JP2009520719A - 置換された三環状ピペリドン誘導体 - Google Patents

置換された三環状ピペリドン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)で表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体:
Figure 2009520719

その製造方法、この化合物を含有する医薬及び置換された三環状ピペリドン誘導体の鎮痛作用を有する医薬の製造への使用に関する。

Description

本発明は、置換された三環状ピペリドン誘導体、その製造方法、この化合物を含有する医薬及び置換された置換された三環状ピペリドン誘導体の医薬の製造への使用に関する。
痛み、特に神経障害性痛の治療は、医療において重要な意味を有する。有効な苦痛治療が世界的に要求されている。慢性及び非慢性痛状態の患者に合い、かつ目的にかなった治療への研究(但しこの場合これは患者に対して効果があり、そして満足のいく痛みの治療を意味する)が強く要求されており、この研究は適用される鎮痛剤の分野で又は侵害受容に関する基礎研究の分野で最近発行されている多数の科学文献中に提示されている。
古典的なオピオイド、たとえばモルヒネは強い苦痛ないし極めて強い苦痛の治療に十分に有効である。しかしその適用は、公知の副作用、たとえば呼吸抑制、嘔吐、鎮静、便秘及び耐薬性発現によって制限される。さらにこの使用は神経障害性痛又は突発的痛み(inzidentiellen Schmerzen)(特にこれらの障害を煩う腫瘍患者)においてあまり有効でない。
国際特許出願第99/51602号パンフレットには、ニコチン性アセチルコリン受容体に影響を与える、架橋され、ケト基で置換されたシクロヘキサン環が開示されている。しかし、これらの化合物はカルボン酸エステルを有せず、フェニル環を融合してもいない。
したがって、本発明の課題は、痛み−特に慢性痛にも、神経障害痛にも−の治療に適する、新規の鎮痛に有効な物質を提供することである。
したがって、本発明の対象は、そのラセミ化合物、その対掌体、そのジアステレオマー、その対掌体又はジアステレオマーの混合物、又は 個々の対掌体又はジアステレオマーの混合物、その塩基及び(又は) 生理学的に許容し得る酸の塩の形にある、一般式I
Figure 2009520719
{式中、
R1 はメチル、エチル又はフェニルを示し、
1 はNR2 をを示し、そしてX2 はCH2を示すか、
又は
2 はNR2 をを示し、そしてX1 はCH2 を示し、
R2 はC1-8-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状であり、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。); 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。); (C=O)R4、(C=O)NR5R6、(C=S)NR5R6、SO2R7 又は (C=O)OR8 を示し、
R3 は H、F、Cl、Br、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN; C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); フェニル、ベンジル 又は フェネチル(これらは、それぞれ置換されていないか又はF、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル 又は エチルによってモノ又はポリ置換されている。)を示し、
R4、R7 及び R8 は、C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして 場合により、鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。); アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により 鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。)を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示し、
R5 及び R6は相互に無関係に、H、C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして 場合により、鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。); アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により 鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。)を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示し、この場合R5 及び R6 は同時にHを示してはならないか、
又は 基R5 及び R6 は一緒になって5−、6−又は7−員環を形成し、この環は飽和又は不飽和であるが、芳香族であることができず、これは場合により S、O 又は NR9 より成る群から選ばれた更なるヘテロ原子を有し、そして ベンジル 又は C1-5-アルキルによって置換されていてよく、
この場合、R9 はC1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状); フェニル 又は ベンジル(これは置換されていないか又はF、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル 又は エチル によってモノ又はポリ置換されている。)を示す。}
で表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体である。
用語“C1-3-アルキル”、“C1-5-アルキル”及び “C1-8-アルキル”は、は本発明の範囲において 1〜3個のC−原子 又は1〜5個のC−原子又は1〜8個のC−原子を有する非環状の飽和又は 不飽和炭化水素基を含み、これらは分枝状- 又は 直鎖状であり、そして 置換されていないか 又は モノ又はポリ置換されていてよい。すなわちC1-3-アルカニル、C2-3-アルケニル及び C2-3-アルキニル又はC1-5-アルカニル、C2-5-アルケニル及び C2-5-アルキニル又はC1-8-アルカニル、C2-8-アルケニル及び C2-8-アルキニルである。その際、アルケニルは少なくとも1個のC−C−二重結合及び アルキニルは少なくとも1個のC−C−三重結合を有する。アルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、2-プロピル、n-ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、tert.-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、ネオ-ペンチル、n-ヘキシル、2-ヘキシル、エチレニル(ビニル)、エチニル、プロペニル (-CH2CH=CH2、-CH=CH-CH3、-C(=CH2)-CH3)、プロピニル (-CH-C≡CH、-C≡C-CH3)、ブテニル、ブチニル、ペンテニル、ペンチニル、ヘキセニル、ヘキシニル、ヘプチル、ヘプテニル、ヘプチニル、オクチル、オクテニル及び オクチニルを含む群から選ばれるのが好ましい。メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルが特に好ましい。メチルがまさに特に有利である。
N−原子の2つの置換基が、“一緒になって5−、6−又は7−員環を形成し、この環は飽和又は不飽和であるが、芳香族であることができず、場合により S、O又はNより成る群から選ばれた別のヘテロ原子を含む”場合、これは本発明の範囲において、これらの2つの置換基はN原子を含む環を形成することを意味する。ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、ジアゼパン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、オキシアゼパン、チアゼパン、オキサゾール 又は チアゾリジンより成る群から選ばれた環が 特に好ましい。ピペリジン、ピペラジン、モルホリン 及び チオモルホリンが特に好ましい。
用語“アリール”は、本発明の範囲において 芳香族炭化水素、殊にフェニル類及びナフチル類を示す。アリール基は、2,3-ジヒドロキシベンゾフランにおけるように、別の飽和、(一部)不飽和又は芳香族環系と縮合していてもよい。各アリール基は、置換されていないか又はモノ又はポリ置換されて存在することができ、この際アリール置換基は同一又は異なっていてよく、そしてアリールのそれぞれの任意の及び可能な位置にあってよい。アリールは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル(これらはそれぞれ、置換されていないかていないか 又は モノ又はポリ置換されていてよい。)を含む群から選ばれるのが有利である。
用語“ヘテロアリール”は、少なくとも1個、場合によりまた2、3、4又は5個のヘテロ原子を有する5−、6−又は7−員の環状芳香族基を示し、この際ヘテロ原子は同一又は異なり、ヘテロ環は置換されていないか 又はモノ−又はポリ置換されていてよい。ヘテロ環が置換されている場合、置換基は同一か又は異なっていてよく、ヘテロアリールのそれぞれ任意の及び可能な位置に存在することができる。ヘテロ環は二環又は多環系の一部であってもよい。この際、環系中の唯一のヘテロ原子がその系をヘテロアリールとして定義する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素及び イオウである。ヘテロアリール基は、ピロリル、インドリル、フリル(フラニル)、ベンゾフラニル、チエニル (チオフェニル)、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾジオキサニル、フタラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、インダゾリル、プリニル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、フェナジニル、フェノチアジニル又はオキサジアゾリルを含む群から選ばれるのが好ましい。この場合、一般式Iで表わされる化合物への結合は、ヘテロアリール基のそれぞれの任意の及び可能な環成員を介して行うことができる。ピリジル、フリル、チエニル 及び インドリルが特に好ましい。
用語“C1-3-アルキルを介して結合するアリール又はヘテロアリール”は、本発明の目的に対してC1-3-アルキル及び アリール又はヘテロアリールが上述の意味を有し、アリール基又はヘテロアリール基がC1-3-アルキル基を介して一般式Iで表わされる化合物に結合していることを示す。本発明の範囲において、ベンジルが特に有
利である。
“アルキル”又は“飽和又は不飽和であり、しかし芳香族であることができない5―、6− 又は7−員環”に関連して、“置換された”という概念は、本発明の範囲において、水素基がF、Cl、Br、I、-CN、NH2、NH-C1-6-アルキル、NH-C1-6-アルキル-OH、C1-6-アルキル、N(C1-6-アルキル)2、N(C1-6-アルキル-OH)2、NO2、SH、S-C1-6-アルキル、S-ベンジル、O-C1-6-アルキル-OH、O-C1-6-アルキル-OH、=O、O-ベンジル、C(=O)C1-6-アルキル、CO2H、CO2-C1-6-アルキル 又は ベンジルによって置換されていることを意味し、この際ポリ置換とは、異なる又は同一の原子で、ポリ置換、たとえばジ又はトリ置換されている基を意味し、たとえばCF3 又は -CH2CF3 の場合のように、同一C−原子でトリ置換された基を、又はたとえば -CH(OH)-CH=CH-CHCl2 の場合のように、異なる位置でトリ置換されている基を示す。ポリ置換は、同一又は異なる置換基で行われる。本発明の目的に対して“モノ又はポリ置換された”はアルキル 又は飽和又は不飽和の環(芳香族であることができない)に関連して、ベンジル 又は メチルが特に好ましい。
“アリール” 及び“ヘテロアリール”に関して、本発明の範囲において“モノ又はポリ置換された”とは、環系の1個以上の水素原子がF、Cl、Br、I、CN、NH2、NH-C1-6-アルキル、NH- C1-6-アルキル-OH、N(C1-6アルキル)2、N(C1-6-アルキル-OH)2、NO2、SH、S-C1-6-アルキル、OH、O-C1-6-アルキル、O-C1-6アルキル-OH、C(=O)C1-6-アルキル、CO2H、CO2-C1-6-アルキル、CF3、C1-6-アルキルによって、1種類の又は場合により種々の原子でモノ又はポリ、たとえばジ−、トリ−又はテトラ−置換されていることを意味する(この場合、置換基は場合によりそれ自体が置換されていてよい)。その際ポリ置換は、同一の置換基又は異なる置換基 によって行われる。その際“アリール” 及び“ヘテロアリール”に関して、好ましい置換基は-F、-Cl、-CF3、-O-CH3、メチル、エチル、n-プロピル、ニトロ、tert.-ブチル、及び -CNである。メチルが特に好ましい。
生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩なる概念は本発明の範囲において、それぞれの有効物質と無機酸又は有機酸との塩を意味し、これは生理学的に−−特にヒト及び(又は)哺乳類に使用した場合−−−許容し得る。その塩酸塩が特に好ましい。生理学的に許容し得る酸の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、1,1-ジオキソ-1,2-ジヒドロ1l6-ベンゾ[d]イソチアゾール-3-オン (サッカリン酸)、モノメチルセバシン酸、5-オキソ-プロリン、ヘキサン-1-スルホン酸、ニコチン酸、2-, 3- 又は 4-アミノ安息香酸、2,4,6-トリメチル-安息香酸、α−リポン酸、アセチルグリシン、アセチルサリチル酸、馬尿酸、リン酸及び(又は)又はアスパラギン酸である。塩酸が特に好ましい。
一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体(式中、X1 はNR2 を示し、そしてX2 はCH2 を示す。)が好ましい。
更に、一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R2は、C1-5-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状である。); 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-3-アルキル基を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示す。}が好ましい。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R2 は C1-5-アルキル(これは分枝状又は非分枝状、不飽和又は飽和である。);C1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、ピリジル、フリル、チエニル又はインドリル(これらはそれぞれ置換されていないか又は-F、-Cl、-CF3、-O-CH3、メチル、エチル、n-プロピル、ニトロ、tert.-ブチル、及び -CNによってモノ又はポリ置換されている。)を示し、特に メチル 又は ベンジルを示す。}が特に好ましい。
更に、一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体(式中、R2 は (C=O)R4、(C=O)NR5R6、(C=S)N R5R6、SO2R7又は (C=O)OR8 を示す。)が好ましい。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R4、R7 及び R8 はC1-5-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらは、分枝状又は非分枝状である。); アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。)又はC1-3-アルキル基を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示す。}も好ましい。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R4、R7 及び R8 はメチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル 又は tert.-ブチル; フェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ、F、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); C1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ置換されていないか又はF、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されている。) を示し、特に メチル、エチル、フェニル 又は トシルを示す。}が特に好ましい。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R5 及び R6は相互に無関係に、H、C1-5-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらは、分枝状又は非分枝状である。)、アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。)又は C1-3-アルキル基を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示すか
又は 基R5 及び R6 は一緒になって ピペリジン、ピペラジン、モルホリン 又は チオモルホリンを形成する。}
も好ましい。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体{式中、R5 及び R6 は相互に無関係に、H; メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル 又は tert.-ブチル; フェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ、F、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。)又はC1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ、置換されていないか又はF、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されている。)を示し、特に H 又は フェニルをを示す。}
が特に好ましい。
更に、一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体(式中、R3 は H、F、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル、エチル 又は ベンジルを示し、特に H、CN、OCH3 又はメチルをを示す。)が好ましい。
次の群:
エチル-N-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
エチル-N-ベンジル-10-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
エチル-N-ベンジル-8-メトキシ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
エチル-N-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート 塩酸塩
エチル-N-10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
ジエチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-3,5(2H)-ジカルボキシラート
エチル-N-(アニリノカルボニル)-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
エチル-N-トシル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
エチル-2-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート、及び
エチル-N-ベンジル-9-シアノ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
から選ばれる置換された三環状ピペリドン誘導体がまさに特に好ましい。
本発明の別の対象は、本発明の置換された三環状ピペリドン誘導体の製造方法である。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体(式中、X1 はNR2 を示し、そしてX2 はCHを示す。)を次の反応式にしたがって製造することができる:
Figure 2009520719
{式中、
R2a はC1-8-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状であり、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして場合により 鎖成員としてヘテロ原子を有する。)又は 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示し、
そして
R2b は C=O)R4、(C=O)NR5R6、(C=S)NR5R6、SO2R7 又は (C=O)OR8 を示す。}
この際、一般式 Aで表わされるピペリドン誘導体を、塩基の添加下に、たとえば ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム 及び 炭酸カリウムの添加下に、有機溶剤中で、たとえば アセトン、ジクロロメタン、THF、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン中でジエチルカーボネートと反応させる。一般式Bで表わされる成分を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、KOtBu、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンの添加下に、対応するベンジルブロマイドと 0−100℃の温度で反応させて、一般式Cで表わされる化合物とする。一般式Cで表わされる化合物を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンの添加下に、触媒、たとえば Pd(dba)2、PdCl2、Pd(OAc)2 及び 対応するリガンド、たとえば t-Bu3P、Ph3P と40−130℃の温度で 不活ガス下で反応させて、一般式Iaで表わされる化合物とする。一般式Iaで表わされる化合物を、一般式 ClC(O)OR8で表わされる化合物、たとえば ベンジルカルボニルクロライド(これは場合により、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、トルエン 又は テトラヒドロフランに溶解されている。)に溶解させ、ついで0−100℃の温度で一般式Ibで表わされる化合物に変換する。一般式Ibで表わされる生成物を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、トリメチルシリルヨーダイドと −20〜100℃の温度で反応させる。後処理の後、有機溶剤中で、たとえば アセトン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドの添加下に、対応する 求電子試薬、たとえば 酸クロライド、酸無水物、スルホン酸クロライド、イソシアネート 又は イソチオシアネートと −20℃−100℃の温度で反応させて、一般式Icで表わされる化合物とする。
一般式Iで表わされる三環状ピペリドン誘導体(式中、X1 はCH2 を示し、そしてX2 はNRを示す。)を次の反応式にしたがって製造することができる:
Figure 2009520719
一般式 Hで表わされる化合物を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOtBu、KOH、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンの添加下に、対応するベンジルブロマイドと 0−100℃の温度で反応させて、一般式Jで表わされる化合物とする。一般式Jで表わされる化合物を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンの添加下に、触媒、たとえばPd(dba)2、PdCl2、Pd(OAc)2 及び 対応するリガンド、たとえば t-Bu3P、Ph3P と40−130℃の温度で 不活ガス下で反応させて、一般式Idで表わされる化合物とする。一般式Idで表わされる化合物を、ベンジルカルボニルクロライド(これは 場合により、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、トルエン 又は テトラヒドロフランに溶解されている。)に溶解させ、ついで0−100℃の温度で一般式Ieで表わされる化合物に変換する。一般式Ieで表わされる生成物を、有機溶剤中で、たとえば アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、トリメチルシリルヨーダイドと、−20〜100℃の温度で反応させる。後処理の後、有機溶剤中で、たとえば アセトン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン中で、塩基の添加下に、たとえば K3PO4、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムヒドリド、カリウムヒドリドの添加下に、対応する 求電子試薬、たとえば 酸クロライド、酸無水物、スルホン酸クロライド、イソシアネート、イソチオシアネートと −20℃−100℃の温度で反応させて、一般式Ifで表わされる化合物とする。
必要なベンジルブロマイドの製造のために、原則的に当業者に周知の、ベンジルブロマイド製造方法が重要である。したがって ベンジルブロマイド を、たとえば 対応する アルコール、エステル又はアルデヒドから還元、ついで引き続きの臭素化によって製造する。アルデヒドの製造のために、フリーデル-クラフツ- 又はメタル化方法を使用することができる。
本発明の物質はセロトニン- 及びノルアドレナリン-再取り込みを阻害することができることが分かった。ノルアドレナリン- 及びセロトニン-再取り込み阻害剤は抗うつ及び抗不安作用を有するが、痛みの治療にも適する(Analgesics - from Chemistry and Pharmacology to Clinical Application、Wiley 2002、第 265-284頁)。
本発明の物質は 医薬中の医薬有効物質として適する。したがって、本発明の別の対象は、般式Iで表わされる本発明の置換された三環状ピペリドン誘導体少なくとも1種、並びに場合により 適当な添加物及び(又は)助剤 及び(又は) 場合により その他の有効物質を含有する医薬である。
本発明の医薬は、本発明の置換された三環状ピペリドン誘導体少なくとも1種と共に、場合により 適当な添加剤及び(又は)助剤、たとえば担体材料、増量剤、溶剤、希釈剤、着色料及び(又は)結合剤を含み、そして注射溶液、滴剤又は液剤の形にある液状医薬形として、顆粒、錠剤、ペレット、パッチ、カプセル、硬膏剤又はエアゾールの形にある半固形医薬形として投与することができる。生理学的に許容し得る助剤の選択及びその使用される量は、その医薬が経口、パーオーラル(peroral)、腸管外、静脈内、腹腔内、経皮、筋肉内、鼻腔内、バッカル、直腸又は局所に、たとえば皮膚の、粘膜の及び眼の感染媒体に投与されねばならないかどうかに依存する。経口投与に、たとえば錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、ペレット、滴剤、液剤及びシロップの形の製剤、非経口、外用及び吸入投与に、溶液、懸濁液、容易に再構成可能な乾燥調製物並びにスプレーの形の製剤が最適である。溶解された形でデポ剤中に、又は硬膏剤中に、場合により皮膚浸透を促進する剤の添加下で、存在する本発明の三環状ピペリドン誘導体は、適当な経皮投与剤として存在することができる。経口で又は経皮に使用可能な製剤は、本発明の三環状ピペリドン誘導体を徐放することもできる。原則的に、本発明の医薬にその他の当業者に周知のその他の有効物質を添加することができる。
患者に投与すべき有効物質量は、患者の体重、投与の種類、適応症及び疾患の重さの度合いに従う。通常、このような本発明の三環状ピペリドン誘導体少なくとも1種を0.005 〜20 mg/kg、好ましくは0.05〜5 mg/kg投与する。
医薬の好ましい形で、含まれる本発明の三環状ピペリドン誘導体は、純粋なジアステレオマー 及び(又は) 対掌体として、ラセミ化合物として又はジアステレオマー 及び(又は)対掌体の非等モル又は等モル混合物として存在する。
本発明の別の対象は、本発明の三環状ピペリドン誘導体の、痛み、特に急性痛、神経障害性痛又は慢性痛の治療用医薬の製造への使用である。
本発明の別の対象は、本発明の三環状ピペリドン誘導体の、うつ病の治療用及び(又は)抗不安用医薬の製造への使用である。
一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体は、尿失禁、下痢、掻痒症、アルコール−及びドラッグ乱用、薬物依存、やる気喪失の治療に適する。
したがって、本発明の対象は、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体の、尿失禁、下痢、掻痒症、アルコール−及びドラッグ乱用、薬物依存、やる気喪失の治療用医薬の製造への使用でもある。
実施例
一般的処理工程 (AAV1−AAV4):
AAV1:ブロモベンジル-置換されたオキソピペリジン誘導体の合成
乾燥アセトン中に対応する ピペリジンカルボキシレート(B又はH;1当量) 及び 乾燥K2CO3(3.9当量)を含有する懸濁液に、窒素雰囲気下で乾燥テトラヒドロフランに溶解した対応する ベンジルブロマイド(1.2当量)を添加する。反応混合物を 6時間還流加熱する。ついで無機塩を濾過し、アセトンで洗浄する。ついで一緒にされた有機相を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製する。所望のブロムベンジル置換された オキソピペリジン誘導体C及びJが得られる。
AAV2:ベンズアゾシンカルボキシレートの合成
対応する ブロモベンジル-置換された オキソピペリジン誘導体C又はJ(1当量)、K3PO4 (2当量)及び Pd(dba)2 (2モル%)を、乾燥された、アルゴンで満たされた振とうフラスコ中に予め入れる。この混合物に、アルゴン雰囲気下にトルエン 及び t-Bu3P (4モル%)を添加し、油浴中で 110℃で12時間攪拌する。ついで反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、セライトによって濾過し、減圧下に濃縮する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望のベンズアゾシンカルボキシレートIa及びIbが得られる。
AAV3:Cbz保護されたベンズアゾシンカルボキシレートの合成
対応するベンジル保護されたベンズアゾシンカルボキシレートD及びJ(1当量)をベンジルカルボニルクロライドに溶解させ、変換が完了するまで80℃に加熱する。ついで溶剤を減圧蒸留によって除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望のCbz保護されたベンズアゾシンカルボキシレート Ib及びIeが得られる。
AAV 4:Cbz-基の離脱
アセトニトリル中に対応するCbz保護されたベンズアゾシンカルボキシレート Ib及びIe(1当量)を有する溶液を、水浴中で加温し(temperiert)、ついでトリメチルシリルヨーダイド(8.1当量)を滴加する。反応混合物を1時間 室温で攪拌した後、反応混合物を減圧で濃縮する。得られた残留物に水を添加し、ジクロロメタンで洗浄する。水性相を濃縮して、所望の生成物を生じさせる。
AAV5: ブロモベンジル置換された オキソピペリジン誘導体の合成
トルエン中にナトリウムヒドリド(1.05当量)を有する懸濁液に、対応する ピペリジン カルボキシラート(B又はH;1当量)を添加する。反応混合物を1時間80℃に加熱する。ついで 対応する ブロモ−ベンジルジメチルアルミニウム塩 を添加し、反応混合物を6時間還流加熱する。冷却後、反応混合物を慎重に水に注ぎ、有機相を分離し、飽和NaCl溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。ついで一緒にされた有機相を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製する。所望のブロムベンジル置換されたオキソピペリジン誘導体C 及びJが得られる。
AAV 6: N-カルバメート-ベンズアゾシンカルボキシレートの合成
アセトニトリル中にAAV4にしたがって得られた塩(1当量)を有する溶液を、トリエチルアミン(1.6当量)を添加し、1時間 室温で攪拌する。ついで対応する イソシアネート(1.6当量)を添加し、反応混合物を24時間室温で攪拌する。ついで溶剤を減圧下に除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望のN-カルバメート-ベンズアゾシンカルボキシレートIc及びIfが得られる。
AAV7: N-スルホニル化されたベンズアゾシンカルボキシレートの合成
アセトニトリル中にAAV4にしたがって得られた塩(1当量)を有する溶液を、トリエチルアミン(1.6当量)を添加し、1時間 室温で攪拌する。ついで対応する スルホニルクロライド(1.6当量)を添加し、反応混合物を24時間室温で攪拌する。ついで溶剤を減圧下に除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望のN-スルホニル化されたベンズアゾシンカルボキシレートIc及びIfが得られる。
エチル-3-(2-ブロモベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(1):
AAV1にしたがって、25mlの アセトン中に溶解したエチル-1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (3.93 g、15 mmol) を、25mlの THFに溶解した2-ブロモ-ベンジルブロマイド (4.5 g、18.0 mmol)と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、Et2O/EtOAc、20:1)後に淡い黄色油状物として存在する。収量: 4.72 g(73%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.43 (d, J = 8.0 Hz, 1H, 芳香族), 7.25-7.07 (m, 7H, 芳香族), 7.00-6.94 (m, 1H (芳香族)), 4.10-3.95 (m, 2H), 3.57 (d, J = 13.3 Hz, 2H), 3.51 (dd, J = 11.6 Hz, J = 2.9 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 3.39 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 2.97-2.89 (m, 1H), 2.86-2.76 (m, 1H), 2.37-2.30 (m, 1H), 2.26 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.25-2.17 (m, 1H), 1.03 (t, J = 7.1 Hz, CH3); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.25 (カルボニル), 170.72 (カルボエトキシ); 137.7, 136.3, 132.7, 132.1, 128.8, 128.2, 128.2, 127.2, 127.0, 125.9 (芳香族), 62.2, 61.8, 61.4, 61.0, 52.6, 40.5, 35.8, 13.8; HRMS (ESI): C22H24BrNO3[M+H]+に対する計算値430.10123, 測定値 430.10129。
エチル-3-(2-ブロモ-3-メチルベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(2):
AAV 1にしたがって、エチル-1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (1.31 g, 5.0 mmol)を 2-ブロモ-1-(ブロモメチル)-3-メチルベンゼン (1.32 g, 5.0 mmol) と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、Et2O/EtOAc、20:1)後に、無色結晶の形で存在する。収量: 1.2 g (54%)。融点:60−61℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.26-7.25 (m, 5H), 7.05-6.93 (m, 2H), 4.12-3.97 (m, 2H), 3.60 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 11.5, 3.0 Hz, 1H), 3.49 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.43 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.16 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 2.98-2.91 (m, 1H), 2.87-2.78 (m, 1H), 2.38-2.32 (m, 4H), 2.30 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.27-2.20 (m, 1H), 1.05 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13CNMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.3, 170.8, 138.5, 137.8, 136.7, 129.4, 129.2, 128.9, 128.7, 128.2, 127.2, 126.3, 62.2, 61.8, 61.46, 61.1, 52.65, 40.5, 36.5, 24.5, 13.8; HRMS (ESI): C23H26BrNO3[M+H]+に対する計算値: 444.11688, 測定値 444.11739。
エチル-3-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (3):
AAV 1にしたがって、エチル-1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (2.61 g, 10.0 mmol)を 1-ブロモ-2-(ブロモメチル)-4-メトキシベンゼン (2.95 g, 11.0 mmol) と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、Et2O/EtOAc、20:1)後、黄色油状物として存在する。収量: 2.4 g (52%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.34 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.27-7.18 (m, 5H), 6.74 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 6.59 (dd, J = 8.9, 3.0 Hz, 1H), 4.15-4.00 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.63-3.54 (m, 2H), 3.47 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.37 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.00-2.93 (m, 1H), 2.89-2.80 (m, 1H), 2.50-2.33 (m, 1H), 2.30-2.21 (m, 2H), 1.09 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.3, 170.8, 158.5, 137.7, 137.2, 133.1, 128.9, 128.2, 127.2, 117.5, 116.4, 114.3, 62.3, 61.8, 61.4, 60.9, 55.4, 52.6, 40.5, 36.0 13.8; HRMS (ESI): C23H24BrNO4 [M+H]+に対する計算値: 460.11180, 測定値 460.11252。
エチル-3-(2-ブロモベンジル)-N-メチル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (4):
AAV 5にしたがって、NaH(235 mg, 5.85 mmol, 鉱油中で60%) 及び エチル-1-メチル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (1.07 g, 5.8 mmol)を o-ブロモ-ベンジルジメチルアルミニウムブロマイド(2.06 g, 5.55 mmol)と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、1:1)後に淡い黄色油状物として存在する。収量:550mg (28%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.50 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.21-7.16 (m, 2H), 7.09-7.02 (m, 1H), 4.17-4.07 (m, 2H), 3.46 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.43 (dd, J= 11.6, 2.8 Hz, 1H), 3.17 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.05-2.96 (m, 1H), 2.94-2.84 (m, 1H), 2.97-2.89 (m, 1H), 2.45-2.39 (m, 1H), 2.33-2.24 (m, 4H), 2.20 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.25-2.17 (m, 1H), 1.04 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13CNMR (100 MHz, CDCl3): d = 204.9, 170.3, 136.1, 132.9, 132.2, 128.4, 127.1, 125.9, 62.9, 61.6, 61.6, 55.8, 45.6, 406, 36.0, 17.8; HRMS (ESI): C16H20BrNO3 [M+H]+に対する計算値: 354.06993, 測定値 354.07013。
エチル-3-(2-ブロモ-3-メチルベンジル)-N-メチル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(5):
AAV 5にしたがって、エチル-1-メチル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (1.07 g, 5.8 mmol)をo-ブロモ-m-メチル-ベンジルジメチルアルミニウムブロマイド2.22 g (5.7 mmol)と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/Et2O、1:1)後に淡い黄色油状物として存在する。収量:410mg (25%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.10-7.05 (m, 2H), 7.00-6.96 (m, 1H), 4.19-4.06 (m, 2H), 3.53 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.43 (dd, J = 11.6, 2.8 Hz, 1H), 3.22 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 3.04-2.96 (m, 1H), 2.94-2.84 (m, 1H), 2.45-2.39 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.32-2.25 (m, 1H), 2.30 (s, 3H), 1.15 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 204.9, 170.4, 138.6, 136.5, 129.5, 129.3, 128.6, 126.4, 62.9, 61.6, 61.5, 55.8, 45.6, 40.6, 36.7, 24.6, 13.8; HRMS (ESI): C17H22BrNO3[M+H]+ に対する計算値: 368.08558, 測定値 368.08568。
エチル-N-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(6):
AAV2にしたがって、エチル-1-ベンジル-3-(2-ブロモベンジル)-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(1)(430 mg, 1 mmol)を K3PO4(425 mg, 2 mmol), Pd(dba)2 (11.5 mg, 2 mol %) 及び tBu3P (1 ml、トルエン中に0.04 N、4 mol %)と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/Et2O、9:1)後に 黄色固体として存在する。収量:230mg(65%)。融点117−119℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.31-7.13 (m, 6H, 芳香族), 6.95-6.87 (m, 3H, 芳香族), 4.25 (q, J= 14.2, 7.1 Hz, CH2 (カルボエトキシ)), 4.00 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 3.61-3.51 (m, 2H), 3.43 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 3.45-3.42 (m, 1H), 3.18 (dd, J= 11.2, 2.8 Hz, 1H), 3.12 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.01 (ddd, J = 10.6, 2.8, 2.8 Hz, 1H), 2.75 (dd, J = 10.6, 2.4 Hz, 1H), 1.30 (t, J = 7.1 Hz, CH3); 13CNMR (100 MHz, CDCl3): d = 207.4 (カルボニル), 170.2 (カルボエトキシ), 138.2, 137.3, 136.3, 128.2, 128.1, 127.5, 127.1, 127.0, 126.2, 126.2 (芳香族), 63.5, 61.9, 61.5, 60.2, 59.1, 52.7, 41.0, 14.1; HRMS (ESI): calcd for C22H23NO3 [M+H]+に対する計算値: 350.17507, 測定値 350.17524; メタノール-付加物(ヘミアセタール) C23H27NO4[M+CH3OH+H]+ に対する計算値: 382.20128, 測定値 382.20076。
エチル-N-ベンジル-10-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(7):
エチル-3-(2-ブロモ-3-メチルベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(2) 455 mg (1.02 mmol)をAAV 2にしたがって反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc, 20:1)後に 無色油状物として存在する。収量: 95 mg (30%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.26-7.17 (m, 5H), 7.05-6.99 (m, 1H), 6.94-6.88 (m, 2H), 4.04 (q, J = 14.2, 7.1 Hz, 2H), 3.51 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.36 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.07 (s, 2H), 2.70 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 2.55-2.47 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.37-2.27 (m, 1H), 2.25-2.18 (m, 1H), 2.14-2.05 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.3, 176.5, 138.8, 134.3, 129.7, 128.9, 128.6, 128.2, 128.2, 127.7, 126.9, 122.6, 62.2, 60.9, 57.8, 49.7, 40.5, 37.1, 35.0, 18.5, 13.9; HRMS (ESI): C23H25NO3 [M+H]+に対する計算値: 364.19072, 測定値 364.19171。
エチル-N-ベンジル-8-メトキシ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(8):
エチル-3-(2-ブロモ-5-メトキシベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(3) 577 mg (1.25 mmol)を、AAV2にしたがって反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc, 20:1)後に無色結晶として存在する。収量: 144 mg (40%)。融点84−85℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.19-7.15 (m, 3H), 6.97-6.93 (m, 2H), 6.86-6.82 (m, 1H), 6.75-6.72 (m, 2H), 4.27-4.20 (m, 2H), 3.97 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 3.84-3.82 (s, 3H), 3.56 (s, 2H), 3.42-3.35 (m, 2H), 3.15 (dd, J = 11.2, 2.8 Hz, 1H), 3.08 (d, J = 11.2, 1H), 2.98 (ddd, J = 10.6, 2.8, 1H), 2.72 (dd, J = 10.6, 2.5 Hz, 1H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 207.5, 170.3, 158.8, 138.2, 137.4, 129.6, 128.5, 128.2, 128.1, 127.1, 112.3, 111.4, 63.4, 62.0, 61.5, 60.3, 58.8, 55.4, 52.0, 41.1, 14.1; HRMS (ESI): C23H25NO4 [M+H]+: 380.18563, 測定値 380.18573; メタノール-付加物(ヘミアセタール) C24H29NO5 [M+CH3OH+H]+に対する計算値: 412.21185、測定値 412.21114。
エチル-N-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート 塩酸塩 (9):
AAV2にしたがって、1-メチル-3-(2-ブロモベンジル)-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(4) (745 mg, 2.16 mmol)を K3PO4(1.3 g, 6.1 mmol), Pd(dba)2 (25 mg, 2 mol. %)及び tBu3P (トルエン中に0.04N 溶液2ml、4 mol%)と反応させ、その際72時間120℃で油浴中で加熱する。所望の生成物は、酸性水性後処理後に 黄色固体として存在する。収量: 192 mg (25%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.25-7.12 (m, 3H), 6.91 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.27 (q, J = 14.3, 7.1 Hz), 4.02 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 3.52 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 3.39 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 3.15 (dd, J = 11.3, 2.8, 1H), 3.04-2.96 (m, 2H), 2.67 (dd, J= 10.7, 2.8, 1H), 2.25 (s, 3H), 1.31 (t, J= 7.1 Hz, 3H); 13CNMR (100 MHz, CDCl3): d = 207.5, 170.29, 137.3, 135.8, 127.5, 127.2, 126.6, 126.3, 66.6, 64.7, 61.6, 58.6, 52.5, 45.0, 41.0, 14.1; HRMS (ESI): C16H19NO3 [M+H]+ に対する計算値: 274.14377、測定値 274.14323; メタノール付加物(ヘミアセタール) C17H23NO4[M+CH3OH+H]+ に対する計算値: 306.16998、測定値 306.16986。
エチル-N-10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(10):
エチル-3-(2-ブロモ-3-メチルベンジル)-N-メチル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(5) 147mg(0.40mmol)を、AAV 2にしたがって反応させ、その際72時間120℃で油浴中で加熱する。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc, 20:1)後に結晶の形で存在する。収量:27mg(25%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.13-7.09 (m, 1H), 7.03-6.98 (m, 2H), 4.30-4.24 (m, 2H), 4.01 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 3.60 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 3.49 (d, J = 17.3 Hz, 1H), 3.19 (dd, J = 11.3, 2.8 Hz, 1H), 3.04-2.96 (m, 1H), 2.63 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.31 (t, J= 7.1 Hz, 3H); 13CNMR (100 MHz, CDCl3): d = 208.1, 170.4, 135.7, 135.3, 134.7, 128.0, 126.8, 124.6, 66.3, 62.4, 61.6, 58.5, 48.7, 45.1, 41.0, 18.5, 14.1。
ジエチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-3,5(2H)-ジカルボキシラート(11):
エチル-N-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(6)(225 mg, 0.64 mmol)を、エトキシカルボニルクロライド (5ml) に溶解させ、3日間60℃に加熱する。過剰のエトキシカルボニルクロライドを減圧蒸留によって除去する。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、5:1)後に 無色油状物の形で存在する。収量:135mg (64%)。変換率:約75%。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.23-7.14 (m, 2H), 7.13-7.00 (m, 2H), 4.79 (dd, J = 13.6, 3.3 Hz, 0.6H), 4.60-4.37 (m, 0.5H), 4.32-4.22 (m, 2.6H), 4.05-3.87 (m, 1.6H), 3.77-3.51 (m, 4H), 3.47-3.30 (m, 1.3H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.13 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 0.77 (t, J = 7.2 Hz, 2H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.3, 169.3, 155.8, 134.8, 134.4, 128.2, 127.7, 127.3, 126.8, 61.8, 61.6, 59.7, 53.9, 53.2, 52.5, 39.0, 14.1。NMRスペクトル(11)によれば、回転異性体の混合物である (~2:1); HRMS (ESI): C18H21NO5[M+H]+に対する計算値: 332.14925, 測定値 332.14910。
3-ベンジル-5-エチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-3,5(2H)-ジカルボキシラート(12):
エチル-N-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(6) (1.0 g, 2.8 mmol)をAAV 3にしたがって変換させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、95:5)後に無色油状物の形で存在する。収量:780mg(70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.36-7-03 (m, 7H), 7.02-6.85 (m, 2H), 4.98-4.72 (m, 2H), 4.62-4.39 (m, 1.5H), 4.32-4.22 (m, 2.5H), 4.03-3.90 (m, 1H), 3.77-3.63 (m, 1H), 3.59-3.52 (m, 1.5H), 3.46-3.28 (m, 1.5H), 1.35-1.27 (m, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.2, 169.3, 169.2, 155.6, 154.9, 136.0, 135.8, 134.8, 134.6, 134.3, 133.5, 128.5, 128.4, 128.4, 128.3, 128.2, 127.9, 127.8, 127.6, 127.4, 127.2, 126.9, 126.8, 67.6, 67.5, 61.9, 59.6, 59.1, 54.1, 53.9, 53.2, 52.4, 52.4, 39.2, 39.0, 14.1. (12) NMRによれば、回転異性体 (~2:1)からなる混合物である; HRMS (ESI): C23H23NO5[M+H]+に対する計算値: 394.16490、測定値394.16512。
エチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート ハイドロヨーダイド-水和物(13):
3-ベンジル-5-エチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-3,5(2H)-ジカルボキシラート(12)(350 mg, 0.9 mmol)をAAV4にしたがって反応させる。所望の生成物が黄色結晶の形で得られる。収量: 180 mg (50%) (× HI, × H2O)。(× HI, × H2O)。融点170−172℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 9.30-9.10 (幅広い, 1H), 7.50-7.30 (幅広い, 1H), 7.30-7.17 (m, 4H), 4.25-4.13 (m, 2H), 3.64 (d, J= 17.7 Hz, 1H), 3.53-3.44 (m, 1H), 3.43-3.31 (m, 2H), 3.17-3.09 (m, 2H), 3.06 (d, J = 17.7 Hz, 1H), 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 171.0, 134.7, 134.3, 129.1, 127.9, 127.0, 126.3, 91.5, 61.4, 48.5, 48.3, 47.0, 44.2, 35.7, 13.9; HRMS (ESI): C15H18NO3 [M]+に対する計算値: 260.12812, 測定値 260.12857; メタノール-付加物(ヘミアセタール)C16H22NO4[M+CH3OH]+に対する計算値:292.15433、測定値 292.15432。
エチル-N-(アニリノカルボニル)-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート (14):
エチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート ハイドロヨーダイド-水和物(13) (45 mg, 0.11 mmol)をAAV6にしたがってフェニルイソシアネート (20μL、0.18mmol) と反応させる。所望の生成物が 淡い黄色結晶の形で得られる。収量:35mg(84%)。融点199−203℃。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.24-7.18 (m, 2H), 7.14-7.06 (m, 4H), 6.93-6.88 (m, 1H), 6.72 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 5.40-5.34 (幅広い, 1H), 4.86 (dd, J= 13.6, 3.5 Hz, 1H), 4.29-4.21 (m, 2H), 3.98-3.87 (m, 2H), 3.66-3.59 (m, 3H), 3.49 (d, J = 17.9 Hz, 1H), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 204.6, 169.2, 155.1, 138.1, 135.1, 134.9, 128.6, 128.5, 128.1, 127.4, 127.3, 123.4, 120.5, 62.0, 59.8, 54.6, 53.5, 52.4, 39.0, 14.1; HRMS (ESI): C22H22N2O4 [M+H]+に対する計算値: 379.16523, 測定値 379.16559; [M+Na]+: 401.14718, 測定値 401.14749。
エチル-N-トシル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(15):
エチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート ハイドロヨーダイド-水和物(13) (48 mg, 0.12 mmol)を、AAV7にしたがって トルエンスルホニルクロライド (35 mg, 0.18 mmol)と反応させる。所望の生成物は、カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc、3:1)後に帯黄色油状物の形で存在する。収量:42mg(80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d = 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.26-7.16 (m, 4H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.27 (dd, J = 14.2, 7.1 Hz, 2H), 4.13 (dd, J = 12.1, 3.3 Hz, 1H), 4.03 (d, J = 17.5 Hz, 1H), 3.96-3.90 (m, 1H), 3.52-3.49 (m, 1H), 3.46 (d, J = 17.6 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.12 (dd, J = 11.4, 2.3 Hz, 1H), 2.40 (s, 3H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): d = 205.2, 169.0, 143.9, 134.8, 134.7, 134.2, 129.8, 128.0, 127.9, 127.2, 127.2, 127.1, 62.1, 58.1, 55.9, 54.9, 51.3, 34.0, 21.5, 14.1; HRMS (ESI): C22H23NO5S [M+H]+に対する計算値: 414.13697, 測定値 414.13655; [M+Na]+: 436.11738、測定値 436.11738。
エチル-2-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(16)
Figure 2009520719
KからLの製造方法は、文献に記載されている:(M. Scalone, P. Waldmeier, Org. Process Res. Dev. 2003, 7, 418)。
エチル 1-ベンジル-4-(2-ブロモベンジル)-3-オキソピペリドン-4-カルボキシラート (Ja)の製造:カリウム-tert.-ブチラート (7.5 g, 65.0 mmol) 及び 無水THF (150 ml )から成る混合物を 室温で 0.5時間攪拌する。0℃に冷却後、N-ベンジル-3-オキソ-4-ピペリジンカルボキシレート 塩酸塩(L) (10.0 g, 33.6 mmol)を添加し、その際温度を5℃に保つ。室温に加温し、1時間攪拌した後、反応混合物を新たに0℃に冷却し、無水THF (40.0 ml )中に2-ブロモベンジルブロマイド(8.8 g, 35.2 mmol) を有する溶液を滴加する。室温に加温後、反応混合物を4時間 室温で攪拌する。ついで 0℃で飽和NH4Cl水溶液(100ml)を添加し、有機相を分離し、水性相を 酢酸エチル (2×100ml)で抽出する。一緒にされた有機相を Na2SO4 を介して乾燥させて、濾過する。溶剤を減圧下に除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル、10:1、Rf = 0.2)によって精製する。収率50%(7.4g)(50%)生成物が得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 7.57 (d, J= 8.1 Hz, 1H, ar.), 7.37-7.22 (m, 7H, ar.), 7.15-7.08 (m, 1H, ar.), 4.25-4.15 (m, 2H、CO2CH2CH3), 3.57 (s, 2H, PhCH2NR2), 3.51 (d, J = 14.1 Hz, 1H, 2-H), 3.31 (d, J = 14.1 Hz, 1H, 2-H), 3.24 (d, J = 15.9 Hz, 1H, ArCH2), 3.12 (d, J= 15.9 Hz, 1H, ArCH2), 2.80-2.70 (m, 1H、CH2CH2), 2.65-2.55 (m, 2H、CH2CH2), 1.87-1.77 (m, 1H、CH2CH2), 1.22 (t, J = 7.1 Hz, 3H、CO2CH2CH3); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 203.9 (C=O), 169.8 (CO2Et), 137.1 (quat. ar.), 136.2 (quat. ar.), 132.9, 132.3, 128.8, 128.3, 128.2, 127.3, 127.0 (9C tert. ar.), 125.9 (quat. ar.), 62.2 (C-4, quat.), 61.5, 61.4, 58.7, 48.7, 37.4, 30.0 (6C, sec.), 13.9 (CO2CH2CH3)。
エチル-2-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート(16): 不活ガス雰囲気下で、5mlの 無水トルエン、K3PO4 (425 mg, 2 mmol) 及び Pd(dba)2(34.5 mg, 6 mol %)中の1-ベンジル-3-(2-ブロモベンジル)-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート(J) (430 mg, 1 mmol) に、tBu3P (3ml、トルエン中に0.04 N、12モル%)を添加する。反応混合物を 110℃で激しく48時間攪拌する。ついで反応混合物を室温に冷却し、セライトを介して濾過する。溶剤を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、Rf = 0.5) によって精製する。収率35%(125mg)で生成物Idが得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 7.38-7.30 (m, 5H, ar.), 7.28-7.21 (m, 3H, ar.), 6.98 (d, J = 7.6 Hz, 1H, ar.), 4.29 (dd, J = 14.4, 7.1 Hz, 2H、CO2CH2CH3), 4.08 (s, 1H, 1-H), 4.07 (d, J = 17.6 Hz, 1H, 6-H), 3.69 (d, J = 13.4 Hz, 1H, PhCH2NR2), 3.42 (d, J = 13.4 Hz, 1H, PhCH2NR2), 3.27 (d, J = 17.6 Hz, 1H, 6-H), 2.87 (dddd, J = 13.2, 5.5, 1.8 Hz, 1H, 3-H), 2.61 (ddd, J = 12.5, 5.5, 1.8, 1H, 4-H), 2.49 (ddd, J = 12.8, 3.1, 1H, 4-H), 1.98 (ddd, J = 13.4, 3.0, 1.8 Hz, 1H, 3-H), 1.33 (t, J = 7.1 Hz, 3H、CO2CH2CH3); 13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ= 205.0 (C=O), 171.2 (CO2Et), 137.8 (quat. ar.), 136.4 (quat. ar.), 130.4 (tert. ar.), 129.9 (quat. ar.), 128.7, 128.6, 128.5, 127.3, 127.1, 126.2 (8C tert. ar.), 67.9 (C-1, tert.), 61.7 (CO2CH2CH3), 57.7 (PhCH2NR2), 57.1 (C-5, quat.), 42.8 (C-4, sec.), 40.2 (C-6, sec.), 37.3 (C-2, sec.), 14.2 (CO2CH2CH3); IR (フィルム): nu(tilde) = 2974, 2831, 1732, 1450, 1227, 737 cm-1; HRMS (ESI): C22H24NO3[M+H]+に対する計算値: 350.1751、測定値350.1749。
エチル-N-ベンジル-9-シアノ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート (17)
Figure 2009520719
エチル 3-(2-ブロモ-4-シアノベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート
無水THF (5 ml )中にK2CO3(0.911 g, 6.6 mmol) 及び エチル 1-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (0.436 g, 1.65 mmol)を有する懸濁液に、不活ガス雰囲気下で無水THF(5ml)中に2-ブロモ-4-シアノベンジルブロマイド (0.50 g, 1.8 mmol) を有する溶液を添加する。反応混合物を17時間還流加熱し、ついで濾過し、濾過残留物をTHF(3×5ml)で洗浄する。溶剤を減圧下に除去し、ついで 残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5:1、Rf = 0.2)を用いて精製する。収量: 0.563 g (72%)、1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 7.73 (s, 1H, ar.), 7.41 (d, J = 8.1 Hz, 1H, ar.), 7.31 (d, J = 8.1 Hz, 1H, ar.), 7.27-7.18 (m, 5H, N-ベンジル ar.), 4.10-4.03 (m, 2H、CO2CH2CH3), 3.56 (d, J =13.2 Hz, 1H, PhCH2NR2), 3.51-3.45 (m, 3H, PhCH2NR2, 2-H and ArCH2), 3.11 (d, J=14.5 Hz, 1H, ArCH2), 3.02-2.98 (m, 1H, 5-H), 2.94-2.85 (m, 1H, 5-H), 2.38 (d, J =14.5 Hz, 1H, 6-H), 2.29-2.26 (m, 2H, 2-H and 6-H), 1.07 (t, J=7.1, 3H、CO2CH2CH3). 13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ= 205.2 (C=O), 170.7 (CO2Et), 142.9, 137.9 (2C quat. ar.), 136.2, 133.0, 130.8, 129.2, 128.7, 127.8 (6C tert. ar.), 126.6 (quat. ar.), 117.6 (CN), 112.4 (quat. ar.), 62.4, 62.1, 62.03, 61.50, 53.3, 40.8, 36.4 (7C sec.), 14.2 (CO2CH2CH3)。
エチル-N-ベンジル-9-シアノ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート (17)
不活ガス雰囲気下で、エチル 3-(2-ブロモ-4-シアノベンジル)-N-ベンジル-4-オキソピペリジン-3-カルボキシラート (0.306 g, 0.64 mmol)、無水トルエン (5 ml), K3PO4(0.400 g, 1.88 mmol), 及び Pd2(dba)3-CHCl3(13 mg, 2 mol %) に、tBu3P (0.7 ml、トルエン中で0.04 N、4モル%)を添加する。反応混合物を100℃で激しく15時間攪拌する。ついで反応混合物を室温に冷却し、セライトを介して濾過し、トルエン(3×5ml)で洗浄する。溶剤を減圧下に除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル、5:1、Rf = 0.2) を用いて精製する。収率22%(0.055g)で生成物が得られる。
融点: 158−160 ℃。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.78 (d, J =7.9 Hz, 1H, ar.), 7.53 (d, J =7.9 Hz, 1H, ar.), 7.46-7.39 (m, 5H, ar.), 7.10-7.08 (m, 2H, ar.), 4.47 (dd, J=14.4, 7.1 Hz, 2H、CO2CH2CH3), 4.26 (d, J =18.5 Hz, 1H, 1-H), 3.83 (d, J =13.5 Hz, 1H, 6-H), 3.77 (d, J =13.5 Hz, 1H, 6-H), 3.70 (s, 2H, PhCH2NR2), 3.44 (dd, J =11.5, 1.5 Hz, 1H, 4-H), 3.38 (d, J =11.5 Hz, 1H, 4-H), 3.20 (ddd, J = 10.9, 2.3 Hz, 1H, 2-H), 3.03 (dd, J = 9.2, 2.0 Hz, 1H, 2-H), 1.51 (t, J =7.1 Hz, 3H、CO2CH2CH3). 13C NMR (100 MHz, CDCl3): δ= 203.9 (C=O), 168.0 (CO2Et), 140.6 (quat. ar.), 129.7, 129.4, 127.0 (3C tert. ar.), 126.8, 125.9 (2C quat. ar.), 117.2 (CN), 108.8 (tert. ar.), 61.8, 60.5, 60.0, 58.9 (4C sec.), 57.4 (C-5 quat.), 50.6 (C-1 tert.), 39.6 (C-6 sec.) 12.71 (CO2CH2CH3)。
例化合物の構造を下記表にまとめて示す。
Figure 2009520719
本発明の化合物の有効性試験
セロトニン再取り込みの測定
この試験管内試験を実施するために、シナプトゾームをラット脳領域から新たに単離する。それぞれいわゆる“P2 ”-フラクションを使用する。これはGray 及び Whittaker (E.G. Gray and V.P. Whittaker (1962) J. Anat. 76, 79-88)の指示にしたがって調製する。5−HT取り込みに関しては、この小胞性粒子を雄性ラット脳の骨髄+橋領域(Medulla + Pons-Region)から単離する。
詳細な方法の説明は、文献に見出すことができる(M.Ch. Frink, H.-H. Hennies, W. Englberger, M. Haurand and B. Wilffert (1996) Arzneim.-Forsch./Drug Res. 46 (III), 11, 1029-1036)。
ノルアドレナリン再取り込みの測定
この試験管内試験を実施するために、シナプトゾームをラット脳領域から新たに単離する。それぞれいわゆる“P2 ”-フラクションを使用する。これはGray 及び Whittaker (E.G. Gray and V.P. Whittaker (1962) J. Anat. 76, 79-88)の指示にしたがって調製する。5−HT取り込みに関しては、この小胞性粒子を雄性ラット脳の視床下部から単離する。
詳細な方法の説明は、文献に見出すことができる(M.Ch. Frink, H.-H. Hennies, W. Englberger, M. Haurand and B. Wilffert (1996) Arzneim.-Forsch./Drug Res. 46 (III), 11, 1029-1036)。
例として、化合物9に関してセロトニン- 及びノルアドレナリン-再取り込みの阻害を測定する:
Figure 2009520719

Claims (18)

  1. そのラセミ化合物、その対掌体、そのジアステレオマー、その対掌体又はジアステレオマーの混合物、又は 個々の対掌体又はジアステレオマーの混合物、その塩基及び(又は) 生理学的に許容し得る酸の塩の形にある、一般式I
    Figure 2009520719
    {式中、
    R1 はメチル、エチル又はフェニルを示し、
    1 はNR2 をを示し、そして X2 はCH2を示すか、
    又は
    2 はNR2 をを示し、そしてX1 はCH2 を示し、
    R2 はC1-8-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。); 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。)を介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。); (C=O)R4, (C=O)NR5R6、(C=S)NR5R6、SO2R7 又は (C=O)OR8 を示し、
    R3 は H、F、Cl、Br、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN; C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。);フェニル、ベンジル 又は フェネチル(これらは、それぞれ置換されていないか又はF、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル 又は エチルによってモノ又はポリ置換されている。)を示し、
    R4、R7 及び R8 は、C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして 場合により、鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。); アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。);飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により 鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。)を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示し、
    R5 及び R6は相互に無関係に、H、C1-8-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル(これらはそれぞれ飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして 場合により、鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。); アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。);飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により 鎖成員としてヘテロ原子N、O、Sを有する。)を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示し、この場合R5 及び R6 は同時にHを示してはならないか、
    又は 基R5 及び R6 は一緒になって5−、6−又は7−員環を形成し、この環は飽和又は不飽和であるが、芳香族であることができず、これは場合により S、O 又は NR9 より成る群から選ばれた更なるヘテロ原子を有し、そして ベンジル 又は C1-5-アルキルによって置換されていてよく、
    この場合、R9 はC1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状); フェニル 又は ベンジル(これは置換されていないか又はF、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル 又は エチル によってモノ又はポリ置換されている。)を示す。}
    で表わされる置換された 三環状ピペリドン誘導体。
  2. X1 が NR2 を示し、X2 が CH2 を示す、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  3. R2 が C1-5-アルキル(分枝状又は非分枝状、不飽和又は飽和)、C1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、ピリジル、フリル、チエニル 又はインドリル(これらはそれぞれ置換されていないか又は-F、-Cl、-CF3、-O-CH3、メチル、エチル、n-プロピル、ニトロ、tert.-ブチル、又は-CNによってモノ又はポリ置換されている。)を示す、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  4. R2 が メチル 又は ベンジルを示す、請求項2記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  5. R2が (C=O)R4、(C=O)NR5R6、(C=S)N R5R6、SO2R7又は (C=O)OR8 を示す、請求項1又は2記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  6. R4、R7 及び R8 がメチル、エチル、n-プロピル. イソ-プロピル、n-ブチル 又は tert.-ブチル; フェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又はピリジル(これらはそれぞれ、F、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); C1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ置換されていないか又はF、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されている。)を示す、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  7. R4、R7 及び R8 がメチル、エチル、フェニル 又は トシルを示す、請求項6記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  8. R5 及び R6 が相互に無関係に、H、C1-5-アルキル 又は C3-8-シクロアルキル、分枝状又は非分枝状; アリール又はヘテロアリール(これらはそれぞれ モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); C1-3-アルキル基を介して結合するアリール 又は C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示すか
    又は 基R5 及び R6 が一緒になって ピペリジン、ピペラジン、モルホリン 又は チオモルホリンを形成する、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  9. R5 及び R6 が相互に無関係に、H; メチル、エチル、n-プロピル. イソ-プロピル、n-ブチル 又は tert.-ブチル; フェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ、F、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されているか又は置換されていない。); C1-3-アルキル基を介して結合するフェニル、ナフチル、チエニル、フリル 又は ピリジル(これらはそれぞれ置換されていないか又はF、Cl、CF3、NO2、CH3、OH、SH、OCH3 又は SCH3によってモノ又はポリ置換されている。)を示す、請求項8記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  10. R5 及び R6 が相互に無関係に、H 又は フェニルを示す、請求項9記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  11. R3 がH、F、Cl、OH、OCH3、SCH3、NO2、CN、CF3、メチル、エチル 又は ベンジルを示す、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  12. R3 がH、CN、OCH3 又は メチルを示す、請求項11記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  13. 下記の群:
    エチル-N-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-N-ベンジル-10-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-N-ベンジル-8-メトキシ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-N-メチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート 塩酸塩
    エチル-N-10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    ジエチル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-3,5(2H)-ジカルボキシラート
    エチル-N-(アニリノカルボニル)-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-N-トシル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-2-ベンジル-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    エチル-N-ベンジル-9-シアノ-11-オキソ-1,3,4,6-テトラヒドロ-1,5-メタノ-3-ベンズアゾシン-5(2H)-カルボキシラート
    から選ばれる、請求項1記載の置換された三環状ピペリドン誘導体。
  14. 一般式Bで表わされる化合物を有機溶剤中で 塩基の添加下に、ベンジルブロマイドと 0−100℃の温度で反応させて、一般式Cで表わされる化合物とし、
    Figure 2009520719
    一般式Cで表わされる化合物を有機溶剤中で、塩基の添加下に、触媒、たとえばPd(dba)2, PdCl2, Pd(OAc)2 及び 対応するリガンド、たとえば t-Bu3P, Ph3P と40−130℃の温度で 不活ガス下で反応させて、一般式Iaで表わされる本発明の化合物とし、
    Figure 2009520719
    場合により 一般式Iaで表わされる化合物を一般式 ClC(O)OR8で表わされる化合物、たとえば ベンジルカルボニルクロライドに、場合により 適する溶剤の添加下に溶解させ、ついで0−100℃の温度で反応させて、一般式Ibで表わされる本発明の化合物とし、
    Figure 2009520719
    {式中、
    R2a はC1-8-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状であり、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして場合により 鎖成員としてヘテロ原子を有する。)又は 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。)を介して結合するアリール、C3-8-シクロアルキル又はヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示す。}、
    ついで場合により、一般式Ibで表わされる生成物を、有機溶剤中で、トリメチルシリルヨーダイドと−20〜100℃の温度で反応させ、ついで有機溶剤中で 塩基の添加下に、対応する求電子試薬、たとえば 酸クロライド、酸無水物、スルホン酸クロライド、イソシアネート又はイソチオシアネートと−20℃−100℃の温度で反応させて、一般式Icで表わされる、本発明の化合物とする、
    Figure 2009520719
    (式中、R2b は(C=O)R4, (C=O)NR5R6, (C=S)NR5R6, SO2R7 又は (C=O)OR8 を示す。)
    請求項1記載の、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体の製造方法。
  15. 一般式Hで表わされる化合物を、有機溶剤中で 塩基の添加下に、ベンジルブロマイドと 0−100℃の温度で反応させて、一般式Iで表わされる化合物とし、
    Figure 2009520719
    {式中、
    R2a は、C1-8-アルキル(これは飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状であり、モノ又はポリ置換されているか又は置換されていない、そして場合により 鎖成員としてヘテロ原子を有する。)又は 飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状の、置換されているか又は置換されていないC1-8-アルキル基(場合により鎖成員としてヘテロ原子を有する。)を介して結合するアリール, C3-8-シクロアルキル 又は ヘテロアリール(これらはそれぞれ、置換されていないか又は モノ又はポリ置換されている。)を示す。}、
    一般式Iで表わされる化合物を有機溶剤中で、塩基の添加下に、触媒、たとえばPd(dba)2, PdCl2, Pd(OAc)2 及び 対応するリガンド、たとえば t-Bu3P, Ph3P と40−130℃の温度で、不活ガス下で反応させて、一般式Idで表わされる、本発明の化合物とし、
    Figure 2009520719
    (式中、R2a は上述の意味を有する。)
    場合により 一般式Idで表わされる化合物を、一般式 ClC(O)OR8で表わされる化合物、たとえば ベンジルカルボニルクロライドに、場合により、適する溶剤の添加下に溶解させ、ついで0−100℃の温度で一般式Ieで表わされる、本発明の化合物とし、
    Figure 2009520719
    (式中、R2a は上述の意味を有する。)
    ついで場合により、一般式Ieで表わされる生成物を、有機溶剤中でトリメチルシリルヨーダイドと、−20〜100℃の温度で 反応させ、ついで 有機溶剤中で 塩基の添加下に、対応する 求電子試薬、たとえば 酸クロライド、酸無水物、スルホン酸クロライド、イソシアネート 又は イソチオシアネートと、−20℃−100℃の温度で反応させて、一般式Ifで表わされる、本発明の化合物とする、
    Figure 2009520719
    (式中、R2b はC=O)R4、(C=O)NR5R6、(C=S)NR5R6、SO2R7 又は(C=O)OR8 を示す。)、
    請求項1記載の、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体の製造方法。
  16. 場合により そのラセミ化合物、その対掌体、そのジアステレオマー、その対掌体又はジアステレオマーの混合物、又は 個々の対掌体又はジアステレオマーの混合物、その塩基及び(又は) 生理学的に許容し得る酸の塩の形にある、請求項1記載の、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体少なくとも1種、並びに場合により適当な添加物及び(又は)助剤及び(又は)場合によりその他の有効物質を含有する医薬。
  17. 場合により そのラセミ化合物、その対掌体、そのジアステレオマー、その対掌体又はジアステレオマーの混合物、又は 個々の対掌体又はジアステレオマーの混合物、その塩基及び(又は) 生理学的に許容し得る酸の塩の形にある、請求項1記載の、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体の、痛み、特に急性痛、神経障害性痛又は慢性痛の治療用医薬の製造に使用。
  18. 場合により そのラセミ化合物、その対掌体、そのジアステレオマー、その対掌体又はジアステレオマーの混合物、又は 個々の対掌体又はジアステレオマーの混合物、その塩基及び(又は) 生理学的に許容し得る酸の塩の形にある、請求項1記載の、一般式Iで表わされる置換された三環状ピペリドン誘導体の、うつ病、尿失禁、下痢、掻痒症、アルコール−及びドラッグ乱用、薬物依存、やる気喪失の治療用及び(又は)抗不安用医薬の製造への使用。
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