JP2021180797A - 生体情報処理装置、情報処理装置、学習済モデル生成装置及びプログラム - Google Patents

生体情報処理装置、情報処理装置、学習済モデル生成装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より容易に適切な医療用途の学習用データを取得することの可能な生体情報処理装置、情報処理装置、学習済モデル生成装置及びプログラムを提供する。【解決手段】生体情報処理装置としての端末装置(20)は、制御部(21)を備える。制御部(21)は、設定手段として、生体情報計測器から取得される被計測者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別の情報、及び波形データが示す被計測者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を選択データ(223)として外部から取得して設定し、記憶制御手段として、選択データ(223)を波形データと対応付けて記憶させる。【選択図】図2

Description

この発明は、生体情報処理装置、情報処理装置、学習済モデル生成装置及びプログラムに関する。
患者の体温、脈拍、呼吸及び酸素飽和度(SpO)などを連続的又は適宜な間隔で計測して、患者の容体を監視する技術がある。特許文献1では、これらの計測値を表示画面に表示させ、設定された基準を超える異常が検出された場合に所定の報知動作を行う技術が開示されている。
これらの生体情報のうち、呼吸などの経時的、周期的な変化を伴う生体データでは、各瞬間での計測値ではなく、所定時間幅での呼吸数やそのパターンなどが重要である。パターンの認識には、例えば、ニューラルネットワークなどを利用した機械学習モデルを学習させた学習済モデルを含む判別プログラムが利用可能である。
特開2017−192770号公報
しかしながら、医療機器の臨床利用中に、診断に係る情報について機械学習モデルを更に学習させながら当該医療機器を利用することは、安全上できない。一方で、臨床に係るスタッフは多忙なことが多く、別途生体計測に係る適切な学習用データを取得するのが難しいという課題がある。
この発明の目的は、より容易に適切な医療用途の学習用データを取得することの可能な生体情報処理装置、情報処理装置、学習済モデル生成装置及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
生体情報計測器から取得される被計測者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別の情報、及び当該波形データが示す前記被計測者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を対応データとして外部から取得して設定する設定手段と、
前記対応データを前記波形データと対応付けて記憶させる記憶制御手段と、
を備えることを特徴とする生体情報処理装置である。
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の生体情報処理装置において、
前記波形データから所定の特徴量を算出する算出手段を備え、
前記記憶制御手段は、前記特徴量を前記対応データと対応付けて記憶させる
ことを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の生体情報処理装置において、
記憶させた前記特徴量と前記対応データとの関係性に基づいて、新たに取得される前記波形データに応じた前記対応データのうち少なくとも一部を推定する推定手段を備えることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の生体情報処理装置において、
前記関係性は、機械学習モデルの学習により得られたものであることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体情報処理装置において、
前記記憶制御手段が前記対応データを記憶させる第1のモードと、前記対応データを記憶させない第2のモードとの間で切り替えを行う切替手段を備えることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の生体情報処理装置で前記記憶制御手段が記憶させた第1のデータと、前記生体情報計測器以外で取得された前記被計測者の情報を含む第2のデータとを対応付けたデータベースを生成するデータベース生成手段を備えることを特徴とする情報処理装置である。
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載の情報処理装置において、
前記データベース生成手段は、前記被計測者を識別する個人情報を削除して前記データベースを生成することを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、
請求項6又は7記載の情報処理装置により生成された前記データベースに含まれる前記波形データに係る所定の特徴量を入力に含み、前記対応データの少なくとも一部を教師データとして、当該少なくとも一部の対応データを出力とする学習済モデルを生成する生成手段を備えることを特徴とする学習済モデル生成装置である。
また、請求項9記載の発明は、
コンピューターを、
生体情報計測器から取得される被計測者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別の情報、及び当該波形データが示す前記被計測者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を対応データとして外部から取得して設定する設定手段、
として機能させることを特徴とするプログラムである。
本発明に従うと、より容易に適切な医療用途の学習用データを取得することができるという効果がある。
第1実施形態の医療情報システムの構成を示す図である。 第1実施形態の端末装置及びサーバー装置の機能構成を示すブロック図である。 臨床試験モードにおける計測データの内容を示す図である。 端末装置の表示画面への表示例を示す図である。 端末装置で実行される計測表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 サーバー装置で実行される機械学習モデルの学習に係る処理の制御手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の端末装置及びサーバー装置の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態の端末装置による表示について説明する図である。 第2実施形態の端末装置で実行される計測表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態の生体情報処理装置、情報処理装置及び学習済モデル生成装置について説明する。
図1は、本実施形態の生体情報処理装置及び情報処理装置を含む医療情報システム1の構成を示す図である。本実施形態では、情報処理装置が学習済モデル生成装置を兼用する。
医療情報システム1は、生体センサー10(生体情報計測器)と、端末装置20(生体情報処理装置、コンピューター)と、サーバー装置30(情報処理装置、学習済モデル生成装置)と、データベース装置40と、ネットワーク機器50などを含む。
生体センサー10は、患者P(被計測者)の所定の生体データを継続的に計測して計測データを端末装置20に送信する。生体データは、ここでは、例えば、SpO(SpOを算出するための計測値、例えば、赤外線の受光強度などでもよい)と、脈拍と、呼吸状態に応じて周期的に時間変動を生じるもの(変動データ、波形データ)とを含む。変動データには、例えば、マスクなどの直接呼気吸気の流れを計測する流量センサー、胸部の動きを計測する加速度センサー、伸縮センサー、マイクロ波センサーなど、及び血流状態(ヘモグロビンの状態など)を計測するセンサーなどが含まれる。ここでいう周期的には、患者Pの容態によって各周期の長さ振幅及び波形が変化する場合が含まれる。
端末装置20は、生体センサー10から計測データを受信、処理して計測結果を表示画面に表示し、また、サーバー装置30へ送信する。計測結果には、SpOに加えて所定時間(例えば、1分)当たりの呼吸数が含まれる。端末装置20は、例えば、患者のベッド脇に配置される移動可能端末や、携帯端末などが含まれる。なお、ここでは、生体センサー10と端末装置20との間で無線通信により直接データの送受信を行う(例えば、ブルートゥース(登録商標)など)こととして図示しているが、有線接続されて計測データが取得されてもよいし、ネットワーク機器50を介してLAN(Local Area Network)経由で送受信が行われてもよい。また、サーバー装置30との通信もケーブルがネットワーク機器50に接続されて行われてもよい。
サーバー装置30は、端末装置20から各患者の計測結果を受信し、一覧表示が可能である。また、サーバー装置30は、計測結果を収集記憶して解析を行うことができる。なお、サーバー装置30は、1台のデータベース装置40に対して複数台(例えば、病棟の各階など)あってもよい。
データベース装置40は、患者情報データベース41を(図2参照)有し、患者情報を記憶保持する。患者情報には、患者の識別情報に対して対応付けられた当該患者の個人情報(氏名、年齢、性別など)、各種検査の結果及び診断情報などが含まれる。また、患者情報には、上記端末装置20から得られた計測結果も含まれる。
ネットワーク機器50は、電子機器間の通信を制御する。ネットワーク機器50は、例えば、ハブやルーターなどであり、必要に応じて複数台(例えば、ハブが各病室にあるなど)設けられていてもよい。ここでは、ネットワーク機器50は、端末装置20との無線LANによる通信と、サーバー装置30及びデータベース装置40とのケーブルを用いたLANによる通信とを制御しているが、これに限られない。また、ルーターが外部ネットワーク(インターネット)に接続されていてもよい。
図2は、端末装置20及びサーバー装置30の機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは端末装置20とサーバー装置30との間のネットワーク機器50を省略して表示している。
端末装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、表示部24と、操作受付部25と、報知動作部26などを備える。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)などを有し、端末装置20の各部の動作を統括制御するプロセッサーである。制御部21は、生体センサー10から取得された計測データを処理して計測結果を得る処理及びその前処理、例えば、ノイズの除去やデータが取得されなかった場合の調整などを行う。
記憶部22は、RAM(Random Access Memory)及び不揮発性の記憶媒体、例えばHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリーを備える。RAMは、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。不揮発性の記憶媒体は、プログラム221及び各種設定データを記憶する。また、記憶部22は、計測/処理データ222及び操作受付部25が受け付けた選択データ223などを記憶する。これらの計測/処理データ222及び選択データ223は、記憶保持する期間などに応じてRAMに記憶されても不揮発性の記憶媒体に記憶されてもよい。これらの内容については後述する。
通信部23は、他の電子機器との通信を制御する。通信部23は、例えば、生体センサー10とブルートゥースなどにより直接通信を行うためのドライバーと、LAN通信を行うためのネットワークカードなどを備える。
表示部24は、表示画面を有し、制御部21の制御に基づいて各種表示を行う。表示内容には、上記のように生体センサー10による計測データに基づく計測結果が含まれる。表示画面は特には限られないが、例えば液晶表示画面(LCD)である。
操作受付部25は、外部からの入力操作を受け付けて入力信号として制御部21に出力する。操作受付部25は、例えば、表示画面に重なって位置するタッチパネルを有し、タッチ操作が検出された及び/又はされている位置の情報を特定して制御部21に出力する。操作受付部25は、これに加えてキーボード、マウスなどのポインティングデバイス、押しボタンスイッチやロータリースイッチなどを有していてもよい。また、端末装置20がベッド脇などに設置される端末の場合には、操作受付デバイスは、リモートコントローラー上に位置していて、赤外線などにより操作入力信号が端末装置20の本体に送信されてもよい。
報知動作部26は、制御部21の制御に基づいて所定の報知動作を行う。報知動作部26は、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプを有し、点灯又は点滅動作が可能であってもよい。また、報知動作部26は、複数の色のLEDランプを有していてもよい。あるいは、報知動作部26は、所定のビープ音を出力する構成を有していてもよい。ビープ音は、周知の各種構成により発せられてよく、例えば、半導体素子の動作により直接生じるものであってもよいし、電気信号が音に変換されてスピーカーなどから出力されるものであってもよい。
サーバー装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、表示部34と、操作受付部35と、報知動作部36などを備える。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)などを有し、サーバー装置30の各部の動作を統括制御するプロセッサーである。制御部31は、端末装置20から取得した計測結果の一覧表示や、表示内容に基づく報知動作に加えて、データベース装置40にアクセスして患者情報を取得、表示させることができてもよい。また、制御部31は、計測結果と患者情報を統合して学習用データ321を生成する。また、制御部31は、学習用データ321を用いて機械学習モデル322を学習させる処理を行う。
記憶部32は、各種データを記憶保持する。記憶部32は、RAMと不揮発性の記憶媒体(HDD又はフラッシュメモリーなど)を有する。RAMは、制御部31のCPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。不揮発性の記憶媒体には、学習用データ321、機械学習モデル322(各種パラメーターを含む)及びプログラム323を記憶保持する。
学習用データ321には、計測/解析データ3211、選択データ3212及び診断データ3213が含まれる。これらについては後述する。
機械学習モデル322は、既にアルゴリズムやデータ構造が定められているものであり、各種パラメーターは、認証済みの設定値であってもよいし、何らかの初期値や学習途中の値であってもよい。
プログラム323は、制御部31により呼び出されて実行されることにより各種の制御処理を行う。制御処理には、後述の学習用データ生成処理及び学習制御処理が含まれる。
通信部33は、他の電子機器との通信を制御する。通信部33は、例えば、他の電子機器とLAN通信を行うためのネットワークカードなどを備える。
表示部34は、表示画面を有し、制御部31の制御に基づいて各種表示を行う。表示可能な内容には、上記のように各端末装置20から取得された計測結果の一覧表示が含まれる。表示画面は特には限られないが、例えば液晶表示画面(LCD)である。
操作受付部35は、外部からの入力操作を受け付けて入力信号として制御部31に出力する。操作受付部35は、例えば、キーボード及びマウスなどのポインティングデバイスを有する。また、操作受付部35は、表示画面に重なって位置するタッチパネルを有し、タッチ操作が検出された及び/又はされている位置の情報を特定して制御部31に出力してもよい。あるいは、操作受付部35は、更に押しボタンスイッチやロータリースイッチなどを有していてもよい。
報知動作部36は、制御部31の制御に基づいて所定の報知動作を行う。報知動作部36は、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプを有し、点灯又は点滅動作が可能であってもよい。また、報知動作部36は、複数の色のLEDランプを有していてもよい。あるいは、報知動作部36は、所定のビープ音を出力する構成を有していてもよい。ビープ音は、周知の各種構成により発せられてよく、例えば、半導体素子の動作により直接生じるものであってもよいし、電気信号が音に変換されてスピーカーなどから出力されるものであってもよい。
次に、本実施形態の医療情報システム1における計測データの取得動作について説明する。本実施形態では、上記のように、生体センサー10により計測された計時変化を伴う生体データ、特に、呼吸状態(例えば、胸郭の位置/胸部の拡縮量)の変化を示す変動データを処理して、処理結果を計測結果として出力する。計測結果には、所定時間(1分間)当たりの呼吸数(すなわち、呼吸に応じた変化の出現周期数)が含まれる。なお、呼吸数は、単純に直近1分間の呼吸数を計数するかわりに、直近の呼吸周期がより大きく反映するように適宜な重み付け関数で重み付けされて算出されてもよい。また1分間の期間は、表示部24の表示画面の更新間隔よりも通常では長いので、表示される呼吸数の計数期間は、重複部分を有しながら移動設定される。
また、呼吸は、特に、患者の疾患の種類などに応じて規則的な正常呼吸に加えて、頻度や振幅が通常よりも大きく(頻呼吸、過呼吸、多呼吸、クスマウル)又は小さく(徐呼吸、減呼吸、少呼吸)なったり、また、呼吸の振幅が不規則に変化したり(チェーンストークス、ビオー)する場合がある。これらの呼吸パターン(波形種別)は、患者やその容体に応じて各々変化し得るが、変動波形のパターンを解析することで特定され得る。種別の特定は、ここでは、学習済の機械学習モデルを用いて行われるが、現状では、波形によっては正確に特定されない場合も生じ得る。
また、生体データの継続的な取得は、緊急を要する状態に変化した場合に速やかに検出し、担当者が知得するためのものでもある。予め定められた正常範囲から逸脱した計測結果が得られた場合には緊急報知動作を行って、看護師や医師などの担当者が他の業務などにより当該患者から離れている場合でも迅速に伝えることができる。しかしながら、異常呼吸の発生が緊急を要するか否か、すなわち、緊急報知動作を行わせる設定(緊急設定)が必要であるか否かについても、単純に呼吸数だけではなく、呼吸のパターン(波形種別)、他の計測結果や患者の疾患などの多くの観点の組合せで異なる。このような多数の変数を有する判定(推定)にも機械学習モデルが有効であるが、現状では、必ずしも正解が出力されるとは限らず、最終的な判断は担当者に委ねられる。
機械学習モデルの出力は、適切な学習を重ねていくことで改良され得る。しかしながら、過学習や不正確な教師データなどの種々の要因により、追加される学習データによっては精度がむしろ低下することもあり得る。このため、医療用途の機械学習モデルは、正式に医療機器として承認された後に学習を続けさせることにはリスクを伴う。一方で、改良された機械学習モデルを生成するためには、新たな学習データ、すなわち、生体計測データと波形種別の正解(教師データ)の追加取得が不可欠である。本実施形態の医療情報システム1では、通常のデータ取得、判定及び表示を通常モード(第2のモード)として可能としつつ、看護師などの担当者が正解データを入力可能な場合に容易に学習データ(対応データ)を取得する臨床試験モード(第1のモード)に切り替えが可能である。
図3は、臨床試験モードにおける計測データの内容を示す図である。
図3(a)は、端末装置20に記憶される計測結果のデータである。設定されている患者の識別情報及び計測日時に対応付けて、計測結果が計測/処理データ222として記憶される。ここでは、計測/処理データ222には、呼吸数及びSpOが含まれる。臨床試験モードでは、これらに加えて、担当者が患者を目視するなどでリアルタイムに判断した結果が操作受付部25などを介して外部から入力データとして取得されて、呼吸パターン(波形種別)及び緊急報知の要否(緊急設定)の選択結果が波形データに対応する選択データ223(対応データ)として更に患者識別情報及び計測日時に対応づけて設定、記憶される。また、選択データ223に対応する期間の計測データは、必要に応じて前処理が行われ、同様に患者識別情報及び計測日時に対応付けられて記憶される。
なお、呼吸の波形データ自体は、患者識別情報に対応付けられ、かつ各選択データ223に対応する期間が特定可能であれば、まとめて別個に保持されて、後で対応する期間ごとに改めて解析処理を行うことが可能であってもよい。また、通常モードでは、波形データを記憶保持しておく必要はなく、また、サーバー装置30に逐次送信された計測結果のデータは、適宜な時間の経過後に消去されてよい。また、看護師などの担当者が適宜なタイミングで計測する体温や血圧などのデータも、端末装置20により直接又は担当者の入力操作を介して入力可能であってもよい。
図3(b)は、データベース装置40の患者情報データベース41に記憶されている当該患者の医療情報のデータである。データベース装置40には、各患者の計測結果の他、各種検査結果、及び医師などによる診断情報、所見情報などが各患者の識別情報に対応付けられて記録されている。患者の識別情報には、年齢(生年月日)、性別、通院/入院履歴(例えば、診療科、担当医、期間、病室)やその他患者から申告された情報(例えば、喫煙、飲酒の情報)などの個人情報が含まれていてもよい。体温や血圧などの計測データは、上述のように端末装置20に入力されたものが取得されてもよいし、担当者により直接サーバー装置30に入力されてもよい。呼吸数やSpOなどの生体センサー10による計測データに基づく計測結果は、体温や血圧などの計測が行われたタイミングのものが取得されてもよいし、前後所定時間のデータが平均化されたりしてもよい。あるいは、生体センサー10による計測結果が定期的(異常の検出有無に応じて間隔が変更されてもよい)及び/又は明示的な取得操作に応じて取得され、取得された期間内に他の計測が行われている場合には、これらの結果が統合され、他の計測が行われていない場合には他の計測なしとして保持されてもよい。診察記録は、医師による診断内容であるが、変化がない場合には、直近の診断内容が続けて取得されてよい。なお、元データでは、日時ごとに全項目のデータをマトリクス状に保持する必要はなく、異なる頻度で取得される各データをそれぞれ患者及び日時に対して対応付け可能に別個に記憶保持していればよい。また、データベース装置40に記憶されるデータは、臨床試験モードと通常モードとで同一である。すなわち、臨床試験でのみ用いられるデータは、データベース装置40には記憶されない。
図3(c)は、サーバー装置30の記憶部32に記憶される学習用データ321の例である。学習用データでは、上記端末装置20による臨床試験モードでの取得データ(計測/処理データ222及び選択データ223に対応する計測/解析データ3211の一部及び選択データ3212)と、データベース装置40の患者情報データベース41に記憶されている医療情報のデータ(計測/解析データ3211の一部及び診断データ3213)とが統合されて保持される。端末装置20から取得されたデータにおける波形データは、解析処理されて、機械学習モデルに入力して用いられる1又は複数の特徴量が算出され、計測/解析データ3211に含まれて保持される。特徴量としては、例えば、単純な振幅とその変化率及び変化周期、周波数とその変化率や変化周期、並びに所定時間の合計吸気量/呼気量などが挙げられるが、これらに限られない。他の各種特徴量であってもよい。なお、特徴量の算出が端末装置20で行われて、単純に当該端末装置20から取得されて記憶保持されるのであってもよい。また、この学習用データ321では、個人を識別、特定可能な情報(個人情報)は削除されてよい。また、複数の患者のデータが統合されて保持されてよい。
図4は、端末装置20の表示画面への表示例を示す図である。図4(a)は、通常モードでの表示の例であり、図4(b)は、臨床試験モードでの表示例を示す図である。
図4(a)では、患者の識別情報及び現在日時とともに、直近の計測結果、例えば、呼吸数、脈拍数、SpOが表示されている。機械的に定められた又は用いられている学習済モデルの推定結果などに基づいて、基準範囲Dr(SpOは下限値)を逸脱した計測結果が得られた場合には、異常を知らせる所定の報知動作がなされる。ここでは、全ての計測値が基準範囲Drの範囲内にある場合の表示例を示している。右下には、臨床試験モードへの切替標識Df1が表示されており、タッチ操作などによりワンタッチで臨床試験モードに切り替えが可能である。なお、臨床試験を行う際には、患者又は患者家族によるインフォームドコンセントと所定の承認が必要であるため、臨床試験モードに移行する際には、注意を促すダイアログ(例えば、同意、承認を得ていることを確認する操作ボタンなど)が表示画面に表示されるようにしてもよい。
図4(b)に示す臨床試験モードの表示では、通常モードとは異なる状態であることが担当者などのユーザーにより明らかに視認可能に表示が通常モードとは異なるものに切り替えられる。ここでは明示されていないが、「臨床試験モード」などの文字が明示されていてもよい。また、臨床試験モードでは、計測結果の数値に加えて計測されている呼吸状態の時間変動を示す波形Dwも表示される。
ここでは、呼吸数が基準範囲Drの上限値を超過している場合の表示例を示しており、呼吸数Dmaがハイライト表示されるとともに、警告標識Dsが示されている。警告標識Dsに加えて又は代えて、音声出力や所定色のLEDランプなどの点灯/点滅動作などで緊急報知がなされてもよい。
また、この臨床試験モードの表示では、ユーザーの入力操作を受け付けるための表示が含まれている。ここでは、緊急報知(アラーム)の要否を選択する選択画面Dc1と、呼吸パターン(波形種別)を選択する選択画面Dc2がそれぞれ表示され、選択肢が一覧表示されている。担当者が患者の状態を直接観察してなされた選択がタッチ操作により入力されると、端末装置20では、選択データ223として患者識別情報及び現在日時と対応付けられて記憶される。右下に通常モードへの切替標識Df2が表示されており、タッチ操作によりワンタッチで通常モードの表示に復帰させることができる。
図5は、端末装置20で実行される計測表示制御処理の制御部21による制御手順を示すフローチャートである。この計測表示制御処理は、例えば、専用機器の場合には、電力供給の開始とともに自動でプログラム221が起動され、汎用端末の場合には、ユーザーがプログラム221を起動することにより、開始され、それぞれ電力供給がオフされるか、プログラム221が終了されるまで継続的に実行される。
計測表示制御処理が開始されると、制御部21(CPU)は、各種初期設定、例えば、患者情報の取得、表示画面の起動や生体センサー10との通信接続の確立を行い、生体センサー10から取得されるデータの処理を開始する(ステップS101)。制御部21は、当初は通常モードに設定してデータ取得及び表示制御を行う(ステップS102)。
制御部21は、臨床試験モードであるか否かを判別する(ステップS103)。臨床試験モードではないと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、制御部21は、単位時間ごとに最新の結果を取得して、上述した通常モードでの表示を表示部24により行わせる(ステップS121)。また、制御部21は、計測結果をサーバー装置30へ送信する。それから、制御部21の処理は、ステップS112へ移行する。
臨床試験モードであると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、制御部21は、単位時間ごとに最新の結果を取得して、上述した臨床試験モードでの表示を表示部24により行わせる(ステップS104)。また、制御部21は、計測結果をサーバー装置30へ送信する。制御部21は、緊急報知の要否(緊急性の有無)に係る選択操作による入力があったか否かを判別する(ステップS105)。あったと判別された場合には(ステップS105で“YES”)、制御部21は、要否の入力データを選択データ223として設定し、現在日時(及び患者識別情報)に対応付けて記憶する(ステップS106)。それから、制御部21の処理は、ステップS107へ移行する。選択操作がなかったと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、制御部21の処理は、ステップS107へ移行する。
ステップS107の処理へ移行すると、制御部21は、呼吸パターンの選択操作による入力があったか否かを判別する(ステップS107)。あったと判別された場合には(ステップS107で“YES”)、制御部21は、呼吸パターンの入力データを選択データ223として設定し、現在日時(及び患者識別情報)とを対応付けて記憶する(ステップS108)。それから、制御部21の処理は、ステップS109へ移行する。呼吸パターンの入力がなかったと判別された場合には(ステップS107で“NO”)、制御部21の処理は、ステップS109へ移行する。
ステップS105〜S108の処理が、本実施形態の設定手段、記憶制御手段を構成する。
ステップS109の処理へ移行すると、制御部21は、所定時間分以上の生体計測データが記憶部22に記憶されているか否かを判別する(ステップS109)。ここでいう生体計測データには、処理後の計測結果及び選択データ223が含まれる。なお、判別基準は時間単位ではなく、データ量であってもよい。所定時間分以上の生体計測データが記憶されていないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、制御部21の処理は、ステップS112へ移行する。所定時間分以上の生体計測データが記憶されていると判別された場合には(ステップS109で“YES”)、制御部21は、現在の通信量が所定の基準以下であるか否かを判別する(ステップS110)。所定の基準以下ではない(基準を超えている)と判別された場合には(ステップS110で“NO”)、制御部21の処理は、ステップS112へ移行する。すなわち、通常の通信が多く行われている場合には、学習用の生体計測データの送信を保留する。
通信量が所定の基準以下であると判別された場合には(ステップS110で“YES”)、制御部21は、記憶部22に記憶されている学習用の生体計測データをサーバー装置30へ送信する(ステップS111)。制御部21は、送信済みの生体計測データを記憶部22から削除してよい。それから、制御部21の処理は、ステップS112へ移行する。
ステップS112の処理へ移行すると、制御部21は、モード設定の切り替えに係る入力があったか否かを判別する(ステップS112)。入力があったと判別された場合には(ステップS112で“YES”)、制御部21は、入力に従ってモードを通常モードと臨床試験モードとの間で切り替えて設定する(ステップS113;切替手段)。それから、制御部21の処理は、ステップS103に戻る。入力がなかったと判別された場合には(ステップS112で“NO”)、制御部21の処理は、ステップS103に戻る。
図6は、サーバー装置30で実行される機械学習モデルの学習に係る処理の制御部31による制御手順を示すフローチャートである。
図6(a)では、学習用データ生成処理の制御手順を示す。
この処理は、例えば、定期的に所定の時刻(例えば、夜間など)に起動されてもよいし、ユーザーによる所定の入力操作に基づいて起動されてもよい。
学習用データ生成処理が開始されると、制御部31(CPU)は、端末装置20から取得された生体計測データ(第1のデータ)を一つ取得する(ステップS201)。制御部31は、生体計測データに対応する期間の波形データを取得する(ステップS202)。制御部31は、取得された波形データを解析処理し、機械学習の入力となる特徴量を算出する(ステップS203)。
制御部31は、生体計測データの患者識別情報及び日時情報に基づいて、データベース装置40から当該患者の対応日時の患者情報(被計測者の情報、第2のデータ)を取得する(ステップS204)。患者情報には、制御部31は、得られた生体計測データ、特徴量、他の計測結果及び診断情報を対応付けて、一組の学習用データとして出力する(ステップS205;データベース生成手段)。制御部31は、全ての生体計測データが取得されたか否かを判別する(ステップS206)。取得されていないものがあると判別された場合には(ステップS206で“NO”)、制御部31の処理は、ステップS201に戻る。全ての生体計測データが取得されたと判別された場合には(ステップS206で“YES”)、制御部31は、学習用データのデータベース生成を終了し、学習用データ生成処理を終了する。
図6(b)では、機械学習モデルの学習制御の制御手順を示す。
学習制御処理は、上記学習用データ生成処理の終了後に引き続き自動的に起動されてもよいし、ユーザーによる起動操作が入力された場合に起動されてもよい。
制御部31(CPU)は、学習用データ321を1組ずつ機械学習モデル322に入力して出力を取得する(ステップS251)。制御部31は、出力結果と正解データ(教師データ)とを比較させる(ステップS252)。
制御部31は、比較結果に基づくフィードバックを機械学習モデル322の各パラメーターに対して行わせる(ステップS253)。フィードバックは、機械学習モデルのアルゴリズムに応じた従来周知の方法でなされてよい。制御部31は、学習用データ321の全てのデータの組が入力されたか否かを判別する(ステップS254)。入力されていないデータの組があると判別された場合には(ステップS254で“NO”)、制御部31の処理は、ステップS251に戻る。全てのデータの組が入力されたと判別された場合には(ステップS254で“YES”)、制御部31は、学習制御処理を終了する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の生体情報処理装置及び情報処理装置について説明する。
図7は、第2実施形態の生体情報処理装置である端末装置20及び情報処理装置であるサーバー装置30の機能構成を示すブロック図である。
この第2実施形態では、端末装置20及びサーバー装置30は、端末装置20の記憶部22に学習済モデル224が記憶されている点を除き、同一の構成を有する。同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
学習済モデル224は、サーバー装置30の機械学習モデル322が学習されたものである。すなわち、計測結果などのデータが入力されることで、呼吸パターンや緊急報知のレベルが出力される。なお、学習済モデル224の動作に係る各パラメーターは、最新のものが適宜サーバー装置30から取得され、更新されてもよい。
図8は、本実施形態の端末装置20による表示について説明する図である。
図8(a)に示すように、本実施形態の端末装置20では、呼吸数に係る基準範囲Drが可変とされており、学習済モデル224への他のパラメーターの入力に応じて設定が変更され得る。設定の変更は、臨床試験モードの開始時の1回だけであってもよいし、リアルタイムで変更可能であってもよい。また、呼吸パターンの推定結果表示Dpが示されている。その他の表示は、第1実施形態の端末装置20における臨床試験モードでの表示と同一である。選択画面Dc1、Dc2への入力操作の要求も、推定結果の表示内容にかかわらず同様に行われる。学習済モデル224に基づく推定結果と、担当者により入力された判断結果との異同に係る情報は、学習用データと同様サーバー装置30に送信されて、学習済モデル224の性能評価に用いられてもよい。この場合、サーバー装置30では、学習用データ321とは別個に性能評価用データを生成して記憶保持してよい。性能評価用データは、他の解析用プログラムに基づいて定量評価され得る。
すなわち、本実施形態の端末装置20では、臨床試験モードでの表示は、表示内容にかかわらず患者の容態を適切に判断できる担当者が実行可能である。なお、呼吸数Dmaのハイライト表示及び警告標識Dsの表示は、通常モードでの基準範囲Drは、通常モードでの基準に基づいて行われてもよく、可変基準は、単純に併記されるだけであったり、あるいは可変基準に基づく警告標識は別個に定められて表示がなされてもよい。
緊急報知の要否についての推定は、他の各種パラメーターの条件に応じ、担当者から入力されたアラーム要否が要であった割合に基づいて定められてもよい。
図8(b)に示すように、緊急報知の必要性は、呼吸数が少なすぎる場合や多すぎる場合に高くなる。ただし、基準範囲Drは、呼吸パターン、他の計測結果や患者の疾患との組み合わせによっても変化するので、学習済モデルでは、この組合せに応じた基準範囲Drを各々設定する。なお、この程度の学習を行わせる機械学習モデル322は、必ずしもニューラルネットワークなどを利用したものでなくてもよい。
図9は、本実施形態の端末装置20で実行される計測表示制御処理の制御部21による制御手順を示すフローチャートである。この計測表示制御処理は、第1実施形態の端末装置20で実行される計測制御処理と比較して、ステップS131〜S133の処理が追加され、また、ステップS106、S108の処理がステップS106a、S108aに置き換えられている点のみが異なり、その他の処理は同一である。同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
ステップS101の処理の後、制御部21(CPU)は、学習済モデル224の各パラメーターの最新データを推定用最新データとしてサーバー装置30から取得する(ステップS131)。それから、制御部21の処理は、ステップS102へ移行する。
ステップS103の判別処理で、臨床試験モードであると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、制御部21は、生体センサー10から取得された呼吸の波形データを解析処理して特徴量を算出する(ステップS132;算出手段)。制御部21は、当該特徴量を含む予め定められたデータの組を学習済モデル224に入力して、機械学習モデルの学習に基づく関係性に従って呼吸パターンを推定する(ステップS133;推定手段)。なお、推定に体温や血圧などのデータが必要な場合には、直近の計測値などが利用されてよい。この場合には、直近の体温や血圧の計測値は、端末装置20へ入力されて次の計測まで保持されるとよい。それから、制御部21の処理は、ステップS104へ移行する。
ステップS105の処理で“YES”に分岐すると、制御部21は、生体計測データ、日時情報及びこの日時での学習済モデル224による(機械学習モデルの学習のよる関係性に従った)緊急設定の要否の推定結果を対応付けて記憶する(ステップS106a)。それから、制御部21の処理は、ステップS107へ移行する。また、ステップS107の判別処理で“YES”に分岐した場合には、制御部21は、生体計測データ、日時情報及びこの日時での学習済モデル224による呼吸パターンの推定結果を対応付けて記憶する(ステップS108a)。それから、制御部21の処理は、ステップS109へ移行する。
以上のように、本実施形態の生体情報処理装置である端末装置20は、制御部21を備える。制御部21は、設定手段として、生体センサー10から取得されている患者(被計測者)の計測値の時間変動に係る波形データが示す呼吸パターン(波形種別の情報)、及び当該波形データが示す患者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を選択データ223として外部、ここでは、操作受付部25から取得して設定する。また、制御部21は、記憶制御手段として、選択データ223を波形データと対応付けて記憶部22に記憶させる。
このように、臨床試験のためだけに計測をするのが難しい医療現場において、容易に通常のデータを確認しながら可能な場合に担当者が入力した呼吸パターンや緊急報知の必要性などの情報を生体計測データと組み合わせて取得、記憶保持することができる。したがって、端末装置20では、より容易に適切な医療用の学習用データを取得することができる。
また、制御部21は、算出手段として、波形データから波形パターンを特徴づける所定の特徴量を算出し、記憶制御手段として、特徴量を対応データと対応付けて記憶させる。
端末装置20で特徴量を算出しておくことで、データの対応付けが容易となり、サーバー装置30の処理を軽減することができる。
また、制御部21は、推定手段として、記憶させた特徴量と選択データ223との関係性に基づいて、生体センサー10から新たに取得される波形データに応じた呼吸パターン及び緊急報知の要否のうち少なくとも一部を推定する。このように、端末装置20を利用するユーザーである担当者が自身で呼吸パターンや緊急性の判断をでき、臨床試験モードに切り替えて問題ない場合には、学習させている機械学習モデルによる推定結果を併せて表示させてもよい。この結果と担当者の判断結果を併せて取得することで機械学習モデルの評価データも容易に得ることができる。
また、上記の関係性は、機械学習モデルの学習により得られたものである。すなわち、上記のように、この結果と担当者の判断結果を併せて取得することで機械学習モデルの評価データも容易に得ることができる。
また、制御部21は、切替手段として、記憶制御手段として選択データ223を記憶させる臨床試験モードと、選択データ223に記憶させない通常モードとの間で切り替えを行う。端末装置20において、このように制御部21が容易に臨床試験を行う/行わない状態を切り替えることができるので、通常業務に大きな影響を与えず、学習用データを提供するスキルのある担当者に余裕がある場合や必要な場合などにのみ、容易に臨床試験モードに切り替えることができる。
また、本実施形態の情報処理装置であるサーバー装置30は、制御部31を備える。制御部31は、データベース生成手段として、上記端末装置20で記憶された生体情報データと、生体センサー10以外で取得された患者の計測データを含む患者情報のデータとを対応付けたデータベースを生成する。
このように、サーバー装置30は、各端末装置20で生成された生体情報データを更に患者の各種データと対応付けてリスト生成することで、多数の学習用データを得ることができる。サーバー装置30は、必要なデータに適切にアクセスすることができれば、容易にデータを統合することができるので、医療関係者の負担をかけずに又は微小な負担で多くの必要な学習用データを生成することができる。
また、制御部31は、データベース生成手段として、患者を識別する個人情報を削除してデータベースを生成する。個人情報自体は学習用データに不要であるので、不要なデータを削除することでデータ量を低減することができる。また、個人情報を削除することで、病院外に学習用データを持ち出すことが可能になるので、第3者に学習処理を委託することもできる。さらに、他の病院のデータとも統合することができるので、より効率よく多くの学習用データを取得して、機械学習モデル322の学習を行わせることができる。
また、本実施形態の学習済モデル生成装置としてのサーバー装置30は、制御部31が生成手段として、上記の情報処理装置として生成したデータベースに含まれる波形データに係る所定の特徴量を入力に含み、選択データ223の少なくとも一部を教師データとして、当該少なくとも一部の選択データ223を出力とする学習済モデルを生成する。
このように通常の業務中により容易に取得された生体情報データとその計測結果の正解データを集約したデータベースにより、学習済モデルが生成されるので、有用な種々の学習データにより効率よく適切に機械学習モデルを改良、開発することができる。
また、本実施形態のプログラム221は、端末装置20(コンピューター)を、生体センサー10から取得される患者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別(呼吸パターン)の情報、及び当該波形データが示す患者の状態(容体)に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を選択データ223として外部から取得して設定する設定手段として機能させる。
このようなプログラム221を端末装置20にインストールして動作させることで、従来の医療業務を支障なく継続させつつ、ハードウェア機器を別個に用意せずに容易に学習用データの収集が可能になるので、医療担当者や医療法人に手間も金銭的にも負担をかけない。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、波形種別と緊急設定の両方の入力を取得し、学習させるものとして説明したが、いずれか一方(一部)であってもよい。また、両方の入力データを収集したからといって、これら両方を学習させなければならないわけではなく、一方のみが機械学習に用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、単一のプログラム221において、通常モードと臨床試験モードとを切り替えて各々制御することとしたが、通常モードで動作するプログラムと別個の臨床試験モードでの動作プログラムを有し、管理プログラムがいずれかを起動させる形で切り替え制御を行ってもよい。
また、端末装置20への呼吸パターンなどの判断データの入力は、操作受付部25を介して行われるものに限られない。他の端末装置への入力データが通信部23を介して端末装置20に送られることで取得されてもよい。例えば、ベッド脇に設置された端末装置20に対し、手元のタブレット端末への操作入力の内容が送信されてもよい。この場合、タブレット端末に入力画面を表示させるプログラムが別途用意されてもよいし、端末装置20の表示部24による表示内容が単純にタブレット端末にも転送されるのであってもよい。
また、上記実施の形態では、臨床試験モードにおいて、学習済モデルの出力に応じた表示を行わせることとしたが、端末装置20にこのような機能を持たせなくてもよい。すなわち、端末装置20では、臨床試験モードにおいて学習用データの収集が容易に可能であればよい。この場合には、端末装置20で特徴量の算出を行う必要はない。
また、上記実施の形態では、サーバー装置30で学習済モデルの生成を行うこととしたが、学習用データを他の電子機器(コンピューターであり端末装置20であってもよい)にコピーして当該他の電子機器で学習済モデルの生成が行われてもよい。一方で、サーバー装置30などの病院内のコンピューターで権限のある人が処理する場合に限られる場合には、学習用データから必ずしも個人情報が削除されていなければならないわけではない。
また、機械学習モデル322が波形データの特徴量に基づいて学習されるものとして説明したが、波形の画像データに基づいて学習がなされてもよい。
また、上記実施の形態では、波形データを取得する周期的な変動データとして呼吸計測を例に挙げて説明したが、他の変動データ、例えば、脈波や脳波などの計測データが取得、処理されてもよい。
また、上記実施の形態では、患者の生体情報データを医療担当者が計測結果を取得するものとして説明したが、介護施設や自宅で被介護者の生体情報データを計測し、介護担当者がその場で確認するものであってもよい。また、担当者の判断は、その場で直接行う場合に限らず、監視カメラのリアルタイム動画(通信上の僅かなタイムラグなどは生じてもよい)を介して病室外から行われてもよい。
また、以上の説明では、本発明に係る制御部21の処理動作に係るプログラム221のコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDを含む不揮発性メモリーからなる記憶部22を例に挙げて説明したが、これに限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD−ROMやDVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 医療情報システム
10 生体センサー
20 端末装置
21 制御部
22 記憶部
221 プログラム
222 計測/処理データ
223 選択データ
224 学習済モデル
23 通信部
24 表示部
25 操作受付部
26 報知動作部
30 サーバー装置
31 制御部
32 記憶部
321 学習用データ
3211 計測/解析データ
3212 選択データ
3213 診断データ
322 機械学習モデル
323 プログラム
33 通信部
34 表示部
35 操作受付部
36 報知動作部
40 データベース装置
41 患者情報データベース
50 ネットワーク機器
Dc1、Dc2 選択画面
Df1、Df2 切替標識
Dma 呼吸数
Dp 推定結果表示
Dr 基準範囲
Ds 警告標識
Dw 波形

Claims (9)

  1. 生体情報計測器から取得される被計測者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別の情報、及び当該波形データが示す前記被計測者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を対応データとして外部から取得して設定する設定手段と、
    前記対応データを前記波形データと対応付けて記憶させる記憶制御手段と、
    を備えることを特徴とする生体情報処理装置。
  2. 前記波形データから所定の特徴量を算出する算出手段を備え、
    前記記憶制御手段は、前記特徴量を前記対応データと対応付けて記憶させる
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報処理装置。
  3. 記憶させた前記特徴量と前記対応データとの関係性に基づいて、新たに取得される前記波形データに応じた前記対応データのうち少なくとも一部を推定する推定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の生体情報処理装置。
  4. 前記関係性は、機械学習モデルの学習により得られたものであることを特徴とする請求項3記載の生体情報処理装置。
  5. 前記記憶制御手段が前記対応データを記憶させる第1のモードと、前記対応データを記憶させない第2のモードとの間で切り替えを行う切替手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体情報処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の生体情報処理装置で前記記憶制御手段が記憶させた第1のデータと、前記生体情報計測器以外で取得された前記被計測者の情報を含む第2のデータとを対応付けたデータベースを生成するデータベース生成手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
  7. 前記データベース生成手段は、前記被計測者を識別する個人情報を削除して前記データベースを生成することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
  8. 請求項6又は7記載の情報処理装置により生成された前記データベースに含まれる前記波形データに係る所定の特徴量を入力に含み、前記対応データの少なくとも一部を教師データとして、当該少なくとも一部の対応データを出力とする学習済モデルを生成する生成手段を備えることを特徴とする学習済モデル生成装置。
  9. コンピューターを、
    生体情報計測器から取得される被計測者の計測値の時間変動に係る波形データが示す波形種別の情報、及び当該波形データが示す前記被計測者の状態に対する緊急設定の要否の情報のうち少なくとも一方を対応データとして外部から取得して設定する設定手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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