JP2010000137A - 超音波診断装置、及び超音波探触子 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用環境温度内でのみ使用可能とする制御を行う超音波装置および超音波探触子を提供する。
【解決手段】超音波探触子コネクタ部5に環境温度センサA1とデータ記憶部A2を、超音波装置6に環境温度センサB11とデータ記憶部B10を設け、超音波装置6の制御部8が、超音波装置と超音波探触子の環境温度センサA1、B11の値と、データ記憶部B12の使用環境温度の値から超音波探触子の使用可否を制御する。超音波探触子の超音波探触子ヘッド部12は、表面温度センサ4を内蔵し、検出した表面温度を超音波探触子コネクタ部5のデータ記憶部A2に記憶する。
【選択図】図1
【解決手段】超音波探触子コネクタ部5に環境温度センサA1とデータ記憶部A2を、超音波装置6に環境温度センサB11とデータ記憶部B10を設け、超音波装置6の制御部8が、超音波装置と超音波探触子の環境温度センサA1、B11の値と、データ記憶部B12の使用環境温度の値から超音波探触子の使用可否を制御する。超音波探触子の超音波探触子ヘッド部12は、表面温度センサ4を内蔵し、検出した表面温度を超音波探触子コネクタ部5のデータ記憶部A2に記憶する。
【選択図】図1
Description
本発明は、超音波診断装置に関し、特に超音波探触子の使用環境温度制限を行う超音波診断装置、及び超音波探触子に関する。
従来の超音波診断装置は、超音波探触子に内蔵された温度センサの値(特許文献1参照)や周囲温度センサ(特許文献2参照)の値に基づき超音波探触子の表面温度を取得し、超音波探触子の送波制御を行っている。取得値に対応して、上限と下限を示すしきい値が設けられ、取得値がこのしきい値の上限値を越えた時、および下限値を下回った時に超音波診断装置の送波が制限される。
超音波探触子には使用環境温度が日本工業規格(JIS)などで定められているが、超音波探触子を超音波診断装置に接続すれば、超音波診断装置の周囲環境温度に依らず使用できるため、使用環境温度外での使用による超音波探触子への負荷が生じる可能性があった。
本発明は、超音波探触子の特性を保証し、かつ超音波診断装置の使用環境温度外での使用による超音波探触子への負荷を避けることが可能な超音波診断装置、及び超音波探触子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明においては、超音波装置に環境温度センサおよび超音波探触子の使用環境温度データが記録されるデータ記憶部を設け、また超音波探触子のコネクタ部内に環境温度センサと使用環境温度データが記録されるデータ記憶部を設ける。そして、超音波装置の制御部で、超音波装置と超音波探触子の双方に備えられた使用環境温度データと環境温度センサの値から超音波探触子の使用環境温度内であるか判断し、超音波探触子の使用可否を制御する。
更に、本発明においては、超音波探触子のヘッド部内に表面温度センサを設け、超音波探触子使用中は環境温度センサによって検出される環境温度と表面温度センサによって検出される表面温度の両方の値を監視し、環境温度が基準値外の場合は超音波探触子の使用を禁止し、その表面温度が基準値外の場合は超音波探触子の送波を制御する。
本発明によれば、超音波探触子は使用環境温度内でのみ使用されることになり、超音波探触子の特性が保証され、また環境により加わる負荷が軽減される。
更に、本発明によれば、超音波探触子使用中に超音波探触子の環境温度と表面温度の両方を監視することで環境温度異常状態および表面温度異常状態に対して超音波探触子使用の安全・信頼性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
本発明の第1の実施例の超音波診断装置について図1を用いて説明する。図1は超音波装置および超音波探触子からなる超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図1において超音波装置6と、超音波探触子の超音波コネクタ部13は超音波探触子コネクタ5を介し接続されている。超音波探触子コネクタ部13内には第一の環境温度センサA1と第一のデータ記憶部A2が内蔵されている。データ記憶部A2には超音波探触子の使用環境温度および表面温度のしきい値が入力されている。環境温度センサA1とデータ記憶部A2の値は超音波装置6から読み出し可能である。超音波探触子を構成する超音波探触子コネクタ部13と超音波探触子ヘッド部12は、複数の同軸信号線からなるケーブル3で接続されている。超音波探触子ヘッド部12には表面温度センサ4が設けられ、超音波探触子の表面温度上昇をモニタする。表面温度センサ4の値は、超音波コネクタ部13のデータ記憶部A2に送られる。
一方、超音波装置6に設置された第二の環境温度センサB11は、装置の周囲環境温度を検出できる位置に備えられている。第二のデータ記憶部B10には、接続可能な超音波探触子の使用環境温度データ、更には超音波装置6の使用環境温度データ等が記憶されている。制御部8はデータ記憶部A2、環境温度センサA1、環境温度センサB11、およびデータ記憶部B10のデータから、接続された超音波探触子の使用環境温度基準内での使用か、超音波探触子の表面温度は基準内であるか監視し、基準外の温度の場合、送信部7の送波を制御し、また表示部であるディスプレイ9にメッセージを表示させることでユーザーに温度異常および送波制限を示す。
図2に図1で示された超音波診断装置の構成により、超音波探触子の接続時に制御を行う場合のフローチャートを示す。まず超音波装置6が起動(ON)すると超音波装置6内の環境温度センサB11が周囲環境温度(Tats)を検知し(S1)、周囲環境温度(Tats)が超音波装置6の使用環境温度(上限Tsyu、下限Tsyb)内であるか判断する(S2)。使用環境温度外の場合には、ディスプレイ9上にエラーメッセージを表示し(S3)、必要に応じて超音波装置6をオフする。使用環境温度内であれば超音波装置6が使用可能となる。
続いて、使用可能状態と判断された超音波装置6へ超音波探触子を接続し(S4)、使用する探触子を選択する(S5)。探触子選択後、超音波探触子コネクタ部13内のデータ記憶部A2にある使用環境温度と、超音波装置6内のデータ記憶部B10にある超音波探触子の使用環境温度が照合され(S6)、照合に失敗するとディスプレイ9上にエラーメッセージを表示(S7)、終了する。
照合に成功した場合は制御部8が超音波探触子コネクタ部13内の環境温度センサA1の値(Tatm)を確認し(S8)、温度が使用する超音波探触子の使用環境温度内(上限Tpru、下限Tprb)であるか判断し(S9)、使用環境温度外であればディスプレイ9にエラーメッセージを表示する(S10)。使用環境温度内であれば超音波探触子が使用可能となる(S11)。
なお、超音波探触子の使用環境温度と共に超音波探触子のID(識別子)をデータ記憶部に記録させ、超音波探触子と超音波装置のデータを照合することで超音波探触子のID照合の役割を果たすことも可能である。
続いて、図1で示された本実施例の構成により、超音波診断装置で超音波探触子使用中に行う、制御部8の制御のフローチャートを図3示す。図2に示す手順で超音波探触子が接続された後、超音波装置6の制御部8は、超音波探触子コネクタ部13内の環境温度センサA1の値(Tatm)が超音波探触子の使用環境温度(上限Tpru、下限Tprb)内であるか常に監視する(S31、S32)。環境温度Tatmが使用環境温度外の場合はディスプレイ9にメッセージを表示し(S33)、超音波探触子がオフとなり、その使用が不可となる。
また超音波探触子ヘッド部12内の表面温度センサ4の値(表面温度TSA)も、基準(上限Tul、下限Tll)内であるか常に監視し(S35)、基準外の場合は表面温度TSAが基準内となるよう超音波探触子の送波を制限する(S36)。なお、ここで超音波探触子の送波を制限するとは、表面温度を調整できる送波設定を制御することを意味する。
次に、第2の実施例とその変形例について図4、図5を用いて説明する。第1の実施例と異なる点は、超音波探触子の使用状態を超音波探触子コネクタ部13内のデータ記憶部A2に記録する事である。図3で示したフローチャートに、更にデータ記憶部A2へのデータ記録を追加したフローが図4である。超音波探触子の使用状態として、環境温度Tatmの値が基準値以外になった場合(S32でNo)、表面温度TSAの値が基準値以外になった場合(S35でNo)は、それぞれ超音波探触子コネクタ部13内のデータ記憶部A2に記録される(S37、S38)。
図5に変形例として、超音波探触子の使用状態により変化する全ての情報をデータ記録する場合のフローを示す。超音波探触子起動(オン)後、探触子操作(S51)により変化する全ての情報はデータ記憶部A2に記録される(S52、S53)。以上の変形例によれば、超音波探触子コネクタ部13内のデータ記憶部A2に、超音波探触子についての全ての情報が記録されるため、超音波探触子のメンテナンスや使用状態のトレーサビリティに役立てることができる。
1…環境温度センサA、2…データ記憶部A、3…ケーブル、4…表面温度センサ、5…超音波探触子コネクタ、6…超音波装置、7…送信部、8…制御部、9…表示部、10…データ記憶部B、11…環境温度センサB、12…超音波探触子ヘッド部、13…超音波探触子コネクタ部。
Claims (9)
- 超音波を送受信することによって被検体を診断する超音波診断装置であって、周囲環境温度を検知する第一の周囲環境温度センサと使用環境温度データを記憶する第一のデータ記憶部とを有する超音波探触子コネクタ部と超音波の送受波を行う超音波探触子ヘッド部とを備える超音波探触子と、
送信部と表示部と制御部と第二の周囲環境温度センサと使用環境温度データを記憶する第二のデータ記憶部とを備える超音波装置とから構成され、
前記制御部は、前記使用環境温度データに基づいて、前記超音波探触子の使用可否を制御する、
ことを特徴とした超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置であって、
前記超音波装置に前記超音波探触子を接続した際、前記制御部は、前記第一のデータ記憶部に記憶された前記使用環境温度データを読込み、前記第二のデータ記憶部に記憶された前記使用環境温度データと照合することで、前記超音波探触子の使用可否を制御する、
ことを特徴とした超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置であって、
前記超音波探触子ヘッド部は表面温度センサを有し、
前記第一のデータ記憶部は、前記表面温度センサによって検出される前記超音波探触子ヘッド部の表面温度と、前記表面温度に関するしきい値を記憶する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置であって、
前記制御部は、前記超音波探触子の使用状況のデータを前記第一のデータ記憶部に記憶するよう制御する、
ことを特徴とした超音波診断装置。 - 請求項1記載の超音波診断装置であって、
前記第二のデータ記憶部は、前記超音波装置の周囲環境温度のしきい値を記憶し、
前記制御部は、前記第二の周囲環境温度センサの出力と前記周囲環境温度のしきい値との比較結果に基づき、前記超音波装置の使用可否を制御する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項3記載の超音波診断装置であって、
前記制御部は、前記超音波探触子の使用中、前記第一の周囲環境センサの出力が前記使用環境温度データ外となったとき、或いは前記表面温度センサで検出された前記表面温度が前記表面温度に関するしきい値外となったとき、前記第一のデータ記憶部にその旨を記録するよう制御する、
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波の送受波を行う超音波探触子ヘッド部と、
前記超音波探触子ヘッド部に接続される超音波探触子コネクタ部を備え、
前記超音波探触子コネクタ部は、環境温度センサと、使用環境温度データを記憶するデータ記憶部とを有する、
ことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項7記載の超音波探触子であって、
前記超音波探触子ヘッド部は表面温度センサを有し、
前記超音波探触子コネクタ部の前記データ記憶部は、前記表面温度センサによって検出された前記超音波探触子ヘッド部の表面温度と、前記表面温度に関するしきい値を記憶する、
ことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項7記載の超音波探触子であって、
前記超音波探触子コネクタ部の前記データ記憶部は、前記超音波探触子の使用状況についてのデータを記憶する、
ことを特徴とする超音波探触子。
Priority Applications (1)
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JP2008159403A JP2010000137A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 超音波診断装置、及び超音波探触子 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110138920A1 (en) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Sms Meer Gmbh | Contact-free pipe wall thickness measurement device and pipe wall thickness measurement |
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WO2019017107A1 (ja) * | 2017-07-19 | 2019-01-24 | 株式会社日立製作所 | 超音波診断装置及び温度管理方法 |
-
2008
- 2008-06-18 JP JP2008159403A patent/JP2010000137A/ja active Pending
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