JP2009536958A - 細胞からのタンパク質抽出方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ウイルスタンパク質を含む細胞などの細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法を提供する。概して、本発明の方法には、細胞のpHを少なくともpH約10.0までpHを上昇させて、中間組成物を生成する工程、次に、非イオン性界面活性剤の存在下で中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれる。対象となる方法を実施するためのキットおよび組成物も提供する。

Description

相互参照
本出願は、2006年5月11日に出願された米国特許仮出願第60/747,076号の恩典を主張し、この出願は参照により本明細書に組み入れられる。
発明の背景
多様な診断法において、細胞を被験体から採取し、固定液を含む液体培養液中に置く。診断を提供するために、細胞を該培養液中で固定させて、細胞学的に調べる。例えば、頸部組織内の前癌性細胞または癌性細胞の検出は、日常的には頸部剥離細胞の顕微鏡評価によって実施される。この方法は、 George N. Papanicolaouによって開発され、「Pap」試験として知られており、サンプリング装置を使用して女性の子宮頸部から細胞を剥離させる工程、固定液を含む輸送液に剥離細胞を置く工程、および次にスライドに細胞を置く工程を含む。細胞を次に染色し、訓練を受けた医療関係者によって細胞の異常が光学顕微鏡で調べられる。毎年、米国内だけで5,500万例以上のPap試験が実施されている。
このような細胞学的試験の成功にもかかわらず、この試験は間違いを起こしやすい。例えば、従来のPap試験の最高40%が、粘膜、血液細胞、および混濁した炎症細胞などの混入物の存在によって精度が落ちると推定されている。これらの混入物は、偽陰性結果、偽陽性結果、および相当量の追跡作業を招く。例えば、Koss, L. G. (1989), The Papanicolaou Test for Cervical Cancer Detection: A Triumph and a Tragedy, JAMA 261:737-743(非特許文献1)を参照されたい; DeMay, "Problems in Pap Smear Interpretation," Arch.Pathol.Lab.Med.121:229-23 (1997)(非特許文献2)も参照されたい。
上記の観点から、固定液を含む液体培養液中に存在する細胞の分析のために、補足的な分子診断法が必要になる。しかし、このような方法は簡単ではなく、それは固定細胞においてこのような方法を常に実施できるというわけではないためである。例えば、特定の固定剤(例えば、THINPREP(商標)またはSUREPATH(商標)検査システムに用いられる輸送液)は、特定の細胞タンパク質を沈澱または凝集させる可能性があり、それによってこれらのタンパク質を不溶性にして、そして、従来の手段を使用して、例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)または別の免疫検査を使用して、確実に検出することを困難または不可能にする。
したがって、分子的、例えば、免疫学的な検出アッセイでの使用に適するように、固定細胞からタンパク質を抽出するための方法および組成物が大いに必要になる。本明細書に記載の発明はこの必要および他の必要を満たす。
文献
対象となる文献としては、米国特許第6,890,729号(特許文献1)、米国特許第6,337,189号(特許文献2)および米国特許出願公開第20050032105号(特許文献3)が挙げられる。
米国特許第6,890,729号 米国特許第6,337,189号 米国特許出願公開第20050032105号 Koss, L. G. (1989), The Papanicolaou Test for Cervical Cancer Detection: A Triumph and a Tragedy, JAMA 261:737-743 DeMay, "Problems in Pap Smear Interpretation," Arch.Pathol.Lab.Med.121:229-23 (1997)
発明の概要
細胞、好ましくは固定細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法を提供する。一般的に、方法には、細胞のpHを少なくともpH約10.0までpHを上昇させて、中間組成物を生成する工程、および次に、非イオン性界面活性剤の存在下で、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれる。方法には、a)細胞を抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;およびb)中間組成物を中和試薬と接触させて、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれうる。抽出試薬および中和試薬の一方または両方は非イオン性界面活性剤を含む。特定の態様では、固定細胞は、固定された頸部剥離細胞であってもよい。
定義
他に定義されない限り、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。さらに、参照の明確さおよび容易さのために、特定の要素を以下に定義する。
本明細書で使用する「細胞試料」という用語は、対象となる1つまたは複数の細胞を含む液体組成物に関する。細胞試料は、限定はされないが、例えば、血奬、血清、脊髄液、精液、リンパ液、皮膚、呼吸管、腸管、および尿生殖路の外部切片、涙液、唾液、乳汁、血液細胞、腫瘍、または器官由来の細胞など、個人から除去した(例えば、切除された、もしくは剥離された)細胞を含む臨床試料でよい。他の態様では、細胞試料にはインビトロで増殖させた細胞が含まれる(限定はされないが、細胞培養液中の細胞、ウイルス感染細胞、組換え細胞など)。特定の態様では、細胞試料には、HPV感染するリスクの最も高い細胞が含まれうる。これらの態様では、細胞は、子宮頸部、外陰部、膣、肛門、陰茎、口腔、または喉部から得ることができる。特定の態様では、細胞は粘膜由来であり、上皮由来であってもよい。細胞試料は、剥離された、もしくは切除された細胞以外の混入物を含んでもよく、または含まなくてもよい。例えば、粘液細胞、または細菌細胞、酵母細胞または血液細胞が、細胞試料中に存在してもよい。
「HPV」は、限定はされないが、HPV株4、11、20、24、28、36、48、50、16、18、31、35、30、39、45、51、52、56、59、58、33、66、68、69、26、53、73、および82を含む、ヒト乳頭腫ウイルスである。
「発癌性HPV株」は、国立癌研究所(NCI、2001)により明らかにされているように、子宮頸癌の原因となることが知られているHPV株である。
「発癌性E6タンパク質」は、発癌性HPV株によってコードされるE6タンパク質である。例示的な発癌性株は、HPV26、HPV53、HPV66、HPV73、HPV82、HPV16、HPV18、HPV31、HPV35、HPV30、HPV39、HPV45、HPV51、HPV52、HPV56、HPV59、HPV58、HPV33、HPV66、HPV68、HPV69、およびHPV82である。発癌性E6タンパク質のアミノ酸配列は、NCBI GenBankデータベースに寄託されている。理論に制約されることを望まないが、HPV株4、11、20、24、28、36、48、および50には発癌性はないと一般的に考えられている。
「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は互換的に使用される。「ポリペプチド」という用語には、従来の骨格を非天然または合成の骨格で置き換えたポリペプチド、および従来のアミノ酸の1つまたは複数を、1つまたは複数の非天然または合成のアミノ酸で置き換えたペプチドが含まれる。
「融合タンパク質」という用語または文法上のその同等物は、複数のポリペプチド成分から成るタンパク質を指し、これらは、天然状態では付着していないが、ペプチド結合を介してそれらのそれぞれのアミノ末端およびカルボキシ末端により連結されて、単一の連続ポリペプチドを形成する。融合タンパク質は、2、3、または、さらに4またはそれ以上の異なるタンパク質の組み合わせでありうる。ポリペプチドという用語には、限定はされないが、異種アミノ酸配列との融合タンパク質、N末端メチオニン残基の有無を問わず異種および同種リーダー配列との融合物、免疫タグ付きタンパク質、検出可能な融合パートナーを伴う融合タンパク質、例えば、融合パートナーとして蛍光タンパク質、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼなどを含む融合タンパク質などの融合タンパク質が含まれる。
一般的に、ポリペプチドの長さは任意でよく、例えば、2アミノ酸より大きい、4アミノ酸より大きい、約10アミノ酸より大きい、約20アミノ酸より大きい、約50アミノ酸より大きい、約100アミノ酸より大きい、約300アミノ酸より大きい、通常、約500アミノ酸または約1,000アミノ酸まで、またはそれより大きいアミノ酸である。「ペプチド」は、一般的に、2アミノ酸より大きい、4アミノ酸より大きい、約10アミノ酸より大きい、約20アミノ酸より大きい、通常、約50アミノ酸までである。一部の態様では、ペプチドの長さは5から30アミノ酸である。ポリペプチドは、それらが生物またはウイルスのゲノムによってコードされるという点で天然であり、もしくはそれらが自然発生しないという点で非天然である。
「捕捉剤」という用語は、薬剤が結合して、異なるタンパク質の均一混合物からタンパク質を濃縮することを可能にするのに十分な相互作用を介してタンパク質を結びつける薬剤を指す。したがって、「捕捉剤」という用語は、分析物を特異的に結結びつける、例えば、他の標的に結合することなく、捕捉剤に分析物を特異的に結びつけて、解離定数(KD)が10-6 M未満である分子または多分子複合体を指す。結合相互作用は、捕捉剤の親和性領域によって媒介される。代表的な捕捉剤としては、抗体(その断片および模倣物を含む)およびPDZドメインを含むタンパク質などが挙げられる。
「特異的結合」という用語は、異なるタンパク質の均一混合物中に存在する特定のタンパク質に優先的に結合するための捕捉剤の能力を指す。特定の態様では、特異的な結合相互作用によって、一部の態様では、約10から100倍以上の(例えば、約1,000または10,000倍を上回る)試料中の特定のタンパク質と他のタンパク質が区別される。
「捕捉剤/タンパク質複合体」という用語は、捕捉剤とタンパク質との特異的な結合に起因する複合体、つまり「結合パートナー対」である。捕捉剤および捕捉剤に対するタンパク質が、「特異的結合に適した条件」下で互いに特異的に結合するが、そこでこのような条件は、溶液中での捕捉剤と結合タンパク質との間で起こる結合を可能にする(塩濃度、pH、界面活性剤、タンパク質濃度、温度などに関する)その条件である。これらの条件、特に、抗体およびその抗原については、当技術分野において周知である(例えば、Harlow and Lane (Antibodies A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, N. Y. (1989)を参照されたい)。特定の態様では、捕捉剤/タンパク質複合体において特異的に結合する捕捉剤とタンパク質との親和性は、10-6 M未満、10-7 M未満、10-8 M未満、10-9 M未満、または約10-10 M未満のKD(解離定数)によって特徴付けられる。
「結合パートナー」および同等物は、捕捉剤/分析物複合体において見いだすことができる、つまり、互いに特異的結合を示す分子対を指す。
「抗体」および「免疫グロブリン」という用語は、本明細書において互換的に使用され、少なくとも抗体のエピトープ結合ドメインを有する捕捉剤を指す。これらの用語は当業者によって十分に理解され、そして抗原に特異的に結合する1つまたは複数のポリペプチドを含むタンパク質を指す。1つの型の抗体が、抗体の基本的な構造単位を構成する。この型は四量体であって、そして同じ2対の抗体鎖から成り、各対が1本の軽鎖および1本の重鎖を有する。各対において、軽鎖および重鎖の可変領域は共に抗原への結合に関与しており、そして定常領域は抗体エフェクター機能に関与している。
認められている免疫グロブリンポリペプチドとしては、κおよびλ軽鎖およびα、γ(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、δ、ε、およびμ重鎖または他の種の同等物が挙げられる。(約25 kDaまたは約214アミノ酸の)全長の免疫グロブリン「軽鎖」は、NH2末端に約110アミノ酸の可変領域を含み、かつCOOH末端にκまたはλ定常領域を含む。(約50 kDaまたは約446アミノ酸の)全長の免疫グロブリン「重鎖」は、同様に、(約116アミノ酸の)可変領域および前述の重鎖定常領域の1つ、例えば、(約330アミノ酸の)γを含む。
「抗体」および「免疫グロブリン」という用語には、限定はされないが、Fab、Fv、scFv、およびFd断片、キメラ抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、および抗体の抗原結合部分および非抗体タンパク質を含む融合タンパク質などの、任意のイソタイプの抗体または免疫グロブリン、抗原への特異的結合を保持する抗体の断片が含まれる。抗体は、例えば、放射性同位元素、検出可能な産物を生成する酵素、蛍光タンパク質などによって検出可能に標識できる。抗体は、例えば、ビオチン(ビオチン-アビジン特異的結合対の一部)などの特異的結合対の一部といった、他の部分にさらに共役させることができる。抗体は、限定はされないが、ポリスチレンプレートまたはビーズなどの固体支持体に結合させることもできる。Fab'、Fv、F(ab')2、および/または抗原への特異的結合を保持する他の抗体断片もこの用語に含まれる。
抗体は、例えば、Fv、Fab、および(Fab')2、ならびに二機能性(つまり、二重特異性)ハイブリッド抗体(例えば、Lanzavecchia et al., Eur.J.Immunol.17, 105 (1987))、および単鎖(例えば、Huston et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 85、5879-5883 (1988) and Bird et al., Science, 242, 423-426 (1988)であり、これは参照により本明細書に組み込まれる)を含む他の様々な型で存在することができる。(一般的に、Hood et al., "Immunology," Benjamin, N.Y., 2nd ed. (1984), and Hunkapiller and Hood, Nature, 323, 15-16 (1986)を参照されたい)。モノクローナル抗体および「ファージディスプレイ」抗体は、当技術分野において周知であり、「抗体」という用語に含まれる。
「評価する」という用語は、任意の型の測定を含み、要素が存在するか否かを決定することを含む。「決定する」、「測定する」、「査定する」、「評価する」、および「分析する」という用語は、互換的に使用され、量的および/または質的な判定を含みうる。評価することは、相対的または絶対的でありうる。「の存在を評価する」には、存在する何かの量を決定すること、および/またはそれが存在するのか、もしくは存在しないのかを決定することを含む。
「離れた場所」とは、細胞を得て、固定液を含む液体中に置かれる場所以外の場所を意味する。例えば、離れた場所は、細胞が得られた同じ建物内の異なる部屋(例えば別の研究室)、細胞が得られた同じ複合施設内の異なる建物、または同じ都市、州、もしくは国などの異なる場所でありうる。細胞試料が、離れた場所から「受け取った」と示される場合、細胞試料は離れた場所から入手されるか、または離れた場所から、例えば手渡しされるか、郵送または配達されうる。
情報を「伝達する」とは、印刷物、もしくは情報を含むコンピューター可読媒体を(例えば、郵便で)物理的に輸送することによるか、または情報を伝達することによるかのいずれかにかかわらず、ある場所から次の場所にその情報を運ぶ任意の手段を指す。情報が伝達される場合、情報を表わすデジタルまたはアナログ信号(例えば、光信号または電気信号などの電磁気信号)が適当なコミュニケーションチャネル(例えば、私的な、公共な、もしくは無線のネットワーク)を通して伝達される。データを伝達するために、任意の便利な手段、例えば、ファクシミリ、モデム、インターネット、電子メールなどを用いることができる。
本明細書で使用される通り、「輸送液」という用語は、液体ベースの細胞学的研究に適する方法で、細胞の採取ならびにそれらの細胞の保存に適した液体を記載するために使用される。輸送液は、一般に、Pap試験に用いられる。輸送液中に置いた細胞は、その培養液中で、ある場所から別の場所まで輸送されることがあり、または輸送されないことがある。輸送液には固定液が含まれる。輸送液中に細胞を置くことによって、細胞が固定されて、固定細胞が生成される。代表的な輸送液としては、SUREPATH(商標)またはPRESERVCYT(商標)輸送液が挙げられる。
「固定細胞」は、化学固定液によって処理し、細胞学的に保存された細胞である。固定細胞は、通常、染色およびそれに続く光学顕微鏡による形態学的および/または細胞学的分析に適している。
参照による組み入れ
本明細書で言及しているすべての出版物および特許出願は、各個別の出版物または特許出願が具体的かつ個別に参照により組み入れられるように示されたかのように、参照により本明細書に組み入れられる。
発明の詳細な説明
本発明の好適な態様が本明細書に示され、記載されているが、このような態様が例としてのみ提供されることは当業者には明白である。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多くのバリエーション、変更、および代用を思いつくであろう。本明細書に記載された本発明の態様の様々な代替物を、本発明を実施する際に用いてもよいことが理解されるはずである。添付の特許請求の範囲によって本発明の範囲が定められ、それによってこれらの特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内の方法および構成物が包含されることが意図される。
固定細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法を提供する。一般的に、方法には、細胞のpHを少なくともpH約10.0までpHを上昇させて、中間組成物を生成する工程、および次に、非イオン性界面活性剤の存在下で、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれる。方法には、a)固定細胞を抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;およびb)中間組成物を中和試薬と接触させて、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれうる。抽出試薬および中和試薬の一方または両方は非イオン性界面活性剤を含む。特定の態様では、固定細胞は固定された頸部剥離細胞でよい。対象となる方法を実施するためのキットおよび組成物も提供する。対象となる方法において、結果として得られるタンパク質抽出物中において特定タンパク質を検出する診断検査を含む、様々な異なる用途での使用が見いだされる。
対象となる本発明についてさらに記載する前に、特定の態様のバリエーションを作ることができ、さらに添付の特許請求の範囲内に入るように、本発明が以下に記載する本発明の特定の態様に限定されないことを理解すべきである。用いた用語は特定の態様を記載することを目的としており、そして限定することを意図しないことも理解すべきである。代わりに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確定される。
本明細書および添付の特許請求の範囲において、文脈により明確に他に規定されない限り、単数形「1つの(a、an)」、および「その(the)」には複数形の参照が含まれる。
値の範囲が提供される場合、文脈が特に明示しない場合には下限の単位の十分の一まで、その範囲の上限と下限との間の各媒介値、および任意の他の表示値またはその表示された範囲内の媒介値が本発明に含まれることが理解される。これらのより小さな範囲の上限および下限は、より小さな範囲に独立して含まれてもよく、同様に本発明に含まれ、表示された範囲内の具体的に除外された任意の限度の対象となる。表示された範囲に限度の一方または両方が含まれる場合、これらの限度に含まれるものの一方または両方を除外した範囲も本発明に含まれる。
他に定義されない限り、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の任意の方法、装置、および物質を本発明の実施または試験に使用できるが、ここでは好ましい方法、装置、および物質を記載している。
本明細書で言及するすべての出版物は、参照により本明細書に組み入れられ、その目的は、ここに記載する発明に関連して使用されうる、出版物に記載されている要素について記載し、開示することである。
上記でまとめた通り、対象となる発明は、固定細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法および組成物を提供する。本発明をより詳細に記載する際、まず方法について記載しており、対象となる方法を実施する際に使用するキットおよびシステムに関する記載がそれに続く。
タンパク質抽出方法
上記の通り、本発明は、固定細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法を提供する。一般的に、方法には、a)固定細胞をpH約10.0より大きいpHを有する抽出試薬と接触させて、中間組成物を生成する工程;およびb)中間組成物を中和試薬と接触させる工程の2つの工程が含まれる。抽出試薬および/または中和試薬には、非イオン性界面活性剤が含まれる。結果として得られるタンパク質抽出物には非イオン性界面活性剤が含まれ、中性pH(つまり、pH約7.0およびpH約8.0)を有する。この方法によって、一般的に、それらのタンパク質に対する捕捉剤を使用して容易に検出可能なタンパク質を含む、タンパク質抽出物が生成される。そのようなものとして、本方法によって生成されるタンパク質抽出物は、一般的に、それらのタンパク質の検出のための結合アッセイ、例えば、免疫アッセイでの使用に適している。
特定の態様では、方法には、固定細胞のpHを少なくともpH約10.0までpHを上昇させて、中間組成物を生成する工程、および次に、非イオン性界面活性剤の存在下で、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれうる。上で言及した通り、非イオン性界面活性剤が抽出試薬または中和試薬のいずれかに(もしくは抽出試薬または中和試薬のいずれにも)存在しうるため、簡易方法の特定の態様には、a)固定細胞を抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;およびb)中間組成物を非イオン性界面活性剤が含まれる中和試薬と接触させて、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれうる。他の態様では、方法には、a)固定細胞を非イオン性界面活性剤が含まれる抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;およびb)中間組成物を中和試薬と接触させて、中間組成物のpHを中和させて、タンパク質抽出物を生成する工程が含まれうる。
特定の態様では、本方法によって生成されたタンパク質抽出物には、他の方法、例えば、高pH抽出工程(つまり、pHをpH約10.0またはpH11.0より大きく上昇させる工程)、中和工程(つまり、pHをpH約7.0からpH8.0まで上昇させる工程)、および非イオン性界面活性剤を用いない方法によって作成したタンパク質抽出物よりも、捕捉剤が接近可能なタンパク質がより多く含まれうる。高pHのみ、もしくは非イオン性界面活性剤のみのいずれでもこのようなタンパク質抽出物は生成されない。特定の態様では、高pH抽出試薬によって固定細胞内のタンパク質が可溶化されるのに対して、中間組成物のpHが中和されるために非イオン性界面活性剤によって中間組成物中の可溶化されたタンパク質の再凝集または沈澱が妨げられる。
本方法に用いられる試薬、および本方法によって生成されるタンパク質抽出物について以下でより詳細に記載しており、これは、試薬をどのように使用してタンパク質抽出物を生成させうるのかに関する記載と同様である。以下で考察する通り、本方法において使用する試薬の最適濃度およびpHは、どの試薬を使用するかに応じて変化しうる。しかし、試薬の最適濃度およびpHは、実験的または経験的に容易に決定される。
本発明の方法を使用してタンパク質が抽出される細胞
本発明による方法論を使用して、細胞試料から標的タンパク質または対象となるタンパク質を抽出することができる。細胞試料は、均一な細胞集団、もしくは異なる種類の細胞の不均一な混合物でありうる。細胞試料には、粘膜、血液細胞、および炎症細胞などの「混入物」も含まれる可能性があり、これらは標的タンパク質の抽出目的では対象にはならず、もしくは標的タンパク質は含まれない。
一部の態様では、標的タンパク質は、ウイルス、好ましくは病原ウイルスに感染した細胞に存在するウイルスタンパク質であり、細胞は、好ましくは、哺乳動物、例えば、ヒトから単離された細胞である。
病原ウイルスは、ヒトまたは他の動物において病原性作用または疾患の原因となる任意の病原ウイルスでありうる。病原ウイルスは、HIV-1およびHIV-2などのヒト免疫不全症ウイルス(HIV)の様々の株でありうる。ウイルスタンパク質は、HIV GP120およびGP41などのHIV糖タンパク質(または表面抗原)、もしくはHIV P24タンパク質などのカプシドタンパク質(または構造タンパク質)でありうる。
病原ウイルスは、エボラウイルスまたはマールブルグウイルスでありうる。ウイルスタンパク質は、エボラ糖タンパク質もしくはエボラGP1またはGP2タンパク質などの表面抗原でありうる。
病原ウイルスは、A型、B型、C型、D型、またはE型肝炎ウイルスなどの肝炎ウイルスでありうる。例えば、ウイルスタンパク質は、小型B型肝炎表面抗原(SHBsAg)(別名、オーストラリア抗原)、中型B型肝炎表面抗原(MHBsAg)および大型B型肝炎表面抗原(LHBsAg)のようなB型肝炎ウイルスの表面抗原またはコアタンパク質でありうる。ウイルス抗原は、NS3抗原、NS4抗原、およびNS5抗原などのC型肝炎ウイルスの表面抗原またはコアタンパク質でありうる。
病原ウイルスは呼吸器合胞体ウイルス(RSV)でありうる。例えば、RSVウイルスタンパク質は、糖タンパク質(Gタンパク質)またはRSVの融合タンパク質(Fタンパク質)でありうる。
病原ウイルスは、HSV1およびHSV-2などの単純ヘルペスウイルス(HSV)でありうる。例えば、HSVウイルス抗原は、HSV-2由来の糖タンパク質Dでありうる。
標的タンパク質は、乳癌細胞のHer2およびリンパ腫細胞上のCD20、ヒト乳頭腫ウイルスのE6およびE7などのウイルス性癌遺伝子、または変異型rasなどの細胞由来癌遺伝子といった腫瘍抗原でありうる。
一部の態様では、細胞試料には標的タンパク質が存在する固定細胞が含まれる。本方法において用いられる固定細胞は、一般的に、(例えば、切除、剥離、または洗浄により被験体から細胞を除去することによって得られた)細胞試料を液体液中に置くことによって得られる。細胞試料は、化学固定剤を既に含んでいる液体培養液中に置くことができる、もしくは細胞を培養液中に静置した後に化学固定剤を液体培養液に加えることができる。固定剤および固定細胞を含む液体培養液を本明細書では「細胞試料」と呼ぶ。
本方法に用いることのできる代表的な化学固定剤としては、アルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒドまたはホルムアルデヒド)およびケトン(例えば、アセトン)、ならびに四酸化オスミウム、酢酸、ピクリン酸、および重金属イオン塩が挙げられる。本方法に用いることのできる固定剤のさらなる例としては、(酢酸も含みうる)亜硫酸水素塩ベースの固定剤、(プロピレングリコールおよびメタノールも含みうる)PVPベースの固定剤、ならびに米国特許第3,546,334号、第4,578,282号、第4,857,300号、第5,104,640号、第5,256,571号、第5,432,056号、および第5,196,182号に記載されている固定剤が挙げられる。作業濃度のそれらの固定剤を含め、本方法に用いることのできる固定剤の例としては、Baker(Principles of Biological Microtechnique: A Study of Fixation and Dyeing, 1959)およびWilliams("Tissue preparation for immunocytochemistry." J Clin.Pathol.1997 50:422)において見ることができる。
本方法において特に対象となるのは、「輸送液」と呼ばれ、婦人科検診の一部として頸膣部細胞(例えば、頸部剥離細胞)の採取、保存(つまり、固定)、および輸送において日常的に使用される液体培養液である。FDA承認の輸送液が、特に対象となる。
用いることのできる市販の輸送液の例としては、例えば、メタノールベースのPRESERVCYT(商標)輸送液(これは、THINPREP(商標)婦人科サンプリングキット(Cytyc, Inc., Marlborough, Mass)の一部として販売されている)、以前はCYTORICH(商標)として知られていたエタノールベースのSUREPATH(商標)輸送液(TriPath, Inc. Burlington, N.C.)、およびメタノールベースのCYTOLYT(商標)輸送液(Cytyc, Inc., Marlborough, Mass.)が挙げられる。
細胞は、限定はされないが、剥離(例えば、擦過)、切除、および洗浄を含む、任意の便利な方法によって得ることができる。特に対象となるのは子宮頸管由来の上皮細胞であり、これらの細胞は、典型的に、適合ブラシ、スパーテル、またはスクレーパーを使用した剥離方法によって得られ、固定剤を含む液体培養液中に置かれる。
抽出試薬
本方法において用いられる抽出試薬には、固定細胞への抽出試薬の添加時に、少なくともpH10.0であるpHを有するタンパク質抽出物を生成する十分な濃度の量で存在する成分が含まれる。したがって、抽出試薬は一般的に少なくともpH約10.0のpHを有する。
抽出試薬を固定細胞と接触させて、中間組成物を生成する。抽出試薬および結果として得られる中間組成物のpHは、一般的に、少なくともpH約10.0、例えば、pH約10.0からpH約13.0またはpH約11.0からpH約12.0の範囲内である。特定の態様では、抽出試薬はpH約10.0からpH約10.5、pH10.5からpH約11.0、pH11.0からpH約11.5、pH11.5からpH約12.0、pH12.0からpH約12.5、またはpH12.5からpH約13.0のpHを有しうる。抽出試薬は、適当な水酸化イオン源、例えば、ナトリウムまたは水酸化カリウムまたは炭酸カルシウムを使用して作成できる。
特定の態様では、抽出試薬には相当量の変性剤は含まれない。しかし、他の態様では、少なくとも10.0のpHを有することに加えて、抽出試薬には、変性剤、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)もしくはサルコシルなどのイオン性界面活性剤、または尿素などのカオトロピック剤も含まれうる。これらの態様では、変性剤が、仮に存在する場合、後のアッセイの感度を有意に低下させない濃度で存在することができる。変性剤の濃度は、特定の態様において、試料処理中、例えば、中和緩衝剤を使用して変性剤を希釈させることによって、または使用前にタンパク質抽出物に希釈剤、例えば、緩衝剤もしくは水を添加することによって低下しうる。
使用する変性剤の強度および抽出緩衝剤のpHに応じて、変性剤は抽出緩衝剤中において約0.01 Mから約0.05 M、約0.05 Mから約0.1 M、0.1 Mから約0.2 M、約0.2 Mから約0.5 M、約0.5 Mから約1.0 M、約1.0 Mから約2.0 M、約2.0 Mから約4.0 M、または約4.0 Mから約8.0 Mの濃度で存在しうる。変性剤は、抽出試薬中に存在する場合、典型的に変性タンパク質に用いられる変性剤の濃度よりも十分に低い濃度で存在しうる。換言すれば、抽出試薬は、対象となる方法に従ってタンパク質抽出物を生成した後、そのタンパク質に対する捕捉剤を使用してタンパク質の検出を可能にする濃度で変性剤が含まれうる。用いられる変性剤の濃度は、一般的に、捕捉剤を用いた結合アッセイ、例えば、抗体検出アッセイにおいて容易に検出可能なタンパク質を含むタンパク質抽出物を生成するために十分である。
例示的な変性剤および対象となる抽出試薬中でのそれらの濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS):約0.01%から約2%、例えば、0.05%、サルコシル:約0.01%から約5%、例えば、0.5%、グアニジン:約0.1 Mから約6 M、例えば、約0.5 M、および尿素:約0.1 Mから約8 M、例えば、約0.5M(重量/vol)である。
SDSは、典型的に、0.1%から0.5%の濃度でタンパク質を変性するために用いられ、サルコシルは、典型的に、2%(w/v)の濃度でタンパク質を変性するために用いられ、尿素は、典型的に、2 Mから8 Mの濃度でタンパク質を変性するために用いられ、塩酸グアニジンは、典型的に、3 Mから8 Mの濃度でタンパク質を変性するために用いられ、N-セチル塩化メタコリンは、典型的に、5%(w/v)の濃度でタンパク質を変性するために用いられ、N-オクチルグルコシドは、典型的に、2%(w/v)の濃度でタンパク質を変性するために用いられる(Protein purification Handbook, Amersham Pharmacia Biotech, p.71 (1999)参照)。
変性剤が抽出試薬中に存在しない場合、試薬は少なくともpH約11.0のpHを有しうる。抽出試薬に界面活性剤が含まれる場合、抽出試薬のpHは少なくともpH約10.0のpHを有しうる。
以下でより詳細に記載している通り、抽出試薬には、特定の態様では、非イオン性界面活性剤も含まれうる。
特定の態様では、抽出試薬には、試薬を所望のpHに維持するための緩衝剤が含まれうる。緩衝剤が対象となる抽出試薬中に存在する場合、緩衝剤は25℃で約9.0から約12.5の範囲のpKaを有しうる。対象となるタンパク質抽出試薬に用いてもよい例示的な緩衝剤としては、例えば、CABS、ピペリジン、ホスフェート、CAPS、グリシン、またはエタノールアミンが挙げられる。pH約10.0以上のpHでほとんどまたは全く緩衝能を有さない緩衝剤(例えば、トリス、トリシン、ヘペスなど)は、一般的に、抽出試薬のpHを緩衝化するために用いられないが、しかし、それにもかかわらず、抽出試薬中に存在しうる。
対象となるタンパク質抽出物試薬には、上記の成分に加えて、例えば、塩イオンキレート剤、プロテアーゼ阻害薬などの他の成分が含まれうる。
タンパク質抽出試薬は、液体または固体の組成物であってもよく、特定の態様では、異なる変性剤の組み合せを含んでもよい。
本抽出緩衝剤に用いることのできる変性剤は、一般的に、強力な変性剤であり、限定はされないが、カオトロピック剤(例えば、尿素、塩酸グアニジン、もしくはチオシアン酸ナトリウムまたはグアニジニウムチオシアナートなどのチオシアン酸塩、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウムなど;K. Hamaguchi et al., Proc Natl. Acad. Sci. 62: 1129-1136, 1962を参照されたい)および陽イオン性、陰イオン性、および両性イオン性界面活性剤(CHAPSまたはCHAPSOなど)を含むイオン性界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、またはN-セチル塩化メタコリン)が挙げられる。本方法に用いることのできるさらなる変性剤が米国特許第6,488,671号の第7および8欄に記載されており、この特許はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
特定の態様では、LiCl、LiClO4、LiBr、CaCl2、またはNaClなどの弱い変性剤は抽出緩衝剤中の変性剤としては用いられないが、このような化合物が先のパラグラフ内に記載した変性剤に加えて、抽出緩衝剤またはタンパク質抽出物中に存在しうる。
上記の通り、試薬を固定細胞と接触させる(例えば、混ぜ合わせる、もしくは混合させる)。特定の態様では、固定細胞を含む細胞試料(例えば、固定細胞を含む輸送液)を抽出試薬に直接添加できる。他の態様では、固定細胞を、それらのタンパク質抽出試薬への添加前に、(例えば、遠心沈降、遠心分離、濾過、または親和性方法によって)細胞試料から分離できる。細胞を、それらのタンパク質抽出試薬への添加前に、洗う、もしくは他の試薬に接触させることができる。
利用可能な固定細胞のすべて、または一部を抽出試薬と混ぜ合わせることができる。例えば、特定の態様では、固定細胞の一部を細胞学的検査に用いることができ、固定細胞の一部を抽出試薬と接触させて、中間組成物を生成することができる。固定細胞および抽出試薬を混ぜ合わせて、適当な温度(例えば、氷上、室温前後、または約37℃)で適当な時間(例えば、10秒から24時間)にわたり維持して、中間組成物を生成することができる。特定の態様では、固定細胞を抽出試薬と接触させた直後に中和試薬を中間組成物に接触させる。
中和試薬
本方法において用いる中和試薬は、中間組成物との接触時に、上で考察した中間組成物のpHを中和するために十分なpHを有する。換言すれば、中和試薬には非イオン性界面活性剤が含まれており、かつ中和試薬を中間組成物と混合させた際、上で考察した中間組成物のpHを中和するために十分なpHを有する。以下でより詳細に考察している通り、中和試薬には、特定の態様では、非イオン性界面活性剤が含まれる。
中和試薬のpHは、固定細胞を対象となる抽出試薬と接触させることにより作成した中間組成物を中和するために十分である。抽出試薬のpHおよび緩衝剤を用いるか否かに応じて、中和試薬のpHはpH4.0からpH8.0の間にありうる。特定の態様では、中和試薬はpH約4.0からpH約4.5、pH 4.5からpH約5.0、pH 5.0からpH約5.5、pH 5.5からpH約6.0、pH 6.0からpH約6.5、pH 6.5からpH約7.0、またはpH 7.0からpH約7.5のpHを有しうる。中和試薬は、任意の適当な水素イオン源、例えば、塩酸または酢酸を使用して作成することができる。特定の態様では、中和試薬はpH4.0未満のpHを有しうる。
中和試薬は緩衝化されてもよく、または緩衝化されなくてもよい。中和試薬が緩衝化される場合、中和試薬は、例えば、トリス、ヘペス、またはトリシンなどの約6から約8のpKaを有する任意の緩衝剤を使用して緩衝化される。
上記の通り、抽出試薬および/または中和試薬のいずれかには非イオン性界面活性剤が含まれうる。
特定の態様では、用いられる非イオン性界面活性剤は、nonidet p-40、n-オクチルグルコシド、TRITON(商標)X-100などのTRITON(商標)界面活性剤、オクチルβ-チオグルコピラノシド、TWEEN-20などのTRITON(商標)界面活性剤、またはNP-40でありうる。使用する界面活性剤の強度に応じて、界面活性剤は、約0.01 Mから約0.05 M、約0.05Mから約0.1 M、0.1 Mから約0.2 M、約0.2 Mから約0.5 M、約0.5 Mから約1.0 M、約1.0 Mから約2.0 M、約2.0 Mから約4.0 M、または約4.0 Mから約8.0 Mの濃度で抽出緩衝剤または中和緩衝剤中に存在しうる。本方法に用いることのできるさらなる界面活性剤が米国特許第6,488,671号の第7および8欄に記載されており、この特許はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。特定の態様では、界面活性剤は、抽出緩衝剤と中和緩衝剤のいずれにも存在しうる。
例示的な界面活性剤、ならびに対象となる中和試薬および/または抽出試薬におけるその濃度としては、Triton X-100:約0.1%から約10%、例えば、約1%、NP40:約0.1%から約10%、例えば、約1%、およびTween-20:約0.1%から約10%、例えば、約1%(重量/vol)が挙げられる。
上記の通り、中和試薬を中間組成物と接触させて(例えば、混ぜ合わせて、もしくは混合させて)、中性pH(つまり、pH約6.5からpH約8.0の範囲内、例えば、pH約7.0からpH約7.8の範囲内のpH)を有するタンパク質抽出物を生成する。タンパク質抽出物には、固定細胞由来のタンパク質、上記濃度の非イオン性界面活性剤がさらに含まれ、特定の態様では、タンパク質抽出物を特定のpHの範囲内に維持するための緩衝剤がさらに含まれる。変性剤を固定細胞に添加する場合、タンパク質抽出物にはその変性剤がさらに含まれうる。pH、界面活性剤の選択、および用いられる界面活性剤の濃度(ならびに、変性剤が用いられている場合、変性剤の同一性および濃度)は、結合アッセイにおいて直接用いられるタンパク質抽出物が、タンパク質抽出物中に存在するタンパク質を検出可能にするために十分である。
細胞抽出液の中和は、フィルターまたは中和試薬をしみ込ませたフィルターチップを通して抽出液を通過させることによって実施できる。抽出液が濾過剤を通過する際、中和試薬は可溶化されて、抽出液のpHは中性に近づく。
細胞抽出液を中和させるための代替方法は、中性pHの溶液で事前に平衡化させたBioSpinカラム(BioRad)を通して抽出液を通過させることである。抽出液をシリンジ、または中和剤を含むゲル(または濾過剤)が含まれる類似の器具内に入れて、陽圧によってシリンジから送達することができる。
特定の態様では、対象となるタンパク質抽出物には、それが接近可能であり、そしてタンパク質抽出物のさらなる処理なしに(例えば、変性剤のさらなる添加、pH変化、または加熱なしに)捕捉剤によって容易に検出可能な可溶化HPV E6タンパク質(特にHPVの発癌性株由来のE6タンパク質)が含まれる。タンパク質抽出物には、可溶化させた、もしくは不溶性の膜、HPV E6タンパク質以外のタンパク質、およびDNA、RNA、糖質などの他の細胞含有物なども含まれうる。最初の細胞試料への粘膜混入に由来する混入物などの他の混入物も存在しうる。タンパク質抽出物の成分には、一般的に、全(つまり、細胞学的に無傷の)細胞は含まれない。
タンパク質抽出物は、すぐに使用するか、もしくは使用前まで、例えば、凍結状態で保存できる。
特定の態様では、上記の方法により生成させたタンパク質抽出物をタンパク質検出方法に用いることができ、これらの方法は以下でより詳細に記載されている。
上記から明白であるように、様々な異なる変性剤、界面活性剤、緩衝剤、pH、および成分の濃度を上記の試薬に用いることができる。任意の試薬中の最適な変性剤、界面活性剤、緩衝剤またはpH、または成分濃度は、日常の方法を使用して容易に決定される。
細胞抽出液の中和後、E6に対する結合剤を含む粒子とともに抽出液をインキュベートすることによって、細胞抽出液からE6タンパク質を濃縮できる。結合剤には、PDZ、E6結合タンパク質(E6AP)もしくはその断片、またはE6結合タンパク質(E6BP)もしくはその断片が含まれる。E6が粒子によって捕捉された後、粒子は洗われ、次にE6は、10より大きいpHの緩衝剤でのインキュベーションによって粒子から放出される。粒子は溶離液から分離されて、次に残留液が先述の手順で中和される。あるいは、E6タンパク質は、捕捉粒子からの放出なしに検出されうる。
タンパク質検出方法
上で考察した方法によって作成されたタンパク質抽出物は、タンパク質抽出物中の1つまたは複数のタンパク質の存在を評価する方法において、直接的または間接的に(つまり、さらなる試薬の添加後)用いることができる。タンパク質検出方法には、一般的に、タンパク質に特異的に結合する捕捉剤が含まれる。検出されるタンパク質の同一性は、方法を実施する時点で公知の(つまり、既定の)または未知の同一性でありうる。
対象となるタンパク質検出方法を使用して検出されうるタンパク質には、疾患または症状、例えば、癌、炎症性疾患、または例えばウイルス、細菌、もしくは真菌による感染症の診断マーカーであるタンパク質が含まれる。特定の態様では、対象となるタンパク質抽出方法を用いない限り、対象となる方法を使用して検出されるタンパク質は日常的には検出できない。
本方法を使用して検出できる例示的なタンパク質としては、ヒトパピローマウイルス(HPV)といった病原菌によってコードされるタンパク質が挙げられる。特定の態様では、本方法を用いてHPVのE6タンパク質を検出することができ、これは、他の方法によって、固定細胞から作成されたタンパク質抽出物中で検出することが困難または不可能であることが証明されたタンパク質である。
一般的に、タンパク質検出方法は当技術分野にいて周知であり、そして結合アッセイ、つまり、タンパク質と、このタンパク質に対する捕捉剤との結合が検出されるアッセイが含まれる。このようなアッセイとしては、限定はされないが、数例を挙げれば、ウェスタンブロット、放射性免疫測定法、ELISA(酵素結合免疫測定法)、「サンドイッチ」免疫測定法、免疫沈降アッセイ、沈降反応、ゲル内拡散沈降反応、免疫拡散法アッセイ、凝集アッセイ、補体結合反応アッセイ、免疫放射線アッセイ、蛍光免疫測定法、およびプロテインA免疫測定法などの技術を使用した競合および非競合アッセイ系を含む、免疫測定法、つまり、タンパク質に特異的結合する抗体を用いた結合アッセイが挙げられる。このようなアッセイは日常的に行われており、そして当技術分野において周知である(例えば、全体が参照により本明細書に組み入れられる、Ausubel et al., eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New Yorkを参照されたい。)。例示的な免疫測定法について以下に簡単に記載している。
免疫沈降プロトコルには、一般的に、タンパク質抽出物を生成する工程、タンパク質抽出物に捕捉剤、例えば、抗体を添加する工程、ならびに適当な時間および温度でタンパク質抽出物および捕捉薬剤をインキュベートする工程が含まれる。次に捕捉剤を固体支持体、例えば、プロテインAおよび/またはGタンパク質に連結させたビーズなどの親和性基質に結合させて、混合物をインキュベートし、洗う。固体支持体を試料緩衝剤中に再懸濁させて、例えばウェスタンブロット法によって対象となるタンパク質を検出することができる。
ELISAには、タンパク質抽出物を調製する工程、タンパク質抽出物を固体支持体(例えば、マルチウェルマイクロタイタープレートのウェル)に連結する工程、支持体に結合させたタンパク質抽出物を捕捉剤、例えば、抗体と接触させる工程、および捕捉剤とタンパク質との結合を検出する工程が含まれうる。特定のELISA法では、捕捉剤を支持体に結合させたタンパク質抽出物に接触させる前に、捕捉剤を酵素基質(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリ性ホスファターゼ)などの検出可能な成分で検出可能に標識できる。しかし、他の態様では、捕捉剤のタンパク質抽出物への結合は、タンパク質抽出物に接触させた捕捉剤に結合する、検出可能な第2の捕捉剤(例えば、第二抗体)によって検出できる。
他のELISAアッセイでは、捕捉剤は固体支持体に連結させることができ、タンパク質抽出物を固体支持体に結合した捕捉剤に接触させる。タンパク質抽出物中のタンパク質の固体支持体抗体への結合は、タンパク質の第二捕捉剤を使用して検出できる。このような「サンドイッチアッセイ」は当技術分野において周知である。
他のアッセイでは、捕捉剤とタンパク質との結合は、捕捉剤の表面固定化前に溶液中で生じうる。
特に、本方法を用いて、HPVの発癌性株由来のE6タンパク質を検出することができる。これらの態様では、検出方法に用いる捕捉剤は、例えば、E6タンパク質に含まれるPDZリガンドに結合するPDZドメイン(つまり、PDZドメインの結合部位)を含む抗体またはポリペプチドでありうる。例えば、本E6検出結合方法では、MAGI-1の第二PDZ、またはDLGもしくはTIP1などのPDZドメインを含むPDZドメイン含有タンパク質を用いることができ、それは米国特許出願第20040018487号(2004年1月29日公表)に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。例示的なPDZドメイン含有タンパク質およびPDZドメイン配列が米国特許出願第20040018487号の表2および実施例4に示されている。「PDZドメイン」という用語には、配列(例えば、多型変異体、保存的置換を伴う変異体など)の変異体(例えば、天然変異体)および代替種(例えば、マウス、ラット)由来のドメインも含まれる。典型的に、PDZドメインは、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願第09/724,553号に示されているドメインと実質的に同一であり、例えば、最大一致率に関して比較し、整列させた場合、アミノ酸残基の同一性は少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%である。PDZドメインを突然変異させて、結合を強める、もしくは弱めることのできるアミノ酸変化を与えて、特異性を変えるが、それらが依然としてPDZドメインであることを可能にすることは、当技術分野において理解される(Schneider et al., 1998, Nat. Biotech. 17:170-5)。他に断らない限り、特定のPDZドメイン(例えば、MAGI-1ドメイン2)の参照は、特定のPDZドメインおよびそのHPV E6-結合変異体を含むことが意図される。換言すれば、特定のPDZドメインを参照する場合、以下に記載する通り、HPVの発癌性E6タンパク質に結合するそのPDZドメインの変異体も参照する。この点に関して、タンパク質内のPDZドメインの番号が変化しうることが指摘される。例えば、MAGI-1ドメイン2(アミノ酸配列PSELKGKFIHTKLRKSSRGFGFTVVGGDEPDEFLQIKSLVLDGPAALDGKMETGDVI VSVNDTCVLGHTHAQWKIFQSIPIGASVDLELCRGYPLPFDPDDPN)は、本明細書で参照される通り、他の文献のMAGI-1ドメイン1として参照できる。このように、本出願においてタンパク質の特定のPDZドメインを参照する場合、この参照は、本明細書に記載の通り、特に米国特許第20040018487号の配列表、表2内のそのドメインの配列の観点から理解されるべきであり、ここでは、該当する場合、配列表の配列と様々のドメインの名前およびGenbankアクセッション番号との関係が示されている。本明細書で使用している通り、「PDZタンパク質」という用語は、PDZドメインを含む天然タンパク質を指す。例示的なPDZタンパク質としては、CASK、MPP1、DLG1、DLG2、PSD95、NeDLG、TIP-33、SYN1a、TIP-43、LDP、LIM、LIMK1、LIMK2、MPP2、NOS1、AF6、PTN-4、prIL16、41.8kD、KIAA0559、RGS12、KIAA0316、DVL1、TIP-40、TIAM1、MINT1、MAGI-1、MAGI-2、MAGI-3、KIAA0303、CBP、MINT3、TIP-2、KIAA0561、およびTIP-1が挙げられる。本明細書で使用している通り、「PDZ-ドメインポリペプチド」という用語は、PDZドメイン配列、天然PDZタンパク質、または単離PDZドメインペプチドを含む融合タンパク質などのPDZドメインを含むポリペプチドを指す。PDZドメインポリペプチドは、従って、長さが約60アミノ酸またはそれより大きい、長さが約70アミノ酸またはそれより大きい、長さが約80アミノ酸またはそれより大きい、長さが約90アミノ酸またはそれより大きい、長さが約100アミノ酸またはそれより大きい、長さが約200アミノ酸またはそれより大きい、長さが約300アミノ酸またはそれより大きい、長さが約500アミノ酸またはそれより大きい、長さが約800アミノ酸またはそれより大きい、長さが約1,000アミノ酸またはそれより大きい、長さが約2,000アミノ酸またはそれより大きい、長さが約50〜2,000アミノ酸、長さが約50〜1,500アミノ酸、長さが約50〜1,000アミノ酸、長さが約60〜1,000アミノ酸、長さが約70〜1,000アミノ酸である。通常、PDZドメインペプチドは、約200アミノ酸以下(例えば、50〜200アミノ酸、60〜180アミノ酸、80〜120アミノ酸、または90〜110アミノ酸)であり、PDZドメインをコードする。
HPVのE6タンパク質を検出するために適した抗体は、例えば、第20050142541号(2005年6月30日公表)に記載されている。HPVの発癌性株からE6タンパク質を同定するための詳細な方法が、米国特許第20040018487号において見られ、その方法はその全体が本明細書に組み入れられる。公表されたこれらの方法は、本方法において用いるために容易に適応される。
特定の態様では、抗E6抗体を固体支持体に結合させることができ、そして対象となる方法によって生成されるタンパク質抽出物を固体支持体に結合した抗体に接触させる。タンパク質抽出物中での発癌性E6タンパク質の結合は、PDZドメイン含有タンパク質を使用して検出できる。他の態様では、PDZドメイン含有タンパク質を固体支持体に結合させることができ、そして対象となる方法によって生成されるタンパク質抽出物を固体支持体に結合したPDZ含有タンパク質に接触させる。タンパク質抽出物中での発癌性E6タンパク質の結合は、抗E6抗体を使用して検出できる。代替方法では、抗体とPDZドメイン含有タンパク質との結合が、溶液中(つまり、抗体またはPDZドメイン含有タンパク質のいずれかの固体支持体への結合の非存在下)で起こり得、結合後、抗体またはPDZドメイン含有タンパク質が固体支持体(例えば、ビーズなど)に結合されうる。これらの態様では、PDZドメイン含有タンパク質は、固体支持体に結合する親和性ドメインを有する融合タンパク質でありうる。E6タンパク質の存在は、E6タンパク質を認識する第二捕捉剤を使用して検出することができる。
上記のアッセイ法から得られた結果は、適当な対照、例えば、(捕捉剤が結合するタンパク質を含むことが知られているタンパク質抽出物を用いることができる)陽性対照または(例えば、細胞試料に接触していないタンパク質抽出試薬を用いることができる)陰性対照から得られた結果と比較できる。
上記のアッセイ法から得られた結果は、存在、非存在、もしくは、特定の態様では、タンパク質抽出物中のタンパク質の量を示しうる。
特定の態様では、上記のアッセイ法から得られた結果は、例えば、電話、ファクス、電子メール、郵便、または他の任意の手段によって、離れた場所に返信できる。結果は、例えば、被験体または被験体の医師に伝達されうる。
上記のタンパク質検出方法は、細胞学的検査、例えば、癌性または前癌性の頸部細胞を同定するためのPap試験または他の分子検査などの異なる検査と組み合わせて実施できる。これらの態様では、使用前に細胞試料を部分に分けることができる。第一の部分を細胞学的アッセイに使用でき、そして第二の部分を上記の方法において使用できる。
上記に従って、本発明の特定の態様では、タンパク質抽出物を生成するためのシステムも提供する。システムには、一般的に、a)固定細胞を含む細胞試料、b)少なくともpH約10.0のpHを有する抽出試薬、およびc)中和試薬が含まれ、ここでは上記の方法において固定細胞、抽出試薬、および中和剤を用いて、結合アッセイでの使用に適したタンパク質抽出物が生成される。抽出試薬および/または中和剤には非イオン性界面活性剤が含まれる。
キット
さらに別の局面では、本発明は、対象となる方法を実施するため、例えば、固定細胞からタンパク質抽出物を生成するため、特定の態様では、タンパク質抽出物中のタンパク質の存在を検査するためのキットを提供する。対象となるキットには、少なくともpH約10.0のpHを有する抽出試薬および中和試薬が少なくとも含まれる。抽出試薬および/または中和試薬には非イオン性界面活性剤が含まれる。さらに、キットには、タンパク質を検出するための補足剤、ならびに、特定の態様では、捕捉剤を使用してタンパク質を検出するための試薬(例えば、緩衝剤および検出試薬)が含まれうる。上記の要素は別々の容器内に存在しうる、または1つまたは複数の要素を1つの容器内、例えば、ガラスまたはプラスチックのバイアル内に混ぜ合わせることができる。
上記の要素に加えて、対象となるキットには、対象となる方法を実施するための使用説明書がさらに含まれうる。これらの使用説明書は、様々な形で対象となるキット内に存在しうるが、その1つまたは複数がキット内に存在しうる。これらの使用説明書が存在しうる1つの形は、キットの包装、添付文書などの適当な媒体または被印刷物、例えば、情報が印刷された紙片上の印刷情報である。さらに別の手段は、情報が記録されたコンピューター可読媒体、例えば、ディスケット、CDなどでありうる。提示できるさらに別の手段はウェブアドレスであり、これはインターネットを介して使用でき、離れた場所で情報にアクセスできる。便利な任意の手段がキット内に存在することができる。
有用性
上記の方法およびシステムは、特定の疾患または症状、またはウイルスまたは細菌などの病原菌による感染症を診断する方法を含む、様々な研究方法および診断方法に容易に用いることができる。一態様では、HPV感染細胞を検出するための診断の一部として方法が用いられる。HPVの発癌性株の存在が癌性細胞および前癌性細胞に関連するため、本方法を用いて癌性または前癌性の頸部細胞を検出できる。
HPVは以下の疾患の原因物質であることが知られている:皮膚(例えば、扁平上皮細胞)癌の高リスクを招く一生にわたる皮膚疾患である疣贅様表皮発育異常症(EV)、子宮頸管上皮内新生物(CIN)および浸潤性子宮頚癌(ICC)などの子宮頸管新生物;腟上皮内新生物(VAIN)および腟癌(VC)などの腟新生物;外陰部上皮内新生物(VIN)および外陰部癌などの外陰部新生物、陰茎癌(ボーエン様丘疹症を含む)、肛門(AC)および肛門周囲癌(PC)、口咽頭癌(OS)、食道癌(EC)、非黒色腫皮膚癌(例えば、基底細胞癌BCCおよび扁平上皮癌細胞SCC)および黒色腫。このように、一態様では、本方法はこれらの疾患のいずれかの診断として用いることができる。
一態様では、細胞が被験体から得られ(例えば、剥離させる、もしくは切除する)、固定剤を含む液体培養液中に置かれ、特定の態様では、細胞学的検査用の輸送液でよい。細胞は、通常、医院または診療所において得られ、細胞試料は検査施設に転送されて受け取られ、ここでは、上記のタンパク質検出方法および任意で細胞学的アッセイが実施される。検査からの結果が、一部の態様では、医師およびその共同研究者よって被験体に伝達される。
細胞が用いられた被験体は、哺乳動物、例えば、イヌもしくはネコ、齧歯動物(例えば、マウス、モルモット、またはラット)、または霊長類(例えば、ヒト、チンパンジー、またはサル)であってもよい。多くの態様では、被験体はヒト、特に男性または女性である。特定の態様では、被験体はHPV感染の症状を示しうる(例えば、1つまたは複数の身体の部分に疣贅を有しうる)、HPVに感染していることが疑われる(例えば、このような感染症と細胞学的に一致する細胞を含みうる)、もしくは既に検査でHPVに陽性であった可能性がある。特定の態様では、被験体はHPV感染の徴候を有さない可能性があり、上記の方法は日常の検査の一部として用いることができる。
一態様では、本方法を用いて、株からのE6タンパク質を検出することによって、任意の発癌性HPV株、例えば、HPV26、HPV53、HPV66、HPV73、HPV82、HPV16、HPV18、HPV31、HPV35、HPV30、HPV39、HPV45、HPV51、HPV52、HPV56、HPV59、HPV58、HPV33、HPV66、HPV68、またはHPV69(特に、最も有病率の高いHPV株のいずれか、例えば、HPV16、HPV18、HPV31、HPV33、およびHPV45)を検出できる。一態様では、本方法を開始した時点では、固定細胞が発癌性E6タンパク質を含むか否か、もしくは発癌性E6タンパク質がいずれの株由来であるのかは分からない。検出アッセイが固定細胞中の発癌性E6タンパク質の存在を示す場合、次にそれらの細胞に感染したHPV株の同一性を、他の分子アッセイ、例えば、ウイルスによりコードされる特定のE6タンパク質もしくは他のタンパク質に特異的な抗体を用いたアッセイ、またはウイルスDNAの配列決定によって決定できる。
限定はされないが、具体例として以下の実施例を提示する。
実験
スパイクされた臨床試料の抽出
HPV16 E6遺伝子(C33A+)をトランスフェクトした細胞をTHINPREP(商標)培養液で固定して、以下に記載したTHINPREP(商標)固定臨床試料の一部に添加(つまり、「スパイク」)した。細胞を5つの臨床試料ぞれぞれの半分にスパイクした(2,000万個のC33A+細胞を有する各臨床試料の半分)。
抽出計画
C33A(+) ThinPrep細胞/1 ml当たり2,000万個細胞
1- 1/2の臨床陰性#229 (1.0 ml抽出物)に20M C33A(+) ThinPrep細胞
2- 1/2の臨床陰性#230 (1.0 ml抽出物)に20M C33A(+) ThinPrep細胞
3- 1/2の臨床陰性#231 (1.0 ml抽出物)に20M C33A(+) ThinPrep細胞
4- 1/2の臨床陰性#232 (1.0 ml抽出物)に20M C33A(+) ThinPrep細胞
5- 1/2の臨床陰性#233 (1.0 ml抽出物)に20M C33A(+) ThinPrep細胞
6- 20M C33A(+) ThinPrep細胞(1.0 ml抽出物)
抽出試薬
Triton X-100/ロット092K0171 - (1% = 250μl)
5M NaCl/ロット5701-53 - (0.15M = 750μl)
0.5M トリスベース/ロット5708-20 - (0.1M = 5 ml)
0.5M グリシン/ロット5708-9 - (0.1M = 5 ml)
10% SDS/ロット5708-8 - (0.05% = 125μl)
8M 尿素/ロット5678-83 - (0.25M = 781μl)
20 mlまでRO/DIを添加 - (8.1 ml)
5N NaOH/ロットA09522 - (525μl)
25 mlまでRO/DIを添加 - (4.475 ml)
最終pH - 11.48
最終調合物:0.1 M トリス/0.1 Mグリシン/0.15 M NaCl/1% Triton X-100/0.05% SDS/0.25M 尿素 pH11.48
タンパク質抽出手順
1.50 ml遠心管に細胞懸濁液を添加する。
2.10〜15分間、3,000 rpmで回転させる。
3.静かに上清を除去する。
4.内容物を1.5 ml nunc管に移す。
5.10〜15分間、3,000 rpmで回転させる。
6.静かに上清を除去する。
7.ペレットに必要量の抽出試薬を添加する。
8.再懸濁させて細胞ペレットを分散させる。
a.添加剤(DTT 1:100)
9.pHを調べて、11.5に調整する。
10.30分間、室温(または抽出に適当な温度)で混合する。
11.10〜15分間、14,000 rpmで回転させる。
12.清澄な上清を除去する。
13.DTTを1:100で添加する。
14.5N HClでpH8.0に中和して、ELISAで検査する。
(31.0 μlの5N HCl/mlでpH8.0に中和させる。)
100 mM DTT/NR 5701-90/DOM2/7/05
ELISA法
1 - プレート(Nunc 439454 Maxisorp F96/ロット542043)をPBS (ロット021405)中5μg/ml GST-Magi-PDZ (ロット88.18/0.65μg/μl)でコーティングする - 100μl/ウェル。
11 ml x 5μg/ml = 55μg x 1μl/0.65μg = 84.6μl GST-Magi-PDZ
2 - 4℃で一晩インキュベートする。
3 - プレート洗浄機で3回(TBS - Tween)洗う。
4 - 250μlのブロッキング緩衝剤(ロット033005)でプレートをブロッキングする。
5 - 25℃で2時間インキュベートする。
6 - プレート洗浄機で3回(TBS - Tween)洗う。
7 - 適当なウェルに100μl MBP-E6/溶解物試料を添加する。
8 - 25℃で1時間インキュベートする。
9 - プレート洗浄機で3回(TBS - Tween)洗う。
10 - 適当なウェル中の2% BSA HNTG緩衝剤(ロット031805B)に100μlの抗E6抗体(4C6 - 2.85 mg/ml -ロット02) 5μg/mlを添加する。N-末端ペプチド(HPV16E6 ロット番号PN3952-2)を適当な試料に10μg/ml添加して、シグナルの特異性を検証する(添加前の45分間、ペプチドを事前に抗E6抗体とインキュベートする)。
11 - 25℃で2時間インキュベートする。
12 - プレート洗浄機で3回(TBS - Tween)洗う。
13 - 2% BSA/0.05% Tween 20緩衝剤(ロット040505)中でヤギ抗マウスIgG-HRP (Jackson GxM IgG-HRP /カタログ番号115-035-062 /ロット60988)の1:5,000希釈液を調製する。
10.0 ml x 1/5000 = 0.002 ml x 1,000μl/ml = 2.0μlヤギ抗マウスIgG-HRP
14 - 適当なウェルに100μlの1:5,000ヤギ抗マウスIgG-HRP希釈液を添加する。
(TMB基質を除去して、室温に置く)
15 - 25℃で1時間インキュベートさせる。
16 - プレート洗浄機で5回(TBS - Tween)洗う。
17 - 100μlのNeogen K-Blue TMB基質(ロット041018)を添加する。
18 - 25℃で30分間インキュベートする。
19 - 100μlの停止液(ロット030705)を加え、A450を読み取る。
調合物
2% BSA/0.05% Tween 緩衝剤 - (ロット040505)
2% BSAブロッカー ロット033005 (49.975 ml)
Tween 20 ロットA016759301 (0.025 ml)
結果
Figure 2009536958
*抽出量−1 ml
上の表に示した結果から分かる通り、E6結合は、スパイクされたすべての臨床試料で検出された。
上記の結果および考察から、対象となる方法が、固定細胞の分子解析において多くの明確な利点を提供することは明らかである。特に、方法は、固定細胞からのタンパク質抽出物の生成のための日常の方法を提供し、ここではタンパク質抽出物中のタンパク質を結合アッセイにおいて検出可能である。固定細胞において特定のタンパク質を検出することは一般的に困難であるため、対象となる発明は当技術分野に対する重要な貢献を意味する。
本明細書において引用しているすべての出版物および特許出願書は、個々の出版物または特許出願書のそれぞれが参照により組み入れられるために具体的かつ個別に示されたかのごとく、参照により本明細書に組み入れられる。任意の出版物の引用は、出願日以前の開示に対するものであり、本発明が、先行する発明を理由に、このような出版物に先行する資格がないことの承認として解釈すべきではない。
明確に理解することを目的として、前述の発明を具体例および実施例によって詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく、本発明の教示に照らして、これに特定の変更および改変を施すことができることは、当業者には容易に理解できる。

Claims (44)

  1. a)固定細胞を抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;および
    b)中間組成物を中和試薬と接触させて中間組成物のpHを中和させ、タンパク質抽出物を生成する工程
    を含む、固定細胞からタンパク質抽出物を生成するための方法であって、抽出試薬および中和試薬の一方または両方が非イオン性界面活性剤を含む、方法。
  2. 中間組成物のpHを中和させてタンパク質抽出物を生成するために、
    a)固定細胞を抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;および
    b)中間組成物を、非イオン性界面活性剤を含む中和試薬と接触させる工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 中間組成物のpHを中和させてタンパク質抽出物を生成するために、
    a)固定細胞を非イオン性界面活性剤が含まれる抽出試薬と接触させて、少なくともpH約10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;および
    b)中間組成物を中和試薬と接触させる工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  4. 工程a)より前に固定細胞を含む細胞試料を受け取る工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  5. 細胞が固定頸部細胞である、請求項1記載の方法。
  6. 固定細胞が、SUREPATH(商標)、CYTOLYT(商標)、またはPRESERVCYT(商標)輸送液中に存在する、請求項1記載の方法。
  7. 細胞試料が離れた場所から受け取られる、請求項4記載の方法。
  8. pHがpH約11.0からpH約13.0の範囲内にある、請求項1記載の方法。
  9. 抽出試薬が変性剤を含む、請求項1記載の方法。
  10. 変性剤がドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素、またはサルコシルである、請求項9記載の方法。
  11. 非イオン性界面活性剤がTRITON(商標)またはTWEEN(商標)界面活性剤である、請求項1記載の方法。
  12. a)請求項1記載の方法により固定細胞からタンパク質抽出物を生成する工程;および
    b)タンパク質抽出物中のタンパク質の存在を検査する工程
    を含む、タンパク質を検出するための方法。
  13. 検査に前記タンパク質の捕捉剤を用いる、請求項12記載の方法。
  14. 検査が免疫アッセイを含む、請求項12記載の方法。
  15. アッセイが酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)である、請求項12記載の方法。
  16. タンパク質がヒト乳頭腫ウイルス(HPV)タンパク質である、請求項12記載の方法。
  17. タンパク質がHPV E6タンパク質である、請求項12記載の方法。
  18. 固定細胞が頸部剥離細胞である、請求項12記載の方法。
  19. 固定細胞が、接触工程a)より前に離れた場所から受け取られる、請求項12記載の方法。
  20. d)検査の結果を離れた場所に伝達する工程をさらに含む、請求項12記載の方法。
  21. a)固定細胞を含む細胞試料、
    b)少なくともpH約10.0のpHを有する抽出試薬、および
    c)中和試薬
    を含む、タンパク質抽出物を生成するためのシステムであって、抽出試薬および中和試薬の一方または両方が非イオン性界面活性剤を含み、かつ抽出試薬および中和剤が、結合アッセイでの使用に適したタンパク質抽出物を生成するために請求項1記載の方法において用られる、システム。
  22. タンパク質抽出物中のタンパク質を検出するための試薬をさらに含む、請求項21記載のシステム。
  23. a)少なくともpH約10.0のpHを有する抽出試薬、
    b)中和試薬、ならびに
    c)抽出試薬および中和試薬を用いて請求項1記載の方法を実施するための使用説明書
    を含む、固定細胞からタンパク質抽出物を生成するためのキットであって、抽出試薬および中和試薬の一方または両方が非イオン性界面活性剤を含む、キット。
  24. タンパク質抽出物中のタンパク質を検出するための試薬をさらに含む、請求項23記載のキット。
  25. 試薬が前記タンパク質の捕捉剤を含む、請求項24記載のキット。
  26. タンパク質がHPV E6タンパク質である、請求項24記載のキット。
  27. a)標的ウイルスタンパク質が存在する、または存在することが疑われる細胞を含む細胞試料を抽出試薬と接触させて、少なくともpH10.0のpHを有する中間組成物を生成する工程;および
    b)中間組成物を中和試薬と接触させて中間組成物のpHを中和させ、標的ウイルスタンパク質の抽出物を生成する工程
    を含む、細胞試料から標的ウイルスタンパク質を抽出するための方法。
  28. 抽出試薬および中和試薬の一方または両方が非イオン性界面活性剤を含む、請求項27記載の方法。
  29. 細胞試料中の細胞を化学固定剤で固定する、請求項27記載の方法。
  30. 化学固定剤が、アルコール、アルデヒド、ケトン、四酸化オスミウム、酢酸、ピクリン酸、重金属イオン塩、およびプロピレングリコールからなる群より選択される、請求項29記載の方法。
  31. アルコールがメタノールまたはエタノールであり、アルデヒドがグルタルアルデヒドまたはホルムアルデヒドであり、かつケトンがアセトンである、請求項30記載の方法。
  32. 工程a)より前に固定細胞を含む細胞試料を受け取る工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  33. ウイルスタンパク質が病原ウイルスによってコードされる、請求項27記載の方法。
  34. 病原ウイルスが、HIV、エボラウイルス、マールブルグウイルス、肝炎ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)からなる群より選択される、請求項33記載の方法。
  35. ウイルスタンパク質がHPVのE6またはE7タンパク質である、請求項27記載の方法。
  36. HPVが、HPV株4、11、20、24、28、36、48、50、16、18、31、35、30、39、45、51、52、56 、59、58、33、66、68、69、26、53、73、または82である、請求項35記載の方法。
  37. HPVが、HPV26、HPV53、HPV66、HPV73、HPV82、HPV16、HPV18、HPV31、HPV35、HPV30、HPV39、HPV45、HPV51、HPV52、HPV56、HPV59、HPV58、HPV33、HPV66、HPV68、HPV69、およびHPV82からなる群より選択される発癌性HPV株である、請求項35記載の方法。
  38. 抽出液中の標的ウイルスタンパク質の存在を検出する工程をさらに含む、請求項27記載の方法。
  39. 検出工程に標的ウイルスタンパク質の捕捉剤を用いる、請求項38記載の方法。
  40. ウイルスタンパク質がHPVのE6タンパク質であり、かつ捕捉剤がE6タンパク質に対する抗体である、請求項39記載の方法。
  41. ウイルスタンパク質がHPVのE6タンパク質であり、かつ捕捉剤がPDZドメインを含むポリペプチドを含む、請求項39記載の方法。
  42. PDZドメインがMAGI-1の第二ドメイン、DLGまたはTIP1のPDZドメインである、請求項41記載の方法。
  43. 細胞試料が粘膜または血液をさらに含む、請求項27記載の方法。
  44. 細胞試料が頸部剥離細胞を含む、請求項27記載の方法。
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