JP2009523998A - 燃焼中の炉への吸着剤送出装置 - Google Patents

燃焼中の炉への吸着剤送出装置 Download PDF

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Abstract

。発電プラントは、炉、石炭源および吸着剤源を有し得る。炉は複数のインジェクタが配設された少なくとも1つの面を有し得る。石炭源は炉と連通し得る。インジェクタは吸着剤源と連通し、炉へ吸着剤を注入し得る。吸着剤は少なくとも1つのカルシウム化合物、シリカおよびアルミナを有するアルカリ粉末を含み得る。

Description

発明の詳細な説明
分野
本発明は発電プラント、より具体的には吸着剤注入システムを有する発電プラントに関する。
背景
かなりの石炭資源が世界中に存在し、次の2世紀の世界のエネルギ需要の大部分を満たすことができる。高硫黄石炭は豊富であるが、燃焼してすぐに過剰の硫黄が大気中に放出されるのを、防止する改善工程を必要とする。米国において、低硫黄石炭が、ワイオミング州およびモンタナ州のPowder River盆地では低BTU値の石炭の形で、ノースダコタ州およびサウスダコタ州のNorth Central地域では褐炭堆積物に、テキサス州では褐炭堆積物に存在する。しかし、低硫黄含有であっても、石炭は無視できないレベルの元素水銀および酸化された水銀ならびに/または他の重金属を含み得る。
たとえば、石炭を燃焼すると水銀は少なくとも部分的に揮発する。石炭燃焼中に存在する場合、水銀は灰とともには残留しない傾向にあり、むしろ燃焼排ガスの成分となる。改善が企てられないのであれば、水銀は石炭燃焼施設から周囲大気に脱出する傾向にあり、環境問題を導き得る。
幾分の水銀は今日施設によって、たとえば湿式スクラバ、SCR制御および活性炭システムといった中に捕獲される。湿式スクラバおよびSCR制御システムは石炭燃焼の燃焼排ガスから幾分の水銀を除去するものの、活性炭システムはより高い処理および資本コストと関連しがちである。さらに、活性炭システムの使用は、バッグハウスおよび電気集塵装置などの排気処理で収集された飛散灰の炭素汚染を導く。
概要
発電プラントは、炉、炉に連通する石炭源および吸着剤源を有する。炉は複数のインジェクタの分布する少なくとも1つの面を有する。インジェクタは吸着剤源と連通しており、炉へ吸着剤を注入する。吸着剤は少なくとも1つのカルシウム化合物を有し、さらにシリカおよびアルミナを含有するアルカリ粉末を含んでもよい。
さらなる適用領域は、ここで与えられる記載から明白となるであろう。明細書および具体的な例は、説明のためだけに意図されたものであり、本特許請求の範囲を限定しようとするものではないことを理解すべきである。
ここで記載される図面は説明のためだけのものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図していない。
詳細な説明
以下の記載は本来単なる例であり、本発明の教示、応用または使用を限定することを意図したものではない。
第1の例において、発電プラントは炉、石炭源および吸着剤源を有し得る。石炭源は炉と連通し得る。吸着剤源は、石炭源および炉の一方または双方と連通してもよく、少なくとも1つのカルシウム化合物、シリカおよびアルミナを有するアルカリ粉末を含み得る。
発電プラントはまた、吸着剤源と連通し、かつ吸着剤を石炭源に注入するように選択的に動作可能な少なくとも1つのインジェクタを有してもよい。インジェクタは炉の上流に配置してもよい。代わりに、インジェクタは炉内に配置してもよい。
また、炉は、ある距離だけ炉内に延在するランスを含んでもよい。ランスは吸着剤源と連通し得、吸着剤の炉内への通路を提供する。ランスの炉内への延在は2フィート以上であってもよい。ランスはさらに穿孔を有してもよい。吸着剤が注入される炉内の位置は、炉の運転中、2000°F以上の温度になってもよい。さらに、位置は2300°F以上の温度であってもよい。
第2の例において、発電プラントは吸着剤源、炉、石炭源および正確には6つのインジェクタを有してもよい。石炭源は炉と連通し得る。インジェクタは吸着剤源と連通し得、炉において石炭に吸着剤を選択的に付与してもよい。
第3の例において、発電プラントは炉、石炭源および複数のインジェクタを有してもよい。炉は少なくとも1つの面を有し得、石炭源は炉と連通し得る。インジェクタは、炉面の端から端にわたって設けてもよく、炉内での吸着剤の分配のために構成されてもよい。インジェクタは、ある距離だけ炉内に延在するランスを含んでもよい。ランスは2フィート以上の距離延在してもよい。ランスはさらに穿孔を有してもよい。インジェクタは、運転中の温度が2000°F以上である炉内部の位置にて炉内に吸着剤を送出するように構成してもよい。さらに、その位置は2300°F以上の温度であってもよい。
第4の例において、発電プラントは吸着剤源、炉、石炭源、複数のインジェクタおよび制御システムを有してもよい。石炭源は炉と連通し得、インジェクタは吸着剤源と連通し得る。制御システムは、石炭および炉の一方または双方へのインジェクタによる吸着剤の付与を制御し得る。制御システムは各インジェクタを独立して制御するように構成され得る。制御システムはさらに、少なくとも1つの入力パラメータに基づいて吸着剤を制御するように構成され得る。
第5の例において、発電プラントの運転方法は、石炭源を炉に供給し、炉内で石炭を燃焼することを含んでもよい。本方法はさらに、複数のインジェクタを介して、アルカリ粉末を含む吸着剤を燃焼中の炉へ供給することを含んでもよい。アルカリ粉末は、少なくとも1つのカルシウム化合物、シリカおよびアルミナを有してもよい。吸着剤の供給は、予め定めたパラメータセットに基づくインジェクタの独立した運転を含んでもよい。供給は、炉内の石炭へ吸着剤を付与すること、または、炉の上流の石炭へ吸着剤を供給した後に炉内へ石炭を供給することを含み得る。供給はさらに、運転中の温度が2000°F以上である炉内の位置へ吸着剤を注入することを含む。さらに、温度は2300°F以上であってもよい。
ここで記載される教示は、同時係属中の米国特許仮出願第60759994号明細書(2006年1月18日付)、米国特許第11377528号明細書(2006年3月16日付)、PCT出願PCT/US05/13831号(2005年3月21日付)、米国特許仮出願第60662911号明細書(2005年3月17日付)に優先権を主張しているPCT出願PCT/US06/10000(2006年3月16日付)、ならびに米国特許仮出願第60742154号明細書(2005年12月2日付)に記載される方法および組成物を用いる石炭処理とともに使用されてもよく、それらの開示は参照によって本明細書に組込まれている。
図1は、発電プラント10の略図である。示されるように、発電プラント10は石炭源配置12、炉14、薬品源16、注入システム18、制御システム20、タービン22および微粒子制御システム24を有する。石炭源配置12は、以下に説明するように、炉14と連通する。薬品源16は、以下に説明するように、注入システム18を介して炉14と直接連通する。
薬品源16は、粉末吸着剤および液状吸着剤、ならびにそれらの組合せを含む。たとえば、薬品源16は、少なくとも1つのカルシウム化合物ならびにシリカ源およびアルミナ源を含み得るアルカリ粉末組成物状の吸着剤を含む。
本発明の吸着剤組成物は、アルカリ粉末状の、カルシウム、シリカおよびアルミナを提供する成分を含み得る。種々の実施形態において、組成物はまた、酸化鉄、ならびに酸化ナトリウム(NaO)および酸化カリウム(KO)系の塩基性粉末を含む。非限定の例において、粉末吸着剤は、約2〜10重量%のAl、約40〜70重量%のCaO、約5〜15重量%のSiO、約2〜9重量%のFe、ならびに酸化ナトリウムおよび酸化カリウムなどの全量約0.1〜5重量%のアルカリを含む。カルシウム、シリカおよびアルミナならびにもし存在するのであれば他の元素を含む成分は、単一の組成物において一緒に組合されるか、異なる成分として燃料燃焼システムに別々に付加される。吸着剤の使用は、大気中に放出される硫黄および/または水銀量の削減を導き得る。吸着剤組成物の使用はまた、水銀、特に酸化された水銀の除去を導き得る。さらに、組成物は、カルシウム成分によって、燃焼から発生する硫黄量を削減する。
吸着剤組成物は適当に高いレベルのアルミナおよびシリカを含む。アルミナおよび/またはシリカの存在は、吸着剤の使用から見て種々の利点を導くと考えられる。たとえば、燃料を燃焼して生産された灰は、付加吸着剤なしに燃料を燃焼して生産された灰よりも、シリカおよび/またはアルミナが高い傾向にある。付加アルミナおよび/またはシリカは、灰のセメント質性の観測される増大に寄与すると考えられる。
さらに、アルミナおよび/またはシリカの存在は、吸着剤の存在下で水銀含有石炭または他の燃料を燃焼して生産される灰中に観察される、水銀および/または他の重金属の低い酸性浸出性の一因となると考えられる。
石炭または他の燃料の燃焼中の吸着剤組成物の使用は、炉壁およびボイラ管の内側を覆う耐火物の形成を導く。そのような耐火物ライニングは炉内で熱を反射し、ボイラ内でより高い水温を導くと考えられる。吸着剤の使用はまた、ボイラ管周りのスケール形成またはスラッジングの減少をもたらす。このように、吸着剤の使用はよりきれいな炉を導くと同時に、燃焼石炭とボイラ管内の水との間の熱交換を改善する。結果として、吸着剤の使用は、同じ量の燃料の燃焼に基づくと、ボイラ内でより高い水温を導く。代わりに、吸着剤の使用で、同じ出力またはボイラ水温を維持しながら、たとえば石炭の送り量を減少させることができることが観察された。6%の割合での吸着剤の使用は、全てが石炭である同じ重量の組成物と同じ程度の出力を生み出す石炭/吸着剤組成物をもたらし得る。飛散灰中に通常獲得され、リサイクルされる吸着剤の使用は、石炭燃焼プロセスの効率を実質的に増大させ、より少ない燃料の消費を導く。そのようなプロセスにおいて、吸着剤の使用によって容積が通常増大する飛散灰は、改善されたセメント質性および低い重金属浸出性を有するので、ポルトランドセメント製造などでの使用目的でリサイクルされる。
前述のように、吸着剤組成物の成分はアルカリ粉末として与えられてもよい。理論によって限定されることなく、吸着剤成分のアルカリ性質が、少なくとも部分的に前述の所望の特性を導くと考えられる。本発明の吸着剤組成物のカルシウム源は、炭酸カルシウム、石灰石、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウムおよび他のカルシウム塩などのカルシウム粉末を含む。石灰石、石灰、消石灰などの工業製品は、そのようなカルシウム塩の主成分を与えることが理解される。そのようなものとして、それらは本発明の吸着剤組成物に適した成分である。
カルシウムの他の源は種々の工業製品を含む。そのような製品は市販されており、他の工業プロセスの廃棄物すなわち副産物として販売されるものもある。その製品はさらに、本発明の組成物に、シリカ、アルミナのいずれかを、または双方を与える。カルシウムに加えてシリカおよび/またはアルミナを含有する工業製品の非限定の例は、ポルトランドセメント、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、(製鋼スラグ、ステンレス鋼スラグおよび高炉スラグなどの)スラグ、紙脱インキ汚泥灰、キュポラアレスタろ過ケーキおよびキュポラ炉粉塵を含む。これらの材料および他の材料が組合されて、カルシウムを含む、かつシリカおよびアルミナも含み得るアルカリ粉末またはアルカリ粉末の混合物を提供する。種々のポゾラン材料が用いられてもよい。
テンサイ石灰は、テンサイからの砂糖の製造に由来する固体の廃棄物である。テンサイ石灰はカルシウム含有量が高く、テンサイに行われる石灰手順において沈殿する種々の不純物をも含む。テンサイ石灰は商業品目であり、造園家、農家などに土壌改良剤として普通に販売される。
セメント窯粉塵(CKD)は通常、セメントの製造中にセメント窯または関連する処理装置内で生じる副産物を指す。ポルトランドセメントは、湿式または乾式プロセス窯で製造することができる。湿式プロセスと乾式プロセスとは異なるが、両プロセスとも原材料を複数段階で加熱する。セメント製造原材料は、カルシウム、シリカ、鉄およびアルミナ源を含み、通常石灰石、ならびにたとえばクレイ、砂および/または頁岩などの他の種々の材料を含む。第1の段階は、原材料からあらゆる水分を除去し、水和物水を除去し、材料温度をおおよそ1500°Fにまで上昇させる前加熱段階である。第2の段階は、約1500°F〜2000°Fで通常起こる焼成段階であり、石灰石(CaCO)は、焼成反応中に二酸化炭素(CO)を除去することによって、石灰(CaO)に変換される。原材料はその後、燃焼帯の約2500°F〜3000°Fの最大温度にまで加熱され、原材料は実質的に溶解流動し、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、アルミン酸三カルシウムおよび鉄アルミン酸四カルシウムなどの無機化合物を形成する。ポルトランドセメント製品の典型的な分析は、その製品が、おおよそ65〜70%のCaO、20%のSiO、5%のAl、4%のFeとともに、より少量の、マグネシウム、硫黄、カリウム、ナトリウムなどの酸化物などの他の化合物を含むことを示す。溶解された原材料は冷却されて、「クリンカ」として周知の小塊の中間産物に凝固し、これはその後窯から除去される。クリンカはその後粉末にされ、他の添加物(硬化遅延剤、石膏など)と混合されてポルトランドセメントを形成する。ポルトランドセメントはその後、砂利および水と混合されてコンクリートを形成することができる。
一般に、CKDは窯、前処理装置および/または材料処理システムの異なる領域で発生した、たとえばクリンカ粉塵、部分的ないし完全に焼成された材料の粉塵および原材料(水和および脱水)粉塵を含む、異なる粒子の組合せを含む。CKDの組成は使用される原材料および燃料、製造および処理条件、ならびにセメント製造プロセス内のCKDの収集地点に基づいて変化する。CKDは、窯流出(すなわち排出)流、クリンカクーラ流出、前か焼炉流出、エアー汚染制御装置などから収集される粉塵または粒子状物質を含んでもよい。
CKD組成は窯が異なると変化するだろうが、CKDは通常、クリンカおよび焼成材料の粉塵の存在によって、少なくとも幾分のセメント質および/またはポゾラン特性を有する。典型的なCKD組成物は、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウムを含むケイ酸塩などのケイ素含有化合物、アルミン酸三カルシウムを含むアルミン酸塩などのアルミニウム含有化合物、ならびに鉄アルミン酸四カルシウムを含むフェライトなどの鉄含有化合物を含む。CKDは通常酸化カルシウム(CaO)を含有する。典型的なCKD組成物は、約10〜60重量%の、任意で約25〜約50重量%の、および任意で約30〜約45重量%の酸化カルシウムを含有する。CKDは、約1〜約10%の、任意で約1〜約5%の、およびいくつかの実施形態において約3〜約5%の濃度の遊離石灰(水との水和反応に利用可能である)を含有してもよい。さらに、CKDはとりわけ、アルカリ金属、アルカリ土類金属および硫黄を含む化合物を含んでもよい。
カルシウムを含み、シリカおよびアルミナをさらに含むアルカリ粉末の他の典型的な源は、(前述のポルトランドセメントおよびCKDに加えて)種々のセメント関連副産物を含む。混合セメント産物はそのような源の1つの適当な例である。これらの混合セメント製品は通常、スラグおよび/またはポゾラン(たとえば飛散灰、シリカヒューム、燃焼頁岩)と組合された、ポルトランドセメントおよび/またはそのクリンカの混合物を含む。ポゾランは通常、それ自身はセメント質ではないが、遊離石灰(遊離CaO)および水と反応したときに水硬性セメント特性を示すケイ質材料である。他の源は、ポルトランドセメントおよび/またはそのクリンカと石灰または石灰石との混合物を含む、メーソンリセメントおよび/または水硬性石灰である。他の適当な源は、石灰石およびボーキサイト(天然に生ずる、1つ以上の水酸化アルミニウム鉱物、ならびにシリカ、酸化鉄、チタニア、ケイ酸アルミニウムおよび他の少量微量の不純物の種々の混合物を含む不均一物質)の混合物を燃焼することで製造された水硬性セメントである、アルミナセメントである。さらに別の例は、かなりの濃度のポゾランを含有する混合セメントである、ポゾランセメントである。通常、ポゾランセメントは酸化カルシウムを含有するが、ポルトランドセメントとは実質的に異なる。広く使用されるポゾランの共通した例は、(ある火山灰または凝灰岩、ある珪藻土、燃焼土および頁岩などの)天然のポゾランおよび(シリカヒュームおよび飛散灰などの)合成ポゾランを含む。
石灰窯粉塵(LKD)は石灰の製造からの副産物である。LKDは石灰窯または関連の処理装置から収集される粉塵または粒子状物質である。製造された石灰は高カルシウム石灰またはドロマイト石灰として分類することができ、LKDはそれを形成するプロセスに基づいて変化する。石灰はしばしば、炭酸カルシウム(CaCO)などのカルサイト(calcitic)原材料を加熱することによって行われ、遊離石灰CaOおよび二酸化炭素(CO)を形成する焼成反応によって生産される。高カルシウム石灰は、高濃度の酸化カルシウムと、通常アルミニウム含有化合物および鉄含有化合物を含む、幾分の不純物とを有する。高カルシウム石灰は通常、高純度の炭酸カルシウムから形成される(約95%以上の純度)。高カルシウム石灰処理由来のLKD製品中の典型的な酸化カルシウム含有量は、約75重量%以上、任意で約85重量%以上であり、ある場合では約90重量%以上のこともある。いくつかの石灰製造において、ドロマイト(CaCO・MgCO)は加熱によって分解されて主に酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)を生じ、ドロマイト石灰として知られるものを形成する。ドロマイト石灰処理によって生じたLKDにおいて、酸化カルシウムは約45重量%以上、任意で約50重量%以上、およびいくつかの実施形態では約55重量%以上で存在してもよい。LKDは行われた石灰処理のタイプに基づいて変化するが、一般に比較的高濃度の遊離石灰を有する。LKD中の典型的な遊離石灰量は約10〜約50%であり、任意で約20〜約40%であり、生じた石灰製品中に存在する酸化カルシウムの相対濃度に依存する。
スラグは一般に金属の製造および処理によって生じる副産化合物である。用語「スラグ」は、通常鉄金属および/または鋼鉄の製造および処理の非金属副産物の大部分を含む、多種多様の副産化合物を包含する。通常、スラグは種々の金属酸化物の混合物であると考えられるが、金属硫化物および元素形態の金属原子をしばしば含有する。
本発明のある実施形態で有用なスラグ副産物の種々の例は、一例として、空冷式高炉スラグ(ACBFS)、膨張すなわち発泡高炉スラグ、ペレット化高炉スラグ、水砕高炉スラグ(GBFS)などを含む高炉(またはキュポラ炉としても知られる)で生じるスラグなどの鉄スラグを含む。鋼鉄スラグは、塩基性酸素製鋼炉(BOS/BOF)または電気アーク炉(EAF)から生産され得る。多くのスラグはセメント質および/またはポゾラン特性を有すると認識されているが、スラグがどの程度これらの特性を有するかは、当業者によって認識されるように、それらの各組成、およびそれらが由来するプロセスに依存する。典型的なスラグは、カルシウム含有化合物、ケイ素含有化合物、アルミニウム含有化合物、マグネシウム含有化合物、鉄含有化合物、マンガン含有化合物および/または硫黄含有化合物を含む。スラグは酸化カルシウムを約25〜約60重量%、任意で約30〜約50重量%、および任意で約30〜約45重量%含んでもよい。概ねセメント質特性を有する適当なスラグの1つの例は、微粉末高炉スラグ(GGBFS)である。
前述のように、他の適当な例は、キュポラアレスタろ過ケーキなどの高炉に取付けられたエアー汚染制御装置から集められた高(キュポラ)炉粉塵を含む。別の適した工業副産物源は、紙脱インキ汚泥灰である。当業者によって認識されるように、カルシウム源として本発明の吸着剤組成物を形成するアルカリ粉末に適している、多くの異なる製造/工業プロセス副産物が存在する。これらの周知の副産物の多くは、アルミナおよび/またはシリカをも含む。典型的なあらゆる製造産物および/または工業副産物の組合せもまた、本発明のアルカリ粉末としての使用に意図される。
シリカおよび/またはアルミナの所望の処理レベルは、ポルトランドセメント、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵および/またはテンサイ石灰などの材料を添加してもたらされるレベルを超える。したがって、そのような材料を、所望のシリカおよびアルミナレベルを与える必要のある、(たとえばモンモリロナイト、カオリンなどの)土に限定されないようなアルミノケイ酸材に補足することが可能である。補足のアルミノケイ酸材は、石炭燃焼システムに付加される種々の吸着剤成分の少なくとも約2重量%で組成され得る。代わりに、補足のアルミノケイ酸材は、石炭燃焼システムに付加される種々の吸着剤成分の少なくとも約5重量%で組成され得る。一般に、充分なレベルのカルシウムが維持される限り、技術的な観点からの上限はない。しかし、コストの見地からは、より高価なアルミノケイ酸材の割合を限定することが所望されるだろう。ゆえに、吸着剤成分は、典型的な土などのアルミノケイ酸材を約2〜50重量%、より具体的には2〜20重量%、さらにより具体的には約2〜10重量%含有してもよい。
アルカリ粉末吸着剤組成物は、ポルトランドセメント、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、種々のスラグおよびテンサイ石灰などの1つ以上のカルシウム含有粉末とともに、非限定のモンモリロナイトまたはカオリンなどのアルミノケイ酸土を含んでもよい。吸着剤組成物は、硫酸カルシウムが炉の微粒子制御システムによって処理され、かつ水銀および重金属が酸性条件下で灰から浸出されないように、燃焼によって生産された硫酸カルシウムとの、ならびに水銀および他の重金属との耐火物様混合物を形成するほど充分なSiOおよびAlを含み得る。カルシウム含有粉末吸着剤は最低で2重量%のシリカおよび2重量%のアルミナを、より具体的には最低で5重量%のシリカおよび5重量%のアルミナを含有してもよい。アルミナレベルはポルトランドセメントに見られるよりも高く、つまりAlに基づいて約5重量%よりも高く、より具体的には約6重量%よりも高い。
適したアルミノケイ酸材は、多種多様の無機鉱物および無機物を含む。たとえば、多くの鉱物、天然材料および合成材料は、オキシ環境と関連するケイ素およびアルミニウムとともに、非限定の、Na,K,Be,Mg,Ca,Zr,V,Zn,Fe,Mnなどの任意の他のカチオンおよび/または水酸化物、硫酸イオン、塩素イオン、炭酸イオンなどの他のアニオンとともに、任意で水和水を含む。そのような天然および合成材料は、ここではアルミノケイ酸材として示され、非限定的に上述の土によって例示される。
アルミノケイ酸材において、ケイ素は四面体として存在しがちであり、アルミニウムは四面体、八面体または双方の組合せとして存在する。アルミノケイ酸塩の鎖または網目は、そのような材料において、ケイ素およびアルミニウムの四面体または八面体間で、1,2または3の酸素原子を共有することによってできている。そのような鉱物は、シリカ、アルミナ、アルミノケイ酸塩、ジオポリマ(geopolymer)、ケイ酸塩およびアルミン酸塩などの種々の名前で通っている。いかなる態様で存在していても、アルミニウムおよび/またはケイ素含有化合物は、酸素の存在下で高温の燃焼にさらされると、シリカおよびアルミナを生産しがちである。
アルミノケイ酸材はSiO・Alの多形体を含んでもよい。たとえば、シリミネートは、シリカ八面体、および四面体と八面体との間で均等に分配されたアルミナを含有する。カイヤナイトはシリカ四面体およびアルミナ八面体に基づく。アンダルサイトはSiO・Alの別の多形体である。
鎖状ケイ酸塩はケイ素(シリカとして)および/またはアルミニウム(アルミナとして)を本発明の組成物に提供することができる。鎖状ケイ酸塩は、酸素原子を共有することによって結合するSiO四面体の無限鎖から成る非限定の輝石および準輝石ケイ酸塩(pyroxenoid silicate)を含む。
他の適したアルミノケイ酸材は、非限定の雲母、土、(アスベストなどの)クリソタイル、タルク、せっけん石、パイロフィライトおよびカオリナイトなどのシート材料を含む。そのような材料は、シリカおよびアルミナの八面体および四面体が2つの酸素原子を共有する層構造を有することによって特徴付けられる。層状アルミノケイ酸塩は、緑泥石、海緑石、イライト、ポリゴルスカイト(polygorskite)、パイロフィライト、ソーコナイト、バーミキュライト、カオリナイト、カルシウムモンモリロナイト、ナトリウムモンモリロナイトおよびベントナイトなどの土を含む。他の例は雲母およびタルクを含む。
適したアルミノケイ酸材はまた、非限定の方沸石、方ソーダ石、菱沸石、ソーダ沸石、フィリップサイトおよびモルデナイト群などの合成および天然ゼオライトを含む。他のゼオライト鉱物は、輝沸石、ブリュスタ沸石、剥沸石、束沸石、湯河原沸石、濁沸石、フェリエ沸石、ポーリング沸石および斜プチロル沸石を含む。ゼオライトは、アルミノケイ酸塩四面体骨格、イオン交換可能な(Na、K、Ca、BaおよびSrなどの)「大カチオン」および弱く擁される水分子によって特徴付けられる鉱物または合成材料である。
骨格すなわち3次元のケイ酸塩、アルミン酸塩およびアルミノケイ酸塩も用いることができる。骨格アルミノケイ酸塩は、SiO四面体、AlO四面体、および/またはAlO八面体が3次元で結合される構造によって特徴付けられる。シリカおよびアルミナの双方を含む骨格ケイ酸塩の非限定の例は、曹長石、灰長石、中性長石、亜灰長石、曹灰長石、微斜長石、サニディンおよび正長石などの長石を含む。
1つの態様において、吸着剤粉末の組成は、酸化カルシウムに基づいて20重量%よりも多いような、大部分のカルシウムを含有し、さらにポルトランドセメントなどの市販製品に見られるよりも高いレベルのシリカおよび/またはアルミナを含有するという点で特徴付けられる。吸着剤組成物は5重量%を超えるアルミナ、6重量%を超えるアルミナ、7重量%を超えるアルミナ、または約8重量%を超えるアルミナを含有してもよい。
石炭または他の燃料は、燃焼して大気中に放出される硫黄および/または水銀量を制御するのに効果的な割合で、吸着剤成分と処理される。吸着剤成分の総処理レベルは、処理される石炭の重量または燃焼によって消費される石炭の割合に基づいて、約0.1重量%〜約20重量%に広がる。吸着剤成分が単一の組成物に組込まれるときは、成分処理レベルは吸着剤処理レベルに相当する。このようにして、単一の吸着剤組成物が提供されて、石炭燃焼システムへの付加について測定することができる。一般に、最低量の吸着剤を使用して、過剰の灰でシステムに負担をかけ過ぎないと同時に、なお硫黄および/または水銀放出に所望の効果を充分に与える。したがって、吸着剤の処理レベルは約1重量%〜約10重量%に、より具体的には、約1または2重量%〜約10重量%に広がる。多くの石炭について、粉末吸着剤の6重量%の付加割合が許容可能であるとわかった。
炉14によって生じた蒸気はタービン22に動力を供給する。炉14からの排気は微粒子制御システム18に連通する。
非限定の例において、炉14はタンジェンシャル燃焼炉26であり、図2〜図4に示される。図示されているように、タンジェンシャル燃焼炉26は、上部27、中間部29および下部31を有する炉本体28、粉体燃料源30、二次エアー(overfire air)吸入口32、炉ネック34、過熱管群36、第1および第2管群38,40、底部灰収集ピット42ならびに吸着剤インジェクタ44を有する。炉本体28は壁46,48,50,52を有する。粉体燃料源30は、説明のために、壁48,52内に示されている。粉炭は、エアー源(不図示)によって粉体燃料源30を通って給炭される。粉体燃料源30は概ね互いの向かい側に配置され、二次エアーの真上の位置から底部灰収集ピット42上方の位置まで及ぶ。二次エアー吸入口32は粉体燃料源30上方に配置され、燃料源によって炉のより下部に与えられる燃焼に、追加の燃焼を通常提供する。二次エアー吸入口32は概ね燃焼火球の最上部に配置されるのがよい。火球は通常炉26の炉ネック34にまで及び得る。二次エアーの使用は燃焼を改善し、より低い酸化窒素(NO)放出を導く傾向がある。
説明用の配置に示されるように、炉ネック34は、粉体燃料源30、二次エアー吸入口32および吸着剤インジェクタ44の上方に配置され、概ね炉の放出物の排気のために備える。過熱管群36ならびに第1および第2の管群38,40は、タンジェンシャル燃焼炉26から生じた熱で水を蒸気に変換するのに用いられて、タービン22が回転するにつれ電気が生じ得る。底部灰収集ピット42は、粉体燃料源30、二次エアー吸入口32および吸着剤インジェクタ44の下方に配置され、炉ネック34を通ってタンジェンシャル燃焼炉26から出ていくことのない燃焼副産物を通常有する。
示されるように、注入システム18は、二次エアー吸入口32上方の炉本体28の壁46,48,50および/または52に延在する吸着剤インジェクタ44を含む。吸着剤インジェクタ44は、1つまたは複数の炉壁46,48,50,52にわたって配設されており、炉26内の所望の吸着剤分布を達成するあらゆる配置を提供するように配置することができる。炉ごとに、適切な数のインジェクタが使用され得る。たとえば、各炉壁46,48,50,52は4〜8のインジェクタを有してもよい。図2〜図4に示される例においては、炉26は各炉壁46,48,50,52に5つのインジェクタを有する。
吸着剤インジェクタ44は概ね筒状ランスの形態であるのがよく、適切な距離だけ炉本体28内に延在する。炉本体28内での延在は、炉本体28を超える、所望のどれだけの量であってもよい。非限定の例において、吸着剤インジェクタ44は炉本体28内におおよそ2フィート以上の距離延在する。吸着剤インジェクタ44はあらゆる適切な様式で炉壁に沿って間隔を空けられるのがよい。たとえば、吸着剤インジェクタ44は互いから等距離に間隔を空けられ、4,6または12フィートを含むあらゆる必要な距離で互いから間隔を空けられ得る。吸着剤インジェクタ44は、温度が2000°Fを超え、より具体的には2300°Fを超える位置で炉14に入り得る。注入の位置は炉間で異なり得る。計算流体力学(CFD)、有限要素解析(FEA)、有限差分モデルおよび熱伝導モデルを含むコンピュータモデリング方法などの手段が、炉のエアーフローおよび熱特性を予測するのに用いられ得る。これらは単に、インジェクタの位置を決定するために用いられ得る多くの手段のうちのいくつかである。
炉内で燃焼中に生じる火球または火炎面(flamefront)は変化し得る。たとえば、火球または火炎面は、垂直範囲および/または炉壁からの位置の点で変化してもよい。したがって、炉26内の所望の位置にて注入を達成するための、インジェクタの位置決めおよび炉本体28内の範囲が変化してもよい。たとえば、インジェクタの位置は、炉26の特定の内部温度に相当する位置にて注入するように変化してもよい。火球の最上部またはその付近の位置は通常2300〜2600°Fの温度を有するだろう。炉26のネック34下方の温度はおよそ3000°Fくらいである。火球の中央位置の温度はおよそ3600°Fくらいである。
不図示の別の配置において、吸着剤インジェクタは、燃焼排ガスの煙突に近接の上部にて炉内に入り得る。代わりに、吸着剤インジェクタは炉の下部に配置される。吸着剤インジェクタはまた、2箇所以上に配置され得る。吸着剤インジェクタは、二次エアー吸入口および粉体燃料源上方に配置されるように、1つの例においては記載されているが、他の例においては、吸着剤インジェクタは、二次エアー吸入口および粉体燃料源のあらゆる組合せの上方、下方、または間に配置され得る。
図5の例について示されるように、吸着剤インジェクタ44はまた、炉本体28内に延在する部分に穿孔54を含んでもよい。吸着剤インジェクタ44はまた小径部分56を含み、収束/発散ノズルすなわちベンチュリを創出する。ベンチュリは、炉26内への吸着剤のより深い侵入をもたらし得る。示されるように、任意のエアー供給ライン58が吸着剤インジェクタ44に連結し、吸着剤インジェクタ44に対して30度未満の角度に配設される。エアー供給ライン58は任意で吸着剤インジェクタ44へのエアーフローを制御するための吸入弁60を有する。エアー供給ライン58の直径は大きく変化してもよい。たとえば、エアー供給ライン58の直径は、吸着剤インジェクタ44の直径のおよそ半分であるのがよい。たとえば、吸着剤インジェクタ44の直径がおよそ2インチであり、エアー供給ライン58の直径がおよそ1インチであることが可能である。
吸着剤インジェクタ44はまた、図4に図示される吸入弁62をそれぞれ有する。吸着剤インジェクタ44の各壁は独自の主供給ライン64と連通し得る。主供給ライン64はまた吸入弁66を有し、吸着剤貯蔵サイロ68(図6に図示)と連通し得る。吸入弁62,66は制御システム20によって制御され得る。
制御システム20は、炉操作パラメータの機能として、吸着剤注入の量および頻度を自動制御し得る。たとえば、吸着剤の注入は、吸着剤源と連通するブロワからの給炭率および/またはスター型フィーダの回転速度を増減させることによって調整され得る。制御システム20への入力パラメータは、炉の煙突の硫黄含有量、炉の煙突の水銀含有量、炉の煙突のNO含有量および炉26への燃料供給率を含んでもよい。吸着剤インジェクタ44は互いに独立して、またはグループとして操作され得る。
図6の非限定の例において説明されるように、一連の吸着剤貯蔵サイロ68が炉26への吸着剤の供給のために使用され得る。示されるように、吸着剤貯蔵サイロ68は、各吸着剤貯蔵サイロ68への引込部74を有するライン72を通して、空気圧式ブロワ70によって補充される。個別の補充のために各吸着剤貯蔵サイロ68を分割するために、四方ダイバータ76が使用され得る。サイロの数は特に重要ではない。種々の例において、図6に示されるよりも多い、または少ないサイロが、炉26への吸着剤の供給のために使用され得る。
タンジェンシャル燃焼炉26は、吸着剤を炉本体28に個々に注入するように記載されてきたが、吸着剤は石炭フィーダの最上部またはその付近の石炭に注入されてもよく、その場合、石炭は単一の混合物として一緒に炉本体28内に注入され得る。使用されるインジェクタは図5に示されるインジェクタ44に概ね類似していてもよい。インジェクタは、非限定の例として、石炭フィーダの最上部に対して60度の角度で通常下方に向けられ、2〜6インチの供給直径を有してもよい。
図7を参照して、ストーカ炉126が説明される。示されるように、ストーカ炉126は炉本体128、燃焼エアー源130、石炭注入口132、薪注入口134、燃焼排ガス煙突136、水管群138、火格子140、灰容器142および掃除ライン144を有する。
石炭注入口132および薪注入口134は通常、石炭源113からの石炭および薪源112からの薪の火格子140への通路を提供する。火格子140は燃焼中の炉126の全幅にわたって石炭、薪および他の燃料を移送する移動火格子であるのがよい。燃焼エアー源130は、火格子140下方の炉126の下部に配置されるのがよい。水管群138は燃焼排ガス煙突136付近の炉126の上部に配置され、図1に示されるタービン22などのタービンと連通する。燃焼排ガス煙突136は炉126の上部に配置されるのがよく、微粒子制御システム24などの制御システムと連通し得る。炉スラグ通路146はまた、図1に示される微粒子制御システム24などの制御システムと連通し得る。
掃除ライン144は炉本体128と灰容器142との連通を提供する。灰容器142は、装置(不図示)を通した飛散灰によって空気圧で満たされ、飛散灰を炉本体128に供給し得る。掃除ライン144はストーカ炉126に適したあらゆる大きさであってよい。示される非限定の例において、掃除ライン144は直径がおおよそ2インチである。どのような数の掃除ライン144が使用されてもよい。図7に示される特定の例においては、6の掃除ライン144が存在する。各掃除ライン144は、図1に示される薬品源16および注入システム18などの注入システムを介して薬品源に連結され得る。
注入システム18は吸着剤インジェクタ148を有し得る。各掃除ライン144は、それぞれに連結される吸着剤インジェクタ148を有し得る。そのようなものとして、6のインジェクタが図7に示されている。各吸着剤インジェクタ148は、供給ライン150を通って、前述のように薬品源16などの薬品源と連通され得る。供給ライン150は種々の大きさであってよく、かつ種々の材料から形成されてよい。例として、供給ライン150は2インチの直径を有する可撓ラインである。供給ライン150は、吸着剤貯蔵サイロ154から二方ダイバータ156を介して延在する主供給ライン152に連結され得、それぞれは2インチなどの適した直径を有する。エアーライン158が、吸着剤インジェクタ148とダイバータ156との間のポート160にて供給ライン150と連結される。エアーコンプレッサ162はエアーライン158に連結される。
掃除ライン144に連結されて示されるが、吸着剤インジェクタ148は掃除ライン144から独立し得、タンジェンシャル燃焼炉26に関して記載されたのと概ね類似する配置で、炉本体128周りに延在する。そのようなものとして、ランスがまた、図5に示されるのと概ね類似するインジェクタ148の部分として組込まれ得る。非限定の例において、吸着剤インジェクタは、移動火格子140上方おおよそ20フィートに配置され得る。
前述のように、図1に示される制御システム20などの制御システムが、炉操作パラメータに基づいて、吸着剤注入頻度および持続時間を制御するために設けられるのがよい。また、前述のように、吸着剤インジェクタ148は、互いに独立して、またはグループとして操作され得る。
吸着剤貯蔵サイロ154は、図6の吸着剤貯蔵サイロ68に関して説明されたのと類似した様式で補充され得る。図6および図7のサイロ68,154の補充配置の主な差異は、図6では複数のサイロ68が用いられており、図7では単一のサイロ154が用いられているという点である。
タンジェンシャル燃焼炉またはストーカ炉のいずれの様式においても、炉14は吹き上げ炉(updraft furnace)または吹き下し炉(downdraft furnace)のいずれでもあり得る。前述のように、インジェクタ配置は、用いられる炉のタイプに応じて変化してもよい。
本発明の教示に従う発電プラントの略図である。 第1の炉の略側面図である。 図2の炉の略斜視図である。 図2の炉の略平面図である。 注入ランスの断面図である。 吸着剤貯蔵補充システムの略図である。 第2の炉の略図である。

Claims (22)

  1. 炉と、
    前記炉と連通した石炭源と、
    前記石炭源および前記炉の少なくとも1つと連通した吸着剤源とを有し、吸着剤が、少なくとも1つのカルシウム化合物、シリカおよびアルミナを有するアルカリ粉末を含むことを特徴とする発電プラント。
  2. 前記吸着剤源と連通し、かつ前記石炭源に前記吸着剤を付与するように構成されるインジェクタをさらに有することを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
  3. 前記少なくとも1つのインジェクタが前記炉の上流に配置されることを特徴とする請求項2記載の発電プラント。
  4. 前記少なくとも1つのインジェクタが前記炉内に配置されることを特徴とする請求項2記載の発電プラント。
  5. 前記吸着剤源が、ある距離だけ前記炉内に延在するランスを介して前記炉と連通することを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
  6. 前記距離が少なくとも2フィートであることを特徴とする請求項5記載の発電プラント。
  7. 前記ランスが穿孔を有することを特徴とする請求項5記載の発電プラント。
  8. 前記炉の内部温度が運転中少なくとも2000°Fである位置で、前記吸着剤が前記炉に注入されることを特徴とする請求項1記載の発電プラント。
  9. 前記炉の内部温度が少なくとも2300°Fである位置で、前記吸着剤が前記炉に注入されることを特徴とする請求項8記載の発電プラント。
  10. 少なくとも1つの面を有する炉と、
    前記炉と連通した石炭源と、
    前記炉の前記少なくとも1つの面にわたって設けられ、前記炉内で吸着剤が分配されるように構成されてなる複数のインジェクタと、
    を有することを特徴とする発電プラント。
  11. 前記インジェクタが、ある距離だけ前記炉内に延在するランスを有することを特徴とする請求項10記載の発電プラント。
  12. 前記ランスが前記炉内に少なくとも2フィート延在することを特徴とする請求項11記載の発電プラント。
  13. 前記ランスが穿孔を有することを特徴とする請求項11記載の発電プラント。
  14. 前記炉の内部温度が運転中少なくとも2000°Fである位置で、前記インジェクタが前記吸着剤を前記炉内に送出するように構成されることを特徴とする請求項10記載の発電プラント。
  15. 前記炉の内部温度が運転中少なくとも2300°Fである位置で、前記インジェクタが前記吸着剤を前記炉内に送出するように構成されることを特徴とする請求項14記載の発電プラント。
  16. 吸着剤源と、
    炉と、
    前記炉と連通した石炭源と、
    前記吸着剤源と連通した複数のインジェクタと、
    前記石炭および前記炉の少なくとも1つに、インジェクタによって前記吸着剤を付与することを制御する制御システムとを有し、前記制御システムが前記複数のインジェクタのそれぞれを独立して制御するように構成されることを特徴とする発電プラント。
  17. 前記制御システムが、少なくとも1つの入力パラメータに基づいて吸着剤の付与を制御するように構成されることを特徴とする請求項16記載の発電プラント。
  18. 石炭源を炉に供給する工程と、
    炉内で石炭を燃焼する工程と、
    複数のインジェクタを通して、少なくとも1つのカルシウム化合物、シリカおよびアルミナを有するアルカリ粉末を含む吸着剤を燃焼中の炉へ供給する工程とを含み、前記供給工程が、予め定めたパラメータセットに基づく前記インジェクタの独立した運転を含むことを特徴とする方法。
  19. 前記供給工程が、炉内の石炭へ吸着剤を付与することを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記供給工程が、炉の上流の石炭へ吸着剤を付与した後に炉内へ石炭を供給することを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  21. 前記供給工程が、炉の内部温度が運転中少なくとも2000°Fである位置で、炉内に吸着剤を注入することを含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  22. 前記供給工程が、炉の内部温度が少なくとも2300°Fである位置で、炉内に吸着剤を注入することを含むことを特徴とする請求項21記載の方法。
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