JP2009543214A - 画像特徴を意識した画像欠陥除去 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】局所的画像特性を使用して、画像内のいずれの潜在的欠陥が補正されるべきかを判断するシステム、方法、及び技法が提供される。代表的な一実施の形態では、画像内の潜在的欠陥は、そのエッジの鮮明度に基づいて特定され、種々の潜在的欠陥の強度の測定値が計算される。次に、潜在的欠陥の強度の測定値は、補正される画像欠陥を特定するために、このような潜在的欠陥のすぐ近傍における、画像の一定の局所的特性を考慮して評価される。
【選択図】図1
Description
加えて、このような既存の技法は、多くの場合、特に、このような低コントラストの欠陥がより暗い領域に位置している場合に、低コントラストの欠陥を分離するのが非常に不得手であり、このような技法の本来的な限界により、多くの場合、このような欠陥を頻繁に見落とすか、又は、画像特徴を欠陥として頻繁に分類を誤るかの二者択一に直面する。
代表的な一実施の形態では、画像内の潜在的欠陥は、そのエッジの鮮明度に基づいて特定され、種々の潜在的欠陥の強度の測定値が計算される。
次に、潜在的欠陥の強度の測定値は、補正される画像欠陥を特定するために、このような潜在的欠陥のすぐ近傍における、画像の一定の局所的特性を考慮して評価される。
本発明のより完全な理解は、特許請求の範囲、及び、添付の図面に関する好ましい実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって得ることができる。
この点について、画像内の欠陥は、たとえば、写真プリント上のひっかき傷の結果の場合もあるし、又はスキャナプラテン上のほこり、インク、若しくは毛髪の結果の場合もある。
換言すれば、エッジは、ピクセル値の突然の変化が生じる境界をマークするものである。
実際の画像のコンテキストでは、このようなエッジ又は境界は、多くの場合、「画像特徴」と呼ばれる。
以下の論述では、エッジは、欠陥エッジであろうと画像特徴であろうと、多くの場合、「特徴」と呼ばれる。
すなわち、2つの異なる領域間のピクセル値の変化に関して、それらの領域間で遷移領域の幅がどれくらい狭いのかを示す。
たとえば、非常に鮮明なエッジの場合、変化全体を2つの隣接するピクセル間で観察することができる(すなわち、真のエッジは、3つのピクセルにわたるピクセル境界に正確に含まれない。ただし、その場合でも、傾きは2ピクセルである)。
他のエッジは、たとえば、4〜5ピクセルにわたって、幾分、より段階的な変化を示す。
これらのエッジは、適度な高解像度画像の場合、依然として肉眼にはかなり鮮明に見える。
たとえ画像特徴の全体のコントラストが欠陥のコントラストよりも大きくなる可能性があっても、画像特徴は、通例、より大きな度合いのブラーを示す。
より具体的には、画像特徴は、欠陥エッジについてよくある段差状の変化ではなく、通例、グレイレベルプロファイルの直線的で単調な変化を有する。
この差は、画像特徴が、多くの場合、複数のブラーを受けるということに起因する可能性が最も高い。
たとえば、多くの場合、最初のブラーリング段階は、写真が撮影されたカメラの光学素子によって引き起こされる。
また、デジタル写真撮影の場合、圧縮及びノイズ除去等のさまざまな画像後処理ステップがあり、さらなる量のブラーリングを引き起こす。
最後に、写真がスキャンされる時は、スキャナ光学素子によってブラーリングが引き起こされる。
したがって、これらの特徴は、非常に鮮明な段差状のエッジを有する傾向がある。
より具体的には、好ましい実施形態では、潜在的欠陥は、それらの潜在的欠陥のエッジの鮮明度に少なくとも部分的に基づいて検出され、各欠陥の強度は、好ましくは、対応する潜在的欠陥のエッジの鮮明度、及び、潜在的欠陥の背景に対するその潜在的欠陥のコントラストの双方を反映する。
具体的には、この技法は、2つの異なる構造要素を有するトップハット変換を適用することによって取得された2つの極大値マップを比較し、また、2つの異なる構造要素を有するトップハット変換を適用することによって取得された2つの極小値マップも比較する。
画像X[m,n]のグレイ値拡張
次に、SのJ×K領域内のすべてのシフトにわたる最大値が結果として選ばれる。画像拡張(たとえば、対称的なもの)が、Xの境界エリアに使用される。
グレイ値の拡張及び侵食の二重性を使用すると、
ここで、
たとえば、S=定数=0の特定の場合には、上記2つの演算は、領域[j,k]⊂S上の最小値及び最大値、すなわち、
グレイ値のオープニングは、
グレイ値のクロージングは、
二重性を使用すると、
クロージング演算子は、極小値の検出に適していることが知られている。
したがって、暗い欠陥(すなわち、それよりも明るい背景に対する)の検出にはクロージング演算子が使用される。
これとは対照的に、オープニング演算子は、極大値の検出に適しており、したがって、明るい欠陥(すなわち、それよりも暗い背景に対する)の検出にはオープニング演算子が使用される。
Ydark(X[m,n],S)=(X・S)[m,n]−X[m,n]、及び
Ybright(X[m,n],S)=X[m,n]−(XoS)[m,n]
として計算される。
Ydark(X[m,n],S)は、極大値と、対応する局所的な背景レベルとの間の差分を反映することに留意されたい。
同様に、Ybright(X[m,n],S)は、極小値と、対応する局所的な背景レベルとの間の差分を反映する。
換言すれば、これらは、一般的に、局所的な特徴コントラストのマップと考えることができる。
同様の考慮は、明るい欠陥(すなわち、それよりも暗い背景に対して)の場合にも適用される。
しかしながら、このような手法の欠点は、この手法が、欠陥と、線分及びさまざまなテクスチャ等の本来的な画像特徴との区別を行わないということである。
たとえば、L. Joyeux、S. Boukir、B. Besserer、O. Buisson著「Reconstruction of Degraded Image Sequences. Application to Film Restoration」(Image and Vision Computing, 19, 2001, pp. 503-516)に論述されているように、ピラミッド形状の構造要素が使用される。
より具体的には、好ましい実施形態では、以下のような2つの別個の構造要素、すなわち、
ここで、tは、たとえば1〜10の範囲にある経験的に選択されたパラメータである。発明者のこれまでの経験では、本技法は、特に、tに使用される正確な値の特徴の影響は受けにくい。
逆に、同じ構造要素が、クロージングを計算するのに使用されるとき、マスクパターンの反転したものが見つかった箇所を特定する。
したがって、S1は、それらの背景とのコントラストを最も強く有する孤立した1ピクセルスポットを見つける傾向があるが、任意の線分及びエッジセグメントも特定する。
また、S2も、それらの背景とのコントラストを有する1ピクセルスポットを見つける傾向があるが、このようなスポットが、3つの隣接するピクセルにわたってピクセル値の直線的な変化を示す場合に、いっそう大きな規模の結果を提供する。
同様に、S2は、エッジも特定し、このようなエッジが、3つの隣接するピクセルにわたってピクセル値の直線的な変化を示す場合に、いっそう大きな規模の結果を提供する。換言すれば、S1及びS2は、エッジ鮮明度の異なるレベルに対して異なる応答を有するマスクとして機能する。
結果のトップハット変換は、このように、コントラストの関数だけでなくエッジ鮮明度の関数でもあり、特徴の強度の全体の測定値を提供する。特徴の鮮明度に対するトップハット変換の感度は、構造要素S1及びS2のいずれが使用されていたかによって決まる。
dY=|Y(X[m,n],S1)−Y(X[m,n],S2)|
非常に鮮明な特徴は、一般に、双方のトップハット変換にほぼ同じように現れる。
これとは対照的に、単調でブラーのあるエッジプロファイルを示す特徴は、第2の構造要素S2が使用されたときに、第1の構造要素S1で取得された同じ特徴と比較してより強く現れる。
対応するdY値が所定のしきい値TdY(たとえば、1グレイレベル)よりも小さい特徴は、非常に鮮明であり、したがって、ほこり、ひっかき傷、又は他の或るタイプの欠陥に対応すると考えられる。
換言すれば、これらは、局所的な特徴コントラストのTdYしきい値処理マップである。
本発明の本実施形態では、(各欠陥の強度の測定値と共に潜在的欠陥を特定する)しきい値処理された
実際には、異なるサイズの欠陥を特定するには、構造要素を追加することが有益である可能性がある。
すなわち、この技法は、コントラストが十分大きいという条件で、欠陥の境界(非常に鮮明なエッジを有する)を特定することができるが、欠陥の内部(ほとんど変化を有しないか、又は、少なくとも全般に鮮明な変化を何ら有しない)を特定することはできない。
したがって、異なるサイズの欠陥を特定するには、他のいくつかの処理ステップが一般に望ましい。
1つの手法は、最大の構造要素が、予想される最大の欠陥を検出することができる、多数の異なるサイズの構造要素を使用することである。
代替的な一手法は、以下でより詳細に説明するように、原画像のいくつかのバージョン、すなわち、原画像のいくつかの異なる解像度に適用される上記2つの構造要素を使用することである。
たとえば、次に大きなスケールでは、2つの構造要素は、好ましくは、ゼロから成る2×2矩形行列(rectangle)を含み、その次に大きなスケールでは、2つの構造要素は、好ましくは、ゼロから成る4×4矩形行列を含み、以下同様である。
したがって、本処理は、異なるスケールに関して(すなわち、異なる潜在的欠陥サイズについて)繰り返すことができ、2つの構造要素は、各スケールにおいて使用される。
一般的に言えば、本実施形態は、単一のスケールのみを考慮する。後述する他の実施形態は、異なるサイズの欠陥を検出するために考慮すべき事項をより詳細に対処する。
しかしながら、本発明によれば、さまざまな異なるエッジ検出技法及びさまざまな鮮明度測定値のいずれかをこの目的のために利用できることに留意すべきである。
この点について、本発明による技法は、たとえば異なるパラメータを有する2つ以上の異なるエッジ検出器を代わりに使用することができる。
たとえば、この目的のために、さまざまな度合いの平滑化を有する微分フィルタを画像12に適用することができる。
このような局所的な画像解析は、本来的な画像特徴と欠陥との弁別をさらに改善するのに使用されると共に、疑わしい欠陥に関する処理を調整するのにも使用される。
本発明の好ましい実施形態では、局所的な画像特性が計算され、それらの局所的な画像特性を使用して、特徴に依存したしきい値マップが生成される。
最後に、このようなマップは、暗い(又は明るい)欠陥のマップ15
次の論述は、この技法の背後にある一定のヒューリスティクスを解説している。
この点について、より明るい領域に現れる暗い欠陥は、より暗い領域に現れる同じ明るさの欠陥よりも知覚されるコントラストが高い。
したがって、本発明の一般的なルールとして、しきい値は、明るいエリアほど高く設定される。
このヒューリスティクスは、潜在的欠陥を誤って分類した可能性があるあらゆる可能性に基づくのではなく、人間の知覚(人間視覚モデルHVS)にのみ基づいていることに留意する。
換言すれば、このヒューリスティクスは、人間の知覚の一定の特性に依拠して、一定の状況において誤差のより大きなマージンを提供する。
加えて、このようなエリアでは、一般に、本来的な画像特徴を欠陥として誤って分類する確率はより高くなる。
この後者の考慮すべき事項は、潜在的欠陥のマップ15を生成する際に生じた可能性がある誤差に対応することを対象とする。
上記理由の双方により、本発明の一般的なルールとして、非常にビジーなエリアでは、しきい値は、平坦で平滑なエリアよりも高く設定される。
したがって、ルミナンスに加えて、局所的領域全体にわたる全体のピクセル変化(たとえば、分散)が考慮され、また、局所的領域内の直接的変化(たとえば、局所的勾配等のピクセルごとの変化)の或る複合測定値も考慮される。
換言すれば、ピクセル変化の2つの空間スケールが、各局所的領域内で考慮される。
局所的領域それ自体は、好ましくは、検出モジュール14でエッジを特定するのに使用された領域よりも大きくなるように定義される(後者は、一般に、幅が2〜3ピクセルにすぎない)。
一般に、他の統計的記述子を同様に(又は代わりに)使用することができる。
たとえば、ビジーで、テクスチャを含むか又はエッジを含むエリアを検出するために、局所的な尖度及び疎性を使用することができる。
本実施形態の第3のパラメータは、局所的勾配の絶対値の合計である。より具体的には、導関数の単純なゼロ次近似
まず、しきい値の初期値T0が設定される。この値は、ユーザがインタラクティブに入力することもできるし、実証的研究に基づいて事前に設定することもできる。次に、鮮明なエッジ、すなわち、欠陥のマップ15
ここで、
Cσは、たとえばユーザによって定義された所望の検出レベルに反比例する定数である。
Cσの一般的な値は、1〜6である。
たとえば、T0が事前に20に設定されていたが、
他方、あまりにも多くの誤った検出が見られる場合、これは、Cσの値をより高く設定することによって解決することができる。
本実施形態では、この補正は、上述したヒューリスティクスに基づいており、上記で言及した3つのパラメータの値(すなわち、平均局所ルミナンスレベル、局所的分散、及び、局所的勾配の絶対値の合計)に依存する。
より具体的には、本実施形態では、局所的なブロック依存しきい値は、
TB(S1)=Tmin(S1)[1+C1μB+C2sB+C3gB]、及び
TB(S2)=Tmin(S2)[1+C1μB+C2sB+C3gB]
によって定義される。
ここで、C1、C2、及びC3は、経験的に求められる定数である。
好ましくは、これらの定数は、それらの対応するパラメータを正規化するように選ばれる。
たとえば、C1、C2、及びC3は、1/max(μB)、1/max(sB)、及び1/max(gB)、にそれぞれ比例して選ぶことができる。
代替的な実施形態では、パラメータの非線形関数が代わりに使用される。これらの関数は、たとえばHVSモデルに基づいて定義することができる。
したがって、2つの構造要素のマップを結合することによって、欠陥Λの最終マップ22が取得される。
好ましくは、これは、欠陥の2つのマップ
複数のスケールが上記のように処理された場合、複数の複合欠陥マップΛi(各異なる解像度iにつき1つ)が、マップの対応する対から生成される。
これらの複数の異なるマップΛiは、次に、平均化、又はピクセル単位の最大値の選択、すなわち、
或いは、欠陥が2値シンボル(たとえば、欠陥の場合に1、欠陥がない場合に0)を使用して特定されていた場合、マップは、ピクセル単位のブール「OR」演算子を使用して結合することができる。
いずれにしても、任意のスケールで所与のピクセルについてしきい値を超える場合、そのピクセルは、補正される欠陥とみなされるべきである。
具体的には、最終マップ22内の欠陥に対応する原画像12内のピクセルは、周囲のピクセルデータに基づく画像データに置換される。
しかしながら、本発明は、単に周囲のピクセルデータの平均を使用するのではなく、好ましくは、画像データの任意の方向的な傾向を保存する、方向感受性の置換技法を使用する。
したがって、たとえば、欠陥が、原画像12の特徴エッジ上に生じている場合、置換画像データは、好ましくは、そのエッジを維持する。
これらは、以下で対処される。
まず、点接続性の問題に対処するために、欠陥ピクセルのマップ22が拡張される(ただし、他の方法を代わりに使用することもできる)。
スキャンされた画像ピクセルは、マップ22の対応するエントリーが非ゼロの値を有する場合に、欠陥として特定される。
次に、暗い欠陥の場合、これらの欠陥ピクセルは、画像12のクロージングからの対応するピクセルに置換される。
明るい欠陥の場合、欠陥として特定されたピクセルは、画像12のオープニングからの対応するピクセルに置換される。
すなわち、
Xdark([m,n]∈D)=(X・S)([m,n]∈D)、及び
Xbright([m,n]∈D)=(XoS)([m,n]∈D)
となる。
ここで、Dは、欠陥ピクセル、すなわち、Λの非ゼロの値のピクセル、の部分集合であり、S2が、好ましくはSの代わりに使用される。Dに含まれない、X内のピクセルは、変化しないままである。
原画像は、欠陥ピクセルが上述したように置換されると、その後、再構成画像27として出力される。
より具体的には、図2は、上述したS1構造要素を使用する一例の画像(図示せず)のトップハット変換50を示し、図3は、上述したS2構造要素を使用する同じ画像のトップハット変換51を示している(すなわち、共に単一のゼロ値の中央ピクセルを有する)。
上述したように、変換50及び51の双方は、画像特徴(たとえば、特徴52〜54)を示す。
しかしながら、これらの画像特徴は、幾分、ブラーリングされ、それによって、構造要素S2のパターンとより密接にマッチングするので、変換50よりも変換51ではるかに強くなっている。
同時に、欠陥61〜64が、変換50及び51の双方で全く同一に現れている。
すなわち、使用される2つの構造要素は、欠陥62又は欠陥64のいずれかのすべてをキャプチャするほど十分大きなものではない。
実際には、輪郭であっても、コントラストが十分高くない限り、キャプチャされていない可能性がある。
2つの変換50と51との差分を取り、次いで、指定されたしきい値よりも小さな対応する差分値を有する変換マップ(50又は51のいずれか)のあらゆるピクセルをゼロにした後の結果の欠陥マップ22Aを図4に示す。
構造要素のより大きな対による処理の結果、図5に示す欠陥マップ22Bが得られる。図から分かるように、欠陥61及び63のいずれもこの欠陥マップ22Bにおいてキャプチャされないが、欠陥62及び64の双方は、この場合、それらの全体がキャプチャされる。
しかしながら、たとえばブール「OR」演算又は算術演算(たとえば、最大化(max)又は平均化)を使用して、2つの欠陥マップ22A及び22Bを結合することにより、すべての欠陥61〜64が十分特定される。
各バージョンは、異なる解像度を有する。次に、上記技法の1つが、各異なる解像度に適用され、結果が結合される。
したがって、このような処理モジュールは、この実施形態では、概略のみが論述される。
各バージョンは、異なる解像度を有する。これは、たとえば、ダウンサンプリング・平均演算を原画像に適用し、それに続いて、再帰的なダウンサンプリング・平均演算を各結果の画像に適用することにより行うことができる。
或いは、画像は、ウェーブレット変換技法やウェーブレットパケット技法等のマルチスケール変換に基づいていくつかの解像度で作成することもできるし、他の任意の技法に基づいて作成することもできる。
上述した異なるスケールでの処理と同様に、異なる欠陥マップΛi'が、各解像度iで生成される。
この場合も、このような変換は、ピクセル値を反復すること、補間すること、又は変換ベースの技法(たとえば、ゼロ詰め)を使用すること等による任意の既知の技法を使用して行うことができる。
その結果、たとえば、ピクセル単位で、平均化するか、最大値を取るか、又はブール「OR」演算子を使用するといった、上述した技法のいずれかを使用して結合できる一組の欠陥マップΛiが得られる。
この実施形態では、この場合も、それぞれが異なる解像度を有する、原画像12の複数のバージョン86が、マルチグリッド変換処理モジュール85で生成される。
しかしながら、直前の実施形態と異なり、この実施形態では、各結果画像は、(図1に示す)システム10で原画像12が処理された方法と同一に処理され、その結果、複数の再構成画像が、再構成処理モジュール24によって出力される。
次に、解像度が変換された画像は、たとえば、ピクセルごとの算術演算(平均化等)を使用して、又は、ピクセル単位で、以下の優先順位に従って異なる画像から画像データを選択して、結合される。
この優先順位とは、(i)ピクセルデータが、画像のいずれにおいても置換されていない場合、最も高い解像度の画像からピクセルデータを選択すること、又は、(ii)そうでない場合には、ピクセルデータが置換されたすべての画像にわたって、置換された画像データに対して算術演算を行うか、若しくは、置換された画像データの関数を別の方法で計算すること(たとえば、単純な平均若しくは画像の解像度に基づく加重平均)である。
後者の技法の目標は、欠陥がみつかったので画像データが置換されたという前提のもとで、可能な限り、置換された画像データを使用することである。
いずれにしても、最終結合画像27が出力される。
これらの手法のいずれも採用されず、且つ、構造要素の最小の対しか利用されない場合、多くの場合、より大きな欠陥の周辺しか検出されないことになる。
このような場合、一般に、欠陥のエッジが特定された後に、あらゆる内部ピクセルを特定するための追加の処理を含めることが望ましい。
本発明の欠陥マップは、他の目的にも同様に利用できることに留意されたい。
たとえば、本発明による処理を含むスキャナドライバソフトウェアを、複数のスキャンにわたって特定された欠陥のロケーションの経過を追跡するように構成することができる。
次に、欠陥が、同じロケーションで繰り返し再発する場合、スキャンプラテンをクリーニングすべきであることをユーザに自動的に通知することができる。
より特定的な実施形態では、汚染粒子が存在すると思われる場所のマップがユーザに提供される。
しかしながら、同様に上述したように、本発明の一定の実施形態では、ユーザには、たとえば、欠陥サイズ、欠陥コントラスト、欠陥検出レベル、又は再構成品質を指定することによって、技法のいくつかのパラメータを変更する能力が提供される。
その上、半自動モードでは、ユーザには、欠陥が目に見える画像領域におおまかにマーキングする能力も提供することができる。
一般的に言えば、本明細書で説明した方法及び技法のほぼすべては、汎用コンピュータシステムを使用することで実施することができる。
このようなコンピュータは、通常、たとえば、共通バスを介して互いに相互接続された以下のコンポーネントの少なくともいくつかを含む。
そのコンポーネントは、1つ又は複数の中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他のデバイスとインターフェースすると共に1つ又は複数のネットワークに接続するための入出力ソフトウェア及び回路部(本発明の多くの実施形態では、1つ又は複数のネットワークは、インターネット又は他の任意のネットワークに接続する)、ディスプレイ(陰極線管ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機発光ディスプレイ、高分子発光ディスプレイ、又は他の任意の薄膜ディスプレイ等)、他の出力デバイス(1つ又は複数のスピーカ、ヘッドホンセット、及びプリンタ等)、1つ又は複数の入力デバイス(マウス、タッチパッド、タブレット、タッチ検知式ディスプレイ、又は他のポインティングデバイス;キーボード、マイクロホン、及びスキャナ等)、マスストレージユニット(ハードディスクドライブ等)、リアルタイムクロック、着脱可能ストレージ読み出し/書き込みデバイス(RAM、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、光ディスク等からの読み出し用及びそれらへの書き込み用等)、並びにモデム(これも、好ましくは、ダイヤルアップ接続を介してインターネット又は他の任意のコンピュータネットワークに接続する)である。
動作時に、上記方法をこのような汎用コンピュータによって遂行される範囲で実施するためのプロセスステップは、通常、最初は、マスストレージ(たとえば、ハードディスク)に記憶され、RAMにダウンロードされ、次いで、RAMからCPUによって実行されることになる。
一方、タスクのサイズ及び複雑度に応じて、さまざまなタイプのコンピュータを使用することができる。
適したコンピュータには、スタンドアロンであるか、ネットワークに配線接続されているか、又はネットワークに無線接続されているかにかかわらず、メインフレームコンピュータ、マルチプロセッサコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、及び、PDA、無線電話、又は他の任意の電気機器若しくはデバイス等のさらに小さなコンピュータが含まれる。
加えて、汎用コンピュータシステムを上述したが、代替的な実施形態では、専用コンピュータが代わりに(又は追加して)使用される。
詳細には、上述した機能のいずれも、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせで実施することができ、特定の実施態様は、既知のエンジニアリングトレードオフに基づいて選択される。
この点について、当該技術分野で既知のように、上述した機能は、主として、固定論理ステップを通じて実施され、したがって、プログラミング(たとえば、ソフトウェア若しくはファームウェア)、論理コンポーネント(ハードウェア)の適切な配列、又はそれらの2つの任意の組み合わせを通じて達成できることに留意されたい。
このような媒体には、例として、磁気ディスク、磁気テープ、CD ROM及びDVD ROM等の光学的可読媒体、PCMCIAカード等の半導体メモリ等が含まれる。
各場合において、媒体は、小型ディスク、ディスケット、カセット等のポータブルアイテムの形態を取る場合もあるし、コンピュータに設けられたハードディスクドライブ、ROM、又はRAM等の比較的大きなアイテム又は固定アイテムの形態を取る場合もある。
しかしながら、電子処理、光処理、生物学的処理、及び化学処理の任意の組み合わせを利用するコンピュータ等、他の任意のタイプのコンピュータを代わりに使用できることが理解されるべきである。
本発明のいくつかの異なる実施形態が上述され、このような各実施形態は、一定の特徴を含むものとして説明されている。
しかしながら、当業者には理解されるように、任意の単一の実施形態の論述に関連して説明された特徴は、その実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態のいずれにも同様に含めることができ、さまざまな組み合わせで構成できることが意図されている。
しかしながら、いくつかの場合には、特定のコンポーネント若しくはモジュールを完全に不要にするか、新しいコンポーネント若しくはモジュールの追加を必要とするか、又は、その双方を行い、一般に、所望に応じて、機能を任意の異なるモジュール又はコンポーネント間に分散し直すことができる。機能の正確な分散は、当業者に理解されるように、好ましくは、本発明の具体的な実施形態に関する既知のエンジニアリングトレードオフに従って行われる。
したがって、本発明は、図面に示し上記で説明した正確な実施形態に限定されるものではない。そうではなく、本発明の精神から逸脱しないこのようなすべての変形は、本明細書に添付した特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲内にあるものとみなされることが意図されている。
12・・・スキャン画像
14・・・欠陥検出
15・・・潜在的欠陥及び強度のマップ
17・・・局所的画像解析−しきい値マッピング
19・・・局所的特徴を意識した処理
22・・・最終検出マップ
24・・・画像再構成
27・・・再構成画像
80・・・システム
85・・・マルチグリッド変換
86・・・複数の解像度
88・・・検出マップ結合
90・・・システム
92・・・画像結合
Claims (10)
- 画像から欠陥を除去する方法であって、
画像を取得すること、
エッジ鮮明度に基づき、前記画像内の潜在的欠陥を特定すること、
異なる前記潜在的欠陥の強度の測定値を求めること、
前記画像内の異なる位置の局所的特性を計算すること、
前記潜在的欠陥のすぐ近くの前記画像の前記局所的特性を考慮して前記潜在的欠陥の前記強度の測定値を評価することにより、画像欠陥を特定すること、及び
前記画像欠陥に対応する画像データを、前記画像欠陥の周囲の画像データに基づいて置換すること、
を含む方法。 - 前記局所的特性は、局所的なピクセル値の変化の測定値を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記局所的特性は、局所的な近傍のエッジの広がりの測定値を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記潜在的欠陥及び前記強度の測定値は、第1の構造要素でトップハット変換を行うこと、第2の構造要素でトップハット変換を行うこと、及び、それらの結果を比較することによって特定される、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の構造要素及び前記第2の構造要素は、ピラミッド形状である、請求項4に記載の方法。
- 異なる解像度の前記画像のコピーを取得するステップと、
前記異なる解像度について、(i)潜在的欠陥を特定するステップ、(ii)強度の測定値を求めるステップ、及び(iii)画像欠陥を特定するステップを遂行するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 前記画像データを置換するステップは、複数の再構成画像を取得するように前記異なる解像度のそれぞれについて遂行され、前記方法は、前記再構成画像を単一の補正された画像に結合するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
- 前記局所的特性は、前記潜在的欠陥のエッジを特定するのに使用されるものよりも大きな局所的領域に基づいて計算される、請求項1に記載の方法。
- 前記画像データの前記置換は、前記画像欠陥の周囲の前記画像データの方向的なパターンに基づく、請求項1に記載の方法。
- 前記潜在的欠陥を特定するステップは、エッジの鮮明度に基づいて異なる結果を生成する複数の異なるマスクで前記画像を処理することを含む、請求項1に記載の方法。
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