JP2009535214A - 親水性汚れ剥離コーティングおよびその使用 - Google Patents

親水性汚れ剥離コーティングおよびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、海洋構造物上の汚損生物の付着の抑制に対して好適な非毒性コーティングを得る方法を提供し、該方法は、基材上にコーティング組成物を適用すること、およびコーティング組成物を硬化させて水不溶性の親水性コーティングを得ることを含み、該コーティング組成物は、少なくとも1種のセルロースエステル、および、実質的に平滑かつ非多孔性のコーティングを得るために十分に遅い蒸発速度を有する少なくとも1種の有機溶媒を含む。本発明はまた、コーティング組成物中のセルロースエステルと架橋剤とを反応させて、水中に浸される基材上のコーティングに改良された強靭性を提供することに関する。本発明はまた、海洋環境にさらされることになる基材へのコーティング組成物の適用に関する。更なる側面において、コーティング組成物は、予めコートされた基材へのクリアコートとして適用する。

Description

発明の背景
本発明は、海洋用途において、有毒な防汚剤を用いることなく生物学的な汚れを低減する方法に関する。更に、本発明はこの点に関して特に有用な水不溶性親水性コーティング組成物を記載する。
海洋汚損生物−例えばフジツボ、イガイ、および更に藻類−は水中環境における表面上に付着、成長、および堆積する。船舶の外面、取水パイプ、ブイ、および固定された沖合のプラットフォーム等の人工構造物上へのこれらの生物の堆積により、当該構造物の性能および/または耐久性の顕著な低下がもたらされる可能性がある。このような低下はしばしば顕著な経済面での重大性を伴う。例えば、海洋船の表面に付着した汚損生物によって生じる抵抗が増大することは、生物によって生じる抵抗の増大による速度の顕著な低下をもたらす。輸送スケジュールを維持しなければならないため、海洋汚れの重大性は、適切な速度を維持するためにより多量の燃料が消費され、運転コストが上昇することである。汚れを除去するために、船舶を乾ドックに入れ、汚れを除去し、そして船を再コートなければならない。この保守プロセスに関係する船舶の運転者に対する直接コストが存在するだけでなく、船舶が稼動していない時間の間に失われた収益に関係する直接でないコストもまた存在する。取水パイプのより静的な例において、ゼブラ貝等の汚損生物は、パイプ内の流速を顕著に低下させる可能性がある。これは、都市用水処理設備における圧力の不都合な損失から火力発電所内または石油化学工場内の冷却水のコスト高な起こり得る大損失までに亘る重大性をもたらす可能性がある。
歴史的に、海洋生物による汚れの制御は、汚損生物またはそのような生物の種に対して有毒な化学物質を、いわゆる殺生物防汚コーティングを介して使用することで実現されてきた。このような殺生物物質は、船舶−および必然的にそのコーティング−がさらされることになる種々の水および気候の条件によって、種々の種類の汚損生物に亘り広域スペクトルの活性を有することが必要である。このような化学剤としては、金属,例えば銅、スズ、亜鉛、および鉛の酸化物、塩、および有機エステル、ならびに有機化合物,例えば10,10−オキシビスフェノキサジン、ヘキサクロロフェン、およびテトラクロロイソフタロニトリルが挙げられる。水中構造物用のコーティング中に組込む場合、これらおよび他の同様の物質は、コート表面上のバイオ汚れを有効に低減できる。しかし、このような物質はしばしばコーティング組成物から浸出して顕著な負の問題を有する。これらの物質の前述の広いスペクトルの毒性により、これらの種類のコーティングから浸出した場合にこのような基質が環境中に蓄積して、海洋生物の望ましい形態に負の影響を与える可能性があるという懸案事項がもともと存在する。しかし、汚損生物に対するコーティングの有効性の経時的な損失という実用上の懸案事項もまた存在する。これは典型的にはコーティング中の防汚化学物質の濃度が有効レベル未満に低下するにつれて起こる。
殺生物防汚コーティングの有効性の損失に対処する1つの方法は、コーティングの摩耗を制御する方法を介する。この方法においては、コーティング膜の表面が徐々に(海)水中可溶性になることで、化学防汚剤が減耗していない新たな表面が露出する。いわゆる制御減耗コーティング系または自己研磨コーティング系は、化学防汚剤の制御放出に対する要求を耐久性保護コーティングに対する要求と注意深く釣り合わせるために極めて注意深く配合しなければならない。
米国特許第4,273,833号は、より長期の防汚活性を与えるために硬質表面リーチングタイプの防汚塗料の上に適用される、架橋された親水性コーティングを開示する。架橋された親水性コーティングは、水溶性または水分散性のカルボキシ化アクリルポリマー、カルボキシ化アクリルポリマーのための架橋剤、高級ポリアルキレンポリアミン(またはその誘導体)、およびUV吸収剤を含む。船上または水中構造物上のコーティング系の有用寿命の増大もまた開示する。
米国特許第4,497,852号は、疎水性で、任意に透明な、そして海洋構造物への適用について非リーチング性の防汚塗料組成物を開示する。該組成物は、ポリオール反応性イソシアネート、ヒドロキシ官能アクリルポリマー、および有機スズポリマーを、低分子量のケトンおよびヒドロキシ官能エーテルまたは直鎖アルコールの化合物の混合物を含む媒体中で混合することにより単一成分組成物として調製する。有機スズポリマーは、総コーティング組成物の40〜60質量%含まれることが好ましい。
米国特許第4,576,838号は、リーチングに対する良好な耐性およびその後の長寿命を有する防汚塗料組成物であって、式R3SnOOCR’を有するモノマー、親水性成分、および疎水性成分に由来するスズ含有ポリマーを含むものを開示する。親水性成分は、組成物の、物質(この上に該組成物が適用される)に対する接着における助剤として開示されるが、一方疎水性成分は、組成物を水の溶媒効果に対して遅らせる、言い換えればリーチングをより少なくする助けとなる。
米国特許第5,302,192号は、海洋殺生物剤、および加水分解可能なフィルム形成性海水浸食ポリマー(ここで該ポリマーはスルホン酸基を4級アンモニウム塩型で含む)であるバインダーを含む防汚コーティング組成物を開示する。亜酸化銅が、海洋殺生物顔料として開示されている。
殺生物防汚コーティングに対するより環境に優しい代替物は、いわゆる汚れ剥離コーティングのものである。このような材料は、汚れを制御するための殺生物剤を用いないが、汚損生物の表面への接着を最小化するためにむしろ「ノンスティック(non-stick)」原理に依拠する。このようなシステムにおいては、表面へのバイオ接着が十分弱く、汚れ原因となるものの質量および/または船舶の動きにより生じる流体力が海洋生物を取り除くのに十分であるのが理想である。汚れ接着剤と基材との、起こり得る物理的、化学的および機械的な相互作用を最小化しなければならないことは一般的に認められている。現在の技術は、コーティング組成物が極めて低い表面エネルギーを有する(すなわち極めて疎水性である)場合に汚れ接着剤の物理的付着が最小化されることを示唆する。このようなバイオ接着剤は、典型的にはポリペプチドまたは多糖であり、そして本来的に極めて極性である。実際、Bradyら(Langmuir 2004,20,2830−2836)が、(汚れ剥離コーティングにおいて使用する場合の)物質の剥離特性は、撥水性の上昇を与える種類のその表面フリーエネルギー、−すなわち、物質がどの程度疎水性であるかによって主に制御されることを記載している。汚れ接着剤の構成成分と共有結合的に反応し得る官能基をコーティング組成物が含有しないことを確実にすることにより、化学的な相互作用が最小化される。例えば、ポリペプチド系接着剤は、コーティング中でカルボン酸および/またはアミン官能性のものと反応することが予期される。これらは接着剤を形成する反応性基と化学的に極めて類似しているからである。機械的相互作用は、極めて平滑な欠陥のない表面の生成を介して最小化される。表面の粗さまたは多孔性(顕微鏡レベルにおいてであっても)は汚損生物が海洋コーティングに機械的結合をするのに十分である可能性がある。
米国特許第4,025,693号は、シリコーン油と低温硬化シリコーンゴムとの混合物を含む海洋表面用コーティング組成物を開示する。前記のコーティング組成物は防汚効果を有するものとして更に開示されている。シリコーンゴム−シリコーン油コーティングは、単なる海洋表面上の防汚コーティングであることができ、または有毒化合物−例えば有毒有機金属化合物を含有する防汚組成物の標準的なコーティングの上部上のトップコートであってもよい。
米国特許第5,218,059号は、反応硬化性シリコーンレジンおよびアルコキシ基含有シリコーンレジン(反応硬化性シリコーンレジンと反応する能力がないもの)を含む非毒性の防汚コーティングを開示する。コーティングの防汚特性は、アルコキシ基含有シリコーンレジンの、コーティング表面への浸出によって向上する。シリコーンレジンのアルコキシ変性は、レジンのコーティング表面への浸出速度の制御の改善を与える。この浸出層によって、1種または複数種のバイオ汚損生物が付着するベースの破壊がもたらされ、−従って良好な防汚特性が生じる。
米国特許第6,265,515号は、非常に低い表面エネルギー(10ダイン/cmの低さ)を与えることが可能なフッ素化シリコーンレジン組成物およびその汚れ剥離コーティングとしての使用を開示する。これは、極性(すなわち親水性)表面が極性バイオポリマー接着剤と表面との間の水素結合を介した海洋生物の軽い付着を与えることになるという理由で、汚れ剥離コーティングのために極めて非極性(すなわち疎水性)の表面が必要であることを更に開示する。
米国特許出願公開第2003/0113547号は、フッ素化ポリウレタンエラストマーを基材に適用することを含む、海洋汚れを低減する方法を開示する。フッ素化ポリウレタンエラストマーは、多官能イソシアネート、ポリオール、およびフッ素化ポリオールの反応生成物として開示されている。該発明によって示されるポリウレタンエラストマーの表面エネルギーは、30ダイン/cm未満である。
一方、上記のように、極性または親水性のコーティングは、許容可能な汚れ剥離性能を与えるような特徴を有するとは一般的に考えられておらず、このようなコーティングシステムは、水性環境中での薬物低減効果または潤滑効果を示すことが示されてきた。
米国特許第3,990,381号は、水を介して移動する表面、または水が逆らって流れる表面のための、親水性薬物低減コーティングを開示する。従来の有機または無機の防汚剤,例えば既述のものが該発明の防汚コーティング組成物の必須の成分であることが更に開示されている。
米国特許第7,008,979号は、水または水性溶液にさらされた場合の顕著に低減された摩擦係数を示す、良好な接着性および耐久性を有する親水性で潤滑性の有機コーティングを開示する。コーティング組成物は、水系ポリウレタン、N−ビニルピロリドン由来の水溶性のポリマーまたはコポリマー、水性コロイド金属酸化物、および架橋剤を含む。殺生物剤、殺虫剤、防汚剤、および殺藻剤を更に含むコーティング組成物もまた開示されている。
発明の簡単な要約
本発明の側面は、(a)セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルローストリブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートブチレートサクシネート、またはこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のセルロースエステル;および(b)アルコール、エステル、ケトン、グリコールエーテル、またはグリコールエーテルエステルを含む群から選択される1種以上の有機溶媒、を含むコーティング組成物を表面に適用すること、ならびに、前記コーティング組成物を硬化させて実質的に平滑かつ非多孔性の水不溶性親水性コーティングを与えることを含む、水中表面上の汚れを抑制する方法に関する。
本発明の他の側面は、コーティング組成物のセルロースエステルを架橋剤と反応させて、水中に浸っている基材上のコーティングとして使用するための改善された強靭性を与えることに関する。
本発明の更なる側面は、(a)および(b)を含むコーティング組成物の、海洋環境に供されるべき基材への適用に関する。更なる側面において、コーティング組成物は、予めコートされた基材に対するクリアコートとして適用する。
発明の詳細な説明
本発明は、以下の発明の詳細な説明およびこれに包含される例を参照することより容易に理解できる。関係の本発明の組成物および方法を開示および説明する前に、特記がない限り本発明は具体的な合成方法または特定の配合に限定されず、そして、それ自体開示から変更できることを理解すべきである。使用する専門用語は、特定の態様を説明する目的のためのみであり、そして本発明の範囲の限定を意図しないこともまた理解すべきである。
単数形"a," "an,"および"the"は、明確に別の内容を述べていない限り複数の指示対象を含む。
任意の、または任意に、は、後続して説明される事象または状況が生じても生じなくてもよいことを意味する。説明は、事象または状況が生じる場合およびそれが生じない場合を含む。
範囲は、本明細書において、1つの特定の値についてから、および/または、他の特定の値についてまで表現できる。このような範囲を表現する場合、他の態様が、1つの特定の値からおよび/または他の特定の値までであることを理解すべきである。
特許または公開公報が参照されている箇所では、本発明が属する分野の状況をより完全に説明するために、これらの参照文献の開示の全体を参照により本件に組込むことが意図される。
海洋生物を表面に接着させる(すなわち汚す)ために、生物によって適用されるバイオ接着剤は、該表面上に物理的に吸着しなければならない。これはバイオ接着剤が当該表面を適切に濡れさせる能力に関係すると広く考えられている。このように、多くの非毒性の汚れ剥離コーティング(例えば先に説明したもの)はフッ素化ポリマー、ポリシロキサン、およびこれらの組合せ等の極めて疎水性の物質を基にする。これらは、水および典型的には極性バイオ接着剤の両者について濡れが困難である基材を与える。しかし、海洋表面への汚損生物の付着においてしばしば見過ごされる決定的な要素は、バイオ接着剤が表面を濡らすのみでなく、有効な接着のために、表面と関係する水の移動もしなければならないことである。極めて疎水性の表面コーティングの場合、このような物質について典型的に挙げられる極めて低い表面エネルギーによって証明されるように、海洋環境の水とコーティング膜との相互作用は本質的に存在しない。本発明は、極めて親水性のコーティング(海洋環境の水がこれに強固に結合することによって、生物学的な接着がこれをコーティング膜の表面から有効に移動できない)を記載する。このように、物理的吸着を介した基材への汚損生物の接着は極めて弱い。しかし、本発明の親水性コーティングは、その完全な溶解および/または保護すべき基材からの剥がれ落ちを防ぐために、それ自体必然的に水不溶性であるかまたは容易に塗られるものである。本発明の一側面は、水中表面の生物学的な汚れを抑制する方法に関する。この方法は、水中に浸されるべき基材上にコーティング組成物を適用すること、およびコーティング組成物を硬化させて水不溶性の親水性コーティングを得ることを含み、該コーティング組成物は:少なくとも1種のセルロースエステル;および少なくとも1種の有機溶媒を含む。
セルロースエステルは、親水性の独特のバランスを有するコーティングを与え、これは弱い汚れ接着、および耐久性を与え、これは海洋環境における高いフィルム品位を与える。典型的には、セルロースエステルは、セルロース(例えば木材パルプ由来)と種々のカルボン酸無水物との反応によりもたらされる。一態様において、本発明の水不溶性の親水性コーティング組成物において有用なセルロースエステルは、セルロースとカルボン酸無水物またはカルボン酸無水物の混合物(ここで1種または複数種の無水物は4個以下の炭素を含有する)との反応により調製する。このような限定は、本発明の水不溶性コーティングが十分に親水性でバイオ汚れ接着剤の物理的吸着を最小化するために必要である。
好適には、本発明に係るコーティング組成物中に任意のセルロースエステルを使用できる。例えば、セルロースエステルは、セルロースのC1〜C20エステル、またはセルロースのC2〜C20エステル、またはセルロースのC2〜C10エステル、または更にセルロースのC2〜C4エステルを含む。2級および3級のセルロースエステルもまた好適に使用できる。例えば、本発明に係る好適なセルロースエステルは、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルローストリブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートブチレートサクシネート、またはこれらの混合物からなる群から選択できる。
好適には、本発明の一態様において、セルロースエステルは、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、またはこれらの混合物からなる群から選択できる。
別の態様において、セルロースエステルは、海洋バイオ接着剤との反応性を有する官能基を実質的に有さない。一般的に、いずれの理論にも拘束されないが、ヒドロキシル基はバイオ接着剤との反応性を有さない。このように、この態様においてカルボキシル基またはアミン基を実質的に含まない任意のセルロースエステルは使用に好適であろう。例えば、これらの態様において、セルロースエステルは、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、もしくはセルロースアセテートブチレート、またはこれらの混合物からなる群から選択できる。
更に別の態様において、1種または複数種のセルロースエステルは、組成物の総質量基準で10質量%から70質量%,例えば15質量%から60質量%または20質量%から50質量%等で含まれる。
本発明の更なる態様において、セルロースエステルは部分的に加水分解されてもよい。この部分加水分解によってもたらされるヒドロキシル基は、水不溶性の親水性コーティングの親水性を更に増大させ、そしてコーティングの改善された汚れ剥離特性をもたらす。本発明の一態様において、部分的に加水分解されたセルロースエステルのエステル置換度は、1種または複数種のカルボン酸無水物によるセルロースの完全エステル化についての理論的な最大置換度3.0を基準として、1.0から2.95の範囲内であることができる。例えば、一態様において、セルロースエステルは、アセチル置換度が1.0から2.0,例えば1.6から1.8のセルロースアセテートである。別の態様において、セルロースエステルは、アセチル置換度が0.1から2.1、およびプロピオニル置換度が0.5から2.5のセルロースアセテートプロピオネートである。別の態様において、セルロースエステルは、アセチル置換度が0.3から2.1、およびブチリル置換度が0.75から2.6のセルロースアセテートブチレートである。
本発明のコーティング組成物は、水不溶性の親水性コーティングの実質的に平滑で非多孔性の表面を与えることが更に必要である。これは、粗い、および/または欠陥のある表面上で生じる可能性があるバイオ汚損生物の機械的接着を最小化するために必要である。
更に、本発明に従い、コーティング組成物の平滑性は、任意の従来の方法を用いて測定できる。例えば、平均外殻粗さ(Average Hull Roughness)(AHR)を用いて本発明の組成物の平滑性を測定できる。典型的には、外殻粗さが増大した場合には、水を介して船を押すためにより大きな動力が必要である。よって、低いAHR値は、平滑および効率的な表面を反映する。AHRは、高さを通じた最低の平均最大ピークとして測定される。ある場合において、汚れ剥離組成物の性能は、AHRおよび波長の関数であることができる。例えば、より高いAHRおよびより短い波長は、より閉じた質感のコーティングを示すことができ、そしてより長い波長のより低いAHRは、より開いた質感のコーティングを示すことができる。よって、最も長い波長および最も低いAHRを与えるコーティングは、平滑な基材表面を示すことができる。このように、乾燥または硬化したコーティング組成物を有する基材は、本発明に従い、平均外殻粗さ500ミクロン以下,例えば200ミクロン以下、または150ミクロン以下、または100ミクロン以下、または更に50ミクロン以下を有することが予想できる。加えて、コートされた基材の表面平滑性はまた、表面平滑性の合理的な指標を与える原子間力顕微鏡等の特性化方法によって測定した場合の二乗平均平方根すなわちRMS粗さを用いて指標とすることができる。RMS粗さがより低い値であることはより平滑な表面を示す。
好適には、本発明に従って使用するために任意の有機溶媒が好適である。しかし、本明細書で説明する種類の溶媒系コーティングについては、コーティング表面の質は、コーティング組成物の1種または複数種の溶媒成分の選択に顕著に影響される。溶媒の蒸発速度は、コーティング組成物が流れる機会および量を有し、それにより実質的に平滑で非多孔性の水不溶性の親水性コーティングが得られるように十分に遅くなければならない。合理的な量の時間で、コートされた構造物の取扱いおよび/または供給を可能にするのに十分に、溶媒が迅速に蒸発することもまた重要である。一態様において、アルコール、エステル、ケトン、グリコールエーテル、またはグリコールエーテルエステルからなる群から選択される溶媒は特に有用である。典型的には、溶媒は、組成物の総質量基準で30質量%から85質量%の量で含まれることができる。
適切な蒸発速度を得るため、およびコーティング組成物のセルロースエステル成分に適切な溶解性を与えるために、コーティング組成物が、少なくとも1種の第1の溶媒(蒸発が遅い溶媒)と少なくとも1種の第2の溶媒(蒸発が速い溶媒)との混合物である溶媒を含むことが更なる態様である。1種または複数種の第1の溶媒は、環境圧力での沸点130℃から230℃によって特性化される。例示的な第1の溶媒としては、これらに限定するものではないが、2−エチルヘキサノール、ジアセトンアルコール、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、イソブチルイソブチレート、2−エチルヘキシルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。1種または複数種の第2の溶媒は、環境圧力での沸点60℃から130℃によって特性化される。例示的な第2の溶媒としては、これらに限定するものではないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、n−ブチルアセテート、t−ブチルアセテート、n−プロピルプロピオネート、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。一態様において、1種または複数種の第1の溶媒は、溶媒混合物の総質量基準で50質量%から90質量%の量で含まれることができる。更なる態様において、1種または複数種の第2の溶媒は、溶媒混合物の総質量基準で50質量%以下の量で含まれることができる。
典型的には、セルロースエステルは、多くの場合110℃超の高いガラス転移温度を有する。結果として、これらから作製された薄い膜またはコーティングは硬いものであることができ、そして多くの場合幾らか脆い。より激しい海洋用途において実用的な十分なたわみ性および強靭性を有する水不溶性の親水性コーティングを得るために、コーティング組成物がセルロースエステル用の少なくとも1種の可塑剤を含むことは本発明の更なる態様である。可塑剤は、参照により本明細書に組み入れられる“Handbook of Plasticizers,”Ed. Wypych,George,ChemTec Publishing(2004)に記載されている。本発明において有用な可塑剤は、水不溶性の親水性コーティングの表面への可塑剤の浸出が最小化されるようにセルロースエステルと親和性であるのがよい。これは、コーティングの予期される寿命に亘って水不溶性の親水性コーティングのたわみ性および結果として耐久性が維持されるためのみでなく、表面の親水性の性質が浸出した可塑剤の薄層によって落ちないために必要である。本発明において使用するために好適な可塑剤の例としては、これらに限定するものではないが、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、p−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、および他のホスフェート誘導体、ジイソブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、クエン酸を含む可塑剤(例えば、Citroflex(商標)可塑剤、Morfiexから入手可能)、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、スクロースアセテートイソブチレート、グルコースペンタプロピオネート、トリエチレングリコール−2−エチルヘキサノエート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリエチレングルタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリアルキルグリコシド、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールイソブチレート、ジイソブチレート、フタル酸共重合体、1,3−ブタンジオール、脂肪族エポキシドによって末端封鎖された1,4−ブタンジオール、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、エポキシ化大豆油、およびこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。一態様において、可塑剤は、組成物中のセルロースエステルの総質量基準で25質量%以下の量で含まれることができる。
本発明の水不溶性の親水性コーティングの耐久性および耐久特性を更に向上させるために、前記のコーティングが架橋してもよいことは更なる態様である。架橋剤は、好ましくは、コーティング組成物中に存在する部分的に加水分解されたセルロースエステルの骨格に沿って存在するヒドロキシル基との反応性を有することになる。一態様において、水不溶性の親水性コーティング用の架橋剤は、メラミン−ホルムアルデヒドレジン、ウレア−ホルムアルデヒドレジン、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドレジン、グリコウリル−ホルムアルデヒドレジン、およびポリイソシアネートの1種以上から選択される。好適な架橋剤の例としては、これらに限定するものではないが、ヘキサメトキシメチルメラミン(Cymel 303,Cytec Industries)、ブチル化メラミン−ホルムアルデヒドレジン(Cymel 1156,Cytec Industries)、メチル化/ブチル化メラミンホルムアルデヒドレジン(Cymel 324,Cytec Industries)、メチル化ウレア−ホルムアルデヒドレジン(Cymel U−60)、n−ブトキシメチルメチロールウレア(Cymel U−610,Cytec Industries)、メトキシメチルエトキシメチルベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドレジン(Cymel 1123,Cytec Industries)、ブチル化グリコウリル−ホルムアルデヒドレジン(Cymel 1170, Cytec Industries)、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジイソデシルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(ビウレットおよびトリマー等)、またはイソホロンジイソシアネートが挙げられる。
更なる態様において、本発明のコーティング組成物は、少なくとも1種の補助コーティングレジンを任意に含有できる。前記の補助コーティングレジンは、本発明の水不溶性の親水性コーティングに対してたわみ性、耐衝撃性、または化学的耐性等の特性を与えるために存在することになる。補助コーティングレジンは、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエーテルポリオール、またはポリアクリル酸の1種以上から選択される。殆どの補助コーティングレジンは、水不溶性の親水性コーティングのセルロースエステルと比べた場合に比較的疎水性であるため、汚損生物の有効な剥離を与えるために最終コーティングが十分に親水性であることを確保するために、コーティング配合物中に存在する補助コーティングレジンの量を最小化することが必要である。従って、一態様において、補助コーティングレジンは、組成物の総質量基準で30質量%未満含まれることができる。例えば、一態様において補助コーティングレジンは組成物の総質量基準で15質量%未満含まれることができる。
本発明の更なる側面として、本発明のコーティング組成物は、1種以上のコーティング添加剤を更に含むことができる。このような添加剤は、一般的に、組成物の総質量基準で0.1質量%から15質量%の範囲で存在する。このようなコーティング添加剤の例としては、これらに限定するものではないが、レベリング制御剤、レオロジー調整剤、および流れ制御剤,例えばシリコーンもしくはフルオロカーボン;増量剤;艶消し剤;顔料の湿潤剤および分散剤ならびに界面活性剤;紫外線(UV)吸収剤;UV光安定剤;着色顔料;着色剤;消泡剤および泡止め剤;沈降防止剤、垂れ防止剤および粘り剤;皮張り防止剤;色むら防止剤および色浮き防止剤;腐食防止剤;または増粘剤のうちの1種以上が挙げられる。
このような添加剤の具体的な例は、National Paint&Coatings Association,1500 Rhode Island Avenue,N.W.,Washington,D.C.20005によって発行されたRaw Materials Indexに見出すことができる。
艶消し剤の例としては、合成シリカ(Davison Chemical Division of W.R.Grace&Companyから、商標SYLOID(登録商標)で入手可能);ポリプロピレン(Hercules Inc.から商標HERCOFLAT(登録商標)で入手可能);合成シリケート(J. M Huber Corporationから商標ZEOLEXで入手可能)が挙げられる。
分散剤および界面活性剤の例としては、ビス(トリデシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスルホコハク酸ナトリウム、イソデシルスルホコハク酸ジナトリウム等が挙げられる。
粘度制御剤、懸濁制御剤、および流れ制御剤の例としては、ポリアミノアミドホスフェート、ポリアミンアミドの高分子量カルボン酸塩、および不飽和脂肪酸のアルキルアミン塩(全てBYK Chemie U.S.A.から商標ANTI TERRA(登録商標)で入手可能)が挙げられる。更なる例としては、ポリシロキサン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアミドワックス、ポリオレフィンワックス、またはポリエチレンオキサイドが挙げられる。
幾つかの独占的な泡止め剤は、例えば、Buckman Laboratories Incの商標BRUBREAKで、BYK Chemie,U.S.A.の商標BYK(登録商標)で、Henkel Corp./Coating Chemicalsの商標FOAMASTER(登録商標)およびNOPCO(登録商標)で、Drew Industrial Division of Ashland Chemical Companyの商標DREWPLUS(登録商標)で、Troy Chemical Corporationの商標TROYSOL(登録商標)およびTROYKYD(登録商標)で、およびUnion Carbide Corporationの商標SAG(登録商標)で、市販にて入手可能である。
一態様において、本発明のコーティング組成物は、少なくとも1種のUV吸収剤または少なくとも1種のUV光安定剤を更に含み、かつ海洋基材へのクリアコートとして適用される。
U.V.吸収剤およびU.V.光安定剤の例としては、置換ベンゾフェノン、置換ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン、およびヒンダードベンゾエート(American Cyanamide Companyから商標名Cyasorb UVで入手可能であり、そしてCiba Geigyから商標TINUVINで入手可能)、ならびにジエチル−3−アセチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−ホスホネート、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、またはレゾルシノールモノベンゾエートが挙げられる。
本発明において想定されるコーティング組成物において使用するために好適な顔料は、表面コーティングの当業者に周知な典型的な有機および無機の顔料であり、特にAmerican Association of Textile Chemists and Coloristsに関係するSociety of Dyers and Colouristsによって発行されたColour Index,3d Ed.,2d Rev.,1982に記載されるものである。例としては、以下に限定するものではないが:Cl Pigment White 6(二酸化チタン);Cl Pigment Red 101(弁柄);Cl Pigment Yellow 42,Cl Pigment Blue 15,15:1,15:2,15:3,15:4(銅フタロシアニン);Cl Pigment Red 49:1;またはCl Pigment Red 57:1が挙げられる。
本発明のコーティング組成物は、海洋環境にさらされることになる任意の基材に適用できる。本発明のコートされた基材を作製するために、セルロースエステルを含有する、配合されたコーティング組成物を基材に適用でき、そして風乾またはベークのいずれかをすることができる。基材は、例えば、木材;プラスチック;アルミニウムまたはスチール等の金属;ガラス;またはファイバーガラスであることができる。
一態様において、コートすべき基材は、金属、プラスチックまたはファイバーガラスからなる群から選択される。他の態様において、本発明のコーティング組成物は、予めコートされた基材に適用される。この態様において、好適に、基材に予め適用されたコーティングは、適切に作製された基材に直接適用されたプライマー、およびプライマーに適用されたベースコートまたはタイコートからなることができる。コーティング組成物の適用は、このようなコーティングの適用のための典型的な方法、例えばスプレー、ロール、ブラシまたはディップ等を用いて実現できる。
以下の用語は、本開示において別の記載がない限り、示された意味を有する。
「溶媒」は有機溶媒を意味する。
「有機溶媒」は、炭素および水素を含むがこれらに限定されない液体であって、1つの環境圧力での沸点が280℃以下の範囲の液体を意味する。
ポリマービヒクルに関して「溶解した」、配合されたコーティング組成物またはその成分は、単分子よりも大きい粒子が光散乱で検出可能である粒状形態では、溶解した物質が液体中に存在しないことを意味する。
「可溶」は、液体または固体が液体中に部分的または完全に溶解できることを意味する。
「親和性」は、液体が相互の溶解性を有することを意味する。
本発明の汚れ剥離コーティングとしての水不溶性の親水性セルロースエステルの潜在的な有効性を評価するためには、コーティングの親水性の指標を与えることが必要である。これは水性環境に暴露されるためである。これは、Hamilton(J.Colloid Inteface.Sci.1972,40,219−222)の水中オクタン接触角法を用いることによって実現される。コートされた基材を、コート側を下側に向けて水中に浸漬し、少なくとも48時間平衡にする。次いで固体表面の真下からオクタンの液滴を放出させる。水よりも低い密度により、オクタンは、コートされた表面の上部に浮いて界面を形成する。次いで、コーティング表面上のオクタン滴の接触角を測定する。より高い接触角は、より親水性の、すなわちオクタンよりも水とより相互作用するコーティング組成物を示す。いずれの理論にも拘束されないが、組成物がより親水性であると、コーティングの表面の水が選択的にバイオ汚れ接着剤で置き換えられることになる。セルロースエステル系の水不溶性親水性コーティングが水中オクタン接触角80度超を示すことは本発明の態様である。前記のコーティングが水中オクタン接触角100度超を示すことは本発明の更なる態様である。
この発明は、その好ましい態様の以下の例によって更に示すことができるが、これらの例が実例を示す目的のみで包含され、特記がない限り本発明の範囲の限定を意図しないことが理解されよう。
例1
コーティング組成物は、14.8グラムのセルロースジアセテート(Eastman CA 398−3,Eastman Chemical Companyより)を、ジアセトンアルコール(62.3グラム)、エチルアルコール(10.5グラム)およびアセトン(11.6グラム)からなる溶媒混合物で溶解させることによって調製した。セルロースジアセテートを完全に溶解させた後、0.8グラムの可塑剤(Cambridge Industries Resoflex R296)を溶液に添加した。
例2
コーティング組成物は、14.8グラムのセルロースジアセテート(Eastman CA 398-6,Eastman Chemical Companyより)を、ジアセトンアルコール(62.3グラム)、エチルアルコール(10.5グラム)、およびアセトン(11.6グラム)からなる溶媒混合物で溶解させることにより調製した。セルロースジアセテートを完全に溶解させた後、0.8グラムの可塑剤(Cambridge Industries Resoflex R296)を溶液に添加した。
例3
コーティング組成物は、14.8グラムのセルロースアセテートブチレート(Eastman CAB 551−0.2,Eastman Chemical Companyより)を、ジアセトンアルコール(62.3グラム)、エチルアルコール(10.5グラム)およびアセトン(11.6グラム)からなる溶媒混合物で溶解させることにより調製した。セルロースジアセテートを完全に溶解させた後、0.8グラムの可塑剤(Cambridge Industries Resoflex R296)を溶液に添加した。
例4
オープンモールド内で例1〜3のコーティング組成物をキャストし、環境温度で乾燥させた。セルロースエステル膜、およびゲルコートされたファイバーガラス対照の各々について、オクタン/水/コーティング接触角を、Hamiltonの予め説明した方法を用いて評価し、表1中に記録した。
Figure 2009535214
これらのデータは、基材表面へのバイオ汚損生物の接着を遅延させるようにセルロースエステルコーティングが十分に親水性であることを示唆する。
例5
例4に記載されるセルロースエステル膜は、アルミニウム裏板に機械的に接着させ、そしてWilmington,NCのTide’s MarinaでIntercoastal Waterway内に置いた。ゲルコートされたファイバーガラスパネルを対照として含めた。これらのパネルを浸したままにして、評価前に少なくとも6ヶ月そのままにした。パネルを、付着したフジツボの除去容易性について2つの方法:1)フジツボに適用される僅かな横向きの指圧、および2)コートされたパネルに適用される水の穏やかな流れ(居住場所の水ホースによるもの等)で評価した。ゲルコートされたファイバーガラス対照を、いずれの方法でも除去できないであろうフジツボで重く覆った。実際、除去は下地基材へのダメージを伴ってのみ実現できた。例1および2によるセルロースジアセテート膜と例3のセルロースアセテートブチレート膜との両者が有する藻類およびフジツボの汚れは最小限であった。接着したフジツボは、僅かな指圧で基材から容易に除去できた。藻類の成長は、穏やかな水圧で容易に除去された。セルロースジアセテート膜からのフジツボの除去は、幾らか容易であり、−バイオ汚損生物の付着力を最小化するための親水性表面の重要性を更に示唆する。
本発明を、好ましい態様を特に参照しながら詳細に説明したが、本発明の精神および範囲の範囲内で変更および改変が可能であることが理解されよう。具体的な用語が採用されるが、これらは一般的に説明の意義のみで使用され、そして特許請求の範囲に記載される発明の範囲の限定の目的ではない。

Claims (34)

  1. (a)セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルローストリブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースアセテートプロピオネート、カルボキシメチルセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートブチレートサクシネート、またはこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のセルロースエステル;および
    (b)アルコール、エステル、ケトン、グリコールエーテル、グリコールエーテルエステル、またはこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の有機溶媒
    を含むコーティング組成物を表面に適用すること、
    ならびに、前記コーティング組成物を硬化させて実質的に平滑かつ非多孔性の水不溶性親水性コーティングを与えることを含む、水中表面上の汚れを抑制する方法。
  2. 前記水不溶性親水性コーティングが、水中オクタン接触角80度超を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水不溶性親水性コーティングが、水中オクタン接触角100度超を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記セルロースエステルが、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルローストリブチレート、セルロースプロピオネート、セルローストリプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. セルロースエステルが、セルロースアセテート、セルロースアセテートフタレート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. セルロースエステルが、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. セルロースエステルが、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 1種または複数種のセルロースエステルが、組成物の総質量基準で10質量%から70質量%含まれる、請求項1に記載の方法。
  9. 1種または複数種のセルロースエステルが、組成物の総質量基準で15質量%から60質量%含まれる、請求項1に記載の方法。
  10. 1種または複数種のセルロースエステルが、組成物の総質量基準で20質量%から50質量%含まれる、請求項1に記載の方法。
  11. 1種または複数種の前記セルロースエステルのうち少なくとも1種が部分的に加水分解されている、請求項1に記載の方法。
  12. 前記溶媒が、少なくとも1種の第1の溶媒および少なくとも1種の第2の溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1の溶媒の沸点が130℃から230℃である、請求項12に記載の方法。
  14. 第1の溶媒が、2−エチルヘキサノール、ジアセトンアルコール、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、イソブチルイソブチレート、2−エチルヘキシルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのうち1種以上である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記第2の溶媒の沸点が60℃から130℃である、請求項12に記載の方法。
  16. 第2の溶媒が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、n−ブチルアセテート、t−ブチルアセテート、n−プロピルプロピオネート、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルのうち1種以上である、請求項12に記載の方法。
  17. 前記コーティング組成物が可塑剤を更に含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記可塑剤が、以下のジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、p−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、および他のホスフェート誘導体、ジイソブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、クエン酸を含む可塑剤、トリアセチン、トリプロピオニン、トリブチリン、スクロースアセテートイソブチレート、グルコースペンタプロピオネート、トリエチレングリコール−2−エチルヘキサノエート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリエチレングルタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリアルキルグリコシド、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールイソブチレート、ジイソブチレート、フタル酸共重合体、1,3−ブタンジオール、脂肪族エポキシドによって末端封鎖された1,4−ブタンジオール、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、またはエポキシ化大豆油のうち1種以上である、請求項17に記載の方法。
  19. 可塑剤が、組成物中のセルロースエステルの総質量基準で25質量%以下の量で含まれる、請求項17に記載の方法。
  20. 前記コーティング組成物が、前記セルロースエステルのうちの少なくとも1種との反応性を有する架橋剤を更に含む、請求項1に記載の方法。
  21. 前記架橋剤が、メラミン−ホルムアルデヒドレジン、ウレア−ホルムアルデヒドレジン、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドレジン、グリコルリル−ホルムアルデヒドレジン、またはポリイソシアネートのうちの1種以上から選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 前記架橋剤が、メラミン−ホルムアルデヒドレジン、ウレア−ホルムアルデヒドレジン、またはポリイソシアネートのうちの1種以上から選択される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記コーティング組成物が、少なくとも1種の補助コーティングレジンを更に含む、請求項1に記載の方法。
  24. 前記補助コーティングレジンが、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエーテルポリオール、またはポリアクリル酸のうちの1種以上である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記補助コーティングレジンが、組成物の総質量の30%未満含まれる、請求項23に記載の方法。
  26. 前記補助コーティングレジンが、組成物の総質量の15%未満含まれる、請求項23に記載の方法。
  27. 前記コーティング組成物を、木材、金属、プラスチックまたはファイバーガラスからなる群から選択される基材に適用する、請求項1に記載の方法。
  28. 前記基材が予めコートされている、請求項1に記載の方法。
  29. 前記予め適用されたコーティングが、少なくとも1種のプライマーおよび少なくとも1種のベースコートからなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記コーティング組成物をクリアコートとして適用する、請求項1に記載の方法。
  31. 前記コーティング組成物を、スプレー、ロール、ブラシ、またはディップをすることによって基材に適用する、請求項1に記載の方法。
  32. 前記コーティング組成物を、環境条件下または昇温下で硬化させる、請求項1に記載の方法。
  33. 組成物が、レベリング制御剤、レオロジー調整剤、および流れ制御剤;艶消し剤;顔料の湿潤剤および分散剤;界面活性剤;紫外線(UV)吸収剤;UV光安定剤;着色顔料;消泡剤および泡止め剤;沈降防止剤、垂れ防止剤および粘り剤;皮張り防止剤;色むら防止剤および色浮き防止剤;殺菌剤および防カビ剤;腐食防止剤;または増粘剤のうちの1種以上を更に含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
  34. 硬化したコーティング組成物を有する基材の平均外殻粗さが500ミクロン以下である、請求項1に記載のコーティング組成物。
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