JP2009544762A - スルホニウム反応開始剤、製造方法及びカチオン重合性組成物の使用方法 - Google Patents

スルホニウム反応開始剤、製造方法及びカチオン重合性組成物の使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記式(I):

(式中、X-は、非又は低配位アニオンであり、R1、R2、R3及びR4は、独立して直鎖、環状若しくは分枝状C1〜C20アルキル又はアルキレン基である)、アルキル又はアルキレン基に包含されるメチレン基の1つ以上を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換でき、R1、R2、R3及び/又はR4が、2つ又はそれ以上の構造要素を結合する橋かけ要素として作用できることを特徴とする少なくとも1つの構造要素を含む反応開始剤に関する。
又、本発明は、反応開始剤を製造する方法、反応開始剤を含む硬化性組成物、硬化性組成物を製造する方法、カチオン硬化性組成物及び発明の反応開始剤を備えるキット、並びに種々の用途、特に歯科分野において反応開始剤又は反応開始剤を含む硬化性組成物を使用する方法に関する。

Description

アジリジン化合物を含有するゴム弾性組成物が、長年知られている。これらの組成物の硬化は、通常特定の触媒を使用し引き起こされる。
この点で、米国特許第4,167,618A1号は、アジリジン化合物の重合方法を記載している。重合方法は、硫黄原子についてはβ−位にアルキル基を炭素原子については少なくとも1つの水素原子と電子電子求引性ラジカルを有するアルキルスルホニウム塩反応開始剤をアジリジン化合物に混合する。
PCT国際公開特許WO01/17483A1は、アジリジン化合物を含有する塩基構成要素と、少なくとも1つの酸性活性化合物を含有する触媒構成要素とを含み両方の構成要素が使用前に混合されるN−アルキルアジリジン化合物を基材としたエラストマー材に関する。エラストマー材は、1つ以上のホウ酸錯体が触媒構成要素の酸性活性化合物として使用される点で特徴がある。エラストマー材は、歯科用印象材、咬合記録材、及び複製材として使用できる。
DE19753456A1には、酸(類)及び酸のアジリジン塩(類)を含有する触媒構成成分と、N−アルキルアジリジンポリオールエーテル類及びカチオン重合遅延剤(類)の混合物を含有する塩基構成成分とを含む2構成成分カチオン硬化性アジリジンポリエーテル系の組成物が記載されている。
米国公開特許第2003/153726A1号は、少なくとも1つのブレンステッド酸、水、及び少なくとも1つの制酸作用化合物を含有する触媒構成成分に関する。触媒構成成分は、アジリジノ基含有物質の硬化を開始するため使用してよい。
意図した用途にもよるが、歯科分野では、材料は、通常異なる粘性(軽い粘り、中間の粘り、重い粘り)を有する。時として比較的多量の在来型アルキルスルホニウム塩反応開始剤が、アジリジンポリエーテル系組成物を硬化するのに必要である点を考慮して、適切な混合と混合されたペーストの適用を確実にするため組成物の構成成分の粘性を調整する必要がある場合もある。
従って、カチオン重合性組成物を硬化するのに使用できる新規な反応開始剤に対して要求がある。
新規な反応開始剤が、簡単で廉価な方法で製造できれば利益となる。
ペーストに反応開始剤を添加することでこのペーストのレオロジー(例えば、粘性)のアジャセント(商標)(adjus(Trademark)ent)が可能となれば更に利益となる。
本文及び以下の請求項に記載した反応開始剤を提供することにより、1つ以上の上記目的を達成できることが見出されている。
1つの態様において、本発明は、下記式I
(式中、
-は、非又は低配位アニオンであり、
R1、R2、R3及びR4は、独立して直鎖、環状若しくは分枝状C1〜C20アルキル又はアルキレン基である)の少なくとも1つの構造要素を含む反応開始剤であって、メチレン基の1つ以上を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換でき、
R1、R2、R3及び/又はR4が、2つ又はそれ以上の構造要素を結合する橋かけ要素として作用できる、反応開始剤を提供する。
橋かけ要素が存在するかどうかという疑問に従って、反応開始剤は、1個、2個、3個、4個、又はもっと多くのスルホニウム基を有するモノマー、ダイマー、トリマー、高級オリゴマー、又はポリマーとしてキャラクタライズできる。
他の態様において、本発明は、反応開始剤及び反応開始剤を含む硬化性組成物を製造する方法、硬化性組成物、カチオン硬化性組成物を含むキット及び発明の反応開始剤を製造する方法、並びに特に歯科分野における種々の用途向けの反応開始剤又は反応開始剤を含む硬化性組成物の使用方法を提供する。
用語「含む」及びこの変形は、これらの用語が現れる説明及び請求項を制限する意図を持たない。
本明細書で使用する時、「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」及び「1以上」は交換可能に使用される。従って、例えば、「a」オキシラン含有モノマーを含む歯科用組成物は、歯科用組成物が「1つ以上の」オキシラン含有モノマーを含むことを意味すると解釈できる。同様に、「a」充填剤を含む組成物は、組成物が「1つ以上の」種類の充填剤を含有することを意味すると解釈できる。
また本明細書において、端点による数の範囲の列挙には、その範囲内に包含されるすべての数(例えば1から5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、など)が包含される。
本発明の意図内で用語「非又は低配位基」は、強酸、好ましくは約2以下のpKs値を有する酸のアニオンである。それぞれの例は、BF4 -、CF3SO3 -、SbF6 -、AsF6 -又は2,5−ジクロロ−ベンゼンスルホネートであるが、更にその他の低配位アニオンも使用できる。
本発明の意図内で用語「橋かけ要素」は、少なくとも1つのスルホニウム基を含む前記構造要素の2つ又はそれ以上に結合できる化学基として定義される。
本発明の意図内で用語「スルホニウム当量」又は「Eq」は、反応開始剤の分子量を反応開始剤中に存在するスルホニウム基数で除して計算される。オリゴマー又はポリマーに関しては、スルホニウム当量の計算は、1つの繰返し単位のEqに基づく。
用語「歯科用材料」は、精密印象材、位置印象材、咬合記録材、複製材(原模型の複製、例えば、耐火性インベセント(商標)モデルに必要な全セラミック復元模型用及びインレー、オンレー、カンチレバー及びその他の精密付属品が製作される際に適用できる)及び模型材(例えば、歯肉の復元、クラウン及びブリッジの製作向けに適用できる)等の印象材を含む。複製及び模型材は、例えば商標名レプロガム(Reprogum)(商標)又はベストガム(Vestogum)(商標)として3Mエスペ社(ESPE AG)から市販されている。
本発明の意図内で用語「カチオン重合性化合物」は、カチオンを含有する又はカチオンを製造できる反応開始剤を使用して重合できる化合物として定義される。
本発明の意図内で用語「グルタコネート」は、遊離グルタコン酸、グルタコン酸(その酸の塩)の部分若しくは脱プロトン化形態、それらのエステル(モノ若しくはジエステル)、グルタコン酸、部分若しくは脱プロトン化化学種又はエステル類の混合物を含む。
説明に役立つ実施形態の詳細な説明
R1、R2、R3及びR4は、独立して直鎖、環状若しくは分枝状C1〜C20アルキル又はアルキレン基であり、メチレン基の1つ以上を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換できる。
発明の反応開始剤の式のR1又はR2の代表例は、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル基等である。R1及びR2のアルキル若しくはアルキレン基内に含有される1つ以上のメチレン基(例えば、2、3、4、5又は6)を−CO−、−CONH−、−CON(CH3))−、−S−及び/又は−O−で置換してもよい。反応開始剤の好ましい例において、R1及びR2は、同じであり、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル又はn−オクチル基のようなC4〜C8アルキル基から選択される。
好ましいR3基は、置換又は非置換直鎖若しくは分枝状アルキル基であってもよい。好ましいR3基の代表例は、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル及び炭素原子数が約20までのその他のアルキル基である。
好ましいR4基は、置換又は非置換直鎖若しくは分枝状アルキル基であってもよい。好ましいR4基の例は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルのようなアルキル基である。このアルキル鎖の1つ以上のメチレン基(例えば、2,3,4,5又は6)を−CO−、−CONH−、−CON(CH3))−、−S−及び/又は−O−で置換してもよい。R4基の幾つかの具体例は、CH2CH2COOCH2CH2CH2CH3、CH2CH2COO−イソオクチルエステル、CH2COOCH2CH2CH2CH3である。
橋かけ要素は、発明の反応開始剤前駆体の炭酸エステル基(類)に、例えば炭素原子数2〜20を含有するジオールを重縮合反応で反応させることにより導入できる。そのようにすることにより、上記式で定義した少なくとも1つのスルホニウム基を含む構造要素を繰返し単位として含有する重縮合製品を提供できる。この種の変性は、例えば反応開始剤の分子量を調節するのに使用でき、そのようにすることにより反応開始剤を含有する組成物の粘性でさえも調節できる。
橋かけ要素は、発明の反応開始剤前駆体の炭酸エステル基(類)をトリ、テトラ又は高級官能ポリオール類と反応させることにより導入できる。これらの場合において、架橋反応を回避するため過剰の前駆体を使用すべきである。
上記したように、R1、R2、R3及びR4は、スルホニウム基を含む別の構造要素に対して橋かけ要素として独立して機能できる。例えば、−(CH28−、−(CH26−又は−(CH24−のような部分は、スルホニウム基を含有する2つの構造体に結合できる。オリゴマー又はポリマーに関しては、メチルエステル類又はエチルエステル類のような末端基が好ましいが、炭素原子数20までの更に高級なエステル基が利益になる場合がある。しかしながら、合成用のジチオールを使用して他の橋かけ基を導入することも可能である。
それらが、重縮合反応が可能でエステル交換のように分子量の増加をもたらす反応基を含む場合、反応開始剤の好ましい実施形態は、重縮合可能としてキャラクタライズできる。
典型的に、反応開始剤は、約300〜約25,000g/モル、好ましくは約400〜約20,000g/モル、より好ましくは約500〜約10,000g/モルの範囲の分子量(MW)を有することになる、ここでオリゴマー及びポリマーの分子量(MW)は、数平均分子量(Mn)である。
典型的に、反応開始剤のスルホニウム当量(Eq)は、約300〜約800g/モルの範囲、好ましくは約350〜約750g/モルの範囲であってよい。
反応開始剤は、周囲条件(23℃、0.10MPa(1013mbar))で典型的に油性又は固体であり、油性反応開始剤が好ましい。反応開始剤が固体物質の場合、融点は、通常約50℃以下である。
反応開始剤は、種々の異なる溶媒に溶解することができる。苦味のない溶媒が好ましい。好適な溶媒の例としては、例えばアセチルトリ−n−ブチルシトレート(CAS77−90−7)、アセチルトリ−n−ヘキシルシトレート(CAS2481792−3)又はアセチルトリ−2−エチルヘキシルシトレート(CAS144−15−0)等のシトレート類が挙げられる。特に好ましいのは最後の2つの溶媒である、というのはそれらは一般に周囲条件で発明の反応開始剤を溶解でき、それらは苦味がないからである。
本発明による反応開始剤のそれぞれの実施例が以下に与えられる。
実施例1/反応開始剤−1:
分子量(MW)=420.32g;当量Eq=420.32g
実施例2/反応開始剤−2:
MW=448.37g、Eq=448.37g
実施例3/反応開始剤−3:
MW=476.43g、Eq=476.43g
実施例4/反応開始剤−4:
MW=560.59g、Eq=560.59g
実施例5/反応開始剤−5:
MW=532.53g、Eq=532.53g
実施例6/反応開始剤−6:
MW=504.48g、Eq=504.48g
実施例7/反応開始剤−7:
MW=588.65g、Eq=588.65g
実施例8/反応開始剤−8:
MW=616.70g、Eq=616.70g
実施例9/反応開始剤−9:
MW=672.81g、Eq=672.81g
実施例10/反応開始剤−10:
MW=532.54g、Eq=532.54g
実施例11/反応開始剤−11:
MW=504.48g、Eq=504.48g
実施例12/反応開始剤−12:
MW=490.46g、Eq=490.46g
実施例13/反応開始剤−13:
MW=538.68g、Eq=538.68g
実施例14/反応開始剤−14:
MW=735.06g、Eq=735.06g
実施例15/反応開始剤−15:
MW=524.66g、Eq=524.66g
実施例16/反応開始剤−16:
MW=436.27g、Eq=436.27g
実施例17/反応開始剤−17:
(MW<¥x2264>20.000g又は<10.000g)n=1、2、3・・・
Eq=530.32g(MW繰返し単位=530.32g)
実施例18/反応開始剤−18:
(MW<¥x2264>20.000g又は<10.000g)n=1、2、3・・・
Eq=603.59g(MW繰返し単位=603.59g)
実施例19/反応開始剤−19:
(MW<¥x2264>20.000g又は<10.000g)n=1、2、3・・・
Eq=502.46g(MW繰返し単位=502.46g)
実施例20/反応開始剤−20:
MW=1032.98g(主物質+オリゴマーとしてn=1を有する分子を含有する);Eq=516.49g
実施例21/反応開始剤−21:
MW=730.35g、Eq=365.17g
実施例22/反応開始剤−22:
MW=726.40g、Eq=363.20g
実施例23/反応開始剤−23:
MW=850.92g、Eq=425.46g
実施例24/反応開始剤−24:
MW=1006.94g(主物質+オリゴマーとしてn=1を有する分子を含有する);Eq=503.47g
実施例25/反応開始剤−25:
Eq=565.73g;MW=1131.46g(主物質+オリゴマーとしてn=1を有する分子を含有する)
又、本発明は、
a)グルタコネート、好ましくはグルタコン酸エステルをチオール化合物と反応させてスルフィドを得る工程と、
b)任意に、工程a)のスルフィド化合物をエステル交換反応又は重縮合反応でアルコールと反応させる工程と、
c)工程a)又は工程b)のスルフィド化合物をアルキル化試薬と反応させスルホニウム化合物を得る工程とを備える反応開始剤又は発明の反応開始剤を製造する方法を提供する。
a)グルタコン酸をエステル交換反応又は重縮合反応でアルコールと反応させグルタコネートを得る工程と
工程a)のグルタコネートをチオールと反応させスルフィド化合物を得る工程と、
工程b)のスルフィド化合物をアルキル化試薬と反応させスルホニウム化合物を得る工程とを備える反応開始剤又は発明の反応開始剤を製造する他の方法。
使用されてよいチオール化合物は、アルキルチオール類及びアルキルジチオール類を含み、前記アルキル基は、直鎖、環状若しくは分枝状C1〜C20アルキル又はアルキレン基であり、メチレン基の1つ以上を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換できる。(上記式IにおけるR4の定義を参照のこと)。有用なチオール類又はジチオール類の代表例は、n−オクチルチオール、n−デシルチオール、n−ドデシルチオール、HS−(CH28−SH及びHS−CH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2CH2−SHである。
使用されてよいアルキル化試薬は、S原子でチオエーテルをアルキル化し、スルホニウム化合物を生成できる試薬である。アルキル化試薬の代表例は、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート、エチルトリフレート又はメチルトリフレートである。
上記した方法で、粘性は異なるがカチオン重合性組成物に対して類似の反応性を有する種々の反応開始剤を製造できる。更に、上記方法を使用することで反応開始剤のスルホニウム当量を特定の範囲に調節できる。
好ましい実施形態において、発明の反応開始剤が、例えば下記手順を使用して製造できる。
工程1:スルフィドの調製
式B
(式中、R1、R2は、互いに独立してC1〜C20、好ましくはメチル、エチル、プロピル又はブチル等のC1〜C4アルキル基である)に基づくグルタコンエステルを含むグルタコネートを塩基性触媒の存在でチオール又はジチオールと反応させる。
有用な塩基性触媒の例としては、例えばナトリウム若しくはカリウムメチラート、ナトリウム若しくはカリウムエチラート、ナトリウム若しくはカリウムプロピラート、又はナトリウム若しくはカリウムブチラートが挙げられる。反応は、溶媒が存在又は不存在の状態で行われてよい。有用な溶媒の例としては、例えばシクロヘキサン、ベンゼン又はトルエンが挙げられる。溶液中での反応が好ましいが必須ではない。
触媒は、チオールとエステルの混合物に添加できるが、チオールとエステルの混合物も触媒に添加できる。例えば、2つの滴下漏斗を使用し、チオールとエステルを平行して触媒に添加することも可能である。更に、最初にチオールを触媒(又は、触媒をチオール)に添加することも可能である。その後エステルを添加する。典型的に、添加は、約20℃〜約50℃で行うことができ、通常、それは、数時間内(例えば、約1〜5時間)で完了する。より高温の適用が可能であるが、推奨しているわけではない。触媒は、例えば、反応混合物を希釈した酸(硫酸又は塩酸等)及びその後水で洗浄することにより除去できる。溶媒を除去後、スルフィドを得ることができる。
工程2(必須でない):エステル交換又は重縮合
工程1から得られたスルフィドは、約2モルのアルコール(又は約1モルのジオール)、触媒としての酸又は塩基、及び任意に、溶媒と混合できる。
有用なアルコールの代表的な例としては、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール及びシクロヘキサノールが挙げられる。
酸又は塩基触媒の代表的な例としては、p−トルエンスルホン酸、硫酸、チタンテトライソプロピレート、カリウム及びナトリウム第三級ブチレートが挙げられる。
有用な溶媒の代表的な例としては、トルエン、ベンゼン又はシクロヘキサンが挙げられる。
通常、混合物は、約60〜150℃で数時間(例えば、約2〜約10時間)又は更に数日(2〜7日)加熱される。反応中に低沸点アルコールが生成される(例えば、約120〜100℃以下の沸点を有するアルコール)。反応を完結するため、アルコールは蒸留により除かれるのが好ましい。反応を完結後、触媒は、例えば水での抽出又はAl2O3でのトリーエント(商標)(trea(Trademark)ent)(例えば、ドイツ、エシュウェジ(Eschwege)37269のMPバイオメデイカルズ社(MP Biomedicals GmbH)から入手可能)により除去できる。反応が溶媒中で行われた場合、溶媒は蒸留により除去できる。
工程3:工程a)又はb)で得られたスルフィドをアルキル化試薬と反応させる
フラスコを窒素又はアルゴンアオスフィア(aosphere)(商標)等の不活性ガスアオスフィア(商標)の状態に設定後、過剰のアルキル化剤、例えばトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート、エチルトリフレート又はメチルトリフレートをフラスコ内に定置する。任意に、溶媒を添加し、混合物を攪拌してスラリー又は溶液を生成する。
使用されてよい溶媒の代表的な例は、トルエン、ベンゼン又はジクロロメタンである。
工程a)又は必須でない工程b)から得られたスルフィドは、攪拌しながら、任意に、数時間(例えば、約2〜約10時間)の典型的な時間枠にわたり好ましくは約10〜60℃で添加することにより同一溶媒に溶解できる。添加完了後、反応混合物は、好ましくは追加の約1〜8日、好ましくは約10〜60℃で攪拌されてよい。
溶媒が全くない反応も可能である。溶液中の反応が好ましいが必須ではない。
反応が完結すると、混合物は、3以上のpHが検知できるまで通常溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン又はジクロロメタン)で希釈され、数回(例えば、約2〜5回)水で抽出される。
溶液は、例えば硫酸ナトリウムを使用し乾燥されるのが好ましい。濾過後、溶媒は、例えば回転真空蒸発器を使用して取り除くことができる。そして、スルホニウム化合物は、一般に液体又は固体の形態で得られる。
発明の反応開始剤は、カチオン重合性組成物を硬化するために使用できる。従って、本発明は、少なくとも1つのカチオン重合性化合物を含み、好ましくは少なくとも2つのアジリジン基を構成成分(A)として含み、少なくとも1つの反応開始剤を構成成分(B)として含む硬化性組成物も提供する。異なる反応開始剤の混合物も使用できる。
一般に、カチオン重合性化合物は、全組成物の重量に対して一般に約10〜90重量%、好ましくは約10〜80重量%、最も好ましくは約15〜60重量%の量で存在する。
一般に、反応開始剤は、全組成物の重量に対して約1〜30重量%、好ましくは約2〜15重量%、最も好ましくは約3〜8重量%の量で存在する。
驚いたことに、この部類の反応開始剤は、特に歯科用印象材を硬化するために使用すると良好な硬化動力学を示す。
更に、発明の反応開始剤を含む硬化組成物は、通常のスルホニウム塩を含有する反応開始剤を使用した当該技術分野において既知の硬化性組成物と比較すると改善された直線寸法安定性(すなわち、低収縮)も示すことができる。
本発明による硬化性組成物のいくつかは、非苦味も有し、苦味が減少され又は苦味がない。改善された味は、歯科印象プロセス中で生成する唾液の量を減少させる効果を有することができ、それが患者に対してそのプロセスをより快適にし、歯科印象の精度維持に効果がある。
特に異なる指示の組成物を提供する必要がある場合、組成物の粘性のアジャセント(商標)が必要となる場合がある。歯科分野では、往々にして異なる粘性の処方が必要となる。これらの処方は、通常、粘性の増加を示す軽い粘り、中間の粘り、重い粘りとして分類される。
粘性のアジャセント(商標)は、例えば充填剤の量を増加若しくは減少させ、又は組成物構成成分の分子量を変化させることにより達成できる。しかしながら、組成物の他の物理特性(例えば、硬化挙動)も影響を受けるため、このことは、往々にして厄介な仕事となる場合がある。
この件に関して、発明の反応開始剤の使用は、特に歯科用印象材に対して幾つかの利益を提供できる。これらの組成物を硬化するために使用される反応開始剤の量は、非常に多い場合がある(例えば、重量で約30%まで)。従って、所謂触媒ペーストのかなりの部分が、ペーストの粘性の一因となる反応開始剤により構成される場合がある。
上記したように2つの炭素エステル基を反応開始剤中に存在させることにより、これらの基は、二量体、三量体、オリゴマー又はポリマー構造に誘導するスルホニウム基を含有する2つ又はそれ以上の構成要素を結合するために使用できる。そのようにすることにより、一般則として構成成分の粘性が通常その分子量と共に増加することを考慮にいれると、スルホニウム当量は、反応開始剤の分子量及び粘性とは独立して多かれ少なかれ特定範囲内に留まる。
従って、カチオン重合性組成物の硬化反応を開始するのに必要な発明の反応開始剤の量(例えば、グラム単位)は、特定のEq値で示されるスルホニウム基のその相当する高い含有量により反応開始剤の構造及び分子量から独立して大きく変化しないことになる。
このことは、反応物質の比率、特にベースペーストと触媒ペーストの比率(例えば、5:1の配給量は、3Mエスペ社(ESPE AG)から入手可能なペンタミックス(Pentamix)(商標)混合装置で混合される硬化性組成物に必要とされる)を大きく変えることができない特定の硬化性組成物又はその他の組成物の再処方において特に有益である。
本発明の反応開始剤は、グルタル酸エステルの誘導体として分類できる。これとは対照的に、コハク酸エステルからの構造的に類似のモノ分子、二量体、オリゴマー及び/又はポリマー誘導体は、速すぎる硬化挙動を示すと見なされ、一方、2−メチレン−コハク酸エステルに由来する類似のモノ分子、二量体、オリゴマー及び/又はポリマー反応開始剤は、遅すぎる硬化挙動を示すと見なされていた。
アジリジン含有化合物は、カチオン重合性化合物であることが好ましい。特に好ましいアジリジン基含有化合物としては、例えばN−アルキルアジリジンポリエーテル含有化合物が挙げられる。前記化合物は、少なくとも2つのエチレンイミン基を含み、2つを超えるエチレンイミン基を有する化合物も有用である。
前記化合物は、当該技術分野において既知であり、例えば米国特許第3,453,242号、同第5,569,691号及び同第6,383,279B1号に記載されている。特にアジリジン基含有化合物についてのそれらの開示とみなされるこれらの文献には、明白に記載されており、これらの文献は、ここに参照により組む込まれる。
好ましくは、アジリジン基は、オリゴマー及び/若しくはポリマー炭化水素、エステル、エーテル、又はシロキサン主鎖に結合される。そのように結合されたアジリジン基は、式
(式中、
Rは、H、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C7〜C15アルキルアリール、C7〜C15アリールアルキル又はC3〜C12シクロアルキルを示し、水素原子は、Cl若しくはFにより置換でき及び/又は約炭素原子数5までは、O、CO、N若しくはSから選択される原子又は原子の基で置換でき、
Eは、C1〜C18分枝又は非分枝炭化水素鎖を示し、約炭素原子数5までは、O、CO、N若しくはSから選択される原子又は原子の基で置換でき、
Gは、C(O)O、C(O)NR、C(O)若しくはC(O)C(O)、m=1〜10を有するC(O)(CH2mC(O)、又はCH2から選択される基を示し、
Lは、x=0又は1を有するO、S、又はNRを示す)により表わすことができる。
歯科用印象材として使用される場合、カチオン重合性化合物は、硬化組成物の重量に対して約35〜90重量%、好ましくは約40〜75重量%の範囲の量で存在できる。
歯科用複製材として使用される場合、カチオン重合性化合物は、硬化組成物の重量に対して約10〜25重量%、好ましくは約12〜20重量%の範囲の量で存在できる。
硬化前のカチオン重合性化合物の分子量(Mn)は、当該技術分野において既知の適切な技術を使用してGPCで測定したとき、典型的に約600〜20,000g/モル、好ましくは約1,000〜10,000g/モルの範囲である。
有機ポリオールの分子量を測定する有用な方法は、カラム寸法8x50mm及び粒径5μmを有するPSSSDV10.000Å+PSSSDV500Åの組み合わせを使用したGPC法である。更に、カラム寸法8x50mm及び粒径10μmを有する予備カラムPSSSDV100Åが使用される。溶離液は、流量1.0mL/分で流れるジョノール(Jonol)で安定化されたTHFである。検出器は、屈折率検出器(RI)で、注入量は、100μLである。試料は、1%の濃度(溶媒THF)を有する。ポリスチロール標準が使用される。
更に、本発明の硬化性組成物は、必須でない構成成分(C)として充填剤(類)、必須でない構成成分(D)として添加剤(類)を含んでよい。
種々の無機、特にシリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、無機塩、金属酸化物及びガラス等の疎水性充填剤類を使用してよい。微粉砕石英(4〜6μm)等の結晶性二酸化ケイ素、珪藻土(4〜7μm)等の非晶質二酸化ケイ素及びキャボット社により製造されたCab−o−Sil TS−530(160〜240m2/g)等のシラン化ヒュームドシリカに由来するものを含む二酸化ケイ素の混合物も使用できる。上記材料の寸法と表面積を変えることで未硬化組成物の粘性及び揺変性、並びに硬化組成物の物理特性の制御が可能になる。上記疎水性充填剤類の一部又は全ては、当業者が既知の1つ以上のシラン化剤で処理された表面であってよい。前記シラン化は、例えば周知のハロゲン化シラン又はシラジド(silazides)を使用して達成できる。幾つかの有用な官能化シリカが、市販されている、例えば銘柄アエロジル(商標)(デガッサ(Degussa))又はHDKH(商標)(ワッカー(Wacker))として販売された製品。
使用できる充填剤の中には、石英、クリストバライト、ケイ酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸ジルコニウム等の非補強充填剤、ナトリウムケイ酸アルミニウム等のモレキュラーシーブを含むベントナイト、ゼオライト等のモンオリロナイト(商標)、酸化アルミニウム、酸化亜鉛又はそれらの混合酸化物等の金属酸化物粉末、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、セッコウ、ガラス及びプラスチック粉末等の非補強充填剤がある。非補強充填剤は、表面処理をされてもよい。表面トリーエント(商標)(trea(Trademark)ent)は、一般に補強充填剤について記載されたのと同じ方法で行うことができる。
又、好適な充填剤としては、例えば発熱性又は沈殿ケイ酸及びシリカアルミニウム混合酸化物等の補強充填剤が挙げられる。上記充填剤は、オルガノシラン若しくはシロキサンでのトリーエント(商標)により又はヒドロキシル基のアルコキシ基へのエーテル化により疎水化できる。1種の充填剤または少なくとも2つの充填剤の混合物を使用することができる。粒子分布は、50μmを超える粒径を有する充填剤がないように選択されるのが好ましい。
補強及び非補強充填剤の組合せが望ましい場合がある。この点で、組成物中の補強充填剤の量は、約0.1〜15重量%、特に約1〜10重量%の範囲であってよい。指定した全範囲の差異、すなわち約9〜約80重量%は、非補強充填剤による量に相当する。
充填剤は、必須でない構成成分のため、全く存在しない場合があるが、典型的に充填剤は、全組成物の重量を基準として約0〜80重量%、好ましくは約5〜70重量%又はより好ましくは約10〜60重量%の量で硬化性組成物中に存在することになる。
充填剤(類)に加えて染料、顔料、揺変性剤、流れ改良剤、高分子増粘剤、界面活性剤、芳香物質、希釈剤及び/又は風味剤のような添加剤が存在してよい。商品化された印象材に通常使用される非反応性ポリマー流体又は脂肪のような全ての種類の既知で適合性のある柔軟剤及びレオロジー変性剤、並びに全ての種類の顔料及び安定剤を添加できる。
これらの成分及び添加剤は、不愉快な臭い又は味を付加しないことが好ましい。不愉快な臭いを有する化合物は、必要があれば薄膜蒸発により除去してよい。
本発明の硬化性組成物に添加できる好適な揺変性剤(類)の例としては、有機化合物、例えばウルマンズ・エンジクロパデイ・デル・テクニシェン・ケミ(Ullmanns Enzyklopadie der technischen Chemie)4、アウフラグ((Auflage)、ファーラグ・ケミ(Verlag Chemie)、ワインハイム(Weinheim)24巻3頁の定義によるワックス類、又はトリグリセリド類(米国特許第6,127,449号に記載)が挙げられる。広くは全ての有機非水性揺変性剤が好適であり得る。
上記の未処理又は表面処理無機充填剤の幾つかも処方のレオロジー特性に寄与できる。硬化性組成物の揺変性レオロジー特性に寄与する充填剤は、変性又は非変性ベントナイト(類)、及びカオリン(類)等の無機充填剤の群から選択してよい。
界面活性剤(類)の代表例としては、例えばポリエーテル類及びポリエーテル型物質が挙げられる。前記界面活性剤類としては、例えば商標名プルロニック(Pluronic)(商標)、シンペロニック(Synperonic)(商標)、シルウェット(Silwet)(商標)型の材料が挙げられる。米国特許第5,569,691A1号に記載された物質が特に有用であり、その開示(特に界面活性剤に関して)が参照によりここに組込まれる。
一般に好適な希釈剤(類)は液体である。好ましい希釈剤類は、−SH、−COOH又は一級若しくは二級アミノ基部分を含有しないが−OH基を含有してよい。希釈剤類としては、C12〜C15アルキルアセテート類等の液体、クエン酸の液体誘導体類、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート又はポリマーフタレート類のような分枝アルコール類を有するフタル酸のエステル類、ジオクチルマレエート、ジオクチルアジペートのようなC2−C6ジカルボン酸類のC2〜C18ビス(アルキル)エステル類、スルホン酸類(商標名メサモル(Mesamoll)(商標)のもとに販売されているもののような)の芳香族及び脂肪族エステル類、N−エチルトルエンスルホン酸アミド又はN−ブチルベンゼンスルホン酸アミドのようなスルホン酸類の芳香族及び脂肪族アミド類が挙げられる。ポリフェニル類、ジベンジルトルエン、キシリルトルエン、ジキシリルトルエンのような典型的な芳香族希釈剤、及びポリエーテル類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリオレフィン類のようなポリマー化合物も使用できる。又、プロパン−1,2ジオールのような1つを超えるOH官能性を含有する低分子量アルコール類を使用してもよい。ポリマー化合物の基の中ではポリプロピレングリコール類及びその誘導体類が好ましい。
一般に、誘導体(類)は、硬化組成物の重量に対して約0〜89重量%、好ましくは約5〜85重量%、最も好ましくは約10〜80重量%の量で存在できる。
歯科用印象材として使用される場合、誘導体(類)は、典型的に硬化組成物の重量に対して約10〜65重量%、好ましくは約25〜60重量%の範囲の量で使用される。
歯科用複製材として使用される場合、誘導体(類)は、典型的に硬化組成物に対して約10〜90重量%、好ましくは約20〜85重量%の範囲の量で使用される。
従って、本発明の硬化性組成物の典型的な組成は、下記の量で構成成分(A)〜(D)を含む。
構成成分(A):約10重量%〜約90重量%
構成成分(B):約1重量%〜約15重量%
構成成分(C):約0重量%〜約80重量%
構成成分(D):約0重量%〜約89重量%
硬化後の硬化性組成物は、好ましくは少なくとも1つ、好ましくは2つ又はそれ以上の下記特性を満足する。
・ショアA硬度(DIN53505、混合後24時間測定)約10以上、又は好ましくは約15以上。約80まで、約75まで、又は約70までの値に達することができる。
・引張り強度(MPa)約0.2以上、約0.3以上又は約0.4以上。約6まで、約5まで、又は約4までの値に達することができる。
・破断点伸び(%)約30以上、約50以上、及び/又は約80以上。約300まで、約250まで、又は約200までの値に達することができる。
引張り強度及び破断点伸びは、ドイツ工業規格(DIN)又は欧州規格(EN)法#53504(形状S2、200mm/分)によりユニバーサル・プルフマシン(Universalprufmaschine)ズウィック(Zwick)Z020(ドイツ、アルム(Ulm)にあるズウィック社((Zwick GmbH &Co))を使用して測定する。
・精密印象材に関しては、直線寸法変化値(ISO4823:2000)がISO4823:2000による限度内である。
・変形後の稠度及び回復がISO4823:2000の限度内である。
硬化性組成物は、ISO4823:2000による軽粘りタイプ材料(タイプ3)からパテ材料(タイプ0)までの種々の粘性の材料を提供するよう処方できる。
又、本発明は、
−上記したカチオン硬化性化合物を含む構成成分(A)及び上記した発明の反応開始剤を含む構成成分(B)を提供し、
−構成成分(A)と構成成分(B)を混合する硬化性組成物の製造法に関する。
充填剤(類)及び添加剤(類)のようなその他の任意成分は、構成成分(A)、構成成分(B)又は構成成分(A)及び(B)の両方に存在してよい。
歯科用材料の構成成分(A)及び構成成分(B)の典型的な体積測定混合比は、約0.5:1〜約15:1、好ましくは約1:1〜約10:1の範囲である。約5:約1の体積測定混合比が特に好ましい。
構成成分の投与は、見ることにより(ストランド長比較)、重量で、予備投与パックユニットを介し、続いて手動で混合し、スタティック混合チューブを有する二室カートリッジから、下部スタティック又はダイナミック混合機を有する容量投与システムにより行うことができる。
歯科用途の構成成分を混合するため特に有用な装置は、米国特許第5,286,105号に記載され、市場でペンタミックス(Pentamix)(商標)マシン又はペンタミックス(Pentamix)(商標)2マシン(3Mエスペ社(ESPE AG))として入手可能な装置である。しかしながら、混合は、手動でも行うことができる。
しばしば処方は、2又は多部分システム(キット等)として提供され、組成物の2つ又はそれ以上の部分は、別々に貯蔵され、例えば使用と同時に混合することにより一緒にされる。
本発明によれば、典型的な2部分システムの第1部分(すなわち、部分I又はベースペースト)は、カチオン硬化性化合物を含み、第2部分(すなわち、部分II又は触媒ペースト)は、反応開始剤を含む。両部分は、それらが使用に先立ち混合されるまで互いに別々に貯蔵される。
本発明は、カチオン重合性物質(例えば、カチオン重合性化合物)の硬化を開始させるため本明細書に記載した発明の反応開始剤の使用方法も提供する。
上記した硬化性組成物は、シール材、成型材のようなコーティング基材、印象材の作製、接着固着基材及び/又は目的物若しくは本体部品の模型化に幅広く使用できる。
硬化性組成物は、精密印象材、咬合記録材、複製材、模型材、位置印象材のような歯科用材料を製造するのに特に有用である。
この点で、組成物は、例えば柔らかい及び硬い歯科用組織の印象材の作製のために使用できる。これは、例えば歯科用トレイに材料を満たし、そのトレイを患者の口に入れることで簡単に実現できる。
歯科分野で使用される場合、硬化は、温度約50℃以下、好ましくは約40℃以下、より好ましくは約30℃以下で行われるのが好ましい。歯科用印象材に使用される本発明の硬化性組成物の典型的な硬化時間は、組成物の構成成分を混合後約20分以内、好ましくは約10分以内である。専門の歯科研究所で行われる歯科用複製用途又は歯科用模型用途については、一般に45分までの硬化時間が許容できる。その他の用途(例えば、封止、成型、コーティング、接着固着)においては、異なる硬化時間が見られ、より高い硬化温度が許容できる場合もある。それにもかかわらず、約30分又は約1時間の範囲の設定時間がいまだに有用な場合がある。
硬化材料がその使用要件をみたせば、一般に材料は、硬化したと見なされる。例えば、歯科用精密印象材は、それがISO4823:2000の要件(セッコウとの適合性、圧縮時のひずみ、変形からの回復、詳細な再現、直線寸法変化等)をみたす場合、典型的にその使用要件をみたす。
特に歯科分野では、更に2つのパラメーター、作業時間及び経口設置時間がかなり重要な場合がある。
DIN EN ISO4823:2000により印象材は、タイプ0(練り合わせ可能)、タイプ1(高粘性)、タイプ2(中粘性)及びタイプ3(低粘性)として分類できる。
インプレガム(Impregum)(商標)ガラント・L・デウオソフト(Garant L DuoSoft)及びパーマダイン(Permadyne)(商標)ガラント(Garant)L2:1(3Mエスペ社(ESPE AG))、両方ともタイプ3標準設定ポリエーテル精密印象材に関して、DIN EN ISO4823:2000により測定した室温(23℃)での全作業時間は、各々3分40秒±15秒と4分±15秒である。
経口設置時間は、製造業者により使用説明書で与えられる。DIN EN ISO4823:2000により加硫処理された材料の変形からのエラストマー特性回復は、推奨経口設置時間内で≧96.5%の値に達しなければならない。更に、DIN EN ISO4823:2000により加硫処理された材料の圧縮時のエラストマー特性ひずみは、推奨経口設置時間内でタイプ0及びタイプ1の材料については0.8〜20.0%、タイプ2及びタイプ3の材料については2.0〜20.0%の範囲内の値にそれぞれ達しなければならない。
組成物が歯科用印象材として使用される場合、適切な作業時間は、室温(23℃)で約20秒〜約7分又は約30秒〜約6分の範囲である印象材については、経口設置時間は、できるだけ短くすべきである。好適な経口設置時間は、≦約6分又は≦約5分である。
歯科分野で使用される場合、組成物は、例えば以下の工程、
−組成物の構成成分を提供する工程と、
−構成成分を混合する工程と、
−組成物を表面に塗布する工程と、
−組成物を固定する工程とを使用して適用できる。
表面は、柔らかい又は硬い経口組織の表面、印象材、好ましくは硬化印象材の表面、クラウンの表面、又は歯残根のモデルの表面であってよい。
以下に本発明を実施例により記載する。それらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
試験方法
引張り強度(MPa)及び破断点伸び(%)
引張り強度及び破断点伸びは、ドイツ工業規格(DIN)又は欧州規格(EN)法#53504(形状S2、200mm/分)によりユニバーサル・プルフマシン(Universalprufmaschine)ズウィック(Zwick)Z020(ドイツ、アルム(Ulm)にあるズウィック社((Zwick GmbH &Co))を使用して測定した。
ショアA硬度(24時間後)
ショアA硬度は、ドイツ工業規格(DIN)法#53505により測定した。硬度を測定する前に硬化性組成物を24時間、23℃及び周囲湿度で硬化させた。
変形後の回復、直線寸法変化(収縮)、稠度をEN ISO4823:2000により測定した。
触媒ペーストに使用したクエン酸エステル類:
A アセチルトリ−n−ブチルシトレート(CAS 77−90−7)
B アセチルトリ−n−ヘキシルシトレート(CAS 24817−92−3)
C アセチルトリ−2−エチルヘキシルシトレート(CAS 144−15−0)
使用した反応開始剤:
上記反応開始剤1〜25の式を参照のこと。
個々の反応開始剤化合物を製造する方法
製造実施例1(反応開始剤−3)
工程a)窒素アオスフィア(商標)((Trademark)osphere)の状態下でシクロヘキサン150g、メタノール中ナトリウムメトキシド30%溶液2.25gを四つ口丸底フラスコ内に定置した。混合物を攪拌した。次に、ドデシルチオール37.7gとジメチルグルタコネート30.0gを平行して2つの滴下漏斗を介して1時間以内で添加した。反応は、35℃まで発熱した。攪拌をもう1時間継続した、その後NMRスペクトルは、反応が完結したことを示した。混合物を200mLのシクロヘキサンで希釈した。その後、250mLの2N硫酸で2回、250mLの水で2回抽出した。最後の抽出物は、pH7を示した。溶液を分離し、濾過した。ロータリーエバポレーターでシクロヘキサンを除去後、僅かに黄色の液体が収率92%(61.9g)で得られた。
工程c)三つ口丸底フラスコ内に、窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で32.9gのトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートと50.0gのトルエンを定置した。室温で攪拌下、50.0gのスルフィド(工程aから)を6時間以内で添加した。混合物を更に3日間激しく攪拌した。1H−NMRは、反応が完結したことを示した。混合物を50mLのトルエンで希釈した。200mLの水で6回抽出した。最後の水抽出物は、pH3を示した。12.5gの無水硫酸ナトリウムを添加した。溶媒を濾過除去後、黄色液体が収率93%(61.3g)で得られた。
製造実施例2(反応開始剤−4)
工程a)製造実施例1の上記(工程a)を参照のこと。
工程b)9.65gのスルフィド(工程aから)、20mLの1−ブタノール及び200mgのp−トルエンスルホン酸一水和物を丸底フラスコ内に定置した。溶液を窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で24時間100℃に加熱した。次に、約10mLのブタノール/メタノール混合物を蒸留して取り除いた。15mLのブタノールを添加し、溶液を再度24時間100℃に加熱した。1H−NMRスペクトルは、反応がほぼ完結したことを示した。高真空ロータリーエバポレーターで溶媒を完全に除去した。40mLのシクロヘキサンと8.3gの塩基性アルミナを添加した。スラリーを10分間振盪及び濾過後、溶媒を再度除去した。11.2gの透明でほぼ無色の液体を得た(82%収率)。
工程c)21.4gのトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートを窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で三つ口丸底フラスコに入れた。45mLのトルエンを添加し、混合物を攪拌した。スラリーに40.0gのスルフィドを攪拌下2時間以内で添加した。攪拌を更に4日間継続し、そのときに反応がほぼ完結した。50mLのトルエンを添加し、溶液を80mLの水で6回抽出した。最後の抽出物は、pH3を示した。溶液を6gの無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。溶媒を除去後、46.2g(92%)の黄褐色がかった液体を得た。
製造実施例3(反応開始剤−7)
工程a)メタノール中ナトリウムメトキシド30%溶液2.22gを三つ口丸底フラスコ内に充填した。窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で150gのシクロヘキサンを添加した。30.0gのジメチルグルタコネートと36.5gのドデシルチオールとを平行して2つの滴下漏斗を介して攪拌下1時間以内で添加した。添加時、混合物の温度を30℃に上昇した。30分後、1H−NMRスペクトルは、反応が完結したことを示した。溶液を200mLのシクロヘキサンで希釈した。200mLの2N硫酸の部分で2回及び200mLの水の部分で2回抽出した。最後の抽出物は、pH7を示した。分離後、有機層を濾過し、溶媒を除去した。僅かに黄色の液体が収率93%(60.1g)で得られた。
工程b)34.2gのスルフィド(工程aから)、20.9gの1−ペンタノール、1.1gのp−トルエンスルホン酸一水和物及び55.1gのトルエンを三つ口丸底フラスコに充填した。溶液を窒素アオスフィア(aosphere)の状態で攪拌下加熱還流(111℃)した。30時間後、反応が完結した。塩基性アルミナ(30.0g)を室温で添加した。スラリーを1時間攪拌した。その後、混合物を濾過した。溶媒を除去後、43.2g(96%)の透明で僅かに黄色の液体を得た。
工程c)20.83gのトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートを三つ口丸底フラスコに充填した。窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で43.2gのトルエンを添加した。43.2gのスルフィド(工程bから)を滴下漏斗を介して攪拌下室温で1.5時間以内に添加した。1週間攪拌後、反応がほぼ完結した。溶液を40mLのトルエンで希釈し、50mLの水の部分で6回抽出した。最後の抽出物は、pH3を示した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。溶媒を真空ロータリーエバポレーターで除去した。51.4g(96%)の透明でオレンジ色の液体を得た。
製造実施例4(反応開始剤−8)
工程a)製造実施例3の工程a)を参照のこと。
工程b)工程a)の50.0gのスルフィド、35.9gの1−ヘキサノール及び850mgのp−トルエンスルホン酸一水和物を攪拌及び窒素注入の状態で三つ口丸底フラスコ内に充填した。混合物を窒素アオスフィア(aosphere)の状態下に設定し100℃で1週間加熱した。生成したメタノールは、反応中3回蒸留して取り除いた。1週間後、1H−NMRスペクトルは、96モル・パーセントを超えるヘキシルエステルを示した。混合物を50mLのトルエンで希釈し、40gの塩基性アルミナを添加した。1時間攪拌後、スラリーを濾過した。溶媒は、高真空ロータリーエバポレーターで蒸留し取り除いた。53.2gの黄色液体を得た(収率77%)。
工程c)三つ口丸底フラスコ内に窒素アオスフィア(aosphere)の状態下で25.2gのトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートと70mLのトルエンを定置した。室温で攪拌下、53.2gのスルフィド(工程bの)を5分以内で添加した。混合物を激しく攪拌した。7日後反応が完結した。混合物は、50mLのトルエンを添加すると同時に分離漏斗に移した。100mLの水の部分で6回抽出した。最後の水抽出物は、pH3を示した。分離後、溶液を15gの無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過及び溶媒を除去後、透明な黄色液体を得た。収率は、60.1g(92%)であった。
下記表1の組成物実施例1〜16に使用されたその他の反応開始剤の製造も、同様な方法で達成できる。
組成物実施例1〜16
組成物実施例1〜16には、カチオン開環重合の反応開始剤として実施例1〜XXに記載したスルホニウム化合物を使用した中間粘り稠度を有する印象材を記載する。
触媒ペースト:反応開始剤は、100gの触媒ペースト(19.30重量%〜46.40重量%)当たり5.00810-2モル量で使用した。反応開始剤とクエン酸エステルを合わせた量は、常に59.80重量%であった。これは、クエン酸エステルに対して13.40重量%〜40.50重量%という結果となった。従って、反応開始剤の分子量が大きくなればなるほどクエン酸エステルの量は少なくなる。触媒ペーストの他の構成成分(合計31.20重量%を含む)は、3.50重量%の界面活性剤(コポリマーEO(エチレンオキシド)/PO(プロピレンオキシド))、24.10重量%の高度に分散した表面処理シリカ(HDKH(商標)(ワッカー(Wacker))、12.10重量%の珪藻土、及び0.50重量%の顔料であった。先ず反応開始剤を溶解するためクエン酸エステルを使用した。次に、残りの構成成分を添加し混合した。
ベースペースト:53.50重量%の二官能性アジリジノポリエーテル(EO(エチレンオキシド)/THF(テトラヒドロフラン)ポリエーテル主鎖;米国特許第6,383,279A1号に記載の低含有率の環状ポリエーテル化合物を有するMn6000)、15.10重量%の脂肪(グリセリンのトリサシリック(trisacylic)エステル)、7.76重量%のジベンジルトルエン、14.70重量%のポリマーポリエーテル柔軟剤(EO(エチレンオキシド)/THF(テトラヒドロフラン)ポリエーテル主鎖;Mn6000)、6.50重量%の珪藻土、0.54重量%のイミダゾール化合物、並びに1.90重量%の顔料、風味剤及び香料。
歯科用印象材は、1.00gのベースペーストに0.24gの触媒をヘラで混合することにより調製した。生成した素材は、ショアA硬度を測定する前に24時間室温で硬化させた。
使用した反応開始剤、使用したクエン酸エステルの種類、並びに生成した中間粘り印象材のショアA硬度を示した要約を表1に示す。表1のI-1〜I-25としての反応開始剤の特性は、上記でリストアップした反応開始剤の特性に対応する。
比較例1
米国特許第4,167,618号における反応開始剤実施例41
組成物実施例17〜26
上記したように触媒ペーストにスルホニウム化合物を配合し、ベースペーストを混合して歯科用印象材を生成した。実施例17〜26において、又、印象材は、実施例1〜16の場合のような中間粘り稠度であった。しかしながら、系は、実施例17〜26で異なり、そこではより多い量の二官能性アジリジノポリエーテルを使用した。
触媒ペーストは、実施例1〜16で使用したのと同じであった。
実施例17〜26のベースペーストは、58.00重量%の二官能性アジリジノポリエーテル(EO(エチレンオキシド)/THF(テトラヒドロフラン)ポリエーテル主鎖;米国特許第6,383,279A1号に記載の低含有率の環状ポリエーテル化合物を有するMn6000)、13.60重量%の脂肪(グリセリンのトリサシリック(trisacylic)エステル)、0.88重量%界面活性剤の界面活性剤(コポリマーEO(エチレンオキシド)/PO(プロピレンオキシド))、11.60重量%のジベンジルトルエン、13.90重量%の珪藻土、0.65重量%のイミダゾール化合物、並びに1.37重量%の顔料、風味剤及び香料を備えていた。
1.00gのベースペーストを0.24gの触媒ペーストとヘラを使用して混合した。生成した印象材は、試験方法の下に上記した方法により測定が行われる前に24時間室温で硬化させた。
比較例2
米国特許第4,167,618号における反応開始剤実施例41
n.d.=未測定

Claims (16)

  1. 下記式
    (式中、
    -は、非又は低配位アニオンであり、
    R1、R2、R3及びR4は、独立して直鎖、環状若しくは分枝状C1〜C20アルキル又はアルキレン基である)を特徴とする少なくとも1つの構造要素を含む反応開始剤であって、アルキル又はアルキレン基に包含されるメチレン基の1つ以上を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換でき、
    R1、R2、R3及び/又はR4が、2つ又はそれ以上の構造要素を結合する橋かけ要素として作用できる、反応開始剤。
  2. 約250〜約25,000g/モルの範囲の分子量を有し、前記分子量が、モノマーについてはMWで表わされ、オリゴマー及び/又はポリマーについてはMn(数平均分子量)で表わされる、請求項1に記載の反応開始剤。
  3. 約300〜約800g/モルの範囲のスルホニウム当量Eqを有し、Eqが、前記反応開始剤の分子量を前記反応開始剤中に存在するスルホニウム基数で除して求められる、請求項1又は2に記載の反応開始剤。
  4. -が、BF4 -、CF3SO3 -、SbF6 -、AsF6 -、又は2,5−ジクロロ−ベンゼンスルホネートから成る群から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の反応開始剤。
  5. R1、R2が、互いに独立してメチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル又はn−オクチルであり、R1及びR2の1つ以上のメチレン基を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換でき、
    R3が、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル又はn−オクチルであり、
    R4が、R3、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル又はn−ドデシルであり、このアルキル鎖の1つ以上のメチレン基を−CO−、−CONH−、−CON(CH3)−、−S−及び/又は−O−で置換できる、請求項1〜4のいずれかに記載の反応開始剤。
  6. a)グルタコネートをチオール化合物と反応させスルフィド化合物を得る工程と、
    b)任意に、工程a)の前記スルフィド化合物をエステル交換反応又は重縮合反応でアルコールと反応させる工程と、
    c)工程a)又はb)の前記スルフィド化合物をアルキル化試薬と反応させスルホニウム化合物を得る工程とを備える、反応開始剤を製造する方法。
  7. a)グルタコン酸をエステル交換反応又は重縮合反応でアルコールと反応させる工程と、
    b)工程a)の前記グルタコネートをチオールと反応させスルフィド化合物を得る工程と、
    c)工程b)の前記スルフィド化合物をアルキル化試薬と反応させスルホニウム化合物を得る工程とを備える、反応開始剤を製造する方法。
  8. (A)構成成分(A)として少なくとも1つのカチオン重合性化合物と、
    (B)構成成分(B)として請求項1〜4のいずれかに記載の少なくとも1つの反応開始剤と、
    (C)任意に、構成成分(C)として充填剤と、
    (D)任意に、構成成分(D)としてその他の添加剤とを含む、硬化性組成物。
  9. 前記カチオン重合性化合物が、アジリジン基を含有する、請求項8に記載の硬化性組成物。
  10. 構成成分(A)〜(D)を下記の量、
    構成成分(A):約10重量%〜約90重量%、
    構成成分(B):約1重量%〜約30重量%、
    構成成分(C):約0重量%〜約80重量%、及び
    構成成分(D):約0重量%〜約89重量%、
    含有する、請求項8又は9に記載の硬化性組成物。
  11. 下記特性、
    −ショアA硬度(DIN53505、混合後24時間で測定)約40〜80以上、
    −DIN EN 53504(MPa)による引張り強度約0.4以上、及び
    −DIN EN 53504(%)による破断点伸び約50以上、
    の少なくとも1つを有する、請求項8〜10のいずれかに記載の硬化性組成物。
  12. 構成成分(A)、任意に、構成成分(C)及び/又は構成成分(D)を含む部分Iと、
    構成成分(B)、任意に、構成成分(C)及び/又は構成成分(D)を含む部分IIとを備える部分のキットであって、
    構成成分(A)〜(D)が、上記請求項8〜11のいずれかに記載のように定義される、部分のキット。
  13. 構成成分(A)及び構成成分(B)を提供し、
    構成成分(A)と構成成分(B)を混合する、請求項8〜11のいずれかに記載の硬化性組成物を製造する方法であって、
    構成成分(A)及び構成成分(B)が、上記請求項8〜11のいずれかに記載のように定義される、製造方法
  14. カチオン重合性物質の硬化プロセスを開始させる、請求項1〜4のいずれかに記載の反応開始剤の使用方法。
  15. コーティング、封止、成型、接着又は印象材の作製のために、請求項9又は11に記載の硬化性組成物を使用する方法。
  16. 精密印象材、位置印象材、咬合記録材、複製材、又は模型材から選択される歯科用材料を製造するために、請求項9又は11に記載の硬化性組成物を使用する方法。
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