JP2010005004A - 循環機能診断システムとプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】脈波伝播速度や自律神経活動度指標等を用いた場合と比較して、より簡便な方法により生体の循環機能を診断する。
【解決手段】血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、被測定者の血管の硬化度を判定する。例えば、血圧値の変化率の標準偏差と脈拍数の変化率の標準偏差との比に基づいて、被測定者の血管の硬化度を判定する。また、脈拍数の変化率に対する血圧値の変化率の関係を一次関数により近似し、この一次関数の傾きに基づいて、被測定者の循環機能を判定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、生体の血管機能、心機能、腎機能等の循環機能を診断するための循環機能診断システムに関する。
近年、食生活の変化や、運動不足、高齢化等に伴い動脈硬化症が増加している。このような動脈硬化症を防ぐためには、動脈硬化がどの程度進行しているかを診断する必要がある。動脈硬化の程度を診断するための方法としては、脈波伝播速度(以下、PWV(Pulse Wave Velocity)と略す。)を用いて動脈の硬化度を測定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このPWVとは、心臓が血液を駆出する時に発生する脈波が血管壁を伝播する速度である。
動脈硬化が進行した血管は硬いためPWVが速くなり、動脈硬化が進行していない血管は柔軟性に富むためPWVは遅くなる。そのため、被測定者のPWVを測定することにより、動脈硬化の進行度合いを診断することが可能となる。
また、特許文献2には、生体の心電を測定することにより自律神経活動度を算出し、この自律神経活動度に対する血圧値の変化の度合いに基づいて血管機能を判定する方法も提案されている。
特開2003−250769号公報 特許第4091972号公報
しかし、上記特許文献1、2に開示された方法では、脈波伝播速度や自律神経活動度指標を用いて動脈硬化度等の循環機能を診断しているため、圧脈波センサや、心電を測定するための複数の電極を被測定者に装着する必要がある。しかし、圧脈波センサや複数の電極を被測定者の特定の部位に装着する作業には、ある程度の知識や経験が必要であり、また被測定者自身で行う場合には正確性が欠ける等の弊害がある。
そのため、従来の技術では、生体の循環機能を診断しようとした場合、被測定者が病院等の特定の場所に出向いて測定を行うことが要求され、生体の循環機能を診断するためには手間がかかるという問題点を有していた。
そこで、本発明は、脈波伝播速度や自律神経活動度指標を用いた場合と比較して、より簡便な方法により生体の循環機能を診断することが可能な循環機能診断システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
[循環機能診断システム]
上記目的を達成するために、本発明の循環機能診断システムは、生体の血圧値を測定する血圧測定手段と、
前記生体の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、
前記血圧測定手段および前記脈拍測定手段により測定された、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とする手段と、
前記血圧測定手段により測定された血圧値の基準値からの変化率と、前記脈拍測定手段により測定された脈拍数の基準値からの変化率を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定する判定手段とを有する。
本発明によれば、比較的誰にでも容易に測定することができる血圧値と脈拍数のみに基づいて循環機能の診断が行われる。そのため、本発明によれば、脈波伝播速度や自律神経活動度指標等に基づいて循環機能の診断を行う場合と比較して、より簡便な方法により循環機能の診断を行うことが可能となる。
また、本発明の循環機能診断システムは、血圧測定手段により測定された生体の血圧値および脈拍数測定手段により測定された脈拍数を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とする手段と、
前記受付手段により受け付けられた血圧値の基準値からの変化率と、前記受付手段により受け付けられた脈拍数の基準値からの変化率を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定する判定手段とを有する。
さらに、前記判定手段は、血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、前記生体の血管の硬化度を判定するようにしてもよい。
さらに、前記判定手段は、血圧値の変化率のばらつき度合いとして血圧値の変化率の標準偏差を用い、脈拍数の変化率のばらつき度合いとして脈拍数の変化率の標準偏差を用いて、前記生体の血管の硬化度を判定するようにしてもよい。
さらに、前記判定手段は、脈拍数の変化率に対する血圧値の変化率の関係を一次関数に近似した際の、該一次関数の傾きに基づいて、前記生体の循環機能を判定するようにしてもよい。
[プログラム]
本発明のプログラムは、血圧測定手段により生体の血圧値を測定するステップと、
脈拍数測定手段により前記生体の脈拍数を測定するステップと、
前記血圧測定手段および前記脈拍測定手段により測定された、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とするステップと、
前記血圧測定手段により測定された血圧値の基準値からの変化率と、前記脈拍測定手段により測定された脈拍数の基準値からの変化率を算出するステップと、
算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定するステップとをコンピュータに実行させる。
さらに、本発明のプログラムは、血圧測定手段により測定された生体の血圧値および脈拍数測定器により測定された脈拍数を受け付けるステップと、
受け付けられた生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とするステップと、
受け付けられた血圧値の基準値からの変化率と、受け付けられた脈拍数の基準値からの変化率を算出するステップと、
算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定するステップとをコンピュータに実行させる。
以上説明したように、本発明によれば、脈波伝播速度や自律神経活動度指標等に基づいて循環機能の診断を行う場合と比較して、より簡便な方法により循環機能の診断を行うことが可能になるという効果を得ることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の循環機能診断システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の循環機能診断システムは、図1に示されるように、マンシェット(またはカフ)8と、圧力センサ9と、生体である被測定者の血圧値を測定する血圧測定器12と、被測定者の脈拍数を測定する脈拍測定器13と、制御装置18と、記憶装置20と、生体情報を表示するための表示装置22とから構成されている。
血圧測定器12は、被測定者の上腕に巻かれたマンシェット8を加圧、減圧して最高血圧(収縮期血圧)(SYS:systolic blood pressure)と最低血圧(拡張期血圧)(DIA:diastolic blood pressure)を自動的に測定する。脈拍測定器13は、例えば被測定者の橈骨動脈に当てられた圧力センサ9により脈拍数(PR)を測定する。また、圧力センサ9の代わりにパルスオキシメータを用いても脈拍を測定することができる。
制御装置18は、例えばコンピュータからなり、血圧測定器12及び脈拍測定器13により得られた生体情報を処理し、この処理した情報を記憶装置20に記憶し、あるいは表示装置22に表示する。
さらに、制御装置18は、血圧測定器12および脈拍測定器13により測定された、被測定者に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とする。そして、制御装置18は、被測定者に対して何らかの負荷が与えられた状態において血圧測定器12により測定された血圧値の基準値からの変化率(変動率)と、脈拍測定器13により測定された脈拍数の基準値からの変化率(変動率)を算出する。そして、制御装置18は、算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて被測定者の循環機能を判定する。
具体的には、制御装置18は、血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、被測定者の血管の硬化度を判定する。ここで、血圧値の変化率のばらつき度合いや、脈拍数の変化率のばらつき度合いの具体的な一例としては、血圧値の変化率の標準偏差や、脈拍数の変化率の標準偏差を用いることできる。
また、制御装置18は、脈拍数の変化率に対する血圧値の変化率の関係を一次関数(近似直線)により近似し、この一次関数の傾きに基づいて、被測定者の循環機能を判定する。
次に、本実施形態の循環機能診断システムの動作を図面を参照して詳細に説明する。
先ず、図2のフローチャートを参照して本実施形態の循環機能診断システムの動作の全体を説明する。
本実施形態の循環機能診断システムによる循環機能の診断を行う場合、まず、被測定者のそのままの状態において血圧測定器12および心脈拍測定器13により患者の生体状態の測定が行われる(ステップS101)。このステップS101において測定された血圧値、脈拍数は基準値として記憶装置20に記憶される。そして、制御装置18は、表示装置22等を介して被測定者に対して負荷を与えるような指示を行う(ステップS102)。
ここで、被測定者に与える負荷とは、例えば、トレッドミル検査法のような運動負荷や起立試験のような負荷であっても良いし、精神的な負荷であってもよい。また、被測定者に単に同じ負荷を与えるのではなく、与える負荷の重さを変化させつつ生体情報を測定することが好ましい。例えば、被測定者に腹式呼吸や口で浅い呼吸を行う口浅式呼吸を行わせたりするようにしてもよい。ここで腹式呼吸は、被測定者に負荷を与えるための呼吸法であり、口浅式呼吸は、被測定者を安静状態とさせるための呼吸法である。
また、被測定者に与える負荷としては、肉体的な負荷だけでなく、被測定者が通常状態とは異なる状態に置かれることにより受ける精神的な負荷であってもよい。例えば、患者が歯科治療を受けている間に生体情報を測定し、測定された生体情報を用いて循環機能の診断を行うようにすれば、この患者が負荷を受けている間の生体情報に基づいて循環機能の診断を行うことができる。また、投薬により患者が受ける負荷であってもよい。
そして、制御装置18は、上記のような負荷が被測定者に与えられた状態において、再度、血圧測定器12および脈拍測定器13により被測定者の生体状態の測定を行う(ステップS103)。
このステップS103の生体状態の測定は、例えば、一定の時間間隔で定期的に行われる。そして、この生体状態の測定は、測定が終了されるまで繰り返される(ステップS104)。
ステップS104において測定が終了した場合、制御装置18は、ステップS101において測定された血圧値、脈拍数を基準値として、ステップS103において測定された血圧値、脈拍数の変化率を算出する(ステップS105)。そして、制御装置18は、算出された血圧値の変化率と、脈拍数の変化率との関係を表示装置22に2次元表示する(ステップS106)。
そして、制御装置18は、算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて、被測定者の循環機能の判定を行う(ステップS107)。
次に、図2中の生体状態測定処理(ステップS101、S103)の詳細を図3のフローチャートを参照して説明する。
この生体状態測定処理では、血圧測定器12により被測定者の最高血圧値(SYS)が測定され(ステップS201)、脈拍測定器13により患者の脈拍が測定される(ステップS202)。
すると制御装置18では、血圧測定器12により測定された血圧値および脈拍測定器13により算出された脈拍数を記憶装置20に記憶させる(ステップS203)。
なお、本実施形態では、被測定者の血圧値として、最高血圧値(SYS)を測定するようにしているが、最低血圧(DIA)を測定する場合でも本発明は適用可能である。ただし、大動脈の硬化度を診断する場合には、最高血圧値(SYS)を用いたほうがより精度の高い診断を行うことが可能である。また、本実施形態では、被測定者の脈拍数を測定するようにしているが、心拍数を測定する場合でも本発明は同様に適用可能である。
本実施形態の循環機能診断システムおいて表示装置22に表示される測定データの一例を図4に示す。図4の例では、脈拍数の基準値からの変化率を横軸とし、最高血圧値の基準値からの変化率を縦軸として、各測定データを2次元表示した場合が示されている。そして、図4では、脈拍数の基準値からの変化率と最高血圧値の基準値からの変化率の関係が最小二乗法による近似直線(一次関数)により示されている。
そして、本実施形態の循環機能診断システムでは、制御装置18は、この近似直線の傾きに基づいて、被測定者の循環機能を判定し、最高血圧値の変化率のばらつき度合いと、脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、被測定者の血管機能の判定を行う。
制御装置18が、最高血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、被測定者の血管機能の判定を行う場合の判定基準の一例を図5に示す。
この図5に示した一例では、制御装置18は、脈拍数の変化率のばらつき度合いを示す指標として脈拍数の変化率の標準偏差を用い、最高血圧値の変化率のばらつき度合いを示す指標として最高血圧値の変化率の標準偏差を用いている。そして、制御装置18は、最高血圧値の変化率の標準偏差/脈拍数の変化率の標準偏差が1より大きい場合には、動脈硬化の可能性があると判定し、最高血圧値の変化率の標準偏差/脈拍数の変化率の標準偏差が1以下の場合には、動脈硬化の可能性は低いと判定する。
なお、ここでは説明を簡単にするために最高血圧値の変化率の標準偏差/脈拍数の変化率の標準偏差が1以上であるか否かにより動脈硬化の可能性を判定するものとして説明しているが、1以外の値により判定することも可能である。さらに、動脈硬化の判定を行う閾値を複数設け、段階的に動脈硬化の可能性を判定するようにしてもよい。例えば、上記の値が1.5以上の場合には動脈硬化の可能性が非常に高いと判定し、0.8以上1.5未満の場合には動脈硬化の可能性が有ると判定し、0.8未満の場合には動脈硬化の可能性が低いと判定するようにしてもよい。
なお、最高血圧値や脈拍数のばらつき度合いを示す指標として、単に上限値と下限値との差を用いるようにしてもよい。ただし、上限値と下限値との差をばらつき度合いを示す指標として用いた場合、1つの異常値により判定結果が大きく変化してしまうという弊害がある。そのため、本実施形態のようにばらつき度合いを示す指標として標準偏差を用いることにより、複数の測定データが平均値からどのようにばらついているかをより正確に判定することができる。
次に、動脈硬化の進行が強く疑われる場合の、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターン例を図6に示す。
動脈硬化が進行すると血管の柔軟性が失われるため、血流量の変化により最高血圧値が大きく変化する。つまり、動脈硬化が進行していると血管機能の予備力が低くなり、脈拍数の変化に対して最高血圧値が大きく変化するのである。そして、脈拍数が多くなると当然血流量も増加する。つまり、動脈硬化が進行している状態では、脈拍数が多くなると最高血圧値が急激に変化する。そのため、脈拍数の変化に対して最高血圧値が大幅に変化した場合、その被測定者は動脈硬化が進行している可能性が高い。
図6に示した例では、脈拍数の基準値からの変化率のばらつき度合いに対して、脈拍数の基準値からの変化率のばらつき度合いが大幅に大きくなっている。そのため、図6に示した生体情報を測定した被測定者は、動脈硬化の進行が強く疑われる。
なお、本実施形態では、脈拍数と最高血圧値という単位が異なる2つの値の基準値からの変化率を算出し、算出された脈拍数と最高血圧値の変化率のばらつき度合いに基づいて循環機能の診断を行っている。もし、単に基準値からの変化量により同様の診断を行おうとした場合、最高血圧値と脈拍数では、それぞれmmHg、bpm(beats per minute)というように単位が異なるため、ばらつきの幅がどちらの値の方が大きいのかを判定することは容易ではない。しかし、本実施形態のように基準値からの変化率により表現することにより、どちらの値も増減が%(百分率)で表現されるため、ばらつきの幅の比較が容易になる。
上記では動脈硬化の進行程度についての診断を行う場合を説明したが、制御装置18が、最高血圧値の変化率のばらつき幅と脈拍数の変化率のばらつき幅の関係に基づいて被測定者の循環機能の判定を行う場合の判定基準の一例を図7に示す。
この場合、制御装置18は、脈拍数の基準値からの変化率と最高血圧値の基準値からの変化率の関係を最小二乗法による近似した近似直線(一次関数)の傾きに基づいて循環機能を判定する。具体的には、制御装置18は、近似直線の傾きが0より大きい場合には循環機能は正常であると判定し、近似直線の傾きが0以下の場合には循環機能に何等かの異常がある可能性があると判定する。循環機能の異常としては、例えば、心筋梗塞、じん臓の異常、脳梗塞等の症状が考えられる。
次に、循環機能の異常が強く疑われる場合の、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターン例を図8に示す。
通常の状態であれば脈拍数が増加すれば血圧値も増加するはずである。しかし、上記の近似直線の傾きが負である場合には、脈拍数が増加しているにもかかわらず血圧値が減少していることを意味する。このように脈拍数が増加しているのに血圧値が減少している場合、循環機能は正常ではなく何等かの異常、障害が発生していることが疑われる。そのため、本実施形態の循環機能診断システムでは、脈拍数の基準値からの変化率と最高血圧値の基準値からの変化率の関係を示す一次関数の傾きに基づいて循環機能の異常の有無を診断することができる。
図8に示した例では、脈拍数の基準値からの変化率と最高血圧値の基準値からの変化率の関係を示す近似直線の傾きが負になっている。そのため、図8に示した生体情報を測定した被測定者の循環機能には何等かの異常が発生していることが強く疑われる。
次に、実際に測定された具体的なデータ例を用いて本実施形態の循環機能診断システムについて説明する。
図9は、疾患の無い20歳代のある被測定者のデータ例を示す図である。このデータ例では、脈拍数76bpm、最高血圧値105mmHgが基準値として設定されていて、負荷時の測定値に対して、この基準値からの変化率が算出されている。
そして、脈拍数の変化率と最高血圧値の変化率の標準偏差を算出すると、それぞれ、11.6、7.3となる。つまり、最高血圧値の変化率の標準偏差と脈拍数の変化率の標準偏差の比は下記のように算出される。
最高血圧値の変化率の標準偏差/脈拍数の変化率の標準偏差=7.3/11.6≒0.63
このデータ例の場合には、最高血圧値の変化率の標準偏差/脈拍数の変化率の標準偏差が1以下となっているため、動脈硬化の可能性は低いと判定される。
次に、図9に示した測定データに基づいて生成された、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターンを2次元グラフとして表現したものを図10に示す。
図10中の式Y=0.3278X−5.8838におけるYは縦軸つまり最高血圧値の変化率を示し、Xは横軸つまり脈拍数の変化率を示している。つまり、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の関係を示す近似直線の傾きは0.3278であり、この20歳代の被測定者の循環機能には異常が無いと判定される。
図11は、60歳代のある被測定者のデータ例を2次元グラフとして表現した図である。この測定データ例では、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の関係を示す近似直線の傾きが−0.5368となっており、循環機能に何等かの異常が発生していることが疑われる。
本発明の一実施形態の循環機能診断システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の循環機能診断システムの動作を示すフローチャートである。 図2中の生体状態測定処理(ステップS101、S103)の詳細を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の循環機能診断システムおいて表示装置22に表示される測定データの一例を示す図である。 最高血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて被測定者の血管機能の判定を行う場合の判定基準の一例を示す図である。 動脈硬化の進行が強く疑われる場合の、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターン例を示す図である。 最高血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて被測定者の循環機能の判定を行う場合の判定基準の一例を示す図である。 循環機能の異常が強く疑われる場合の、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターン例を示す図である。 20歳代のある被測定者のデータ例を示す図である。 図9に示した測定データに基づいて生成された、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターンを示す図である。 60歳代のある被測定者の測定データに基づいて生成された、最高血圧値の変化率と脈拍数の変化率の変化パターンを示す図である。
符号の説明
8 マンシェット
9 圧力センサ
12 血圧測定器
13 脈拍測定器
18 制御装置
20 記憶装置
22 表示装置
S101〜S107 ステップ
S201〜S203 ステップ

Claims (7)

  1. 生体の血圧値を測定する血圧測定手段と、
    前記生体の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、
    前記血圧測定手段および前記脈拍測定手段により測定された、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とする手段と、
    前記血圧測定手段により測定された血圧値の基準値からの変化率と、前記脈拍測定手段により測定された脈拍数の基準値からの変化率を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定する判定手段と、
    を有する循環機能診断システム。
  2. 血圧測定手段により測定された生体の血圧値および脈拍数測定手段により測定された脈拍数を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段により受け付けられた、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とする手段と、
    前記受付手段により受け付けられた血圧値の基準値からの変化率と、前記受付手段により受け付けられた脈拍数の基準値からの変化率を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定する判定手段と、
    を有する循環機能診断システム。
  3. 前記判定手段は、血圧値の変化率のばらつき度合いと脈拍数の変化率のばらつき度合いとの関係に基づいて、前記生体の血管の硬化度を判定する請求項1または2記載の循環機能診断システム。
  4. 前記判定手段は、血圧値の変化率のばらつき度合いとして血圧値の変化率の標準偏差を用い、脈拍数の変化率のばらつき度合いとして脈拍数の変化率の標準偏差を用いて、前記生体の血管の硬化度を判定する請求項3記載の循環機能診断システム。
  5. 前記判定手段は、脈拍数の変化率に対する血圧値の変化率の関係を一次関数に近似した際の、該一次関数の傾きに基づいて、前記生体の循環機能を判定する請求項1または2記載の循環機能診断システム。
  6. 血圧測定手段により生体の血圧値を測定するステップと、
    脈拍数測定手段により前記生体の脈拍数を測定するステップと、
    前記血圧測定手段および前記脈拍測定手段により測定された、生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とするステップと、
    前記血圧測定手段により測定された血圧値の基準値からの変化率と、前記脈拍測定手段により測定された脈拍数の基準値からの変化率を算出するステップと、
    算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 血圧測定手段により測定された生体の血圧値および脈拍数測定器により測定された脈拍数を受け付けるステップと、
    受け付けられた生体に負荷が与えられる前の血圧値および脈拍数をそれぞれ基準値とするステップと、
    受け付けられた血圧値の基準値からの変化率と、受け付けられた脈拍数の基準値からの変化率を算出するステップと、
    算出された血圧値の変化率と脈拍数の変化率との関係に基づいて前記生体の循環機能を判定するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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