JP2009518333A - キサンチン誘導体、その調製方法及びその使用 - Google Patents

キサンチン誘導体、その調製方法及びその使用 Download PDF

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ケンダ、ベノワ
ドリエッセン、フランク
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ユセベ ファルマ ソシエテ アノニム
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Abstract

本発明は、式(I)を有するキサンチン誘導体、その調製方法、それらを含有する医薬組成物及び医薬品としてのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、キサンチン誘導体、その調製方法、それらを含有する医薬組成物及び医薬としてのそれらの使用に関する。
アデノシンA1及びA2受容体と相互作用する幾つかのキサンチン誘導体は、発作モデルの使用に応じて痙攣誘発性であるか又は抗痙攣性であることが示されている(Klitgaardら、Eur.J.Pharmacol.1993、242、(3)221〜8)。
特定のキサンチン誘導体は、著しく改善された治療特性を示し、レベチラセタム結合部位(LBS)/SV2タンパク質に対してin vitroで親和性を示すことが見出された。
したがって、一態様では、本発明は、式I
Figure 2009518333

を有する化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びそれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能なそれらの塩を提供する
(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、C2〜4アルキルであり、
は、C2〜4アルキル、アミド、又は−COORであり、
は、C1〜4アルキルであり、
それらの新規の治療的使用に対して影響を与えることなく、以下の化合物は、その製品の特許請求の範囲から除外される:
・Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが−CHRであり、Rがエトキシカルボニルであり、Rがエチルであるとき、Rは、メチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、3−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、4−メチルベンジル又は2−フェニルエチルとは異なり、
・Rが水素であり、Rがメチルであり、Rがベンジルであるとき、Rは、i−プロピル、n−ブチル、3−メチルブチル、ベンジル、フェニルエチル−、又は3−フェニルプロピル−とは異なり、
・R及びRがメチルであり、Rがベンジルであるとき、Rは、メチル、3−メチルブチル、ベンジル、3−フェニルプロピル又は4−クロロフェニルメチルとは異なり、
・最後に、8−(2−クロロ−ベンジルスルファニル)−3−メチル−7−オクチル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオンは除外される)。
がベンジル基であるときは、通常、Rは、アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルである。
が式−CHRの基であるときは、通常、Rは、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルである。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、直鎖(非分枝鎖)部分若しくは分枝鎖部分又はそれらの組合せを有し、1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する一価の飽和炭化水素基を表す基であり、より好ましくは、アルキル基は1〜4個の炭素原子を有する。アルキル部分は、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル、アシル、アリール又は複素環からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい。アルキル部分は、以下に定義するシクロアルキルによって置換されていてもよい。本発明による好ましいアルキル基は、メチル、シアノメチル、エチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。更に好ましいアルキル基は、メチル、エチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ブチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。最も好ましいアルキル基は、メチル、エチル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、環式飽和炭化水素から誘導される3〜8個、好ましくは3〜6個の炭素原子の1価の基を表し、そのアルキル基は、上記のような基から選択される1つ又は複数の部分を含めるがこれらに限定されない任意の適切な基によって置換されていてもよい。本発明による好ましいシクロアルキル基は、シクロヘキシルである。
本明細書で使用する場合、用語「アリール」は、ハロゲン、アミノ、ニトロ、アルコキシ、又はアミノスルホニルから独立に選択される1〜4個の置換基により置換されていてもよいフェニル基として定義される。好ましいアリール基は、フェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3−メトキシフェニル、3−ニトロフェニル、3−アミノフェニル又は4−(アミノスルホニル)フェニルである。
本明細書で使用する場合、用語「フェニル」は、式−Cの芳香族炭化水素基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「ベンジル基」は、式−CH−アリールの基を表す。好ましいベンジル基は、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル又は4−(アミノスルホニル)ベンジルである。より好ましいベンジル基は、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル又は3−アミノベンジルである。最も好ましいアルキル基は、3−メトキシベンジル又は3−ニトロベンジルである。
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素の原子を表す。好ましいハロゲンは臭素である。
本明細書で使用する場合、用語「ヒドロキシ」は、式−OHの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「シアノ」は、式−CNの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アミノ」は、式−NHの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「エチニル」は、式−C≡CHの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」は、上記で定義したように、Rがアルキル基である式−ORの基を表す。好ましいアルコキシ基は、メトキシである。
本明細書で使用する場合、用語「ニトロ」は、式−NOの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アミド」は、式−C(=O)NHの基を表す。
本明細書で使用する場合、用語「アシル」は、本明細書で上記に定義したように、Rがアルキル基である式−C(=O)Rの基を表す。好ましいアシル基は、アセチル(−C(=O)Me)である。
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシカルボニル(又はエステル)」は、Rがアルキル基ではあるが但しヒドロキシによりα−置換されているアルキルを表さない式−COORの基を表す。好ましいアルコキシカルボニル基は、エトキシカルボニルである。
本明細書で使用する場合、用語「複素環」は、O又はNから選択されるヘテロ原子を1個又は2個含有する5員環を表す。複素環は、1個又は2個のC1〜4アルキル又はニトロによって置換されていてもよい。好ましい複素環は、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)又は(5−ニトロ−2−フリル)である。最も好ましい複素環は、(5−ニトロ−2−フリル)である。
一般に、Rは水素又はC1〜6アルキルである。通常、Rは、水素、又はヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル若しくはアシルにより置換されていてもよいC1〜6アルキルである。Rは、水素、メチル、シアノメチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ペンチル又はn−ヘキシルであることが好ましい。Rは、水素、メチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル又は2−プロピニルであることがより好ましい。Rは、水素であることが最も好ましい。
一般に、Rは、水素又はC1〜4アルキルである。通常、Rは、水素又は非置換C1〜4アルキルである。Rは、水素、メチル又はn−ブチルであることが好ましい。Rはメチルであることがより好ましい。
一般に、Rは、式−CHRの基又はベンジル基である。Rは、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル又は3−ブロモベンジルであることが好ましい。Rは、1−(エトキシカルボニル)プロピルであることが最も好ましい。
一般に、Rは、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルである。通常、Rは、シクロヘキシル、フェニル、ブロモフェニル、アミノフェニル、メトキシフェニル、ニトロフェニル、アミノスルホニルフェニル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、5−ニトロ−2−フリル又はエトキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルである。Rは、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであることが好ましい。Rは、n−ブチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであることがより好ましい。Rは、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルであることが最も好ましい。
一般に、RはC2〜4アルキルである。通常、Rは非置換C2〜4アルキルである。Rはエチルであることが好ましい。
一般に、Rは、C2〜4アルキル、アミド又は−COORである。通常、Rは、非置換C2〜4アルキル、アミド又は−COORである。Rは、エチル、アミド又はエトキシカルボニルであることが好ましい。Rは、エトキシカルボニルであることが最も好ましい。
一般に、RはC1〜4アルキルである。通常、Rは非置換C1〜4アルキルである。Rは、エチルであることが好ましい。
通常、本発明は、式I
Figure 2009518333

(式中、
は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、エチニル、アルコキシカルボニル又はアシルにより置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、
は、水素又は非置換C1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、シクロヘキシル、フェニル、ブロモフェニル、アミノフェニル、メトキシフェニル、ニトロフェニル、アミノスルホニルフェニル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、5−ニトロ−2−フリル又はエトキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、非置換C2〜4アルキルであり、
は、非置換C2〜4アルキル、アミド、又は−COORであり、
は、非置換C1〜4アルキルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが−CHRであり、Rがエトキシカルボニルであり、Rがエチルであるとき、Rは、n−プロピル、i−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、3−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、4−メチルベンジル又は2−フェニルエチルとは異なる)
を有する化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びそれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能なそれらの塩を提供する。
上記実施形態では、Rがベンジル基であるとき、Rは、アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルであることが好ましい。
上記実施形態では、Rが、式−CHRの基であるとき、Rは、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであることが好ましい。
好ましい実施形態では、
は、水素、メチル、シアノメチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ペンチル又はn−ヘキシルであり、
は、水素、メチル又はn−ブチルであり、
は、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル又は3−ブロモベンジルであり、
は、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが1−(エトキシカルボニル)プロピルであるとき、Rは、n−ペンチル、3−ブロモベンジル又は2−フェニルエチルとは異なる。
上記実施形態では、Rが3−ブロモベンジルであるとき、Rは、アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルであることが好ましい。
上記実施形態では、Rが3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであるとき、Rは、1−(エトキシカルボニル)プロピルとは異なることが好ましい。
より好ましい実施形態では、
は、水素、メチル、シアノメチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、又は2−プロピニルであり、
はメチルであり、
は、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル又は3−ブロモベンジルであり、
は、n−ブチル、n−ヘキシル、ベンジル、3−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが1−(エトキシカルボニル)プロピルであるとき、Rは、3−ブロモベンジルとは異なる。
上記実施形態では、Rが3−ブロモベンジルであるとき、Rは、1−(エトキシカルボニル)プロピルであることが好ましい。
上記実施形態では、Rが3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルであるとき、Rは、1−(エトキシカルボニル)プロピルとは異なることが好ましい。
最も好ましい実施形態では、Rは水素であり、Rはメチルであり、Rは1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、Rは、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルである。
更なる実施形態は、Rがメチルであり、Rが、式−CHRの基であり、RがC2〜4アルキルであり、Rがアミド又は−COORであり、Rがメチル又はエチルである化合物からなる。
好ましい化合物は、エチル 2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(2−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(シアノメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−オキソプロピル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−プロピニル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−({7−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−{[7−(4−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(1−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(2−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−({7−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−[(1,7−ジヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(7−ヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−1,7−ジペンチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタンアミド;2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタンアミド;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;エチル 2−{8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−7H−プリン−7−イル}ブタノエート;及びエチル 2−[(7−イソブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエートである。
より好ましい化合物は、エチル 2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(シアノメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−プロピニル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−({7−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(7−ヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタンアミド;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;及びエチル 2−{8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−7H−プリン−7−イル}ブタノエートである。
最も好ましい化合物は、エチル 2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;及びエチル 2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエートである。
本発明による「医薬として許容可能な塩」は、式Iの化合物が形成し得る、治療活性のある無毒性の酸性塩又は塩基性塩の形態を包含する。
その遊離形態では塩基として生じる式Iの化合物の酸付加塩形態は、例えば、塩化水素若しくは臭化水素などのハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など無機酸、又は例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロパン酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモン酸などの有機酸などの適切な酸でその遊離塩基を処理することによって得ることができる。
酸性プロトンを含有する式Iの化合物は、適切な有機塩基及び無機塩基で処理することによって、治療活性のある無毒性のそれらの塩基付加塩形態、例えば金属塩又はアミン塩に転換し得る。適切な塩基性塩の形態には、例えば、アンモニウム塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムの塩などであるアルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばN−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン(hydrabamine)の塩である有機塩基との塩、並びに例えばアルギニン、リシンなどのアミノ酸との塩などが挙げられる。
逆に、前記の塩形態は、適切な塩基又は酸で処理することによって、遊離形態に転換し得る。
式Iの化合物及びその塩は、溶媒和物の形態となることができ、これらは、本発明の範囲内に含まれる。このような溶媒和物には、例えば水和物、アルコレートなどが挙げられる。
式Iの化合物の多くのもの及びこれらの中間生成物の幾つかは、それらの各構造中に少なくとも1つの立体中心を有する。この立体中心は、R又はS配置中に存在することができ、前記R及びSの表記は、Pure Appl.Chem、45(1976)11〜30に記載の規則に応じて使用される。
本発明は、式Iの化合物の鏡像異性体形態及びジアステレオマー形態又はそれらの混合形態(立体異性体の全ての起こり得る混合形態を含む)などの全ての立体異性体形態にも関する。
本発明に関し、ある化合物又は複数の化合物に言及する際は、その特定の異性体が具体的に言及される場合を除き、それらの化合物は、その起こり得る異性体の各々及びこれらの混合物中に包含されることが意図される。
本発明による化合物は、様々な多形として存在し得る。上式中で明確には示されないが、そのような形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
本発明による式Iの化合物は、有機合成化学の当業者により理解されているような従来の方法と同様に調製できる。
一実施形態によれば、一般式Iを有する幾つかの化合物は、式
Figure 2009518333

(式中、Xは、ハロゲン原子、好ましくは臭素又は塩素である)
に従って、式IIIの化合物を式IVの化合物でアルキル化することによって調製できる。
この反応は、当業者に知られている任意の方法に従って行うことができる。
式IIIの化合物は、式
Figure 2009518333

に従って、式Vの化合物を、1当量の式VIのハロゲン化アルキルと反応させることによって調製できる。
この反応は、25℃のDMF(N,Nジメチルホルムアミド)中、炭酸カリウムの存在下で行うことにより、式IIIの対応するS−アルキル化生成物を選択的に与えることができる。
式Vの化合物は、式
Figure 2009518333

に従って、3段階の手順によって合成できる。
この3段階の手順は、H.B.CottamらによるJ.Med.Chem.(1996)、39、2〜9に記載のように、式(VII)の6−アミノウラシルのニトロソ化、次いで亜ジチオン酸ナトリウムによる、中間生成物(VIII)のニトロソ官能基の還元、次いでエチルキサントゲン酸カリウムを使用する中間生成物(IX)の閉環からなる。
別の実施形態では、Rが水素とは異なる一般式Iを有する幾つかの化合物は、式
Figure 2009518333

に従って、Rが水素である式Iの対応する化合物をアルキル化することによって調製できる。
この反応は、当業者に知られている任意の方法に従って行うことができる。
別の実施形態では、Rが−CHRでありRが−CONHである一般式Iを有する幾つかの化合物は、Rが−COORでありRがC1〜4アルキルである式Iの対応するエステルの、メタノール中でのアンモリシスによって調製できる。
一実施形態では、本発明は、式III
Figure 2009518333

(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、C2〜4アルキルであり、
は、C2〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
は、C1〜4アルキルである)
の中間化合物の合成にも関する。
好ましい実施形態では、本発明は、エチル2−[(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート、エチル2−[(2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート、エチル2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート、8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン、及び8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオンの群から選択される式IIIの合成中間生成物にも関する。
式II
Figure 2009518333

(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、C1〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
は、C1〜4のアルキルである)
の化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びそれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能な塩は、様々な治療的障害に有用であることを今回見出した。
上記実施形態では、Rがベンジル基であるとき、Rは、アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルであることが好ましい。
上記実施形態では、Rが式−CHRの基であるとき、Rは、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであることが好ましい。
例えば、本発明による化合物は、てんかん、てんかん発生、発作性疾患、失禁及び痙攣の治療に有用である。
これらの化合物は、パーキンソン病の治療にも使用できる。
これらの化合物は、ドパミン補充療法により誘発するジスキネジア、神経遮断薬の投与により誘発する遅発性ジスキネジア又はハンチントン舞踏病の治療にも使用できる。
したがって、別の態様では、本発明は、式II
Figure 2009518333

(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、C1〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
は、C1〜4アルキルである)
の化合物、これらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びこれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能な塩の治療的使用を提供する。
特定の実施形態では、本発明は、エチル 2−[(7−ヘプチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−8−(プロピルチオ)−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−7−ペンチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−7−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;及びエチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}プロパノエートから選択される式IIの化合物の治療的使用を提供する。
別の特定の実施形態では、本発明は、式I
Figure 2009518333

(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、C2〜4アルキルであり、
は、C2〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
は、C1〜4アルキルであり、
但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが−CHRであり、Rがエトキシカルボニルであり、Rがエチルであるとき、Rは、n−プロピル、i−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、3−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、4−メチルベンジル又は2−フェニルエチルとは異なる)
の化合物、これらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びこれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能な塩の治療的使用を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式II
Figure 2009518333

(式中、
は、水素又はC1〜6アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
は、水素又はC1〜4アルキルであり、
は、C1〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
は、C1〜4アルキルである)
を有する化合物、これらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びこれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能なそれらの塩の医薬組成物、並びに医薬担体に関する。
本発明は、てんかん、てんかん発生、発作性疾患、痙攣、パーキンソン病、ドパミン補充療法により誘発するジスキネジア、神経遮断薬の投与により誘発する遅発性ジスキネジア、ハンチントン舞踏病、並びに双極性障害、躁病、うつ病、不安、注意欠陥多動障害(ADHD)、片頭痛、三叉神経及び他の神経痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、脳虚血、心不整脈、筋緊張症、コカイン乱用、脳卒中を含めた他の神経障害、ミオクローヌス、振戦、本態性振戦、単純又は複雑チック、トゥーレット症候群、下肢静止不能症候群並びに他の運動障害、新生児脳出血、筋萎縮性側索硬化症、座性及び変性疾患、気管支喘息、喘息重積状態及びアレルギー性気管支炎、喘息症候群、気管支過敏性及び気管支座性症候群に加えて更にアレルギー性及び血管運動神経性鼻炎並びに鼻結膜炎の治療並びに予防用の薬剤を製造するための、式I又は式IIを有する化合物の使用にも関する。
更に、式I及びIIによる化合物は、双極性障害、躁病、うつ病、不安、注意欠陥多動障害(ADHD)、片頭痛、三叉神経及び他の神経痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、脳虚血、心不整脈、筋緊張症、コカイン乱用、脳卒中を含めた他の神経障害、ミオクローヌス、振戦、本態性振戦、単純又は複雑チック、トゥーレット症候群、下肢静止不能症候群並びに他の運動障害、新生児脳出血、筋萎縮性側索硬化症、座性及び変性疾患、気管支喘息、喘息重積状態及びアレルギー性気管支炎、喘息症候群、気管支過敏性及び気管支座性症候群に加えて更にアレルギー性及び血管運動神経性鼻炎並びに鼻結膜炎の治療に使用することもできる。
したがって、本発明は、薬剤として使用するための、上記で定義した式I若しくはIIを有する化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩にも関する。
更なる態様では、本発明は、上述したような神経障害及び他の障害の治療用の薬剤を製造するための、式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩の使用にも関する。
特に、本発明は、てんかん、パーキンソン病、ジスキネジア、片頭痛、振戦、本態性振戦、双極性障害、慢性疼痛、神経因性疼痛、又は気管支、喘息若しくはアレルギー性病態の治療用の薬剤を製造するための、式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩の使用に関する。
本発明の方法は、本発明による化合物を、障害又は病態を軽減又は予防するのに十分な量で、上述の病態又は障害を患っている哺乳類(好ましくはヒト)に投与することを含む。
この化合物は、単位用量形態当たり3〜3000mg、好ましくは25〜500mgの活性成分を含有する単位用量形態が挙げられるがこれに限らない任意の適切な単位用量形態で便利に投与される。
本明細書で使用する場合、用語「治療」は、治癒的治療及び予防的治療を包含する。
「治癒的」とは、障害又は病態の、現時の症状のエピソードを治療する際の効果を意味する。
「予防的」とは、障害又は病態の発生又は再発の予防を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「てんかん」は、非誘発性の再発性てんかん発作を特徴とする慢性の神経病態を指す。てんかん発作は、一連の脳ニューロンの異常で且つ過度の同期性放電の発現であり、この臨床症状は、突発性及び一過性である。本明細書で使用する場合、用語「てんかん」は、発作の周期的発生を特徴とする脳機能障害を指す場合もある。発作は、高熱などの病態若しくは毒物への曝露により正常な脳内で誘発される場合「非てんかん性」であり、又は明白な誘発がなく誘発される場合「てんかん性」であり得る。
本明細書で使用する場合、用語「発作」は、脳ニューロンの母集団の、不規則な律動性の同期性放電による一過性の挙動変化を指す。
用語「パーキンソン病様症状」は、動作緩慢(ブラジキネジア(bradykinesia))、固縮及び/又は振戦を特徴とする症候群に関する。パーキンソン病様症状は、種々の病態、最も一般的には特発性パーキンソニズム(即ちパーキンソン病)において見られるだけでなく、統合失調症、毒物/薬物への曝露及び頭部損傷の治療後にも見られる。パーキンソン病の主な基礎的病理は、脳内での、黒質から線状体へのドパミン作動性投射の悪化であることが広く認識されている。これにより、パーキンソン病の対症療法としてドパミン代替薬物(例:L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−DOPA)及びドパミンアゴニスト)が広範に使用される結果となり、このような治療法は、パーキンソン病を患っている患者の生活の質を高める上で奏効した。しかしながら、ドパミン代替治療には、特に長期の治療後に限界がある。問題としては、その治療の抗パーキンソン病効果のウェアリングオフ(wearing−off)、及びジスキネジアなどの異常な不随意運動として現れる様々な副作用の出現を挙げることができる。
用語「ジスキネジア」は、対象における異常な不随意運動の発症として定義される。これは、ハンチントン病の患者、長期のドパミン代替治療を受けたパーキンソン病患者、及び神経遮断薬による長期治療を受けた統合失調症患者に現れる。ジスキネジアは、概して、対象における異常な不随意運動の発症を特徴とする。ジスキネジアが起こり得る一形式は、パーキンソニズム又は他の脳幹神経節に関連する運動障害のためのドパミン代替治療の副作用としてある。
本明細書で使用する場合、用語「片頭痛」は、強度、頻度、及び持続時間が広く様々である頭痛の再発性発作を特徴とする障害を意味する。この発作は、通常一側性であり、普通、食欲不振、嘔気、嘔吐、音声恐怖症、及び/又は羞明を付随する。幾つかの場合では、この発作は、神経及び気分の妨害の後に生じるか又はこれらに付随して生じる。片頭痛は、4時間〜約72時間続く場合がある。国際頭痛学会(IHS、1988)は、片頭痛を、その主要タイプとして前兆のある片頭痛(古典型片頭痛)と前兆のない片頭痛(普通型片頭痛)とに分類している。前兆のある片頭痛は、特徴的な視覚症状、感覚症状、言語症状、又は運動症状の後に生じる頭痛段階からなる。このような症状がない場合、頭痛は、前兆のない片頭痛と称される。
本明細書で使用する場合、用語「双極性障害」は、精神障害の診断と統計の手引き、第4版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV TM)、American Psychiatry Association、Washington,DC、1994)に準ずる気分障害として分類される双極性障害を指す。双極性障害は、一般に、患者の過剰興奮、活動及び気分が著しく妨げられる、自発的に誘発される反復(即ち少なくとも2度の)エピソードの特徴があり、この妨害は、幾つかの場合では気分の上昇とエネルギー及び活動の増加(躁病又は軽躁病)とからなり、他の場合では気分の下降とエネルギー及び活動の減少(うつ病)とからなる。双極性障害は、DSM−IV(双極性I型障害、双極性II型障害、気分循環症、及び他に分類されない双極性障害)の4つの主な部類に分けられる。
本明細書で使用する場合、用語「躁病エピソード」は、談話心迫及び精神運動性激越の兆候を有する、異常に且つ持続的に上昇する気分、のんびりした気分、又は激しやすい気分がある明確な期間を指す。
本明細書で使用する場合、用語「軽躁病」は、重症度が比較的低い、あまり極端でない躁病エピソードを指す。
本明細書で使用する場合、用語「大うつ病エピソード」は、集中障害及び精神運動遅滞の兆候と共に、ほぼ全ての活動において抑うつ気分又は興味若しくは楽しみの喪失がある少なくとも2週間の期間を指す。
本明細書で使用する場合、用語「混合エピソード」は、その基準が、ほぼ毎日、躁病エピソードと大うつ病エピソードとの双方に対して満たされる期間(少なくとも1週間続く)を指す。
本明細書で使用する場合、用語「慢性疼痛」は、急性疼痛とは異なる、疾患過程として徐々に認められる病態を指す。通常の治癒時間を超えて持続する疼痛として通常定義されている疼痛は、予見できる将来に対して疼痛が各個人の生活の持続する一部になろうと各個人が実感する時点で慢性と見なすこともできる。慢性疼痛症候群の大部分は、神経因性要素に関係しており、通常、急性体性痛よりも治療が困難のようである。
本明細書で使用する場合、用語「神経因性疼痛」は、有害刺激のような認識できる刺激が存在しないときにその存在を信号で伝えることにより疼痛の誤感覚をひき起こす神経内の病変によって始まる疼痛を指す。言い換えると、疼痛系は、作動するがこれ自体静めることができないようである。
用語「チック」は、ありふれた、頻繁に身体障害を起こす神経障害を指す。これらは、強迫性障害、注意欠陥多動障害及び衝動調節を含めた動作困難と関連することが多い。チックは、不随意、突発性、急速、反復性、非律動性の常同運動又は発声である。チックは、持続時間及び複雑度の異なる様々な形態で現れる。単純運動チックは、多くの場合1つの筋群だけが関与する短時間の急速運動である。複雑運動チックは、一群の単純運動又はより協調的な一連の運動が関与する突発的な運動である。単純発声チックは、喉音発生、犬吠咳、金きり声、及びその咳払いなどの音を含む。複雑発声チックは、音節、語句、他人の言葉の繰り返し、及び自分自身の言葉の繰り返しを含む。
潜在的な抗痙攣活性を示すアッセイは、下記のようなレベチラセタム結合部位(LBS)への結合である。米国特許出願10/308163及び60/430372に記載のように、LBSは、SV2タンパク質のファミリーに属するものとして特定されている。本明細書で使用する場合、「LBS」への言及は、SV2への言及を含むものとして理解されるべきである。
上述した何れの適応症における活性も、特定の適応症に関する関連技術の当業者に知られている様式で且つ/又は一般的な臨床試験計画で、適切な臨床試験を行うことによって決定できるのは当然のことである。
疾患を治療するために、式Iの化合物又は医薬として許容可能なその塩は、1日投与量で使用し、医薬組成物の形態で投与することができる。
したがって、本発明の別の実施形態は、式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩の有効量を、医薬として許容可能な希釈剤又は担体と組み合わせて含む医薬組成物に関する。
本発明による医薬組成物を調製するために、式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩の1種又は複数種を、当業者に知られている従来の医薬コンパウンド技術に従って医薬用希釈剤又は担体と緻密に混合する。
適切な希釈剤及び担体は、所望の投与経路、例えば口、直腸、非経口又は鼻腔に応じて幅広い種類の形態をとり得る。
本発明による化合物を含む医薬組成物は、例えば、経口、非経口、即ち静脈内、筋肉内若しくは皮下、鞘内、吸入、又は鼻腔内によって投与できる。
経口投与に適する医薬組成物は、固体でも液体でもよく、例えば錠剤、丸剤、糖衣錠、ゼラチンカプセル、溶液、シロップ、チューインガムなどの形態であってもよい。
この目的に対し、活性成分を、不活性希釈剤又はでんぷん若しくは乳糖などの医薬として許容可能な無毒性の担体と混合してもよい。これらの医薬組成物は、微結晶性セルロース、トラガカント若しくはゼラチンなどの結合剤、アルギン酸などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、ショ糖若しくはサッカリンなどの甘味料、又は着色剤若しくはペパーミント若しくはサリチル酸メチルなどの香味料も適宜含有してもよい。
本発明は、制御された形で活性物質を放出し得る組成物も企図する。非経口投与に使用し得る医薬組成物は、アンプル、使い捨て注射器、ガラス製若しくはプラスチック製バイアル又は注入容器中に通常含有されている水溶液若しくは油性溶液又は懸濁液などの従来の形態としてある。
これらの溶液又は懸濁液は、活性成分以外に、注射用蒸留水、生理食塩水、オイル、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、又は他の合成溶媒などの滅菌希釈剤、ベンジルアルコールなどの抗菌剤、アスコルビン酸又は亜流酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤、酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩などの緩衝液、及び塩化ナトリウム又はデキストロースなどの、オスモル濃度の調整剤も適宜含有してもよい。
これらの医薬品形態は、薬剤師により通常用いられる方法を使用して調製される。
医薬組成物中の活性成分の量は、広い濃度範囲に含むことができ、患者の性別、年齢、体重及び病状などの種々の因子、並びに投与方法によって決定する。したがって、経口投与用組成物中の式Iの化合物の量は、組成物の全重量に対して、少なくとも0.5重量%であり、80重量%以下となり得る。
本発明によれば、式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩は、単独で、又は医薬として活性な他の成分と組み合わせて投与できることも判明した。本発明による化合物と組み合わせて使用するのに挙げ得るこのような追加の化合物の非限定例は、抗ウイルス剤、鎮痙剤(例:バクロフェン)、制吐薬、抗躁気分安定剤、鎮痛剤(例:アスピリン、イブプロフェン、パラセタモール)、麻薬性鎮痛薬、局所麻酔剤、オピオイド鎮痛薬、リチウム塩、抗うつ薬(例:ミアンセリン、フルオキセチン、トラゾドン)、三環系抗うつ薬(例:イミプラミン、デシプラミン)、抗痙攣剤(例:バルプロ酸、カルバマゼピン、フェニトイン)、抗精神病薬(例:リスペリドン、ハロペリドール)、神経遮断薬、ベンゾジアゼピン(例:ジアゼパム、クロナゼパム)、フェノチアジン(例:クロルプロマジン)、カルシウムチャネル遮断薬、アンフェタミン、クロニジン、リドカイン、メキシレチン、カプサイシン、カフェイン、クエチアピン、セロトニンアンタゴニスト、β−遮断薬、不整脈治療剤、トリプタン、麦角誘導体、及びアマンタジンである。
本発明によれば、少なくとも1種の式I若しくはIIの化合物又は医薬として許容可能なそれらの塩と少なくとも1種のGABA受容体により媒介される神経抑制を誘発する化合物との組合せが、特に興味深い。式I又はIIの化合物は、GABA受容体により媒介される神経抑制を誘発する化合物に対する強化作用を示すため、多くの場合、有害作用の危険度が低下した状態での、病態及び障害の効果的な治療が可能となる。
GABA受容体により媒介される神経抑制を誘発する化合物の例には、以下のもの:ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、ステロイド、及びバルプロエート、ビアガバトリン(viagabatrine)、チアガビン(tiagabine)などの抗痙攣剤又は医薬として許容可能なそれらの塩が挙げられる。
ベンゾジアゼピンには、ジアゼパム及びクロナゼパムなどの1,4−ベンゾジアゼピン並びにクロバザムなどの1,5−ベンゾジアゼピンが挙げられる。好ましい化合物は、クロナゼパムである。
バルビツール酸系には、フェノバルビタール及びペントバルビタールが挙げられる。好ましい化合物は、フェノバルビタールである。
ステロイドには、酢酸テトラコサクチドなどの副腎皮質刺激ホルモンが挙げられる。
抗痙攣剤には、ヒダントイン(フェニトイン、エトトインなど)、オキサゾリジン(トリメタジオンなど)、スクシンイミド(エトスクシミドなど)、フェナセミド(フェナセミド、アセチルフェネツリドなど)、スルホンアミド(スルチアム、アセトアゾラミドなど)、アミノ酪酸(例:γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸など)、バルプロ酸ナトリウム及び誘導体、カルバマゼピンなどが挙げられる。
好ましい化合物には、バルプロ酸、バルプロミド(valpromide)、バルプロ酸ピボキシル、バルプロ酸ナトリウム、バルプロ酸セミナトリウム(semi−sodium valproate)、ジバルプロエックス、クロナゼパム、フェノバルビタール、ビガバトリン、チアガビン、アマンタジンが挙げられる。
好ましい経口用組成物の場合、式I又はIIの化合物の1日投与量は、3〜3000ミリグラム(mg)の範囲内にある。
非経口投与用組成物中に存在する式Iの化合物の量は、組成物の全重量に対して少なくとも0.5重量%であり、33重量%以下となり得る。好ましい非経口用組成物の場合、式I又はIIの化合物の投与量単位は、3mg〜3000mgの範囲内にある。
1日用量は、式Iの化合物の広範囲の投与量単位内に含めることができ、一般には3〜3000mgの範囲内にある。しかしながら、具体的な用量は、個々の要件に応じて医師の裁量により特定の症例に適合し得ることは理解されるべきである。
本発明により提供されるLBS結合性化合物及びその標識誘導体は、試験する化合物(例:潜在的な医薬品)がLBS受容体に結合する能力を決定する際の標準試料及び試薬として有用となり得る。
本発明により提供される、LBSリガンドの標識誘導体も、ポジトロン断層撮影(PET)像又は単一光子放出型コンピューター断層撮影(SPECT)のための放射性トレーサーとして有用となり得る。
したがって、本発明は、特に本明細書に記載の病態の治療及び予防を目的とする、LBS/SV2タンパク質へのより強力な結合性に基づく潜在的な医薬品を発見するために、SV2タンパク質を組織中に局在させるために、また、精製SV2タンパク質の特性を明らかにするために化学物質ライブラリーをスクリーニングするツールとしての標識リガンドを更に提供する。SV2タンパク質には、SV2A、SV2B、及びSV2Cが含まれ、SV2タンパク質に関しては、SV2Aが抗痙攣薬レベチラセタム及びその類似体に対する結合部位である。SV2のアイソフォームのSV2A、SV2B、又はSV2Cは、ヒト、ラット又はマウスを含めた任意の哺乳類種からの組織、特に脳から誘導し得る。或いは、このアイソフォームは、異種発現しアッセイに使用される、ヒト、ラット及びマウスを含めた任意の哺乳類種のクローン型となり得る。このスクリーニング法は、哺乳類若しくはヒトの脳膜などの脳膜又は特にSV2AであるがSV2B及びSV2Cも含めたSV2タンパク質若しくはその断片を発現する細胞系を推定物質に対して曝露することと、該膜又はタンパク質若しくはその断片及び推定物質を式I又はIIの標識化合物と共にインキュベーションすることとを含む。この方法は、式I又はIIの化合物とタンパク質との結合が推定物質により阻害されるかどうかを判定することにより、そのタンパク質の結合相手を識別することも更に含む。したがって、このスクリーニングアッセイにより、LBS/SV2と相互作用する新規の薬物又は化合物の識別ができる。本発明は、SV2/LBSの光活性化可能なリガンドも提供する。
標識リガンドは、可溶化、精製及びクロマトグラフィー後、SV2タンパク質の配座状態を評価するツールとしても使用できる。標識リガンドは、直接的に又は間接的に標識されていてもよい。適切な標識の例には、Hなどの放射能標識、蛍光標識、酵素、ユーロピウム、ビオチン及びこの種のアッセイ用の他の従来の標識が挙げられる。
本発明のスクリーニングアッセイは、LBS(特にSV2A)への結合について競合する薬剤又は化合物の識別方法を含む。式I又はIIの標識化合物は、LBS(特にSV2A)に結合する新規の化合物又は薬剤のスクリーニングアッセイでのプローブとして本発明の方法に有用である。このようなアッセイの実施形態では、リガンドは、修飾せずに使用してもよく、又は種々の方法で、例えば検出可能な信号を直接的に若しくは間接的に与える部分の共有結合的若しくは非共有結合的結合などの標識化によって修飾してもよい。これらのアッセイの何れの場合も、材料を直接的又は間接的に標識することができる。直接標識の可能性としては、[H]、[14C]、[32P]、[35S]又は[125l]を含めるがこれらに限らない放射能標識、ペルオキシダーゼ及びアルカリ性ホスファターゼなどの酵素、並びに蛍光強度、波長シフト、又は蛍光偏光の変化をモニターできる、フルオレセイン又はローダミンを含めるがこれらに限らない蛍光標識などの標識基が挙げられる。間接標識の可能性としては、一構成要素のビオチン化、次いで上記標識基の1つと結合するアビジンへの結合又は抗リガンド抗体の使用が挙げられる。この化合物は、固体の担体に結合されるべき場合に、スペーサー又はリンカーも含んでもよい。LBS(特にSV2A)への結合に関して本発明による標識リガンドと競合又は相互作用する薬剤又は化合物を識別するために、SV2A若しくはSV2タンパク質全体を含有する無傷細胞、細胞断片若しくは膜断片又はSV2タンパク質のLBSを含む断片を使用できる。薬剤又は化合物は、レベチラセタム又はその類似体若しくは誘導体と共にインキュベーションする前か、それと同時か又はその後に、細胞、膜、SV2タンパク質又は断片と共にインキュベーションしてもよい。本発明のアッセイは、SV2又はSV2タンパク質のLBSへのレベチラセタムの結合又はその誘導体若しくは類似体の結合をモニターするハイスループットスクリーニング(HTS)アッセイを含めた任意の利用できるフォーマット中で改変又は準備してもよい。化合物のライブラリーを試験する多くの薬物スクリーニングプログラムでは、ハイスループットアッセイは、所与の時間間隔で検査される化合物の数を最大にするために望ましい。このようなスクリーニングアッセイは、SV2を含有する無傷細胞、細胞断片又は膜断片だけでなく精製又は半精製タンパク質で誘導し得るような無細胞系又は無膜系も使用してもよい。SV2又は精製SV2タンパク質及びペプチドを含有する膜断片を使用するアッセイの利点は、細胞毒性の影響及び/又は試験化合物の生体利用性を通常無視でき、このアッセイはむしろ、例えば2つの分子間の結合の阻害として現れ得るような分子標的に対する薬物の作用に主に集中できることである。このアッセイは、SV2若しくはLBSを含むSV2の断片への本発明による標識リガンドの結合又はSV2若しくはLBSを含むSV2の断片へのレベチラセタム又はその誘導体若しくは類似体の結合を阻害する試験薬又は試験化合物の能力を検出するために策定できる。錯形成の阻害は、濾過アッセイ、フラッシュプレート(Flashplate)(Perkin Elmer)、シンチレーション近接アッセイ(scintillation proximity assays)(SPA、Amersham Biosciences)などの様々な技術によって検出できる。ハイスループットスクリーニング(HTS)の場合、シンチレーション近接アッセイは、生体膜で被覆した微小球を使用し分離段階も洗浄段階も必要としない有力な方法である。
標識リガンドは、可溶化、精製、及びクロマトグラフィー後のSV2の配座状態の評価にも有用である。更に、本発明は、標識化及び生体試料内での検出のための光活性化可能な種類のリガンドを提供する。この光活性化可能なリガンドは、組織、分離細胞、細胞下分画及び膜からSV2を局在化及び精製するためにも使用できる。この光活性化可能な種類であれば、SV2架橋形成及びLBSリガンドの結合ドメインの同定にも使用できよう。
以下の実施例は、例示のために示す。
実施例中で特に指定されない限り、化合物の特性決定は、以下の方法に従って実施する。
H及び13C NMRスペクトルは、内部標準としてMeSiを使用するAdvance 300 Brucker分光計(それぞれ300.13及び75.47MHzで)、又はAspect 3000コンピューター及び5mm H/13C二重プローブヘッドを備えてあるBRUKER AC 250フーリエ変換NMR分光計若しくはSG Indigoコンピューター及び5mmインバースジオメトリーH/13C/15N三重プローブヘッドを備えてあるBRUKER DRX 400 FT NMRで記録する。化合物は、プローブ温度313K又は300K、濃度20mg/mlのd−DMSO(又はCDCl)溶液中で検討する。この装置は、d−DMSO(又はCDCl)の重水素信号上でロックされる。化学シフトは、内部標準として取ったTMSからの低磁場へのppmとして示される。
HPLC分析は、以下のシステムの1つを使用して実施する。
・INERTSIL ODS 3 C18、DP 5μm、250X4.6mmカラムを備えているAgilent 1100シリーズHPLCシステム。勾配を、100%溶媒A(アセトニトリル、水、HPO(5/95/0.001、v/v/v))から100%溶媒B(アセトニトリル、水、HPO(95/5/0.001、v/v/v))に6分間で推移させ4分間100%Bに維持した。流速を2.5ml/分に設定する。クロマトグラフィーを35°Cで行う。
・HPLC Waters Symetry C18、250X4.6mmカラムを備えているHP 1090シリーズHPLCシステム。勾配を、100%溶媒A(MeOH、水、HPO(15/85/0.001M、v/v/M))から100%溶媒B(MeOH、水、HPO(85/15/0.001M、v/v/M))に10分間で推移させ10分間100%Bに維持した。流速を1ml/分に設定する。クロマトグラフィーを40℃で行う。
LC/MSモードでの質量分光測定を以下の通り実施する。
HPLC条件
INERTSIL ODS 3、DP 5μm、250X4.6mmカラムを備えているWATERS Alliance HPLCシステムを使用して分析を実施する。
勾配を、100%溶媒A(アセトニトリル、水、TFA(トリフルオロ酢酸)(10/90/0.1、v/v/v))から100%溶媒B(アセトニトリル、水、TFA(90/10/0.1、v/v/v))に7分間で推移させ4分間100%Bに維持した。流速を2.5ml/分に設定し、API源の直前に1/25のスプリットを使用する。
MS条件
試料を、70/30、v/vのアセトニトリル/水の中に約250μgr/mlの濃度で溶解する。APIスペクトル(+又は−)を、FINNIGAN(San Jose、CA、USA)LCQイオントラップ質量分析計を使用して実施する。APCI源を450℃で、キャピラリーヒーターを160℃で操作する。ESI源を3.5kVで、キャピラリーヒーターを210℃で操作する。
エレクトロスプレーイオン化質量スペクトルは、それぞれ3.5kV及び30Vのキャピラリー電圧及びコーン電圧と60℃の供給源温度とを用いるMicromass Quattro II質量分析計を使用して得られる。
融点は、Mettler FP1装置又はBuchi535若しくは545 Tottoliタイプのヒュージョンメーター(fusionometre)を使用してガラス製開放キャピラリー中で決定し、補正されていないか、又はPerkin Elmer DSC 7上での開始温度によるものである。
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル60(70〜230メッシュ、Merck製)上で実施する。分取クロマトグラフ分離を、Novasep軸圧縮カラム(80mm i.d.)、流速70〜150ml/分を使用して粒径15〜40μm、参照番号1.15111.9025のシリカゲル60Merck上で実施する。シリカゲル及び溶媒混合物の量は、個別の処理において記載の通りである。
分取キラルクロマトグラフ分離を、低級アルコール及び直鎖、分枝鎖又は環式C5〜C8アルカンの様々な混合物を±350ml/分で用いる自社製装置を使用してDAICEL Chiralpak AD 20μm、100500mmカラム上で実施する。溶媒混合物は、個別の処理において記載の通りである。
以下の実施例は、式(I)により包含される化合物がどのように合成し得るかを例示する。
(実施例1)
エチル2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 1の合成。
Figure 2009518333
1.1 1,3−ジメチル−8−チオキソ−3,7,8,9−テトラヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン 4aの合成。
ニトロソ化:亜硝酸ナトリウムの水溶液(100ml中238mmol)を、6−アミノ−1,3−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン 1a(178mmol)の1N HCl350ml懸濁液に1滴ずつ添加する(30分間)。この懸濁液は、ほとんどすぐに黄色がかった白色から紫色になる。攪拌を2時間続け、濃アンモニア(20ml)を添加することによりpHを7に調整する。次いで、この固形物を、濾過し、水(50ml)で2回洗浄し、乾燥せずに次の段階で使用する。
還元:未乾燥6−アミノ−1,3−ジメチル−5−ニトロソピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン 2aを、水500ml中に懸濁し、85℃に加熱する。40分間にわたって攪拌しながら、亜ジチオン酸ナトリウム(532mmol)を分けて添加する。この懸濁液は、紫色から緑色に変化する。この混合液を、85℃で更に15分間攪拌し、0℃に冷却し、30分間攪拌する。この沈殿物を、濾過し、冷水(4x30ml)、エタノール(2x30ml)及びジエチルエーテル(2x50ml)で洗浄し、乾燥せずに次の段階で使用する。
閉環:未乾燥5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン 3a及びエチルキサントゲン酸カリウム(355mmol)のDMF(750ml)懸濁液を、100℃で2時間加熱する。室温で冷却した後、この沈殿物を濾過しジエチルエーテル(4x40ml)で洗浄する。この固形物を75℃の水(1l)中に溶解し、pHを、氷酢酸(20ml)を添加することにより4〜5に調整する。白色の沈殿物が現れ、これを、40℃で濾過し、水(2x30ml)、エタノール(2x30ml)で洗浄し、15時間室温で真空乾燥することにより、1,3−ジメチル−8−チオキソ−3,7,8,9−テトラヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン 4aが得られる。
Figure 2009518333
以下の化合物は、前記方法に従って合成できる。
Figure 2009518333
1.2 エチル2−[(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 6aの合成。
1,3−ジメチル−8−チオキソ−3,7,8,9−テトラヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン 4a(20.2mmol)、炭酸カリウム(20.2mmol)及び2−ブロモ酪酸エチル 5a(20.2mmol)のDMF(40ml)懸濁液を、室温で4時間攪拌する。この生成物を、水(160ml)を添加することにより沈殿させ、pHを、氷酢酸(4ml)を添加することにより5〜6に調整する。この混合物を、0℃で1時間攪拌し、濾過し、水(2x10ml)及びジエチルエーテル(3x10ml)で洗浄する。次いで、この固形物を、ジエチルエーテル(1g当たり8ml)中に懸濁し、室温で1時間攪拌し、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄することにより、エチル2−[(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 6aが得られる。
Figure 2009518333
以下の化合物は、前記方法に従って合成できる。
Figure 2009518333
1.3 エチル2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 1の合成。
エチル2−[(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 6a(1.5mmol)、炭酸カリウム(1.5mmol)及び1−ブロモ−4−(ブロモメチル)ベンゼン 7a(1.5mmol)のDMF(4ml)懸濁液を、室温で3時間攪拌する(TLCによるモニタリング)。反応終了時に、水を(20ml)添加し、トルエン(3x10ml)で混合物を抽出する。混合有機層を、水(5ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥して濃縮する。シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/アセトン)により精製し遂げることによって、エチル2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 1がオイルとして得られる。
Figure 2009518333
或いは、化合物を、ジエチルエーテル(8ml/g)中で攪拌し濾過することによって精製してもよい。
(実施例2)
エチル2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 14の合成。
Figure 2009518333
DMF及び水の1:1混合液(10ml)中にエチル2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 13(1.12mmol)が入った懸濁液に、亜ジチオン酸ナトリウム(3.36mmol)を分けて添加する(45分間)。この混合液を、室温で2時間半攪拌する。反応終了時に、水(20ml)及びHCl37%(1ml)を添加し、この溶液を室温で16時間攪拌する。アンモニアで塩基性化した後、この混合物をトルエン(3x15ml)で抽出する。この混合有機層を、水(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥して濃縮する。ジエチルエーテル(4ml)中で4時間攪拌し、濾過し、室温で16時間真空乾燥することにより精製し遂げることによって、エチル2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 14が得られる。
Figure 2009518333
(実施例3)
エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 3の合成。
Figure 2009518333
エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 8a(市販)(1.5mmol)、炭酸カリウム(1.65mmol)及び1−ブロモ−2−メトキシエタン(3.0mmol)のDMF(6ml)混合液を、室温で48時間攪拌する(TLCによるモニタリング)。反応終了時に、水(20ml)を添加し、この混合物をトルエン(3x10ml)で抽出する。この混合有機層を、水(5ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥して濃縮する。この残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/アセトン95/5)により精製することによって、エチル2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート 3が得られる。
Figure 2009518333
(実施例4)
2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタンアミド 28の合成。
Figure 2009518333
エチル2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート 22(5mmol)のアンモニア飽和メタノール25ml溶液を、室温で96時間攪拌する。次いで、この沈殿物を、濾過し、2mlのメタノールで2回洗浄し、室温で16時間真空乾燥することにより、2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタンアミド 28が得られる。
Figure 2009518333
表Iは、「立体配置」と見出しした欄中に立体化学情報を示す。racはラセミ化合物を指し、「2」は、「IUPAC名」の欄中で使用されるIUPAC番号付けに準ずる、認識される中心についての立体化学帰属としてある。表Iは、化合物のIUPAC名、質量分析で認められるイオンピーク(MH又は(M・))及び融点も示す。
Figure 2009518333

Figure 2009518333

Figure 2009518333
(実施例5)
LBS結合アッセイ。
[LBSはレベチラセタム結合部位を表す、M.Noyerら、Eur.J.Pharmacol.(1995)、286、137〜146.参照]。
化合物の阻害定数(K)は、種々の濃度の非標識試験物質と平衡にある単一濃度の放射性リガンドの結合を測定することによる競合的結合実験において決定する。放射性リガンドの特異的結合を50%阻害する試験物質の濃度を、IC50と称する。平衡解離定数Kは、IC50に比例し、Cheng及びPrusoffの式(Cheng Yら、Biochem.Pharmacol.(1972)、22、3099〜3108)を使用して算出する。
濃度範囲は、通常、可変段階(0.3〜0.5log)を有する6log単位を包含する。アッセイは1連又は2連で実施し、各Kの決定は2つの異なる試験物質の試料で実施する。
200〜250gの雄Sprague−Dawleyラットからの大脳皮質を、20mmol/l Tris−HCl(pH7.4)、250mmol/l ショ糖(緩衝液A)中でPotter Sホモジナイザー(1000rpmで10ストローク、Braun、Germany)を使用してホモジナイズし、全ての操作を4℃で実施する。このホモジネートを、30000gで15分間遠心分離する。得られた粗膜ペレットを、50mmol/l Tris−HCl(pH7.4)(緩衝液B)中に再懸濁し、37℃で15分間インキュベーションし、30000gで15分間遠心分離し、同じ緩衝液で2回洗浄する。最終ペレットを、15〜25mg/mlの範囲のタンパク質濃度で緩衝液A中に再懸濁し、液体窒素中に保管する。
膜(タンパク質150〜200μg/アッセイ)を、2mmol/l MgCl、1×10−9〜2×10−9mol/l [H]−2−[4−(3−アジドフェニル)−2−オキソ−1−ピロリジニル]ブタンアミド及び漸増濃度の試験物質を含有する50mmol/l Tris−HCl緩衝液(pH7.4)0.5ml中で、120分間4℃でインキュベーションする。非特異的結合(NSB)は、全ての受容体を本質的に結合させるある濃度の参照物質(例:10−3mol/l レベチラセタム)の存在下で認められる残留結合として定義される。非特異的結合を低減するために、膜結合放射性リガンド及び遊離放射性リガンドを、0.1%ポリエチレンイミン及び10−3mol/l レベチラセタム中に予め浸漬したガラス繊維フィルター(Whatman GF/C又はGF/B、VEL、Belgiumと同等)を通して急速濾過することによって分離する。試料及びフィルターは、少なくとも6mlの50mmol/l Tris−HCl(pH7.4)緩衝液によって濯ぐ。濾過手順全体は、1試料当たり10秒を超えない。フィルター上に捕捉される放射活性を、液体シンチレーションによってβカウンター(Tri−Carb 1900若しくはTopCount 9206、Camberra Packard、Belgium、又は任意の他の同等カウンター)内で計測する。データ分析を、質量の法則に従う個別の相互作用しない受容体の母集団を仮定する幾つかの結合モデルを表現する一連の式を使用するコンピューター非線形曲線当てはめ法によって実施する。
実施例1〜4及び表Iに記載した手順に従って合成した化合物を、上記手順に従ってSV2結合アッセイ中で試験し、活性であることがわかる。

Claims (19)

  1. 式I
    Figure 2009518333

    (式中、
    は、水素又はC1〜6アルキルであり、
    は、水素又はC1〜4アルキルであり、
    は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
    は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
    は、C2〜4アルキルであり、
    は、C2〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
    は、C1〜4アルキルであり、
    但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rが−CHRであり、Rがエトキシカルボニルであり、Rがエチルであるとき、Rは、メチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ペンチル、n−ヘプチル、3−ブロモベンジル、4−クロロベンジル、4−メチルベンジル又は2−フェニルエチルとは異なり、
    更に但し、Rが水素であり、Rがメチルであり、Rがベンジルであるとき、Rは、i−プロピル、n−ブチル、3−メチルブチル、ベンジル、フェニルエチル−、又は3−フェニルプロピルとは異なり、
    更に但し、R及びRがメチルであり、Rがベンジルであるとき、Rは、メチル、3−メチルブチル、ベンジル、3−フェニルプロピル又は4−クロロ−フェニルメチルとは異なり、
    最後に但し、8−(2−クロロ−ベンジルスルファニル)−3−メチル−7−オクチル−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオンは除外される)
    を有する化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びそれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能なそれらの塩。
  2. がベンジル基であり、Rがアルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜8アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が式−CHRの基であり、RがC3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  4. が、水素、メチル、シアノメチル、2−エトキシ−2−オキソエチル、2−メトキシエチル、n−プロピル、2−オキソプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−プロピニル、n−ペンチル又はn−ヘキシルである、請求項1に記載の化合物。
  5. が、水素、メチル又はn−ブチルである、請求項1に記載の化合物。
  6. が、3−ペンチル、1−(アミノカルボニル)プロピル、1−(エトキシカルボニル)プロピル又は3−ブロモベンジルである、請求項1に記載の化合物。
  7. が、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル、3−アミノベンジル、4−(アミノスルホニル)ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル、(5−ニトロ−2−フリル)メチル又は1−(エトキシカルボニル)プロピルである、請求項1に記載の化合物。
  8. がエチルである、請求項1に記載の化合物。
  9. が、エチル、アミド又はエトキシカルボニルである、請求項1に記載の化合物。
  10. がエチルである、請求項1に記載の化合物。
  11. が水素であり、Rがメチルであり、Rが1−(エトキシカルボニル)プロピルであり、Rが3−メトキシベンジル、3−ニトロベンジル又は(5−ニトロ−2−フリル)メチルである、請求項1に記載の化合物。
  12. エチル 2−[(7−ベンジル−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(2−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(シアノメチル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−オキソプロピル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−1−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−1−(2−プロピニル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−アミノベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−({7−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−{[7−(4−ブロモベンジル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[7−(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(1−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−7−(2−フェニルエチル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−({7−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエート;エチル 2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−[(1,7−ジヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(7−ヘキシル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−1,7−ジペンチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタンアミド;2−[(7−ブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタンアミド;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;エチル 2−{8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロ−7H−プリン−7−イル}ブタノエート;及びエチル 2−[(7−イソブチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエートからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  13. エチル 2−{[7−(3−メトキシベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−{[3−メチル−7−(3−ニトロベンジル)−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;及びエチル 2−({3−メチル−7−[(5−ニトロ−2−フリル)メチル]−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル}チオ)ブタノエートからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  14. てんかん障害、てんかん発生、発作性疾患、パーキンソン病、ジスキネジア、失禁、神経因性疼痛を治療する薬剤の製造のための、式II
    Figure 2009518333

    (式中、
    は、水素又はC1〜6アルキルであり、
    は、水素又はC1〜4アルキルであり、
    は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
    は、アルコキシカルボニル、C3〜6シクロアルキル、アリール又は複素環により置換されていてもよいC1〜8アルキルであり、
    は、水素又はC1〜4アルキルであり、
    は、C1〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
    は、C1〜4アルキルである)
    の化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオマー及びそれらの混合物(立体異性体の全ての起こり得る混合物を含む)、又は医薬として許容可能な塩の使用。
  15. がメチルであり、Rが式−CHRの基であり、RがC2〜4アルキルであり、Rがアミド又は−COORであり、Rがメチル又はエチルである、請求項14に記載の使用。
  16. 前記化合物が、エチル 2−[(7−ヘプチル−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−8−(プロピルチオ)−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−7−ペンチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}ブタノエート;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−7−プロピル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;7−(3−ブロモベンジル)−8−[(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;及びエチル 2−{[7−(3−ブロモベンジル)−3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル]チオ}プロパノエートからなる群から選択される、請求項14又は15に記載の使用。
  17. 前記疾患がてんかん障害である、請求項14から16までに記載の使用。
  18. 式III
    Figure 2009518333

    (式中、
    は、水素又はC1〜6アルキルであり、
    は、水素又はC1〜4アルキルであり、
    は、式−CHRの基又はベンジル基であり、
    は、C2〜4アルキルであり、
    は、C2〜4アルキル、アミド又は−COORであり、
    は、C1〜4アルキルである)
    の合成中間生成物。
  19. エチル 2−[(1,3−ジメチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;エチル 2−[(3−メチル−2,6−ジオキソ−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル)チオ]ブタノエート;8−[(1−エチルプロピル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオン;及び8−[(3−ブロモベンジル)チオ]−3−メチル−3,7−ジヒドロ−1H−プリン−2,6−ジオンの群から選択される合成中間生成物。
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