JP2009518124A - 銀イオン放出物品及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
生物学的活性物品は、基材表面を有する基材、及び基材表面に隣接して配置される銀放出クロモニック材料を包含する。銀放出クロモニック材料は、クロモニック化合物及び銀イオン供給源を包含する。その形成方法も、同様に開示される。
Description
本開示は、銀イオン放出物品に関する。より具体的には、本開示は、銀イオン放出クロモニック物品及びその製造方法に関する。
銀は、その抗菌活性で知られている。ギリシア人及びローマ人は、水を浄化するために、銀裏打ち水容器を使用した。硝酸銀は、火傷の抗菌治療として、100年前から使用された。1960年代には、銀スルファジアジンクリームは、火傷の抗菌治療として、硝酸銀に置き換わった。銀の抗菌作用は、遊離銀イオン又はラジカルに少なくとも一部起因し、ここで銀イオンは、細胞呼吸経路を封鎖することにより、細胞DNAを付着することにより及びその複製を防止することにより、並びに細胞膜の破壊により、微生物を殺傷すると考えられている。
創傷は、湿潤環境でよりよく治癒すると考えられている。しかし、創傷を湿潤させておくと、創傷床で細菌の増殖が引き起こり得る。創傷感染症に効く1つの方法は、抗生物質の使用である。しかし、創傷感染を予防するための抗生物質の体系的使用は、抗生物質耐性菌の生成が懸念されるため、阻止される。硝酸銀のような多くの銀化合物は、湿潤環境において極めて溶解性であり、急速に酸化し、その結果、皮膚を着色し、短期抗菌活性のみを提供する。慢性の創傷の治療のための、広域持続放出性抗菌創傷包帯の必要性が存在する。
本開示は、銀放出物品、具体的には銀イオン放出クロモニック物品、及びその製造方法を提供する。ある実施形態では、これらの銀イオン放出クロモニック物品は、湿潤条件下でさえ、銀イオンの時間依存性制御放出を提供する。
本開示の1つの態様は、基材表面を有する基材と、基材表面に隣接して配置される銀放出クロモニック物質とを包含する生物学的活性物品に関する。銀放出クロモニック物質としては、クロモニック化合物及び銀イオン供給源が挙げられる。
本開示の別の態様においては、銀放出物品の形成方法が記載される。これらの方法は、基材表面を有する基材を準備し;水溶液中で銀塩とクロモニック化合物を組み合わせて、水性銀クロモニック溶液を形成し;銀クロモニック溶液を基材表面に隣接して配置して、コーティングされた基材を形成し;及びコーティングされた基材から水を除去して、銀イオン放出クロモニック層を形成することを包含する。
上記の「課題を解決するための手段」は、開示された各実施形態、又は本開示の全ての実施を記載することを意図しない。下記の図面、発明を実施するための最良の形態、及び実施例は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
本発明は様々な変更及び代替形状が可能であるが、その具体例を一例として図面に示すとともに詳細に説明する。しかしながら、本発明を、記載される特定の実施形態に限定することを意図しないことが理解されよう。逆に本発明は、本発明の精神及び範囲内にある全ての変更形態、等価形態、及び代替形態を網羅するはずである。
本開示は、添付図面に関連する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮して、より完全に理解される可能性がある。
本開示は、銀放出物品、具体的には銀イオン放出クロモニック物品、及びこれらの製造方法を提供する。ある実施形態では、これらの銀イオン放出クロモニック物品は、湿潤条件下でさえ、銀イオンの時間依存性制御放出を提供する。
次に定義する用語については、異なる定義が、特許請求の範囲中、あるいは本明細書中のいずれかの場所で与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
重量パーセント(weight percent)、重量パーセント(percent by weight)、重量%(% by weight)、wt%及び同種のものは、材料の重量を組成物の重量で除して100を乗じたものとして、材料の濃度を指す同義語である。
端点による数の範囲の列挙には、その範囲内に包括される全ての数が包含される(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を包含する)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を包含する。従って、例えば、「層(a layer)」を含有する或る組成物についての言及は、2つ以上の層を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、用語「又は」は、その内容について別段のはっきりした指示がない限り、一般的に「及び/又は」を包含する意味で用いられる。
特に指示が無い限り、明細書及び添付特許請求の範囲に使用される成分の量、性質の測定等を表す全ての数は、全ての例において、「約」という用語により修正されることを理解されたい。したがって、特に指示が無い限り、前述の明細書及び添付特許請求の範囲に記載の数値的パラメータは、本発明の教示を利用して当業者により得ることが求められる所望の性質に応じて変化し得る近似値である。最低でも、特許請求の範囲への同等物の原則の適用を限定する試みとしてではなく、少なくとも各数値的パラメータは、報告された有効数字の数を考慮して、通常の四捨五入の適用によって解釈されなければならない。本発明の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値もそれらの各試験測定値において見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本来含有する。
「クロモニック材料」(又は「クロモニック化合物」)という用語は、典型的に、種々の親水性基によって囲まれた疎水性コアの存在によって特徴付けられる大きな多環分子を指す(例えば、アトウッドT.K.(Attwood, T.K.)及びライドンJ.E.(Lydon, J.E.)、Molec.Crystals Liq.Crystals,108,349(1984)を参照のこと)。疎水性コアは、芳香族及び/又は非芳香族環を含有できる。溶液中にある場合、これらのクロモニック材料は、長距離秩序によって特徴付けられるネマチック秩序化状態に凝集する傾向がある。クロモニック材料は、水溶液(好ましくは、アルカリ性水溶液)中に溶解させた場合にクロモニック相又は集合体を形成できる。クロモニック相又は集合体は、既知であり、平らな積層体、多環芳香族分子から成る。分子は、親水性基によって囲まれた疎水性コアから成る。積層は多数のモルホロジーをとることができるが、典型的に、層の積層体によって作製される円柱を形成する傾向によって特徴付けられる。濃度の増大に伴って成長する分子の秩序化した積層体が形成される。
クロモニック分子の独特の積層構造は、水溶液中で銀イオンの安定化を可能にする。これらの溶液は、コーティング、浸漬、並びにスプレー及びインクジェット印刷のような非接触付着方法を包含する広範囲の方法により、供給され得る。加えて、クロモニック分子は、創傷への抗菌銀イオン放出速度を制御することができるので、継続した銀イオンの放出を提供する。
図1は、実例となる創傷包帯物品100の概略の断面図である。描写される層は、縮尺どおりでない。この物品100は、基材表面112を有する基材110、及び基材表面112に隣接して配置される銀イオン放出クロモニック材料120を包含する。銀イオン放出クロモニック材料120は、クロモニック化合物及び銀イオン供給源122を包含する。ある実施形態では、接着層130は、基材110と銀イオン放出クロモニック材料120との間に配置される。
クロモニック材料は、銀イオン供給源をカプセル化して、クロモニック構造から銀イオンを制御放出するために利用される。多くの実施形態では、銀イオンの放出は、クロモニック構造を湿気にさらすことによって誘発及び制御される。特定の理論に束縛されることを望まないが、クロモニック分子の平らな芳香族構造は、自己集合性構造をもたらし、それらは、直線状に会合し、それらの直線状会合方向に対して直交方向で積み重なると考えられている。これらの会合は、銀イオン供給源が挿入できる空洞の列を導き得る。
銀イオン放出クロモニック材料120は、任意の有用な方法で形成され得る。多くの実施形態では、銀イオン供給源とクロモニック化合物は、水溶液中で組み合わせられ、銀イオン放出クロモニック材料を形成する。これらの銀イオン放出クロモニック材料は、次の一般構造の1つにより表されることができる:
式中;各R2は、独立して、電子供与性基、電子求引性基、及び電子中性基から成る群から選択され;R3は、置換及び非置換芳香族複素環、並びに置換及び非置換複素環から成る群から選択され、これらの環は、環R3内の窒素原子を通じてトリアジン基に連結し、M+は、銀金属カチオンである。R3は、置換及び非置換芳香族複素環から成る群から選択されることが好ましい。
上の一般構造は、カルボキシ基が化合物のトリアジン骨格鎖へのアミノ連鎖に関してパラである配向(式I)、及びカルボキシ基がメタトリアジン骨格鎖へのアミノ連鎖に関してメタである配向(式II)を示す。カルボキシ基は、パラ及びメタ配向の組合せでもあり得る(図示せず)。ある実施形態では、配向はパラである。
多くの実施形態では、各R2は、水素、あるいは置換又は非置換アルキル基である。ある実施形態では、R2は、独立して、水素、非置換アルキル基、ヒドロキシ又はハロゲン化物官能基で置換されたアルキル基、及びエーテル、エステル、又はスルホニルを含むアルキル基から成る群から選択される。一実施形態では、R2は水素である。
R3は、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾールチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、キノリン、及びイソキノリンに由来する芳香族複素環であることができるが、これらに限定されない。多くの実施形態では、R3は、ピリジン又はイミダゾールに由来する芳香族複素環を包含する。芳香族複素環R3の置換基は、置換及び非置換アルキル、カルボキシ、アミノ、アルコキシ、チオ、シアノ、アミド、スルホニル、ヒドロキシ、ハロゲン化物、ペルフルオロアルキル、アリール、エーテル、及びエステルから成る基から選択できるが、これらに限定されない。ある実施形態では、R3の置換基は、アルキル、スルホニル、カルボキシ、ハロゲン化物、ペルフルオロアルキル、アリール、エーテル、並びにヒドロキシ、スルホニル、カルボキシ、ハロゲン化物、ペルフルオロアルキル、アリール、又はエーテルで置換されたアルキルから成る群から選択される。R3が置換ピリジンである場合、置換基は好ましくは4位に位置する。R3が置換イミダゾールである場合、置換基は好ましくは3位に位置する。
R3の代表例としては、以下に示す4−(ジメチルアミノ)ピリジニウム−1−イル、3−メチルイミダゾリウム−1−イル、4−(ピロロリジン−1−イル)ピリジニウム−1−イル、4−イソプロピルピリジニウム−1−イル、4−[(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]ピリジニウム−1−イル、4−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウム−1−イル、4−メチルピリジニウム−1−イル、キノリニウム−1−イル、4−タート−ブチルピリジニウム−1−イル、及び4−(2−スルホエチル)ピリジニウム−1−イルが挙げられる。
またR3は、次の一般構造によって表すこともできる:
式中、R4は水素あるいは置換又は非置換アルキル基である。多くの実施形態では、R4は、水素、非置換アルキル基、並びにヒドロキシ、エーテル、エステル、スルホネート、又はハロゲン化物官能基で置換されたアルキル基から成る群から選択される。多くの実施形態では、R4は、プロピルスルホン酸、メチル、及びオレイルから成る群から選択される。
またR3は、例えば、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、及びピペラジンのようなN−置換複素環から選択され得る。
多くの実施形態では、クロモニック化合物を、次の構造の1つにより表すことができる:
式中、X−は対イオンである。ある実施形態では、X−は、HSO4 −、Cl−、CH3COO−、及びCF3COO−から成る群から選択される。
式IVは、その双性イオン形態の化合物を表す。従って、ピリジン窒素は正電荷を運び、カルボキシ官能基の1つは負電荷(COO−)を運ぶ。
例えば、次の構造の1つによって表されるクロモニック出発化合物から出発することによって、銀イオン放出クロモニック材料を調製できる:
式中、R2は上記と同一である。
その全体が参照として本明細書に組み込まれる米国特許第5,948,487号(サホウアニ(Sahouani)ら)に記載されるように、式Vのクロモニック出発化合物のようなトリアジン誘導体を水溶液として調製できる。上記式Vに示されるトリアジン分子の合成ルートの1つとしては、2工程プロセスが挙げられる。塩化シアヌルを4−アミノ安息香酸で処理して4−{[4−(4−カルボキシアニリノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ}安息香酸を得る。この中間体を、置換又は非置換窒素含有複素環で処理する。複素環の窒素原子がトリアジン上の塩素原子で置き換わり、対応する塩化物を形成する。双性イオン性誘導体は、塩化物を水酸化アンモニウムに溶解して、アニオン交換カラムにそれを通過させ、塩化物を水酸化物に置き換え(これは、カルボン酸を脱プロトン化し、双性イオンをもたらす)、続いて溶媒除去することによって、調製されることができる。上式VIに示されるような代わりの構造は、4−アミノ安息香酸の代わりに3−アミノ安息香酸を使用することにより得られてもよい。
これらのクロモニック出発化合物を、例えば室温にて、水溶液に入れることができる。一般に、クロモニック出発化合物を溶液に添加し、溶液の約5〜約20(又は約10)重量%の範囲の濃度が得られるであろう。その後、溶液中のクロモニック出発化合物を、過剰の銀イオン供給源と混合することができる。
好適な銀イオン供給源の例としては、例えば、酸化銀、硫酸銀、酢酸銀、塩化銀、乳酸銀、リン酸銀、ステアリン酸銀、チオシアン酸銀、タンパク銀、炭酸銀、硝酸銀、スルファジアジン銀、アルギン酸銀、及びこれらの組合せが挙げられる。多くの実施形態では、銀イオン供給源としては、例えば炭酸銀、硝酸銀、及び酢酸銀のような銀塩が挙げられる。ある実施形態では、銀イオン供給源は、例えば硝酸銀のような水溶性銀塩である。銀塩の溶解度は、当該技術分野で既知のように、アンモニア又はアンモニウム塩の添加により改善される可能性がある。
銀クロモニック溶液中の銀イオン供給源の好適な濃度の例は、銀クロモニック溶液の全重量を基準として、約0.1重量%〜約15重量%の範囲である。ある実施形態では、銀クロモニック溶液中の銀イオン供給源の濃度は、銀クロモニック溶液の全重量を基準として、約1重量%〜約5重量%の範囲である。
酸化銀に関して、様々な原子価状態の酸化銀を使用してよい(例えば、酸化状態は、酸化銀(II)又は酸化銀(III)である)。酸化銀の原子価状態は、所与の原子価状態の酸化銀(例えば、Ag2O、AgO、Ag2O3、Ag2O4)を付着することにより、決定されてよい。あるいは、酸化銀の原子価状態は、酸化剤を銀クロモニック溶液に添加することにより、又は銀クロモニック溶液を物品100に適用した後、酸化剤をクロモニック層120に適用することにより、上昇させてもよい。好適な酸化剤の例としては、過酸化水素、アルカリ金属過硫酸塩、過マンガン酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、硝酸、及びこれらの組合せが挙げられる。好適なアルカリ金属過硫酸塩の例としては、米国特許第6,436,420号(アンテルマン(Antelman))(その全体が参照として組み込まれる)において議論される過硫酸ナトリウムが挙げられる。
沈殿物を濾過分離して、過剰な銀イオン供給源金属を除去することができ、次に、得られる銀クロモニック溶液を本明細書に記載された物品に(接触及び/又は非接触付着技術により)付着させることができ、次に(例えば、空気により、その後70℃程度のオーブン内で)乾燥させて銀イオン放出クロモニック材料を生成した。
銀イオン放出クロモニック構造又は粒子は、任意の有用な寸法を有することができる。多くの実施形態では、銀イオン放出クロモニック材料の平均直径は、1マイクロメートル未満、又は1〜500ナノメートルの範囲、又は1〜250ナノメートルの範囲、又は1〜100ナノメートルの範囲、又は5〜50ナノメートルの範囲である。
任意の有用な方法により、銀イオン放出クロモニック材料120を、基材110に隣接して配置し、層、しるし、パターン、及び同種のものを形成することができる。多くの実施形態では、接着層130は感圧性接着剤層であり、銀イオン放出クロモニック材料120は、少なくとも一部の感圧性接着剤層130上に配置される。ある実施形態では、銀イオン放出クロモニック材料120を接触付着又は非接触付着により配置してよい。
好適な非接触付着技術は、コーティングされる表面に依存しないことがあり得る。このように、非接触付着機構は、コーティングされる表面に対し横断方向で移動されてよく、一方で、表面に横方向の力を実質的に加えない。接触コーティング技術と対照的に、非接触付着は、同一の処理装置が製剤又は方法パラメータの変化を必要とせずに、多種多様な表面をコーティングするために使用されるのを可能にする。好適な非接触付着技術の例としては、インクジェット印刷、スプレー噴霧付着、静電気付着、微粒分散、及びメソスケール付着が挙げられる。特に好適な非接触付着技術としては、インクジェット印刷及びスプレー噴霧付着が挙げられる。
インクジェット印刷は、制御されたパターンの流体液滴で、例えば接着層130上に銀クロモニック溶液を放出することにより稼動する。好適なインクジェット印刷方法の例としては、熱インクジェット、連続インクジェット、圧電インクジェット、気泡インクジェット、ドロップ・オン・デマンドインクジェット、及び音響インクジェットが挙げられる。こうした印刷方法のためのプリントヘッドは、ヒューレット・パッカード社(Hewlett Packard Corporation)(カリフォルニア州、パロアルト(Palo Alto))及びレックスマーク・インターナショナル(Lexmark International)(ケンタッキー州、レキシントン(Lexington))(熱インクジェット);ドミノ・プリンティング・サイエンス(Domino Printing Sciences)(イギリス、ケンブリッジ(Cambridge))(連続インクジェット);並びにトリデント・インターナショナル(Trident International)(コネチカット州、ブルックフィールド(Brookfield))、エプソン(Epson)(カリフォルニア州、トランス(Torrance))、日立データシステムズ社(Hitachi Data Systems Corporation)(カリフォルニア州、サンタクララ(Santa Clara))、Xaar PLC(イギリス、ケンブリッジ(Cambridge))、スペクトラ(Spectra)(ニューハンプシャー州、レバノン(Lebanon))、及びイダニットテクノロジー社(Idanit Technologies, Ltd.)(イスラエル、リション・レ・ジオン(Rishon Le Zion))(圧電インクジェット)から市販されている。好適なインクジェットプリントヘッドモデルの例としては、スペクトラ社(Spectra Inc.)から市販されているノバ−Q(NOVA-Q)プリントヘッドのようなノバ(NOVA)シリーズ、及びXaar PLCから市販されているXJ128−200プリントヘッドのようなXJ128シリーズが挙げられる。XJ128−200プリントヘッドを使用するとき、印刷解像度300×300ドット/インチ(dpi)を有するプリントヘッドを1.25キロヘルツ(kHz)及び35ボルト(V)で圧電駆動することにより、銀/クロモニック溶液を接着層130上にコーティングしてよい。これは、公称体積約70ピコリットル(pL)の滴を生成する。
またインクジェット印刷は、基材表面112及び/又は接着層130上に、銀イオン放出クロモニックしるし120及び/又は図形120の作製を可能にする。このように、銀クロモニック溶液が表面上にインクジェット印刷されるパターンはまた、テキスト及び図形メッセージを伝えてもよい。一実施形態では、メッセージは、銀クロモニック溶液中に含有される顔料又は染料の使用を通じて視覚的に観察可能であってもよく、これは、銀クロモニック溶液が実質的に乾燥するとき、表面上又は表面近くに濃縮されて残る。多くの実施形態では、銀イオン供給源自体が、表面上のメッセージを着色する。例えば、硝酸銀のような多くの銀含有化合物は、流体溶液中においては透明であるが、乾燥(又は還元)すると濃茶色になる。これは、追加の着色剤がインクジェット印刷パターンを視覚的に観察可能にする必要性を排除する。好適なメッセージの例としては、会社のロゴ、物品の使用の説明、ブランド名、及び審美的外見のデザインが挙げられる。
スプレー噴霧付着は、銀クロモニック溶液をある程度噴霧するために、空気衝突ノズル又は空気ストリッピングノズルを通して銀クロモニック溶液を噴射することによって行われる。その後、噴霧された銀クロモニック溶液は、接着層130又は基材表面112上へ導かれる。好適なスプレー噴霧付着系の例としては、スプレーシステムズ社(Spraying Systems Co.)(イリノイ州、ホイートン(Wheaton))からのもののような、市販のスプレーヘッド及びボディが挙げられる。またスプレーヘッドは、一次噴霧供給源を広げるために、楕円形パターンを作製するためのファンスプレー適応を包含してよい。好適な稼働状態としては、銀クロモニック溶液を表面上に、体積流量約5ミリリットル/分(mL/分)、ウェブ速度約4.6メートル/分(15フィート/分)、アトマイザノズル設定約159kPa(23ポンド/インチ2(psi))、及びファンノズル設定約138kPa(20psi)でスプレーすることが挙げられる。スプレーヘッドは、約2マイクロメートル〜約20マイクロメートルの範囲の直径を有する液滴を生成する。
本明細書に記載された銀クロモニック溶液は、望ましくは、非接触付着によりコーティングされるのに十分に低粘度を示す。所望の粘度は、一般に、使用される非接触付着技術に依存するであろう。例えば、インクジェット印刷においては、銀クロモニック溶液は、望ましくは、所望のインクジェット温度(典型的に約25℃〜約65℃)において、約30ミリパスカル−秒(すなわち30センチポアズ)未満、又は約25ミリパスカル−秒(すなわち25センチポアズ)未満、又は約20ミリパスカル−秒(すなわち20センチポアズ)未満の粘度を示す。しかし、銀クロモニック溶液の最適粘度特徴は、主にインクジェット温度と使用されるインクジェット系の種類に依存するであろう。圧電インクジェット用途においては、銀クロモニック溶液の好適な粘度は、約25℃〜約65℃の範囲の温度において、約3〜30ミリパスカル−秒(約3〜約30センチポアズ)、又は約10〜約16ミリパスカル−秒(約10〜約16センチポアズ)の範囲である。
生物学的活性物品100は、銀イオン放出クロモニック材料120で調製されてもよい好適な物品を表す。多くの実施形態では、物品100は、接着創傷包帯のような接着医療物品である。好適な接着医療物品の例としては、取引名称「テガダーム(TEGADERM)」包帯として、3M社(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))から市販されている接着創傷包帯が挙げられる。
物品100の基材110は、一般に物品100のバルク(例えば、創傷包帯用のガーゼの包帯)を定義する。任意の接着層130は、例えば患者の皮膚のような別の表面に物品100を接着するために、基材表面112上に配置される感圧性接着材料の層であることができる。描写される層は、縮尺どおりではない。ある実施形態では、クロモニック材料が接着剤に分散するように、クロモニック材料層120を接着層130と組み合わせてよい。
基材100用の好適な材料の例としては、布地、吹込マイクロファイバープロセスにより製造されるもののような不織布又は織布ポリマーウェブ、編物、ポリマーフィルム、ヒドロコロイド、発泡体、金属箔、紙、ガーゼ、天然又は合成繊維、綿、レーヨン、羊毛、麻布、黄麻、ナイロン、ポリエステル、ポリアセテート、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、天然ゴム、ポリエステル、ポリイソブチレン、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレンポリエチレン、エチレンプロピレンコポリマー、及びエチレンブチレンコポリマー)、ポリウレタン(ポリウレタンフォームを包含する)、ポリ塩化ビニル及びエチレン−酢酸ビニルを包含するビニル化合物、ポリアミド、ポリスチレン、ガラス繊維、セラミック繊維、エラストマー、熱可塑性ポリマー、並びにこれらの組合せが挙げられる。こうした材料を、様々な従来の医療品において裏基材として使用できる。
多くの実施形態では、接着層130は感圧性接着剤(PSA)である。接着層130の好適な材料の例としては、アクリレート系PSA、ポリウレタン、シリコーン、ゴム系接着剤(天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、及びブチルゴムを包含する)、並びにこれらの組合せが挙げられる。好適なアクリレートの例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、及びこれらの組合せのようなアルキルアクリレートモノマーのポリマーが挙げられる。
ある実施形態では、接着層130の材料としては、シリコーン系接着剤が挙げられ、これは、創傷ケア用途において使用される伝統的なPSAの有益な特性のいくつかを示す。例えば、シリコーン系接着剤は、良好な皮膚接着特徴を提供するため、優れた適合性を提供するため、及び皮膚と創傷部位からの穏やかな剥離を提供するために、処方されてよい。シリコーン系接着剤は、2部系としてポリシロキサンゴムと樹脂との反応から形成されることができ、早過ぎる反応を防ぐための1部ヒンダード系、又はホットメルト系でさえある。好適なシリコーン系接着剤の例としては、ポリジオルガノシロキサン系接着剤;ダウ・コーニング社(Dow Corning Corp.)(ミシガン州、ミッドランド(Midland))から取引名称「シラスティック(SILASTIC)7〜6860」生物医学等級接着剤として、市販されている接着剤;米国特許第6,407,195号(シャーマン(Sherman)ら)(本明細書に参考として組み込まれる)に開示される接着剤;及びこれらの組合せが挙げられる。
また物品100は、使用前に接着層130を保護するために、一部の接着層130及び基材110の反対側の銀イオン放出クロモニック材料120の少なくとも一部上に配置されるライナー(図示せず)を包含してもよい。物品100と共に使用するのに適したライナーは、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びこれらの組合せのような材料で製造されてよい。ライナーは、重合フッ素性化学物質又はシリコーンのような離型剤を含有する組成物でコーティングされることが好ましい。ライナーの低表面エネルギーは、接着性の表面上又は表面近くに濃縮される生物学的活性に実質的に影響を及ぼさず、接着層130の表面からの簡単な除去を提供する。
ある実施形態では、銀イオン供給源を、銀クロモニック溶液を物品100に適用する前又は後のいずれかにおいて、当該技術分野において既知の還元方法を通して還元することができる。例えば、還元は、還元剤(例えば、トリス(ジメチルアミノ)ボラン、ホウ化水素ナトリウム、ホウ化水素カリウム、又はホウ化水素アンモニウム)、電子ビーム(eビーム)処理、又は紫外線(UV)光を用いて達成できる。
銀イオン放出クロモニック層120は、還元工程の前又は後のいずれかにおいて、乾燥されることができる。コーティングされた物品100の乾燥は、水性コーティングの乾燥に適した任意の手段を使用して達成されることができる。有用な乾燥方法は、コーティングに損害を与えない、又はコーティング又は適用の間に与えられるコーティングされた銀イオン放出クロモニック層120の配向を著しく崩壊させないであろう。
上記のように、多くの実施形態では、銀イオン供給源122は、物品100上にメッセージを着色する。例えば、硝酸銀のような多くの銀含有化合物は、流体溶液中では透明であるが、乾燥(又は還元)されると濃茶色になる。銀イオンが物品100から放出されると、メッセージ、しるし、及び/又はパターンの着色は色あせる。従って、ユーザーは、銀イオン放出物品が銀イオンをもはや放出しないときを決定することができる(「寿命末期(end of life)」指標と呼ばれることが多い)。
本発明は、本明細書に記載の特定の実施例に限定されると考えるべきではなく、添付の特許請求の範囲に相当する本発明の全態様を網羅すると理解されるべきである。本明細書を検討すると、本発明が対象とする当業者には、様々な変更、等価の方法、並びに本発明を適用できる多数の構造が、容易に明らかであろう。
本明細書で使用するとき、
「PET」とは、三菱ポリエステル社(Mitsubishi Polyester Corp.)(日本、東京)から入手可能な、厚さおよそ102マイクロメートル(0.004インチ)のポリ(エチレンテレフタレート)フィルムを指す;
「テガダーム(TEGADERM)」とは、3M社(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))により製造された接着傷包帯を指す;
「紙付きテガダーム(PAPER-BACKED TEGADERM)」とは、3M社(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))により製造された紙付き接着創傷包帯を指す;
「PVAフィルム」とは、三井プラスチック社(Mitsui Plastics Inc.)(ニューヨーク州、ホワイトプレインズ(White Plains))から入手可能な、厚さおよそ40マイクロメートル(0.0016インチ)のポリ(ビニルアルコール)フィルムを指す;
「TIPSフィルム」とは、米国特許第4,726,989号及び同第5,120,594号に記載されているように調製されたミクロ孔質のポリプロピレン膜を指す;
「MPSフィルム」とは、米国特許第6,110,588号に記載されているように調製されたポリプロピレン不織布を指す;
「スパンボンド」とは、ハーネス・カンパニー社(Hanes Companies, Inc.)(ノースカロライナ州、コノバー(Conover))から入手可能なスパンボンドポリプロピレンを指す;
「ガーゼ」とは、アメリカン・ファイバー&フィニッシング社(American Fiber & Finishing, Inc.)(ノースカロライナ州、アルベマール(Albemarle))から入手可能な、綿の不織布ガーゼを指す;
「発泡体」とは、3M社(ミネソタ州セントポール(St. Paul))から製品番号90−601として得られる非接着発泡体創傷包帯(ポリウレタン連続気泡発泡体であると考えられている)を指す;
「PP不織布(PP NONWOVEN)」とは、ポリプロピレン吹込マイクロファイバー不織布を指す。
「PET」とは、三菱ポリエステル社(Mitsubishi Polyester Corp.)(日本、東京)から入手可能な、厚さおよそ102マイクロメートル(0.004インチ)のポリ(エチレンテレフタレート)フィルムを指す;
「テガダーム(TEGADERM)」とは、3M社(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))により製造された接着傷包帯を指す;
「紙付きテガダーム(PAPER-BACKED TEGADERM)」とは、3M社(ミネソタ州、セントポール(St. Paul))により製造された紙付き接着創傷包帯を指す;
「PVAフィルム」とは、三井プラスチック社(Mitsui Plastics Inc.)(ニューヨーク州、ホワイトプレインズ(White Plains))から入手可能な、厚さおよそ40マイクロメートル(0.0016インチ)のポリ(ビニルアルコール)フィルムを指す;
「TIPSフィルム」とは、米国特許第4,726,989号及び同第5,120,594号に記載されているように調製されたミクロ孔質のポリプロピレン膜を指す;
「MPSフィルム」とは、米国特許第6,110,588号に記載されているように調製されたポリプロピレン不織布を指す;
「スパンボンド」とは、ハーネス・カンパニー社(Hanes Companies, Inc.)(ノースカロライナ州、コノバー(Conover))から入手可能なスパンボンドポリプロピレンを指す;
「ガーゼ」とは、アメリカン・ファイバー&フィニッシング社(American Fiber & Finishing, Inc.)(ノースカロライナ州、アルベマール(Albemarle))から入手可能な、綿の不織布ガーゼを指す;
「発泡体」とは、3M社(ミネソタ州セントポール(St. Paul))から製品番号90−601として得られる非接着発泡体創傷包帯(ポリウレタン連続気泡発泡体であると考えられている)を指す;
「PP不織布(PP NONWOVEN)」とは、ポリプロピレン吹込マイクロファイバー不織布を指す。
阻害試験の区域
銀イオン放出クロモニック材料を含む基材(生物学的活性物品)の抗菌活性を、阻害試験の区域を使用して評価した。0.5マックファーランド標準比濁液(McFarland Equivalence Turbidity Standard)を使用して、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)1ミリリットル当たり1×108コロニー形成単位(CFU)の濃度で、黄色ブドウ球菌(A.T.C.C.25923)の溶液を調製した。無菌綿棒を溶液に浸し、トリプチケース大豆寒天プレートの乾いた表面を、3つの異なる方向へ塗ることによって、細菌ローンを調製した。各試料について、直径7ミリメートルの3つの円盤をPBSでぬらした後、プレート上に置き、無菌鉗子でしっかりと寒天に押しつけ、寒天と確実に接触させた。プレートを4℃の冷蔵庫に3時間保持した後、36℃で24時間インキュベートし、その後、プレートを、黄色ブドウ球菌の成長の阻害について調べた。寒天プレート上の円盤下又は円盤周辺における、黄色ブドウ球菌の成長が実質的に完全に阻害された領域の直径を測ることによって、阻害の一次区域を決定した(阻害の一次区域)。寒天プレート上の円盤に渡る黄色ブドウ球菌の成長が部分的に阻害された領域の直径を測ることによって、阻害の二次区域を決定した。阻害の一次及び二次区域の値は、直径7mmの試料円盤下の領域を包含する各区域の直径(ミリメートル)として報告される。
銀イオン放出クロモニック材料を含む基材(生物学的活性物品)の抗菌活性を、阻害試験の区域を使用して評価した。0.5マックファーランド標準比濁液(McFarland Equivalence Turbidity Standard)を使用して、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)1ミリリットル当たり1×108コロニー形成単位(CFU)の濃度で、黄色ブドウ球菌(A.T.C.C.25923)の溶液を調製した。無菌綿棒を溶液に浸し、トリプチケース大豆寒天プレートの乾いた表面を、3つの異なる方向へ塗ることによって、細菌ローンを調製した。各試料について、直径7ミリメートルの3つの円盤をPBSでぬらした後、プレート上に置き、無菌鉗子でしっかりと寒天に押しつけ、寒天と確実に接触させた。プレートを4℃の冷蔵庫に3時間保持した後、36℃で24時間インキュベートし、その後、プレートを、黄色ブドウ球菌の成長の阻害について調べた。寒天プレート上の円盤下又は円盤周辺における、黄色ブドウ球菌の成長が実質的に完全に阻害された領域の直径を測ることによって、阻害の一次区域を決定した(阻害の一次区域)。寒天プレート上の円盤に渡る黄色ブドウ球菌の成長が部分的に阻害された領域の直径を測ることによって、阻害の二次区域を決定した。阻害の一次及び二次区域の値は、直径7mmの試料円盤下の領域を包含する各区域の直径(ミリメートル)として報告される。
インクジェット印刷
Xaar PLC(イギリス、ケンブリッジ(Cambridge))によって製造され、公称滴体積70ピコリットル、印刷解像度300×300dpi(ドット/インチ)を有するモデルXJ128−200圧電プリントヘッドを使用して、基材のインクジェット印刷を実行した。プリントヘッドを、1250Hz及び35Vで稼働した。印刷解像度300×300dpiは、基材表面被覆率100%、90,000滴(300×300)/平方インチを提供した。1平方インチ(約6.5平方センチ)当たりに、より少ない滴を配置することによって、より小さい基材表面被覆率が得られた。従って、1平方インチ当たり27,000滴を配置することから、基材表面被覆率30%が得られた。
Xaar PLC(イギリス、ケンブリッジ(Cambridge))によって製造され、公称滴体積70ピコリットル、印刷解像度300×300dpi(ドット/インチ)を有するモデルXJ128−200圧電プリントヘッドを使用して、基材のインクジェット印刷を実行した。プリントヘッドを、1250Hz及び35Vで稼働した。印刷解像度300×300dpiは、基材表面被覆率100%、90,000滴(300×300)/平方インチを提供した。1平方インチ(約6.5平方センチ)当たりに、より少ない滴を配置することによって、より小さい基材表面被覆率が得られた。従って、1平方インチ当たり27,000滴を配置することから、基材表面被覆率30%が得られた。
接着測定
トウィング−アルバート・インスツルメント社(Thwing-Albert Instrument Co.)(ペンシルベニア州、フィラデルフィア(Philadelphia))から得られるトウィング−アルバート引張試験機(Thwing-Albert Tensile Tester)を使用して、ASTMD3330に従って、実施例で調製される接着物品の接着強度を決定した。試験面は、番号302AISIステンレス鋼アニール表面から成り、これをイソプロパノール及びヘプタンの等重量部の混合物で洗浄した。試料を、クロスヘッド速度300ミリメートル/分、ゲージ長125ミリメートルにて、角度180°で引っ張った。実施例で報告される接着強度は、6測定の平均であった。
トウィング−アルバート・インスツルメント社(Thwing-Albert Instrument Co.)(ペンシルベニア州、フィラデルフィア(Philadelphia))から得られるトウィング−アルバート引張試験機(Thwing-Albert Tensile Tester)を使用して、ASTMD3330に従って、実施例で調製される接着物品の接着強度を決定した。試験面は、番号302AISIステンレス鋼アニール表面から成り、これをイソプロパノール及びヘプタンの等重量部の混合物で洗浄した。試料を、クロスヘッド速度300ミリメートル/分、ゲージ長125ミリメートルにて、角度180°で引っ張った。実施例で報告される接着強度は、6測定の平均であった。
調製例1
銀クロモニック溶液の調製
式Vのクロモニック化合物(1.0g)、脱イオン水(4.0g)及びエタノールアミン(0.16g)の混合物を共におよそ2時間攪拌した。この攪拌溶液に、脱イオン水(4.0g)硝酸銀(0.4g)及びエタノールアミン(0.53g)を組み合わせて調製される溶液を添加した。得られる混合物をおよそ30分間攪拌し、銀クロモニック溶液を得た。
銀クロモニック溶液の調製
式Vのクロモニック化合物(1.0g)、脱イオン水(4.0g)及びエタノールアミン(0.16g)の混合物を共におよそ2時間攪拌した。この攪拌溶液に、脱イオン水(4.0g)硝酸銀(0.4g)及びエタノールアミン(0.53g)を組み合わせて調製される溶液を添加した。得られる混合物をおよそ30分間攪拌し、銀クロモニック溶液を得た。
(実施例1)
PET生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液を、ノッチ付コーティングバーを使用して、PETシート上へコーティングした。湿潤コーティング厚は、およそ8マイクロメートル(0.0003インチ)であった。ヒートガンを使用して、コーティングを乾燥させた。次に、コーティングされたシートを、密封されたガラスジャー中にボランと共に5分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。阻害の一次区域は、12ミリメートルであると決定された。
PET生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液を、ノッチ付コーティングバーを使用して、PETシート上へコーティングした。湿潤コーティング厚は、およそ8マイクロメートル(0.0003インチ)であった。ヒートガンを使用して、コーティングを乾燥させた。次に、コーティングされたシートを、密封されたガラスジャー中にボランと共に5分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。阻害の一次区域は、12ミリメートルであると決定された。
(実施例2〜9)
インクジェット印刷による生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を脱イオン水3重量部と混合した。この混合物を、表1に列記された基材上に、基材表面被覆率100%でインクジェット印刷した。上記の阻害試験の区域を使用して、それぞれ直径7ミリメートルを有する、印刷された各基材の3つの円盤を評価した。データを表1に示す。表1では、「ZOI」とは、阻害区域を意味する。インクジェット印刷テガダーム(TEGADERM)フィルムの接着強度を上記のように評価し、160.7+/−11.5g/cm(14.40+/−1.03オンス/インチ)であることがわかった。
インクジェット印刷による生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を脱イオン水3重量部と混合した。この混合物を、表1に列記された基材上に、基材表面被覆率100%でインクジェット印刷した。上記の阻害試験の区域を使用して、それぞれ直径7ミリメートルを有する、印刷された各基材の3つの円盤を評価した。データを表1に示す。表1では、「ZOI」とは、阻害区域を意味する。インクジェット印刷テガダーム(TEGADERM)フィルムの接着強度を上記のように評価し、160.7+/−11.5g/cm(14.40+/−1.03オンス/インチ)であることがわかった。
(実施例10)
時間依存性生物学的活性を有する物品
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を、脱イオン水3重量部と混合した。この混合物1ミリリットルを、51ミリメートル×51ミリメートル(2インチ×2インチ)のガーゼの試料に適用した。次に、ガーゼを、80℃の強制空気オーブンで10分間乾燥した。次に、乾燥したガーゼを、密封されたガラスジャー中にボランと共に10分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。阻害試験の区域を24時間使用して、それぞれ直径7ミリメートルを有する処理ガーゼの3つの円盤を評価した。結果を記録した後、各円盤を寒天プレート(無菌条件下)から除去し、黄色ブドウ球菌の活性コロニーが成長している第二寒天プレート上に置いた。次に、この第二プレートを24時間インキュベートした後、阻害区域を記録した。各円盤を第二寒天プレート(無菌条件下)から除去し、黄色ブドウ球菌の活性コロニーが成長している第三寒天プレート上に置いた。次に、この第三プレートを24時間インキュベートした後、阻害区域を記録した。第一プレート上の1日後、第二プレート上の2日後、及び第三プレート上の3日後の阻害区域(阻害データの時間依存性区域)を、表2にそれぞれ1日後、2日後、及び3日後として示す。
時間依存性生物学的活性を有する物品
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を、脱イオン水3重量部と混合した。この混合物1ミリリットルを、51ミリメートル×51ミリメートル(2インチ×2インチ)のガーゼの試料に適用した。次に、ガーゼを、80℃の強制空気オーブンで10分間乾燥した。次に、乾燥したガーゼを、密封されたガラスジャー中にボランと共に10分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。阻害試験の区域を24時間使用して、それぞれ直径7ミリメートルを有する処理ガーゼの3つの円盤を評価した。結果を記録した後、各円盤を寒天プレート(無菌条件下)から除去し、黄色ブドウ球菌の活性コロニーが成長している第二寒天プレート上に置いた。次に、この第二プレートを24時間インキュベートした後、阻害区域を記録した。各円盤を第二寒天プレート(無菌条件下)から除去し、黄色ブドウ球菌の活性コロニーが成長している第三寒天プレート上に置いた。次に、この第三プレートを24時間インキュベートした後、阻害区域を記録した。第一プレート上の1日後、第二プレート上の2日後、及び第三プレート上の3日後の阻害区域(阻害データの時間依存性区域)を、表2にそれぞれ1日後、2日後、及び3日後として示す。
(実施例11〜12)
スプレーコーティングによる生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を、脱イオン水2重量部と混合した。直径およそ2マイクロメートル〜およそ20マイクロメートルの範囲の液滴を生成するスプレー/噴霧器ノズルを使用して、この混合物を、紙付きテガダーム(TEGADERM)のウェブ(実施例11)、及びPETのウェブ(実施例12)上にスプレーコーティングした。スプレー流量は、およそ20ミリリットル/分であり、ウェブ速度は、およそ4.6メートル(およそ15フィート)/分であった。コーティングされたフィルムをおよそ150℃の強制空気オーブンで10分間乾燥した。次に、コーティングされたフィルムを、密封されたガラスジャー中にボランと共に5分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。上記の阻害試験の区域を使用して、各スプレーコーティングされたフィルムの抗菌活性を評価した。実施例11においては、紙付きテガダーム(TEGADERM)は、阻害の一次区域10ミリメートル、及び阻害の二次区域12ミリメートルを示した。実施例12においては、PETは、阻害の一次区域11ミリメートル、及び阻害の二次区域13ミリメートルを示した。
スプレーコーティングによる生物学的活性物品の調製
調製例1の銀クロモニック溶液1重量部を、脱イオン水2重量部と混合した。直径およそ2マイクロメートル〜およそ20マイクロメートルの範囲の液滴を生成するスプレー/噴霧器ノズルを使用して、この混合物を、紙付きテガダーム(TEGADERM)のウェブ(実施例11)、及びPETのウェブ(実施例12)上にスプレーコーティングした。スプレー流量は、およそ20ミリリットル/分であり、ウェブ速度は、およそ4.6メートル(およそ15フィート)/分であった。コーティングされたフィルムをおよそ150℃の強制空気オーブンで10分間乾燥した。次に、コーティングされたフィルムを、密封されたガラスジャー中にボランと共に5分間置くことによって、トリス(ジメチルアミノ)ボラン蒸気に曝露した。上記の阻害試験の区域を使用して、各スプレーコーティングされたフィルムの抗菌活性を評価した。実施例11においては、紙付きテガダーム(TEGADERM)は、阻害の一次区域10ミリメートル、及び阻害の二次区域12ミリメートルを示した。実施例12においては、PETは、阻害の一次区域11ミリメートル、及び阻害の二次区域13ミリメートルを示した。
インクジェット印刷紙付きテガダーム(TEGADERM)フィルムの接着強度を上記のように評価し、131.6+/−10.4g/cm(11.79+/−0.93オンス/インチ)であることがわかった。
比較例1
テガダーム(TEGADERM)の阻害区域データ
テガダーム(TEGADERM)(銀クロモニック混合物で処理しない)の直径7ミリメートルの3つの円盤の抗菌活性を、上記の阻害試験の区域を使用して評価した。一次及び二次阻害区域は、共にゼロであった。このテガダーム(TEGADERM)フィルム(銀クロモニック混合物で処理しない)の接着強度を上記のように評価し、160.5+/−15.7g/cm(11.79+/−0.93オンス/インチ)であることがわかった。
テガダーム(TEGADERM)の阻害区域データ
テガダーム(TEGADERM)(銀クロモニック混合物で処理しない)の直径7ミリメートルの3つの円盤の抗菌活性を、上記の阻害試験の区域を使用して評価した。一次及び二次阻害区域は、共にゼロであった。このテガダーム(TEGADERM)フィルム(銀クロモニック混合物で処理しない)の接着強度を上記のように評価し、160.5+/−15.7g/cm(11.79+/−0.93オンス/インチ)であることがわかった。
Claims (20)
- 基材表面を有する基材;並びに
基材表面に隣接して配置される銀イオン放出クロモニック物質を含む生物学的活性物品であって、銀イオン放出クロモニック物質は、クロモニック化合物及び銀イオン供給源を含む生物学的活性物品。 - 前記基材が不織布材を含む、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記基材が織布材を含む、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記基材が、該基材と前記銀イオン放出クロモニック物質との間に配置される感圧性接着剤を更に含み、前記銀イオン放出クロモニック物質が少なくとも一部の感圧性接着剤上に配置される、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記銀イオン放出クロモニック物質がしるしを形成する、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記銀イオン放出クロモニック物質がパターンを形成する、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記感圧性接着剤層上に配置される剥離ライナーを更に含む、請求項4に記載の生物学的活性物品。
- 前記銀イオン放出クロモニック物質が前記基材上に配置される、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記銀イオン供給源が銀又は酸化銀を含む、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 前記銀イオン供給源の平均直径が1〜500ナノメートルの範囲である、請求項1に記載の生物学的活性物品。
- 生物学的活性物品の形成方法であって、
基材表面を有する基材を準備し;
水溶液中で銀塩とクロモニック化合物を組み合わせて、水性銀クロモニック溶液を形成し;
前記銀クロモニック溶液を前記基材表面に隣接して配置して、コーティングされた基材を形成し;及び
コーティングされた前記基材から水を除去して、銀イオン放出クロモニック層を形成することを含む方法。 - 前記準備工程が、基材表面を有する基材、及び該基材表面に配置される感圧性接着剤を提供することを含み;前記配置工程が、前記銀クロモニック溶液を前記感圧性接着剤上に配置し、コーティングされた基材を形成することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記配置工程が、前記銀クロモニック溶液を前記基材表面に隣接して配置し、非接触付着技術によりコーティングされた基材を形成することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記配置工程が、前記銀クロモニック溶液を前記基材表面に隣接してインクジェット印刷し、コーティングされた基材を形成することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記銀イオン放出クロモニック層の還元を更に含む、請求項11に記載の方法。
- 前記配置工程が、前記銀クロモニック溶液を前記基材表面に隣接して配置し、前記基材に隣接するしるし又はパターンを形成することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記配置工程が、前記銀クロモニック溶液を前記感圧性接着剤上に配置し、該感圧性接着剤上にしるし又はパターンを形成することを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記銀イオン放出クロモニック層と水とを接触させ、前記銀イオン放出クロモニック層から銀イオンを放出させることを更に含む、請求項11に記載の方法。
- 前記組合せ工程が、水溶液中で硝酸銀とクロモニック化合物とを組み合わせ、水性銀クロモニック溶液を形成することを含む、請求項11に記載の方法。
- 剥離ライナーを前記感圧性接着剤に適用することを更に含む、請求項12に記載の方法。
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