JP2010035896A - 自律神経機能診断装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】自律神経機能の異常の有無を簡単な方法により高い精度で診断可能とする。
【解決手段】自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標(HF)を算出する。自律神経機能判定部は、負荷試験前の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標(HF)の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標(HF)の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、自律神経機能が正常に機能しているか否かを評価するための自律神経機能診断装置およびプログラムに関する。
現代社会では、社会環境に基づく様々なストレスが増加している。そのため、近年、うつ病や自律神経失調症のような精神的な疾患を抱える患者の増加が大きな社会問題となっている。そして、このような精神的な疾患に陥ると、自律神経が正常に機能しなくなる機能障害が発生する。
このような精神的な疾患を有する患者を診断するためには、十分な経験と知識を有する専門の医師による診断が必要となる。しかし、医師による診断を受けるためには、患者自身が症状を自覚して医師の元を訪れるか、周囲の者が患者を医師の元に連れてこなければならない。
また、このような精神的な疾患の程度には大きな幅があり、一見すると何の異常も見られないような程度が軽い場合もある。そのため、患者自身が症状を自覚したり、周囲の者が患者の罹患を認知することがかならずしも出来ない場合も多い。そのため、自律神経の機能障害が発生しているか否かを客観的に診断する方法が望まれている。簡易な方法により自律神経機能の異常の有無を診断することができれば、例えば、健康診断のような多数の人間が同時に受けるような診察にも適用することが可能となり。軽度のうつ病や自律神経障害を早期に発見して適切な対処をとるようなことも可能となる。
このような自律神経機能の診断を客観的に行う方法として、様々な方法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
この特許文献1、2には、患者の脈拍と血圧値とに基づいて自律神経機能を評価する方法が開示されている。しかし、この方法では自律神経機能を直接評価しているのではなく、脈拍と血圧値とから間接的に自律神経機能を評価しているだけであるため、循環機能の疾患を有する患者の場合、かならずしも自律神経機能の状態を正確に把握することができない場合もある。
特開2003−235817号公報 特開2006−102265号公報
上述した従来技術では、自律神経機能を評価するのに複雑な方法が必要であったり、脈拍や血圧から間接的にしか評価することができないという問題点があった。
本発明の目的は、自律神経機能の異常の有無を簡単な方法により高い精度で診断可能な自律神経機能診断装置およびプログラムを提供することである。
[自律神経機能診断装置]
上記目的を達成するために、本発明の自律神経機能診断装置は、生体の心電を測定する心電測定手段と、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記自律神経活動度算出手段により算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行う判定手段とを有する。
本発明では、患者から測定された心電データに基づいて交感神経活動度指標と副交感神経活動度指標とを算出し、負荷試験前後の交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、交感神経と副交感神経との切り替えが正常に行われているか否かを判定する。従って、本発明によれば、医師等の診断を必要とすることなく心電データを測定するだけで自律神経機能の診断が自動的に行われ、自律神経機能の異常の有無を簡単な方法により高い精度で診断することが可能となる。
本発明の他の自律神経機能診断装置は、心電測定手段により測定された心電データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
前記自律神経活動度算出手段により算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行う判定手段とを有する。
また、本発明の自律神経機能診断装置は、生体情報を表示するための表示手段と、
前記自律神経活動度算出手段により算出された交感神経活動度指標と副交感神経活動度指標との関係を2次元表示するよう前記表示手段を制御する制御手段とをさらに有するようにしてもよい。
さらに、前記判定手段は、負荷試験前の交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行うようにしてもよい。
[プログラム]
本発明のプログラムは、心電測定手段により生体の心電を測定するステップと、
前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出するステップと、
算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップとをコンピュータに実行させる。
本発明の他のプログラムは、心電測定手段により測定された心電データを受け付けるステップと、
受け付けられた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出するステップ、
算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップとをコンピュータに実行させる。
また、本発明のプログラムは、算出された交感神経活動度指標と副交感神経活動度指標との関係を2次元表示するよう表示手段を制御するステップをさらにコンピュータに実行させるようにしてもよい。
さらに、自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップでは、負荷試験前の交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、自律神経機能の異常の有無を簡単な方法により高い精度で診断することができるという効果を得ることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の自律神経機能診断装置は、図1に示されるように、被測定者の心電データを取得するための心電図モニタ14と、制御装置18と、記憶装置20と、生体情報を表示するための表示装置22と、自律神経活動度算出部24と、自律神経機能判定部25とから構成されている。
心電図モニタ14は、被測定者の例えば喉元にマイナス電極を、左脇腹にプラス電極を、右脇腹にボディアースをそれぞれ装着し、心臓の動きを電気信号として得て心電データとして記録する。
自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標(HF)を算出する。なお、LF/HFおよびHFの具体的な算出の方法は後述する。
自律神経機能判定部25は、自律神経活動度算出部24により算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経活動度指標(HF)の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行う。
具体的には、自律神経機能判定部25は、負荷試験前の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標(HF)の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標(HF)の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行う。
制御装置18は、例えばコンピュータからなり、自律神経活動度算出部24により得られた生体情報や自律神経機能判定部25における判定結果を処理し、この処理した情報を記憶装置20に記憶し、あるいは表示装置22に表示する。
そして、制御装置18は、自律神経活動度算出部24により算出された交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)との関係を表示装置22に対して2次元表示する。
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置の動作を図2のフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず初期設定として、診断が開始される前に、患者の氏名、年齢、ID番号、性別等の患者情報が制御装置18に入力される(S201)。この状態において患者は、座位(または仰臥位)の状態のような安静状態となっている。
そして、診断が開始されると、心電図モニタ14により生体の心電データの測定が行われる(ステップS202)。そして、自律神経活動度算出部24は、LF/HF演算を行って、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経活動度指標(HF)を算出する(ステップS203)。そして、自律神経活動度算出部24により算出された算出結果は、制御装置18により記憶装置20に格納されるとともに表示装置22に2次元表示される(ステップS204)。
次に、制御装置18は、表示装置22等を介することにより、患者に対して起立を行うことを指示する(ステップS205)。本実施形態では、負荷試験として、座位(または仰臥位)の状態から起立する起立試験を行うものとして説明するが、例えば、トレッドミル検査法のような運動負荷や他の負荷試験であっても良い。
そして、患者に対して起立指示を行った後に、例えば数分程度の所定期間が経過するのを待った後に(ステップS206)、心電図モニタ14により再度生体の心電データの測定が行われる(ステップS207)。そして、自律神経活動度算出部24は、LF/HF演算を行って、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経活動度指標(HF)を再度算出する(ステップS208)。
すると、自律神経機能判定部25は、負荷試験前の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標(HF)の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標(HF)の対数値への変化率算出する。そして、自律神経機能判定部25は、交感神経活動度指標(LF/HF)の変化率と副交感神経活動度指標(HF)の変化率がともに、予め設定された範囲であるか否かにより自律神経機能が正常か否かの判定を行う(ステップS209)。
自律神経には、主に活性状態の時に機能する交感神経と、主に安静状態の時に機能する副交感神経とがある。つまり、交感神経が優位に働いている場合には、生体は活性状態であると考えることができ、副交感神経が優位に働いている場合には、生体は安静状態であると考えることができる。
よって、患者の自律神経機能が正常な場合には、安静状態にある患者に対して負荷試験を行うことにより、交感神経機能は亢進し、副交感神経機能は低下する。つまり、交感神経機能と副交感神経機能との切り替えが正常に行われる。
しかし、うつ病や自律神経失調症を罹患している患者の場合、この交感神経機能と副交感神経機能との切り替えがスムーズに行われずに自律神経のバランス(交感神経と副交感神経とのバランス)が崩れていると考えられる。
そのため、安静状態であった患者に対して負荷試験を行い、この負荷試験前後の交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)との変化率が、それぞれ、設定された範囲であるか否かにより自律神経機能が正常であるか否かを診断することができる。
つまり、負荷試験後に、交感神経活動度指標(LF/HF)の変化率、および副交感神経活動度指標(HF)の変化率がある値以上である場合には、自律神経機能は正常であると判定することでき、いずれかの指標がこの条件を満たさない場合には、自律神経機能に何等かの異常があると判定することができる。具体的な条件については後述する。
次に、図2のステップS203、ステップS208に示したLF/HF演算方法の詳細を図3〜図5に示す。
まずステップS301において、自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14から入力された心電データから心拍変動を算出する。この心拍変動の算出は、図4A及びBに示すように、R波と次のR波との間隔をとってR−R間隔を測定し、次に図4C及びDに示すように、測定したR-R間隔データを後方のR波の時間的位置にプロットし、これを補間した後に、等間隔(図4Cの点線)で再サンプリングしたデータを作成することにより行う。次のステップS302においては、ステップS301で求めたデータに対してスペクトル分析(周波数変換)を行う。このステップS302でスペクトル分析した一例を図5に示す。次のステップS303においては、低周波成分LFを求める。ここで、低周波成分LFは、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分の積分値である。次のステップS304においては、高周波成分HFを求める。ここで、高周波成分HFは、0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分の積分値である。そして、ステップS305において、ステップS303で求めたLFとステップS304で求めたHFとの比を算出し、LF/HFとするものである。
このようにして自律神経活動度算出部24は、心電図モニタ14により測定された心電データから、交感神経活動度指標(LF/HF)および副交感神経活動度指標(HF)を算出する。
次に、本実施形態の自律神経機能診断装置により行われる自律神経機能の診断方法を具体的な値を用いて説明する。ここでは、ある患者(被測定者)の交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)が、座位状態から立位状態とで図6に示すように変化したものとして説明する。
すると、自律神経機能判定部25は、下記のような方法により交感神経活動度指標(LF/HF)の起立試験前後の変化率と副交感神経活動度指標(HF)の起立試験前後の変化率を算出する。
まず、LF/HFの対数値を下記の式(1)により算出する。ここで、Logは底が10の常用対数を示している。
Log(10×LF/HF)・・・・・・(1)
ここで、LF/HFの値を10倍してから対数演算しているのは、LF/HFの値は1.0以下の値をとる場合があり、単純に対数演算を行うと演算結果がマイナスの値となってしまい変化率を算出することが困難となるからである。
図6に示したような測定データの場合、起立試験(負荷試験)前後のLF/HFの対数値は以下のようになる。
起立試験前:Log(10×1.0)=1.0
起立試験後:Log(10×5.0)≒1.7
よって、起立試験前後のLF/HFの変化率は、1.7/1.0=1.7倍となる。つまり、起立試験前後のLF/HFの増加率は70%となる。
そして、HFの対数値を下記の式(2)により算出する。
Log(HF)・・・・・・・・・・・(2)
図6に示したような測定データの場合、起立試験前後のHFの対数値は以下のようになる。
起立試験前:Log(100)=2.0
起立試験後:Log(10)=1.0
よって、起立試験前後のHFの変化率は、1.0/2.0=0.5倍となる。つまり、起立試験前後のHFの増加率は−50%となる。
そして、自律神経機能判定部25は、この変化率または増加率を予め設定された値と比較することにより自律神経機能が正常なのか異常であるのかの判定を行う。具体的には、本実施形態においては、自律神経機能判定部25は、起立試験前後のLF/HFの増加率が20%以上、起立試験前後のHFの増加率が−20%以下(つまり、減少率が20%以上)であれば、自律神経機能の切り替えがスムーズに行われており自律神経機能が正常であると判定する。
次に、図6に示した測定データ例に基づいて、本実施形態の自律神経機能診断装置における表示装置22の表示の一例を図7に示す。
この図7に示した表示例では、交感神経活動度指標(LF/HF)の対数値を縦軸とし、副交感神経活動度指標(HF)の対数値を横軸として、自律神経活動度算出部24により算出された起立試験前後の交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)とが2次元表示されている。そして、この図7に示した表示例では、起立試験前の測定値は黒丸で示され、起立試験後の測定値は白丸で示されている。
この図7に示した表示例では、起立試験前後において、交感神経活動度指標(LF/HF)の増加率が70%、副交感活動度指標(HF)の増加率が−50%であるため、自律神経機能判定部25により、自律神経機能は正常である旨が表示装置22に表示されている。
本実施形態の自律神経機能診断装置によれば、患者から測定された心電データに基づいて交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)とを算出し、起立試験前後の交感神経活動度指標(LF/HF)の変化率(または増加率)と副交感神経活動度指標(HF)の変化率(または増加率)に基づいて、交感神経と副交感神経との切り替えが正常に行われているか否かを判定する。
交感神経活動度指標(LF/HF)や副交感神経活動度指標(HF)の値は100程度から2000というような値に大幅に変化することもあり、その絶対値自体にはあまり意味が見出せない。そのため、これらの指標自体に基準を設けて自律神経機能の診断を行うことは困難である。しかし、本実施形態のように変化率(または増加率)を算出することにより負荷試験前後においてどの程度変化しているかを把握することが可能となる。また、これらの指標の対数値を算出することにより、大きな値となることもある交感神経活動度指標(LF/HF)や副交感神経活動度指標(HF)の変化を定量的に把握することが容易となる。
上記のような理由により、本実施形態の自律神経機能診断装置によれば、医師等の診断を必要とすることなく心電データを測定するだけで自律神経機能の診断が行われ、自律神経機能の異常の有無を簡単な方法により高い精度で診断することが可能となる。
例えば、健康診断等において一般的に行われる心電データ測定とともに本実施形態による自律神経機能の診断を行うようにすれば、新たに診断のための測定の手間を大幅にかけることなく自律神経機能の診断を行うことが可能となる。具体的には、一般的に心電データの測定の際には、ベット上で仰臥位となって測定が行われるため、被測定者に対して、そのまま電極をつけたままベットから起立してもらうだけで自律神経機能の診断を追加することが可能である。
次に、自律神経機能に異常があると判定された場合の表示装置22の表示例を図8、図9に示す。
図8に示した例では、起立試験(負荷試験)前後において、交感神経活動度指標(LF/HF)の増加率が+10.1%、副交感神経活動度指標(HF)の増加率が+12.4%と、いずれも判定基準の+20%、−20%を満たしていない。そのため、この図8に示した例では、自律神経機能に何等かの異常があると判定されている。
図9に示した例では、起立試験(負荷試験)前後において、交感神経活動度指標(LF/HF)の増加率が−4.3%、副交感神経活動度指標(HF)の増加率が−20.5%となっている。この例では、副交感神経活動度指標(HF)の増加率は、判定基準の−20%以下を満たしているが、交感神経活動度指標(LF/HF)の増加率は、判定基準の20%以上を満たしていない。そのため、この図9に示した例においても、自律神経機能に何等かの異常があると判定されている。
[変形例]
なお、上記の実施形態では、心電図モニタ14を有し、この心電図モニタ14により測定された心電データに基づいて交感神経活動度指標(LF/HF)や副交感神経活動度指標(HF)の算出を行っているが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。心電図モニタ14を設けることなく、外部からの心電データを受け付ける受付手段を設け、この受付手段により受け付けた心電データに基づいて交感神経活動度指標(LF/HF)や副交感神経活動度指標(HF)の算出を行うような構成とすることもできる。このような構成とすることにより、自律神経機能診断装置には心電図モニタ14のような心電測定手段を設ける必要がなくなる。
本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の自律神経機能診断装置におけるLF/HF演算方法を説明するためのフローチャートである。 LF/HF演算の際の心拍変動測定方法を示す図である。 LF/HF演算の際のスペクトル分析した一例を示す図である。 交感神経活動度指標(LF/HF)と副交感神経活動度指標(HF)の測定データの一例を説明するための図である。 図6に示した測定データ例に基づいて、本実施形態の自律神経機能診断装置における表示装置22の表示の一例を示す図である。 自律神経機能に異常があると判定された場合の表示装置22の表示例の一例を示す図である。 自律神経機能に異常があると判定された場合の表示装置22の表示例の他の例を示す図である。
符号の説明
14 心電図モニタ
18 制御装置
20 記憶装置
22 表示装置
24 自律神経活動度算出部
25 自律神経機能判定部
S201〜S209 ステップ
S301〜S305 ステップ

Claims (8)

  1. 生体の心電を測定する心電測定手段と、
    前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
    前記自律神経活動度算出手段により算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行う判定手段と、
    を有する自律神経機能診断装置。
  2. 心電測定手段により測定された心電データを受け付ける受付手段と、
    前記受付手段により受け付けた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出する自律神経活動度算出手段と、
    前記自律神経活動度算出手段により算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行う判定手段と、
    を有する自律神経機能診断装置。
  3. 生体情報を表示するための表示手段と、
    前記自律神経活動度算出手段により算出された交感神経活動度指標と副交感神経活動度指標との関係を2次元表示するよう前記表示手段を制御する制御手段とをさらに有する請求項1または2記載の自律神経機能診断装置。
  4. 前記判定手段は、負荷試験前の交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行う請求項1から3のいずれか1項記載の自律神経機能診断装置。
  5. 心電測定手段により生体の心電を測定するステップと、
    前記心電測定手段により測定された心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出するステップと、
    算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 心電測定手段により測定された心電データを受け付けるステップと、
    受け付けられた心電データに基づいて、交感神経の活動度合いを示す交感神経活動度指標および、副交感神経の活動度合いを示す副交感神経活動度指標を算出するステップ、
    算出された負荷試験前後における交感神経活動度指標の変化率と副交感神経活動度指標の変化率に基づいて、自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 算出された交感神経活動度指標と副交感神経活動度指標との関係を2次元表示するよう表示手段を制御するステップをさらにコンピュータに実行させる請求項5または6記載のプログラム。
  8. 自律神経機能が正常か否かの判定を行うステップでは、負荷試験前の交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の交感神経活動度指標の対数値への変化率、および負荷試験前の副交感神経活動度指標の対数値から負荷試験後の副交感神経活動度指標の対数値への変化率を、それぞれ予め設定された値と比較することにより、自律神経機能が正常か否かの判定を行う請求項5から7のいずれか1項記載のプログラム。
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