JP2010000667A - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路のパターンを除去する際に、流路、吐出口形成部材に及ぼす影響を低減する。
【解決手段】主鎖から分岐した、カルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造と、前記カルボン酸エステルまたは前記スルホン酸エステル構造のいずれかを介して前記主鎖と結合されたカチオン重合可能な基と、を有する化合物と、光酸発生剤と、を含有する組成物からなる層3を露光してパターニングすることにより、前記流路7の形状を有するパターン4を基板1上に形成する液体吐出ヘッドの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いる例としては、インクを被記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録方式が挙げられる。
インクジェット記録方式(液体噴射記録方式)に適用されるインクジェット記録ヘッドは、一般に微細な吐出口、液流路及び該液流路の一部に設けられる液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子を複数備えている。従来、このようなインクジェット記録ヘッドを作製する方法としては、例えば特許文献1に以下のような方法が開示されている。
まず、エネルギー発生素子が形成された基板上に、溶解可能な樹脂にて流路の形状のパターンを形成する。次いで、この流路の形状の型材上に、流路壁となるエポキシ樹脂及び光カチオン重合開始剤を含む被覆樹脂層を形成しする。そして吐出口を形成した後に、最後に流路のパターンを溶出して流路壁となる被覆樹脂層を硬化させる。
このような製造方法においては流路のパターンとしてポジ型感光性樹脂が用いられる。この流路のパターンを溶出して除去する際には有機溶剤が使用されてきた。
特公平6−045242号公報
しかしながら、流路のパターンを溶出して除去する際に有機溶剤を使用する場合には、除去時間を縮めるため溶解性の高い有機溶剤を用いると、流路の壁や吐出口を形成する部材などに膨潤などの変化をもたらしてしまう虞がある。これは吐出口、流路形状の精度に影響を与える場合があり、吐出液滴の方向精度や、液体のリフィル特性等に影響を及ぼしてしまう可能性がある。
本発明では前述した従来技術における課題を解決し、形状精度の高い流路、吐出口を備えた液体吐出ヘッドを得る方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板と、該基板上に形成された、液体を吐出する吐出口と連通する液体の流路を形成するための流路形成部材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、主鎖から分岐した、カルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造と、前記カルボン酸エステルまたは前記スルホン酸エステル構造を介して前記主鎖と結合されたカチオン重合可能な基と、を有する化合物と、光酸発生剤と、を含有する組成物からなる層を前記基板上に設ける工程と、該層の前記流路に対応する領域を露光してパターニングすることにより、前記流路の形状を有するパターンを形成する工程と、前記パターンを被覆するように、前記基板上に前記流路形成部材となる被覆層を設ける工程と、前記流路形成部材の一部に前記吐出口を形成する工程と、前記パターンを加熱する工程と、前記パターンを水に溶解させてパターンを除去することにより前記流路を形成する工程と、を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法である。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法によれば、加熱によって流路のパターンを水を主成分とする溶媒に可溶と化することができる為、パターンを除去する際の吐出口や流路を形成する部材への影響が極力抑えられる。
そのため、形状精度の高い流路、吐出口を備えた液体吐出ヘッドを得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を具体的に説明する。
なお、液体吐出ヘッドは、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。そして、この液体吐出ヘッドを例えばインクジェット記録ヘッドとして用いると、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど種々の被記録媒体に記録を行うことができる。なお、「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを示す模式図である。
本実施形態の液体吐出ヘッドは、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギ−発生素子2が所定のピッチで2列に並んで形成されたSiの基板1を有している。基板1には、Siを異方性エッチングすることによって形成された供給口8が、エネルギー発生素子2の2つの列の間に開口されている。基板1上には、流路形成部材9によって、各エネルギー発生素子に対向する位置に設けられた吐出口6と、供給口8から各吐出口6に連通する個別の流路が形成されている。なお、吐出口の位置は、上述のエネルギー発生素子2と対向する位置に限定されるものではない。
この液体吐出ヘッドをインクジェット記録ヘッドとして用いる場合には、吐出口6が形成された面が被記録媒体の記録面に対面するように配置される。そして液体吐出ヘッドは、供給口8を介して流路内に充填されたインクに、エネルギー発生素子2によって発生するエネルギーを作用させ、吐出口6からインク液滴を吐出させる。このインク液滴を被記録媒体に付着させることによって記録を行う。エネルギー発生素子としては、熱エネルギーとして電気熱変換素子(所謂ヒーター)等、力学的エネルギーとして、圧電素子等があるが、これらに限定されるものではない。
図2を参照して本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。
図2は、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例の工程を示す模式的断面図であり、図1のA−A’に沿って基板を切断した場合の断面の位置で見たものである。
まず、図2(a)に示されるように、エネルギー発生素子2が設けられた基板1を用意する。
次いで、図2(b)に示されるように、基板1上に液体の流路のパターンを形成するための層3を形成する。この層を構成する材料は、後述する流路のパターンとなった場合に、カルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造とを有する化合物と、カチオンと、を含有する状態となるように選択される。例えば、下記式(1)または(2)で表される化合物と光酸発生剤とを含むネガ型感光性樹脂組成物から形成されることが好ましい。下記式(1)または(2)で表される化合物は、単独いずれかを使用してもよいし、併用も可能である。
Figure 2010000667
(x、yはそれぞれ自然数であり、Rは、下記式(1−1)、(1−2)、(1−3)で表されるいずれかである。Rはアルキル基である。)
Figure 2010000667
Figure 2010000667
(m、nはそれぞれ自然数であり、Rは、H又は、アルキル基を示す。RはCH又はCHCHCH
光酸発生剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩が挙げられる。例えば、旭電化工業(株)より上市されているSP−170、SP−172(以上商品名)等が使用可能である。光酸発生剤の量としては、層3中に含まれる光酸発生剤以外の成分の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部とすることが好ましく、0.5〜4重量部とすることがより好ましい。
式(1)、(2)で示される化合物は、主鎖(―C−CH―の繰り返し構造)から分岐したカルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造とを有している。そして式(1)、(2)で示される化合物は、カルボン酸エステルまたはスルホン酸エステル構造を介して主鎖と結合されたカチオン重合可能な基を有している。カチオン重合可能な基として後述するように流路のパターン4を形成するためのパターニングの工程で重合反応が可能なように、カチオン重合性に優れる脂環式エポキシ基が備えられている。パターン4が微細である場合、細かいパターン形状を得る必要があるためカチオン重合性が高い脂環式エポキシを用いている。しかし、これをグリシジルエーテル型エポキシやオキセタン、アクリル基に置き換えた化合物を用いる事も可能である。
次いで、図2(c)に示されるように層3の流路に対応する領域に対して露光を行う。露光は紫外線によって行うことが好ましい。この露光によって、層3中に含まれる光酸発生剤からカチオンとしての酸が提供され、さらにその酸によって、式(1)、式(2)で示される化合物のエポキシ環が開環し、カチオン重合が開始される。カチオン重合の進行により、式(1)または式(2)の化合物を単量体として、層3中の分子はカチオン重合基の個所で連結されて高分子化する。
次いで、露光後の層3に対して現像を行うことにより、未露光の箇所を除去して、図2(d)に示されるように、流路の形状のパターン4を得る。この流路のパターン4中にはカルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造とを有する化合物として、例えば前述の式(1)または(2)で示される化合物の重合物と、光酸発生剤によって提供された酸が存在する。
次いで図2(e)に示されるように、パターン4を被覆するように流路を形成するための流路形成部材となる被覆層5を基板上に設ける。
被覆層5は、後述する液体の吐出口6をフォトリソグラフィーにより形成できるという点で、感光性を有することが好ましい。このような被覆層5を形成するための材料としては、構造材料としての高い機械的強度、下地との密着性、耐液性と、同時に吐出口6の微細なパターンをパターニングするための解像性が要求される。これらの特性を満足する材料としては、例えば、カチオン重合型のエポキシ樹脂組成物を好適に用いることができる。
上述のエポキシ樹脂組成物としては、例えばビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物が挙げられる。またフェノールノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピクロヒドリンとの反応物や、オキシシクロヘキサン骨格を有する多官能エポキシ樹脂等のエポキシ化合物を含有するものがあげられる。しかし、これらに限定されるものではない。
また、上述のエポキシ化合物においては、耐液性の観点からエポキシ当量が2000以下、さらに好ましくはエポキシ当量が1000以下の化合物が好適に用いられる。
また、エポキシ化合物はカチオン重合可能なものであるため、光酸発生剤を使用することで、後述する吐出口6をフォトリソグラフィーによって、精度よく形成できる。
光酸発生剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が挙げられる。
さらに上述の樹脂組成物に対して必要に応じて添加剤など適宜添加することが可能である。例えば、樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加したり、あるいは下地基板との更なる密着力を得るためにシランカップリング剤を添加したりすることなどが挙げられる。
このような樹脂組成物を適切な溶媒に溶解して、上述のように通常のスピンコート法、ロールコート法、スリットコート法などのソルベントコート法で被覆層5を形成することができる。塗布溶液に使用する溶媒には特に制限はないが、流路のパターンが式(1)、(2)の化合物の重合物である場合は、パターンは強い耐溶剤性をもっているので、従来では実質的に使用が困難であった溶解力の強い溶媒を用いることも可能である。例えば、ジグライム、メチルエチルケトン等を使用できる。
さらに必要に応じて、例えば被覆層上に撥液層(不図示)を設けておき、被覆層とともにパターニングすることも可能である。
次いで、被覆層5をパターニングして被覆層5の一部に吐出口6を形成し、図2(f)で示される状態を得る。
次いで、図2(g)で示されるように、液体を流路へ供給するための供給口8を形成する。
さらにパターン4を加熱するために加温を行う。パターン4中においては、カチオンが存在するため、120℃〜200℃で加熱されることによりパターン4を構成する化合物中のスルホン酸エステル構造とカルボン酸エステル構造とは加水分解され、スルホン酸と、カルボン酸カルボン酸にそれぞれ変化する。これにより、主鎖とカチオン重合によって連鎖された箇所とを連結していたカルボン酸エステル構造またはスルホン酸エステル構造が分解され、パターン4は水に可溶となる。
次いで、図2(h)に示されるように、流路のパターン4を、水を主成分とする液体により除去して流路7を形成するとともに、流路形成部材9を得る。ここで、パターン4の除去に用いられる液体は、HOを主成分として重量中の90パーセント以上含む。さらに本明細書中における「水」であるが、「水」は、純水、イオン交換水、を含む。この水を主成分とする液体は、例えば低濃度のアルカリ性水溶液である場合も許容する。アルカリ性の水溶液である場合にはパターン4の除去を効率化、高速化できる観点で好ましい。
以上の工程を踏まえた上で、式(1)、(2)の化合物について以下により詳しく説明する。
まず、水での除去時に溶解をより効率的に行えるように、式(1)及び(2)で示される化合物の重量平均分子量としては、10000以上500000以下が好ましい。流路のパターン4の形成時に、高分子量化を効率的に行うために分子量10000以上であることが好ましい。また、流路のパターンを除去する工程での水への溶解性の観点から分子量500000以下が好ましい。
式(1)で示される化合物におけるxとyに関して以下に説明する。xを大きくすると、化合物中のエポキシ基の数が増えるため重合反応により高分子量のパターン4を得ることが出来るのでパターンの溶剤耐性を高めることができる。一方yを大きくした場合には、スルホン酸エステル構造の数が増えるため、水によるパターンの除去がよりすみやかに行える。
式(2)で示される化合物について述べると、mを大きくすることで、高分子量のパターン4を得ることが出来、パターンの溶剤耐性を高めることができるとともに、スルホン酸エステル構造の数が増えるため、水によるパターンの除去がよりすみやかに行える。
式(1)、(2)で示される化合物には、必要に応じて架橋剤を添加しても良い。例えば、エポキシ、オキセタン、アクリル等の架橋可能なものであれば良い。
最後に、液体供給のための部材(不図示)の接合、エネルギー発生素子を駆動するための電気的接合(不図示)等を行うことができる。
以上に説明したように流路のパターンを基板上に予め形成する製造方法に代えて以下に説明する製造方法を用いてもよい。
まず予め流路形成部材9のうち流路の側壁を形成する部分である側壁形成部材を先に基板1上に形成しておき、式(1)または(2)で示される化合物と光酸発生剤とを流路となる部分に固体層として充填する。次いで、側壁を形成する部分と固体層とを研磨等により平坦化した後に、固体層に対して露光を行って高分子化させる。続いて平坦化された側壁部分と固体層上に吐出口を形成する部材を設けた後、固体層を加熱して可溶化させて、固体層を水を主成分とする溶液に溶解させて除去する。
また、上述した製造方法においては、吐出口6はエネルギー発生素子2と対向する位置に形成されたが、本発明はこれに限られるものではなく、エネルギー発生素子2が設けられている面の水平方向に吐出口6が設けられていてもよい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
まず、エネルギー発生素子2としてのヒーターが設けられた基板1を用意した(図2(a))。
次いで、式(3)で示される化合物(重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)=450000 分散度(Mw/Mn)=5)の樹脂粉末をシクロヘキサノンに約30wt%の固形分濃度にて溶解した。これに光酸発生剤(旭電化(株)製、SP−170)を樹脂に対して3wt%添加した。これを基板1上にスピンコート法にて塗布し、次いで90℃で3分間プリベークして層3を形成した(図2(b)。
Figure 2010000667
次いで、層3を1000mJ/mの露光量にて露光した(図2(c))。
次いで、ポストベークを90℃で1分間行い、現像液としてメチルイソブチルケトンを用いて現像することで、厚さ10μmのパターン4を形成した(図2(d))。
次いで、パターン4を形成した基板上に、以下の組成からなる感光性樹脂組成物をスピンコートして(基板1表面からの乾燥膜厚20μm)、100℃で2分間(ホットプレート)のベークを行い、被覆層5を形成した(図2(e))。
・エポキシ樹脂(EHPE ダイセル化学工業(株)製):100重量部
・光酸発生剤(SP−170 旭電化工業(株)製):2重量部
・シランカップリング剤(A−187日本ユニカー(株)製):5重量部
・溶媒 メチルイソブチルケトン:100重量部、ジグライム:100重量部の混合物
引き続き、被覆層5を形成した基板上に、以下の組成からなる撥液層を形成するための感光性樹脂組成物をスリットコートにより1μmの乾燥膜厚となるように塗布し、80℃で3分間(ホットプレート)のベークを行い、撥液層(不図示)を形成した。
・(EHPE−3158 ダイセル化学工業(株)製) 35重量部
・2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)ヘキサフロロプロパン:25重量部
・1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフロロイソプロピル)ベンゼン:25重量部
・3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−エポキシプロパン:16重量部
・シランカップリング剤(A−187日本ユニカー(株)製):4重量部
・光酸発生剤(SP−170 旭電化工業(株)製):2重量部
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル:100重量部
次いで、被覆層5および撥液層に対して、露光、現像を施してパターニングを行って吐出口6を形成した(図2(f))。
なお、本実施例では開口径φ15μmのインク吐出口パターンを形成した。
次に、基板1の裏面にポジ型レジスト(東京応化工業(株)製、商品名:OFPR−800)を用いてエッチングマスク(不図示)を形成した後、シリコン基板の異方性エッチングを行って、供給口8を形成した(図2(g))。
次にパターン4を可溶化するために、120℃で15分間ベークを行った。引き続き、水中に超音波を付与しつつ浸漬し、パターン4を溶解除去して流路7を形成するとともに流路形成部材9を得た(図2(h))。
以上により液体吐出ヘッドを得た。
(実施例2)
層3を形成するための化合物を、下記式(4)の化合物に変えた以外は、実施例1と同様にして液体吐出ヘッドを作製した。
但し、パターン4を可溶化するためのベークは、160℃で15分間行った。
Figure 2010000667
重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)=450000
分散度(Mw/Mn)=5
(実施例3)
層3を形成するための化合物を、下記式(5)の化合物に変えた以外は、実施例1と同様にして液体吐出ヘッドを作製した。
但し、パターン4を可溶化するためのベークは、180℃で15分間行った。
Figure 2010000667
重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)=100000
分散度(Mw/Mn)=2
(実施例4)
層3を形成するための化合物を、下記式(6)の化合物に変えた以外は、実施例1と同様にして液体吐出ヘッドを作製した。
但し、パターン4を可溶化するためのベークは、180℃で15分間行った。
Figure 2010000667
重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)=160000
分散度(Mw/Mn)=2
(評価)
以上によって作製した液体吐出ヘッドについて、まず顕微鏡にて流路形状を観察した。尚、本実施例において流路形成部材9及び撥液層は無色透明であるため、流路形成部材9及び撥液層を通して流路7の形状を観察することができた。その結果、いずれの流路の形状も良好であった。これは水を用いてパターン4を除去することができたため、製造過程でにおいて流路、吐出口を形成する部材への影響がほぼ皆無であったためであると考えられる。またパターン4の除去液を水としたため、製造過程での除去液の管理、処理が極めて容易であった。
次いで、実施例1〜4のそれぞれの液体吐出ヘッドを吐出装置に装着し、純水/グリセリン/ダイレクトブラック154(水溶性黒色染料)=65/30/5からなるインクを用いて記録を行った。連続して安定な吐出が可能であった。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す模式的斜視図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 基板
2 エネルギー発生素子
3 層
4 パターン
5 被覆層
6 吐出口
7 流路
8 供給口
9 流路形成部材

Claims (6)

  1. 基板と、該基板上に形成された、液体を吐出する吐出口と連通する液体の流路を形成するための流路形成部材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    主鎖から分岐したカルボン酸エステル構造とスルホン酸エステル構造と、前記カルボン酸エステル構造または前記スルホン酸エステル構造を介して前記主鎖と結合されたカチオン重合可能な基と、を有する化合物と、光酸発生剤と、を含有する組成物からなる層を前記基板上に設ける工程と、
    該層の前記流路に対応する領域を露光してパターニングすることにより、前記流路の形状を有するパターンを形成する工程と、
    前記パターンを被覆するように、前記基板上に前記流路形成部材となる被覆層を設ける工程と、
    前記流路形成部材の一部に前記吐出口を形成する工程と、
    前記パターンを加熱する工程と、
    前記パターンを水を主成分とする液体に溶解させて前記パターンを除去することにより前記流路を形成する工程と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記化合物は下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
    Figure 2010000667
    (x、yはそれぞれ自然数であり、Rは、下記式(1−1)、(1−2)、および(1−3)で表されるいずれかである。RはH、またはアルキル基である。)
    Figure 2010000667
  3. 前記化合物は下記式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
    Figure 2010000667
    (m、nはそれぞれ自然数であり、RはH、またはアルキル基である。RはCH又はCHCHCHである。)
  4. 前記光酸発生剤が芳香族スルホニウム塩であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記被覆層をソルベントコート法により前記基板上に設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記化合物の重量平均分子量が10000以上500000以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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