JP2009526519A - 生物学的システム応答の予測方法 - Google Patents

生物学的システム応答の予測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009526519A
JP2009526519A JP2008550465A JP2008550465A JP2009526519A JP 2009526519 A JP2009526519 A JP 2009526519A JP 2008550465 A JP2008550465 A JP 2008550465A JP 2008550465 A JP2008550465 A JP 2008550465A JP 2009526519 A JP2009526519 A JP 2009526519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
cells
group
response
cellular
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008550465A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009526519A5 (ja
Inventor
ジュリアーノ,ケネス
ゴフ,アルバート
ジョンストン,パトリシア
テイラー,ディー.ランシング
Original Assignee
セルーメン、インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セルーメン、インコーポレイテッド filed Critical セルーメン、インコーポレイテッド
Publication of JP2009526519A publication Critical patent/JP2009526519A/ja
Publication of JP2009526519A5 publication Critical patent/JP2009526519A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/5005Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells
    • G01N33/5008Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing or evaluating the effect of chemical or biological compounds, e.g. drugs, cosmetics

Abstract

本発明の方法は、試験物質への曝露に起因する生物学的応答を予測するために、「システム生物学」的アプローチを採用する。一つの態様において、本発明は、試験物質の生物学的システム効果を予測するための自動化された方法を提供する。別の態様において、本発明は、既知の生物学的システム効果を伴う参照物質についての応答プロフィールの知識ベース(またはデータベース)を構築するための方法を提供する。別の態様において、本発明は、プロファイリングを実施するために用いられるプロトコールおよびソフトウェアツールのセットを提供する。本発明の別の態様は、知識ベースを作成するためか、または物質の生理的な影響をプロファイルするために既存の知識ベースおよびインフォマティクスソフトウェアと共に用いるための応答プロフィールを作成するために必要な試薬およびプロトコールのパネルである。本発明の別の態様は生理学的なプロフィールのデータベースである。

Description

関連出願についての参照
本特許出願は、2006年1月17日に出願された米国仮特許出願第60/759,476号、および2006年9月20日に出願された第60/846,006号の利益を主張する。これらの仮特許出願の全内容は、その全体において本明細書中に援用される。
発明の背景
試験物質に対する生物学的応答を予測することを目的としたアッセイは、薬物発見、個別化医療、環境毒物学およびバイオメディカル研究などの活動の中心である。通常、アッセイは、分子のふるまいおよび細胞のふるまいであり得る、予め規定された標的についての試験物質の効果を評価するために実施される。生物学的基礎研究および医学的研究の領域において、例えば細胞解析は常套的に使用される。いくつかのこのような研究は薬物発見を目的とし、このような研究により、前臨床試験および臨床試験の広範囲な一連のものに耐える有力な薬物候補を同定し得る。しかし、安全性(例えば、毒性)および/または効果はヒトにおける臨床試験の後期でしか発見されないので、多くの候補薬物が失敗する。このことは、初期段階のアッセイの使用により、インビボにおける薬物候補の作用の予測が制限されるという効率の悪さを生じさせる。
個別化医療とは、全患者のプロフィールを考慮に入れた疾患に対するシステムアプローチに基づく、最も効果的な治療を決定するための新興の学問分野である。ゲノミクスおよびプロテオミクス、特に特定の疾患症状に関連するこれらの遺伝子およびタンパク質(しばしば「生物マーカー」という)由来の分子的な情報は、非常に価値のある患者データの供給源である。しかし、このアプローチによる医学的処置のカスタマイズは、細胞解析の方法を改良することなく全ての個体のゲノムについて治療を試験することができないので、良く特徴付けられた生物マーカーの種類に限定される。
環境毒物学における課題は、ヒトの健康に関する物質の拡大するリストの影響を評価することである。徐々に増加する多くの試験される物質;広い範囲におよぶ曝露のメカニズム、濃度および時間を試験することを必要とする環境曝露の複雑さ;ならびに結果における年齢および遺伝的な変動の影響に関する不確かさなどのいくつかの要素が問題を複雑にする。環境毒物学試験の効果を改善するため、および必要とされる動物試験の数を減らすための確実な手段は、国立衛生研究所の国家毒性プログラムや世界中の他の政府機関および私設機関全体で積極的に調べられている。
これらの分野および細胞アッセイが中心的である他の分野において、複雑で複数のコンポーネントシステム応答の解析に利用可能であるツールは限定的にしか存在しないので、単一の細胞処理に焦点を当てた典型的なアッセイによって、進歩は制限を受けている。DNA合成、タンパク質合成、グルタチオン枯渇、スーパーオキシド誘導、カスパーゼ3誘導、膜完全化および細胞生存性を含む細胞毒性アッセイのパネルの性能の最近の比較により、これらの平均的なアッセイが動物試験の半分の予測力のみを有するということが見出された(Xu et al., Chem Biol Interact, 2004. 150(1): p. 115-28.)。しかしながら、これらのアッセイは独立して実行され、任意の定量的な方法において読出しを組み合わせて全体の予測を改善するという試みはなされなかった。いくつかの試験は、細胞ベースアッセイ由来の多面的な細胞応答が標準的な方法を使用してクラスター化され、同様の活性を有する化合物を同定し得るということを示している(Taylor et al., Drug Discov Today, 2005. 2(2): p. 149-154; Mitchison, Chembiochem, 2005. 6(1): p. 33-9; Perlman, Science, 2004. 306(5699): p. 1194-8)。これらの試験は化合物応答のクラスタリングについて原則的な試験を示しているが、これらの同定されたクラスターを特定の応答プロフィールと相関させ、その後、応答を使用して未知の物質の生理学的影響を予測するという試みはなされていなかった。いくつかの市販のアッセイと共に使用するための単純な自動化分類装置が開発された。この分類装置は、ブール操作の使用によりいくつかのアッセイの特徴のアウトプットを1つの結果と組み合わせることを可能にする(Abraham et al., Preclinica, 2004. 2(5): p. 349-355)。これらのブール操作により、アッセイの開発者がいくつかの特徴的な測定値を組み合わせるアウトプットを規定することが可能になる。これは、いくつかの高成分スクリーニング(HCS)アッセイの範囲の拡大に非常に有用であるが、機能が限定的であり、多面的な特徴のセットのために確実に設計されることはなく、それと共に使用することも容易ではない。従って、生物学的システム応答を予測するためにより確固とした方法の必要性が存在する。
(発明の簡単な概要)
一態様において、本発明は、試験物質の生物学的システム効果を予測するための自動化された方法を提供する。一局面に従って、試験物質で処理される細胞の一群が提供され、処理される細胞は蛍光または発光のレポーターまたは操作の特有の組合せを含む。レポーターは機能的な応答に反応してそれを示し、操作は細胞内に機能的な応答を生じさせる。レポーターの添加または操作の実施の前後いずれかに、細胞を試験物質と接触させる(インキュベートする)。レポーターの添加または操作の実施および細胞と試験物質の接触後、細胞を画像化するかまたはスキャンしてレポーターの蛍光画像を得る。その後、細胞の画像を解析して細胞の特徴を測定または検出する。その後、これらの細胞の特徴を組み合わせて試験物質についての応答プロフィールを生成する。別の局面に従って、処理される細胞の一群が提供され、同様に試験物質とインキュベートする。その後、一群の細胞の画像を得て解析し、細胞の機能的な分類を示す細胞の特徴を測定または検出する。その後、これらの細胞の特徴を組み合わせて試験物質についての応答プロフィールを生成する。いずれかの局面において、当該方法は試験物質の応答プロフィールと公知の生物学的システム効果を有する参照物質についての応答プロフィールのデータベース(または知識ベース)を最終的に比較する工程を含む。かかる比較の結果として、試験物質の応答プロフィールと公知の生物学的システム効果を有する物質についての応答プロフィールのデータベースとの間の関連性の程度によって、試験物質が生細胞、組織または生物体において生物学的システム効果を発揮する可能性が示される。
別の態様において、本発明は、公知の生物学的システム効果を有する参照物質についての応答プロフィールの知識ベース(またはデータベース)を構築する方法を提供する。一局面に従って、試験物質で処理される一群の細胞が提供され、処理される細胞は蛍光または発光のレポーターまたは操作の特有の組合せを含む。レポーターの添加または操作の実施の前後いずれかに、細胞を参照物質と接触させる(インキュベートする)。レポーターの添加または操作の実施および細胞と参照物質の接触後、細胞を画像化またはスキャンしてレポーターの蛍光画像を得る。その後、細胞の画像を解析して細胞の特徴を測定または検出する。その後、これらの細胞の特徴を組み合わせて、参照物質についての応答プロフィールを生成する。別の局面に従って、処理される一群の細胞が提供され、該細胞を参照物質と同様にインキュベートする。その後、一群の細胞の画像を得て解析し、細胞の機能的分類を示す細胞の特徴を測定または検出する。その後、これらの細胞の特徴を組み合わせ、試験物質についての応答プロフィールを生成する。いずれかの局面において、当該方法は、試験物質の応答プロフィールと公知の生物学的システム効果を有する参照物質についての応答プロフィールのデータベース(または知識ベース)を比較する工程を含む。次いで、参照物質についての応答プロフィールをデータベースに追加する。データベースを増加するために、異なる参照物質を使用して該工程を繰り返すことができる(例えば、第1の参照物質、第2の参照物質等)。本発明はまた、応答プロフィールの知識ベース(またはデータベース)を提供する。
該方法は、薬物開発、個別化医療、環境毒物学、バイオメディカル研究およびその他の分野(例えば、環境的衛生および工業的安全性)における応用の、インビボにおいて予測される機能的応答の特定および分類をもたらし得る。
別の態様において、本発明は、プロファイリングを実行するために使用される、一連のプロトコールおよびソフトウェアツールを提供する。本発明の別の態様は、知識ベース(またはデータベース)を生成するか、または既存の知識ベース(またはデータベース)および物質の生理学的効果をプロファイルするためのインフォマティクスソフトウェアを使用するかのいずれかのために応答プロフィールを生成するための、試薬およびプロトコールのパネルである。本発明の別の態様は、生理学的プロフィールのデータベースまたは知識ベースである。
これらの局面、および他の本発明の特徴は、添付の図面および以下の詳細な説明から明らかとなる。
(発明の詳細な説明)
本発明の方法は、試験物質への曝露により生じる生物学的応答の予測についての「システム生物学」アプローチを使用する。該方法は、細胞システムの複数の成分の細胞ベースアッセイを統合して、より高レベルの細胞および細胞システムならびに生物体機能および応答を予測する応答プロフィールを生成することに基づく。本発明の方法の態様は図1Aおよび1Bのフローチャートに示される。このようなデータベースまたは知識ベースを構築するために、参照物質の応答プロフィールを決定してデータベースに追加する(図1A)。試験物質を評価するために、試験物質の応答プロフィールを公知の生物学的システム効果を有する参照物質についての応答プロフィールのデータベース(または知識ベース)と比較する(図1B)。
本発明の方法は、試験物質または参照物質で処理される一群の細胞を使用して行なわれる。処理される一群の細胞は、一種類の細胞または複数の種類の細胞に由来し得る。しかし、複数の細胞の種類の使用は応答に関連する組織をより広域に示し得る。通常、細胞の種類はアッセイの標的機能に基づいて選択される。例えば、毒性プロファイリングについて、肝細胞、心筋細胞、または微小血管内皮細胞が選択され得る。かかる細胞は、所望の場合、初代培養細胞または確立されたセルライン(例えばHepG2)であり、種々の供給業者(例えば、Amphioxus、Admet Technologies、Multicell Technologies、Cambrex (Clonetics)、Cellular Dynamics、CXR Bioscience、Cambrex、Cell Applications, Inc.,およびGeron (Cxr Bioscience))から市販される。一群の細胞は、所望の場合一種類の細胞であり得るか、または細胞の種類の組合せであり得る。
任意に、この群の細胞は、1つ以上のレポーターおよび/または操作を含み得る。いくつかの態様において、一群の細胞中のそれぞれの細胞は、レポーターおよび/または操作の特有の組合せを含む。他の態様において、一群の細胞の集団は、レポーターおよび/または操作の特有の組合せを含む。該細胞は、適当な生物学的システムに適したいくつかのレポーターおよび/または操作を含むはずである。通常、細胞は少なくとも6以上(例えば少なくとも約7以上または少なくとも約8以上)、さらに少なくとも約10以上または少なくとも約15以上のレポーターおよび/または操作の特有の組合せを含む。
本発明の方法の文脈において、「レポーター」とは、例えば生理学的インジケーター、標識、タンパク質、バイオセンサー等の蛍光または発光分子である。レポーターはタンパク質または非タンパク質性であってもよい。しかしながら、レポーターがタンパク質性である場合、細胞は1つ以上のレポーター分子を発現し得る。あるいは、またはさらに、例えば細胞膜を通過する輸入を促進するタンパク質配列タグを付加することにより、1つ以上のレポーター分子が細胞内に送達され得る。画像化の前に細胞が固定される態様において、標準的な標識技術によりレポーターを提供することができる。
本発明の方法の文脈における使用について適切なレポーターである標識の例としては、例えばサブコンパートメントの標識、タンパク質の局在、膜の標識、膜電位に対する応答、局所的な化学的環境の感知、分子の運動の読出し、および多くの他の測定の提供に利用可能なプローブが挙げられる(例えば、Waggoner, A., "Fluorescence probes for analysis of cell structure, function and health by flow and imaging cytometry.," in Applications of Fluorescence in the Biomedical Sciences, D. Taylor, et al.,編. 1986, Alan R. Liss, Inc.: New York. p. 3-28. 参照)。免疫蛍光標識は抗体と結合されるので、リン酸化タンパク質などのタンパク質またはタンパク質バリアントを検出および局在させる簡単な方法が提供される。蛍光タンパク質の任意の呈色バリアントを付加したタンパク質を発現するように細胞を遺伝的に作り換えることもでき(Chalfie et al., Science, 1994. 263(5148): p. 802-5; Chudakov, et al. Trends Biotechnol, 2005. 23(12): p. 605-13)、これらの蛍光タンパク質は特異的な細胞機能のインジケーターであるバイオセンサーを生成するようにさらに遺伝的に作り換えることができる(例えば、Conway et al., Receptors Channels, 2002. 8(5-6): p. 331-41; Umezawa, et al., Biosens Bioelectron, 2005. 20(12): p. 2504-11; Giuliano et al., Trends Biotechnol, 1998. 16(3): p. 135-40; Giuliano et al., Curr Opin Cell Biol, 1995. 7(1): p. 4-12、参照)。種々の標識は、単一の試料調製物中で組み合わされ、集団中の個々の細胞および集団中の全体における多くの特徴の測定を提供し得る(Zhang et al., Cell, 2004. 119(1): p. 137-44; Taylor et al., Drug Discov Today, 2005. 2(2): p. 149-154)。単一の励起波長および狭い放射バンドを有する定量ドットは、アッセイにおいて、かなり高い程度の多重化についての能力を提供する(Michalet, et al., Science, 2005. 307(5709): p. 538-44)。蛍光プローブの全域に加えて、細胞ベースアッセイにおいて、いくつかの生物蛍光試薬および化学蛍光試薬を効果的に使用することができる(Hemmila et al., J Fluoresc, 2005. 15(4): p. 529-42; Roda et al., Trends Biotechnol, 2004. 22(6): p. 295-303)。
本発明の方法の文脈において、「操作」とは、1つ以上の細胞が細胞中の機能的な応答(または変化)に効果を及ぼす処理のことである。細胞は、化学的、生物学的、または遺伝的処理を使用して操作できる。これらの処理を使用して、細胞のイオン、代謝、巨大分子、およびオルガネラの活性を変化させることができ、さらなる物質での処理によりさらに変わり得る表現型の変化に順に影響を及ぼす。操作の例としては、タンパク質の発現または高められた発現、タンパク質発現のノックダウン、幹細胞もしくは前駆細胞の分化を誘導する公知の応答の刺激の添加または物質の添加が挙げられる。一態様において、細胞を、細胞内遊離カルシウム濃度を改変するイオノマイシンなどのイオノフォアで処理することにより、細胞内イオン濃度を変化(操作)することができるか、または細胞は細胞内pHを改変するようにナイジェリシンで処理される。別の態様において、細胞内代謝物の濃度を操作する物質で細胞を処理することができる。例えば、フォルスコリン、8-Br-cAMP、またはジブチリル-cAMPによる細胞処理により、シグナル伝達代謝物のcAMPの細胞内濃度が変化する。別の態様において、細胞を操作して、細胞内巨大分子の活性および濃度を操作することができる。例えば、タンパク質などの巨大分子は、マイクロインジェクションまたは細胞解体(cell scraping)などの物理的動揺法(physical perturbation methods)を使用して細胞内に導入することができる。あるいは、細胞内のタンパク質の正常発現レベルは、siRNA、miRNA、またはアンチセンスRNA等の分子を細胞内に導入することにより減少する。この意味において、細胞内のG2細胞周期の妨害を誘導するために、例えば、Cdc2 siRNA前処理を使用することができ、これはアポトーシス誘導活性の阻害のための試験化合物の評価に使用することができる。別の例として、昆虫ベース(例えば、エクジソン)または抗生物質ベース(例えば、テトラサイクリン)分子を使用するなどのタンパク質、およびタンパク質または他の巨大分子のいずれかをコードするRNAをコードする遺伝子の発現をコントロールする誘導性の発現システムを使用して、細胞内の巨大分子の正常発現レベルを増加することができる。さらに、miRNA、タンパク質イントロンの一部として転写されるRNAおよびゲノムの任意の部分から生じる他の一次もしくは二次RNA分子または細胞内の任意の他の遺伝的物質などの他のノンコーディングRNAのレベルまたは活性を改変するRNA分子を細胞内に導入することができる。
細胞はマイクロプレート、顕微鏡スライドガラスまたは典型的に細胞ベースアッセイに使用される他の実験器具などの基材上にプレーティングされる。一般的に、このような実験器具は透明で、その後の画像化解析を容易にする。マルチウェルマイクロプレートは、複数の反復アッセイが同時に行なわれることを容易にする場合に好ましく、自動化設備を使用して容易に取り扱うことができる。細胞を任意の所望の密度でプレーティングし、その後の画像化解析を容易にし得る。マルチウェルマイクロプレートについて、各ウェルに数千の細胞を導入することができる(例えば40μlウェル当り7000〜8000細胞)。
一旦プレーティングされると、細胞は試験物質または参照物質と接触する。本発明の文脈において、「試験物質」または「参照物質」は、複雑な細胞システムまたは生物体中で応答プロフィールが所望される任意の物質である。例えば、試験物質または参照物質は小分子(「薬物」または薬物候補など)、生体分子(タンパク質、ポリペプチド、核酸(例えばDNA、RNA、もしくはハイブリッドポリヌクレオチド)など)、環境条件(浸透圧、pH、温度またはそれらの組合せなど)、電磁的照射(例えば、光周波数、強度、または照射時間)、または他の種類の照射(例えば、α、β、γ線照射等)であり得る。問題になっている生物学的システムにおける物質の効果が調査される場合、物質は試験物質と同様に処理される。生物学的システムにおけるその効果が公知である場合、物質は参照物質であり、一群の細胞におけるその効果が所望される場合、そのプロフィールはデータベースまたは知識ベースに追加され得る。
本発明の方法の実施において、試験物質または参照物質は、試験物質または参照物質が細胞と接触され、細胞と相互作用するのに適切な様式で細胞に曝露される。通常、試験物質または参照物質が分子である場合、それは細胞の位置(例えば、細胞が置かれている培養プレートのウェル)内に導入され得る。次いで、分子は外表面で細胞と相互作用するか、または細胞を透過して細胞の内部作用と相互作用し得る。他の種類の試験物質または参照物質(例えば、温度、放射線等)は物質の種類に適した様式で細胞に曝露される。適切な時間、細胞を試験物質または参照物質とインキュベートすることで、細胞は数分から数日で変化し得る。この時間の長さは、例えば急性の活性または慢性の活性が所望されるかどうかによって選択することができる。
代替的な態様において、反復的な一群の細胞(即ち、同様の一群)は、異なる試験物質または参照物質の濃度を使用して並行して処理することができるので、応答プロフィールは各濃度について構築され得る。例えば、約1nM以下〜約1mM以上の濃度の範囲の化合物について、6〜10点の一連の対数濃度を使用することができる。同様に、異なる一群の細胞(例えば、異なる組のレポーターまたは操作を有する)を試験物質に曝露することができる。従って、異なる細胞の種類および/または濃度のいずれかの反復的な一群を使用することは、並行して行うことができ(例えば、同じマルチウェルプレートの異なるウェルで)、同時にまたは並行して解析することができる。また、ネガティブコントロール細胞およびポジティブコントロール細胞(例えば、未処理ウェルまたは公知の活性の物質で処理したウェル)は、(1つまたは複数の)試験物質または参照物質と共にアッセイされ得る。
試験物質または参照物質を細胞に曝露した後、細胞の画像を得る。細胞が1つ以上のレポーターを含む場合、画像化される蛍光または発光のレポーターのそれぞれに適切な周波数(チャネル)を使用して画像が得られる。このような複数の画像の例は図2に示される。さらにまたはあるいは、細胞は、所望のタンパク質または細胞構造に結合する色素、蛍光標識または発光標識(例えば、抗体、リガンド等)で染色され得、その後、画像化される各色素、蛍光標識または発光標識に適切な周波数(チャネル)で画像化される。
細胞の画像は解析されて細胞の特徴が測定または検出され、アッセイされる性能(毒素、臨床病理学、組織病理学等)に適切な機能分類を示すように選択される。従って、レポーター(標識、色素等)が選択されて、細胞機能のアッセイ分類に適切な特徴を標的化(例えば結合)し得る。これらの細胞機能分類において、1つ以上のアッセイが使用されてアッセイ機能分類における応答の指標として1つ以上の細胞の特徴が測定される。いくつかの態様において、1つのレポーターが1つの特徴に対応する。他の態様において、1つのレポーターを使用して種々の特徴を評価することができる。
任意の適切な細胞機能分類は、アッセイの目的に応じて選択され得る。毒性を評価する細胞の特徴および機能分類の例は実施例1に示される。好ましい態様において、細胞の特徴は、細胞増殖、ストレス経路、オルガネラ機能、細胞周期状態、形態、アポトーシス、DNA損傷、代謝、シグナル伝達、細胞分化および細胞-細胞相互作用からなる群において、2つ以上の機能的応答分類から選択される。別の好ましい態様において、細胞の特徴は、細胞増殖、細胞周期、アポトーシス、酸化ストレス、ストレスキナーゼ活性化、ミトコンドリア機能、DNA損傷およびペルオキシソーム増殖からなる群において、2つ以上の機能的応答分類から選択される。アッセイされ得る細胞増殖を示す細胞の特徴は、核の総数、細胞の総数、全細胞質量、総DNA、細胞周期調節タンパク質のリン酸化状態、または細胞増殖もしくは分裂に関与する任意のタンパク質の翻訳後修飾の状態を含む。さらに、アッセイされ得るストレス経路の活性化を示す細胞の特長は、NF-κB、P1、ATF2、MSK1、CREBもしくはNFATの転写因子の活性化、またはp38、JNK、ERK、RSK90もしくはMEKのキナーゼ活性化を含む。さらに、アッセイされ得るオルガネラ機能を示す細胞の特徴は、細胞骨格形成、ミトコンドリア質量もしくは膜電位、ペルオキシソーム質量、ゴルジ形成、または細胞膜透過性を含む。さらに、アッセイされ得る細胞周期の状態を示す細胞の特徴は、DNA含有量、ヒストンH3リン酸化の状態、Rbリン酸化の状態、サイクリンB1(CDK1)生合成、サイクリンD1(CDK4、6)生合成、サイクリンE(CDK2)生合成を含む。さらに、アッセイされ得る形態を示す細胞の特徴は、運動性、細胞伸展、接着、波打ち現象、神経突起伸長またはコロニー形成を含む。さらに、アッセイされ得るアポトーシスを示す細胞の特徴は、核の大きさおよび形状、DNA含有量および分解量、カスパーゼ活性化、ホスファチジル発現、Bax転移を含む。さらに、アッセイされ得るDNA損傷を示す細胞の特徴は、修復タンパク質(APE)発現、腫瘍サプレッサー(p53、Rb)発現を含む。酸化活性(8-オキソグアニン)、または転写活性(Oct1)。さらに、アッセイされ得る代謝を示す細胞の特徴は、cAMP濃度、P-糖タンパク質活性もしくはCYP450誘導/阻害、または添加された物質の濃度を含む。さらに、アッセイされ得るシグナル伝達を示す細胞の特徴は、Ca++イオン濃度、pH、タンパク質の発現、タンパク質の活性化、タンパク質の修飾、タンパク質の転移、または特定の経路に関連することが公知のタンパク質間の相互作用を含む。さらに、アッセイされ得る細胞分化を示す細胞の特徴は、組織特異的なタンパク質または組織特異的な形態の提示を含む。さらに、アッセイされ得る細胞-細胞相互作用を示す細胞の特徴は、細胞-細胞の界面におけるタイトジャンクションタンパク質の濃度、または細胞から細胞への物質の移動を含む。アッセイされ得る好ましい細胞の特徴は、微小管の安定性、ヒストンH3リン酸化、ミトコンドリア質量、ミトコンドリア膜電位、p53活性化、c-junリン酸化レベル、ヒストンH2A.Xリン酸化レベル、核の大きさ、細胞周期の休止、DNA分解および細胞の消失を含む。
所望の細胞の特徴をアッセイするための画像化は、固定された細胞または生細胞を使用して行われ得る。生細胞アッセイについて、標識試薬(レポーター)は、プレート(または他の基材)をスキャンするかまたは読み取る前に任意に添加される。固定、および抗体、色素等のレポーターによる標識(または染色)は常套的であり、自動化することができ、アッセイの効率的な処理を可能にする。固定された細胞のアッセイについて、空間的情報は得られるが、1つの時点についてのみである。しかし、並行して反復的なアッセイを行なう場合、細胞を別々のウェルで所望の間隔(例えば、毎秒、毎分等)で固定して、時間経過毎の細胞の集団などの解析を容易にすることが可能である。対照的に、生細胞アッセイは、時間経過ごとに画像化される所望のもの、および空間を含む生細胞のアレイを可能にする。しかしながら、時間経過における複数の細胞の発光または蛍光の測定について細胞の生理学的健康状態を維持する必要があるため、測定の間に細胞の環境的な制御(例えば、温度、湿度および二酸化炭素)が必要である。生細胞または固定細胞のアッセイのそれぞれについて、細胞(または細胞の別々の二次集団)のスキャンは、試験物質または参照物質についての動的な応答を捕捉するためのそれぞれの時点での解析を容易にするために複数回繰り返すことができる。
細胞の画像を得ることおよび細胞の特徴を抽出するための解析は、高含有量スクリーニング(HCS)(例えば、Giuliano et al., J Biomol Screen, 1997. 2(4): p. 249-259)および高出力細胞解析、自動顕微鏡、または他の検出器などの標準的な方法および設備(例えば、Schroeder et al., J. Biomol. Screen, 1(2), 75-80 (1996); Taylor et al., Toxicol. Pathol, 22(2), 145-59 (1994))により達成され得る。簡潔に、この設備は、それぞれの試料またはマイクロプレートのウェルにおける1つ以上の視野をスキャンするために使用され、それぞれの視野について蛍光の1つ以上のチャネルを修正する。複数波長の画像により、アッセイのパネルを1つの調製物中で多重化することが可能となるが、アッセイは複数の調製物とも遭遇し得、特徴の測定は1つの活性プロフィールと組み合わされる。細胞の特徴の抽出は画像の入手の際に達成され得るか、または画像は入手されてその後加工され得る。適当な設備としては、FLlPR (Molecular Devices, Sunnyvale, CA)またはFDSS 6000(Hamamatsu City, Japan)などの一度に全てのプレート上の細胞集団を解析するもの、およびウェル毎および細胞毎に解析するArrayScan(登録商標)HCSリーダー(Cellomics, Pittsburgh, PA)などの設備;固定終点および動的細胞ベースアッセイ;一次細胞応答データを生じる画像解析アルゴリズム;ならびに測定値からの動的パラメーター、EC50、IC50、および集団応答分布などの派生する特徴を抽出するためのデータ解析ツールが挙げられる。アッセイとしては、動的応答を解析するための1つの時点、または複数の時点のいずれかにおいて、個々の細胞が測定されるHCSアッセイの組合せ、それに加えてウェル中の細胞の集団が全体として解析される高出力アッセイが挙げられる。動的アッセイについて、由来するさらなる特徴を生じるために反応速度曲線から複数の特徴が抽出され得る。例えば、ピークの遅延、ピーク強度、崩壊の半減期、勾配およびその他のものなどの特徴が反応速度曲線に由来し得る。
アルゴリズムを使用して画像から情報を抽出し、種々の細胞の特徴のアウトプットを生成する。通常、このようなアルゴリズムは元の画像データをアッセイデータポイントに変換する。画像化および細胞解析の当業者は、このようなアルゴリズムの多くが容易に利用可能であり、細胞機能を測定するための細胞の画像ベース解析に影響を受け易いこのような細胞処理が多く存在するということ理解しよう。HCS業者により提供されたBioApplicationソフトウェア中でカスタム設計されたかまたはその中に埋め込まれたアルゴリズムは、細胞膜下の物体の密度、形状、および視野における各細胞の位置などの複数の数値的特徴値を生じさせる。vHCSTMDiscovery Toolbox(Cellomics, Inc)、MetamorphTM(Molecular Devices)、GE Healthcareのソフトウェアおよび他のHCSならびに画像解析パッケージを使用して、後に得られる画像のバッチ解析を行ない得る。かかるシステムにおいて、ウェル当りに計測された細胞の総数は、細胞応答の不均一性およびアッセイの感度に応じて通常100〜1500の範囲である。通常、全プレートリーダーはソフトウェアで補われ、画像内のウェル面積を特定し、一つ以上の時点についてこれらの面積内の全ての蛍光を測定する。
望ましくは、アルゴリズムを使用して異なる細胞特徴のアウトプットおよび1つ以上のアッセイプレートまたはウェルのアッセイを組み合わせて、より高いレベルの統合された機能の予測に適切な化合物応答プロフィールを生成する。特徴は、異なる時点で細胞またはプレートと組み合わせることができる(例えば、時間経過を通じて生理学的応答が生じる場合)。あるいは、異なるウェルまたはプレートにおける異なる種類の細胞を使用した反復的な実験を同様に組み合わせることができる。好ましくは、応答プロフィールは少なくとも6以上の特徴または機能的分類(少なくとも約7以上、または少なくとも約8以上など)、およびさらには少なくとも約10以上または少なくとも約15以上の特徴または機能的分類を示す。プレートセットにおけるそれぞれのプレートは、解析される各波長および時点で、各ウェルの1つ以上の領域の画像からなる画像セットを生成し得る。画像セットの解析により、プレート上の画像化されたそれぞれの領域について時間経過毎および一連の濃度毎の特徴値を示す各プレートについての細胞データセットが生成される。最終的に、細胞データセットが加工されてクラスター化され、データベースもしくは知識ベースに追加されるか、またはデータベースもしくは知識ベースの研究に使用される応答プロフィールのセットが生成され、生理学的応答の有力な形態が特定される。図3は、プロフィールを生成するためにプレートを処理する、試料の全体的な流れを図示する。
特徴の測定値からプロフィールを生成するために、いくつかの方法を使用することができる。例えば、各化合物についての各化合物濃度において、各特徴の測定値のために細胞集団の変化の測定値としてKolmogorov-Smirnov(KS)値または平均値などのパラメーターが計算され得、それによりパラメーター連続希釈物の生成がもたらされる。次いで、4-パラメーターロジスティックフィットを使用してこのような連続希釈パラメーターが適合され得、適合された得られた解析データを使用してEC50値が計算される。計算されたEC50値は、試験物質または参照物質活性の測定値として、順次対数スケールに変換され得る。次いで、クラスター解析を使用してプロフィールの類似性および細胞システム応答間の相関性が特定され得る。
図1Aは、参照応答プロフィイールを生成してデータベースまたは知識ベースを構築するための一態様を図示する。この方法に従って、アルゴリズムによって生成されるいくつかのデータポイントが解析され、細胞の2つ以上の亜集団が特定され得る。例えば、核標識の強度は核内のDNAの量に関連する。ウェル内の細胞の集団由来の核密度データを解析して、2N、4Nおよびサブ2N(ここでサブ2NはDNAの分解を示す)の量のDNAを有する細胞が特定され得る。従って、細胞の集団は1以上のアッセイ値に基づく亜集団にクラスター化され得、各亜集団はこれらのアッセイ値の特徴的なプロフィールを有し、その結果、細胞応答の分類が示される。この例において3つの亜集団が存在しており、そのために2NのDNAを有する細胞の割合、4NのDNAを有する細胞の割合、サブ2NのDNAを有する細胞の割合から構成される3つの特徴が存在する。これらの特徴のそれぞれは、化合物プロフィールの成分として有用に含まれ得る。他のアッセイ特徴の任意の数の組合せもまた使用され、細胞を亜集団に分類し得る。分画された細胞の消失などのいくつかのアッセイの特徴は、全集団の特徴であり、そのために化合物プロフィールの成分として直接使用される。全ての場合において、処理された細胞のアッセイ値はビヒクル(例えば、0.4% DMSO)のみで処理された細胞と比較される。
化合物プロフィールをクラスター解析、主要成分解析およびその他のパターン解析法にかけ化合物の回収の間に共通の応答プロフィールを特定する。これらの化合物のクラスターは共通の応答の分類を示し、この応答のプロフィールを使用して分類装置を構築することができる。化合物分類のプロフィールに加えて、全ての参照化合物のプロフィールは、さらなるパターン解析のためにプロフィールデータベースに蓄積される。
図1Bは、試験化合物を評価する工程および化合物応答の分類を含む応答プロフィールの生成のための一態様を図示する。参照化合物の解析に関して、アッセイの特徴は細胞亜集団のプロフィールを特定するためにさらに解析され、直接アッセイの特徴に加えて、化合物プロフィールを形成しデータベースに蓄積される。試験化合物の応答プロフィールとデータベースまたは知識ベースの応答プロフィール間の類似性の測定値を使用して、インビボまたはインビトロにおいて関連するプロフィールを試験化合物が生成する可能性を計算する。化合物プロフィールの比較に使用される測定基準は、ユークリッド距離、ピアソン関連係数、マンハッタン距離、または多重パラメーターの比較のための任意の他の測定基準などのいくつかの任意の標準的な測定基準であり得る。試験化合物プロフィールは参照化合物と共に解析され、試験化合物と特定のクラスターとの関連を特定する。データベース中で参照化合物に対して試験化合物を分類するために使用され得る種々の関連モデルおよびその他の分類アプローチが存在することを当業者は理解しよう。
本発明の別の態様において、各細胞由来の全ての細胞の特徴値を組み合わせて細胞プロフィールを生成する。参照化合物で処理された細胞集団由来の細胞のプロフィールをクラスター化し、特異的な応答分類を特定する。1つのウェル中の全ての細胞は、特異的な濃度で特定の物質に曝露されるので、これらの応答分類に分類される。その後これらの分類のそれぞれの占有率は、そのウェルについての集団応答プロフィールとなる。参照化合物由来の集団プロフィールは参照化合物由来のプロフィールと関連付けられてデータベースまたは知識ベースに蓄積される。試験化合物由来の集団プロフィールはデータベース中の参照化合物の集団プロフィールと比較され、適合の可能性が計算される。
参照物質または試験物質による処理により細胞集団中に含まれた細胞応答の変化を定量するためには、いくつかの異なる方法が効果的に使用され得る。細胞応答の不均一性のために、細胞の集団において多くの異なる個々の細胞プロフィールが有力である(Elsasser, Proc Natl Acad Sci USA 1984; 81 (16):5126-9; Rubin H, Proc Natl Acad Sci USA 1984; 81 (16):5121-5)。一態様において、ウェル中またはスライドガラス上の各細胞パラメーターについての細胞応答分布は、Kolmogorov-Smirnov(KS)の適合度解析(KS値)を使用してコントロール物質の分布と比較される(Giuliano et al., Assay Drug Dev Technol 2005; 3 (5):501-14)。多重化HCS由来細胞集団の分布データにおける物質依存的な変化の有意さ試験を行なうために、Peacockに示されるように(Peacock, Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 1983; 202:615-27)、一次元KS試験を二次元に適用することができ、さらにFasanoおよびFranceschini(Fasano et al., Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 1987; 225:155-70)により精度の高いものにすることができる。物質での処理後に得られた多重化HCSアッセイ由来の2つの生理学的パラメーターを示す二次元細胞集団データの分布は、未処理細胞の複数のウェルから得られた二次元細胞集団データの分布と比較することができる。まず、それぞれの分布を、未処理細胞データの分布から計算されたx軸およびy軸の中央値により規定された四分円に分割し得る。次いで、全ての4つの四分円を通じて変化させてそれぞれの処理された四分円における細胞の画分と、対応する未処理の四分円における細胞の画分の間の最大差を見出すことにより、二次元KS値を見出し得る。他の統計的手法により、細胞集団応答の不均一さも解析され得る。いくつかの他の有力な解析アルゴリズムまたは方法を使用して、ニューラルネット(neural net)などの方法を含む参照物質の試験セットの公知の特性に基づく細胞応答プロフィールを分類し得る。集積的クラスタリングによりKS応答プロフィールをクラスター化し同様の活性を有する化合物を同定し得る。クラスタリングの前に、データを処理するためにKS解析に加えて他の方法を使用することができ、種々のクラスタリングアルゴリズムを有用に適用することができる。
本発明の方法の実施はまた、応答プロフィールに寄与する細胞応答のグラフ解析によっても補助される。図4は、細胞応答プロフィールの生成に寄与する細胞応答を表示するためのいくつかのグラフ表示法を図示する。これらのグラフ表示はまた、多元的な細胞応答を再検討するために使用される。細胞特徴マップ(4A)を使用して、特異的な応答プロフィールに関連する細胞の機能を特定する。本明細書に示すように、アポトーシスを引き起こす細胞生理学的現象の知識は、分類装置のアウトプットにおける情報を増強することができるが、本発明の方法の適用には必ずしも必要ではない。細胞分布マップ(4B)は、物質濃度が変化する場合、細胞応答分布の変化を示す。これらのプロットは、集団中の細胞が別々の応答分類をどのようにして占有するか、および物質濃度が変化する場合に分類から分類へとどのように移動するかを図示する。細胞応答プロフィール(4C)は、KS解析の適用を通じて集団応答分布の変化を定量するために使用される。
図5は、HCS解析から得られる細胞集団応答プロフィールに使用されるさらなる視覚化ツールを示す。MDA-MB-231乳癌細胞のDNA含有量におけるラウリマリド(laulimalide)(LML)の11の濃度の効果を示すデータセットは、3種類の視覚化ツールを使用して示される。図5aは細胞応答データプロットのアレイを示す。それぞれのプロットは、全ての濃度(nM)のLMLでの細胞のDNA含有量の集団分布を示す。集団分布の形状の微妙な変化はこのアプローチにより容易に発見されたが、濃度の全範囲を通じての傾向は識別することが困難であった。これは、KS解析が集団応答全体のシフトのより感度の高い測定を提供する場合である。5bは、三次元表面プロットを示す。適切なカラーエンコーディングにより最適な角度で検討した場合、積み重ねられた一連の細胞集団の分布曲線は、一連の複雑な曲線が同時に検討され解析され得る理想的な状況を提供した。しかしながら、コンピューターの画面または紙などの二次元パレット上の複数の三次元表面プロット間の比較は、プロットの扱いにくい形状およびビジュアルアライメントキュー(visual alignment cue)の欠損のために不確定であった。図5cは、データの二次元交差プロットまたは「分布マップ」を示す。分布マップ中のデータポイント密度のカラーエンコーディングは、三次元表面プロットを二次元面上に完全に投射するための特有のアプローチを生じ得る。例えば、青い影は最も低い集団密度をコードし得るが、黒色および黄色の影は最も高い集団密度をコードし得る。三次元表面プロットにより提供される詳細のかなりは、DNA含有量データを分布マップとしてプロットした場合に再現された。さらに、複数の分布マップは、多重化されたHCSデータセットの同時の可視化について容易に配列された。
別の態様において、本発明は、プロファイリングを実施するために使用されるプロトコールおよびソフトウェアツールを提供する。本発明の別の態様は、応答プロフィールを生成するための試薬およびプロトコールのパネルであり、知識ベースを作成するか、または物質の生理学的効果をプロファイルするために既存の知識ベースおよびインフォマティクスソフトウェアを使用するかのいずれかである。本発明の別の態様は、生理学的プロフィールのデータベースである。これらは最終ユーザーのための産物(即ち、キット)として提供され得るか、または本発明の試薬パネルおよびソフトウェアを有する顧客もしくは顧客自身のアッセイを有する顧客のためにプロファイルのサービスを実行するために使用され得る。
従って、本発明は、試薬および本発明の方法に従って試薬を使用するための指示書を含むキットを提供する。一態様において、該キットは、1つ以上の試薬および一群の細胞を試験物質または参照物質と共にインキュベートする工程;一群の細胞の画像を得る工程;画像を解析して細胞の機能的分類を示す細胞の特徴を測定または検出する工程;ならびに少なくとも6の細胞の特徴を含む応答プロフィールを作成する工程を含むプロトコールに従って一群細胞をアッセイするために試薬を使用するための指示書を含む。該キットはさらに、試験物質の応答プロフィールと公知の生物学的システム効果を有する参照物質についての応答プロフィールのデータベースを比較するための指示書を含み得る。該試薬は、細胞(例えば、液体窒素中に保存されたもの)、1つ以上の蛍光または発光標識、マルチウェルプレートなどの実験器具、培地等を含み得る。さらに該キットは、公知の生物学的システム効果を有する物質についての応答プロフィールのデータベース(例えば、電子的保存媒体)を含み得る。例えば、表7、8および9に具体例が挙げられる試薬は、実施例6に記載されるように16の化合物を処理するための6プレートなどの標準的な数のアッセイプレートの調製に適した量で梱包され得る。該キットは、通常、実施例6に記載されるような試料の調製のためのプロトコール、および任意に、公知の応答プロフィールを有する化合物についての参照データ値を含む。このデータは、CDもしくはDVDディスクまたは他のデータ保存媒体に含まれる電子的形式で提供され得、化合物プロフィールの中心的なデータベースに対するネットワークアクセスを介して提供され得る。かかる試薬の組合せおよびプロトコールを選択、試験および検証するためには、障害を回避し確実な性能を保証するための多大な努力を必要とし、従って、再度作り変えることおよび細胞の活性のプロファイリングに使用される多重化データ獲得を可能にすることが困難な、試薬および方法の特有の組合せが生じる。
以下の実施例は本発明をさらに説明するが、もちろんのことながら、いかなる場合においても本発明の範囲を制限するように解釈されるべきではない。
(実施例)
実施例1
本実施例は、アッセイの機能分類のパネルを用いて物質の毒性をプロファイルするという本発明の一つの態様を実証する。
毒性についてアッセイされる機能分類としては、ストレス経路、オルガネラの機能、細胞周期の段階、形態の変化、アポトーシスおよびDNAの損傷が挙げられる。知識ベースを作成するためか、または試験化合物をアッセイするための本発明の方法に従ってアッセイすることができるいくつかの特徴を、次の表1および図6に示す。

これらのアッセイのそれぞれの機能分類の範囲内で、一つ以上のアッセイを選択して、アッセイの機能分類という点での応答の指標としての、一つ以上の細胞の特徴の測定に用いる。本発明の方法を用いて、プロフィールに追加して、本発明の特定の態様の感度、特異性または適用範囲を改善することができるさらなるアッセイおよび機能分類を実証することができる。
一つの態様では、これらのそれぞれの機能分類に由来する一つを伴うアッセイのパネルが採用される。これらのアッセイを最初に用いて、予測される毒性の知識ベースを構築し、次いで試験化合物のプロフィールを作成して、知識ベースにおける分類と比較し、それによって試験物質の毒性の影響を予測する。本発明の別の態様では、図6の列挙された全てのアッセイを用いて、より大規模なプロフィールを作成し、次いで、毒性パラメーターの選択されたプロフィールについて、予測される最も高い力を伴う特徴を同定するために、主成分分析等の統計学的方法を用いる。
これらの細胞の機能分類および細胞の特徴をアッセイするための試薬は当業者には知られており、市販されている。例を表2に示す:



実施例2
本実施例では、多重化されたHCS毒性プロファイリングパネルを示す。
複数のタイプの細胞のアッセイにおいて、本パネルが適切に実施される。全てのパネルには、機能分類および核の形態の測定としての(例えばDNAの含有量および分解量によってアッセイされる)細胞周期の調節が含まれる。加えて、知識ベースを作成するか、または試験化合物をアッセイするための、本発明の方法に従ってアッセイすることができる次の特徴を、次の表3に示す:

実施例3
本実施例では、細胞の毒性反応に関する細胞生物学の情報にさらなるシステムを提供するための、RNAiのノックダウンの使用を示す。
例えば実施例1および2に示される多重HCS毒性プロファイリングパネル内に、特定のsiRNA前処理をかぶせることができる。Cdc2 siRNA(カタログ番号42819; Ambion, Inc.; Austin, TX)による細胞の前処理によって、(例えばアポトーシス誘導活性の阻害についてのアッセイによる)改変された化合物の毒性についての試験に利用することができるG2細胞周期の休止が誘導される。本計画の潜在的な手段には、(a)単一のタイプの細胞において多重化されたHCSアッセイを伴うsiRNAのクロスパネル、および(b)一回のsiRNA前処理を利用した、多重化されたHCSアッセイを伴う細胞のタイプのクロスセットが含まれる。
実施例4
本実施例では、トキシコゲノミクスおよび全動物試験を拡張するための、HCS毒性プロファイリングの使用を示す。
以前より、薬物の開発において毒性を予測するために、トキシコゲノミクスが採用されてきた(Carson et al., Cancer Res. 64:2096 (2004)を参照すること)。本研究では、カンプトセシン処理後のHeLa細胞におけるmRNAの存在量の全体的な変化を測定した。バイオインフォマティクスソフトウェアを用いて、標準化された遺伝子オントロジー(GO)の分類に従って、カンプトセシンにより調節される最も顕著な遺伝子を分類した。毒性反応に関与する可能性のある候補として、種々の分子経路および細胞機能を同定した:1.p53誘導性遺伝子(28.1%の変化)、2.核分画遺伝子(16.5%の変化)、3.NF-κB誘導性遺伝子(12.5%の変化)、4.有糸分裂関連遺伝子(9.7%の変化)、5.ヒストン遺伝子(8.1%の変化)、および6.二本鎖DNA切断修復遺伝子(4.0%の変化)。表4に示されているもの等の多重化されたHCS毒性パネルを用いて、本研究を拡張することができる:

実施例5
本実施例では、細胞のタイプが混合した集団内での毒性の測定および肝臓での代謝の可能性の測定を組み合わせて利用した、HCS毒性プロファイリングの使用を示す。
特異的な薬物代謝活性を有する肝臓由来の細胞を、腫瘍由来の細胞と共に培養し、多重化されたHCS毒性プロファイリングアッセイを利用して、両方の細胞集団の毒性反応を個々に測定する。薬物代謝活性を有するこの肝臓由来の細胞は、例えば1.CYP450活性の構成的な混合物を有する初代肝細胞、または2.特異的なCYP450活性(例えば3A4、1A2等)を発現するように改変された肝臓由来の細胞であり得る。かかる肝臓由来の細胞および腫瘍由来の薬物標的細胞との共培養がなされ、そこでは二つの集団の応答を別個に測定できるように二つの集団が別個に標識されている。次いで、これらの共培養が、その他の実施例で記載されるような多重化されたHCS毒性プロファイリングアッセイパネルに盛り込まれる。
次いで、肝炎、胆汁鬱滞、肝硬変、黄疸、脂肪症およびその他の潜在的な肝代謝等の公知の毒作用を有する薬物のセットを用いて、毒性−代謝スクリーニング系を確認することができる。さらに、毒性−代謝系を用いて、単一の化合物ならびに化合物の組み合わせ(例えば薬物−薬物相互作用)のライブラリーをスクリーニングすることができる。
実施例6
本実施例は、多重化された毒性HCSプロファイリングパネルに関する。二つのプレートアッセイを利用して、11の細胞毒性パラメーターを測定するように設計された特定のCellCipherTMサイトトックスプロフィールの性能について記述する。この実施例では、得られた応答データをどのようにして解析し解釈することができるのかについても示す。
アッセイおよび試薬の詳細。サイトトックスプロフィールプレート1は、表5に示されるような標識および特徴を含み、サイトトックスプロフィールプレート2は、表6に示されるような標識および特徴を含む。サイトトックスプロフィールプレート1についての細胞生理学上の試薬の詳細についての抗体および蛍光指示薬は表7に含まれているのに対して、サイトトックスプロフィールプレート2についての細胞生理学上の試薬の詳細についての抗体および蛍光指示薬は表8に含まれている。最後に、サイトトックスプロフィールプレート1および2の両者についてのアッセイ緩衝液の詳細は、表9に含まれている。



試薬の正確な(dead)体積は液体を扱う装置に依存する。通常、正確な体積の必要量は、液体を扱う装置の要件を補償するために10〜20%増加されなければならない。

試薬の正確な体積は液体を扱う装置に依存する。通常、正確な体積の必要量は、液体を扱う装置の要件を補償するために10〜20%増加されなければならない。

試薬の正確な体積は液体を扱う装置に依存する。通常、正確な体積の必要量は、液体を扱う装置の要件を補償するために10〜20%増加されなければならない。
HepG2細胞の取り扱いとプレーティングの手法。アメリカン・タイプ・セル・コレクション(カタログ番号HB-8065)からHepG2細胞を入手した。1×10+6細胞を含む一つのバイアルから、オリジナルのシードストックを調製した。標準的な手法を用いて、シードストックから作業用ストックを調製した。必要時に作業用ストックから細胞を解凍し、20代継代培養を維持して廃棄した。10%のFBS(Hyclone SH30071.03)、非必須アミノ酸(Hyclone SH30238.01)、ペニシリン−ストレプトマイシン−グルタミン(Hyclone SV30082.01)、およびピルビン酸ナトリウム(Hyclone SH30239.01)を追加したMEM/EBSS(Hyclone SH30244.01)で、細胞を維持した。通気され、コーティングを施していないTCフラスコ(Corning 430825)のT-150内で、20mlの培地を用いて細胞を維持した。細胞が約70%のコンフルエントとなり、1:4または1:5(約4×10+6細胞)となる3〜4日毎に、標準的なトリプシン処理の方法を用いて細胞の継代を行った。
サイトトックスプロフィールのためのHepG2細胞の調製。マイクロプレート内に細胞をプレーティングするよりも前の日に、HepG2細胞(70%のコンフルエント)を、粉砕処理を含むトリプシン処理によって継代し、これらを除去した同じフラスコ内に再びプレーティングした。
サイトトックスプロフィールのための細胞のプレーティング。サイトトックスプロフィールのために、ほとんどのHCS読取装置で利用可能な高開口数光学系(high numerical aperture optics)に互換性がある薄底の384ウェルマイクロプレートを用いた。Falcon #3962プレートは表面積が最も大きく、HCSに適する。1:1000の氷酢酸(Sigma A6283)で溶解させた、0.25mg/mlの濃度のコラーゲンI(Sigma C9791)でマイクロプレートをリンスし、それらを滅菌フード内で空気乾燥させて付着が最適な付着物を作製し、そしてHepG2細胞を広げることによって、これらのマイクロプレートをコラーゲンIの被膜でコーティングした。溶解したコラーゲンIを、乾燥した384ウェルマイクロプレート(16μl/ウェル)に添加し、このプレートを室温で5分間インキュベートし、次いでこの溶液をウェルから振り出し、マイクロプレートを滅菌フード内で空気乾燥させた。粉砕処理を含むトリプシン処理によって細胞を継代し、生存細胞を計数した。マイクロプレートあたり1.0、2.0または3.5×10+6細胞/20mlの濃度で細胞懸濁液(20ml)を調製し、40μlの細胞懸濁液を各ウェルにプレーティングし、各時点において次の細胞密度を得た:30分間の処理−ウェルあたり7000細胞;24時間の処理−ウェルあたり4000細胞;および72時間の処理−ウェルあたり2000細胞。各マイクロプレートを満たした後、それを適切な作業台上に置き、30分間安定させた。室温で30分間安定させた後、マイクロプレートを37Cの5%のCO2インキュベーター内に置いた。
化合物の調製と細胞の処理。DMSO(Sigma D8418)で次の濃度にて標準化合物を調製した:カンプトセシン−Sigma C9911、20mM;アニソマイシン−Sigma A9789、10mM;CCCP−Sigma C2759、100mM;およびパクリタキセル−Sigma T7191、5mM。25mM以下の濃度のDMSOで試験化合物を調製し、-20Cで保存した。フェノールレッドを含むHBSSでさらに希釈する前に、全ての化合物の希釈をDMSOで実施した。標準化合物の終濃度の最大値は次の通りである:カンプトセシン−10μM(3プレートセット当たり200μlの5×溶液[50μM]);アニソマイシン−10μM(3プレートセット当たり200μlの5×溶液[50μM]);CCCP-100μM(3プレートセット当たり200μlの5×溶液[500μM]);およびパクリタキセル−1μM(3プレートセット当たり200μlの5×溶液[5μM])。各化合物について、各工程において、3倍をわずかに超える(10の平方根)希釈によって、10点の希釈を行った。10μlの5×化合物のストックを導入することによって、化合物の添加を行った。全ての条件に関して、化合物の添加後、各ウェル内では終濃度が0.4%のDMSOを用いた(全体積は50μl)。
MitoTracker Redによる固定前のサイトトックスプロファイリング多重プレート2の標識。最初に、100nMのMitoTracker Redのストック溶液を暖かな培地で調製した。マイクロプレートの各ウェルに、終濃度が50nMとなるようにこの2×MitoTracker Red溶液の50μlを添加した。このマイクロプレートを、CO2インキュベーター内で、5分間37Cでインキュベートした。次いで、液体をマイクロプレートから除去し、50μlの細胞の培地を各ウェルに添加した。次いで、細胞固定プロトコールに進行する前に、マイクロプレートを、CO2インキュベーター内で30分間37Cでインキュベートした。
細胞固定プロトコール。フェノールレッドを含むHBSSに7.2%の濃度のホルムアルデヒド(Sigma, 252549, 36%のストック)を含む2×固定剤を調製した。マイクロプレートの各ウェルに対して、50μlの固定剤を添加した。マイクロプレートを30分間室温でインキュベートして、すぐに除去することになるHBSS(100μl/ウェル)で洗浄した。
細胞の透過化および細胞標識のプロトコール。0.5%(v/v)のTriton X-100(Sigma T9284)と共に、室温で5分間インキュベートすることによって、細胞を透過処理した(16μl/ウェル)。すぐに除去することになるHBSS(100μl/ウェル)でマイクロプレートを洗浄した。多重プレート1内の細胞を、表3に列挙された一次抗体試薬と共に、室温で1時間インキュベートした(10μl/ウェル)。多重プレート2内の細胞を、表4に列挙されたような一次抗体試薬と共に、室温で1時間インキュベートした(10μl/ウェル)。すぐに除去することになるHBSS(100μl/ウェル)でマイクロプレートを洗浄した。多重プレート1内の細胞を、表3に列挙されたような二次抗体試薬およびHoechst 33342と共に、室温で1時間インキュベートした(10μl/ウェル)。多重プレート2内の細胞を、表4に列挙されたような多重プレート2の二次抗体試薬およびHoechst 33342と共に、室温で1時間インキュベートした(10μl/ウェル)。これらのマイクロプレートをHBSS(100μl/ウェル)で二回洗浄し、二回目の洗浄液をウェル内に残しておいた。次いで、これらのプレートをHCS解析のために封した。
CellCipherサイトトックスプロファイリング多重プレートのための標準的なプレートのレイアウト。多重プレート1および2についての標準的なプレートのレイアウトを図7に描写する。各マイクロプレートは、隅の位置に配置した24のDMSOコントロールウェルを含んだ。各マイクロプレートは、標準的な毒素の10点濃度シリーズを二重に含んでいた。各マイクロプレートはさらに、試験毒素の10点濃度シリーズを16重も含んでいた。
プレートの読取。Cellomics(登録商標)Storeデータベースに接続されたCellomics(登録商標)BioApplicationソフトウェアを利用するArrayScan(登録商標)HCS読取装置によって、準備されたマイクロプレートまたはスライドの細胞の画像化を実施した。同じかまたは代わりの画像解析パッケージと接続した、その他のHCS読取装置およびアプリケーション、ならびにその他の顕微鏡画像化システムを用いて、データの収集および特徴の抽出を実施することができる。手短に述べれば、この装置を用いて、各サンプルまたはマイクロプレートウェルにおける一つ以上の光学視野のスキャンを行い、各プレート上のそれぞれの光学視野についての蛍光の四つのチャネルを収集した。
アルゴリズム。Cellomics BioApplicationソフトウェア内に封入されたアルゴリズムによって、各プレート上の各細胞についておよび各ウェルについての複数の特徴が数値化された。細胞の特徴の例としては、細胞より小さな物体の合計強度および平均強度、面積に対する周囲の長さおよび長さ幅の比率等の形状的な特徴、および光学視野の範囲内の各細胞についての位置が挙げられる。ウェルの特徴を、ウェル内で測定される細胞の集団全体に及ぶまで平均化するかまたは累積化し、このウェルの特徴としては、細胞の総数、核の大きさの平均、核の強度の平均、核の強度の合計、細胞質/核の比の平均およびこれらの平均値のそれぞれの標準偏差を一緒にしたものが挙げられる。添加される化合物が有する細胞の物質への付着に及ぼす影響次第で、ウェルあたりの測定された全細胞数は通常、細胞の応答およびアッセイの感度の不均一さにもよるが、100-1500の範囲内であった。アッセイの出力パラメーターを用いて、表1および2に示される11のサイトトックスパラメーターを、急性期(30分間)、初期(24時間)および後期(72時間)の3つの時点において測定した。例えば、核の形態?の変化を計算するために、それぞれの細胞についての平均的な核の強度値を用いた。ホスホヒストンH3に特異的な抗体で標識された細胞の平均的な核の強度を利用して、ヒストンH3のリン酸化の計測値を得た。生物学的機能に関する情報を抽出するために用いる具体的な画像の特徴を、表1および2に列挙する。画像化と細胞の解析の分野の熟練者であれば、このようなアルゴリズムの多くは容易に利用できること、およびこのような細胞のプロセスの多くは、細胞の機能を測定するための画像に基づく細胞の解析に従順に従うことを認識するだろう。
応答値の定量化。参照分子または試験分子での処理によって細胞の集団内で誘導される細胞性の応答の全体の変化を定量するために、ウェル内のそれぞれの細胞のパラメーターについての細胞性応答の分布を、ノンパラメトリックKolmogorov-Smirnov (KS)の適合度テスト分析(KS値)(Giuliano et al., Assay Drug Dev Technol 2005; 3 (5):501-14)を利用して、DMSOのみを含むコントロールウェルのそれと比較した。KS解析によって、各ウェルについて一つの値が生成し、それにより、各濃度について一つの値が生成した。XLfit (IDBS, Guildford, UK)を利用して、用量反応データを4つのパラメーターの計画モデルと適合させた。この適合から濃度シリーズの全体までのIC50値を対数尺度(-log[IC50])に変換した。1つの化合物であるメバスタチンについてのただ一つの時点に関する用量反応の適合の一例を、図8に示す。このセットにおける全ての化合物についての応答値を用いて、表を作成した。
化合物の応答のクラスター化および分類。図9は、このセットにおける全ての化合物についての応答値のヒートマップ(heat map)である。化合物の名称は横軸に沿っており、測定される特徴は縦軸上にプロットされている。測定される特徴は3群に分けられる;急性期とは曝露の30分において測定され、初期とは24時においてであり、そして慢性期とは72時間後である。階調レベルはIC50濃度を示し、ここでは白色はmM以上であり、中間色の灰色はμMであり、黒色はnM以下である。標準的なユーグリッドの距離メトリックを利用して、化合物をクラスター化した。当業者であれば、その他の多数の測定基準を用いてもよいことを認識するだろう。上部の樹状図の高さはプロフィール間の類似性の程度を示し、ここでは、より短い枝はプロフィールがより類似していることを示す。化合物の三つのクラスターは、長方形A-Cによって示される。長方形Aにおける3つの化合物はいかなるアッセイにおいても活性がなく、従って類似性が極めて高い。クラスターB内の2つの化合物であるメバスタチンおよびロバスタチンは、多くのアッセイにおいて、(μMの範囲内で)中程度の活性を有し、複数のアッセイにわたって活性のプロフィールが極めて類似しており、そして実際のところ、化学構造が極めて類似している。クラスターC内の5つの化合物は、多数のアッセイにおいて、(nMの範囲内で)極めて高い程度の活性を有し、それらのプロフィールにおいて類似性の程度が変化する。このような小さなデータセットの範囲内でさえ、化合物の応答プロフィールに関するクラスター化を利用して、化学的に類似であって、さらには生物学的にも類似である化合物を同定することができる。多数のクラスター解析の方法に加えて、データマイニングの分野の熟練者であれば、その他の統計学的方法を有効に適用して、このような多次元のデータのセットにおける関係性を見出すことができることを認識するであろう。図10は、この同じデータのセットの主成分(PC)プロットを図示する。主成分分析(PCA)は本技術分野で周知であり、分散を最大化する直交成分のセット内にデータを線形写像させる。図10では、図9におけるデータについて最初の2つのPCがプロットされる。プロットの中央近傍の大きなクラスターは、最初の2つのPCにおいてほとんどまたは全く識別できない化合物である。しかしながら、残りのものとは明らかに識別することができる化合物の2つの顕著なクラスター(図10におけるAおよびB)が存在するが、最初の2つのPCに関して、互いに類似する。2つの化合物(図10におけるCおよびD)も存在し、このセット内では、最初の2つのPCに関してこれらはユニークである。その他のいくつかの化合物も、このプロットでは明確に識別された。最初のPCの負荷の解析から、多数の異なるアッセイの特徴が、PCにおける分散に同程度寄与したことが示された。10種の最も顕著なアッセイは次のものであった:慢性的酸化的ストレス、クロマチンの凝縮、ストレスキナーゼの活性化、細胞の喪失、DNA修復活性、核の大きさ、および初期ストレスキナーゼの活性化、酸化的ストレス、核の大きさ、ならびに細胞の喪失。これらの特徴についてのPC負荷は、このプロフィールによる化合物の識別に全てが大きく寄与することを示す0.22〜0.3の範囲に及んだ。その他のPCについての負荷の解析により、このライブラリーは小さいにも関わらず、アッセイの特徴のほとんどが、これらの化合物についての細胞の作用モードの識別に大きく寄与したことが示される。結論としては、このプロフィールにおけるアッセイの幅の広さが、化合物の活性を比較するためのおよび共通の作用モードを同定するための重要なツールを提供するということである。
本明細書に引用された刊行物、特許出願および特許を含めた全ての参考文献は、それぞれの参考文献が参照により個別かつ具体的に援用されたことを示すかのような程度、およびその全体が本明細書に列挙されたかのような程度と同じ程度に、参照によって本明細書中に援用される。
本発明の説明に関して(特に請求の範囲に関して)、「a」および「an」および「the」ならびに類似の指示物の用語の使用は、本明細書に別途の指示がないか、または文脈による明らかに矛盾がない限り、単数および複数の両方を対象とすると解釈すべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」という用語は、特に断りのない限り、幅広い解釈ができる用語(すなわち、「を含むがこれらに制限されないこと」を意味するもの)として解釈すべきである。本明細書における数値範囲の列挙は、本明細書に別途の指示がない限り、単にその範囲に含まれるそれぞれの別個の値を個別に言及するための省略的な方法としての役割を目的とするに過ぎず、そしてそれぞれの個別の値は、まるで本明細書に個別に列挙されていたかのように明細書内に援用される。本明細書に別途の指示がない限り、または文脈による明らかに矛盾がない限り、本明細書に記載された全ての方法を、適切な任意の順序で実施することができる。本明細書に規定されたありとあらゆる具体例、または典型的な言葉(例えば「等」)の使用は、単に、本発明をよりはっきりと説明することを目的とするに過ぎず、別途の権利主張がない限り、本発明の範囲の限界を示すわけではない。明細書における言葉には、本発明の実施に欠かせないような権利主張がなされていない任意の要素を示すものとして解釈すべきものはない。
本発明者らが知るところの本発明を実施するための最良の形態を含めた本発明の好ましい態様は、本明細書に記載されている。これらの好ましい態様の変形物は、前記の説明を読んだ時に、当業者にとって明らかとなるだろう。本発明者らは、必要に応じてかかる変形物を熟練者が採用することを期待しており、そして本発明者らは、本発明に関して、本明細書に具体的に記載されたようなもの以外のものを実施することを意図している。その結果、本発明は、準拠する法律で認められるように、本明細書に添付された請求の範囲に列挙された主題の全ての修飾物および均等物を包含する。さらに、全ての可能性のあるその変形物における、上記の要素のあらゆる組み合わせは、本明細書に別途の指示がない限り、または文脈による明らかに矛盾がない限り、本発明に包含される。
図1Aおよび1Bは、本発明の方法の一態様のフローチャートを示す。図1Aはデータベースまたは知識ベースの構築に関し、図1Bは該データベースまたは知識ベースを使用した試験化合物の評価に関する。 図2は、多重化HCSアッセイの例示的画像を示す。 図3は、本発明の方法に従ってプレートを処理してプロフィールを生成する試料の流れを図示する。 図4は、細胞応答プロフィールの生成に寄与する細胞応答を示すためのいくつかのグラフ表示方法を図示する。 図5は、細胞応答プロフィールの生成に寄与する細胞応答を示すためのいくつかの画像表示方法を図示する。図5aは細胞応答データプロットのアレイを示す。5bは三次元表面プロットを示す。図5cは二次元輪郭プロットまたはデータの「分布マップ」を示す。 図6は、毒素評価に関連する6種類の毒素関連機能的分類および対応する細胞の特徴の組合せを図示する。 図7は、実施例6に記載されるCellCipher Cytotox Profiling Multiplex Platesの1および2の標準的プレートレイアウトを図示する。 図8は、実施例6に記載される容量応答に基づいたCellCipher解析により生成されるデータを示す。 図9は、実施例6に記載される30種類の化合物試験セットのCellCipherプロフィールクラスタリング解析を示すデータを示す。 図10は、30種類の化合物試験セットのCellCipherプロフィール第一成分解析を示す。

Claims (48)

  1. a.処理される細胞の一群を提供する工程;
    b.細胞を試験物質と共にインキュベートする工程;
    c.群内の細胞の画像を取得する工程;
    d.画像を解析して、細胞の機能分類を示す細胞の特徴を測定または検出する工程;
    e.少なくとも6つの細胞の特徴を含む応答プロフィールを作成する工程;
    f.試験物質の応答プロフィールを、既知の生物学的システム効果を伴う物質についての応答プロフィールのデータベースと比較する工程であって;試験物質の応答プロフィールと、既知の生物学的システム効果を伴う物質についての応答プロフィールのデータベースとの間の関連性の程度が、試験物質が生きている細胞、組織または生命体内で生物学的システム効果を発揮するであろう可能性を示す工程
    を含む、試験物質の生物学的システム効果を予測するための方法。
  2. a.処理される細胞の一群を提供する工程;
    b.細胞を第一の参照物質と共にインキュベートする工程;
    c.群内の細胞の画像を取得する工程;
    d.画像を解析して、細胞の機能分類を示す細胞の特徴を測定または検出する工程;
    e.少なくとも6つの細胞の特徴を含む応答プロフィールを作成する工程;
    f.第一の参照物質についての応答プロフィールをデータベースに追加する工程;および
    g.必要に応じて、第一の参照物質の代わりに第二の参照物質で置換して、工程a〜fを繰り返す工程
    を含む、既知の生物学的システム効果を伴う参照物質についての応答プロフィールのデータベースを構築するための方法。
  3. 画像を取得する前に、細胞が一つ以上の蛍光レポーターまたは発光レポーターを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 細胞が一つ以上の蛍光レポーターまたは発光レポーターを発現する、請求項3に記載の方法。
  5. 一つ以上の(one or more one or more)蛍光レポーターまたは発光レポーターが細胞内に導入される、請求項3に記載の方法。
  6. 細胞の機能分類を示す細胞の特徴を標的とする一つ以上の蛍光レポーターまたは発光レポーターで標識した後に、細胞の画像を取得する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. レポーター分子が、蛍光標識、蛍光タンパク質、発光標識およびバイオセンサーからなる群より選択される、請求項3〜6に記載の方法。
  8. 画像を取得する前に、細胞が一つ以上の操作を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 操作が、タンパク質の発現、タンパク質発現のノックダウン、既知の応答の刺激の添加、または幹細胞の分化を誘導する物質の添加からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 細胞の画像を取得する前に、その細胞を固定する、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 細胞が生きた状態で画像化(imaged live)される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  12. 画像から情報を引き出すためのアルゴリズムを用いて画像を解析して、細胞の特徴の出力を生成する、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. クラスター解析を含む方法を用いて、特徴が応答プロフィールに組み合わされる、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 細胞を物質の濃度のアレイと接触させて、それぞれの濃度についての応答プロフィールを構築する、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 処理される細胞の群が、2以上の細胞のタイプを含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 細胞のスキャンを複数回繰り返し、それぞれの時点で解析を行って動的な応答を捕捉する、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 細胞の特徴が、細胞増殖、ストレス経路、オルガネラの機能、細胞周期の状態、形態、アポトーシス、DNAの損傷、代謝、シグナル伝達、細胞の分化および細胞−細胞の相互作用からなる群の機能的な応答の分類の2以上から選択される、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 細胞増殖を示す細胞の特徴が、核の総数、細胞の総数、全細胞の質量、総DNA、細胞周期調節タンパク質のリン酸化状態、および細胞の成長または細胞分裂に関与する任意のタンパク質の翻訳後修飾の状態からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  19. ストレス経路の活性化を示す細胞の特徴が、NF-κB、P1、ATF2、MSK1、CREBまたはNFATの転写因子の活性化およびp38、JNK、ERK、RSK90またはMEKのキナーゼの活性化からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  20. オルガネラの機能を示す細胞の特徴が、細胞骨格の形成、ミトコンドリアの質量または膜電位、ペルオキシソームの質量、ゴルジの形成および細胞膜の透過性からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  21. 細胞周期の状態を示す細胞の特徴が、DNAの含有量、ヒストンH3のリン酸化状態、Rbのリン酸化状態、サイクリンB1(CDK1)の生合成、サイクリンD1(CDK4、6)の生合成およびサイクリンE(CDK2)の生合成からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  22. 形態を示す細胞の特徴が、運動性、細胞伸展、接着、波打ち現象、神経突起伸長およびコロニー形成からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  23. アポトーシスを示す細胞の特徴が、核の大きさおよび形状、DNAの含有量および分解量、カスパーゼの活性化、ホスファチジル発現ならびにBax転移からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  24. DNAの損傷を示す細胞の特徴が、修復タンパク質(APE)の発現、腫瘍サプレッサー(p53、Rb)の発現、酸化活性(8-オキソグアニン)および転写活性(Oct1)からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  25. 代謝を示す細胞の特徴が、cAMPの濃度、P-糖タンパク質の活性またはCYP450の誘導/阻害および添加される物質の濃度からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  26. シグナル伝達を示す細胞の特徴が、Ca++イオン濃度、pH、タンパク質の発現、タンパク質の活性化、タンパク質の修飾、タンパク質の転移および特定の経路に関与することが知られているタンパク質間の相互作用からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  27. 細胞の分化を示す細胞の特徴が、組織特異的タンパク質の発現および組織特異的な形態の提示からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  28. 細胞−細胞の相互作用を示す細胞の特徴が、細胞−細胞の界面におけるタイトジャンクションタンパク質の濃度、およびある細胞から別の細胞への物質の輸送からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  29. 細胞の特徴が、細胞増殖、細胞周期、アポトーシス、酸化的ストレス、ストレスキナーゼの活性化、ミトコンドリアの機能、DNAの損傷およびペルオキシソームの増殖からなる群の機能的な応答の分類の2以上から選択される、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  30. 細胞の特徴の一つが細胞の消失である、請求項29に記載の方法。
  31. 細胞の特徴の一つがDNAの分解である、請求項29に記載の方法。
  32. 細胞の特徴の一つが細胞周期の休止である、請求項29に記載の方法。
  33. 細胞の特徴の一つが核の大きさである、請求項29に記載の方法。
  34. 細胞の特徴の一つがヒストンH2A.Xのリン酸化レベルである、請求項29に記載の方法。
  35. 細胞の特徴の一つがc-junのリン酸化レベルである、請求項29に記載の方法。
  36. 細胞の特徴の一つがp53の活性化である、請求項29に記載の方法。
  37. 細胞の特徴の一つがミトコンドリアの膜電位である、請求項29に記載の方法。
  38. 細胞の特徴の一つがミトコンドリアの質量である、請求項29に記載の方法。
  39. 細胞の特徴の一つがヒストンH3のリン酸化である、請求項29に記載の方法。
  40. 細胞の特徴の一つが微小管の安定性である、請求項29に記載の方法。
  41. プロフィールが:
    a.各化合物についての各化合物の濃度における各特徴の測定値について、細胞集団の変化の指標としてのKolmogorov-Smirnov値または平均値等のパラメーターを計算し、希釈列についてのパラメーターを生じさせる工程、
    b.4-パラメーターのロジスティックフィットを利用して、かかる希釈列パラメーターを適合させる工程
    c.得られた適合データを解析してEC50値を算出する工程、
    d.EC50値を化合物活性の指標としての対数尺度に変換する工程
    e.クラスター解析を利用して、プロフィールの類似性および細胞システムの応答間の関連性を同定する工程
    を含む特徴の測定から構築される、請求項1〜40のいずれかに記載の方法。
  42. 一つ以上の試薬、ならびに
    a.細胞の一群を試験物質または参照物質と共にインキュベートする工程;
    b.群内の細胞の画像を取得する工程;
    c.画像を解析して、細胞の機能分類を示す細胞の特徴を測定または検出する工程;および
    d.少なくとも6つの細胞の特徴を含む応答プロフィールを作成する工程
    を含むプロトコールに従って、細胞の一群をアッセイするための試薬を用いるための指示書を含むキット。
  43. 試験物質の応答プロフィールを、既知の生物学的システム効果を伴う物質についての応答プロフィールのデータベースと比較するための指示書をさらに含む、請求項42に記載のキット。
  44. 既知の生物学的システム効果を伴う物質についての応答プロフィールのデータベースに、参照物質の応答プロフィールを追加するための指示書をさらに含む、請求項42に記載のキット。
  45. 既知の生物学的システム効果を伴う物質についての応答プロフィールのデータベースをさらに含む、請求項42〜44のいずれかに記載のキット。
  46. 一つ以上の試薬が蛍光標識または発光標識を含む、請求項42〜45のいずれかに記載のキット。
  47. 一つ以上の試薬が細胞の培養物を含む、請求項42〜46のいずれかに記載のキット。
  48. 請求項2に記載の方法に従って構築されたデータベース。
JP2008550465A 2006-01-17 2007-01-17 生物学的システム応答の予測方法 Withdrawn JP2009526519A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US75947606P 2006-01-17 2006-01-17
US84600606P 2006-09-20 2006-09-20
PCT/US2007/001217 WO2008018905A2 (en) 2006-01-17 2007-01-17 Method for predicting biological systems responses

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009526519A true JP2009526519A (ja) 2009-07-23
JP2009526519A5 JP2009526519A5 (ja) 2010-03-04

Family

ID=39033436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008550465A Withdrawn JP2009526519A (ja) 2006-01-17 2007-01-17 生物学的システム応答の予測方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20090170091A1 (ja)
EP (1) EP1984737A2 (ja)
JP (1) JP2009526519A (ja)
WO (1) WO2008018905A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019537102A (ja) * 2016-09-30 2019-12-19 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション 最適候補化合物を検出するためのコンピュータ装置およびその方法
WO2020071484A1 (ja) * 2018-10-05 2020-04-09 国立大学法人名古屋大学 化学物質のスクリーニング方法、プログラム、制御装置、及び培養観察装置

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008507995A (ja) * 2004-08-02 2008-03-21 セルーメン、インコーポレイテッド 細胞内での分子相互作用の検出方法
US8114615B2 (en) 2006-05-17 2012-02-14 Cernostics, Inc. Method for automated tissue analysis
EP2032983A2 (en) * 2006-05-24 2009-03-11 Cellumen, Inc. Method for modeling a disease
EP2095119A2 (en) * 2006-11-10 2009-09-02 Cellumen, Inc. Protein-protein interaction biosensors and methods of use thereof
GB0907079D0 (en) 2009-04-24 2009-06-03 Ge Healthcare Uk Ltd Method and apparatus for multi-parameter data analysis
US9043249B2 (en) * 2009-11-22 2015-05-26 Azure Vault Ltd. Automatic chemical assay classification using a space enhancing proximity
EP2681551A1 (en) 2011-02-28 2014-01-08 Cellomics, Inc Predicting toxicity of a compound over a range of concentrations
US10018631B2 (en) 2011-03-17 2018-07-10 Cernostics, Inc. Systems and compositions for diagnosing Barrett's esophagus and methods of using the same
WO2012137207A1 (en) * 2011-04-06 2012-10-11 Ramot At Tel-Aviv University Ltd. Methods of monitoring and analyzing metabolic activity profiles diagnostic and therapeutic uses of same
WO2015003000A1 (en) * 2013-07-01 2015-01-08 Counterpoint Health Solutions, Inc. Systems biology approach to therapy
US10962544B2 (en) 2015-11-25 2021-03-30 Cernostics, Inc. Methods of predicting progression of Barrett's esophagus
US10453551B2 (en) 2016-06-08 2019-10-22 X Development Llc Simulating living cell in silico
CA3073254A1 (en) 2017-08-21 2019-02-28 Savicell Diagnostic Ltd. Methods of diagnosing and treating lung cancer

Family Cites Families (90)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5047321A (en) * 1988-06-15 1991-09-10 Becton Dickinson & Co. Method for analysis of cellular components of a fluid
US5733721A (en) * 1992-11-20 1998-03-31 The Board Of Regents Of The University Of Oklahoma Cell analysis method using quantitative fluorescence image analysis
FI101829B1 (fi) * 1995-03-07 1998-08-31 Erkki Juhani Soini Biospesifinen määritysmenetelmä
CA2232727C (en) * 1995-09-22 2002-03-26 Novo Nordisk A/S Novel variants of green fluorescent protein, gfp
WO1997014028A2 (en) * 1995-10-11 1997-04-17 Luminex Corporation Multiplexed analysis of clinical specimens apparatus and method
US5981180A (en) * 1995-10-11 1999-11-09 Luminex Corporation Multiplexed analysis of clinical specimens apparatus and methods
US5989835A (en) * 1997-02-27 1999-11-23 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
US6103479A (en) * 1996-05-30 2000-08-15 Cellomics, Inc. Miniaturized cell array methods and apparatus for cell-based screening
US20060141539A1 (en) * 1996-05-30 2006-06-29 Taylor D L Miniaturized cell array methods and apparatus for cell-based screening
DE19634873A1 (de) * 1996-08-29 1998-03-12 Boehringer Mannheim Gmbh System zur Unterscheidung fluoreszierender Molekülgruppen durch zeitaufgelöste Fluoreszenzmessung
US6897017B1 (en) * 1997-01-31 2005-05-24 Odyssey Thera Inc. Vivo library-versus-library selection of optimized protein-protein interactions
CA2196496A1 (en) * 1997-01-31 1998-07-31 Stephen William Watson Michnick Protein fragment complementation assay for the detection of protein-protein interactions
US7306914B2 (en) * 1997-01-31 2007-12-11 Odyssey Thera Inc. Protein fragment complementation assays in whole animals applications to drug efficacy, ADME, cancer biology, immunology, infectious disease and gene therapy
US7062219B2 (en) * 1997-01-31 2006-06-13 Odyssey Thera Inc. Protein fragment complementation assays for high-throughput and high-content screening
US6294330B1 (en) * 1997-01-31 2001-09-25 Odyssey Pharmaceuticals Inc. Protein fragment complementation assays for the detection of biological or drug interactions
US5885840A (en) * 1997-02-10 1999-03-23 Compucyte Corp. Multiple assays of cell specimens
US7117098B1 (en) * 1997-02-27 2006-10-03 Cellomics, Inc. Machine-readable storage medium for analyzing distribution of macromolecules between the cell membrane and the cell cytoplasm
US6727071B1 (en) * 1997-02-27 2004-04-27 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
US6416959B1 (en) * 1997-02-27 2002-07-09 Kenneth Giuliano System for cell-based screening
US6756207B1 (en) * 1997-02-27 2004-06-29 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
US7853411B2 (en) * 1997-02-27 2010-12-14 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
DK0983498T3 (da) * 1997-02-27 2004-08-16 Cellomics Inc System for cellebaseret screening
US6759206B1 (en) * 1997-02-27 2004-07-06 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
US6342345B1 (en) * 1997-04-02 2002-01-29 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Detection of molecular interactions by reporter subunit complementation
DE69804446T3 (de) * 1997-04-07 2006-08-24 Bioimage A/S Verfahren um quantitativen informationen über einflüsse auf zelluläre reaktionen zu entnehmen
US6259807B1 (en) * 1997-05-14 2001-07-10 Applied Imaging Corp. Identification of objects of interest using multiple illumination schemes and finding overlap of features in corresponding multiple images
US7160687B1 (en) * 1997-05-29 2007-01-09 Cellomics, Inc. Miniaturized cell array methods and apparatus for cell-based screening
US6548263B1 (en) * 1997-05-29 2003-04-15 Cellomics, Inc. Miniaturized cell array methods and apparatus for cell-based screening
US5876946A (en) * 1997-06-03 1999-03-02 Pharmacopeia, Inc. High-throughput assay
JP2001507581A (ja) * 1997-11-07 2001-06-12 アイコニックス・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド 代用遺伝学的標的解析法
US7166424B2 (en) * 1998-02-02 2007-01-23 Odyssey Thera Inc. Fragments of fluorescent proteins for protein fragment complementation assays
US7282350B2 (en) * 1998-02-12 2007-10-16 Immunivest Corporation Labeled cell sets for use as functional controls in rare cell detection assays
US6242205B1 (en) * 1998-04-24 2001-06-05 Yale University Method of detecting drug-receptor and protein-protein interactions
US6324479B1 (en) * 1998-05-08 2001-11-27 Rosetta Impharmatics, Inc. Methods of determining protein activity levels using gene expression profiles
US5965352A (en) * 1998-05-08 1999-10-12 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods for identifying pathways of drug action
US6218122B1 (en) * 1998-06-19 2001-04-17 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods of monitoring disease states and therapies using gene expression profiles
US6146830A (en) * 1998-09-23 2000-11-14 Rosetta Inpharmatics, Inc. Method for determining the presence of a number of primary targets of a drug
US6950752B1 (en) * 1998-10-27 2005-09-27 Rosetta Inpharmatics Llc Methods for removing artifact from biological profiles
US6203987B1 (en) * 1998-10-27 2001-03-20 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods for using co-regulated genesets to enhance detection and classification of gene expression patterns
WO2000026408A2 (en) * 1998-10-30 2000-05-11 Cellomics, Inc. A system for cell-based screening
US6801859B1 (en) * 1998-12-23 2004-10-05 Rosetta Inpharmatics Llc Methods of characterizing drug activities using consensus profiles
US6453241B1 (en) * 1998-12-23 2002-09-17 Rosetta Inpharmatics, Inc. Method and system for analyzing biological response signal data
US6370478B1 (en) * 1998-12-28 2002-04-09 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods for drug interaction prediction using biological response profiles
US6222093B1 (en) * 1998-12-28 2001-04-24 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods for determining therapeutic index from gene expression profiles
US6986993B1 (en) * 1999-08-05 2006-01-17 Cellomics, Inc. System for cell-based screening
US6312956B1 (en) * 1999-10-01 2001-11-06 Vanderbilt University Nuclear targeted peptide nucleic acid oligomer
AU2073801A (en) * 1999-12-09 2001-06-18 Cellomics, Inc. A system for cell-based screening
US6763307B2 (en) * 2000-03-06 2004-07-13 Bioseek, Inc. Patient classification
US7266458B2 (en) * 2000-03-06 2007-09-04 Bioseek, Inc. BioMAP analysis
AU4007401A (en) * 2000-03-06 2001-09-17 Bioseek Inc Function homology screening
AU2001261499A1 (en) * 2000-05-12 2001-11-26 Yale University Methods of detecting interactions between proteins, peptides or libraries thereof using fusion proteins
US7282347B2 (en) * 2000-07-04 2007-10-16 Fisher Bioimage Aps Method for extracting quantitative information relating to interactions between cellular components
WO2002027031A2 (en) * 2000-09-28 2002-04-04 Cellomics, Inc. Methods and reagents for live-cell gene expression quantification
JP2004522216A (ja) * 2000-10-12 2004-07-22 アイコニックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 化合物情報とゲノム情報との相互相関
US6956961B2 (en) * 2001-02-20 2005-10-18 Cytokinetics, Inc. Extracting shape information contained in cell images
US7085765B2 (en) * 2001-03-12 2006-08-01 Cellomics, Inc. Methods to increase the capacity of high content cell-based screening assays
WO2002077903A2 (en) * 2001-03-26 2002-10-03 Cellomics, Inc. Methods for determining the organization of a cellular component of interest
US7219016B2 (en) * 2001-04-20 2007-05-15 Yale University Systems and methods for automated analysis of cells and tissues
US20030044847A1 (en) * 2001-05-15 2003-03-06 Sidney Pestka Methods for anlyzing interactions between proteins in live and intact cells
US8000949B2 (en) * 2001-06-18 2011-08-16 Genego, Inc. Methods for identification of novel protein drug targets and biomarkers utilizing functional networks
DE60234131D1 (de) * 2001-08-01 2009-12-03 Cellomics Inc Neue fusionsproteine und molekulare bindungsassays
US20040043436A1 (en) * 2001-09-21 2004-03-04 Antonia Vlahou Biomarkers of transitional cell carcinoma of the bladder
US7297800B2 (en) * 2001-12-27 2007-11-20 Ajinomoto Co., Inc. Process of producing glutamate derivatives
US7274809B2 (en) * 2002-08-29 2007-09-25 Perceptronix Medical, Inc. And British Columbia Cancer Agency Computerized methods and systems related to the detection of malignancy-associated changes (MAC) to detect cancer
US7865534B2 (en) * 2002-09-30 2011-01-04 Genstruct, Inc. System, method and apparatus for assembling and mining life science data
US7691580B2 (en) * 2003-01-29 2010-04-06 Corning Incorporated Reverse protein delivery into cells on coded microparticles
WO2004094609A2 (en) * 2003-04-23 2004-11-04 Bioseek, Inc. Methods for characterizing signaling pathways and compounds that interact therewith
US7235353B2 (en) * 2003-07-18 2007-06-26 Cytokinetics, Inc. Predicting hepatotoxicity using cell based assays
US7461048B2 (en) * 2003-07-21 2008-12-02 Aureon Laboratories, Inc. Systems and methods for treating, diagnosing and predicting the occurrence of a medical condition
EP1668361A4 (en) * 2003-09-03 2008-01-23 Bioseek Inc CELL TESTS FOR DETERMINING THE EFFECT OF A MEDICINAL PRODUCT
US7269517B2 (en) * 2003-09-05 2007-09-11 Rosetta Inpharmatics Llc Computer systems and methods for analyzing experiment design
US20050136509A1 (en) * 2003-09-10 2005-06-23 Bioimagene, Inc. Method and system for quantitatively analyzing biological samples
US20050136549A1 (en) * 2003-10-30 2005-06-23 Bioimagene, Inc. Method and system for automatically determining diagnostic saliency of digital images
US7760927B2 (en) * 2003-09-10 2010-07-20 Bioimagene, Inc. Method and system for digital image based tissue independent simultaneous nucleus cytoplasm and membrane quantitation
WO2005048823A2 (en) * 2003-11-17 2005-06-02 Janssen Pharmaceutica N.V. Modeling of systemic inflammatory response to infection
WO2005055113A2 (en) * 2003-11-26 2005-06-16 Genstruct, Inc. System, method and apparatus for causal implication analysis in biological networks
US20050154535A1 (en) * 2004-01-09 2005-07-14 Genstruct, Inc. Method, system and apparatus for assembling and using biological knowledge
EP1723428A2 (en) * 2004-02-19 2006-11-22 Yale University Corporation Identification of cancer protein biomarkers using proteomic techniques
CA2597409A1 (en) * 2004-02-27 2005-10-06 Bioseek, Inc. Biological dataset profiling of asthma and atopy
WO2005111243A2 (en) * 2004-05-07 2005-11-24 Cepheid Multiplexed detection of biological agents
JP2008507995A (ja) * 2004-08-02 2008-03-21 セルーメン、インコーポレイテッド 細胞内での分子相互作用の検出方法
US20070019854A1 (en) * 2005-05-10 2007-01-25 Bioimagene, Inc. Method and system for automated digital image analysis of prostrate neoplasms using morphologic patterns
US7410763B2 (en) * 2005-09-01 2008-08-12 Intel Corporation Multiplex data collection and analysis in bioanalyte detection
CA2624086A1 (en) * 2005-09-28 2007-04-05 H. Lee Moffitt Cancer Center Individualized cancer treatments
MX2008009592A (es) * 2006-01-27 2008-09-08 Tripath Imaging Inc Metodos y composiciones para identificar pacientes con una probabilidad incrementada de tener cancer de ovario.
US7790463B2 (en) * 2006-02-02 2010-09-07 Yale University Methods of determining whether a pregnant woman is at risk of developing preeclampsia
US8114615B2 (en) * 2006-05-17 2012-02-14 Cernostics, Inc. Method for automated tissue analysis
US7706591B2 (en) * 2006-07-13 2010-04-27 Cellomics, Inc. Neuronal profiling
JP2009544007A (ja) * 2006-07-13 2009-12-10 イェール・ユニバーシティー バイオマーカーの細胞内局在性に基づいて癌予後を行う方法
US7811778B2 (en) * 2006-09-06 2010-10-12 Vanderbilt University Methods of screening for gastrointestinal cancer

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019537102A (ja) * 2016-09-30 2019-12-19 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション 最適候補化合物を検出するためのコンピュータ装置およびその方法
JP7130630B2 (ja) 2016-09-30 2022-09-05 モレキュラー デバイシーズ, エルエルシー 最適候補化合物を検出するためのコンピュータ装置およびその方法
US11636924B2 (en) 2016-09-30 2023-04-25 Molecular Devices, Llc Computer device for detecting an optimal candidate compound and methods thereof
WO2020071484A1 (ja) * 2018-10-05 2020-04-09 国立大学法人名古屋大学 化学物質のスクリーニング方法、プログラム、制御装置、及び培養観察装置
JP7405373B2 (ja) 2018-10-05 2023-12-26 国立大学法人東海国立大学機構 化学物質のスクリーニング方法、プログラム、制御装置、及び培養観察装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20090170091A1 (en) 2009-07-02
EP1984737A2 (en) 2008-10-29
WO2008018905A8 (en) 2009-07-09
WO2008018905A3 (en) 2008-05-22
WO2008018905A2 (en) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009526519A (ja) 生物学的システム応答の予測方法
JP5888521B2 (ja) 自動化組織分析のための方法
Bodenmiller Multiplexed epitope-based tissue imaging for discovery and healthcare applications
Boutin et al. A high-throughput imaging and nuclear segmentation analysis protocol for cleared 3D culture models
EP2171443A1 (en) Method for predicting biological systems responses in hepatocytes
Leelatian et al. Characterizing phenotypes and signaling networks of single human cells by mass cytometry
Valet et al. Cytomics—new technologies: towards a human cytome project
JP2014016337A (ja) 細胞ベースアッセイを用いた薬物の薬理学的プロファイリング
Webster et al. Quantifying histological features of cancer biospecimens for biobanking quality assurance using automated morphometric pattern recognition image analysis algorithms
Tárnok Slide‐based cytometry for cytomics—A minireview
Chong et al. Proteome-wide screens in Saccharomyces cerevisiae using the yeast GFP collection
CN101395472A (zh) 预测生物系统反应的方法
Vizeacoumar et al. A picture is worth a thousand words: genomics to phenomics in the yeast Saccharomyces cerevisiae
Lin et al. A simple open-source method for highly multiplexed imaging of single cells in tissues and tumours
Staszowska et al. The Rényi divergence enables accurate and precise cluster analysis for localization microscopy
Calvert et al. Yeast cell cycle analysis: combining DNA staining with cell and nuclear morphology
Mills et al. Multiplexed and reproducible high content screening of live and fixed cells using the Dye Drop method
EP1953662A1 (en) Molecular histology
Soleilhac et al. High-content screening for the discovery of pharmacological compounds: advantages, challenges and potential benefits of recent technological developments
Siruvallur Murali et al. Evaluating Melanoma Viability and Proliferation in 3D Microenvironments
Jordan et al. Three‐Color Imaging Enables Simultaneous Screening of Multiple RNA Targets on Small Molecule Microarrays
Pradhan et al. Analysis of cell cycle and DNA compaction dependent subnuclear distribution of histone marks
Vogt et al. Discovery of protein kinase phosphatase inhibitors
Garippa et al. High-Content Screening with a Special Emphasis on Cytotoxicity and Cell Health Measurements
US20080248478A1 (en) Molecular histological analysis of multicellular samples

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100114

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20101215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110125