JP2009529904A - 近接プローブを用いた検体検出法 - Google Patents

近接プローブを用いた検体検出法 Download PDF

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Abstract

本発明は、サンプル中の検体を検出するための方法に関し、
(a) 該サンプルを少なくとも1セットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブに接触させ(各プローブは、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含み、同時に検体に結合することができ、該第3近接プローブの核酸ドメインは、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインに少なくともハイブリダイズすることができるスプリントであり、ここで、少なくとも3個の近接プローブのすべてが該検体に結合するとき、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、該第3近接プローブの該ハイブリダイズスプリントにより仲介される相互作用の手段により結合可能である);
(b) 該第1および第2近接プローブの核酸を結合させ;そして、
(c) 該結合を検出すること
を含む。また、そのような方法での使用のためのキットを提供する。

Description

本発明は、サンプル中の検体のための近接プローブに基づく検出アッセイ、および特に、スプリントに基づく近接プローブ相互作用メカニズムの改良に関する。そのようなアッセイでは、検体に結合し、そして核酸ドメイン、またはタグを有する近接プローブを使用し、それは、近接依存的な方法で、一般には、ライゲーションにより、該検体結合に相互作用し、該検体を検出し得る手段により、検出可能な、好ましくは、増幅可能な核酸検出産物、または検出タグを形成する。本発明に関する方法の1つの形式では、該ドメイン(タグ)の相互作用は、該ドメインに結合するために、スプリントオリゴヌクレオチドを必要とし、それらの相互作用を仲介する(特に、ライゲーションの場合には、該ドメインにハイブリダイズし、ライゲーション反応のための鋳型として作用するスプリントオリゴヌクレオチド)。本発明の方法において、近接プローブアッセイは、該スプリントオリゴヌクレオチドを、また、該検体に結合し得る第3近接プローブの核酸ドメインとして、すなわち、また、該検体に結合し得るスプリント(“結合スプリント”)として提供することにより改良される。したがって、本発明において、該近接プローブ(またはむしろその核酸ドメイン)の相互作用のためのスプリントは、検体結合剤に結合させて提供する手段により、“連結”または“局在”型で提供する。
近接ライゲーションアッセイは、そのような検体の存在を、容易に検出可能または定量可能な核酸に基づくシグナルに変換することにより、サンプル中の1個またはそれ以上の検体の、感度の高い、迅速なおよび簡便な検出または定量を可能にし、同種または異種形式で行い得る。
当分野の近接プローブは、一般に、対で使用され、各々は、標的検体への特異性を有する検体結合ドメイン、およびそれに結合する核酸ドメインからなる。検体結合ドメインは、例えば、核酸“アプタマー” (Fredriksson et al (2002) Nat Biotech 20:473-477)であり得るか、またはタンパク様、例えば、モノクローナル抗体もしくはポリクローナル抗体であり得る(Gullberg et al (2004) Proc Natl Acad Sci USA 101:8420-8424)。各近接プローブ対の各検体結合ドメインは、検体上の異なる結合のための特異性を有し得て、検体は、単一分子または相互作用分子の複合体からなり得るか、または例えば、標的検体が、マルチマーとして存在する場合には、同一の特異性を有し得る。近接プローブ対が、互いに近接する状態になるとき(それは、主に、両方が同じ検体分子のそれらの各サイトに結合するとき、生じる)、核酸ドメインを、次の反応に加えられるスプリントオリゴヌクレオチドの鋳型となるライゲーション反応の手段により、新規核酸配列を形成するために加えることができ、該スプリントオリゴヌクレオチドは、近接プローブ対の各核酸ドメインの末端のために相補的な領域を含む。それにより産生した新規核酸は、サンプル中の検体の存在または量を報告するのに役立ち、例えば、リアルタイム定量的PCR (q-PCR)により、定性的または定量的に検出し得る。
WO 97/00446および米国特許第6,511,809号は、近接ライゲーションアッセイの異種使用、すなわち、検体を、特異的検体結合試薬の手段により、最初に、固体基質に固定することを開示している。
同種近接ライゲーションアッセイ(すなわち、溶液での)は、WO 01/61037、WO 03/044231、WO 2005/123963、Fredriksson et al (2002) Nat Biotech 20:473-477およびGullberg et al (2004) Proc Natl Acad Sci USA 101:8420-8424で開示される。
近接プローブの対が、一般には使用されるが、近接プローブアッセイの修飾は、例えば、WO 01/61037およびWO 2005/123963に記載されており、そこでは、3つの近接プローブを、単一検体分子を検出するために使用し、第3プローブの核酸ドメインは、第1および第2プローブの核酸ドメインの各遊離末端に加わる(連結する)ことができる2つの遊離末端を有し、その結果、それは、それらの間で挟まれる。この態様では、2種のスプリントオリゴヌクレオチドが、第3のプローブ核酸ドメインへの第1および第2プローブ核酸ドメインの各々のライゲーションの鋳型となるために必要とされる。
近接ライゲーションアッセイは、多くの異なる適用で、タンパク質の特異的かつ高感度な検出、例えば、弱く発現しているか、または低い存在量のタンパク質の検出において非常に有用であることを証明した。しかしながら、そのようなアッセイには常に問題があり、改良の余地が、特に、アッセイの感度および達成可能な検出限界に関して存在する。
上記した慣用的な近接ライゲーションアッセイの感度は、2つの主な要因:(i) 標的検体のための検体結合ドメインの親和性および(ii) 非結合プローブの無秩序な近接、特に、プローブ対から生じる非特異的バックグラウンドシグナルにより制限される。検体のための高い親和性を有する結合ドメインを有するプローブを用いると、感度は、および6000分子の検出に制限される。低いレベルのバックグラウンドを達成するために、非常に低い濃度の近接プローブを使用しなければならない。このことは、高い濃度のプローブを用いることにより低い親和性の検体結合ドメインを含むプローブを補う、すべての試みを不可能にする。したがって、これが、アッセイの感度を制限し得て、そして、その範囲を超えて定量的な結果を取得し得ることが見出された。
上記した当分野で既知の近接ライゲーションアッセイの制限を克服するために、核酸ドメインが、第1および第2プローブの核酸ドメインの末端のために相補的な領域を含み、それによりそれらのライゲーションの鋳型となるためにスプリントとして作用することができる第3プローブの使用が、顕著に、アッセイの感度および特異性を改善することを本願明細書で開示している。ライゲーション鋳型スプリントオリゴヌクレオチドを、さらに検体結合ドメインに結合させることにより、遊離スプリントオリゴヌクレオチドを用いてよりもむしろ、該スプリントは、ライゲーションの鋳型となる必要がある第1および第2プローブとサンプル内で共局在し、それは、より低い濃度のスプリントが、遊離スプリントオリゴヌクレオチドを使用するアッセイとの比較で使用されることを可能にし、結果として、非特異的バックグラウンドシグナルを低くする。
そのような“結合スプリント”の使用は、さらに、アッセイの性能に関して有益な効果を有する。“遊離スプリントアッセイ”とは異なり、より低いバックグラウンドは、使用される本発明の方法でのスプリントのより低い濃度の使用から生じ、該方法は、第1および第2プローブのより高い濃度を可能にし、さらに感度を増加させ、低い親和性プローブの補償を可能にする。増加した特異性は、3つの結合イベントが生じなければならない必要性から生じ、感度は、3つのプローブが、2つのプローブよりも偶然に(すなわち、非特異的に)近接する可能性が低いという事実により、2つのプローブでのアッセイを超えて高められる。
さらに、結合スプリント(第3プローブ)を、第1および第2プローブと同時に反応に加えるため、第3プローブは、検体への結合を介して近接がもたらされるとき、すぐに相互作用し得る。これは、検体-プローブ複合体の解離速度を減少させ、それにより該複合体の安定化に作用することにより親和性効果を産生し、検体-からDNA-シグナルへの変換速度を増加させ、したがって、アッセイの感度を増加させる。これは、当分野で既知の遊離スプリントアッセイを超えた重要な利点を提供し、該スプリントは、ライゲーション工程、次いで、結合工程で加えられ、したがって、個々のプローブの結合および解離は、独立して生じる。
下記実施例でより詳細に示したとおり、本発明は、当分野で既知の遊離スプリント近接ライゲーションアッセイを超えた重要な前進を示し、非常に少ない標的検体も検出可能である。例えば、下記実施例1で記載したとおり、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)タンパク質のわずか60個の分子を検出し得る。
したがって、1つの局面では、本発明は、サンプル中の検体を検出するための方法を提供し、該方法は
(a) 該サンプルを少なくとも1セットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブに接触させ(各プローブは、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含み、同時に検体に結合することができ、該第3近接プローブの核酸ドメインは、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインに少なくともハイブリダイズすることができるスプリントであり、ここで、少なくとも3個の近接プローブのすべてが該検体に結合するとき、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、該第3近接プローブの該ハイブリダイズスプリントにより仲介される相互作用の手段により結合可能である);
(b) 該第1および第2近接プローブの核酸を結合させ;そして、
(c) 該結合を検出すること
を含む。
本発明の方法は、プローブが検体に結合するとき、2個(またはそれ以上)の該近接プローブ間の相互作用を検出することにより、サンプル中の検体の存在を検出することに依存する。プローブ間の相互作用(または、より特には、それらの各核酸ドメイン間の相互作用)は、したがって、近接依存性であり;検体への検出プローブの結合は、一緒に、それらを近接させ、その結果、それら(または、より特に、それらの核酸ドメイン)は、相互作用し得る。したがって、相互作用(または結合)を検出することにより、検体を検出し得る。本発明の方法では、近接プローブは、互いに結合するか、または加わることにより相互作用し得て、スプリントは、この相互作用(結合)を助けるか、または仲介する結合は、結合産物(相互作用産物)を検出することにより検出し得る。
“検出する”なる用語は、検体の存在を決定する(すなわち、存在するか、否かを決定する)あらゆる手段または検体の測定のあらゆる形態を含むように、本明細書で広く使用される。したがって、“検出する”は、検体の存在もしくは非存在または量または位置を決定し、測定し、評価し、またはアッセイすることを含み得る。半定量的を含む定量的および定性的な決定、測定または評価が含まれる。そのような決定、測定または評価は、例えば、サンプル中の2個またはそれ以上の異なる検体が検出されるとき、相対的であり得るか、または絶対的であり得る。そのようなものとして、“定量する”なる用語は、サンプル中の標的検体(複数もある)を定量する文脈で使用するとき、絶対的または相対的な定量のことを言い得る。絶対的な定量は、1個またはそれ以上のコントロール検体の既知の濃度(複数もある)の包含によりおよび/または既知のコントロール検体を用いて、標的検体の検出レベルを参照することにより(例えば、標準曲線の作成を介して)達成し得る。あるいは、相対的な定量は、2個またはそれ以上の異なる標的検体間の検出レベルまたは量の比較により達成し得て、2個またはそれ以上の異なる検体の各々の相対的な定量、すなわち、互いの相対性を提供する。
“検体”は、本発明の方法により検出することが望まれる、あらゆる物質(例えば、分子)または存在であり得る。検体は、本発明のアッセイ法の“標的”である。したがって、検体は、検出することを望み得るあらゆる生体分子または化学化合物、例えば、ペプチドもしくはタンパク質、または核酸分子もしくは小分子(有機および無機分子を含む)であり得る。検体は、細胞またはウイルスを含む微生物、またはその断片もしくは産物であり得る。したがって、検体は、特異的な結合パートナー(例えば、親和性結合パートナー)を開発し得る、あらゆる物質または存在であり得ると考えられる。必要とされるすべては、検体が、同時に3つの結合パートナー(より特に、少なくとも3つの近接プローブの検体結合ドメイン)に結合できることである。本発明のそれのように近接プローブに基づくアッセイは、タンパク質またはポリペプチドの検出における特定の利用を見出した。特定の関心のある検体は、したがって、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質またはプリオンまたはタンパク質もしくはポリペプチド構成要素などを含むあらゆる分子、またはその断片のようなタンパク様分子を含む。検体は、単一分子または2個もしくはそれ以上の分子サブユニットを含む複合体であり得て、それは、互いに共有的に結合し得るか、または結合し得ず、そして同じであるか、または異なり得る。したがって、細胞または微生物に加えて、そのような複合体検体はまた、タンパク質複合体であり得る。そのような複合体は、したがって、ホモまたはヘテロマルチマーであり得る。分子、例えば、タンパク質の凝集体は、また、標的検体であり得て、例えば、同じタンパク質または異なるタンパク質の凝集体であり得る。検体はまた、タンパク質またはペプチドとDNAもしくはRNAのような核酸分子間の複合体であり得る。特に関心があるのは、タンパク質と核酸間、例えば、制御因子、例えば、転写因子とDNAまたはRNA間の相互作用であり得る。
すべての生物学的および臨床的サンプルは、例えば、生物のあらゆる細胞もしくは組織サンプル、またはあらゆる体液もしくはそれに由来する調製物、ならびに細胞培養、細胞調製物、細胞ライセートなどのようなサンプルが含まれる。環境的サンプル、例えば、土壌および水サンプルまたは食物サンプルもまた含まれる。サンプルは、新たに調製するか、またはそれらは、あらゆる慣用的な方法で、例えば、貯蔵で前処理し得る。
典型的なサンプルは、したがって、例えば、食物および関連製品、臨床および環境サンプルを含む、生体分子、またはあらゆる他の望むもしくは標的検体を含み得るすべての材料を含む。サンプルは、生物学的サンプルであり得て、それは、あらゆる原核もしくは真核細胞、ウイルス、バクテリオファージ、マイコプラズマ、プロトプラストおよびオルガネラを含む、あらゆるウイルスまたは細胞材料を含み得る。そのような生物学的材料は、したがって、あらゆる型のほ乳類および非ほ乳類動物細胞、植物細胞、藍藻含む藻類、菌類、バクテリア、原生動物などを含み得る。典型的なサンプルは、したがって、全血および血液由来産物、例えば、血漿、血清および軟膜、血液細胞、尿、糞便、脳脊髄液またはあらゆる他の体液(例えば、気道分泌物、唾液、乳など)、組織、生検、細胞培養、細胞懸濁液、馴化培地または細胞培養構成物質の他のサンプルなどを含む。サンプルは、本発明の方法で使用するために調製するあらゆる簡便なまたは望む方法で、例えば、細胞溶解または検体の精製、単離などにより、前処理し得る。
本発明の方法での使用のための近接プローブは、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含み、そして検体に結合する(検体結合ドメインによる)効果検出プローブであり、その結合は、そのような結合上でその核酸ドメイン間で生じる相互作用の検出の手段により、検出し得る(検体を検出するために)。したがって、プローブは、核酸-タグ親和性リガンドまたは検体のための結合パートナーと見なし得て、該検体結合ドメインは、親和性結合パートナーであり、そして核酸ドメインは、核酸タグである。核酸ドメインは、検体結合ドメインに結合し、この“カップリング”または結合は、当業者に既知の任意の手段により為し得て、それは、望まれるか、または簡便であり得て、例えば、連結基により、直接または間接的であり得る。例えば、該ドメインは、共有結合(例えば、化学的架橋)により、または非共有結合、例えば、ストレプトアビジン-ビオチンに基づくカップリング(ビオチンは、1つのドメインで提供され、ストレプトアビジンは、他のドメインで提供される)により、互いに結合し得る。
検体結合ドメインは、標的検体のためのあらゆる結合パートナーであり得て、それは、その直接または間接的な結合パートナーであり得る。したがって、それは、標的検体に結合する媒介分子または結合パートナーにより、直接的、または間接的に標的検体に結合し得て、該結合ドメインが、該媒介分子(結合パートナー)に結合する。特に、媒介結合パートナーの検体結合ドメインは、検体のための特異的な結合パートナーである。結合パートナーは、その標的、例えば、標的検体に結合できるあらゆる分子または存在であり、そして特異的結合パートナーは、特異的にその標的(例えば、標的検体)に結合できるものであり、すなわち、結合パートナーは、サンプル中の他の構成要素よりもより強い親和性および/または特異性をもって、標的(例えば、検体)に結合する。したがって、標的検体への結合は、非標的検体とは区別し得て;特異的結合パートナーは、非標的検体に結合しないか、またはわずかだけもしくは検出不可能な程度に結合し、またはあらゆるそのような非特異的結合は、それが生じるとき、区別し得る。標的検体とその結合パートナー間の結合は、典型的には、非共有的である。
検体結合ドメインは、標的検体のための高い結合親和性を有するために選択し得る。高い結合親和性は、少なくとも約10-4 M、通常は、少なくとも約10-6 Mまたはそれ以上、例えば、10-9 Mまたはそれ以上の結合親和性を意味する。検体結合ドメインは、それが、近接プローブの一部として存在するとき、標的タンパク質のための必要な結合親和性を示す限り、様々な異なる型の分子のいずれかであり得る。他の態様では、検体結合ドメインは、その標的検体のための中間のまたはさらに低い親和性、例えば、約10-4 M以下を有するリガンドであり得る。
検体結合ドメインは、小分子または巨大分子リガンドであり得る。小分子リガンドは、サイズが約50から約10,000ダルトン、通常は、約50から約5,000ダルトンおよびより通常は、約100から約1000ダルトンの範囲内にあるリガンドを意味する。巨大分子は、リガンドを意味する。巨大分子は、サイズが、分子量で約10,000ダルトンまたはそれ以上の範囲内にあるリガンドを意味する。
小分子は、標的検体と必要な親和性で結合することができるあらゆる分子、およびその結合部分または断片であり得る。一般には、小分子は、関心のある標的検体に結合することができる有機小分子である。小分子は、標的検体との構造的な相互作用のために必要な1個またはそれ以上の官能基、例えば、疎水性、親水性、静電気的なまたはさらに共有結合性の相互作用のために必要な基を含む。標的検体が、タンパク質であるとき、小分子リガンドは、タンパク質との構造的な相互作用のために必要な官能基、例えば、水素結合、疎水性-親水性相互作用、静電気的な相互作用などを含み、典型的には、少なくとも、アミン、アミド、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシルまたはカルボキシル基、好ましくは、少なくとも2個の官能化学基を含む。小分子はまた、実質的に、逆にその標的検体に結合する小分子の能力に影響を与えることなく修飾し得て、および/または近接プローブの核酸ドメインへの共有結合に参加し得る領域を含み得る。
小分子親和性リガンドは、しばしば、1個またはそれ以上の上記官能基で置換された環式炭素もしくはヘテロ環式構造および/または芳香族性もしくはポリ芳香族性構造を含む。また、小分子として関心があるのは、ペプチド、サッカライド、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、誘導体、構造類似体またはその組合せを含む生体分子の間で見出された構造である。そのような化合物を、関心のある化合物を同定するためにスクリーニングし得て、そこでは、様々な異なるスクリーニングプロトコールが、当分野で既知である。
小分子は、合成または天然化合物のライブラリーを含む様々な起源から取得し得る、自然に生じるか、または合成化合物に由来し得る。例えば、多くの手段は、ランダム化オリゴヌクレオチドおよびオリゴペプチドの調製を含む、様々な有機化合物および生体分子の無秩序なおよび方向性を持った合成のために利用可能である。あるいは、細菌、真菌、植物および動物抽出物の形態での天然化合物のライブラリーは、利用可能であるか、または容易に産生し得る。さらに、天然または合成的に産生したライブラリーおよび化合物は、慣用的な化学的、物理的および生化学的手段を介して、容易に修飾し得て、コンビナトリアルライブラリーを産生するために使用し得る。既知の小分子は、構造的類似体を産生するために、方向性のあるまたは無秩序な化学的修飾、例えば、アシル化、アルキル化、エステル化、アミド化などを受け得る。
そのようなものとして、小分子は、自然に生じるか、または合成分子のライブラリーから取得し得て、コンビナトリアルの手段を介して産生した化合物のライブラリー、すなわち、化合物多様性コンビナトリアルライブラリーを含む。そのようなライブラリーから取得したとき、使用した小分子は、簡便な結合親和性アッセイにおいてタンパク質標的のためのいくつかの望む親和性を証明した。コンビナトリアルライブラリー、ならびにそれらの産生およびスクリーニングのための方法は、当業者に既知であり、米国特許第5,741,713号; 第5,734,018号; 第5,731,423号; 第5,721,099号; 第5,708,153号; 第5,698,673号; 第5,688,997号; 第5,688,696号; 第5,684,711号; 第5,641,862号; 第5,639,603号; 第5,593,853号; 第5,574,656号; 第5,571,698号; 第5,565,324号; 第5,549,974号; 第5,545,568号; 第5,541,061号; 第5,525,735号; 第5,463,564号; 第5,440,016号; 第5,438,119号; 第5,223,409号に記載されていて、その開示は、引用により本明細書の一部とする。
検体結合ドメインはまた、巨大分子であり得る。巨大分子検体結合ドメインとして特に関心があるものの中には、抗体、ならびにその結合断片および誘導体または模倣剤がある。抗体が、検体結合ドメインであるとき、それらは、ポリクローナル組成物に由来し得て、その結果、特異性が異なる抗体の異種集団が、各々、同じタグ核酸(核酸ドメイン)で“タグ化”されるか、または標的検体のための同じ特異性を有する同一の抗体の同種集団が、各々、同じタグ核酸でタグ化されるモノクローナル組成物であり得る。そのようなものとして、検体結合ドメインは、モノクローナルまたはポリクローナル抗体であり得る。また、他の態様では、親和性リガンドは、抗体結合断片またはその誘導体もしくは模倣剤であり、そこで、これらの断片、誘導体および模倣剤は、標的検体のための必要な結合親和性を有する。例えば、抗体断片、例えば、Fv、F(ab)2およびFabは、インタクトタンパク質の切断により、例えば、プロテアーゼまたは化学的切断により製造し得る。また、組み換え的または合成的に産生される抗体断片または誘導体、例えば、一本鎖抗体もしくはscFvs、または他の抗体誘導体、例えば、キメラ抗体もしくはCDR移植抗体に関心があり、ここで、そのような組み換え的または合成的に産生される抗体断片は、上記抗体の結合特性を保持する。そのような抗体断片または誘導体は、一般に、対象抗体の結合特性を保持するために、対象抗体の少なくともVHおよびVLドメインを含む。対象発明のそのような抗体断片、誘導体または模倣剤は、任意の慣用的な方法論、例えば、米国特許第5,851,829号および第5,965,371号で開示された方法論を用いることにより、容易に製造し得て;その開示は、引用により本明細書の一部とする。
上記した抗体、その断片、誘導体および模倣剤は、商業的な起源から取得し得て、および/または任意の慣用的な技術を用いて製造し得て、ここで、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その断片、誘導体および模倣剤(その組み換え誘導体を含む)を産生する方法は、当業者に既知である。
また、ポリ核酸アプタマーは、結合ドメインとしての使用のために適当である。ポリ核酸アプタマーは、受容体または抗体と同じ方法で、選択的にタンパク質に結合するように作用し得る、RNAオリゴヌクレオチドであり得る(Conrad et al., Methods Enzymol. (1996), 267(Combinatorial Chemistry), 336-367)。検体結合ドメインが核酸、例えば、アプタマーである、ある態様では、標的検体は核酸ではない。
重要なことには、検体結合ドメインは、実質的に、該標的検体への検体結合ドメインの結合親和性をなくすことなく、共有的に核酸ドメインに結合し得る部分を含むドメインである。
抗体に基づくペプチド/ポリペプチドまたはタンパク質に基づく結合ドメインに加えて、検体結合ドメインはまた、レクチン、可溶性細胞表面受容体またはその誘導体、アフィボディー(affibody)またはあらゆる組み合わせ的に誘導されたファージディスプレイまたはリボソームディスプレイまたはコンビナトリアルペプチドまたはタンパク質ライブラリーのあらゆる型であり得る。あらゆる検体結合ドメインの組合せを使用し得る。
1セットの近接プローブの各検体結合ドメインのための検体上の結合サイトは、同じであるか、または異なり得る。したがって、例えば、2個またはそれ以上の同一のサブユニットもしくはタンパク質構成物質を含むホモマータンパク質複合体または凝集体の場合には、2個またはそれ以上のプローブの検体結合ドメインは、同じであり得る。検体が、単一分子であるか、または異なるサブユニットもしくは構成物質(例えば、異なるタンパク質のヘテロマー複合体または凝集体)を含む場合には、検体結合ドメインは、異なるであろう。
近接プローブの核酸ドメインの長さは、変動する分子距離にわたって構築し得るので、検体結合ドメインのための検体上の結合サイトは、同じ分子上で必要とされない。それらは、分離しているが、近接に位置する分子であり得る。例えば、生物、例えば、細菌もしくは細胞、またはウイルスの複数の結合ドメインは、本発明の方法により標的とし得る。
上記したとおり、検体結合ドメインは、検体に直接または間接的に結合し得る。間接的な結合の場合には、標的検体は、第1に特異的結合パートナー(または親和性リガンド)に結合し得て、そして近接プローブの検体結合ドメインが、特異的結合パートナーに結合し得る。これにより、一般試薬としての近接プローブの設計が可能になる。例えば、検体特異的結合パートナーは、抗体であり得て、一般的な近接プローブセットを、様々な異なる検体特異的抗体のFc領域に結合することにより、異なる検体を検出するために使用し得る。
第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、検出可能産物を形成するために相互作用する核酸“タグ”と見なし得て、それは、検体の検出を報告するために検出し得る。したがって、核酸ドメインは、検体が検出される手段によりシグナルを提供するために相互作用する、反応性核酸官能基と見なし得る。すなわち、核酸ドメインは、“検出可能”タグもしくは産物を形成するために相互作用する“検出タグ”と見なし得る。2個またはそれ以上の検体が同じサンプル中に存在するとき、それらは、2個またはそれ以上のセットの近接プローブを用いて同時に検出し得て、各セットの近接プローブは、相互作用に関して、独自の核酸配列“検出可能タグ”を形成するために設計し得る。これらの独自の“検出可能タグ”は、液体クロマトグラフィー、電気泳動、質量分析、DNAアレイ技術およびマルチカラーリアルタイムPCRを含む文献で既知の方法を用いて、別々に、検出し、定量し得る(所望により、増幅後)。
本発明の方法では、第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、一緒に結合し得る。さらに下記で説明したとおり、この結合は、直接的であり得て、すなわち、各核酸ドメインは、直接互いに結合し得るか、またはそれは、間接的であり得て、すなわち、各核酸ドメインは、間接的に、例えば、さらなる媒介核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)の2個の端のうちの1個に各々が結合することにより結合し得る。この“結合”または“相互作用”は、スプリントにより仲介され、それは、さらに下記で説明したとおり、第3近接プローブの核酸ドメインとして提供される。その結合は、検出し得る新規核酸分子または配列の形成を生じる。
上記およびさらに下記したとおり、第3近接プローブの核酸ドメインは、第1および第2近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズし、それらの結合(または、相互作用)を可能にするスプリントである。
核酸ドメインは、一本鎖核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)、部分的に二本鎖および部分的に一本鎖分子、または二本鎖である領域および2つの核酸鎖が相補的ではなく、したがって一本鎖である領域を含む二本鎖分子であり得る。そのようなものとして、ある態様では、核酸ドメインは、一本鎖核酸から形成される。他の態様では、核酸ドメインは、2本の部分的相補核酸鎖から形成し得て、そこでは、2本の鎖は、ハイブリダイズ領域および非ハイブリダイズ領域を含む。
核酸ドメインは、一般には、標的検体に結合するとき、他の近接プローブの核酸ドメインとスプリント仲介相互作用を可能にするのに十分な長さである。核酸ドメインは、通常は、約8から約1000ヌクレオチド長の範囲内にあり、そこでは、ある態様では、それらは、約8から約250ヌクレオチド長を含む約8から約500ヌクレオチド長、例えば、約8から約160ヌクレオチド長、例えば、約12から約150ヌクレオチド長、約14から約130ヌクレオチド長、約16から約110ヌクレオチド長、約8から約90ヌクレオチド長、約12から約80ヌクレオチド長、約14から約75ヌクレオチド長、約16から約70ヌクレオチド長、約16から約60ヌクレオチド長などの範囲であり得る。ある典型的な態様では、核酸ドメインは、約10から約80ヌクレオチド長、約12から約75ヌクレオチド長、約14から約70ヌクレオチド長、約34から約60ヌクレオチド長、および記載した範囲間のすべての長さの範囲であり得る。ある態様では、核酸ドメインは、通常、約28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、50、55、60、65、または70ヌクレオチド長以下である。
核酸ドメインは、リボヌクレオチドおよび/またはデオキシリボヌクレオチドならびにワトソン-クリック型または類似体塩基対相互作用に参加可能な合成ヌクレオチド残基から形成し得る。したがって、核酸ドメインは、DNAまたはRNAまたはそのあらゆる修飾、例えば、PNAまたは非ヌクレオチド骨格を含む他の誘導体であり得る。
第1および第2近接プローブの核酸ドメインの配列(すなわち、“検出”核酸ドメイン)は、第3近接プローブで提供されるスプリントに関して選ぶか、または選択し得る。したがって、配列は、第1および第2ドメインが、第3ドメイン(スプリント)にハイブリダイズする限り、重要ではない。しかしながら、配列は、第1および第2近接プローブの核酸ドメインと第3近接プローブの核酸ドメインとの間以外のハイブリダイゼーション事象の出現を避けるように選択すべきである。配列を選択するか、または同定すると、核酸ドメインは、任意の簡便な方法を用いて、合成し得る。
近接プローブの2つの構成要素は、結合を介して直接に、または連結基を介して間接的に結合する。連結基を使用するとき、該基は、連結基を介した核酸と検体結合ドメインの共有結合を提供し、その標的検体のための検体結合ドメインの望む結合親和性を維持するために、選択し得る。関心のある連結基は、広く、検体結合ドメインに依存して変わり得る。連結基は、存在するとき、多くの態様で生物学的に不活性である。様々な連結基が、当業者に既知であり、本発明の近接プローブでの使用を見出す。典型的な態様では、連結基は、一般に、少なくとも約50ダルトン、通常は、少なくとも約100ダルトンであり、そして連結基がスペーサーを含むとき、1000ダルトンもの大きさまたはそれ以上、例えば、1000000ダルトンであり得るが、一般には、約500ダルトンを超えず、通常は、約300ダルトンを超えない。一般には、そのようなリンカーは、核酸または検体結合部分への共有的な結合を可能にする、反応性官能基を有するどちらかの末端で終結するスペーサー基を含む。関心のあるスペーサー基は、脂肪族および不飽和炭化水素鎖、ヘテロ原子、例えば、酸素(ポリエチレングリコールのようなエーテル)または窒素(ポリアミン)を含むスペーサー、炭水化物、ヘテロ原子をおそらく含み得る環式または非環式系を含み得る。スペーサー基はまた、金属に結合するリガンドを含み得て、その結果、金属イオンの存在が、2個またはそれ以上のリガンドを協調させ、複合体を形成する。特異的なスペーサーエレメントは、下記を含む:1,4-ジアミノヘキサン、キシリレンジアミン、テレフタル酸、3,6-ジオキサオクタン二酸、エチレンジアミン-N,N-ジ酢酸、1,1'-エチレンビス(5-オキソ-3-ピロリジンカルボン酸)、4,4'-エチレンジピペリジン。潜在的な反応性官能基は、求核的官能基(アミン、アルコール、チオール、ヒドラジド)、求電子性官能基(アルデヒド、エステル、ビニルケトン、エポキシド、イソシアネート、マレイミド)、付加環化反応を可能にする官能基を含み、ジスルフィド結合を形成するか、または金属に結合する。特定の例は、一級および二級アミン、ヒドロキサム酸、N-ヒドロキシスクシンイミジルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミジルカルボキシレート、オキシカルボニルイミダゾール、ニトロフェニルエステル、トリフルオロエチルエステル、グリシジルエーテル、ビニルスルホン、およびマレイミドを含む。対象近接プローブでの使用を見出し得る特定のリンカー基は、ヘテロ官能基化合物、例えば、アジドベンゾイルヒドラジド、N-[4-(p-アジドサリシルアミノ)ブチル]-3'-[2'-ピリジルジチオ]プロピオンアミド)、ビス-スルホスクシンイミジルスベレート、ジメチルアジピミデート、ジスクシンイミジルタートレート、N-マレイミドブチリルオキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジドベンゾエート、N-スクシンイミジル [4-アジドフェニル]-1,3'-ジチオプロピオネート、N-スクシンイミジル[4-ヨードアセチル]アミノベンゾエート、グルタルアルデヒド、およびスクシンイミジル-4-[N-マレイミドメチル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート、3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸 N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(SPDP)、4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボン酸 N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(SMCC)などを含む。
本発明の方法で使用する近接プローブは、あらゆる慣用的な方法を用いて製造し得る。典型的な態様では、核酸ドメインは、直接か、または連結基を介して、検体結合ドメインに結合し得る。構成要素は、当分野で既知のとおり、官能基を介して互いに共有的に結合し得て、そこでは、そのような官能基は、構成要素上に存在し得るか、または1個またはそれ以上の工程、例えば、酸化反応、還元反応、切断反応などを用いて導入し得る。近接プローブを産生するために、一緒に構成要素を共有的に結合するのに使用し得る官能基は、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アミノなどを含む。共有結合を提供するために修飾される異なる構成要素の特定の部分を、実質的に、逆に、標的検体のための構成要素の望む結合親和性を妨害しないように選択し得る。必要なおよび/または望むならば、構成要素上のある部分は、当分野で既知の保護基を用いて保護し得て、例えば、Green & Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis (John Wiley & Sons) (1991)を参照のこと。核酸/抗体コンジュゲートを産生するための方法は、当業者に既知である。例えば、米国特許第5,733,523号を参照のこと(その開示は、引用により本明細書の一部とする)。
他の態様では、近接プローブは、核酸-タンパク質抱合体、すなわち、タンパク質に共有的に結合する核酸、例えば、コード配列を有する分子を産み出すインビトロプロトコールを用いて、産生し得て、すなわち、そこでは、検体結合ドメインは、近接プローブをコードするベクターからインビトロで産生する。関心のあるそのようなインビトロプロトコールの例は、下記を含む: RepAに基づくプロトコール(例えば、Fitzgerald, Drug Discov. Today (2000) 5:253-258およびWO 98/37186を参照のこと)、リボソームディスプレイに基づくプロトコール(例えば、Hanes et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA (1997) 94:4937-42; Roberts, Curr Opin Chem Biol (1999) Jun; 3: 268-73; Schaffitzel et al., J Immunol Methods (1999) Dec 10; 231: 119-35;およびWO 98/54312を参照のこと)など。
第3近接プローブの核酸ドメインは、第1および第2近接プローブの核酸ドメイン(すなわち、“検出”ドメイン)間の相互作用を仲介するように機能する、スプリントオリゴヌクレオチドである。上記したとおり、近接ライゲーションアッセイでのスプリントの使用は、当分野で既知である。スプリントは、したがって、第1および第2近接プローブの検出ドメインを接続するか、またはそれらを“一緒に保持する”ように作用し、その結果、それらは、相互作用するか、または一緒に結合し得る、“コネクター”オリゴヌクレオチドと見なし得る。
特に、スプリントは、第1および第2近接プローブの核酸ドメインとハイブリダイズする。より特に、スプリントは、少なくとも第1および第2近接プローブの核酸ドメインと、同時にハイブリダイズする(アニールする)。近接プローブセットの全ての互いの核酸ドメインのハイブリダイゼーションは、標的検体への結合に関して、プローブ-標的複合体の親和性を増加させる。この親和性効果は、シグナル生成近接プローブ-標的検体複合体の形成を支持することにより、アッセイの感度に関与する。
本明細書で使用するとき、“ハイブリダイゼーション”または“ハイブリダイズする”なる用語は、ワトソン-クリック塩基対により、二本鎖を形成するのに十分に相補的であるヌクレオチド配列間の二本鎖の形成のことを言う。2個のヌクレオチド配列は、それらの分子が、塩基対構成相同性を共有するとき、互いに“相補的”である。“相補性”ヌクレオチド配列は、適当なハイブリダイゼーション条件下で、安定な二本鎖を形成するために特異性をもって結合する。例えば、2つの配列は、第1配列の部分が、第2配列の部分に、抗平行の意味で結合し得るとき相補的であり、ここで、各配列の3'末端は、他の配列の5'末端に結合し、1つの配列の各A、T(U)、GおよびCは、次いで、他の配列のT(U)、A、CおよびGそれぞれと、一致する。RNA配列はまた、相補的G=UまたはU=G塩基対を含み得る。したがって、本発明の下で“相補的である”2つの配列は、相同性を完全に有する必要はない。通常は、2つの配列は、ヌクレオチドの少なくとも約85%(好ましくは、少なくとも約90%、および最も好ましくは、少なくとも約95%)が、分子の定義した長さを超えて塩基対構成を共有するとき、十分に相補的である。したがって、第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、第3近接プローブの核酸ドメインのための相補性領域を含み、逆に、第3近接プローブの核酸ドメインは、第1および第2近接プローブの核酸ドメインの各々のための相補性領域を含む。
相補性の領域(すなわち、ハイブリダイゼーション領域)は、4-30 bp、例えば、6-20、6-18、7-15または8-12 bpの範囲内の長さを有し得る。
スプリント核酸ドメインは、一般に、第1および第2プローブの核酸ドメインの、上記した同時の結合を提供するのに十分な長さである。典型的な態様では、スプリントオリゴヌクレオチドは、約20から約40ヌクレオチド長を含む、約6から約500ヌクレオチド長、例えば、約25から約30ヌクレオチド長の範囲である。
上記したとおり、第1および第2近接プローブの核酸ドメイン間の相互作用または結合は、各ドメインの結合である。この結合は、好ましくは、ライゲーション、特に、鋳型に向けられたライゲーションであり得る。そのような場合には、ライゲーション鋳型が、スプリントにより提供されることが明確に理解されるであろう。そのようなライゲーションは、リガーゼ酵素を用いて行い得る。
したがって、本発明の方法の好ましい態様では、第1および第2プローブの核酸ドメインは、ハイブリダイズしたスプリントにより鋳型となる反応の手段により連結し、該核酸ドメインを連結し、そして、ライゲーション産物を検出する。そのような態様では、スプリントは、したがって、“スプリント鋳型”または“ライゲーション鋳型”または“鋳型オリゴヌクレオチド”と見なし得る。
生じる相互作用に関して、またはより特にはライゲーションに関して、第1および第2近接プローブの核酸ドメインの1つは、典型的には、その5' 末端(遊離3' ヒドロキシル末端を残して)により検体結合ドメインに結合し、一方で、他のドメインは、その3'末端(遊離 5' リン酸末端を残して)に結合する。第1および第2近接プローブの1つは、したがって、他の3'プローブの5'リン酸と相互作用できる遊離3'ヒドロキシル基を有する5'プローブである。
連結可能であるためには、各第1および第2核酸ドメインは、1つの3'末端が、他の5'リン酸と並んだスプリントにハイブリダイズする。しかしながら、上記およびより詳細に下記したとおり、各ドメインのライゲーションは、直接的である必要はなく、それらは、媒介オリゴヌクレオチドの手段により、一緒に連結し得るか、または第1および第2核酸ドメインが、ライゲーション反応に加わり得るまで、遊離3'核酸ドメイン末端を有する第1または第2近接プローブのどちらかを、ギャップを埋めるために、ポリメラーゼを用いて伸張し得る。したがって、各3'および5'末端は、互いにすぐ隣接したスプリント(鋳型)にハイブリダイズする必要はないが、それらの間にスペーサー(または、ヌクレオチドのストレッチ)を残したスプリントにハイブリダイズし得る。
スプリントの第1および第2近接核酸ドメインの両方への同時のハイブリダイゼーションは、3つすべての核酸ドメインを含む、安定した二本鎖構造を産生する。そのような二本鎖構造は、第1近接プローブ核酸ドメインの3'ヒドロキシル遊離末端および第2近接プローブ核酸ドメインの5'ホスホリル遊離末端を、一緒に生じさせる(上記したとおり、これらは、すぐ近接して並んでいる必要はないが)。
したがって、スプリントは、5'遊離近接プローブの核酸ドメインに相補的な第1 3'領域および3'遊離近接プローブの核酸ドメインに相補的な第2 5'領域を含み得る。スプリントの第1および第2領域は、3から20、6から17、6から15または6から12または8から12ヌクレオチド長、例えば、約13から17、12から16、11から15、または12から14ヌクレオチド長または約6から12、7から11または8から10ヌクレオチド長であり得る。
下記でより詳細に記載しているとおり、結合産物の増幅を、検出過程の一部として使用し得る。したがって、ある態様では、そのような工程で起こり得るあらゆる誤った増幅、例えば、増幅で使用するポリメラーゼのための鋳型として作用するスプリントのあらゆる可能性を最小化するために、スプリントを設計することを望み得る。したがって、例えば、スプリントは、RNAオリゴヌクレオチドまたはDNA/RNAハイブリッドとして提供し得て;典型的に増幅反応で使用されるTaqポリメラーゼは、RNA鋳型を使用することができない。あるいは、類似の効果が、2つの短いハイブリダイゼーション領域を有するDNAスプリントを用いて達成し得て;該ハイブリダイゼーションは弱いので、そのようなスプリントは、PCRで使用される高温でのDNAポリマー化の鋳型とはならない。
上記したとおり、1つの態様では、第1および第2プローブの核酸ドメインは、互いにすぐ隣接していないスプリントにハイブリダイズし得るが、それらの間のギャップを残す。それらの結合(例えば、ライゲーション)を可能にするために、さらに、本明細書で“カセットオリゴヌクレオチド”と呼ぶオリゴヌクレオチドを、このギャップの、より特に、このギャップにわたるスプリントにハイブリダイズし得る。そのようなカッセトオリゴヌクレオチドは、各々の各ドメインの末端に隣接する各々のその末端に、直接ハイブリダイズし得て、その結果、各々のそのようなドメインの末端は、カッセトオリゴヌクレオチドに結合し、単一新規核酸産物を形成し得る。これは、2つの結合事象を必要とし、その両方が、スプリントの鋳型となる。カッセトオリゴヌクレオチドの5'および3'末端の両方が、適当に、第1および第2プローブの核酸ドメインの遊離末端に加わる(例えば、連結する)。第1および第2ドメインは、したがって、カッセトオリゴヌクレオチドにより結合するか、または連結する。そのような配列は、プローブの核酸ドメインに柔軟性を加え得る。カッセトオリゴヌクレオチドの長さ(および、したがって、スプリントにハイブリダイズするとき、第1および第2ドメインの末端間のギャップ)は、例えば、4から50、例えば、6-30、6-25、6-22、8-22、10-22、6-20、8-20、10-20ヌクレオチドの間で変わり得る。
第1および第2核酸ドメインの結合において媒介オリゴヌクレオチドとして機能するカセットオリゴヌクレオチドは、プローブをサンプルと接触させた後、加え得る。あるいは、それは、同時に加え得るか、または第3近接プローブにプレハイブリダイズさせ得る。
ギャップは、ポリメラーゼを用いて、遊離3'末端を有する第1または第2近接プローブのどちらかの核酸ドメインを伸張することにより埋め得る。ギャップが埋められると、末端は、ライゲーション工程に加わる。
本発明の方法を実行するために、サンプルを、最初に、少なくとも1セットのプローブと接触させる。
ある態様では、サンプルは、2個またはそれ以上の異なる標的検体に関して、アッセイし得る。そのような態様では、サンプルを、各標的検体のために1セットの近接プローブと接触させ、その結果、サンプルと接触させた数のセットは、2個またはそれ以上、例えば、3個またはそれ以上、4個またはそれ以上などであり得る。そのような方法は、マルチプレックスおよびハイスループット適用において、特定の使用を見出す。
サンプルに加える近接プローブの量は、反応混合物中の近接プローブの十分に低い濃度を提供するために選択し得て、それは、近接プローブが、標的検体に結合することなく互いに無秩序に近接しない(少なくとも、多くなくまたは実質的でない程度まで)ことを保証する。そのようなものとして、それは、近接プローブが、近接プローブの検体結合ドメインと検体の結合サイト間の結合相互作用を介して検体に結合するときのみ、近接プローブが互いに近接する状態になることを意図する。典型的な態様では、サンプルと組み合わせた後の反応混合物中での近接プローブの濃度は、約1 fMから1μM、例えば、約1pMから約100 nMを含む、約1pMから約1nMの範囲である。
サンプルおよび近接プローブのセット(複数もある)の組合せ後、反応混合物を、近接プローブがサンプル中の標的検体に結合する(存在するならば)のに十分な時間、インキュベートし得る。典型的な態様では、産物混合物を、約30分から約12時間を含む、約5分から約48時間の間、約20℃から約37℃を含む、約4℃から約50℃の範囲の温度でインキュベートし得る。反応混合物を維持する条件は、近接プローブの検体への特異的結合を促進し、一方で、非特異的相互作用を抑制するように最適化すべきである。条件はまた、上記したとおり、核酸ドメイン間の有効なおよび特異的なハイブリダイゼーションを可能にすべきである。
ある態様では、インキュベーション混合物の有効量は、サンプル中に存在するとき、近接プローブが標的検体に結合する、少なくともインキュベーション工程の部分の間、減らされる。これらの態様では、インキュベーション混合物の有効量は、多くの異なる理由のために減らし得る。ある態様では、インキュベーション混合物の有効量は、中間のおよび低い親和性検体結合ドメインの使用を可能にするか、および/または該アッセイの感度を増加させるために減らされる。例えば、インキュベーション混合物の有効量が減らされるある態様では、検体結合ドメインは、中間のおよび低い親和性結合剤であり得て、検体結合ドメインが、それらの標的検体のための結合親和性を有し得ることを意味し、約10-4 M以下、例えば、約1 nM Kdである。ある態様では、アッセイの感度は増加し得て、その結果、アッセイは、1 μlのサンプル中、わずか約100またはそれより少ない標的検体を検出し得て、1 μlのサンプル中、わずか約75またはそれより少ない標的検体を含み、1 μlのサンプル中、わずか約50またはそれより少ない標的検体を含む。
ある態様では、“クラウディング剤”または“ボリューム・エクスクルーダー(volume excluder)”は、上記したインキュベーション工程の混合物中に含まれ、例えば、近接プローブのそれらの標的検体への結合の間、インキュベーション混合物の有効量を減らす。典型的には、“クラウディング剤”は、水溶性巨大分子材料である。適当な巨大分子材料は、広く、約1500から数百万の平均分子量を有する生体適合天然または合成ポリマーを含み、それは、特異的に混合物中の他の試薬、または産物と相互作用しない。そのようなポリマーは、“ボリューム・エクスクルーダー”として当分野で既知であり、それらの主な機能は、インビトロ反応培地での量を占めることであり、生化学的反応のための高度な濃縮環境、例えば、近似インビボ状態を提供する。容量除外ポリマーは、当然に、必要とする濃度を提供するために、十分に適当でなければならない。適当な典型的なポリマーは、非限定的に、下記のものを含む:商業的に利用可能な、ポリエチレングリコール(PEG)ポリマー、例えば、約2000以上の平均分子量を有するもの、FICOLLポリマー、例えば、約70,000の平均分子量を有するもの、ウシ血漿アルブミン、グリコーゲン、ポリビニルピロリドン、デキストランなど。より高分子量、とりわけ、それぞれ、約1450、3000-3700、6000-7500、および15,000-20,000の平均分子量を有するPEG 1450、PEG 3350、PEG 6000 (または、PEG 8000として売られる)、およびPEG 20,000のPEGポリマーを、典型的な態様で使用する。PEG 6000およびPEG 8000は、典型的な態様で使用する。典型的な態様でのインキュベーション反応中の容量除外ポリマーの濃度は、約5% w/vから約45% w/vの範囲内にあり、ポリマーの型およびその分子量に依存する。一般に、より高分子量のポリマーのある型は、酵素活性における同じ効果を達成するために、同じ型の低分子量のポリマーよりも低い濃度で存在する必要がある。
該方法の次の工程の前に、ボリューム・エクスクルーダーを使用するそれらの態様では、インキュベーション混合物を、ボリューム・エクスクルーダーの存在を明らかにするために希釈し得て、存在するボリューム・エクスクルーダーの量、希釈液の性質などに依存して、例えば、少なくとも約2倍またはそれ以上、例えば、少なくとも約10倍またはそれ以上を含む、少なくとも約5倍またはそれ以上で希釈し得て、そこでは、典型的な態様では、希釈液は、水または水のいくらかの他の適当な水性溶液および1個またはそれ以上の溶質、例えば、塩、緩衝剤などである。
ボリューム・エクスクルーダーの代わりにまたはそれに加えて、インキュベーション混合物から水の一部を除去することにより、例えば、蒸発により、インキュベーションの間、インキュベーション混合物の量を減らし得る。これらの態様では、液体の量は、所望により、少なくとも約2倍またはそれ以上、例えば、少なくとも約10倍またはそれ以上を含む、少なくとも約5倍またはそれ以上まで減らし得る。重要なのは、これらの態様において、水のすべてをインキュベーション混合物から除去する訳ではない。あらゆる簡便なプロトコールを、そこから水の選択部分を除去することにより、インキュベーション混合物の量を減らすために使用し得る。湿度および温度をモニターし、そして調節することにより蒸発速度を制御するための機器を使用し得て、そこでは、ある態様では、インキュベーション混合物の量を、例えば、インキュベーション混合物の量を連続して測定することによりモニターし、そこでは、適当に蒸発させるとき、上記したとおり、ライゲーションおよびPCRミックスを加え得る。所望により、加熱ブロックを、蒸発を促進するために使用し得る。あるいは、インキュベーション混合物の量は、水からろ過することにより減らし得る。典型的な態様では、サイズ除外フィルターを、選択的に、分離制限より大きいサイズの分子を含むように使用し、一方で、より小さい分子および水は、フィルターを通過させることにより除去する。フィルターを介してそれを移動させるために溶液に与える力は、遠心分離または真空吸引によるものであり得る。
近接プローブの結合ドメインの検体への結合に関して、近接プローブの核酸ドメインは、互いに近接する状態になる。結果として、第3プローブの核酸ドメイン(スプリント)が、第1および第2プローブの核酸ドメインに結合する(ハイブリダイズする)ことができる。
サンプルと近接プローブの組合せ後、所望により、カッセトオリゴヌクレオチドを加え、そしてハイブリダイズすることを可能にし得る。第1および第2プローブの核酸ドメイン(スプリントにハイブリダイズする)は、次いで、結合するか、または相互作用することが可能になる。反応混合物を、次いで、あらゆるスプリント仲介相互作用の存在に関してアッセイする。したがって、第1および第2核酸ドメインの結合を、一般に、その結合産物を検出することにより検出する。
一般に、近接依存性相互作用の存在を検出することができる簡便なプロトコールを使用し得る。検出プロトコールは、分離工程を必要とし得るか、または必要とし得ない。
1つの典型的な態様では、第1および第2近接プローブのスプリント仲介相互作用(すなわち、結合)は、第1および第2近接プローブの核酸ドメインの遊離3'ヒドロキシルおよび5'リン酸末端の核酸ライゲーションにより達成され、そしてこの相互作用は、連結産物の次の検出により検出される。これらの典型的な態様では、第1および第2近接プローブのスプリント安定核酸ドメインのライゲーションは、反応混合物を、例えば、適当な核酸リガーゼにより提供される核酸連結活性と接触させ、そして核酸ドメインのライゲーションが生じるのに十分な条件下で混合物を維持することにより達成する。
当分野で既知のとおり、リガーゼは、それらが、相補的である(すなわち、鋳型)第3核酸配列にアニールするか、またはハイブリダイズするとき、2つのすぐ隣接した核酸の並列3'-ヒドロキシルと5'-リン酸末端間のホスホジエステル結合の形成を触媒する。あらゆる簡便なリガーゼを使用し得て、そこでは、関心のある典型的なリガーゼは、非限定的に、温度感受性および熱安定性リガーゼを含む。温度感受性リガーゼは、非限定的に、バクテリオファージT4 DNAリガーゼ、バクテリオファージT7リガーゼ、およびE. coliリガーゼを含む。熱安定性リガーゼは、非限定的に、Taqリガーゼ、Tthリガーゼ、およびPfuリガーゼを含む。耐熱性リガーゼは、非限定的に、原核、真核、または古細菌生物を含む、好熱性生物または超好熱性生物から取得し得る。あるRNAリガーゼはまた、本発明の方法で使用し得る。
このライゲーション工程では、必要でありおよび/または望み得る適当なリガーゼおよび任意の試薬を反応混合物と合わせ、ハイブリダイズしたライゲーションオリゴヌクレオチドのライゲーションが生じるのに十分な条件下で維持する。ライゲーション反応条件は、当業者に既知である。ライゲーションの間、ある態様での反応混合物は、約5秒から約16時間、例えば、約1分から約1時間の範囲の時間、約4℃から約50℃、例えば、約20℃から約37℃の範囲の温度で維持し得る。また他の態様では、反応混合物は、約5秒から約16時間、例えば、約2分から約8時間を含む、約1分から約1時間の範囲の時間、約35℃から約45℃、例えば、約37℃から約42℃、例えば、または約38℃、39℃、40℃もしくは41℃の範囲の温度で維持し得る。典型的な態様では、ライゲーション反応混合物は、50 mM トリス pH7.5、10 mM MgCl2、10 mM DTT、1 mM ATP、25 mg/ml BSA、0.25 ユニット/ml RNase 阻害剤、および0.125 ユニット/mlのT4 DNAリガーゼを含む。また他の典型的な態様では、2.125 mM マグネシウムイオン、0.2 ユニット/ml RNase 阻害剤;および0.125 ユニット/ml DNAリガーゼを使用する。
ライゲーション後、ライゲーション産物(第1および第2プローブの連結核酸ドメイン)を、サンプル中の検体の存在の指標として、または量の測定および所望により位置の測定として検出する。これらの態様では、連結産物は、検体結合ドメインの各末端で終結する一本鎖核酸分子(第1および第2プローブの2個の近接核酸ドメインのライゲーションの産物、および所望により任意の媒介カッセトオリゴヌクレオチドである)を含む。
結合(例えば、ライゲーション)工程後の次の工程の方法は、サンプル中の標的検体を検出するために、反応混合物中の結合(例えば、連結)産物の存在を決定することである。すなわち、反応混合物を、アッセイするサンプル中の標的検体の存在を検出するために、結果的に生じたあらゆる結合(ライゲーション)産物の存在に関してスクリーニングなどする(すなわち、アッセイする、査定する、評価する、試験するなど)。
上記した方法により産生した結合(連結)産物は、最も広い意味で、あらゆる簡便なプロトコールを用いて検出し得る。特定の検出プロトコールは、望む感度および該方法が実施される適用に依存して変わり得る。ある態様では、核酸ライゲーション産物は、どんな増幅もなしに直接検出し得て、一方で、他の態様では、検出プロトコールは、増幅構成要素を含み得て、そこでは、連結産物核酸のコピー数を、例えば、特定のアッセイの感度を高めるために増やす。増幅なしの検出が実施可能であり、核酸ライゲーション産物は、多くの異なる方法で検出し得る。例えば、1個またはそれ以上の近接プローブの核酸ドメインは、直接標識し得て、例えば、蛍光的に、またはあるいは、分光光度法で、または放射性同位体で標識し得るか、またはあらゆるシグナルを生じる標識で標識し得て、その結果、ライゲーション産物は、直接、標識される。これらの態様では、直接標識したライゲーション産物は、連結核酸を検出するために、非連結的に直接標識したライゲーションオリゴヌクレオチド(すなわち、核酸ドメインオリゴヌクレオチドまたはカッセトオリゴヌクレオチド)を含む反応混合物の残りから分離したサイズであり得る。あるいは、配座的に選択できるプローブ、例えば、分子ビーコン(下記でより詳細に記載したとおりの)は、ライゲーション産物の存在を検出するために使用し得て、そこでは、これらのプローブは、連結核酸にわたる配列に向けられ、したがって、ライゲーション産物の存在でのみ存在する。
上記したとおり、本発明の方法のある態様では、検出工程は、例えば、アッセイの感度を高めるために連結核酸のコピー数を増やす、増幅工程を含む。増幅は、所望により、直線的であるか、または指数関数的であり得て、そこでは、関心のある典型的な増幅プロトコールは、非限定的に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR);等温増幅などを含む。
検出工程が増幅工程(より特には、結合産物のインビトロ増幅の工程)を含むとき、増幅した産物(または増幅産物)は、検体を検出するために検出し得る。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、当分野で既知であり、米国特許第4,683,202号; 第4,683,195号; 第4,800,159号; 第4,965,188号および第5,512,462号に記載されていて、その開示は、引用により本明細書の一部とする。典型的なPCR増幅反応では、上記の連結核酸またはライゲーション産物(それはまた、増幅反応での鋳型核酸として見なし得る)を含む反応混合物を、プライマー伸張反応で使用する1個またはそれ以上のプライマー、例えば、PCRプライマー(例えば、幾何学的(または指数関数的)増幅で使用するフォワードおよびリバースプライマーまたは直線増幅で使用する一本鎖プライマー)と合わる。鋳型核酸(以下、便宜のため鋳型DNAと呼ぶ)と接触するオリゴヌクレオチドプライマーは、アニーリング条件下(下記でより詳細に記載した)で、相補的鋳型DNAとのハイブリダイゼーションを提供するのに十分な長さである。プライマーは、一般に、少なくとも10 bp長、通常は、少なくとも15 bp長およびより通常は、少なくとも16 bp長であり、30 bp長またはそれ以上でさえあり得て、そこでは、プライマーの長さは、一般に、18から50 bp長、通常は、約20から35 bp長の範囲である。鋳型DNAは、鋳型DNAのプライマー伸張、直線または指数関数的増幅が望まれるか否かに依存して、1本のプライマーまたは1セットの2個のプライマー(フォワードおよびリバースプライマー)と接触し得る。
上記構成要素に加えて、本発明の方法で産生する反応混合物は、典型的には、ポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)を含む。望むポリメラーゼ活性は、1個またはそれ以上の異なるポリメラーゼ酵素により提供し得る。多くの態様では、反応混合物は、少なくともファミリーAポリメラーゼを含み、そこでは、関心のある典型的なファミリーAポリメラーゼは、非限定的に、下記を含む:自然に生じるポリメラーゼ(Taq)ならびにその誘導体およびホモログを含むサーマス・アクアチクスポリメラーゼ、例えば、Klentaq (Barnes et al, Proc. Natl. Acad. Sci USA (1994) 91:2216-2220に記載されたとおり); 自然に生じるポリメラーゼ(Tth)ならびにその誘導体およびホモログを含むサーマス・サーモフィルスポリメラーゼなど。実施される増幅反応が高忠実度反応である、ある態様では、反応混合物はさらに、例えば、ファミリーBポリメラーゼにより提供し得るように、3'-5'エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を含み、そこでは、関心のあるファミリーBポリメラーゼは、非限定的に、下記を含む: Perler et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89:5577-5581に記載されたサーモコッカスリトラリスDNAポリメラーゼ (Vent); パイロッコッカス属GB-D (Deep Vent); Lundberg et al., Gene (1991) 108:1-6, Pyrococcus woesei (Pwo)に記載されたパイロコッカス・フリオサスDNAポリメラーゼ (Pfu)など。反応混合物が、ファミリーAおよびファミリーBポリメラーゼの両方を含むとき、ファミリーAポリメラーゼは、ファミリーBポリメラーゼよりも多い量で反応混合物中に存在し得て、そこでは、活性の差異は、通常、少なくとも10倍、より通常は、少なくとも約100倍である。通常は、反応混合物は、4つの自然に生じ存在する塩基、すなわち、dATP、dTTP、dCTPおよびdGTPに相当するdNTPの4つの異なる型を含む。本発明の方法では、各dNTPは、典型的には、約10から5000 μM、通常は、約20から1000 μMの範囲の量で存在する。
本発明の方法のこの検出工程で製造される反応混合物は、さらに、一価イオンの起源、二価カチオンの起源および緩衝剤を含む水性緩衝液培地を含み得る。あらゆる簡便な一価イオンの起源、例えば、KCl、K-アセテート、NH4-アセテート、K-グルタメート、NH4Cl、硫酸アンモニウムなどを使用し得る。二価カチオンは、マグネシウム、マンガン、亜鉛などであり得て、そこでは、カチオンは、典型的にはマグネシウムである。MgCl2、Mg-アセテートなどを含むマグネシウムカチオンの簡便な起源を使用し得る。緩衝液中に存在するMg2+の量は、0.5から10 mMの範囲にあり得るが、好ましくは、約3から6 mMの範囲にあり、理想的には、約5 mMである。緩衝液中に存在し得る典型的な緩衝剤または塩は、トリス、トリシン、HEPES、MOPSなどを含み、そこでは、緩衝剤の量は、典型的には、約5から150 mM、通常は、約10から100 mM、およびより通常は、約20から50 mMの範囲にあり、そこでは、ある好ましい態様において、緩衝剤は、約6.0から9.5の範囲のpHを提供するのに十分な量で存在し、そこでは、最も好ましいのは、pH 7.3、72℃である。緩衝液培地中に存在し得る他の薬剤は、キレート剤、例えば、EDTA、EGTAなどを含む。
本発明の方法のこの工程の反応混合物を製造するとき、様々な構成物質要素を、あらゆる簡便な順番で合わせ得る。例えば、緩衝剤をプライマー、ポリメラーゼおよびその後、鋳型DNAと合わせ得るか、または様々な構成物質要素のすべてを、反応混合物を産生するために同時に合わせ得る。
増幅反応の増幅産物は、あらゆる簡便なプロトコールを用いて検出し得て、そこでは、より詳細に下記したとおり、使用する特定のプロトコールが、増幅産物を、非特異的または特異的に検出し得る。関心のある典型的な非特異的検出プロトコールは、二本鎖DNA産物を、例えば、インターカレーションにより選択的に検出するシグナル産生系を使用するプロトコールを含む。そのような態様での使用を見出す典型的な検出可能分子は、蛍光核酸染色、例えば、モノマーまたはそのホモもしくはヘテロダイマーを含むフェナントリジニウム色素を含み、それは、核酸と複合体を形成すると、高められた蛍光を生じる。フェナントリジニウム色素の例は、エチジウムホモダイマー、エチジウムブロマイド、プロピジウムアイオダイド、および他のアルキル置換フェナントリジニウム色素を含む。本発明の他の態様では、核酸染色は、アクリジン色素、またはそのホモもしくはヘテロダイマー、例えば、アクリジンオレンジ、アクリジンホモダイマー、エチジウムアクリジンヘテロダイマー、または9-アミノ-6-クロロ-2-メトキシアクリジンであるか、またはそれらを組み込む。また本発明の他の態様では、核酸染色は、インドールまたはイミダゾール色素、例えば、ヘキスト33258、ヘキスト33342、ヘキスト34580 (BIOPROBES 34, Molecular Probes, Inc. Eugene, Oreg., (May 2000)) DAPI (4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール)またはDIPI (4',6-(ジイミダゾリン-2−イル)-2-フェニルインドール)である。他の許容される核酸染色は、非限定的に、7-アミノアクチノマイシンD、ヒドロキシスチルバミジン、LDS 751、選択したソラーレン(フロクマリン)、スチリル色素、ルテニウム錯体のような金属錯体、および遷移金属錯体(例えば、Tb3+およびEu3+を組み込む)を含む。本発明のある態様では、核酸染色は、シアニン色素またはシアニン色素のホモもしくはヘテロダイマーであり、それは、核酸と結合すると、高められた蛍光を生じる。Lee (1989)の米国特許第4,883,867号、Yue et al. (1996)の米国特許第5,582,977号、Yue et al. (1994)の米国特許第5,321,130号、およびYue et al. (1995)の米国特許第5,410,030号(4つすべての特許明細書を、引用により本明細書の一部とする)に記載された色素のすべてを使用し得て、それは、Molecular Probes, Inc., Eugene, Oregからの商標TOTO、BOBO、POPO、YOYO、TO-PRO、BO-PRO、PO-PROおよびYO-PROの下で、商業的に入手可能な核酸染色を含む。Haugland et al. (1995)の米国特許第5,436,134号、Yue et al.の米国特許第5,658,751号、およびHaugland et al. (1999)の米国特許第5,863,753号(3つすべての特許明細書を、引用により本明細書の一部とする)に記載された色素のすべてを使用し得て、それは、Molecular Probes, Inc., Eugene, Oregからの商標SYBR、SYTO、SYTOX、PICOGREEN、OLIGREEN、およびRIBOGREENの下で、商業的に入手可能な核酸染色を含む。また、本発明の他の態様では、核酸染色は、アザまたはポリアザベンズアゾリウムヘテロ環、例えば、アザベンゾオキサゾール、アザベンゾイミダゾール、またはアザベンゾチアゾールを組み込む、モノマー、ホモダイマーまたはヘテロダイマーシアニン色素であり、それは、核酸と結合すると、高められた蛍光を生じ、Molecular Probes, Inc., Eugene, Oregからの商標SYTO、SYTOX、JOJO、JO-PRO、LOLO、LO-PROの下で商業的に入手可能な核酸染色を含む。
また他の態様では、増幅産物に特異的なシグナル産生系は、一般の二本鎖分子とは反対に、増幅を検出するために使用し得る。これらの態様では、シグナル産生系は、増幅産物中に見出される配列に特異的に結合するプローブ核酸を含み得て、そこでは、プローブ核酸は、直接または間接的に検出可能な標識で標識し得る。直接検出可能な標識は、さらなる試薬の使用なしに、直接検出し得る標識であり、一方で、間接的に検出可能な標識は、1個またはそれ以上のさらなる試薬を使用することにより、検出可能な標識であり、例えば、該標識は、2個またはそれ以上の構成要素からなるシグナル産生系のメンバーである。多くの態様では、標識は、直接検出可能な標識であり、そこでは、関心のある直接検出可能な標識は、非限定的に、蛍光標識、放射性同位体標識、化学発光標識などを含む。多くの態様では、標識は、蛍光標識であり、そこでは、そのような態様で使用する標識試薬は、蛍光タグ化ヌクレオチド(複数もある)、例えば、蛍光タグ化CTP(例えば、Cy3-CTP、Cy5-CTP)などである。標識プローブ核酸を産生するために、ヌクレオチドにタグをつけるために使用し得る蛍光部分は、非限定的に、フルオルセイン、シアニン色素、例えば、Cy3、Cy5、Alexa 555、Bodipy 630/650などを含む。他の標識、例えば、上記の標識はまた、当分野で既知であるので使用し得る。
ある態様では、特異的標識プローブ核酸は、“エネルギー移動”標識で標識される。本明細書で使用するとき、“エネルギー移動”は、蛍光基の蛍光放出が、蛍光修飾基により変わる過程のことを言う。蛍光修飾基が消光基であるとき、蛍光基からの蛍光放出は、弱まる(クエンチする)。エネルギー移動は、蛍光共鳴エネルギー移動を介して、または直接エネルギー移動を介して起こり得る。これらの2つの場合での正確なエネルギー移動メカニズムは、異なる。本願明細書におけるエネルギー移動のあらゆる記載は、これらのメカニズム的に異なる現象のすべてを包含するものと理解されるべきである。本明細書で使用するとき、“エネルギー移動対”は、エネルギー移動に参加する任意の2つの分子のことを言う。典型的には、分子の1つが蛍光基として作用し、そして他の分子が、蛍光修飾基として作用する。“エネルギー移動対”は、エネルギー移動が起こる範囲内で単一複合体を形成する分子の集団のことを言うために使用する。そのような複合体は、例えば、互いに異なり得る2個の蛍光基および1個の消光基、2個の消光基および1個の蛍光基、または複数の蛍光基および複数の消光基を含み得る。複数の蛍光基および/または複数の消光基が存在する場合には、個々の基は、互いに異なり得る。本明細書で使用するとき、“蛍光共鳴エネルギー移動”または“FRET”は、励起された蛍光基により放出される光が、蛍光修飾基により少なくとも部分的に吸収されるエネルギー移動現象のことを言う。蛍光修飾基が消光基であるとき、次いで、該基は、異なる波長の光として吸収光を放射するか、または熱としてそれを消散させ得る。FRETは、蛍光基の放出スペクトルと消光基の吸収スペクトル間の重複に依存する。FRETはまた、消光基と蛍光基間の距離に依存する。ある臨界距離を超えると、消光基は、蛍光基により放出される光を吸収できないか、またはわずかしか吸収できない。本明細書で使用するとき、“直接エネルギー移動”は、蛍光基と蛍光修飾基間の光子の通過が生じない、エネルギー移動メカニズムのことを言う。単一のメカニズムに固執することなく、直接エネルギー移動では、蛍光基および蛍光修飾基が、それぞれ他の電子構造に干渉することが考えられている。蛍光修飾基が消光基であるとき、これは、消光基により、蛍光基が光を放出することさえできなくする。
エネルギー移動標識プローブ核酸、例えば、オリゴヌクレオチドは、それが、ドナー、アクセプターおよび標的核酸結合ドメインを含む限り、様々な異なる方法で構築し得る。そのようなものとして、方法のこれらの態様において使用するエネルギー移動標識オリゴヌクレオチドは、蛍光エネルギードナー、すなわち、ドナーが位置する所にフルオロフォアドメインおよび蛍光エネルギーアクセプター、すなわち、アクセプターが位置する所にアクセプタードメインを含む核酸検出器である。上記したとおり、ドナードメインは、ドナーフルオロフォアを含む。ドナーフルオロフォアは、核酸検出器のあらゆる場所に位置し得るが、典型的には、検出器の5'末端に存在する。アクセプタードメインは、蛍光エネルギーアクセプターを含む。アクセプターは、アクセプタードメインのあらゆる場所に位置し得るが、典型的には、核酸検出器またはプローブの3'末端に存在する。
フルオロフォアおよびアクセプタードメインに加えて、エネルギー移動標識プローブオリゴヌクレオチドはまた、標的核酸結合ドメインを含み、それは、例えば、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で(上記したとおり)、関心のある増幅産物中に見出される(上記したとおり)、標的核酸配列に結合する。標的結合ドメインは、典型的には、約10から約60ヌクレオチド、通常は、約15から約30 ntの範囲にある。オリゴヌクレオチドおよびそれ自身のアッセイの性質に依存して、標的結合ドメインは、鋳型核酸の領域またはプライマー伸張産物の領域にハイブリダイズし得る。例えば、アッセイが、5'ヌクレアーゼアッセイであるとき、例えば、TaqMan(登録商標)型オリゴヌクレオチドプローブを使用するとき、標的結合ドメインは、ストリンジェントな条件下で、プライマー結合サイトの下流であるか、または3'である、鋳型核酸の標的結合サイトにハイブリダイズする。他の態様では、例えば、分子指標型アッセイでは、標的結合ドメインは、プライマー伸張産物のドメインにハイブリダイズする。これらの態様で使用するエネルギー移動標識オリゴヌクレオチドの全体の長さは(上記した3つ全部のドメインを含む)、典型的には、約10から約60ヌクレオチド、通常は、約15から約30ヌクレオチドの範囲にある。
ある態様では、エネルギー移動が、エネルギー移動標識オリゴヌクレオチドが標的核酸にハイブリダイズしないとき、フルオロフォア励起に関して、フルオロフォアとエネルギー移動標識オリゴヌクレオチドプローブのアクセプター間で起こるように、エネルギー移動標識オリゴヌクレオチドを構築する。
ある態様では、オリゴヌクレオチドは、分子内構造を形成せず、そしてドナーおよびアクセプターの間隔が、一本鎖直線形式でのエネルギー移動を提供するためエネルギー移動が生じる一本鎖分子である。これらの態様では、エネルギー移動はまた、標識オリゴヌクレオチドプローブが、標的核酸にハイブリダイズするとき、フルオロフォア励起に関して、フルオロフォアと標識オリゴヌクレオチドプローブのアクセプター間で起こる。そのような標識オリゴヌクレオチドプローブの特定の例は、米国特許第6,248,526号で記載したとおりのTaqMan(登録商標)型プローブ(およびHeld et al., Genome Res. (1996) 6:986-994; Holland et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA (1991) 88:7276-7280;ならびに、Lee et al., Nuc. Acids Res. (1993) 21:3761-3766)を含み、その開示は、引用により本明細書の一部とする。これらの態様の多くでは、標的核酸結合ドメインは、鋳型核酸の配列にハイブリダイズする、すなわち、それに相補的であるドメインであり、すなわち、標的核酸結合ドメインの標的核酸は、鋳型核酸(すなわち、偽標的または代理核酸)に存在する配列である。
他の態様では、エネルギー移動が、エネルギー移動標識オリゴヌクレオチドプローブが標的核酸にハイブリダイズするとき、フルオロフォア励起に関して、フルオロフォアとエネルギー移動標識オリゴヌクレオチドプローブのアクセプター間で起こらないように、プローブオリゴヌクレオチドを構築する。これらの型のプローブ構造の例は、下記を含む: スコーピオンプローブ(Whitcombe et al., Nature Biotechnology (1999) 17:804-807; 米国特許第6,326,145号に記載されたとおりのものであり、その開示は、引用により本明細書の一部とする)、サンライズプローブ(Nazarenko et al., Nuc. Acids Res. (1997) 25:2516-2521; 米国特許第6,117,635号に記載されたとおりのものであり、その開示は、引用により本明細書の一部とする)、分子標識(Tyagi et al., Nature Biotechnology (1996) 14:303-308; 米国特許第5,989,823号、その開示は、引用により本明細書の一部とする)、および配座援助プローブ(仮出願番号60/138,376に記載されたとおりのものであり、その開示は、引用により本明細書の一部とする)。これらの態様の多くでは、標的結合配列またはドメインは、増幅反応のプライマー伸張産物の配列に相補的で、疑標的核酸で見られる配列に相補的でない、ハイブリダイゼーションドメインを含む。
本発明の方法の次の工程は、関心のある標識増幅産物からのシグナル検出であり、そこでは、シグナル検出は、使用する特定のシグナル産生系に依存して変わり得る。ある態様では、単に、検出可能シグナル、例えば、蛍光の存在または非存在を決定し、本発明のアッセイで、例えば、偽標識核酸および/またはその増幅産物の検出により、標的核酸の存在または非存在を決定または同定するために使用する。使用する特定の標識に依存して、シグナルの検出は、標的核酸の存在または非存在を示し得る。
シグナル産生系が、蛍光シグナル産生系であるそれらの態様では、シグナル検出は、典型的には、アッセイ結果を取得するために、反応混合物からの蛍光シグナルの変化を検出することを含む。すなわち、反応混合物により産生する蛍光シグナルのあらゆる調節を評価する。変化は、使用する標識の性質に依存して、蛍光を増加させるか、または減少させ得るが、ある態様では、蛍光の増加である。サンプルを、任意の簡便な手段、例えば、適当な蛍光光度計、例えば、熱安定性キュベットまたはプレート読み取り蛍光光度計を用いて、蛍光を増加させるためにスクリーニングし得る。蛍光は、既知の蛍光光度計を用いて、適当にモニターする。これらの装置からのシグナルは、例えば、光電圧増倍の形態で、データ処理装置板に送られ、各サンプルチューブに関連したスペクトルに変換される。複数のチューブ、例えば、96チューブを、同時に評価し得る。
検出プロトコールが、例えば、リアルタイムPCR反応プロトコールで使用されるリアルタイムプロトコールであるとき、データを、反応を通して頻繁に、例えば、3分毎に1回、この方法で収集し得る。各サイクルの間、サンプルからの反応分子の蛍光をモニターすることにより、増幅反応の進行を、様々な方法でモニターし得る。例えば、溶解ピーク(melting peak)により提供されたデータを、例えば、溶解ピーク下の領域を計算することにより解析し得て、これらのデータを、サイクルの数に対してプロットした。
この方法で産生するスペクトルは、各シグナル部分(すなわち、フルオロフォア)を代表するピークを形成するために、例えば、前選択した蛍光部分、例えば、色素の“フィット”を用いて、分解し得る。各シグナルのための強度値を表すピーク下の領域を決定し得て、所望により、互いの指数として表す。シグナル強度および/または比率の差異は、標識プローブの変化が、反応を介して、または異なる反応状態、例えば、温度で、記録されるのを可能にする。変化は、オリゴヌクレオチドプローブと標的配列間の結合現象または標的配列に結合したオリゴヌクレオチドプローブの分解に関する。異なるピーク下での領域の統合は、標識効果のための強度値を計算するのを可能にする。
蛍光の変化のために混合物をスクリーニングすることは、1個またはそれ以上のアッセイ結果を提供し、サンプルが、プライマー伸張反応の末端で1回、または複数回、例えば、増幅反応の各サイクルの後に、スクリーニングされるか否かに依存する(例えば、リアルタイムPCRモニタリングで為されるとおり)。
上記したとおり産生したデータは、様々な方法で解釈し得る。その最も単純な形態では、増幅反応の最中または終わりでのサンプルからの蛍光の増加または減少は、例えば、反応混合物中で検出される増幅産物の量に相関するように、サンプル中に存在する標的検体の量の増加を示し、増幅反応が進み、したがって、標的検体が、実際に最初のサンプル中に存在するという事実を示す。定量はまた、増幅工程を介して、増幅反応をモニターすることにより可能である。定量はまた、上記したとおり、反応混合物中の1個またはそれ以上の核酸コントロールのためにアッセイすることを含み得る。
この方法で、反応混合物は、標的検体(複数もある)の存在のために、容易にスクリーニングし得る(か、または評価するか、またはアッセイするなど)。該方法は、単一標的検体の検出および2個またはそれ以上の異なる標的検体をサンプル中でアッセイするマルチプレックス解析のために適当である。これらの後者のマルチプレックス状況では、使用し得る異なるセットのプローブ数は、典型的には、約2から約20またはそれ以上、例えば、100までまたはそれ以上、1000またはそれ以上などの範囲にある。
多くの検体の解析は、同時に、およびいくつかの異なる近接ライゲーションプローブセットを用いた単一反応(多重化)で、結合スプリント法を用いて取得した特異性および感度を増加させることにより可能になる。各プローブセットは、プローブセットにより検索される検体の存在はたは非存在、量および/または位置を決定するために使用し得る独自のライゲーション産物を産生するために設計し得る。ライゲーション産物は、液体クロマトグラフィー、電気泳動、質量分析、顕微鏡、リアルタイムPCR、蛍光プローブなどを含む、文献公知の核酸分子の解析のために確立された方法のいずれかを用いて、直接または増幅後、検出し得る。結合スプリント法と“DNAアレイ”読み出し形式との組合せは、特に、関心がある。マルチプレックス近接ライゲーションアッセイからのいくつかの独自のライゲーション手順は、ライゲーション産物配列に相補的な多くのオリゴヌクレオチド配列(タグ)を有する標準的なDNAアレイにハイブリダイズし得る。アレイにハイブリダイズする各ライゲーション産物は、DNAアレイ上のその位置により同定し得て、特定のハイブリダイゼーションスポットでの検出された強度は、該特定のライゲーション産物の量を示し、したがって、また該ライゲーション産物を生じる検体の量を示す。ライゲーション産物の検出は、分光、蛍光、放射性同位体などにより達成し得る。蛍光部分は、増幅反応(PCR)で蛍光標識プライマーまたは蛍光標識ヌクレオチドを用いて、簡便に、ライゲーション産物中に導入し得る。DNAアレイは、少数のスポットを含む膜上の単純なドット-ブロットアレイまたは何十万ものスポットを有する高密度アレイであり得る。
本発明の方法は、非特異的核酸ハイブリダイゼーション事象と関連するバックグラウンドを減らすために修飾し得る。そのような修飾は、あらゆる非特異的核酸ハイブリダイゼーション事象を減らす方法の調節を含む。ある態様では、タンパク質を、弱いおよび非特異的DNAハイブリダイゼーション事象を減らすために、サンプルおよび近接プローブを含む混合物に加え得る。例えば、E. coli 一本鎖DNA結合タンパク質を、プライマー伸張反応およびPCR反応の収量および特異性を増加させるために使用する(米国特許第5,449,603号および第5,534,407号)。T4ファージの遺伝子32タンパク質(一本鎖DNA結合タンパク質)は、明らかに、より大きいDNA断片を増幅する能力を改善し(Schwartz, et al., Nucl. Acids Res. 18: 1079 (1990))、そしてDNAポリメラーゼ忠実度を促進する(Huang, DNA Cell. Biol. 15: 589-594 (1996))。使用するとき、そのようなタンパク質は、約0.01 ng/μLから約1 μg/μLの範囲にある;例えば、約0.1 ng/μLから約100 ng/μL;約1 ng/μLから約10 ng/μLを含む、反応混合物中の濃度を達成するために使用する。
他の態様では、二本鎖核酸を、弱いおよび非特異的DNAハイブリダイゼーション事象を減らすために、第1および第2近接プローブの核酸ドメインとして使用し得る。
上記で説明したとおり、本発明の方法は、第1および第2プローブの核酸ドメイン間の相互作用(結合)が、3個すべてのプローブが検体に結合するときのみ生じるように設計する。しかしながら、この型のあらゆるアッセイの場合のように、これは、必ずしも保証されず、3つのプローブが、溶液中で、無秩序に近接するようになるとき、いくつかのバックグラウンド相互作用、または核酸ドメインの結合が存在し得る(この可能性は、そのような相互作用が生じるために、スプリントの手段によって互いにハイブリダイズするために、3つすべてのプローブの核酸ドメインを必要とすることにより減らされ; 無秩序に近接するようになる3つすべてのドメインの変化は、2つのプローブのアッセイと比較して減らされ、にもかかわらず、これはまだ、いくらかの状況下で生じ得る)。未反応(すなわち、非結合)プローブによるバックグラウンドの可能性を減らすか、または最小化するために、妨害オリゴヌクレオチドを使用し得る。
妨害オリゴヌクレオチドは、第1および第2近接プローブの核酸ドメインの遊離末端に結合する(すなわち、ハイブリダイズするか、またはアニーする)。したがって、妨害オリゴヌクレオチドは、5'近接プローブの核酸ドメインの遊離3'OH末端および3'近接プローブの核酸ドメインの遊離5'リン酸末端に結合し得る。妨害オリゴヌクレオチドの結合は、スプリントの局所的高濃度の存在下で競合し得て、例えば、3つすべてのプローブが検体に一緒に結合するとき生じる。この方法では、妨害オリゴヌクレオチドは、第1および第2ドメインが、検体結合の非存在で、第3近接プローブ上のスプリントにハイブリダイズするのを妨げ得る。したがって、5'および3'プローブの遊離末端は、検体結合の非存在で、相互作用するのを妨げ得る。3つすべてのプローブが検体に結合するとき、スプリントの局所的濃度は、妨害オリゴヌクレオチドに競合するのに十分であり;第1および第2ドメインは、スプリントにハイブリダイズし、妨害オリゴヌクレオチドは、置き換えられる。
妨害オリゴヌクレオチドは、したがって、バックグラウンドを減らすために使用する競合に基づく戦略を可能にし、したがって、アッセイの感度を高める。
妨害オリゴヌクレオチドは、約4-100ヌクレオチド長、例えば、6-75または10-50の範囲にあり得る。それらは、第1または第2プローブの核酸ドメインの遊離末端に、またはその近くの領域にハイブリダイズし得る(“近く”は、遊離3'または5'末端の1-20または1-10、例えば、1-6ヌクレオチドを意味する)。ハイブリダイゼーション領域は、3-15ヌクレオチド長、例えば、3-12、3-10、3-8、4-8、3-6、4-6であり得る。
妨害オリゴヌクレオチドは、簡便には、ヘアピン構造を有するように設計し得て(例えば、図1で図式的に示されたとおり)、その結果、妨害オリゴヌクレオチドは、近接プローブの末端に連結し得て、スプリントにハイブリダイズできない。
妨害オリゴヌクレオチドは、典型的には、各プローブを超えて、例えば、2-1000倍、例えば、20-500、50-300、100-500、または100-300倍、例えば、20、200または300倍を超えて使用する。
低い親和性およびゆっくりとした結合反応速度の近接プローブで検体を検出する場合には、十分な高濃度での近接プローブを用いたプレインキュベーション工程が、近接プローブの検体への結合を促進する。このプレインキュベーション工程は、多量の冷緩衝液(例えば、検体または近接プローブを含まない緩衝液)で迅速に希釈し得て、次いで、この希釈液の一部をライゲーション反応混合物に加え得る。このライゲーション反応混合物は、カッセトオリゴヌクレオチド(所望により)、ATPおよびリガーゼ酵素を含み得る。低温、例えば、約4℃から約10℃を含む、約0℃から約20℃の範囲の温度は、存在する近接プローブ-検体複合体の解離を最小化し、一方で、多量の希釈は、非結合近接プローブの濃度の減少を生じ、それにより、それらの反応性を低くし、そしてバックグラウンドシグナルを最小化する。
そのような態様では、アッセイは、サンプルおよび近接プローブの約1 μlから約20 μlの少ないインキュベーション量、例えば、約1 μl、または約2 μl、または約3 μl、または約4 μl、または約5 μlまたは約6 μlを用いて行い、次いで、約8 μlから約1.5 mlまたはそれ以上のより多いインキュベーション量、例えば、約20 μlから約1.3 ml、例えば、約50 μlから約1 ml、例えば、約75 μlから約800 μl、例えば、約100 μlから約500 μl、例えば、約200 μlから約300 μlでカセットを加える。最終インキュベーション量中の近接プローブの有効濃度は、したがって、希釈され、バックグラウンドを減らし、一方で、シグナルを維持する(プローブと検体間の結合が、第1および第2核酸ドメインが連結する前に解離する時間を有さないため)。この方法は、ライゲーション産物が、より多い量、例えば、100 μl超またはそれ以上から濃縮され得るかぎり、極端に高い感度を可能にし、次いで、近接依存性相互作用を検出する。そのような態様では、プローブ-プローブ相互作用は、一本鎖結合タンパク質を用いることにより減少し得る。
複合体サンプルに関連する問題は、解析前に複合体サンプルを希釈することにより取り組み得る。これは、プローブが非特異的に結合し得るタンパク質の量を大いに減らし、それにより、必要とされるプローブの濃度を減らし得る。検体が、また、希釈されるが、近接プローブの高い感度が、十分な検出および定量を提供する。
本発明の結合スプリント法は、固相を用いて、上記したとおり、同種で、またはあるいは、異種で使用し得て、例えば、結合検体は、固相に固定され、洗浄工程の使用を可能にする。固相アッセイの使用は、特に、困難なサンプルの検出のための利点を提供し:洗浄工程は、構成要素を阻害できないように補助し得て、そして検体は、望まない多量のサンプルに富み得る。非結合検体およびプローブが、洗浄により除去されるので、近接プローブのより高い濃度およびより多い量を使用し得る。洗浄により非結合または非共役プローブを除去する能力は、固相アッセイが、同種アッセイとの比較で、より低い純度の近接プローブを許容することを意味する。
固相への検体の固定は、様々な方法で達成し得る。したがって、固相結合スプリントアッセイのいくつかの態様を意図している。1つのそのような態様では、第1、第2または第3近接プローブの1個(またはそれ以上)を、固相(または固相支持体)上に固定し得る(か、または固定可能にし得る)。検体は、第1に、1個(またはそれ以上)の固定(または固定可能)プローブで捕捉し得て、第2に、次の加えたプローブ(複数もある)に結合し得る。そのようなスキームでは、上記親和性効果は、結合工程の間、存在し得ないが、洗浄工程に関連する。好ましくは、検体は、非固定/非固定可能プローブ(複数もある)を反応混合物に加えるとき、同時に、固相結合(すなわち、固定、または固定可能)プローブに接触させ、その結果、親和性効果は、また、検出(結合)工程に貢献する。
固定近接プローブを、あらゆる簡便な方法で、固定する、すなわち、支持体に結合し得る。したがって、固定化および固相の方法または手段は、当分野で広く既知であり、文献に記載された、あらゆる数の固定化手段および固相からの選択肢にしたがって、選択し得る。したがって、プローブは、例えば、検体結合ドメインにより、直接、支持体に結合し得て(例えば、化学的に架橋する)、それは、リンカー基の手段によるか、または媒介結合基(複数もある)により(例えば、ビオチン-ストレプトアビジン相互作用の手段により)、間接的に結合し得る。したがって、近接プローブを、支持体上で提供される固定化のための手段(例えば、親和性結合パートナー、例えば、ビオチンまたはハプテン、該結合パートナーに結合できる、すなわち、同種結合パートナー、例えば、ストレプトアビジンまたは抗体)と共に提供され得る。プローブを、検体への結合前か、または後に固定し得る。さらに、例えば、“固定可能”プローブは、支持体と一緒にサンプルに接触し得る。
固相は、固定化、分離などのために現在広く使用されているか、または提案される、既知の支持体またはマトリックスのいずれかであり得る。これらは、粒子(例えば、磁性または非磁性であり得るビーズ)、シート、ゲル、フィルター、膜、線維、キャピラリー、またはマイクロタイタールトリップ、チューブ、プレートまたはウェルなどの形成を必要とし得る。
担体は、ガラス、シリカ、ラテックスまたはポリマー材料で製造し得る。適当には、検体の結合のために高い表面領域を提示する材料である。そのような担体は、不規則な表面を有し得て、例えば、多孔質または粒子、例えば、微粒子、線維、網、焼結物または篩であり得る。粒子材料、例えば、ビーズ、特に、ポリマービーズは、それらのより大きい結合能力のために有用である。
簡便には、本発明にしたがって使用する粒子固相は、球形ビーズを含む。ビーズのサイズは重要ではないが、それらは、例えば、直径のオーダーが少なくとも1 μmおよび好ましくは、少なくとも2 μmであり得て、好ましくは、10μm以下、および例えば、6 μm以下の最大直径を有する。
実質的にサイズが同一(例えば、5%以下の直径標準偏差を有するサイズ)の単分散粒子は、それらが、非常に統一した反応の再現性を提供する利点を有する。典型的な単分散ポリマー粒子は、US-A-4336173に記載された技術により製造し得る。
しかしながら、操作および分離を補助するために、磁性ビーズが、有利である。本明細書で使用するとき、“磁性”なる用語は、支持体が、磁界におかれたとき、それに与えられた磁性モーメントを有することができることを意味し、したがって、磁界の作用の下で置き換えることができる。すなわち、磁性粒子を含む支持体は、磁性集合体により容易に除去し得て、それは、検体結合工程後の微粒子を分離する迅速で、単純なおよび有効な方法を提供する。
他の態様では、結合ドメインのみを含む固定(または固定可能)検体特異的プローブ(すなわち、検体捕捉プローブ)は、同種結合スプリントアッセイの3つの非固定近接プローブに加えて、使用し得る。したがって、そのような態様では、検体は、最初に、固相上の検体に結合することのみに役立つ固定または固定可能捕捉プローブで捕捉され、次いで、固定検体は、3つの“結合スプリント”近接プローブでインキュベートする。そのような態様では、捕捉プローブは、直接的または間接的に検体に結合できる、あらゆる結合パートナーであり得る(例えば、近接プローブの検体結合ドメインに関連して上記したとおり)。より特に、そのような捕捉プローブは、特異的に検体に結合する。方法のこの態様は、4つのプローブ(結合ドメイン)の検体または検体複合体への同時の結合を必要とするので、潜在的に、4つの異なるエピトープを検索し得て、アッセイでの高い特異性を与える。
さらなる態様では、検体自身は、例えば、非特異的吸着により、固相上に固定化(または、固定可能化)し得る。特定のそのような態様では、検体は、所望により、固相に結合する(結合できる)ように固定化しおよび/または透過した、細胞中に存在し得る。
上記の方法は、反応混合物中に存在するスプリント仲介近接依存性相互作用の検出を生じて、次いで、アッセイするサンプル中の標的検体の量の測定を提供する。測定は、定性的または定量的であり得る。
したがって、複合体サンプル中の1個またはそれ以上の標的検体の存在を検出する上記の方法は、様々な異なる適用での使用を見出す。
本発明の方法は、サンプル中の1個またはそれ以上の標的検体の存在または非存在のために、サンプルをスクリーニングするために使用し得る。上記したとおり、本発明は、サンプル中の1個またはそれ以上の存在を検出するか、またはそれらの量を定量する方法を提供する。
本発明の方法は、大量な非標的存在を有する複合体サンプルを含む様々な異なる型のサンプルにおいて、1個またはそれ以上の標的検体の存在を検出するために使用し得て、そこでは、本発明の方法は、高い感度での標的検体(複数もある)の検出を提供する。そのようなものとして、本発明の方法は、単一または複合体サンプル中の1個またはそれ以上の標的検体を検出する感度の高い方法である。本発明の方法でアッセイするサンプルは、多くの態様では、より詳細に上記したとおり生理学的起源である。
様々な検体を検出することに加えて、本発明の方法はまた、近接プローブの検体結合ドメインと検体の結合領域間の相互作用、すなわち、検体結合ドメインの検体への結合を調節する化合物のスクリーニングのために使用し得る。調節するなる用語は、2個の分子間の相互作用を減少させること(例えば、阻害すること)および促進することの両方を含む。スクリーニング法は、インビトロまたはインビボ形式であり得て、そこでは、両形式は、当業者により容易に開発される。
様々な異なる候補薬剤を、上記の方法でスクリーニングし得る。候補薬剤は、多くの化学クラスを包含するが、典型的には、それらは有機分子、好ましくは、50以上および約2,500ダルトン以下の分子量を有する小分子有機化合物である。候補薬剤は、タンパク質との構造的な相互作用のために必要な官能基、特に、水素結合を含み、典型的には、少なくとも、アミン、カルボニル、ヒドロキシルまたはカルボキシル基、好ましくは、少なくとも2個の官能化学基を含む。候補薬剤は、しばしば、上記官能基の1個またはそれ以上で置換された、環式炭素もしくはヘテロ環式構造および/または芳香族性もしくはポリ芳香族性構造を含む。候補薬剤はまた、ペプチド、サッカライド、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、誘導体、構造類似体またはその組合せを含む、生体分子中に見出される。
候補薬剤は、合成または天然化合物のライブラリーを含む、様々な起源から取得される。例えば、多くの手段が、無秩序なオリゴヌクレオチドおよびオリゴペプチドの発現を含む、様々な有機化合物および生体分子の無秩序なおよび方向性のある合成のために利用可能である。あるいは、細菌、真菌、植物および動物抽出物の形態での天然化合物のライブラリーは、利用可能であるか、または容易に産生される。さらに、天然または合成的に産生されたライブラリーおよび化合物は、慣用的な化学的、物理的および生化学的手段を介して、容易に修飾され、コンビナトリアルライブラリーを産生するために使用し得る。既知の薬理学的薬剤は、構造類似体を産生するために、方向性のあるまたは無秩序な化学的修飾、例えば、アシル化、アルキル化、エステル化、アミド化などを受け得る。
上記スクリーニングアッセイで同定した薬剤は、標的検体の活性、およびその存在および/または活性に関する状態を調節する方法を含む、様々な方法での使用を見出す。
また、上記したとおり、本発明の方法を実施することにおける使用を見出すキットが提供される。例えば、ある態様では、本発明の方法を実施するためのキットは、少なくとも1セットの近接プローブを含み、各近接プローブは、上記したとおり、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含む。上記したとおり、あるプロトコールは、例えば、マルチプレックスおよび/またはハイスループット形式で、サンプル中の2個またはそれ以上の標的検体の同時検出のための2個またはそれ以上の異なるセットのプローブを使用する。そのようなものとして、ある態様では、キットは、2個またはそれ以上の異なるセットの近接プローブを含む。さらに、キット構成要素を用いて実施されるためにプロトコール中で必要とされるか、または望まれる付加試薬が存在して、該付加試薬は、非限定的に、下記を含む: リガーゼ、カッセトオリゴヌクレオチド、妨害オリゴヌクレオチド、プローブの固定化のための固相、検体の結合ドメイン、プローブの固定化のための手段、結合ドメインまたは検体、検出手段、例えば、蛍光標識ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド、相補性核酸の対、一本鎖結合タンパク質、およびPCR増幅試薬(例えば、ヌクレオチド、緩衝液、カチオンなど)など。ある態様では、キットは、上記したとおり、インキュベーション混合物の有効量を減らすことで使用する要素を含み得て、例えば、ボリューム・エクスクルーダーである。キット構成要素は、別々の容器に存在し得るか、または1個またはそれ以上の構成要素が、同じ容器内に存在し得て、そこでは、容器は、貯蔵容器および/またはキットを設計するアッセイの間、使用する容器であり得る。
上記構成要素に加えて、本発明のキットは、さらに、本発明の方法を実施するための指示書を含み得る。これらの指示書は、様々な形態で本発明のキット中に存在し得て、その1個またはそれ以上は、キット中に存在し得る。これらの指示書が存在し得る1つの形態は、適当な培地または基質に関する印刷された情報として、例えば、キットのパッケージ中、添付文書でなど、情報が印刷される1枚のまたは複数枚の紙としてである。また、他の手段は、コンピューター読み取り可能媒体、例えば、情報を記録したディスケット、CDなどである。また、存在し得る他の手段は、離れた場所で情報にアクセスするために、インターネットにより使用し得るウェブサイトアドレスである。あらゆる簡便な手段は、キット中に存在し得る。
したがって、さらなる局面では、本発明は、サンプル中の検体を検出するための方法における使用のためのキットを提供し、該キットは、
(a) 該サンプルを少なくとも1セットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブに接触させ(各プローブは、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含み、同時に検体に結合することができ、該第3近接プローブの核酸ドメインは、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインに少なくともハイブリダイズすることができるスプリントであり、ここで、少なくとも3個の近接プローブのすべてが、該検体に結合するとき、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、該ハイブリダイズスプリントにより仲介される相互作用の手段により結合可能である);
(b) 所望により、該第1および第2近接プローブの核酸を結合させるための手段;そして、
(c) 所望により、該結合を検出するための手段
を含む。
上記したとおり、結合のための手段は、リガーゼ酵素であり得て、そのような手段は、所望により、さらに、リガーゼ反応のために必要な試薬(例えば、ヌクレオチドなど)を含み得る。結合を検出するための手段は、アッセイ法の文脈で上記した手段のいずれか、例えば、第1および第2プローブの核酸ドメイン上に提示された標識であり得るか、または増幅反応手段およびその増幅産物を検出するための手段、例えば、PCR反応のための(例えば、増幅プライマー、および所望により、ポリメラーゼおよび/またはヌクレオチドなど)およびPCR増幅などのための試薬(例えば、Taqman(登録商標)プローブなど)であり得る。
キットはさらに、所望により、第1および第2プローブのためのカセットオリゴヌクレオチドおよび/または妨害オリゴヌクレオチドを含み得る。
キットはさらに、所望により、検体のための固定捕捉プローブ、または固定化のための手段と共に提供される捕捉プローブを含み得る。あるいは、キットは、検体の捕捉または検体への結合のための固相を含み得るか、または1個もしくはそれ以上の該第1、第2もしくは第3近接プローブを固定し得るか、または固定化の手段と共に提供し得る。
本発明は、さらに、下記の図に関して、下記の非限定的な実施例に関して記載する:
図1: 結合スプリントアッセイにおける異なる工程のための一般のスキーム。競合オリゴヌクレオチドでの近接プローブの妨害(A)。タンパク質の添加後、インキュベーション時間の間、該タンパク質は、近接プローブにより認識され、鋳型近接プローブは、妨害オリゴヌクレオチド(B)およびライゲーションならびに新規配列が形成され、q-PCRにより検出される検出反応(C)に競合する。
図2A: スプリットポリクローナル抗体バッチを用いて、2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(四角)および本発明の結合スプリントアッセイ(ダイアモンド形)を比較した、同種形式でのVEGFの検出。結合スプリントアッセイは、このアッセイでおよそ100倍、感度を改善する。
図2B: 結合スプリントアッセイのために(ダイアモンド形)、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体および遊離PSAに対する1つのモノクローナル抗体を、ならびに2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(四角形)のために、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体を用いた、組み換え非複合体前立腺特異的抗原(PSA)の検出。LOD (検出限界)は、結合スプリントアッセイのために10,000倍低く、2つのプローブの、遊離スプリントアッセイでの3,000,000分子と比較して、バックグラウンドを超えて、300分子(2つの標準偏差)を検出する。
図2C: 結合スプリントアッセイのために(四角形)、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体およびPSA-ACTに対する1つのモノクローナル抗体ならびに遊離スプリントアッセイのために(三角形)、全PSAに対する1つのモノクローナル抗体およびPSA-ACTに対する1つのモノクローナル抗体を用いた、PSA-ACT複合体の検出。
図2D: 2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(円形)を用いた、および結合スプリントアッセイ(四角形)を用いた、さらに、クエン酸(三角形)およびヘパリン血漿(ダイアモンド形)でスパイクしたものを有する、緩衝液中のバイオマーカートロポニンIの検出。
実施例1
本発明の方法を、異なるタンパク質を検出するために使用した。
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は、低濃度で血管の成長を刺激するホモダイマーの42 kDaサイトカインである。VEGFの検出は、2個または3個のアリコートを、それぞれ、2つのプローブの、遊離スプリントアッセイおよび本発明の結合スプリントアッセイのために分割し、そして適当なオリゴヌクレオチドに結合する親和性精製ポリクローナル抗血清を用いて行った(表1)。
表1
Figure 2009529904
33 kDaのタンパク質である前立腺特異的抗原(PSA)は、ヒトの前立腺癌のスクリーニングのための重要なバイオマーカーである。PSAは、アルファ1-抗キモトリプシン(ACT)またはアルファ1-プロテアーゼ阻害剤(API)のような他のタンパク質と複合体を形成する。これらの複合体と遊離PSAの割合の測定は、全PSAレベルを測定するアッセイと比較して、前立腺癌と良性前立腺疾患の識別を改善することが示された。我々は、適当なセットの抗体を選択することにより、いくつかの決定因子を探索するために本発明の能力を利用し、PSAとその担体タンパク質の1つの間の相互作用を評価した。ACTに向けられた1個と共にPSAに対する2個のモノクローナル抗体を、適当なオリゴヌクレオチドの連結により近接プローブに変換した。全PSAを、ヒドラゾン化学を用いて、直接3個のモノクローナル抗体に結合したオリゴヌクレオチド鎖と共に、近接プローブを用いて検出した。
最終的に、我々は、ヒト心臓トロポニンIに対する3つの独立した決定因子に結合するように選択した3つのモノクローナル抗体のセットを用いて、近接プローブを開発した。この29 kDaタンパク質は、現在、患った心筋梗塞を有する高リスクの患者の同定のための究極の判断基準であり、末梢血における高められたレベルのタンパク質は、心筋組織での損傷を示す。増加した検出感度でのアッセイは、短い持続の非常に小さい損傷の同定を可能にし、それにより、潜在的に、拡張した組織損傷が進行する前に、梗塞が治療的介入を介して回復するのを可能にし得る。
方法
VEGFおよびVEGFに特異的な親和性精製ポリクローナル抗体を、R&D Systemsから取得し、一方で、PSA-ACTアッセイのための試薬は、Ulf Hakan Stenma, Helsinkiにより提供され、トロポニンアッセイは、Kim Pettersson (Turku)により提供された。遊離PSAを検出するためのモノクローナルPSA抗体は、Biodesignから購入した。オリゴヌクレオチドは、全PSAを認識するポリクローナル抗体の2つのアリコートのそれらの3'または5'末端に結合し、他の2つにハイブリダイズすることが可能な第3オリゴヌクレオチドは、遊離PSAを認識する抗体に結合した。共有結合オリゴヌクレオチドは、Olink (Sweden)と共同で、Solulink, USA(結合)およびTrilink, USA(オリゴヌクレオチド)から購入した。オリゴヌクレオチドの配列を、表1に示す。
オリゴヌクレオチドを、Gullberg et al (2004) Proc Natl Acad Sci USA 101:8420-8424に記載されたとおりの異なる2つのプロトコール、および新規ヒドラジンに基づく結合戦略を用いて、ストレプトアビジン(SA)に結合させた。マレイミド誘導体化SA(0.5 nmol) (Sigma)を、5 mM EDTAを含む50 μlのリン酸緩衝生理食塩水中で、3'または5'スルフヒドリルを用いて、2 nmolのDTT還元オリゴヌクレオチドに結合させた。還元は、2%トリエチルアミンを含む50 μl量の新鮮な50 mM調製DTTで10分間、室温で行った。過度のDTTは、6000カラム(Chemicon)、1,500 gで1分間のスピンアウトを介して、遠心分離により除去した。溶出物を、直接、マレイミド誘導体化SAと、2時間、室温で合わせた。粗抱合体を、1量の飽和硫酸アンモニウムを用いたタンパク質沈殿により、65℃で2時間、遊離DNAから精製し、次いで、室温で30分、13,000 gで遠心分離した。上清を除去し、沈殿を、5nM EDTAを含むリン酸緩衝生理食塩水に溶解させ、そしてタンパク質沈殿工程を、1回以上繰り返した。抱合体を、0.1量の3 M NaAc、pH 4.6、10 mM Mg(Ac)2および2量の氷冷95%エタノールを用いて、DNA沈殿により精製した。室温で2時間後、サンプルを、13,000 gで30分間、4℃で遠心分離した。最終生成物を、0.02%アジ化ナトリウムを含む50 μlの10 mMトリス-HCl pH 7.4に溶解し、4℃で貯蔵した。オリゴヌクレオチド濃度を、NanoDrop分光光度計を用いて、260 nmでの吸光度測定により決定し、抱合体を、自動銀染色系(Amersham)を用いて、Genegel Excel 12.5キット(Amersham)で特徴付けた。
あるいは、オリゴヌクレオチドを、ヒドラジンアルデヒドに基づく化学を用いて、SAに結合させた。ヒドラジン活性化SA(Pierce)を、1:1の割合でアルデヒド活性化オリゴヌクレオチドに加え、少なくとも15時間反応させた。アルデヒド活性化オリゴヌクレオチドを、Trilinkから取得するか、またはアルデヒド含有リンカー(SanH, Pierce)を用いてアミン修飾オリゴヌクレオチドを活性化することにより取得した。反応させた抱合体を、Genegelプレキャストゲルにおき、120分間流した。1つのゲルのレーンを切り出し、ゲルの残りから抱合体を切り出すための指針として使用するために銀染色した。抱合体を、1x PBSで、一晩、ゲルから溶出し、その後、エタノール沈殿を行った。
ビオチン化抗体を、室温で1時間、50 nM、1:1の割合で、精製したSA−オリゴヌクレオチド抱合体に結合させ、それらを、1ヶ月までの間、4℃で貯蔵した。使用前に抱合体を、このストックから希釈した。使用前に、抱合体を、PLA緩衝液 (1% BSAを含むPBS、16 μg/ml 剪断ポリAバルク核酸 (Sigma)、およびすべてのさらなるビオチン−SA相互作用を停止するように加えた、1 mM 遊離ビオチン)で必要とされるように、このストックから希釈した。
他にあらゆる2つのプローブを示していなければ、遊離スプリントアッセイは、10 μlの最終インキュベーション量を用いて行った。遊離3'および5'末端を用いた近接プローブを、50 pMの最終濃度で加え、タンパク質サンプルを、1から8 μlの量で加え、両方を、PLA緩衝液で希釈した。結合スプリントアッセイのために、2個の近接プローブ上のオリゴヌクレオチドの3'および5'末端のそれぞれを、第3近接プローブにハイブリダイズするように設計した。結合スプリントアッセイに関して、2個の近接プローブ上のオリゴヌクレオチドの3'および5'末端を、それぞれ、2つの独立したライゲーションサイトを形成するために、それらの間に20bpのストレッチを残す第3近接プローブにハイブリダイズするように設計した。これらの近接プローブを、500 pMの濃度および100nMの濃度の妨害オリゴヌクレオチド3'および5'で使用し、インキュベーションミックスのために、10μlの最終量でPLA緩衝液中、1から8 μlの間のサンプル量を合わせた。近接プローブおよびタンパク質を、VEGFおよびPSA-ACTアッセイのために2時間、およびトロポニンアッセイのために3時間インキュベートした。生物学的サンプルのトロポニンアッセイは、希釈緩衝液に加えた5%ヘパリンおよびクエン酸血漿を含んだ。インキュベーション後、ライゲーションおよびリアルタイムPCRのために合わせたミックスを、50 mM KCl、10 mM トリス-HCl pH 8.3、1.5 mM MgCl2、0.4ユニットT4 DNA離ガーゼ(Fermentas, Germany)、遊離スプリントアッセイのために400 nMスプリントオリゴヌクレオチドまたは結合スプリントアッセイのために40 nM カッセトオリゴヌクレオチド、80 μM ATP、各々0.2 mMのdNTP、0.5 μMプライマー(表1)、200 nM MGB TaqManプローブ(ABI, Foster City, USA)および0.3ユニット Platinum Taqポリメラーゼ(Invitrogen)を含む、50 μlの全量で加えた。室温で5分間のライゲーション後、反応物を、温度サイクル(95℃で2分ならびに次いで95℃で15秒および60℃で60秒を45回繰り返す(ABI 7000, MX3000 Stratagene))のために、リアルタイムPCR装置に移した。
結果
遊離スプリントアッセイは、以前、商業的に入手可能なサンドウィッチELISA試験よりも約5000倍低いVEGFを検出することが示された。しかしながら、本発明の方法はさらに、VEGFのわずか60分子が、バックグラウンドよりも有意に大きいシグナルを生じるとき、感度の100倍の増加を示した(図2A)。両アッセイでは、1 μlのサンプルを5 μlの近接プローブミックスと合わせた。我々は、結合スプリントアッセイで、標的タンパク質の量を増やすことへの特徴のある二層性応答を観察した(低い濃度範囲では、標的濃度を増やすことへの予期される応答よりも低い)。二層性応答は、おそらく、短いインキュベーション時間のために(この場合には、2時間、37℃)、動力学的反応を反映し得る。
図2Cで見られるとおり、わずか100 PSA-ACTタンパク質複合体を検出することが可能であった。我々は、100%から1%の複合体タンパク質対遊離タンパク質の範囲で、遊離PSAの存在下で、95 kDaの分子量を有するPSA-ACTを検出し、測定は、5% (0.06 pM)および13% (3.5 pM)の変動係数(CV)を有した。
図2Bの標準曲線は、バックグラウンドを超えた組み換え非複合体PSAのわずか300分子の検出を示す。これは、相当する2つのプローブの、遊離スプリントアッセイよりも40,000倍の高感度または報告された免疫PCRアッセイよりも2000倍の高感度および現在のElisa技術よりも2×105倍の高感度である(Lind and Kubista (2005) J Immunol Methods 304:107)。
結合スプリントアッセイは、緩衝液の0.3 pMもの低い濃度でトロポニンIを検出し、重要なのは、同じ感度が、ヘパリン化またはクエン酸-ヘパリン処理血漿で観察された(図2D)。これは、現在の臨床試験よりも、およそ5倍以上の感度である(Christenson et al (1998) Clin Chem 44:52-60; Zethelius et al (2006) Circulation 113;1071-1078; Venge et al (2001) Clin Chem 47:959-961)。
結合スプリントアッセイにおける異なる工程のための一般のスキーム。競合オリゴヌクレオチドでの近接プローブの妨害(A)。タンパク質の添加後、インキュベーション時間の間、該タンパク質は、近接プローブにより認識され、鋳型近接プローブは、妨害オリゴヌクレオチド(B)およびライゲーションならびに新規配列が形成され、q-PCRにより検出される検出反応(C)に競合する。 スプリットポリクローナル抗体バッチを用いて、2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(四角)および本発明の結合スプリントアッセイ(ダイアモンド形)を比較した、同種形式でのVEGFの検出。結合スプリントアッセイは、このアッセイでおよそ100倍、感度を改善する。 結合スプリントアッセイのために(ダイアモンド形)、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体および遊離PSAに対する1つのモノクローナル抗体を、ならびに2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(四角形)のために、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体を用いた、組み換え非複合体前立腺特異的抗原(PSA)の検出。LOD (検出限界)は、結合スプリントアッセイのために10,000倍低く、2つのプローブの、遊離スプリントアッセイでの3,000,000分子と比較して、バックグラウンドを超えて、300分子(2つの標準偏差)を検出する。 結合スプリントアッセイのために(四角形)、全PSAに対する2つのモノクローナル抗体およびPSA-ACTに対する1つのモノクローナル抗体ならびに遊離スプリントアッセイのために(三角形)、全PSAに対する1つのモノクローナル抗体およびPSA-ACTに対する1つのモノクローナル抗体を用いた、PSA-ACT複合体の検出。 2つのプローブの、遊離スプリントアッセイ(円形)を用いた、および結合スプリントアッセイ(四角形)を用いた、さらに、クエン酸(三角形)およびヘパリン血漿(ダイアモンド形)でスパイクしたものを有する、緩衝液中のバイオマーカートロポニンIの検出。

Claims (29)

  1. サンプル中の検体を検出するための方法であって、
    (a) 該サンプルを少なくとも1セットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブに接触させ(各プローブは、検体結合ドメインおよび核酸ドメインを含み、同時に検体に結合することができ、該第3近接プローブの核酸ドメインは、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインに少なくともハイブリダイズすることができるスプリントであり、ここで、少なくとも3個の近接プローブのすべてが該検体に結合するとき、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインは、該第3近接プローブの該ハイブリダイズスプリントにより仲介される相互作用の手段により結合可能である);
    (b) 該第1および第2近接プローブの核酸を結合させ;そして、
    (c) 該結合を検出すること
    を含む、方法。
  2. 該検出が、定量的である、請求項1に記載の方法。
  3. 該検出が、定性的である、請求項1に記載の方法。
  4. 検体が、完全にまたは部分的にタンパク様分子である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 検体が、2個またはそれ以上の分子サブユニットの複合体である、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 該複合体が、核酸およびタンパク様分子を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも該第1、第2および第3近接プローブの少なくとも1個の検体結合ドメインが、抗体、またはその結合断片もしくは誘導体である、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも1個の少なくとも該第1、第2および第3近接プローブが、直接標的検体に結合する媒介分子のための親和性を有する各検体結合ドメインのために、間接的に該検体に結合する、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 該第1および第2近接プローブの核酸が、核酸ライゲーションにより結合する、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインが、互いにすぐ隣接した該第3近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズする、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインが、互いにすぐ隣接していない第3近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズし、その結果、該第3近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズするとき、該第1および第2近接プローブの核酸ドメインが、ギャップにより分離する、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  12. カセットオリゴヌクレオチドが、該第3近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズした該第1および第2近接プローブの核酸ドメインの各末端間のギャップにおいて、該第3近接プローブの核酸ドメインにハイブリダイズする、請求項11に記載の方法。
  13. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインの結合が、間接的にカセットオリゴヌクレオチドを介して起こる、請求項12に記載の方法。
  14. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメイン間の該ギャップが、該第1および第2近接プローブ核酸ドメインの1個の末端の酵素学的伸張により埋められる、請求項11に記載の方法。
  15. 2個またはそれ以上のセットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブを、2個またはそれ以上の検体を検出するために使用する、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 一本鎖結合タンパク質が、反応混合物中に存在する、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインの遊離末端に結合可能な妨害オリゴヌクレオチドが、反応混合物中に存在する、請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 該妨害オリゴヌクレオチドが、少なくとも該第1および第2近接プローブでプレインキュベートされる、請求項17に記載の方法。
  19. 少なくとも該第1、第2および第3近接プローブの少なくとも1個が、固相に固定されているか、または固定することができる、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. さらに、該サンプルを、少なくとも1セットの少なくとも第1、第2および第3近接プローブに接触させる前に、検体結合ドメインを含む固定または固定可能捕捉プローブの手段により、検体を固相に結合させることを含む、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 検体が、直接的に、固相に固定されるか、または固定することができる、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  22. 検体および少なくとも第1、第2および第3近接プローブの少なくとも1セットが、溶液中で遊離している、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  23. 結合を検出する工程が、結合産物を検出することを含む、請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 結合産物を検出することが、結合産物を増幅させ、そして増幅産物を検出することを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 請求項1で定義した少なくとも第1、第2および第3近接プローブの少なくとも1セットを含む、サンプル中の検体を検出するためのキット。
  26. さらに、
    (a) 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインを結合させるための手段;および/または、
    (b) 該結合を検出するための手段
    を含む、請求項25に記載のキット。
  27. 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインを結合させるための該手段が、核酸リガーゼを含む、請求項26に記載のキット。
  28. 該結合を検出するための該手段が、標識であるか、または増幅および/またはその検出のための手段である、請求項26に記載のキット。
  29. さらに、1個またはそれ以上の
    (a) カッセトオリゴヌクレオチド;
    (b) 該第1および第2近接プローブの核酸ドメインのための妨害オリゴヌクレオチド;
    (c) 一本鎖結合タンパク質;
    (d) 検体結合ドメインを含む固定または固定可能捕捉プローブ;そして、
    (e) 該検体、捕捉プローブまたは少なくとも1個の少なくとも該第1、第2および第3近接プローブの固定化のための固相
    を含む、請求項25から28のいずれか1項に記載のキット。
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