JP2009540322A - 分光解析方法 - Google Patents

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Abstract

試料表面上の複数の点から得られる混合物のスペクトルデータが成分のスペクトル及び濃度に分解される分光解析方法が提供される。成分を反復して分解する、新規の交互最小2乗多変量カーブ分解手法が提案される。この手法は、試料の第1の成分のスペクトル値がすべて等しいという初期推定(「空モデル」)から始めて、第1の成分を分解する。次に、引き続く更なる成分が、これらの成分の初期「空モデル」推定および既に分解したスペクトルから、反復して分解される。主成分が該データ・セット中にほとんど純粋な形で存在する一般的な場合には、この空モデル化手法は成分をより正確に分解する結果を与える。これは、この手法が、主成分の濃度を微量成分の中にモデル化することなく、微量成分の純粋なスペクトルを分解できる能力を有するためである。

Description

本発明は、分光装置および方法に関する。本発明は、たとえば細線(narrow−line)フォトルミネッセンス、蛍光発光、カソードルミネッセンス、または赤外線のような他の形態の分光技術においても用いることができるが、ラマン分光において特に有効である。
ラマン効果は、試料が、所与の周波数を持つ入射光を、入射光が試料を構成する分子と相互作用することによって生じる線を有する周波数スペクトルへ散乱する現象である。異なる化合物は、異なる特有のラマンスペクトルを有し、それゆえ、この効果は存在する化合物を分析するために用いることができる。
ラマン分光装置の例は、特許文献1及び2から知ることができる。これらの特許文献は、参照により本明細書に組み込まれる。試料は、レーザからの単色光で照射される。次いで、散乱光は通常、たとえば単色光分光器内の回折格子のような分散デバイスによってラマンスペクトルに分散される。分散されたスペクトルは、電荷結合素子(CCD)等の検出器によって検出される。得られたデータは次いで、解析用のコンピュータの中へ読み込まれてもよい。
試料の2次元的な面積を分析する場合、その面積にわたって分布する複数の点に対してスペクトルデータを得ることができる。そのスペクトルデータを解析することによって、試料のある面積にわたる種々の化合物の分布の地図を表す画像をコンピュータにより作成できる。以下の議論は、薬剤試料の解析に関するものであるが、多くの他の種類の試料にも等しく適用できることが理解されるであろう。
ラマンマッピング実験から得られるようなハイパースペクトル画像データは、薬剤試料(pharmaceutical sample)に存在する種々の化合物の分布の画像を得るために用いることができる。このような画像を作成ことは複雑な仕事である。単変量法では、複数の周波数が選ばれ、その強度は、1つの化合物に由来すると仮定される。これらの周波数での強度変動から画像が作成される。この方法は、試料中に存在する化合物とその純粋なスペクトルの知識を必要とする。もし、スペクトルが重なり、ある周波数での強度が1つのスペクトルに明瞭に割り当てられないときには問題が起こる。後者の問題は、多変量の直接的で、古典的な最小2乗方法(DCLS)を用いることで克服できる。ここでは、参照スペクトルを用いて分布画像が作成される。しかしながら、存在する化合物に関する知識が不完全であるか、その知識がまったくないときには、この手法は首尾よく用いることはできない。分布画像を作成できるためには、ハイパースペクトルデータの中にどのような化合物が存在するかを決定できる手法が必要である。
多変量カーブ分析(MCR)手法は、混合物から純粋なスペクトル及び対応する濃度を分解することができ、分布画像(distribution image)を作成するためにハイパースペクトルデータに適用されてきた。そのような1つの方法は、交互最小2乗最適化(ALS)法であり、これは、クロマトグラフィ実験から得られるような時間発展するデータ(evolving data)に対して開発されたものである。純粋なスペクトル又は濃度のいずれかの初期推定が取得され、非負条件のような拘束条件下で再計算によって反復して最適化される。
初期推定を決定するために、多くの方法が用いられてきた。その中のいくつかは、データ・セットの時間発展する性質を用いるたように開発されたもの(例えば、発展要因解析(EFA)、固定サイズの移動ウィンドウ(window)−発展要因解析(FSW−EFA)、およびウィンドウ要因解析)であるが、これらは、画像解析に適したものではない。画像解析では、初期推定を主成分解析(PCA)またはPCAとそれに続くバリマックス回転(Varimax rotation)から決めることができる。直交射影法(OPA)、簡便で双方向性の自己モデル化混合物(self−modelling mixture)解析(SIMPLISMA)等の方法は、データ・セットから最も純粋なスペクトルまたは周波数を決定し、その結果を次に、ALS最適化を開始するために用いることができる。データ・セットからのスペクトル推定をALS計算の入力として用いることは、成分スペクトルがデータ・セット中にほぼ純粋な形で存在する場合にはうまく働く。あるいは、ある周波数における強度の値が、成分スペクトルのラマン帯域に明瞭に割り当てることができる場合には、成分の濃度に対するよい推定となる。
米国特許第5442438号明細書 米国特許第5510894号明細書
ラマンマッピングデータセットは、しばしば非常に複雑であり、上記の条件は、2、3の主成分に対してのみ成り立つ場合がある。微量成分(minor component)は、非常に低い信号レベルを有し、どのスペクトルの中にも低い割合でのみ起こる。スペクトル推定値をALSアルゴリズムの入力として用いるとき、アルゴリズムはこのスペクトルの改良に失敗するのがしばしばであり、分解されたスペクトルは、他の成分スペクトルからの特徴を依然として含むものである。複雑な多成分系では、種々の化合物からのラマン帯域がかなり重なるのが普通である。ALSアルゴリズムが濃度の推定値によって開始されるとき、帯域間の重なりはスペクトルの過剰モデル化(over−modeling)となる。すなわち、分解されたスペクトルは、他の分解されたスペクトルがピークを有するところで下落(dip)を示し、対応する濃度画像の解像度は劣化する。
従来のMCRアルゴリズムの他の問題点は、結晶方位、試料加熱、または計測装置の摂動によりラマンスペクトル内に起こる小さな変化によって引き起こされる。すべての化学成分の完全な解析と分解のためには、これらは解析の中に含まれねばならないが、これらが主成分の分解能を乱してはならない。もしすべての成分が同時にモデル化されると、それらは同じ重み付けが与えられたことになる。このように、主成分からの信号は微量成分にモデル化される傾向になる。このような場合、モデルは主成分のほうに不安定となり、解釈が困難になる。
本発明の一態様は、試料内に存在する成分を決定するための方法を提供するものであり、前記試料上の複数の点からスペクトルデータを取得するステップと、前記試料の第1の成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、前記第1の成分の推定値から、前記第1の成分のスペクトルの反復分解(iterative resolution)を行うステップと、前記試料の少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、そのような成分のそれぞれのスペクトルを、それぞれの初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から、反復分解するステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、試料内に存在する成分を決定する分光方法を提供するものであって、前記試料を照射するステップと、前記試料上の複数の点からスペクトルデータを取得するステップと、前記試料の第1の成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、前記第1の成分の推定値から、前記第1の成分のスペクトルの反復分解を行うステップと、前記試料の少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、そのような成分のそれぞれのスペクトルを、それぞれの初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から、反復分解するステップとを含むことを特徴とする。。
各初期推定のすべてのスペクトル値として等しい値が用いられるのが好ましい。反復分解のステップは、交互最小2乗法を用いることが好ましい。
試料のある面積にわたって試料の成分の濃度を表す地図を作成するために、成分を上記のように解析することができる。
本発明の他の態様は、上記の方法を実行するように構成された分光装置を提供する。前記装置は、初期推定から成分のスペクトルを反復分解するステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを備えるのが適当である。
本発明の更なる態様は、コンピュータによって実行されると、これらのステップを実行する命令を備えたコンピュータのプログラムコードと、前記コードを有するコンピュータ読取可能な媒体とを提供する。
本発明の方法では、反復分解された成分のスペクトル値は、分解されたときに記憶されるのが適当であり、反復分解するステップを実行するコンピュータ内に記憶されるのが適当である場合がある。
本発明による好適な方法、装置および例が添付図面を参照して説明される。
ハイパースペクトルデータを行列状に配置したものを示す図である。 例Iの混合物のデータ・セットをシミュレーションするために用いるスペクトルを示す図である。成分1スペクトル(黒)、成分2スペクトル(灰色)、成分3スペクトル(破線)。 成分1、2、および3について、例Iのシミュレーションした混合物からの成分スペクトルを示す図である。参照スペクトル(黒)、空モデル化(empty modelling)法によって分解されたスペクトル(濃い灰色)、OPA(conc)/MCR−ALS法によって分解されたスペクトル(明るい灰色)、OPA(spec)/MCR−ALS法によって分解されたスペクトル(波線)。 例IIの粉末試料からのスペクトルを示す図である。参照スペクトル(入手可能な場合)(黒)、空モデル化法によって分解されたスペクトル(濃い灰色)、OPA(conc)/MCR−ALS法によって分解されたスペクトル(明るい灰色)、OPA(spec)MCR−ALS法によって分解されたスペクトル(波線)。成分2及び9には、乳糖の参照スペクトルが示されている。 本発明による「空モデル化」法を用いて得られた、例IIからの濃度画像を示す図である。 例IIの種々の数の分解された成分に関するスペクトル相関値を示す図である。(a)セルロース(成分1)、(b)乳糖(成分2)、(c)API(成分4)、(d)ステアリン酸マグネシウム(成分7)。空モデル化法からの値(黒)、OPA(conc)/MCR−ALS法からの値(灰色)、OPA(spec)/MCR−ALS法からの値(波線)。 例IIにおいてOPA(conc)/MCR−ALS法によって分解されたセルロースのスペクトルを示す図である。参照スペクトル(黒)、7成分を有するモデルで分解されたスペクトル(明るい灰色)、10成分を有するモデルで分解されたスペクトル(濃い灰色)。 例IIIのラニチジン錠剤からのスペクトルを示す図である。セルロースの参照スペクトル(黒)、空モデル化法により分解されたスペクトル(濃い灰色)、OPA(conc)/MCR−ALS法により分解されたスペクトル(明るい灰色)、OPA(spec)・MCR−ALS法により分解されたスペクトル(波線)。 例IIIのラニチジン錠剤からの濃度分布画像を示す図である。第1行は成分1(API)、第2行は成分2(セルロース)、第3行は成分3(薬剤ピークの強度変動)。 ラマン顕微鏡の概略図である。
本発明者によって開発された好ましい解析手法は、成分が逐次分解される、新たな交互最小2乗法(alternating least squares technique)である。各初期推定のすべての変数(スペクトル値)に対して等しい値が用いられるので、この方法を「空モデル化(empty modelling)」と呼ぶ。新しい手法の好ましい実装は、簡単に使用でき、主成分に対しては非常に安定な状態を維持しながら(すなわち、主成分の信号が微量成分にはモデル化されないで)微量成分の純粋なスペクトルを分解することに加えて、それらを反復改良することを可能にするモデルをもたらす。この好ましい手法は、シミュレーションされたデータ(例I)に適用されるとともに、薬剤試料からのラマン・ハイパースペクトル画像化データ(例II及びIII)にも適用され、その性能が、OPAによって得られるスペクトル又は濃度の推定を用いて開始されるときの元来のMCR−ALS法と比較される。PCAが、分解する成分の数を決定するため、及びデータ・セットから雑音を除去するために用いられる。
(実験方法)
以下の例II及びIIIのデータは、本出願の出願者/譲受人であるレニショウ(Renishaw)から市販されているインヴィア・リフレックス(inVia Reflex)ラマン顕微鏡を用いて集められた。この顕微鏡は、熱電冷却のレンカム(RenCam)CCD検出器を備える。どちらの場合も、785nmレーザ励起および分散素子としての1200本/mmの回折格子とともに、10倍(10×)の対物レンズが用いられる。例IIは、点焦点をもちいたマッピング実験(point focus mapping experiment)からのデータであり、例IIIは、線焦点を用いたマッピング実験からのデータである。どちらの方法も、ハイパースペクトル画像化(imaging)手法である。それらは、試料上の点の2次元的アレイのそれぞれからのスペクトル値を含むハイパースペクトル立体画像(image cube)をもたらす。点焦点のマッピングでは、データ収集毎に1つのスペクトルが単一の試料点(sample point)から集められ、これがアレイ内の各点で繰り返される。線焦点のマッピングでは、レーザ線が試料上の焦点に集められて、試料上の隣接する点からのいくつかのスペクトルが、単一のデータ収集毎に得られ、点焦点のマッピングに比べて大きな時間上の利益につながる。
用いたラマン顕微鏡は、上記の特許文献1に記載されたようなものであり、添付図面の図10に図式的に表されている。入力レーザビーム10は、光路に対して45度に置かれた2色性フィルタ12によって90度反射される。あるいは、ホログラフィック2色性フィルタを、10度程度の低入射角に配置してもよい。次いで、レーザビームは、顕微鏡対物レンズ16を通過し、その焦点19である試料18上の点に集められる。光は、この照射された点で試料によって散乱され、そして顕微鏡対物レンズ16によって集められて2色性フィルタ12に戻る平行ビームにコリメートされる。フィルタ12は、入力のレーザビーム10と同じ周波数を有するレーリー散乱光を除去し、ラマン散乱光を通過させる。次に、ラマン散乱光は、通過してラマン解析器20へ入る。
ラマン解析器20は、回折格子等の分散素子を備える。解析器20からの光は、適当な光検出器上にレンズ22によって焦点に集められる。2次元光検出器アレイが好ましい。本実施形態では、レンカム検出器24は電荷結合素子(CCD)であり、それは2次元アレイの画素から構成され、各画素からのデータを得て必要に応じてそれを解析するコンピュータ25に接続されている。解析器20は、CCD24に沿って線状に拡がる、破線28で示される様々な帯域を有するスペクトルを生成する。
試料18は、例えばコンピュータの制御によって、焦点19が試料上をX方向およびY方向に走査できるようにX−Yテーブル上に取り付けられていてもよい。データ収集毎に1つのスペクトルが各試料点で収集される(例II)。これにより、試料の面積のマッピングが可能になる。試料18またはレンズ16を光軸に沿って動かすことによって、焦点19を深さ方向に調整してもよい。これもまた、コンピュータ25の制御のもとに行われてもよい。
検出器24は2次元的であるので、スペクトルの分散の方向に直交した線状に、レーザーを試料上に集めることにより、試料上の複数の点から同時にスペクトルを得ることも可能である(例III)。単一のデータ収集において、線に沿った隣接する点からのいくつかのスペクトルが、非スペクトルCCD次元(Non−spectral CCD dimension)から読み取ることができる。これは、点焦点マッピングに比べて大きな時間上の利益につながる。
コンピュータ25は、この明細書に記載された解析ルーチンを実行するための命令を備えるソフトウェアコードで適当な媒体上にプログラムされていてもよい。あるいは、以下に説明するように、得られたスペクトルデータを、この解析のためのソフトウェアを有する別個のコンピュータへ転送してもよい。どちらの場合も、解析が進むとともに、成分の分解されたスペクトル値が関連するコンピュータ内に記憶され、また、更に処理されて、試料内の成分の濃度を示す地図として出力または表示される。
(例I:シミュレーションされる混合物のスペクトル)
3つの顔料(pigment)の純粋なラマンスペクトル(図2)を異なる割合で加えて、2500の混合スペクトルの行列を生成した。各顔料スペクトルに対する平均、最小、および最大の割合は、表1に与えられている。スペクトル1及び2は、全データ・セットを通して存在するが、スペクトル3は、微量成分をシミュレーションする目的で、100個のスペクトルにのみ存在させた。雑音から発生する摂動をシミュレーションするために、ポアソン統計を有するランダム雑音がデータ・セットに付加された。データ・セットを生成ために用いられるスペクトルは、最小値を引き算し、その強度の総和で除算して正規化された。これは、データ・セットから強度の曖昧さを取り除き、ALS方法の直接的な比較を可能にする。
(例II:薬剤粉末)
解析される試料は、1%の活性薬剤成分(API)と、セルロース、乳糖、及び第二リン酸カルシウムを含む99%の賦形剤(excipient)とを備える粉末化された混合物であった。試料表面は平坦化され、点焦点地図が表面から集められた。地図の面積は、600μm×66μmであり、ステップの寸法は6μmであり、1212個のスペクトルが集められた。
(例III:ラニチジン錠剤)
75mgのラニチジンをAPIとして含む市販の錠剤が解析された。APIが全錠剤質量の約50%を占める。核(core)に存在する賦形剤は、微結晶セルロースとステアリン酸マグネシウムであった。錠剤は、メスを用いて水平に切断された。線焦点地図が、1.68mm×1.95mmの面積から集められた。x方向がステップ寸法6μm、y方向が固有ステップ寸法5.81μmであり、94000個のスペクトル集められた。
(理論)
計量化学解析では、ハイパースペクトル立体画像は、行列Xに展開され、集められた各スペクトルは、データ行列の行を占める(図1)。行列は、I×Jの大きさを有するが、ここでIは、データ・セットからのスペクトルの総数であり、Jは、強度が集められる周波数である変数の数である。カーブ分解(curve resolution)の目的は、この行列を物理的に意味のある部分行列C及びSに分解することである。
X=C・ST+E (1)
n個の成分でモデル化されるデータ・セットに対しては、CはI×n行列であり、ここで各列は、成分の濃度値に対応し、SはJ×n行列であり、ここで各列は、成分のスペクトルを表す。EはXと同じ大きさを有する残差(residual)行列である。カーブ分解法は、この行列の値を最小化しようとするものである。
(成分の数の決定)
主成分解析では、行列Xは、主成分(PC)を表すスコア及びローディングに分解される。
X=T・V+E (2)
スコアT及びローディングVは、CとSTとの線形結合であるが、数式(1)の物理的に意味のある解ではない、すなわち、主成分は化学的成分を表すものではない。主成分は、互いに直交していて、各成分は、可能な限り多くデータの分散を説明するように計算される。それゆえ、データがn個の成分で十分にモデル化できるときには、最初のn個の主成分が信号を表し、残りの成分は、単に雑音を表すであろう。
数nは、各成分が説明する分散から決定することができる。すなわち、成分が雑音だけを示すようになると、各成分によって説明されるデータの分散がほとんど一定値に落ち着く。ラマン・データでは、しかしながら、成分がスペクトルの特徴を示すか又は雑音を示すかを決定するために、ローディングの自己相関値を用いることがより信頼できることをわれわれは見出した。これは、データ・セットが周波数に関して過剰にサンプリングされ、その結果、スペクトル内の隣接周波数での信号レベルが相関を持っているために可能になる。
ローディングベクトルの点と点の相関は、次のように計算される。
Figure 2009540322
ここで、νkは、k番目のPCのローディングベクトルである。1に近い値のときは、点と点の間の相関は大きく、主成分は信号を表す。0に近い値のときは、相関は低く、主成分は雑音を表す。自己相関値をPCの数に対してプロットすると、nに対して急峻な落ち込みが現れる。n以後のすべての主成分は、切り捨てられて、Xは最初のn個のPCから再計算されて、雑音が除去されたデータ・セットを作り出すことができる。
(初期推定の選択)
スペクトルおよび濃度に対する初期推定を得るためには、直交射影(orthogonal projection)法を用いることができる。データ・セット中の最も純粋なスペクトル及び周波数(変数)は、最も非類似なものを見つけることによって決定される。行列Yi内に位置する2つの行ベクトル間の非類似度(dissimilarity)係数は数式(4)によって与えられる。
i=det(Yi・Yi T) (4)
最も純粋なスペクトルを見つけ出すためにOPAを用いるとき、Yiは、Xからの平均スペクトルとi番目の試料スペクトルを含む行列である。
Figure 2009540322
非類似度係数は、データ・セット中の各スペクトルに対して計算され、最大のkの値をもつスペクトルが、第1の成分スペクトルであると同定される。
ついで、平均スペクトルはこのスペクトルによって置き換わり、次式になる。
Figure 2009540322
次に純粋なスペクトルを決定するために数式(4)によって係数が再計算される。行列は、第2の成分スペクトルを含むように展開される。この手続きは、必要な数の最も純度の高いスペクトルが見出されるまで繰り返される。
純粋なスペクトルではなくて純粋な周波数を見つけ出すために、同じ方法を用いることができる。そのときは、非類似度係数が、Xの行(スペクトル)ではなくて列(周波数)に対して計算される。
MCR−ALS
交互最小2乗法による最適化では、SまたはCのいずれかの推定値が他方の未知数に対して数式1を解くために用いられ、このとき解は、物理的に意味のある結果を確保するように拘束される。次に、この解は、推定された行列に対して、前と同様に物理的に意味のある拘束条件の下で改良された値を再計算するために用いられる。このプロセスはモデルが収束するまで用いられる。収束を検査するために、当てはまりの悪さの割合(percentage lack of fit)(lof)が用いられるが、これは数式(5)を用いて計算される。
Figure 2009540322
2つの連続した繰り返しの間の当てはまりの悪さの変化がある閾値よりも小さくなった場合に繰り返しが収束したという。
適用できる拘束条件は、データの種類に依存する。濃度および/またはスペクトルの非負条件が最もよく用いられる拘束条件であり、大抵の場合に適応可能である。これは、数式(1)に対してEを最小化する最小2乗解を求め、解の中のすべての負の値を0に設定することによって達成できる。数式(1)は、また、非負拘束条件の線形最小2乗(NNLS)または高速、非負拘束条件の最小2乗(FNNLS)のような非負の最小2乗アルゴリズムを用いて解いてもよい。最小2乗解が非負拘束条件下で得られることを保証するので、これらのアルゴリズムは優れた解を提供する。さらに濃度は、ある試料点についてすべての濃度の値の合計が1であるように、1までの加算性(additivity to one)で拘束できる。単峰性(unimodality)(すなわち、ある成分の濃度に1つの極大が存在すること)及び選択性(例えば、零濃度のウィンドウ)の拘束条件がクロマトグラフィのデータに用いられてきたが、これらは、分光画像化データには通常は適用できない。
空モデル化(Empty Modelling)
空モデル化アルゴリズムに対しては、「空スペクトル」が第1の成分スペクトルの推定として生成される。この空スペクトルは、すべての強度が等しい値を有し、その値はXにおけるスペクトルの正規化に依存する値である。ALS最適化が、第1の成分スペクトルをモデル化するために用いられる。C及びSの非負条件が、FNNLSアルゴリズムを用いることによって強制され、分解されたスペクトルは、データ行列の正規化による値に拘束された長さである。繰り返しの次の段階では、分解されたスペクトルと他の空スペクトルがALS最適化を再開するために用いられる。同じ拘束条件が適用され、濃度も1への加算性によって拘束される。各繰り返しの後、他の空スペクトルが加わり、最後にはすべての意味のある成分が分解される。最後の最適化において得られる濃度とスペクトルが、空モデル化の最終の解である。
成分スペクトルの段階的分解は、成分が等価ではなく、すなわち、主成分と微量成分とが存在することを意味する。第1の成分は、第1の繰り返し内では平均スペクトルにモデル化され、後に主成分のスペクトルを示すために最適化される。このプロセスが主成分スペクトルの良い表現を生むためには、それがデータ・セット内でほぼ純粋な形で存在しなければならない。
解析方法
上記の例からのデータ・セットの計量化学解析は、(マサチューセッツ州ネイティック(Natick)にあるマスワーク社(MathWorks Inc.)の)MATLAB R2006aで行った。例I及びIIは、32ビット、2.8GHz Pentium4(登録商標) プロセッサと1.25GBのメモリを有し、マイクロソフトウィンドウズ(登録商標)XPプロフェッショナル(Microsoft Windows(登録商標) XP Professional)が実行されているHP Compaq dc5100コンピュータを用いた。例IIIは、64ビット、2.01GHz AMD Athlon 64 x2 デュアルコア3800+プロセッサと512Mbメモリを有し、マイクロソフトウィンドウズXPプロフェッショナルx64が実行されているイヴシャム(Evesham) PC上でMATLAB R2006aの64ビット版を用いて解析された。このアーキテクチャにおいて利用可能なアドレス・スペースの増加は、例IIIのより大きなデータ・セットを解析するために必要であった。
宇宙線の影響(Cosmic ray feature)は、最近接比較(nearest neighbour comparison)法を用いてデータ・セットII及びIIIから除去した。PCAがすべてのデータ・セットについて行われて、成分の数が決定され雑音が除去された。結果として得られるスペクトルは、各スペクトルの最小値を引き算し、単位強度和(unit intensity sum)にスケーリングすることによって処理された。これは、例えばレーザパワーまたは焦点変化に起因する強度の差を取り除くために行われた。それは、濃度の1への加算性が実現可能な拘束条件であることを保証するものである。濃度および純粋スペクトルの推定値は、OPAによって得られた。最終成分スペクトル及び濃度は、最適化を開始するためにOPAからの濃度の推定値を用いるMCR−ALS(OPA(conc)/MCR−ALS)により、OPAからのスペクトルを用いるMCR−ALS(OPA(spec)/MCR−ALS)により、かつ、空モデル化によりモデル化された。すべての場合において、スペクトル及び濃度の両方が、FNNLSアルゴリズムを用いて非負条件の拘束を受けた。濃度は1への加算性で拘束され、スペクトルは単位強度和になるように拘束された。
参照スペクトルが得られる場合には、異なるアルゴリズムの結果が、平均中心化され(mean−centred)分解されたスペクトル(sk)と平均中心化された参照スペクトル(sr)との間の相関係数(数式(6))を計算することによって比較される。
Figure 2009540322
例Iのシミュレーションされたデータに対しては実際の濃度値が分かっているので、異なるアプローチを比較するために用いてもよい。それゆえこの場合には、これらの既知の値からの、分解された濃度のrms偏差が計算される。
結果と議論
例I:シミュレーションされた混合物スペクトル
PCAは、期待通りに、データ・セット中に3つの成分があることをはっきりと示している。図3には、参照スペクトルと、種々のMCR方法によって分解された成分スペクトルとが示されている。モデルの数値的な比較は、表Iに与えられている。OPA(spec)/MCR−ALSによって分解された成分1のスペクトルは、参照スペクトルとよく整合しているが、他の2つの成分スペクトルも成分1の特徴を示す。これに付随して、成分1から残りの2つへの濃度のシフトがあり、結果として濃度値の予測は精度の低いものになる。
成分1のスペクトルの参照スペクトルとの相関は他の2つの方法によるこのスペクトルの分解よりも1桁悪いが、OPA(conc)/MCR−ALSではすべてのスペクトルがかなり良好に分解されているように見える。このスペクトルの比較的悪い分解は、400cm-1にある主ラマン帯域の高波数端上での僅かな下落に最も明らかに現れている。このバンド端では、バンドが、成分3のスペクトルの最も強いバンドと重なり、それゆえ、成分1のスペクトルは過剰モデル化(over−modelled)されている。このことが濃度値に強く反映している。第1の成分の濃度値の範囲は狭すぎ、その平均濃度は低すぎる。成分3の場合では、既知の値からの濃度のrms偏差は、平均割合に比べて非常に高い。この成分が2500スペクトルの中の100にだけ存在するとしても、この成分の最小濃度値は2.13%であり、平均濃度は6倍も高い。それゆえ、スペクトル相関値が良いにもかかわらず、成分1及び3の濃度は良くは分解されていないし、濃度画像は実際の分布を反映してはいないであろう。一方、主ラマン帯域が、他の成分スペクトルのラマン帯域から十分に離れている成分2に対しては、スペクトル及び濃度の両方が参照スペクトル及び実際の値によく一致している。
空モデル化では、すべての成分スペクトルが良好に分解されていて、特に第1の成分のスペクトル良好に分解されている。これはまた、分解された濃度の既知の値からの低いrms偏差となっている。OPA(conc)/MCR−ALSによって分解された成分2の場合を別とすれば、すべてのrms濃度偏差は、空モデル化の結果が他の手法の結果よりも良好である。それゆえ、結果として得られる濃度は実際の値のより正確な反映である。
例II:薬剤粉末
地図データの主成分解析は、データ・セット中に10成分が存在することを示した。10成分は、上述したような3つのMCR−ALS法によって分解された。種々の方法の結果が表IIに示されている。最初の9個の分解されたスペクトルは図4に与えられ、入手可能な場合は参照スペクトルと比較してある。空モデル化からの画像は、図5に与えられる。
空モデル化法の結果は、以下のように解釈できる。独立した化合物を表す6成分が存在する。それらは、セルロース(成分1)、乳糖(成分2)、第二リン酸カルシウム(成分3)、API(成分4)、未同定の賦形剤(成分5)、およびステアリン酸マグネシウム(成分7)である。成分6、8、および10は、基線変動の結果である。成分9は、2つの乳糖結晶間の異なる回転変動によるものである(図5の成分2及び9の画像を比較せよ。)。
このような観測は、OPA(spec)/MCR−ALSの結果からはあまり明らかではない。セルロースと乳糖は、非常によく分解されている(2つのスペクトルのピーク間の重なりのために空モデル化法よりも良好にすらなっている)が、微量成分の分解は精度が低い。第二リン酸カルシウム、API、およびステアリン酸マグネシウムの分解されたスペクトルはすべて、空モデル化解析において基線変化(baselne change)を描く成分と同様に、セルロースのスペクトルからの特徴を含んでいる。この精度の低い分解の結果は、空モデル化から得られるものと比べて平均濃度値のずれになっている。OPA(spec)/MCR−ALSモデルにおいては、空モデル化モデルの値よりも第1の成分の濃度ははるかに低いが、他の平均濃度値は空モデル化モデルの値よりも高い。
第二リン酸カルシウム(dicalcium phosphate)及びAPIは、OPA(conc)/MCR−ALSで良好に分解されているが、セルロースからの信号が少なくとも2つの成分(1及び6)にモデル化され、セルロース参照スペクトルとの整合性は悪い。10成分モデルでは、OPA(conc)/MCR−ALSからの結果は、乳糖、第二リン酸カルシウム、およびAPIの存在を証明するために用いることはできるが、対応する濃度画像はコントラストが低く解釈するのが困難である。濃度値は、地図上の各点で少なくとも8成分が存在することを示唆しているが、一方、空モデル化の結果は主成分(セルロース)はどこにでも存在するものの、微量成分は局在した粒子にのみ存在する(表II及び図5参照)を示唆している。空モデル化法によりセルロース・スペクトルがよく分解されていることから、これが真実であり、OPA(conc)/MCR−ALS法からの濃度は(例Iにおけるように)不正確であるらしいことが示唆される。
MCR(conc)/MCR−ALSの分解上の問題は、存在する成分の数が比較的大きいことにより部分的に生じる。後の成分ほど、基線変化によるものであるので、真に純粋な周波数を選択することはできなくなり、推定値間で大きな重なりがある。このことにより、単一のスペクトルの最終的な濃度値が成分間に分割され、実際のスペクトルを分解された成分スペクトルの線形結合とさせる。比較のために、すべての方法は成分の数を変えて(1から10)繰り返された。分解されたスペクトルと、セルロース、乳糖、API、およびステアリン酸マグネシウムの参照スペクトルとの相関値が図6に示されている。乳糖とAPIとでは、その成分が分解されると相関値が下がり、それからはほぼ一定値を維持し、OPA(conc)/MCR−ALSの終端に向かってやや増加する。セルロースについては、OPA(spec)/MCR−ALSと空モデル化法では(OPA(spec)/MCR−ALSモデルの第2成分を除いて)その値は低い。OPA(conc)/MCR−ALSでは、相関値は第2成分から第7成分まで低下するものの、OPA(spec)/MCR−ALSまたは空モデル化法の値ほど低くはならない。第8成分モデルで相関に急峻な増加が存在する。この点で、セルロース信号は2つの成分にモデル化される。ステアリン酸マグネシウムでは、OPA(conc)/MCR−ALSと空モデル化法の相関値は、APIとステアリン酸マグネシウムのスペクトル間にいくらかの重なりがあるので、APIが分解されると急激な減少を示す。もうひとつの低下は、ステアリン酸マグネシウムスペクトルが分解される第7成分で観測される。
OPA(conc)/MCR−ALSでは、参照スペクトルと最もよく一致するモデルは7つの初期推定を用いて得られる。図7に、10成分モデルと比較した7成分モデルでのセルロースのスペクトルの分解と参照スペクトルが示されている。7成分でさえ、分解されたセルロースのスペクトルは過剰モデル化されていて、濃度値は不正確である思われる。
空モデル化では、10成分モデルが参照スペクトルとの最大の一致を示す。参照スペクトルとの良い一致は、ひとつの成分がまず分解された後に観測され、その後の改良は少しだけである。このモデルは、成分の数の増加に対して非常に安定である。分解された成分が新たな成分のモデル化に含まれるので、このことは反復モデル法(iterative modelling)の論理的な帰結である。これとは対照的に、OPA/MCR−ALS法の場合には、新たなモデルが異なる成分の数毎に作成される。
例III:ラニチジン錠剤
錠剤中のAPIの全濃度は、重さで50%以上である。錠剤は被覆されているので、APIの割合は、錠剤の核中では更に高いであろう。APIはまた、通常は賦形剤よりも強いラマン散乱体である。それゆえ、APIのスペクトルが、データ・セット中に比較的純粋な形で存在し、また、空モデル化法に必要な条件が満たされるものと仮定するのは妥当である。
PCAによって、5成分がデータ・セット中に存在すると決定された。図8に、種々のMCR方法によって分解された5成分のスペクトルが示され、数値的な結果は表IIIに与えられる。第1の成分は、塩酸ラニチジンのフォーム(form)IIに対応する。データ・セットはこれに非常に似たスペクトルを含み、OPA(spec)/MCR−ALSと空モデル化法によって分解された第1のスペクトルはそれとよく整合する。第2の成分は、セルロースに対応し、これに対しては参照スペクトルが図8に含まれている。OPA(conc)/MCR−ALSと空モデル化法によって分解された成分2のスペクトルは、APIスペクトルのピークに対応する僅かな下落を別にすれば、この参照スペクトルによく整合する。第3の成分は、異なるAPIピーク間の強度変動を表し、第4の成分は、APIの主帯域内で高い波数への僅かなシフトを表し、第の5の成分は、低波数への僅かなシフトを表す。ステアリン酸マグネシウムを表す成分は見つかっていない。図9に、最初の3成分に対する画像が示されている。
他の例に見られるように、OPA(spec)/MCR−ALSは、微量成分(この場合はセルロース)の純粋なスペクトルを分解できず、これら成分の濃度値は比較的高い。第2の成分とは別に、OPA(conc)/MCR−ALSによって分解されたスペクトルはAPIスペクトルの変形であり、それぞれの中には、APIピークのいくつか又は一部のみが存在する。濃度はこれらの成分間で分割され、対応する画像はコントラストが低い。
上述した主成分へのアルゴリズムの安定性に起因して主API成分は高い平均濃度を維持するが、空モデル化解析法では、APIスペクトルの変動が分解された最後の3成分にモデル化される。全API分布は、その画像の中に見ることができる。後の画像は、APIスペクトルにおける変動が起こる位置を示している。例えば、APIピーク間の強度変動は結晶回転の結果であると思われるので、成分3の画像は粒子サイズの指標を与えると見ることができる。それゆえ、空モデル化法の結果が最も理解しやすい。成分1及び2は、化学成分とその分布を示し、一方、成分3から5は、主成分のスペクトルの小さな変化と、これらの変化が試料表面上のどこで起こるかを示す。
結論
多変量カーブ分解法は、データに関する知識を予め必要としないので、ラマンマッピングデータから画像を得るためによい方法である。データ・セットからのスペクトル推定値と組み合わせて交互最小2乗法を用いると、データ・セット内に存在するスペクトルに従った画像が得られる。しかしながら、内在する純粋な成分スペクトルを分解することができず、これにより微量成分の同定が困難になり、濃度値が真の成分の割合を表さないということがしばしばである。
濃度の推定値と組み合わせて交互最小2乗法を用いることは、微量成分のスペクトルを分解するためのよい方法である。しかしながら、このモデルは、成分の数が変化すると不安定になり、主成分の分解は、スペクトルの過剰モデル化につながる小さなスペクトル変化とピークの重なりによって強く影響される。このような場合、濃度値は不正確であり、微量的化学的成分に対しては、その成分が小面積にのみ存在する場合でもすべての場所で濃度が0より大きくなることがしばしば生じる。
よく起こる状況であるが、主成分がほとんど純粋な形で存在するようなデータ・セットに対しては、空モデル化アルゴリズムは、成分スペクトルを反復して分解および改良することによって、従来の方法の両方の欠点を克服する。このため、これは、微量成分の純粋スペクトルを正しく分解しながら、モデル化される成分の数によらずに主成分の正確な分解を保証するものである。この方法は、混合物中の未知物質の同定に、かつ、対応する濃度画像の提供に大きな可能性があり、この対応する濃度画像は各成分が存在する場所を明瞭に示すものである。スペクトルの小さな変化をモデル化できるので、この方法は、結晶の回転および構造変化(例えば、化合物の種々の多形相)を同定するために用いることができる。さらにこの方法は、初期推定値の選択を必要としないので容易に自動化できる。また、成分がその重要度の順に分解されるので、得られた結果は従来のMCR−ALSモデルよりも解釈が容易である。
Figure 2009540322
Figure 2009540322
Figure 2009540322

Claims (11)

  1. 試料内に存在する成分を決定する方法であって、
    前記試料上の複数の点からスペクトルデータを取得するステップと、
    前記試料の第1の成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記第1の成分の前記推定から、前記第1の成分のスペクトルを反復して分解するステップと、
    前記試料の少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から、前記少なくとももう1つの成分のそれぞれのスペクトルを反復して分解するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 試料内に存在する成分を決定する分光方法であって、
    前記試料を照射するステップと、
    前記試料上の複数の点からのスペクトルデータを取得するステップと、
    前記試料の第1の成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記第1の成分の前記推定から、前記第1の成分のスペクトルを反復して分解するステップと、
    前記試料の少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から、前記少なくとももう1つの成分のそれぞれのスペクトルを反復して分解するステップと
    を含むことを特徴とする分光方法。
  3. 各初期推定は、前記試料の引き続く更なる成分のスペクトル値から構成されており、
    各成分のスペクトルを反復して分解することは、前記各初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 各初期推定のすべてのスペクトル値として等しい値が用いられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記反復して分解するステップは、交互最小2乗法を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記成分の、反復して分解されたスペクトル値を記憶するステップを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 試料のある面積にわたって前記試料の前記成分の濃度を表す地図を作成するために、前記スペクトル値が解析されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 試料内に存在する成分を決定するための装置であって、
    前記試料の複数の点からスペクトルデータを取得するステップと、
    前記試料の第1の成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記第1の成分の前記推定から、前記第1の成分のスペクトルを反復して分解するステップと、
    前記試料の少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定を行うステップと、
    前記少なくとももう1つの成分のスペクトル値の初期推定および既に分解したスペクトルの1つ又は複数から、前記少なくとももう1つの成分のそれぞれのスペクトルを反復して分解するステップと
    を行うようにプログラムされたコンピュータを備えることを特徴とする装置。
  9. 前記試料の前記複数の点から前記スペクトルデータを得るための分光解析装置をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項1から7のいずれかに記載された方法を実行させる命令を備えるコンピュータプログラムコード。
  11. 請求項10において請求されたコンピュータプログラムコードを有するコンピュータ読取可能な媒体。
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