JP2010005031A - 固定用包帯 - Google Patents

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Hirofumi Nishida
裕文 西田
Naoki Tomomitsu
直樹 友光
Norio Hirayama
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Abstract

【課題】自着性を発揮できて包帯を巻き重ねることにより充分に固化一体化し、固定性や強度にすぐれ、しかも、施工後に形状の調節が可能で、かつ、安全衛生面や、装着性、意匠性にも優れ、製造や施工、更には不要となった場合の解体、除去に手間がかからない固定用包帯を提供する。
【解決の手段】(1)数平均分子量0.1万〜3万の両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトン、及び、(2)前記ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99のブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネートを含有するポリカプロラクトンワニスを、シート状繊維基材に含浸させた後、鎖伸長反応により前記ポリカプロラクトンを数平均分子量5万〜30万に高分子量化してなることを特徴とする固定用包帯。
【選択図】なし

Description

本発明は、高分子量化されたポリカプロラクトンをマトリックス樹脂とする固定用包帯に関する。
骨折、靭帯損傷、捻挫等の治療等のために患部等を固定、保護する目的で、固定用の包帯が使用されている。このような固定用包帯は、一般に硬直包帯とも称され、塑形材として石膏、水硬化性樹脂(例えば、特許文献1、2参照。)、光硬化性樹脂(例えば、特許文献3参照。)等を含ませた繊維からなる包帯が使用されている。ギプス包帯は、これらのうち石膏を用いたもののみならず、患部等を固定するために巻く塑形材をしみ込ませた包帯一般を意味することもある。
これらは、それぞれ一長一短であり、例えば、従来から用いられている石膏は、強度に優れ、材料の安全性も確保されているが、重く、脆いうえ、通気性を欠く等の欠点があり、一方、硬化性樹脂は、これらの点を改善し得るものであるが、皮膚刺激があったり、施工時間がかかったり、施工に手間がかかったりする等の欠点がある。また、これらの材料は、一旦施工すると容易に修正することができない。更には、患部が治癒したなどの理由から取り外す必要が生じた場合には、電動ノコギリなどで切断しなければならず、安全面でも大きな問題があった。
熱可塑性樹脂を使用した固定用包帯も知られており、例えば、ポリカプロラクトン等の熱可塑性樹脂粉末を基材に塗布溶融してなる固定部材が特許文献4に開示されている。また、ポリカプロラクトン等の熱可塑性樹脂を第一及び第二のファブリック材で挟んだサンドイッチ状ギプス材料が特許文献5に開示されている。これらの固定材は、塑形材の硬化に水や光を必要とせず、加熱により自着性を出すことができる等の改良点を有するものの、なお課題が存在し、例えば、製造や施工に手間がかかったり、強度が不充分であったりする問題があった。
ポリカプロラクトン複合材の強度を上げる技法として、特許文献6には、架橋されたポリカプロラクトンをマトリックス樹脂として使用することが開示されている。しかし、このようなマトリックス樹脂は自着性が不充分である。一方、強度を上げるために高分子量のポリカプロラクトンを使用することが考えられるが、高分子量化とともに溶融粘度が高くなりすぎて、基材に含浸させることが不可能となる。例えば、特許文献7には、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリカプロラクトンとからなる樹脂組成物が開示され、高分子量のポリカプロラクトンも使用可能とされているが、基材に含浸させることはできない。このように、架橋する技法を用いることにより含浸性と強度を確保することができるものの、固定用包帯に不可欠の自着性が失われ、また、高分子量のポリカプロラクトンは含浸性がないという問題があった。
特開2003−102775号公報 特開2006−325986号公報 特開2002−291861号公報 特開2005−58590号公報 特開2000−296147号公報 特開2007−070516号公報 特開平11−130920号公報
上述の現状に鑑みて、本発明の課題は、自着性を発揮できて包帯を巻き重ねることにより充分に固化一体化し、固定性や強度にすぐれ、しかも、施工後に形状の調節が可能で、かつ、安全衛生面や、装着性、意匠性にも優れ、製造や施工、更には不要となった場合の解体、除去に手間がかからない固定用包帯を提供することである。
本発明は、(1)数平均分子量0.1万〜3万の両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトン、及び、
(2)前記ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99のブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIともいう)
を含有するポリカプロラクトンワニスを、シート状繊維基材に含浸させた後、鎖伸長反応により前記ポリカプロラクトンを数平均分子量5万〜30万に高分子量化してなることを特徴とする固定用包帯である。
本発明は、上述の構成により、下記の効果を発揮する。
(1)本発明の固定用包帯は、数平均分子量0.1万〜3万の両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトン及び前記ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99のブロック化されていてもよいMDIを含有するポリカプロラクトンワニスを、繊維基材に含浸させた後、鎖伸長反応により前記ポリカプロラクトンを数平均分子量5万〜30万に高分子量化させるので、直鎖状に高分子量化されたポリカプロラクトンをマトリックス樹脂として有する。
(2)本発明の固定用包帯は、数平均分子量0.1万〜3万の両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトン及び前記ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99のブロック化されていてもよいMDIを含有するポリカプロラクトンワニスを含浸させるので、マトリックス樹脂が繊維基材に充分含浸されて繊維基材と良好に複合化されている。
(3)本発明の固定用包帯は、直鎖状に高分子量化されたポリカプロラクトンをマトリックス樹脂として有するので、加熱により自着性を発揮し、しかも、マトリックス樹脂が繊維基材に充分含浸されて繊維基材と良好に複合化されているので、繊維強化複合材として高い強度を有する。
(4)本発明の固定用包帯は、ポリカプロラクトンをマトリックス樹脂として有するので、施工後にも熱水や加熱送風機(ヘヤドライヤー等)等でポリカプロラクトンの融点である60℃以上の比較的低温に加熱することにより形状調節が容易である。また、一旦自着性により繊維強化ポリカプロラクトンシート同士が接着あるいは接合し、一体化した後も、再度接着あるいは接合部位を60℃以上の比較的低温に加熱することにより、容易に解体、除去が可能である。
(5)本発明の固定用包帯は、高分子量化されたポリカプロラクトンをマトリックス樹脂とするので高い部材強度を有するため、包帯を薄く施工することができ、装着部位に適合しやすい形状に施工でき、装着性、意匠性にも優れる。
(6)本発明の固定用包帯は、MDIが比較的少ない割合で使用され、しかも、MDIは有害性が低く、未反応のMDIは水と反応して無害化され得るので、皮膚等への影響は最小限に抑えられ、安全衛生に優れている。
(7)ブロック化したMDIを用いることにより、これを配合したポリカプロラクトンワニスのポットライフの延長、作業環境中に存在する水によるイソシアネート基の失活による鎖伸長機能の喪失を好適に回避することができる。
(8)また、ブロック剤であるアセトキシムの脱離温度および沸点が、ポリカプロラクトンワニスで採用される溶剤の乾燥条件とうまく適合させることができるため、特殊な乾燥条件の採用や、追加工程の導入を全く必要とすることなく、系外に揮発・除去できる。更に、アセトキシムが僅かに残留しても、未反応のMDIを水と反応させて無害化する工程で、簡便に溶出・除去され得る。
本発明における両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトンは、ε−カプロラクトンの重合体であり、ε−カプロラクトンに重合開始剤を加えて、必要に応じて触媒を使用しつつ、重合することにより得ることができる。反応温度としては、例えば、120〜220℃であり、好ましくは150〜200℃にて数時間、撹拌下に反応させて得ることができる。
上記重合開始剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等のアルキレングリコール;イソフタリルアルコール、テレフタリルアルコール、β,β′−ビスヒドロキシエチルテレフタレート、β,β′−ビスヒドロキシエチルイソフタレート等の芳香族ジオール;シクロヘキサン1,4−ジオール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール等の脂環式ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンアジペートジオール、ポリプロピレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリエチレンプロピレンジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール等を挙げることができる。
上記触媒としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラエチルチタネート、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ、塩化第一スズ等を挙げることができる。触媒の使用量は、好ましくは0.5〜500ppmである。
本発明において、ワニス中のポリカプロラクトンの数平均分子量は0.1万〜3万であり、下限は好ましくは0.5万、より好ましくは1万であり、上限は好ましくは2.5万である。数平均分子量が0.1万未満であると、MDIの配合量が相対的に増加し、強度等の樹脂物性が充分でないおそれがあり、数平均分子量が3万を超えると、たとえ溶剤に溶かしても粘度が高いため基材に充分に含浸しなくなる。数平均分子量の数値は、測定誤差や測定方法に伴う相違を一般には有していることが知られている。本発明において、ワニスに用いるポリカプロラクトンの数平均分子量は、末端基定量法により求めることができる。
ポリカプロラクトンワニスを得るための溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、セロソルブアセテート、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。これらのうち、ポリカプロクラトンの溶解度が高いという観点から酢酸エチルが好ましく、沸点が低くなく作業中の揮発が少なく抑えられるという観点からセロソルブアセテートが好ましく、安全性の観点からは、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートが好ましい。
溶剤の使用量は、ポリカプロラクトンの分子量によるが、ポリカプロラクトン100重量部に対して、20〜300重量部が好ましく、ポリカプロラクトンの数平均分子量が0.5万以上であれば、50重量部以上であることが好ましい。溶剤を300重量部を超えて使用すると、繊維基材へのポリカプロラクトンの付着量が低下し、溶剤を乾燥した後の樹脂付着量が減少し、繊維基材への複数回の含浸と乾燥工程を繰り返さなければならず、経済的ではない。
本発明において、ポリカプロラクトンワニスにブロック化されていてもよいMDIを含有させ、後述するようにシート状繊維基材に含浸させ、加熱することにより、ポリカプロラクトンを鎖伸長反応により高分子量化させることができる。なお、本発明において、鎖伸長反応とは、一つのテレケリックなポリカプロラクトンの末端水酸基と他のテレケリックなポリカプロラクトンの末端水酸基とが、MDIの1分子によって結合し、MDI残基を介してポリカプロラクトンが直鎖状に連結して、分子量が元のポリカプロラクトンの2倍になる反応が、添加したMDIを全て消費するまで残りの末端水酸基にも繰り返し起こり、最終的に高分子を形成することをいい、このような高分子を本明細書では高分子量化したポリカプロラクトンと称する。
ブロック化されていてもよいMDIの含有量は、ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99である。ブロック化されていてもよいMDIの配合比がこの範囲未満であると、高分子量化が不充分であり、この範囲を超えると、過剰のイソシアネート基が架橋形成に働き、直鎖状構造が破られる可能性が高くなり、不都合である。好ましくはモル比で0.6〜0.98であり、より好ましくは0.80〜0.97である。
本発明で用いるMDIはブロック化して用いることができる。MDIの代わりにブロック化したMDIを用いることにより、これを配合したポリカプロラクトンワニスのポットライフの延長、作業環境中に存在する水によるイソシアネート基の失活による鎖伸長機能の喪失を好適に回避することができる。ブロック剤が脱離した後は、MDIの場合と全く同じ機構で両末端に1個ずつ水酸基を有するポリカプロラクトンと反応し、その効果に本質的な差異は生じない。
MDIのブロック剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、フェノール、メチルエチルケトンオキシムが使用可能であるが、解離温度や安全衛生上の観点から、アセトキシムが好ましい。アセトキシムブロックの解離温度は130〜135℃で、脱離後のアセトキシムの沸点は133℃であり、145℃以下で樹脂中から完全にアセトキシムを脱離、蒸発させることができる。そのため、アセトキシムでブロックしたMDIの使用は、ポリカプロラクトンワニスで採用される溶剤の乾燥条件とうまく適合させることができるため、特殊な乾燥条件の採用や、追加工程の導入を全く必要とすることなく、系外に揮発・除去できる。更に、アセトキシムが僅かに残留したとしても、アセトキシムの水への溶解性が非常に高いため、未反応のMDIを水と反応させて無害化する工程で、簡便に溶出・除去され得る。
本発明においては、ブロック化されていてもよいMDI(2)としては、ブロック化されたMDIでも、ブロック化されていないMDIでも、これらの併用でもよく、好ましくはブロックMDIであり、より好ましくはアセトキシムブロックMDIである。
本発明におけるシート状繊維基材の繊維糸条の素材としては、例えば、アラミド、ポリ乳酸(PLA)繊維、ポリエステル等の有機繊維やガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維の他にも、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維等の合成繊維織物;麻(大麻、亜麻、黄麻等)繊維、竹繊維、パルプ、綿繊維、ココヤシ繊維、羊毛、絹、バナナ、ケナフなどの天然繊維、レーヨン等の再生繊維等を挙げることができる。剛性などの観点から好ましくは、ガラス繊維やアラミド繊維である。
また、上記繊維糸条は、固定用包帯の強度を向上させるために、繊維長は10mm以上であることが好ましく、繊維糸条の長さが20mm以上の長繊維糸条や、シート状繊維基材内で繊維糸条の切断箇所が実質的にない連続長繊維糸条であることがより好ましい。また、繊維糸条の番手は50〜400texであることが好ましく、また、シート状繊維基材の単重は、100〜500g/mであることが好ましい。
本発明において、かかるシート状繊維基材の形態としては、伸縮性を有していてもよい、編み物、織物、又は不織布であることが好ましい。さらに、固定用包帯として適度の通気性を得るために、シート状繊維基材は開口率が10〜50%であることが好ましく、15〜40%であることがより好ましい。なお、開口率とは、4mm角のシート状繊維基材20個について、画像処理機(日本アビオニクス社製TVイメージプロセッサEXCEL)を用いて、Image Command4198のソフトウエアにより実体顕微鏡(倍率67倍)で測定し、穴部の画素数比を求めたそれぞれのシート状繊維基材についての値の平均値である。このような範囲の開口率であれば、ポリカプロラクトンワニスをシート状繊維基材に含浸させた際、適度の空隙を有し、通気性のある固定用包帯を得ることができる。また、固定用包帯は、患部等を固定する際、伸縮性を有することが好ましい。そのために、シート状繊維基材は、伸び率10〜50%であることが好ましく、20〜40%であることがより好ましい。伸び率は、JIS規格R3420引張強さの測定方法に準じて測定し、破断したときのつかみ間の長さと最初のつかみ間の長さの比から求めることができる。シート状繊維基材の形態として、例えば、トリコット編みなどの編み物は、上記開口率及び伸び率を兼備えたシート状繊維基材得ることができるので、好ましい。
また、繊維基材は、ポリカプロラクトンとの密着性を向上させるために、表面処理されていてもよい。例えば、ガラス繊維であれば、シランカップリング剤で処理してもよい。シランカップリング剤としては、加水分解性基と疎水基(有機基)とを有するシラン化合物であって、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン等の不飽和二重結合を有するもの;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するもの;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するアミノシラン化合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用することができる。これらのうち、好ましくはエポキシシラン化合物やアミノシラン化合物である。
本発明の固定用包帯は、ポリカプロラクトンワニスを、シート状繊維基材に含浸させた後、例えば、100〜170℃で乾燥し溶剤を揮発させて得ることができる。この際、鎖伸長反応により高分子量化したポリカプロラクトンが生成する。この場合、170℃超過の温度で溶剤を揮発させると、ポリカプロラクトンの熱劣化が進行してしまい、鎖伸長反応によってせっかく高分子量化しても、分子鎖の切断により分子量が低下してしまうので好ましくない。なお、溶剤を揮発させるための時間は、温度にもよるが、5分〜30分程度が好ましい。
本発明において、繊維基材とポリカプロラクトンの重量割合は、繊維の種類により異なり得るが、例えば、ガラス繊維の場合には、繊維基材とポリカプロラクトン全重量に対して、繊維基材10〜80重量%が、強度と使い勝手のバランスの点で好ましく、30〜70重量%がより好ましい。その他の種類の繊維であっても、上記値を参考にしつつ、適宜配合割合を求めることができる。
また、シート状繊維基材を1枚、又は、所望により、2〜3枚重ねて用いることもできる。
本発明において、ポリカプロラクトンワニスを、シート状繊維基材に含浸させた後、鎖伸長反応により前記ポリカプロラクトンを分子量5万〜30万に高分子量化する。この鎖伸長反応により数平均分子量を2倍以上にすることが好ましく、4倍以上にすることがより好ましく、5倍以上が更に好ましい。高分子量化したポリカプロラクトンの数平均分子量は、好ましくは下限が5万、より好ましくは5.5万、さらに好ましくは7万、一層好ましくは10万である。上限は、例えば25万、20万であってもよい。これらの下限と上限を組合せた範囲は各種であってよく、例えば10万〜25万の範囲であってよい。鎖伸長反応させた高分子量化ポリカプロラクトンは、数平均分子量が5万未満であると、固定用包帯の強度が充分でなく、30万を超えて鎖伸長しようとすると、ポリカプロラクトンとのモル比をできるだけ1:1に近づける必要があり、部分的に架橋を引き起す危険性が増すため好ましくない。なお、数平均分子量の数値は、測定誤差や測定方法に伴う相違を一般には有していることが知られている。本発明において、鎖伸長反応させて高分子量化したポリカプロラクトンの数平均分子量は、クロロホルムを移動相としてポリスチレン標準サンプルを分子量標準にしてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)で測定することができる。
本発明の固定用包帯は、シート状、テープ状等の形態とすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1〜2、比較例1〜2
1.使用材料
固定用包帯製造用のワニスに用いたポリカプロラクトン樹脂は、末端基定量法により求めた数平均分子量が1万の両末端水酸基のポリカプロラクトンPLACCEL−H1P(ダイセル化学工業社製)(これを樹脂1とする)と、末端基定量法により求めた数平均分子量が5万の両末端水酸基のポリカプロラクトンPLACCEL−H5(ダイセル化学工業社製)(これを樹脂2とする)である。
鎖伸長剤として、ジフェニルメタンジイソシアネートMILLIONATE MT(日本ポリウレタン工業社製)(以下MDIともいう)、及びMDIをアセトキシムでブロックしたアセトキシムブロックMDI(以下ACX−MDIともいう)を用いた。これらは少量のメチルエチルケトンに溶解させてから所定量をポリカプロラクトンワニスに添加した。
ワニス調製時の溶剤は、セロソルブアセテートを使用した。
強化繊維基材は、全てエポキシシラン処理を施した67.5texのガラス繊維糸条をトリコット編みしたガラス繊維編物(質量320g/m、開口率20%、伸び率25%)を使用した。
2.ワニス調製
(1)実施例1に用いたワニス
樹脂1を80℃で約4時間加熱し、50%濃度になるように溶剤を添加した。その後、十分に攪拌して樹脂中の固形分が完全に溶解したことを確認した。鎖伸長剤としてMDIをポリカプロラクトンに対してモル比0.95になる量を少量のメチルエチルケトンに溶解させてから添加した後、更に攪拌した。高分子量化して高粘度化することを防止するために、樹脂ワニスを約40℃に自然冷却した。
(2)実施例2に用いたワニス
樹脂1を80℃で約4時間加熱し、50%濃度になるように溶剤を添加した。その後、十分に攪拌して樹脂中の固形分が完全に溶解したことを確認した。鎖伸長剤としてACX−MDIをポリカプロラクトンに対してモル比0.95になる量を少量のメチルエチルケトンに溶解させてから添加した後、更に攪拌した。高分子量化して高粘度化することを防止するために、樹脂ワニスを約40℃に自然冷却した。
(3)比較例1に用いたワニス
樹脂2を80℃で約4時間加熱し、42%濃度になるように溶剤を添加した。その後、十分に攪拌して樹脂中の固形分が完全に溶解したことを確認した。鎖伸長剤は添加せず、樹脂ワニスを約40℃に自然冷却した。
(4)比較例2に用いたワニス
樹脂2を80℃で約4時間加熱し、50%濃度になるように溶剤を添加した。その後、十分に攪拌して樹脂中の固形分が完全に溶解したことを確認した。鎖伸長剤としてMDIをポリカプロラクトンに対してモル比0.19になる量を少量のメチルエチルケトンに溶解させてから添加した後、更に攪拌した。溶剤の揮発を防止するためフタをした後、恒温器中、80℃で24時間保温放置し、樹脂を高分子量化した。このワニスは、高分子量化により高粘度化したため、45%濃度になるように溶剤を再度添加した。樹脂を恒温器から取り出し、フタをしたまま約40℃に自然冷却した。
3.固定用包帯作製
以下の手順で各固定用包帯を作製した。まず、強化繊維基材を150mm×2000mmのサイズに裁断した。トレイ上に調製したワニスを均一に撒き、強化繊維基材を1枚置いた後、更に強化繊維基材の上から樹脂を撒いた。脱泡ローラーにて強化繊維基材が透明になるまでローラー掛けを行い、目視で十分に含浸したことを確認後、150℃で15分間放置し、溶剤を除去して各シート材を作製した。実施例1〜2については、溶剤の乾燥と同時に高分子量化を図った。全てのシート材は、網目構造の通気性を有する固定用包帯として製作することができた。
4.強度測定用板材製作
固定用包帯としての耐押圧性を比較するため、各シート材の強度測定用の板材製作を行った。この製作方法を以下に示す。プレス温度170℃で、プレス盤面内に各固定用包帯を5枚セットした。固定用包帯の両側に2mm厚さのスペーサをセットし、成形圧力2MPaにより材料を加圧した。その後、ヒーター電源を落とし、40℃以下に自然冷却後、圧力を開放し板材を取り出した。
評価
(1)分子量測定
得られた固定用包帯からポリカプロラクトンの数平均分子量を、以下の条件でGPCにより測定した。結果を表1に示した。
・サンプル調製法:作製した成形板から0.075gの小片を切り出し、ガラス製サンプル瓶に入れ、クロロホルム(特級試薬)を加えて3.0gとした。それを一晩振蘯し続け、樹脂部分を完全に溶解させた。その後メンブランフィルター濾過により、ガラス繊維を濾別し、GPC測定供試用サンプルとした。
・GPC測定条件:Waters社製高速液体クロマトグラム装置Waters600を用い、Polymer Laboratories社製カラムPlgel 5μm Guard 50×7.5mm+Plgel 5μm MIXED−C 300×7.5mm×2本を連結した固定相に、クロロホルムを移動相として、流速1.0mL/min、カラム温度30℃で測定した。検出器はWaters社製RIディテクターWaters2410を用いた。数平均分子量はポリスチレン標準試料を用いて作成した検量線から算出した。
(2)繊維含有量測定
実施例及び比較例で得た固定用包帯の繊維含有量測定(JIS K 7052準拠)結果を表1に示した。
(3)3点曲げ試験
実施例及び比較例で得た強度測定用板材により3点曲げ試験(JIS K 7017準拠)を行った。結果を表1に示した。実施例1、2で製作した強度測定用板材は、比較例1、2で製作した強度測定用板材と比較してどちらも数平均分子量に大差がないレベルであったにも関わらず、繊維と樹脂の密着性及び包帯の層間における密着性が高いことで、曲げ強さが高い値を示したと考えられる。
Figure 2010005031
(4)施工実験
各実施例・比較例で得られた固定用包帯を用い、90℃の温水中に3分間浸して軟化させたものを、ボランティアの腕に巻き付けて施工した。巻き付けは重複部を20mmとし、2重に巻き付けた。全ての固定用包帯は、伸び率が高い編み目構造の強化材を使用したため、曲部への固定も問題無く施工することができた。
実施例1〜2で製作した固定用包帯は、自着性があり、重複部で接着し、十分な剛性をえることができた。比較例1〜2で製作した固定用包帯は、実施例1〜2で製作した固定用包帯に比べ、含浸が不充分で剛性が劣っていた。さらに、実施例1〜2の施工後の固定用包帯は、ドライヤーで一部を加熱すると、形状の修正が可能であった。
本発明の固定用包帯は、MDIを使用しているので、温水中に浸すことにより未反応分子が無害化されるので、安全衛生に優れており、施工後に、形状を修正可能であり、患部への装着性が一層優れ、強度に優れるという諸特徴を有するので、固定性や強度にすぐれ、しかも、製造や施工、施工後の解体、除去に手間がかからない固定用包帯を提供することができる。

Claims (6)

  1. (1)数平均分子量0.1万〜3万の両末端に水酸基を1個ずつ有するポリカプロラクトン、及び、
    (2)前記ポリカプロラクトンに対してモル比で0.40〜0.99のブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネート
    を含有するポリカプロラクトンワニスを、シート状繊維基材に含浸させた後、鎖伸長反応により前記ポリカプロラクトンを数平均分子量5万〜30万に高分子量化してなることを特徴とする固定用包帯。
  2. ブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネート(2)は、アセトキシムでブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネートである請求項1記載の固定用包帯
  3. ブロック化されていてもよいジフェニルメタンジイソシアネート(2)は、アセトキシムでブロック化されているジフェニルメタンジイソシアネートである請求項2記載の固定用包帯
  4. 前記シート状繊維基材は、連続繊維糸条からなり、伸縮性を有していてもよい、編み物、織物、又は不織布である請求項1〜3のいずれか記載の固定用包帯。
  5. 前記シート状繊維基材は、開口率10〜50%である請求項4記載の固定用包帯。
  6. 前記シート状繊維基材は、ガラス繊維及びアラミド繊維からなる群から選択される少なくとも1種の繊維からなるものである請求項1〜5のいずれか記載の固定用包帯。
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