、例えば、炭素(C)を0.7質量%以上含む高炭素鋼ワイヤからなるものである。なお、側線12は、時効硬化が起こる加工が施された高炭素鋼からなることが好ましい。また、側線12の表面には、銅合金(例えば、真鍮)または亜鉛のめっき処理が施されていてもよい。
環状コア11を構成するワイヤの直径(線径)は、側線12のワイヤの直径(線径)以上であることが好ましく、たとえば、環状コア11のワイヤの直径は1.5mmであり、側線12のワイヤの直径は、1.4mmである。
次に、上記の環状同芯撚りビードコードを製造する方法について説明する。
図3は環状コアを振り子運動させる環状同芯撚りビードコードの製造装置を示す概念図、図4は図3の装置の振り子運動の状態を示す概念図、図5(a)(b)はそれぞれ環状コアへの側線の仮留めの仕方を説明する側面図、図6(a)は仮留めに用いる仮留め冶具の斜視図、図6(b)は仮留め冶具を展開した平面図である。
図3及び図4に示す製造装置は、環状コア11を周方向に回転させるドライビングユニット30と、リール33に巻かれた側線12を環状コア11の巻き付け部に供給する側線12のサプライ部41とを有する。
ドライビングユニット30は、弓形の保持アーム31に設置され、駆動モータと連結された、環状コア11を周方向に回転させる2つのピンチローラ32a,32bを有する。
上記保持アーム31には、側線12の供給側に、クランプユニット40を設けている。このクランプユニット40は、2個のローラ40a,40bからなり、環状コア11の横方向の振れを防止し、安定した周方向回転を維持し、側線12の巻き付け点の位置決めを行い、高い巻き付け性を得ている。なお、この例では環状コア11を垂直にして横振れを抑えて、周方向に回転させている。
保持アーム31は、クランプユニット40の部分を支点にして、回転円盤42とクランクシャフト43からなる揺動機構50によって振り子運動するように、スタンド44に揺動可能に設置されている。
保持アーム31に保持された環状コア11は、振り子運動の周期の一端で、リール33が、環状コア11の輪の外に位置し、環状コア11の振り子運動の周期の他端で、環状コア11の輪の中に位置するようにスイングする。
側線12のサプライ部41には、前後一対の対向するカセットスタンド52が、保持アーム31に保持された環状コア11の振り子運動を妨げない距離をおいて水平に設置され、カセットスタンド52の先端に、環状コア11の面を挟んで対向するリール受け渡し機構が設けられている。
サプライ部41は、側線12を巻き取ったリール33と、このリール33の外径より少し大きい径で、且つ少なくともリール内幅に相当する円筒形状の外周壁を有するカセット53とからなる。リール33は、側線12の巻き面全体を被うようにカセット53内に回転可能に収容され、所謂カートリッジ化されている。
上記のように構成された装置を用いて環状コア11に側線12を螺旋状に巻き付けてビードコード2を製造する場合、まず、側線12の始端部を、保持アーム31に設置した環状コア11に仮留めする。
仮留めを行うには、まず、図5(a)に示すように、予め環状コア11に側線12の始端部12aから螺旋状かつ環状に複数周(本実施形態では3周)巻き付ける。巻き始めには剥離可能な粘着テープ等により始端部12aを環状コア11に留めるとよい。このとき巻き付ける周数は、2周以上であり、かつ、始端部12aを留めたテープを剥がすことができる程度に環状コア11の周面が露出するように、3周以下が好ましい。
次に、始端部12aを留めた粘着テープを外し、図5(b)に示すように、側線12の始端部12aに、仮留め冶具61を装着し、この仮留め冶具61によって側線12の始端部12aを巻き付けた側線12に係合させる。
仮留め冶具61は、図6(a)に示すように、円筒状に形成されたキャップ部62と、このキャップ部62から径方向側方へ突出する係合片63とを有しており、キャップ部62に側線12の始端部12aが嵌合可能とされている。また、係合片63は、先端へ向かって次第に幅寸法が小さくされて鋭角に形成されており、キャップ部62の軸方向の一方側へ向かって延在されている。なお、係合片63は、その輪郭が凸曲線状となっていても良い。
この仮留め冶具61は、例えば、厚さ1mm以下のリン青銅薄板からなる軟金属材料から形成されたもので、図6(b)に示すように、係合片63を有する板材の状態から、係合片63と反対側を円筒状にロール巻きし、その端部を銀ろう付けすることにより、側線12の径よりも僅かに大きい内径を有する円筒状のキャップ部62を形成したものである。
そして、この仮留め冶具61によって仮留めする場合は、図6(b)に示したように、係合片63が後方へ向くように側線12の始端部12aに装着した仮留め冶具61の係合片63を、環状コア11に巻回された側線12同士の間に差し込む。このとき、軟金属の薄板で形成された係合片63が側線12間で側線12の周面に沿って曲がってもよい。
このようにすると、仮留め冶具61の係合片63が、側線12同士の間に係合され、これにより、側線12の始端部12aが保持される。
上記のようにして側線12を仮留めしたら、サプライ部41のリール33を、所定位置で環状コア11を含む平面であるコア面を横断往復させ、環状コア11を、側線12の巻き付け点となるクランプユニット40を支点にして、振り子運動させる。
これにより、リール33から側線12の巻き付け点までの距離をほぼ一定に保ち、巻き付けの際に、リール33から引き出される側線12が緩んだりせず、一定の張力で側線12が環状コア11に螺旋状に巻き付けられる。
そして、連続して所定回数巻き付けたら、環状コア11に側線12を仮留めしていた仮留め冶具61を取り外し、側線12の始端と終端とを図示略の金属製スリーブなどによって連結固定する。
このようにすると、環状コア11の周囲に、側線12が螺旋状に巻き付けられたシース層13を有するビードコード2が得られる。
また、環状コア11の周囲に側線12を螺旋状に巻き付ける他の方法として、図7を参照して説明する。
この方法でも、側線12の始端部を、保持アーム31に設置した環状コア11に仮留めする。
仮留めを行うには、まず、図7(a)に示すように、予め環状コア11に側線12の始端部12a側を数回巻き付ける。なお、環状コア11への側線12の巻き付け回数としては4回以下が好ましい。
次に、図7(b)に示すように、側線12の始端部12aに、仮留め冶具61を装着し、この仮留め冶具61によって側線12の始端部12aを環状コア11に係合させる。
仮留め冶具61は、図6に示すものを同様に使用できる。そして、図7(b)に示したように、係合片63が後方へ向くように側線12の始端部12aに装着した仮留め冶具61の係合片63を、側線12の始端部12aよりも後方側における環状コア11に巻回された部分と環状コア11との間に差し込む。このとき、軟金属の薄板で形成された係合片63が環状コア11の周面に沿って曲がってもよい。また、係合片63を側線12と環状コア11との間に差し込んだ後、側線12の周面に沿わせるように係合片63を変形させれば、係合片63の抜け止めとなる。
このようにすると、仮留め冶具61の係合片63が、側線12と環状コア11との間に係合され、これにより、側線12の始端部12aが環状コア11に保持される。
上記のようにして環状コア11に側線12を仮留めしたら、前記の方法と同様に図3及び図4に示す製造装置を動作させて側線12を環状コア11に螺旋状に巻き付ける。これにより、環状コア11の周囲に、側線12が螺旋状に巻き付けられたシース層13を有するビードコード2が得られる。
このように、上記環状同芯撚りビードコードの製造方法によれば、環状コア11に側線12を螺旋状に巻き付ける際に、予め環状コア11に側線12の始端部12a側を複数周あるいは数回巻き付け、側線12の始端部12aに、径方向外方へ突出する係合片63を有する仮留め冶具61を装着し、仮留め冶具61の係合片63を、側線12の始端部12aよりも後方側で側線12同士の間に差し込むか、側線12の始端部12aよりも後方側部分と環状コア11との間に差し込むことにより、極めて容易に、側線12の始端部12aを環状コア11に仮留めさせることができる。
そして、側線12の巻き付け後は、仮留め冶具61を確実に取り外して始端と終端とを連結することにより、高価な装置を用いることなく、重量バランスの良い環状同芯撚りビードコード2を低コストで且つ容易に製造することができる。
また、予め環状コア11に側線12の始端部12a側を巻き付ける回数を4回以下とすれば、それ程労力をかけることなく、環状コア11へ側線12の始端部12aを確実に保持させることができる。なお、仮留め冶具61の係合片63を差し込む箇所を形成するためには、側線12の始端部12a側を5回以上巻き付ける必要はなく、4回以下で十分である。また、環状コア11に側線12を環状に複数周巻き付ける場合、隣り合う側線12の間に仮留め冶具61の係合片63を差し込んで留めるのに要する巻き付けは3周で十分である。
また、上記の環状同芯撚りビードコード2の製造に用いる仮留め冶具61によれば、側線12の始端部12aが嵌合可能な円筒状のキャップ部62と、このキャップ部62から径方向外方へ突出された板状の係合片63とを備えた簡易な構造であるので、低コスト化を図りつつ、側線12を容易に仮留めさせることができる。
特に、仮留め冶具61をリン青銅や真鍮等の軟金属材料から形成することにより、係合させる隙間に合わせて係合片63を変形させることができ、側線12の始端部12aを効果的に仮留めさせることができる。
次に、2層以上のシース層を有する環状同芯撚りビードコードを製造する場合について説明する。
図8(a),(b)はそれぞれ2層目のシース層を構成する側線の始端部の仮留めの仕方を説明する斜視図、図9は2層目のシース層を構成する側線の始端部の仮留めの仕方を説明する断面図である。
2層目のシース層を形成する場合は、図8(a)に示すように、側線12の始端部12aに、仮留め冶具71を装着し、この仮留め冶具71によって側線12の始端部12aを既に形成した1層目のシース層13の側線12間に係合させる。
仮留め冶具71も、円筒状に形成されたキャップ部72と、このキャップ部72から径方向側方へ突出する係合片73とを有しており、キャップ部72に側線12の始端部12aが嵌合可能とされている。また、係合片73は、先端へ向かって次第に幅寸法が小さくされ、先端部分が大きく面取りされた形状とされている。なお、この仮留め冶具71では、係合片73は、キャップ部72の軸方向へ延在されずに側方へ突出されている。
この仮留め冶具71も、例えば、厚さ1mm以下のリン青銅薄板からなる軟金属材料から形成されたもので、円筒状にロール巻きして端部を銀ろう付けすることにより、側線12の径よりも僅かに大きい内径を有する円筒状のキャップ部72を形成したものである。
一例として、仮留め冶具71を構成するリン青銅薄板の厚さは0.5mmであり、キャップ部72の長さは6〜8mmであり、キャップ部72の内径は側線12の外径の+0.02〜+0.10mmであり、係合片73の突出長さは10mmである。
そして、この仮留め冶具71によって仮留めする場合は、側線12を予め巻き付けることなく、図8(b)及び図9に示すように、側線12の始端部12aに装着した仮留め冶具71の係合片73を、既に形成した1層目のシース層13の側線12間に差し込む。
このようにすると、仮留め冶具71の係合片73が、シース層13の側線12同士の間に係合され、これにより、側線12の始端部12aがシース層13に保持される。
その後は、1層目のシース層13と同様に、側線12を連続して所定回数螺旋状に巻き付け、シース層13に側線12の始端部12aを仮留めしていた仮留め冶具71を取り外し、側線12の始端と終端とを図示略の金属製スリーブなどによって連結固定する。
このようにすると、環状コア11の周囲に、側線12が螺旋状に巻き付けられた複数のシース層13を有するビードコード2が得られる。
なお、3層目以降のシース層13を形成する際に側線12の始端部12aを仮留めする場合も、上記と同様に、既に形成したシース層13の側線12間に、巻き付ける側線12の始端部12aに装着した仮留め冶具71の係合片73を差し込んで係合させれば良い。
そして、この場合も、側線12の始端部12aに、径方向外方へ突出する係合片73を有する仮留め冶具71を装着し、仮留め冶具71の係合片73を、側線12同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、既に形成されたシース層13へ側線12の始端部12aを仮留めさせることができる。
また、上記実施形態では、単線からなる環状コア11に側線12を巻き付けてシース層13を形成したが、環状コア11が複数の鋼線を撚り合わせた撚線であっても良い。環状コア11が撚線からなる場合には、側線12の始端部12aを仮留めする際には、2層目以降のシース層13を形成する場合と同様に、図10及び図11に示すように、側線12の始端部12aに、仮留め冶具71を装着し、この仮留め冶具71の係合片73を、環状コア11を構成する複数本の鋼線(線材)11a間に差し込む。
このようにすると、仮留め冶具71の係合片73が、環状コア11の鋼線11a同士の間に係合され、側線12の始端部12aが環状コア11に保持される。
そして、この場合も、側線12の始端部12aに、径方向外方へ突出する係合片73を有する仮留め冶具71を装着し、仮留め冶具71の係合片73を、環状コア11の鋼線11a同士の間に差し込むことにより、極めて容易に、環状コア11へ側線12の始端部12aを仮留めさせることができる。
また、図5に示したように予め環状コア11に複数周巻き付けた側線12同士の間に仮留め冶具61の係合片63を差し込んで留める場合においても、仮留め冶具61の代わりに図8に示した仮留め冶具71を用いることもできる。
車両用タイヤの断面図である。 (a)はビードコードの全体図、(b)はビードコードの部分を示す斜視図である。 環状コアを振り子運動させる環状同芯撚りビードコードの製造装置を示す概念図である。 図3の装置の振り子運動の状態を示す概念図である。 (a)(b)はそれぞれ環状コアへの側線の始端部の仮留めの仕方を説明する側面図である。 (a)は仮留めに用いる仮留め冶具の斜視図、(b)は仮留め冶具を展開した平面図である。 図5とは別の側線の始端部の仮留めの仕方を説明する側面図である。 (a)(b)はそれぞれ2層目のシース層を構成する側線の始端部の仮留めの仕方を説明する斜視図である。 2層目のシース層を構成する側線の始端部の仮留めの仕方を説明する断面図である。 環状コアへの側線の始端部の仮留めの仕方を説明する斜視図である。 環状コアへの側線の始端部の仮留めの仕方を説明する断面図である。
符号の説明
2 環状同芯撚りビードコード
11 環状コア
11a 鋼線(線材)
12 側線
12a 始端部
13 シース層
61,71 仮留め冶具
62,72 キャップ部
63,73 係合片

Claims (6)

  1. 環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
    前記環状コアに前記側線を螺旋状に巻き付ける際に、
    予め前記環状コアに前記側線を螺旋状かつ環状に複数周巻き付けた後、
    前記側線の巻き付けの始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
    前記仮留め冶具の係合片を、複数周巻き付けた前記側線同士の間に差し込んで保持させることを特徴とする環状同芯撚りビードコードの製造方法。
  2. 環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
    前記環状コアに前記側線を螺旋状に巻き付ける際に、
    予め前記環状コアに前記側線の始端部側を複数回巻き付け、
    前記側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
    前記仮留め冶具の係合片を、前記側線の始端部よりも後方側部分と前記環状コアとの間に差し込んで保持させることを特徴とする環状同芯撚りビードコードの製造方法。
  3. 請求項2に記載の環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
    予め前記環状コアに前記側線の始端部側を巻き付ける回数を4回以下とすることを特徴とする環状同芯撚りビードコードの製造方法。
  4. 環状コアの周りに側線を螺旋状に巻き付けて1層または複数層のシース層を形成する環状同芯撚りビードコードの製造方法であって、
    撚線からなる環状コアへ側線を巻き付けて1層目のシース層を形成する際、あるいは既に形成したシース層の周りに側線を巻き付けてシース層を形成する際に、
    前記側線の始端部に、径方向外方へ突出する係合片を有する仮留め冶具を装着し、
    前記仮留め冶具の係合片を、環状コアを構成する線材間あるいは既に巻き付けられてシース層を形成している側線間に差し込んで保持させることを特徴とする環状同芯撚りビードコードの製造方法。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の環状同芯撚りビードコードの製造方法で用いられる仮留め冶具であって、
    前記側線の始端部が嵌合可能な円筒状のキャップ部と、このキャップ部から径方向外方へ突出された板状の係合片とを備えていることを特徴とする仮留め冶具。
  6. 請求項5に記載の仮留め冶具であって、
    少なくとも前記係合片が軟金属から形成されていることを特徴とする仮留め冶具。
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