JP2009528249A - 固体水素燃料要素およびその製造方法 - Google Patents

固体水素燃料要素およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

水素燃料要素(10、110、210)は発熱火工品チャージ(12)を含み、火工品チャージは任意の適した火工材料とアンモニアボランエンケースメント(16,116)を備える。エンケースメントは部分的に(エンケースメント16)または完全に(エンケースメント116)火工品チャージ(12)を包み込む。点火トレイン(14)には導線(28a、28b)により電力供給され、火工品チャージ(12)が点火され、それに含まれるアンモニアボランバインダおよび、それ自体がアンモニアボランを含み、または完全にアンモニアボランから製造されたエンケースメント(16、116)の両方が加熱される。加熱されたアンモニアボランバインダおよびエンケースメントから水素が発生する。水素燃料要素(10、110)は、炭素連続気泡発泡体から作製してもよく、適したハウジング(30)内に入れてもよい。

Description

本発明は水素ガス源を提供するアンモニアボラン固体燃料要素(fuel element)に関する。特に、本発明は熱チャージ(heat chrge)と、火工品チャージ(pyrotechnic charge)のためのアンモニアボランエンケースメント(encasement)を含む固体燃料要素を提供する。
エネルギー材料におけるバインダの使用は当技術分野で周知であり、ポリブタジエン類、フルオロエラストマー類、ポリエステル類および前記のコポリマ類の使用が挙げられる。バインダの中には反応性のものもあり、非反応性のものもあり、後者はエネルギー材料を希釈する効果を有し、そのため、結合された(バインダを含む)エネルギー材料の単位重量あたりで得られるエネルギー出力は小さくなる。熱硬化性バインダ系が、エネルギー材料を含む鋳型中に注がれた化学架橋剤と共に液体モノマ類として混合され、その後、加熱され、硬化される。粉末系バインダは適当な溶媒に溶解され、バインダが溶液から沈殿し、そのためエネルギー材料の粒子がコートされる。ポリテトラフルオロエチレン(“PTFE”)は無溶媒系を提供し、この場合、PTFEは液化し、加圧下で流動化し、エネルギー材料の粒子をコートし、結合させる。
いくつかの場合、エネルギー材料の粒子をバインダ内に埋め込み、中にエネルギー材料粒子を配置させたバインダマトリクスを含む密着体として水素固体燃料要素を形成させることが望ましい。別の場合、反応性材料を、バインダを含むエンケースメント内で封入することが望ましい。使用されるバインダの量が、得られた製品の所望の機械特性を決定する。いずれの場合でも、反応性バインダまたは非反応性バインダを使用するかどうかに関係なく、バインダは水素源ではなく、結果として燃料要素重量効率(燃料要素の単位重量あたりに生成される水素の重量)が減少する。水素発生固体燃料カートリッジの場合、火工品チャージまたは他の活性化チャージが水素源、例えば熱分解ヒドリド、例えばアンモニアボランと並置され、そのため、活性化チャージの点火により熱分解ヒドリドが分解し、水素ガスが放出される。当業者であれば、多くの用途において、カートリッジの単位重量あたりの水素産出を最大にすること、すなわち、高い重量効率の水素発生材料を提供することが非常に望ましいことを認識するであろう。そのような場合、水素を発生させないカートリッジ内の材料の量を最小に抑えることが必要である。上記のように、従来のバインダは、反応性か非反応性かに関係なく、水素を発生させず、当然、固体燃料カートリッジを収容するために使用される不活性容器は水素を発生させず、さらに、重量効率を減少させる。
「携帯用水素源」に対するピーター ブライアン ジョーンズ(Peter Brian Jones)らの公開された特許文献1は、1つまたは複数の凹部を備え、その凹部には水素発生ペレットが保持されているペレットホルダを含む水素発生要素を開示する。ペレットはアンモニアボランとヒドラジンビスボランと必要に応じて、他の化合物との混合物を含んでもよい。3ページ、段落[0045]を参照されたい。5ページ、[0063]は、水素発生ペレットの1つの層内のLiAlHとNHClおよび別の層内のアンモニアボランの組み合わせを開示する。
1982年2月16日に発行された、「固体推進水素発生器」に対するウィリアム(William) D. イングリッシュ(English)の特許文献2は、発熱反応を受けると多量に金属間化合物を形成し、ボラン反応物の分解を維持し、水素(または重水素)を得る、少なくとも2つの金属を含む粒状金属反応物を開示する。出願の3段の実施例は、微細(μmサイズ)のニッケルおよびアルミニウム粉末ならびにアンモニアボランの混合物をプレスし、ペレットとすることを開示する。ペレットをこの複合混合物からプレスし、ペレットの周りを包む導線により点火させた。
1972年5月30日に発行された、「水素発生組成物」に対するラルフ(Ralph)H.ヒルツ(Hiltz)の特許文献3は、燃焼時に水素を解放する自然点火組成物を開示する。組成物は、水素化ホウ素アルカリ金属および硫酸ヒドラジンを特定の割合で含む。混合物は「圧縮され、密着成形体が形成される」(1段、18〜22行)。
1979年6月12日に発行された「水素発生推進剤としてのアミンボラン類」に対するW.M.チュー(Chew)らの特許文献4は、アミン−ボランまたはその誘導体および反応性発熱化合物または発熱混合物を含む混合物の燃焼時の水素または重水素の発生を開示する多量の従来技術の典型である。2段では、微細粉末のそのような混合物の調製および混合後、「混合された粉末はその後、約500〜約1,000ポンド総負荷の圧力を用いてプレスされペレットとされる」ことが開示されている(2段、25〜28行)。
米国特許出願公開第2003/0180587号明細書 米国特許第4,315,786号明細書 米国特許第3,666,672号明細書 米国特許第4,157,927号明細書
本発明は、少なくとも部分的には、アンモニアボランは、水素発生材料を加熱して水素ガスを放出させるために使用される火工品チャージのためのエンケースメントとして、かつそのような火工品、例えばテルミットチャージのためのバインダとして使用することができるという発見に基づく。アンモニアボランはそれ自体、当業者に周知なように、熱分解ヒドリドであり、加熱されると水素を発生する。その結果、アンモニアボランバインダまたはエンケースメント自体が、火工材料の反応により加熱されると水素を発生する。
一般に、本発明によれば、アンモニアボランを活性化火工品チャージのためのエンケースメントとして使用し、水素カートリッジで使用するのに適した水素発生燃料要素が提供され、その燃料要素は活性化火工品チャージの開始により水素を発生するエンケースメントを含む。
本発明はさらに、例えば、水素発生カートリッジの燃料要素において使用される水素発生材料を加熱するために使用される火工材料のためのバインダとしてアンモニアボランを使用することを企図する。アンモニアボランバインダはそれ自体、水素源であり、燃料要素、そのため水素発生装置の重量効率が増加する。
より詳細には、本発明によれば、火工品チャージと部分的にまたは完全に火工品チャージを包み込む密着性の自立アンモニアボランエンケースメントとを含む固体水素燃料要素が提供される。火工品チャージ、例えばテルミットは必要に応じてバインダ、例えばアンモニアボランを含んでもよく、これは活性化温度まで加熱されると、水素を放出する。
本発明の別の観点は、アンモニアボランエンケースメントが、アンモニアボランを適した形状の鋳型に入れ、鋳型内のアンモニアボランに十分な圧力をかけ、エンケースメントを密着性の自立体とし、そのエンケースメント内に火工品チャージを入れることにより、アンモニアボランを中空形状に成形するプロセスにより作製されることを提供する。
本発明の1つの観点は、アンモニアボランに、少なくとも約2,000psi、例えば、約2,000〜約10,000psiの圧力を適用することを提供する。
本発明の別の観点は、火工品チャージが、非密着性火工品チャージ、例えば粉末または粒状火工品チャージをバインダ、例えばアンモニアボランと混合し、バインダと非密着性火工品チャージとの混合物を形成させるプロセスにより製造されることを提供する。本発明の関連する観点は、バインダが、混合物に適した圧力、典型的には少なくとも2,000psi、例えば約2,000〜約10,000psiを適用すると、非密着性火工品チャージが密着性の自立体となるのに十分な量で混合物中に存在することを提供する。しかしながら、存在するバインダの量は、火工品チャージの信頼できる点火および燃焼を妨害するほど大きくしてはならない。
本発明の別の観点は、火工品チャージとエネルギー伝達関係で配置された点火トレイン(ignition train)を有する、上記のような固体燃料要素を提供する。
本発明のさらに別の観点は、アンモニアボランエンケースメントおよび火工品チャージを封入するハウジングをさらに含む水素燃料要素を提供し、このハウジングは燃料要素により発生した水素ガスに対し透過性である。
本発明の方法観点は、アンモニアボランを少なくとも2,000psi、例えば約2.000〜約10,000psiの圧力に供し、アンモニアボランの密着性の自立中空エンケースメントを形成させる工程と、少なくとも部分的にエンケースメント内に火工材料を入れる工程とを含む、固体水素燃料要素の製造を提供する。必要に応じて、方法はアンモニアボランエンケースメント内に火工材料を完全に入れる工程を含んでもよい。
本発明の別の方法観点は、バインダを火工材料と混合する工程を含み、バインダは、少なくともアンモニアボランから水素を発生させるのに十分高い温度まで加熱すると、水素を発生することにより特徴付けられる、熱分解ヒドリド、例えばアンモニアボランを含む。
本発明はまた、燃料要素の火工品チャージと信号伝達連絡させて点火トレインを載置する工程をさらに含む、固体水素燃料要素を製造する方法を提供する。
本発明の関連する観点は、1つまたは複数の下記を提供する。点火トレインはアンモニアボランエンケースメント内に載置されてもよく、点火トレインは火工材料と接触してもよい出力端を有し、エンケースメントおよび火工品チャージは、ハウジングの内側から外側への水素ガスの流れに対し透過性であるハウジング内に封入されてもよい。
本明細書および特許請求の範囲において使用されるように、「火工材料」は、アンモニアボランから水素を放出させるのに十分な温度で排出し始める可能性のある任意の非爆発性エネルギー材料を意味する。好ましくは、火工材料は、アンモニアボランの分子から全ての水素を追い出し始める時に十分高い温度に達するであろう。
本明細書および特許請求の範囲において使用されるように、「密着性の自立」エンケースメントまたは体は、ある形状に成形され、通常の取扱および本明細書で記載した製造法における充填中は所定の形状を保持することができるエンケースメントまたは体を意味する。
上記米国公開特許出願第2003/0180587 A1号で記載されているように、水素発生装置は、中に水素発生ペレットが保持されている複数の凹部が設けられたペレットホルダを含んでもよい。別の型の装置では、水素発生燃料はペレットと異なるサイズまたは形状としてもよい。そのような水素発生燃料要素(下記では時として、単に「水素燃料要素」または「燃料要素」と呼ばれる)は、熱発生または他の活性化チャージおよび固体水素源を含み、水素源はアンモニアボラン(NHBH)であってもよい。水素燃料要素には、熱発生または他の活性化チャージを開始させる開始装置と、適した容器が備えられてもよい。
典型的な水素燃料要素は、開始要素と、ピックアップチャージと点火チャージとをからなる点火トレインを含む。点火トレインは、エネルギー伝達関係で、例えば、主火工品チャージと接触して配置され、または少なくとも部分的にその中に埋設される。固体水素燃料チャージは主火工品チャージとエネルギー伝達関係にある。ハウジングは少なくとも部分的に構成部品を封入する。開始要素、ピックアップチャージ、点火チャージおよび主火工品チャージの各々は反応を自己伝搬させ、その後、点火トレイン内の次の材料を点火させ、最終的には主火工品チャージを点火させ、その熱出力は固体水素燃料から水素ガスを発生させる。一般に、エネルギー材料は、各要素が、装置を完全に機能させるために隣接する要素を点火させる順で、緊密に接触していなければならず、もしそうでないなら近接していなければならない。ハウジングは、構成部品に対する構造サポートを提供する、エネルギー材料をその周囲から単離する、および機能出力に関与する、を含むがそれらに限定されない、いくつかの機能を実施する。ハウジングは、ほとんど全ての適した固体材料から機械加工、鋳造または成形することができる。
以下、図1について説明すると、水素燃料要素10は熱発生火工品チャージ12と、点火トレイン14と、部分的に発熱火工品チャージ12を包み込むアンモニアボランエンケースメント16とを含む。エンケースメント16(図2のエンケースメント116のように)は好ましくは、重量効率(エンケースメント16または116の単位重量あたりで生成される水素の重量)を増強するために完全にアンモニアボランから製造されてもよい。エンケースメント16(および116)は他の材料を含んでもよいが、そのような他の材料が、エンケースメントを密着性の自立体に成形させるのを妨害するような量で存在しないことを条件とする。そのような他の材料がエンケースメント16または116に含まれる場合、その材料は好ましくは他の熱分解ヒドリドであり、そのため、それらも加熱されると水素を発生し、重量効率に積極的に貢献する。点火トレイン14は(図1A)、火工品チャージ12と接触した点火チャージ18、点火チャージ18と接触したピックアップチャージ20、標準TO−46ヘッダー24上に載置されピックアップチャージ20内に埋設された半導体ブリッジイグナイター22を含む。これらの構成部品は全て、チャージホルダ26内に含まれる。一対の導線28a、28bがヘッダー24に接続され、電力が図示されていない電源から半導体ブリッジイグナイター22に供給される。
火工品チャージ12は任意の適した火工材料、例えばテルミットを含んでもよい。テルミットは反応性金属、通常アルミニウムの混合物であるが、マンガンなどの他の反応性金属類を使用することができ、例えば、酸化鉄(FeまたはFe)などの酸化物である。アルミニウムは反応性金属として非常に有利であり、コストおよび取扱の容易さが挙げられる。反応性金属、例えばアルミニウム、および酸化金属、例えばFeは通常粉末形態であり、しばしば、バインダと混合され、粉末の分離が阻止される。反応温度まで加熱すると、アルミニウム金属はアルミノサーミック反応で酸化され、アルミニウム酸化物、高温(アルミニウム/鉄III酸化物に対して約2,500℃まで)の熱、および金属酸化物の金属、例えば鉄が発生する。一般に、そのようなテルミット材料は、点火すると、約2,000℃〜2,500℃のオーダーの温度の熱を放出し、重量比に対し非常に高い熱量出力を有し、燃焼させてもガスをほとんど、または全く発生しない。他の火工材料を使用してもよく、例えば、燃料と酸化剤の様々な組み合わせが挙げられる。例示的な燃料−酸化剤の組み合わせはアルミニウム/酸化銅、アルミニウム/酸化鉄、ケイ素/酸化銅およびケイ素−ボロン/酸化鉄である。1つまたは複数の燃料を採用する、火工材料の他の組み合わせを使用することができ、例えば、1つまたは複数の酸化剤、例えば、酸化銅、酸化鉄(Fe)二酸化スズおよび二酸化チタンと組み合わせたアルミニウム、ボロン、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびモリブデンである。
アンモニアボランは白色粉末であり、十分な圧力下に置かれると、例えば、約2000ポンド/平方インチ(“psi”)またはそれ以上に供されると固まり、自身の重量下で形状を保持する。特に記載がなければ、本明細書または特許請求の範囲で示した圧力はポンド/平方インチ絶対値(“psi”)で示される。そのように生成されたアンモニアボランペレットは変形無しで取り扱われ、落とされた。さらに、火工材料に様々な重量比でアンモニアボランを添加することができ、異なる物理特性が提供される。アンモニアボランの重量%が少ないと、火工材料、例えばテルミットとの混合物は堅く、脆いものとなる傾向がある。アンモニアボランの重量%が増加するにつれ、形成された材料はより延性が高くなる。火工品チャージ12が十分なアンモニアボランをバインダとして含むと、密着性の、自立体に形成することができる。このようにアンモニアボランバインダの量が、火工品チャージ12の機械特性を決定する。バインダのレベルが高いほど、広い温度範囲にわたって、より大きな弾性が付与される。バインダレベルが低いと、粒状化またはペレット化を助けるのに有用である可能性がある。粉砕強度、顆粒サイズ、応力、ひずみ、およびモジュラスなどの特性は、火工品チャージ12の火工材料と混合されたアンモニアボランの量により強く影響される。アンモニアボランはバインダとしてうまく働き、火工品チャージ12の一部として使用されると、火工品チャージ12が燃焼するときに水素を発生し、これにより燃料要素の重量効率が改善される。しかしながら、火工品チャージで使用されるアンモニアボランバインダの比率は、点火、燃焼ならびに火工品チャージの所望の熱出力および温度の獲得が問題になるほど大きくすべきではない。バインダとして使用されるアンモニアボランの上限は、火工品チャージにおいて使用される特別な型の火工材料の点火および燃焼特性に依存して変動し、下限は火工品チャージの上記所望の特性(粉砕強度、顆粒サイズなど)に依存する。
火工品チャージ12は製造、貯蔵、および取扱中に燃料要素内でその密着性および位置を保持しなければならない。これは、非密着性の(例えば、粉末または粒状)火工混合物を適したエンケースメント内、例えば下記エンケースメント16内に封入することにより達成してもよい。さらに、火工品チャージ12はそれ自体、十分な量のバインダ、好ましくは水素発生バインダ、例えばアンモニアボランと共に混合することにより(これにより、火工品チャージの密着性が増加する)、密着体、または少なくともより非密着性の低い体にしてもよい。適した処理を使用して、バインダと火工品チャージの混合物を処理してもよく、例えば、アンモニアボランを少なくとも2000psiの圧力に供すると、密着性体に形成される。アンモニアボランをバインダと火工品チャージの混合物中においてバインダとして十分な量で使用する場合、混合物を、例えば2,000〜10,000psiの圧力に供すると、混合物が密着体となる。混合物中のアンモニアボランバインダの量が、混合物を密着性自立体とするのに不十分であれば、これは少なくとも、より密着性の低い塊となり、すなわち、流れるまたは粒子または顆粒に分離するのではなく凝集する傾向がある。
その形状を保持する空洞(図示せず)を火工品チャージ12中に形成させてもよく、点火トレイン14を少なくとも部分的に火工品チャージ12内に埋設させることができる。その代わりに、点火チャージ18を単純に、火工品チャージ12の表面と接した状態で配置してもよい。点火トレイン14は、火工品チャージ12の燃焼を開始するように要求される。バインダを火工品チャージ12に添加することは、火工品チャージ12が、燃料要素内に保持させることができ、それに対してまたはその中に点火トレイン14を載置させることができる密着体となるのを確実にする1つの手段である。そのような目的のために、金属またはプラスチック(合成有機ポリマ)ハウジングまたは容器などの機械的手段の使用は、高い重量効率(装置の全体質量に対する生成水素の質量)を要求する装置では実際的ではない。この装置において不活性または反応性であるが、水素を発生しないバインダまたは機械的ハウジングを使用する最大の欠点の1つは、そのようなバインダまたはハウジングが、システム質量を増加させるのに、水素を発生せず、システムの重量効率を減少させることである。別の欠点は、そのような方法では、水素固体燃料、例えばアンモニアボランを熱分解するのに必要とされる熱を吸収することにより、水素発生効率が減少することである。多くの非反応性バインダはまた、例えば、発生した水素が供給される燃料電池システムに対し有害であるガス状種(塩素−および臭素−系化合物)を生成する可能性がある。火工材料と共に使用される反応性バインダは、燃料電池にとって有害なガス状生成物(一酸化炭素および二酸化窒素)を生成する。エネルギーバインダが少し存在するが、化学バインダの多くが発火反応からの熱を吸収する。全てのそのような化学バインダは水素を発生しない質量を追加する。
エンケースメント16は好ましくは、実質的に純粋なアンモニアボランから構成され、上に点火トレインが載置された添加チャージ12を含むように十分な構造強度の密着性自立カップ状体に成形してもよい。アンモニアボランの低温流特性により、いずれの種類の添加剤も必要なく密着性自立エンケースメントに成形することができ、これにより、高い重量効率のエンケースメントが提供される。好ましくはないが、別の実施形態では、エンケースメント16は他の材料、好ましくは他の水素発生材料、例えば他の熱分解ヒドリド類、例えばヒドラジンビスボラン、N(BHと混合したアンモニアボランを含んでもよい。エンケースメント16は少なくとも十分な重量%のアンモニアボランを含み、確実に、火工品チャージ12のためのエンケースメントとして機能するのに十分な構造強度および密着性を有する密着性自立体に成形することができる。
アンモニアボランエンケースメント16は、水素燃料要素10が機能させられると水素を発生する。アンモニアボラン内に熱分解チャージ12を封入すると、発火発生熱がアンモニアボランを通って流れなければならないという点で、火工品チャージからの熱の使用が最適化される。
火工品チャージ12のためのバインダとして、エンケースメント16の単独または主成分としてアンモニアボランを使用することは、有害なガス状種をほとんど発生させない水素の全体の生産に寄与する。適した火工物、例えば、火工品チャージ12中のテルミットと組み合わせて、アンモニアボランバインダ材料を十分高い温度まで加熱し、アンモニアボランから水素を取り出す。アンモニアボランバインダと火工品チャージ12の火工材料粒子の密接な混合物により、火工品チャージの点火時に、アンモニアボランへの良好な熱伝達が確保され、これにより、アンモニアボランから3モル全ての水素を取り出すのに十分高い温度までアンモニアボランを加熱するのが容易になる。当業者が認識するように、第3モルの水素を除去するには、最初の2モルの水素を除去するのに必要とされる温度よりも高い温度の実現が必要であり、適した火工品、例えばテルミットとの密接な混合物中に適当な比率のアンモニアボランバインダが存在すると、アンモニアボランによるそのような高温の実現が容易になる。ペレット状火工品チャージ12およびエンケースメント16を形成するために使用されるアンモニアボランはまた、水素発生のための主反応物である。アンモニアボランの独特な「冷流」特性は密着性自立エンケースメントの形成だけでなく、良好な機械特性を有するペレット形態を有する固体水素燃料要素が望ましい場合のアンモニアボラン粒子と適した火工材料粒子との混合物のペレット化を可能にする。
図1の固体水素燃料要素10の動作では、半導体ブリッジイグナイター22にリード28a、28bを介して電力が供給され、プラズマが発生し、これがピックアップチャージ20に点火する。次に、ピックアップチャージ20は点火チャージ18に点火し、これが火工品チャージ12に点火する。火工品チャージ12が燃焼するので、そのエネルギーが火工品チャージ12およびエンケースメント16に含まれるアンモニアボラン(熱分解ヒドリド)に伝達され、アンモニアボランが分解し、水素が発生する。
以下、図2について説明すると、水素燃料要素110が火工品チャージ12を完全に封入したアンモニアボランのエンケースメント116を含む本発明の1つの実施形態が示されている(図面に示したいくつかの実施形態の同一の部品は、同一の符号がつけられており、同一でない対応する部品には、他の実施形態の対応要素に100が加えられた符号がつけられる)。エンケースメント116の唯一の開口は点火トレイン14により閉鎖され、エンケースメント116を通って火工品チャージ12に接触する点火トレイン14(または任意の他の装置)の通路は、エンケースメント116が火工品チャージ12を「完全に包み込む」という事実を変更しないと考えられる。引用した用語は、エンケースメントが点火トレインなどにより貫通する構造を含むと考えられる。図1Aと同一である可能性のある点火トレイン14は、図示した実施形態では、火工品チャージ12と接触して載置され、確実に、点火トレイン14が火工品チャージ12と信号伝達連絡している。この文脈における「信号伝達連絡」という用語は、単に、点火トレイン14の機能が火工品チャージ12に点火することを意味する。点火トレイン14は出力端(点火チャージ18により図1Aの図示した実施形態で設けられる)を有し、必要に応じて、これは火工品チャージ12内に貫通してもよく、部分的にその中に埋設され、火工品チャージ12への良好な信号伝達、および点火が促進される。導線28a、28bはエンケースメントから突出している。この完全に包み込まれた配列は、機能信頼性を改善し、一方、追加のアンモニアボランを含有することにより重量水素発生効率が改善される。
アンモニアボランのエンケースメント116はまた、点火トレイン14を圧縮して維持し、このように、全てのエネルギーインタフェース(半導体ブリッジイグナイター22、ピックアップチャージ20、点火チャージ18および火工品チャージ12の間)を互いに密接に接触して維持する。これらの要素間の小さなギャップ(0.005’’またはそれ以下)でさえ、異なるエネルギー材料の隣接するものの間の反応の伝搬および交差伝搬における阻害を引き起こす可能性がある。
エンケースメント116から突出した導線28a、28bにより、電子信号が点火トレイン14に送られ、水素の発生が開始する。アンモニアボランエンケースメント116(図1のエンケースメント16と同様)は、製造、貯蔵および動作中の構造サポートを提供し、火工品チャージ12を点火トレイン14の点火チャージ18と密接に接触させ続ける封じ込めを提供する。
以下、図3について説明すると、固体水素燃料要素210がさらに、図2の要素110と類似または同一の燃料要素が含まれるハウジング30を備える本発明の1つの実施形態が示されている。ハウジング30は、十分な構造強度を有し、水素燃料要素210の機能により発生する水素ガスの、開口(図示せず)を介した、または多孔性もしくは小孔のある構造を介した通過を可能にする任意の適した材料から製造してもよい。例えば、ハウジング30は連続気泡型細孔を含む高温耐火炭素発泡体を含んでもよい。そのような材料は、発生した水素がハウジング30の多孔性構造を通って流れるようにするだけでなく、粒状および液相反応性生成物を捕獲し、火工品チャージ12からの熱を保持しながら、徐々に熱を分配し、ハウジング30内の温度を制御する。発泡体は低い熱伝導率、固体および液体(装置の機能中に形成)を保持することができる細孔サイズを有し、水素がそれを通って自由に流れ、密度が低い。発泡体材料は機械加工可能であるが、製造中にある形に成形することができ、および/または機械加工して最終寸法および構造にすることができる。炭素発泡体は他の固体多孔性材料に比べ密度が低く、そのため、この水素を発生しない材料により課せられる重量不利益が限定される。発泡体製造プロセスは、発泡体の細孔サイズおよび断熱特性を変化させるように調整することができる。繊維を炭素発泡体に組み入れることができ、これらの繊維は液体反応生成物に対する凝縮表面として機能する。凝縮した反応生成物の多くは、火工品チャージ12により十分な熱が発生され、十分高い温度が維持されると、依然として水素を発することができる。
一般に、水素燃料要素は火工品チャージと、火工品チャージとエネルギー伝達関係にある点火トレインとを含み、火工品チャージはアンモニアボランエンケースメント内に完全にまたは部分的に入れられ、アンモニアボランバインダを含んでもよい。水素燃料要素はまた、適した外側ケーシングまたはハウジング、例えば炭素発泡体ハウジングを含んでもよい。
燃料要素10、110および210はアンモニアボラン粉末を約2,000〜10,000psiの圧力で成形し、図1で示したような、一般にオープンカップ形態の密着性の自立体を形成させることにより、製造してもよい。火工品チャージ12はその後、アンモニアボランの形成されたカップ内に入れられてもよい。火工材料をプレスして圧縮することが望ましい場合、アンモニアボランを鋳型内に残してもよい。火工品チャージ12は熱分解ヒドリドバインダ、例えばアンモニアボランを含んでもよい。図2で示した満タンのアンモニアボランエンケースメントでは、開いたアンモニアボランカップが、アンモニアボランの層を開端上でプレスすることにより閉じられ、これにより、満タンのエンケースメント内に火工品チャージ12が封入される。この実施形態では、点火トレイン14はアンモニアボランの閉鎖層内に配置されてもよい。全ての場合において、点火トレインは、点火チャージ12と信号伝達連絡し、好ましくは接し、またはわずかにその中に埋設され、良好な接触が確保される。
図3に示した水素燃料要素の製造では、上記のように高温耐火炭素発泡体であってもよく、適したハウジングを任意の適した手段により形成させ、アンモニアボランエンケースメント116を封入してもよい。
ハウジング30はより強固な構造を提供し、点火トレイン14の要素間の信頼できる接触を増強する。しかしながら、ハウジング30は水素燃料要素210の重量効率を減少させることを避けられない。アンモニアボランエンケースメント116および火工品チャージ12はハウジング30に押し込む、または注ぎ込むことができる。材料が、ハウジング30に押し込まれるアンモニアボラン含有粉末である場合、粉末はハウジング30内で結合し、ハウジング30の壁とプレスされた粉末とのインタフェースで残留応力が発生する。残留応力により、材料はハウジング30内で無傷のまま維持され、このように、材料が貯蔵、輸送、または動作中に移動しないようにされる。プレス粉末では、ハウジングはプレスプロセス中、構造サポートを提供する。
図4A〜4Eは、図1の固体水素燃料要素の製造における工程を示す。鋳型32は、図4Aで示されるように、その中に入れられたアンモニアボランチャージ34を有する。図4Bは鋳型内に挿入されたダイ36を示し、十分な圧力、例えば、約2,000〜約10,000psiの圧力が適用され、図4Cで示されるように、非密着性チャージ34が密着性の、自立エンケースメント16に鋳型32内で成形される。図4Dで示されるように、火工材料チャージ38がエンケースメント16内に導入され、その間、後者は鋳型32内に依然として保持される。適したバインダ、好ましくは熱分解ヒドリドバインダ、最も好ましくはアンモニアボランがチャージ38内に含まれ、そのため、図4Eに示されるように、ダイ36によりチャージ38に圧力が適用されると火工品チャージ12が形成され、火工品チャージ12の密着性が、好ましくは密着体となる点まで、増加する。いくつかの場合では、火工品チャージは部分的に凝集された状態のままとしてもよく、すなわち、密着性の自立体を形成しなくてもよい。別の場合では、火工品チャージ12は粒状または粉末形態のままとしてもよい。
図2の固体水素燃料要素110を製造することが望ましい場合、別の処理工程(図示せず)を使用して火工品チャージ12の暴露面をアンモニアボランの密着層で包み込む。適した圧力を適用すると、アンモニアボランの閉鎖層をアンモニアボランの「カップ」のへりに密閉させることができ、その間、後者は鋳型32内に存在する。適した開口がアンモニアボランの閉鎖層内に残され、またはその中に製造されてもよく、図1Aの点火トレイン14などの点火トレインが受理される。また、いくつかの他の適したカバーを適用してもよい。しかしながら、重量効率を増強させるために、図2で示したアンモニアボランで完全に作製したエンケースメントを提供することが好ましい。その後の製造工程(図示せず)を使用して、水素燃料要素10、110または210に点火トレイン14、および水素燃料要素210の場合、ハウジング30を追加する。
一般に、任意の適した火工材料を使用して熱分解ヒドリドに熱を提供することができる。火工材料は、高いエネルギー密度を有し、半導体ブリッジ装置(または他のエネルギーチャージ)により点火することができ、わずかにガスが発生し、環境に優しく(燃焼前後)、不活性雰囲気下、大気圧で燃焼し、製造、貯蔵および動作中に形状を保持すべきである。高いエネルギー密度、低いガス生産量、扱いやすい点火特性を有し、不活性雰囲気下、大気圧での燃焼を維持することができ、環境的に許容される多くのエネルギー材料(テルミット類、熱粉末および金属間混合物)が存在する。これらの材料はまた、図に示した構造を生成するためにバインダまたは高圧を必要とする。
火工品チャージが燃焼すると、アンモニアボランが水素を発生させる。火工品チャージの燃焼中に生成する著しい高温(2,000℃を超える)、およびアンモニアボランの火工品チャージ、例えばテルミットへの近接性のために、アンモニアボランに含まれる高比率の水素が放出される。
本発明について、その特定の実施形態に関して詳細に記載してきたが、本発明は他の用途を有すること、図示した実施形態の多くの変形において具体化してもよいこと、が認識されるであろう。
<関連出願の相互参照>
本出願は、2006年2月27日に出願された、「固体燃料要素、それを含む水素カートリッジ、およびその製造方法」と題する特許仮出願第60/777,212の優先権の恩典を主張する。
<政府契約>
結果的に本発明が得られた研究は、米国政府とジェネラル ダイナミクス アーマメント アンド テクニカル プロダクツ(General Dynamics Armament and Technical Products(“GDATP”))との間の政府契約第W909MY−05−C−0017の下、GDATPとの契約番号ANG004588に関連して実施された。
本発明の1つの実施形態による、水素カートリッジにおいて使用するのに適した水素燃料要素の概略断面図である。 領域Aで囲まれた図1の部分の、図1に対して拡大された図である。 本発明の第2の実施形態による、水素カートリッジにおいて使用するのに適した水素燃料要素の正面図における概略断面図である。 本発明の第3の実施形態による、水素カートリッジにおいて使用するのに適した水素燃料要素の概略断面正面図である。 本発明の1つの実施形態による、固体水素燃料要素の製造法の概略図である。 本発明の1つの実施形態による、固体水素燃料要素の製造法の概略図である。 本発明の1つの実施形態による、固体水素燃料要素の製造法の概略図である。 本発明の1つの実施形態による、固体水素燃料要素の製造法の概略図である。 本発明の1つの実施形態による、固体水素燃料要素の製造法の概略図である。

Claims (28)

  1. 火工品チャージと、少なくとも部分的に火工品チャージを包み込む密着性の自立アンモニアボランエンケースメントと、を備える固体水素燃料要素。
  2. 前記エンケースメントは、火工品チャージを完全に包み込む、請求項1記載の燃料要素。
  3. 前記火工品チャージは、活性化温度まで加熱されると、水素を放出するバインダを含む、請求項1または2記載の燃料要素。
  4. 前記バインダは、アンモニアボランを含む、請求項1記載の燃料要素。
  5. アンモニアボランエンケースメントは、アンモニアボランを適した形状の鋳型に入れ、十分な圧力を前記鋳型内のアンモニアボランに適用し、密着性の自立体として前記エンケースメントを作製し、前記エンケースメント内に前記火工品チャージを入れることにより、アンモニアボランを中空形状に成形するプロセスにより製造される、請求項1または2記載の燃料要素。
  6. 少なくとも約2,000psiの圧力を適用する工程を含む、請求項5記載の燃料要素。
  7. 約2,000〜10,000psiの圧力を適用する工程を含む、請求項5記載の燃料要素。
  8. 前記火工品チャージは、非密着性火工品チャージをバインダと混合し、前記バインダと前記非密着性火工品チャージとの混合物を形成させるプロセスにより製造される、請求項5記載の燃料要素。
  9. 前記バインダは、前記混合物に十分な圧力を適用すると、前記非密着性火工品チャージが密着性自立体となるのに十分であるが、前記火工品チャージの信頼できる点火および燃焼を妨害するほど大きくはない量で前記混合物中に存在する、請求項6記載の燃料要素。
  10. 前記混合物に少なくとも約2,000psiの圧力を適用する工程を含む、請求項9記載の燃料要素。
  11. 前記バインダは、アンモニアボランを含む、請求項10記載の燃料要素。
  12. 前記火工組成物は1つまたは複数の燃料/酸化剤対を含み、前記燃料はアルミニウム、ボロン、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびモリブデンのうちの1つまたは複数からなる群より選択され、前記酸化剤は酸化銅、Fe、Fe、二酸化スズおよび二酸化チタンのうちの1つまたは複数から選択される、請求項8記載の燃料要素。
  13. 前記火工組成物は1つまたは複数の燃料/酸化剤対からなる群より選択され、前記燃料/酸化剤対は、アルミニウム/酸化銅、アルミニウム/Fe、アルミニウム/Fe、ケイ素/酸化銅、ケイ素−ボロン/Feおよびケイ素−ボロン/Feである、請求項8記載の燃料要素。
  14. 前記火工材料はテルミットを含む、請求項8記載の燃料要素。
  15. 前記火工品チャージとエネルギー伝達関係で配置された点火トレインをさらに備える、請求項1または2記載の燃料要素。
  16. 前記点火トレインは前記エンケースメント内に埋設される、請求項15記載の燃料要素。
  17. 前記点火トレインは前記火工品チャージ内に埋設される、請求項15記載の燃料要素。
  18. 前記点火トレインは前記エンケースメント内に埋設され、前記火工品チャージと接触して延在する、請求項15記載の燃料要素。
  19. 前記アンモニアボランエンケースメントを封入し、前記燃料要素により発生した水素ガスに対し透過性であるハウジングをさらに備える、請求項15記載の燃料要素。
  20. アンモニアボランを十分な圧力に供し、アンモニアボランの密着性自立中空エンケースメントを形成させる工程と、少なくとも部分的に火工品チャージを前記エンケースメント内に入れる工程とを含む、固体水素燃料要素の製造方法。
  21. 前記アンモニアボランエンケースメント内に前記火工材料を完全に入れる工程を含む、請求項20記載の方法。
  22. 前記圧力が、少なくとも約2,000psiである、請求項20または21記載の方法。
  23. 前記圧力が、約2,000〜10,000psiである、請求項20または21記載の方法。
  24. バインダを前記火工材料と混合する工程をさらに含み、前記バインダは、少なくとも、アンモニアボランから水素を発生させるのに十分高い温度まで加熱されると水素を発生することを特徴とする熱分解ヒドリドを含む、請求項20または21記載の方法。
  25. 点火トレインを前記火工品チャージと信号伝達連絡させて載置する工程をさらに含む、請求項20または21記載の方法。
  26. 前記点火トレインは前記アンモニアボランエンケースメント内に載置される、請求項25記載の方法。
  27. 前記点火トレインは出力端を有し、前記出力端を前記熱分解材料と接触させて載置する工程を含む、請求項25記載の方法。
  28. 前記アンモニアボランエンケースメントを、ハウジングの内側から外側への水素ガス流に対し透過性のあるハウジング内に封入する工程をさらに含む、請求項25記載の方法。
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