JP2009530508A - 機械パルプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は機械パルプの製造方法に関するものであって、該方法は、機械パルプの原料を投入すること、その原料を第1の精練段階において精練して機械パルプを生成すること、機械パルプのpHを、第1のプロセス遅延が配設されたプロセス工程で9ないし11に調整して、その第1のプロセス遅延を少なくとも0.5時間にすること、機械パルプを選別して第1の精選紙料(A1)と第1の選外紙料(R1)とにすることと、オゾン処理プロセス開始時のpHが9ないし11である第1の選外紙料(R1)をオゾン処理すること、オゾン処理した第1の選外紙料(R1)を第2の精練段階で精練し、少なくともその一部を第2の精選紙料に属するものにすること、それらの精選紙料を合わせることを含む。
また、本発明は、機械パルプの使用に関するものである。
【選択図】図1

Description

詳細な説明
本発明は、機械パルプの製造方法に関するものである。
フィンランド国特許公報FI61926号および対応するドイツ国特許公報DE2444475号は、パルプをオゾン処理するプロセスを開示している。オゾン処理後にパルプのpHを調整することが可能である。
フィンランド国特許公報FI67412号および対応するカナダ国特許公報CA1083870号は、パルプを分離し、一つの分離物、できれば粗分離物をオゾン処理するプロセスを開示している。オゾン処理中において、アルカリがそのプロセスに供給される。
オゾン処理プロセスに関する問題は、これが強度の有機酸を生成することにある。有機酸は、パルプのpHを低下させ、たとえば処理水から鉄分を沈降することによって、漂白プロセスにおいて問題を発生させる。また、有機酸は、腐食によってプロセス装置を劣化させる。
上述の欠点は、本発明の方法により克服することができる。本方法は、
− 機械パルプの原料を投入すること、
− その原料を第1の精練段階において精練して機械パルプを生成すること、
− 機械パルプのpHを、第1のプロセス遅延が配設されたプロセス工程で9ないし11に調整して、その第1のプロセス遅延を少なくとも0.5時間にすること、
− 機械パルプを選別して第1の精選紙料と第1の選外紙料とにすること、
− オゾン処理プロセスの開始時のpHが9ないし11である第1の選外紙料をオゾン処理すること、
− オゾン処理した第1の選外紙料を第2の精練段階において精練し、少なくともその一部を第2の精選紙料に属するものにすること、および
− それらの精選紙料を合わせること
を含む。
機械パルプは、オゾン処理プロセス後に、パルプのpHがパルプ全体で一定であるような手法で処理され、これによってパルプの漂白を容易にする。従来技術の機械パルプのオゾン処理プロセスに比べて、その新規の方法は、次の利点を提供する:
− 目標のパルプ濾水度が達成される低エネルギー消費、
− 優れた強度特性、
− pHを4以上のpH値に調整するためのオゾン処理プロセスの後に配置されたプロセス装置の腐蝕の防止、および
− 優れたパルプの最終漂白性。
本発明の方法では、機械パルプの原料がプロセスに導入される。その原料は、マツ属(ヨーロッパマツ)、南部マツ属(さまざまなマツ類)、トウヒ属(ヨーロッパトウヒ)またはマツ属およびトウヒ属の混合種などの針葉樹類にすることができる。また、広葉樹類およびその針葉樹類との混合種も原料にすることができる。原料は、ウッドチップの形状にすることができる。また、開始材料をPGW(加圧砕木)法で砕木した丸太にすることもできる。
脱水して濃度を25%から35%、典型的には30%にしたウッドチップなどの原料を、リファイナーに供給し、それを第1の精練段階で精練する。このリファイナーを、ディスクリファイナーまたは円錐部分を有するディスクリファイナーにすることができる。原料がリファイナーにおいて高温かつ加圧下で精練されて機械パルプを作る。また、第1の精練段階をハンマーミルによって行うこともできる。
望ましい原料はマツである。なぜならば、本発明の方法は、原料がマツであるときに、他のプロセスに比して最も有利になるからである。マツの精練性が悪いことは一般的に公知である。しかしながら、それはオゾンを用いることによって改善することができる。オゾン処理したパルプは、オゾン処理されていないパルプに比べて少ない微細繊維および結束繊維を含んでいる。また、オゾン処理は、ピッチ除去に有利な影響を及ぼし、それはマツ原料に関して重要なことである。
第1段階の精練は、むしろ軽度のものであり、パルプは、600-700 ml CSFの濾水度にまで精練される。その上限は、700 ml CSF以上にすることもできる。
第1の精練段階の後には、2つの主たる選択肢があり:すなわち、1)すべての機械パルプをアルカリ処理反応炉へ送ることができる、または、2)パルプを第1の精選紙料と第1の選外紙料とに選別し、選外紙料をアルカリ処理反応炉へ送ることができる。
第1の主たる選択肢によれば、機械パルプ全体が、所定のpHレベルを達成するためにアルカリ処理反応炉へ送られる。機械パルプは、水酸化ナトリウム(NaOH)、重炭酸ナトリウム(Na2CO3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH2))または水酸化カルシウム(Ca(OH)2)などのアルカリで処理される。アルカリ処理反応炉におけるプロセスは、プロセス遅延があるように配設され、すなわちパルプは少なくとも0.5時間、典型的には1ないし2時間は反応炉に滞留する。このプロセス遅延が必要であるのは、アルカリがパルプの繊維の表面から繊維(または、パルプの粗さによっては、繊維集合体)の内部へ浸透すべきだからであり、すなわち、本発明の利点を達成するためには繊維および/または繊維集合体を処理すべきである。このプロセス遅延は、一括のプロセスまたは連続的なプロセスに対して配設することができる。
パルプは、アルカリ処理反応炉で処理された後、スクリーンまたはサイクロンなどの選別器へ送られる。パルプは、第1の精選紙料と第1の選外紙料とに選別される。その選別工程は、0.5ないし1.5パーセント、典型的には約1パーセントの濃度で行われ、第1の精選紙料は、選別後もその濃度を維持する。通常、精選紙料/選外紙料の比は、約20/80でよい。しかし、精選紙料/選外紙料の比を、60/40または50/50にすることもできる。したがって、精選紙料は、パルプの総量の20ないし60パーセント、またはパルプ全量の15ないし65パーセントでよい。
第1の選外紙料は、まず脱水して、第1の選外紙料の濃度を30%以上にすることが望ましい。その濃度は、35%以上がより望ましい。余剰液体は循環されてプロセスへ戻される。第1の選外紙料は、上記濃度でオゾン反応炉へ送られて、その第1の選外紙料が軟毛状にされ、オゾン処理される。エネルギーの節減およびパルプ品質の要求条件に応じて、オゾン処理プロセスが配設され、オゾン量はパルプ重量の0.5ないし10%、望ましくは1ないし4%となる。そのプロセス温度は20ないし90℃である。強度の有機酸がオゾン処理プロセスにおいて生成されるが、第1の選外紙料を処理したアルカリは、それらの強度の有機酸を中和する。オゾン処理プロセスはコンスタントに有機酸を生成するが、強度の有機酸およびアルカリが緩衝溶液を生成し、そのpHは長時間、所定のレベルで維持できる。オゾン処理プロセスの最後において、選外紙料のpHは5ないし7となり、それは以降のプロセス工程に関して有利な範囲である。
オゾン処理の後で、第1の選外紙料は、主たる精練ラインにおいて精練され、それは連続するリファイナーを含むものでよい。第1の選外紙料は、第2の精選紙料と第2の選外紙料とに選別することが可能である。第2の選外紙料は、さらなる精練のために、すなわち第3の精練段階へと送ることができるが、これをプロセスからただ除去するようにすることもできる。第3の精練段階がある場合、それは前の精練段階と同様の手法で行われる。
第1の精選紙料と、第1の選外紙料の精選された量とを、上述のプロセス段階後に混合する。第1の選外紙料の精選された量とは、パルプが第1の精選紙料および第1の選外紙料に選別された後で得られたすべての精選紙料を指す。
第1の精選紙料をオゾン処理し、オゾン処理済パルプを混合することができる。また、第1の精選紙料をオゾン処理した後で、それにアルカリを加えることもできる。アルカリは、オゾン処理前に加えたものと同じものでよい。さらに、まだオゾン処理していない精選紙料を、第1の選外紙料のうちの精選された量と混合する前にアルカリで処理することができる。
結果として得られる紙料の濾水度は、90ないし150 ml CSFでよいが、下限を30または40 ml CFSにすることもできる。当然、上述の濾水度は、所望の紙質によって異なる。
第2の主たる選択肢によれば、第1の精練段階の後、パルプは、スクリーンまたはサイクロンなどの選別器において第1の精選紙料と第1の選外紙料とに選別される。選別器における濃度は1ないし2%である。通常、精選紙料/選外紙料の比は、約20/80でよい。しかし、精選紙料/選外紙料の比は、60/40または50/50でもよい。したがって、精選紙料は、パルプ総量の20ないし60パーセント、またはパルプ総量の15ないし65パーセントでもよい。
第1の選外紙料は、アルカリ処理反応炉において水酸化ナトリウム(Na2CO2)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)または水酸化カルシウム(Ca(OH)2)などのアルカリで処理される。第1の選外紙料のpHは、適用すべきオゾン量および処理すべき原料に応じて、9ないし11のレベルに高められる。その後、第1の選外紙料から液体を除去して、望ましくは30%以上の濃度を達成する。その濃度は、より望ましくは35%以上である。余剰の液体は循環されてプロセスへ戻される。第1の選外紙料は、上述の濃度でオゾン反応炉へ送られて、第1の選外紙料が軟毛状にされ、オゾン処理される。エネルギーの節減およびパルプ品質の要求条件に応じて、オゾン処理プロセスが配設され、オゾン量はパルプ重量の0.5ないし10%、望ましくは1ないし4%となる。そのプロセス温度は20ないし90℃である。強度の有機酸がオゾン処理プロセスにおいて生成されるが、第1の選外紙料を処理したアルカリは、それらの強度の有機酸を中和する。オゾン処理プロセスはコンスタントに有機酸を生成するが、強度の有機酸およびアルカリが緩衝溶液を生成し、そのpHは長時間、所定のレベルで維持できる。オゾン処理プロセスの最後において、選外紙料のpHは5ないし7となり、それは以降のプロセス工程に関して有利な範囲である。
オゾン処理の後で、第1の選外紙料がリファイナーへ送られて、第2の精練段階を行う。第1の選外紙料はオゾン処理されているので、その特性は変化していて、第2の精練段階ではオゾン処理していない紙料に比べてエネルギー消費が非常に少なくなる。第1の選外紙料はリファイナーから選別器へ送られ、それが第1の選外紙料を第2の精選紙料と第2の選外紙料とに選別する。精選紙料、すなわち第1の精選紙料および第2の精選紙料の濾水度は、90ないし150 ml CSFでよいが、下限を30または40 ml CSFにすることもできる。当然、上述の濾水度は、所望の紙質によって異なる。
第2の選外紙料は、さらなる精練のために、すなわち第3の精練段階へ送ることができるが、それをプロセスからただ除去するようにすることもできる。第3の精練段階がある場合、これは前の精練段階と同様の手法で行われる。
第1の精選紙料をプロセスから除去して、他の目的に使用してよいが、第1の精選紙料および第2の精選紙料を混合して、1つの紙料として次の精練工程へ送ることもでき、それは通常は漂白工程である。第2の精練段階から得られた紙料が5ないし7のpHを有し、第1の精選紙料がほぼ同じpHを有するので、pHを調整するためにさらなる工程は必要ではない。
精練の前にpHを9ないし11のレベルに調節することは、過酸化物の消費が減少するので、漂白段階を促進する。有害な木材抽出物は、アルカリを加えた水に溶解できる。
本方法(上述の第1および第2の主たる選択肢)から得られた機械パルプは、紙製品製造プロセスにおいて利用される。その紙製品は、機械パルプを含有する印刷用紙などの機械パルプを含有する紙でよく、または厚紙でもよい。
次に、本発明を、実施例を通して、かつ図面を参照して説明する。
実施例0
オゾン処理前にはアルカリ処理を含まない方法を、マツで作った機械パルプの処理に用いた。
点1および2は、通常のTMP精練から得た結果に相当するものであり、ここではマツを原料として用いている。
図5および図6における点5は、オゾン処理したマツの選外物を、オゾン処理していないマツの精選物と混合するプロセスから得られた結果に相当するものである。アルカリは加えていない。
図5および図6における点7は、オゾン処理したマツの選外物を、オゾン処理したマツの精選物と混合するプロセスから得られた結果に相当するものである。
図5および図6から分かるように、マツの選外物をオゾン処理することによって、通常のマツ処理プロセスに対して、±20%の節減エネルギーと、より大きな強度特性とが達成された。
実施例1
次に、図1を参照して第1のプロセス選択肢を説明する。
まず、機械パルプの原料を、たとえばスクリュープレスなどのシックナー1において脱水し、その後、原料をリファイナー2へ供給し、ここでマツチップなどの原料を高温かつ加圧下で精練する第1段階において精練して、機械パルプを生成する。その精練中の濃度は約30%である。望ましい原料はマツである。なぜならば、本発明の本方法は、原料をマツにした場合に他のプロセスに比べて最も有利だからである。第1段階の精練は、むしろ軽度のもので、パルプは600-700 ml CSFの濾水度にまで精練される。濾水値を700 ml CSF以上にすることもできる。パルプは、水酸化ナトリウムなどのアルカリでアルカリ処理反応炉3において処理する。第1の選外紙料のpHを9ないし10のレベルに高める。アルカリ処理反応炉には遅延があり、パルプがアルカリ処理反応炉にて少なくとも0.5時間、典型的には1ないし2時間留まるようにしている。また、パルプをアルカリ処理反応炉で希釈して、その濃度を0.5ないし1.5%にする。
パルプをスクリーンなどの選別器4において第1の精選紙料A1と第1の選外紙料R1とに選別する。通常、精選紙料/選外紙料比は20/80であるが、一般的な説明で記述される他の比率が適することもある。
その後、第1の選外紙料R1をスクリュープレスなどのシックナー1へ送り、それが選外紙料から液体を除去して35%以上の濃度を達成している。余剰な液体9は循環されてそのプロセスへ戻される。第1の選外紙料R1を上述の濃度でオゾン反応炉6へ送り、ここで第1の選外紙料R1をオゾン処理する。オゾン処理プロセスでは強度の有機酸を生成するが、第1の選外紙料を処理したアルカリがそれらの強度な有機酸を中和する。オゾン処理プロセスはコンスタントに有機酸を生成するが、強度の有機酸およびアルカリが緩衝溶液を生成し、そのpHは長時間、所定のレベルで維持できる。オゾン処理プロセスの最後において、選外紙料のpHは5ないし7となり、それは以降のプロセス工程に関して有利な範囲である。
オゾン処理の後、第1の選外紙料R1をリファイナー7へ送る。第1の選外紙料R1はオゾン処理してあるので、その特性は変化していて、その精練段階ではオゾン処理していない紙料に比べてエネルギーの消費が非常に少なくなる。第1の選外紙料R1をリファイナー7から他のリファイナー8へ送ることができる。また、第1の選外紙料を第2の精選紙料と第2の選外紙料と選別する選別器(図示せず)に対して第1の選外紙料を送ることもできる。第2の選外紙料を、さらなる精練のために送ることができるが、それをプロセスからただ除去するようにすることもできる。
第1の精選紙料と、第1の選外紙料のうちの精選された量とを、第1の選外紙料が上述の手法で処理された後に混合して、それらを1つの紙料として、通常は漂白工程である次のプロセス工程へ送ることができる。得られた紙料は5ないし7のpHを有する。
図4および図5における点4は、上述のプロセスにより達成された結果に相当するものである。
実施例2
次に、図2を参照して第2のプロセスを説明する。
まず、機械パルプの原料を、たとえばスクリュープレスなどのシックナー1において脱水し、その後、原料をリファイナー2へ供給し、ここでマツチップなどの原料を高温かつ加圧下で精練する第1段階において精練して、機械パルプを生成する。この精練中の濃度は約30%である。望ましい原料はマツである。なぜならば、本発明の本方法は、原料をマツにした場合に他のプロセスに比べて最も有利だからである。第1段階の精練は、むしろ軽度のもので、パルプは600-700 ml CSFの濾水度にまで精練される。パルプは、水酸化ナトリウムなどのアルカリでアルカリ処理反応炉3において処理する。第1の選外紙料のpHを9ないし10のレベルに高める。アルカリ処理反応炉には遅延があり、パルプがアルカリ処理反応炉にて少なくとも0.5時間、典型的には1ないし2時間留まるようにしている。同時に、パルプを希釈して、その濃度を0.5ないし1.5%にする。
パルプをスクリーンなどの選別器4において第1の精選紙料A1と第1の選外紙料R1とに選別する。通常、精選紙料/選外紙料比は20/80であるが、一般的な説明で記述される他の比率が適することもある。
その後、第1の選外紙料R1をスクリュープレスなどのシックナー1へ送り、それが選外紙料から液体を除去して35%以上の濃度を達成している。余剰な液体9は循環されてそのプロセスへ戻される。第1の選外紙料R1を上述の濃度でオゾン反応炉6へ送り、ここで第1の選外紙料R1をオゾン処理する。そのオゾン量は、パルプ重量の0.5ないし10%、望ましくは1ないし4%である。オゾン処理中の温度は20ないし90℃である。
オゾン処理プロセスでは強度の有機酸を生成するが、第1の選外紙料を処理したアルカリがそれらの強度な有機酸を中和する。オゾン処理プロセスはコンスタントに有機酸を生成するが、強度の有機酸およびアルカリは緩衝溶液が生成し、そのpHは長時間、所定のレベルで維持できる。オゾン処理プロセスの最後において、選外紙料のpHは5ないし7の間であり、それは以降のプロセス工程に関して有利な範囲である。
オゾン処理の後、第1の選外紙料R1をリファイナー7へ送る。第1の選外紙料R1はオゾン処理してあるので、その特性は変化していて、第2の精練段階ではオゾン処理してない紙料に比べてエネルギーの消費が非常に少なくなる。第1の選外紙料R1をリファイナー7から他のリファイナー8へ送ることができる。また、第1の選外紙料を第2の精選紙料と第2の選外紙料と選別する選別器(図示せず)に対して第1の選外紙料を送ることもできる。第2の選外紙料を、さらなる精練のために送ることができるが、それをプロセスからただ除去するようにすることもできる。
第1の精選紙料A1を、0.5ないし1.5%の濃度でオゾン反応炉11に送る。第1の精選紙料A1をオゾン反応炉11でオゾン処理する。オゾンは、第1の精選紙料A1に注入されてもよい。
第1の精選紙料A1と、第1の選外紙料R1のうちの精選された量とを、第1の紙料が上述の手法で処理された後に混合して、それらを1つの紙料として、通常は漂白工程である次のプロセス工程へ送ることができる。得られた紙料は5ないし7のpHを有する。
図4および図5における点6は、上述のプロセス選択肢により達成された結果に相当するものである。
図4および図5から分かるように、アルカリで選外物を処理し、マツの選外物をオゾン処理することによって、通常のマツの処理プロセスに対して、±30%のエネルギー節減と、より高い強度特性とが達成された(点4および点6)。
実施例3
次に、図3を参照して第3のプロセスを説明する。
第3のプロセスは、第1の精選紙料を混合反応炉13でのオゾン処理後にアルカリで処理することを除いては、実施例2におけるものと同様である。アルカリ量は、第1の乾燥精選紙料総量の0.5 wt.-%(たとえば、100%のNaOHのうちの0.5 wt.-%)である。プロセス遅延が混合反応炉13に配設される。パルプは、反応炉13に少なくとも0.5時間滞留する。
図4および図5における点8は、上述のプロセス選択肢により達成された結果に相当するものである。
実施例4
次に、図3を参照して第4のプロセスを説明する。
第4のプロセスは、第1の精選紙料を混合反応炉13でのオゾン処理後にアルカリで処理することを除いては、実施例2におけるものと同様である。アルカリ量は、第1の乾燥精選紙料総量の2 wt.-%(たとえば、100%のNaOHのうちの2 wt.-%)である。プロセス遅延が混合反応炉13に配設される。パルプは、反応炉13に少なくとも0.5時間滞留する。
図4および図5における点9は、上述のプロセス選択肢により達成された結果に相当するものである。
図4および図5から分かるように、アルカリで選外物を処理し、マツの選外物をオゾン処理し、またアルカリを精選紙料へ加えることによって、通常のマツの処理プロセスに対して、±30%のエネルギー節減と、より高い強度特性とが達成された(点8および点9)。
当業者には容易に理解できるように、上述の実施例に説明したプロセスは、さまざまに組み合わせることができる。また、各プロセス工程を行うのにどの程度の濃度が必要であるかも当業者には理解できる。第1のプロセス遅延と選別工程との相互の順序を逆にしてもよく;その場合、当業者には理解できるように、濃度の調整が必要であり、第1の精選紙料および第1の選外紙料は、双方に対してアルカリ処理が必要な場合、その処理を別個に行う必要がある。
図1は、第1のプロセスの概要図を示す。 図2は、第2のプロセスの概要図を示す。 図3は、第3および第4のプロセスの概要図を示す。 図4は、引張力指数をSEC(比エネルギー消費量)の関数として示す。 引裂力指数を引張力指数の関数として示す。

Claims (8)

  1. 機械パルプを製造する方法において、該方法は、
    − 前記機械パルプの原料を投入すること、
    − 前記原料を第1の精練段階において精練して前記機械パルプを生成すること、
    − 前記機械パルプのpHを、第1のプロセス遅延が配設されたプロセス工程で9ないし11に調整して、その第1のプロセス遅延を少なくとも0.5時間にすること、
    − 前記機械パルプを選別して第1の精選紙料(A1)と第1の選外紙料(R1)とにすること、
    − オゾン処理プロセス開始時のpHが9ないし11である第1の選外紙料(R1)をオゾン処理すること、
    − オゾン処理した第1の選外紙料を第2の精練段階において精練し、少なくともその一部を第2の精選紙料に属するものにすること、および
    − 前記精選紙料を合わせること
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、第1の選外紙料(R1)を30%以上の濃度でオゾン処理することを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、第1の選外紙料(R1)の処理は、
    − オゾン処理され、精練された第1の選外紙料(R1)を選別して第2の精選紙料と第2の選外紙料とにすること
    を含むことを特徴とする方法。
  4. 前記請求項のいずれかに記載の方法において、第1の精選紙料(A1)の処理は、
    − 第1の精選紙料(A1)をオゾン処理すること
    を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、第1の精選紙料(A1)は、0.5ないし1.5%の濃度でオゾン処理されることを特徴とする方法。
  6. 前記請求項のいずれかに記載の方法において、第1の精選紙料(A1)の処理は、さらに、
    − 第2のプロセス遅延が配設されたプロセス工程において、オゾン処理した第1の精選紙料(A1)に対してアルカリを加え、その第2のプロセス遅延を少なくとも0.5時間にすること
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 前記請求項のいずれかに記載の方法において、前記精選紙料は、漂白されることを特徴とする方法。
  8. 前記請求項のいずれかにより製造される機械パルプの紙製品製造プロセスにおける使用。
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