JP2010000231A - 球技用ボール - Google Patents

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裕之 永沢
Hiroshi Higuchi
博士 樋口
Daisuke Arai
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Abstract

【解決手段】本発明は、直径50〜70mmの球技用ボールであって、球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを具備し、上記球体の材料硬度がショアDで46〜65、上記第1カバー層の材料硬度がショアDで45〜75であり、かつ球体表面のショアD硬度が50未満であることを特徴とする球技用ボールを提供する。
【効果】本発明の球技用ボールは、打撃時のフィーリングが良好で、打撃時のボール飛距離が大きく、耐久性に優れるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、球技用ボールに関するものであり、特にパークゴルフ用又はグラウンドゴルフ用として好適な球技用ボールに関するものである
近年、ゴルフ競技に類似した種々のスポーツが行われており、その中でも年齢・性別・経験等を問わない手軽なスポーツとして特にパークゴルフやグラウンドゴルフが注目を集めている。このパークゴルフやグラウンドゴルフでは、ゴルフボールよりも直径・重量の大きい樹脂製ボールを使用するものであり、当該ボールに求められる性能として、打撃時のフィーリングや打音、打撃後の飛距離やコントロール性、並びに耐久性等が挙げられる。
パークゴルフボール等の球技用ボールとしては、例えば、特許第3698199号公報に記載されたボールが提案されている。このボールは、図3に示されるように、中空コア部aと内層部b及び外層部cからなる2層の被覆部とを有したボールであり、ボールの貯蔵弾性率及び表面硬度を調整することによってボールの耐摩耗性を向上させて直進性を高めようとしたものである。
上記の発明は、ボール表面の耐摩耗性を向上させ、直進性の劣化を抑制するボールを提供するものであるが、打撃時のフィーリングや打音、打撃後の飛距離やコントロール性、並びに繰り返し打撃による耐久性等の追及において十分なものとは言い難い。
また、特開2006−167007号公報には、中空部を被覆するショアD硬度25〜52の包囲層と、ショアD硬度50〜70の最外層を有し、打撃後のボール移動距離と打球感に優れた球技用ボールが提案されている。
しかしながら、上記ツーピース中空構造の球技用ボールを作成した場合、打球感と耐久性には優れるものの、打撃後の飛距離及び耐久性においては改善の余地が残されていた。
更に、特開2006−167008号公報には、中空部を被覆するショアD硬度55〜70の包囲層とショアD硬度35〜50の最外層を有し、打撃後のボール移動距離と打球感に優れた球技用ボールが提案されている。
しかしながら、上記ツーピース中空構造の球技用ボールを作成した場合、打球感及び飛距離において非常に優れるものの、耐久性においては改善の余地が残されていた。
特許第3698199号公報 特開2006−167007号公報 特開2006−167008号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、飛距離が大きく、耐久性に優れており、特に、ショートショットやミドルショットでのフィーリングに優れた球技用ボールを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、パークゴルフボールやグラウンドゴルフボール等の球技用ボールについて、内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体、該球体を被覆する第1カバー層、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層の少なくとも3層構造となるように設計するとともに、上記球体の材料硬度をショアDで46〜65、上記第1カバー層の材料硬度をショアDで45〜75とし、かつ球体表面のショアD硬度を50未満とすることにより、飛距離及び耐久性に優れ、特に、ショートショットやミドルショットでのフィーリングに優れることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の球技用ボールを提供する。
〔1〕直径50〜70mmの球技用ボールであって、球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを具備し、上記球体の材料硬度がショアDで46〜65、上記第1カバー層の材料硬度がショアDで45〜75であり、かつ球体表面のショアD硬度が50未満であることを特徴とする球技用ボール。
〔2〕上記球体の材料硬度のショアD硬度が48〜60であり、かつ上記第1カバー層材料のショアD硬度が50〜70である〔1〕記載の球技用ボール。
〔3〕上記球体が、複数の中空形状半球体を嵌合することにより内部に空洞を有するようにした〔1〕又は〔2〕記載の球技用ボール。
〔4〕上記外側カバー層のうち最外層に使用される材料のショアD硬度が20〜49である〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載の球技用ボール。
〔5〕ボール全体の100kg荷重負荷時の変形量が1.4〜4.0mmである〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔6〕上記外側カバー層のうち最外層に使用される材料のショアD硬度が、上記球体の材料硬度よりも低い〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔7〕上記第1カバー層の材料硬度がボールの構成部材の各硬度のうち最も高い〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔8〕上記第1カバー層のショアD硬度が60以上である〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔9〕上記第1カバー層の厚さが0.5〜3.5mmであり、かつ、上記外側カバー層のうち最外層の厚さが0.5〜3.5mmである〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔10〕上記球体が、内部に空洞を有し、厚さ3.5〜14.5mmの球殻層から構成された中空球状体である〔1〕〜〔9〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔11〕パークゴルフ用又はグラウンドゴルフ用である〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載の球技用ボール。
〔12〕直径50〜70mmの球技用ボールであって、内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを構成し、ボールの断面における各構成部材のショアD硬度が下記の(a)〜(c)を満たすことを特徴とする球技用ボール。
(a)内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体:ショアD硬度30〜65
(b)第1カバー層:ショアD硬度45〜75
(c)外側カバー層:ショアD硬度20〜49
本発明の球技用ボールは、打撃時のボール飛距離が大きく、耐久性に優れたものであり、ショートショットやミドルショットでのフィーリングにも優れたものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の球技用ボールは、グラウンドゴルフ用,パークゴルフ用のボール及びこれらの競技に類似した球技用ボールであり、その構造は、図1(A)に示すように、内部に空洞1aを有する球体1と、該球体を被覆する第1カバー層2と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層3とを具備したものである。図1(A)では、球体1は所定厚の球殻層1bから構成された中空球状体であるが、これに代えて、図1(B)に示すように、中実球や発泡体1cからなる球体を採用することもできる。また、外側カバー層は、単層のみならず、必要により2層、3層構造等に多層化することができる。
内部に空洞を有する中空球体は、複数の中空形状半球体を嵌合することにより形成することができ、空洞は所定厚の球殻層により覆われる。この球殻層の厚さについては、その上限値としては、好ましくは16.0mm以下、より好ましくは14.5mm以下、更に好ましくは12.0mm以下である。球殻層が厚くなると生産性に劣る場合があり、また該球体上に2層以上のカバー層を被覆させ、更なる高耐久性・高反発性・好打感を発現させるためには球殻層の厚さを上記の上限値に制御することが好ましい。また、下限として、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.5mm以上、更に好ましくは6.0mm以上である。球殻層の厚さが薄いと耐久性に劣る場合があり、また球体自体が変形しやすくなってしまう。
内部に空洞を有する球体の材料硬度について、その上限値としては、好ましくは、ショアD硬度で65以下であり、より好ましくは60以下、更に好ましくは55以下である。材料硬度が高い場合、反発性は良くなるものの、中空半球体を嵌合することにより中空球体を構成した場合、打撃時の応力が半球体嵌合面周辺のカバー層に集中し、結果としてボール自体の耐久性が劣る場合がある。また、下限として、好ましくはショアD硬度で46以上であり、より好ましくは48以上、更に好ましくは49以上である。この材料硬度が低い場合、反発性が悪くなり、また打音も低くなり打撃時のフィーリングや爽快感に劣る場合がある。
なお、本発明で言う「ショアD硬度」とは、ASTM−D2240に基づく測定値である。
一方、内部に空洞を有する球体の代わりに、全て発泡体の球体とする場合、その材料硬度のショアD硬度は30〜65である。この場合の発泡材料のショアD硬度とは非発泡時の材料硬度である。
上記球体の直径については、内部に空洞を有する球体及び発泡体の球体のいずれの場合であっても、好ましくは34.0mm以上、より好ましくは37.0mm以上であり、上限としては60.0mm以下、好ましくは58.0mm以下である。
第1カバー層及び1又は2層以上の外側カバー層の各層の厚さについては、特に制限はないが、上限としては、好ましくは5.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下、更に好ましくは3.0mm以下である。カバー層が厚い場合、例えば射出成型により成型する際に樹脂の挙動を制御することが困難な場合があり、エアー残り又はウェルドの発生を招くことがある。また、下限値としては、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上である。カバー層が薄い場合、均一に成型することが困難であり、また耐久性にも劣る場合がある。
第1カバー層の材料硬度については、その上限値としては、好ましくは、ショアD硬度で75以下、より好ましくは70以下、更に好ましくは67以下である。この材料硬度が高い場合、反発性に優れ、また中空球体上に被覆した場合に中空球体の耐久性を向上させる点で優れた性能を発現するが、あまり高すぎるとボール表面硬度に影響を与え、表面硬度が高くなりフィーリングが悪くなる場合がある。また、下限としては、好ましくは、ショアD硬度で45以上、より好ましくは50以上、更に好ましくは60以上である。この材料硬度が低い場合、反発性が悪くなり、また耐久性に劣る場合がある。
また、第1カバー層の材料硬度については、ボールの構成部材の各硬度のうち最も高いことが好ましい。このような硬度設計を行うことにより、高い反発性と耐久性、特に、上記球体が複数の中空状半球体を嵌合することにより形成されている場合、著しい耐久性の向上を実現し得る。
更には、上記の硬度設計を行うことにより、ボール全体の適度な撓み量を制御することができる。
外側カバー層は、単層又は二層以上に形成することができる。外側カバー層のうち最外層(外側カバーが単層の場合は単層そのもの)の材料硬度の上限としては、ショアD硬度で好ましくは49以下、更に好ましくは47以下、最も好ましくは45以下である。上記材料硬度が高い場合、反発性・耐久性や打撃時の打感に優れるが、高すぎる場合には、打撃時に体に与える衝撃が大き過ぎる場合がある。また、下限としては、ショアD硬度で好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、最も好ましくは30以上である。上記材料硬度が低い場合、打撃時のフィーリングがソフトであるが、反発性・耐久性に劣る場合がある。
また、外側カバー層のうち最外層に使用される材料のショアD硬度については、上記球体の材料硬度よりも低いことが好ましい。このような硬度設計を行うことにより、打撃時の打音,ボールの飛距離及び耐久性等を損なうことなく、ショートショットやミドルショットではソフトな打感でコントロール性に優れるボール特性を実現し得る。
上記の球体、第1カバー層及び外側カバー層のいずれの部材の材質については、上述した所定範囲のショアD硬度を満足するものであれば、特に制限されるものではない。通常、各種の公知の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを好適に使用することができる。具体的には、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレンブロックエラストマー、水添スチレンブタジエンゴム、スチレン−エチレン・ブチレン−エチレンブロック共重合体又はその変性物、エチレン−エチレン・ブチレン−エチレンブロック共重合体又はその変性物、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体又はその変性物、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリエチレン、ナイロン樹脂またはこれら混合物などが挙げられ、特に、上記の熱可塑性エラストマーまたはアイオノマー樹脂を使用することが好ましい。なお、国際パークゴルフ協会の規則によれば、ボールの材質は合成樹脂を使用することが規定されており、本発明の球技用ボールをパークゴルフボールとして使用する場合、上記の熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを使用することは上記規則に適合するものである。
上記の球体、第1カバー層及び外側カバー層の材質の組み合わせについては、上述した熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーのうち同種であっても異種であってもよい。例えば、第1カバー層の材料としてアイオノマー樹脂を採用する場合、外側カバー層の材料として、第1カバー層のアイオノマー樹脂とは異なる樹脂材料を採用する以外にも、第1カバー層のアイオノマー樹脂と同種のアイオノマー樹脂を使用することもできる。通常、カバー層を複数層に形成する場合には、各層ごとに射出成形が行われ、その射出金型や射出条件なども各層ごとに独立・固有のものであるから、同種のカバー材料を用いた場合であっても実質的には複数層に仕上がったものである。
上記球体の材料中には、中和金属種の異なる2種類のアイオノマー材料を含むことができる。所定の硬度のアイオノマーとして、中和金属種の異なる2種類のアイオノマーをブレンドした場合、単一のアイオノマーを使用した場合よりもボール全体の反発性や耐久性に優れ、本発明の目的に即した物性を得ることができる。ここで、中和金属種が異なる2種類のアイオノマー材料としては、特に制限されるものではないが、入手のし易さ、反発性と耐久性のバランスの観点から、ナトリウム(Na)と亜鉛(Zn)とを組み合わせたアイオノマーブレンド材料を採用することが好適である。
上記2種類のアイオノマー材料が球体材料全体に占める割合は、特に制限はないが、本発明の効果を有効に発揮させる点から、下限値として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、上限値としては、好ましくは100質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。アイオノマー成分の割合が少ないとアイオノマーの良好な特性である高反発性や高耐久性といった物性が十分に発現されない場合があり、アイオノマー以外に混合する成分とアイオノマーとの相溶性によっては層分離等の不具合を生じる可能性がある。
また、中和金属種の異なる2種類のアイオノマー材料の配合比(質量比)としては、特に制限されるものではないが、好ましくは5/95〜95/5、より好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20である。2種類のアイオノマー材料のうち一つの種類の配合比が少ない場合、2種配合の効果が十分に発現されない場合がある。これらの配合比については、要求される硬度や物性に応じて上記範囲内で適宜配合すれば良い。
また、上記の球体、第1カバー及び外側カバー層のいずれの部材にも、二酸化チタンや硫酸バリウム等の無機充填材を添加することができる。また、各種の染料,顔料等の着色剤を添加して各層を着色に仕上げたり、透明カバー層に仕上げることもできる。
なお、上記球体が発泡体である場合には、上述した熱可塑性樹脂に化学発泡剤を適量に配合して比重0.5〜0.9の発泡体を製造することができる。なお、化学発泡剤としては、特に制限はなく、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドなどを用いることができる。
本発明の球技用ボールの表面については、ショアD硬度の上限として、好ましくは50未満、より好ましくは49以下、更に好ましくは48以下、最も好ましくは45以下である。また、下限として、好ましくは20以上、より好ましくは25以上、更に好ましくは30以上である。その表面硬度が高いと、フルショット時にプレーヤーの体に伝わる衝撃が大きく、特に手首や肘から肩に掛けて負担が大きい場合があり、とりわけ高齢者にとっては不快に感じる場合がある。その表面硬度が低いと、ショートショットやミドルショットの様なコントロール性を求められる場合の操作性に優れるが、あまり低すぎると逆に打撃時の爽快さに劣る場合がある。
本発明の球技用ボールの100kg荷重負荷時における変形量については、特に制限はないが、1.4mm以上であることが好ましく、より好ましくは1.5mm以上、更に好ましくは1.6mm以上である。また、上限値としては、好ましくは4.0mm以下、より好ましくは3.8mm以下である。上記ボールの変形量が小さすぎると、良好な打感が損なわれることがあり、逆に、変形量が大きすぎると、打撃時の飛距離が低下することがある。
また、本発明は、内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを構成し、ボールの断面における各構成部材のショアD硬度が下記の(a)〜(c)を満たすことを特徴とする球技用ボールを提供するものである。
(a)内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体:ショアD硬度30〜65
(b)第1カバー層:ショアD硬度45〜75
(c)外側カバー層:ショアD硬度20〜49
ここで、上記ボールの断面における各構成部材の測定方法について言及すると、球体を半分に切断し、各構成部材層の中央部分をショアD硬度計で計測する方法を使用することが望ましい。この場合、球体を半分に切断する方法については、特に制限はないが、例えば、球技用ボールを固定し、鋭利な刃物または高速回転する砥石で切断する方法を使用することが望ましい。高速回転する砥石で切断した場合には、回転による摩擦熱で切断面が溶着、または余分な熱履歴を受ける可能性があることを考慮すると、鋭利な刃物による切断をすることが好ましい。また、切断器具の準備の容易さの点からも、鋭利な刃物で切断する方法が好適である。内部に空洞を有する球体における空洞が微細な空隙である場合、所謂、発泡体の場合には、JIS−C硬度計により硬度を測定し、その測定値を然るべき妥当な換算式に則り換算したショアD硬度換算値を用いることができる。
なお、上記のようにボール断面から計測される硬度は、一般的には、シート状成型物の硬度(材料硬度)とは近似した値になる。上記(a)の球体のショアD硬度の下限値としては、好ましくは35以下、より好ましくは40以下であり、上限値として、好ましくは60以下、より好ましくは55以下である。
本発明の球技用ボールの製造については、特に図示してはいなが、通常、射出成形方法を採用することができ、具体的には、空洞を有する中空球体を予め作成し、該球体を金型内に配備し、サポートピンで球体を支持しながらキャビティ内にカバー材料を導入して当該カバーを射出成形する方法などを好適に採用することができる。本発明では、球体に被覆されるカバー層が少なくとも2層有することから、上記の射出成形法を各カバー層ごとに2回行なうことにより実現することができる。
本発明の球技用ボールは、その直径が50〜70mmであるグラウンドゴルフ用,パークゴルフ用のボール及びこれらの競技に類似した球技用ボールであり、その直径,質量は各種競技の規則等に応じて適宜設計変更することができる。例えば、パークゴルフ用ボールの場合、公式球技用としては、国際パークゴルフ協会認定の規則に従い、直径60ミリメートル±0.5ミリメートル、重量80グラム〜95グラム以下、材質は合成樹脂、音圧84デシベル(dB)以上とすることができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜3,比較例1〜3]
一対の半球体(ハーフカップ)を射出成形により作製し、両半球体同士を嵌合することにより、空洞を有する球体(中子)を作成した。次いで、この球状を上下分割金型内に導入し、第1カバー層(中間層)または外側カバー層(外層)の各種の材料を順次、射出成形して、球体の周囲に1層または2層のカバー層を有する実施例及び比較例のパークゴルフ用ボールを製造した。
得られた各パークゴルフ用ボールのボール構造を下記表1に示した。
Figure 2010000231
※ 樹脂材料の配合量の数値は質量部である。
ショアD硬度は、ASTM−D2240に基づいて測定した硬度。
上記材料の商品名等の詳細は下記の通りである。
樹脂1:商品名「ハイミランAM7331」
樹脂2:商品名「ハイミランAM7327」
樹脂3:商品名「ハイミラン1601」
樹脂4:商品名「ハイミラン1652」
樹脂5:商品名「ハイミラン1706」
樹脂6:商品名「ハイミラン1605」
樹脂7:商品名「ハイミラン1702」
樹脂8:商品名「ニュクレルAN4318」
上記樹脂の「ハイミラン」は、いずれも三井・デュポンポリケミカル社製 アイオノマー樹脂。「ニュクレル」は、三井・デュポンポリケミカル社製 エチレン−メタクリル酸共重合樹脂。
また、得られた各球技用ボールのボール性能について、下記方法により評価した。その結果を上記表1に示す。
反発性
高さ100センチメートル(ボール下面)の位置より厚さ4cm以上のコンクリート上に設置された鉄板(厚さ5cm、直径16cm)上に自重落下させ、反発距離(ボール下面の最大到達高さ)を測定する。
飛距離
スイングロボット(ミヤマエ社製)にてヘッドスピード26m/sで打撃した時のボールの最終到達点を計測した。使用したクラブは、ブリヂストンスポーツ社製「グランドパーシモン SS−350P」である。
ボール表面硬度
図2に示す2か所の測定箇所、即ち、IPGAマーク部と赤道部のボール表面(球面)の表面硬度をショアDにて計測した。
100kg荷重負荷の変形量
980N(100kg)荷重を加えた時のたわみ変形量をダイヤルゲージ又はデジタル変位差計により測定した。
耐久性
ゴルフ打撃ロボットにクラブ(製品名:ブリヂストンスポーツ社 Hyper Arrow GX TOUR SPEC)をつけてヘッドスピード30m/sにて繰り返し打撃した。比較例1のボールが破損した打撃回数を100とした場合の各々の指数を下記基準にて評価した。各ボールN=3としてその平均値を評価対象値とした。
◎:指数500以上
○:指数400以上
×:指数120未満
本発明の一実施例に係る球技用ボールの構造を示す概略断面図である。 ボール表面硬度を計測することを説明するための説明図である。 従来の球技用ボールの構造を示す概略断面図である。
符号の説明
1 球体
2 第1カバー層
3 外側カバー層
1a 空洞(中空)部
1b 球殻層
1c 発泡体

Claims (12)

  1. 直径50〜70mmの球技用ボールであって、球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを具備し、上記球体の材料硬度がショアDで46〜65、上記第1カバー層の材料硬度がショアDで45〜75であり、かつ球体表面のショアD硬度が50未満であることを特徴とする球技用ボール。
  2. 上記球体の材料硬度のショアD硬度が48〜60であり、かつ上記第1カバー層材料のショアD硬度が50〜70である請求項1記載の球技用ボール。
  3. 上記球体が、複数の中空形状半球体を嵌合することにより内部に空洞を有するようにした請求項1又は2記載の球技用ボール。
  4. 上記外側カバー層のうち最外層に使用される材料のショアD硬度が20〜49である請求項1、2又は3記載の球技用ボール。
  5. ボール全体の100kg荷重負荷時の変形量が1.4〜4.0mmである請求項1〜4のいずれか1項記載の球技用ボール。
  6. 上記外側カバー層のうち最外層に使用される材料のショアD硬度が、上記球体の材料硬度よりも低い請求項1〜5のいずれか1項記載の球技用ボール。
  7. 上記第1カバー層の材料硬度がボールの構成部材の各硬度のうち最も高い請求項1〜6のいずれか1項記載の球技用ボール。
  8. 上記第1カバー層のショアD硬度が60以上である請求項1〜7のいずれか1項記載の球技用ボール。
  9. 上記第1カバー層の厚さが0.5〜3.5mmであり、かつ、上記外側カバー層のうち最外層の厚さが0.5〜3.5mmである請求項1〜8のいずれか1項記載の球技用ボール。
  10. 上記球体が、内部に空洞を有し、厚さ3.5〜14.5mmの球殻層から構成された中空球状体である請求項1〜9のいずれか1項記載の球技用ボール。
  11. パークゴルフ用又はグラウンドゴルフ用である請求項1〜10のいずれか1項記載の球技用ボール。
  12. 直径50〜70mmの球技用ボールであって、内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体と、該球体を被覆する第1カバー層と、該第1カバー層を被覆する1又2層以上の外側カバー層とを構成し、ボールの断面における各構成部材のショアD硬度が下記の(a)〜(c)を満たすことを特徴とする球技用ボール。
    (a)内部に空洞を有する球体または発泡体からなる球体:ショアD硬度30〜65
    (b)第1カバー層:ショアD硬度45〜75
    (c)外側カバー層:ショアD硬度20〜49
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