JP2009524680A - 血液脳関門におけるアミロイドβペプチド/RAGE相互作用の阻害 - Google Patents

血液脳関門におけるアミロイドβペプチド/RAGE相互作用の阻害 Download PDF

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Abstract

小分子はアルツハイマー病のアミロイドβペプチド(Aβ)と終末糖化産物受容体(RAGE)との間の特異的な受容体−リガンド相互作用を阻害するために用いられる。目的は、アルツハイマー病および脳のアミロイド血管症含む他の病変の治療;脳へのもしくは脳内の血流の改善;脳内のAβレベルの減少;アルツハイマー病に関連した神経病変の低減;脳内の炎症および/もしくは酸化ストレスの低減;記憶および/もしくは学習の改善;血液脳関門でのAβ/RAGEの相互作用、RAGEの介在したAβの脳への輸送、または脳血管系および/もしくは脳実質でのRAGEの活性化(たとえば糖尿病性合併症)を含む他の疾患の治療;またはそれらのいずれかの組合せを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は2006年1月26日付申請の米国仮出願番号60/762,117の便益を主張するものである。
本発明は、アルツハイマー病のアミロイドβペプチド(Aβ)と終末糖化産物受容体(RAGE)との間の特異的な受容体−リガンド相互作用を阻害することに関する。
多くの遺伝学的研究、細胞研究、生化学的研究、および動物実験が、アルツハイマー病(AD)においてアミロイドβペプチド(Aβ)の脳における蓄積が重要な事象であり、その一方で、神経原線維変化の形成を含む疾患過程の残りの部分は、Aβの生成とAβのクリアランスとの間の不均衡に起因することを示唆する(Hardy & Selkoe,2002; Tanzi et al.,2004; Zlokovic,2005)。Aβは神経毒であり(Walsh et al.,2002; Kayed et al.,2003; Gong et al.,2003)、散発性ADおよび家族性AD(FAD)の患者の、脳実質および脳血管においてアミロイドとして沈着する。Aβの生成の原因となる機構、すなわち、そのより大きな前駆タンパク質(APP)からAβを切断するタンパク分解酵素であるβセクレターゼおよびγセクレターゼが、明らかにされ(Selkoe,1998; Vassar et al.,1999)、それぞれの阻害剤が開発された。しかしながら、増加したAβの発生は、APP遺伝子(すなわちスウェーデン変異)またはプレセニリン1もしくはプレセニリン2遺伝子内に受け継いだ変異を持つ早発型のFADの症例のうち、少ない数のものしか説明できなく、しかし後発型のADもしくは98%以上の全てのADの症例にも寄与しなかった(Selkoe,2001; Holtzman & Zlokovic,2006)。新しく現れている概念によると、Aβのクリアランスの減少、および/もしくは、血液脳関門(BBB)を通り抜ける輸送を介した、それの循環系から脳への流入および再移行の増加が、散発性ADにおけるAβの脳蓄積の原因である可能性がある(Tanzi et al.,2004; Zlokovic,2005; Holtzman & Zlokovic,2006)。
近年の証拠は、血管内腔のAβが脳内の沈着したAβと関連付けられる事を示し、これの示唆することは、血液脳関門(BBB)を通り抜ける血管から脳へのおよび脳から血管のAβの輸送が脳内のAβを調節するということである(Shibata et al.,2000; DeMattos et al.,2002a; DeMattos et al.,2002b; Bading et al.,2002; Mackic et al.,2002; Carro et al.,2002; Deane et al.,2003; Deane et al.,2004; Tanzi et al.,2004; Zlokovic,2005; Holtzman & Zlokovic,2006)。動物モデルによる多くの研究(Deane et al.,2004とHoltzman & Zlokovic,2006に概説される)およびAD患者におけるいくつかの研究は、血しょう中のリポプロテインおよびタンパク質上でのAβのレベルの上昇を示し(Matsubara et al.,1999; Kuo et al.,1999)、BBBを通り抜ける輸送を介した循環するAβの脳への再移行は、脳のAβの重要な供給源であるということを示唆してきた。たとえばAPPsw+/−マウスのようなADのマウスモデルで基本条件おいて(Kawarabayashi et al.,2001)、もしくはたとえば抗Aβ抗体(DeMattos et al.,2002a)、sRAGE(Deane et al.,2003)のようなAβ末梢結合物質による治療ののちに、Aβ40/42の血しょう中の高いレベルが測定されてきたが、それらは血管内腔のAβと脳のAβの関連性を確かめることとなる。
RAGEは、イムノグロブリン・スーパーファミリーに属する複数のリガンドを持つ受容体で、Aβを含む広い範囲のリガンドに結合する(Stern et al.,2002)。成体の多くの組織において比較的低いRAGEの発現が見られるが、リガンドの沈着がRAGEの発現を引き起こす。AβがADにおいてもしくはADの動物モデルにおいて蓄積すると、RAGEの発現は、特にin vivoでのBBBの部位である脳微小血管において上昇する(Yan et al.,1996; Deane et al.,2003; LaRue et al.,2004; Donahue et al.,2004)。RAGEは、可溶性のAβとナノモーラーの濃度域で結合し、Aβによる結合の後に起こる病態生理学的な細胞の反応を媒介する(Yan et al.,1996; Mackic et al.,1998; Yan et al.,2000)。それらは、BBBを通り抜ける血しょうAβの病態生理学的に関連する濃度の輸送、神経血管のストレス、および脳血流(CBF)の減少を含む(Deane et al.,2003; LaRue et al.,2004)。RAGE遺伝子の欠損は、循環するAβの脳への再移入を除去することによって、AβのCNSプールをそれの末梢プールの影響から保護し、一方、ADのマウスモデルにおいて、可溶性RAGEによる全身治療は、循環するAβを抑制し、脳でのAβの蓄積と沈着を減少させる(Deane et al.,2003)。このように、Aβ/RAGEのBBBにおける相互作用を妨げる化合物はAβの脳への再移行を妨げ、Aβに関連した病態を低減し、そしてCBFの異常調節と認識衰退を改善することができ、このことは重大で有益なADにおける治療効果を有する。
Aβ/RAGEの相互作用を阻害するための化合物、一つもしくはそれ以上のそれら化合物を含有している組成物、ならびに治療方法は、アルツハイマー病と、血液脳関門におけるAβ−RAGEの相互作用、RAGEの媒介するAβの脳への輸送ならびに/または脳血管系もしくは脳実質におけるRAGE活性化RAGE活性化を含む他の疾患とに適用可能なように、本明細書に示される。本発明の他の利点は、以下に説明されるか、その説明から当業者にとって明らかであろう。
本発明はAβとRAGEの間の特異的な受容体−リガンドの相互作用を阻害するために用いられる。これは、アルツハイマー病、または血液脳関門におけるAβ−RAGEの相互作用、RAGEの媒介するAβの脳への輸送ならびに/または脳血管系もしくは脳実質におけるRAGE活性化RAGE活性化を含む他の疾患を、治療するための薬剤(たとえば治療用および/もしくは予防用組成物)を製造するために用いることが出来る。脳におけるAβの量および濃度が減少させられ、アルツハイマー病に関連した神経病変が緩和され、脳血流が増加させられ、記憶および/もしくは学習が改善され、またはそれらが組合わされる。特に、第3級アミンR(CO)NRのような化合物、ならびに一つもしくはそれ以上の化合物を含有する組成物は本発明の実施形態とみなされる。Rは電子欠損のアリール部分(たとえば、モノ−もしくはジ−ハライドならびにモノ−もしくはヂ−ニトロのような一つもしくはそれ以上の電子吸引基によって置換されているアリール部分)であることができる。Rは疎水性の炭化水素部分(たとえば、直鎖もしくは分岐状の脂肪族の、シクロヘキシルのような脂環式の、直鎖のもしくは分岐状の非環式または環式のオレフィンの、直鎖のもしくは分岐状の非環式または環式のアセチレンの、アリール含有の、ならびに/またはアミン含有のC4−C18の炭化水素部分であり、任意選択で置換される)であることができる。Rは電子豊富なアリール部分(たとえば、フラニル、ピロリル、ベンジル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、ナフチル、ベンゾフリル、インジル、もしくはキノリル部分であり、任意選択で置換される)であることができ、C1−C4アルキルの(たとえば、直鎖もしくは分岐の)または複素環式芳香族化合物のリンカーを有しているかあるいは有していない。たとえば、一つもしくはそれ以上の化合物は、薬剤としてもしくは医薬組成物中に、製造される。
本発明の更なる様態は、以下の詳細な記述および請求項から当業者には明らかであり、これを一般化できるであろう。
RAGEは、イムノグロブリン・スーパーファミリーに属する複数のリガンドを持つ受容体で、神経毒のAβを含む広い範囲のリガンドに結合する。RAGEの生物学はそのリガンドの発現もしくは蓄積によって大部分決定される。成体において、多くの組織でのRAGEは比較的少ない発現であるが、リガンドの蓄積が受容体の発現を引き起こす。既にわれわれおよび他の人が報告してきたように、アルツハイマー病(AD)および/もしくはADのトランスジェニックマウスモデルにおいて、病原性のAβが蓄積する時、RAGEの発現が脳、特にin vivoでのBBBの部位である脳微小血管において上昇する。われわれは、BBBにおけるRAGEの過剰発現が循環するAβの脳への流入を増加させ、これは炎症性サイトカインの発現と、神経血管系ストレスと、脳血流(CBF)の減少とに関連していることを示した。RAGE遺伝子の欠損が脳へのBBBを通り抜けるAβの流入(すなわち輸送)を抑制し、脳血管系のストレスを低減し、そしてCBFの異常調節を改善する。ADのマウスモデルにおいて、可溶性RAGE(sRAGE)の全身投与は循環するAβを隔離し、それの脳への輸送および再移入を防ぎ、それの脳への蓄積および沈着を減少させる。このように、われわれは、BBBにおけるAβ/RAGEの相互作用を阻害する化合物は再移入を阻止し、アルツハイマー病において有益な治療効果を持っているはずであるとの仮説を立てた。
RAGEがトランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞における一次スクリーンによって、5000の低分子有機化合物の多様性のあるライブラリからの7つのヒットから、Aβ/RAGEの相互作用への3つの高親和性阻害剤が同定された。それら3つの化合物(FPS1、FPS2およびFPS3)はいくつかの構造的特徴を共有する(図1)。3つ全ては第3級アミドであり、大きな疎水性の炭水化物部分と一置換の芳香族部分とによって置換される。一置換芳香族への結合は直接(FPS2)であるか、またはアルキル(FPS1)もしくは複素環式芳香族(FPS3)のスペーサーを介している。化合物のうちの2つはまた、非常に電子欠損に置換されたベンゼン環(FPS1は3−ニトロ,4−クロロ;FPS2は3,5−ジニトロ)を特色とする。
図2Aは、RAGEがトランスフェクトされたCHO細胞における、4℃での125I−Aβ40のRAGEに対する飽和結合を示す; Kd(結合定数)はわれわれが報告した(Mackic et al.,1998)とおり、75±8nMであった。偽トランスフェクションされた細胞へは結合が無かった。すべての化合物は、親和性の低くなって行くFPS2>FPS3>FPS1(図2B)の順で、RAGEがトランスフェクトされたCHO細胞におけるAβ40のRAGEへの結合のKd(結合定数)に近いKi(阻害定数)で、Aβ−RAGEの結合を競合的に阻害する。それぞれのKi/Kd比はそれぞれ0.45、1.6および2.6であり(図2C)、ここでKiは化合物の阻害定数で、KdはAβ−RAGEの結合定数である。われわれはもっとも高い親和性の阻害剤としてFPS2に焦点を当てた。RAGEがトランスフェクトされたCHO細胞において、FPS2はAβ/RAGEによって引き起こされる酸化ストレス(図2D)および核因子κB(NF−κB)の移行(図2E)を阻害する。それはまたin vitroのセルフリーシステムにおけるAβ40/RAGE相互作用をも阻害する。
動脈脳潅流法(LaRue et al.,2004)は、4〜6月齢のAPPsw+/−マウスにおける、循環する125Iで標識されたAβ40のRAGEが介在するBBBを通り抜ける輸送を、FPS2が阻止するかどうかを究明するために用いられた。それらのマウスでの脳微小血管におけるRAGEの発現が同腹子のコントロールに比べて約5倍増加していることは、われわれおよび他の人が報告してきた(Deane et al.,2003;Deane et al.,2004)。図3は、血しょうの動脈流入の20μg/mlという高い濃度のRAGE特異的IgGがBBBを通り抜けるAβの輸送の80%以上を阻害し、一方、4.8μg/mlのFPS2が、BBBを通り抜けるAβの輸送を破壊し、結果として100%阻害になることを示す。(図3)。このデータは、FPS2および恐らくそれと関連する化合物がin vivoにおける循環するAβのBBBを通り抜ける流入と再移行とを阻止する可能性を持ち、これはADの動物モデルにおいて、Aβの脳蓄積とアミロイド病変とを低減し、CBFの異常調節と行動とを改善することを示唆する。
本発明の化合物は、本明細書に開示されている一つもしくはそれ以上の有用性を伴って、薬剤としてもしくは組成物を調合するために使用することが出来る。「医薬」組成物はさらに、生理学的に利用可能なビヒクルを含有し、無菌条件下で製造される。組成物はさらに、その作用点に化合物を送達するために有用な構成要素をさらに含有することができる。そのようなビヒクルおよび担体の選択と化合物への添加は、当業者における技術の程度内のことである。化合物および組成物はin vitroで培養細胞へ、in vivoで生体内へ、あるいはex vivoで将来同じ被治療者もしくは他の被治療者の生体へと戻されるであろう被治療者の外部の細胞へと投与出来る。被治療者は、治療が必要なヒト(たとえば、アルツハイマー病およびその進行に侵されたかまたはその進行の危険のある患者)もしくはアルツハイマー病あるいはその病変の動物モデルである。
「医薬」組成物は全身循環、血液脳関門、脳血管系もしくは脳実質への送達に適応した調合で投与されても良い。代替的に、組成物は培地中に投与されても良い。活性化合物に加えて、そのような組成物は生理学的に利用可能なビヒクル、担体、および他の投与を円滑にするためおよび/もしくは吸収を促進するための構成要素(たとえば、生理食塩水、ジメチルスルホキシド、脂質、ポリマー、親和性に基いた細胞特異的標的システム)を含有出来る。組成物は、ゲル、スポンジ、もしくは透過性のマトリックスなどに組み込まれていて(たとえば、ペレットもしくはディスクとして成型される)も良く、持続した局所での放出のために、内皮近傍に置かれても良い。それは単回投与で、あるいは異なった時間に投与される反復投与で、投与されても良い。
医薬組成物はどのような既知の経路によっても投与できる。一例として、組成物は、粘膜、肺、局所的もしくは他の局部的なまたは全身性の経路(たとえば、腸内のおよび非経口の)によって投与されうる。用語「非経口」は皮下、動脈内、皮内、筋肉内、くも膜下、静脈内、および他の投与もしくは注入技術を限定無しに含有する。特に、一つもしくはそれ以上の有効量の化合物がAβとRAGEの相互作用する場所に存在する。
投与の量とタイミング、調合、および投与経路の適切な選択は、アルツハイマー病の、もしくはその危険にある被治療者での望ましい反応の達成の目標(すなわち、有効性)に沿って行われ、不適切な毒性やそれに加えて他の害毒が避けられる(すなわち、安全性)。それゆえ、「効果的」は、望ましい効果を達成するためにする状況の所定の操作を含有するような選択を指している。
一日に一度の短い時間のボーラス投与は便利な投与スケジュールである。代替的に、効果的な毎日の投与は、投与の目的のために、たとえば、一日に二回から十二回の投与のように複数回の投与に分割できる。医薬組成物中の有効成分の投与量レベルはまた、被治療者内、特に脳の血管内皮のもしくは全身循環系の内部ならびに周辺において化合物の一時的なもしくは持続した濃度を達成し、そして、望ましい治療のもしくは予防の反応が得られるように変更させることが出来る。しかしながら、望ましい治療のもしくは予防の効果を達成するために望まれるものより低いレベルの投与から開始し、効果が達成されるまで投与量を徐々に上昇することは当業者の範囲内のことである。
投与される化合物の量は、たとえば、化合物の生物活性および生物利用効率(たとえば、体内での半減期、安定性、代謝)、化合物の化学的性質(たとえば、分子量、疎水性、および溶解度)、投与の経路およびスケジュール等のような、当業者に既知の因子に依存する。全身投与において、化合物もしくはその代謝体の血液脳関門を介する通り抜けは危機的でない。ある特定の被治療者に対して達成される特定の投与量レベルは、年齢、性別、健康状態、病歴、体重、一つもしくはそれ以上の他の薬剤、および病気の重篤度を含む様々な因子によることが出来ることは理解されるべきである。
アルツハイマー病の「治療」という用語は、とりわけ、被治療者における一つもしくはそれ以上の症状を軽減するかもしくは緩和し、一つもしくはそれ以上の症状が悪化するかもしくは進行するのを防ぎ、回復を促進するかもしくは、予後を改善し、ならびに/または、それらから免れている被治療者において病気を防ぎ、また同様に存在する病気の進行を遅らせるかまたは低減させることを指している。特定の被治療者に対して、症状の改善、その悪化、回帰、もしくは進行は、客観的尺度もしくは主観的尺度によって決定されても良い。治療の有効性は、発病率もしくは死亡率の改善によって測ることが可能である。予防的方法(たとえば、病気の進行もしくは再発を防ぐこと)はまた、治療と考えられる。
被治療者へ投与される量は、好ましくは、投与の結果得られる利点を超える毒性を誘発しない量である。さらに、目標は、数の低減、重篤度の減少、および/もしくは、別の点では、標準的に認識されている治療と比較して病気の症状からの苦痛を軽減することである。
現行規則に従った化合物の製造は、政府機関(たとえば、米国食品医薬品局および欧州医薬品庁)による医薬品安全性試験実施基準(GLP)および医薬品製造管理および品質管理基準(GMP)の下、管理される。これは、QA/QCの監督と同様、正確で完全な記録保持を要求する。機関および機関の委員会による患者プロトコルの監督はまた、インフォームドコンセントが得られていること、安全性、生物活性、適切な服用、生産品の有効性がフェーズにおいて研究されていること、結果が統計的に有意であること、ならびに倫理ガイドラインに従っていることを確認すると想定される。動物モデルの使用のプロトコールと有毒化学薬品の使用は、同様の監督および規則の順守が要求される。
BBBにおけるRAGEはAβに対する主要な流入受容体で、その輸送、脳内の蓄積および保持、サイトカイン反応、およびCBFの抑制を媒介する(Deane et al.,2003; LaRue et al.,2004)。本明細書でのわれわれの研究は、BBBにおけるRAGEは、Aβ−血管の相互作用の、脳アミロイド症の進行を含む病原性の帰結を阻害するための主要な治療の標的であることを示す。これらのデータは、APPsw+/−マウスをFPS2または関連した化合物FPS3およびFPS1で治療することは(1)βアミロイド症の進行を妨げ、(2)CBFの異常調節を改善し、(3)行動を改善するというわれわれの提言を強く支持する。APPsw+/−マウスにおいて、RAGEの介在するAβのBBBを通り抜ける輸送に対するin vivoでのFPS2の阻害効果が明らかにされた。APPsw+/−マウスにおいて、Aβの病変、CBFの異常調節、および行動に対するFPS2の治療効果が評価された。本発明の他の化合物は、アルツハイマー病への薬効(複数可)が同様に明らかにされるであろう。
アミロイド仮説によると、Aβの脳内での蓄積はADの病原に寄与する最重要な事象である(Hardy & Selkoe, 2002)。最近の証拠は、血管内腔のAβは脳内のAβ沈着に関連していることを示す。このことは、BBBを通り抜けての血管から脳へのおよび脳から血管へのAβの輸送経路が脳でのAβのレベルを調節することを示唆する(Deane et al.,2003; Deane et al.,2004; Tanzi et al.,2004; Zlokovic, 2005、 Holtzman & Zlokovic, 2006)。
BBBにおいて、RAGEは、脳血管系ストレス、脳でのAβの蓄積、およびAβの関与する病変の進行と関連しているAβのCNSへの輸送を媒介する(Deane et al.,2003; LaRue et al.,2004; Donahue et al.,2004)。ADおよびADの動物モデルのBBBにおける脳微小血管でのRAGEの発現増加は血しょうのAβの脳への輸送の増大、CBFの減少、および炎症性サイトカインの発現という結果になるであろう。RAGE遺伝子の欠損は、循環するAβの脳への流入とCBFや炎症へのAβが誘発する変化を解消する。ADのマウスモデルにおいて、可溶性のRAGE(sRAGE)は脳でのAβの蓄積をさまたげる。われわれはここで、BBBにおいてRAGE/Aβの相互作用を阻害する化合物は、Aβの輸送、脳内炎症、潅流低下および脳での蓄積への影響を防ぐことで、Aβを減少させる薬剤として作用するであろうとする仮説を立てた。
本発明の化合物の治療効果はADの動物モデルにおいて判定できる。APPsw+/−マウスはsRAGE(Deane et al., 2003を参照のこと)について記述されたように一つもしくはそれ以上の化合物によって治療できる。マウスは、Aβ負荷、Aβ40とAβ42のレベル、および可溶性/不溶性画分を測定するために犠牲にされた。結果は、化合物はAβの蓄積とアミロイド負荷を実質的に減少させるというわれわれの仮説を確かにした。脳活性化によるCBFの増加に対する治療効果を判定するために、APPsw+/−マウスにおけるひげ刺激に対するCBF反応を測定できる。空間記憶と空間学習のためのバーンズ迷路(Bach et al., 1995)、一般活動性、空間パターニング、運動、運動失調、ふるえ、発作などのためのフォースプレート・アクトメーター(Zarcone, 2000)、そして、記憶と学習における空間変更と注意のためオペラントチャンバー(Markowski et al., 2000)などの一連の行動テストも行うことが出来る。
アッセイ(すなわち、TUNEL、ヘキスト染色、LDH遊離、陰性WST−8)において、化合物の毒性は観察されなかったが、一つもしくは全ての化合物がin vivoで毒性であるという可能性はある。化合物がin ivo毒性であるか判定するために、血球計算、ヘモグロビンレベル、電解質、グルコース、血圧、心拍数、呼吸、血液ガス、およびpHが測定されるであろう。腎機能(尿素、クレアチン)、肝酵素、一般活動性、空間パターニング、運動、運動失調、ふるえ、注意、および記憶と学習における空間変更などもまた、調べられても良い。化合物がAβ/RAGE結合の特異的な阻害剤でない可能性がある。この問題に当たり、化合物が特異的にAβ−RAGEの結合をさまたげるか、または破壊することを確認するために、固定したLRP、アポリポプロテインE、およびJ,α2マクログロブリン、そして、Aβに対する推定される受容体、Aβに対する結合タンパク質を伴うセルフリーシステムを用いたin vitro分析を行うことが可能である。
APPsw+/−マウスは、8月齢から開始して2ヶ月の間、毎日、腹腔内注射によって、FPS2(1mg/kg)で、もしくはビヒクルで治療された。治療期間が終了するとき、脳の活性化のための脳血流(CBF)における機能的変化および記憶テストが判定された。FPS2およびビヒクル治療マウスにおける脳および血しょうのAβレベルが決定された。ビヒクルと比較して、FPS2による長期治療は脳の活性化時のCBF約50%増加させ、そして、新規物体配置および新規物体認識によって判定される記憶を有意に増加させた(図4)。FPS2が安静時CBFを変化させるかどうか立証するため、急性試験もまた実施された。それらの研究において、APPsw+/−(7〜9月齢)へのFPS2(1mg/kg)の静脈内ボーラス投与が、安静時CBFを約35%一時的に増加させ、25〜30分後に頂点に達した(図5)。
長期治療されたマウスにおいて、ビヒクルに比べて、FPS2治療されたマウスでは、海馬でのAβ40とAβ42のレベルはそれぞれ、約85%と約90%減少した(図6A)。同様に、脳皮質でのAβ40とAβ42のレベルはそれぞれ、約85%と約90%減少した(図6B)。海馬および大脳皮質におけるチオフラビンS陽性領域(アミロイド負荷)はビヒクルと比較してFPS2治療マウスにおいて、有意に約85%減少した(図7)。
はじめの三つの化合物はAβ/RAGE相互作用を阻害するのに十分に効果的でなく、群内の他の化合物がより効果的である可能性がある。それゆえ、FPS1およびFPS2の構造の共通性、構造・活性研究は125の構造的に関連した化合物のライブラリを合成し分析することによって実行された(図8を参照のこと)。たとえば、第3級アミド、R(CO)NRはR(たとえば、2−フルオロベンゼン、4−フルオロベンゼン、2,4−ジフルオロベンゼン、3−クロロ−4−フルオロベンゼン、4−クロロ−3−フルオロベンゼン、3,5−ジフルオロベンゼン)、R(たとえば、エチル、プロピル、ブチル、ジメチルプロパン、ヘキシル、ヘプチル、オクチル)、R(たとえば、o−メトキシベンゼン、p−メトキシベンゼン、2,4−ジメトキシベンゼン、3,4−ジメトキシベンゼン、3,4,5−トリメトキシベンゼン、4−トリフルオロメトキシベンゼン)もしくはそれらの組合せの産物であって良い。それらの研究は、BBBにおけるRAGE−Aβ相互作用と、Aβの血管から脳への正味の輸送、脳内炎症、および脳でのAβ蓄積を含む病態生理学的な帰結とを阻害することのできる、新しいAβ低下薬剤を発見するという結果になるに違いない。
化合物は、半自動の化学反応を用いて並行的に合成された。5個の市販の芳香族アルデヒドは、5個の疎水性アミンとの還元的アミノ化反応によって縮合され25個の第2級アミンが製造された。これら25の第2級アミンの5つの芳香族塩化アシルでの並行的なアシル化によって最終的な125個の3級アミドの化合物ライブラリを提供する。化合物の同一性はマススペクトロメトリーによって検証された(図9)。純度は逆相勾配HPLCによって調べられた。95%以下の純度で単離されたライブラリの構成分子は、アッセイの前に分取HPLC精製にかけられた。
動物
APPsw+/−(Tg2576)マウスはタコニックファームス(ジャーマンタウン, NY)からのものであった。マウスは標準的な条件(午前7時に開始される12時間明/暗サイクル、21±2℃、55±10%湿度)で、固い底のケージでウッドチップ床敷上で飼育された。マウスはウレタン(750mg/kg)およびα-クロラロース(50mg/kg)を腹腔内注射されることで、麻酔された。マウスにおける全ての実験はNIHのガイドラインに従って行われ、それらはロチェスター大学の動物資源委員会の許可を得られた。
APPsw+/−マウスのFPS2長期投与
APPsw+/−マウス(n=5〜6/群)はFPS2(1mg/kg/日)もしくは生理食塩水を8月齢で始めて2ヶ月間腹腔内投与された。2ヶ月間の治療のあと(i)脳の活性化(ひげ刺激)に対する脳血管反応が測定され、(ii)オペラント学習、新規物体配置(NOL)および新規物体認識(NOR)を含む行動テストが実行された。これらの機能テストの後、マウスは犠牲にされ、それらの脳はAβ40、Aβ42およびアミロイドのレベルが分析された。
脳の活性化に対するCBF反応
麻酔されたAPPsw+/−マウスにおける感覚毛の刺激に対するCBF反応はレーザードップラーフローメトリー(トランソニックシステムズ,BLF21D)を用いて測定された。レーザードップラープローブの先端は頭蓋窓の硬膜の上部0.5mmに定位固定に配置された。右の感覚毛は約5mmまで切断され、3−4Hzで1分間、綿棒によってやさしくなでることで、刺激された。直腸の温度は加温された毛布(恒温毛布、ハーバードアパラタス)によって、37℃に保たれた。感覚毛の刺激によるCBFの増加パーセントは基準値のCBFから取得され、3つの試験より平均化された。
記憶テスト
記憶テストは、習慣、物体および選択試験の3つのフェーズからなる。マウスは始めに空のテスト箱に習慣付けられる。物体試験(物体露出)は、5つの異なった物体を含有するテスト箱へとマウスを置くことからなる。マウスはテスト箱から出され、遅延(記憶期間)のあと、選択試験のためにテスト箱の中に戻される。選択試験は、物体のうちの2つの位置を交換すること(新規物体配置(NOL)試験)もしくは一つの物体を新しい物体に置き換えること(新規物体認識(NOR)試験)からなる。新規の物体および見覚えのある物体を探索する時間は、識別を提供するために手動で記録された。
ヒトのAβ40およびAβ42
APPsw+/−マウスは氷冷したヘパリン化生理食塩水で経心臓的に還流され、脳が取り出された。海馬と大脳皮質は氷冷のグアニジン緩衝液(5M塩酸グアニジン/50mM TrsCl,pH8.0)内でホモジナイズされ、ヒトAβ40およびAβ42の判定のために用いられた。手短に言うと、脳(海馬および大脳皮質)と血しょうのヒトAβ40およびAβ42のレベルは、それぞれ、ヒト特異的ELISAキット、KHB3481およびKHB3441を用いて製造者の取扱説明書に従って測定された(インビトロジェン、カールスバッド、CA)。ヒトAβ40およびAβ42ELISAアッセイのために、ヒトAβのアミノ端に対して特異的なモノクローナル抗体が捕捉抗体として用いられ、Aβ40もしくはAβ42のどちらかのカルボキシ端に特異的なウサギ抗体が、検出抗体として用いられた。
アミロイド負荷
アセトンで固定されたクリオスタットの脳スライス(10μm)は、1%チオフラビンS(シグマアルドリッチ)を含有するPBSによってインキュベートされ、続いて80%エタノール、90%エタノール、およびddHOによって洗浄された。チオフラビンS陽性のアミロイド負荷は、IMAGE−PRO(登録商標)−Plusソフトウェア(メディアサイバネティクス)によて測定された。
APPsw+/−マウスのFPS2による急性処理
感覚運動大脳皮質における安静時CBFはレーザードップラーフローメトリー(トランソニックシステムズ,BLF21D)を用いて決定された。レーザードップラープローブの先端は頭蓋窓の硬膜の上部0.5mmに定位固定に配置された。15分後、安定した状態が得られてから、FPS2(1mg/kg)もしくはビヒクルが静脈注射(大腿静脈経由)され、CBFはさらに75分間記録された。直腸の温度は加温された毛布(恒温毛布、ハーバードアパラタス)によって、37℃に保たれた。基準値からのCBFの変化パーセントが取得された。値は平均値±平均値の標準誤差である(n=3)。
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本明細書に引用した特許、特許出願、本、および他の出版物はそれら全体で参照として組み込まれる。
「約」という用語は、測定に関連した統計的不確実性もしくは数量の可変性を示し、当業者ならそれが本発明の実施や本発明の特許性に影響を与えないと理解できであろう。
請求項の意味に入るすべての変更および置換とそれらの法的に等価なものの範囲は、それらの範囲内に包含される。「含有する」と記述する請求項は他の要素を請求項の範囲内に含めることが許される。本発明はまた「含有する」という用語の代わりに、「本質的に〜からなる」(すなわち、本発明の実施に大きく影響しない限り、他の要素を本願請求項の範囲内へ含めることが許される。)もしくは「〜からなる」(すなわち、本発明に通常関連する不純物もしくは重要度の低い機能以外には、請求項内に列挙された要素のみが許される。)という移行フレーズを記述するような請求項によって記述される。これら3つの移行語のいずれも本発明を請求するために用いることが出来る。
本明細書に記載の要素は、請求項に明確に記述されない限り、特許請求の限定と解釈されるべきではないと理解されるべきである。従って、供与されるクレームは、クレームの中に読み込まれる明細書からの限定ではなく、法的保護の範囲を決めるための根拠である。対照的に、従来技術は、特許請求されている発明を予期させるか又は新規性を消失させる具体的な実施形態の範囲まで、本発明から明確に除外される。
さらに、クレームの限定の間には、その関係がそのクレーム中で明瞭に記載されていない限り、特別の関係は意図されていない(例えば、物のクレームにおける成分の並び、又は、方法のクレームにおけるステップの順序は、そのように明瞭に記載されていない限り、そのクレームを限定するものではない)。本明細書に開示されている個々の要素の全ての可能な組合せ及び順列は、本発明の態様であると見なされる。同様に、本発明の記載の一般化は、本発明の一部であると見なされる。
上述の事項から、本発明を、本発明の精神もしくは本質的な特徴を離れることなく、別の特定の形態で具体化することができるということは、当業者には明らかであろう。本発明に対して与えられる法的な保護の範囲は、本明細書によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示されるので、本明細書に記載されている実施形態は、単なる例示であって、非限定的なものであると見なされるべきである。
図1はFPS1(3−クロロ−N−[2−[シクロヘキシル[[1−[(4−フルオロフェニル)メチル]−1H−ピロール−2−イル]メチル]アミノ]−2−オキソエチル]−N−(3−エトキシプロピル)−2,2−ジメチル−(9Cl)−プロパンアミド); FPS2(3,5−ジニトロ−N−フェニル−N−[3−[(3,5,5−トリメチル−1−オキソヘキシル)アミノ]プロピル]−(9Cl)−ベンズアミド); およびFPS3(4−クロロ−N−[2−(1H−インド−3−イル)−エチル]−3−ニトロ−N−(2−ペンチル−3−フェニル−アリル)−ベンズアミド)の化学構造を示す。 図2はFPS1、FPS2、およびFPS3の化合物がAβ40/RAGEの相互作用を妨げていることを示す(A)。RAGEがトランスフェクトされたCHO細胞(四角)もしくは偽トランスフェクトされたCHO細胞(三角)への125I−Aβ40の4℃での特異的な結合。化合物FPS1、FPS2、およびFPS3は、RAGEをトランスフェクトされたCHO細胞上でのAβ−RAGE結合の高親和性の競合阻害剤であり、これはそれらの阻害定数(Ki)(B)の低いnM値およびそれぞれのKi/Kd比(C)(Kdは図2Aから得たAβのRAGEに対する結合定数である)によって示されるとおりである。1μMのAβ40によるチオバルビツール酸反応物質(TBARS)生成)(D)およびNF−κB活性化(E)は50nMもしくは500nMのFPS2の存在によって阻害された。(F)FPS2はin vitroのセルフリーシステムにおけるAβ40/可溶性RAGEの相互作用を妨げたが、これはELISAによって測定された。差の統計的有意性は図2B−Dおよび2Fに示される。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=3/群である。 図3は1.5nMの濃度(APPsw+/−マウスの血しょう濃度に相当する)における、125I−Aβ40のBBBを通り抜ける輸送を示し、5−6月齢のAPPsw+/−マウス(塗りつぶされたバー)および齢の釣り合ったコントロール(中空のバー)においてin vivoで動脈脳潅流法によってRAGE特異的IgG(α−RAGE、20μg/ml)もしくはFPS2(4.8μg/ml)の存在下または比存在下において測定された。差の統計的有意性が示される。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=3〜4/群である。 図4はFPS2による治療によってAPPsw+/−マウスにおいて機能転帰が好転した事を示す。(A)ビヒクル(中空のバー)もしくはFPS2(塗りつぶされたバー)によって治療されたマウスの脳活性化に対する反応での脳血流(CBF)の増加パーセント。(B−C)ビヒクル(中空のバー)もしくはFPS2(塗りつぶされたバー)によって治療されたAPPsw+/−マウスによる探索嗜好パーセントによって表された新規物体配置(B)および新規物体認識(C)。FPS2(1mg/kg/日)は8月齢のマウスから開始して2ヶ月間にわたり腹腔内に投与された。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=5〜6/群である。 図5はFPS2投与後のAPPsw+/−マウスにおける安静時脳血流の変化を示す。脳血流の変化はFPS2(塗りつぶされた三角)もしくはビヒクル(塗りつぶされた四角)を投与されたマウスで90分以上記録された基準値のパーセントによって表される。FPS2(1mg/kg)は7〜9月齢のマウスで静脈内ボーラス投与(矢印)された。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=3/群である。 図6はAPPsw+/−マウスにおいて、FPS2が脳からAβを除去する事を示す。A−B、ビヒクル(塗りつぶされた四角)もしくはFPS2(塗りつぶされた三角)によって治療されたAPPsw+/−マウスの海馬(A)大脳皮質(B)でのAβ40およびAβ42のレベル。FPS2(1mg/kg/日)は8月齢のマウスから開始して2ヶ月間にわたり腹腔内に投与された。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=5〜6/群である。 図7はFPS2がAPPsw+/−マウスの脳におけるアミロイド負荷を低減させきれいにする事を示す。ビヒクル(中空のバー)もしくはFPS2(塗りつぶされたバー)によって治療されたAPPsw+/−マウスのアミロイド負荷された海馬および大脳皮質。FPS2(1mg/kg/日)は8月齢のマウスから開始して2ヶ月間にわたり腹腔内に投与された。データは平均値±平均値の標準誤差で、n=5〜6/群である。 図8は、FPS1、FPS2、およびFPS3に基いた構造−活性の関連性を検定するために策定されたコンビナトリアルなライブラリの構築を図示する。 図9はN1A2B1(N−ベンジル−4−クロロ−N−シクロヘキシル−ベンズアミド); N1A2B2(N−ベンジル−2,4−ジクロロ−N−シクロヘキシル−ベンズアミド); N2A1B1(4−クロロ−N−(3−メチル−ブチル)−N−フェネチル−ベンズアミド); N2A2B2(N−ベンジル−2,4−ジクロロ−N−(3−メチル−ブチル)−ベンズアミド); N2A2B3(N−ベンジル−N−(3−メチル−ブチル)−3,5−ジニトロ−ベンズアミド); N2A2B4(N−ベンジル−N−(3−メチル−ブチル)−3−ニトロ−ベンズアミド); N2A2B5(N−ベンジル−4−クロロ−N−(3−メチル−ブチル)−3−ニトロ−ベンズアミド); N3A2B2(N−ベンジル−2,4−ジクロロ−N−(1−エチル−プロピル)−ベンズアミド); N3A2B3 (N−ベンジル−N−(1−エチル−プロピル)−3,5−ジニトロ−ベンズアミド);N3A2B5 (N−ベンジル−4−クロロ−N−(1−エチル−プロピル)−3−ニトロ−ベンズアミド);N4A2B2 (N−ベンジル−2,4−ジクロロ−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド);およびN4A2B5(N−ベンジル−4−クロロ−3−ニトロ−N−(3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド)の化学構造を示す。それぞれの化合物の質量は構造に続けて示される。

Claims (16)

  1. アルツハイマー病のアミロイドβペプチド(Aβ)と終末糖化産物受容体(RAGE)との間の特異的な受容体−リガンド相互作用、もしくはRAGEの活性化を阻害する方法であって、少なくともいくらかのAβ/RAGEの相互作用が阻害されるように一つもしくはそれ以上のR(CO)NRの化学式の第3級アミドの有効量を投与することを含有し、ここでRが電子欠損のアリール部分で、Rが疎水性の炭化水素部分で、そしてRが電子豊富なアリール部分で直接にもしくは任意選択のリンカーによって結合されている、方法。
  2. がアリール部分であり、一つもしくはそれ以上の電子吸引基によって置換されている、請求項1に記載の方法。
  3. が、直鎖もしくは分岐状の脂肪族の、脂環式の、直鎖のもしくは分岐状の非環式または環式のオレフィンの、直鎖のもしくは分岐状の非環式または環式のアセチレンの、アリール含有の、ならびに/またはアミン含有のC4からC18の炭化水素部分であり、任意選択で置換される、請求項1に記載の方法。
  4. が、フラニル、ピロリル、ベンジル、フェニル、アルキルフェニル、アルコキシフェニル、ナフチル、ベンゾフリル、インジル、もしくはキノリル部分であり、任意選択で置換される、請求項1に記載の方法。
  5. が、C1からC4のアルキルの、もしくは複素環式芳香族のリンカーによって結合されている、請求項4に記載の方法。
  6. 前記一つもしくはそれ以上の第3級アミドが図1と図9とに図示される化合物を含む群より選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記一つもしくはそれ以上の第3級アミドが、治療の必要に応じて被治療者にin vivoで医薬組成物として投与される、請求項1から6のいずれか一つに記載の方法。
  8. RAGEによって媒介されるAβの被治療者の脳への輸送の少なくともいくらかが、治療によって阻害される、請求項7に記載の方法。
  9. 被治療者の血液脳関門におけるAβによるRAGEの活性化の少なくともいくらかが、治療によって阻害される、請求項7に記載の方法。
  10. 少なくともAβの被治療者の脳におけるその量や濃度が治療によって減少する、請求項7に記載の方法。
  11. 少なくとも被治療者の脳におけるアルツハイマー病に関連した神経病変が治療によって軽減する、請求項10に記載の方法。
  12. 少なくとも被治療者における脳血流が治療によって増加する、請求項7に記載の方法。
  13. 少なくとも被治療者における記憶および/もしくは学習が治療によって改善する、請求項7に記載の方法。
  14. アルツハイマー病、または血液脳関門におけるAβ−RAGE相互作用、RAGEによって媒介されるAβの脳への輸送および脳血管系もしくは脳実質におけるRAGEの活性化からなる群の少なくとも一つを含む他の疾患を、治療するための薬剤を製造するための一つもしくはそれ以上の第3級アミドの使用。
  15. 図1と図9とに図示される化合物からなる群から選択される化合物。
  16. (i)一つもしくはそれ以上の請求項15に記載される化合物および(ii)少なくとも一つのビヒクルもしくは担体を含有する組成物。
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