JP2009544573A - 置換ビフェニルカルボン酸およびそれらの誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、X、Y、R1、R2、R3、R4、R9、およびR10の定義を有する一般式(I)を有する化合物、ならびに/またはそれらの塩もしくはエステルに関する。さらに、本発明は、AがO、NH、Sであり;Xが結合または基-CR5R6であり、Yがカルボキシ基-C(O)OHまたは置換もしくは非置換のテトラゾール基である、アルツハイマー病の治療のための該化合物の使用およびγ-セクレターゼ活性の調節のためのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、下記に与えられるA、X、R1〜R4の定義を有する一般式(I)を有する化合物、および/またはその塩もしくはエステルに関する。さらに、本発明は、アルツハイマー病の治療のための該化合物の使用、およびγ-セクレターゼ活性の調節のためのそれらの使用に関する。
アルツハイマー病(AD)は、記憶、認知および挙動安定性の喪失を特徴とする進行性の神経変性障害である。65歳以上の人の6〜10%、85歳以上の50%までが、ADに苦しんでいる。それは、痴呆の主要な原因であり、そして心臓血管疾患および癌に続く3番目の主要な死因である。現在、ADについて有効な治療は存在しない。米国においてADに関する全体の正味の費用は、毎年、1000億ドルを超える。
ADは、単純な病因を有しないが、それは、(1)年齢、(2)家族歴、および(3)頭部外傷を含む、特定のリスク因子と関連している。他の因子としては、環境毒素および低レベルの教育が挙げられる。大脳辺縁系および大脳皮質における特定の神経病理学的な病巣は、過剰リン酸化タウタンパク質からなる細胞内神経細線維もつれ、およびアミロイドベータペプチドの原線維集合体(アミロイド斑)の細胞外沈着を含む。アミロイド斑の主成分は、種々の長さのアミロイドベータ(A-ベータ、AベータまたはAβ)ペプチドである。Aβ1-42ペプチド(Aベータ-42)である、その変異体が、アミロイド形成について主な原因物質であると考えられている。別の変異体は、Aβ1-40ペプチド(Aベータ-40)である。アミロイドベータは、前駆体タンパク質である、ベータアミロイド前駆体タンパク質(ベータ-APPまたはAPP)のタンパク質分解産物である。
ADの家族性早発型常染色体優性形態は、β-アミロイド前駆体タンパク質(β-APPまたはAPP)ならびにプレセニリンタンパク質1および2におけるミスセンス突然変異と関連付けられた。ある患者らにおいて、ADの遅延型形態は、アポリポタンパク質E(ApoE)遺伝子の特定の対立遺伝子、およびより最近では、アルファ2-マクログロブリンにおける突然変異の発見と関連付けられ、これはAD集団の少なくとも30%と関連付けられる場合がある。この異質性に関わらず、ADの全ての形態は、同様の病理所見を示す。遺伝子分析によって、ADへの論理的な治療アプローチについての最良の手掛かりが提供された。現在までに発見された全ての突然変異は、Aベータ-ペプチド(Aβ)として公知のアミロイド形成性ペプチド(具体的には、Aβ42)の量的および質的生成に影響を与え、ADの「アミロイドカスケード仮説」を強く支持するものだった(Tanzi and Bertram, 2005, Cell 120, 545(非特許文献1))。Aβペプチド産生とAD病理学との間に考えられる関係により、Aβ生成のメカニズムのより十分な理解についての必要性が強調され、Aβレベルを調節する治療的アプローチが強く正当化される。
Aβペプチドの放出は、それぞれAβペプチドをN末端(Met-Asp結合)およびC末端(残基37-42)で切断する、β-セクレターゼおよびγ-セクレターゼと呼ばれる少なくとも2つのタンパク質分解活性によって調節される。分泌経路において、β-セクレターゼがまず切断し、s-APPβ(sβ)が分泌され、そして11 kDa膜結合カルボキシ末端フラグメント(CTF)が保持されるという証拠が存在する。後者は、γ-セクレターゼによる切断後に、Aβペプチドを生じさせると考えられている。より長いアイソフォームであるAβ42の量は、特定のタンパク質(プレセニリン)にある突然変異を有する患者において選択的に増加され、これらの突然変異は、早発型家族性アルツハイマー病と関連付けられた。従って、Aβ42は、多くの研究者によって、アルツハイマー病の発病の主な原因であると考えられている。
γ-セクレターゼ活性は、単一の特定のタンパク質に帰すことはできないが、実際には、種々のタンパク質の集合と関連していることが、今や明確となった。γ-セクレターゼ活性は、少なくとも、プレセニリン(PS)ヘテロダイマー、ニカストリン、aph-1およびpen-2の4つの成分を含む、多タンパク質複合体内に存在する。PSヘテロダイマーは、前駆体タンパク質の細胞内タンパク質分解によって生成されたアミノ末端およびカルボキシ末端PSフラグメントからなる。触媒部位の2つのアスパルテートは、このヘテロダイマーの界面に存在する。ニカストリンはγ-セクレターゼ基質受容体として機能を果たすことが、最近示唆された。γ-セクレターゼの他のメンバーの機能は未知であるが、それらは全て、活性のために必要とされる(Steiner, 2004. Curr. Alzheimer Research 1(3): 175-181(非特許文献2))。
従って、第2切断工程の分子機構は現在まで解明されていないままであるが、γ-セクレターゼ複合体は、アルツハイマー病の治療用の化合物の探求において最重要な標的の1つとなった。アルツハイマー病においてγ-セクレターゼを標的化することについて、種々の戦略が提案されており、触媒部位を直接標的化すること、γ-セクレターゼ活性の基質特異的インヒビターおよびモジュレーターを開発することに及ぶ(Marjaux et al., 2004. Drug Discovery Today: Therapeutic Strategies, Volume 1, 1-6(非特許文献3))。従って、セクレターゼを標的とする種々の化合物が、記載された(Larner, 2004. Secretases as therapeutics targets in Alzheimer's disease: patents 2000 - 2004. Expert Opin. Ther. Patents 14, 1403-1420(非特許文献4))。
実際に、この発見は、γ-セクレターゼに対するあるNSAIDの効果が示された生化学的研究によって最近支持された(Weggen et al (2001) Nature 414, 6860, 212(非特許文献5)ならびにWO 01/78721(特許文献1)およびUS 2002/0128319(特許文献2);Morihara et al (2002) J. Neurochem. 83, 1009(非特許文献6);Eriksen (2003) J. Clin. Invest. 112 , 440(非特許文献7))。ADを予防または治療するためのNSAIDの使用についての潜在的な制限としては、望まれない副作用へ至り得る、Cox酵素のそれらの阻害活性、およびそれらの低CNS浸透である(Peretto et al., 2005, J. Med. Chem. 48, 5705-5720(非特許文献8))。
従って、γ-セクレターゼ活性を調節し、それによってアルツハイマー病の治療への新たな道を開く、新規の化合物が強く求められている。
WO 01/78721 US 2002/0128319 Tanzi and Bertram, 2005, Cell 120, 545 Steiner, 2004. Curr. Alzheimer Research 1(3): 175-181 Marjaux et al., 2004. Drug Discovery Today: Therapeutic Strategies, Volume 1, 1-6 Larner, 2004. Secretases as therapeutics targets in Alzheimer's disease: patents 2000 - 2004. Expert Opin. Ther. Patents 14, 1403-1420 Weggen et al (2001) Nature 414, 6860, 212 Morihara et al (2002) J. Neurochem. 83, 1009 Eriksen (2003) J. Clin. Invest. 112 , 440 Peretto et al., 2005, J. Med. Chem. 48, 5705-5720
本発明の目的は、このような化合物を提供することである。
前記目的は、一般式(I)を有する化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩によって達成される:
Figure 2009544573
式中、
AはO、SまたはNHであり;
Xは、結合または基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、独立して、H;基CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、tert-C4H9より選択されるアルキル;C2H3、i-C3H5、n-C3H5、n-C4H7、i-C4H7、sec-C4H7より選択されるアルケニルからなる群より選択され;ここで、該アルキル基または該アルケニル基のいずれにおいても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得るか;または、R5、R6は、それらが結合されている炭素原子と共に、3〜6個のC原子を有する、飽和もしくは不飽和の、置換または非置換の、環を一緒に形成してもよく、かつこれは、該環内に、基N、SまたはOからの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、かつこのヘテロ原子は、複数のヘテロ原子が存在する場合、同一であっても異なっていてもよく;
R1、R2、R3およびR4は、独立して、
Figure 2009544573
;置換および非置換のC1〜C4-アルキル、ならびに置換および非置換のC1〜C4-アルコキシからなる群より選択され;かつここで、C1〜C4-アルキル基およびC1〜C4-アルコキシ基の両方の置換基は、F、Cl、Br、I、CF3より選択され;
R7、R8、R8aは、独立して、H;C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルからなる群より選択され、ここで、C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよく;
Yは、カルボキシ基-C(O)OHまたは置換もしくは非置換のテトラゾール基であり;
R9およびR10は、H、F、およびCF3からなる群より独立して選択される。
「置換された」という用語は、本明細書中で使用される場合、部分置換および全置換の両方を含む。置換基は、飽和または不飽和であり得る。
R5およびR6が環の一部である場合、該環は、C1〜C4-アルキルまたはOH、F、Cl、Br、IおよびCF3によって置換され得る。
エステルは、カルボキシ基のHが有機残基R7aによって置換されている式(I)に従うものである。好適な有機残基は、当業者に公知である。好ましいR7aとしては、非置換または少なくとも一置換の、アルキル、好ましくはC1〜C10-アルキル、アルケニル、好ましくはC2〜C10-アルケニル、アルキニル、好ましくはC3〜C10-アルキニル、ならびに、3〜6個のC原子を有する、非置換または少なくとも一置換の、飽和または不飽和の、非芳香族または芳香族環が挙げられ、これらは、該環内に、基N、SまたはOからの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、このヘテロ原子は、複数のヘテロ原子が存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。前記置換基は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、N、S、O、カルボキシ、スルホニルなどからなる群より選択され、そしてこれらはさらに置換され得る。
現在の芳香族基の例としては、アリール基、例えばフェニル基、およびヘテロアリール基が挙げられ、該アリールおよびヘテロアリール基は、好ましくは上記の置換基によって置換されてもよい。
本発明の別の態様において、
AはOまたはNHであり;
Xは-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、独立して、H、CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、およびtert-C4H9からなる群より選択され;ここで、該アルキル基のいずれにおいても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、BrおよびIからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得るか;または、R5、R6は、それらが結合されている炭素原子と共に、シクロプロピル環を一緒に形成し;
R1、R2、R3およびR4は、独立して、H、OH、C(1〜4)アルキル、C(1〜4)アルコキシ、-N(CH3)2、-SO2CH3、CN、OCF3、-C(O)CH3、OCH3、CF3、F、およびClからなる群より選択され;ここで、該C(1〜4)アルキルおよびC(1〜4)アルコキシは、I、Br、F、およびClからなる群より選択される1、2、または3つの置換基で独立して置換されてもよく;
YはCO2Hであり;
R9およびR10は、独立して、H、FおよびCF3からなる群より選択され;
ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
本発明の別の態様において、
AはOまたはNHであり;
Xは-CR5R6であり、ここで、R5およびR6がH、CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、またはtert-C4H9であり;
R1、R2、R3およびR4は、独立して、H、OH、C(1〜4)アルキル、C(1〜4)アルコキシ、-N(CH3)2、-SO2CH3、CN、OCF3、-C(O)CH3、OCH3、CF3、F、およびClからなる群より選択され;ここで、該C(1〜4)アルキルおよびC(1〜4)アルコキシは、I、Br、F、およびClからなる群より選択される1、2、または3つの置換基で独立して置換されてもよく;
YはCO2Hであり;
R9およびR10は、独立して、H、FおよびCF3からなる群より選択され;
ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
本発明の別の態様において、
AはOまたはNHであり;
Xは-CR5R6であり、ここで、R5およびR6がH、CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、またはtert-C4H9であり;
YはCO2Hであり;
R1およびR2は、独立して、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、およびCNからなる群より選択され;
R3およびR4は、独立して、H、CF3、F、およびClからなる群より選択され;
R9はHまたはFであり;
R10はHであり;
ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
本発明の別の態様において、前記目的は、下記一般式(I)を有する化合物、および/またはそれらの塩もしくはエステルによって達成される:
Figure 2009544573
式中、
Aは、O、S、またはNHであり;
Xは、結合または基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、互いに独立して、H;基CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、tert-C4H9より選択されるアルキル;C2H3、i-C3H5、n-C3H5、n-C4H7、i-C4H7、sec-C4H7より選択されるアルケニルからなる群より選択され;ここで、該アルキル基または該アルケニル基のいずれにおいても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得るか;または、R5およびR6は、3〜6個のC原子を有する、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは非置換の、環の一部であり、かつこれは、該環内に、基N、SまたはOからの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、かつこのヘテロ原子は、複数のヘテロ原子が存在する場合、同一であっても異なっていてもよく;
R1、R2、R3およびR4は、独立して、
Figure 2009544573
;置換および非置換のC1〜C4-アルキル、ならびに置換および非置換のC1〜C4-アルコキシからなる群より選択され、かつここで、C1〜C4-アルキル基およびC1〜C4-アルコキシ基の両方の置換基は、F、Cl、Br、I、CF3より選択され;
R7、R8、R8aは、独立して、H;C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルからなる群より選択され、ここで、C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよく;
Yは、カルボキシ基-C(O)OHまたは置換もしくは非置換のテトラゾール基である。
「置換された」という用語は、本明細書中で使用される場合、部分置換および全置換の両方を含む。置換基は、飽和または不飽和であり得る。
R5およびR6が環の一部である場合、該環は、C1〜C4-アルキルまたはOH、F、Cl、Br、IおよびCF3によって置換され得る。
エステルは、カルボキシ基のHが有機残基R7aによって置換されている式(I)に従うものである。好適な有機残基は、当業者に公知である。好ましいR7aとしては、非置換または少なくとも一置換の、アルキル、好ましくはC1〜C10アルキル、アルケニル、好ましくはC2〜C10-アルケニル、アルキニル、好ましくはC3〜C10-アルキニル、ならびに、3〜6個のC原子を有する、非置換または少なくとも一置換の、飽和または不飽和の、非芳香族または芳香族環が挙げられ、これらは、該環内に、基N、SまたはOからの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、このヘテロ原子は、複数のヘテロ原子が存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。前記置換基は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、N、S、O、カルボキシ、スルホニルなどからなる群より選択され、これらはさらに置換され得る。
現在の芳香族基の例としては、アリール基、例えばフェニル基、およびヘテロアリール基が挙げられ、該アリールおよびヘテロアリール基は、好ましくは上記の置換基によって置換されてもよい。
「C1〜C4-アルキル」という用語は、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチルを指す。
「C3〜7シクロアルキル」または「C3〜7シクロアルキル環」は、3〜7個の炭素原子を有する環状アルキル鎖、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチルを意味する。シクロアルキル炭素の各水素は、置換基によって置換され得る。
「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環」は、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタン環であって、これは、最大数までの二重結合を含んでもよく(完全に、部分的にまたは不飽和である、芳香族または非芳香族環)、ここで、少なくとも1個の炭素原子から4個までの炭素原子が、硫黄(-S(O)-、-S(O)2-を含む)、酸素、および窒素(=N(O)-を含む)からなる群より選択されるヘテロ原子によって置換され、ここで、該環は、炭素または窒素原子を介して該分子の残りへ連結される、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタン環を意味する。ヘテロ環についての例としては、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、チアゾール、チアゾリン、イソチアゾール、イソチアゾリン、チアジアゾール、チアジアゾリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、チアジアゾリジン、スルホラン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、イミダゾリジン、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、テトラゾール、トリアゾール、トリアゾリジン、テトラゾリジン、アゼピン、またはホモピペラジンが挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロ環」はアゼチジンも意味する。
好ましい実施態様において、本発明は、A、X;Y;R1およびR2;ならびにR3、R4、R5およびR6が互いに独立して以下の意味を有する、一般式(I)を有する化合物、および/またはそれらの塩もしくはエステルに関する:
AはOであり;かつ/あるいは
Xが、基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、互いに独立して、H;基CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、tert-C4H9より選択されるアルキルからなる群より選択され;ここで、いずれのアルキル基においても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、BrおよびIからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得;かつ/あるいは
R1、R2、R3およびR4は、独立して、H;OH;F、Cl、Br、Iによって部分的にまたは完全に置換された、C1〜C4-アルキルまたはC1〜C4-アルコキシからなる群より選択され;かつ/あるいは
R5およびR6はHであるか;またはR5がHであり、かつR6が、CH3、C2H5、C3H7もしくはC4H9またはそれらの異性体であるか;または、R1およびR2がCH3であり、またはR1、R2は、それらが結合されている炭素原子と共に、シクロプロピル環を一緒に形成し;かつ/あるいは
Yは、カルボキシ基である。
実施態様のうちのこのグループ内において、A;X;Y;R1、R2、R3、R4、R5およびR6の全ての基が前記に定義された意味を有する場合、なおより好ましい。
A;X;Y;R1およびR2;ならびにR3、R4、R5およびR6が、互いに独立して、以下の意味を有する場合、なおより好ましい:
AがOであり;Xが、基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6がHであるか;またはR5がHであり、かつR6が、CH3、C2H5、C3H7もしくはC4H9またはそれらの異性体であるか;または、R5およびR6がCH3であるか、またはR5およびR6は、それらが結合されている炭素原子と共に、シクロプロピル環を一緒に形成し;かつ/あるいは
R1、R2、R3およびR4が、独立して、H;OH;F、Cl、Br、Iによって部分的にまたは完全に置換された、C1〜C4-アルキルまたはC1〜C4-アルコキシからなる群より選択され;かつ/あるいは
かつ/あるいは
Yが、カルボキシ基であり
および/またはその塩もしくはエステル。
実施態様のうちのこのグループ内において、A;X;Y;R1、R2、R3、R4、R5およびR6の全ての基が前記に定義された意味を有する場合、なおより好ましい。
A;X;Y;R1およびR2;ならびにR3、R4、R5およびR6が、互いに独立して、以下の意味を有する場合、なおより好ましい:
AがOであり;
Xが、基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6がHであるか;またはR5がHであり、かつR6が、CH3、C2H5、C3H7もしくはC4H9またはそれらの異性体であり;
Yが、カルボキシ基であり、
R1、R2、R3およびR4が、独立して、H、OH、CH3、OCH3、CF3、F、およびClからなる群より選択され;かつ/あるいは
および/またはその塩もしくはエステル。
実施態様のうちのこのグループ内において、A;X;Y;R1およびR2;ならびにR3、R4、R5およびR6の全ての基が前記に定義された意味を有する場合、なおより好ましい。
別の態様において、本発明は、以下からなる群より選択される化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩に関する:
2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸(I)
2-(5-(フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸(II)。
別の態様において、本発明は、以下からなる群より選択される化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩に関する。
Figure 2009544573
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本発明の化合物および/またはその塩もしくはエステルのいくつかは、異なる立体異性形態で存在する。これらの形態の全ては、本発明の主題である。
本明細書に含まれる本発明に従う化合物の例示的な塩を下記に記載する。下記に記載の種々の塩のリストは、完全かつ限定的であることは意味しない。
1つ以上の酸性基を含む本発明に従う化合物が、例えば、それらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩として本発明に従って使用され得る。このような塩のより正確な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、またはアンモニアもしくは有機アミン(例えば、エチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミンもしくはアミノ酸)との塩が挙げられる。
1つ以上の塩基性基(即ち、プロトン化され得る基)を含む本発明に従う化合物は、無機酸もしくは有機酸とのそれらの付加塩の形態で、本発明に従って使用され得る。
好適な酸の例としては、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、シュウ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、ピバリン酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、イソニコチン酸、クエン酸、アジピン酸、および当業者に公知の他の酸が挙げられる。
「薬学的に許容される」という用語は、規制機関、例えば、EMEA(欧州)、および/または、FDA(米国)、および/または動物、特にヒトにおける使用についての任意の他の国立規制機関によって承認されていること意味する。
いくつかの塩基性基を含む本発明に従う化合物は、同時に異なる塩を形成し得る。
本発明に従う化合物が分子内に酸性基および塩基性基を同時に含む場合、本発明はまた、記載の塩形態に加えて、分子内塩またはベタインを含む。
本発明に従う化合物のそれぞれの塩は、当業者に公知である通常の方法によって、例えば、溶媒または分散剤中で、有機酸または無機酸もしくは塩基とこれらを接触することによるか、または他の塩とのアニオン交換もしくはカチオン交換によって、得ることができる。
さらに、本発明は、低い生理学的適合性のために、調合薬での使用に直接好適ではないが、例えば、薬学的に許容される塩の調製もしくは化学反応のための中間体として使用され得るか、または任意の好適なインビトロアッセイなどの任意の好適な様式で、本発明に従う化合物のγ-セクレターゼ調節活性を研究するために好適な可能性のある、本発明に従う化合物の全ての塩を含む。
本発明は、さらに、本発明に従う化合物の全ての溶媒和物を含む。
本発明は、さらに、生理学的に許容されかつ切断可能な基を含み、かつ、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト、において本発明の化合物へ代謝される、本発明に従う化合物の誘導体/プロドラッグ(それらの塩を含む)を含む。
本発明は、さらに、本発明に従う化合物の代謝産物を含む。
「代謝産物」という用語は、細胞または生物、好ましくは哺乳動物において、本発明に従う化合物のいずれかから誘導される全ての分子を指す。
好ましくは、「代謝産物」という用語は、生理学的条件下で任意の細胞または生物中などに存在する分子とは異なる分子に関する。
本発明に従う化合物の代謝産物の構造は、種々の好適な方法を使用して、当業者に自明である。
一般式(I)に従う化合物は、文献において公開された方法に従うか、または類似の方法によって、調製され得る。
個々の場合の状況に依存して、一般式(I)の化合物の合成の間の副反応を避けるために、保護基を導入することによって官能基を一時的にブロックし、かつ合成の後の段階でそれらを脱保護すること、または前駆体基の形態で官能基を導入しかつ後の段階それらを所望の官能基へ変換することが、必要または有利であり得る。好適な、合成戦略、保護基および前駆体基は、当業者に公知である。
必要に応じて、式(I)の化合物は、通常の精製手順によって、例えば再結晶またはクロマトグラフィーによって精製され得る。式(I)の化合物の調製のための出発材料は、市販されているか、または文献手順に従うか、またはこれらと同様にして調製され得る。
これらは、当業者に周知のいくつかの方法による本発明に従う他の化合物の調製についての基礎として役立ち得る。
本発明はまた、医薬としての使用のための本発明の化合物に関する。化合物は上記で定義される通りであり、さらに医薬に関して、本発明の使用に関して下記に記載される実施態様(例えば、製剤化、適用、および組み合わせ)もまた、本発明のこの局面に適用される。
特に、本発明に従う化合物は、アルツハイマー病の治療に適している。
前記使用に関する詳細を、下記にさらに開示する。
前記化合物は、γ-セクレターゼ活性の調節について使用され得る。
本明細書中で使用される場合、「γ-セクレターゼ活性の調節」という用語は、γ-セクレターゼ複合体によるAPPのプロセッシングに対する効果を指す。好ましくは、それは、APPのプロセッシングの全体的な速度は、前記化合物が適用されない場合と本質的に同じままであるが、プロセッシングされる生成物の相対量が(より好ましくは、生成されるAβ42-ペプチドの量が減少されるような様式で)変化する効果を指す。例えば、異なるAベータ種が生成され得る(例えば、Aベータ-42の代わりにAベータ-38またはより短いアミノ酸配列の他のAベータペプチド種)か、または生成物の相対量が異なる(例えば、Aベータ-42に対するAベータ-40の比率が、変化し、好ましくは増加する)。
γセクレターゼ活性は、例えば、APPプロセッシングを測定することによって、例えば、生成されるAベータペプチド種のレベル、最も重要なレベルを測定することによって、測定され得る。
γ-セクレターゼ複合体はNotchタンパク質のプロセッシングにも関与することが以前示されている。Notchは、発生過程において重要な役割を果たすシグナル伝達タンパク質である(例えば、Schweisguth F (2004) Curr. Biol. 14, R129に概説される)。
治療におけるγ-セクレターゼ活性の調節のための前記化合物の使用に関して、推定される望まない副作用を避けるためには、γ-セクレターゼ活性のNotchプロセッシング活性に干渉しないことが、特に有利であると考えられる。
従って、γ-セクレターゼ複合体のNotchプロセッシング活性に対する影響を示さない化合物が好ましい。
本発明の意味の範囲内で、「Notchプロセッシング活性に対する影響」は、ある因子によるNotchプロセッシング活性の阻害または活性化の両方を含む。
Shimizu et al (2000) Mol. Cell. Biol, 20: 6913に記載される30 μMの濃度でのそれぞれのアッセイにおいて、前記因子が20未満、好ましくは10未満、より好ましくは5未満、最も好ましくは2未満である場合、化合物はNotchプロセッシング活性に対する影響を有しないと規定される。
このようなγ-セクレターゼ調節は、例えば、哺乳動物などの動物において行われ得る。例示的な哺乳動物は、マウス、ラット、モルモット、サル、イヌ、ネコである。調節はまた、ヒトにおいても行われ得る。本発明のある実施態様において、前記調節は、インビトロまたは細胞培養において行われる。当業者に公知であるように、いくつかのインビトロおよび細胞培養アッセイが利用可能である。
ウェスタンブロット分析による、細胞株またはトランスジェニック動物におけるC末端APPフラグメントの生成を測定するために有用な例示的なアッセイとしては、Yan et al., 1999, Nature 402, 533-537に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない。
インビトロγ-セクレターゼアッセイの例は、WO-03/008635に記載されている。このアッセイにおいて、好適なペプチド基質をγ-セクレターゼ調製物と接触させ、基質を切断する能力が測定される。
γ-セクレターゼ切断の種々の生成物(Aβペプチド)の濃度は、当業者に公知の種々の方法によって測定され得る。このような方法の例としては、質量分析によるペプチドの測定または抗体による検出が挙げられる。
培養細胞媒体および生物学的流体中における可溶性Aベータペプチドのプロファイルのキャラクタライゼーションに有用な例示的なアッセイとしては、Wang et al, 1996, J. Biol. Chem. 271, 31894-31902によって記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。このアッセイにおいて、特定の抗体でのAベータペプチドの免疫沈降と、マトリクス支援レーザー脱離イオン化時間飛行型質量分析での前記ペプチド種の検出および定量との組み合わせが、使用される。
ELISAによってAベータ-40ペプチドおよびAベータ-42ペプチドの生成を測定するために有用な例示的なアッセイとしては、Vassar et al, 1999, Science 286, 735-741に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる情報は、例えば、N. Ida et al. (1996) J. Biol. Chem. 271, 22908、およびM. Jensen et al. (2000) Mol. Med. 6, 291に開示されている。好適な抗体は、例えば、The Genetics Company, Inc., Switzerlandから入手可能である。抗体ベースのキットもまた、Innogenetics, Belgiumから入手可能である。
このようなアッセイにおいて使用され得る細胞としては、γ-セクレターゼ複合体を内因的に発現する細胞、およびγ-セクレターゼ複合体のいくつかまたは全てのインタラクター(interactor)を一時的または安定して発現するトランスフェクトされた細胞が挙げられる。このようなアッセイについて好適な多数の入手可能な細胞株が、当業者に公知である。ニューロンまたはグリア起源の細胞および細胞株が、特に好適である。さらに、脳の細胞および組織ならびにそれらのホモジネートおよび膜調製物が、使用されてもよい(Xia et al., 1998, Biochemistry 37, 16465-16471)。
このようなアッセイは、例えば、異なる実験条件および設定で本発明に従う化合物の効果を研究するために行われる場合がある。
さらに、このようなアッセイは、γ-セクレターゼ複合体についての機能的研究の一部として行われる場合がある。例えば、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトのγ-セクレターゼ複合体の1つ以上のインタラクター(それらの野生型形態であるか、または特定の突然変異および/もしくは修飾を有する)を、ある細胞株において発現させ、そして、本発明に従う化合物の効果を研究する場合もある。
使用されるインタラクターの突然変異形態は、ある動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトにおいて記載された突然変異形態、または該動物において以前には記載されていない突然変異形態のいずれかであり得る。
γ-セクレターゼ複合体のインタラクターの修飾は、該インタラクターの生理学的修飾、および生物系におけるタンパク質の修飾として記載された他の修飾の両方を含む。
このような修飾の例としては、グリコシル化、リン酸化、プレニル化、ミリスチル化、およびファルネシル化が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、本発明に従う化合物は、γ-セクレターゼ活性の調節用の医薬を調製するために使用することができる。
本発明は、さらに、γ-セクレターゼ活性の調節用の医薬を調製するための前記化合物の使用に関する。
γ-セクレターゼの活性は、異なる様式で調節することができ、即ち、種々のAβペプチドの異なるプロファイルが生じる。
生成されるAβ42ペプチドの相対量を減少させるγ-セクレターゼ活性の調節のための化合物の使用が、好ましい。
それぞれの投薬量、投与経路、製剤などを、以下にさらに開示する。
本発明は、さらに、高レベルのAβ42産生と関連する疾患の治療のための本発明に従う化合物の使用に関する。高レベルのAベータペプチド産生および脳における沈着を伴う疾患は、典型的に、アルツハイマー病(AD)、脳アミロイド血管症、多発脳梗塞性痴呆、拳闘家痴呆(dementia pugilistica)、またはダウン症候群、好ましくはADである。
本明細書中で使用される場合、「治療」という用語は、疾患の進行の遅延、中断、阻止、または停止が存在し得る全てのプロセスを指すように意図されるが、全ての症状の完全な除去を必ずしも示さない。
本明細書中で使用される場合、「高レベルのAβ42産生」という用語は、APPのプロセッシングにおける全体的な増加に起因してAβ42ペプチドの産生速度が増加する状態を指すか、または好ましくは、Aβ42ペプチドの産生が、野生型APPおよび非病的状況と比較して、APPプロセッシングプロファイルの修飾に起因して増加する状態を指す。
上記で概説したように、このような高Aβ42レベルは、アルツハイマー病を発病しているかまたは患っている患者の特徴である。
本発明の化合物または化合物の一部の1つの利点は、それらの増強されたCNS浸透にある場合がある。
さらに、本発明は、不活性担体との混合物中に本発明に従う化合物を含む薬学的組成物に関する。
好ましい実施態様において、本発明は、不活性担体との混合物中に本発明に従う化合物を含む薬学的組成物に関し、ここで、該不活性担体は、薬学的担体である。
「担体」という用語は、希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルを指し、これと共に前記化合物が投与される。このような薬学的担体は、水およびオイルなどの滅菌された液体であり得、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などが挙げられるがこれらに限定されない、石油、動物、植物または合成起源のものを含む。薬学的組成物が経口投与される場合、水が好ましい担体である。薬学的組成物が静脈内投与される場合、食塩水および水性デキストロースが好ましい担体である。食塩水溶液ならびに水性デキストロースおよびグリセロール溶液は、好ましくは、注射剤のための液体担体として使用される。好適な薬学的賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。必要に応じて、組成物はまた、少量の湿潤剤または乳化剤、またはpH緩衝剤を含有し得る。これらの組成物は、液剤、懸濁剤、エマルジョン、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、徐放性製剤などの形態を取り得る。組成物は、グリセリドなどの伝統的な結合剤および担体を用いて、坐剤として製剤化され得る。経口製剤は、標準担体、例えば、薬学的グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含み得る。好適な薬学的担体の例は、E.W. Martinによる「Remington's Pharmaceutical Sciences」に記載されている。このような組成物は、好ましくは精製された形態で治療的有効量の化合物を含有し、それと共に患者への適切な投与のための形態を提供するための好適な量の担体を含有する。前記製剤は、投与様式に適しているべきである。
さらに、本発明は、本発明に従う化合物を調製するための方法に関する。
本発明に従う化合物の調製についての一実施態様において、ジブロモフルオロベンゼンを、テトラヒドロフランなどの好適な非プロトン性溶媒中、アルカリ金属水素化物(典型的に、水素化ナトリウム)の存在下で、ベンジルアルコールで処理することができる。生成物は、アルカリ金属水素化物(典型的に、水素化ナトリウム)および金属ハロゲン化物(典型的に、ハロゲン化銅、好ましくは、臭化銅)の存在下で、好適なマロン酸誘導体(例えば、マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル)で処理され得る。高温での酸性溶媒(例えば、酢酸)中でのさらなる処理によって、ベンジルオキシ-ブロモフェニル酢酸エステルを得る。これを、このようなSuzukiカップリングについて当業者に公知の種々の条件下で、典型的には、溶媒(例えば、1,2-ジメトキシエタンおよび水)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム)、ならびにパラジウム化合物(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))を使用して、ボロン酸へカップリングすることができる。
必要に応じて、前記化合物を、好適な塩基(例えば、金属ジアルキルアミド、典型的には、LDA)および好適なハロゲン化物を用いて、好適な温度(典型的には、-78℃)で、テトラヒドロフランなどの好適な非プロトン性溶媒中で処理することによって、アルキル化することができる。
ベンジル保護基の除去は、このような脱保護について当業者に公知の種々の条件下で、典型的には、好適な溶媒(例えば、エタノール)中、水素の雰囲気下で、パラジウム触媒(例えば、10%パラジウム担持炭素)を使用して、達成され得る。
フェノールは、当業者に公知の種々の方法、例えば、DA Evans et al Tetrahedron Lett. (1998), 39, 2937、Hosseinzadeh R et al Synlett (2005), 7, 1101によって、ビフェニルエーテルへ変換することができる。典型的に、フェノールは、4Aモレキュラーシーブのような薬剤の存在下で、トリエチルアミンなどの第3級アミン、酢酸銅、アリールボロン酸などの金属酢酸塩、およびジクロロメタンなどの好適な溶媒を用いて処理される。
前記エステルの酸への変換は、水および他の好適な溶媒(例えば、メタノール)の存在下で、アルカリ金属水酸化物、典型的に、水酸化ナトリウムなどの塩基を使用して、行うことができる。
別の態様において、AがSである化合物を、好適な非プロトン性溶媒(例えば、N,N,ジメチルホルムアミド)中、好適な塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下で、アリールチオールでジブロモフルオロベンゼンを処理することによって調製することができる。前記生成物は、アルカリ金属水素化物(典型的に、水素化ナトリウム)および金属ハロゲン化物(典型的に、ハロゲン化銅、好ましくは、臭化銅)の存在下で、好適なマロン酸誘導体(例えば、マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル)で処理することができる。高温での酸性溶媒(例えば、酢酸)中でのさらなる処理によって、アリールチオ-ブロモフェニル酢酸エステルを得る。これを、このようなSuzukiカップリングについて当業者に公知の種々の条件下で、典型的には、溶媒(例えば、1,2-ジメトキシエタンおよび水)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム)、およびパラジウム化合物(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))を使用して、ボロン酸へカップリングすることができる。
必要に応じて、前記化合物を、好適な塩基(例えば、金属ジアルキルアミド、典型的には、LDA)および好適なハロゲン化物を用いて、好適な温度(典型的には、-78℃)で、テトラヒドロフランなどの好適な非プロトン性溶媒中で処理することによって、アルキル化することができる。
前記エステルの酸への変換は、水および他の好適な溶媒(例えば、メタノール)の存在下で塩基(例えば、アルカリ金属水酸化物、典型的に、水酸化ナトリウム)を使用して、行うことができる。
AがNHである本発明に従う化合物の調製についての別の態様において、ジブロモフルオロベンゼンを、好適な非プロトン性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、アルカリ金属水素化物(典型的に、水素化ナトリウム)の存在下で、ベンジルアルコールで処理することができる。前記生成物は、アルカリ金属水素化物(典型的に、水素化ナトリウム)および金属ハロゲン化物(典型的に、ハロゲン化銅、好ましくは、臭化銅)の存在下で、好適なマロン酸誘導体(例えば、マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル)で処理することができる。高温での酸性溶媒(例えば、酢酸)中におけるさらなる処理によって、ベンジルオキシ-ブロモフェニル酢酸エステルを得る。これを、このようなHartwig-Buchwaldカンプリングについて当業者に公知の種々の条件下で、典型的にHartwig JF in Modern Arene Chemistry, (2002) pp107-168によって記載されるような条件下で、アニリンへカップリングすることができる。
ベンジルエーテル保護基の除去は、このような脱保護について当業者に公知の種々の条件下で、典型的には、好適な溶媒(例えば、エタノール)中、水素の雰囲気下で、パラジウム触媒(例えば、10%パラジウム担持炭素)を使用して、達成され得る。
得られたヒドロキシ化合物を、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、ピリジンなどの有機塩基を使用し、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中で、トリフラートへ変換することができる。次いで、このトリフラートを、このようなSuzukiカップリングについて当業者に公知の種々の条件下で、典型的には、溶媒(例えば、1,2-ジメトキシエタンおよび水)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム)、ならびにパラジウム化合物(例えば、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0))を使用して、ボロン酸へカップリングすることができる。
必要に応じて、前記生成物を、好適な塩基(例えば、金属アルキルアミド、典型的には、LDA)および好適なハロゲン化物を用いて、好適な温度(典型的には、-78℃)で、テトラヒドロフランなどの好適な非プロトン性溶媒中で処理することによって、アルキル化することができる。
前記エステルの酸への変換は、水および他の好適な溶媒(例えば、エタノール)の存在下で、アルカリ金属水酸化物、典型的に、水酸化ナトリウムなどの塩基を使用して、行うことができる。
本発明の化合物がラセミ化合物として生成される場合、これらを、当業者に公知の方法によって、典型的にはキラルHPLCカラムを使用することによって、それらのエナンチオマーへ分離することができる。
さらに、本発明は、
a)本発明の化合物を調製する工程、
b)該化合物を含有する医薬を製剤化する工程
を含む、医薬を調製するための方法に関する。
本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、任意で他の薬学的に活性な化合物と組み合わせて、アルツハイマー病またはその症状を治療または予防するに好適である。このような追加の化合物としては、認知増強剤(cognition-enhancing drugs)、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、タクリン、ガランタミン、リバスチグミン)、NMDAアンタゴニスト(例えば、メマンチン))、PDE4阻害剤(例えば、アリフロ(Ariflo))、またはアルツハイマー病を治療もしくは予防するに好適な当業者に公知の任意の他の薬物が挙げられる。このような化合物としてはまた、コレステロール降下剤、例えば、スタチン(例えば、シンバスタチン)が挙げられる。これらの化合物を、それら自体で調合薬として、互いに混合して、または薬学的調製物の形態で、動物、好ましくは哺乳動物、そして特にヒトへ、投与することができる。
例えば、リポソーム、マイクロ粒子、およびマイクロカプセル中におけるカプセル化などの、種々の送達システムが公知であり、かつアルツハイマー病の治療またはγ-セクレターゼ活性の調節について本発明の化合物を投与するために使用することができる。
中枢神経系、好ましくは脳へ直接送達されない場合、前記薬学的化合物が血液脳関門を通過するのを可能にするような様式で、投与方法を選択および/または修飾することが有利である。
導入方法としては、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、および経口経路が挙げられるが、これらに限定されない。
前記化合物は、任意の通常の経路によって、例えば、注入、ボーラス注射、上皮または粘膜皮膚層を介しての吸収によって投与されてもよく、他の生物学的に活性な薬剤と共に投与されてもよい。
投与は、全身的または局所的であり得る。さらに、本発明の薬学的組成物を、脳室内および髄腔内注射を含む任意の好適な経路によって、中枢神経系へ導入することが望ましい場合がある。脳室内注射は、例えば、貯留槽(例えば、オンマヤ貯留槽(Ommaya reservoir))へ結合された、脳室内カテーテルによって、促進されてもよい。経肺投与もまた、例えば、吸入器または噴霧器の使用、およびエアロゾル化剤での製剤化によって、使用することができる。
別の実施態様において、前記化合物を、ビヒクル、特にリポソームにおいて送達することができる(Langer (1990) Science 249, 1527。
なお別の実施態様において、前記化合物を、制御放出システムを介して送達することができる。一実施態様において、ポンプを使用してもよい(Sefton (1987) CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14, 201;Buchwald et al. (1980) Surgery 88, 507;Saudek et al. (1989) N. Engl. J. Med. 321, 574)。別の実施態様において、ポリマー材料を使用することができる(Ranger and Peppas (1983) Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23, 61;Levy et al. (1985) Science 228, 190;During et al. (1989) Ann. Neurol. 25, 351;Howard et al. (1989) J. Neurosurg. 71, 858)。なお別の実施態様において、制御放出システムを、治療標的(即ち、脳)の近くに配置することができ、従って、全身用量の一部分のみが必要とされる(例えば、Goodson, 1984, In: Medical Applications of Controlled Release, supra, Vol. 2, 115)。他の制御放出システムは、Langer(1990, Science 249, 1527)による概説に記載されている。
好適な投与方法を選択するために、当業者はまた、他の公知の抗アルツハイマー薬について選択されている投与経路を考慮する。例えば、Aricept/ドネペジルおよびCognex/タクリン(全て、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤)は経口的に摂取され、Axura/メマンチン(NMDA受容体アンタゴニスト)は錠剤/液体としておよびi.v.溶液としての両方で発売されている。
さらに、当業者は、アルツハイマー病に対するそれらの効果を調べる臨床試験、および他の研究におけるNSAIDファミリーのメンバーの投与経路に関する利用可能なデータを考慮する。
好適な投薬量を選択するために、当業者は、前臨床および/または臨床試験において毒性でないと示され、かつ予め与えられた値に従い得るか、またはこれらから逸脱し得る、投薬量を選択する。
製剤において使用される正確な用量はまた、投与経路、および疾患または障害の重症度に依存し、そして実施者の判断および各患者の状況に従って決定されるべきである。しかし、静脈内投与についての好適な投薬量範囲は、一般的に、体重1 kg当たり活性化合物約20〜500μgである。鼻腔内投与についての好適な投薬量範囲は、一般的に、約0.01 mg/kg体重〜1 mg/kg体重である。有効な用量は、インビトロまたは動物モデル実験系から誘導される用量-反応曲線から推定してもよい。
例示的な動物モデルは、二重突然変異KM670/671NLを有するAPP695形態を含むトランスジェニックマウス系「Tg2576」である。参考文献については、例えば、特許US5877399およびHsiao et al. (1996) Science 274, 99ならびにまたKawarabayahsi T (2001) J. Neurosci. 21, 372;Frautschy et al. (1998) Am. J. Pathol. 152, 307;Irizarry et al. (1997) J. Neuropathol. Exp. Neurol. 56, 965;Lehman et al. (2003) Neurobiol. Aging 24, 645を参照のこと。いくつかの研究からの実質的なデータは、当業者に利用可能であり、これらは、選択された治療レジメンについての好適な投薬量を当業者が選択するために有益である。
「治療的有効量」という用語は、本明細書中で使用される場合、治療される疾患または障害の症状の緩和を含む、研究者、獣医、医師または他の臨床医によって求められる、組織系、動物またはヒトにおける生物学的または薬物応答を誘発する、活性化合物または薬剤の量を意味する。
本発明が、1つ以上の化合物の投与を含む共療法(co-therapy)または併用療法に関する場合、「治療的有効量」は、組み合わされた効果が所望の生物学的または薬物応答を誘発するように一緒にされた薬剤の組み合わせの量を意味する。さらに、共療法の場合、その組み合わせの各成分の量は、単独で使用される場合、治療的有効量であってもまたは治療的有効量でなくてもよいことが、当業者によって理解される。
γ-セクレターゼ活性に対する分子の効果が記載されている多数の研究が、公開されている。例示的な研究は、Lim et al. (2001) Neurobiol. Aging 22, 983;Lim et al. (2000) J Neurosci. 20, 5709;Weggen et al. (2001) Nature 414, 212;Eriksen et al. (2003) J Clin Invest. 112, 440;Yan et al. (2003) J Neurosci. 23, 7504である。
本明細書中で使用される場合、特に記載されない限り、「単離された形態」という用語は、化合物が、別の化合物との固体混合物、溶媒系、または生物学的環境から分離されている形態で存在することを意味する。
本明細書中で使用される場合、特に記載されない限り、「実質的に純粋な塩基」という用語は、単離された塩基中の不純物のモルパーセントが、約5モルパーセント未満、好ましくは約2モルパーセント未満、より好ましくは約0.5モルパーセント未満、最も好ましくは約0.1モルパーセント未満であることを意味する。
本明細書中で使用される場合、特に記載されない限り、「対応する塩形態を実質的に含まない」という用語は、式(I)の化合物を記載するために使用する場合、式(I)の単離された塩基中における対応する塩形態のモルパーセントが、約5モルパーセント未満、好ましくは約2モルパーセント未満、より好ましくは約0.5モルパーセント未満、最も好ましくは約0.1モルパーセント未満であることを意味する。
「薬学的に許容される」という用語は、有効成分の生物学的活性の効果に干渉しない非毒性材料を意味する。このような調製物は、通常、薬学的に許容される濃度の塩、緩衝剤、防腐剤、適合性担体、および任意で他の治療剤を含有してもよい。
一般的な合成の説明
以下の一般的な説明は、例示的な目的のために過ぎず、そして決して本発明を限定するようには意図されない。
A、X、R1、R2、R3、R4、R9、およびR10が式Iにおける通りでありかつYがCO2Hである前記式Iの化合物を、好適な溶媒混合物(例えば、水、テトラヒドロフラン(THF)、およびメタノール)中で、数時間室温でのNaOHとの反応を含む、標準的な酸性または塩基性加水分解条件下で、エステルIIを加水分解することによって得てもよい。例示のために、XがCHR5であるエステルIIを示すが、当業者は、エステル加水分解は、式Iにおいて規定される全てのXについて機能することを理解する。
Figure 2009544573
AがNHである化合物IIaを、典型的なBuckwaldまたはHartwi条件下で、例えば、カリウムt-ブトキシドおよび触媒、例えば、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)またはパラジウム(0) trans, trans-ジベンジリデンアセトンの存在下で、トルエン、ジオキサンまたはTHF中高温(80〜180℃の範囲)で、化合物IIIaまたはIIIbとアリールアミンとをカップリングすることによって得てもよいか、または該反応をマイクロ波反応器で行ってもよい。AがOである化合物IIbを、D. Evansら, Tetrahedron Lettters (1980, 39(19), 2937-2940に記載されるものと類似の条件において、室温で、塩基(例えば、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはトリエチルアミン)、モレキュラーシーブおよびCu(OAc)2の存在下、ジクロロメタン(DCM)中において、フェノールIIIcとアリールボロン酸とをカップリングすることから得てもよい。あるいは、AがそれぞれOおよびSである化合物IIbおよびIIcを、IIIaまたはIIIbとアリールフェノールまたはチオフェノールとのカップリング反応から調製してもよい。化合物IIbはまた、トリエチルアミンの存在下でDCM中のメタンスルホニル無水物と反応させことによってIIIcから調製してもよく、次いで得られたメタンスルホネートを、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で非プロトン性溶媒中でフェノールまたはチオフェノールと縮合させることができる。ジアリールエーテル合成についての種々の反応条件については、Rok FrlanおよびDanijel Kikkeljによる概説論文(reviw article)(Synthesis 2006, No 14, pp 2271-2285)を参照のこと。化合物IIbはまた、トリエチルアミンの存在下でDCM中のメタンスルホニル無水物と反応させることによってIIIcから調製してもよく、次いで得られたメタンスルホネートは、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、非プロトン性溶媒中でフェノールまたはチオフェノールと縮合させることができる。
化合物IIIaを、0℃でアミン(例えば、ピリジンまたはトリエチルアミン)の存在下で、DCM中、フェノールIIIcとトリフルオロメタンスルホン酸無水物との反応から得てもよい。中間体IIIbは、高温(25〜150℃の範囲)でのフェノールIIIcと、濃HCl、または濃HBr、または濃HIとの反応から得ることができる。あるいは、化合物IIIbは、PdCl2で触媒されたトリエチルアミンの存在下で、ジオキサン中でピナコールボランで対応するトリフラートIIIcを処理してアリールピナコールボロネートエステルを得て、次いでこれを、Nesmejanowら(Chem Ber. 1960, 2729)によって記載されるメタノール-水手順においてハロゲン化銅(II)で処理することによって、穏やかな条件下で得ることができる。ヨウ化アリールを与えるとJ. W. Huffmanら(Synthesis , 2005, 547)によって記載される、クロラミンTの存在下で水性THF中で、前述のピナコールボロネートエステルとNaIとを反応させることもあり得る。
Figure 2009544573
化合物IIIcは、Pd-Cの存在下でのアルコール(例えば、MeOHまたはEtOH)中での水素化による化合物IVの脱ベンジル化によって調製されてもよい。脱ベンジル化は、他の方法、例えば、DCM中BBr3、DMSO中NaCN/120〜200℃、またはDMF中LiCN/120〜200℃を用いても達成することができる。
Figure 2009544573
化合物IVは、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニルのいずれかを用いた、化合物Vのアルキル化から調製されてもよい。塩基(例えば、リチウムビス(トリスメチルシリル)アミド、ソディウムビス(トリスメチルシリル)アミド、またはリチウムジイソプロピルアミド)を用いた、-78℃で、THFまたは別の非プロトン性溶媒中での化合物Vの処理、続いての求電子体(例えば、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニル)の添加によって、アルキル化された化合物IVが得られる。
Figure 2009544573
化合物Vは、Pd(PPh3)4の存在下でのDME中の水性炭酸ナトリウムというSuzuki条件下でアリールボロン酸とカップリング反応することによって、化合物VIから調製されてもよい。同様に、前記トリフラートは、上記の条件下でボロン酸エステルへ変換され得、そして次いで、臭化アリールまたは塩化アリールとカップリングされ得、化合物Vが得られる。
Figure 2009544573
中間体化合物VIは、0℃で、1当量のピリジンの存在下、DCM中のトリフルオロメタンスルホン酸無水物と化合物VIIから調製されてもよい。
Figure 2009544573
中間体化合物VIIは、化合物VIIIのモノ-脱ベンジル化(mono-debenzylation)から調製することができる。化合物VIIIの選択的なモノ-脱ベンジル化は、Parr撹拌器中、水素雰囲気下において、Pd-C触媒の存在下で、エタノールまたはメタノール溶液中、1.1当量の塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)で処理することによって達成することができる。
Figure 2009544573
中間体VIIIは、室温で、DMF中、3,5-ジヒドロキシフェニル酢酸メチルエステル(市販されている)と臭化ベンジルおよび炭酸カリウムとの反応から、容易に調製することができる。
化合物Iは、カルボン酸基に対してキラル中心αを有し、そして2つのエナンチオマーの1つ(またはそれらの混合物、ここで、エナンチオマー過剰が存在しても存在しなくてもよい)として存在し得る。エナンチオマーIa(Rエナンチオマー)およびIb(Sエナンチオマー)を示す。純粋なエナンチオマーIaおよびIbは、キラルカラムを使用するキラル分離によって得てもよい。エナンチオマーIaおよびIbはまた、分別再結晶によりキラルアミン塩を形成することによる分割によって分離されてもよい。エナンチオマーIaおよびIbはまた、水性有機溶媒(例えば、水性DMF、DMSO、t-ブチル-エチルエーテルまたはtritonX-100水溶液)中でリパーゼ酵素(例えば、AmanoAk、AmanoリパーゼPS、AmanoリパーゼA、AmanoリパーゼM、AmanoリパーゼF-15 AmanoリパーゼG(Biocatalytics Inc製))を使用する、対応するエステルのラセミ混合物の速度論的分割(kinetic resolution)から得てもよい。
化合物Iの両方のエナンチオマーは、キラル合成から調製してもよい。化合物IaおよびIbは、過酸化水素の存在下、水性THF中、水酸化リチウムを用いて、化合物IXaおよびIXbからそれぞれキラル補助基を除去することにより、得てもよい。
Figure 2009544573
AがNHである化合物IXaおよびIXbを、典型的なBuckwaldまたはHartwi条件下で、例えば、カリウムt-ブトキシドおよび触媒Pd(OAc)2またはPd(dba)2の存在下で、トルエン、ジオキサン、またはTHF中で、化合物XaおよびXbをそれぞれアリールアミンとカップリングすることによって得てもよい。AがOである化合物IXaおよびIXbを、Pd(OAc)2およびモレキュラーシーブの存在下で、DCMおよびDMAP中で、化合物XIaおよびXIbそれぞれとアリールボロン酸とを反応させることから得てもよい。AがOまたはSである化合物IXaおよびIXbもまた、Pd(OAc)2およびモレキュラーシーブの存在下で、DCMおよびDMAP中で、XaおよびXbそれぞれとフェノールまたはチオフェノールとから得てもよい。
化合物XaおよびXbは、0℃で、アミン(例えば、ピリジンまたはトリエチルアミン)の存在下、DCM中、フェノールXIaおよびXIbと、トリフルオロメタンスルホン酸無水物との反応から得てもよい。
Figure 2009544573
Figure 2009544573
化合物XIaおよびXIbは、Pd-Cの存在下でのアルコール溶媒(例えば、MeOHまたはEtOH)中での水素化による化合物XIIaおよびXIIbそれぞれの脱ベンジル化から、調製してもよい。
Figure 2009544573
化合物XIIaおよびXIIbは、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニルを用いた化合物XIIIaおよびXIIIbそれぞれのアルキル化から調製してもよい。塩基(例えば、リチウムビス(トリスメチルシリル)アミド、ソディウムビス(トリスメチルシリル)アミド、またはリチウムジイソプロピルアミド)を用いた、-78℃でTHFまたは別の非プロトン性溶媒中での化合物XIIIaおよびXIIIbの処理、続いての求電子体(例えば、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニル)の添加によって、アルキル化された化合物XIIaおよびXIIbがそれぞれ得られる。
Figure 2009544573
化合物XIIIaおよびXIIIbは、Evansの手順によって4-ベンジル-オキサゾリジン-オンのR異性体(XVa)または4-ベンジル-オキサゾリジン-オンのS異性体(XVb)のいずれかとのカップリングによって一般的な中間体XIVから調製してもよい。中間体XIVは、塩基(例えば、トリエチルアミンまたはN-メチルモルホリン)の存在下、THF中、塩化ピバロイル、塩化オキサリルまたはクロロギ酸イソプロピルと反応させることができ、混合無水物または酸塩化物が得られ、これを次いで、THF中で、XVaまたはXVbのリチウム塩と反応させた。
Figure 2009544573
中間体化合物XIVは、水性アルコール中の塩基(例えば、メタノール水溶液中のLiOHまたはNaOH)での化合物Vのエステル加水分解から得てもよい。
合成手順
特に記載されない限り、全ての反応を不活性雰囲気下で行った。NMRスペクトルをBruker dpx400で得た。LCMSを、方法Aについて、ZORBAX(登録商標)SB-C 18,4.6×75 mm, 3.5ミクロンカラムを使用して、Agilent 1100で行った。カラム流量は1 ml/分であり、そして使用した溶媒は水およびアセトニトリル(0.1%TFA)であり、注入体積は10μlであった。波長は254および210 nmであった。方法を以下に記載する。
Figure 2009544573
略語
Figure 2009544573
Figure 2009544573
実施例
実施例(i)2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸の調製
1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼンの調製
ベンジルアルコール(9.7 mL, 94 mmol)を室温でTHF(150 mL)中のNaHの懸濁液(鉱油中60%懸濁液4.0 g, 100 mmol)へ滴下し、そして混合物を1時間室温で撹拌し、その後、1,3-ジブロモ-5-フルオロベンゼン(15.9 g, 62.5 mmol)を添加した。反応物を12時間室温で撹拌した。水を注意深く添加し、そしてTHFを減圧下で蒸発させた。残渣をイソヘキサン(×3)で抽出し、そして合わせた有機抽出物をNaOH溶液(1M aq)、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル)で精製し、1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン(14.7 g, 65 mmol)が無色液体として収率69%で得られた。
Figure 2009544573
(3-ベンジルオキシ-5-ブロモ-フェニル)-酢酸エチルエステルの調製
マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル(10.2 mL, 53.8 mmol)を、室温でジオキサン(200 mL)中のNaHの懸濁液(鉱油中60%懸濁液2.2 g, 53.8 mmol)へ滴下し、そして混合物を1時間この温度で撹拌し、その後、CuBr(7.7 g, 53.8 mmol)および1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン(9.2 g, 26.9 mmol)を添加した。反応混合物を、5時間、加熱還流した。HCl溶液(1M aq, 100 mL)を注意深く添加し、そして混合物をイソヘキサン(×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をHCl溶液(1M aq)、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル)で精製し、溶出の順番で、回収された1-ベンジルオキシ-3,5-ジブロモベンゼン(3.2 g, 9.4 mmol)が収率35%でおよび2-(3-ベンジルオキシ-5-ブロモ-フェニル)-マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル(7.2 g、1.4当量のマロン酸tert-ブチルエステルエチルエステルを含有, 10 mmol)が無色液体として収率37%で得られた。2-(3-ベンジルオキシ-5-ブロモフェニル)マロン酸tert-ブチルエステルエチルエステル(7.2 g、1.4当量のマロン酸tert-ブチルエステルエチルエステルを含有, 10 mmol)を、氷AcOH(50 mL)に溶解し、そして12時間、加熱還流した。AcOHを減圧下で除去した。残渣をNa2CO3溶液(sat. aq.)へ注ぎ、そして混合物をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮し、(3-ベンジルオキシ-5-ブロモ-フェニル-)酢酸エチルエステル(6.8 g, 9.7 mmol)が黄色液体として収率97%で得られた。
Figure 2009544573
(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステルの調製
(3-ベンジルオキシ-5-ブロモ-フェニル)-酢酸エチルエステル(2.50 g, 7.2 mmol)を、DME(25 mL)中の4-(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(1.5 g, 8.0 mmol)およびK2CO3(14.4 mmol, 2 M aq.)の溶液へ添加した。反応混合物に窒素を10分間バブリングし(bubbled)、その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(10 % wt)を添加し、そして得られた混合物を不活性雰囲気下で4時間80℃へ加熱した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和Na2CO3、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル)で精製し、(5-ベンジルオキシ-4'トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステル(2.2g)が無色ガムとして74%収率で得られた。
Figure 2009544573
2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステルの調製
LDA(THF中1.8 Mの4.5 mL, 8 mmol)の溶液を、-78℃で、THF(50 mL)中の(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステル(3 g, 7.3 mmol)の撹拌溶液へ滴下した。反応混合物を-78℃で30分間撹拌し、その後、ヨードプロパン(0.85 mL, 8.7 mmol)を滴下した。反応混合物を一晩室温へ加温した。塩化アンモニウムの飽和水溶液(10 mL)を注意深く添加し、そして残渣をEtOAcおよび水に分配した。水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル)によって精製し、2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル(2.2 g)がオイルとして収率66%で得られた。
2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸の調製
2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル(1.1 g, 2.4 mmol)を、EtOH(10 mL)に溶解し、そして水素の雰囲気下で10% Pd/C(116 mg)と共に撹拌した。19時間後、混合物をセライトで濾過し、そして真空下で濃縮し、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル(0.85 g)が無色オイルとして得られた。
トリエチルアミン(100 μL, 0.72 mmol)を、空気に対して開放状態で(open to the air)、室温にて、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル(90 mg, 0.25 mmol)、Cu(OAc)2(68 mg, 0.38 mmol)、4-フルオロフェニルボロン酸(70 mg, 0.57 mmol)、4Åモレキュラーシーブ(25 mg, 粉末状)およびDCM(2 mL)の撹拌混合物へ添加した。24時間後、反応混合物をシリカ上へロードし、そして精製し(ガソリン中0-10%酢酸エチル)、2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル(67 mg)が無色オイルとして得られた。
前記エステルをTHF(1.2 mL)に溶解し、そして6:1 MeOH/水(0.3 mL, 2 eq)中のKOHの1M溶液で処理した。65時間後、混合物を水(5 mL)で希釈し、次いで1M HCl(aq)で酸性化した。混合物を酢酸エチル(2×5 mL)で抽出し、次いで合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして真空下で濃縮し、2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸(57 mg, 90%)が淡黄色ガムとして得られた。LCMS方法A - 3.65分。
実施例(ii)2-(5-(フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸
4-フルオロフェニルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を使用して実施例1と類似の様式で、2-(5-(フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸を調製した。LCMS方法A - 3.69分。
実施例1
2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)(3,5-ビス-ベンジルオキシ-フェニル)-酢酸メチルエステル
Figure 2009544573
N2下で、(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-酢酸メチルエステル(Aldrich製, 70g, 0.385 mol)、臭化ベンジル(137 mL, 1.16 mol)、炭酸カリウム(160 g, 1.16 mol)およびDMF(1.5 L)の混合物を、一晩、室温で機械的に撹拌した。得られた反応混合物を、撹拌しながら、1.5 Lの氷-水混合物へ注いだ。沈殿物を濾過により得、そして連続的にヘプタンで洗浄し、臭化ベンジルを除去し、表題化合物(123.7 g)が褐色固体として得られ、これを次の反応のために空気乾燥させた。
Figure 2009544573
b)3-ベンジルオキシ-5-ヒドロキシ-フェニル)-酢酸エチルエステル
Figure 2009544573
10 %のPd-Cの存在下で、1 LのEtOH中の50グラム(1.38 mol)の3,5-ビス-ベンジルオキシ-フェニル)-酢酸メチルエステルおよびNaOH(6.6 g, 1.65 mol)の溶液を、1当量の水素が消費されるまでParr撹拌器中で水素化した。混合物を濃HClで酸性化し、次いで、触媒および溶媒を除去し、オイル残渣が得られた。粗生成物を、溶離剤としてEtOAC-ヘプタン(10%〜75%の勾配のEtOAc)を使用して、ISCOシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO)によって精製し、25グラム(収率65%)の表題化合物(1b)が得られた。
Figure 2009544573
c)(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-酢酸エチルエステル
Figure 2009544573
ジクロロメタン(700 mL)中の3-(ベンジルオキシ-5-ヒドロキシ-フェニル)-酢酸エチルエステル(74.4 g, 0.26 mol)の溶液へ、ピリジン(62.5 mL, 0.78 mol)を添加した。混合物を0℃へ冷却した。この冷溶液へ、内部温度を5℃未満に維持しながら、1.5時間にわたって、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(65.6 mL, 0.39 mol)を添加し、そしてさらに0.5時間0℃で撹拌した。この反応混合物を、1 N HCl(420 mL)、およびウエットアイス(wet-ice)(105 g)の混合物へ注ぎ、そして0.5時間撹拌した。水層をジクロロメタン(2×100 mL)で抽出した。合わせたフラクションを、水(2×100 mL)、飽和NaHCO3水溶液(2×100 mL)、およびブライン(2×100 mL)で洗浄した。有機物を乾燥させ(MgSO4)、そして真空下で濃縮し、赤みがかった液体(108 g)が得られ、これをさらなる精製なしに次の工程へ持ち込んだ。Calcd for C18H17F3O6S (M+H) 419.07, Found 419.1。
d)(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステル
Figure 2009544573
(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-酢酸エチルエステル(108 g, 0.26 mol)、4-(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(55.6 g, 0.29 mol)、1,2-ジメトキシエタン(1.1 L)および水性Na2CO3(2 M, 129 mL , 0.26 mol)の混合物を、10分間、室温で、N2でパージしながら、機械的に撹拌した。この系へPd(Ph3)4(480 mg, 0.42 mmol)を添加し、そして2.5時間加熱還流した(95℃)。赤褐色混合物をEtOAc(0.5 L)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(3×200 mL)およびブライン(2×200 mL)で洗浄した。有機フラクションを乾燥させ(Na2SO4)、そして真空下で濃縮した。粗混合物を、ISCOカラムクロマトグラフィーによって精製し、(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステルが得られた(107 g, 100%)。
Figure 2009544573
e)2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エン酸エチルエステル
Figure 2009544573
-78℃で、THF(50 mL)中の化合物1d(4.9g, 11.8 mmol)の溶液へ、Li[N(SiMe3)2](THF中1N, 14.2mL, 14.2mmol)を滴下した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで3-ブロモ-2-メチル-プロペン(1.25mL, 12.4mmol)を滴下した。溶液を-35℃へ徐々に加温し、そして0.5時間-35℃で撹拌した。反応物をNH4Cl飽和溶液でクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物1e(5.1g, 92%)が透明オイルとして得られた。
Figure 2009544573
f)2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸エチルエステル
Figure 2009544573
EtOH(50mL)中の化合物1e(5.1 g, 10.9mmol)、10% Pd/C(500mg)の混合物を、20時間、par撹拌器においてH2(40psi)下で水素化した。得られた反応混合物をセライトで濾過し、そして濾液を濃縮し、化合物1f(4.2g, 100%)が透明オイルとして得られた。
Figure 2009544573
g)4-メチル-2-(5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸エチルエステル
Figure 2009544573
N2下で、THF(30 mL)中の化合物1f(2.8g, 7.36mmol)およびN-フェニル-ビス-(トリフルオロメタンスルホンイミド)(3.16g, 8.83mmol)の溶液へ、Et3N(2.05mL, 14.7mmol)を添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。室温へ冷却した後、溶液を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物1g(3.7g, 98%)が無色の濃厚なオイルとして得られた。
Figure 2009544573
h)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
トルエン(1.5mL)中の化合物1g(50mg, 0.098mmol)、3,5-ジフルオロ-アニリン(20mg, 0.156mmol)、Pd(OAc)2(6.6mg, 0.029mmol)、ラセミ-2-(ジ-t-ブチルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル(35mg, 0.088mmol)およびナトリウムtert-ブトキシド(NaOt-Bu)(11.3mg, 0.12mmol)の混合物を、85℃で17時間加熱した。室温へ冷却した後、溶液をEtOAcおよびH2Oに分配した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーによって精製し、エチルエステル中間体が得られた。THF-MeOH(0.6mL-0.6mL)中の上記中間体およびNaOH(H2O中2N, 0.147mL, 0.294mmol)の混合物を、18時間撹拌し、そして濃縮した。CH2Cl2および水を添加し、そして混合物を1N HClで酸性化した。有機相を分離し、そして水相をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーによって精製し、38mg(84%, 2工程)の表題化合物が白色固体として得られた。
Figure 2009544573
実施例2
2-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、2,4-ジフルオロ-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例3
2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、3,4-ビス-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例4
2-[5-(4-イソプロピル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-イソプロピル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例5
2-[5-(4-クロロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-クロロ-アニリンおよび1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例6
2-[5-(4-フルオロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-フルオロ-アニリンおよび1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例7
2-[5-(3,5-ジクロロ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、3,5-ジクロロ-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例8
2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、2,5-ビス-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した;Calcd for C27H22F9NO2 (M+H) 564.15, Found 564。
実施例9
2-[5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例10
4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、3-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例11
4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例12
2-[5-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-クロロ-3-トリフルオロメチル-アニリンおよび化合物1gから調製した。
Figure 2009544573
実施例13
2-[5-(4-シアノ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例1に記載の条件下で、4-シアノ-アニリンおよび化合物1gから調製した。Calcd for C26H23F3N2O2 (M+H) 453.17, Found 453。
実施例14
2-[5-(4-シアノ-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-2,4-ジメチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
トルエン(1.5mL)中の化合物1g(50mg, 0.098mmol)、4-シアノ-アニリン(20mg, 0.169mmol)、Pd(OAc)2(6.6mg, 0.029mmol)、ラセミ-2-(ジ-t-ブチルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(35mg, 0.088mmol)およびNaOt-Bu(11.3mg, 0.12mmol)の混合物を、140℃で10分間、電子レンジ(300 w)で加熱した。室温へ冷却した後、溶液をEtOAcおよびH2Oに分配した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーによって精製し、エチルエステル中間体が得られた。THF(1 mL)中の上記中間体の混合物へ、KOt-Bu(THF中1M, 0.098mL, 0.098mmol)を添加した。30分間撹拌した後、MeI(42mg, 0.295mmol)を添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌し、濃縮し、そして分取TLCによって精製し、メチル化エステル中間体が得られた。表題化合物を、実施例1に記載されるのと同一の鹸化条件下で、上記中間体から調製した。
Figure 2009544573
実施例15
2-[5-(3-イソプロピル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)(3,5-ビス-ベンジルオキシ-フェニル)-酢酸メチルエステル
Figure 2009544573
無水DMF(20 mL)中の(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-酢酸メチルエステル(5 g, 27.4 mmol)を、K2CO3(11.4 g, 82.5 mmol)および臭化ベンジル(6.5 mL, 55 mmol)で処理した。得られた混合物を一晩室温で撹拌した。反応混合物へ水を添加し、そして水層をEtOAc(3 × 50 mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮し、表題化合物が褐色固体(9.82 g, 99%)として得られた。
b)2-(3,5-ビス-ベンジルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル
Figure 2009544573
THF-ヘプタン-エチルベンゼン(21.5 mL, 43.0 mmol)中のLDAの2M溶液を、窒素雰囲気下、-78℃で、THF(80 mL)中の(3,5-ビス-ベンジルオキシフェニル)酢酸メチルエステル(13.0 g, 35.9 mmol)の撹拌溶液へ、12分にわたって滴下した。温度をさらに50分間-70℃未満に維持し、次いで3-ブロモ-2-メチルプロペン(4.0 mL, 39.7 mmol)を一度に(in one portion)添加し、そして反応混合物を0℃へ加温した。2時間後、混合物を真空下で濃縮し、飽和NH4Cl水溶液(100 mL)で希釈し、そしてEtOAc(100 mL)で抽出した。有機層をブライン(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下で濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル中0-10%EtOAc)によって精製し、表題生成物が黄色オイルとして得られた(14.1 g, 94%)。
Figure 2009544573
c)2-(3-ベンジルオキシ-5-ヒドロキシ-フェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル
Figure 2009544573
10% Pd/C(Aldrich cat no 205699, 0.55 g)を、室温で、MeOH(180 mL)中の2-(3,5-ビス-ベンジルオキシフェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル(14.1 g, 33.8 mmol)およびNaOH(1.50 g, 37.5 mmol)の撹拌溶液へ添加した。撹拌をH2(1 atm.)下で1時間継続し、次いで混合物をセライトで濾過し、真空下で濃縮し、水(100 mL)中に懸濁させ、そして1M HClでpH 2へ調節した。混合物をEtOAc(2×180 mL)で抽出し;合わせた有機層をブライン(50 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下で濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル中0-30%EtOAc)で精製し、表題生成物が黄色オイルとして得られた(7.40 g, 67 %)。
Figure 2009544573
d)2-(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル
Figure 2009544573
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(3.3 mL, 10.1 mmol)を、0℃で、DCM (80 mL)中の2-(3-ベンジルオキシ-5-ヒドロキシフェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル(4.5 g, 13.8 mmol)およびピリジン(3.0 mL, 38.7 mmol)の撹拌溶液へ滴下し、次いで室温へ加温した。1時間後、混合物を1M HCl(50 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして真空下で濃縮し、表題生成物が橙色オイルとして得られた(6.10 g, 96 %)。
Figure 2009544573
e)2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル
Figure 2009544573
2-(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル(4.3 g, 9.4 mmol)、4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸(2.6 g, 13.7 mmol)、K2CO3溶液(2M, 9.4 mL)およびDME(50 mL)の混合物を、3回N2でパージし、その後、Pd(PPh3)4(400 mg, 0.3 mmol)を添加した。混合物を5時間95℃で加熱した(続いてHPLC)。反応物をEtOAc(200 mL)で希釈し、次いでNaHCO3溶液およびブラインで連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(Mg2SO4)、濾過し、そして真空下で乾燥させ、表題化合物がオイルとして得られた。残渣を、次の工程において粗製のままで使用した。
f)2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
10% Pd/C(Aldrich cat no 205699, 0.30 g)を、室温で、MeOH(75 mL)中の2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エン酸メチルエステル(2.71 g, 5.96 mmol)の撹拌溶液へ添加した。撹拌をH2(1 atm)下で2日間継続した。次いで、混合物をセライトで濾過し、真空下で濃縮し、前記化合物(1.83 g, 84%)が黄色オイルとして得られた。
Figure 2009544573
g)2-[5-(3-イソプロピル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
DCM(1 mL)中の2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(50 mg, 0.14 mmol)、3-イソプロピルフェニルボロン酸(45 mg, 0.27 mmol)、酢酸銅(26 mg, 0.14 mmol)、トリエチルアミン(57 μL, 0.4 mmol)および粉末状4Åモレキュラーシーブの混合物を、室温で2日間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:石油エーテル)によって精製し、表題化合物(32 mg, 48%)が得られた。
h)2-[5-(3-イソプロピル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
2-[5-(3-イソプロピル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(33 mg, 0.07 mmol)、THF(0.6 mL)、10% aq. LiOH(0.2 mL)およびMeOH(0.6 mL)の混合物を、30℃で3時間撹拌した。溶液を濃縮し、そして残渣をH2O(1 mL)で希釈し、次いで濃HClで酸性化した。水溶液をDCM(3×1 mL)で抽出し、そして有機層をPTFEフィルターで濾過した。溶液を真空下で濃縮し、固体残渣が得られた。固体を、逆相分取HPLC(MeCN, H2O)を使用して精製し、表題化合物(21.6 mg, 67%)が得られた。
Figure 2009544573
実施例A
2-(4'-クロロ-5-ヒドロキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、工程(e)において4-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例15工程(e-f)に記載の条件下で、2-(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペンタ-4-エン酸メチルエステル(実施例15工程(d)において調製)から、収率70%で調製した。
Figure 2009544573
実施例B
2-(3'-フルオロ-5-ヒドロキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、工程(e)において3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例15工程(e-f)に記載の条件下で、2-(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペンタ-4-エン酸メチルエステル(実施例15工程(d)において調製)から、収率73%で調製した。
Figure 2009544573
実施例C
2-(5-ヒドロキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、工程(e)において3,5-ビス-トリフルオロメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例15工程(e-f)に記載の条件下で、2-(3-ベンジルオキシ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-フェニル)-4-メチル-ペンタ-4-エン酸メチルエステル(実施例15工程(d)において調製)から、収率38%で調製した。
Figure 2009544573
実施例16
4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率43%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステルから、収率15%で調製した。
Figure 2009544573
実施例17
4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3,4,5-トリフルオロ-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3,4,5-トリフルオロ-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび3,4,5-トリフルオロフェニルボロン酸から、収率30%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3,4,5-トリフルオロ-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステルから、収率60%で調製した。
Figure 2009544573
実施例18
2-[5-(4-フルオロ-3-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-フルオロ-3-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび4-フルオロ-3-メトキシフェニルボロン酸から、収率30%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(4-フルオロ-3-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率60%で調製した。
Figure 2009544573
実施例19
2-[5-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび4-メトキシ-3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率25%で調製した。
b)2-[5-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率60%で調製した。
Figure 2009544573
実施例20
2 4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率25%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸から、収率60%で調製した。
Figure 2009544573
実施例21
4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Aにおいて調製)および3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率50%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステルから、収率90%で調製した。
Figure 2009544573
実施例22
4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Aにおいて調製)および3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率71%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例23
4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3,5-ジフルオロフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3,5-ジフルオロフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Aにおいて調製)および3,5-ジフルオロフェニルボロン酸から、収率49%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3,5-ジフルオロフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-[4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-5-(3,5-ジフルオロフェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例24
4-メチル-2-(5-フェノキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-(5-フェノキシ-4'-トリフルオロエチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)およびベンゼンボロン酸から、収率21%で調製した。
b)4-メチル-2-(5-フェノキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、4-メチル-2-(5-フェノキシ-4'-トリフルオロエチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステルから、収率83%で調製した。
Figure 2009544573
実施例25
2-[5-(4-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および4-フルオロベンゼンボロン酸から、収率43%で調製した。
b)2-[5-(4-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(4-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例26
2-[5-(3-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および3-フルオロベンゼンボロン酸から、収率26%で調製した。
b)2-[5-(3-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3-フルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例27
2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および3,5-ジフルオロベンゼンボロン酸から、収率15%で調製した。
b)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例28
2-[5-(4-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および4-メトキシベンゼンボロン酸から、収率17%で調製した。
b)2-[5-(4-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(4-メトキシ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率100%で調製した。
Figure 2009544573
実施例29
2-[5-(4-クロロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-クロロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および4-クロロベンゼンボロン酸から、収率35%で調製した。
b)2-[5-(4-クロロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(4-クロロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率83%で調製した。
Figure 2009544573
実施例30
2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例15工程(f)において調製)および3-フルオロ,5-トリフルオロメチルベンゼンボロン酸から、収率10%で調製した。
b)2-[5-(4-クロロ-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率44%で調製した。
Figure 2009544573
実施例31
2-[3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(3'-フルオロ-5-ヒドロキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Bにおいて調製)および3-トリフルオロメチルベンゼンボロン酸から、収率34%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率99%で調製した。
Figure 2009544573
実施例32
2-[3'-フルオロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[3'-フルオロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(3'-フルオロ-5-ヒドロキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Bにおいて調製)および3-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンゼンボロン酸から、収率73%で調製した。
b)2-[3'-フルオロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[3'-フルオロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率26%で調製した。
Figure 2009544573
実施例33
2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(3'-フルオロ-5-ヒドロキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Bにおいて調製)および3,5-ジフルオロベンゼンボロン酸から、収率83%で調製した。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3'-フルオロ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率40%で調製した。
Figure 2009544573
実施例34
2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Cにおいて調製)および3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル-ボロン酸から、収率35%で調製した。
b)2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率61%で調製した。
Figure 2009544573
実施例35
2-[3',5'-ビス-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[3',5'-ビス-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Cにおいて調製)および3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸から、収率60%で調製した。
b)2-[3',5'-ビス-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[3',5'-ビス-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率62%で調製した。
Figure 2009544573
実施例36
2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例15工程(g)に記載の条件下で、2-(3',5'-ビス-トリフルオロメチル-5-(3-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Cにおいて調製)および3,5-ジフルオロ-フェニルボロン酸から、収率15%で調製した。
b)2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例15工程(h)に記載の条件下で、2-[5-(3,5-ジフルオロ-フェノキシ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率45%で調製した。
Figure 2009544573
実施例37
2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-(4'-クロロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(93 μL, 0.57 mmol)を、0℃で、DCM(3 mL)中の2-(4'-クロロ-5-ヒドロキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Aにおいて調製)(150 mg, 0.38 mmol)およびピリジン(88 μL, 1.1 mmol)の撹拌溶液へ滴下した。反応物を室温へ加温し、そして1時間撹拌し、次いで1M塩酸を添加した。有機層をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フリット(frit)で濾過し、そして真空下で濃縮し、表題化合物(205 mg, 100%)が橙色オイルとして得られた。
b)2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
2-(4'-クロロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(48 mg, 0.10 mmol)、3,5-ビス-(トリフルオロメチル)-アニリン(18 μL, 0.12 mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(9.8 mg, 0.10 mmol)、Pd(OAc)2(2.5 mg, 0.01 mmol)、2-(ジ-tert-ブチルホスヒノ(butylphoshino)-1,1'-ビナフチル(3.5 mg, 0.01 mmol)およびトルエン(1 mL)の混合物を、3×10分間、130℃で、マイクロ波照射下で撹拌した。混合物をトルエン(9 mL)で希釈し、1M HCl(2×10 mL)およびブライン(10 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下で濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル-石油エーテル)によって精製し、表題生成物が無色粉末(28 mg, 44%)として得られた。質量スペクトル(ESI, m/z): 610, 612(M-H)。
c)2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-クロロ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(10 mg, 0.02 mmol)、THF(0.6 mL)、10% aq. LiOH(0.2 mL)およびMeOH(0.6 mL)の混合物を、30℃で3時間撹拌した。溶液を濃縮し、そして残渣をH2O(1 mL)で希釈し、次いで濃縮(conc)HClで酸性化した。水溶液をDCM(3×1 mL)で抽出し、そして有機層をPTFEフィルターで濾過した。溶液を真空下で濃縮し、固体残渣が得られた。固体を、逆相分取HPLC(MeCN, H2O)を使用して精製し、表題化合物(3 mg, 30%)が得られた。質量スペクトル(m/z, ESI) 598, 600(M+H)。
実施例38
2-[4'-クロロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[4'-クロロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、2-(4'-クロロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)アニリンから、収率28%で調製した。質量スペクトル(ESI-, m/z):560, 562(M-H)。
b)4-メチル-2-[4'-トリフルオロメチル-5-(4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-ビフェニル-3-イル]-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[4'-クロロ-5-(3-フルオロ-5-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率73%で調製した。
Figure 2009544573
実施例39
2-[4'-クロロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[4'-クロロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、2-(4'-クロロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび2,5-ビス-(トリフルオロメチル)アニリンから、収率35%で調製した。
b)2-[4'-クロロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[4'-クロロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率86%で調製した。
Figure 2009544573
実施例40
2-[5'-フルオロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-(3'-フルオロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(a)に記載の条件下で、2-(3'-フルオロ-5-ヒドロキシ-5'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Bにおいて調製)から、収率91%で調製した。
Figure 2009544573
b)2-[5'-フルオロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、2-(5'-フルオロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルおよび2,5-ビス-(トリフルオロメチル)アニリンから、収率100%で調製した。
c)2-[5'-フルオロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5'-フルオロ-5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率42%で調製した。
Figure 2009544573
実施例41
2-[5'-フルオロ-5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5'-フルオロ-5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、2-(5'-フルオロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例40工程(a)において調製)および4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)アニリンから、収率100%で調製した。
b)2-[5'-フルオロ-5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5'-フルオロ-5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率82%で調製した。
Figure 2009544573
実施例42
2-[5'-フルオロ-5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5'-フルオロ-5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、2-(5'-フルオロ-5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例40工程(a)において調製)および3,5-ビス-(トリフルオロメチル)アニリンから、収率97%で調製した。
b)2-[5'-フルオロ-5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5'-フルオロ-5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率46%で調製した。
Figure 2009544573
実施例43
2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)4-メチル-2-(5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(a)に記載の条件下で、2-(5-ヒドロキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル(実施例Cにおいて調製)から、収率95%で調製した。
Figure 2009544573
b)2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、4-メチル-2-(5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステルおよび3,5-ビス-トリフルオロメチル-アニリンから、収率47%で調製した。
Figure 2009544573
c)2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率66%で調製した。
Figure 2009544573
実施例44
2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、4-メチル-2-(5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステル(実施例43工程(a)において調製)および2,5-ビス-トリフルオロメチル-アニリンから、収率39%で調製した。
b)2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率40%で調製した。
Figure 2009544573
実施例45
2-[5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)2-[5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステル
Figure 2009544573
表題化合物を、実施例37工程(b)に記載の条件下で、4-メチル-2-(5-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸メチルエステル(実施例43工程(a)において調製)および4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-アニリンから、収率46%で調製した。
b)2-[5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
表題化合物を、実施例37工程(c)に記載の条件下で、2-[5-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-3',5'-ビス-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸メチルエステルから、収率83%で調製した。
Figure 2009544573
実施例46
(R)-2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
Figure 2009544573
a)5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸
Figure 2009544573
THF(1.2 L)中の(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸エチルエステル(120 g, 0.29 mol)の溶液へ、水(240 mL)、LiOH.H2O(16 g, 0.32 mol)を添加し、そして得られた混合物を16時間室温で撹拌した。溶液を濾過し、真空下で濃縮し、THFを除去した。得られた濃厚な液体を、2N HCl水溶液を添加することによってpH 2へ酸性化し、そして白色懸濁液を室温で1時間機械的に撹拌した。湿った白色生成物が濾過後に回収され、そしてEtOAc(500 mL)に溶解した。有機層を水から分離し、乾燥させ(MgSO4)、そして減圧下で濃縮し、(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸(105 g, 94%)が得られた。
Figure 2009544573
b)4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-アセチル]-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2009544573
-78℃で、THF(104 mL)中の(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-酢酸(20 g, 52 mmol)の機械的に撹拌された溶液へ、N-メチルモルホリン(NMM)(6.3 mL, 57 mmol)およびトリメチルアセチルクロリド(7.0 mL, 57 mmol)を、内部温度を-70℃未満に維持しながら添加した。この混合物を-78℃で15分間、そして0℃で1時間撹拌した。白色固体を濾別し、無水物が濾液中に得られ、これを-78℃へ冷却し戻した。別のフラスコ中で、-78℃で、THF(109 mL)中の(R)-(+)-4-ベンジル-2-オキサゾリジノン(9.6 g, 54.4 mmol)の溶液へ、内部温度を-70℃未満に維持しながら、nBuLi(ヘキサン中1.6M, 34 mL, 54.4 mol)を滴下し、そして-78℃で45分間撹拌した。この金属化キラル助剤(metalated chiral auxiliary)を-78℃で前記無水物へカニューレ挿入し(cannulated)、そして1.5時間にわたって0℃へ加温した。得られた混合物を0℃で30分間さらに撹拌し、そして過剰量の飽和NH4Cl水溶液を添加することによってクエンチした。溶液をEtOAc(200 mL)で希釈し、そして有機相を飽和NaHCO3水溶液(3×100 mL)およびブライン(2×100 mL)で洗浄した。溶液をMgSO4で乾燥させ、そして溶媒を真空下で除去した。粗材料をISCOシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、20.3 g(72%)の4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-アセチル]-オキサゾリジン-2-オンが白色固体として得られた。
Figure 2009544573
c)4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エノイル]-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2009544573
-78℃で、乾燥THF(22 mL)中の4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-アセチル]-オキサゾリジン-2-オン(6.0 g, 11.00 mmol)の無色溶液へ、内部温度を-75℃未満に維持しながら、ソディウムヘキサメチルジシラジド(sodium hexamethyl disilazide)(NaHMDS)(THF中1 M溶液, 12.11 mL, 12.11 mmol)を滴下した。得られた赤色溶液を-78℃で30分間撹拌した。これへ、温度を-75℃未満に維持しながら、3-ブロモ-2-メチルプロペン(4.44 mL, 44 mmol)を添加した。添加がほぼ完了となった際に、系は緑色へ変化した。この時点で、ドライアイス浴を迅速に取り除き、そしてウエットアイス浴で置き換え、そして添加を完了した。反応混合物を0℃で30分間さらに撹拌し、そして飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。系をEtOAC(100 mL)で希釈し、そして有機相を飽和NaHCO3水溶液(3×50 mL)で洗浄し、そして乾燥させた(MgSO4)。溶媒を真空下で除去し、そして粗混合物をISCOシリカゲルカラムによって精製し、4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エノイル]-オキサゾリジン-2-オン(6.3 g, 95 %)が得られた。
Figure 2009544573
d)4-ベンジル-3-[2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタノイル]-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2009544573
MeOH(150 mL)中の4-ベンジル-3-[2-(5-ベンジルオキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペント-4-エノイル]-オキサゾリジン-2-オン(6.7 g, 11.2 mmol)の溶液へ、10% Pd/C(670 mg, 10 w%)を添加した。黒色懸濁液を一晩45-45 psiで水素化した。混合物をセライトで濾過し、そして溶媒を真空下で除去し、比較的純粋な4-ベンジル-3-[2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタノイル]-オキサゾリジン-2-オン(5.4 g, 93 %)が得られた。
Figure 2009544573
e)トリフルオロ-メタンスルホン酸5-[1-(4-ベンジル-2-オキソ-オキサゾリジン-3-カルボニル)-3-メチル-ブチル]-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イルエステル
Figure 2009544573
ジクロロメタン(170 mL)中の4-ベンジル-3-[2-(5-ヒドロキシ-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-4-メチル-ペンタノイル]-オキサゾリジン-2-オン(32 g, 62.6 mmol)の溶液へ、ピリジン(15.0 mL)を添加した。系を0℃へ冷却した。この冷溶液へ、内部温度を5℃未満に維持しながら、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(16 mL, 94 mmol)を添加し、そして0℃でさらに0.5時間撹拌した。反応混合物を、1 N HCl(100 mL)およびウエットアイス(25 g)の混合物へ注ぎ、そして0.5時間撹拌した。水層をジクロロメタン(2×100 mL)で抽出した。合わせたフラクションを水(2×100 mL)、飽和NaHCO3水溶液(2×100 mL)、およびブライン(2×100 mL)で洗浄した。有機物を乾燥させ(MgSO4)、そして真空下で濃縮し、赤みがかった液体が得られ、これをISCOカラムクロマトグラフィーによって精製し、トリフルオロ-メタンスルホン酸5-[1-(4-ベンジル-2-オキソ-オキサゾリジン-3-カルボニル)-3-メチル-ブチル]-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イルエステル(34 g, 84%)が得られた。
Figure 2009544573
f)4-ベンジル-3-{2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタノイル}-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2009544573
シールド管(sealed tube)中におけるトルエン(38 mL)中のトリフルオロ-メタンスルホン酸5-[1-(4-ベンジル-2-オキソ-オキサゾリジン-3-カルボニル)-3-メチル-ブチル]-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イルエステル(4.84 g, 7.53 mmol)の溶液へ、2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミン(1.42 mL, 9.04 mmol)、[1,1']ビナフタレニル-2-イル-ジ-tert-ブチル-ホスファン(300 mg, 0.75 mmol)、Pd(OAc)2(169 mg, 0.75 mmol)およびKOtBu(THF中1.0 M溶液の7.53 mL, 7.53 mmol)を添加した。反応混合物を1時間120℃へ加熱した。これへ、[1,1']ビナフタレニル-2-イル-ジ-tert-ブチル-ホスファン(300 mg, 0.75 mmol)、Pd(OAc)2(169 mg, 0.75 mmol)およびKOtBu(THF中1.0 M溶液の3.77 mL, 3.77 mmol)の別の部分それぞれを添加し、そしてさらに1時間加熱した。前記系を室温へ冷却し、そして水を徐々に添加することによってクエンチした。混合物をEtOAc(3×50 mL)で抽出した。有機相を飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機フラクションを乾燥させ(Na2SO4)、そして真空下で濃縮した。粗混合物をISCOカラムクロマトグラフィーによって精製し、4-ベンジル-3-{2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタノイル}-オキサゾリジン-2-オン(2.32 g, 43%)が得られた。
Figure 2009544573
g)(R)-2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸
THF(15 mL)中の4-ベンジル-3-{2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタノイル}-オキサゾリジン-2-オン(2.55 g, 3.53 mmol)の溶液へ、水(5 mL)を添加した。前記系を0℃へ冷却した。この冷溶液へLiOH.H2O(148 mg, 3.53 mmol)および30% H2O2(1.20 mL, 10.59 mmol)を添加し、そして0℃で15分間撹拌した。過剰なH2O2を、1.5 M Na2SO3水溶液(7.06 mL, 10.59 mmol)を添加することによってクエンチし、そして10分間室温で撹拌した。有機溶媒を真空下で除去した。得られた液体を、1 N HCl水溶液を添加することによってpH = 2へ酸性化した。水層をEtOAc(3×50 mL)で抽出し、そして乾燥させた(MgSO4)。混合物を真空下で濃縮し、粗混合物が得られ、これを、ISCOシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、(R)2-[5-(2,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニルアミノ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル]-4-メチル-ペンタン酸(1.15 g, 58 %)が得られた。
Figure 2009544573
シクロオキシゲナーゼ-1およびシクロオキシゲナーゼ-2(Cox-1、Cox-2)に対する本発明に従う化合物の効果の測定
Cayman Chemical Company, Ann Arbor, MI, USA(Cat. No. 760111)によって提供された比色定量Cox阻害剤スクリーニングアッセイ(Colorimetric Cox inhibitor screening assay)を使用し、調製業者の指示書に従って、Cox-1およびCox-2の阻害を測定した。
本発明に従う化合物は、100μM濃度で<50%阻害を示す。
γ-セクレターゼ調節活性についての本発明の化合物のスクリーニング
1%非必須アミノ酸が補充された5%血清/Feを含有するGibcoによって提供されたDMEM/NUT-mix F12 (HAM)(cat no. 31330-38)において増殖されたAPP 695(野生型)を有するSKNBE2細胞(野生型)を使用して、スクリーニングを行った。
細胞をほぼコンフルエンシーまで増殖させた。
Citron et al (1997) Nature Medicine 3: 67に記載のアッセイを使用して、スクリーニングを行った。
γ-セクレターゼ活性に対する選択された本発明の化合物のIC50値
活性範囲:10〜100uM
2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸;(実施例I)
2-(5-(フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸;(実施例ii)
Figure 2009544573
Figure 2009544573
インビボ有効性の実証
本発明のAβ42降下薬を、ヒトなどの哺乳動物においてまたはマウス、ラット、もしくはモルモットなどの有効な動物モデルにおいてADを治療するために使用した。前記哺乳動物はADと診断されていなくてもよく、または、ADについて遺伝的素因を有していなくてもよく、しかし、ADに苦しむヒトにおいて見られるものに類似する様式でAβを過剰産生しそして最終的にAβを沈着させるようなトランスジェニックであり得る。
Aβ42降下薬は、任意の標準的な方法を使用して任意の標準的な形態で投与され得る。例えば、しかしこれらに限定されないが、Aβ42降下薬は、経口的にまたは注射によって摂取される液剤、錠剤、またはカプセル剤の形態であり得る。Aβ42降下薬は、血液、血漿、血清、脳脊髄液(CSF)、または脳中におけるAβ42のレベルを顕著に低下させるに十分である任意の用量で投与され得る。
Aβ42降下薬の急性投与によってインビボでAβ42レベルが低下されるかどうかを測定するために、非トランスジェニックげっ歯類、例えば、マウスまたはラットが使用され得る。または、「Swedish」変異体を含むAPP695を発現する2〜3月齢のTg2576マウスが、使用され得、または、ヒトアミロイド前駆体タンパク質の臨床的突然変異体(clinical mutant)[V717I]のニューロン特異的発現を伴う、Dr. Fred Van Leuven(K.U.Leuven, Belgium)および共同研究者によって開発されたトランスジェニックマウスモデル(Moechars et al., 1999 J. Biol. Chem. 274, 6483)。前記シングルトランスジェニックマウスは、脳におけるβ-アミロイド(Aβ)の自発的な、漸進的な蓄積を示し、最終的には海馬台、海馬および皮質内におけるアミロイド斑を生じる。この年齢の動物は、脳において高レベルのAβを有するが、検出可能なAβ沈着はない。Aβ42降下薬で処置したマウスを検査し、そして未処置もしくはビヒクルで処置したものと比較し、そして可溶性Aβ42および総Aβの脳レベルを、標準的な技術によって、例えば、ELISAを使用して定量する。処置期間は、数時間から数日まで変化し得、そしていったん効果の開始の時間的経過が確立され得ると、Aβ42降下の結果に基づいて調節される。
インビボでのAβ42降下を測定するための典型的なプロトコルを示すが、それは、検出可能なAβのレベルを最適化するために使用され得る多くのバリエーションのうちの1つに過ぎない。例えば、化合物のアリコートがDMSO(最終製剤体積の1/10に等しい体積)に溶解され、ボルテックスされ、そしてさらにPBS中10 %(w/v)ヒドロキシプロピルβシクロデキストリン(HBC, Aldrich, Ref No 33,260-7)溶液で希釈(1:10)され得、その後、それらは20秒間超音波処理される。
Aβ42降下薬は、屠殺および分析の3〜4時間前に与えられる単回経口用量として投与されてもよく、または、数日にわたって与えられ得、そして最終用量が与えられた3〜4時間後に、動物は屠殺される。
血液を屠殺時に採取する。採血は、ケタラール(Ketalar)(ケタミン)、ロンプン(Rompun)(キシラジン2%)およびアトロピンの混合物(2:1:1)での麻酔の間に心臓穿刺(heart puncture)を用いて行い、そしてEDTA処理した採取チューブに採取する。血液を4℃で5分間4000gで遠心分離し、そして血漿を分析のために回収する。
マウスをケタラール(Ketalar)(ケタミン)、ロンプン(Rompun)(キシラジン2%)およびアトロピンの混合物(2:1:1)で麻酔し、そして4℃の生理学的血清でトランスカーディアリーに(trans-cardially)洗い流す。
脳を頭蓋から切除し、そして前頭(coronal)/前頭(frontal)面で切断して菱脳および前脳を分離する。小脳を切除する。正中線矢状切断(midline sagital cut)を使用することによって、前脳を左半球と右半球とに均等に分割する。
1つの半球を直ちに液体窒素中に浸漬し、そして生化学アッセイのためのホモジナイゼーションまで、-70℃で保存する。
ポッター(Potter)、ガラス管(洗剤フリー、2 cm3)、およびメカニカルホモジナイザー(650 rpm)を使用して、脳をホモジナイズする。プロテイナーゼ阻害剤(50 ml Tris/HCl緩衝液当たり1錠剤、CompleteTM, Roche, Mannheim, Germany)を含む、6.5×1/2脳重量の体積の新たに調製した20 mM Tris/HCl緩衝液(pH 8.5)を、ホモジナイゼーション緩衝液として使用する。
サンプルを-70℃から液体窒素を含むサンプルホルダー中へ移し、そしてホモジナイゼーション前に数秒間ベンチにおいてインキュベーションすることによって、個々のサンプルをそれぞれ予め加温する。ホモジネートをBeckman遠心分離機チューブTLX中に集め、そして遠心分離前に氷上に集める。2つのサンプル間で、ポッター(Potter)およびガラス管を、洗剤を含まない蒸留水で注意深くリンスし、そして吸収ペーパーで乾燥させる。
サンプルを、予め冷却された超遠心分離機(Beckman, Mannheim, Germany)中で、4℃にて48000 rpm(135.000×g)で1時間20分間、遠心分離する。上澄み(分泌されたAPPおよびアミロイドペプチドを含有する可溶性フラクション)を、ペレット(高齢のマウスの場合における斑に関連する(plaque-associated)アミロイドペプチドおよび膜結合APPフラグメント含有する膜フラクション)から分離する。
小さな逆相カラム(C18-Sep-Pack Vac 3ccカートリッジ, Waters, Massachusetts, MA)を真空システムに搭載し、そして0.1%トリフルオロ酢酸中80%アセトニトリル(A-TFA)で、続いて0.1%TFAで2回洗浄する。次いで、サンプルを適用し、そしてカラムを5%および25%A-TFAで連続的に洗浄する。アミロイドペプチドを75%A-TFAで溶出し、そして溶出液を氷上の2 mlチューブ中に回収する。溶出液を一晩スピードバック濃縮機(speedvac concentrator)(Savant, Farmingdale, NY)中で凍結乾燥させ、そしてELISAキットと共に提供された240 μlのサンプル希釈剤中に分解する(resolved)。
前記脳ホモジネートの可溶性フラクション中のヒトAβ-42の量を定量するために、市販の酵素免疫測定法(ELISA)キットを使用する(h Amyloid β42 ELISA high sensitive, The Genetics Company, Zurich, Switzerland)。製造業者のプロトコルに従ってELISAを行う。手短に言えば、標準(合成Aβ1-42の希釈物)およびサンプルを、タンパク質結合能を有しない96ウエルポリプロピレンプレート(Greiner bio-one, Frickenhausen, Germany)において調製する。1000、500、250、125、62.5、31.3および15.6 pg/mlの最終濃度を有する標準希釈物ならびにサンプルを、ELISAキットと共に提供されたサンプル希釈剤中で、60 μlの最終体積へ調製する。サンプル、標準およびブランク(50 μl)を、選択的抗Aβ抗体複合体(ビオチン化検出抗体)と共に、抗-Aβコーティングされたポリスチロールプレート(前記抗原のC末端を選択的に認識する捕捉抗体)へ添加し、そして4℃で一晩インキュベートし、抗体-アミロイド-抗体-複合体を形成させる。翌日、ストレプトアビジン-ペルオキシダーゼ-複合体を添加し、続いて、30分後、TMB/過酸化物混合物を添加し、基質を着色生成物へ変換させる。この反応を硫酸(1M)の添加により停止し、そして色強度を、450 nmフィルターを備えるELISAリーダーでの測光によって測定する。サンプルのAベータ含有量の定量は、合成Aβ1-42で作成された標準曲線と吸光度を比較することによって得られる。
このようなモデルにおいて、未処置の動物と比較して、少なくとも20%のAβ42降下が有利である。
インビボデータ
4時間時点での経口用量30mg/kg
Figure 2009544573
前述の説明は、例示目的のために提供した実施例を用いて、本発明の原理を教示しているが、本発明の実施は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入る全ての有用な変形、適応および/または修飾を包含することが理解される。
上記の説明において開示された全ての刊行物は、その全体が、参照により、本明細書中に組み込まれる。

Claims (20)

  1. 以下の一般式(I)を有する化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩:
    Figure 2009544573
    式中、
    Aは、O、NH、Sであり;
    Xは、結合または基-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、互いに独立して、H;基CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、tert-C4H9より選択されるアルキル;C2H3、i-C3H5、n-C3H5、n-C4H7、i-C4H7、sec-C4H7より選択されるアルケニルからなる群より選択され;ここで、該アルキル基または該アルケニル基のいずれにおいても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得るか;または、R5、R6は、それらが結合されている炭素原子と共に、3〜6個のC原子を有する、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは非置換の、環を一緒に形成してもよく、かつこれは、該環内に、基N、SまたはOからの1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、かつこのヘテロ原子は、複数のヘテロ原子が存在する場合、同一であっても異なっていてもよく;
    R1、R2、R3およびR4は、独立して、
    Figure 2009544573
    ;置換および非置換のC1〜C4-アルキル、ならびに置換および非置換のC1〜C4-アルコキシからなる群より選択され、かつここで、C1〜C4-アルキル基およびC1〜C4-アルコキシ基の両方の置換基は、F、Cl、Br、I、CF3より選択され;
    R7、R8、R8aは、独立して、H;C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルからなる群より選択され、ここで、C1〜C4-アルキル;ヘテロシクリル;およびC3〜7シクロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびCF3からなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で置換されてもよく;
    Yは、カルボキシ基-C(O)OHまたは置換もしくは非置換のテトラゾール基であり;
    R9、およびR10は、独立して、H、F、またはCF3である。
  2. AがOまたはNHであり;
    Xが-CR5R6であり、ここで、R5およびR6は、独立して、H、CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、およびtert-C4H9からなる群より選択され;ここで、該アルキル基のいずれにおいても、1つ以上のH原子が、OH、F、Cl、BrおよびIからなる群より独立して選択される1つ以上の置換基で任意で置換され得るか;または、R5、R6は、それらが結合されている炭素原子と共に、シクロプロピル環を一緒に形成し;
    R1、R2、R3およびR4は、独立して、H、OH、C(1〜4)アルキル、C(1〜4)アルコキシ、-N(CH3)2、-SO2CH3、CN、OCF3、-C(O)CH3、OCH3、CF3、F、およびClからなる群より選択され;ここで、該C(1〜4)アルキルおよびC(1〜4)アルコキシは、I、Br、F、およびClからなる群より選択される1、2、または3つの置換基で独立して置換されてもよく;
    YがCO2Hである
    請求項1記載の化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
  3. Xが-CR5R6であり、ここで、R5およびR6がH、CH3、C2H5、i-C3H7、n-C3H7、i-C4H9、n-C4H9、sec-C4H9、またはtert-C4H9である、
    請求項2記載の化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
  4. R1およびR2が、独立して、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、およびCNからなる群より選択され;
    R3およびR4が、独立して、H、CF3、F、およびClからなる群より選択され;
    R9がHまたはFであり;
    R10がHである
    請求項3記載の化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
  5. 2-(5-(4-フルオロフェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸;
    2-(5-(フェノキシ)-4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-3-イル)-ペンタン酸
    からなる群より選択される化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩。
  6. 以下からなる群より選択される化合物、ならびにそれらの溶媒和物、水和物、エステル、および薬学的に許容される塩:
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
    Figure 2009544573
  7. 医薬としての使用のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
  8. γ-セクレターゼの調節用の医薬の調製のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物の使用。
  9. 高レベルのAβ42産生と関連する疾患の治療用の医薬の調製のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物の使用。
  10. アルツハイマー病の治療用の医薬の調製のための、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物の使用。
  11. 不活性担体との混合物中に請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を含む、薬学的組成物。
  12. AがOである請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を調製するための方法であって、以下の工程を含む、方法:
    a)ジハライドフルオロベンゼン化合物、好ましくはジブロモフルオロベンゼンを、アルカリ金属水素化物の存在下で、ベンジルアルコールで処理する工程;
    b)生成物を、アルカリ金属水素化物および金属ハロゲン化物の存在下で、好適なマロン酸エステル誘導体で処理する工程;
    c)酸性溶媒中で処理する工程;
    d)ボロン酸誘導体へカップリングする工程;
    e)ベンジルエーテル保護基を除去する工程;
    f)得られたヒドロキシ化合物をトリフラートへ変換し、かつボロン酸へカップリングする工程;
    g)任意で、得られた化合物をアルキル化する工程;
    h)ベンジル保護基を除去する工程;
    i)フェノールをビフェニルエーテルへ変換する工程;
    j)エステルを酸へ変換する工程;
    k)任意で、ラセミ混合物をエナンチオマーへ分割する工程。
  13. アルカリ金属水素化物を好適な塩基で置き換え、かつベンジルアルコールをアリールチオールで置き換えることを除いて、請求項12記載の工程を含む、AがSである請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を調製するための方法。
  14. AがNHである請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を調製するための方法であって、以下の工程を含む、方法:
    a)ジハライドフルオロベンゼン化合物、好ましくはジブロモフルオロベンゼンを、アルカリ金属水素化物の存在下で、ベンジルアルコールで処理する工程;
    b)前記生成物を、アルカリ金属水素化物および金属ハロゲン化物の存在下で、好適なマロン酸エステル誘導体で処理する工程;
    c)酸性溶媒中で処理する工程;
    d)アニリンへカップリングする工程;
    e)ベンジルエーテル保護基を除去する工程;
    f)得られたヒドロキシ化合物をトリフラートへ変換し、かつボロン酸へカップリングする工程;
    g)任意で、得られた生成物をアルキル化する工程;
    h)エステルを酸へ変換する工程;
    i)任意で、ラセミ混合物をエナンチオマーへ分割する工程。
  15. a)請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を調製する工程;および
    b)該化合物を含有する医薬を製剤化する工程
    を含む、医薬を調製するための方法。
  16. 治療的有効量の請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を哺乳動物へ投与することを含む、γ-セクレターゼの調節について哺乳動物を治療する方法。
  17. 治療的有効量の請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を哺乳動物へ投与することを含む、高レベルのAβ42産生と関連する疾患を哺乳動物において治療する方法。
  18. 治療的有効量の請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物を哺乳動物へ投与することを含む、哺乳動物におけるアルツハイマー病を治療する方法。
  19. 実質的に純粋な塩基としての、請求項1記載の化合物。
  20. 単離された形態の、請求項1記載の化合物。
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