JP2009525304A - α,β−不飽和化合物からのアルコールの立体選択的製造方法 - Google Patents

α,β−不飽和化合物からのアルコールの立体選択的製造方法 Download PDF

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Abstract

式(V)の化合物を中間体として用いる、式(I)のアルコールの合成方法。

Description

本発明は、(RまたはS)−2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールの製造の立体選択的方法およびそのプロセス段階で得られる新規中間体に関する。
WO2005/090305A1は、レニン阻害特性を示し、医薬組成物中の血圧降下剤として使用できるδ−アミノ−γ−ヒドロキシ−ω−(ヘテロシクリル)アルカンカルボキサミドを開示している。その中に開示されている製造方法は、鍵工程として、ヘテロシクリル金属体のアルデヒドへのカップリングを経て進行するものであるが、特に、いくつかの場合に収率が不満足である点で、工業的製法には適切ではない。
新規な方法において、出発原料は、2,7−ジアルキル−8−ヘテロシクリル−4−オクテノイルアミドであり、その二重結合は、同時に、5位でハロゲン化され、4位でラクトン化を伴ってヒドロキシル化され、次いで、ハロゲンはアジドで置換され、ラクトンはアミド化され、次いで、アジドはアミノ基に変換される。所望のアルカンカルボキシイミドは、この新規な方法で、明らかにより高い全収率で得られる。ハロラクトン化、アジド化およびアジドの還元は、Journal of Organic Chemistry, Vol. 54 (1989), 1178-1185頁中で、P. Heroldにより記載された方法に従って実施される。
2,7−ジアルキル−8−ヘテロシクリル−4−オクテノイルアミドは、例えば、式A:
Figure 2009525304
(式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、C1〜C8−アルキルを表し、R'4は、C1〜C8−アルキルであり、R'5は、C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシを表し、R'6は、C1〜C8−アルキルを表すかあるいはR'5およびR'6は、一緒になって、C1〜C4−アルキル、フェニルまたはベンジルで場合により置換されている、テトラメチレン、ペンタメチレン、3−オキサ−1,5−ペンチレンまたは−CH2CH2O−C(O)−であり、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
に相当しうる。
式Aの化合物は、式B:
Figure 2009525304
の化合物を、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の存在下に、式C:
Figure 2009525304
(式中、Het、R'1〜R'、R'5およびR'6は、上記の意味を有し、Yは、Cl、BrまたはIを表し、Zは、Cl、BrまたはIを表し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
の化合物と反応させることにより得ることができる。YおよびZは、好ましくはBrまたはClを表し、特に好ましくはClを表す。
式Cの化合物は、対応するカルボキシレート、カルボキサミドまたはカルボン酸ハロゲン化物のアミド化により製造することができる。トリアルキルアルミニウムまたはジアルキルアルミニウムハライド、例えば、トリメチルアルミニウムまたはジメチルアルミニウムクロリドの存在下、カルボキシレートとアミンからのカルボキサミドの生成は、Organic Syntheses, 59, 49-53頁(1980)中でS. M. Weinrebにより記載されている。カルボキシレートは、強塩基、例えば、アルカリ金属アミドの存在下、トランス−1,3−ジハロプロパン(例えば、トランス−1,3−ジクロロプロパン)と適切なカルボキシレートとの反応により得ることができる。
式Bの化合物の立体選択的な合成は、未だ知られていない。ここに、驚くことに、2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノール(OHの意味でのYを有する式Bの化合物;以後、式Iの化合物として記載される)は、4または5プロセス段階のみで、高収率で立体特異的に製造することができ;WO02/02487A1に記載の方法と同様に、適切に置換されている場合には、不飽和ヘテロシクリルアルデヒドは、カルボキシレートと縮合され、2−アルキル−3−ヒドロキシ−3−(ヘテロシクリル)カルボキシレートを与え、ジアステレオマー生成物が高収率で得られることが見出された。驚くことに、得られたジアステレオマーは、2−アルキル−3−ヒドロキシ−3−(ヘテロシクリル)カルボキシレートの場合には、そのヒドロキシル基を脱離基に変換し、次いで塩基で誘起される脱離を行った後、(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリレートが高い立体選択性で生成するので、分離しないことが有利であることが見出された。(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリレートは、プロセスの重要な中間体である。これらの(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリレートを出発して、2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールは、3種の変形プロセスにより得ることができる:
1)粗3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸から、ケン化および結晶化ののち、(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸のみが高収率で得られる。(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸は、特定の触媒の存在下、水素化されて、実質的に鏡像異性体的に純粋な2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロピオン酸を与え、これは、還元により、式Iの2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールに変換することができる。
2)粗3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸から、ケン化および結晶化ののち、(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸のみが高収率で得られる。(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸は還元すると、アリルアルコールを与え;得られたアリルアルコールは、次いで、特定の触媒の存在下に水素化すると、実質的に鏡像異性体的に純粋な式Iの2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールを与えることができる。
3)(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリレートは還元すると、アリルアルコールを与えることができる。得られたアリルアルコールは、次いで、特定の触媒の存在下、水素化すると、実質的に鏡像異性体的に純粋な式Iの2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールを与えることができる。
変形プロセス1)および2)において、(E)−3−ヘテロシクリル−2−アルキルアクリル酸までのすべてのプロセス工程は、中間体を精製することなく、有利に実施され、このことは、工業的規模での製造に著しい利点を示す(例えば、コスト削減)。変形プロセス3)は、1プロセス段階短く、このことは、同様に、工業的規模での製造に有利である。
このようにして得られた、下記の式Iの2−アルキル−3−ヘテロシクリル−1−プロパノールは、次いで、それ自体公知の方法、例えば、Tetrahedron Letters, Vol. 41 (2000), 10085-10089頁中で、J. Maibaumにより記載された方法に従って、ハロゲン化することにより、式Bの化合物に変換することができる。
本発明の主題は、式I:
Figure 2009525304
(式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、C1〜C8−アルキルを表し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
の化合物の製造方法であって、
a)式II:
Figure 2009525304
(式中、Het、R'1、およびR'2は、上記の意味を有する)
の化合物を、式III:
Figure 2009525304
(式中、R'3は上記の意味を有する)
の化合物と反応させて、式IV:
Figure 2009525304
(式中、R'7は、C1〜C12−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニルまたはベンジルである)
のジアステレオマー混合物を得、
b)式IVのジアステレオマー混合物のOH基を脱離基に変換し、その脱離基を、強塩基の存在下、除去脱離して、式V:
Figure 2009525304
のアクリレートを得ることを特徴とする方法である。
変形プロセス1
この変形プロセスは、
1c)式Vのアクリレートを、ケン化により変換して、式VI:
Figure 2009525304
の化合物を得、
1d)式VIの酸を、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式VII:
Figure 2009525304
の化合物を得、さらに
1e)式VIIの酸を還元して、式Iの化合物を得る
ことを特徴とする。
変形プロセス2
この変形プロセスは、
2c)式Vのアクリレートを、ケン化により変換して、式VI:
Figure 2009525304
の化合物を得、
2d)式VIの酸を還元して、式VIII:
Figure 2009525304
の化合物を得、さらに
2e)式VIIIのアルコールを、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式Iの化合物を得る
ことを特徴とする。
変形プロセス3:
この変形プロセスは、
3c)式Vのアクリレートを還元して、式VIII:
Figure 2009525304
の化合物を得、さらに
3d)式VIIIのアルコールを、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式Iの化合物を得る
ことを特徴とする。
R'1およびR'2は、C1〜C8−アルキルとして、直鎖状または分岐状であることができ、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルである。
R'1およびR'2は、ポリハロ−C1〜C8−アルキルとして、直鎖状または分岐状であることができ、好ましくは、1〜4個、特に好ましくは、1または2個の炭素原子を含む。例は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2−クロロエチルおよび2,2,2−トリフルオロエチルである。
R'1およびR'2は、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシとして、直鎖状または分岐状であることができ、好ましくは、1〜4個、特に好ましくは、1または2個の炭素原子を含む。例は、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、2−クロロエトキシおよび2,2,2−トリフルオロエトキシである。
R'1およびR'2は、ハロゲンとして、ポリハロ−C1〜C8−アルキルおよびポリハロ−C1〜C8−アルコキシ中のハロを含めて、F、ClまたはBrを表し、FおよびClが好ましい。
R'1、R'2およびR'5は、C1〜C8−アルコキシとして、直鎖状または分岐状であることができ、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびt−ブトキシ、ペントキシならびにヘキソキシである。
R'1およびR'2は、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルとして、直鎖状または分岐状であることができる。アルコキシ基は、好ましくは、1〜4個、特に、1または2個の炭素原子を含み、アルキル基は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。例は、メトキシメチル、1−メトキシエタ−2−イル、1−メトキシプロパ−3−イル、1−メトキシブタ−4−イル、メトキシペンチル、メトキシヘキシル、エトキシメチル、1−エトキシエタ−2−イル、1−エトキシプロパ−3−イル、1−エトキシブタ−4−イル、エトキシペンチル、エトキシヘキシル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、1−プロポキシエタ−2−イル、および1−ブトキシエタ−2−イルである。
R'1およびR'2は、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシとして、直鎖状または分岐状であることができる。一方のアルコキシ基は、好ましくは、1〜4個、特に、1または2個の炭素原子を含み、他方のアルコキシ基は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。例は、メトキシメトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロポキシ、4−メトキシブトキシ、メトキシペントキシ、メトキシヘキソキシ、エトキシメトキシ、2−エトキシエトキシ、3−エトキシプロポキシ、4−エトキシブトキシ、エトキシペントキシ、エトキシヘキソキシ、プロポキシメトキシ、ブトキシメトキシ、2−プロポキシエトキシおよび2−ブトキシエトキシである。
好ましい実施態様において、R'1は、メトキシ−またはエトキシ−C1−C4−アルキルであり、R'2は、好ましくは、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシである。R'1が3−メトキシプロピルまたは4−メトキシブチルであり、R'2がメチルまたはメトキシである式Iの化合物が、特に非常に好ましい。
R'3、R'4、R'5およびR'6は、C1〜C8−アルキルとして、直鎖状または分岐状であることができ、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルである。好ましい実施態様において、式Iの化合物において、R'3は、イソプロピルを表し、R'3基が結合している炭素原子は、(R)立体配置を示す。
Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している不飽和の二環性ヘテロシクリルとして、1〜4個の窒素原子および/または1個または2個の硫黄原子もしくは酸素原子を有する不飽和の二環性ヘテロシクリル基を含むことができ、1個または2個の窒素原子を有する基が好ましい。好ましい二環は、5員および/または6員環の各々の場合である。Hetの例は、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、イソキノリニル、ベンゾ[b]チエニル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、インドリル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロキノキサリニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、1H−ピロリジニル、フタラジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、ベンゾオキサゾリル、2,3−ジヒドロインドリル、インダゾリルまたはベンゾフラニルである。Hetは、特に好ましくは、1H−インドール−6−イルまたは1H−インダゾール−6−イルを表す。
特に好ましいものは、R'1およびR'2で置換されているHetが、1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イル、3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−イルまたは1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルであり、R'3が、イソプロピルである、式Iの化合物である。
R'7は、C3〜C8−シクロアルキルとして、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを表しうる。
R'7は、好ましくは、C1〜C6−アルキル、特に好ましくは、C1〜C4−アルキルを表し;いくつかの例は、メチル、エチル、n−プロピルおよびn−ブチルである。
プロセス段階a)で使用される式IIおよびIIIの出発原料は、公知であるか、あるいは公知の方法と同様にして製造することができる。式IIの化合物は、WO2005/090305A1に開示される不飽和の二環性ヘテロシクリルブロミドから、ハロゲン/金属交換およびその後のN,N−ジメチルホルムアミドとの反応を通して、それ自体公知の方法で製造される。プロセス段階a)の反応は、有利には、低温で、例えば、−40〜0℃で、少なくとも当量の強塩基の存在下、実施される。反応は、さらに、望ましくは、溶媒中実施され、エーテル、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンが特に適切である。適切な強塩基は、特に、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ金属二級アミド、例えば、リチウムジイソプロピルアミドである。
式IVの2種のジアステレオマーの混合物は、実質的に定量的な収率で得られる。ジアステレオマー混合物は、有利には、次のプロセス段階に、精製せずに使用される。
プロセス段階b)での、OH基の脱離基への変換は、それ自体公知である。カルボン酸もしくはスルホン酸またはそれらの酸塩化物もしくは無水物との反応(アシル化)が、特に適切である。カルボン酸またはスルホン酸のいくつかの例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸およびトリフルオロメチルスルホン酸である。触媒量の4−ジメチルアミノピリジンの存在下に無水酢酸を使用することが特に価値があることが証明されている。脱離は、望ましくは、強塩基の存在下に実施され、アルカリ金属アルコキシド、例えば、カリウムtert−ブトキシドが特に適切である。溶媒、例えば、エーテルの存在がすすめられる。反応は、低温、例えば、0℃〜40℃で有利に実施される。脱離反応は、プロセス段階a)の反応混合物中で、直接に、有利に実施される。脱離は、驚くことに、式Vのアクリレートの所望のE異性体を選択的にもたらす。
プロセス段階1c)および2c)での式Vのアクリレートのケン化は、脱離(プロセス段階b))の完了に到達したのち、および溶媒の濃縮後、例えば、水酸化カリウム溶液を添加し、80℃〜100℃の間の温度で撹拌することにより、直接に、有利に実施される。得られた式VIの酸は、高度に結晶性であり、従って、抽出および結晶化により、大きな損失なしに、簡単な方法で単離することができる。収率は、60%より大きい。驚くことに、所望のE異性体が、もっぱら得られる。
均一な不斉水素化触媒での、式VIのα,β−不飽和カルボン酸のプロセス段階1d)および式VIIIのα,β−不飽和アルコールのプロセス段階2e)および3d)に類似の不斉水素化は、それ自体公知であり、例えば、E. Jacobsen, A. Pfaltz and H. Yamamoto (Eds.), Comprehensive Asymmetric Catalysts, I to III, Springer Verlag, 1999, 121-182頁中で、J. M. Brownにより、およびChemical Reviews, Vol. 103 (2003), 3029-3069頁中で、X. Zhangにより記載されている。ルテニウム、ロジウムおよびイリジウム触媒が、特に有効である。
式VIのα,β−不飽和カルボン酸の不斉水素化は、一般に、例えば、E. Jacobsen, A. Pfaltz and H. Yamamoto (Eds.), Comprehensive Asymmetric Catalysts, I to III, Springer Verlag, 1999, 163-166頁中で、J. M. Brownにより、およびAdvanced Synthesis and Catalysis, Vol. 345 (2003), 160-164頁中で、W. Weissensteiner and F. Spindlerにより、およびthe Journal of the Chemical Society, Perkin Transactions 1, (1997), 1869-1873頁中で、T. Yamagishiにより記載されているような、ルテニウムまたはロジウム触媒を用いて、好ましくは、実施される。
ロジウムおよびルテニウムに対する配位子として、キラルなジターシャリービスホスフィンがしばしば使用される。このようなキラルなジターシャリービスホスフィンは、例えば、Chemical Reviews, Vol. 103 (2003), 3029-3069頁中で、X. Zhangにより記載されている。
フェロセニルバックボーンを有する配位子は、一般に、α,β−不飽和カルボン酸の不斉水素化に特に適切である。例は、Tetrahedron: Asymmetry, Vol. 15 (2004), 2229-2306頁中で、F. Spindlerにより記載されている。例は、Walphos, Josiphos, MandyphosおよびTaniphosファミリーの配位子である。これらのファミリーの配位子は、例えば、Chemical Reviews, Vol. 103 (2003), 3029-3069頁中で、X. Zhangにより、また、Chemistry, a European Journal, Vol. 8 (2002), 843-852頁中で、P. Knochelにより、Topics in Catalysis, Vol. 19 (2002), 3-16頁中で、H.-U. Blaserにより、およびTetrahedron: Asymmetry, Vol. 15 (2004), 2229-2306頁中で、F. Spindlerにより記載されている。
驚くことに、その配位子が、フェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属するロジウム金属錯体は、式VIのα,β−不飽和カルボン酸の不斉水素化に、特に適切であることが見出された。
下記の式IXおよびIXaの金属錯体における、上記のフェロセニル配位子ファミリーで、高い鏡像異性体純度を得ることが可能であり、このことは、工業的規模での製造に、著しい利点(例えば、コスト削減)を進呈する。
Figure 2009525304
式中、
Mは、ロジウムを表し;
Yは、2個のオレフィンまたはジエンであり;
Zは、Cl、BrまたはIを表し;
は、オキソ酸または複合酸のアニオンを表し;
Lは、ジターシャリービスホスフィンよりなる基からのキラルな配位子である。
Yがオレフィンの意味を有する場合、C2〜C12−オレフィン、好ましくは、C2〜C6−オレフィン、特に好ましくは、C2〜C4−オレフィンが関わりうる。例は、プロペン、ブテン、特に、エチレンである。ジエンは、5〜12個、好ましくは、5〜8個の炭素原子を含むことができ、鎖状(open-chain)、環状または多環状ジエンに関わりうる。ジエンの2個のオレフィン基は、好ましくは、1個または2個のCH2基で連結されている。例は、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−もしくは1,5−ヘプタジエン、1,4−もしくは1,5−シクロヘプタジエン、1,4−もしくは1,5−オクタジエン、1,4−もしくは1,5−シクロオクタジエン、およびノルボルナジエンである。好ましくは、Yは、2個のエチレンまたは1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンまたはノルボルナジエンを表す。
式IXにおいて、Zは、好ましくは、ClまたはBrを表す。Eの例は、ClO4 、CF3SO3 、CH3SO3 、HSO4 、BF4 、B(フェニル)4 、BARF(B(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)4 )、PF6 、SbCl6 、AsF6 またはSbF6 である。
式VIのα,β−不飽和カルボン酸から出発するプロセス段階1d)において、したがって、特に、その配位子がフェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属する、式IXおよびIXaの金属錯体を使用することが可能である。このような配位子は、好ましくは、式XまたはXa:
Figure 2009525304
(式中、
1は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができ、
2は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができる)
に相当する。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR1の例は、シクロヘキシルおよび2−ノルボルニルである。
アリールの意味でのR1の例は、1個または2個のメチル、メトキシ、またはトリフルオロメチル基で場合により置換されているフェニルである。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR2の例は、シクロヘキシルである。
アリールの意味でのR2の例は、1個、2個、または3個のメチル、メトキシ、またはトリフルオロメチル基で場合により置換されているフェニルである。
特に好ましいものは、R1がアリールを表し、R2がアリールを表す、式XおよびXaの配位子ならびにR1がアリールを表し、R2がC3〜C8−シクロアルキルを表す、式XおよびXaの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、
1が3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルを表し、R2がシクロヘキシルを表すか、または
1が3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルを表し、R2がフェニルを表すか、または
1が3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルを表し、R2が4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルを表す、
式XおよびXaの配位子である。
さらに、その配位子がフェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属するイリジウム金属錯体は、驚くことに、式VIのα,β−不飽和カルボン酸の不斉水素化に同様に適切であることが見出された。
下記の式XIおよびXIaの金属錯体における、上記のフェロセニル配位子ファミリーで、非常に高い鏡像異性体純度を得ることが可能であり、ロジウムの代わりにイリジウムを使用することは、工業的規模での製造に、著しい利点(例えば、コスト削減)を進呈する。
Figure 2009525304
式中、
M’は、イリジウムを表し;
Yは、2個のオレフィンまたはジエンであり;
Zは、Cl、BrまたはIを表し;
は、オキソ酸または複合酸のアニオンを表し;
Lは、ジターシャリービスホスフィンよりなる基からのキラルな配位子である。
Yがオレフィンの意味を有する場合、C2〜C12−オレフィン、好ましくは、C2〜C6−オレフィン、特に好ましくは、C2〜C4−オレフィンが関わりうる。例は、プロペン、ブテン、特に、エチレンである。ジエンは、5〜12個、好ましくは、5〜8個の炭素原子を含むことができ、鎖状、環状、または多環状ジエンが関わりうる。ジエンの2個のオレフィン基は、好ましくは、1個または2個のCH2基で連結されている。例は、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−もしくは1,5−ヘプタジエン、1,4−もしくは1,5−シクロヘプタジエン、1,4−もしくは1,5−オクタジエン、1,4−もしくは1,5−シクロオクタジエン、およびノルボルナジエンである。好ましくは、Yは、2個のエチレンまたは1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、またはノルボルナジエンを表す。
式IXにおいて、Zは、好ましくは、ClまたはBrを表す。Eの例は、ClO4 、CF3SO3 、CH3SO3 、HSO4 、BF4 、B(フェニル)4 、BARF(B(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)4 )、PF6 、SbCl6 、AsF6 またはSbF6 である。
式VIのα,β−不飽和カルボン酸から出発する、プロセス段階1d)において、したがって、例えば、その配位子がフェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属する、式XIおよびXIaの金属錯体を使用することが可能である。
このような配位子は、好ましくは、式XまたはXa:
Figure 2009525304
(式中、R1およびR2は、上記の意味を有する)
に相当する。
特に好ましいものは、R1がアリールを表し、R2がアリールを表す、式XおよびXaの配位子ならびにR1がアリールを表し、R2がC3〜C8−シクロアルキルを表す、式XおよびXaの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、R1が3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルを表し、R2がシクロヘキシルを表す、式XおよびXaの配位子であるか;または
式XIIもしくはXIIa:
Figure 2009525304
(式中、
3は、ジメチルアミノであり、
4は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができ、
5は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができる)
である。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR4およびR5の例は、シクロヘキシルである。
アリールの意味でのR4およびR5の例は、1個、2個または3個のメチル、メトキシ、またはトリフルオロメチル基で場合により置換されているフェニルである。
特に好ましいものは、R4およびR5がフェニルを表す、式XIIおよびXIIaの配位子であるか;または
式XIIIもしくはXIIIa:
Figure 2009525304
(式中、
6は、ジメチルアミノであり、
7は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができ、
8は、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができる)
である。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR7およびR8の例は、シクロヘキシルである。
アリールの意味でのR7およびR8の例は、1個、2個または3個のメチル、メトキシ、またはトリフルオロメチル基で場合により置換されているフェニルである。
特に好ましいものは、R7およびR8がアリールを表す、式XIIIおよびXIIIaの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、R7およびR8が4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルを表す、式XIIIおよびXIIIaの配位子である。
式VIIIのα,β−不飽和アルコールのプロセス段階2e)および3d)の不斉水素化は、好ましくは、ルテニウム、イリジウムまたはロジウム触媒を用いて、例えば、Tetrahedron: Asymmetry, Vol. 14 (2003), 3469-3477頁中、でM. Baenziger and T. Troxlerにより、Tetrahedron Letters, Vol. 44 (2003), 953-955頁中で、R. Gilbertsonにより、the Journal of the American Chemical Society, Vol. 126 (2004), 14308-14309頁中で、P. G. Anderssonにより、Organic Letters, Vol.6 (2004), 2023-2026頁中で、A. Pfaltzにより、およびTetrahedron: Asymmetry, Vol. 15 (2004), 2229-2306頁中で、F. Spindlerにより記載されているように、実施されうる。
ロジウムおよびルテニウムに対する配位子として、キラルなジターシャリービスホスフィンがしばしば使用される。このようなキラルなジターシャリービスホスフィンは、例えば、Chemical Reviews, Vol. 103 (2003), 3029-3069頁中で、X. Zhangにより記載されている。
イリジウムについての配位子として、キラルなホスフィン−オキサゾリン配位子またはホスフィナイト−オキサゾリン配位子がしばしば使用される。このようなキラルなホスフィン−オキサゾリン配位子またはホスフィナイト−オキサゾリン配位子は、例えば、Advanced Synthesis and Catalysis, Vol. 345 (2003), 33-43頁中で、A. Pfaltsにより記載されている。
驚くことに、その配位子がキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属するロジウム金属錯体は、式VIIIのα,β−不飽和アルコールの不斉水素化に、特に適切であることがここに見出されている。
下記の式IXおよびIXaの金属錯体における上記のキラルなジターシャリービスホスフィンで、高い鏡像異性体純度を得ることが可能であり、このことは、工業的規模での製造に著しい利点(例えば、コスト削減)を贈呈する。
Figure 2009525304
式中、M、Y、Z、EおよびLは、上記の、意味および好ましいことを有する。
式VIIIのα,β−不飽和カルボン酸から出発するプロセス段階2e)および3d)において、したがって、例えば、その配位子がフェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属する、式IXおよびIXaの金属錯体を使用することが可能である。このような配位子は、好ましくは、式XIVまたはXIVa:
Figure 2009525304
(式中、
9は、C〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができ、
10は、C〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキルまたはアリールであることができる)
に相当する。
1〜C8−アルキルの意味でのR9の例は、t−ブチルである。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR9の例は、シクロヘキシルである。
アリールの意味でのR9の例は、1個または2個のメチル基で場合により置換されているフェニルである。
1〜C8−アルキルの意味でのR10の例は、エチルおよびt−ブチルである。
3〜C8−シクロアルキルの意味でのR10の例は、シクロヘキシルである。
アリールの意味でのR10の例は、1個、2個または3個のメチル、メトキシ、またはトリフルオロメチル基で場合により置換されているフェニル、およびまた、2−フリルおよび1−ナフチルである。
特に好ましいものは、R9がC1〜C8−アルキルを表し、R10がアリールを表す、式XIVおよびXIVaの配位子ならびにまた、R9がアリールを表し、R10がC1〜C8−アルキルを表す、式XIVおよびXIVaの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、R9がフェニルを表し、R10がt−ブチルを表す、式XIVおよびXIVaの配位子;または
式XV、XVI、もしくはXVII:
Figure 2009525304
(式中、mおよびpは、各々の場合に、互いに独立して、0または1〜4の整数であるか(XV)、あるいは0または1もしくは2の整数であるか(XVI)であり、R11およびR12は、水素またはC1〜C4−アルキルおよびC1〜C4−アルコキシよりなる群から選択される、同一もしくは異なる置換基を表し;X3およびX4は、互いに独立して、二級ホスフィノを表す)
である。
配位子XVで、置換基は、好ましくは、6位または6,6’位で結合している。
11およびR12は、アルキルとして、好ましくは、1個または2個の炭素原子を含むことができる。直鎖状アルキルが好ましい。アルキルの意味でのR10およびR11の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt−ブチルである。メチルおよびエチルが好ましく、メチルが特に好ましい。
11およびR12は、アルコキシとして、好ましくは、1個または2個の炭素原子を含むことができる。直鎖状アルコキシが好ましい。アルコキシの意味でのR11およびR12の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびt−ブトキシである。メトキシおよびエトキシが好ましく、メトキシが特に好ましい。
3およびX4基は、異なるか、または好ましくは、同一であることができ、式PR1314(式中、R13およびR14は、同一または異なり、分岐状のC3〜C8−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、非置換フェニルまたは1〜3個のC1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシまたは−CF3基で置換されるフェニルある)に相当する。
特に好ましいものは、X3およびX4が、PR1314基(式中、R13およびR14は、各々、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニルまたは1個もしくは2個のメチル、メトキシもしくはCF3基で置換されているフェニルを表す)を表す、式XVの配位子である。
特に好ましいものは、同様に、X3およびX4がPR1314基(式中、R13およびR14は、フェニルを表す)を表す、式XV、XVIおよびXVIIの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、R11およびR12がメトキシを表し、mおよびpが3を表す、式XVの配位子である。
非常に特別に好ましいものは、同様に、R11およびR12がメチルを表し、mおよびpが2を表す、式XVIの配位子である。
驚くことに、その配位子がキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属するイリジウム金属錯体は、α,β−不飽和アルコールの不斉水素化に、特に適切であることが、ここに同様に見出された。
下記の式XIおよびXIaの金属錯体において、これらのフェロセニル配位子ファミリーで、高い鏡像異性体純度を得ることが可能であり、このことは、工業的規模での製造に、ロジウムの、他の一般的に標準的な使用に比較して、著しい利点(例えば、コスト削減)を贈呈する。
Figure 2009525304
式中、M’、Y、Z、EおよびLは、上記の意味を有する。
式VIIIのα,β−不飽和アルコールから出発するプロセス段階2e)および3d)において、したがって、例えば、その配位子がフェロセニルバックボーンを有するキラルなジターシャリービスホスフィンのファミリーに属する、式XIおよびXIaの金属錯体を使用することが可能である。このような配位子は、好ましくは、式XIVまたはXIVa:
Figure 2009525304
(式中、
9およびR10は、上記の意味を有する)
または式XV:
Figure 2009525304
(式中、R11およびR12ならびにまた、X3およびX4は、上記の、意味および好ましいことを有する)
に相当し;
11およびR12が、メトキシを表し、mおよびpが1を表し、R11およびR12置換基を6,6’位に有する、式XVの配位子が、同様に、非常に特別に好ましい。
プロセス段階1d)、2e)および3d)における触媒として使用される金属錯体は、別個に製造され、単離された化合物として添加され得、または反応前に反応系中に形成され、その後、水素化される基質と混合されうる。単離された金属錯体を用いる反応において、さらに配位子を添加することが有利であり、あるいは、反応系中の製造において、過剰の配位子を使用することが有利でありうる。例えば、過剰は、製造に使用される金属化合物に対して、10モルまで、好ましくは、0.001〜5モルであることができる。
プロセス段階1d)、2e)および3d)は、標準的な圧力、好ましくは、過剰圧で、実施することができる。圧力は、例えば、105〜2x107Pa(パスカル)であることができる。
プロセス段階1d)、2e)および3d)における水素化に使用される触媒は、水素化される化合物に対して、好ましくは、0.0001〜10モル%、特に好ましくは、0.001〜10モル%、特別に好ましくは、0.01〜5モル%の量で使用される。
触媒の製造ならびにプロセス段階1d)、2e)および3d)、および他のプロセス段階は、不活性溶媒なしであるいはその存在下に実施することができ、溶媒または溶媒の混合物が使用可能である。適切な溶媒は、例えば、脂肪族、シクロ脂肪族および芳香族炭化水素(ペンタン、ヘキサン、石油エーテル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン)、脂肪族ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンおよびテトラクロロエタン)、ニトリル(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル)、エーテル(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールモノメチルまたはモノエチルエーテル)、ケトン(アセトン、メチルイソブチルケトン)、カルボキシレートおよびラクトン(酢酸エチル、酢酸メチル、バレロラクトン)、N−置換ラクタム(N−メチルピロリドン)、カルボキサミド(ジメチルホルムアミド)、非環状ウレア(ジメチルイミダゾリン)、スルホキシドおよびスルホン(ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシド、テトラメチレンスルホン)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、ならびに水である。溶媒は、単独で、または少なくとも2種の溶媒の混合物で使用することができる。
プロセス段階1d)、2e)および3d)の反応は、共触媒、例えば、ハロゲン化四級アンモニウム(ヨウ化テトラブチルアンモニウム)の存在下に実施することができ、および/またはプロトン酸、例えば、無機酸の存在下に実施することができる。
プロセス段階1e)および3d)は、好ましくは、−40℃〜0℃の低温で、有利には、溶媒中で実施される。適切な溶媒は、例えば、エーテル(テトラヒドロフランまたはジオキサン)である。少なくとも等モル量のハロゲン化金属が、望ましくは、還元に使用され、例えば、BH3・S(CH32、LiAlH4、NaBH4+TiCl4、NaBH4+AlCl3、NaBH4+BF3・Et2O、LiAl(OMe)3またはAlH3、および水素化アルキル金属、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウムである。
プロセス段階3c)は、好ましくは、−40℃〜0℃の低温で、有利には、溶媒中で実施される。適切な溶媒は、例えば、炭化水素(ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン)である。少なくとも等モル量の水素化金属が、望ましく、還元に使用され、例えば、NaBH4、LiAlH4またはAlH3、および水素化アルキル金属、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウムおよび水素化トリブチルスズである。
本発明に係る位置選択的および鏡像体選択的方法で、式(B)の化合物の製造用の中間体を、すべてのプロセス段階にわたって、高収率で製造することが可能である。高い全収率は、この方法を工業的使用に適切なものとしている。
本発明の他の主題は、式V:
Figure 2009525304
式VI:
Figure 2009525304
式VII:
Figure 2009525304
および式VIII:
Figure 2009525304
(これらの式中、Het、R'1、R'2、R'3およびR'7は、上記の意味を有し、さらに、式VIIについて、R'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
の化合物(中間体)である。
本発明の他の主題は、式IV:
Figure 2009525304
(式中、Het、R'1、R'2、R'3およびR'7は、上記の意味を有する)
の化合物(中間体)である。
上記の実施態様および好ましいものは、Het、R'1、R'2、R'3およびR'7について妥当である。
以下の実施例は、本発明をより完全に説明する。
Hypersil BDS C−18(5μm)上のHPLCグラジエント;カラム:4x125mm
(I)90%水*/10%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*で5分間+2.5分間(1.5ml/分)
(II)95%水*/5%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*で40分間(0.8ml/分)
Synergi Polar−RP 80A(Phenomenex)(4μm)上のHPLCグラジエント;カラム:4.60x100mm
(III)90%水*/10%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*で5分間+2.5分間(1.5ml/分)
(IV)95%水*/5%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*で40分間(0.8ml/分)
*0.1%のトリフルオロ酢酸を含む。
実施例A)
(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチルブタン−1−オール(A6)の製造方法
Figure 2009525304
実施例A1:
1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−カルバルデヒドの製造
テトラヒドロフラン70ml中の6−ブロモ−1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール(WO2005/090305A1)10.0gの溶液を、−78℃に冷却し、N−メチルモルホリン3.76mlで処理する。−78℃に再度冷却し、内部温度が−70℃より高くならないように、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)23mlを滴下する。−70℃でさらに2時間撹拌する。続いて、内部温度が−70℃より高くならないように、N,N−ジメチルホルムアミド5.18mlを滴下する。−70℃でさらに5分間撹拌する。1M塩化アンモニウム水溶液70mlを反応混合物に加え、後者を周囲温度まで熱する。反応混合物を水50mlで希釈し、続いて、tert−ブチルメチルエーテル(2x100ml)で抽出する。有機相を水性サリン(1x100ml)洗浄する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートする。残渣から、粗標題化合物A1が、黄色油状体として得られる。内容物(NMR):90%(1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール10%を含む)。(7.80g、90.4%)。Rf=0.27(酢酸エステル/ヘプタン1:1);Rt=3.67(グラジエントI)。
Figure 2009525304
実施例A2:
2−{ヒドロキシ[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メチル}−3−メチル酪酸エチルの製造
ジイソプロピルアミン2.628mlとテトラヒドロフラン20mlの溶液を−20℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)11.508mlを7分間かけて滴下する。−20℃でさらに10分間撹拌する。その後、テトラヒドロフラン15ml中のイソ吉草酸エチル2.62mlの溶液を、−20℃で10分間かけて滴下する。さらに5分後、テトラヒドロフラン15ml中の1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−カルバルデヒド(A1)3.60gの溶液を滴下し、−20℃でさらに30分間撹拌する。次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液30mlを滴下し、続いて、tert−ブチルメチルエーテルで抽出をおこなう(2x100ml)。有機相を、0.5N塩酸で(1x100ml)、ついで水性サリンで(1x50ml)洗浄する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートする。残渣から、粗標題化合物A2が、白色固体として得られる(4.98g、89.6%、syn:anti=67:33)。Rf=0.08(酢酸エステル/ヘプタン1:2);Rt=15.96,16.75(グラジエントII)。
Figure 2009525304
実施例A3:
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸エチルの製造
テトラヒドロフラン20ml中の、2−{ヒドロキシ[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メチル}−3−メチル酪酸エチル(A2)2.80gと4−ジメチルアミノピリジン47mgの溶液を0℃に冷却する。無水酢酸0.79mlを2分間かけて滴下し、反応混合物を0℃で1時間撹拌する。次いで、テトラヒドロフラン20ml中のカリウムtert−ブトキシド2.63gの溶液を0℃で1時間かけて滴下し、続けて、撹拌を0℃で1時間行う。反応混合物を氷水100ml上に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(2x80ml)。有機相を、水80mlおよび水性サリン80mlで続けて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートする。残渣から、純粋な標題化合物A3が、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、酢酸エステル/ヘキサン1:6)により、淡黄色油状体として得られる(1.83g、70%)。Rf=0.28(酢酸エステル/ヘプタン1:2);Rt=22.42(グラジエントII)。
Figure 2009525304
実施例A4:
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸の製造
テトラヒドロフラン20ml中の、2−{ヒドロキシ[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メチル}−3−メチル酪酸エチル(A2)2.80gと4−ジメチルアミノピリジン47mgの溶液を0℃に冷却する。無水酢酸0.79mlを2分間かけて滴下し、反応混合物を0℃で1時間撹拌する。次いで、テトラヒドロフラン20ml中のカリウムtert−ブトキシド2.63gの溶液を0℃で1時間かけて滴下し、続けて、撹拌を0℃で1時間行う。氷冷水10mlを反応混合物に1分間かけて滴下し、テトラヒドロフランを、ロータリーエバポレーターでエバポレートする。水性乳濁液を、エタノール28mlおよび2M水酸化カリウム水溶液3.8mlで処理し、13.5時間加熱還流する。エタノールを、ロータリーエバポレーターで、反応混合物からエバポレートする(35℃)。得られた水溶液を、tert−ブチルメチルエーテルで洗浄する(2x15ml)。水相を、2M塩酸水溶液10mlで酸性化し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(2x30ml)。有機相を、水15mlおよび水性サリン15mlで続けて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートする。残渣から、純粋な標題化合物A4が、熱酢酸エステル/ヘプタン混合物からの結晶化により、白色固体として得られる(1.44g、60.1%)。Rf=0.27(酢酸エステル/ヘプタン3:1);Rt=16.41(グラジエントII)。
Figure 2009525304
実施例A5:
(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチル酪酸
標題化合物は、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)の触媒的不斉水素化およびフラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、酢酸エステル)による、残渣の精製により、白色結晶の形態で得ることができる。Rf=0.32(酢酸エステル/ヘプタン2:1);Rt=4.03(グラジエントI)。
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)の不斉水素化は、Symyxにより開発された、完全自動化高スループットスクリーニングユニット中で行われる。
反応混合物は、下記のHPLC法を用いて、変換率および鏡像異性体過剰について調べられる。このために、反応溶液80μlを、エタノール1000μlに溶解する。以下の結果が得られる。
Figure 2009525304

Figure 2009525304
条件:2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)41.66μmol;溶媒500μl;金属あたり1.2当量の配位子;p(H2):20バール;T:周囲温度;反応時間:16時間
*他は同じ条件下に、(R)立体配置の生成物が、鏡像異性体配位子を用いて得られる。
HPLC条件:
機器 SFC Berger Instruments
カラム ChiralPak−AD(250mm*0.46cm)
修飾剤 エタノール
出口圧 100バール
グラジエント 15%EtOH8’、60%/分 40%、2’ 40%、60%/分 15%、15% 6’、合計17’
流速 1.5ml/分
検出 UV(210nm)
温度 40℃
試料濃度 MeOH1.0ml中に生成物2mg
注入容積 5.0μlループ
運転時間 12分間
保持時間:
―(S)−(A5) 4.7分
―(R)−(A5) 5.8分
―(A4) 8.5分
Figure 2009525304
実施例A6:
(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチルブタン−1−オール
a)(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチル酪酸(A5)を出発する製造
テトラヒドロフラン85ml中の(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチル酪酸(A5)8.55gの溶液を0℃に冷却し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M)81.4mlで処理する。反応混合物を、周囲温度で17時間撹拌する。反応混合物を0℃に冷却し、続いて、メタノール100mlで徐々に処理する。混合物を、ロータリーエバポレーターでエバポレートし、高真空下に乾燥する。残渣から、純粋な標題化合物A6が、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、酢酸エステル/ヘキサン2:1)により、無色油状体として得られる(8.05g、98%)。Rf=0.28(酢酸エステル/ヘプタン2:1);Rt=4.13(グラジエントI)。
Figure 2009525304
実施例A6:
(R)−2−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−3−メチルブタン−1−オール
b)2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)を出発する製造
標題化合物は、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)の触媒的不斉水素化およびフラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、酢酸エステル)による、残渣の精製により、淡桃色油状体として得ることができる。Rf=0.32(酢酸エステル/ヘプタン2:1);Rt=4.13(グラジエントI)。
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)の不斉水素化は、Symyxにより開発された、完全自動化高スループットスクリーニングユニット中で行われる。
条件:基質41.66μmol;溶媒500μl;金属あたり1.2当量の配位子。
反応混合物は、下記のHPLC法を用いて、変換率および鏡像異性体過剰について調べられる。このために、反応溶液80μlを、エタノール1000μlに溶解する。以下の結果が得られる。
Figure 2009525304

Figure 2009525304
条件:2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)41.66μmol;溶媒500μl;金属あたり1.2当量の配位子;p(H2):80バール;T:40℃;反応時間:14時間
*他は同じ条件下に、(R)立体配置の生成物が、鏡像異性体配位子を用いて得られた。
HPLC条件:
機器 SFC Berger Instruments
カラム ChiralPak−AD(250mm*0.46cm)
修飾剤 エタノール
出口圧 100バール
グラジエント 15%EtOH8’、60%/分 40%、2’ 40%、60%/分 15%、15% 6’、合計17’
流速 1.5ml/分
検出 UV(210nm)
温度 40℃
試料濃度 MeOH1.0ml中に生成物2mg
注入容積 5.0μlループ
運転時間 12分間
保持時間:
―(S)−(A6) 6.1分
―(R)−(A6) 7.5分
―(A7) 8.2分
より大きいスケールでの反応の実施の代表的な記述:
脱気した乾燥溶媒4ml中の2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)1.65mmolの溶液を、シュレンク管中で調製し、周囲温度で、10分間撹拌する。脱気した乾燥溶媒4ml中の配位子および金属前駆体の適切な量(金属あたり1.05当量の配位子)の溶液を、アルゴン雰囲気下、第二のシュレンク管中で調製し、混合物を周囲温度で10分間撹拌する。この二つの溶液を、中空の針を介して、予めアルゴン雰囲気下に置かれる、特別のステンレス製の50mlのオートクレーブに移す。オートクレーブを密閉し、アルゴンでフラッシュした(4回、10〜12バールの圧力を毎回加え、その都度、再度1バールに緩める)。その後、アルゴンを、水素で置換し、フラッシングを水素で行う(4回、10〜12バールの圧力を毎回加え、その都度、再度1バールに緩める)。続いて、オートクレーブを水素での80バールの圧力下に置き、40℃に加熱する。20時間後に、周囲温度まで冷却して、圧力を取り去る。
反応混合物は、下記のHPLC法を用いて、変換率および鏡像異性体過剰について調べられる。このために、反応溶液80μlを、エタノール1000μlに溶解する。以下の結果が得られる。
Figure 2009525304
条件:2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)3.306mmol;溶媒10ml;p(H2):80バール;T:40℃;反応時間:17時間
*他は同じ条件下に、(R)立体配置の生成物が、鏡像異性体配位子を用いて得られる。
Figure 2009525304
条件:2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)1.65mmol;溶媒10ml;p(H2):80バール;T:40℃;反応時間:17時間
*他は同じ条件下に、(R)立体配置の生成物が、鏡像異性体配位子を用いて得られる。
あるいは、標題化合物(A6)は、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)の還元で、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)を得、引き続いて、触媒的不斉水素化することにより得られうる。
Figure 2009525304
実施例A7:
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール
a)2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)から出発する製造
テトラヒドロフラン2ml中の2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸(A4)470mgの溶液を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン2.5ml中の水素化リチウムアルミニウム56.4mgの溶液で処理する。反応混合物を、周囲温度で19時間撹拌する。その後、固体の水素化リチウムアルミニウム50.0mgを周囲温度で加え、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌する。反応混合物を、氷酢酸3mlで徐々に処理する。混合物を、酒石酸カリウムナトリウム溶液で洗浄し、水相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートし、残渣を高真空下に乾燥する。純粋な標題化合物A7が、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、酢酸エステル/ヘキサン 2:1)により、残渣から黄色固体として得られる(252.7mg、56%)。Rf=0.29(酢酸エステル/ヘプタン2:1);Rt=3.96(グラジエントI)。
あるいは、標題化合物(A6)は、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸エチル(A3)の触媒的還元で、2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール(A7)を得、引き続いて、触媒的不斉水素化することにより得られうる。
Figure 2009525304
実施例A7:
2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチルブタン−1−オール
b)2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸エチル(A3)から出発する製造
トルエン433ml中の2−[1−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イル]メタ−(E)−イリデン]−3−メチル酪酸エチル(A3)19.68gの溶液を−20℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.7M)115.2mlの溶液で処理し、温度を、−20℃に維持する。その後、反応混合物を周囲温度に加熱し、周囲温度で1時間撹拌する。次いで、反応混合物を、徐々に、1lの1M HClで処理し、温度を30℃未満に維持する。相を分離し、水相をジエチルエーテルで抽出する(1x1l、2x300ml)。合わせた有機相を、各1lの水、飽和炭酸ナトリウム水溶液およびサリン水溶液で、続いて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターでエバポレートし、残渣を高真空下に乾燥する。純粋な標題化合物A7が、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F、ジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア 200:5:1)により、残渣から黄色油状体として得られる(14.24g、82%)。Rf=0.29(ジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア 200:5:1);Rt=3.96(グラジエントI)。
以下の化合物を、実施例Aに記載の方法に従って、同様に製造されうる。
Figure 2009525304
B)(R)−2−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−イルメチル]−3−メチル−ブタン−1−オール

Claims (10)

  1. 式I:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
    の化合物の製造方法であって、
    a)式II:
    Figure 2009525304

    (式中、Het、R'1およびR'2は、上記の意味を有する)
    の化合物を、式III:
    Figure 2009525304

    (式中、R'3は上記の意味を有する)
    の化合物と反応させて、式IV:
    Figure 2009525304

    (式中、R'7は、C1〜C12−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニルまたはベンジルである)
    のジアステレオマー混合物を得ること、
    b)式IVのジアステレオマー混合物のOH基を、脱離基に変換し、その脱離基を、強塩基の存在下に、除去して、式V:
    Figure 2009525304

    のアクリレートを得ること、
    その後、変形プロセス1:
    1c)式Vのアクリレートを、ケン化により変換して、式VI:
    Figure 2009525304

    の化合物を得、
    1d)式VIの酸を、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式VII:
    Figure 2009525304

    の化合物を得、さらに
    1e)式VIIの酸を還元して、式Iの化合物を得る
    ことに従うか;
    あるいは、変形プロセス2:
    2c)式Vのアクリレートを、ケン化により変換して、式VI:
    Figure 2009525304

    の化合物を得、
    2d)式VIの酸を還元して、式VIII:
    Figure 2009525304

    の化合物を得、さらに
    2e)式VIIIのアルコールを、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式Iの化合物を得る
    ことに従うか;
    あるいは、変形プロセス3:
    3c)式Vのアクリレートを還元して、式VIII:
    Figure 2009525304

    の化合物を得、さらに
    3d)式VIIIのアルコールを、水素ならびに、キラルな二座配位子が結合している、ルテニウム、ロジウムおよびイリジウムよりなる群からの金属を含む、不斉水素化触媒としての、触媒量の金属錯体の存在下、水素化して、式Iの化合物を得る
    ことのいずれかに従うことを特徴とする方法。
  2. R'1が、メトキシ−またはエトキシ−C1〜C4−アルキルを表し、R'が、メチル、エチル、メトキシまたはエトキシを表す、請求項1記載の方法。
  3. Hetが、1H−インドール−6−イルまたは1H−インダゾール−6−イルのいずれかを表す、請求項1および2のいずれか一項記載の方法。
  4. R'1およびR'2で置換されているHetが、1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルまたは1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルを表し、R'3が、イソプロピルを表す、請求項1および2のいずれか一項記載の方法。
  5. 式V:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表し、R'7は、C1〜C12−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニルまたはベンジルである)
    の化合物。
  6. 式VI:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表す)
    の化合物。
  7. 式VII:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
    の化合物。
  8. 式VIII:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表す)
    の化合物。
  9. 式IV:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表し、R'7は、C1〜C12−アルキル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニルまたはベンジルである)
    の化合物。
  10. 請求項1に従って製造した式(I)の化合物を、ハロゲン化によって、化合物式B:
    Figure 2009525304

    (式中、Hetは、残余の分子に炭素原子を介して結合している、ヘテロ原子として1個または2個の窒素原子を有する不飽和の二環性ヘテロ環基を表し、残余の分子に直接には結合していないその環は、R'1およびR'2で置換されており、R'1およびR'2は、互いに独立に、H、C1〜C8−アルキル、ハロゲン、ポリハロ−C1〜C8−アルコキシ、ポリハロ−C1〜C8−アルキル、C1〜C8−アルコキシ、C1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシ−C1〜C8−アルコキシを表し、R'1およびR'2は、同時にはHを表すことはなく、R'3は、イソプロピルを表し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましく、Yは、Cl、BrまたはIを表す)
    に変換する、請求項1記載の方法であって、
    式Bのその化合物を、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の存在下に、式C:
    Figure 2009525304

    (式中、R'4は、C1〜C8−アルキルであり、R'5は、C1〜C8−アルキルまたはC1〜C8−アルコキシを表し、R'6は、C1〜C8−アルキルを表すかあるいはR'5およびR'6は、一緒になって、C1〜C4−アルキル、フェニルまたはベンジルで場合により置換されている、テトラメチレン、ペンタメチレン、3−オキサ−1,5−ペンチレンまたは−CH2CH2O−C(O)−であり、Zは、Cl、Br、またはIを表す)
    の化合物とさらに反応させて、式A:
    Figure 2009525304

    (式中、HetおよびR'1〜R'6は、上記の意味を有し、さらにR'3基が結合している炭素原子は、(R)または(S)立体配置のいずれかを示し、(R)立体配置が好ましい)
    の化合物を得る方法。
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