JP2009538706A - 傾向と緩和から予測される傾向との表示 - Google Patents

Abstract

電子的な表示は、検出した生理状態の時間に対する大きさを示すグラフを含む。グラフの背景は色付けして他から区分される。これにより例えばその生理状態の正常範囲を示し、１つ以上の異常範囲を示す。これにより医者にグラフの意味を即座に色付けして示す。医者が投薬又は療法を選択すると、データベースを検索して、期待範囲を生成する。期待範囲とは、その投薬又は療法の実施後に、検出した生理状態がどう移るか期待される範囲を示す。これにより、医者は複数の療法を比較できる。１つの療法を選択した後は、検出した生理状態がその療法に期待通りに反応しているかについての、容易に解釈できる応答を受け取ることができる。

Description

本願は、表示の重要度を示すことに向けられている。表示とは、とりわけ診断の表示である。これにより、より直接的な意味を見る人に与える。本願がとりわけ適用を見出すのは、医療用の表示に関してである。とりわけ、医療用の傾向及び予測される傾向の表示である。本願の記述は特にそれを参照して行うことになる。しかし、理解すべきは、本願は別の型の表示にも適用できることになるということである。

患者、とりわけ医院又は他の医療施設にいる患者は、通常１つ又は複数の測定装置で測定される。検出器は、生理的な状態を検出する。状態とは、例えば血圧、体温、血中酸素濃度、等である。検出器は普通は表示部に接続する。普通、表示部は印刷機である。これは帯状の紙片や罫紙に、測定した生理状態の時間に対するプロット又はグラフを印刷して表示する。複数の生理状態を測定する場合には、個別のチャートを各々の状態について作ってもよいし、２つ以上の状態を同一の罫紙に重ねて又はずらして表示してもよい。後者の場合は、普通は違う色のインクを使う。解釈を容易にするために、罫紙には目盛りが予め印刷されている。複数の生理状態用に設計した罫紙には、複数種類の目盛りが印刷されている。

紙のチャートは未だに現役だが、多くは電子的なチャートに置き換わっている。電子的なチャートは、紙のチャートをビデオ表示上に模倣する。測定した生理状態の時間に対するグラフを、測定器に表示する。この際に背景の目盛りと重ねて表示する。これにより、生理状態の時間に対するグラフを、その生理パラメーターの典型範囲の目盛りに関連させる。典型範囲の目盛りとは、例えば体温計であれば、３５度〜４１度の温度の目盛りである。最近に測定したデータを表示するが、以前のデータも記憶装置に格納してあり、必要なら後で呼び出せる。紙と同様に、複数の生理状態を測定して同一の表示器に表示できる。例えば違う色のグラフや分布を表示する。

このような表示器は、精密で正確ではあるが、解釈を要する。診察する医師、看護師、呼吸療法士、患者及び／又は患者の家族（家庭での測定の場合）、救急車の医療補助員及び／又は救急救命士、等（これらを総称して以下「医者」という。）は、測定した生理状態の値が、正常か高いか低いかを判断する必要がある。値が高い又は低い場合には、それは許容できる値であるか、それとも危険な値であるかを判断せねばならない。これには時間がかかることがあり、人間のやることだから間違いもありうる。

生理状態の値の解釈を補助し、もしその値が危険な区域に達している場合には警告を発するために、多くの測定器には音声又は視覚に訴える警報器がついている。例えば警告音や点滅する光を発する。測定した生理状態のグラフが危険区域に入ったら、警告音を鳴らす。

これは効果的ではあるが、例えば患者が入院するのは、それなりの理由があるはずなので、測定した生理状態のいくらかは危険区域にあるだろう。患者の問題を解決するために療法を行っている最中でも、しばらくの間は測定した生理状態は危険区域に留まることもありうる。そのような最中に、ずっと警告音や警告光が出ていても、有意義な情報を医者に提供しているとは言えない。むしろそんな警告は邪魔であるから、医者はしばしば警告機能を切ってしまうことがある。そうすると追加の情報は何も得られなくなる。

更に、既存の表示器は、測定した生理状態の現在の値と過去の値をグラフで表示するだけである。将来の傾向を予測してくれることは無い。即ち、療法を行って、測定した生理状態を危険区域から外そうとしている最中でも、予測される傾向又は療法に対する反応は表示されない。医者はチャートを分析して、患者が期待通りに回復しているか、又は療法を変更した方がよいか、自分で判断しなければならない。

本願は前述の問題等を解決する新規なかつ進歩した表示技法を提供する。

１つの観点により、電子的な表示を提供する。グラフは生理状態の値又は大きさを時間に対して表示する。グラフの背景は少なくとも１つの範囲を含む。この範囲は他から区分され（例えば色付けにより）、検出した生理状態の正常範囲を示す。グラフの背景はまた、少なくとも第２の範囲を含む。この範囲は他から区分され、測定した生理状態が異常値であることを示す。

別の観点により、この表示を生成する方法を提供する。測定する生理状態を決定し、その現在の値を検出し、グラフを描く。その生理状態の正常範囲と異常範囲を決定する。背景を生成する際に、正常な生理状態の範囲を第１の特性区分とし、異常な生理状態の範囲を第２の特性区分とする。グラフを背景と重ねて表示する。

別の観点により、この表示を生成する方法を提供する。生理状態の現在の値を検出する。検出した生理状態の時間に対する大きさを示すグラフを生成し、電子的な表示に表示する。患者に施す投薬又は療法を選択する。選択した投薬又は療法の実施後に、検出される生理状態が移ると期待される範囲を、期待範囲という。期待範囲を生成し、電子的な表示に表示する。

別の観点により、検出した生理状態を表示する装置を提供する。この装置は、生理状態の現在の値を検出する手段、電子的な表示、及び検出した生理状態の大きさを示すグラフを電子的な表示に生成する手段を含む。患者に施すことを選択した投薬又は療法を入力する手段も提供する。別の手段は、期待範囲を生成する。期待範囲を電子的な表示に表示して、入力した投薬又は療法の実施後に、検出した生理状態が移ると期待される範囲を示す。

このデータ表示にある１つの利点は、傾向値と期待値の双方が明確であることである。

別の利点は、時間軸で動的に変化する基準又は期待値を生成することにある。

当業者は後述の詳細な記載を読み理解することによって本願発明の更に別の利点を理解できる。

本発明は様々な部品及び部品の変化並びに様々な工程及び工程の変化の形態をとることができる。図面は好適な実施例を例示する目的のためだけであり、本発明を限定するように解釈してはならない。

図１を参照する。表示１０は図１に示す実施例における体温である。表示１０はグラフ１２の表示を含む。グラフ１２の縦軸は温度を示し、横軸は時間を示す。グラフの終点１４は現在時を示す。時間の目盛りは既定でもよいし、選択可能であってグラフを見るのに期間を長くしたり短くしたりもできる。グラフ１２は背景に重ねて表示される。背景では体温の正常範囲２０を第１の方法で区分する。例えば、緑色で表示する。異常に高い体温の範囲２２を第２の方法で区分する。例えば、赤色で表示する。異常に低い体温の範囲２４を第３の方法で区分する。例えば、青色で表示する。勿論他の区分も選択してよい。それにより正常範囲と異常範囲を適切に示すことができる。区分を色によって記載するが、他の区分方法（例えば平行線模様、標識付け、柄付け、等）も考えることができる。他の区分方法を色付けと共に用いることもできる。これにより色覚に不自由な医者を補助する。

単に正常範囲、高い範囲、低い範囲を示すに留まらず、更なる等級に分けることもできる。例えば、正常と異常の境界を黄色で示して、警告（たぶん危険とまでは行かない）を示すこともできる。図２を参照する。より細かい粒度の範囲を正常値及び異常値について設けることができる。図２では、高い範囲を３つの部分範囲２２ａ（やや高い）、２２ｂ（高い）、２２ｃ（非常に高い）に分ける。部分範囲を、やや高いから非常に高いに向けて、順により強くなる赤の色合いで示す。同様に、やや低い範囲２４ａと、非常に低い範囲２４ｂを、より軽い色合いの青と、より強い色合いの青で示す。許容可能な範囲も同様に部分領域に分割する。２０ａ、２０ｂをより明るい緑とより暗い緑の色合いで示す。好適には、より細かい粒度の範囲を選択する。各々の範囲に行為を関連付ける。この行為は、患者の実際に測定した生理状態の値がその範囲に入ると実行される。図示の例では、温度に対応するより細かい粒度の範囲の間の境界を選択する。これらの境界が、そのような医療行為を起動する。これらの範囲は、特定の集団における標準偏差、医学的所見、等を表現することもできる。

図１と図２は例として体温のグラフを示しているが、グラフに示す情報は、患者を評価すべき条件に通常は基づくことを理解する必要がある。例えば平均動脈圧、心拍数、呼吸数、血中酸素濃度、等である。生理状態の種類に応じて、通常、その状態の値（又は大きさ）と時間の双方の単位は変わることになる。正常範囲と異常範囲も同様に変わる。更に、様々な範囲を、文字を重ねて表示する、又は他の印で標識付けることができる。これにより、とりわけ色覚が不自由な観察者でも容易に識別できるようになる。

図１と図２では、前述の表示するデータ範疇の範囲は静的な機能で決めていた。即ち、範囲は時間が経っても同じままである。これと違って、範囲を動的にして、期待される反応を示してもよい。図３を参照する。表示１０’はグラフ１２’を示す。グラフ１２’は平均動脈圧を示す。これは例である。表示は色づけで正常範囲２０’と異常領域２２’を示す。グラフの終点１４’は現在時つまり今を示す。この例の図では、患者の実際の平均動脈圧の曲線は低すぎる範囲に落ち込んでいる。医療措置が必要である。本願の例では、医療措置とは患者に現時点でクリスタロイドを投与することである。画像の印又は指示子３０は、投薬又は療法を実施した時間を示す。札３２はその投薬又は療法の種類を示す。後に詳述するが、実施する投薬又は療法を入力するのは医者である。患者の現在の生理状態の水準と療法の種類を前提に、測定する生理状態の期待範囲の画像表示３４を、正常範囲と異常範囲の表示に重ね合わせて表示する。期待範囲の値は、類似の状態と背景を持つ患者のデータマイニングから生成できる。即ち、当の選択した投薬又は療法によって既知の良好な転帰を得た患者集団をマイニングする。ここでデータベースに含まれる情報としては、専門家集団の所見、処方する臨床医の予測、化学的又は生理学的研究及び分析、等がある。表示する期待範囲３４と療法開始印３０には同じ色を用いる。これにより、複数の薬剤を異なる時に投与するような場合に、表示を容易に識別できるようになる。

「問い合わせ様態」の使用法では、診断する医者は、可能性のある複数の療法又は投薬の各々を選択する。生成した期待範囲が表示されるのでそれを調べる。このように、診断する医者は、可能性のある療法又は投薬のいくつかを試すことができる。また、生成した表示を用いて最も適切なものを選択する補助にできる。拡張として、成功確率表示３６も表示に追加する。即ち、期待範囲３４が、指定の療法を成功裏に実施した結果に基づく場合は、成功確率の数字は、同様の状態にあり、その投薬又は療法によってうまく治療できた患者の割合に基づく。図示の実施例では、成功確率は、成功裏に治癒した患者の割合を画像で示すことによって表現する。勿論、他の表示を用いることもできる。例えば、緑、黄、赤の色付けで、他の可能な療法と比べた成功確率が高い、中くらい、低いということを示すことができる。成功確率を、各期待範囲について又は各期待範囲の部分について示すこともできる。例えば、期待範囲を複数の部分範囲に下位分割することができる。例えば成功確率が５０％、７５％、及び９５％であることを示す部分範囲である。他の成功確率の表示も様々に考えられる。

図４を参照する。しばしば、複数のパラメーターを同時に測定し、複数の療法又は複数の投薬を測定対象の患者に実施することがある。本願の例では、４つの状態を測定する。体温、心拍数、呼吸数、及び平均動脈圧である。表示１０’’に見て取れるのは、約４日前に、この患者の体温が異常に高い範囲に上昇し、呼吸数も同様になったということである。約３日前までに、患者の体温は僅かに下がりつつあったが、それでも呼吸数は増え続け、平均動脈圧は異常に低い範囲に近づいていた。約２と１／３日前に、患者の体温は再び上がり始めた。呼吸数は異常に高い範囲を上がり続け、平均動脈圧は異常に低い範囲により深く落ち込み続けた。印４０_１が示す通り、第１の治療が実施された。本願の例ではアモキシシリンの投薬である。アモキシシリンを投薬すると、それに対応して、色付けした期待範囲の表示４２ａ、４２ｂ、４２ｃ、４２ｄを生成し、表示に重ねる。その後すぐに、第２の治療（印４０_２に示す、図の例ではアスピリン）を行った。アスピリンには解熱作用を期待できるのみで、それ以外の測定状態には効果がない。従って、第２の治療の期待範囲４４ａは、体温のチャートにのみ重ねられる。

約１日前に、体温と心拍数は両方とも上手く正常範囲に戻った。平均動脈圧も正常範囲に近づきつつあった。呼吸数はまだ異常に高かった。現時点で、体温と心拍数は正常範囲にあるようだが、呼吸数は未だに異常に高く、期待の表示４２ｃによれば下がりそうに無い。平均動脈圧はまだ異常に低い範囲にあるが、期待範囲４２ｄの中に納まっている。この患者の生命兆候を正常に戻すために、第３の治療を開始する決定を行った。本願の例では、酸素吸入である。これを第３の治療印４０_３に示す。第３の治療の期待範囲４６ｃをグラフに加える。細かいことだが、酸素吸入に期待されるのは呼吸数を改善することだけだから、第３の治療の期待範囲４６ｃは呼吸数の表示にだけ生成して重ね合わせる。１日先を見てみると、その時までにアモキシシリン（これはアスピリンよりも解熱効果としては遅く効く。アモキシシリンは異常発熱の背後の原因に対処するものであり、発熱の対症療法薬では無いからである。）が体温を正常範囲に戻していると期待されていることが解る。従って、対症療法薬であるアスピリンの投与を止めるように計画する。これら３つの治療により、期待範囲が予測しているのは、４つの図示の生命兆候の全ては翌日までに正常範囲にあるだろうということである。勿論、グラフ１２が期待範囲４２ａ、４２ｂ、４２ｃ、４２ｄ、４６ｃの内部から外れてしまったら、追加の又は異なる将来の療法／投薬を行うことが期待できる。任意で、主治医は、１つ以上のいかなる療法についても、期待範囲の表示を切ることができる。期待範囲を表示と非表示に切り替えることによって、医者はそれぞれの治療が期待通りに行われているかどうかを確認できる。

図４の例では、アスピリンとアモキシシリンは相補的な薬である。即ち、アスピリンは症状に素早く効き、アモキシシリンは原因により遅く効く。別の例では、相互作用する薬又は治療を施してもよい。この場合、２つが共力して期待を達成する。この期待とは、どちらか片方の個別の効果とも、２つの単なる合計の効果とも異なるものである。相互作用する薬については、２つ以上の相互作用する薬を、単一の治療又は投薬として扱い、単一の期待範囲の表示で示すことができる。

図５を参照する。表示部１０’、１０’’、１０’’’を以下まとめて１０で示す。各患者に関連する表示部１０は、画像処理器５０を含む。画像処理器５０は、１つ以上の生理状態検出器５２からの信号及び他の電子的情報を、前述の表示に変換する。１つの実施例では、各検出器は自分の識別情報を正常／異常範囲生成器（又は算法）５４に送る。正常／異常範囲生成器５４は、その検出器が体温計であるのか、心拍計であるのか、等を識別する。これにより画像処理器５０がその検出器に対応する正常範囲と異常範囲を生成できるようになる。同様に適切な単位（例えば摂氏、華氏、ｂｐｍ（回／分）等）も生成できるようになる。代わりに、利用者入力装置５６を用いて、検出器を識別し、正常状態及び異常状態の範囲を選択又は修正できる。履歴記憶５８は、検出した状態の値を、少なくともグラフ１２が表示部１０に表示されている間について（好適にはより長い期間）、格納する。表示部１０は、患者の脇、看護師室、医者の遠隔診療室、等にあってもよい。例えば、表示部１０は、インターネット経由で、専門家集団と相談できる遠隔の医院にある表示端末と通信できる。複数の表示部を、有線、無線、等で接続することも考えられる。更に、警告を監視装置又は遠隔地等に提供してもよい。この場合有線又は無線の通信手順を用いる。警告情報をデータ経路を用いて遠隔の監視場所に送ることができる。

図３及び図４について述べた期待範囲を生成するために、利用者は、入力装置５６を用いて、提案する又は実際に行った投薬又は療法をデータベース６０に入力する。この投薬／療法データベース６０は、複数の投薬及び療法の各々について、対応する期待範囲３４、４２ａ．．．、４６ｃを予め組み込んである。この期待範囲は専門家集団の所見に基づいている。好適には、投薬／療法データベース６０は、異なる現在の患者の状態に対応する投薬又は療法の各々について、複数の期待範囲を予め組み込んである。この投薬／療法データベース６０は、臨床装置に予め組み込んだ記憶でもありうるし、医院のイントラネットにあるような遠隔のデータベースでもありうる。遠隔利用してもよいかもしれない、複数のデータベース（例えば各薬剤の製造者が保守するデータベース、医療雑誌が保守するデータベース、業界団体が保守するデータベース、医学部が保守するデータベース、等）も考えられる。投薬又は治療の各々について複数の期待範囲の中から選択するために、データベースはまた、最近の患者の状態の値を履歴記憶５８から受け取り、患者の他の背景情報を患者情報又は記録ファイル６２から受け取る。期待範囲生成器６４は、データベース６０からの情報を、画像処理器５０への適切な命令に変換する。任意で、検出器からの現在の生理状態の測定値を、期待範囲生成器６４に送る。これにより、期待範囲の初期値を現在の状態の値と合わせる。例えば、データベースが決まった数の（複数の）個別の期待範囲しか持たないのであれば、期待範囲生成器６４は、最も近い２つの期待範囲を補間して、期待範囲の原点を現在の値とすり合わせても良い。

図６を参照する。利用者入力装置５６からのありうる投薬又は療法、並びに履歴記憶５８及び患者情報記録６２からの患者の状態の情報が、検索機関７０への入力となる。検索機関は病歴データベース７２を検索して、入力の投薬又は療法を実施した、似た病歴を持つ患者を見つける。１つの実施例では、病歴データベース７２は、治療を行う医院のデータベースである。別の実施例では、病歴データベース７２は、より大きいデータベースである。例えば、医院が属する系列組織の全ての患者のデータベースである。病歴データベース７２は、全国的なデータベースでもありうる。例えば特定の型の疾病に特化したデータベースや米国疾病予防管理センター（ＣＤＣ）のデータベース等である。類似の病状で同一の薬剤又は療法で治療した患者からのチャートは、一時記憶７４に集められる。期待範囲生成器６４は次を含む：一時記憶７４からの成功裏に治療した患者の反応の時間に対する平均値又は中央値を求める算法又は算譜７６；一時記憶７４からの成功裏に治療した患者の種々の生理状態の時間に対する分散又は範囲を求める算法又は算譜７８；及び、一時記憶７４の患者データを分析してその治療が成功するであろう確率（例えば過去にその治療が成功した患者の百分率）を求める成功確率算法又は算譜８０。複数の生理状態を表示する場合は、時間に対する平均値若しくは中央値並びに時間に対する範囲の計算は、各々の表示する生理状態について行われる。又は、少なくともその投薬又は療法が対処しようとした生理状態について行われる。この情報は画像処理器５０に伝わり、画像処理器５０は期待範囲のデータを変換して表示部１０の適切な期待範囲の表示にする。画像処理器５０はまた、正常／異常の背景の範囲の表示を、正常／異常範囲生成器５４から受け取り、生理状態の現在の測定値を検出器５２から受け取り、生理状態の以前の測定値を履歴記憶５８から受け取る。

これらの機能を実行するために指定され作成された装置に加えて、既存の測定器も改修できる。これはソフトウェアの再作成、組込による改修、追加又は遠隔の装置と接続して機能を追加すること、等による。

本発明を好適な実施例を参照して記載した。前述の詳細な記載を読み理解することによって、他者は変更及び変形を想到してもよい。本発明は、全てのかかる変更及び変形を、それらが添付の請求項又はその均等物の範囲に含まれる限り、含むように解釈されることを意図している。

例示的な患者の体温を時間軸で期待範囲と比較するグラフ表示である。 各期待範囲で重症度を示すグラフである。 投薬に反応して期待される血圧を示すグラフである。 複数の測定パラメーター並びに選択した療法又は投薬への反応を示すグラフである。 図１〜図４の表示を生成するシステムの概略図である。 図１〜図４の表示を生成する別のシステムの概略図である。

Claims (25)

1. 時間に対する生理状態の値を表示するグラフ；及び
   前記グラフについての背景、ここで前記背景は、少なくとも１つの正常範囲及び少なくとも１つの異常範囲を含み、前記正常範囲は区分されて、検出した前記生理状態についての正常な範囲を示し、前記異常範囲は区分されて、検出した前記生理状態についての異常な値を示す；
   を含む電子的な表示。
2. 前記背景に重ね合わされる期待範囲を更に含む、請求項１による電子的な表示、ここで前記期待範囲は前記グラフから広がり、実施された投薬又は療法に反応する、時間に対する前記生理状態の期待される範囲を示す。
3. 印及び札を更に含む、請求項２による電子的な表示、ここで前記印は、いつ投薬又は療法が実施されたかを示し、前記札は、前記投薬又は前記療法の種類を示す。
4. 時間的に整列した複数の生理状態の表示を更に含む、請求項３による電子的な表示、ここで前記印の各々は、前記複数の生理状態の表示に重ね合わされる線であり、前記期待範囲は、前記印の各々から未来方向に広がり、前記グラフは、表示される前記期待範囲の少なくとも１つに重ね合わされる。
5. 前記印の各々及び対応する前記期待範囲は、対応する区分を有する、請求項４による電子的な表示。
6. 前記正常範囲及び前記異常範囲は色付けによって区分される、請求項１による電子的な表示。
7. 検出する生理状態を決定すること；
   前記生理状態の現在の値を検出すること；
   検出した前記生理状態の、時間に対する前記グラフを描くこと；
   決定した前記生理状態について、前記正常範囲及び前記異常範囲を決定すること；
   前記正常範囲を第１の特性区分に有し、前記異常範囲を第２の特性区分に有する、背景を生成すること；及び
   前記グラフを前記背景に重ね合わせること；
   を含む、請求項１の表示を生成する方法。
8. 生理状態の現在の値を検出すること；
   時間に対する、検出した前記生理状態の大きさを示すグラフを、前記電子的な表示に生成すること；
   患者に実施すべき投薬又は療法を選択すること；並びに
   前記期待範囲を生成すること及び前記期待範囲を前記電子的な表示に表示すること、ここで前記期待範囲が示す範囲の内側に、選択した前記投薬又は前記療法の実施後、前記生理状態の検出値が移ると期待される；
   を含む、請求項２の表示を生成する方法。
9. 複数の投薬又は療法の各々について期待範囲を生成すること；及び
   表示された前記期待範囲を用いて治療過程を計画すること；
   を更に含む、請求項８による方法。
10. 選択した前記投薬は、共通の症状に対して独立して作用する複数の相補的な投薬を含む、請求項８による方法。
11. 複数の期待範囲を生成すること及び表示することを更に含む、請求項８による方法。
12. 各投薬若しくは各療法を実施開始した時間を示す印、並びに、各投薬若しくは各療法の種類を示す札を、生成することを更に含む、請求項１１による方法。
13. 前記生理状態の現在の値を検出するための手段；
    時間に対する検出した前記生理状態から、前記グラフを描くための手段；
    検出した前記生理状態について、前記正常範囲及び前記異常範囲を決定するための手段；及び
    前記正常範囲を第１の特性区分に有し、前記異常範囲を第２の特性区分に有する、前記背景を表示するための手段；
    を含む、請求項１の表示を生成するための装置。
14. 前記生理状態の現在の値を検出するための手段；
    時間に対する検出した前記生理状態の大きさを示すグラフを、前記電子的な表示に生成するための手段；
    患者に実施すべき投薬又は療法を入力するための手段；及び
    期待範囲の表示を前記電子的な表示に生成するための手段、ここで前記期待範囲が示す範囲の内側に、入力した前記投薬又は前記療法の実施後、前記生理状態の検出値が移ると期待される；
    を含む、請求項２の表示を生成するための装置。
15. 検出した生理状態を表示するための装置であって：
    電子的な表示；
    生理状態の現在の値を検出するための手段；
    時間に対する検出した前記生理状態の大きさを示すグラフを、前記電子的な表示に生成するための手段；
    患者に実施すべき投薬又は療法を入力するための手段；及び
    期待範囲の表示を前記電子的な表示に生成するための手段、ここで前記期待範囲が示す範囲の内側に、入力した前記投薬又は前記療法の実施後、前記生理状態の検出値が移ると期待される；
    を含む装置。
16. 複数の投薬と複数の療法との各々に対して期待される反応についての医療情報を格納するデータベース；
    前記データベースに選択した投薬又は療法を入力し、対応する期待データを検索するための利用者入力装置を含む、入力手段；並びに
    前記データベースからの前記データを、前記期待範囲の表示のための命令に変換する、期待範囲表示生成器；及び
    前記期待範囲表示生成器からの前記命令を、前記電子的な表示のための適切な制御信号に変換する、画像処理器；
    を含む生成手段；
    を更に含む、請求項１５による装置。
17. 患者情報電子記録を更に含む、請求項１６による装置、ここで前記データベースは、前記患者情報電子記録に接続して患者情報を受け取り、生理状態の現在の値を検出するための前記手段に接続して前記生理状態の最近の値を受け取る。
18. 複数の投薬の各々又は複数の療法の各々に対する実際の患者の反応のデータベース；
    患者に実施すべき投薬又は療法を示す入力を受け取り、前記データベースを検索して前記投薬又は前記療法が過去に実施された患者のグラフを見つける、検索機関；並びに
    検索した前記グラフの少なくとも１つを受け取り、前記期待範囲の表示のための命令を生成する、期待範囲表示生成器；及び
    前記期待範囲表示生成器からの前記命令を、前記電子的な表示のための適切な制御信号に変換する、画像処理器；
    を含む生成手段；
    を更に含む、請求項１５による装置。
19. 検索した前記グラフから、検出した前記生理状態の時間に対する平均値又は中央値を求めるための算譜又は算法；
    検索した前記グラフから、検出した前記生理状態の時間に対する範囲又は偏差を求めるための算譜又は算法；
    を、前記期待範囲表示生成器は含む、請求項１８による装置。
20. 検索した前記グラフから、少なくとも１つの成功確率を求める算譜又は算法を、前記期待範囲表示生成器は更に含む、請求項１８による装置。
21. 前記電子的な表示を制御するための画像処理器、ここで前記画像処理器は、前記生理状態を検出するために、及び、検出した前記生理状態を、時間に対する前記生理状態の大きさの前記グラフに変換するために、少なくとも１つの検出器に接続するように適応される；並びに
    検出した前記生理状態の正常範囲に関して及び少なくとも１つの異常範囲に関して前記画像処理器に対する命令を生成するための正常／異常範囲生成器、ここで前記画像処理機は前記グラフの背景を色付けして、前記正常範囲を第１の色で示し、前記異常範囲を第２の色で示す；
    を更に含む、請求項１５による装置。
22. 少なくとも１つの範囲を含む背景を生成すること、ここで前記背景は区分され、生理状態についての正常範囲及び前記生理状態についての異常範囲を示す；
    前記生理状態を検出すること；
    前記背景に重ね合わされ、検出した前記生理状態の時間に対する大きさを示すグラフを生成すること；
    実施すべき１つ以上の投薬又は療法を選択すること；及び
    前記背景に重ね合わされる期待範囲を生成すること、ここで前記期待範囲が示す範囲の内側に、前記選択した１つ以上の投薬又は療法の実施後、前記生理状態の検出値が移ると期待される；
    を含む表示を生成する方法。
23. 投薬又は療法の複数の候補の各々を選択すること；
    投薬又は療法の候補の各々について対応する期待範囲を生成すること；及び
    生成された前記期待範囲に基づいて投薬又は療法の１つ以上の前記候補を選択すること；
    を更に含む、請求項２２による方法。
24. 既存の測定器を改修して請求項２２の方法を実施することを更に含む、請求項２２による方法。
25. １つの場所で前記生理状態を検出すること；並びに
    前記背景、前記グラフ、及び前記期待範囲を、遠隔の場所で生成し、遠隔観察を助けること；
    を更に含む、請求項２２による方法。

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