JP2010003740A - 電子部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気の供給などの様々なコストを抑えつつ、部品実装時における塵や帯電による悪影響を抑制することができるようにする。
【解決手段】圧縮空気をエジェクタ42に供給して発生させた負圧によって、電子部品吸着ノズル1に部品を吸着し、基板上に順次実装していく。負圧を発生させた後の、エジェクタ42の排気側の圧縮空気を、該圧縮空気を再利用する機器に導くことで、該圧縮空気が有効活用される(符号52、55、51、54、53の順の経路)。又、前記排気側の圧縮空気を、直接大気に放出する空気圧回路の経路を備え、安定した圧縮空気の排気が可能になる(符号52、50、8の順の経路)。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮空気をエジェクタに供給して発生させた負圧によって、ノズルに部品を吸着し、基板上に順次実装していく電子部品実装装置に係り、特に、圧縮空気の供給などの様々なコストを抑えつつ、部品実装時における塵や帯電による悪影響を抑制することができる電子部品実装装置に関する。
図8は、従来の電子部品実装機における電子部品吸着ノズルに負圧を供給するための空気圧回路である。
この図において、41は、電子部品実装機に圧縮空気を供給する供給源、42は電子部品吸着ノズル1に負圧を供給するためのエジェクタを示す。44、45はいずれも切換弁を示し、切換弁44が作動するとエジェクタ42に圧縮空気が供給され、エジェクタ42で負圧が発生し、電子部品吸着ノズル1に負圧供給される。又、切換弁45が作動すると電子部品吸着ノズル1から直接圧縮空気が排出される。
又、エアフィルタ46は、電子部品吸着ノズル1から吸引されてしまったゴミなどを集塵するために設けられている。47は、エジェクタ42で発生した負圧の圧力を測定する為に設けられた圧力スイッチ、48は、エジェクタの排気のために設けられたサイレンサを示し、エジェクタ42の排気は該サイレンサ48を通して空気中に放出される。
なお、特許文献1では、その図1に示されるように、エジェクタ(空気圧機器)14への給気が、第1及び第2モータ(電気アクチュエータ)16及び18を空冷するようにしている。これにより、モータの発熱問題を回避し、低コストでコンパクトな電子部品実装装置を提供するようにしている。
又、特許文献2では、その図6に示されるように、部品吸着用のエジェクタ真空ポンプ26を用いて、清掃専用のポンプを用いることなく、吸着ノズル21を清掃するようにしている。
特開2003−174289号公報(図1) 特開2005−191465号公報(図6)
しかしながら、図8の従来例において、電子部品吸着ノズル1により、多様な吸着面の形状をもつ様々な電子部品を吸着し、高速で搬送するためには、部品の十分な吸引力が必要であり、エジェクタ42から電子部品吸着ノズル1に供給される負圧には、高い圧力が求められ、その流量も多くなる。このためには、該エジェクタ42において、供給する圧縮空気の流量が多くなり、排出される圧縮空気も、大きめの空気流量になる。
更に、エジェクタ42は、電子部品実装装置のヘッド部に配置されるため、小型軽量である必要がある。小型軽量のエジェクタ42により、高い負圧の圧力を供給するためには、往々にして、エジェクタ42に供給する圧縮空気の流量は大きくなり、該エジェクタ42で発生する排気流量が大きくなる。この排気は、空気中に放出されるだけで、流量が大きい割に使用用途が無いという問題がある。
なお、特許文献1は、エジェクタ42の給気をモータ冷却に利用するものであり、特許文献2は清掃用に別途圧縮空気を供給するものであり、これら特許文献はいずれも、エジェクタ42の排気を利用するものではない。
本発明は、前記従来の問題点を解決するためのもので、圧縮空気の供給などの様々なコストを抑えつつ、部品実装時における塵や帯電による悪影響を抑制することができる電子部品実装装置を提供することを課題とする。
本発明は、圧縮空気をエジェクタに供給して発生させた負圧によって、ノズルに部品を吸着し、基板上に順次実装していく電子部品実装装置において、負圧を発生させた後のエジェクタの排気側の圧縮空気をして、再利用する機器に導く空気圧回路の経路と、直接大気に放出する空気圧回路の経路との、いずれか一方の経路を有効にする切り替え手段と、を備えたことにより、前記課題を解決したものである。
ここで、前記排気側で、且つ、前記空気圧回路のいずれよりも上流側に設けた、エジェクタからの排気時に弁が開かれるチェック弁と、該チェック弁から前記再利用機器に至る経路に介在させるアキュムレータ・タンクと、を更に備えることができる。
又、前記排気側で、且つ、前記空気圧回路のいずれよりも上流側で、圧縮空気の圧力又は流量を検出する手段を更に設け、該検出結果に応じ、前記切り替え手段を制御することができる。
又、前記再利用機器を、1つ以上の、除電器又は除塵器とすることができる。
本発明によれば、従来空気中に放出するだけであった、電子部品を吸着するための負圧を発生するためのエジェクタの圧縮空気の排気を、他の目的に再利用することができる。再利用する排気の流量や圧力が変動する場合には、該変動に応じて、再利用する排気を制御することもでき、部品吸着に問題を生じることはない。又、例えば、除電器又は除塵器に用いる場合には、再利用する排気の流量や圧力が変動しても、その影響は極限られており、問題とはならない。
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された実施形態の電子部品実装装置を斜め上方より見た斜視図である。又、図2は、本実施形態の制御関係のハードウェア構成を示すブロック図である。
この電子部品実装装置20では、基板19を中央に配置し、図中において左下側にフィーダ14が配置されている。又、フィーダ14では、符号18の位置において、装着ヘッド11の電子部品吸着ノズル1がチップ部品3を吸着する。該装着ヘッド11には、電子部品吸着ノズル1又該電子部品吸着ノズル1をθ軸方向に回転させるθ軸駆動機構が、本実施形態では4つ、X軸方向の直列配列で設けられている。
又、装着ヘッド11は、X軸モータ21が装着されたX軸機構部12によりX軸方向の、Y軸モータ22が装着されたY軸機構部13によりY軸方向の軸移動がなされる。又、該装着ヘッド11に内蔵される、Z軸モータ23が装着されたZ軸機構部によりZ軸方向の、θ軸モータ24が装着されたθ軸駆動機構によりθ軸方向の軸移動がなされる。更に、装着ヘッド11に取り付けられた電子部品吸着ノズル1は、バキューム機構25(図2)によりチップ部品3を吸着する。
本実施形態において、該バキューム機構25には、供給される圧縮空気を用いて負圧を発生させるエジェクタ42、該負圧により部品を吸着する電子部品吸着ノズル1、種々の切換え弁その他が含まれ、これらについては、第1実施形態〜第5実施形態それぞれについて、図3〜図7を用いて後述する。
該装着ヘッド11には、θ軸に直交する特定方向の、電子部品吸着ノズル1に吸着されているチップ部品3の断面長さを測定するためのレーザ認識装置34(図2)が取り付けられている。
又、電子部品実装装置においては、電子部品吸着ノズル1に吸着されているチップ部品3を下方から撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ15、基板の基準マークを上方から撮像するCCDカメラ15aが設けられている。
図2に示すように、これらCCDカメラ15、15aは、CPU(Central Processing Unit)27c及びメモリ27bを有する画像認識装置27が内蔵する、A/D(Analog to Digital)変換器27aに接続されている。該画像認識装置27は、CCDカメラ15、15aによって撮影されるチップ部品3や基準マークの、寸法や中心位置の測定や、θ軸を中心とするチップ部品3の回転角を測定するビジョン・カメラ・センサリング・システム(VCS)を構成している。該画像認識装置27は、コントローラ32からの指示を、記憶装置26を介して受ける。
このコントローラ32は、CPU、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を内蔵し、キーボード28、マウス29、画面表示装置30が接続されている。該画面表示装置30は、画像認識装置27にも接続されている。又、該コントローラ32は、前述したX軸モータ21、Y軸モータ22、Z軸モータ23、θ軸モータ24、バキューム機構25、レーザ認識装置34、記憶装置26が接続されている。
バキューム機構25には、種々の切換え弁が含まれ、これらは、このように接続されるコントローラ32によって制御される。これついては、第1実施形態〜第5実施形態それぞれについて、図3〜図7を用いて後述する。
図3は、本発明が適用された第1実施形態を示す空気回路図である。
本実施形態では、前述の従来例に対して、エジェクタ42の排気側に、まず、切換弁51を含む、該エジェクタ42の排気(圧縮空気)を再利用するための空気圧回路の経路を備えている。加えて、該排気側に、サイレンサ48を介し、排気される圧縮空気を大気に放出するための、切換弁50を含む空気圧回路の経路を備えている。該経路では、圧縮空気を利用する機器は経由せず、エジェクタ42の排気は直接大気に放出される。
又、エジェクタ42の排気側で、且つ、これら2つの空気圧回路のいずれよりも上流側には、エジェクタからの排気時に弁が開かれるチェック弁52が設けられ、又、該排気の圧縮空気の圧力又は流量を検出するための手段として、圧力スイッチ49が設けられている。該圧力スイッチ49は圧力を検出するものであるが、空気流量計などの検出手段であってもよい。
本実施形態において、エジェクタ42の排気(圧縮空気)を再利用するための機器は、除電器53である。該除電器53(エアパージ式のイオナイザ)を作動させる場合には切換弁51を開く。該除電器53から排出される空気は除電効果を持ち、このような空気を、電子部品吸着ノズル1や、これに吸着する電子部品、電子部品吸着ノズル1が接近する電子部品実装基板などに吹付けることにより、除電効果を得ることができる。
又、該除電器53には、チェック弁52、圧力スイッチ49、空気圧や空気流量の変動を抑制するためのアキュムレータ・タンク55、空気流量を加減調整するための可変絞り弁54を経由して、エジェクタ42の排気が供給される。
なお、53は、除電器に限らず、除塵器など、外部から供給される圧縮空気や空気流を利用して作動する空気排出機能をもつ機器であればよい。又、切換弁51から除電器53までの間には、エアフィルタを設けてもよい。アキュムレータ・タンク55及び可変絞り弁54は、いずれも必要に応じて設置すればよく、なくても構わない。可変絞り弁54は、固定絞り弁であってもよい。
本実施形態では、切換弁51を開くことで、エジェクタ42の排気は、除電器53に導かれ、再利用される。この際、可変絞り弁54により空気流量が加減調整され、アキュムレータ・タンク55により空気圧や空気流量の変動が抑制される。
又、電子部品吸着ノズル1にエジェクタ42から負圧を供給する際であって、切換弁51を閉じている場合、あるいは、切換弁51を開いていてもエジェクタ42の排気の流量が不十分で排気効率が低下する場合、本実施形態では、切換弁50を開くようにする。これにより、エジェクタ42の排気は、サイレンサ48を介して直接大気に放出されることになり、エジェクタ42の排気流量を増加させることができる。
例えば、電子部品吸着ノズル1にエジェクタ42から負圧を供給する際であって、圧力スイッチ49が所定以上の圧力を検出したり、該圧力スイッチ49に代えて設置される空気流量検出手段が所定以下の空気流量を検出したりする場合には、本実施形態では、切換弁50を開くことにより、エジェクタ42の排気を、サイレンサ48を介して直接大気に放出する。
なお、電子部品吸着ノズル1により部品を吸着しない場合でも、切換弁44を開くことで、除電器53を作動させることができる。このように切換弁44を開いて電子部品吸着ノズル1に負圧が供給されても、通常問題は生じない。しかしながら、除電器53を作動させる場合は、電子部品吸着ノズル1により部品を吸着する場合であることが多く、従って、エジェクタ42から供給される負圧も、該エジェクタ42から排気される圧縮空気も、有効活用される。
なお、切換弁50及び切換弁51は、少なくとも一方は開かれるように制御される。又、例えば、サイレンサ48を介して直接大気に放出させる経路に設けられる切換弁50は、開かれるべき時に不用意に閉じると、電子部品吸着ノズル1に供給される負圧の圧力が下がり、場合によっては吸着部品を電子部品吸着ノズル1から落下させるおそれがある。このため、この切換弁50は、ソレノイドが非励磁の場合、弁が開かれるものが用いられている。
図4は、本発明が適用された第2実施形態を示す空気回路図である。
本実施形態は、前述の第1実施形態の圧力スイッチ49を、空気流量計56に代えたものである。該空気流量計56は、エジェクタ42の排気側で、且つ、チェック弁52の上流側に設けている。
本実施形態では、切換弁44を開き、電子部品吸着ノズル1により部品を吸着する際、空気流量計56で検出される排気流量が一定値を下回った場合には、切換弁50を開くように制御している。これにより、エジェクタ42から排気され、空気流量計56を流れる圧縮空気の流量が一定値を上回るように制御される。
図5は、本発明が適用された第3実施形態を示す空気回路図である。
本実施形態は、前述の第2実施形態において、除電器53を複数備えるようにしている。又、それぞれの除電器53に個別に、可変絞り弁54及び切換弁51を設けるようにしたものである。これらの除電器53それぞれから排出される除電用の空気は、装着ヘッド11に設けられる複数の電子部品吸着ノズル1の、それぞれの先端に向けられ、あるいはこれら電子部品吸着ノズル1が接近する、吸着対象の部品や、吸着された部品を搭載する基板上の搭載箇所に向けられるようにしてもよい。
続いて、図6は、本発明が適用された第4施形態を示す空気回路図である。更に、図7は、本発明が適用された第5施形態を示す空気回路図である。
この第4実施形態は、前述の第1実施形態の構成を複数備え、複数の電子部品吸着ノズル1それぞれに対して備えるようにしたものである。又、この第5本実施形態は、該第4実施形態において、除電器53を1つとしたものである。
本発明が適用された実施形態の電子部品実装装置を斜め上方より見た斜視図 上記実施形態の制御関係のハードウェア構成を示すブロック図 本発明が適用された第1実施形態を示す空気回路図 本発明が適用された第2実施形態を示す空気回路図 本発明が適用された第3実施形態を示す空気回路図 本発明が適用された第4実施形態を示す空気回路図 本発明が適用された第5実施形態を示す空気回路図 従来の電子部品実装機における電子部品吸着ノズルに負圧を供給するための空気圧回路
符号の説明
1…電子部品吸着ノズル
3…チップ部品
11…装着ヘッド
11a…吸着ノズル
25…バキューム機構
41…供給源
42…エジェクタ
44、45、50、51…切換弁
46…エアフィルタ
47…圧力スイッチ
48…サイレンサ
49…圧力スイッチ
52…チェック弁
53…除電器(エアパージ式のイオナイザ)
54…可変絞り弁
55…アキュムレータ・タンク
56…空気流量計

Claims (4)

  1. 圧縮空気をエジェクタに供給して発生させた負圧によって、ノズルに部品を吸着し、基板上に順次実装していく電子部品実装装置において、
    負圧を発生させた後のエジェクタの排気側の圧縮空気をして、再利用する機器に導く空気圧回路の経路と、
    直接大気に放出する空気圧回路の経路との、
    いずれか一方の経路を有効にする切り替え手段と、
    を備えたことを特徴とする電子部品実装装置。
  2. 前記排気側で、且つ、前記空気圧回路のいずれよりも上流側に設けた、エジェクタからの排気時に弁が開かれるチェック弁と、
    該チェック弁から前記再利用機器に至る経路に介在させるアキュムレータ・タンクと、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装装置。
  3. 前記排気側で、且つ、前記空気圧回路のいずれよりも上流側で、圧縮空気の圧力又は流量を検出する手段を更に設け、
    該検出結果に応じ、前記切り替え手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品実装装置。
  4. 前記再利用機器が、1つ以上の、除電器又は除塵器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の電子部品実装装置。
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