JP2010000446A - リーンバーン排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、浄化が困難であったディーゼル自動車排ガスを効率的に浄化処理するための有効なディーゼル自動車排ガス浄化用触媒を提供する。
【解決手段】メソポーラス材料に白金族元素を担持した触媒と活性炭から成る触媒を用いて、リーンバーン排ガスを浄化する。
【選択図】なし

Description

本発明は、リーンバーン自動車が排出する排ガスを浄化するための浄化用触媒に関する。
従来、ガソリン車の排ガスに含まれるNOx、一酸化炭素、及び炭化水素は、白金族元素から成る三元触媒によって浄化されている。三元触媒の主成分である白金族触媒は、酸素濃度が1%以下であるリッチバーン排ガス中のNOをNOに酸化する能力が高く、NOを還元性物質によってNO及び窒素に還元する能力も高く、又、還元性物質を酸素によって完全酸化する能力も高い。三元触媒は、通常、触媒支持体としてコージェライト製のモノリス成形体を用い、該成形体のガス流路内壁に数μm〜数十μmの大きさの活性アルミナ粒子を塗布し、該塗布層に数十nm〜数百nmの大きさの白金−パラジウム−ロジウム粒子を担持させた構造となっている。三元触媒による浄化方法は、空気:燃料の重量混合比である空燃比を理論空燃比(14.7:1)近傍に制御することで(この燃焼はリッチバーンと呼ばれている)排ガスに含まれる酸素濃度を1%以下に維持できるので、排ガスに含まれる一酸化炭素及び炭化水素をNOxの還元剤として利用できるという利点を持つが、排ガス中の酸素濃度が数%以上になると触媒の著しい酸化劣化が生じるという問題がある。
また、軽油燃料で走行するトラック、バス等の大型ディーゼル車の排ガス処理は、触媒として遷移金属化合物及び白金族元素を用い還元剤として尿素水を用いる所謂尿素SCR法が検討されている。この方法は、200℃付近の比較的低温付近から600℃付近の比較的高温に渡ってNOxを効率的に浄化できるという利点を持つが、還元剤として高価な尿素水の搭載が必要であるという問題と200℃付近以下の低温排NOxの多くが硝酸アンモニウムとして排出されるので水質環境汚染を招くという問題がある。
尿素水以外の還元剤を用いる方法としては、排ガスに少量含まれる炭化水素(エチレン、プロピレン、等の低級オレフィンが還元性を有する)を還元剤として用いるハイドロカーボンSCR法が古くから検討されている。しかし、この方法は、リッチバーン排NOxに対しては高い浄化率が得られるがリーンバーン排NOxに対しては200℃近辺の非常に狭い温度領域でしか処理できないという問題があるので、実用化されていない。
一方、ディーゼル乗用車等の小型ディーゼル車の排NOx処理には三元触媒が使用できない。それは、空燃比がガソリンの数倍以上であるので(ディーゼル燃料の燃焼はリーンバーンである)ディーゼル排ガス中の酸素濃度が通常5%以上であり還元性物質がほとんど含まれていないためである。同様の理由でリーンバーンガソリン車の排ガスも三元触媒だけでは浄化が難しい。リーンバーンガソリン車及び小型ディーゼル車の排NOx処理には、現在、触媒としての白金族触媒にNOx吸蔵剤(アルカリ金属化合物やアルカリ土類化合物であるアルカリ性物質が主体)を添加した所謂NOx吸蔵還元触媒が検討されている(特許文献1参照)。この方法は、リーンバーンだけでは排NOx浄化が困難であるので、リーンバーンとリッチバーンを交互に繰り返す燃焼方式を行なっている。この方法によるNOx浄化は、リーンバーン排NOxをNOx吸蔵剤で吸収し、吸収NOxをリッチバーン雰囲気下で放出させ、放出NOxをリッチバーン排ガス中に供給した燃料もしくはリッチバーン排ガス中に存在する多量の一酸化炭素、水素、炭化水素等の還元性物質を用いて白金族触媒上で還元処理するという考えに立脚している。リーンバーンとリッチバーンを交互に繰り返す燃焼方式とNOx吸蔵還元触媒を用いた浄化方法は、ガソリン乗用車の排ガス処理に用いられている三元触媒が使用できないような高濃度の酸素雰囲気中でも250℃付近から600℃付近に渡ってNOxを浄化できるという利点をもつが、200℃付近以下でのNOx浄化は非常に困難であるという問題がある。また、排ガス中の水分及びSOxによってNOx吸蔵剤が著しく劣化するので、通常750℃以上での定期的な高温処理による触媒再生が必要であり、再生処理によって触媒は著しく熱劣化するという問題がある。
また、上記リーンバーンとリッチバーンを交互に繰り返す燃焼方式は、内燃機関における燃焼と酸素濃度を精密に制御するための高度で複雑な制御システムの搭載を必要とするので、リーンバーンだけの排ガスでもNOx浄化ができるのであれば上記の制御システムが簡略化できるので、このようなリーンバーン専用車のためのNOx浄化用触媒が望まれている。
このような事情から、最近、リーンバーンとリッチバーンを交互に繰り返す燃焼方式に代わる方法として、還元剤の少ないリーンバーンと還元剤の豊富なリーンバーンを交互に繰り返す燃焼方式が検討されはじめた。これはポストインジェクション方式と呼ばれる方式であり、通常のリーンバーンから次のリーンバーンに移行するまでの非常に短い時間に少量の燃料噴射をする燃焼方式である。この方式は、リーンバーン直後のまだ高温状態にある燃焼室に少量の燃料噴射をすることによって該噴射燃料を熱分解し、それによって低級炭化水素を生成させる方式である。この方式を行なえば、低級炭化水素が豊富に存在するリーンバーン排ガスを発生させることができる。ただし、この低級炭化水素は、一酸化炭素やエチレン、プロピレン等の還元性能の高い不飽和低級炭化水素と違って還元性能の低いC〜C12の飽和及び不飽和炭化水素が主成分であるので、従来の三元触媒やNOx吸蔵還元触媒等の公知の排ガス浄化用触媒では、ポストインジェクション方式で排出される排ガスのNOx処理が困難である。
また、活性炭は大気汚染物質や水質汚染物質を吸着する性質や触媒活性を有するので、その性質を排ガス処理のために利用することが一時期検討されたことがある。例えば、排ガスの主成分であるNOをNOに酸化する性質を利用して、排ガス中のNOをNOに酸化し、生成したNOを水存在下で硝酸イオンとしてトラップし、アルカリ性物質と反応させて硝酸塩に変換する方法が提案された(非特許文献1〜3参照)。しかしながら、活性炭が持つこのような性質は、温度上昇とともに急減し100℃以上では殆どみられなくなるという原因のために、自動車排ガス処理用の浄化触媒としては使用されることはなかった。
ところで、国内で走行しているディーゼル自動車の殆どはトラック、バス等の大型自動車であり、乗用車は殆ど皆無であるので、ディーゼル自動車といえば、実質的に大型自動車のことをいうのであるが、排出する排ガスの温度は過渡走行時でおよそ100℃〜200℃であり安定走行時でおよそ200℃〜400℃であり、排出されるNOxの約80%が過渡走行時に排出されている。
以上のことから、ディーゼル自動車の排ガス処理に要求される触媒は、リーンバーンだけの燃焼方式で排出される排ガスに対して、上記100℃〜200℃の低温領域のリーンバーン排NOxに対して高活性であり尚且つ200℃〜400℃の中温領域のリーンバーン排NOxに対しても高活性であることが望まれているが、現在のところ250℃以下のリーンバーン排NOxに対して有効なNOx浄化用触媒は見出されていない。
一般に、工業的な触媒は多孔性材料に担持した状態で使用されることが多い。多孔性材料の細孔は、IUPAC(国際純正及び応用化学連合)によると、細孔直径が2nm以下のミクロ細孔、2〜50nmのメソ細孔、及び50nm以上のマクロ細孔に分類されている。ミクロからメソの範囲に渡る広い分布を持つような単一の多孔性物質は活性炭以外には知られていない。
近年、細孔径が数nmの細孔が規則的に配列し、比表面積が400〜1100m/gという非常に大きな値を有するシリカ、アルミナ、及びシリカアルミナ系のメソポーラス分子篩が開発された(特許文献2〜3参照)。これらの材料は、細孔の細孔配列があたかも結晶性物質の原子配列に類似していることから結晶性メソポーラス分子篩と命名されている。
また、最近、上記メソポーラス材料をテンプレートに用いてメソポーラスカーボンを製造する方法が数多く提案されている(例えば、非特許文献4参照)。
触媒反応は表面反応であるので、触媒の比表面積が大きいほど触媒活性が高い。また、触媒を担持するための担体は比表面積が大きいほど触媒活性を発現しやすい。このような観点から自動車用三元触媒をみると、支持体としてのモノリス成形体は成形体の断面が網目状で、軸方向に平行に互いに薄い壁によって仕切られたガス流路を設けている成形体であり、比表面積が0.2m/g、担体としてのアルミナ粒子の比表面積が110〜340m/gであり、触媒の比表面積は粒径から20〜40m/g程度であると推察される。したがって、従来の触媒粒子の粒径よりも一桁から二桁小さいナノサイズの触媒粒子を上記のようなメソポーラス材料の細孔内に担持することによって触媒の表面積は従来の三元触媒の10〜10倍大きくなるので、これをモノリス成形体に塗布することによって自動車排ガスに対する触媒活性の向上を図ることが考えられ、この考えは、例えば、特許文献4〜8に開示されている。しかし、ディーゼル自動車等が排出する100℃〜200℃付近の低温排NOxを効果的に除去することは困難であった。
特開2001−170487号公報 特開平05−254827号公報 特表平05−503499号公報 米国特許第5,143,707号明細書 特開2001−009275号公報 特開2002−210369号公報 特開2002−320850号公報 特開2003−135963号公報 Energy&Fuels,1994,8,1341−1344. Fuel,1997,76,543−548. Energy Conversion and Management,2001,42,2005−2018. J.Mater.Chem.,2003,13,1843−1846.
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、従来困難であったリーンバーン排ガスを低温領域から中温領域に渡って効率的に浄化するための自動車用排ガス浄化用触媒を提供することである。具体的には、従来の三元触媒、尿素SCR触媒、及びNOx吸蔵還元型触媒ではなくて、HC−SCR型の触媒とNOx吸着性材料から成る触媒を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、HC−SCR型の触媒と活性炭から成る触媒がリーンバーン排ガスに対して非常に有効であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
1.メソポーラス材料に白金族元素を担持した触媒と活性炭から成ることを特徴とするリーンバーン自動車排ガス浄化用触媒。
2.活性炭が、黒鉛類似構造のメソポーラスカーボンであることを特徴とする上記1.に記載のリーンバーン自動車排ガス浄化用触媒に関する。
本発明のリーンバーン自動車排ガス浄化用触媒(以下、本発明触媒ということがある。)は、排ガス中に含まれる極めて低濃度の炭化水素でも効果的に利用できるので、従来達成できなかったリーンバーン排NOx処理を低温領域から中温領域に渡って極めて効率よく行なうことができる。例えば、三元触媒では、排ガス中に炭化水素が大量に存在しても酸素濃度10%の雰囲気下ではNOxはほとんど浄化できないが、本発明触媒を用いると、数万/h以上の実用的な空塔速度(SV:pace−elocityの略)の条件で、排ガス中に数百ppm〜500ppm程度の炭化水素があれば、酸素濃度10%のリーンバーン排NOxの80%以上を180℃〜200℃において浄化でき、40%以上を200℃〜300℃にかけて浄化できる。また、同時に、炭化水素もほとんど浄化できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
従来の三元触媒は、酸素濃度が1%よりも低い雰囲気で還元性物質がNOxのモル濃度の10倍程度あれば160℃〜600℃に渡ってNOxをほぼ100%浄化できる。しかし、250℃以上では、酸素濃度が数%以上の雰囲気では還元性物質の含有量が酸素による酸化消費に見合う分以上の大過剰でない限りは、高温であるほどNOx浄化率が激減する。これは、三元触媒が酸素によって被毒されるという原因だけでは十分に説明できない。おそらく温度が250℃以上を超えたあたりから触媒上での還元性物質の完全燃焼反応がNOx還元反応よりも著しく早くなるからであろうと考えられている。
本発明触媒は、このような好ましくない触媒反応を改善するために工夫された触媒であり、これによってリーンバーン排NOxを低温領域から中温領域にかけて効率的に浄化するものである。
すなわち、本発明は、リーンバーン排ガスを浄化するためのリーンバーン排ガス浄化用触媒であり、具体的には、メソポーラス材料に白金族元素を担持した触媒(以下、メソポーラス触媒と言う)と活性炭から成ることを特徴とするリーンバーン排ガス浄化用触媒である。本発明におけるリーンバーンとは、排ガス中の酸素イオン濃度が1%以上であることを言い、通常、酸素濃度が5%以上であることを言う。本発明におけるメソポーラス触媒の役割は、低温領域のリーンバーン雰囲気でNOをNOに酸化することである。また、活性炭の役割は、現在の所、まだ完全には解明できていないが、炭化水素を吸着することと排ガス中のNOの比率を高める方向にNOxバランス(=NOとNOの量比)をシフトさせているものと推察している。その理由は、我々の実験では、活性炭の性質を調べると、活性炭そのものは、100℃以上では空気存在下でもNOをNOに酸化する性質は全く無く(非特許文献1〜3の結果と同じであった)、炭化水素を供給してやると、逆にNOをNOに還元する性質が150℃あたりから現れるのであるが(炭化水素がなくてもNOをNOに還元するが、そのときの温度は300℃以上である)、メソポーラス触媒に活性炭を添加するとNOの含有量が増大するという予想外の現象が見出されたからである。
本発明では、メソポーラス触媒と活性炭を配合する。通常は、両方の材料をミクロ分散させた混合物として用いるが、それぞれの材料を薄膜状の多層構造に積層して用いることもできる。混合物として使用するときの配合割合は、メソポーラス触媒に対して通常は同量から10倍までの範囲で活性炭を配合するが、炭化水素の含有量に応じてメソポーラス触媒よりも少ない量を配合することもできる。
本発明に於ける活性炭とは、比表面積が大きく、吸着性の強い、大部分が炭素質の物質を云う。本発明における活性炭には、細孔径が2〜50nmの範囲にある高比表面積のカーボン、所謂メソポーラスカーボンも含まれる。比表面積は、200〜4000m/gであることが好ましく、400〜2000m/gであることがさらに好ましい。比表面積が200m/g未満では活性が乏しいので200m/g以上であることが好ましく、また、4000m/gを越えると材料強度が低下するので4000m/g以下であることが好ましい。また、活性炭は可燃物であるので、実際の使用に際しては、活性炭の耐熱性と排ガス温度を考慮することが望ましい。黒鉛構造類似のメソポーラスカーボンは、耐熱性が高い活性炭であるので好ましい。例えば、一般に市販されている活性炭の耐熱性は約400℃であり、黒鉛構造類似のメソポーラスカーボンの耐熱性は約600℃であるので、通常の活性炭を使用する場合には排ガス温度が400℃未満であるような条件で使用することが望ましいのであるが、黒鉛構造類似のメソポーラスカーボンを使用する場合には、排ガス温度が400℃以上でも対応できる。本発明では活性炭に白金のような触媒活性成分を担持しない形で使用するのであるが、その理由は、白金のような触媒活性成分を担持させて用いると排ガス中の炭化水素の燃焼反応が急激に起きて大量の熱が発生し、それによって活性炭が燃焼するおそれがあるからである。本発明触媒の使用温度の上限は、通常600℃であるが、活性炭の耐熱性を向上するために、活性炭に、不燃性の物質、例えば、シリコンカーバイド、窒化硼素、窒化珪素、炭化硼素、シリカなどで活性炭表面を修飾することは、使用温度の上限を上げるので好ましい。例えば、活性炭表面をシリコンカーバイドやメソポーラスシリカで被覆すると耐熱性が約800℃に向上するので、使用温度の上限を上昇させることができるので好ましい。
本発明に於けるメソポーラス触媒としては、メソポーラス材料に白金族元素を担持した触媒を用いる(但し、前記三元触媒は除く)。白金族元素とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、及び白金の6元素の総称であるが、これらの中で、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金の中から選択される1種又は2種が好ましく、中でも白金が最も好ましい。通常、本発明では、白金主体の触媒を用いるが、その理由は、触媒の主成分である白金が排NOxの主成分であるNOをNOに酸化する能力が高く、還元剤によってNO及びNに還元する能力が高く、高濃度の酸素雰囲気中でも化学的に安定であるからであり、また、白金族元素の中では白金が比較的低温高活性であるからでもある。白金主体の触媒に異なる機能を有する助触媒的成分を添加することによってシナジー効果による触媒性能の向上をはかることもできる。このような成分として、例えば、遷移金属及びその酸化物を用いることができる。遷移金属元素としては、周期律表における3族〜11族の元素が挙げられるが、これらの中でバナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、モリブデン、タングステン、レニウム、が好ましく、中でも鉄、コバルト、タングステンが最も好ましい。これらの助触媒的成分の添加質量は、通常、白金の0.01倍から100倍程度であるが、必要に応じて100倍以上であってもよい。
触媒の担体として用いるメソポーラス材料は、高比表面積を有し細孔径がナノサイズであるので、そこに担持される触媒の比表面積を飛躍的に高められることと、触媒を細孔内に担持することで触媒粒子の再凝集を抑制し触媒の均一高分散を図れること、などの優れた効果がある。メソポーラス材料の比表面積は特別な事情がない限り高ければ高いほどよい。本発明に用いることができるメソポーラス材料の比表面積は100〜4000m/gであり、好ましくは200〜3000m/g、さらに好ましくは、400〜2000m/gである。比表面積が100m/g未満では、触媒の担持量が少なくなるので担持触媒の触媒性能を引き出す上から100m/g以上であることが好ましい。一方、材料強度上の面からは比表面積が4000m/g以下であることが好ましい。また、本発明におけるメソポーラス材料の細孔の大部分は、細孔径(直径表示)が1〜50nmの範囲にあり、好ましくは2〜20nmの範囲にあり、より好ましくは2〜10nmの範囲にある。ここでいう細孔の大部分とは1〜50nmの細孔が占める細孔容積が全細孔容積の60%以上であることをいう。細孔径が1nm未満であっても触媒の担持は可能であるが還元剤の流通や不純物等による汚染を考えると1nm以上が好ましい。50nmを越えると分散担持された触媒が水熱高温条件などによるシンタリング(=焼結)によって巨大粒子に成長しやすくなるので50nm以下が好ましい。メソポーラス材料の平均粒径は、0.1〜10μm、好ましくは0.1〜1μm、特に好ましくは0.1〜0.5μmである。メソポーラス材料の細孔に担持される触媒の粒径は、細孔径とほぼ同程度ないしそれ以下であるので、前記の細孔径の範囲は、高活性を発現する触媒の粒径範囲とも一致している。一般に、ナノサイズに微粒化された触媒粒子は、活性を示すエッジ、コーナー、ステップなどの高次数の結晶面を多量に持つので、触媒活性が著しく向上するだけでなく、バルクでは触媒活性を示さないような不活性金属でも予期しなかった触媒活性を発現する場合があることが知られている。したがって、触媒能力の観点からは触媒は小さいほど好ましいのであるが、反面、微粒化よる表面酸化、副反応などの好ましくない性質もでてくるので、微粒子の粒子径には最適範囲が存在する。本発明における目的のNOx浄化処理に対して効果的な活性を示す触媒の平均粒径は1〜50nmの範囲にあり、1〜20nmの範囲が好ましく、1〜10nmの範囲が特に好ましい。
以上のような比表面積と細孔分布と平均粒径を併せ持ったメソポーラス材料としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、カルシア、セリア、ニオビアなどを挙げることができ、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、カルシア、セリア、ニオビア、及びこれらの複合材料が好ましく、シリカ、アルミナ、マグネシア、及びこれらの複合材料がさらに好ましい。メソポーラスシリカは、細孔が結晶格子のように規則正しく配列した結晶性メソポーラスシリカと、細孔配列に結晶のような規則性が殆どみられない非晶性のメソポーラスシリカに大別されるが、本発明の目的にとっては、水熱耐久性、耐熱性、ガス拡散性などに優れた非晶性のメソポーラスシリカのほうが優れている。
なお、上記吸脱着の比表面積は、吸脱着の気体として窒素を用いたBET窒素吸着法によって測定される値であり、細孔径は、吸脱着の気体として窒素を用いた窒素吸着法によって測定される値であり、BJH法によって求められる1〜200nmの範囲の細孔分布(微分分布表示)で示される。
メソポーラス材料に白金主体の触媒を担持する時の白金の担持量は0.01〜20質量%であり、好ましくは0.1〜10質量%であるが、量的な問題がなければ、通常は、1ないし数%の担持量で用いる。担持量は20質量%以上でも可能であるが、担持量が過剰になると反応にほとんど寄与しない細孔深部の触媒が増えるので20質量%以下が好ましい。0.01質量%未満では活性が十分ではないので0.01質量%以上が好ましい。
本発明で用いるメソポーラス材料の製造は、従来の方法である界面活性剤のミセルをテンプレートとして用いるゾル−ゲル法を応用することによって所用の材料を製造することができる。メソポーラス材料の前駆物質としては、メソポーラスシリカの場合、通常、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等のアルコキシドを用いる。メソポーラスシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、カルシア、セリア、ニオビアについても、通常、アルコキシドを用いて製造することができる。ミセル形成の界面活性剤は、例えば長鎖のアルキルアミン、長鎖の4級アンモニウム塩、長鎖のアルキルアミンN−オキシド、長鎖のスルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のいずれであってもよい。溶媒として、通常、水、アルコール類、ジオールの1種以上が用いられるが、水系溶媒が好ましい。反応系に金属への配位能を有する化合物を少量添加すると反応系の安定性を高めることができる。このような安定剤としては、アセチルアセトン、テトラメチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、ピリジン、ピコリンなどの金属配位能を有する化合物が好ましい。メソポーラス材料の前駆物質、界面活性剤、溶媒及び安定剤からなる反応系の組成は、メソポーラス材料の前駆物質のモル比が、0.01〜0.6、好ましくは0.02〜0.5、該前駆物質/界面活性剤のモル比が1〜30、好ましくは1〜10、溶媒/界面活性剤のモル比が1〜1000、好ましくは5〜500、安定剤/主剤(溶媒を除く反応系組成)のモル比が0.01〜1、好ましくは0.2〜0.6である。反応温度は、20〜180℃、好ましくは20〜100℃の範囲である。反応時間は5〜100時間、好ましくは10〜50時間の範囲である。反応生成物は通常、濾過により分離し、十分に水洗、乾燥後、500〜1000℃の高温焼成によってテンプレートを熱分解除去し、メソポーラス材料を得ることができる。必要に応じて、焼成前に界面活性剤をアルコールなどで抽出することもできる。
メソポーラス材料に白金族元素を担持する方法は、例えば、イオン交換法又は含浸法によって行なうことができる。これらの2つの方法は、担体への触媒の沈着化について、イオン交換法が担体表面のイオン交換能を利用し、含浸法が担体のもつ毛管作用を利用しているという違いはあるが、基本的なプロセスはほとんど同じである。すなわち、メソポーラス材料を触媒原料の水溶液に浸した後、濾過、乾燥、必要に応じて水洗を行い、還元剤で還元処理することによって製造することができる。白金の触媒原料としては、例えば、HPtCl、(NHPtCl、HPtCl、(NHPtCl、Pt(NH(NO、Pt(NH(OH)、PtCl、白金アセチルアセトナート等を用いることができる。必要に応じて、助触媒成分の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩などの水溶性塩類を白金触媒原料に混合して同様にして製造することができる。触媒活性成分の還元剤としては、水素、ヒドラジン水溶液、ホルマリン等を用いることができる。還元は、それぞれの還元剤について知られている通常の条件で行なえばよい。例えば、水素還元は、ヘリウムなどの不活性ガスで希釈した水素ガス気流下にサンプルを置き、通常、300〜500℃で数時間処理することによって行なうことができる。還元後、必要に応じて不活性ガス気流下500〜1000℃で数時間熱処理してもよい。
本発明で用いる活性炭は、通常、市販されている細孔分布が2〜20nm、比表面積が820m/g、平均粒径が50μmの活性炭であるが、細孔分布が2〜50nmのメソ領域である所謂メソポーラスカーボンであってもよい。
本発明触媒は、通常、自動車触媒用の担体として一般的に使用されているセラミックス製、あるいはメタル製のモノリス成形体のガス流路内壁に塗布した形状で用いるが、これらに限定されるものではない。上記モノリス成形体とは、成形体の断面が網目状で、軸方向に平行に互いに薄い壁によって仕切られたガス流路を設けている成形体のことであり、モノリス成形体に触媒を付着させて成る触媒を以下ではモノリス触媒という。成形体の外形は、特に限定されるものではないが、通常は、円柱形である。本発明触媒をモノリス成形体のガス流路内壁に付着させる時の触媒の付着量は、3〜30質量%が好ましい。担体内部に存在する触媒内部へのガス拡散の面から30質量%未満が好ましい。また、十分な触媒性能を引き出す上で3質量%以上が好ましい。
上記のモノリス触媒は、自動車用三元触媒を付着したモノリス成形体の製造方法に準じて製造することができる。例えば、本発明触媒とバインダーとしてのコロイダルシリカ(シリカゾルとも言う)を、通常、1:(0.01〜0.2)の質量割合で混合した混合物を調整し、これを水分散することによって通常10〜50質量%のスラリーを調整した後、該スラリーにモノリス成形体を浸漬してモノリス成形体のガス流路の内壁にスラリーを付着させ、乾燥後、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気下、500〜1000℃で数時間処理することによって製造することができる。あるいは、あらかじめ、モノリス成形体にメソポーラス材料と活性炭の混合物を塗布した後、該モノリス成形体を触媒原料の水溶液に浸漬、取り出し、乾燥、還元処理、熱処理することによって製造することもできる。
コロイダルシリカ以外のバインダーとしては、メチルセルロース、アクリル樹脂、ポリエチレングリコールなどを適宜用いることもできる。モノリス成形体に付着させる本発明触媒の厚みは、前記のスラリーを付着させる方法では、通常、1μm〜100μmであるのが好ましく、10μm〜50μmの範囲が特に好ましい。100μmを越えると反応ガスの拡散が遅くなるので100μm以下が好ましい。触媒性能の劣化を抑制するためには1μm以上が好ましい。
本発明触媒は、自動車、特にディーゼル自動車及びリーンバーンガソリン自動車に搭載することによって、自動車が排出するリーンバーン排ガス中のNOx及び炭化水素類の有害物質を160℃〜400℃の領域において極めて効果的に除去することができる。特に、トラックなどの大型車用の排ガス浄化方法として有効に用いることができる。
以下に実施例などを挙げて本発明を具体的に説明する。
比表面積及び細孔分布は脱吸着の気体として窒素を用い、カルロエルバ社製ソープトマチック1800型装置によって測定した。比表面積はBET法によって求めた。細孔分布は1〜200nmの範囲を測定し、BJH法で求められる微分分布で示した。製造したメソポーラス材料の多くは指数関数的に左肩上がりの分布における特定の細孔直径の位置にピークを示した。このピークを与える細孔直系が細孔径である。
自動車排NOxのモデルガスとして、ヘリウム希釈で希釈した一酸化窒素、酸素、プロピレンの混合ガスを用いた。減圧式化学発光法NOx分析計(日本サーモ株式会社製造:モデル42i−HL及び46C−H)によって処理前と処理後のガスに含まれるNOx(NOとNO2の合計))の濃度を測定し、Nox浄化率を式(1)によって算出した。
Figure 2010000446
「製造例1」排ガス浄化用触媒としての三元触媒類似の触媒の合成
0.538gのPtCl・5HO、0.2065gのPdCl・2HO、及び0.405gのRh(NO・2HOを20mlの蒸留水に溶解した水溶液を蒸発皿に入れ、これに10gの活性アルミナ(日揮株式会社製造 商品名:N−613N、:比表面積250m/g、平均細孔径6.2nm、粒径2〜3μmの微粒子)を加え、スチームバスで蒸発乾固した後、真空乾燥機に入れ100℃で3時間真空乾燥を行なった。この試料を石英管に入れヘリウム希釈水素ガス(10v/v%)気流下500℃で3時間還元し、貴金属の含有量が約5質量%の触媒を合成した。これを三元触媒を模した貴金属触媒として比較実験に用いた。
「製造例2」メソポーラス触媒の製造
1リットルのビーカーに、蒸留水300g、エタノール240g、及びドデシルアミン30gを入れ、溶解させた。攪拌下でテトラエトキシシラン125gを加えて室温で22時間攪拌した。生成物を濾過、水洗し、110℃で5時間温風乾燥した後、空気中で550℃−5時間焼成して含有するドデシルアミンを分解除去し、平均粒径が0.5μmのメソポーラスシリカ材料を得た。該メソポーラスシリカ材料を小角X線回折測定した結果、1本のブロードな回折ピークを示した。また、透過型電子顕微鏡観察の結果、細孔の配列には規則的な配列が観測されず無秩序に分散している状態が観測された。これらの結果から、製造したメソポーラスシリカ材料は非晶性であることが確認された。また、細孔分布及び比表面積測定の結果、約2.5nmの位置に細孔ピークがあり、比表面積が1123m/g、細孔容積が0.89cm/g、1〜50nmの細孔が占める容積は0.89cm/gであった。蒸留水20gに塩化白金酸HPtCl・6HOを0.668gと硝酸ロジウムRh(NO・2HOを0.004g溶解した水溶液を蒸発皿に入れ、これに上記のメソポーラスシリカ材料5gを加え、スチームバスで蒸発乾固した後、真空乾燥機に入れ、100℃−3時間真空乾燥を行なった。この試料を石英管に入れ、ヘリウム希釈水素ガス(10v/v%)気流下500℃で3時間還元し、メソポーラス触媒を合成した。メソポーラスシリカに担持された白金の担持量は約5質量%であり、ロジウムの担持量は約0.15質量%であった。また、白金−ロジウム粒子の平均粒径は約2.5nmであった。
「製造例3」メソポーラス触媒と活性炭から成る触媒の製造
製造例2のメソポーラス触媒10gと市販の活性炭(和光純薬株式会社製造 商品名:活性炭素、:液体クロマトグラフィー用のアルカリ処理活性炭、比表面積830m/g)10gを乳鉢に入れ均一に混合した。
「製造例4」メソポーラス触媒と活性炭から成る触媒の製造
製造例2のメソポーラス触媒10gと市販の活性炭(和光純薬株式会社製造 商品名:活性炭素、:液体クロマオグラフィー用の酸処理活性炭、比表面積820m/g)10gを乳鉢に入れ均一に混合した。
「製造例5」メソポーラス触媒とメソポーラスカーボンから成る触媒の製造
非特許文献4にしたがってメソポーラスカーボンを製造した。すなわち、製造例2で得たメソポーラスシリカ100gにパラトルエンスルホン酸の0.5Mエタノール溶液を加え、含浸後、80℃−1時間乾燥した。これにフルフリルアルコールで飽和した窒素ガスを7日間循環させた後、80℃で2時間加熱重合させ、窒素気流下で800℃に加熱し炭化させた。これを、30%水酸化カリウム水溶液に入れ、メソポーラスシリカを溶解させ、減圧濾過、蒸留水洗浄、80℃で1時間乾燥して、平均粒径が1μmのメソポーラスカーボンを2gを得た。比表面積及び細孔径を測定した結果、それぞれ、1800m/g、及び3.0nmであった。該メソポーラスカーボン2gと製造例2のメソポーラス触媒2gを乳鉢に入れ均一に混合した。
<リーンバーン模擬ガスの浄化処理>
「実施例1」、「実施例2」、「実施例3」、「比較例1」、「比較例2」
製造例1の触媒を80mg、石英製の流通式反応管に充填した。反応管を外部ヒーターによって160℃〜400℃までの任意の温度に調整した。次に、反応管に、プロピレン濃度の低いリーンバーン模擬ガスとプロピレン濃度の高いリーンバーン模擬ガスを交互に流通し、NOx処理を行なった。プロピレン濃度の低いリーンバーン模擬ガスは、ヘリウムで濃度調整した一酸化窒素250ppm、酸素10%、プロピレン400ppm含有ガスであり、流量は毎分500mlとした。プロピレン濃度の高いリーンバーン模擬ガスは、ヘリウムで濃度調整した一酸化窒素250ppm、酸素10%、プロピレン2%含有ガスであり、流量は毎分500mlとした。そして、プロピレン濃度の低いリーンバーン模擬ガスとプロピレン濃度の高いリーンバーン模擬ガスとの供給サイクルは、10分:10分とした。排ガスをサンプリングし、プロピレン濃度の低いリーンバーン模擬ガスを流通している時のNOx浄化率とプロピレン濃度の高いリーンバーン模擬ガスを流通している時のNOx浄化率を測定した(比較例1)。
また、製造例2、3、4、及び5の触媒についても、充填量を160mgとした以外は上記と同様にしてNOx処理を行ない、NOx浄化率を測定した(実施例1〜3)。これらの結果を表1及び表2に示した。
Figure 2010000446
なお、比較例1では処理後のガスに未反応のプロピレンが検出されたが、比較例2、及び実施例1、2、及び3では処理後のガスには未反応のプロピレンは全く検出されなかった。
Figure 2010000446
なお、比較例1では処理後のガスに未反応のプロピレンが検出されたが、比較例2、及び実施例1、2、及び3では処理後のガスには未反応のプロピレンは全く検出されなかった。
表1に示すように、還元剤の含有量が少ないリーンバーン排ガスに対しては、本発明触媒は、従来の触媒に比べて、160℃〜400℃において高いNOx浄化率を与え、特に、180℃〜200℃に渡って80%以上の浄化率が得られ、200℃〜300℃において40%以上の浄化率が得られる。また、表2に示すように、還元剤の含有量が多いリーンバーン排ガスに対しては、本発明触媒は、従来の触媒があまり活性を示さないような180℃においても30%以上の浄化率を与えた。
以上のことから、本発明浄化用触媒は、リーンバーン排ガスを低温領域から中温領域にわたって効率よく浄化できることがわかる。また、ポストインジェクション方式のようなリーンバーン排ガスに高濃度の還元剤が供給される排ガスに対しても低温から中温領域にかけて効率よく浄化できることがわかる。
本発明浄化用触媒は、ディーゼル自動車排ガス浄化用触媒として有用である。

Claims (2)

  1. メソポーラス材料に白金族元素を担持した触媒と活性炭から成ることを特徴とするリーンバーン排ガス浄化用触媒。
  2. 活性炭が黒鉛類似構造のメソポーラスカーボンであることを特徴とする請求項1に記載のリーンバーン排ガス浄化用触媒。
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