JP2009520501A - 細胞接着用の組換ゼラチン粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、組換えゼラチンペプチド内のアミノ酸総数の少なくとも25%によって隔たれている少なくとも2個の外側リシン残基を含む組換え生産されたゼラチンから調製された細胞担体粒子に関する。本発明は、前記細胞担体が使用されている応用にも関し、例えば、組織増大又は美容整形用の注入可能な細胞担体として、或いはインビトロ細胞培養におけるマイクロキャリアとして応用される。

Description

本発明は、ゼラチンから調製される細胞担体粒子に関する。具体的には、本発明は、組換え生産されたゼラチンから調製された、かかる粒子に関する。本発明は、さらに、前記細胞担体が用いられる適用に関し、例えば、組織増大又は美容整形用に注入可能な細胞担体として、或いはインビトロ細胞培養用のマイクロキャリアとして用いられる。
多くの動物細胞は成長するために、表面に固定される(anchored)必要があることは知られている。表面接着を必要とする細胞としては、ケラチノサイト、繊維芽細胞、心筋細胞、卵巣細胞、肝細胞、ランゲルハンス島細胞等が挙げられる。
多くの医薬用途において、細胞が接着し、その結果細胞の成長を促進するマトリックスが提供されている。例えば、国際公開公報第00/29553号に記載されているように、火傷又はその他の外傷の治療において、ケラチノサイト及び/又は繊維芽細胞がその上で増殖したシート素材が、皮膚交換(skin replacement)として使用されている。
細胞接着が細胞の増殖に重要であるさまざまな用途で細胞サポートが使用されている。ゼラチンは、細胞接着用の基質としてよく知られている。細胞培養用に、ポリスチレン又はガラス粒子等の担体材料のコーティングとして使用されている。組織エンジニアリングにおける足場又は、移植材料のコーティングとしてゼラチンを使用することはよく知られている。多くの場合、ゼラチンは架橋されている。しかし、ゼラチンにはいくつかの欠点がある。天然由来であるので、組成は一般的に定義されておらず、タンパク質、ウイルス、及びプリオン等の汚染物質が存在している可能性があり、生体適合性を保証するにはさらなる方策を必要としている。
国際公開公報第2005/079879号は、架橋コラーゲンファイバーからなる細胞担体又は医薬素材を製造する工程を記載している。架橋ゼラチン層が、インプラントをコーティングするために用いられている。国際公開公報第00/6701号は、心筋瘢痕組織の修復するための細胞接着、又はペースメーカーのコーティングにゼラチン足場を使用することを記載している。
例えば酵母細胞又は動物細胞のインビトロ培養において、細胞接着用の表面を提供するために担体が用いられている。かかる表面の細胞結合特性は、ゼラチンでコーティングすることにより亢進することができ、また、ゼラチンは、架橋ゼラチン粒子からなっていてもよい。
欧州特許第0222718号は、アンカー依存細胞を培養するマイクロキャリアとして適切な多孔性粒子に関して記載しているが、多孔性以外の特性に関しては何も記載されていない。ゼラチンマイクロキャリアの調製は、例えば、国際公開公報第90/13625号、SU1724687、国際公開公報第02/48247号、国際公開公報第03/104313号に記載されている。
国際公開公報第00/29553号 国際公開公報第2005/079879号 国際公開公報第00/6701号 国際公開公報第90/13625号 SU1724687 国際公開公報第02/48247号 国際公開公報第03/104313号
(発明の概要)
本発明の課題は、生分解性及び細胞接着等の均一な物理的、(生)化学特性を有するゼラチンをベースにした細胞担体を提供することである。
さらに、接着細胞が組織の修復、治癒過程に寄与する応用において、又はインビトロ細胞培養工程において、均一なパフォーマンスを有するかかる細胞担体を提供することも本発明の課題である。
さらに、細胞接着性が改善された、ゼラチンをベースとした細胞担体を提供することも本発明の課題である。
さらに、ウイルス感染の恐れがなく、健康上のリスクがあり、免疫原性の低下させる汚染物質が含まれていない、細胞担体を提供することも本発明の課題である。
組換え生産された架橋ゼラチンポリペプチドを含む細胞担体粒子であって、かかる組換え生産されたゼラチンポリペプチドが少なくとも2個のリシン残基を含み、リシン残基が極限リシン残基であり、第1極限リシン残基がポリペプチドのN末端に最も近いリシン残基であり、第2極限リシン残基が、ポリペプチドのC末端に最も近いリシン残基であり、前記極限リシン残基が、組換えゼラチンポリペプチド内のアミノ酸総数の少なくとも25%によって隔たれている、細胞担体粒子によって、かかる課題が解決された。
細胞接着のレベル及び架橋のレベルの調整が可能であり、リシン残基、さらにリシン残基と架橋するアミノ酸、グリコシル化、アミノ酸配列−アルギニン−グリシン−アスパラギン酸−(以下RGDモチーフと記載)等の特異的細胞結合配列の存在等の要素の存在を調節することによって、テーラーメードにすることができる、均一な細胞担体を生産することができることは、本発明の細胞担体の重要な利点である。さらに、1つの種類の組換えゼラチンから調製された全ての粒子が、同程度の特性を有することも利点である。
(発明の詳細な説明)
天然ゼラチンには、いくつかの欠点がある。よく知られているプリオン汚染以外に、素材は、天然由来であることにより、またその調製方法により、分子量が定義されていない。一定の平均分子量を有するゼラチンの分子量分布は幅広い。超遠心分離法等の方法によって、天然で生産された加水分解されたゼラチンを、分子量の高い画分と低い画分とに分離することができるが、各画分のサイズ分布は幅広くなる。例えば50キロダルトン(kDa)程度の高分子量の画分は、最大200kDa又は300kDaの大きな構造を含む可能性がある。例えば50kDa以下の低分子量の画分は、5kDa以下、若しくは1kDa以下、若しくはそれより低い分子量の分子を含む場合がある。かかる天然ゼラチン又はコラーゲンを架橋することにより、細胞担体粒子が形成される。しかし、高い分子量のゼラチン画分を架橋した場合には、大きすぎる粒子が形成され、低い分子量のゼラチン画分を架橋した場合には、小さすぎる粒子が形成される。
インビトロ細胞培養における使用や、医薬用途において均一な細胞密度が得られるように、細胞担体粒子のサイズが均一であることが好ましい。粒子が大きすぎると、容積に対して結合する細胞が少なくなり、したがって効果が少なくなる。粒子が小さすぎると、細胞に結合しなくなり、したがって、生産性がない。粒子サイズ分布が均一で、均一な物理的、(生)化学特性を有し、均一な挙動を有する、ゼラチンをベースにした細胞担体は、組換えゼラチンポリペプチド内のアミノ酸総数の少なくとも25%によって隔たれている少なくとも2個の外側(outer)(極限(extreme)と記載することもある)リシン残基を含む、組換えゼラチンを使用することによって生産することができることを見い出した。好ましい態様では、組換え生産されたゼラチンポリペプチドは、外側(極限)リシン残基の間に、少なくとも1個のリシン残基を含む。
本発明の細胞担体粒子のさらに好ましい態様では、組換え生産されたゼラチンポリペプチドは、少なくとも2個のアミノ酸残基を含み、かかる2個のアミノ酸残基は、極限アミノ酸残基であり、アスパラギン酸残基及びグルタミン酸残基から別個に選択され、第1アスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基は、ポリペプチドのN末端に最も近いアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基であり、第2極限アルパラギン酸残基又はグルタミン酸残基は、ポリペプチドC末端に最も近いアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基である。かかる極限アスパラギン酸残基及び/又はグルタミン酸残基は、組換えゼラチンポリペプチド内のアミノ酸総数の少なくとも25%によって隔たれている。さらなる実施態様では、組換え生産されたゼラチンポリペプチドは、かかる極限アスパラギン残基及び/又はグルタミン残基との間に少なくとも1個のアスパラギン酸残基又はグルタミン残基を含む。
ゼラチン又はコラーゲンは、リシンのアミノ基を介して、グルタミン酸又はアルパラギン酸のカルボキシ基を介して、又はその組合せを介して架橋することができる。適切な架橋剤は、生分解の間に解放された時に、毒性又は抗原性の影響がないものが好ましい。適切な架橋剤としては、例えば、1又は複数の、グルタルアルデヒド、水溶性カルボジイミド、ビスエポキシ化合物、ホルマリン、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ビス−ヒドロキシ−サクシニイミド、アルキレングリコール、ジグリシジルエーテル又はポリグリセロールポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル;ヘキサメチレンジイソシアネート、アジ化ジフェニルホスホリル、D−リボース等のジイソシアネートが挙げられる。架橋技術は、Weadock et. al. in Evaluation of collagen crosslinking techniques (Biomater. Med. Devices Artif. Organs, 1983-1984, 11 (4): 293-318)に記載されている。好ましい態様において、水溶性の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)が使用される。
その他の適切な架橋剤としては、トリアジン、例えば、ジクロロヒドロキシ−トリアジンが挙げられる。他の架橋剤としては、ジビニルスルホン、二無水物、二機能性イミダート、ジエポキシド又はジマレイイミジンが挙げられる。また、1つの分子内にエポキシド及び無水物を含む二機能性架橋化合物等の異なる活性基を含む二機能性架橋化合物を用いることもできる。
トランスグルタミナーゼ等の酵素架橋化合物も有用である。
さらに、例えばリシン残基等の架橋可能なアミノ酸残基を2個以上接着できる架橋化合物も使用することができ、例としては、シアヌル酸クロリドを挙げることができる。この点に関して、3以上の反応基が組み合わされた化合物は、2個のエポキシド基及び1つの無水物基を含む化合物等が想定される。
1つの態様において、コラーゲン性(collageneous)ポリペプチドの架橋は、1又は複数の架橋剤を添加することによって達成できる。かかる架橋剤は、コラーゲン性ポリペプチド溶液に添加と同時に、又は例えばpHを調整後、又は光イニシエーション(photo initiation)又は他の活性メカニズムによって、架橋を開始する薬剤を含む。
よく知られた生体適合性の架橋剤としては、例えば、2個のリシン残基を架橋するグルタルアルデヒドが挙げられる。他のよく知られた生体適合性の架橋剤としては、アミンとカルボキシ基を共役(couple)するEDCが挙げられる。
粒子形成に寄与するために、組換えゼラチンは少なくとも2個のリシン残基を含む。好ましくは、組換えコラーゲンポリペプチドは、少なくとも3個、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11又は少なくとも12個のリシン残基を含む。さらなる態様において、組換えゼラチンポリペプチドは、リシンに加えて、アルパラギン酸及びグルタミン酸から選択される少なくとも2個のアミノ酸残基を含み、より好ましくは、組換えゼラチンポリペプチドは、少なくとも3個、又は少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11又は少なくとも12個のアスパラギン酸及びグルタミン酸残基を含む。
3次元網目構造に寄与するために、リシン、アルパラギン酸及び/又はグルタミン酸残基は、ポリペプチド上で空間分布を有さなければならない。したがって、ある態様においては、50アミノ酸の各ストレッチは、少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個のリシン残基を含み、又は少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個のアスパラギン酸又はグルタミン酸を含み、又は少なくとも1個のリシン残基及び少なくとも1個のアルパラギン酸又はグルタミン酸残基を含む。好ましくは40アミノ酸の各ストレッチは、少なくとも1個のリシン残基及び/又は少なくとも1個のアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基を含み、より好ましくは25アミノ酸の各ストレッチである。
好ましくは、架橋可能なアミノ酸残基は、互いに隣接していない。より好ましくは、少なくとも5個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも10個のアミノ酸によって隔たれている。
特に組換え生産されたゼラチンの場合、リシン残基の数は、望むとおりに増やすことができる。多くの架橋剤は、リシン残基及び/又はN末端アミンに結合する。天然ゼラチンは、1000個のアミノ酸あたり、25〜27個のリシン残基、及び112〜133個のグルタミン酸及びアルパラギン酸残基を含む。組換えゼラチンにおいて、リシンの数を例えば、1000個のアミノ酸あたり20、15、10又は5個のリシン以下に減らすことができ、或いは、1000個のアミノ酸あたり約30、40又は50個以上のリシンに増やすことができる。グルタミン酸又はアスパラギン酸の数は、例えば1000個のアミノ酸あたり、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10又は5個以下の残基にまで減らすことができ、或いは1000個のアミノ酸あたり150個以上の残基まで増やすことができる。
ヒトコラーゲン配列の一部が発現した場合には、アスパラギン及びアスパラギン酸両方、並びにグルタミン及びグルタミン酸両方が、組換えポリペプチドに存在することができる。望む場合には、グルタミン及びアスパラギン酸残基は、アスパラギン酸及びグルタミン酸残基に変換することにより、アミノ酸を取り除くこと(de-aminated)ができる。
1つの態様において、細胞担体粒子の組換えゼラチンは、組換えゼラチン1グラムあたり、0.02〜1.0ミリモルの(1又は複数の)架橋化合物を添加することにより架橋される。したがって、(1又は複数の)架橋化合物は、1グラムのゼラチンあたり、0.02、0.05、0.1、0.25、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0ミリモルの量で存在することができる。別の態様においては、細胞担体粒子は、組換えゼラチン1gあたり、0.5〜5.0ミリモル、好ましくは約1.0〜2.5ミリモル/gの架橋化合物を添加することにより架橋される(又は同等の放射誘導架橋)。したがって、(1又は複数の)架橋化合物は、1グラムの組換えゼラチンあたり、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、2.0、3.0、4.0及び5.0ミリモルの量で存在することができる。さらに別の態様において、組換えゼラチンは、ゼラチン性ポリペプチド1gあたり、0.25〜2.5ミリモルの(1又は複数の)架橋化合物を添加することによって架橋される。
したがって、架橋可能なアミノ酸残基及び、使用される架橋化合物の量は、組換えコラーゲン粒子の物理的特性を決定又はカスタマイズするために使用することができる。高い数の架橋可能な残基及び/又は高い濃度の架橋可能な化合物により、粒子が機械的ストレスに供される、細胞培養に適した粒子を産出することができる。より低い数の架橋可能なアミノ酸残基及び/又は低い濃度の架橋可能な化合物によって、簡単に変形する粒子が産出され、医薬又は薬学的用途の注入可能なコラーゲン粒子に使用することができる。
1つの態様において、架橋剤は、細胞担体粒子の調製中に添加される。別の態様においては、粒子形成の最終段階において、若しくは粒子が形成された後に粒子が形成され、架橋化合物が添加され、その結果、表面架橋されているが本質的に内部架橋のない粒子を産出する。
ゼラチンの組換え生産により、単分散の分子量の分布、さらにゼラチンポリペプチドの均一なアミノ酸組成が得られる。架橋された細胞担体粒子を調製するために、天然ゼラチンを加水分解する時に、リシン残基を含まない若しくは1個しな含まない低い分子量の画分が存在する可能性があり、また架橋に効率的に寄与するには近すぎるリシン残基のクラスターが存在する場合がある。かかる構造は、粒子の構造に寄与しない。天然ゼラチン由来の、低い分子量の画分の多くが、細胞接着に有利なアリギニン-グリシン−アルパラギン酸(−RGD−)のアミノ酸配列を有さない。したがって、もしより小さい細胞担体粒子が形成された場合には、細胞接着に寄与しないかもしれない。RGDモチーフが存在しないことが好ましい場合には、当業者は、天然ゼラチンを使用することをためらうかもしれない。RGD配列を含まない組換え生産されたコラーゲンをこの場合使用することができる。
粒子のサイズの多様性により、天然ゼラチンから細胞担体粒子が形成された場合には、アミノ酸組成さらには架橋度合い、生分解性度合いも変動する。これにより、医薬用途における細胞送達等の使用において、治癒工程でさらなる不均衡をもたらす可能性があり、ある場所においては、治癒が所望の通りに進み、治療の完全な効果がもたらされるが、他の場所では、有利な効果が障害され、完全なものではない可能性がある。組織増大又は美容整形の場合には、アンバランスな生分解性により、注入された領域の形がイレギュラーとなり、美容的には受け入れられないものとなる。
本発明にしたがって、均一なサイズと均一な特性を有する粒子を、組換えゼラチンポリペプチドを用いて作出することができるので、生分解速度を調整できるようになり、さらに重要なことには、均一な生分解速度が得られるようになった。
したがって、本発明によれば、組換えゼラチンを用いて、天然ゼラチンから調製された粒子よりも均一な特性を有する、細胞担体粒子を作出することができる。サイズ分布はより狭くなり、極端に小さい或いは極端に大きな粒子は形成されない。したがって、組換え生産されたゼラチンから調製された集団においては、平均粒子サイズからのサイズ偏移が20%を超える粒子は10%以下であり、平均粒子サイズからのサイズ偏移が50%を超える粒子が実質的に存在しないことが期待される。好ましくは、平均粒子サイズからのサイズ偏移が20%を超える粒子は5%以下である。より好ましくは、平均粒子サイズからのサイズ偏移が10%を超える粒子は5%以下である。最も好ましくは、平均粒子サイズからのサイズ偏移が5%を超える粒子は2.5%以下である。
細胞担体粒子は、多孔性であってもなくてもよく、例えば国際公開公報第2003/104313号に記載されているように、接着できる細胞数を増やすために、空洞を有してよい。
本発明の組換え細胞担体粒子を作出するのに適切なゼラチンポリペプチドは、組換え源(recombinant source)由来のゼラチン(又はコラーゲン)である。厳密に言えば、コラーゲンとゼラチンとは異なるものの、この相違は通常本発明には重要ではない。但し、特別な要件により、一定の使用に対するコラーゲン又はゼラチンの選択は明らかなものとなる場合がある。この点に関して、『コラーゲン』は『ゼラチン』と置き換えることもでき、さらに『コラーゲンポリペプチド』を『ゼラチンポリペプチド』と置き換えることもできる。ゼラチン若しくはコラーゲン又はコラーゲン性若しくはゼラチン性ポリペプチドは、少なくとも1つのGXY領域が、少なくとも5個の連続したGXYトリプレットの長さで存在し、ゼラチン性ポリペプチドの少なくとも20%のアミノ酸が、連続したGXYトリプレットの形で存在し、GXYトリプレットは、グリシンを示すGと任意のアミノ酸を示すXとYとからなる。適切には、X及び/又はYの少なくとも5%はプロリンを示してもよく、特にコラーゲン性ポリペプチドのGXY部分のアミノ酸の少なくとも5%、さらには10〜33%がプロリンである。
ゼラチン性ポリペプチドは、好ましくは分子量が150kDa以下で、より好ましくは100kDa以下である。50〜100kDaの範囲は適切であり、75kDa以下、20kDa以上のゼラチン性ポリペプチド、若しくは5〜40kDaのゼラチン性ポリペプチドを用いることができる。好ましくは、コラーゲン性ペプチドの平均分子量は、少なくとも5kDaであり、好ましくは少なくとも10kDaであり、より好ましくは少なくとも30kDaである。粘着性が低いために、ゼラチン性ポリペプチドがより高い濃度であることが要求されるときには、分子量が低いことが好ましい。
組換えゼラチン性ポリペプチドの作製方法は、同一出願人による、欧州特許第0926543号、及び欧州特許第1014176号に詳細に記載されている。前記特許は、参照により本明細書に組み込まれる。手順は、”High yield secretion of recombinant gelatins by Pichia pastoris”, M.W.T. Werten et al., Yeast 15, 1087-1096 (1999)に記載されている。適切な組換えゼラチンは、国際公開公報第2004/85473号に記載されている。
一つの実施態様においては、組換えゼラチン性ポリペプチドは、安定した三重らせん(triple helice)を形成せず、特に、摂氏5度以上の温度、又は摂氏25度以上の温度では形成しない。かかるゼラチン性ポリペプチドは、GXYトリプレットにおいて、哺乳類由来のコラーゲン若しくはゼラチン、又は魚等の冷血動物由来のコラーゲンと比較できる数のプロリンの量を有することが好ましい。安定した三重らせんを防ぐために、ゼラチン性ポリペプチドに存在するアミノ酸の2ナンバー%以下、好ましくは1ナンバー%以下が水酸化される。ヒドロキシプロリンは、プロリルヒドロキシラーゼ(prolylhydroxylase)を共発現しない微生物か、他の方法でその機能を満たすことによって、実質的にゼロにまで低減させることができる。実質的にゼロとは、例えば酵母等の成長培地内にヒドロキシプロリンが存在することにより、ゼラチン性ポリペプチド内にかかるアミノ酸のいくつかが組み入れられることになる、ことを意味する。水酸化されていない、アナフィラキシーショックの発生を避ける利点を有する組換えゼラチン性ポリペプチドは、欧州特許第1238675号に記載されている。
好ましい実施態様においては、細胞担体粒子は、優れた細胞接着特性を有し、健康に関する危険性がないゼラチン性ポリペプチドを含む。有利には、これはアミノ酸の総数に対するRGDモチーフの割合が少なくとも0.4である、RGD強化ゼラチン性ポリペプチド(RGD-enriched gelatineous polypeptide)を生産することによって達成される。RGD強化ゼラチン性ポリペプチドは、350以上のアミノ酸を含む場合、各350アミノ酸のストレッチは少なくとも1つのRGDモチーフを含む。好ましくは、RGDモチーフの割合は少なくとも0.6、より好ましくは少なくとも0.8、より好ましくは少なくとも1.0、さらに好ましくは少なくとも1.2、最も好ましくは少なくとも1.5である。
RGDモチーフの割合の0.4は、250アミノ酸あたり少なくとも1つのRGD配列に相当する。RGDモチーフの数は整数であり、したがって、0.4%の特性を満たすには、251のアミノ酸からなるゼラチン性ポリペプチドは、少なくとも2つのRGD配列を含まなければならない。好ましくは、RGD強化組換えゼラチン性ポリペプチドは、250のアミノ酸あたり少なくとも2つのRGD配列を含み、より好ましくは250のアミノ酸あたり少なくとも3つのRGD配列を含み、最も好ましくは250のアミノ酸あたり少なくとも4つのRGD配列を含む。さらなる実施態様において、RGD強化ゼラチン性ポリペプチドは、少なくとも4つのRGDモチーフを含み、好ましくは少なくとも6つ、より好ましくは少なくとも8つ、さらに好ましくは12以上16以下のRGDモチーフを含む。
『RGD強化ゼラチン性ポリペプチド(RGD-enriched gelatineous polypeptide)』なる文言は、本発明においては、ゼラチン性ポリペプチドが一定レベルのRGDモチーフを有し、分子ごとのアミノ酸の総数に対する割合として計算され、より均等なRGDの分布である。
天然ゼラチンはRGD配列を含むことが知られている。天然水素化されたゼラチン内のポリペプチドの画分のみが、RGD配列を有する。しかし、組換え粒子は、RGDモチーフを含まない大きすぎる部分を含まないことが重要である。RGDモチーフを含まない大きすぎる部分は、細胞接着の可能性を低減させる。実際、ゼラチン性ポリペプチド内の全てのRGD配列が、細胞接着のためにどのような状況でも使えるわけではない。RGD配列を含まない350以上のアミノ酸のストレッチを有するゼラチンと比較して、350のアミノ酸の各ストレッチ内に少なくとも1つのRGDモチーフを含む本発明のゼラチン性ポリペプチドにおいて、細胞接着が著しく改善されたことを見い出した。350以下のアミノ酸を有するゼラチン性ポリペプチドにおいては、RGD配列の割合が少なくとも0.4であれば十分である。
本発明で用いられる組換えゼラチン性ポリペプチドは、コラーゲン性配列に由来することが好ましい。コラーゲンをコードする核酸配列は、当該技術で一般的に記載されている(Fuller and Boedtker (1981) Biochemistry 20: 996-1006; Sandell et al. (1984) J Biol Chem 259: 7826-34; Kohno et al. (1984) J Biol Chem 259: 13668-13673; French et al. (1985) Gene 39: 311-312; Metsaranta et al. (1991) J Biol Chem 266: 16862-16869; Metsaranta et al. (1991) Biochim Biophys Acta 1089: 241-243; Wood et al. (1987) Gene 61: 225-230; Glumoff et al. (1994) Biochim Biophys Acta 1217: 41-48 ; Shirai et al. (1998) Matrix Biology 17: 85-88; Tromp et al. (1988) Biochem J 253: 919-912; Kuivaniemi et al. (1988) Biochem J 252: 633640; and Ala-Kokko et al. (1989) Biochem J 260: 509-516 参照)。
薬学的用途及び医学的用途には、天然ヒトコラーゲンのアミノ酸配列と非常に類似した、若しくは同一の組換えゼラチン性ポリペプチドが好ましい。より好ましくは、ゼラチン性ポリペプチドのアミノ酸配列は、ヒトコラーゲンの選択されたアミノ酸配列の繰り返し使用によって設計されている。RGDモチーフを含む天然コラーゲン配列が選択される。かかる選択された配列におけるRGDモチーフの割合は、選択された配列の選択した長さに依存し、短い配列を選択すると、RGD割合が高くなる。選択されたアミノ酸配列の繰り返し使用によって、より高い分子量の非抗原性で、(天然ゼラチン又はコラーゲンと比較して)RGDモチーフの数が増加したゼラチンとなる。
したがって、好ましい実施態様において、組換えゼラチン性ポリペプチドは、自然の(native)ヒトコラーゲン配列の一部を含む。好ましくは、RGD強化ゼラチン性ポリペプチドは、少なくとも80%の、1又は複数の自然ヒトコラーゲン配列の1又は複数の部分からなる。好ましくは、ヒトコラーゲン配列の各部分は、少なくとも30アミノ酸長、より好ましくは少なくとも45アミノ酸長、もっとも好ましくは少なくとも60アミノ酸長、例えば最大240、好ましくは最大150、もっとも好ましくは最大120アミノ酸長であり、各部分が1又は複数のRGD配列を含むことが好ましい。好ましくは、RGD強化ゼラチン性ポリペプチドは、1又は複数の自然ヒトコラーゲン配列の1又は複数の部分からなる。
本発明の組換え粒子を調製するためのゼラチン性ポリペプチドの適切な源としては、ヒトCOL1A1−1が挙げられる。RGD配列を含む250アミノ酸の一部は、国際公開公報第04/85473号に記載されている。コラーゲン性ポリペプチドのRGD配列は、インテグリンと呼ばれる細胞壁の特定のレセプターに接着することができる。かかるインテグリンは、アミノ酸配列に結合する細胞を認識するという特性で異なる。天然ゼラチンと、例えばフィブロネクチンは、RGD配列を含んでもよく、ゼラチンはフィブロネクチンに結合しない細胞に結合することができ、その逆もなりたつ。したがって、RGD配列を含むフィブロネクチンは、細胞接着を目的として、いつもゼラチンと置換できるわけではない。
上記の通り、RGD強化ゼラチン性ポリペプチドは、欧州特許第0926543号、欧州特許第1014176号、又は国際公開公報第01/34646号に開示される組換え方法で製造することができる。本発明の細胞担体粒子を調製するに適切なゼラチン性ポリペプチドの製造及び精製については、欧州特許第0926543号及び欧州特許第1014176号の実施例を参照する。RGD強化ゼラチン性ポリペプチドを製造する方法は、好ましくは、RGDアミノ酸配列を含むコラーゲンタンパク質の一部をコードする天然核酸配列から開始する。この配列をリピートすることにより、RGD強化ゼラチン性ポリペプチドが得られる。
X−RGD−Yが、天然コラーゲンアミノ酸配列の一部である場合、3つのRGDアミノ酸配列を有するゼラチン性ポリペプチド(の一部)は、−X−RGD−Y−(GXYG)m−X−RGD−Y−(GXYG)n−X−RGD−Y−の構造を有する。かかる式中、m及びnは0から出発する整数である。全アミノ酸のRGD配列の番号であるnを変更することにより、RGDモチーフの割合を管理することができる。この方法の明らかな利点は、アミノ酸配列がもっとも天然であり、したがって、臨床応用で免疫応答を誘導する危険がもっとも低いことである。
ゼラチン性ポリペプチド(の一部)をコードする天然核酸配列から出発すると、点変異が応用でき、RGD配列をコードする配列を産出することができる。既知のコドンに基づいて、変異後のRGX配列がRGD配列を産出するように、点変異が行われ、またYGD配列はRGD配列を産出するために変異することができる。また、YGX配列がRGD配列となるように、2つの変異を行うこともできる。また、1又は複数のヌクレオチドを挿入、或いは1又は複数のヌクレオチドを削除して、所望のRGD配列を産出することができる。
したがって、ゼラチン性ポリペプチドは、適切な微生物によって、かかるポリペプチドをコードする核酸配列の発現によって生産されることができる。プロセスは、真菌細胞又は酵母細胞で行うことができる。適切な宿主細胞としては、ハンゼヌラ、トリコデルマ、アスペルギルス、クリュイベロミセス、アカパンカビ、又はピチア等の高度発現宿主細胞である。反復配列の不適切な発現に対する感受性が低いため、真菌細胞又は酵母細胞は細菌より好ましい。もっとも好ましくは、宿主は、発現するコラーゲンの構造を攻撃するような高いレベルのプロテアーゼを有さないことである。この点では、ピチア又はハンゼヌラは、非常に適切な発現システムの例を提供している。発現システムとしてのピチア・パストリス(Pichia pastoris)の使用は、欧州特許第0926543号及び欧州特許第1014176号に開示されている。微生物は、特にプロリンの水酸化及びリシンの水酸化等の、活性化した翻訳後のプロセッシング機構を含んでなくてもよい。あるいは、宿主システムは、それによってゼラチン性ポリペプチドが、非常に効率的に水酸化される内因性プロリン水酸化活性を有してもよい。本明細書中に記載の必要なパラメーターに基づいて、既知の工業的酵素から真菌宿主細胞、特に酵母細胞を産生する適切な宿主細胞を選択し、宿主細胞及び発現する配列に関する知識と組み合わせて、宿主細胞を、人工皮膚として使用するために適切なゼラチン性ポリペプチドの発現に適切とすることは、当業者であれば行うことができる。
別の実施態様において、細胞担体粒子を産生する組換えゼラチン性ポリペプチドは、天然発生ゼラチンより高いガラス転移温度を有する。かかる配列は、国際公開公報第05/11740号に記載されている。
さらなる実施態様では、細胞担体粒子を作成するために用いられるゼラチンはグリコシル化が低い。グリコシル化が低い、又は欠如していることを確認する方法は多数存在する。グリコシル化は、翻訳後の修飾であり、それにより炭水化物がコバレントに、タンパク質又はポリペプチドの一定のアミノ酸に接着する。したがって、アミノ酸配列及びアミノ酸配列が産出される宿主細胞(及び酵素、特にその中のグリコシルトランスフェラーゼ)の両方が、グリコシル化パターンを決定する。グリコシル化には2種類ある。N−グリコシル化は、GlcNAc(N−アクチルグルコサミン)とアスパラギンのアミド基(N又はAsn)の結合より開始し、O−グリコシル化は、GalNAc(N−アセチルガラクトサミン)をアミノ酸セリン(S又はSer)又はスレオニン(T又はThr)のヒドロキシ基を共通に結合する。
グリコシル化は、したがって、適切な発現宿主の選択、及び/又は宿主グリコシルトランスフェラーゼにより認識されるコンセンサス部位が欠如する配列を修飾又は選択することによって制御することができ、特に低減又は予防することができる。明らかに、タンパク質又はポリペプチドの化学合成は、非グリコシル化タンパク質をもたらす。また、グリコシル化タンパク質は、炭水化物の全て又は大部分を除去して産出して処理することができるし、又は非グリコシル化タンパク質は既知の方法により、グリコシル化タンパク質から単離することができる。
酵母においては、アスパラギンのN−結合グリコシル化は、コンセンサス部位Asn―X−Thr又はAsn−X−Ser(式中Xはアミノ酸である)で起きる。一般的に、酵母でのグリコシル化は、マンノースのN結合及びO結合単糖となる。したがって、酵母における発現には、核酸配列は、コンセンサス部位が低減或いは好ましくは欠如しているよう、修飾又は選択されることが好ましい。Asnコドン及び/又はThrコドンは、突然変異又はデノボ合成によって修飾されうる。好ましくは、Asnコドン及び/又はThrコドンは、別のアミノ酸によって置換される。また、Aspも別のアミノ酸によって置換されてもよい。ある実施態様では、ポリペプチド配列は、Ser及び/又はAsnを含まない。
翻訳後の修飾のレベルを分析するために、又はグリコシル化の内容を決定するために、MALDI−TOF−MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法質量分析)等の質量分析を当該技術で知られている通りに行ってもよい。
或いは、グリコシル化の量は、Michel Dubois et al, "Colorimetric Method for Determination of Sugars and Related Substances", Analytical Chemistry, vol 28, No.3, March 1956, 350 356に記載されている滴定方法を用いて決定してもよい。この方法は、還元性基を含まない又は含まない可能性のあるメチルエーテルを含む、単純な糖、単糖、多糖、及びその誘導体を決定するために用いることができる。
ゲラチン性ポリペプチドのグリコシル化の内容は、好ましくは約2(m/m)%以下、より好ましくは約1(m/m)%以下、もっとも好ましくは約0.5(m/m)%、約0.2(m/m)%、又は約0.1(m/m)%以下である。好ましい実施態様において、グリコシル化のレベルは0である。グリコシル化のレベルとは、例えば上記のMALDI−TOF−MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法質量分析)又はDuboisによる滴定方法によって決定される、コラーゲン性ポリペプチドのユニット重量あたりの、全炭水化物重量を意味する。『グリコシル化』なる用語は、単糖だけでなく、ジ、トリ、又はテトラサッカリド等の多糖も意味する。
本発明の組換え粒子上に、接着及び/又はそこで育成することができる細胞は、遺伝的に修飾された生細胞か、悪性生細胞であってもよい。好ましくは、繊維芽細胞、ケラチノサイト、メラノサイト、ランゲルハンス細胞、心筋培養細胞等のヒト(又は哺乳類)細胞である。好ましい実施態様では、細胞は、治療する対象から入手する。
1つの実施態様では、粒子はRGDモチーフを含まない。細胞の選択性接着が起きる場合、又は接着がRGD配列に依存しない場合に用いることができる。RGD−アンカレッジ依存細胞からの競争は、かかる粒子では防止することができ、これは天然ゼラチンから作成された粒子では不可能である。好ましくは、かかる粒子は、マクロ多孔性粒子である。
組換えゼラチンポリペプチドは、ホルモン、成長プロモーター、抗生物質、免疫抑制剤等の生物活性化合物をさらに1又は複数含んでもよい。さらに、細胞担体粒子は、創傷治癒過程で有用となる1又は複数の化合物を含んでもよい。『生物活性化合物(bioactive compound)』とは、他の細胞において、生物学的な効果を発揮するあらゆる化合物(天然化合物又は合成化合物)である。かかる化合物は、当該技術において幅広く入手することができる。化合物は、製造過程において、粒子内に取り込まれてもよいし、粒子にその後添加してもよい。1つの実施態様では、組換え粒子を含む2つの細胞担体バッチが提供され、各細胞担体バッチは、異なる細胞又は生物活性化合物を有し、2つのバッチを混合した後に注入されてもよいし、連続して注入してもよい。
細胞担体粒子の平均サイズは、1〜500ミクロンである。
1つの実施態様では、粒子は、注入可能な細胞担体として適切であり、粒子の平均サイズは、200μ以下、例えば10〜200μ、又は10〜175μ、又は10〜150μ、又は10〜125μである。あるいは、かかる粒子の平均サイズは、100μ以下であり、例えば10〜75μである。注入可能な細胞担体は、例えば心筋の瘢痕に心筋培養細胞の送達等の侵襲的手術を行わずに、組織を回復する細胞の送達に応用することができる。
別の実施態様では、粒子は、注入可能な組織充填剤、組織増大、形成外科、美容整形用に適切である。かかる応用では、粒子の平均サイズは、好ましくは100μ以上である。150〜500の粒子の平均サイズも好ましい。別の適切な粒子の平均サイズは、220、250、300、350、400及び450μmである。組織充填剤又は増加剤として適切な粒子は、しこりが形成されずに、粒子の注入後に自然な印象を与えるために変形可能でなければならない。
さらに別の態様では、組換えコラーゲン粒子は、インビトロ細胞培養用に孔性又は非孔性マイクロキャリアに適切である。好ましくは、マイクロキャリアの平均サイズは、100〜200μmである。かかるマイクロキャリアは、当該技術において既知であり、例えば国際公開公報第2003/104313号、国際公開公報第90/13625号、SU1738851、SU1321748及び『Pure gelatin microcarriers: synthesis and use in cell attachment and growth of fibroblasts and endothelial cells” - (Wisseman et al, In Vitro (1985) 21,7, 391-401)』に記載されている。
1つの実施態様において、細胞担体バッチは、単分散の組換え粒子の集団を含む。別の実施態様では、細胞担体は、1又は2以上の単分散組換え粒子集団の混合であり、各集団は異なる平均サイズを有する。
本発明の粒子は、当該技術において既知の方法で、組換えゼラチンより調製することができ、粒子は、組換えゼラチンの出発溶液から形成される。かかる方法は、油/水エマルジョン技術を用いた粒子形成を含み、例えば欧州特許第222718号又は国際公開公報第2003/1043313号に記載の位相反転、或いはSU1161548に記載されているような沈殿技術を含む。
[実施例]
アセトン沈殿による、ゼラチンベース細胞担体粒子の調製
0.1mlのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)の25%溶液を添加した50mlのアセトンに、組換えゼラチン(配列番号1、21kDa)の20mlの2%水溶液を添加、攪拌した。混濁分散は、攪拌せずに10分間放置した。混合液を、500mlの水中に急冷した。粒子は、遠心分離及び水に再懸濁を3サイクル行って、残りのEDC及びアセトンから洗浄された。最終的に粒子は真空乾燥された。平均サイズ約20μmの粒子を得た(顕微鏡分析)。
同様に、RGDモチーフを含む組換えゼラチンで粒子を調製した。(配列番号2、24kDa)。
比較するために、平均分子量21kDaの加水分解した牛骨(limed bone)ゼラチンを用いて粒子を上記の方法で調製した。
視覚による比較により、組換えゼラチンから調製された粒子はより均一なサイズを有し、つまりより単分散性であることが示された。
細胞接着の比較
細胞の種類と培養条件
ミドリザル腎臓(ベロ)細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、健康なラット腎臓繊維芽(NRK−49F)細胞及びMadine Darby イヌ腎臓(MDCK)細胞をATCCより購入した。4つ全ての細胞種を継代培養し、75cmフラスコで、37℃で、5%CO環境下で維持した。ベロ細胞及びNRK−49F細胞は、ダルベッコMEM(DMEM)培地で培養した。CHO細胞は、ハムF12(Ham’s F-12 Nutrient Mixture)で培養し、MDCK細胞は、アール塩(Earle’s salt)とMEMで培養した。
ベロ細胞及びCHO細胞において、培地に10%ウシ胎児血清(FBS)、2mMのL−グルタミン、20mMのHEPES緩衝液、1mMのピルビン酸ナトリウム、100μg/mlのストレプトマイシン及び100ユニット/mlのペニシリン(最終pH 7.1)を添加した。NRK−49F細胞では、DMEMに5%FBS、2mMのL−グルタミン、1mMのピルビン酸ナトリウム、非必須アミノ酸(各0.1mM)、100μg/mlのストレプトマイシン、100ユニット/mlのペニシリン及び0.25μg/mlのアンフォテリシンB(最終pH 7.1)を添加した。MDCK細胞では、MEMに10%FBS、2mMのL−グルタミン、非必須アミノ酸(各0.1mM)及び100μg/mlのストレプトマイシン、100ユニット/mlのペニシリン、及び0.25μg/mlのアンフォテリシンB(最終pH 7.1)を添加した。
各実験の前に細胞の生理学を統一するために、細胞を、マイクロキャリアビーズのイノキュレーションの2〜3日前に、150cmフラスコに入れた。細胞をトリプシン化(0.05%トリプシン、0.53mMのEDTA、PBS内)して、フラスコより取り出した。マイクロキャリアの実験には、細胞を遠心分離により、トリプシン培地を除去し、細胞培地内に1×10細胞/mlで再懸濁した。生細胞の濃度は、トリパン染色除去により決定した(0.9%食塩水内に0.4%トリパンブルー)。
スピナフラスコ内での細胞培養及び分析
細胞接着分析には、20mg/mlの細胞担体粒子を用いた。細胞濃度は、それぞれの細胞種で、1.5×10細胞/mlであった。
細胞担体粒子は、250mlのスピナ容器に維持した100mlの培養液で培養し、懸濁磁性羽根車で攪拌した(50rpm)。
細胞接着の動力学は、上清細胞濃度の低下として分析した。サンプル除去には、攪拌を一旦(約30秒)停止し、その間細胞担体粒子を固定し、上清サンプルを、以下の通り細胞の定量化のために除去した。
細胞数は、0.1Mのクエン酸内に、同量のクリスタルバイオレット(0.1%w/w)を混合して細胞を染色して、血球計で計数した。培地からの細胞の減少は、ビーズに接着した細胞の指標として用いた。
培地から除去した細胞が、細胞担体粒子に接着した(溶解したのではなく)ことを確認するために、各細胞接着アッセイ終了時に、細胞担体粒子に接着した細胞を定量化した。よく攪拌した担体培地1mlずつ等分したものを除去し、マイクロキャリアを固定し、固定した細胞担体粒子は、上記の通りクリスタルバイオレット/クエン酸に再懸濁した。1時間37℃でインキュベートした後、懸濁液を、パスツールピペットで吸引し、吸出することによって、核を解放してせん断し、血球計で定量化した。
上記の方法で、従来のゼラチン性粒子と、RGDモチーフを含む組換え生産されたゼラチンから調製された粒子とを比較した(配列番号2)。細胞担体粒子を調製するための出発物質内のRGDモチーフの割合は同じであったが(両方とも0.8%)、組換えコラーゲンより調製した粒子は、よりよい細胞接着性を有していた。これは、RGDが組換えコラーゲン内でより均一に存在し、よりよく分布していたことによる。

Claims (19)

  1. 組換え生産された架橋ゼラチンポリペプチドを含む細胞担体粒子であって、前記組換え生産されたゼラチンポリペプチドが、少なくとも2個のリシン残基を含み、前記リシン残基が極限リシン残基であり、第1極限リシン残基が、ポリペプチドのN末端に最も近いリシン残基であり、第2極限リシン残基が、ポリペプチドのC末端に最も近いリシン残基であり、前記極限リシン残基が、組換えゼラチンポリペプチド内のアミノ酸の総数の少なくとも25%によって隔たれている、細胞担体粒子。
  2. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドが、2個の極限リシン残基の間に少なくとも1個のリシン残基を含むことを特徴とする、請求項1記載の細胞担体粒子。
  3. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドが、少なくとも2個のアミノ酸残基を含み、前記2個のアミノ酸残基が極限アミノ酸残基であり、アスパラギン酸残基及びグルタミン酸残基から別個に選択され、第1アスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基が、ポリペプチドのN末端に最も近いアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基であり、第2極限アスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基が、ポリペプチドのC末端に最も近いアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基であり、前記極限アスパラギン酸残基及び/又はグルタミン酸残基が、組換えゼラチンポリペプチド内のアミノ酸の総数の少なくとも25%によって隔たれていることを特徴とする、請求項1又は2記載の細胞担体粒子。
  4. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドが、極限アスパラギン酸残基及び/又はグルタミン酸残基との間に、少なくとも1個のアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基を含むことを特徴とする、請求項3記載の細胞担体粒子。
  5. リシン残基が、アスパラギン酸及び/又はグルタミン酸残基に共役(coupled)していることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載の細胞担体粒子。
  6. 組換え生産されたゼラチンが、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(ECD)で架橋されていることを特徴とする、請求項5記載の細胞担体粒子。
  7. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドの50個のアミノ酸の各ストレッチが、少なくとも2個のリシン残基を含むことを特徴とする、請求項1〜6いずれかに記載の細胞担体粒子。
  8. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドの50個のアミノ酸の各ストレッチが、アスパラギン酸又はグルタミン酸から別個に選択される少なくとも1個のアミノ酸残基を含むことを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載の細胞担体粒子。
  9. 平均粒子サイズからのサイズ偏移が20%を超える粒子が10%未満であることを特徴とする、請求項1〜8いずれかに記載の細胞担体粒子。
  10. 平均粒子サイズからのサイズ偏移が50%を超える粒子が実質的に存在しないことを特徴とする、請求項1〜9記載の細胞担体粒子。
  11. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドが、少なくとも1個のRGDモチーフを含むことを特徴とする、請求項1〜10いずれかに記載の細胞担体粒子。
  12. RGDモチーフを含有する組換え生産されたゼラチンポリペプチド内のアミノ酸の総数に対するRGDモチーフの割合が、少なくとも0.4であり、前記コラーゲンポリペプチドが、350以上のアミノ酸を含む場合、350アミノ酸の各ストレッチが、少なくとも1個のRGDモチーフを含むことを特徴とする、請求項11記載の細胞担体粒子。
  13. RGDモチーフの割合が、少なくとも0.6、好ましくは少なくとも0.8、より好ましくは少なくとも1.0、さらに好ましくは少なくとも1.2、もっとも好ましくは少なくとも1.5であることを特徴とする、請求項11又は12記載の細胞担体粒子。
  14. 組換え生産されたゼラチンポリペプチドの分子量が、2.5kDa〜150kDa、好ましくは10kDa〜100kDa、より好ましくは20kDa〜75kDaであることを特徴とする、請求項1〜13いずれかに記載の細胞担体粒子。
  15. 請求項1〜14いずれかに記載の細胞担体粒子の、細胞の局所送達に注入可能な細胞担体としての使用であって、前記粒子が200μm以下の平均粒子サイズを有することを特徴とする使用。
  16. 細胞が、心筋瘢痕組織部位に送達される心筋細胞であることを特徴とする、請求項15に記載の使用。
  17. 請求項1〜14いずれか記載の細胞担体粒子の、組織増大又は形成外科用の注入可能な細胞担体としての使用。
  18. 請求項1〜14いずれか記載の細胞担体粒子の、美容整形における使用。
  19. 請求項1〜14いずれか記載の細胞担体粒子の、インビトロ細胞培養におけるマイクロキャリアとしての使用。
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