JP2009532448A - 置換アデニンおよびそれらの使用 - Google Patents

置換アデニンおよびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)または式(II)の化合物:それらの中間体、および細菌感染の処置における式(I)または式(II)の化合物の使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
国際微生物学会は、抗細菌耐性の進化により、現在入手可能な抗細菌薬が無効な細菌菌株が出現しうると考えられる、という深刻な懸念を発表し続けている。概して、細菌病原体は、グラム陽性かまたはグラム陰性の病原体として分類することができる。グラム陽性およびグラム陰性双方の病原体に対して有効な活性を有する抗生物質化合物は、概して、広範な活性スペクトルを有すると考えられる。
グラム陽性病原体、例えば、ブドウ球菌、腸球菌、連鎖球菌およびミコバクテリアは、いったん定着すると、処置することも難しいし、病院環境から根絶することも難しい耐性菌株を発生させるため、特に重要である。このような菌株の例は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)および多剤耐性エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)である。このような耐性グラム陽性病原体の処置への最後の手段の好ましい臨床的に有効な抗生物質は、バンコマイシンである。バンコマイシンは、糖ペプチドであり、腎毒性を含めたいろいろな毒性に関連している。更に、そして最も重要なことに、バンコマイシンおよび他の糖ペプチドへの抗細菌耐性も現れている。この耐性は一定速度で増加していて、これら物質を、グラム陽性病原体の処置においてあまり有効でなくしている。更に、H.インフルエンザ(H. influenzae)およびM.カタラリス(M. catarrhalis)を含めたグラム陰性菌株によって引き起こされる上部気道感染の処置に用いられるβ−ラクタム、キノロンおよびマクロライドなどの物質への耐性が増加している。結果として、広まった多剤耐性微生物の脅威を克服するために、新しい抗細菌薬、具体的には、新規な作用機構を有するか、および/または新しい薬作用発生群(pharmacophoric groups)を含有するものを開発することが継続して要求されている。
デオキシリボ核酸(DNA)リガーゼは、二本鎖DNA中の隣接した3’−OHと5’−リン酸末端との間の一本鎖切断部におけるホスホジエステル連結の形成を触媒する(Lehman 1974. Science 186: 790-797)。この活性は、DNA複製において不可欠な役割を果たしているが、そこでそれは、岡崎フラグメントを連結する。DNAリガーゼは、更に、損傷したDNAの修復においておよび組換えにおいて、ある役割を果たしている(Wilkinson 2001. Molecular Microbiology 40: 1241-1248)。大腸菌(Escherichia coli)のDNAリガーゼ遺伝子(ligA)の条件致死突然変異を記載している初期の報告は、この酵素の不可欠性を支持した(Dermody et al. 1979. Journal of Bacteriology 139: 701-704)。この後、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、枯草菌(Bacillus subtilis)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のDNAリガーゼ温度感受性突然変異体またはノックアウト突然変異体の単離および特性決定が行われた(Park et al. 1989. Journal of Bacteriology 171: 2173-2180, Kaczmarek et al. 2001. Journal of Bacteriology 183: 3016-3024, Petit and Ehrlich. 2000. Nucleic Acids Research 28: 4642-4648)。全ての種において、DNAリガーゼは不可欠であることが分かった。
DNAリガーゼファミリーは、二つのクラス、すなわち、アデニル化にATPを必要とするもの(真核細胞、ウイルスおよびバクテリオファージ)、およびアデニル化にNADを必要とするもの(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に分けることができるが、それには、全ての既知の細菌DNAリガーゼが含まれる(Wilkinson 2001,上記)。真核生物、バクテリオファージおよびウイルスのDNAリガーゼは、酵素の中心補因子結合コア内に位置する保存KXDGモチーフは別として、原核生物由来のDNAリガーゼと配列相同性をほとんど示さない。アミノ酸配列の比較は、NAD依存性リガーゼが、ATP依存性DNAリガーゼとは系統発生的に無関係であるということを明らかに示している。細菌のDNAリガーゼと高等生物のそれらとの間の類似性の明らかな欠如は、細菌DNAリガーゼが、新しい抗細菌薬を開発するための良好な標的であるということを示唆している。
2003年に、Brotz-Oesterhelt et al.(Journal of Biological Chemistry 278:39435-39442)は、作用様式が確かめられた細菌DNAリガーゼ阻害剤の選択的に強力なクラスの最初の例としてピリドクロマノン(pyridochromanones)を報告した。この出版物は、抗細菌性標的としてのLigAの原理証明確認を示した。
結果として、LigAを阻害する、したがって、抗細菌薬として有用である化合物が要求される。
これらおよび他の要求は、式I
Figure 2009532448
[式中、Xは、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
Rは、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルより選択され、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
で表される化合物;但し、その化合物は、8−アミノ−2−メトキシアデノシンではない、またはその薬学的に許容しうる塩に関する本発明によって満たされる。
別の態様において、本発明は、式II
Figure 2009532448
[式中、Xは、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
Rは、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルより選択され、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
で表される化合物;但し、その化合物は、8−アミノ−2−メトキシアデノシンではない、またはその薬学的に許容しうる塩に関する。
本発明は、更に、次のような式Iまたは式IIで表される遊離形または塩形、例えば、薬学的に許容しうる塩形の化合物を提供する。
1.1 Rが、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルから成る群より選択され、ここにおいて、Rは、1以上のR’で置換されていてよい式Iまたは式IIの化合物。
1.2 Rが、C3−8カルボシクリルである式I、式IIまたは1.1の化合物。
1.3 Rが、シクロペンチルである式Iまたは式IIの化合物。
1.4 Rが、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノから成る群より選択され、ここにおいて、Rは、1以上のR’で置換されていてよい式I、式II、または1.1〜1.3のいずれかの化合物。
1.5 Rが、ヒドロキシメチルである式I、式II、または1.1〜1.4のいずれかの化合物。
1.6 Rが、水素である式I、式II、または1.1〜1.4のいずれかの化合物。
1.7 Xが、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHから成る群より選択され;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級である、式I、式II、または1.1〜1.6のいずれかの化合物。
1.8 Xが、水素、ハロおよびNRから成る群より選択され;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級である、式I、式II、または1.1〜1.7のいずれかの化合物。
1.9 Xが、ブロモ、アミノ、アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ)、置換されていてよいフェニルメチルアミノ(例えば、フェニルメチルアミノまたは4−メトキシフェニルメチルアミノ)である式I、式II、または1.1〜1.8のいずれかの化合物。
1.10 Xが、水素である式I、式II、または1.1〜1.9のいずれかの化合物。
1.11 RおよびR1’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR1’は、1以上のR’で置換されていてよい式I、式II、または1.1〜1.10のいずれかの化合物。
1.12 RおよびR1’が、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルケニルから成る群より選択される式I、式II、または1.1〜1.11のいずれかの化合物。
1.13 RまたはR1’の一方が、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチルまたはエテニルから成る群より選択される式I、式II、または1.1〜1.12のいずれかの化合物。
1.14 RまたはR1’の一方が、ヒドロキシである式I、式II、または1.1〜1.13のいずれかの化合物。
1.15 RまたはR1’の一方が、ヒドロキシであり、そして他方が水素である式I、式II、または1.1〜1.14のいずれかの化合物。
1.16 RまたはR1’の一方が、ヒドロキシであり、そしてこのヒドロキシ基は、Rに対しcisである式I、式II、または1.1〜1.14のいずれかの化合物。
1.17 Rがヒドロキシであり、このヒドロキシ基は、Rに対してcisであり、そしてR1’が水素であり、ここにおいて、この水素基は、Rに対してtransである式I、式II、または1.1〜1.14のいずれかの化合物。
1.18 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシ基は、Rに対してtransであり、そしてR1’がヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このヒドロキシメチル基は、Rに対してcisである式I、式II、または1.1〜1.14の化合物。
1.19 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシ基は、Rに対してtransであり、そしてR1’がエテニルであり、ここにおいて、このエテニル基は、Rに対してcisである式I、式II、または1.1〜1.14のいずれかの化合物。
1.20 RおよびR2’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、シアノアルキル(例えば、アセトニトリル)、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR2’は、1以上のR’で置換されていてよい式I、式II、または1.1〜1.19のいずれかの化合物。
1.21 RおよびR2’が、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、エチルおよびエテニルから成る群より選択される式I、式II、または1.1〜1.20のいずれかの化合物。
1.22 RまたはR2’の一方が、ヒドロキシである式I、式II、または1.1〜1.21のいずれかの化合物。
1.23 RまたはR2’の一方が、ヒドロキシであり、そして他方が、水素である式I、式II、または1.1〜1.21のいずれかの化合物。
1.24 RまたはR1’の一方、およびRまたはR2’の一方が、cis−またはtrans−ジオールである式I、式II、または1.1〜1.22のいずれかの化合物。
1.25 RまたはR1’の一方、およびRまたはR2’の一方が、cis−ジオールであり、そしてこのcis−ジオールは、Rに対してcisである式I、式II、または1.1〜1.22のいずれかの化合物。
1.26 Rと、RまたはR2’の一方が、cis−ジオールであり、ここにおいて、このcis−ジオールは、Rに対してcisであり、そしてR1’が、水素またはトリフルオロメチルであり、ここにおいて、この水素またはトリフルオロメチルは、Rに対してtransである式I、式II、または1.1〜1.25のいずれかの化合物。
1.27 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシは、Rに対してtransであり、そしてR1’が、エチル、エテニルまたはヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このエチル、エテニルまたはヒドロキシメチルは、Rに対してcisである式I、式II、または1.1〜1.25のいずれかの化合物。
1.28 RおよびR3’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、シアノアルキル(例えば、アセトニトリル)、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR3’は、1以上のR’で置換されていてよい式I、式II、または1.1〜1.27のいずれかの化合物。
1.29 RおよびR3’が、独立して、水素、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、アルコキシ(例えば、メトキシ)およびハロC1−6アルキルから成る群より選択される式I、式II、または1.1〜1.28のいずれかの化合物。
1.30 RおよびR3’が、独立して、水素、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、ヨードメチルまたはフルオロメチルである式I、式II、または1.1〜1.29のいずれかの化合物。
1.31 RおよびR3’双方が、ヒドロキシメチルである式I、式II、または1.1〜1.30のいずれかの化合物。
1.32 RおよびR3’双方が、フルオロメチルである式I、式II、または1.1〜1.30のいずれかの化合物。
1.33 Rが、ヨードメチルであり、そしてR3’が、メトキシである式I、式II、または1.1〜1.30のいずれかの化合物。
1.34 RまたはR3’の一方が、ヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このヒドロキシメチル基は、Rに対してtransである式I、式II、または1.1〜1.30のいずれかの化合物。
1.35 RまたはR3’の一方が、メチルであり、そしてこのメチル基は、Rに対してtransである式I、式II、または1.1〜1.30のいずれかの化合物。
1.36 次:
Figure 2009532448
Figure 2009532448
のいずれかより選択される式I、式II、または1.1〜1.35のいずれかの化合物。
一つの態様において、したがって、式Iまたは式IIの化合物は、好ましくは、遊離形または塩形の次のものである。
Figure 2009532448
例えば、一つの態様において、式Iまたは式IIの化合物は、遊離形または塩形の次のものである。
Figure 2009532448
別の態様において、式IIの化合物は、(2R,3S,4R,5R)−2−(6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル)−5−メチル−3−ビニルテトラヒドロフラン−3,4−ジオールではない。
更にもう一つの態様において、式Iの化合物は、(2R,3S,4R,5R)−2−(6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル)−5−メチル−3−ビニルテトラヒドロフラン−3,4−ジオールまたは2−(シクロペンチルオキシ)−9−(3,3−ジクロロテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミンではない。
別の態様において、遊離形または塩形の式Iまたは式IIの化合物には、式IA
Figure 2009532448
(式中、XおよびRは、式Iに定義の通りである)
で表される遊離形または塩形の化合物が含まれない。
更にもう一つの態様において、本発明は、
Rが、C3−8カルボシクリルであり;
Xが、水素、ハロまたはNRより選択され、但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
、R1’、R、R2’、RおよびR3’が、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルまたはC2−6アルケニルより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
が、水素またはC1−6アルキルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
およびRが、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
R’が、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;そして
R”が、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである、
式Iまたは式IIで表される遊離形または塩形の化合物を提供する。
もう一つの態様において、本発明は、
Rが、シクロペンチルであり;
Xが、水素、ハロまたはNRより選択され、但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
、R1’、R、R2’、RおよびR3’が、各々独立して、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルまたはC2−6アルケニルより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
が、水素またはC1−6アルキルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
およびRが、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
R’が、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;そして
R”が、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである、
式Iで表される遊離形または塩形の化合物を提供する。
別の態様において、本発明は、例えば、式Iまたは式IIの化合物の製造のための中間体として有用な式A
Figure 2009532448
[式中、Xは、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
Yは、脱離基、例えば、ハロまたはSOアルキル(例えば、SOMe)であり;
pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
で表される、遊離形または塩形の化合物を提供する。
本発明は、更に、次のような式Aで表される遊離形または塩形の化合物を提供する。
2.1 Rが、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルから成る群より選択され、ここにおいて、Rは、1以上のR’で置換されていてよい式Aの化合物。
2.2 Rが、C3−8カルボシクリルである式Aまたは2.1の化合物。
2.3 Rが、シクロペンチルである式Aまたは2.1または2.2の化合物。
2.4 Rが、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノから成る群より選択され、ここにおいて、Rは、1以上のR’で置換されていてよい式Aまたは2.1〜2.3のいずれかの化合物。
2.5 Rが、ヒドロキシメチルである式Aまたは2.1〜2.4のいずれかの化合物。
2.6 Rが、水素である式Aまたは2.1〜2.4のいずれかの化合物。
2.7 Xが、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHから成る群より選択され;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級である、式Aまたは2.1〜2.6のいずれかの化合物。
2.8 Xが、ハロおよびNRから成る群より選択され、但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級である、式Aまたは2.1〜2.7のいずれかの化合物。
2.9 Xが、ブロモ、アミノ、アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ)、置換されていてよいフェニルメチルアミノ(例えば、フェニルメチルアミノまたは4−メトキシフェニルメチルアミノ)である式Aまたは2.1〜2.8のいずれかの化合物。
2.10 Xが、ブロモである式Aまたは2.1〜2.9のいずれかの化合物。
2.11 Yが、ハロまたはSOアルキルである式Aまたは2.1〜2.10のいずれかの化合物。
2.12 Yが、クロロ、ブロモ、ヨードまたはSOメチルである式Aまたは2.1〜2.11のいずれかの化合物。
2.13 Yが、クロロである式Aまたは2.1〜2.12のいずれかの化合物。
2.14 RおよびR1’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR1’は、1以上のR’で置換されていてよい式Aまたは2.1〜2.13のいずれかの化合物。
2.15 RおよびR1’が、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアルケニルから成る群より選択される式Aまたは2.1〜2.14のいずれかの化合物。
2.16 RまたはR1’の一方が、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチルまたはエテニルである式Aまたは2.1〜2.15のいずれかの化合物。
2.17 RまたはR1’の一方が、ヒドロキシである式Aまたは2.1〜2.16のいずれかの化合物。
2.18 RまたはR1’の一方が、ヒドロキシであり、そしてこのヒドロキシ基は、Rに対してcisである式Aまたは2.1〜2.17のいずれかの化合物。
2.19 Rがヒドロキシであり、このヒドロキシ基は、Rに対してcisであり、そしてR1’が水素であり、ここにおいて、この水素基は、Rに対してtransである式Aまたは2.1〜2.18のいずれかの化合物。
2.20 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシ基は、Rに対してtransであり、そしてR1’がヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このヒドロキシメチル基は、Rに対してcisである式Aまたは2.1〜2.17のいずれかの化合物。
2.21 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシ基は、Rに対してtransであり、そしてR1’がエテニルであり、ここにおいて、このエテニル基は、Rに対してcisである式Aまたは2.1〜2.17のいずれかの化合物。
2.22 RおよびR2’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、シアノアルキル(例えば、アセトニトリル)、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR2’は、1以上のR’で置換されていてよい式Aまたは2.1〜2.21のいずれかの化合物。
2.23 RおよびR2’が、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、エチルおよびエテニルから成る群より選択される式Aまたは2.1〜2.22のいずれかの化合物。
2.24 RまたはR2’の一方が、ヒドロキシである式Aまたは2.1〜2.23のいずれかの化合物。
2.25 RまたはR1’の一方およびRまたはR2’の一方が、cis−またはtrans−ジオールである式Aまたは2.1〜2.24のいずれかの化合物。
2.26 RまたはR1’の一方およびRまたはR2’の一方が、cis−ジオールであり、そしてこのcis−ジオールは、Rに対してcisである式Aまたは2.1〜2.19または2.22〜2.25のいずれかの化合物。
2.27 Rと、RまたはR2’の一方が、cis−ジオールであり、ここにおいて、このcis−ジオールは、Rに対してcisであり、そしてR1’が、水素またはトリフルオロメチルであり、ここにおいて、この水素またはトリフルオロメチルは、Rに対してtransである式Aまたは2.1〜2.19または2.22〜2.26のいずれかの化合物。
2.28 Rがヒドロキシであり、ここにおいて、このヒドロキシは、Rに対してtransであり、そしてR1’が、エチル、エテニルまたはヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このエチル、エテニルまたはヒドロキシメチルは、Rに対してcisである式Aまたは2.1〜2.2.17または2.20〜2.25または2.27のいずれかの化合物。
2.29 RおよびR3’が、独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、シアノアルキル(例えば、アセトニトリル)、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−ORおよびNRから成る群より選択され、ここにおいて、RおよびR3’は、1以上のR’で置換されていてよい式Aまたは2.1〜2.28のいずれかの化合物。
2.30 RおよびR3’が、独立して、水素、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、アルコキシ(例えば、メトキシ)およびハロC1−6アルキルから成る群より選択される式Aまたは2.1〜2.29のいずれかの化合物。
2.31 RおよびR3’が、独立して、水素、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、ヨードメチルまたはフルオロメチルである式Aまたは2.1〜2.30のいずれかの化合物。
2.32 RおよびR3’双方が、ヒドロキシメチルである式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.33 RおよびR3’双方が、フルオロメチルである式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.34 Rが、ヨードメチルであり、そしてR3’が、メトキシである式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.35 RまたはR3’の一方が、ヒドロキシメチルであり、ここにおいて、このヒドロキシメチル基は、Rに対してtransである式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.36 RまたはR3’の一方が、ヒドロキシメチルであり、そして他方が水素である式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.37 RまたはR3’が、メチルであり、そしてこのメチル基は、Rに対してtransである式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
2.38 RまたはR3’の一方が、メチルであり、そして他方が水素である式Aまたは2.1〜2.31のいずれかの化合物。
一つの態様において、したがって、式Aの化合物は、遊離形または塩形の
Figure 2009532448
である。
別の態様において、本発明は、式Iまたは式IIで表される、例えば、式1.1〜1.36のいずれかで表される化合物を製造する方法であって、式Aで表される、例えば、式2.1〜2.38のいずれかに該当する化合物と、式R−OH(式中、Rは、式Iまたは1.1〜1.36のいずれかに関して本明細書中に記載の通りである)で表される化合物とを反応させ;そして式Iまたは式IIの化合物を回収することを含む方法を提供する。
本発明は、更に、抗細菌作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物で抗細菌作用を生じる方法であって、この動物に、有効量の式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を遊離形または薬学的に許容しうる塩形で投与することを含む方法を提供する。
本発明は、更に、細菌DNAリガーゼの阻害の処置を必要としているヒトなどの温血動物で細菌DNAリガーゼの阻害の方法であって、この動物に、有効量の式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を遊離形または薬学的に許容しうる塩形で投与することを含む方法を提供する。
本発明は、更に、細菌感染の処置を必要としているヒトなどの温血動物で細菌感染を処置する方法であって、この動物に、有効量の式I、式II、または1.1〜1.36のいずれかの化合物を遊離形または薬学的に許容しうる塩形で投与することを含む方法を提供する。
本発明は、更に、薬剤として用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を提供する。
本発明は、更に、温血動物での抗細菌作用の生成に用いるための薬剤の製造における、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物の使用を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での細菌DNAリガーゼの阻害に用いるための薬剤の製造における、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物の使用を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での細菌感染の処置に用いるための薬剤の製造における、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物の使用を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での抗細菌作用の生成に用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での細菌DNAリガーゼの阻害に用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での細菌感染の処置に用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を提供する。
本発明は、更に、医薬製剤であって、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物、および薬学的に許容しうる希釈剤または担体を含む医薬製剤を提供する。
本発明は、更に、ヒトなどの温血動物での抗細菌作用の生成に用いるための医薬組成物であって、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、式I、式IIまたは1.1〜1.36のいずれかの化合物を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
発明の詳細な説明
本明細書中に示される定義は、特に断らない限り、本出願を通して用いられる用語を明らかにするためのものである。「本明細書中」という用語は、本出願全体を意味する。
「第四級」という用語は、4個の非水素原子が結合している炭素を意味するので、「X」の定義中、「但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級である」という句は、XがHである場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dの少なくとも一つは、それに結合した4個の水素以外の原子を有するということを要求している。
「カルボシクリル」という用語は、飽和、部分飽和および不飽和の単環式、二環式または多環式炭素環を意味する。これらには、縮合したまたは架橋した二環式または多環式系が含まれてよい。カルボシクリルは、それらの環構造中に3〜12個の炭素原子を有する、すなわち、C3−12カルボシクリルであってよく、具体的な態様において、環構造中に3〜7個の炭素原子を有する単環式環、または7〜10個の炭素原子を有する二環式環である。適するカルボシクリルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニル、インダニル、フェニルおよびナフチルが含まれる。
「炭化水素」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、炭素および水素原子のみを含み且つ12個までの炭素原子を含有するいずれかの構造を意味する。
本明細書中、単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられるアルキルという用語には、一価の直鎖および分岐状鎖双方の炭化水素基が含まれるが、プロピルなどの個々のアルキル基の意味は、直鎖型のみを特定している。類似の慣例が、他の包括的用語に当てはまる。特に断らない限り、アルキルという用語は、1〜12個の炭素原子、別の態様において、1〜10個の炭素原子、更にもう一つの態様において、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基を意味する。
「アルケニル」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有する一価の直鎖または分岐状鎖炭化水素基であって、特に断らない限り、少なくとも2〜12個までの炭素原子、別の態様において、2〜10個の炭素原子、更にもう一つの態様において、2〜6個の炭素原子を含むものを意味する。
「アルキニル」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を有する一価の直鎖または分岐状鎖炭化水素基であって、特に断らない限り、少なくとも2〜12個までの炭素原子、別の態様において、2〜10個の炭素原子、更にもう一つの態様において、2〜6個の炭素原子を含むものを意味する。
本明細書中、アルケニルおよびシクロアルケニルという用語は、位置異性体および幾何異性体を全て包含する。
「シクロアルキル」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、一価の環を含有する炭化水素基であって、特に断らない限り、少なくとも3〜12個までの炭素原子、別の態様において、3〜10個までの炭素原子を含むものを意味し、単環式、更には、二環式および多環式の環系を包含する。シクロアルキル環が、二つ以上の環を含有する場合、それら環は、縮合していてよいしまたは未縮合であってよい。縮合環は、概して、その間に2個の原子を共有している少なくとも二つの環を意味する。スピロ環は、概して、その間に1個の原子を共有している少なくとも二つの環を意味する。適する例には、C−C10シクロアルキル環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチル基、アダマンタニル、ノルボルニル、デカヒドロナフチル、オクタヒドロ−1H−インデニル、スピロ[2.2]ペンタニルおよびビシクロ[3.1.0]ヘキサニルが含まれる。
「シクロアルケニル」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有する、そして特に断らない限り、少なくとも3〜12個までの炭素原子、別の態様において、3〜10個までの炭素原子を含む一価の環を含有する炭化水素基を意味する。適する例には、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが含まれる。
「アリール」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、芳香族特性(例えば、4n+2個の非局在電子)を有する1以上の多価不飽和炭素環を有し、且つ5〜14個までの炭素原子を含む炭化水素基であって、その芳香環の炭素上に位置している基を意味する。適するアリール基の例には、フェニル、ナフチルおよびインダニルが含まれる。
「アルコキシ」という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、一般式−O−R(式中、−Rは、置換されていてよい炭化水素基より選択される)で表される基を意味する。代表的なアルコキシには、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシおよびプロパルギルオキシが含まれる。
「ヘテロシクリル基」または「ヘテロシクリル」(双方とも、本明細書中において「ヘテロシクリル」と称する)という単独でまたは接尾辞または接頭辞として用いられる用語は、環を含有する構造または分子であって、その環構造の一部分として、N、OおよびSより独立して選択される1以上の多価ヘテロ原子を有する、そして特に断らない限り、一つまたは複数のその環中に少なくとも3〜14個までの原子、または環中に3〜10個の原子、または環中に3〜6個の原子を包含するものを意味する。ヘテロシクリル基は、飽和または不飽和であって、1以上の二重結合を含有してよく、しかもヘテロシクリル基は、二つ以上の環を含有してよい。ヘテロシクリルが二つ以上の環を含有する場合、それら環は、縮合していてよいしまたは未縮合であってよい。縮合環は、概して、その間に2個の原子を共有している少なくとも二つの環を意味する。ヘテロシクリル基には、更に、芳香族特性を有するものが含まれる。適するヘテロシクリルの例には、インダゾール、ピロリドニル、ジチアジニル、ピロリル、インドリル、ピペリドニル、カルバゾリル、キノリジニル、チアジアジニル、アクリジニル、アゼパン、アゼチジン、アジリジン、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラン、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサゾリル、ベンズチオフェン、ベンズチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンズチアゾール、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダザロニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、フリル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル、フラニル、フラザニル、ホモピペリジニル、イミダゾール、イミダゾリジン、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ケト、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシラン、オキサゾリジニルペリミジニル、オキセタニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジン、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プリニル、ピラニル、ピロリジン、ピロリン、ピロリジン、ピロリジン−2−オニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、N−オキシドピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピリジン、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、チオファン、チオテトラヒドロキノリニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、チイラン、トリアジニル、トリアゾリルおよびキサンテニルが含まれるが、これに制限されるわけではない。更に、ヘテロシクリルは、本明細書中の前に示されるように炭素上で置換されていてもよいということは理解されるはずである。最後に、ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その部分の窒素は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、C(O)R、S(O)1−6アルキル、−C(O)NRより選択される基で置換されていてもよく、ここにおいて、可変部分は、本明細書中の前に定義の通りである。
「ハロ」には、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。
本明細書中で用いられる「置換されていてよい」という用語は、置換が任意であり、したがって、示された置換基は未置換であることが可能であるということを意味する。置換が望まれる場合、このような置換は、示された置換基上のかなり多数の水素が、指示された基からの選択肢で置き換えられるということを意味するが、但し、具体的な置換基上の原子の通常の原子価を超過しないし、しかもその置換が安定な化合物を生じるという条件付きである。例えば、ある置換基がケト(すなわち、=O)である場合、その原子上の2個の水素が置き換えられる。環状置換基、例えば、シクロアルキルおよびアリールの場合、2個の水素は、第二の環を形成するように置き換えられて、部分または完全飽和、不飽和または芳香族であってよい全体縮合環系またはスピロ環系を生じることができる。適する置換基には、アルキルアミド、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド;アルキル;アルキルヒドロキシ;アルケニル;アルケニルオキシ;アルキニル;アルコキシ;ハロ;ハロアルキル;ヒドロキシ;シクロアルキル;アルキルシクロアルキル;アシル;アリール;アシルオキシ;アミノ;アミド;カルボキシ;カルボキシ誘導体、例えば、−CONH、−COH、−COアルキル、−COアリール、−COシクロアルキル、−COシクロアルケニル、−COヘテロシクリル;置換−NH;アリールオキシ;ニトロ;シアノ;アジド、ヘテロシクリル;チオール;イミン;スルホン酸;スルフェート;スルホニル;スルフィニル;スルファニル;スルファモイル;チオエステル;チオエーテル;酸ハロゲン化物;無水物;オキシム、すなわち、=N−OH;ヒドラジン;カルバメート;または得られた化合物が安定であり且つ細菌DNAリガーゼ阻害活性を示すという条件付きのいずれか他の可変官能基が含まれる。これら任意の置換基は、それら自体、得られた化合物が安定であり且つ細菌DNAリガーゼ阻害作用を示すのであれば、更に置換されていてよい。
具体的な置換基が「置換され」ていると指示されている場合、その置換基は、得られた化合物が安定であり且つ細菌DNAリガーゼ阻害作用を示すという条件付きで、上に挙げられた任意の置換基のいずれかで置換することができる。更に、置換基および/または可変部分の組合せは、このような組合せが安定な化合物を生じる場合にのみ許されるということは理解されるはずである。最後に、いずれかの可変部分が、ある化合物についていずれかの式中に2回以上存在する場合、各々の場合のその定義は、他のどの場合のその定義とも無関係である。
およびR、RおよびRが、それらが結合している炭素と一緒になって、3〜6個の原子を含有する置換されていてよい環式環を形成する場合、その環式環は、炭素環式環または複素環式環でありうる。適する置換されていてよい炭素環式環および複素環式環には、環状エーテル、例えば、エポキシド、オキセタニル、ジオキサニル、例えば、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサニル;シクロアルキル環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル、シクロヘキサノニル環;ヘテロシクリル環、例えば、アゼチジニル、オキサゾリドニル環、オキサチオラニル環、オキサジノニル環、ピラノニル環、ピペリジノニル、テトラヒドロチオフェニル環、ピロリジニル環、ジオキソラニル環、ジオキサノニル環、トリアゾリル環、テトラゾリル環、モルホリニル環、1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシジル環およびピペリジニル環が含まれる。
「cis」および「trans」という用語は、当該技術分野において周知であるが、概して、二重結合または環状化合物上の二つの置換基の相対配向を意味する。本発明の化合物に当てはまるように、それらは、テトラヒドロフラン環上で互いに相対するR、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’の配向を意味する。したがって、「cis」は、環の平面の同じ側(例えば、環の平面より双方とも上または双方とも下)にある二つの置換基を意味し、「trans」は、環の平面の異なった側(例えば、環の平面より一方が上および一方が下)にある二つの置換基を意味する。例えば、RおよびR1’は、特定の配向を示されていないので、「ここにおいて、RまたはR1’の一方が、ヒドロキシであり、そしてこのヒドロキシ基は、Rに対してcisである」という句は、b−炭素上のヒドロキシ基が、a−炭素上にあるRと同じ側の環平面上にある化合物を意味する。同様に、「ここにおいて、RまたはR1’の一方およびRまたはR2’のもう一方が、cis−またはtrans−ジオールである」は、b−炭素上のヒドロキシ基が、c−炭素上のヒドロキシ基と同じ側の環平面上にある化合物(すなわち、cis−ジオール)またはb−炭素上のヒドロキシ基が、c−炭素上のヒドロキシ基とは異なった側の環平面上にある化合物(すなわち、trans−ジオール)を意味する。したがって、cis−またはtrans−ジオールは、単に例として下に示すことができる。
Figure 2009532448
更に、「ここにおいて、RまたはR3’の一方が、メチルであり、そしてこのメチル基は、Rに対してtransである」という句は、単に例として下に示されるように、
Figure 2009532448
(式中、RまたはR3’は、メチルである)
d−炭素上のメチル基が、a−炭素上にあるRと異なった側の環平面上にある化合物を意味する。
「薬学的に許容しうる」は、本明細書中において、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー性応答、または適度な受益/危険比率に相応した他の問題または合併症を伴うことなく、ヒトおよび動物の組織と接触して用いるのに適しているそれら化合物、物質、組成物および/または剤形を意味するのに用いられる。
「塩基」という用語は、本明細書中において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、セシウムまたはバリウム)の水素化物(例えば、水素化ナトリウムまたはカリウム);アルコキシド(例えば、ナトリウム、カリウムまたはリチウムt−ブトキシド);または炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩または水酸化物などの有機塩基または無機塩基を意味する。有機塩基の例には、中性または陰イオン性アミン塩基が含まれる。
前述の式Iおよび式IIの化合物は、安定な酸性塩または塩基性塩を形成することができるが、このような場合、塩としての化合物の投与が適当でありうるし、しかも薬学的に許容しうる塩は、当該技術分野において周知の慣用法によって製造することができる。
適する薬学的に許容しうる塩には、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トシラート、α−グリセロリン酸塩 フマル酸塩、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩および臭化水素酸塩などの酸付加塩が含まれる。更に適するのは、リン酸および硫酸で形成される塩である。別の側面において、適する塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグネシウム;有機アミン塩、例えば、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N−メチルD−グルカミン、およびリシンなどのアミノ酸などの塩基塩である。荷電官能基の数および陽イオンまたは陰イオンの原子価に依存して、二つ以上の陽イオンまたは陰イオンが存在してよい。
しかしながら、製造中の塩の単離を容易にするために、選択された溶媒中への可溶性がより小さい塩は、薬学的に許容しうるにせよ否にせよ、好適でありうる。
本発明の範囲内で、式Iの化合物またはその塩は、互変異性の現象を示すことがありうるということ、および本明細書中の図式は、可能性のある互変異性体の一つだけを示すことができるということは理解されるはずである。本発明が、細菌DNAリガーゼを阻害する全ての互変異性体を包含し、図式中に利用されたいずれか一つの互変異性体にのみ制限されるものではないということは理解されるはずである。
式Iに具体的に示された不斉炭素原子に加えて、本発明の化合物は、追加の不斉置換された炭素および/または硫黄原子を含有することがありうるし、したがって、光学活性体およびラセミ体で存在しうるし且つ単離されうるということは、当業者に理解されるであろう。若干の化合物は、多形を示すことがありうる。本発明が、細菌DNAリガーゼの阻害に有用な性質を有するラセミ体、光学活性体、多形体または立体異性体、またはそれらの混合物をいずれも包含するということは理解されるはずであり、光学活性体を(例えば、再結晶法によるラセミ体の分割によって、光学活性な出発物質からの合成によって、キラル合成によって、酵素的分割によって、生物変換によって、またはキラル固定相を用いたクロマトグラフィー分離によって)製造する方法、および以下に記載の標準試験によって細菌DNAリガーゼの阻害効力を決定する方法は、当該技術分野において周知である。
本発明の化合物の光学活性体が必要とされる場合、それは、上に具体的に示されたように、または(例えば、適する反応工程の不斉誘導によって形成される)光学活性な出発物質を用いること以外は、ラセミ化合物についての上の手順の一つを行うことによって、または標準法を用いた化合物または中間体のラセミ体分割によって、または(生じた場合の)ジアステレオマーのクロマトグラフィー分離によって得ることができる。酵素的技法も、光学活性な化合物および/または中間体の製造に有用でありうる。
同様に、本発明の化合物の純粋な位置異性体が必要とされる場合、それは、純粋な位置異性体を出発物質として用いて上の手順の一つを行うことによって、または標準法を用いた位置異性体または中間体の混合物の分割によって得ることができる。
更に、式Iの化合物およびそれらの塩は、非溶媒和の形と同様、溶媒和の形、、例えば、水和した形などで存在しうるということは理解されるはずである。本発明が、細菌DNAリガーゼを阻害するこのような溶媒和の形を全て包含するということは理解されるはずである。
いずれかの保護基の除去および薬学的に許容しうる塩の形成は、標準的な技法を用いた当有機化学者の技術の範囲内である。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、ロゼンジ、硬または軟カプセル剤、水性または油状懸濁剤、乳剤、分散性散剤または顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油状液剤または懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば、微粉散剤または液体エアゾル剤として)、吹入による投与に(例えば、微粉散剤として)または非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または筋肉内投与用の滅菌水性または油状液剤として、または直腸投与用の坐剤として)適する形であってよい。
本発明の組成物は、当該技術分野において周知の慣用的な医薬賦形剤を用る慣用法によって得ることができる。したがって、経口使用を予定した組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味剤、着香剤および/または保存剤を含有してよい。
錠剤製剤に適する薬学的に許容しうる賦形剤には、例えば、ラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプンまたはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプンなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなどの保存剤;およびアスコルビン酸などの酸化防止剤が含まれる。錠剤製剤は、未コーティングであってよいし、または胃腸管内でのそれらの崩壊および引き続きの活性成分の吸収を変更するかまたは、それらの安定性および/または外観を改善するために、どちらの場合も、当該技術分野において周知の慣用的なコーティング剤および手順を用いてコーティングされていてよい。
経口使用のための組成物は、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されているゼラチン硬カプセル剤の形であってよいし、または活性成分が、水、またはラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油などの油と混合されているゼラチン軟カプセル剤の形であってよい。
水性懸濁剤は、概して、微粉の形またはナノ粒子または超微粉粒子の形の活性成分を、1以上の懸濁化剤であって、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどのもの;レシチンのような分散助剤または湿潤剤;またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート);またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートのような、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物;またはエチレンオキシドと、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレアートなどのものと一緒に含有する。それら水性懸濁剤は、更に、1以上のp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなどの保存剤;アスコルビン酸などの酸化防止剤;着色剤;着香剤;および/またはスクロース、サッカリンまたはアスパルテームなどの甘味剤を含有してよい。
油状懸濁剤は、活性成分を、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油などの植物油中に、または流動パラフィンなどの鉱油中に懸濁させることによって製剤化することができる。それら油状懸濁剤は、更に、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有してよい。上に挙げられた甘味剤および着香剤は、風味のよい経口製剤を提供するために加えられてよい。これら組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
水の添加による水性懸濁剤の製造に適する分散性散剤および顆粒剤は、概して、活性成分を、分散助剤または湿潤剤、懸濁化剤および1以上の保存剤と一緒に含有する。適する分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に既述されたものによって代表される。甘味剤、着香剤および着色剤などの追加の賦形剤も、存在してよい。
本発明の医薬組成物は、更に、水中油エマルジョンの形であってよい。その油状相は、オリーブ油またはラッカセイ油などの植物油、または例えば、流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらの混合物であってよい。適する乳化剤は、例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴムなどの天然に存在するガム;天然に存在するホスファチドであって、ダイズ、レシチン、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレアート)などのもの;およびポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートのような、この部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物であってよい。それらエマルジョンは、更に、甘味剤、着香剤および保存剤を含有してよい。
シロップ剤およびエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテームまたはスクロースなどの甘味剤と一緒に製剤化することができるし、そして更に、粘滑剤、保存剤、着香剤および/または着色剤を含有してよい。
それら医薬組成物は、更に、滅菌注射可能な水性または油状懸濁液の形であってよく、それらは、既知の手順にしたがって、上に挙げられた1以上の適当な分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて製剤化することができる。滅菌注射可能製剤は、更に、無毒性の非経口的に許容しうる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能な溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってよい。
吸入による投与用の組成物は、活性成分を、微粉固体かまたは液体粒子を含有するエアゾルとして計量分配するように配置された慣用的な加圧エアゾルの形であってよい。揮発性のフッ素化炭化水素または炭化水素などの慣用的なエアゾル噴射剤を用いてよく、そしてエアゾル装置は、好都合には、一定計測量の活性成分を計量分配するように配置される。
製剤についての追加の情報について、読者は、Chapter 25.2 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
1以上の賦形剤と混合されて単一剤形を生じる活性成分の量は、必然的に、処置される宿主および具体的な投与経路に依存して異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与を予定した製剤は、概して、全組成物の約5〜約98重量%でありうる適当且つ好都合な量の賦形剤と配合される、例えば、0.5mg〜2gの活性剤を含有するであろう。投与単位剤形は、概して、約1mg〜約500mgの活性成分を含有するであろう。投与経路および投薬計画についての追加の情報について、読者は、Chapter 25.3 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
本発明の化合物に加えて、本発明の医薬組成物は、更に、他の臨床的に有用な抗細菌薬(例えば、マクロライド系、キノロン系、β−ラクタム系またはアミノグリコシド系)および/または他の抗感染薬(例えば、抗真菌性トリアゾールまたはアンホテリシン)より選択される1以上の既知の薬物を含有することができるし、または(同時に、逐次的にまたは別々に)共投与することができる。これらには、治療的有効性を広げるためのカルバペネム類、例えば、メロペネムまたはイミペネムが含まれうる。本発明の化合物は、更に、グラム陰性細菌および抗微生物薬に耐性の細菌に対する活性を改善するために、殺細菌性/透過性−増進タンパク質(BPI)製品または流出ポンプ阻害剤を含有することができるし、または共投与することができる。
上述のように、特定の疾患状態の治療的または予防的処置に必要とされる用量サイズは、必然的に、処置される宿主、投与経路、および処置されている疾患の重症度に依存して異なるであろう。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲内の1日用量が用いられる。したがって、最適投薬量は、いずれか特定の患者を処置している医療の実務家によって決定されてよい。
治療薬でのその使用に加えて、式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩は、新しい治療薬の探求の一部分として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物でのDNAリガーゼ阻害剤の作用の評価のためのin vitroおよびin vivo試験システムの開発および規格化における薬理学的手段としても有用である。
上述の医薬組成物、方法、使用、薬剤および本発明の製造特徴のいずれにおいても、本明細書中に記載の本発明の化合物の別の態様はいずれも当てはまる。
酵素力価試験法
化合物のDNAリガーゼ阻害について、以前に記載されたような蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)検出検定(Chen et al. 2002. Analytical Biochemistry 309: 232-240; Benson et al. 2004. Analytical Biochemistry 324:298-300)を用いて調べた。検定は、384ウェルポリスチレン製平底黒色プレート中において、3μlのジメチルスルホキシド中に溶解した化合物、20μlの1.5X酵素使用液(Enzyme Working Solution)(水中に、25%グリセロール、45mM塩化カリウム、45mM硫酸アンモニウム、15mMジチオトレイトール、1.5mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.003% Brij 35、75mM MOPS pH7.5、150nMウシ血清アルブミン、1.5μM NAD、60nM 基質DNA、0.375nM酵素)および7μlの70mMマグネシウム塩素溶液(水中に、96mM塩化マグネシウム、20%グリセロール)を含有する30μlの反応中で行って、反応を開始した。基質DNAは、Benson et al.(2004. Analytical Biochemistry 324:298-300)に記載のものと同様である。検定反応を、室温で約20分間インキュベート後、30μlのクエンチ試薬(水中に、8M尿素、1M Trizma 塩基、20mM EDTA)の添加によって終わらせた。プレートを、Tecan Ultraプレートリーダー中において二つの別々の波長で読み取った。すなわち、読み取り(Read)1:励起485、発光535、読み取り2:励起485、発光595。データは、最初、595/535発光値の比率として表され、阻害パーセント値は、0.2%ジメチルスルホキシド(化合物不含)を0%阻害としておよびEDTA含有(50mM)反応を100%阻害対照として用いて計算した。化合物力価は、10種類の異なった化合物濃度の存在下において行われた反応から決定されたIC50測定値に基づいた。
記載の化合物は、この検定において、少なくとも一つのアイソザイム(S.pneumoniae、S.aureus、H.influenzae、E.coliまたはM. pneumoniaeに対して測定された<400μMのIC50を有し、またはそれら化合物は、検定基剤中へのそれらの溶解限界において、連結反応を>20%阻害した。溶解度を、検定条件下において比濁計を用いて決定して、化合物の濃度が増加する時の濁り度の変化を検出する。溶解限界を、最大濃度として定義後、濁り度の検出可能な増加を測定する。
本発明の化合物による代表的な細菌DNAリガーゼ阻害を、下に示す。
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−2−C−ビニル−β−D−アラビノフラノシル)−9H−プリン−6−アミンは、検定基剤中へのその溶解限界において、連結反応を約17%阻害したに過ぎず、一方、2−(シクロペンチルオキシ)−9−(3,3−ジクロロテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミンは、検定基剤中へのその溶解限界において、連結反応を約12%阻害したに過ぎなかった。
細菌感受性試験法
化合物の抗微生物活性について、NCCLSが推奨する微量液体希釈法(microbroth dilution methods)を用いた感受性試験によって調べた。化合物を、ジメチルスルホキシド中に溶解させ、そして検定中の最終ジメチルスルホキシド濃度が2%(v/v)であるような感受性検定において、10回の2倍希釈で調べた。検定に用いられた微生物は、適当な寒天培地上で一晩増殖させた後、NCCLS推奨液体感受性試験培地中に懸濁させた。各々の懸濁液の濁り度を、0.5 McFarland 標準と同等であるように調整し、同液体培地中で更に10分の1希釈を行って、最終微生物懸濁液を調製し、そして100μLのこの懸濁液を、2μLのジメチルスルホキシド中に溶解した化合物が入っているマイクロタイタープレートの各ウェルに加えた。プレートを、適当な雰囲気および温度の条件下において、NCCLS標準法にしたがった時間インキュベート後、読み取った。最小阻害濃度(MIC)は、増殖を80%以上減少させることができる最低薬物濃度として決定した。
本発明の化合物の代表的な抗細菌活性を、下に示す。
Figure 2009532448
製造法
商業的に入手可能でないとしても、本明細書中に記載のものなど手順に必要な出発物質は、標準的な有機化学技法;既知の構造的に類似の化合物の合成に類似している技法;または記載の手順または実施例に記載の手順に類似している技法;より選択される手順によって製造することができる。
本明細書中に記載の合成法のための出発物質の多くは、商業的に入手可能であり、および/または科学文献に広く報告されている、または科学文献に報告された方法の適応を用いて商業的に入手可能な化合物から製造されうるということが注目される。読者は、更に、反応条件および試薬についての一般的な指針について、Advanced Organic Chemistry, 4th Edition, by Jerry March, published by John Wiley & Sons 1992 を参照する。
更に、本明細書中に述べられている若干の反応において、化合物中のいずれの感受性基も保護することが必要でありうる/望まれることがありうるということは理解されるであろう。保護が必要であるまたは望まれる例は、このような保護に適する方法と同様、当業者に知られている。慣用的な保護基は、標準的なプラクティスにしたがって用いることができる(詳しい例については、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, published by John Wiley and Sons, 1991 を参照されたい)。
ヒドロキシ基に適する保護基の例は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アロイル基、例えば、ベンゾイル;トリメチルシリルなどのシリル基;またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上の保護基の脱保護条件は、保護基の選択によって必然的に異なるであろう。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、トリメチルシリルなどのシリル基は、例えば、フッ化物でまたは水性酸で除去することができるし;またはベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒の存在下における水素化によって除去することができる。
アミノ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはt−ブトキシカルボニル基;アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル;またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上の保護基の脱保護条件は、保護基の選択によって必然的に異なる。したがって、例えば、アルカノイル基またはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸またはトリフルオロ酢酸のような適する酸での処理によって除去することができるし、そしてベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理によって除去することができる。第一級アミノ基に適する別の保護基は、例えば、フタロイル基であるが、それは、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンまたは2−ヒドロキシエチルアミンでの、またはヒドラジンでの処理によって除去することができる。アミンに適する別の保護基は、例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテルであるが、それは、トリフルオロ酢酸などの適する酸での処理によって除去することができる。
それら保護基は、当化学技術分野において周知の慣用的な技法を用いた合成におけるいずれか好都合な段階で除去することができるし、またはそれらは、より後の反応工程または処理中に除去することができる。
熟練した有機化学者は、上の参考文献およびそれらの実施例、そして更には、本明細書中の実施例中に含まれ且つ挙げられている情報を用い且つ適応して、必要な出発物質および生成物を得ることができるであろう。
本発明の別の側面は、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって(ここにおいて、R、R、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、特に断らない限り、式Iに定義の通りである)、
(a)式(1):
Figure 2009532448
で表されるプリン塩基またはその好適に保護された誘導体と;式(2)
Figure 2009532448
(式中、Lは、アセテート、メトキシ、ベンゾイルまたはクロロなどの適する脱離基である)
で表される求電子試薬とを反応させること;または
式(3):
Figure 2009532448
(式中、Aは、Cl、NHまたは好適に保護されたアミノ基であり、そしてWは、ハロである)
で表されるプリン塩基と、式(2)の求電子試薬とを反応させた後、式(4)
R−O−H (4)
で表される化合物との反応を行い、そしてAがClである場合は、引き続き、アンモニアなどの適当なアミンとの反応を行うこと;そしてその後、必要ならば、
式Iの化合物を、式Iの別の化合物へと変換すること;
いずれの保護基も除去すること;そして場合により、
薬学的に許容しうる塩を形成すること
を含む方法を提供する。
上の反応の具体的な反応条件は、次の通りである。式(1)のプリン塩基および式(2)の求電子試薬は、当該技術分野において知られている標準的なカップリング条件を用いて互いにカップリングさせることができる。これらには、Vorbrueggen, H. and Bennua, B. Chem. Ber., 1981, 114, 1279-1286 および Dudycz, L.V. and Wright, G.E. Nucleosides and Nucleotides, 1984, 3, 33-44 に記載のものなどのグリコシル化条件が含まれるが、これに制限されるわけではない。他のカップリング方法には、例えば、塩基、ルイス酸またはパラジウムによって触媒される求核置換反応;およびトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレートなどの試薬を用いた置換が含まれるが、これに制限されるわけではない。式Iの化合物を、例えば、適当に置換されたピリミジンまたはイミダゾールから出発して合成する別の方法は、Joule, J.A. and Mills, K., Heterocyclic Chemistry, Fourth Edition, published by Blackwell Publishing, 2000 に記載のように、類似の化合物について利用することができる。
式(1)の化合物は、商業的に入手可能、または既知の化合物であるまたは当該技術分野において知られている方法によって製造される置換プリン化合物の官能化(functionalization)によって、例えば、スキーム1に示されるような方法によって製造することができる。
Figure 2009532448
適当なアルコールでのハロの置換は、ニート、またはジオキサン、テトラヒドロフラン、DCM、DMFまたはN−メチルピロリジノンなどの適する溶媒中において20〜200℃の温度で行うことができる。水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシドまたは水素化ナトリウムなどの塩基は、当業者は必要に応じて用いることができる。必要ならば、適する保護基、例えば、ベンゾイルを取り付けた後、テトラヒドロフランの脱保護を行うことができる。
式(2)の化合物は、当該技術分野において知られている方法により、適当に保護されたリボース誘導体を修飾する手順などの参考文献に見出される手順を用いて製造する。読者は、変換および反応条件についての一般的な指針について、Preparative Carbohydrate Chemistry, edited by S. Hanessian, published by Marcel Dekker, 1997 を参照する。例えば、化合物(11)を合成する一つの方法を、スキーム2に示す。化合物(8)または他の好適に保護されたリボース誘導体と、置換可能な基との反応は、フッ化テトラブチルアンモニウム、三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄(DAST)、フッ化カリウムまたはAmberlystA−26(F40nm)などの多数のフッ素化試薬によって行って、化合物(9)を生じることができる。脱保護および再保護の後、化合物(11)を得、そして式(1)の化合物とカップリングさせることができる。
Figure 2009532448
或いは、式Iの化合物は、適当な保護基、反応、および当業者に知られている方法を用いた脱保護を用いて、式Iの特定の化合物を式Iの別の化合物へと変換することによって製造することができる。リボースの5’位を修飾しうる方法の一つの非制限例を、スキーム3に示し、そしてリボースの2’位および3’位を修飾しうる方法の一つの非制限例を、スキーム4に示す。適当な化学を適用して、リボースの5’位および2’位および3’位を、各々の場合に保護基の適当な組合せを用いて修飾することができる。追加の操作は、当業者に知られている技法を用いて行うことができる。
Figure 2009532448
Figure 2009532448
2−ハロアデノシン上の置換反応に用いられるアルコールは、商業的に入手可能でありうる。入手不能であるものは、当業者に周知の方法によって合成することができる。一つの非制限例を、スキーム5に示す。
Figure 2009532448
式Iの化合物の製造を終えるためのXの結合は、スキーム6に概説されるように行うことができる。
Figure 2009532448
少なくとも一つの炭素が第四級にされる式Iの化合物は、スキーム7〜10に示されるものなどの手順を用いることによって製造することができる。
Figure 2009532448
Figure 2009532448
Figure 2009532448
Figure 2009532448
式Aの化合物は、最初に、2−クロロ−9H−プリン−6−アミンを、テトラヒドロフランアセテート誘導体(例えば、(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロフラン−2,3,4−トリイルトリアセテート)およびSnClで処理することによって製造することができる。次に、得られた生成物(例えば、(2R,3R,4S,5R)−2−(6−アミノ−2−クロロ−9H−プリン−9−イル)−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジオール))を、ハロゲン(例えば、臭素)で処理して、例えば、(2R,3R,4S,5R)−2−(6−アミノ−8−ブロモ−2−クロロ−9H−プリン−9−イル)−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジオールを与える。
[実施例]
ここで、本発明を、次の実施例によって詳しく説明するが、これに制限されるわけではなく、ここにおいて、特に断らない限り、
(i)エバポレーションは、ロータリーエバポレーションによって真空中で行い、ワークアップの手順は、濾過による残留固体の除去後に行った;
(ii)温度は、℃として引用される;操作は、室温で、すなわち、典型的に、18〜26℃の範囲内で、そして特に断らない限り、または当業者が、不活性雰囲気下で作業しない限り、空気を排除することなく行った;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)を用いて、化合物を精製し、特に断らない限り、Merck Kieselgel シリカ(Art. 9385)上で行った;Jones FlashmasterおよびBiotage は、固定相にシリカカートリッジを用いた自動順相クロマトグラフィー計測器を意味する;それら計測器は、製造者の取扱説明書にしたがって用いた;
(iv)概して、反応経過は、TLC、HPLCまたはLC/MSで追跡したが、反応時間は、単に例示のために与えられている;収率は、単に例示のために与えられ、必ずしも、達成しうる最大値ではない;
(v)本発明の最終生成物の構造は、概して、NMRおよび質量スペクトル技術によって確認した。プロトン磁気共鳴スペクトルは、概して、特に断らない限り、DMSO−d中で、300MHzの磁場強度で操作する Bruker DRX−300スペクトロメーターを用いて決定した。NMRスペクトルが複雑である場合、診断的シグナルのみを報告している。化学シフトは、内部標準としてのテトラメチルシランより低磁場の百万分率(δスケール)で報告し、そしてピーク多重度は、s,一重項;d,二重項;dd,二重の二重項;dt,二重の三重項;dm,二重の多重項;t,三重項;m,多重項;br,幅広;のように示されている。高速原子衝撃(FAB)質量スペクトルデータは、概して、エレクトロスプレーで運転する Platform スペクトロメーター(Micromass によって供給される)を用いて得、適所で、陽イオンデータまたは陰イオンデータを集めた、または Sedex 75ELSDを装備した Agilent 1100系列LC/MSDを用いて得、適所で、正イオンデータかまたは負イオンデータを集めた。最低質量主イオンは、同位体スプリッティングが多重質量スペクトルピークを生じる場合(例えば、塩素が存在する場合)の分子について報告している。逆相HPLCは、Agilent 計測器上において、YMC Pack ODS−AQ(100×20mmID、S−5μ粒度、12nm細孔度)を用いて行った;
(vi)中間体は各々、引き続きの段階に必要な標準へと精製し、そして十分詳細に特性決定して、帰属の構造が正しいことを確認した;純度は、HPLC、TLCまたはNMRによって評価し、そして同一性は、適宜、赤外分光法(IR)、質量分光法またはNMR分光法によって確かめた;
(vii)次の略語を用いることがありうる:
TLCは、薄層クロマトグラフィーである;HPLCは、高速液体クロマトグラフィーである;MPLCは、中速液体クロマトグラフィーである;NMRは、核磁気共鳴分光法である;DMSOは、ジメチルスルホキシドである;CDClは、重水素化クロロホルムである;MeODは、重水素化メタノール、すなわち、DCODである;MSは、質量分光法である;ESP(またはES)は、エレクトロスプレーである;EIは、電子衝撃である;APCIは、大気圧化学イオン化である;THFは、テトラヒドロフランである;DCMは、ジクロロメタンである;MeOHは、メタノールである;DMFは、ジメチルホルムアミドである;EtOAcは、酢酸エチルである;LC/MSは、液体クロマトグラフィー/質量分析である;hは、時である;minは、分である;dは、日である;TFAは、トリフルオロ酢酸である;v/vは、容量/容量の比率である;Bocは、t−ブトキシカルボニルを示す;Cbzは、ベンジルオキシカルボニルである;Bzは、ベンゾイルを示す;atmは、大気圧を示す;rtは、室温を示す;mgは、ミリグラムを示す;gは、グラムを示す;μLは、マイクロリットルを示す;mLは、ミリリットルを示す;Lは、リットルを示す;μMは、マイクロモラーを示す;mMは、ミリモラーを示す;Mは、モラーを示す;Nは、規定を示す;nmは、ナノメートルを示す;
(viii)マイクロ波反応器は、マイクロ波エネルギーを用いて有機反応を短時間で加熱する装置である Smith Microwave Synthesizer を意味する;それを、製造者の取扱説明書にしたがって用い、Personal Chemistry Uppsala AB より入手した;そして
(ix)Kugelrohr 蒸留は、液体を蒸留し且つ感受性化合物を空気浴オーブン温度を用いて加熱する装置の一例を意味する;それを、製造者の取扱説明書にしたがって用い、Buchi, Switzerland or Aldrich, Milwaukee, USA より入手した。
実施例1:8−ブロモ−2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6−アミン(235mg,0.7mmol)を、酢酸ナトリウム緩衝液(5ml)(pH4,1M)中に50℃で溶解させた。その溶液を、rtに冷却し、臭素(43mL,0.84mmol)を加えた。その反応を、rtで一晩撹拌した。過剰の臭素を、10%重亜硫酸ナトリウム(1ml)の添加によって破壊した。pHを、5N水酸化ナトリウムでpH7へと調整した。残留物を、RP−HPLCによって精製して、所望の生成物に該当する130mgの白色固体を生じた。
MS(ESP):C1520BrNについて414.22(MH
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.26 (d, 3H); 1.57-1.89 (連続した m, 8H); 3.89-3.91 (m, 1H); 4.06 - 4.20 (m, 1H); 5.06-5.22 (連続した m, 3H); 5.42 (d, 1H); 5.67 (d, 1H); 7.37 (br s)。
実施例2:N −ベンジル−2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6,8−ジアミン
Figure 2009532448
8−ブロモ−2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6−アミン(0.2g,0.48mmol)を、メタノール(3ml)中に溶解させ、ベンジルアミン(0.52ml,4.8mmol)を加えた。その反応を、マイクロ波反応器中において100℃で3時間加熱した。揮発物を真空中で除去し;ジエチルエーテルを残留物に加え、そして真空中で濃縮した(5×繰り返し)。RP−HPLCによる精製は、所望の生成物を白色固体(5.5mg)として生じた。
MS(ESP):C2228について441.31(MH
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.23 (d, 3H); 1.55-1.90 (連続した m, 8H); 3.80 (m, 1H); 4.09 (m, 1H); 4.52 (d, 2H); 4.98 (d, 1H); 4.99 (m, 1H); 5.15 (m, 1H); 5.26 (d, 1H); 5.63 (m, 1H); 6.43 (br s, 2H); 7.15 (t, 1 H); 7.19-7.37 (m, 5H)。
−ベンジル−2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6,8−ジアミンについて記載された手順と類似した手順を用いて、次の化合物を、適当な商業的に入手可能なアミンを用いて合成した。
Figure 2009532448
実施例5:2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6,8−ジアミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−D−リボフラノシル)−N−(4−メトキシベンジル)−9H−プリン−6,8−ジアミン(0.07g,0.148mmol)を、アセトニトリル(5ml)中に懸濁させた。その混合物に、硝酸セリウム(IV)アンモニウム(0.16g,0.3mmol)および水(1ml)を加えた。その混合物を、rtで18時間撹拌した。LC/MSが、反応が終わったことを示した場合、溶媒を真空中で除去し、そしてRP−HPLCによつて精製した。オフホワイト固体(5.6mg,31%)を得た。
MS(ESP):C1522について351.29(MH
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.23 (d, 3 H) 1.57 (mm, 5 H) 1.89 (m, 3 H) 3.78 (m, 1 H) 4.10 (bm, 1 H) 4.93 (mm, 2 H) 5.14 (bs, 1 H) 5.23 (bs, 1 H) 5.54 (m, 1 H) 6.18 (bs, 2 H) 6.37 (bs, 2 H)。
実施例6:2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−3−C−ビニル−β−D−キシロフラノシル)−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
シクロペンタノール(2ml)、9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−3−C−ビニル−β−D−キシロフラノシル)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン(300mg,0.64mmol)および水酸化ナトリウム(256mg,6.4mmol)の懸濁液を、圧力管中において80℃で36時間加熱した。rtに冷却後、過剰の水酸化ナトリウムを濾去し、塩化メチレンで洗浄した。反応混合物を、真空中で濃縮し、そして残留物を、RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、15分で5〜95%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、50mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1723について362(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.03 (d, 3 H); 1.51 - 1.86 (m, 8 H); 4.03 (m, 2 H); 5.19-5.27 (m, 2 H); 5.34 - 5.38 (dd, 1 H); 5.60 (s, 1 H); 5.70 (d, 1 H); 5.98 (s, 1 H); 6.0 (t, 1H); 7.17 (s, 2 H); 8.02 (s, 1 H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
ジメチルホルムアミド(70ml)中の2−クロロ−9−(5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−6−アミン(5.0g,17.5mmol)(JP4046124号を参照されたい)の溶液に、逐次的に、イミダゾール(4.77g,70.2mmol)およびトリイソプロピルシリルクロリド(14.95ml,70.2mmol)をrtで加えた。一晩撹拌後、反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム(5ml)でクエンチし、真空中で濃縮した。残留物を、酢酸エチル(400ml)中に溶解させた後、水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固させた。シロップ残留物を、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、40分で50〜95%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、3.44gの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1932ClNSiについて443(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 0.93 - 1.04 (m, 21 H); 1.37 (d, 3 H); 3.93 (t, 1 H); 4.06 (t, 1 H); 4.96 (t, 1 H); 5.13 (d, 1 H); 5.86 (d, 1 H); 7.84 (s, 2 H); 8.39 (s, 1 H)。
9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−β−D−エリトロ−ペントフラノシル−3−ウロース)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
酸化クロム(IV)(1.9g,19.23mmol)を、ジクロロメタン中のピリジン(3.1ml,38.5mmol)の4℃溶液に加え、その混合物をrtで30分間撹拌した。無水酢酸(1.8ml,19.2mmol)の添加後、混合物をrtで30分間撹拌した。ジクロロメタン(5ml)中の9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−β−D−リボフラノシル)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン(1.7g,3.85mmol)の溶液を、4℃の混合物に徐々に加え、得られた混合物を一晩撹拌した。その混合物を、ジクロロメタン(300ml)と水(300ml)とに分配し、そして有機相を、水(100ml)およびブライン(100ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、エバポレートさせた。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の50%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(0.793g)を生じた。
MS(ESP):C1930ClNSiについて441(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 0.50 - 0.58 (m, 9 H); 0.63 - 0.72 (m, 12 H); 1.12 (d, 3 H); 4.23 (qt, 1 H); 5.19 (d, 1 H); 5.87 (d, 1 H); 7.68 (s, 2 H); 8.40 (s, 1 H)。
9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−3−C−ビニル−β−D−キシロフラノシル)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
塩化セリウム(CeCl.7HO)(2.03g,5.45mmol)を、真空中(0.1Torr)において140℃で一晩撹拌しながら加熱し、冷却した。乾燥テトラヒドロフラン(10ml)を加え、撹拌を4℃で2時間続けた。得られた混合物を、−78℃に冷却し、臭化ビニルマグネシウム(5.45ml,テトラヒドロフラン中の1M溶液)を加えた。−78℃で4時間撹拌後、テトラヒドロフラン(2ml)中の9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−β−D−エリトロ−ペントフラノシル−3−ウロース)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミン(0.4g,0.91mmol)の溶液を徐々に加え、混合物を1時間撹拌した。橙色懸濁液を、酢酸(0.6ml)で処理し、rtに暖めた。反応混合物を、希釈重炭酸ナトリウム(100ml)と酢酸エチル(200ml)とに分配し、相を分離し、そして水性相を酢酸エチル(100ml)で抽出した。合わせた有機相を、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の50%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(0.311g)を生じた。
MS(ESP):C2134ClNSiについて469(MH
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 0.87 - 1.19 (m, 25 H); 4.16 (dt, 1 H); 4.31 (s, 1 H); 5.18 - 5.40 (m, 1 H); 5.40 (s, 1 H); 5.78 (s, 1 H); 6.00 (dd, 1 H); 7.77 (s, 2 H); 8.16 (s, 1 H)。
実施例7:2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−3−C−エチル−β−D−キシロフラノシル)−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
エタノール(3ml)中の2−(シクロペンチルオキシ)−9−(5−デオキシ−3−C−ビニル−β−D−キシロフラノシル)−9H−プリン−6−アミン(30mg,0.083mmol)の溶液に、木炭上の10%パラジウム(50mg)を加えた。反応混合物を、水素下(1atm)で3時間撹拌した。この時間の最後に、反応混合物をエタノールで希釈し、Celite を介して濾過し、エバポレートさせて、所望の生成物(30mg)を生じた。
MS(ESP):C1725について464(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 0.88 (t, 3 H); 1.10 (d, 3 H); 1.27 (dt, 2 H); 1.50 - 1.85 (m, 8 H); 3.83 (t, 1 H); 4.01 (d, 1 H); 5.17 (s, 1 H); 5.23 (m, 1 H); 5.62 (d, 1 H); 5.83 (d, 1 H); 7.15 (s, 2 H); 8.01 (s, 1 H)。
実施例8:2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−C−(ヒドロキシメチル)−β−D−キシロフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−2−O−(トリイソプロピルシリル)−3−C−ビニル−β−D−アラビノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(200mg,0.39mmol)を、ジクロロメタン(4ml)中に溶解させ、その溶液を−78℃に冷却した。次に、反応フラスコをオゾン分解装置に連通し;オゾンを溶液中に60分間通過させた。反応混合物を、ジメチルスルフィド(200μl,2.1mmol)で処理し、rtで2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去後、粗生成物をエタノール(2ml)中に入れ、そして水(0.2ml)中の水素化ホウ素ナトリウム(30mg,0.8mmol)の溶液を4℃で加えた。その溶液をrtで2時間撹拌し、酢酸エチル(50ml)で希釈し、水で、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固させた。この中間体をテトラヒドロフラン中に入れ、そしてフッ化テトラブチルアンモニウム(200μl,テトラヒドロフラン中の1M)および酢酸(2μl)を逐次的に加えた。その溶液をrtで6時間撹拌後、濃縮乾固させた。残留物を、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、14分で10〜30%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、5mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1623について366(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.13 (d, 3 H); 1.15 - 1.86 (m, 8 H); 4.08 (dd, 1 H); 4.28 (dd, 1 H); 4.52 (t, 1 H); 5.27 (s, 1 H); 5.31 (m, 1 H); 5.70 (d, 1 H); 5.83 (d, 1 H); 7.14 (s, 2 H); 8.05 (s, 1 H)。
実施例9:2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−2−C−(ヒドロキシメチル)−β−D−アラビノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−O−(トリイソプロピルシリル)−2−C−ビニル−β−D−アラビノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(138mg,0.267mmol)を、ジクロロメタン(3ml)中に溶解させ、その溶液を−78℃に冷却した。次に、反応フラスコをオゾン分解装置に連通し;オゾンを溶液中に30分間通過させた。反応混合物を、ジメチルスルフィド(78μl,0.8mmol)で処理し、rtで2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去後、粗生成物をエタノール(3ml)中に入れ、そして水(0.2ml)中の水素化ホウ素ナトリウム(15mg,0.4mmol)の溶液を4℃で加えた。その溶液をrtで2時間撹拌し、酢酸エチル(50ml)で希釈し、水で、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固させた。この中間体をテトラヒドロフラン中に入れ、そしてフッ化テトラブチルアンモニウム(80μl,1M テトラヒドロフラン)および酢酸(2μl)を逐次的に加えた。その溶液をrtで6時間撹拌し、濃縮乾固させた。残留物を、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを、40分で10〜95%の勾配を有する移動相として精製した。関係のある画分を一緒にして、5mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1623について366(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.31 (d, 3 H); 1.56 - 1.90 (m, 8 H); 3.47 (dd, 1 H); 3.58 (dd, 1H); 3.83 (m, 1 H); 3.90 (t, 1 H); 4.53 (t, 1 H); 5.06 (s, 1 H); 5.27 (m, 1 H); 5.44 (d, 1 H); 5.99 (s, 1 H); 7.11 (s, 2 H); 7.88 (s, 1 H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−O−(トリイソプロピルシリル)−2−C−ビニル−β−D−アラビノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
塩化セリウム(III)(CeCl・7HO)(1.40g,3.86mmol)を、真空中(0.1Torr)において140℃で8時間撹拌しながら加熱し、4℃に冷却した。乾燥テトラヒドロフラン(5ml)を加え、撹拌をrtで一晩続けた。得られた混合物を−78℃に冷却し、臭化ビニルマグネシウム(3.87ml,テトラヒドロフラン中の1M溶液)を加えた。−78℃で4時間撹拌後、テトラヒドロフラン(2ml)中の2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−O−(トリイソプロピルシリル)−β−D−エリトロ−ペントフラノシル−2−ウロース]−9H−プリン−6−アミン(0.3g,0.61mmol)の溶液を、シリンジによって徐々に1時間にわたって加え、混合物を更に1時間撹拌した。橙色懸濁液を、酢酸(0.5ml)で処理し、rtに暖めた。反応混合物を、希釈重炭酸ナトリウム(50ml)と酢酸エチル(200ml)とに分配し、相を分離し、そして水性相を酢酸エチル(100ml)で抽出した。合わせた有機相を、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の50%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(0.176g)を生じた。
MS(ESP):C2643Siについて518(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.02 - 1.13 (m, 21 H); 1.47 (d, 3 H;) 1.56 - 1.90 (m, 8 H); 4.08 (m, 2 H); 5.14 (d, 1 H); 5.19 (m, 1 H); 5.24 (d, 1 H); 5.93 (s, 1H); 6.07 (s, 1H); 6.10 (dd, 1H); 7.18 (s, 2 H); 7.99 (s, 1 H)。
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−O−(トリイソプロピルシリル)−β−D−エリトロ−ペントフラノシル−2−ウロース]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
この化合物を、9−(2−O−トリイソプロピルシリル−5−デオキシ−β−D−エリトロ−ペントフラノシル−3−ウロース)−2−クロロ−9H−プリン−6−アミンを製造するのに用いられたのに類似した手順を用いて、酸化クロム(IV)での2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−3−O−(トリイソプロピルシリル)−β−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(OP−101601号に記載の)の酸化によって製造した。
MS(ESP):C2439Siについて490(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.08 - 1.10 (m, 21 H); 1.48 (d, 3 H); 1.64 - 1.89 (m, 8 H); 4.09 (td, 1 H); 4.76 (d, 1 H); 5.20 (dq, 1 H); 6.04 (s, 1 H); 7.33 (s, 2 H); 8.10 (s, 1 H)。
実施例10:2−(シクロペンチルオキシ)−9−[3−C−(トリフルオロメチル)−β−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
1mlの乾燥アセトニトリル中のN−[2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−6−イル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(89mg,0.29mmol)、1,2−ジ−O−アセチル−3,5−ジ−O−ベンゾイル−3−C−(トリフルオロメチル)−D−リボフラノース(100mg,0.196mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(114μl,0.588mmol)およびN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(218μl,0.88mmol)の懸濁液を、マイクロ波反応器中において130℃で5分間加熱した。反応混合物を、トリエタノールアミン(117μl,0.88mmol)でクエンチし、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の50%酢酸エチルで溶離して精製して、9−[2−O−アセチル−3,5−ジ−O−ベンゾイル−3−C−(トリフルオロメチル)−β−D−リボフラノシル]−2−(シクロペンチルオキシ)−N−(2,2−ジメチルプロパノイル)−9H−プリン−6−アミンを生じ、それを、メタノール(5ml)中の7Nアンモニア中に入れた。その溶液を、マイクロ波反応器中において130℃で3時間加熱し、濃縮乾固させた。残留物を、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、15分で5〜95%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、25mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1620について420(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.50 - 1.82 (m, 8 H); 3.57 - 3.68 (m, 2 H); 3.96 (dd, 1 H); 5.01 (t, 1 H); 5.17 - 5.27 (m, 2 H); 5.70 (d, 1 H); 6.11 (d, 1 H); 6.48 (s, 1 H); 7.17 (s, 2 H); 8.12 (s, 1 H)。
この化合物のための中間体を、次のように製造した。
1,2−ジ−O−アセチル−3,5−ジ−O−ベンゾイル−3−C−(トリフルオロメチル)−D−リボフラノース
Figure 2009532448
3,5−ジ−O−ベンゾイル−1,2−O−(1−メチルエチリデン)−3−C−(トリフルオロメチル)−α−D−リボフラノース(1g,2.14mmol)を、10%水性トリフルオロ酢酸(5ml)中に溶解させ、rtで3時間放置した。溶媒をエバポレートして乾固させ、残留物を、ピリジン(2×10ml)と共エバポレートさせた。残留物を、乾燥ピリジン(10ml)中に入れ;無水酢酸(1.5ml)を反応混合物に加えた。その溶液を、rtで一晩撹拌し、メタノール(1ml)でクエンチし、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の20%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(0.96g)を生じた。
3,5−ジ−O−ベンゾイル−1,2−O−(1−メチルエチリデン)−3−C−(トリフルオロメチル)−α−D−リボフラノース
Figure 2009532448
乾燥ピリジン中の1,2−O−(1−メチルエチリデン)−3−C−(トリフルオロメチル)−α−D−リボフラノース(750mg,2.9mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg)の溶液に、ベンゾイルクロリド(1.35ml,11.6mmol)を4℃で徐々に加えた。その溶液を、rtで2日間撹拌した。反応混合物を、メタノール(1ml)でクエンチし、濃縮乾固させた。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の15%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(1.08g)を生じた。
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.34 (s, 3 H); 1.42 (s, 3 H); 4.60 - 4.68 (m, 1 H); 4.78 - 4.85 (m, 2 H); 5.50 (d, 1 H); 6.06 (d, 1 H); 7.54 (dt, 4 H); 7.67 - 7.76 (m, 2 H); 8.03 (d, 4 H)。
1,2−O−(1−メチルエチリデン)−3−C−(トリフルオロメチル)−α−D−リボフラノース
Figure 2009532448
3−C−トリフルオロメチル−1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−アロフラノース(1.1g,3.35mmol)(Tetrahedron: Asymmetry, (1998), 9, 213-226 に記載のように製造される)を、80%水性酢酸(20ml)中に溶解させ、rtで40時間放置した。溶媒をエバポレートして乾固させ、残留物を、エタノール(10ml)中に入れた。水(10ml)中のメタ過ヨウ素酸ナトリウム(0.86g,4.01mmol)の溶液を、反応混合物に撹拌しながら加えた。濃厚スラリーが形成され、撹拌を40分間続けた。沈殿を濾去し、エタノールで洗浄した。濾液を一緒にし、濃縮乾固させた。エタノール(70ml)を、残留物に加え、沈殿を濾去した。残留物をエタノール(30ml)中に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(116mg,3.05mmol)を加え、その溶液をrtで一晩撹拌した。反応混合物を、真空中で濃縮し、そして酢酸エチル(200ml)と水(100ml)とに分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮乾固させて、所望の生成物(0.76g)を生じた。
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.31 (s, 3 H); 1.9 (s, 3 H); 3.45 - 3.50 (m, 1 H); 3.60 - 3.69 (m, 1 H); 4.04 (dd, 2.02 Hz, 1 H); 4.55 (d, 1 H); 4.96 (t, 1 H); 5.79 (d, 1 H); 6.70 (s, 1 H)。
N−[2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−6−イル]−2,2−ジメチルプロパンアミド
Figure 2009532448
ピリジン(50ml)中の2−(シクロペンチルオキシ)−9−(テトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミン(12.27g,42.46mmol)の溶液に、ピバロイルクロリド(8.9ml,67.9mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(56.0mg,0.42mmol)を5℃で加えた。rtで一晩撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン(120ml)中に溶解させた後、水、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固させた。残留物をジクロロメタン(120ml)中に入れ、トリフルオロ酢酸(80ml)を5℃で徐々に加えた。その溶液を、rtで3時間撹拌し、濃縮乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(4:1の酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製した。関係のある画分を一緒にして、28.7gの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1521について304(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.3 (s, 9 H); 1.5-1.8 (m, 7 H); 1.8-1.9 (m, 2 H); 5.4 (m, 1 H); 8.5 (s, 1 H); 10.6 (s, 1 H)。
実施例11:2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−5−フルオロ−3−C−(トリフルオロメチル)−β−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
乾燥ピリジン(2ml)中の2−(シクロペンチルオキシ)−9−[3−C−(トリフルオロメチル)−β−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(65mg,0.155mmol)の溶液に、トシルクロリド(80mg,0.41mmol)を4℃で加えた。その溶液を、4℃で2日間撹拌後、ジクロロメタン(50ml)で希釈した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、水性相をジクロロメタン(50ml)で抽出した。有機相を一緒にし、真空中で濃縮した。残留物を、フッ化テトラブチルアンモニウム(1ml,1M テトラヒドロフラン)中に入れ、その溶液を、マイクロ波反応器中において100℃で1時間加熱し、濃縮乾固させた。残留物を、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、15分で5〜95%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、25mgの生成物を生じ、それを、Gilson RP−HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを、15分で25〜30%の勾配を有する移動相として再精製した。関係のある画分を一緒にして、1.7mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1619について422(MH
1 H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 1.59 - 1.88 (m, 8 H); 4.31 (m, 1 H); 4.61 (m, 1 H); 4.77 (m, 1H); 5.30 (m, 2 H); 5.93 (d, 1 H); 8.05 (s, 1 H)。
実施例12:(3S,4R,5R)−5−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジオール
Figure 2009532448
下記のように得られる{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノールおよび{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]テトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノールの混合物を、2:1のギ酸/水混合物中に溶解させ、rtで15時間撹拌した。次に、溶媒をエバポレートして乾固させた。得られた粗製混合物を、RP−HPLC(酢酸アンモニウム/アセトニトリル pH8)によって精製した。関係のある画分を一緒にし、溶媒を蒸発させ、水/メタノール中に再溶解させ、そして凍結乾燥を行った後、所望の生成物を白色固体(8.0mg,>95%純度)として得た。
MS(ESP):C1623について382(MH)。
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.70 (m, 4 H) 1.85 (m, 6H) 3.56 (m, 4H) 4.17 (d, 1H) 4.79 (m, 1H) 5.29 (m, 1H) 5.75 (d, 1H) 7.23 (bs, 2H) 8.11 (s, 1 H)。
中間体を、次のように製造した。
{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノールおよび{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]テトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノール。
Figure 2009532448
{(3aS,4S,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}メタンジオール水和物(400mg,1.0mmol)を、7mLのジオキサン中にrtで溶解させた。次に、ホルムアルデヒド(水中の35%,0.6mL)を加えた後、2mLの1N水酸化ナトリウムを加えた。その混合物を、rtで10分間撹拌後、酢酸を徐々に加えることでpH6〜7へと中和した。溶媒をエバポレートして乾固させ、そして粗製混合物を、クロロホルムと水とに分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒をエバポレートして乾固させ、この粗製混合物を、エタノール(10mL)中に再溶解させた。0℃に冷却後、水素化ホウ素ナトリウム(40mg,1.0mmol,1.0eq)を一度に加え、その混合物を、同温度で20分間撹拌した。その反応を、酢酸をpH6〜7へと徐々に加えることでクエンチし、溶媒を真空下でエバポレートさせた。得られた粗製混合物を、ISCO系上のフラッシュクロマトグラフィー(1時間にわたる0〜20%のジクロロメタン/メタノール勾配)によって分離した。
MS(ESP):>90%純度のC1927について422(MH)。
1 H NMR (300 MHz, CDCl 3 ) δ ppm 1.34 (s, 1 H) 1.60 (s, 3 H) 1.60 (m, 4 H) 1.90 (m, 6H) 3.81 (m, 4H) 5.09 (m, 1H) 5.28 (m, 1H) 5.43 (m, 1H) 5.82 (d, 1H) 6.11 (bs, 1 H) 7.64 (s, 1 H)。
{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]テトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノール
MS(ESP):C1723について394(MH)。
{(3aS,4S,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}メタンジオール
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[2,3−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(1.0g,2.6mmol)を、窒素下において100mLの無水ジクロロメタン中に溶解させた。その溶液を、0℃に冷却し、そして100mLのジクロロメタンおよび5mLのジメチルスルホキシド中の Dess-Martin ペリオディナン(periodinane)(1.87g,4.42mmol,1.7eq)の新たに調製された溶液に滴加した。0℃で10分間撹拌後、その混合物を、rtに達しさせ、30分間撹拌した。この時点で、反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム/飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(100mL)とクロロホルム(150mL)とに分配した。激しく3分間振とう後、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。その溶液を濾過し、溶媒を真空下でエバポレートさせて、濃厚黄色油状物を生じた。水を加え、白色沈殿を形成させた。これを、濾過によって集め、一晩自然乾燥させて、定量的収率の所望の生成物を生じた。溶液中でのその固有の不安定性ゆえに、この生成物は、酢酸中に溶解した少量についてLC/MSで特性決定しただけであった。
MS(ESP):C1825について408(MH)。
実施例13:(3S,4R,5R)−5−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ビス(フルオロメチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジオール
Figure 2009532448
[(2S,3S,4R,5R)−5−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2−(フルオロメチル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホネートを含有する混合物を、マイクロ波バイアル中において、2mLの乾燥テトラヒドロフランおよび1.5mLのフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中の1M)中に撹拌しながら溶解させた。その混合物を、マイクロ波反応器中において120℃で1時間加熱した。溶媒をエバポレートして乾固させ、そして粗製物を、酢酸エチルと水とに分配し、標準的な方法を用いて処理した。所望の最終生成物を、RP−HPLCにより、酢酸アンモニウム/アセトニトリル(pH8)勾配を用いて単離した。関係のある画分を一緒にし且つ凍結乾燥させた後、生成物をオフホワイト固体(5.3mg,80%純度)として得た。
MS(ESP):C1621について386(MH)。
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 1.60 (1H, 4H) 1.70 (m, 4 H) 1.90 (m, 2H) 3.86 (d, 1H) 4.01 (d, 1H) 4.50 (m, 2H) 4.70 (m, 1H) 4.90 (d, 1H) 5.29 (m, 1H) 5.82 (s, 1H) 7.25 (bs, 2H) 8.0 (s, 1 H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
[(2S,3S,4R,5R)−5−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2−(フルオロメチル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート。
Figure 2009532448
下記のように製造されるフッ素化中間体の混合物を、2:1のギ酸/水中に溶解させ、rtで4日間撹拌した。その混合物のLC/MSによる分析は、出発物質混合物の主成分のアセトニド脱保護型に該当する二つの主要生成物の存在を示した。溶媒をエバポレートして乾固させ、得られた粗製混合物を、更に精製することなく、最終工程に用いた。
MS(ESP):C2328FNSについて538(MH)。
フッ素化中間体混合物の製造。
Figure 2009532448
下記のように製造されるトシル化中間体の混合物を、マイクロ波バイアル中において、3mLの乾燥テトラヒドロフランおよび1.4mLのフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中の1M,4eq)中に溶解させた。その混合物を、マイクロ波反応器を用いて120℃で2時間加熱した。溶媒をエバポレートして乾固させて、褐色油状物を生じた。これは、LC/MS分析により、少なくとも4種類の生成物(二フッ素化、モノフルオロ−モノOH、モノトシル−モノOH、およびモノトシル−モノフルオロ)の混合物であることが分かった。この粗製混合物を、更に精製することなく、次の工程に用いた。
MS(ESP):微量のC2633Sについて576(MH)。
MS(ESP):主要なC1926FNについて424(MH)。
MS(ESP):極めて微量のC1925について426(MH)。
MS(ESP):主要なC2632FNSについて578(MH)。
トシル化中間体混合物の製造。
Figure 2009532448
{(3aS,6R,6aR)−6−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4,4−ジイル}ジメタノール(155mg,0.35mmol)を、10mLの乾燥ピリジン中に窒素下で溶解させた。得られた溶液を0℃に冷却し、トシルクロリド(105mg,0.55mmol,1.5eq)を一度に加えた。その混合物を、0℃で2時間撹拌後、フリーザー中(−20℃)で15時間放置した。次に、0.5eqのトシルクロリドを加え、その混合物をフリーザー中に更に15時間置いた。次に、反応混合物をエバポレートして乾固させ、そして酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムとに分配した。標準的な処理後、オフホワイト固体を得た。これは、LC/MS分析により、少なくとも3種類の生成物(二つのモノトシル化生成物および一つのビストシル化生成物)の混合物であることが分かった。この混合物を、更に精製することなく、次の工程に直接的に用いた。
MS(ESP):微量のC2633Sについて576(MH)。
MS(ESP):主要なC2633Sについて576(MH)。
MS(ESP):主要なC333910について730(MH)。
実施例14:(2S,3S,4R,5R)−5−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−2−(ヨードメチル)−2−メトキシテトラヒドロフラン−3,4−ジオール
Figure 2009532448
2:1のギ酸/水中の2−(シクロペンチルオキシ)−9−[(3aR,4R,6S,6aS)−6−(ヨードメチル)−6−メトキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−アミンの溶液を、rtで2日間撹拌した。反応混合物を、濃縮乾固させ、そしてRP−HPLCにより、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として精製した。
MS(ESP):C1622INについて492(MH
1 H NMR (300 MHz, DMSO-d 6 ) δ ppm 0.9 (m, 1 H) 1.22 (m, 2H) 1.69 (m, 3H) 1.95 (m, 2H) 3.5 (m, 2H) 4.5 (s, 1H) 4.8 (s, 1H) 5.1 (s, 1H) 5.2 (s, 1H) 5.5 (s, 1H) 5.8 (s, 1H) 7.2 (s, 2H) 8.1 (s, 1H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[(3aR,4R,6S,6aS)−6−(ヨードメチル)−6−メトキシ−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−2,3−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−エリトロ−ペンタ−4−エノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン(300mg,0.8mmol)を、メタノール中に溶解させた。酢酸銀(801mg,4.8mmol)を加えた。ヨウ素のメタノール溶液(15mL中に508mg)を、30分間にわたって滴加した。反応を、更に30分間撹拌した。反応混合物を、10%チオ硫酸ナトリウム/重炭酸ナトリウムでクエンチし、Celite 上で濾過し、そして酢酸エチル中に入れた。有機層を、重炭酸ナトリウムおよびブラインで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。生成物を、更に精製することも特性決定することもなく用いた。
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−2,3−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−エリトロ−ペンタ−4−エノフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−5−ヨード−2,3−O−(1−メチルエチリデン)−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミンを、乾燥テトラヒドロフラン中に入れた。過剰のカリウム tert−ブトキシドを加え、反応混合物をrtで30分間撹拌した。重炭酸ナトリウムを加えて、反応をクエンチした。酢酸エチルを加え、層を分離した。有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[5−デオキシ−5−ヨード−2,3−O−(1−メチルエチリデン)−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミン
Figure 2009532448
2−(シクロペンチルオキシ)−9−[2,3−O−(1−メチルエチリデン)−D−リボフラノシル]−9H−プリン−6−アミンを、ジメチルホルムアミド中に溶解させ、0℃に冷却した。メチルトリフェノキシホスホニウムヨージド(2.5eq)を加え、rtで一晩撹拌した。酢酸エチルを反応混合物に加え、重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。反応混合物を濃縮し、粗生成物を次の反応に用いた。
実施例15:2−[6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル]−6−デオキシ−6−フルオロ−β−D−プシコフラノシル
Figure 2009532448
15mlの乾燥アセトニトリル中のN−[2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−6−イル]ベンズアミド(32mg,0.99mmol)、1,2,3,4−テトラ−O−ベンゾイル−6−デオキシ−6−フルオロ−D−プシコフラノース(770mg, 1.28mmol)およびN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(733μl,2.98mmol)の懸濁液を、60℃に加温した。30分間撹拌後、355μl(2.98mmol)の四塩化スズを、rtで滴加し、そして撹拌を60℃で更に2時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、冷飽和重炭酸ナトリウムおよびジクロロメタンの混合物(1:1,v/v,200ml)に注入した。水性相を、ジクロロメタン(50ml)で抽出した。有機相を一緒にし、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、エバポレートして乾固させた。この中間体(219mg)を、メタノール(5ml)中の7Nアンモニア中にrtで入れ、そして撹拌を1時間続けた。反応混合物を、真空中で濃縮し、残留物を、1:1のメタノール/THF混合物(10ml)中に溶解させ、1N水酸化ナトリウム溶液(2ml)を加えた。rtで一晩撹拌後、反応混合物を、アンバーライトIR−120で中和し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、Gilson 逆相HPLCを用いて、10mM酢酸アンモニウムおよびアセトニトリルを移動相として、15分で0〜95%の勾配で精製した。関係のある画分を一緒にして、12.1mgの所望の生成物を生じた。
MS(ESP):C1522FNについて384(MH
1 H NMR (400 MHz, DMSO-D 6 ) δ ppm 1.50 - 1.87 (m, 8 H) 3.77 - 3.80 (s, 2 H) 3.98 -4.20 (m, 2 H) 4.42 - 4.70 (m, 3 H) 4.93 (m, 1 H) 5.18 - 5.22 (m, 2 H) 5.68 (d, 1 H) 7.03 (s, 2 H) 7.72 (s, 1 H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
1,2,3,4−テトラ−O−ベンゾイル−6−デオキシ−6−フルオロ−D−プシコフラノース
Figure 2009532448
1,2,3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−O−p−トルエンスルホニル−β−D−プシコフラノース(3.05g,7.37mmol)およびフッ化テトラブチルアンモニウム(20ml,THF中の1M溶液)の溶液を、加圧下において120℃で3時間加熱した。反応混合物を、rtにおいてジエチルエーテル(250ml)で希釈し、水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。残留物を、酢酸(50ml,水中の70%)中に入れ、100℃で4時間加熱した。その溶液を、真空中で濃縮し、残留物を、トルエン(2×10ml)と共エバポレートして乾固させた。この残留物を、乾燥ピリジン(50ml)で処理した。ベンゾイルクロリド(8ml)を4℃で加え、そして撹拌を週末にわたって続けた。メタノール(1ml)を加えた後、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン中に溶解させた後、水、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより、ヘキサン中の25%酢酸エチルで溶離して精製して、所望の生成物(2.7g)を生じた。
MS(ESP):C3427FOについて599(MH)。
1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−O−p−トルエンスルホニル−β−D−プシコフラノース
Figure 2009532448
アセトン(75ml)中の1,2,3,4−ジ−O−イソプロピリデン−β−D−プシコピラノース(3g,11.5mmol)および硫酸(200μl)の溶液を、rtで27時間撹拌した。水酸化アンモニウム(5ml)を加えた後、反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物を、ジエチルエーテル(200ml)中に溶解させ、水(2×30ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濃縮乾固させた。この残留物を、ピリジン(15ml)中のp−トルエンスルホニルクロリド(3.3g,17.3mmol)で、rtにおいて24時間処理した。反応混合物を、水(1ml)でクエンチし、濃縮乾固させた。残留物を、ジエチルエーテル(150ml)中に溶解させ、水(100ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮して、所望の生成物をベージュ色固体(3.14g)として生じた。
1 H NMR (300 MHz, DMSO-D 6 ) δ ppm 1.20 - 1.27 (m, 9 H) 1.33 (s, 3 H) 2.42 (s, 3 H) 3.87 - 4.01 (m, 2 H) 4.05 - 4.18 (m, 3 H) 4.56 (d, 1 H) 4.71 (d, 1 H) 7.49 (d, 2 H) 7.79 (d, 2 H)。
実施例16:(2R,3S,4R,5R)−2−(6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル)−5−メチル−3−ビニルテトラヒドロフラン−3,4−ジオール AZ12495498
(2R,3S,4R,5R)−2−(6−アミノ−2−(シクロペンチルオキシ)−9H−プリン−9−イル)−5−メチル−3−ビニルテトラヒドロフラン−3,4−ジオールは、シクロペンタノール、水酸化ナトリウムおよび(2R,3S,4R,5R)−2−(6−アミノ−2−クロロ−9H−プリン−9−イル)−5−メチル−3−ビニルテトラヒドロフラン−3,4−ジオールを、圧力管中において80℃で加熱することによって製造することができる。rtに冷却後、過剰の水酸化ナトリウムを濾去し且つ塩化メチレンで洗浄してよい。生成物は、反応混合物を真空中で濃縮することによって得ることができる。
Figure 2009532448
この化合物の中間体は、実施例6の場合と同様に製造することができる。
参照化合物
6−アミノ−2−(ペンチルチオ)−9−β−D−リボフラノシル−9H−プリン−8−オール
Figure 2009532448
6−{[(1E)−(ジメチルアミノ)メチレン]アミノ}−2−(ペンチルチオ)−9−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−8−オール(150mg,0.2mmol)を、アンモニア(5mL,メタノール中の7N)中に溶解させ、それに、水性水酸化ナトリウム(3mL,1N)を加えた。次に、その反応を、rtで16時間撹拌後、真空中で濃縮した。粗生成物を、RP−HPLCによって精製した。収量1mg(1.3%)。
MS(APCI−pos)実測値 M+H@386amu,M−H@383.6amu
1 H NMR (CD 3 OD): 5.79 (d, 1H); 4.23 (dd, 1H); 3.95 (m, 1H), 3.55-3.74 (q, 2H), 3.44 (dd, 1H); 3.29 (m, 2H); 3.15 (s, 2H); 2.95-3.1 (m, 4H); 1.61 (t, 2H); 1.30 (m, 6H)。
この化合物の中間体を、次のように製造した。
2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,6−ジアミン
Figure 2009532448
ピリミジン−4,6−ジアミン−2−チオール(10g,70.3mmol)を、メタノール(140mL)中にrtで溶解させ、それに、70mLの1N水酸化ナトリウムを加えた。この後、n−ペンチルブロミド(8.5mL,1.1eq)および100mLのジメチルホルムアミドを加えた。次に、反応をrtで18時間撹拌した。LC/MSは、
所望の生成物への完全な変換および出発物質の消費を示した。次に、反応を真空中で濃縮して、油状物を与えた。次に、その粗製反応混合物を、水(200mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×300mL)で抽出した。有機部分を一緒にし、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。その生成物を、更に精製することなく用いた;収量14.8g(69.7mmol)。
5−ニトロソ−2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,6−ジアミン
Figure 2009532448
2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,5,6−トリアミン(14.8g,69.7mmol)を、氷酢酸(280mL)および水(60mL)中に溶解させた後、0℃に冷却した。別個に、亜硝酸ナトリウム(9g,1.9eq)を、水中の溶液(60mL)として調製し且つ0℃に冷却した。その亜硝酸ナトリウム溶液を、ジアミノピリミジン溶液に、10分間にわたって滴加した。添加時に、暗色固体が形成される。次に、反応を0℃で1.5時間撹拌した。固体を、真空濾過によって単離し、氷水で洗浄して、暗色紫色固体を生じた。それら固体を、高真空下で2日間乾燥させた。収量:11.8g(48.9mmol,70.1%)。
MS(APCI−pos)実測値M+H@242.5amu
2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,5,6−トリアミン
Figure 2009532448
5−ニトロソ−2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,6−ジアミン(1g,4.1mmol)を、エタノール(21mL)中にrtで懸濁させた。この後、氷酢酸(1.6mL)および亜鉛削り状(1.4g,21.5mmol)を加えた。次に、反応を70℃で18時間加熱した。ほとんど反応が認められなかったので、次に、温度を85℃に上昇させ、そしてLC/MSで、出発物質の消費を3時間以内に確認した。次に、反応をrtに冷却し、そしてガラス繊維フィルターを介して、70mLのエタノールで洗浄しながら濾過した。次に、粗製反応混合物を、真空中で濃縮した。その粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより、0〜6.25%のメタノール:ジクロロメタンで溶離して精製した。淡色油状物として、収量296mg(1.3mmol,33%)。
MS(APCI−pos)実測値M+H@228.1amu。
6−アミノ−2−(ペンチルチオ)−9H−プリン−8−オール
Figure 2009532448
2−(ペンチルチオ)−ピリミジン−4,5,6−トリアミン(147mg,0.65mmol)を、ジクロロメタン(2mL)中にrtで溶解させた。この後、トリエチルアミン(0.5mL)を、次にトリホスゲン(220mg,1.1eq)を加えた。30分後、LC/MSは、所望の生成物への90%を超える変換を示した。3時間後、その反応を、メタノール(1mL)でクエンチし、反応を真空中で濃縮した。その生成物を、更に精製することなく用いた。
N’−[8−ヒドロキシ−2−(ペンチルチオ)−9H−プリン−6−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
Figure 2009532448
6−アミノ−2−(ペンチルチオ)−9H−プリン−8−オールを、ジメチルホルムアミド(2mL)中に部分溶解させた。この後、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.5mL)を加えた。次に、反応をrtで18時間撹拌後、真空中で濃縮した。LC/MSは、イミンへの変換が、〜30%完了したことを示した。次に、その粗製反応混合物に、残りの出発物質を溶解させる助けとなるように6mLのアセトニトリルと一緒に、ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを再度施した。60℃で2日間加熱後、反応を濃縮した。LC/MS分析は、保護された生成物へのほぼ完全な変換を示した。
MS(APCI−pos)実測値M+H@309.1amu
6−{[(1E)−(ジメチルアミノ)メチレン]アミノ}−2−(ペンチルチオ)−9−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−9H−プリン−8−オール
Figure 2009532448
N’−[8−ヒドロキシ−2−(ペンチルチオ)−9H−プリン−6−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド(150mg,0.48mmol)を、アセトニトリル(10mL)中にrtで溶解させた後、1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−D−リボフラノース(1g,4.56eq)およびN,N−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(1mL,8.9eq)を加えた。60℃で30分間撹拌後、反応をrtに冷却した後、ニートの塩化スズ(IV)(0.6mL,6.6eq)を加えた。次に、反応を、窒素下において65℃に一晩加熱した。次に、反応をrtに冷却し、真空中で濃縮した。粗製反応を、ジクロロメタン(50mL)中に再懸濁させ、そして飽和重炭酸ナトリウム(2×200mL)およびブライン(2×200mL)で洗浄した。次に、有機部分を、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、RP−HPLCによって精製した。収量150mg(40%)。
MS(APCI−pos)実測値M+H@753.3amu。

Claims (15)

  1. 式I
    Figure 2009532448
    [式中、Xは、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
    Rは、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルより選択され、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
    pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
    は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
    、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
    およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
    およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
    は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
    R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
    で表される、遊離形または塩形の化合物;但し、該化合物は、8−アミノ−2−メトキシアデノシンではない。
  2. 式II
    Figure 2009532448
    [式中、Xは、水素、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
    Rは、C1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C3−8カルボシクリル、アリールおよびヘテロシクリルより選択され、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
    pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
    は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
    、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
    およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
    およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
    は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
    R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
    で表される、遊離形または塩形の化合物;但し、該化合物は、8−アミノ−2−メトキシアデノシンではない。
  3. 化合物が、式:
    Figure 2009532448
    Figure 2009532448
    で表される、遊離形または塩形の化合物のいずれか一つより選択される、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. 化合物が、式
    Figure 2009532448
    で表される遊離形または塩形の化合物から成る群より選択される、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  5. 化合物が、式
    Figure 2009532448
    で表される遊離形または塩形の化合物である、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  6. 次の処置を必要としている温血動物において、
    i.抗細菌作用を生じる、
    ii.細菌DNAリガーゼの阻害、または
    iii.細菌感染を処置する
    方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を遊離形または薬学的に許容しうる塩形で投与することを含む方法。
  7. 薬剤として用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  8. 請求項6に記載の方法で用いるための薬剤の製造における、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物の使用。
  9. 請求項6に記載の方法で用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  10. 請求項6に記載の方法で用いるための、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  11. 遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物、および薬学的に許容しうる希釈剤または担体を含む医薬製剤。
  12. 請求項6に記載の方法で用いるための医薬組成物であって、遊離形または薬学的に許容しうる塩形の、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
  13. 式A
    Figure 2009532448
    [式中、Xは、ハロ、NR、アジド、シアノ、イソシアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり;但し、Xが水素である場合、C−a、C−b、C−cおよびC−dより選択される少なくとも一つの炭素は、第四級であり;
    Yは、脱離基、例えば、ハロまたはSOアルキル(例えば、SOMe)であり;
    pは、各々の場合に独立して、0、1または2であり;
    は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、ヒドロキシ(C1−6アルキル)およびシアノであって、これらはいずれも、1以上の炭素原子上でR’により置換されていてもよく;
    、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、シアノ、アジド、C1−6アルキル、C3−8カルボシクリル、ハロ、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロシクリル、−OR、NRより選択され、ここにおいて、R、R1’、R、R2’、RおよびR3’は、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;または或いは、
    およびR1’、RおよびR2’、またはRおよびR3’は、それらが結合している炭素と一緒になって、C=OまたはC=N−O−R;またはO、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員、6員または7員の環を形成し;または或いは、
    およびR、RおよびRは、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、NHまたはN(C1−6アルキル)より選択される0、1個または2個のヘテロ原子を含有する置換されていてよい3員、4員、5員または6員の環を形成し;
    は、各々の場合に独立して、−NR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、C3−8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、−NR、−OR、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールであり、ここにおいて、Rは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    は、各々の場合に独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、アリール、S(O)およびヘテロシクリルであり、ここにおいて、Rは、1以上の炭素上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−OR、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびアリールより選択され、ここにおいて、RまたはRは各々、1以上の炭素原子上で1以上のR’により置換されていてもよく;
    R’は、各々の場合に独立して、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、−NR、アジド、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、C3−8シクロアルキル、C3−8シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ケト(=O)、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O);=N−O−R、−NHC(O)NR、−N(C1−6アルキル)C(O)NR、−NHC(O)R、−NHCO、−NHSO(R)、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHであり、ここにおいて、R’は各々、1以上の炭素上で1以上のR”により置換されていてもよく;
    R”は、各々の場合に独立して、ハロ、アジド、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、S(O)、−NR、−アミジノ、すなわち、−NHC(NH)NHである]
    で表される、遊離形または塩形の化合物。

  14. Figure 2009532448
    で表される、遊離形または塩形の請求項13に記載の化合物。
  15. 前記塩基が、水酸化ナトリウムである、請求項15に記載の方法。
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