JP2013200298A - 樹脂組成物中の島部の分散性評価方法および樹脂組成物中の島部の分散性評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から迅速かつ定量的に分散性を評価する方法を提供する。
【解決手段】海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための方法であって、(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップとを有している。
【選択図】図1
【解決手段】海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための方法であって、(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップとを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像処理を用いた、海島構造となった樹脂組成物中の島部の分散性評価方法、およびその方法を用いた樹脂組成物中の島部の分散性評価装置に関するものである。
従来、樹脂組成物では、ベースとなる樹脂成分に複数種の成分を混錬させ、海島構造とさせることで特性を向上させている。混錬された成分が海島構造を有する場合、その島部の大きさ、分散状態が特性に与える影響は大きい。従って、樹脂組成物の設計において、島部の分散性の良否を定量的に評価することは重要となる。また、近年の技術開発スピードを鑑みると、その評価も迅速に行うことが要求される。
島部の分散性の良否を評価する手法としては、顕微鏡により得られた画像を比較観察する方法が挙げられる。画像の比較観察による評価では、観察者によって判断に差異が生じてしまい、かつ、定量的に評価できないという問題点があった。また、画像中の島部を手作業で計測した場合、定量的に評価することができるが、計測に膨大な時間を要してしまい、評価を迅速に行えないという問題点があった。
かかる問題を解決するために、顕微鏡を用いた観察画像から島部の面積、形状、空間配置を画像処理により評価する方法が考えられている(例えば非特許文献1参照)。さらに、顕微鏡を用いた観察画像が不鮮明であったり、ノイズが多い場合にローパスフィルター処理などの事前処理を行うことが知られている。しかし、樹脂組成物中の島部の分散性を評価する際に顕微鏡画像において特に必要とされる、解析精度を左右する解析前処理(ノイズ除去)については知られていない。
また、汎用の画像解析ソフトでは、平均化処理、ぼかし処理、メディアン処理、波形解析処理などのノイズ除去処理機能が搭載されていることが多い。しかし、それぞれの処理は個々別々であり、どの処理をどのように行うことが海島構造を持つ顕微鏡画像のノイズ除去に最適であるかについては知られていない。
特許文献1には、1画素中に複数の物体が存在する画像情報から画像を抽出することにより、粒子などの物体の分散状態を画像処理により定量化する方法について記載されている。しかし、顕微鏡画像では必要となるノイズ除去のための解析前処理、粒子直径と組み合わせた分散性評価方法については言及されていなかった。
特許文献2には、荷電粒子顕微鏡画像における不規則な輝度変化成分を抽出し、該成分の強度、発生割合を推定することにより、誤抽出の割合が指定割合以下となる2値化しきい値を算出する方法について記載されている。しかし、2値化前の原画像中のノイズを除去する手法については言及されていなかった。
特許文献3には、原画データをマスク処理する際に用いる最適なマスク画像データを生成することができる画像処理方法について記載されている。しかし、2値化処理後の画像をマスク画像としているため、コントラストが明瞭でない顕微鏡画像において、該手法ではノイズ除去が困難であり、問題点があった。
「ポリマーアロイ基礎と応用 第2版」高分子学会編 東京化学同人、p.156
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から、ノイズを含まない島部のみを正確に抽出し、島部の直径、占有面積を数値データとして出力することにより、迅速、かつ定量的に分散性を評価する方法、およびその方法を用いた装置を提供することである。
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の評価方法および、評価装置を用いることにより、樹脂組成物中の島部の分散性の良否を顕微鏡画像から迅速、かつ定量的に評価することが可能であることを見いだした。
本発明の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法およびその装置は、以下の構成を有するものである。
すなわち、
(1)海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための方法であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を有していることを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(2)読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする(1)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(3)島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする(1)、(2)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(4)入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(5)入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(6)電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(4)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(7)海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための装置であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を具備し、分散性評価結果を出力することを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(8)読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする(7)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(9)島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする(7)、(8)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(10)入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(11)入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(12)電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(10)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
である。
すなわち、
(1)海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための方法であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を有していることを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(2)読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする(1)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(3)島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする(1)、(2)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(4)入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(5)入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(6)電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(4)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
(7)海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための装置であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を具備し、分散性評価結果を出力することを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(8)読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする(7)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(9)島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする(7)、(8)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(10)入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(11)入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
(12)電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする(10)に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
である。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明は上述のごとく構成したので、ノイズを含まない島部のみを正確に抽出し、島部の分散性を定量的に評価することができる。
本発明の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法、およびそれを用いた装置(以下、分散性評価方法、分散性評価装置と称する)は、CPUやメモリや外部記憶装置や表示装置や入力装置などを備えた一般的な構成の電子計算機であるコンピュータを用いている。
図1に本発明の一実施形態による分散性評価方法のフロー図を示す。また、図2に分散性評価装置の構成図を示す。
以下、本発明を下記の一実施形態に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
第一に、元画像である顕微鏡画像を入力する。
顕微鏡画像としては、走査型電子顕微鏡画像、透過型電子顕微鏡画像、光学顕微鏡画像などが挙げられる。元画像は、海島構造が確認される画像であれば、特にその形態に限定はない。例えば、金属元素により染色した試料を電子顕微鏡により撮像した画像、成分中に含まれる元素の種類により画像のコントラストをつけ電子顕微鏡により撮像した画像、溶解度差を利用し、一成分のみ試料中から除去した試料を電子顕微鏡により撮像した画像、特性X線を利用し特定元素に特定の色調を付与し撮像した画像、屈折率差を用いて色調を異ならせた光学顕微鏡画像などが挙げられる。本発明を好適に実施するためには、入力する画像は海部、島部の2層に分離される画像を用いるのがよい。
第二に、入力された元画像をグレースケールに変換し、読み込むステップについて説明する。
ここで、グレースケールとは、画像を白から黒までの明暗だけ(輝度情報)で表現し、色の情報を含まない画像のことを示す。灰色を表現する階調に特に限定はなく、256階調(白黒含む、いわゆる8ビット)、65536階調(白黒含む、いわゆる16ビット)などを用いることができる。ただし、階調が増えると、画像処理の計算時間が長くなるため、256階調を用いることが好ましい。色情報を含まないグレースケール画像に変換することにより、第三のステップであるローパスフィルタ処理を好適に行うことができる。なお、元画像が白黒画像、グレースケール画像であった場合は、このステップを実施せずに、第三のステップを行うことができる。
第三に、読み込んだ画像からローパスフィルタをかけたローパスフィルタ処理画像を作成するステップについて説明する。
ここでローパスフィルタ処理画像とは、元画像においてエッジを鈍らせた画像(平滑化した画像)のことをいう。ローパスフィルタ処理画像の作成時の処理方法としては、平均化処理、ぼかし処理、メディアン処理、波形解析処理などが挙げられる。平均化処理では、基点画素から指定した範囲の周辺画素の平均の値をそのまま画素値とする。ぼかし処理では、基点画素と周辺画素とを足し合わせ、超過した重みに従って除算する。メディアン処理では、周辺画素を参照分類し、その結果の中央値をそのまま画素値とする。波形解析処理では、画像を輝度情報のみのグレースケールにして、その輝度情報を2次元フーリエ変換する。フーリエ変換の結果は、周波数帯域毎の強度を示す係数となり、これは、低周波が画像の概要(いわゆる海部)、高周波が画像のエッジ(島部の境界、画像上の段差など)に相当する。このうち、低周波を取り出した画像データがローパスフィルタ処理画像となる。顕微鏡画像を用いた場合、平均化処理、波形解析処理がノイズとなる成分の除去を好適に行うことができる。
また、ローパスフィルタ処理画像を作成する場合、元画像を縮小した後、平滑化し、元画像と同じ寸法に拡大する処理を行うと、ノイズとなる成分の除去率が高いフィルタ処理を行うことができるので、更に好適に用いられる。島部の直径が1μm以上の場合、元画像を縦横のアスペクト比は同一で、3〜10%の大きさに縮小し、1μmより小さい場合、10〜30%の大きさに縮小すると、更に除去率が高いフィルタとすることができる。縮小、拡大処理では、画像補間を用いない場合と、画像補間を用いる場合が挙げられる。ノイズとなる成分を除去するフィルタ処理を行うという観点からは、画像補間を用いる方がよい。画像補間法としては、バイリニア法、バイキュービック法などが挙げられる。バイリニア法とは、周辺4画素の輝度値から、線形に輝度補間を行う。バイキュービック法では、周辺16画素の輝度値から3次関数を用いて補間する。バイキュービック法の方が画像の荒れが少なく、得られるローパスフィルタ処理画像の精度が高くなる、つまり、ノイズ成分を除去できる確率が上がるため、バイキュービック法を用いる方が好ましい。なお、元画像を縮小した後、平滑化し、元画像と同じ寸法に拡大する処理を施したフィルタ処理画像を作成した場合の分散性評価方法の一実施形態のフロー図を図3に示す。
第四に、読み込んだ画像とローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップについて説明する。
まず、読み込んだ画像とローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、その差分画像を得ることにより、白色はより白く、黒色はより黒くする画像を得ることができる。これにより、島部の未抽出、または島部としてノイズ成分を誤抽出する確率を低下させることができる。次に、閾値を設定し、グレースケール画像を白黒の2値画像に変換する。閾値の値として、特段の指定はないが、島部をもらさず同一色とできる値を用いるのが好ましい。
第五に、2値化した画像から島部のみを抽出するステップについて説明する。
島部の内部に全体とは異なる色(例えば、島部を白で表示した場合、内部に黒表示がある)がある場合は、クロージング処理を行うと、より島部のみを抽出することができる。クロージング処理とは、島部の周りの画素を膨張させる処理である。膨張させる前から一体であった場所は変化させず、離れていた場所のみを膨張させる。この際、膨張させる画素数を指定することができる。これにより、その画素数分島部と同色部となる。
また、島部を抽出する場合、抽出する条件を設定することが好ましい。この条件としては、島部の最大面積、最小面積を指定し、この範囲外のものはノイズとして除去する方法が挙げられる。島部の面積範囲が限定される場合にはノイズ成分を除去することができる確率が高くなり、有効に用いることができる。また、島部の真円度を条件とする方法が挙げられる。真円度は、(島部の面積/島部の界面)×係数とし、真円の場合1となるように規格化した数値を用いることができる。円形に分散する成分であれば、これにより、ノイズ成分を除去することができる確率が高くなる。さらに、画面4辺に接する島部を抽出しないことを条件とすることもできる。これは、4辺に接する島部は全体が画像中に入っていない可能性が高く、この部分を解析結果に含めると、解析精度を下げてしまうからである。
最後に、分離された島部の直径、分散性を算出するステップについて説明する。
第五ステップにより、島部を抽出させ、その島部の数値データを出力させる。島部の出力データとしては、島部の重心位置、島部の面積、島部の真円度、島部の分散性などが挙げられる。この中で、島部の分散性を評価するためには、島部の面積、島部の分散性を用いて評価することが好ましい。
島部の直径は、円近似により、島部の面積から直径を算出する方法、島部の面積、真円度からだ円近似により算出する方法などがあり、島部の形態により、選択することが好ましい。
分散性は、抽出した島部を1画素ずつ膨張させ、当該膨張した島部の全周を構成する各画素が隣接の膨張した島部と接する位置を検出し、当該検出した位置を連続的に結ぶことにより、各々の島部が占有する面積を算出する方法が挙げられる。これを島部の占有面積と称する。これは、島部が均一に配置していれば、その占有面積分布はシャープになり、島部が不均一に配置していれば、占有面積分布は広がりを持つことになる。
出力された島部の直径の分布、および、占有面積分布(分散性)から、分散性を定量的に評価することができる。また、本評価方法を用いることにより、分散性を迅速に、定量的に評価することができる分散性評価装置を構成することができる。
本発明は、海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から、島部の直径、占有面積を数値データとして出力することにより、定量的に分散性を定量的に評価する方法、およびその方法を用いた装置を提供するものである。
Claims (12)
- 海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための方法であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を有していることを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。 - 読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
- 島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
- 入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
- 入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
- 電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価方法。
- 海島構造となった樹脂組成物の顕微鏡画像から島部の分散性を評価するための装置であって、
(A)入力した画像をグレースケール画像として読み込むステップと、
(B)読み込んだ画像からローパスフィルタ処理画像を作成するステップと、
(C)読み込んだ画像と(B)にて作成したローパスフィルタ処理画像との減算処理を行い、閾値を用いて2値化するステップと、
(D)2値化した画像から島部のみを抽出するステップと、
(E)分離された島部の直径、分散性を算出するステップと
を具備し、分散性評価結果を出力することを特徴とする樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。 - 読み込んだ画像を縮小し、平滑化処理した後、読み込んだ画像と同じ寸法に拡大処理することによって得られる画像をローパスフィルタ処理画像とすることを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
- 島部のみを抽出する条件として、島部の最大面積、最小面積、真円度を用いることを特徴とする請求項7、8のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
- 入力した画像が電子顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
- 入力した画像が光学顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
- 電子顕微鏡の画像が走査型電子顕微鏡の画像であることを特徴とする請求項10に記載の樹脂組成物中の島部の分散性評価装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2013
- 2013-01-23 JP JP2013010037A patent/JP2013200298A/ja active Pending
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