JP2009535452A - エチレンコポリマー相溶化剤を使用してポリオレフィンブレンド組成物をリサイクルする方法 - Google Patents

エチレンコポリマー相溶化剤を使用してポリオレフィンブレンド組成物をリサイクルする方法 Download PDF

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Abstract

i)ポリオレフィン、ii)ヒドロキシル基を有するポリマーおよびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択されるポリマー、およびiii)C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステルからなる群から選択される共重合化単位を有する極性エチレンコポリマー、ならびにそれらの混合物を含む組成物からポリマー組成物を調製する方法が提供される。本方法は、異なるポリマーの積層体または複合体であるポリマー材料を含むリサイクル流を用いる使用に適している。

Description

本発明は、熱可塑性ポリマーをリサイクルする方法に関する。本発明はまた、容易に加工できるポリマーブレンド組成物、およびこのような組成物から調製された物品にも関する。
多くの消費者製品および工業製品は、熱可塑性複合材料または積層材料から生成される。このような材料としては、例えば容器壁およびカウンタートップ材料が挙げられる。様々な美的かつ機能的な理由で、複合体または積層体は、全く異なるポリマーから構成されることがある。例えば、複合材料は、各ポリマー成分の異なる化学的諸特性のため、ポリマーマトリックス内の不連続相に存在する2つ以上のポリマーのブレンドであることが多い。積層材料は、特定のバリヤ特性を有し、異なるポリマーから作製された層を含むように設計されていることが多い。次いで、様々な層のポリマー材料は、制御された方法でいくつかのガスを透過させ、またはその透過を防止するように機能する。例えば、容器蓋または燃料タンク壁は、別々の層に極性ポリマーおよび非極性ポリマーを含む積層材料とすることができる。
積層または複合材料中に存在してよく使用されるポリマーとしては、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル、およびエチレンコポリマーが挙げられる。この後者の群の中で、極性コモノマーを有するエチレンコポリマー、具体的にはエチレンビニルアルコールコポリマー、エチレンアクリル酸コポリマー、およびエチレンメタクリル酸コポリマーが有用である。リサイクリング方法は、このような積層または複合材料を有用な原材料に変換する可能性があるが、多くの場合、リサイクル可能な製品中のポリマーの基本的な非相溶性によって、許容できない物理的諸特性を有する非均質ブレンドが生じる。この問題に対する一解決策は、異なるポリマーを相溶化する添加剤の使用である。例えば、米国特許第6,294,602号明細書には、ポリアミド樹脂およびエチレン−不飽和カルボン酸ランダムコポリマーまたはその金属塩の混合物である相溶化剤をしてエチレンビニルアルコールコポリマーおよび熱可塑性樹脂の混合物をリサイクルする方法が開示されている。他の相溶化剤は、K. Hausmann、「Compatibilizers,Polymeric(Recycling of Multilayer Structures)」、Polymeric Materials Encyclopedia、CRC Press、NY、1996年、第2巻、1364〜1377頁に開示されている。
マレイン酸化ポリマーは、熱可塑性ポリマーに対する相溶化剤および強化剤の有用なクラスである。このようなポリマーとしては、無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン、およびマレイン酸、マレイン酸エステル、または無水マレイン酸の共重合化モノマー単位を有するエチレンコポリマーが挙げられる。例えば、米国特許第5,179,164号明細書は、ポリプロピレン、ポリアミド、および無水マレイン酸でグラフト化されたエチレンコポリマーを含む成形組成物を開示する。国際公開第98/41576号パンフレットは、超高密度ポリエチレン、ポリアミド、および無水マレイン酸グラフトコポリマーのブレンドである強化ポリアミドを開示する。さらに、米国特許第4,174,358号明細書および同第5,408,000号明細書、ならびに国際公開第03/099930(A1)号パンフレットは、マレイン酸化ポリマーを含むポリアミドに対する様々な耐衝撃性改良剤を開示する。
無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィンは、一般に、無水マレイン酸をポリマー主鎖材料、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン−エチレン−ブテン−スチレントリブロックコポリマーまたはポリブタジエンにグラフト化することによって工業規模で調製される。このタイプのマレイン酸化相溶化剤としては例えば、E.I.du Pont de Nemours and CompanyのFusabond(登録商標)MB 226DEおよびFusabond MD 353D接着樹脂が挙げられる。マレイン酸化相溶化剤の別のクラスとしては、エチレンダイポリマー、および例えばマレイン酸の共重合化単位を含むより高次のコポリマーが挙げられる。
マレイン酸化ポリマーは様々な樹脂に対する相溶化剤として使用されているが、リサイクリング操作における添加剤としてのその可能性は完全に利用され最適化されているわけではない。リサイクリング方法において相溶化剤のこのクラスの使用をより有効にする利用可能な方法を有することは望ましいはずである。さらに、処女材料から作製された、異なるポリマーをより有効に相溶化することができる利用可能な方法を有することは望ましいはずである。このような方法で生成される組成物は、消費材および工業用品を作製するための経済的な原材料であるはずである。
本発明は、ポリマー複合体を調製する方法であって、
A.組成物を、
1.次のaおよびbを含むポリマーブレンドと、
a.ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
b.ヒドロキシル基を有するポリマー、およびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
2.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
を組み合わせることによって生成するステップと、
B.前記組成物を高せん断混合にかけて、均質なブレンドであるポリマー複合体を生成するステップと、
C.前記ポリマー複合体を回収するステップと
を含み、
前記ポリマーブレンド量は、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
前記組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜98重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、方法に関する。
本発明はさらに、
A.次の1および2を含むポリマーブレンドと、
1.ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
2.ヒドロキシル基を有するポリマー、およびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
B.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
を組み合わせることによって調製される、容易に加工できる組成物であって、
前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
前記加工できる組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜98重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、組成物に関する。
本発明は、複合材料から成形品を調製する方法であって、
A.次の1および2のステップを含む方法で複合材料を調製するステップと、
1.組成物を、
a.次の(1)および(2)を含むポリマーブレンドと、
(1)ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
(2)ヒドロキシル基を有するポリマーおよびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
b.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
を組み合わせることによって生成するステップ;および
2.前記組成物を高せん断混合にかけて、均質な複合材料を生成するステップ;
B.前記複合材料を成形品に形成するステップと
を含み、
前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
前記組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜98重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、方法にも関する。
本発明は、成形品用の原材料として有用なポリマー複合組成物を調製する方法に関する。本方法は、リサイクル可能な材料が異なるポリマー成分を有する物品および組成物からなるリサイクル流から均質なポリマーブレンド組成物である複合体を調製するのに特に適している。均質なブレンドとは、連続相から構成され、または2つ以上の不連続相から構成され、小さいほうの相の最大分域の粒径が、透過電子顕微鏡写真像で測定して、小さいほうの相の分域の平均粒径の6倍以下であるブレンドを意味する。一般に、本方法は、適切な水分含量を有する特定のポリマーブレンド組成物を提供するステップと、ブレンドをランダムコポリマーと混合して、容易に加工できる組成物を生成するステップと、組成物を高せん断条件下で混合して、相溶化混合物を生成するステップとを含む。本方法の組成物およびステップのため、相溶化混合物は、均質なブレンドである複合体である。本方法は、特にリサイクリング操作で有用であるが、処女ポリマー材料と共に使用することもできる。
容易に加工できる組成物は、3つのポリマー成分を含み、特定の水分含量を有する。第1のポリマー成分は、ポリエチレン、またはエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーである。本明細書では用語「コポリマー」は、2つ以上のモノマーを共重合して、単一のポリマーを得ることによって生成されるポリマーであることが当業者に知られているその通常の意味を有する。コポリマーとしては、ダイポリマー、ターポリマー、およびより高次のコポリマーが挙げられる。
本発明の方法での使用に適したポリエチレンは、例えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、または超高密度ポリエチレンとすることができ、そのいずれも、分岐でも非分岐でもよい。これらのポリマーは、当技術分野で知られている任意の方法、中でも特に、高圧ラジカル重合方法、および低圧触媒方法、具体的にはチーグラー・ナッタ触媒反応、またはメタロセン触媒系を用いた触媒反応、例えば米国特許第5,272,236号明細書および同第5,278,272号明細書に開示される方法で調製することができる。
エチレンコポリマーは、エチレンと、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、および他のC3〜C20α−オレフィンから選択される1つまたは複数のコモノマーとの熱可塑性またはエラストマー性エチレンコポリマーとすることができる。熱可塑性エチレンα−オレフィンポリマーとしては、線状低密度ポリエチレンと呼ばれるクラスが挙げられる。特に有用な例としては、エチレンと、C3〜C8αモノオレフィンからなる群から選択される少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーとのコポリマーが挙げられる。これらのポリマーの具体例は、エチレンと、プロピレン、ブテン、3−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、またはオクテンとのコポリマーである。好ましいオレフィンポリマーは、ポリエチレン、およびエチレンとC4〜C8α−オレフィンとのコポリマー、具体的にはエチレンブテンコポリマーおよびエチレンオクテンコポリマーである。オレフィンポリマーは、数平均分子量が1,000〜300,000、好ましくは50,000〜300,000の範囲内である。市販のポリマーとしては、Nova Chemicals Corp.から入手可能なSclair(登録商標)ポリエチレン樹脂、およびDow Chemical Co.から入手可能なEngage(登録商標)ポリオレフィンエラストマーが挙げられる。好ましくは、第1のポリマー成分は、220℃未満の温度で溶融した状態で加工することができる熱可塑性ポリマーである。好ましくは、ポリマーは、実質的に線状のエチレンポリマー、具体的には米国特許第5,272,236号明細書;米国特許第5,278,272号明細書、米国特許第5,507,475号明細書、米国特許第5,264,405号明細書、および米国特許第5,240,894号明細書に記載されているポリマーである。
エチレン、プロピレン、およびジエンのエラストマー性コポリマーであるEPDMクラスのコポリマーも、本発明の方法で使用することができる。これらのコポリマーは、エチレン/プロピレン/ジエンタイプのターポリマー、テトラポリマー、またはより高次のコポリマーエラストマーとすることができ、エチレン、プロピレン、および少なくとも1つの非共役ジエンのコポリマーである。これらはさらに、共重合性二重結合を有する少なくとも1つの他のジエンまたはトリエン共重合化モノマーを少量、一般に10重量パーセント以下含む。EPDMターポリマー中でコモノマーとしてよく使用される非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン;2−メチル−1,5−ヘキサジエン;ビニルノルボルネン;8−メチル−4−エチリデン−1,7−オクタジエン;1,9−オクタデカジエン;ジシクロペンタジエン;トリシクロペンタジエン;5−エチリデン−2−ノルボルネン;または5−メチレン−2−ノルボルネンが挙げられる。1つの反応性二重結合を有する好ましいジエンは、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、およびエチリデンノルボルネンである。EPDMテトラポリマー中で追加のモノマーとしてよく使用される非共役ジエンとしては、ノルボルナジエン;1,4−ペンタジエン;1,5−ヘキサジエン;1,7−オクタジエン;1,2−ヘンエイコサジエン;または5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、好ましくはノルボルナジエンが挙げられる。これらのポリマーは、一般にチーグラー・ナッタ触媒の存在下での重合またはメタロセン触媒の存在下での重合で生成される。メタロセン触媒の存在下で調製されるエチレンα−オレフィンエラストマーの調製技法は、米国特許第5,278,272号明細書および同第5,272,236号明細書に見出される。典型的なEPDMエラストマーは、Dow Chemical CompanyからNordel(登録商標)炭化水素ゴムとして市販されている。
本発明の方法で有用であるブレンド中の第2のポリマー成分は、ヒドロキシル基またはアミノ基を含む熱可塑性樹脂である。このような樹脂としては例えば、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ナイロン6、およびナイロン6,6が挙げられる。ヒドロキシル基を含むポリマーの中で、EVOHが容易に入手可能であるため好ましい。
EVOHは、一般にエチレン含量が約15モルパーセント〜約60モルパーセント、より好ましくは約27モルパーセント〜約44モルパーセントである。EVOHは、一般に密度が約1.12g/cm3〜約1.20gm/cm3の範囲であり、融点が約142℃〜191℃の範囲である。ポリマーは、公知の調製技法で調製することができ、または商業供給業者から得ることができる。ポリマーは、エチレンビニルアセテートコポリマーを鹸化または加水分解することによって調製される。加水分解度は、好ましくは約50モルパーセント〜100モルパーセント、より好ましくは約85モルパーセント〜100モルパーセントである。さらに、繰返し単位の重合度および分子量から算出されるEVOH成分の重量平均分子量は、約5,000Mw〜約300,000Mwの範囲内とすることができ、約60,000Mwが最も好ましい。本発明の組成物中の成分として使用されるのに適切なEVOHポリマーは、EVAL Company of Americaから商品名EVAL(登録商標)樹脂として得ることができる。EVOHは、Kuraray Ltd.から商品名Evalca(登録商標)として、およびNoltex L.L.C.から商品名Soarnol(登録商標)として入手することもできる。
アミノ基を含むポリマーとしては、ポリアミドおよびポリアミド樹脂、具体的にはナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン6/12、ナイロン12、およびポリ(アミド6−b−エチレンオキシド)が挙げられる。ポリアミド樹脂は当技術分野で周知であり、重量平均分子量が少なくとも5,000であり、ナイロンとよく呼ばれる半結晶質および非結晶質樹脂を包含する。ポリアミド樹脂は、等モル量の4個〜12個の炭素原子を含む飽和ジカルボン酸と4個〜14個の炭素原子を含むジアミンとの縮合重合によって生成することができる。過剰のジアミンを使用して、ポリアミド中でカルボキシル末端基より過剰のアミン末端基をもたらすことができる。ポリアミドとしては例えば、ポリヘキサメチレンアジポアミド(66ナイロン)、ポリヘキサメチレンアゼラアミド(69ナイロン)、ポリヘキサメチレンセバカミド(610ナイロン)、およびポリヘキサメチレンドデカノアミド(612ナイロン)、ラクタムの開環によって生成されるポリアミド、すなわちポリカプロラクタム、ポリラウリン酸ラクタム、ポリ−11−アミノウンデカン酸、およびビス(パラアミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミドが挙げられる。上記の2つのポリマーの共重合、または上記のポリマーもしくはそれらの成分、例えばアジピン酸イソフタル酸ヘキサメチレンジアミンコポリマーの三元共重合で調製されたポリアミドを使用することもできる。
容易に加工できる組成物中に存在する第3のポリマー成分は、極性エチレンコポリマーである相溶化剤である。このコポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびにC4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるコモノマー、およびこのようなコポリマーの混合物を含む。さらに、エチレンコポリマーは、約3重量%〜約25重量%のコモノマーの共重合化単位を含む。コポリマーは、ダイポリマーまたはより高次のコポリマー、具体的にはターポリマーもしくはテトラポリマーとすることができる。第3のポリマー成分の適切なコモノマーとしては例えば、不飽和無水物、具体的には無水マレイン酸、および無水イタコン酸;マレイン酸水素メチル、マレイン酸水素エチル、フマル酸水素プロピル、およびフマル酸水素2−エチルヘキシルを含めて、ブテン二酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびシトラコン酸)のC1〜C20アルキルモノエステル;ブテン二酸のC1〜C20アルキルジエステル、具体的にはマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、およびシトラコン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、およびフマル酸ジ−2−エチルヘキシルが挙げられる。これらの中で、無水マレイン酸、マレイン酸水素エチル、およびマレイン酸水素メチルが好ましい。無水マレイン酸およびマレイン酸水素エチルが最も好ましい。
第3のポリマー成分の例であるより高次のコポリマーとしては、ターポリマー、具体的にはエチレン/アクリル酸メチル/マレイン酸水素エチル、エチレン/アクリル酸ブチル/マレイン酸水素エチル、およびエチレン/アクリル酸オクチル/マレイン酸水素エチルが挙げられる。
極性エチレンコポリマーは、化学的に異なる、すなわち1番目は非極性ポリマーであり、2番目は極性ポリマーである2つの第1のポリマー成分のための相溶化剤として作用する。相溶化剤とは、第3の成分が、第2の成分と化学反応することができ、それによって第1および第2の成分との強力な界面が促進され、第1と第2の成分の非相溶化混合物に対して衝撃強さを改善することを意味する。本発明で有用なエチレンコポリマーは、かなり高いレベルの共重合化極性モノマー(すなわち、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステルからなる群から選択されるモノマー)を有する。その結果、これらは、高い相溶化能を有する。コポリマーは、高圧ラジカルオートクレーブ方法においてエチレンと特定の1つまたは複数のコモノマーとのランダム共重合によって合成される。このような方法は、米国特許第4,351,931号明細書に記載されている。直接重合によって、無水マレイン酸を多くのマレイン酸化ポリマーに組み込むために使用されるグラフト化する第2の方法ステップをなくす。グラフト化は、マレイン酸化相溶化剤を生成するために従来使用され、多数のマレイン酸化相溶化剤は、具体的にはポリマー、具体的には無水マレイン酸でグラフト化された線状低密度ポリエチレン(LLDPE−g−MAH)、無水マレイン酸でグラフト化された高密度ポリエチレン(HDPE−g−MAH)、および無水マレイン酸でグラフト化されたポリプロピレン(PP−g−MAH)を含むFusabond(登録商標)バリヤ樹脂がE.I.du Pont de Nemours and Companyから市販されている。
ランダム共重合方法によって、より容易に入手可能なグラフトコポリマーより反応性の高い極性ポリマーの合成が可能になる。相溶化剤は、ポリマーブレンドの他のポリマー成分のためのカップリング剤として作用すると考えられる。しかし、それがカップリング剤としてか、または何らかの他の形態で作用するかは、本発明の実施において重要ではない。所望の結果を得るのに必要なだけの相溶化材料しか使用しないことが好ましい。したがって、一般に最少量の相溶化剤で相溶化効果が得られるように、上記のコモノマーの含量はできるだけ高いことが望ましい。この点に関して、第3のポリマーは、コポリマーの重量に対して少なくとも約3重量%の共重合化無水物、モノエステルまたはジエステルコモノマーを含むことが好ましい。実際には、コモノマーの組込みの上限を制限するのは、第3のポリマーを生成する方法にすぎない。好ましくは、コモノマーは、コポリマーの重量に対して約3重量%を超え、約25重量%までの範囲である。より好ましくは、コモノマーを約3.5重量%〜約15重量%、最も好ましくは約4重量%〜約12.5重量%の範囲の量でコポリマーに組み込む。
本発明の方法で使用されるポリマーブレンド組成物は、かなり高いレベルの水分を含まなければならない。一般に、当技術分野では、EVOH樹脂およびポリアミドは、容易に加工するために低レベルの水分しか含むべきでないことが認識されている。例えば、Technical Bulletin No. 100、「Moisture Absorption and Drying of EVAL(登録商標)Resins」には、EVAL Americaによって、「EVAL(登録商標)樹脂の水分含量が0.50%を超える場合、循環式熱風乾燥機を使用して乾燥すべきである」と記載されている。しかし、第3のポリマーの完全相溶化能が本発明の方法で実現されるには、加工できるポリマー組成物は、水分含量を増大させなければならない。これは、第1および第2のポリマーを含むポリマーブレンド組成物中に、水が第1および第2のポリマーの全重量に対して250ppmを超えるレベルで存在する場合にもたらされる。本発明の方法では、第1および第2のポリマーを含むポリマーブレンドを第3のポリマーと組み合わせて、組成物を生成し、次のステップで高せん断混合にかける。たとえ、無水物基とヒドロキシル基またはアミン基との反応を水が妨げる場合が多いことが当技術分野で認識されているとしても、効率的な相溶化のためには、第1および第2のポリマーのポリマーブレンド組成物における水分レベルが250ppmより高いことが必要であると判明した。好ましくは、第1および第2のポリマーのポリマーブレンドの含水率は、第1および第2のポリマーの全重量に対して300ppmを超える。
上記の第1、第2、および第3のポリマー成分は、容易に加工できるポリマーブレンド中に、3つのポリマーの全重量に対して下記の指定量で存在する。第1のポリマー、すなわちポリエチレンまたはエチレンα−オレフィンは、55〜98重量%、好ましくは70〜95重量%の量で存在する。第2のポリマー、すなわちヒドロキシル基またはアミノ基を有するポリマーは、2〜45重量%、好ましくは5〜30重量%の量で存在する。第3のポリマー、すなわち極性コポリマーは、約0.1重量%〜約10重量%の量、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の量、より好ましくは約1重量%〜約4重量%の量で存在する。
本発明の方法で使用するのに適した好ましい加工できる組成物は、55〜98重量%、好ましくは70〜95重量%の第1のポリマー、2〜45重量%、好ましくは5〜30重量%のヒドロキシル基を有する第2のポリマー、および0.1〜10重量%の極性コポリマーから本質的になる。ここで、重量百分率は、3つのポリマーの全重量に対するものである。これらの好ましい組成物に関して組成物の含水率は上述する通りである。すなわち、第1のポリマーおよび第2のポリマーから本質的になる組成物における水分含量は、第1および第2のポリマーの全重量に対して250ppmを超える。好ましくは、ポリマーブレンドを第3のポリマーと混合する前のポリマーブレンドの含水率は、第1および第2のポリマーの全重量に対して300ppmである。
本発明の組成物はさらに、任意選択の材料、具体的にはポリマー材料中で使用される通常の添加剤を含むことができ、これらには、可塑剤、粘度安定剤および加水分解防止剤を含めて安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色素、顔料もしくは他の着色剤、無機充填剤、難燃剤、潤滑剤、補強剤、具体的にはガラス繊維およびフレーク、起泡もしくは発泡剤、加工助剤、粘着防止剤、剥離剤、および/またはそれらの混合物が含まれる。任意選択の成分は、使用される場合、組成物の基本的な特徴を損なう量で使用されない限り様々な量で存在する可能性がある。
8個〜22個の炭素原子を有する高級脂肪族カルボン酸の金属塩である潤滑剤は、任意選択の添加剤の特に有用なクラスである。このような酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、ウンデカン酸、パルミチン酸、およびトリコサン酸が挙げられる。金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、およびアルミニウムイオンが挙げられる。好ましい金属イオンは、亜鉛およびカルシウムである。好ましい塩はステアリン酸亜鉛である。他の好ましい塩は、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸マグネシウムである。これらの塩の少なくとも1つ、特にステアリン酸亜鉛をポリマーブレンド組成物に添加した場合、顕著な衝撃強さが維持されていることが判明した。一般に、第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して約10重量%以下が存在する。
無機充填剤も存在することができる。一般的な充填剤としては、無機化合物、具体的には鉱物および塩が挙げられる。より好ましい充填剤は、炭酸カルシウムおよびタルク(Mg3Si410(OH)3)、ならびにガラス繊維である。ガラス繊維が最も好ましい。本発明の組成物に添加することができる充填剤の量は、一般に第1、第2、および第3のポリマーの重量に対して約30重量%以下である。
熱安定剤を任意選択で使用することができる。適切な熱安定剤としては、例えばCiba Geigy Chemicalsによって商標Recyclostab(登録商標)411として販売されているヒンダードフェノールのカルシウム/ホスフェート誘導体が挙げられる。熱安定剤化合物は、ヒドロキシアミン、フェノール、ホスフェート、および金属石鹸からなる群から選択される化合物とすることもできる。
適切な任意選択の酸化防止剤としては、アルキル化フェノールおよびビス−フェノール、具体的にはヒンダードフェノール、ポリフェノール、チオおよびジチオポリアルキル化フェノール、ラクトン、具体的には3−アリールベンゾフラン−2−オン、およびヒドロキシルアミン、ならびにビタミンEが挙げられる。
上記の加工できる組成物は、処女成分から作製されることがあり、またはリサイクリング用の排気流からの要素で構成されることがある。したがって、極性コポリマーと水の組合せの相乗効果のため、ブレンドは容易に加工またはリサイクルすることができる。
本発明の方法は、上述するポリマーブレンドを提供するステップと、それをせん断条件下での混合にかけて、均質なブレンドである複合体を生成するステップと、その複合体を回収するステップとを含む。ほとんどの場合、これによって、ポリマーの非常に均質なブレンドが生じる。本方法は、異なるポリマーから生成された材料、特に成分が極性ポリマーと非極性ポリマーとの混合物である材料をリサイクルするように適応することができる。
混合は、好ましくは高せん断条件下で溶融ブレンドすることによって実施される。高せん断条件とは、存在するせん断力が、同方向回転二軸押出機で発生するせん断力、具体的にはポリマーブレンドを混合する技術分野の当業者に公知のせん断力に類似していることを意味する。個別の成分をペレットブレンドとして組み合わせることができ、または様々な成分を同時もしくは個別に計量することによって混合することができる。リサイクリング工程で、排気流の成分を粒子または小断片に細分または変換する中砕または他の方法で混合する前に、成分を処理することができる。成分を、高せん断混合機器、例えば押出機、バンバリーミキサー、または混練機の1つまたは複数の部分に1回または複数回通過させて分割およびブレンドすることもできる。高せん断条件によって、カップリング反応および連続相または均質な多相の生成を促進することができる適切な成分分散が確実に起こる。
一般に、押出溶融ブレンドすることは、非常に経済的であるので大規模操作に好ましい。
押出ポリマーブレンドまたは複合体は、優れたアイゾッド衝撃強さを特徴とする。例えば、押出混合前のEVOHおよび高密度ポリエチレン成分が約700部の水を含有する9重量%のEVOHと91重量%の高密度ポリエチレンとの混合物99重量%を、エチレンとマレイン酸モノエチルとのランダムコポリマー1重量%とブレンドして作製された押出ブレンドは、衝撃強さが1070〜1230J/mの範囲である。一方、通常の無水マレイン酸グラフト化樹脂が相溶化剤として使用される類似の組成物は、アイゾッド衝撃強さが有意に低い。
複合体は、押し出されてから回収され、押出または射出成形のような方法で成形品に形成することができる。押出方法で作製された特に有用な物品としては、チューブ、ロッド、パイプ、ワイヤーコーティング、およびボードが挙げられる。
本発明の方法に従って作製された組成物は、射出成形、圧縮成形、オーバーモールド、または押出のような方法を用いて成形品に形成することができる。場合によっては、本方法で生成された複合体を、特定の物理的な形態として単離することができ、さらに加工することができる。例えば、本発明のペレット、スラグ、ロッド、ロープ、シート、および成形品を調製し、後続の操作、具体的には熱成形操作用の供給材料のために使用することができ、後続の操作では、物品が熱、圧力、および/または他の機械的力を受けて、成形品が生成される。圧縮成形は、その後の加工の一例である。
いくつかの任意選択の成分を組み込むことが好ましいことがあるが、何らかの理由により任意選択の成分を除外する必要がある可能性がある。このような理由としては、コスト、外観、または当業者に重要と思われる任意の他の考慮点を挙げることができる。例えば、任意選択の成分を除外して、類似の製品より経済的な利点をもたらすことができる。
本発明を下記の実施形態で説明する。ここで、部はすべて、特に記載がない限り重量基準である。
実施例1
Nova Chemicals Corp.によるSclair(登録商標)19Aポリエチレンの名称で販売されている、密度0.962g/ccおよびメルトインデックス1.0g/10分間のポリエチレン91部、および商品名EVAL E105樹脂で販売されている、44モル%のビニルアルコールを含有するメルトインデックス5.7g/10分間のエチレンビニルアルコール(EVOH)ポリマー9部から構成されるポリマーブレンドを、30mmのスクリューを備えたWerner & Pfleiderer ZSK−30二軸押出機を用いて押出混合することによって調製した。すべての材料を、ポリマー袋中で予め混合されたペレットブレンドとして、押出機に供給口で供給した。バレルおよびダイの温度を、押出工程中220℃に維持した。押出する前に、EVOHポリマーを水に23℃で24時間浸漬した。Vapor Pro(登録商標)水分計を用いて、押出ポリマーブレンドの3つの試料の含水率を測定し、平均値は700ppmであることがわかった。さらに、ポリマーブレンドを99.5部の量で、9重量%のマレイン酸モノエチルエステルの共重合化単位を含むエチレンコポリマー(ダイポリマー)0.5部とブレンドして、複合材料を生成した。エチレンコポリマーを高圧ラジカル共重合方法で調製した。ブレンド操作は、ポリエチレン/EVOHブレンドを調製するために使用されたのと同じ機器および条件を使用して押出混合することによって実施した。表Iに、射出成形被検体から測定された複合材料の物理的諸特性を示す。ASTM D256に従って、ノッチ付アイゾッドを測定した。ASTM D790に従って、曲げ弾性率を測定した。ASTM D638に従って、引張強さを測定した。
実施例2
実施例1のポリエチレン/EVOHブレンドの試料を99.0部の量で、実施例1のエチレンコポリマー1.0部とブレンドして、複合材料を生成した。実施例1で使用されたのと同じ機器および条件を使用した。表Iに、押出複合材料の物理的諸特性を示す。
比較例A
表Iに、実施例1のポリエチレン/EVOHブレンドの試料の物理的諸特性を示す。このデータは、比較例Aと称する。
比較例B〜D
実施例1で使用された同じEVOHポリマーの試料を、循環式空気オーブン中90℃の温度で48時間乾燥した。実施例1に記載されているのと同じ機器および手順を使用して、実施例1のポリエチレン91部の試料を乾燥EVOHポリマー9部と混合した。表Iに、得られたポリマーブレンドBの試料の物理的諸特性を示し、比較例Bと称する。Vapor Pro(登録商標)水分計を用いて、ポリマーブレンドBの3つの試料の含水率を測定し、平均値は100ppmであることがわかった。
実施例1の機器および手順を用いて、ポリマーブレンドBの試料を99.5部の量で、実施例1のエチレンコポリマー0.5部と押出混合した。表Iに、得られた複合体の物理的諸特性を比較例Cと称して示す。
実施例1の機器および手順を用いて、ポリマーブレンドBの試料を99.0部の量で、実施例1のエチレンコポリマー1.0部と押出混合した。表Iに、得られた複合体の物理的諸特性を比較例Dと称して示す。
比較例E
実施例1で使用されたのと同じ機器および手順を用いて、実施例1のポリエチレン/EVOHブレンドの99部の試料をエチレン無水マレイン酸グラフトコポリマー1部と押出混合した。グラフトコポリマーは、無水マレイン酸でグラフト化した高密度ポリエチレン(0.96g/cc)から構成された組成物であった。グラフトコポリマーの無水マレイン酸含量は1重量%であった。表Iに、得られた押出混合複合材料の物理的諸特性を比較例Eと称して示す。
比較例F
実施例1に使用されたのと同じ機器および手順を用いて、比較例BのポリマーブレンドBの99部の試料を比較例Eのグラフトコポリマー1部と押出混合した。表Iに、得られた押出混合複合材料の物理的諸特性を比較例Fと称して示す。
表I
Figure 2009535452

Claims (46)

  1. ポリマー複合体を調製する方法であって、
    A.組成物を、
    1.次のaおよびbを含むポリマーブレンドと、
    a.ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
    b.ヒドロキシル基を有するポリマー、およびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
    2.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
    を組み合わせることによって生成するステップと、
    B.前記組成物を高せん断混合にかけて、均質なブレンドであるポリマー複合体を生成するステップと、
    C.前記ポリマー複合体を回収するステップと
    を含み、
    前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
    前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
    前記組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜89重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、方法。
  2. ポリマー複合体を調製する方法であって、
    A.組成物を、
    1.次のaおよびbから本質的になるポリマーブレンドと、
    a.ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
    b.ヒドロキシル基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
    2.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
    を組み合わせることによって生成するステップと、
    B.前記組成物を高せん断混合にかけて、均質なブレンドであるポリマー複合体を生成するステップと、
    C.前記ポリマー複合体を回収するステップと
    を含み、
    前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
    前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
    前記組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜89重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーから本質的になる、方法。
  3. 前記第1のポリマーがポリエチレンである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1のポリマーがエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第2のポリマーがヒドロキシル基を有するポリマーである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第2のポリマーがエチレンビニルアルコールポリマーである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第2のポリマーがポリアミドである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記極性コポリマーがエチレンの共重合化単位およびC4〜C8不飽和無水物を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記極性コポリマーが、エチレンの共重合化単位、および少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステルを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記不飽和無水物が無水マレイン酸である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記モノエステルがマレイン酸水素エチルである、請求項9に記載の方法。
  12. 前記ポリマーブレンドが、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水300ppmを超える水分含量を有する、請求項1に記載の方法。
  13. A.次の1および2を含むポリマーブレンドと、
    1.ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
    2.ヒドロキシル基を有するポリマー、およびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
    B.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
    を組み合わせることによって調製される、容易に加工できる組成物であって、
    前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
    前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
    前記加工できる組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜98重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、組成物。
  14. 前記第1のポリマーがポリエチレンである、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記第1のポリマーがエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーである、請求項13に記載の組成物。
  16. 前記第2のポリマーがヒドロキシル基を有するポリマーである、請求項13に記載の組成物。
  17. 前記第2のポリマーがエチレンビニルアルコールポリマーである、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記第2のポリマーがポリアミドである、請求項13に記載の組成物。
  19. 前記極性コポリマーがエチレンの共重合化単位およびC4〜C8不飽和無水物を含む、請求項13に記載の組成物。
  20. 前記極性コポリマーが、エチレンの共重合化単位、および少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステルを含む、請求項13に記載の組成物。
  21. 前記不飽和無水物が無水マレイン酸である、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記モノエステルがマレイン酸水素エチルである、請求項20に記載の組成物。
  23. 前記ポリマーブレンドが、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水300ppmを超える水分含量を有する、請求項13に記載の組成物。
  24. 複合材料から成形品を調製する方法であって、
    A.次の1および2のステップを含む方法で複合材料を調製するステップと、
    1.組成物を、
    a.次の(1)および(2)を含むポリマーブレンドと、
    (1)ポリエチレン、およびエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーからなる群から選択される第1のポリマー;および
    (2)ヒドロキシル基を有するポリマーおよびアミノ基を有するポリマーからなる群から選択される第2のポリマー;
    b.高圧ランダム共重合方法によって生成される極性コポリマーである第3のポリマー
    を組み合わせることによって生成するステップ;および
    2.前記組成物を高せん断混合にかけて、均質な複合材料を生成するステップ;
    B.前記複合材料を成形品に形成するステップと
    を含み、
    前記ポリマーブレンドは、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水250ppmを超える水分含量を有し、
    前記極性コポリマーは、エチレンの共重合化単位、ならびに極性コポリマーの重量に対して約3重量%〜約25重量%の、C4〜C8不飽和無水物、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステル、少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のジエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを含み、
    前記組成物は、前記第1、第2、および第3のポリマーの全重量に対して55〜98重量%の前記第1のポリマー、2〜45重量%の前記第2のポリマー、および0.1〜10重量%の前記第3のポリマーを含む、方法。
  25. 前記第1のポリマーがポリエチレンである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記第1のポリマーがエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーである、請求項24に記載の方法。
  27. 前記第2のポリマーがヒドロキシル基を有するポリマーである、請求項24に記載の方法。
  28. 前記第2のポリマーがエチレンビニルアルコールポリマーである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第2のポリマーがポリアミドである、請求項24に記載の方法。
  30. 前記極性コポリマーがエチレンの共重合化単位およびC4〜C8不飽和無水物を含む、請求項24に記載の方法。
  31. 前記極性コポリマーが、エチレンの共重合化単位、および少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステルを含む、請求項24に記載の方法。
  32. 前記不飽和無水物が無水マレイン酸である、請求項30に記載の方法。
  33. 前記モノエステルがマレイン酸水素エチルである、請求項31に記載の方法。
  34. 前記ポリマーブレンドが、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水300ppmを超える水分含量を有する、請求項24に記載の方法。
  35. 請求項24に記載の方法で調製された成形品。
  36. 前記第1のポリマーがポリエチレンである、請求項2に記載の方法。
  37. 前記第1のポリマーがエチレンとC3〜C10α−オレフィンとのコポリマーである、請求項2に記載の方法。
  38. 前記第2のポリマーがエチレンビニルアルコールポリマーである、請求項2に記載の方法。
  39. 前記極性コポリマーがエチレンの共重合化単位およびC4〜C8不飽和無水物を含む、請求項2に記載の方法。
  40. 前記極性コポリマーが、エチレンの共重合化単位、および少なくとも2つのカルボン酸基を有するC4〜C8不飽和酸のモノエステルを含む、請求項2に記載の方法。
  41. 前記不飽和無水物が無水マレイン酸である、請求項39に記載の方法。
  42. 前記モノエステルがマレイン酸水素エチルである、請求項40に記載の方法。
  43. 前記ポリマーブレンドが、前記第1と第2のポリマーの全重量に対して水300ppmを超える水分含量を有する、請求項2に記載の方法。
  44. 潤滑剤をさらに含む、請求項13に記載の組成物。
  45. 前記組成物が潤滑剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  46. 前記組成物が潤滑剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
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