以下、添付図面に例示されている実施例である本発明の複数の実施形態を詳細に説明する。図面中、同一または類似な部分を示すために可能な限り同一の参照符号を付する。
なお、本発明で使われる用語は、当該技術分野における一般的な技術用語に対応するが、必要に応じて出願人が任意に選定した用語もあり、その場合には以下の部分において詳細にその意味を説明する。したがって、出願人によって定義された用語は、定義されたその意味によって理解されることが好ましい。
本発明でいう「記録媒体」は、データが記録されている記録媒体または記録可能な全ての媒体を意味し、例えば、光ディスク、磁気テープなど記録方式に関らず全ての媒体を包括する意味である。より具体的には、CD、DVD、BD、HD−DVD、NFR(Near Field Recording)ディスクなどの様々な光ディスクが、上記の記録媒体として使用可能である。
「管理領域」は、記録媒体の管理情報を記録する特定の領域を意味する。記録媒体には様々な管理領域を割り当てることができる。本発明の説明の便宜上及びより深い理解を得るために、本発明の管理領域の例として、ディスク(または、欠陥)管理領域(Disc (or defect)Management Area:「DMA」)と臨時DMA(temporary DMA:「TDMA」)を使用する。DMAとTDMAは、記録媒体についての欠陥情報及び/または記録管理情報を提供する。記録媒体は、その種類及びフォーマットによって、DMAとTDMAを両方とも含んでも良く、両方のいずれか一つのみを含んでも良い。
TDMAには記録媒体がクローズ(close)、またはファイナライズ(finalize)される以前の管理情報が記録され、DMAには記録媒体がクローズされる時の最終的な管理情報が記録される。
本発明でいう「欠陥リスト(Defect List:DFL)」は、記録媒体の記録/再生動作中に発生または検出された欠陥に関する管理情報を含む特定のリストを意味する。この欠陥リストは管理領域に保存可能である。例えば、TDMAは、ディスク使用中、すなわち、ディスクがクローズされる前に検出される欠陥に関する情報を含む臨時欠陥リスト(temporary DFL:TDFL)を保存することができ、一方、DMAは、ディスクがクローズされる時の欠陥に関する管理情報を含む欠陥リストを保存することができる。このDMAに保存された管理情報は、記録媒体に対する最終の管理情報となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る記録媒体の構造を示す図である。本発明の説明の便宜上及びより深い理解を得るために、記録層が4つあるディスクを挙げて説明するが、本発明は、1つ以上の記録層を有するいずれの記録媒体にも適用可能であることに留意する必要がある。
図1を参照すると、ディスク内の4つの各記録層は、ディスク内周から、内周ゾーン(Inner Zone)、データゾーン(Data Zone)及び外周ゾーン(Outer Zone)に区分される。データゾーンには、ユーザーデータが記録されるユーザーデータ領域(User Data Area)と、ディスクの欠陥管理のためのスペア領域(Spare Area)としてISA(Inner Spare Area)及びOSA(Outer Spare Area)とが割り当てられる。ただし、スペア領域は必要に応じてデータゾーンに割り当てられなくても良い。
内周ゾーン及び外周ゾーンには、管理領域であるDMAが割り当てられる。例えば、各記録層の内周ゾーンはDMA2及びDMA1を備え、外周ゾーンはDMA3及びDMA4を備えることができる。
なお、1回のみ記録可能なディスクでは、その特性上、これらのDMAの他に、ディスク使用中の欠陥管理情報が保存されるTDMAをさらに備えることができる。TDMAが割り当てられる位置と、DMAとTDMAの具体的な関係については、図6を参照して後述する。
「欠陥管理情報」は、ディスクの記録/再生動作中に発生または検出される欠陥に関する情報を意味する。欠陥管理情報は、管理領域に記録可能である。
特に、上記の欠陥管理情報は、管理領域に保存された欠陥リストに記録可能である。例えば、欠陥管理情報は、ディスク内に発生した欠陥領域の一例である欠陥クラスタ(defective cluster)の位置情報及び当該欠陥領域を代替する代替領域(replacement area)の位置情報を含むことができる。また、欠陥管理情報は、欠陥領域の欠陥タイプを表す特定の情報を含むことができる。
様々な欠陥タイプ、例えば、RAD(Re-allocatable (or re-allocated) Defect)タイプ、NRD(Non-Re-allocatable Defect)タイプ及びPBA(Possibly Bad Area)タイプを用いることができる。RADタイプは、代替アドレス(replacement address)が割り当てられた欠陥領域を識別する。NRDタイプは、欠陥と表示されるが、欠陥領域のために割り当てられる代替アドレスなしに欠陥領域を識別する。PBAタイプは、欠陥の存在する可能性があり、かつ信頼性(reliability)が確認されなければならないディスク上の領域を示す。
また、RADタイプの欠陥領域上のオリジナルデータは、スペア位置(spare location)及び/または代替位置(replacement (alternative) location)に記録され、RADタイプは、第1のRADタイプと第2のRADタイプとに区分される。
第1のRADタイプの欠陥領域に関する情報は、欠陥リストに登録される。第2のRADタイプの欠陥領域上のオリジナルデータは、元来の位置(original location)つまり欠陥領域に記録され、欠陥領域についての代替位置はスペア領域にのみ割り当てられる。
説明の便宜上及びより深い理解のため、以下では、NRDタイプまたはRADタイプの欠陥管理情報を第1の欠陥管理情報とし、PBAタイプの欠陥管理情報を第2の欠陥管理情報として説明する。
なお、上記の欠陥タイプは、ディスクのカテゴリーによって上記とは異なるタイプに定義されても良い。1回のみ記録可能なディスクにおける欠陥タイプは、RAD(Re-allocated Defect)タイプと、CRD(Contiguous Re-allocated Defect)タイプと、NRD(Non-Re-allocated Defect)タイプとに分類することができる。この場合、RADタイプは、代替アドレス(replacement address)が割り当てられた単一の欠陥領域または上書き領域を識別し、当該欠陥領域上のオリジナルデータはその代替アドレス(即ち、スペア/代替位置)に記録される。CRDタイプは、連続した範囲の代替アドレスが割り当てられた連続した欠陥領域または上書き領域(例えば、連続した欠陥クラスタまたは上書きクラスタ)を識別し、当該欠陥領域または上書き領域上のオリジナルデータはその代替アドレス(即ち、スペア/代替位置)に記録される。NRDタイプは、欠陥と表示されるが、代替アドレスが割り当てられることなしに単一の欠陥を識別する。
図2は、本発明による欠陥リスト(DFL)を示す図である。図2を参照すると、欠陥リストは、ディスク上の欠陥のリストを含む。このリストは欠陥リストエントリー(DFL entry)を含むことができる。このDFLエントリーは、欠陥領域と代替領域に関する情報を提供し、個々の欠陥の種類と位置を識別(identify)する。具体的に説明すると、エントリーは、エントリーの第1の状態情報を表す「Status 1」フィールドと、代替(replace)/表示(indicate)される欠陥クラスタの最初の物理セクター番号(PSN:physical sector number)を表す「Defective Cluster first PSN」フィールドと、エントリーの第2の状態情報を表す「Status 2」フィールドと、代替されるべきクラスタを代替するクラスタの最初の物理セクター番号またはPBAの長さを表す「Replacement Cluster first PSN」フィールドを含む。
「Status 1」フィールドによる欠陥タイプを詳細に説明する。例えば、「Status 1」フィールドが「0000」(Status 1=0000)の場合は第1のRADタイプを表す。「Status 1」フィールドが「1000」(Status 1=1000)の場合は第2のRADタイプを表す。「Status 1」フィールドが「0010」(Status 1=0010)の場合はNRDタイプを表す。「Status 1」フィールドが「0100」(Status 1=0100)の場合はPBAタイプを表す。「Status 1」フィールドが「0111」(Status 1=0111)の場合は使用不可(Unusable)タイプを表す。
次に、「Status 2」フィールドによる欠陥タイプを詳細に説明する。「Status 2」フィールドが「0000」(Status 2=0000)の場合は、後続の設定(following settings)に有効な設定がないことを表す。「Status 2」フィールドが「1000」(Status 2=1000)の場合は、代替アドレス(replacement address)が割り当てられ、この代替アドレスにコンテンツの一部が記録されたRADタイプを表す。この「Status 2」フィールドは、「Status 1」フィールドが「1000」の場合にのみ意味を持つことに留意されたい。「Status 2」フィールドが「0100」(Status 2=0100)であり、かつ「Status 1」フィールドが「0100」の場合は、該当のクラスタが関連のあるユーザーデータを含まないことを表す。「Status 2」フィールドが「0100」(Status 2=0100)であり、かつ「Status 1」フィールドが「0010」の場合は、該当のクラスタが以前に欠陥クラスタとして検出されたことがあることを表す。
上記と関連して、複数の記録層を持つディスクで特定の一つの記録層に欠陥が生じると、当該欠陥と物理的に同一位置にある上位記録層及び/または下位記録層のデータ領域も当該欠陥によって影響を受けることがある。例えば、ディスクの複数の記録層に垂直に入射する光ビームの進行経路に欠陥がある場合、当該欠陥のために光ビームは、分散、反射または回折することがあり、さらに当該欠陥のために他の記録層に記録されたデータが正確に読み出されなかったり、再生されなかったりすることがある。
したがって、本発明は、複数の記録層を持つ高密度ディスクで欠陥領域が存在する場合、複数の記録層において光ビームの進行方向を基準に物理的に同一位置に在る領域をPBAとして登録する改良方法を提示する。PBAとして登録された欠陥領域は、PBAの検証結果によって管理される。
例えば、複数の記録層を備えたディスクにおいて特定の記録層に欠陥が存在すると、欠陥リストの「Status 1」フィールドには「0100」が設定され、「Defective Cluster first PSN」フィールドには、PBAとして登録されるクラスタの最初の物理クラスタの最初のPSNが記録される。
欠陥が存在する特定の記録層以外の他の記録層内にユーザーデータが記録されているか否か分からないため、「Status 2」フィールドには「0000」が設定される。
以後の検証過程で、PBAとして登録された領域は、それらの信頼性に関して検査された後、この検証の結果によって欠陥リストから削除されたり、RADタイプまたはNRDタイプとして欠陥リストに加えられたりすることができる。
図3は、本発明に係るディスクの欠陥領域を管理する方法を示す概念図である。特に、複数の記録層を備えた記録媒体のうち、記録層が4つである場合を挙げて説明するが、本発明は、複数の記録層を持つ記録媒体のいずれにも適用可能であることに留意されたい。
図3を参照すると、参照文字「A」は第1の実施例を示す。この第1の実施例Aは、最下位記録層L3に欠陥領域A3が存在する場合を示す。第1の実施例Aは、最下位記録層L3以外の他の記録層L0、L1、L2において、光ビームの進行方向を基準として欠陥領域A3と物理的に対応する位置に在る領域A0、A1、A2をPBAと判断し、PBAを管理領域の欠陥リストに登録する。このPBAはクラスタ単位に登録可能である。
図3を参照すると、参照文字「B」は第2の実施例を示す。この第2の実施例Bは、最下位記録層L3以外の他の記録層L0、L1、L2のいずれか一つの記録層に欠陥領域が存在する場合を示す。特に、特定記録層L1に欠陥領域B1が存在すると、この第2の実施例は、特定記録層L1以外の記録層L0、L2、L3において、光ビームの進行方向を基準として欠陥領域B1と物理的に対応する位置に在る領域B0、B2、B3をPBAと判断し、PBAを管理領域の欠陥リストに登録する。
図3を参照すると、参照文字「C」は第3の実施例を示す。この第3の実施例Cは、複数の記録層において物理的に同一領域に欠陥が存在する場合を示す。より詳細に説明すると、複数の記録層において物理的に同一領域に欠陥が存在する場合、当該欠陥領域と物理的に対応する他の記録層の領域がPBAと判断される。最下位記録層L3に欠陥領域C3が存在し、かつ最下位記録層L3以外の残りの記録層のうち記録層L1に欠陥領域C1が存在する場合に、この第3の実施例Cは、欠陥領域C1、C3と物理的に対応する領域に存在するC0、C2をPBAと判断し、このPBAを管理領域の欠陥リストに登録する。
上記では3つの実施例について説明したが、その他の実施例も可能である。例えば、複数の記録層を持つ記録媒体において3つ以上の記録層において物理的に同一領域に欠陥が存在する場合、欠陥の存在しない記録層において欠陥の存在する領域と物理的に対応する位置に在る領域をPBAと判断し、そのPBAを管理領域の欠陥リストに登録する例も可能である。
図4は、本発明に係る光記録/再生装置10を示すブロック図である。光記録/再生装置10は、ピックアップ11、サーボ14、信号処理部13、メモリー15及びマイクロプロセッサ16を含んでいる。
ピックアップ11は、ディスクに記録されたオリジナルデータを読み出し、再生管理ファイル情報を含む管理情報を再生する。サーボ14は、ピックアップ11の動作を制御する。信号処理部13は、ピックアップ11から再生信号を受信して、受信した再生信号を所望の信号値に復元し、または記録されるべき信号をディスクに記録される信号に変調して、復元信号または変調信号を伝達する。メモリー15は、ディスクの記録/再生のために必要な各種情報を保存する。マイクロプロセッサ16は、光記録/再生装置10に含まれる上記の各構成要素の動作全体を制御する。
なお、ピックアップ11、サーボ14、信号処理部13、メモリー15、マイクロプロセッサ16を総じて記録/再生部20と呼ぶこともできる。再生の観点で見ると、記録/再生部20は、制御器12の制御信号によってディスク30またはストレージ19からデータを読み出し、読み出したデータをデコーダに提供する。すなわち、データ再生の観点で見ると、記録/再生部20は、ディスクまたはストレージからデータを読み出し可能な再生部(または、読出部)の役割を果たす。データ記録の観点で見ると、記録/再生部20は、AVエンコーダ18によりエンコードされた信号を受け取り、ビデオデータ及びオーディオデータとしてディスク30に記録する記録部の役割を果たす。
ここで、ストレージ19は、記録/再生装置10内に含むことも、記録/再生装置10に連結することも可能であり、ユーザーは、所望の情報またはデータをストレージ19に保存して、いつでも使用することができる。例えば、持続性(persistency)を持つデータを必要に応じてストレージ19に保存することができる。現在、記録/再生装置10についての様々なストレージが存在するが、その例には、記録/再生装置10内に組み込まれるフラッシュメモリーと、記録/再生装置10に着脱自在に連結されるUSBメモリーと、HDDメモリーと、メモリーカードなどがある。
ストレージ19は、記録媒体(例えば、BDまたはHD−DVD)と関連したデータを保存するストレージ部として用いることができる。この記録媒体と関連してストレージ内に保存されるデータは、外部からダウンロードされるデータが一般的であるが、記録媒体からデータが直接読み出されてストレージ19に保存されることも可能である。
制御器12は、記録/再生装置10内の構成要素全体を制御し、ユーザーインターフェースを介して記録媒体のデータ再生を制御し、ユーザー命令に応じて記録媒体の外部に存在するデータのダウンロードを制御する。
この制御器12とマイクロプロセッサ16は別個のものとして備えられて動作しても良いし、制御器12とマイクロプロセッサ16の機能が統合され、両者が一つの制御部(control unit)として動作しても良い。以下では、制御器12及び/またはマイクロプロセッサ16を制御部として説明する。なお、この制御部は、記録/再生装置10内に備えられるプログラム(ソフトウェア)及び/またはハードウェアで構成されることができる。制御部が独立したユニットとして使用される場合に、制御部は、ホストとも呼ばれ、この制御部の制御を受ける他の機器(例えば、記録/再生部)は同期化デバイス(sync device)とも呼ばれる。このホストと同期化デバイスは、インターフェース部(図示せず)を介して連結され、互いに制御信号を伝達する。パーソナルコンピュータ(PC)に装着された中央処理処置(CPU)がホストの代表例であり、このホストの制御を受けるその他の装置が上記同期化デバイスに該当する。
AVデコーダ17は、記録媒体及び/またはストレージ19から受け取ったデータを、制御部からの制御信号を受信すると最終的にデコーディングし、出力データとしてユーザーに伝達する。AVデコーダ17は、データの種類によって複数のデコーダで構成されても良い。
AVエンコーダ18は、制御部からの制御信号を受信すると、入力信号をディスクに記録可能な特定フォーマットの信号(例えば、MPEG−2トランスポートストリーム)に変換し、変換した信号を信号処理部13に伝達して、光ディスクに信号を記録可能なようにする。
本発明では、制御部は、記録媒体の1つ以上の記録層に欠陥領域が存在するか否かを確認する。記録媒体に欠陥領域が存在すると、制御部は、この欠陥領域に関する情報である第1の欠陥管理情報を管理領域に記録する。また、制御部は、この欠陥領域と物理的に同一位置の領域に関する情報である第2の欠陥管理情報を管理領域に記録する。
図5は、本発明に係る記録媒体に対するデータの記録/再生方法を示すフローチャートである。
1つ以上の記録層を持つ記録媒体が記録/再生装置にローディングされると(S10)、記録/再生部は、記録媒体の少なくとも1つの記録層に欠陥領域が存在するか否か確認する(S20)。この時、欠陥領域は、複数の記録層のうち1つの記録層にのみ存在することもあり、複数の記録層に存在することもある。
S20において、記録媒体における少なくとも1つの記録層に欠陥が存在すると確認された場合、制御部は、欠陥の存在する欠陥領域に関する管理情報を生成し、第1の欠陥管理情報として記録媒体の管理領域に記録する(S30)。制御部は、欠陥の存在しない記録層において欠陥領域と物理的に同一位置に在る領域に関する管理情報を生成し、第2の欠陥管理情報として記録媒体の管理領域に記録する(S40)。例えば、この欠陥領域は、RADまたはNRDとして管理領域に登録され、この欠陥領域と物理的に同一位置に在る他の記録層内の領域はPBAとして管理領域に登録される。
一方、S20において、記録媒体のいずれの記録層にも欠陥が存在しないと確認された場合、制御部は、記録媒体へのデータ記録中であれば記録中のデータを記録媒体に記録する。そして、記録媒体からのデータ再生中であれば再生中のデータは引き続き再生される(S50)。
第1の欠陥管理情報と第2の欠陥管理情報は、管理領域内に欠陥リストの形態で記録できる。これら第1の欠陥管理情報と第2の欠陥管理情報によって指し示される領域は、記録媒体の検証(Certification)が進行する間にそれらの信頼性について調査を受ける。
なお、上記の検証過程でPBAとして登録された領域が欠陥領域と判断されると、これらの領域は、RADまたはNRDとして欠陥リストに加えられる。つまり、当該領域のあ管理情報が第1の欠陥管理情報として欠陥リストに加えられる。一方、PBAとして登録された領域が欠陥領域でないと上記の検証過程で判断されると、これらの領域に関する管理情報が欠陥リストから除去される。つまり、欠陥管理領域と物理的に同一位置に対応する領域に関する第2の欠陥管理情報が欠陥リストから除去される。
前述したように、複数の記録層を備えた記録媒体の記録層に欠陥領域がある場合に、本発明は、欠陥のある記録層の上位記録層及び/または下位記録層において欠陥領域と物理的に同一な領域を欠陥可能領域(defectable area)に含めることによって、欠陥からデータを保護することができる。
したがって、複数の記録層を持つ高密度ディスクを管理する方法を用いてデータが記録媒体に記録され、または記録媒体のデータが再生される場合に、本発明は、データの信頼性を向上させることができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る記録媒体構造を示す図である。図6を参照すると、DMAの他にTDMAが記録媒体にさらに割り当てられている。以下では記録層が一つである単一層(single layer)を例として説明するが、本発明は複数の記録層を持つ記録媒体にも適用可能である。
前述したように、本発明の記録媒体は、その種類に応じてDMAの他にTDMAを備えることができる。このTDMAは、2種類のTDMA(TDMA0、付加的なTDMA)に大別される。すなわち、ディスク初期化時に、固定長(例えば、2048クラスタ)を持つTDMA0がディスクの外周ゾーンに常に割り当てられる。付加的なTDMAは、必要に応じて、欠陥管理情報や記録管理情報のより多くのアップデートのために付加的に割り当てることができる。この付加的なTDMAの割当は任意選択的な事項であり、この付加的なTDMAは、各記録層のデータゾーン内のスペア領域に割り当てることができる。
具体的に言うと、各TDMAは、TDDS(Temporary Disc Definition Structure)及びTDFL(Temporary Defect List)とデータゾーンの記録状態を表す情報を含む。現在の記録モードが連続記録モード(Sequential Recording Mode)の場合には、SRRI(Sequential Recording Range Information)が上述した記録状態を表す情報としてTDMAに記録される。一方、現在の記録モードがランダム記録モード(Random Recording mode)の場合には、SBM(Space Bit Maps)が上述した記録状態を表す情報としてTDMAに記録される。TDDSは、スペア領域やTDMAの大きさなどの記録媒体のフォーマット及び状態(status)に関する情報を含む。TDFLは、記録媒体がクローズされていなければ使用中のディスクの欠陥クラスタ及び代替クラスタに関する情報を含む。
TDMAとDMAは以下の関係を有する。1回のみ記録可能なディスクの場合、同一領域にはデータが複数回記録されることができないという特性の上、TDMA内にはディスク使用中に発生する欠陥管理情報だけでなく、ディスク内の記録状態を表す一般管理情報が混在して記録される。すなわち、TDMAは、ディスクがクローズされる前に、ディスクの欠陥管理情報及び記録管理情報をアップデートするために使用される領域である。ディスクがクローズされる場合、該当のディスクにはそれ以上のデータを記録できない状態となるので、TDMA内の最終管理情報がDMA上に最終管理情報として記録される。
従って、光記録/再生装置10は、ディスクがクローズされていないと判断すると、TDMAに記録された情報を用いて、ディスクからデータを再生し、ディスクにデータを記録する。ディスク使用中にはTDMA内に管理情報が記録される。ディスクがクローズされると、TDMA内の最終管理情報がDMA内に最終管理情報として記録される。光記録/再生装置10は、DMA内の最終管理情報を用いて該当のディスクのデータを再生する。
図1を参照すると、例えば、4個の記録層L0、L1、L2、L3の各内周ゾーンは、DMA2、DMA1を含み、各外周ゾーンはDMA3、DMA4を含む。1つのDMA1が32クラスタで構成されるとすれば、図1の記録媒体内の全てのDMA1は128クラスタとなる。TDMAを持つディスクがクローズされる時に、TDMAに記録された最終管理情報がディスク内の4個のDMAに移転記録される。移転記録された管理情報は、ディスクの最終管理情報として使用される。
TDMA0は、使用中のTDMAを表すアクセスインジケータを含む。例えば、ディスクにTDMA0、TDMA1及びTDMA2が割り当てられており、これらTDMAのうちTDMA1だけが使用されている場合、TDMA1に関連するアクセスインジケータ領域が使用されることとなる。このディスクがクローズされる場合には、ディスクがクローズされたことを表すべく、ディスクのDMAに関連するアクセスインジケータ領域が使用される。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る欠陥リスト状態情報を示す図である。説明の便宜上、DMAに記録されるディスク定義構造(disc definition structure:DDS)を例として説明するが、本発明は、TDMAに記録される他のディスク定義構造(DDS)にも同一に適用可能であることに留意されたい。
DMAには、ディスク定義構造(DDS)と欠陥リスト(DFL)が記録される。DDSがDMAの一部に反復して記録され、DFLは、DDSが記録されていない残りのDMA領域に記録される。この残りのDMA領域は、複数のサブ領域(例えば、7個のサブ領域)に区分可能であり、DFLは、区分された各サブ領域に反復して記録され、ダミーデータ(「00h」ユーザー情報ともいう)が記録可能である。必要ならば、データが記録されない空き領域として存在しても良い。
上記DMAの区分されたサブ領域を欠陥リストポジション(position of DFL)として本発明を説明する。例えば、残りのDMA領域が7個の領域に区分された場合には、DMAは7個の欠陥リストポジションを含むこととなる。
以下では、DMAに7個の欠陥リストポジションが含まれた場合を例として説明するが、1つのDMAに含まれる欠陥リストポジションの数が必ずしも7個に制限されるわけではなく、ディスクの種類、バージョン、容量などの情報によってその他の数にしても良い。
図7の(a)は、ディスク定義構造(DDS)の一部を示す図である。特に、データフレームに31が設定される場合には、当該データフレーム内のバイトポジション(byte position in data frame)と、このバイトポジションのコンテンツと、当該コンテンツのバイト数がDDSに含まれる。
このDDSのデータフレーム内のバイトポジションは、欠陥リスト(DFL)の位置情報を含む。本発明で「欠陥リスト位置情報」は、管理領域に記録された欠陥リストの位置を表す情報を意味する。
本発明では、欠陥リスト位置情報を欠陥リストの最初のPSN(first PSN of defect list)(図7の「P_DFL」)を例として説明するが、この位置情報が欠陥リストの最初のPSNのみに限定されることはなく、他の例にも適用可能であるは明らかである。
「欠陥リストの最初のPSN」は、該当のDDSを含むDMAで、有効欠陥リストを持っている最初の欠陥リストポジションを特定する。この最初のPSN情報は4バイトで表現可能である。
ただし、最初のPSN情報に最初の欠陥リストポジションに具体的にどんな情報が記録されているかを表す情報が含まれているのではない。また、欠陥のないポジションに欠陥リストが記録され、DDS内の欠陥リストの最初のPSNフィールドに当該領域の最初のPSNが設定された場合、それ以降に当該領域に欠陥が発生すると、この欠陥リストの最初のPSN情報のみでは有効欠陥リストが記録された次のポジションを検索し難い。
このため、本発明は、欠陥リストポジションにどんな情報が記録されるかを表すために欠陥リスト状態情報を該当のDMAに記録する。
本発明に係る「欠陥リスト状態情報(DFL status information)」は、該当の欠陥リストポジションに記録された欠陥リストの状態あるいは該当の欠陥リストポジションの記録状態を表す情報である。例えば、欠陥リスト状態情報は、欠陥リストポジションに有効欠陥リストが記録されているか否かを表すことが可能な特定の情報としてもよい。
図7の(a)を参照すると、欠陥リスト状態情報はDDSに含まれ、例えば、DDSのデータフレーム内のバイトポジショ96が欠陥リスト状態情報を表すことができる。
図7の(b)は、図7の(a)の欠陥リスト状態情報をビット単位に表現したものである。欠陥リスト状態情報がビット単位で表現される場合、本発明では、ビットで表現された欠陥リスト状態情報を欠陥リストビットマップと呼ぶものとする。
図7の(b)を参照すると、DMAに含まれた各欠陥リストポジションに対して1ビットずつが割り当てられ、割り当てられた各ビットに、各欠陥リストポジションに有効欠陥リストが記録された領域であるか否かが表示される。
DMAに7個の欠陥リストポジションが含まれた場合には、例えば、1バイト大きさを持つ欠陥リストビットマップで欠陥リスト状態情報を表現することができる。
この場合、欠陥リスト状態情報を表す1バイトのうち、ビットb0は欠陥リストの第7のポジション(7th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb1は欠陥リストの第6のポジション(6th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb2は欠陥リストの第5のポジション(5th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb3は欠陥リストの第4のポジション(4th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb4は欠陥リストの第3のポジション(3rd position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb5は欠陥リストの第2のポジション(2nd position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb6は欠陥リストの第1のポジション(1st position of DFL)の状態情報に対応することができる。ビットb7は予備領域である。
例えば、有効欠陥リストを含むポジションの該当ビットは1bと設定され、有効でない欠陥リストが記録されたポジション、00hユーザー情報が記録されたポジション、及びいずれのデータも記録されていないポジションは0bに設定されることによって、各欠陥リストポジション内の欠陥リスト状態情報が表現可能となる。
各ビットが表す欠陥リスト状態情報は一例に過ぎず、各欠陥リストポジションのために割り当てられた各ビットの順序を、上記で説明したのと逆にしても良い。例えば、ビットb7に欠陥リストの第1のポジションの状態情報が含まれても良い。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る欠陥リスト状態情報を示す図である。図8の(a)は、図7の(a)と同様に、欠陥リスト状態情報がDDSに含まれた場合を例にしたものである。ただし、図8の(a)は、欠陥リスト状態情報が2バイトで表現されるという点で図7の(a)と異なっている。図8の(b)は、図8の(a)の欠陥リスト状態情報を複数ビットで表現した場合である。
例えば、DMAに含まれた各欠陥リストポジションに対して2ビットずつが割り当てられる。割り当てられた2ビットにより各欠陥リストポジションで有効欠陥リストが記録された領域なのか、有効でない欠陥リストが記録された領域なのか、00hユーザーデータが記録された領域なのか、データが記録されていない空き領域なのかが表示される。
例えば、欠陥リスト状態情報を表す2バイトのうち、ビットb1b0は欠陥リストの第7のポジション(7th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb3b2は欠陥リストの第6のポジション(6th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb5b4には欠陥リストの第5のポジション(5th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb7b6には欠陥リストの第4のポジション(4th position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb9b8には欠陥リストの第3のポジション(3rd position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb11b10には欠陥リストの第2のポジション(2nd position of DFL)の状態情報に対応し、ビットb13b12には欠陥リストの第1のポジション(1st position of DFL)の状態情報に対応することができる。ビットb15b14は予備領域である。この欠陥リスト状態情報のために割り当てられた各2ビットの割当順序は、上記で説明したのと逆にしても良い。例えば、ビットb15b14に欠陥リストの第1のポジションの状態情報が含まれても良い。
図7及び図8に基づいて説明した欠陥リスト状態情報は、DDS内の特定フィールドに含まれることができ、前述したバイトポジションは一例に過ぎない。したがって、欠陥リスト状態情報がDDSに含まれる場合、このDDSのデータフレームで欠陥リスト状態情報が占めるバイトポジションの位置は変更可能である。
図9は、本発明に係る欠陥リスト状態情報を割り当てる方法の一実施例を示す図である。ここで、「方法1」は、各欠陥リストポジションに対して欠陥リスト状態情報が1ビットで表現される例を示し、「方法2」は各欠陥リスト状態情報が2ビットで表現される例を示す。
「方法1」について説明すると、欠陥リストのポジションが有効欠陥リスト(valid DFL)を含む場合には、このポジションに対する欠陥リスト状態情報が「1b」に設定される。欠陥リストのポジションが有効でない欠陥リスト(invalid DFL)または00hユーザーデータを含む場合や何のデータも含まない場合には、欠陥リスト状態情報を「0b」に設定することができる。言うまでもなく、「1b」と「0b」の意味が反対に定義されても良い。
「方法2」について説明すると、欠陥リストのポジションが有効欠陥リストである場合には、このポジションに対する欠陥リスト状態情報が「11b」に設定される。欠陥リストのポジションが有効でない欠陥リストを含む場合には欠陥リスト状態情報が「10b」に設定される。欠陥リストのポジションが00hユーザーデータを含む場合には欠陥リスト状態情報が「01b」に設定される。欠陥リストのポジションが空き領域、すなわち、当該ポジションに何のデータも記録されていない場合には欠陥リスト状態情報が「00b」に設定される。
言うまでもなく、この「11b」、「10b」、「01b」、「00b」と欠陥リスト状態情報間の関係が上記と異なって定義されても良い。
「方法1」及び「方法2」以外にも、「有効欠陥リストのポジション(position of valid DFL)」、「有効でない欠陥リスト(position of invalid DFL)のポジション」、「00hユーザーデータ(position of 00h user data)のポジション」及び空きポジション(empty position)などをビットで表す他の方法も本発明に適用可能である。
なお、欠陥リスト状態情報のために割り当てられるバイト数(またはビット数)は、割り当てられる欠陥リストポジションの数によって異なってくる。例えば、9個〜16個の欠陥リストポジションがDMAに割り当てられる場合、「方法1」では1バイトが欠陥リスト状態情報のために割り当てられ、「方法2」では2バイトが欠陥リスト状態情報のために割り当てられることができる。
なお、ディスクの記録モードが連続記録モード(sequential recording mode)である場合には、ディスクの記録に関する管理情報をSRRI(sequential recording range information)とし、一方、ディスク記録モードがランダム記録モード(random recording mode)である場合には、ディスクの記録に関する管理情報をSBM(Space Bit-Map)として本発明についてより具体的に説明すると、下記の通りである。
図10は、4つの記録層を有する記録媒体において、本発明によって管理領域に記録された管理情報の第1の実施例を示す図である。
図10を参照すると、クラスタ1「cluster1」はDDS+SBM0/SRRIを含み、クラスタ2「cluster2」はDDS+SBM1/SRRIを含み、クラスタ3「cluster3」はDDS+SBM2/SRRIを含み、クラスタ4「cluster4」はDDS+SBM3/SRRIをそれぞれ含む。クラスタ5「cluster5」〜クラスタ8「cluster8」は、クラスタ1〜クラスタ4とは逆順にSBMを含むことができる。すなわち、クラスタ5「cluster5」はDDS+SBM3/SRRIを含み、クラスタ6「cluster6」はDDS+SBM2/SRRIを含み、クラスタ7「cluster7」はDDS+SBM1/SRRIを含み、クラスタ8「cluster8」はDDS+SBM0/SRRIをそれぞれ含む。
この時、各クラスタに記録されるSBMの順序は一例に過ぎず、他の順序を設定してもよい。他の例を挙げると、クラスタ5「cluster5」〜クラスタ8「cluster8」はそれぞれ、クラスタ1〜クラスタ4内の管理情報と同じ管理情報を含んでも良い。
図10を参照すると、クラスタ9〜16は予備領域と設定されている。クラスタ17〜32は、欠陥リストの第1のポジションであり、欠陥リスト(DFL)が欠陥リストの第1のポジションに記録されている。クラスタ33〜48は、欠陥リストの第2のポジション、クラスタ49〜64は欠陥リストの第3のポジション、クラスタ65〜80は欠陥リストの第4のポジション、クラスタ81〜96は欠陥リストの第5のポジション、クラスタ97〜112は欠陥リストの第6のポジション、クラスタ113〜128は欠陥リストの第7のポジションに該当する。
この時、欠陥リストの第2のポジションから第7のポジションまでのクラスタに選択的に欠陥リストが複写され、または00hユーザーデータが必要に応じて当該クラスタに記録されても良い。
本発明の記録/再生装置10は、データ再生時に、管理情報から欠陥リスト位置情報、例えば、欠陥リストの最初PSN(P_DFL)情報を読み出し、欠陥リストの第1のポジションに欠陥リストが記録されていることがわかる。
図4を参照すると、本発明の記録/再生装置10の制御部は、ローディングされたディスクのデータがフォーマットまたは検証される場合、あるいは欠陥リストポジションに欠陥リストが新しく記録されたり既存の欠陥リストが削除されたりする場合に、このフォーマットまたは検証当時または各欠陥リストポジション内のデータの変更当時の各欠陥リストポジションに含まれた欠陥リストの状態を確認することができる。この制御部は、確認された欠陥リストの状態に基づいて各欠陥リストポジションに関する欠陥リスト状態情報を保存またはアップデートすることができる。
図11は、4つの記録層を有する記録媒体において、本発明によって管理領域に記録された管理情報の第2の実施例を示す図であり、第2の実施例に基づいて欠陥リストの各ポジションに記録された情報の特徴を示す図である。
図11の(a)を参照すると、欠陥リストの第1のポジションには、有効でない欠陥リストが記録されており、欠陥リストの第2のポジションには有効欠陥リストが記録されており、欠陥リストの第3のポジション〜欠陥リストの第7のポジションにはデータが記録されていない。
図11の(b)は、図11の(a)の各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を示す例である。欠陥リストの第1のポジション〜欠陥リストの第7のポジションに記録された情報の特性が、図9で説明した方法1と方法2によって、欠陥リスト状態情報を示す欠陥リストビットマップに表示される。
図11の(b)と図10を参照すると、上記の方法1によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性は、次のように表示できる。欠陥リストの第1のポジションは有効でない欠陥リストを含むので「0b」に設定される。欠陥リストの第2のポジションは有効欠陥リストを含むので「1b」に設定される。欠陥リストの第3のポジション〜第7のポジションはデータが記録されていない空き領域であるから「0b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
上記の方法2によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性は、次のように表示できる。欠陥リストの第1のポジションは、有効でない欠陥リストを含むので「10b」に設定される。欠陥リストの第2のポジションは有効欠陥リストを含むので「11b」に設定される。欠陥リストの第3のポジション〜第7のポジションはデータが記録されていない空き(empty)領域であるから「00b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
例えば、DMAに欠陥リストを記録する時に、欠陥リストの第1のポジションに欠陥リストを記録し、DDSにおける欠陥リストの最初のPSN情報が欠陥リストの第1のポジションを指し示すと仮定する。欠陥リストの第1のポジションに欠陥が発生する場合、本発明の記録/再生装置10は、欠陥リスト状態情報を確認し、欠陥リストの第2のポジションに有効欠陥リストが記録されていることがわかる。
図12は、記録媒体が記録層を4つ有する場合において、本発明によって管理領域に記録された管理情報の第3の実施例を示す図であり、第3の実施例に基づいて各欠陥リストのポジションに記録された情報の特性を示す図である。
図12の(a)を参照すると、欠陥リストの第1のポジション及び第2のポジションには、有効でない欠陥リストが記録されており、欠陥リストの第3のポジションには、有効欠陥リストが記録されている。欠陥リストの第4のポジション〜欠陥リストの第7のポジションには、00hユーザーデータが記録されている。
図12の(b)は、図12の(a)の各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を示す例である。欠陥リストの第1のポジション〜欠陥リストの第7のポジションに記録された情報の特性が、図9で説明した方法1と方法2によって、欠陥リスト状態情報を示す欠陥リストビットマップに表示される。
図12の(b)と図10を参照して、上記の方法1によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を表示すると、次の通りである。欠陥リストの第1のポジション及び第2のポジションは、有効でない欠陥リストを含むのでそれぞれ「0b」が設定される。欠陥リストの第3のポジションは有効欠陥リストを含むので「1b」が設定される。欠陥リストの第4のポジション〜第7のポジションは00hユーザーデータを含むので「0b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
上記の方法2によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を表示すると、次の通りである。欠陥リストの第1のポジション及び第2のポジションは、有効でない欠陥リストを含むので「10b」に設定される。欠陥リストの第3のポジションは有効欠陥リストを含むので「11b」に設定される。欠陥リストの第4のポジション〜第7のポジションはデータの記録されない空き領域であるから「00b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
本発明の記録/再生装置10は、欠陥リストビットマップ、すなわち、欠陥リスト状態情報を確認し、DMA内で有効欠陥リストが存在する欠陥リストポジションが欠陥リストの第3のポジションであることがわかる。
図13は、4つの記録層を有する記録媒体において、本発明によって管理領域に記録された管理情報の第4の実施例を示す図であり、第4の実施例に基づいて欠陥リストの各ポジションに記録された情報の特性を示す図である。
図13の(a)と図10を参照すると、欠陥リストの第1のポジション、第3のポジション、第5のポジション及び第6のポジションには、有効欠陥リストが記録されており、欠陥リストの第2のポジション、第4のポジション及び欠陥リストの第7のポジションには、有効でない欠陥リストが記録されている。
図13の(b)は、図13の(a)の各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を示す。欠陥リストの第1のポジション〜欠陥リストの第7のポジションに記録された情報の特性が、図9で説明した方法1と方法2によって、欠陥リスト状態情報を示す欠陥リストビットマップに表示される。
図13の(b)と図10を参照して、上記の方法1によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を表示すると、次の通りである。欠陥リストの第1のポジション、第3のポジション、第5のポジション及び第6のポジションは有効欠陥リストを含むので「1b」が設定され、欠陥リストの第2のポジション、第4のポジション及び第7のポジションは00hユーザーデータを含むので「0b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
上記の方法2によって各欠陥リストポジションに記録された情報の特性を表示すると、次の通りである。欠陥リストの第1のポジション、第3のポジション、第5のポジション及び第6のポジションは有効欠陥リストを含むので「11b」に設定される。第2のポジション、第4のポジション及び第7のポジションは有効でない欠陥リストを含むので「10b」が、欠陥リストビットマップにそれぞれ表示されることができる。
本発明の記録/再生装置10は、欠陥リストビットマップ、すなわち、欠陥リスト状態情報を確認し、DMA内で有効欠陥リストが存在する先頭位置が欠陥リストの第1のポジションのクラスタ17〜クラスタ32であるということが認識できる。
図14は、本発明に係る記録媒体からデータを再生する方法の第1の実施例を示すフローチャートである。図14を参照すると、少なくとも1つ以上の記録層を備えた記録媒体が記録/再生装置10にローディングされると(S10)、記録/再生装置10は、記録媒体の管理領域から欠陥リスト状態情報を読み出す(S11)。
記録/再生装置10は、読み出された欠陥リスト状態情報を用いて有効欠陥リストを確認し(S12)、確認された有効欠陥リストを用いて記録媒体にデータを記録し、記録媒体からデータを再生する(S13)。
図15は、本発明に係る記録媒体からデータを再生する方法の第2の実施例を示すフローチャートである。図15を参照すると、少なくとも1つ以上の記録層を備えた記録媒体が記録/再生装置10にローディングされると(S20)、記録/再生装置10は、記録媒体の管理領域から欠陥リスト位置情報を読み出す(S21)。欠陥リスト位置情報は、管理領域に記録された有効欠陥リストの位置を示す情報である。記録/再生装置10は、欠陥リスト位置情報が示す欠陥リストポジションに有効欠陥リストが存在するかどうか確認する(S22)。
段階S22において、示された欠陥リストポジションに有効欠陥リストが存在すると確認された場合、記録/再生装置10は、示された欠陥リストポジションに記録された有効欠陥リストを用いて記録媒体からデータを再生する(S23)。
一方、段階S22において、示された欠陥リストポジションに有効欠陥リストが存在しないと確認された場合、記録/再生装置10は、欠陥リスト状態情報を読み出す(S24)。この欠陥リスト状態情報を確認することによって、記録/再生装置10は、管理領域において有効欠陥リストの記録された欠陥リストポジションを確認することができる。
記録/再生装置10は、欠陥リストポジションに記録された有効欠陥リストを確認し(S25)、記録媒体にデータを記録し、記録媒体からデータを再生することができる(S26)。
以上説明してきた具体的な実施例は、本発明を例示するためのもので、したがって、添付の特許請求の範囲に開示された本発明の技術的思想とその技術的範囲内で、様々な他の実施例に改良、変更、代替または付加可能であるということは、当業者にとっては明らかである。