JP2009520237A - 多重記述コーディングシステムのための改良されたコリレーティング変換及びデコリレーティング変換 - Google Patents

多重記述コーディングシステムのための改良されたコリレーティング変換及びデコリレーティング変換 Download PDF

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Abstract

多重記述コーディングシステムにおける伝送器及び受信器は、入力信号の成分の多重記述を生成し処理する。この多重記述には、いくつかのコリレーティング変換係数が伝送途中で失われたり劣化したりした場合、元の信号の正確でない複製を復元することのできるコリレーティング変換係数が含まれている。この変換を実行するのに必要な計算資源を減少させる高速アダマール変換を用いた実施が記載されている。

Description

本発明は、一般にオーディオ及びビデオコーディングに関し、さらに具体的には多重記述コーディングシステム及びその技法に関する。
多重記述(MD)コーディングシステム及びその技法では、質の劣化した元の信号を再構築させるのに十分な量の情報をそれぞれが持つ2以上の部分又は「記述」に元の信号をエンコードする。理想的には、MDコーディングシステムにおけるデコーダは、1以上のこれらの記述から元の信号の妥当な複製を再構築することができるが、記述の数を増やすに従って、再構築された複製の忠実度が増大する。
MDコーディングシステムの背景となる思想は、各記述が元の信号の妥当な複製を表し、各記述が他の記述といくつかの情報を共有するように、エンコードした信号を2以上の記述に分割することである。MDコーディングシステムのデコーダは、これらの記述から可能な限り多くの情報を集め、受け取った記述に含まれる情報から失われた記述の内容を推定し、受け取った記述及び推定した記述から元の信号の複製を再構築する。
MDコーディング技法は、伝送チャンネルの条件がだんだん挑戦的になるにつれて再構築した複製の質を優雅に劣化させることができるので、エンコードした信号の一部が伝送中に失われたり劣化したりする種々のアプリケーションにおいて魅力的である。この特徴は、比較的損失の多い伝送チャンネルで動作するワイヤレスパケットネットワークにおいて特に魅力的である。MDコーディングシステム及びその技法に関する情報は、IEEE Signal Processing Magazine,September,2001、Goyalの「Multiple description coding: compression meets the network」により入手可能である。
エンコードした情報を部分又は記述に分割するために用いることのできる多くのMD技法が知られている。いくつかの技法では、裏返すことまたは逆さにすることが可能な方法で、情報を2つ以上の部分に配分するエンコードした情報にコリレーティング変換を適用する。各部分は、記憶又は伝送のために別々のビットストリーム又はパケットに組み立てられる。残念ながら、コリレーティング変換を用いる既知の技法は、部分に分割されるエンコードした情報に量子化ノイズさしはさむことがあり、デコーダにより再構築された複製の感知できる品質の劣化を引き起こす。加えて、コリレーティング変換を実行する既知の方法は、計算負荷が高く、この変換に必要な計算を行うためにかなりの量の計算資源を必要とする。
必要とされるのは、生じたとしても少ししか量子化ノイズを生じさせず、効率的に実行することのできる、エンコードした情報にコリレーティング変換を適用する方法である。
本発明の1つの特徴によれば、対応する変換係数のセットを生成するために量子化した信号のセットにコリレーティング変換を適用することにより、多重記述コーディングシステムに用いることのできるように、信号が処理される。ここで、量子化した信号成分のセットは、その信号の信号構成要素を表す異なった量子化分解能を有し、コリレーティング変換では、相補的なデコリレーティング変換により、変換係数から量子化した信号成分を正確に復元することを可能にする。
本発明のもう1つの特徴によれば、対応する変換係数のセットをそれから導き出すための値を生成するために量子化した信号成分のセットにアダマール変換を適用することにより、多重コーディングシステムで用いることができるように、信号が処理される。ここで、量子化した信号成分の各セットは、対応する変換係数のセットより相互相関関係は少ない。
さらに、本発明のもう1つの特徴によれば、相補的なコリレーティング変換の入力となる量子化した信号成分のセットの正確なレプリカを復元するために、エンコードした信号から得られた変換係数のセットにデコリレーティング変換を適用することによって、多重記述コーディングシステムで用いることができるように、エンコードした信号が処理される。ここで、量子化した信号成分は異なった量子化分解能を持ち、信号の信号構成要素を表す。
本発明の、さらなる特徴によれば、対応する量子化した信号成分のセットを生成するために、変換係数のセットから導き出した値に逆アダマール変換を適用することにより、多重記述コーディングシステムで用いることができるように、エンコードした信号が処理される。ここで、変換係数の各セットは、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関がある。
本発明のさまざまな特徴とその好ましい実施の形態は、以下の説明と、図中類似の参照番号で類似の要素を示した添付図を参照することによりよく理解できるであろう。以下の説明と図面の内容は例示のためのものであり、本発明の技術範囲を限定するためのものと解釈すべきでない。
A.導入
1.システムの概観
図1は、知覚コーディングシステムにおける伝送器10の1実施例の概略ブロック図である。この実施例において、伝送器10は、分析フィルターバンクを元の信号2に適用し、周波数サブバンド信号13を生成し、サブバンド信号13に知覚モデル14を適用して元の信号の知覚マスキング特性を算定する。エンコーダ16は、知覚モデル14から受け取った制御情報15に従い選択された量子化分解能を持つサブバンド信号13の成分を量子化し、この量子化されたサブバンド信号成分をエンコードして、フォーマッタ18によりエンコードした信号4にアセンブルする、多重記述17とする。好ましい実施の形態において、エンコーダ16は、エンコードした信号4に含めるために元の信号2の推定スペクトル輪郭19も出力する。多重記述17を容易に生成させるためにエンコーダ16に本発明の種々の特徴を組み入れることができる。
図2は、知覚コーディングシステムにおける受信器20の概略ブロック図である。受信器20は、エンコードした信号4から多重記述23を取得するためにデフォーマッタ22を用い、好ましい実施の形態において、エンコードした信号4から元の信号2の推定スペクトル輪郭27を取得する。デコーダ24は、多重記述の全部又は一部からサブバンド信号25のレプリカを復元する。再構成された元の信号2の複製である出力信号6は、復元されたサブバンド信号25にフィルターバンク26を適用することにより生成される。本発明の種々の特徴は、多重記述23の処理を容易にするためにデコーダ24に組み込むことができる。
2.フィルターバンク
分析フィルターバンク12及び合成フィルターバンク26は、ブロック変換及びウェーブレット変換、直交鏡像フィルター、再帰フィルター、及び格子フィルターのようなデジタルフィルターのバンク又はカスケード、を含む種々の方法で組み込まれる。以下に詳細に説明するオーディオコーディングシステムの実施の形態において、分析フィルターバンク12は、修正離散コサイン変換(MDCT)により実施され、合成フィルターバンク26は、相補的逆修正離散コサイン変換(IMDCT)により実施される。これらについては、Princen他による、International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP), May 1987, pp.2161-64の「Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation」に記載されている。この実施の形態によれば、分析フィルターバンク12は、各セグメント毎に2N個のサンプルを持つ元の信号2の重複セグメントに適用され、MDCT係数のブロック又は元の信号のスペクトル成分を表す信号成分を生成する。このフィルターバンクは各ブロックに2N個の係数を生成する。エンコーダ16は、知覚モデルに従い、選択された量子化分解能を変化させて各ブロックのMDCT係数の2分の1を量子化し、量子化した係数で表現された情報をエンコードした信号4にアセンブルする。合成フィルターバンク26は、エンコードした信号4からデコーダ24が復元したMDCT係数のブロックに適用され、2N個のサンプルを持つ信号サンプルのブロックを生成する。MDCT係数の他の2分の1には重複する情報が含まれるため、各ブロックにおけるMDCT係数の2分の1がエンコードされデコーダ24に入力される。これらのサンプルのブロックは時間領域でのエイリアシングアーティファクトを打ち消す特別な方法で結合され、入力された元の信号2の複製となる出力信号6のセグメントを生成する。
ここで説明する例では、知覚モデルによるMDCT係数のような信号成分を量子化する知覚コーディングシステムを引用するが、知覚コーディングの使用は必須条件ではない。さらに、本発明は、元の信号をサブバンド信号に分割するフィルターバンクを使用しないコーディングシステムに用いることができる。本発明は、必要な基準に従って選択された、異なる量子化分解能を用いた変換係数又は信号サンプルのような、本質的にどんな信号成分でも量子化するコーディングシステムに用いることができる。MDCT係数、スペクトル係数、あるいはスペクトル成分のような、以下の説明で言及されるものは信号成分の一例に過ぎない。
3.エンコーダ
図3は、2N個のMDCT係数又は成分が元の信号2のセグメントとして生成されるエンコーダ16の1実施の形態の概略ブロック図である。各ブロックにおけるMDCT係数の2分の1は、知覚モデル14から受け取った制御情報15に従い選択された量子化分解能を用いる量子化器162により量子化される。コリレーティング変換164は、量子化されたMDCT係数に適用されコリレーティング変換(CT)係数のセットを生成する。分配器166は、1以上のグループから元の信号の不正確な複製の再構築を可能にするが、多数のグループからより正確な複製を再構築することができるような情報を含有する量子化した値のグループに、CT係数を分配することにより、元の信号の多重記述17を生成する。このグループはエンコードした信号4にアセンブルされる。この図に示された実施の形態において、スペクトル輪郭推定器168は、MDCT係数の分散を取得し、元の信号2の推定スペクトル輪郭19として出力する。多重記述17とこの推定スペクトル輪郭19を、エントロピーエンコードすることができる。
模範的な実施の形態において、エンコードした信号4により伝達された情報はパケットに配列される。元の信号2のセグメントのCT係数は異なったパケットで伝達される。各パケットは、元の信号2の2以上のセグメントについてのCT係数を伝達する。この処理により、コーディングシステムに待ち時間を付加してしまう時間的多様性の形態を作り出してしまうが、MDCT係数のどのブロックにおける総合損失の可能性を減少させる。受信器20は、すべてのCT係数より少ないCT係数から、MDCT係数の各ブロックについて有用な情報を再構築することができ、それにより、元の信号2のの正確でない複製を、CT係数が伝送途中で失われたり劣化したりした場合でも、再構築することができる。
4.デコーダ
図4は、分配器166により実行された分配処理の逆の処理であるプロセスを用いてエンコードした信号4から得られた量子化した値のグループから、逆分配器242がCT係数を集める、デコーダ24の実施の形態の概略ブロック図である。量子化した値のグループのいずれかが失われたり劣化したりした場合は、1以上のCT係数も失われたり劣化したりする。係数推定器244は、失われたり劣化したりしたCT係数の推定値を取得する。受信器20は、1以上のパケットが伝送中に失われたり劣化したりしたとき、再構築した信号の正確性を改善するために推定スペクトル輪郭27を用いることができる。デコリレーティング変換246は、このCT係数のセットに適用されN個の量子化したMDCT係数のブロックを復元する。元の信号2のセグメントにおいてCT係数が失われたり劣化したりしていない場合は、デコリレーティング変換246により復元された量子化したMDCT係数のブロックは、コリレーティング変換164に入力された量子化したMDCT係数のブロックと同一となる。いくつかのCT係数が失われたり劣化したりしている場合は、係数推定器244及びデコリレーティング変換246により種々の補間や統計的推定技法を用いて、他のCT係数及び推定スペクトル輪郭から失われたり劣化したりしたCT係数を導き出し、できるだけ誤差の少ない量子化したMDCT係数を生成する。これらの統計的手法については、Goyal他による、IEEE Trans. on Information Theory, vol. 47, no. 6, Sep. 2001, pp. 2199-2224、「Generalized Multiple Descriptions with Correlating Transforms」に記載されている。元の信号2のセグメントにおいてすべてのCT係数が失われたり劣化したりしている場合は、その前のセグメントの情報を繰り返すというように、他の誤差軽減形態を用いることができる。
5.コリレーティング変換
コリレーティング変換164は、各2×2変換が入力値のペアに作用し出力値のペアを生成する、相互にカスケード接続した線形2×2変換の行又はレベルに組み込まれる。コリレーティング変換164に組み込むために用いることができる既知の線形2×2変換は、以下のように表される。
Figure 2009520237
ここで、yn,t=全部でT個のレベル中のt番目のレベルの直前の、N個のブロック中のn番目の量子化したMDCT係数、であり、
α=コリレーション係数、である。
式(1)で表されるこの変換は、コンピュータプログラムで2つの「for」ループにより実行することができ、次のレベル又は行の前にブロック中のすべてのN個の係数に対してレベル又は行tにおける2×2変換を作用させる。このコリレーティング変換は、低周波数MDCT係数の値とを高周波数MDCT係数の値とをパラメータαに従い混合するような変換であると解釈することができる。出力値は、αが大きな値では低周波数係数の値により決定付けられ、αが小さな値では高周波数係数の値により決定付けられる。コリレーティング変換164は、Tの値が増大するにつれて、実行回数を増やす。このコリレーティング変換により生成された出力値は、0≦n≦N−1について{yn,T}で表すことができる。式(1)で表されるこの変換は、失われた又は壊れたCT係数を推定することのできる既知の最適な方法なので、実際的なコーディングシステムにおいて魅力的な選択肢となる。例えば、前述のGoyal他による、IEEE Trans. on Information Theory, vol. 47, no. 6, Sep. 2001を参照のこと。
Tは、どのような値に設定することもできるが、T=log2(N)に設定することで各CT係数をMDCT係数の各々に従属させることができる。その結果、T>log2(N)の値を用いることでは、付加的な誤差を緩和する利点は少ししかない。多くの実際的なオーディオコーディングシステムでは、Nは512以上である。T=log2(N)のシステムに用いられるようなコリレーティング変換に必要な計算資源は非常に大きいので、1,2,3,又は4のようなlog2(N)より小さい値をTに対して選択することが必要となることがある。さらに、CT係数を異なった記述に分割するので、Tの値も、使うことのできる異なった数の記述に制限するよう明記されることがある。式(1)で表されるコリレーティング変換について、記述Dの数は2Tに等しく設定される。
6.デコリレーティング変換
MDCT係数は、デコリレーティング変換により、CT係数から復元することができる。相補的デコリレーティング変換246は以下のように表すことができる。
Figure 2009520237
この変換は、コンピュータプログラムにおいて、2個の「for」ループに組み込むことができ、tはTに等しい初期値を持ち、1まで減少する。
7.分配器
分配器166はCT係数のセットを相互排除的なCT係数のサブセットにグループ化する。各サブセットは、元の信号2の多重記述17の1つを構成する。分配器は、元の信号の質を低下させたものを復元するに十分な情報を各記述が持つような記述を構築する。記述は、全ての記述が利用可能であるならエンコードした元の信号の正確なレプリカをデコーダで復元することができるように構成されていることが好ましい。この記述のいくつかが失われたり劣化したりしたとき、デコーダで用いることのできる記述における係数同士の相関を、失われたり劣化した情報を推定するために用いることができる。
1つの実施の形態において、分配器166は、D番目のCT係数をそれぞれの記述に組み立てることによりDこの記述を構築する。例えば、分配器166が4個の記述を構築する場合は、CT係数0,4,8,12,…を1番目の記述に組み立て、CT係数1,5,9,13,...を2番目の記述に組み立て、CT係数2,6,10,14,…を3番目の記述に組み立て、CT係数3,7,11,及び15を4番目の記述に組み立てることができる。分配器166は、種々の方法で実施することができる。
分配器166により、記述を「多様化」させることができ、例えば、異なった時間周期で伝送するよう(時間による多様化)、異なった搬送周波数で伝送するよう(周波数による多様化)、異なったチャンネを用いて伝送するよう(チャンネルによる多様化)、あるいはこれらの組み合わせ及び他の多様化方法を用いて伝送するように記述を分けることができる。他の一例として、分配器166を異なった信号源からいくつかの記述を伝送するようグループ化することもできる(信号源による多様化)。
8.逆分配器
逆分配器242は、エンコードした信号4として受け取った記述から可能な限り完全なCT係数のセットを形成する。記述中の係数は、一時的に蓄えられ、上記のような多様化した仕組みの影響を解消するような処理を施される。所定の信号源についての記述を全部受け取ったとき、又は、デコーダによる実時間処理能力上の制約から、信号源のデコーディングを行うよう命令があったとき、逆分配器242は、分配器166により実行された分配の逆の方法でCT係数を構成する。
上述のような分配器166を使うコーディングシステムにおいて、逆分配器242は、用いることのできる記述からCT係数を参照することができる。4個の記述の中4番目が失われたり劣化したりしている場合は、照合した係数のセットは、例えば、0,1,2,X,4,5,6,X,8,9,10,X,12,13,14,X,...となる。ここで、Xは、失われたり劣化したりした係数である。これらの失われたり劣化したりした係数は、デコーダで用いることのできるCT係数から推定することができる。エンコードした信号4のスペクトル輪郭を推定する好ましい実施の形態において、推定の精度を上げるため、この輪郭では、スペクトル補間、スペクトル繰り込み、及び低周波数分散推定のような種々の輪郭推定技法を用いることができる。
本質的に上述の輪郭推定技法のどのような組み合わせも、スペクトル輪郭推定器168に用いることができる。スペクトル補間及びスペクトル繰り込みは、Lauber他による、Audio Eng. Soc. 111th Convention, New York, Sep. 2001「Error
Concealment for Compressed Digital Audio」に記載されている公知の技法である。低周波数分散推定は以下に記載する。スペクトル輪郭情報を用いて失われた係数を推定する統計的技法については、Goyal他による、先に引用した、EEE Trans. on Information Theory, vol. 47, no. 6, Sep. 2001に記載されている。
B.発明の特徴
式(1)及び(2)から直接実行するコリレーティング変換及びデコリレーティング変換には2つの問題がある。第1の問題は量子化ノイズが増大することである。一般的なコーディングシステムにおいて、コリレーティング変換164に入力されるMDCT係数は、知覚基準及びビットレートの制約を満たすような知覚モデルからの制御情報15に従い選択された量子化分解能により量子化された値により表現される。式(1)から得られるCT係数は、しかしながら、パラメータαがコーディングシステムにおける必要条件を満たすように選択されるので、一般に同じ量子化分解能を持たない値となる。ビットレートの制約を満たすために、エンコードした信号4に組み込む前にCT係数を量子化する。
CT係数の量子化は、デコーダ24により復元されたMDCT係数中にすでに存在するノイズを増大させるので、好ましくない。ノイズの増大はエンコードした信号の知覚品質を低下させるかもしれない。言い換えれば、CT係数の量子化は、エンコーダ16に入力されている同じMDCT係数をデコーダ24が復元するのを妨げる。これらの係数間の差異は、可聴ノイズとして明らかになる。
この問題は、α=1/2√2の場合を除いて、αのどんな値に対しても存在する。αがこの特別な値を持つ場合は、式(1)及び(2)における全てのマトリックスの大きさが同じなので、元の量子化されたMDCT係数の正確な復元が可能となる。コリレーティング変換及びデコリレーティング変換を行うのに必要な計算は、整数演算(integer‐arithmetic operations)のシングルスケーリング(single scaling)として表すことができる。整数演算は無損失なので、式(1)のコリレーティング変換に入力されたMDCT係数は、式(2)のデコリレーティング変換により正確に復元することができる。
式(1)及び(2)の変換を直接実行することによる第2番目の問題は、これを実行するのに、最も控えめなTの値に対してでも多量の計算資源を必要とすることである。この問題は、受信器20で安価に実施できるアプリケーションに対するデコーダ24におけるデコリレーティング変換246に特に深刻である。これら2つの変換の効率的な実施について以下に説明する。
1.ノイズのない変換
式(1)及び(2)のコリレーティング変換及びデコリレーティング変換に類似する変換はそれぞれ以下の式(3)及び(4)で示される。
Figure 2009520237
ここで、(V)Q は、ベクトルVの量成分を量子化器Qで量子化することを示す。
式(3)におけるコリレーティング変換の最初の行又はレベルt=1は、図5の8個のMDCT係数のブロックについての概略ブロック図に示されている。通常オーディオ及びビデオコーディングシステムでは、かなり多くの係数のブロックを処理するが、図示する上での複雑さを軽減するために、ここでは8個の係数のブロックを選んだ。図中Qのブロックは量子化器を示す。A#のブロックは式(3)に示した3つの2×2マトリックスのうちの1つを示す。例えば、ブロックA0は式の右側にある第3番目のマトリックスを表し、A2は第1番目のマトリックスを表す。ブロックをつなぐ線は係数がどのようにコリレーティング変換を流れるかを示す。量子化した8個のMDCT係数のブロック(n=0から7)が図の左側にある0から7で表示した円形の端子でこの変換器に入力される。8個のCT係数のセット(n=0から7)が図の右側にある0から7で表示した円形の端子に出力される。この変換の次のレベル、t=7、図示されていない、ではこれらのCT係数を受け取り、同様に処理する。
式(4)におけるデコリレーティング変換の最後の行又はレベルt=1は、図6の概略ブロック図に8個のCT係数のセットについて示されている。図中Qのブロックは量子化器を示す。B#のブロックは式(4)に示した3つの2×2マトリックスのうちの1つを示す。例えば、ブロックB0は式の右側の第3番目のマトリックスを表し、B2は第1番目のマトリックスを表す。ブロックをつなぐ線は係数がどのようにデコリレーティング変換を流れるかを示す。8個のCT係数のセット(n=0から7)を、この変換の前のレベル、t=2、から受け取り、図の左側にある0から7で表示した円形の端子に入力する。8個のMDCT係数のブロック(n=0から7)は、図の右側にある0から7で表示した円形の端子へ出力される。
この2つの全てのレベルにおける量子化器Qの全部が同じ量子化分解能で入力を量子化し、下式の特性に従うなら、
Q(p+q)=p+Q(q) (5a)
Q(−p)=−Q(p) (5b)
ここで、pとqは2つのベクトルであるとするなら、式(3)に示したコリレーティング変換では、式(1)で示したコリレーティング変換により生成されたCT係数とは異なり、ビットレートの制約を満たすためのさらなる量子化を必要としない量子化されたCT係数を生成する。式(3)のコリレーティング変換に入力されるMDCT係数は、式(4)のデコリレーティング変換により正確に再現することができる。量子化ノイズが加わることはない。
残念ながら、式(3)と(4)で示した変換は、量子化器Qに課せられた制限により、多くのコーディングシステムに対して使いものにならない。すべてのMDCT係数は、同じ量子化分解能で量子化しなければならず、式(5a)と(5b)で示した2つの特性は、均一な奇対称量子化器(uniform odd-symmetric quantizer)のみを示している。このような制限は実際的ではない。知覚コーディングシステムにより、心理音響的なマスキング効果を最大限に活用するために、異なった量子化分解能でMDCT係数を量子化する。さらに、多くのコーディングシステムで非均一な量子化器を用いる。量子化器に組み込まれた均質で均一な量子化分解能の制限を、以下に説明する技法を用いることで除去することができる。
a)均質で均一な量子化分解能
ノイズのないコリレーティング変換及びデコリレーティング変換は、異なった又は不均質の量子化分解能を用いた量子化器で実現することができる。以下に、コリレーティング変換及びデコリレーティング変換の中間点で用いるべき量子化分解能を特定するアルゴリズムについて説明する。変換で用いるすべての量子化分解能は、入力MDCT係数を量子化するために用いる量子化分解能のセットから取り出される。デコーダ24は、用いるべき量子化分解能を決定するために使用できる。必要に応じて、エンコーダ16は、デコーダ24が必要とするどんな情報をもエンコードした信号4中に含めることができる。
2×2マトリックスに入力する1対の値の各々の値を量子化するために用いる量子化分解能はお互いに異なる。コリレーティング変換及びデコリレーティング変換を通じてどのように量子化分解能が係数に追従するのかを説明することは重要であろう。
上述のアルゴリズムは、BASICプログラム言語の文法的特徴を有するステートメントをもつ、コンピュータプログラムソースコードの断片として以下のように表される。これらのソースコードの断片は、実際のプログラムを表すものではなく、どのように量子化分解能を特定し用いるのかを説明するのを手助けするために記したものである。プログラム1のソースコードの断片はコリレーティング変換の量子化器を特定するアルゴリズムを記述する。プログラム2のソースコードの断片はデコリレーティング変換の量子化器を特定するアルゴリズムを記述する。プログラム3とプログラム4のソースコードの断片は、それぞれコリレーティング変換とデコリレーティング変換において種々の量子化器の使い方を特定するアルゴリズムを記述する。
ソースコードの断片は以下の表記を用いるステートメントを有する。
Q{n}=MDCT係数nを量子化するための量子化器、ここで0≦n≦N−1、
Q{n,t}=レベルtにおけるyn,tを量子化するための量子化器、ここで1≦t≦T、
コリレーティング変換における最初の行又はレベルはt=1で最後のレベルはt=Tであるが、デコリレーティング変換における最初のレベルはt=Tで最後のレベルはt=1であることは指摘しておくことは参考になるかもしれない。
量子化器Q{n}及びQ{n,t}は、上式(5a)と(5b)で示した特性に服従し、以下のように表すことができる。
Q{n}(p+q)=p+Q{n}(q) (5c)
Q{n}(−p)=−Q{n}(p) (5d)
Q{n,t}(p+q)=p+Q{n,t}(q) (5e)
Q{n,t}(−p)=−Q{n,t}(p) (5f)
プログラム1:コリレーティング変換の量子化器の特定
For n=0 to N-1 //Initialize transform level 1
Q{n,0}=Q{n}
For t=1 to T // Initialize all other stages and levels
For n=0 to 1/2N-1
Q{2n,t}=Q{n,t-1}
Q{2n+1,t}=Q{1/2N+n,t-1}
プログラム2:デコリレーティング変換の量子化器の特定
For n=0 to 1/2N-1 //Initialize transform level T
Q{2n,T}=Q{n}
Q{2n+1,T}=Q{1/2N+n}
For t=T to 1 step -1 //Initialize all other levels
For n=0 to 1/2N-1
Q{2n,t-1}=Q{n,t}
Q{2n+1,t-1}=Q{1/2N+n,t}
プログラム3:コリレーティング変換中の量子化器の使い方の特定
Figure 2009520237
プログラム4:デコリレーティング変換中の量子化器の使い方の特定
Figure 2009520237
式(6a)から(6c)におけるコリレーティング変換の第1の行又はレベル、t=1、は、8個のMDCT係数のブロックについての図7の概略ブロック図に示されている。図の右側にQ0からQ7で表示した量子化器は、変換の一部ではなく、量子化分解能を変化させながらMDCT係数を量子化するために用いる相異なる量子化器を示す。例えば、Q3で表示したブロックは、MDCT係数3を量子化する量子化器162を表す。Q#で表示した他のブロックは、それぞれの係数を量子化するために用いる変換のレベルでの量子化器を表す。係数を量子化するために用いる量子化分解能は、そのレベルを通じて同じである。例えば、Q3で表示したすべての量子化器は同じ量子化分解能を用いる。A#ブロックは、式(6a)から(6c)に示した2×2マトリックスの1つを表す。例えば、ブロックA0は、式(6a)に現れるマトリックスを示す。ブロックをつなぐ線は係数がどのように変換のレベルを流れるかを示す。係数3が変換のこのレベルを進んでゆく経路を太い線で示す。
式(7a)から(7c)におけるデコリレーティング変換の第1の行又はレベル、t=1、は、8個のCT係数のセットについての図8の概略ブロック図に示されている。Q#で表示したブロックは、それぞれの係数を量子化するために用いる変換のレベルでの量子化器を表す。係数を量子化するために用いる量子化分解能は、そのレベルを通じて同じである。例えば、Q3で表示したすべての量子化器は同じ量子化分解能を用いる。B#ブロックは、式(7a)から(7c)に示した2×2マトリックスの1つを表す。例えば、ブロックB2は、式(7c)に現れるマトリックスを示す。ブロックをつなぐ線は係数がどのように変換のレベルを流れるかを示す。係数3が変換のこのレベルを進んでゆく経路を太い線で示す。
図9の概略ブロック図は、コリレーティング変換のレベル、t=1,2,及び3を示す。この図における各ブロックは、変換の1つのレベルにおける係数のペアに対する全部の2×2マトリックス及び量子化器を示す。例えば、AQ0,Q4で表示したブロックは、図7の最上レベルにおける係数0及び4に対して示した量子化器Q0とQ4の3つのペアで、3つのブロックA0、A1、及びA2を示す。ブロックをつなぐ線は係数がどのように3つの変換のレベルを流れるかを示す。係数3が変換のこのレベルを進んでゆく経路を太い線で示す。
図10の概略ブロック図は、デコリレーティング変換のレベルt=3,2,及び1を示す。この図における各ブロックは、変換の1つのレベルにおける係数のペアに対する全部の2×2マトリックス及び量子化器を示す。例えば、BQ0,Q4で表示したブロックは、図8の最上レベルにおける係数0及び4に対して示した量子化器Q0とQ4の3つのペアで、3つのブロックB0、B1、及びB2を示す。ブロックをつなぐ線は係数がどのように3つの変換のレベルを流れるかを示す。係数3が変換のこのレベルを進んでゆく経路を太い線で示す。
b)非均一量子化分解能
式(5a)から(5f)で示した制限は、量子関数が均一で奇対称(uniform and odd-symmetric)でなければならないことを暗示している。残念ながら、多くのコーディングシステムは、この制限を満たなさい量子化器を用いる。この制限は、変換に適する中間にある均一な量子化係数に、又はそれから任意に量子化したMDCT係数をマッピングするためのマッピング関数F及びその逆関数F−1を用いて緩和することができる。この中間にある係数は、コリレーティング変換及びデコリレーティング変換により処理され、マッピング関数F及びF−1は、任意に量子化したMDCT係数を中間的な係数に変換し、ノイズのないシステムを提供するために再度元に戻す。
マッピング関数F及びF−1は、量子化のレベルの1セットを他の量子化のレベルの1セットに又はその逆にマッピングする。関数Fによりマッピングする前の量子化のレベルは、非均一に間隔があけられているかも知れないが、マッピングの後は均一に間隔があけられる。マッピング関数F及びF−1は、任意間隔の量子化のレベルと均一間隔の値との間のマッピングを定める、選択的回答形式分析表現(closed-form analytic expressions)又はルックアップテーブルを含む種々の方法で実行することができ。マッピング関数Fの出力はコリレーティング変換に入力し、デコリレーティング変換の出力は逆マッピング関数F−1に入力する。
ブロック中のMDCT係数をマッピングするために1以上のマッピング関数を用いることができる。例えば、周波数サブバンドを定めるために、コーディングシステムがMDCT係数のグループを形成する場合、マッピング関数を各サブバンドに用いることができる。あるいは、図11及び12に記載した例に示したように、異なったマッピング関数を各MDCT係数に用いることができる。2以上のマッピング関数を用いる場合は、マッピングされた領域の特定の値が、量子化されたMDCT係数の2以上の量子化のレベルに対応する。例えば、マッピング関数F0とその逆関数F0 −1を特定のMDCT係数X0をマッピングするために用い、異なるマッピング関数F1とその逆関数F1 −1を異なるMDCT係数X1をマッピングするために用いることができる。異なるマッピング関数Fnは同じマッピングした値に対して異なる量子化のレベルをマッピングすることができる。これにより問題を引き起こすことはない。なぜなら、コリレーティング変換及びデコリレーティング変換は、マッピングされた正しい係数値をデコリレーティング変換により復元させ、復元された係数値を正しい量子化のレベルに戻すマッピングを行うために逆マッピング関数Fn −1を用いるからである。この一例を表1に示す
Figure 2009520237
表1を参照して、MDCT係数X0は、レベル{0,1,2,4,8}のセットにおけるどのレベルにでも量子化することができ、MDCT係数X1は、レベル{0,1,3,9}のセットにおけるどのレベルにでも量子化することができ、MDCT係数X2は、レベル{0,2,4,6,8}のセットにおけるどのレベルにでも量子化することができる。マッピング関数F0,F1,及びF2は、これらの量子化したMDCT係数Xnを均一の間隔をあけた値Unにマッピングするために用いることができ、対応する逆マッピング関数F0 −1,F1 −1,及びF2 −1は、均一の間隔をあけた値Unを、量子化したMDCT係数Xnに戻すマッピングを行うために用いることができる。図示の例において、マッピング関数F0は、X0の量子化したレベル{0,1,2,4,8}をU0の均一間隔の値{0,1,2,3,4}にマッピングすることができ、マッピング関数F1は、X1の量子化したレベル{0,1,3,9}をU1の均一間隔の値{0,1,2,3}にマッピングすることができ、マッピング関数F2は、X2の量子化したレベル{0,2,4,6,8}をU2の均一間隔の値{0,1,2,3,4}にマッピングすることができる。対応する関数F0 −1,F1 −1,及びF2 −1は、これらの値及びレベルを逆方向にマッピングする。
MDCT係数が、X0=8,X1=3,及びX2=0のように量子化されると、関数F0はX0=8を値U0=4に、関数F1はX1=3を値U1=2に、そして関数F2はX2=0を値U2=0にマッピングする。マッピングされた値Unは式(6a)から(6c)及び(7a)から(7c)に示した変換によりノイズなしで処理される。逆関数F0 −1はU0=4をX0=8にマッピングし、逆関数F1 −1はU1=2をX1=3にマッピングし、そして逆関数F2 −1はU2=0をX2=0にマッピングし、これにより、量子化した正しいMDCT係数のレベルを復元する。
マッピング関数は、式(6)及び(7)で表現される変換のみならず、式(3)及び(4)で表現される変換と共に用いることができる。マッピング関数は、式(3)及び(4)で表現される変換と共に、不均質な量子化分解能を持つ量子化されたMDCT係数にマッピングするために、及び均質な量子化分解能を持つ量子化されたMDCT係数からマッピングするために用いることもできる。エンコーダ16は、適切な逆マッピング関数を用いるためにデコーダ24が必要とするあらゆる制御情報を、エンコードした信号4に含ませることができる。
2.効率的な変換の実現
上述のコリレーティング変換及びデコリレーティング変換を直接的に実現するのは、これらの変換を、多くのペアとなった値に、一度に1つのペアにたいして機能させなければならないので、集中的な計算となる。式(3),(4),(6),及び(7)で表される変換での中間的な量子化を行うために付加的な手段が必要である。これは、高価な受信器20を実現させる必要があり、アプリケーションにとって非常に好ましくない状態である。これらの変換をより効率的に実現させる方法を以下に記載する。
a)高速アダマール変換
α=(1/2)√2のとき、式(1)及び(2)で表されたコリレーティング変換及びデコリレーティング変換を直接実行することにより得られたものと同一の結果が、高速アダマール変換(FHT)により得られることを示すことができる。FHTを行うことにより70%以上効率を改善することができる。ここで、正確な改善量は、変換のレベル数TとブロックサイズNによる。経験的には、α=(1/2)√2に選択したとき、コリレーティング変換によってもたらされるエンコードした信号のビットレートと、いくつかのMDCT係数が失われたり劣化したりしたときの知覚できるデコードした信号の質とが最適なトレードオフとなることも示されている。
式(1)で表されるコリレーティング変換は以下のように実行することができる。
Figure 2009520237
式(1)で表されるデコリレーティング変換は以下のように実行することができる。
Figure 2009520237
ここで、
T=変換のレベルの数、ここで、T≧1
N=ブロック中のMDCT係数の数
D=記述の数、ここで、D=2T
G=グループの数、ここでG=N/C、TはGが偶数となるような値
xn=n番目のMDCT係数、ここで0≦n≦N−1
yn,t=n番目のCT係数、ここで、1≦t≦T
Hk=k−レベルアダマールマトリックス
である。
k−レベルアダマールマトリックスは、2k×2kの次元を持ち、以下で定義される。
Figure 2009520237
ここで、
Figure 2009520237
FHTを効率的に実行する技法により、複雑な計算2klog2(2k)を含むアダマールマトリックHkを計算することができる。どのようにFHTを実行するかについてのさらなる情報は、Lee他による、IEEE Trans. on Acoust., Speech and Sig. Proc., 1986, vol. ASSSP-34, no.6, pp.1666-1667の「Fast Hadamard Transform Based on a Simple Matrix Factorization」から入手できる。
式(8)で表されるコリレーティング変換では、MDCT係数をD個の係数からなるG個のグループに分割し、FHTを用いてグループ毎にアダマールマトリックHkを計算する。式(9)で表されるデコリレーティング変換についても同様である。
b)不均質で均一でない量子化分解能
式(8)及び(9)で表現されるような変換の実行は、式(1)及び(2)で表現されるような変換の直接的な実行よりはるかに効率的であるが、MDCT係数の正確な値を復元するデコリレーティング変換でできることは、効率の低い実施によるものと同じ制約を受ける。MDCT係数の完全な復元は、同じ量子化分解能で均一に量子化されない限り不可能である。
MDCT係数の量子化に伴う制限は、上述したような又図11に示したようなマッピング関数を用いることにより、回避することができる。量子化した任意のMDCT係数を、式(7)及び(8)で表現された変換によりノイズなしに処理することのできる、均一かつ均質に量子化された中間係数にマッピングするために1以上のマッピング関数Fを用いることができ、1以上の逆マッピング関数F−1により、復元された中間係数を元の量子化した任意のMDCT係数にマッピングして戻すことができる。
3.バリエーション
上述の異なった実施の形態は、相互に異なる利点を提示する。式(6)及び(7)で表される実施の形態における変換では、ビットレートとコーディングシステムに課せられたサウンドの質についての制約とをトレードオフさせるために、コリレーションパラメータαの値を選択する柔軟性を持たせている。式(8)及び(9)で表現されるような変換の実施により、コリレーションパラメータαに影響を与えるがそれはより効率的である。これらの2つの実施の形態は様々な方法で一緒に用いることができる。
1つのバリエーションとして、式(8)及び(9)の実施の形態を係数のブロックにおけるMDCT係数の大部分の処理に用い、コリレーションパラメータαの値を最適化した式(6)及び(7)の柔軟性のある実施の形態を、信号の質を知覚する上でより重要なスペクトルの部分におけるMDCT係数を処理するために用いる。2つの実施の形態間でのスペクトルの分割は固定化しても良いし最適化しても良い。
他のバリエーションにおいては、信号特性に応じて、またはコーディングシステムからの要求の変化に応じて、2つの実施の形態を最適に選択するものであっても良い。
4.他の検討事項
本発明の種々の特徴は、エンコードした信号の一部が伝送時に失われたり劣化したりすることのあるワイヤレスマルチメディアのアプリケーションのようなコーディングアプリケーションに有効に用いることができる。シミュレーション及び経験則により、デコードした出力信号6の知覚される質は、1以上の誤差緩和技法がデコーダ24に組み込まれたとき改善されることが示されている。
「スペクトルの繰り込み」と呼ばれる技法では、推定したスペクトル輪郭19に対応させるために、1以上の復元したサブバンド信号25のレベルを調整する。デコーダ24が失われたり劣化したりしたスペクトル情報を推定しなければならない状況では、その結果生じた出力信号6のスペクトル輪郭は、元の信号2のスペクトル輪郭と著しく異なることがある。
元のスペクトル輪郭に似たスペクトル輪郭を得るために必要なとき、スペクトル正規化により1以上のサブバンド信号25のレベルを調整する。推定したスペクトル輪郭19は、均一のスペクトル幅を持ついくつかのサブバンドについてスペクトルレベルを有することが好ましい。不均一なサブバンド幅は、種々のシステムまたはサウンドの質からの要求により用いることができる。
「インターリービング」と呼ばれる技法では、単一の源信号2に対して時間多様性を形成する。同じ信号の異なる区間が再構成され、エンコーダ16に入力する前に時間多重化がなされる。適切で逆の処理がデコーダ24の出力に適用される。
「前回の値の繰り返し(repeat last-known value)」と呼ばれる技法では、推定したスペクトル輪郭19についての失われたり劣化したりした情報を推定する。源信号2の特定のセグメントついて、輪郭情報が失われたり劣化したりしている場合、前回の値で置き換える。
「前回の値の繰り返し」技法に似た技法は、他の技法がうまく行かないか又は使えないとき誤差を緩和するために用いることができる。この技法では、エンコードした信号4の失われたり劣化したりした部分を前の部分で置き換える。例えば、エンコードした信号4がパケットに構成される場合、失われたパケットの内容は前のパケットの内容で置き換えることができる。
「低周波数分散の推定(low-frequency variance estimation)」と呼ばれる技法では、低周波数スペクトル輪郭の推定値を導き出すためにデコーダ24内で用いることのできる統計的推定技法である。この技法では、エンコードした信号4中に受け取った高い周波数のMDCT係数についての分散情報と、デコーダ24により計算されたCT係数の分散とから低周波数スペクトル輪郭情報を推定するために、CT係数同士の相関関係を活用する。低周波数分散の推定では、限られたセットの高周波数係数に対してのみデコーダ24を輪郭情報に依存させることにより、エンコードした信号4に含まれるスペクトル輪郭情報の量を減らすことができる。
例えば、式(1)において、N=2及びT=1になるよう、2つのMDCT係数と1つの変換レベルがあるとする。このとき、コリレーティング変換は以下のように記載することができる。
Figure 2009520237
ここで、
0,0及びy1,0=それぞれ、低周波数及び高周波数のMDCT係数
0,1及びy1,1=2つのCT係数
Figure 2009520237
通常のコーディングシステムの実行において、Nは3以上であり、MDCT係数の分散とCT係数の分散との関係は、通常、上述のような単純なものではない。さらに、上述の推定したスペクトル輪郭として伝送されることがある、エンコードした信号4中のMDCT分散情報は、デコーダへの順路の途中で失われたり劣化したりすることがある。このような場合、平均化のような様々な技法を入手可能なMDCT分散情報及び入手可能なCT係数から低周波数分散情報を推定するために使うことができる。低周波数分散情報についての(11)で表した2つの式のような、同じ分散情報に対する別の表現により、これらの技法が可能になる。
C.実施
本発明のさまざまな特徴を組み込んだ装置は、コンピュータ又は汎用コンピュータに見られる構成要素と同様な構成要素と結合したディジタル信号プロセッサ(DSP)回路のような専用化した構成要素を含む他の装置により実行させるソフトウェアを含むさまざまな方法で実施することができる。
図13は本発明の特徴を実施するために用いることのできる装置70の概略ブロック図である。プロセッサ72は計算手段を提供する。RAM73は処理のためのプロセッサ72により用いられるランダムアクセスメモリ(RAM)のシステムである。ROM74は、装置を動作させるのに必要なプログラムを保存するための、及び、おそらく本発明のさまざまな特徴を実行することのできるリードオンリーメモリ(ROM)のような固定記憶の形態を示す。I/O制御75は、通信チャンネル76,77を用いて信号を受信し送信するインターフェース回路を示す。図示の実施の形態では、すべての主要なシステム構成要素は、2以上の物理的または論理的バスを表すバス71に接続されているが、バス構成は本発明を実施するためにからなずしも必要ではない。
汎用コンピュータシステムにより実施される実施の形態では、キーボードやマウスやディスプレイのような装置とのインターフェースのための構成要素、及び、磁気テープ又はディスク或いは光学的記憶媒体のような記憶媒体を有する記憶装置78を制御するための構成要素を付加的に含めることができる。この記憶媒体はオペレーティングシステムに対する指令プログラム、ユーティリティープログラム、及びアプリケーションプログラムを記憶するために使うことができ、また、本発明のさまざまな特徴を実行するプログラムを含有することができる。
本発明のさまざまな特徴を実行するために必要な機能は、個別の論理要素、集積回路、1以上のASICs及び/又はプログラム制御されるプロセッサを含む広くさまざまな方法に用いられる構成要素により実行される。これらの構成要素を用いる方法は本発明にとって重要ではない。
本発明を実施するソフトウェアは、超音波から赤外周波数を含む範囲のスペクトルでのベースバンド通信経路又は変調通信経路のような機械的に読み出し可能なさまざまな媒体、又は、磁気テープ、磁気カード、磁気ディスク、光学カード又は光学ディスク、及び紙を含む媒体上の検出可能なマーキングを含んで、原則としてあらゆる記憶技術を含む、情報を伝達する記憶媒体により伝達することができる。
本発明の種々の特徴を実施することができるコーディングシステム中の伝送器と受信器の概略ブロック図である。 本発明の種々の特徴を実施することができるコーディングシステム中の伝送器と受信器の概略ブロック図である。 エンコーダの1実施例の概略ブロック図である。 デコーダの1実施例の概略ブロック図である。 均質な量子化分解能を持つ量子化器を用いたコリレーティング変換の第1レベルの概略ブロック図である。 均質な量子化分解能を持つ量子化器を用いたデコリレーティング変換の最終レベルの概略ブロック図である。 均質でない量子化分解能を持つ量子化器を用いたコリレーティング変換の第1レベルの概略ブロック図である。 均質でない量子化分解能を持つ量子化器を用いたデコリレーティング変換の最終レベルの概略ブロック図である。 均質でない量子化分解能を持つ量子化器を用いた3つのレベルを有するコリレーティング変換の概略ブロック図である。 均質でない量子化分解能を持つ量子化器を用いた3つのレベルを有するデコリレーティング変換の概略ブロック図である。 入力においてマッピング関数を持つコリレーティング変換の概略ブロック図である。 出力においてマッピング関数を持つデコリレーティング変換の概略ブロック図である。 本発明の種々の特徴を実施するために用いることのできる装置の概略ブロック図である。

Claims (54)

  1. コーディングシステムにおける信号処理方法であって、
    量子化した信号成分のセットを受け取るステップであって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    対応する変換係数のセットを生成するために、前記量子化した信号成分のセットにコリレーティング変換を適用するステップであって、量子化した信号成分の各セットは対応する変換係数のセットより相互相関関係は少なく、前記コリレーティング変換は相補的なデコリレーティング変換により、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、前記変換係数から量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、ステップと、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出すステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
  2. 前記コリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一な量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. コーディングシステムにおける信号処理方法であって、
    量子化した信号成分のセットを受け取るステップであって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成し、該再構成した量子化した信号成分のセットにアダマール変換を適用して、対応する変換係数のセットを導き出すための値を生成するステップであって、量子化した信号成分のセットの各々は、対応する変換係数のセットより相互相関が少ないことを特徴とする、ステップと、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出すステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
  10. コーディングシステムにおける信号処理方法であって、
    量子化した信号成分のグループを受け取るステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出すステップと、
    対応する量子化した信号成分のセットを生成するために、前記変換係数のセットにデコリレーティング変換を適用するステップであって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であり、前記デコリレーティング変換は、相補的なコリレーティング変換により生成された変換係数から、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した信号成分のセットを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
  11. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. コーディングシステムにおける信号処理方法であって、
    量子化した値のグループを受け取るステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出すステップと、
    前記変換係数のセットから導き出した値に逆アダマール変換を適用して、対応する量子化した信号成分のセットを生成し、前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成するステップであって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
  19. コーディングシステムにおける信号処理装置であって、
    量子化した信号成分のセットを受け取る手段であって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、手段と、
    対応する変換係数のセットを生成するために、前記量子化した信号成分のセットにコリレーティング変換を適用する手段であって、量子化した信号成分の各セットは対応する変換係数のセットより相互相関関係は少なく、前記コリレーティング変換は相補的なデコリレーティング変換により、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、前記変換係数から量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、手段と、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出す手段であって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した値のグループを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成する手段と、
    を具備することを特徴とする信号処理装置。
  20. 前記コリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項19に記載の信号処理装置。
  21. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項20に記載の信号処理装置。
  22. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項21に記載の信号処理装置。
  23. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項21に記載の信号処理装置。
  24. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項19に記載の信号処理装置。
  25. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一な量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項24に記載の信号処理装置。
  26. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項24に記載の信号処理装置。
  27. コーディングシステムにおける信号処理装置であって、
    量子化した信号成分のセットを受け取る手段であって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成し、該再構成した量子化した信号成分のセットにアダマール変換を適用して、対応する変換係数のセットを導き出すための値を生成する手段であって、量子化した信号成分のセットの各々は、対応する変換係数のセットより相互相関が少ないことを特徴とする、手段と、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出す手段であって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成する手段と、
    を具備することを特徴とする信号処理装置。
  28. コーディングシステムにおける信号処理装置であって、
    量子化した信号成分のグループを受け取る手段であって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出す手段と、
    対応する量子化した信号成分のセットを生成するために、前記変換係数のセットにデコリレーティング変換を適用する手段であって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であり、前記デコリレーティング変換は、相補的なコリレーティング変換により生成された変換係数から、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した信号成分のセットを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成する手段と、
    を具備することを特徴とする信号処理装置。
  29. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項28に記載の信号処理装置。
  30. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項29に記載の信号処理装置。
  31. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項30に記載の信号処理装置。
  32. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項30に記載の信号処理装置。
  33. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項28に記載の信号処理装置。
  34. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項33に記載の信号処理装置。
  35. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項33に記載の信号処理装置。
  36. コーディングシステムにおける信号処理装置であって、
    量子化した値のグループを受け取る手段であって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出す手段と、
    前記変換係数のセットから導き出した値に逆アダマール変換を適用して、対応する量子化した信号成分のセットを生成し、前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成する手段であって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、手段と、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成する手段と、
    を具備することを特徴とする信号処理装置。
  37. コーディングシステムにおける信号処理方法を実施する装置により実行可能な命令のプログラムを伝達するプログラム伝達媒体であって、該信号処理方法は、
    量子化した信号成分のセットを受け取るステップであって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    対応する変換係数のセットを生成するために、前記量子化した信号成分のセットにコリレーティング変換を適用するステップであって、量子化した信号成分の各セットは対応する変換係数のセットより相互相関関係は少なく、前記コリレーティング変換は相補的なデコリレーティング変換により、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、前記変換係数から量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、ステップと、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出すステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とするプログラム伝達媒体。
  38. 前記コリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項37に記載のプログラム伝達媒体。
  39. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項38に記載のプログラム伝達媒体。
  40. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項39に記載のプログラム伝達媒体。
  41. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項39に記載のプログラム伝達媒体。
  42. 前記コリレーティング変換は、可逆性のあるマッピング関数と、それに続く量子化関数を相互に適用する複数の変換とにより実行され、前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットにマッピングすることを特徴とする請求項37に記載のプログラム伝達媒体。
  43. 前記可逆性のあるマッピング関数は、前記量子化した信号成分を、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一な量子化した値のセットにマッピングすることを特徴とする請求項42に記載のプログラム伝達媒体。
  44. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項42に記載のプログラム伝達媒体。
  45. コーディングシステムにおける信号処理方法を実施する装置により実行可能な命令のプログラムを伝達するプログラム伝達媒体であって、該信号処理方法は、
    量子化した信号成分のセットを受け取るステップであって、量子化した信号成分の各セットは信号のそれぞれのセグメントを表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成し、該再構成した量子化した信号成分のセットにアダマール変換を適用して、対応する変換係数のセットを導き出すための値を生成するステップであって、量子化した信号成分のセットの各々は、対応する変換係数のセットより相互相関が少ないことを特徴とする、ステップと、
    前記変換係数のセットから量子化した値のグループを導き出すステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とするプログラム伝達媒体。
  46. コーディングシステムにおける信号処理方法を実施する装置により実行可能な命令のプログラムを伝達するプログラム伝達媒体であって、該信号処理方法は、
    量子化した信号成分のグループを受け取るステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出すステップと、
    対応する量子化した信号成分のセットを生成するために、前記変換係数のセットにデコリレーティング変換を適用するステップであって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は異なった量子化分解能を有する信号構成要素を量子化した表現であり、前記デコリレーティング変換は、相補的なコリレーティング変換により生成された変換係数から、該コリレーティング変換及び該デコリレーティング変換を実行するために用いる算術計算の精度が不十分であることに起因する誤差がないとき、量子化した信号成分を正確に復元することを可能にすることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した信号成分のセットを表す情報を伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とするプログラム伝達媒体。
  47. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換により実行され、該量子化関数は、前記量子化した信号成分の量子化分解能に応じた量子化分解能を持つことを特徴とする、請求項46に記載のプログラム伝達媒体。
  48. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項47に記載のプログラム伝達媒体。
  49. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項48に記載のプログラム伝達媒体。
  50. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項48に記載のプログラム伝達媒体。
  51. 前記デコリレーティング変換は、量子化関数を相互に適用する複数の変換と、それに続く可逆性のあるマッピング関数とにより実行され、該可逆性のあるマッピング関数は、{x}におけるすべてのx及びすべての実数yに対してQ(x+y)=x+Q(y)及びQ(−y)=−Q(y)となるような量子化関数Qにより量子化した値{x}のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項46に記載のプログラム伝達媒体。
  52. 前記可逆性のあるマッピング関数は、それぞれのセット内で同じ量子化分解能を有する1以上の均一に量子化した値のセットから、前記量子化した信号成分をマッピングすることを特徴とする請求項51に記載のプログラム伝達媒体。
  53. 前記複数の変換の各々はアダマール変換により実行されることを特徴とする請求項51に記載のプログラム伝達媒体。
  54. コーディングシステムにおける信号処理方法を実施する装置により実行可能な命令のプログラムを伝達するプログラム伝達媒体であって、該信号処理方法は、
    量子化した値のグループを受け取るステップであって、それぞれの量子化した値のグループは、前記信号の1以上のセグメントの不正確なレプリカを復元するのに十分な情報を含み、前記量子化した値のグループから、そのグループの数が増えるにつれて正確さが増大する、前記信号の1以上のセグメントのレプリカが復元されることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループから変換係数のセットを導き出すステップと、
    前記変換係数のセットから導き出した値に逆アダマール変換を適用して、対応する量子化した信号成分のセットを生成し、前記量子化した信号成分を前記量子化した信号成分のセット内に再構成するステップであって、変換係数のセットの各々は、対応する量子化した信号成分のセットより相互相関関係が高く、量子化した信号成分のセットの各々は信号のそれぞれの成分を表し、前記量子化した信号成分は信号構成要素を量子化した表現であることを特徴とする、ステップと、
    前記量子化した値のグループを表す情報伝達する1以上の出力信号を生成するステップと、
    を具備することを特徴とするプログラム伝達媒体。
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