JP2009537859A - ポリマーマスクの修理方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 パターンポリマー基板の染み欠陥及びヴォイド欠陥に対して、正確且つ迅速な修理方法を提供する。
【解決手段】 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上にパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する。その後、前記ポリマー基板のパターン層及び第1表面に、染み(spot)欠陥及びヴォイド(void)欠陥を含む欠陥を検出する。そして、レーザー照射によって前記染み欠陥を除去し、前記ヴォイド欠陥を小修正(touch−up)する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリマーマスクの修理方法に係り、より詳細には、染み(spots)及びヴォイド(void)などのようなポリマーマスクの製造上の欠陥を、レーザーを用いて修理する方法に関する。
ポリマーマスクは、接触露光(contact exposure)又は近距離フィールドイメージング(near−field imaging)に用いるフォトリソグラフィ用マスクとして、透明且つフレキシブルなポリマー基板上に不透明な(non−transparent)パターンを有する。ポリマーマスクは、主にフレキシブルな基板の全体領域に不透明層をコーティングし、その後、一般的なフォトリソグラフィ工程によって不透明層をパターニングすることで製造される。ポリマーマスクは厳しい解像度を要しないが大領域のリソグラフィに対して高速且つ経済的な解決策である。例えば、ポリマーマスクは、大領域に対して、速くて経済的な露光を要求する高密度の印刷回路基板(PCB)の製造に適した解決策である。ポリマーマスクの典型的な例としては、PET(polyethylene terephthalate)基板上に紫外線キュア・インク(UV−curing ink)をパターニングしたものを挙げることができる。このポリマーマスクは、大領域のPET基板上に紫外線キュア・インクをスプレー・コーティングした後、フォトリソグラフィ工程によって基板を紫外線光(UV light)に露出することによって紫外線キュア・インクを選択的に除去してパターンを形成することで製造する。
そして、大領域のリソグラフィ露光の後で現像工程が行われるので、このようなPET基板のマスクを欠陥の発生なしに製造することが困難である。典型的な欠陥には間違った露光によってパターニングされるインク領域で発生するインクヴォイド及び間違った現像によって透明領域で発生するインク染みなどがある。このような欠陥の大きさは、実質的に数マイクロメートル乃至数ミリメートルに亘り、リソグラフィを実行するためにポリマーマスクを使用する前に修理できなくはないが、欠陥の修理は困難且つ多大の時間を要する。特に、ミクロン(マイクロメートル)サイズの(micron scale)のヴォイドを手作業で小修正(touch−up)することは非常に難しい。また、ポリシング(polishing)及びグラインディング(grinding)のような機械的方法で染み欠陥を修理することは実質的な解決策ではない。なお、ポリマーベースのインク(polymer−based ink)及びポリマー基板の吸収(absorption)域がほぼ一致しているので、レーザーを照射する除去(ablation)を行ってインクを選択的に除去することも容易でない。これに、ポリマーマスクにおける欠陥を修理する効果的な方法についての必要性が台頭されている。
本発明の目的は、ポリマーマスクにおける欠陥を容易に修理しうる方法を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明の一観点によるパターンポリマー基板の修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上にはパターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記ポリマー基板のパターン層及び第1表面で染み(spot)欠陥及びヴォイド欠陥を含む欠陥を検出する。そして、レーザー照射によって前記染み欠陥を除去し、前記ヴォイド欠陥を小修正(touch−up)する。
前記目的を達成するための本発明の他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記ポリマー基板のパターン層及び第1表面で染み欠陥及びヴォイド欠陥を含む欠陥を検出する。そして、前記ポリマー基板の透明度維持の可能なレーザー照射によって前記染み欠陥を除去し、小修正可能なレーザ照射によって前記ヴォイド欠陥を元の状態に復元させる。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記ポリマー基板の第1表面で染み欠陥を見出す。そして、前記ポリマー基板の透明度維持が実質的に可能な有効除去(effective ablation)を誘導するに十分なレーザー照射によって前記染み欠陥を除去する。
特に、前記有効除去のためのレーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度(irradiance)を有するパルスレーザー(pulsed laser)を用いて行うかあるいは150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。 また、前記レーザー照射は、前記染み欠陥に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージング(near field imaging)を用いて行うか、
そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージング(far field imaging)を用いて行うこともできる。
そして、前記レーザー照射によって0.1乃至50μmの深さを有するクレーター(crater)の生成が可能であり、ここで、前記クレーターは、凹んだ様態を有し、前記ポリマー基板とマッチングされる屈折率を有するポリマーエマルジョン(emulsion)がコーティングされてカバーされていることが望ましい。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。そして、前記ヴォイド欠陥のある部分にレーザーを照射して止まり穴(blind hole)を形成した後、 前記止まり穴に不透明充填用インク(filler−ink)を埋め立てる。
また、前記止まり穴内にのみ充填用インクが埋め立てられるよう、前記止まり穴の周辺に残留する充填用インクを除去する段階を更に含むことができる。
特に、前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うか若しくは150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。また、前記レーザー照射は、前記ヴォイド欠陥に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか又はそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。
そして、前記止まり穴は、0.1乃至50μmの深さを有することが望ましい。
また、前記充填用インクを満たす段階は、噴射ノズル(injection nozzle)を用いて行うことができ、このときの前記噴射ノズルは、前記止まり穴に充填用インクを微細液滴(droplets)にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであるか、もしくは前記止まり穴に接触するニードルチューブを通じて充填用インクを少量(dots)ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカー(dot marker)であることが望ましい。
前記目的を達成するための本発明の他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。そして、前記ヴォイド欠陥のある部分に第1レーザーを照射して前記ポリマー基板の第1表面を露出させた後、前記露出された第1表面に第2レーザーを照射して入射光(incident light)のトラップの可能な回折性構造物(diffractive structure)を生成する。
ここで、前記第1レーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うことができ、前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができ、前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。更に、前記第1レーザー照射は、0.1乃至100J/cmのレーザーエネルギー密度を有する193nmのArFエキシマーレーザーを用いて行うことができ、前記第2レーザー照射は、0.01乃至0.5J/cmのレーザーエネルギー密度を有する193nmのArFエキシマーレーザーを用いて行うこともできる。
また、前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は、前記ヴォイド欠陥に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか又はそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。
そして、前記回折性構造物は、複数個の微細な大きさのコーン(micro−scaled cones)を有することが望ましい。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。その後、前記ヴォイド欠陥の上部に少なくとも一種の感光性粒子(photo−sensitive particles)を含む透明な感光性層(photo−sensitive coating)を形成した後、前記感光性層にレーザーを照射して前記感光性層の色を光化学的に変化させる。
ここで、前記感光性層は、ポリマーエマルジョンにチタン二酸化物粒子(titanium dioxide particles)の混合された混合物であり、前記チタン二酸化物粒子の平均大きさは、1乃至1000nmであることが望ましい。
前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うか、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うこともできる。なお、前記レーザー照射は、前記感光性層に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか、もしくはそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。そして、前記ヴォイド欠陥上部に少なくとも一種の光反応性粒子(photo−reactive particles)を含む透明光反応性層(photo−reactive layer)を形成した後、前記ヴォイド欠陥上部に塗られた光反応性層にレーザーを照射することによって前記光反応性層が前記レーザーに反応して炭化残がい(carbonization debris)を生成する。
ここで、前記光反応性層は、ポリマーエマルジョンにポリイミド粒子(polyimide particles)の混合された混合物であることが望ましい。
そして、前記レーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度を有するレーザーを用いて行うか、若しくは150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。なお、前記レーザー照射は、前記光反応性層に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか若しくはそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。それから、前記ヴォイド欠陥の上部に紫外線光(UV light)が透過されることを阻止しうる不透明インクを塗った後、前記不透明インクにレーザーを照射して、前記不透明インクのうちパターン層の形成された領域の外側にオーバーフローした部分をトリムする。
特に、前記不透明インクを塗る(塗布する)ことは、噴射ノズルを用いて行い、ここで、前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に不透明インクを微細液滴にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであるか、若しくは、前記ヴォイド欠陥に接触するニードルチューブを通じて不透明インクを少量ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカーであることが望ましい。
また、前記不透明インクは、ポリマーエマルジョンに少なくとも一つの着色剤(colorant)の混合された混合物であって、前記レーザーを照射する前に紫外線ランプ及びパルス紫外線レーザーを含む紫外線光に露出されることによってキュアリングの可能な紫外線キュアリングインク(UV−curing ink)であることが望ましい。
前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うか、若しくは、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。そして、前記レーザー照射は、前記不透明インクのうちオーバーフローした部分に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか、若しくは、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板を供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。そして、前記ヴォイド欠陥上部に紫外線キュアリングインクを塗った後、前記ヴォイド欠陥上部の紫外線キュアリングインクに局部的に紫外線レーザーを照射して前記局部的な領域における紫外線キュアリングインクを不溶解性に変化させた後、前記レーザーに照射されていない領域の紫外線キュアリングインクを除去する。
特に、前記紫外線キュアリングインクの塗布は、噴射ノズルを用いて行い、ここで、前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に紫外線キュアリングインクを微細液滴にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであるか、若しくは、前記ヴォイド欠陥に接触するニードルチューブを通じて紫外線キュアリングインクを少量ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカーであることが望ましい。
そして、前記紫外線レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザー用いて行うことができる。そして、 前記紫外線レーザー照射は前記紫外線キュアリングインクに照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか、若しくはそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。また、前記紫外線レーザー照射は、0.001乃至0.05J/cmのレーザーエネルギー密度を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うこともできる。
前記目的を達成するための本発明の更に他の観点によるフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの修理方法は、第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上には不透明パターン層の形成された透明ポリマー基板と、第1表面及び第2表面を有し、前記第2表面上には前記第2表面で界面(interface)形成の可能なインク層のコーティングされた透明オーバーレイを供給する。その後、前記パターン層からヴォイド欠陥を見出す。そして、前記ポリマー基板のパターン層上に前記透明オーバーレイを重ねて前記インク層と前記ヴォイド欠陥とを接触させた後、前記透明オーバーレイの第1表面に局部的に前記透明オーバーレイを実質的に透過することができ、前記界面に実質的に吸収されることが可能なレーザーを照射して前記透明オーバーレイの第2表面から前記インク層を分離させた後、前記透明オーバーレイから前記ヴォイド欠陥に前記インク層を転写(transcript)させる。
ここで、前記インク層は、ポリマーエマルジョンに少なくとも一つの着色剤の混合された混合物であって、有色フォトレジスト(colored photoresist)であることが望ましい。
そして、前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことができる。また、前記レーザー照射は、前記界面に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うか、若しくは、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うこともできる。前記レーザー照射は、0.01乃至10J/cmのレーザーエネルギー密度を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うこともできる。
このように、本発明の方法によると、透明ポリマーマスクにおける染み欠陥及びヴォイド欠陥などのような欠陥を容易に除去できる。さらに、本発明の方法は、ミクロンサイズ(micron scale)のヴォイドを容易に修理できる。それ故、本発明の方法は、フォトリソグラフィ工程に適用されるポリマーマスクにおける欠陥を容易且つ効率的に修理できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して更に詳細に説明する。
そして、以下の実施例では、193nmのArFエキシマーレーザーによって修理されるPET基板の不透明インクについて言及するが、多様な形態の紫外線不透明層(non−UV−trasparent layer)及びポリマー基板を他のタイプのレーザーと組み合わせて適用することも可能であり、これは当業者においては自明である。
フォトリソグラフィ露光用ポリマーマスクは透明ポリマー基板上に形成されたインクパターンを含み、インクパターンはポリマーマスクを、パターン領域と透明領域に(換言すると、不透明領域と透明領域に)区分する。なお通常、紫外線ランプ又は紫外線レーザーを用いるフォトリソグラフィ露光において、パターン領域は光の透過を遮断し、残りの透明領域は光を透過する。
図1(A)は、ポリマーマスクにおける欠陥の様態を説明するための平面図であり、図1(B)は、ポリマーマスクにおける欠陥の様態を説明するための断面図である。
図1(A)を参照すると、ポリマーマスク10には二つの顕著に異なる形態の欠陥がある。二種の欠陥のうち、一つは透明ポリマー基板14に発生するインク染み(spot)形態の欠陥(染み欠陥)16であり、残りの一つはパターン領域12に発生するインクヴォイド形態の欠陥(ヴォイド欠陥)18である。そして、染み欠陥16及びヴォイド欠陥18を含む欠陥は各々、実質的に数マイクロメートル乃至数ミリメートルの大きさを有する。リソグラフィ露光用にポリマーマスク10を用いた電子装置又は印刷回路基板において、透明ポリマー基板14に発生する望ましくない染み欠陥16は、回路の短絡(short)を誘発し、パターン領域12に発生する望ましくないヴォイド欠陥18は、回路の開路(open)を招来する。そして、図1(B)を参照すると、図1(A)の断面図であってインク染み欠陥16及びインクヴォイド欠陥18を示している。
図2乃至図7は、本発明の一実施例による染み欠陥を修理する方法を示す図である。
図2を参照すると、インク染み欠陥16にレーザー照射20を行う。ここでレーザー照射20には、好ましくはパルス紫外線レーザー(pulsed UV laser)を用いる。そして、パルス紫外線レーザーは157nmのF2エキシマーレーザー、193nmのArFエキシマーレーザー、222nmのKrClエキシマーレーザー、248nmのKrFエキシマーレーザー、308nmのXeClエキシマーレーザー、351nmのXeFエキシマーレーザー、及び355nm(3逓倍周波数:frequency−tripled)又は266nm(4逓倍周波数:frequency−quadrupled)のNd:YAG(又はNd:YV0)レーザーを含む。なお、言及したレーザーのパルス持続時間(duration)はフェムト秒(femtoseconds:10−15秒)乃至ナノ秒(nanoseconds:10−9秒)であることが望ましい。レーザ照射20は、ターゲットとする染み欠陥16に照射するビームスポット(beam_spot)を形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージング(near field imaging)を用いることができ、また、ガウス分布のTEM00のように十分な均一なビームプロファイルを有する遠距離フィールドイメージング(far field imaging)を用いることもできる。
染み欠陥16におけるポリマー除去(ablation)の可否はポリマーの吸収特性(absorption property)とレーザービームの特性に依存する。ポリマーの吸収特性は、吸収係数(absorption coefficient:cm−1)によって示すことができ、ポリマー材質内に吸収されるフォトン(photons)の深さによって決定することができる。ポリマー材質内に吸収されたフォトンは、ポリマー原子及び分子と反応し、ポリマーを瞬間的に蒸発する励起状態を誘導する。即ち、吸収特性の強いポリマーはより大きい吸収係数を有する。
そして、レーザービームの特性は主に、波長とパルス持続時間という二つの性質に依存する。この関係は、I=E/(A・t)と表現できる。ここで、Iは放射照度(irradiance:J/cm・sec)であり、Eは、レーザーのパルスエネルギー(J:Joule)であり、Aは、レーザーが照射される領域の面積(cm)であり、tはパルス持続時間(sec)である。そして、レーザーのタイプによってパルス持続時間が決定される場合、言及したレーザービームの特性は、D=E/Aと表現できる。ここで、Dはレーザーエネルギー密度(J/cm)である。レーザーのパルスエネルギーはプランク方程式(Plank’s equation)であるE=h・(c/γ)で表現できる。ここで、hはプランク常数(6.62618×10−34J・sec)であり、cは光速(m/sec)であり、γは波長(nm)である。これらの関係式に基づくと、レーザーの照射においてパルス持続時間が短いとより高い放射照度を有し、速い吸収によって熱の伝導による放散を減少できる。そして、レーザー照射において波長γが短い場合にはフォトニックエネルギー(photonic energy)Eを増加して、光学的吸収の増加に寄与し、また、吸収深さ(absorption depth)を減少する。レーザー照射においてパルス持続時間が決定されると、高度に集束したレーザービームは、より狭い領域を照射し、レーザーエネルギー密度を著増する。しかし、このレーザーエネルギー密度を過度に上げると、エネルギーが過剰に熱に変換され、目的物(欠陥)周辺に熱的損傷を招来する恐れもある。一般に、光学的理由と熱的理由の両方を考慮すると、染み欠陥の有効除去(efficient ablation)には、より短い波長とパルス持続時間を有するレーザーの照射が有効である。即ち、短いパルス持続時間と高いフォトニックエネルギーを備えたレーザー照射を、小さい吸収深さと低い熱伝導特性を備えたポリマーと組み合わせると、熱伝導による熱放散を最小限に留めて、効率的に染み欠陥インクパターンだけを小さい加熱領域からクリーンに(周囲のポリマー基板やインクパターンを傷めずに)除去できる。
例えば、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate:PMMA)の場合には、248nmで実質的に数百cm−1以下の低い吸収係数を有し、浸透深さ(penetration depth)が大きくなる。従ってポリメチルメタクリレートに248nmのレーザーを照射すると、吸収係数が低く、その結果、PMMAの染みは効率的に除去できない。反面、ポリイミド(polyimide:PI)は248nmで10cm−1以上の高い吸収係数を有する。そのため、ポリイミドは248nmで相対的に浸透深さが小さく、これに同じレーザーを照射すると、良好な吸収を示す。最適のレーザーエネルギー密度を有する場合、248nmの波長でポリイミドはクリーンで効率的な染み除去が可能である。
図3を参照すると、透明基板14としてPET(polyethylene terephthalate)を用い、発生した染みに対して、直径が実質的に100nmの円形スポットに絞った、実質的に25nmのパルス持続時間及び実質的に2J/cm2のレーザーエネルギー密度を有する248nmのエキシマーレーザーを照射した。しかし、PETは248nmの波長で実質的に1.6×10cm−1の相対的に高い吸収係数を有するにも拘らず、レーザー照射した領域21aの周辺に溶融物質(molten materials)23が生成されてしまい、染み除去効率は高くない。また、レーザー照射した領域21aの底部には炭化物質(carbonized materials)21bを含む薄膜が形成される。ここで染み除去限界までレーザーエネルギー密度を減少すると、レーザー照射した領域21aに炭化物質21bの累積が増加し、逆にレーザーエネルギー密度を増加すると、レーザー照射した領域21a周辺に溶融物質23の生成と熱的損傷が発生する。結局、PET基板におけるインク染み欠陥を除去修理するために、248nmのエキシマーレーザーを用いることは望ましくない。
これに対し、図4を参照すると、上記と同一のPET基板に発生した染みに対して、上記図3の場合と実質的に同一のパルス持続時間とレーザーエネルギー密度を有する193nmのエキシマーレーザーを照射した。その結果、レーザー照射した領域21aの周辺に溶融物質が生成されず、且つ、レーザー照射した領域21aの底部に炭化物質の薄膜が成層されないという、効率的且つクリーンな染み除去が行われることがわかる。これから、PET基板におけるインク染み欠陥の除去修理は、193nmのエキシマーレーザーを用いることが望ましい。
図5を参照すると、レーザー照射20を行った後、透明ポリマー基板14の修理された領域22aは、フォトリソグラフィ露光25に際して、光が良好に透過する必要がある。このように透明ポリマー基板14の光透過特性を良好に維持するには、炭化を最小限に抑えた、加熱領域の小さい効率的な染み除去が必要である。さらに、修理された領域22aは、ポリマー基板の表面26に対して滑らかなエッジ部(smooth edge)24aを有することが望ましい。例えば、修理された領域22aは、凹状(concave shape)を有するように形成できる。この凹状形態のクレーター(crater)はなるべく浅いことが望ましく、実質的に50μm未満の深さを有することが特に望ましい。そして、フォトリソグラフィ露光25を行うとき、エッジ部24aがポリマー基板の表面26にスムースに繋がっていると、修理された領域22aのエッジ部24aの直下に位置する露光目的物27上に形成するエッジシャドー(edge shadow)を最小化できる。
これに対し、図6に示すように、修理された領域22bがポリマー基板表面26に対して角立った、明瞭なエッジ部(sharp and distinctive edge)24bを有する場合には、フォトリソグラフィ露光25に際して、投射される紫外線光(UV light)がエッジ部24bによって反射又は屈折され、散乱される状況が発生する。これにより、エッジ部24bの直下に位置する露光目的物27に影が生成され、結局、フォトリソグラフィ露光工程において、全ての露光目的物27が不良となる。
そのため、修理された領域22bがポリマー基板表面26に対して角立ったエッジ部24bを有する場合には、図7に示すように、修理された領域22b上に透明コーティング層28を形成する(例えば、塗布により形成する)ことによってエッジシャドーを減少できる。ここで、透明コーティング層28は、ポリマー基板14と一致した屈折率を有するポリマーエマルジョン(emulsion)を塗布して形成することが望ましい。ここでポリマーエマルジョンは、液体内にポリマー粒子を懸濁した(suspension)物質である。塗布後液体を蒸発させると、液体内に懸濁していたポリマー粒子はより大きいチェーン(chains)を形成するよう互いに結合され、その結果透明コーティング層28が形成される。また、透明コーティング層28は、フォトリソグラフィ露光25において光の透過をさらに増進するための一環として、図5に示したような、ポリマー基板の表面26に対して滑らかなエッジ部(smooth edge)24aを有する、凹状を有する修理された領域22a上にも形成できる。
上述のように、染み欠陥16の修理において、有効除去のためのレーザー照射20が10W/cm未満の放射照度(irradiance)を有するパルスレーザーを用いることは、染み欠陥16の有効除去が容易に実現できないので望ましくなく、1015W/cmを超過する放射照度を有するパルスレーザーを用いることは、染み欠陥16の有効除去で基板14に損傷を与えるので望ましくない。よって、有効除去のためのレーザー照射20は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いることが望ましい。
図8乃至図12は、本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
図8を参照すると、インクヴォイド欠陥18に有効除去のためにレーザー照射20を行う。そして、レーザー照射20を行うことによって図9に示すように止まり穴(blind hole、底の抜けていない穴)30が形成される。ここで、止まり穴30の深さはポリマー基板14の全体厚さよりは深くなく、実質的に1μmよりは深いことが望ましい。また、ヴォイド欠陥18を含むパターン領域12の様態を考慮するとき、止まり穴30は、円形、楕円形、正方形、長方形、及び三角形などを含む多様な形態を有することができる。
そして、図10は、止まり穴30を被覆する充填用インク(filler−ink)32を示す。ここで、充填用インク32が有する粘性(viscosity)は、止まり穴30を適度に濡らして(wet)埋め立てる(fill)ように考慮される。即ち、充填用インク32が高い粘性を有する場合には、狭小な止まり穴30に対する濡れ性が良好でなく、充填用インク32の埋め立てが容易でない。なお、充填用インク32としては、フォトリソグラフィ露光で紫外線光の透過を阻止できる限りはどのようなタイプのインクでもよく、有機溶媒又は水性溶媒に溶解した顔料(pigment)又は染料系(dye−based)の着色剤(colorants)があるが、これに限られない。そして、充填用インク32は、手作業又は小型噴射ノズルを用いて止まり穴30の上部に塗ることができる。特に、充填用インク32を局所的に配達できる噴射ノズルは、工業的に実用化されていて、インクジェットノズルカートリッジ及びニードルタイプのドットマーカー(dot marker)があるが、これに限られない。ここで、インクジェットノズルカートリッジは、充填用インク32を微細液滴にして噴射する少なくとも一つのノズルを含む。これについての詳細は例えば、M.Gillilandが著述し、ウードグレン出版社(Woodglen Press)が2005年に出版した「inkjet_application(インクジェットの応用)」において、商品として入手可能なインクジェットカートリッジの操作に記載されている。ニードルタイプのドットマーカーは、マスクの表面に接触するニードルチューブを通じて充填用インク32を少量(dots)ずつ噴出できる。商品として入手可能なニードルタイプのドットマカーとしては例えば、東京所在のヒューグルエレクトロニクス(Hugle Electronics)社の商品名「DIMARK」(登録商標)がある。
図11を参照すると、止まり穴30の周辺の余分な充填用インク32を除去して、止まり穴30の底部にのみ充填用インク34を残留させる。
より具体的な例として、図12を参照すると、透明基板14としてPET基板を用いる。そして、PET基板にレーザー照射20を行って止まり穴30を形成する。ここで、レーザー照射20は、25nsのパルス持続時間及び2J/cmのレーザーエネルギーの密度を有する193nmのエキシマーレーザーからの、100μmの直径を有する円形スポット(circular spot)を用いて行った。このように、レーザー照射20によって止まり穴30を形成した後、止まり穴30に充填用インク32を満たし、止まり穴30の周辺に残留する充填用インク32を除去して止まり穴30の底部にのみ充填用インク34を残留させる。即ち、ヴォイド欠陥18を修理するために、上述のレーザー照射20と充填用インク32の埋め立て及び除去を通じて、止まり穴30の底部にのみインク34を残留させる構造を得る。
上述のように、ヴォイド欠陥18の修理のためのレーザー照射20が10W/cm未満の放射照度を有するパルスレーザーを用いることは、修理が容易に行われないので望ましくなく、これに対して、1015W/cmを超過する放射照度を有するパルスレーザーを用いることも、基板14に損傷を与えるので望ましくない。よって、ヴォイド欠陥の有効除去には、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いることが望ましい。
図13乃至図17は、本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図面である。
特に、図13乃至図17における工程は、レーザー照射により形成されるマイクテクスチャリング(micro−texturing)、即ち、回折性構造物(diffractive structure)を用いてヴォイド欠陥を修理する方法を示す。レーザー照射によって適切に形成したマイクロテクスチャはフォトリソグラフィ露光において、入射光をトラップ(trap)する回折格子(diffraction grating)として機能することができる。ここで、入射光をトラップする程度及びトラップされた光のスペクトラムの範囲は回折性構造物の幾何学的要素に依存する。回折格子の幾何学的要素のモデリングについての詳細は例えば、2002年に開催された第17回全欧光電太陽エネルギー大会(17th European Photovoltaic Solar Energy Conference)の論文集第284ページ乃至第287ページに記載された、M.Nigemann他によって発表された「Trapping Light in Organic Plastic Solar Cells with Integrated Diffraction Grating」に記載されている。そして、マイクロ構造の円錐の山の集合からなる円錐テクスチャリング(conical texturing)が入射光を効率的にトラップできることはよく知られている。
図13を参照すると、ヴォイド欠陥18にレーザー照射20を行う。そして、図14を参照すると、レーザー照射20による有効除去によって、ヴォイド欠陥18及びその周辺のパターン領域12の直下に位置するポリマー表面40が露出される。図15を参照すると、レーザー照射によって露出されたポリマー表面40に上述のレーザー照射20と異なるように調整されたレーザー照射20aを行う。
図16を参照すると、調整されたレーザー照射20aを行うことによって、リソグラフィ露光の際に入射光をトラップする回折格子として機能するマイクロテクスチャリング42、即ち、回折性構造物が生成される。ここで、調整されたレーザー照射20aとは、レーザー照射20aの各パラメータを調整したものすることであって、パラメータは、レーザーエネルギー密度、パルス数(number of pulses)、波長、パルス持続時間を含むが、これに限られない。例えば、PET基板に193nmのArFエキシマーレーザーを照射するとき、レーザー照射20aによるレーザーエネルギー密度を調節することでPET基板の表面に回折性構造物を生成することができる。即ち、初期のレーザー照射(実質的に20のパルス数)20は、パターン領域12のインクを効率的に除去し、PET基板の表面40を露出させるために実質的に1J/cm以上のレーザーエネルギー密度条件で行う。そして、後続の調整されたレーザー照射20aは円錐テクスチャ、即ち、回折性構造物42を生成するために実質的に0.01乃至0.5J/cmのレーザーエネルギー密度を有する条件で行う。円錐テクスチャを生成するための条件として要求されるパルス数は、レーザーエネルギー密度に依存する。例えば、0.05J/cmのレーザーエネルギー密度条件でレーザー照射20aを行って円錐テクスチャの回折性構造物42を形成するには、少なくとも実質的に20のパルス数を要する。回折性構造物であるテクスチャの形態論(morphology)の詳細は例えば、1996年度応用表面科学(applied Surface Science)の96−8、第611ページ乃至第616ページに、B.Hopp他が発表した「Formation of the Surface structure of polyethylene−terephthalate(PET) due to ArF excimer laser ablation」に記載されている。
図17を参照すると、3つの止まり穴を準備し、20のパルス数と193nmの波長を有し、且つ各々、0.05J/cm、0.1J/cm、1J/cmの互いに異なるレーザーエネルギー密度を有する調整されたレーザー照射を行ない、互いに異なる回折性構造物42a、42b、42cを生成した。0.05J/cm、0.1J/cmのレーザーエネルギー密度の照射を行う場合には、暗黒の止まり穴(42a、42b)が得られ、入射光をトラップする効率的な回折格子が形成されたことを示す。これに対し、1J/cmのレーザーエネルギー密度のレーザー照射を行う場合には、ほぼ透明な止まり穴42cが得られ、1J/cmのレーザーエネルギー密度のレーザー照射を行う場合には効率的な回折格子の形成が容易でないことがわかる。
図18乃至図20の本発明の第4の実施例によるレーザー照射によって行われるフォトプリンティングを用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
図18を参照すると、ヴォイド欠陥18の上部に透明な感光性層(photo−sensitive layer)50を局部的に形成する。ここで、感光性層50は、コーティング溶液内に一種類又は多種の感光性粒子(photo−sensitive particles)を含む。特に、チタン酸化物(titanium oxide)、カオリン(kaolin)及びマイカ(mica)などのような感光性粒子は、特定波長の光に露出される場合、光化学的反応によってその色を変化させることができる。光化学的反応によって感光性粒子の色を変化させることについての詳細は例えば、米国特許第6、924、077号に開示されている。また、感光性粒子のかわりにレーザー照射20による熱的誘導によってその色を変化させることができるシルバーナノパウダー(silver nano−powder)などのような感熱性粒子(heat sensitive particles)を選択的に用いることもできる。
感光性層50は、例えば、ポリマーエマルジョン(emulsion)内に二酸化チタン(TiO)粒子(titanium dioxide particles)の混合された混合物であってもよい。そして、二酸化チタンの粒子のサイズは小さいことが望ましく、特に数乃至数百ナノメートルの平均微粒子サイズのナノパウダー(nano−powder)であることが更に望ましい。エマルジョン内に混合されたナノサイズの粒子は、フォトリソグラフィ露光においてサイズの大きい粒子に比べて入射光をよりよく透過させる。なお、エマルジョンは、透明ポリマー基板14と一致する屈折率(refractive index)を有することが望ましい。また、エマルジョンにおいてナノサイズの二酸化物チタンの体積比(volume percentage)は1乃至50%と多様であり、ポリマーマスク10の上部に塗られる混合エマルジョンの厚さは実質的に1乃至500μmである。ここで、二酸化チタンの体積比は、用いたエマルジョンの厚さに依存する。一般的に、エマルジョン層が厚い場合ほど、二酸化チタンの体積比は低くてよい。そして、二酸化チタンにパルス紫外線レーザー(pulsed UV laser)を照射すると無色から黒色に光化学的に変化することは当業者によく知られている事実である。
その後、図19を参照すると、感光性層50にレーザー照射20を行う。ここで、レーザー照射20は、パルス紫外線レーザーを用いることが望ましい。
そして、図20を参照すると、感光性層50にレーザー照射20を行うことによってレーザー照射が行われた領域52の感光性層50の色が変化し、その結果、フォトリソグラフィ露光で投射される紫外線光(UV light)の透過を十分阻止できる。
図21乃至図23は、本発明の第5の実施例によるレーザー照射によって行われる炭化を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
図21を参照すると、ヴォイド欠陥18の上部に透明な光反応性層(photo−reactive layer)60を局部的に形成する。光反応性層60は、コーティング溶液内に一種類又は多種の光反応性粒子(photo−reactive particles)を含む。光反応性粒子は、投射されるレーザービームに反応し、これを通じてレーザーの投射された領域を黒化する炭化残がいを形成する。光反応性粒子はポリイミドなどのように透明であり、強い吸収性を有することが望ましい。例えば、ポリイミドはパルス紫外線レーザーを用いてレーザー照射を行うと、多結晶カーボン(polycrystalline carbon)を生成し、これを通じてレーザーの照射された領域に積層される。レーザーが照射された領域に積層される多結晶カーボンは、透明なポリイミドを顕著に黒化する。そして、ポリイミド粒子はポリマーエマルジョンに混合することができる。ポリイミドの粒子のサイズは小さいことが望ましく、特に数ナノメートル乃至数マイクロメートルであることが望ましい。また、エマルジョンは透明ポリマー基板14と一致する屈折率を有することが望ましい。また、エマルジョンにおいてポリイミド粒子の体積比は1乃至50%と多様であり、ポリマーマスク10の上部に塗られる混合エマルジョンの厚さは実質的に1乃至500μmである。ここで、ポリイミド粒子の体積比は用いたエマルジョンコーティングの厚さに依存する。一般的に、エマルジョンコーティングが厚い場合ほど、ポリイミド粒子の体積比は低くてよい。そして、ポリイミドにパルス紫外線レーザー(pulsed UV laser)を照射すると炭化残がいを生成するということは当業者によく知られている事実である。ポリイミドの炭化残がい生成に関する詳細は例えば、2000年度応用物理学会誌(Journal of Applied Physics)のvol.88、No.6における第3659ページ乃至第3666ページに、F.Raimondi他が発表した「Quantification of Polyimide Carbonization after Laser Ablation」に記載されている。
その後、図22を参照すると、光反応性層60にレーザー照射20を行う。ここで、レーザー照射20は、パルス紫外線レーザーを用いることが望ましい。
そして、図23を参照すると、光反応性層60にレーザー照射20を行うことによってレーザー照射が行われた領域には炭化残がい62が生成される。これに、炭化残がい62を有するフォトリソグラフィ露光で投射される紫外線光の透過を十分阻止することができる。
図24乃至図27は、本発明の第6の実施例によるレーザー照射によって行われる局部的なインク塗布を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
まず、図24はヴォイド欠陥18を示し、図25はヴォイド欠陥18の上部に不透明インク70が局部的に塗布されたことを示す。ここで、不透明インク70は、フォトリソグラフィ露光において紫外線光の透過を阻止できる限りはどのようなタイプのインクでもよく、有機溶媒又は水性溶媒に溶解した顔料(pigment)又は染料系(dye−based)の着色剤(colorants)があるが、これに限られない。また、不透明インク70は、紫外線光に露出されることによってキュアされ、その後、不溶解性(insoluble)に変化する紫外線キュアリングインクであってもよい。不透明インク70の塗布は、手作業又は上述の小型噴射ノズルによって達成できる。ここで小型噴射ノズルは、インクジェットノズルカートリッジ及びニードルタイプのドットマーカーなどがあるが、これに限られない。そして、不透明インク70を局部的に塗布した後、待機処理又は空気/ガスのフロー及びヒーティングなどを含むその他の処理などを行って不透明インク70を乾燥、キュアリングする。ここで、紫外線キュアリングインクの場合には、紫外線ランプ/LEDを用いるフラッド照射、又は上述のパルス紫外線レーザーを用いる調節されたレーザー照射によってキュアリングできる。
図26を参照すると、ヴォイド欠陥18の上部に不透明インク70を塗布する際にオーバーフローが発生する。ここでオーバーフローは、ポリマー基板14のパターン領域12の外側(図で左端部)に不透明インク70が溢れることを指す。そこで、レーザー照射20を行ってオーバーフローのトリミング(trimming)を達成する。即ち、レーザー照射20を通じて、キュアリングされたインク70aの、オーバーフローに起因する過剰部分をトリム(有効除去)する。
ここで、レーザー照射20が10W/cm未満の放射照度を有するパルスレーザーを用いることは、トリミングが容易に実現できないので望ましくなく、1015W/cmを超過する放射照度を有するパルスレーザーを用いることは、基板14に損傷を与えるので望ましくない。よって、トリミングのためのレーザー照射20は10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いることが望ましい。
続いて、図27を参照すると、キュアリングされたインク70aのオーバーフロー部分を選択的に除去して透明ポリマー表面72を露出させる。
しかし、上述のキュアリングされたインク70aとポリマー表面72の吸収係数に殆ど差のない場合には、選択的除去を容易に行うことができない。何故ならば、そのような場合には、レーザ照射20は同時に上述のポリマー基板に対する有効除去として機能し、ポリマー表面72から実質的に100μmよりは浅い、ある深さにまでポリマー基板14を削摩(ablate)してしまうからである。
図28乃至図31は、本発明の第7の実施例による紫外線キュアリングインクの局部的な露出によって行われるヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
まず、図28は、ヴォイド欠陥18を示し、図29は、ヴォイド欠陥18の上部に紫外線キュアリングインク80が局部的に塗布されたことを示す。紫外線キュアリングインク80は、紫外線光に露出されることによってキュアリングされ、不溶解性に変化する。紫外線キュアリングインク80の塗布は手作業又は上述の小型噴射ノズルによって達成できる。ここで小型噴射ノズルはインクジェットノズルカートリッジ及びニードルタイプのドットマーカーなどがあるが、これに限られない。
そして、図30を参照すると、ヴォイド欠陥18の上部の局部的な領域に塗布された紫外線キュアリングインク80に、紫外線キュアリングインク80のキュアリングのために紫外線レーザーを用いてレーザー照射20を行う。ここで、レーザー照射20は、パルス紫外線レーザーを用いることが望ましく、特に、レーザー照射20が行われる領域にビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージング(near field imaging)によって行われることがより望ましい。また、レーザー照射20はそのビームプロファイルがガウス分布のTEM00のように十分な均一度を有する遠距離フィールドイメージング(far field imaging)によって行うこともできる。そして、紫外線レーザーを用いるレーザー照射20では、上述の有効除去のためのレーザー照射におけるレーザーエネルギー密度に比べて低いレーザーエネルギー密度に調整することが望ましく、50mJ/cm未満のレーザーエネルギー密度が更に望ましい。
その後、図31を参照すると、レーザー照射20を行った後、キュアリングされた紫外線キュアリングインク80aを除いた残りの領域における紫外線キュアリング80を除去してヴォイド欠陥18を修理する。
図32乃至図35は、本発明の第8の実施例によるレーザー照射によって行われるインク転写(transcription)を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図面である。
まず、図32は、ヴォイド欠陥18を示し、図33はヴォイド欠陥18の上方に、界面(interface)94を介してインク層92を有する透明基板90が位置した状態を示す。ここで、透明基板90は、透明オーバーレイとも言われる。
そして、図34を参照すると、インク層92とパターン領域12とを実質的に接触するように位置させる。その後、ヴォイド欠陥18の上部の局部的な領域にレーザー照射20を行う。ここで、レーザー照射20は、パルス紫外線レーザーの一つを用いることが望ましい。なお、局部的なレーザー照射20は、レーザー照射20が行われる領域にビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いることが望ましい。また、レーザー照射20は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00のように十分な均一度を有する遠距離フィールドイメージングによって行うこともできる。そして、透明基板90は、照射が行われるレーザーを十分透過できることが望ましい。例えば、溶融シリカ(fused silica)は、193nmの波長において実質的に90%以上の良好な光学的透過率を維持することができる。これに対し、ソーダライムガラスは193nmの波長においてほぼ0%に近い光学的透過率を示す。即ち、193nmのパルスArFエキシマーレーザーを用いたレーザー照射20においては、透明基板90として溶融シリカを用いた方が適切である。そして、インク層92の場合には、フォトリソグラフィ露光で投射される紫外線光を十分遮断できる限りはどのようなタイプのインクでもよく、有機溶媒又は水性溶媒に溶解した顔料又は染料系(dye−based)の着色剤(colorants)があるが、これに限られない。また、インク層92は、有色フォトレジスト(colored−photoresist)又は顔料のポリマーエマルジョンであってもよい。また、インク層92は、手作業又はスピンコーティングによって形成できる。また、レーザー照射20は、透明基板90を通じて透過され、界面94に吸収される。この界面における選択的吸収は、紫外線光に対する透明基板90とインク層92の透過(又は吸収)能の差を用いる。特に、レーザー照射20の調節されたエネルギー密度を、透明基板90が有する吸収閾値(absorption threshold)より十分低いレベルになるように選択すると、透明基板90にいかなる損傷も与えることなく紫外線光を容易に透過できる。これに対し、上述の調節されたエネルギー密度は、界面94でインク層92を分解(decomposition)できる程度に十分高いレベルになるように選択しておく。その結果、透明基板90からインク層92の分離が起こる。ここで、透明基板90からインク層92の分離は0.01乃至10J/cmのレーザーエネルギー密度を有するパルス紫外線レーザーを用いたレーザー照射20によって達成できる。
図35を参照すると、透明基板90から分離されたインク層96がヴォイド欠陥18の上部に移動し、フォトリソグラフィ露光で投射の行われる紫外線光を十分遮断できる。
本発明によると、染み欠陥及びヴォイド欠陥などの、ポリマーマスクで発生する欠陥をレーザーを用いて容易に除去修理できる。それ故、上述の欠陥の修理は、正確且つ迅速に実行できるので、最近のポリマーマスクの修理に本発明の方法を有効に活用できる。
以上、本発明を実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離脱することなく、本発明を修正又は変更できるであろう。
ポリマーマスクにおける欠陥の様態を説明するための、(A)は平面図であり、(B)は断面図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の一実施例による染み欠陥を修理するための工程段階を示す図である。 本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の他の実施例によるレーザー照射によって行われるインク注入を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である 本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である 本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である 本発明の第3の実施例によるレーザー照射によって行われる回折性構造物を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である 本発明の第4の実施例によるレーザー照射によって行われるフォトプリンティングを用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施例によるレーザー照射によって行われるフォトプリンティングを用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施例によるレーザー照射によって行われるフォトプリンティングを用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第5の実施例によるレーザー照射によって行われる炭化を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第5の実施例によるレーザー照射によって行われる炭化を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第5の実施例によるレーザー照射によって行われる炭化を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第6の実施例によるレーザー照射によって行われる局部的なインク塗布を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第6の実施例によるレーザー照射によって行われる局部的なインク塗布を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第6の実施例によるレーザー照射によって行われる局部的なインク塗布を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第6の実施例によるレーザー照射によって行われる局部的なインク塗布を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第7の実施例による紫外線キュアリングインクの局部的な露出によって行われるヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第7の実施例による紫外線キュアリングインクの局部的な露出によって行われるヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第7の実施例による紫外線キュアリングインクの局部的な露出によって行われるヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第7の実施例による紫外線キュアリングインクの局部的な露出によって行われるヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第8の実施例によるレーザー照射によって行われるインク転写を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第8の実施例によるレーザー照射によって行われるインク転写を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第8の実施例によるレーザー照射によって行われるインク転写を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。 本発明の第8の実施例によるレーザー照射によって行われるインク転写を用いてヴォイド欠陥を修理するための工程段階を概略的に示す図である。
符号の説明
10 ポリマーマスク
12 パターン領域(パターン層)
14 透明ポリマー基板
16 染み欠陥
18 ヴォイド欠陥
20 レーザー照射
21a レーザ照射した領域
21b 炭化物質
22a、22b 修理された領域
23 溶融物質
24a、24b (修理された領域の)エッジ部
25 フォトリソグラフィ露光
26 ポリマー基板の表面
27 露光目的物
28 透明コーティング層
30 止まり穴
32、34 充填用インク
40 ポリマー表面
42 マイクロテクスチャリング
50 感光性層
52 感光性層の、レーザー照射が行われた領域
60 光反応性層
62 炭化残がい
70 不透明インク
70a キュアリングされた不透明インク
72 ポリマー表面
80 紫外線キュアリングインク
80a キュアリングされた紫外線キュアリングインク
90 透明基板
92 インク層
94 界面
96 透明基板から分離されたインク層

Claims (66)

  1. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上にパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記ポリマー基板のパターン層及び第1表面に、染み(spot)欠陥及びヴォイド(void)欠陥を含む欠陥を検出する段階と、
    レーザー照射によって前記染み欠陥を除去する段階と、
    前記ヴォイド欠陥を小修正(touch−up)する段階と、を含むことを特徴とするパターンド(patterned、パターンの形成された)・ポリマー基板の修理方法。
  2. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記ポリマー基板のパターン層及び第1表面に、染み欠陥及びヴォイド欠陥を含む欠陥を検出する段階と、
    前記ポリマー基板の透明度の維持が可能なレーザー照射によって前記染み欠陥を除去する段階と、
    小修正可能なレーザー照射によって前記ヴォイド欠陥を元の状態に復元する段階と、を含むフォトリソグラフィ用のパターンド・ポリマーマスクの修理方法。
  3. 第1表面及び第2表面を有し、第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記ポリマー基板の第1表面に、染み欠陥を検出する段階と、
    前記ポリマー基板の透明度の維持が実質的に可能な有効除去(effective ablation)を誘導するに十分なレーザー照射によって前記染み欠陥を除去する段階と、を含むフォトリソグラフィ用パターンドポリマーマスクの欠陥修理方法。
  4. 前記有効除去のためのレーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度(irradiance)を有するパルスレーザー(pulsed laser)を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  5. 前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザー(pulsed UV laser)を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  6. 前記レーザー照射によって0.1乃至50μmの深さを有するクレーター(crater)の生成が可能なことを特徴とする請求項3に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  7. 前記クレーターは、凹状形態を有することを特徴とする請求項6に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  8. 前記クレーターは、前記ポリマー基板と一致する屈折率を有するポリマーエマルジョン(emulsion)コーティングされてカバーされていることを特徴とする請求項6に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  9. 前記レーザー照射は、前記染み欠陥に照射可能なビームスポット(beam_spot)を形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージング(near field imaging)を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  10. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージング(far field imaging)を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  11. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層からヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥のある部分にレーザーを照射して止まり穴(blind hole、底の抜けていない穴)を形成する段階と、
    前記止まり穴に不透明な充填用インク(filler−ink)を埋め立てる(fill)段階と、を含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  12. 前記止まり穴内にのみ充填用インクが埋め立てられるよう、前記止まり穴の周辺に残留する充填用インクを除去する段階、を更に含むことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  13. 前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  14. 前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・マスクの欠陥修理方法。
  15. 前記止まり穴は、0.1乃至50μmの深さを有することを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの欠陥修理方法。
  16. 前記レーザー照射は、前記ヴォイド欠陥に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  17. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  18. 前記充填用インクを埋め立てる段階は、噴射ノズル(injection nozzle)を用いて行うことを特徴とする請求項11に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  19. 前記噴射ノズルは、前記止まり穴に充填用インクを微細液滴(droplets)にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであることを特徴とする請求項18に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  20. 前記噴射ノズルは、前記止まり穴に接触するチューブを通じて充填用インクを少量(dots)ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカー(dot marker)であることを特徴とする請求項18に記載にフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  21. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥のある部分に第1レーザーを照射して前記ポリマー基板の第1表面を露出させる段階と、
    前記露出された第1表面に第2レーザーを照射して入射光(incident light)のトラップの可能な回折性構造物(diffractive structure)を生成する段階、とを含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  22. 前記第1レーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  23. 前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  24. 前記第1レーザー照射は、0.1乃至100J/cmのレーザーエネルギー密度を有する193nmのArFエキシマーレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  25. 前記第2レーザー照射は、0.01乃至0.5J/cmのレーザーエネルギー密度を有する193nmのArFエキシマーレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  26. 前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は、前記ヴォイド欠陥に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  27. 前記第1レーザー照射及び前記第2レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  28. 前記回折性構造物は、複数個の微細な大きさのコーン(micro−scaled cones)を有することを特徴とする請求項21に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  29. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部に少なくとも一種の感光性粒子(photo−sensitive particles)を含む透明な感光性層(photo−sensitive layer)を形成する段階と、
    前記感光性層にレーザーを照射して前記感光性層の色を光化学的に変化させる段階と、を含むフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの欠陥修理方法。
  30. 前記感光性コーティング物は、ポリマーエマルジョンに二酸化チタン粒子(titanium dioxide particles)の混合された混合物であることを特徴とする請求項29に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  31. 前記二酸化チタン粒子の平均の大きさは、1乃至1000nmであることを特徴とする請求項30に記載のフォトリソグラフィ用パターンポリマーマスクの欠陥修理方法。
  32. 前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項29に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  33. 前記レーザー照射は150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項29に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  34. 前記レーザー照射は、前記感光性層に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項29に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  35. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項29に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  36. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部に少なくとも一種の光反応性粒子(photo−reactive particles)を含む透明な光反応性層(photo−reactive coating)を形成する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部に形成した光反応性層にレーザーを照射することによって前記光反応性層が前記レーザーに反応して炭化残がい(carbonization debris)を生成する段階と、を含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  37. 前記光反応性層は、ポリマーエマルジョンにポリイミド粒子(polyimide particles)の混合された混合物であることを特徴とする請求項36に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  38. 前記レーザー照射は10乃至1015W/cmの放射照度を有するレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項36に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  39. 前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項36に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  40. 前記レーザー照射は、前記光反応性層に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項36に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  41. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項36に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  42. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部に、紫外線光(UV light)の透過を阻止する不透明インクを塗布する段階と、
    前記不透明インクにレーザーを照射して、前記不透明インクのうち、パターン層の形成された領域の外側にオーバーフローした部分をトリム(選択的に除去)する段階と、を含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  43. 前記不透明インクの塗布は、噴射ノズルを用いて行うことを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  44. 前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に不透明インクを微細液滴にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであることを特徴とする請求項43に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  45. 前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に接触するニードルチューブを通じて不透明インクを少量ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカーであることを特徴とする請求項43に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  46. 前記不透明インクは、ポリマーエマルジョンに少なくとも一つの着色剤(colorant)の混合された混合物であることを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  47. 前記不透明インクは、前記レーザーを照射する前に、紫外線ランプ及びパルス紫外線レーザーを含む紫外線光に露出されることによってキュアリングが可能な紫外線キュアリングインク(UV−cureing ink)であることを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  48. 前記レーザー照射は、10乃至1015W/cmの放射照度を有するパルスレーザーを用いて行うことを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  49. 前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  50. 前記レーザー照射は、前記不透明インクのうちオーバーフローした部分に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  51. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項42に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  52. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部に紫外線キュアリングインクを塗布する段階と、
    前記ヴォイド欠陥の上部の紫外線キュアリングインクに局部的に紫外線レーザーを照射して前記局部的な領域における紫外線キュアリングインクを不溶解性に変化させる段階と、
    前記レーザーに照射されていない部分の紫外線キュアリングインクを除去する段階と、を含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  53. 前記紫外線キュアリングインクの塗布は、噴射ノズルを用いて行うことを特徴とする請求項52に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  54. 前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に紫外線キュアリングインクを微細液滴にして噴射するインクジェットノズルカートリッジであることを特徴とする請求項53に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  55. 前記噴射ノズルは、前記ヴォイド欠陥に接触するニードルチューブを通じて紫外線キュアリングインクを少量ずつ噴出するニードルタイプのドットマーカーであることを特徴とする請求項53記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  56. 前記紫外線レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザー用いて行うことを特徴とする請求項52に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  57. 前記紫外線レーザー照射は前記紫外線キュアリングインクに照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項52に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  58. 前記紫外線レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項52に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  59. 前記紫外線レーザー照射は、0.001乃至0.05J/cmのレーザーエネルギー密度を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項52に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  60. 第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面上に不透明なパターン層が形成された透明なポリマー基板を供給する段階と、
    第1表面及び第2表面を有し、前記第2表面の上方に、界面(interface)を介してインク層がコーティングされた透明オーバーレイを供給する段階と、
    前記パターン層にヴォイド欠陥を検出する段階と、
    前記ポリマー基板のパターン層上に前記透明オーバーレイを重ねて前記インク層と前記ヴォイド欠陥とを接触させる段階と、
    前記透明オーバーレイの第1表面に局部的に前記透明オーバーレイを実質的に透過することができ、前記界面に実質的に吸収されることが可能なレーザーを照射して前記透明オーバーレイから前記インク層を分離させる段階と、
    前記透明オーバーレイから前記ヴォイド欠陥に前記インク層を転写(transcription)させる段階と、を含むことを特徴とするフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  61. 前記インク層は、ポリマーエマルジョンに少なくとも一つの着色剤の混合された混合物であることを特徴とする請求項60に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  62. 前記インク層は、有色フォトレジスト(colored photoresist)であることを特徴とする請求項60に記載のフォトレジスト用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  63. 前記レーザー照射は、150乃至400nmの波長を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項60に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  64. 前記レーザー照射は、前記界面に照射可能なビームスポットを形成するためのマスクを用いる近距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項60に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  65. 前記レーザー照射は、そのビームプロファイルがガウス分布のTEM00モードを有する遠距離フィールドイメージングを用いて行うことを特徴とする請求項60に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
  66. 前記レーザー照射は、0.01乃至10J/cmのレーザーエネルギー密度を有するパルス紫外線レーザーを用いて行うことを特徴とする請求項60に記載のフォトリソグラフィ用パターンド・ポリマーマスクの欠陥修理方法。
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