JP2009518044A - 可変容積エレクトロポレーションチャンバー及びその使用方法 - Google Patents

可変容積エレクトロポレーションチャンバー及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

生物細胞又は小胞を有する比較的大量の液状媒体をin vitroでエレクトロポレーションするためのチャンバー装置であって、該細胞及び小胞を有するリザーバが要求に応じてその容積が可変であり、選択された容積がエレクトロポレーションされるサンプルの溶液に直接関連する、前記装置が開示される。該装置は、チャンバーが使い捨て可能で、患者から離れて又はそれに接続してのいずれかで操作され得る実施態様を更に含む。

Description

発明の分野
本発明は、in vitroでの細胞及び小胞のエレクトロポレーションに関する。より具体的には、本発明は、エレクトロポレーションチャンバー、特に、総容積において「要求に応じて」可変性を有する使い捨てチャンバーにおける、細胞及び小胞のエレクトロポレーションに関する。
発明の背景
以下の説明は、本発明を理解する点で有用であるかもしれない情報を含む。任意のそのような情報が、本願でクレームされた発明に対して先行技術であり又は関連し、あるいは、特別に又は暗黙的に参照された任意の公表が先行技術である、ことを自認しない。
エレクトロポレーション技術は、生物細胞及び小胞をトランスフェクトするex vivoの手段を十分に備えている。例えば、Meserolによる米国特許第5,720,921号明細書は、エレクトロポレーションパルスが適用された後に、小胞がチャンバーに移動し、エレクトロポレーションされ、流し出される、連続的なフローチャンバーとして設計されるエレクトロポレーションチャンバーを開示する。他のフローチャンバーは、Nicolau (U.S.P.N. 5,612,207)、Dzekunov (U.S.P.A.N.2001/0001064)、及びVernhes (U.S.P.N. 6,623,964) の米国特許を含む。これらの開示の各々のケースでは、フローチャンバーは、生物細胞をエレクトロポレーションするという臨床的適用のための最適なデザインではない。これは、無菌性のために対処しなければならない機械的問題に因るものであり、細胞群のエレクトロポレーションを、細胞がチャンバーを連続的に通過するように使用されるパルスと関係付けるのは困難であるからである。
他のエレクトロポレーションチャンバーも開示されている。そこでは、小胞を有する媒体の連続的フローが使用されるのではなく、エレクトロポレーションチャンバー装置が様々な要素を含む。例えば、Marshallの米国特許第4,906,576号明細書は、他の要素に磁気コアを有するチャンバーを開示する。Jarvisの米国特許第6,897,069号明細書は、除去可能な電極を有するエレクトロポレーション・サンプルチャンバーを開示する。他のチャンバーは、小さなサンプル、すなわち約250μl〜1.5 mlを取り扱うためのキュベット型である。例えばWaltersによるWO 04/083,379に開示された更に他のチャンバーは、より大きな容積、すなわち最高10ミリリットリルくらいを提供するが、このようなチャンバーは、チャンバーのサイズがいっていである点で動的でなく、そして、採用された電極が、容積/細胞密度に対して計算されなければならない小胞を含む媒体の伝導率の一定の範囲、及び一定の容積チャンバーに送達される伝導率の一定の範囲のみでの使用のために提供する2つの並行なプレートである、点で動的でない。Waltersの特許では、例えば、単一エレクトロポレーション事象で大量が処理され、エレクトロポレーションされ得るために、媒体の伝導率は下げられる。特に、媒体は、0.01〜1.0ミリシーメンズの範囲(100〜1000オームの抵抗性)で伝導率を有するように調整される。
多くの場合には、本来伝導性であり、細胞に安定かつ生存可能な環境を与える最も望ましい媒体は、生理食塩水系であるので、媒体の伝導率を調整するのは望ましくないか又は実行不可能である。生理食塩水系媒体は、細胞の自然の習慣に非常に近い環境を提供するようにデザインされ、それによって細胞死を最小限にするので、好ましい。最も広く使用される媒体の内の1つは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)であり、溶液のイオン量に起因して本来伝導性である。
細胞をex vivoで患者にトランスフェクトする必要性は、典型的には、細胞、例えば前駆細胞又は他のいわゆる「幹」細胞が患者から取り出され、細胞培養中に何倍にも増えるような遺伝子療法の場面で起こる。細胞の増殖は、典型的には、懸濁培養中で行われ、このような細胞が増えるその容積は非常に可変的である。加えて、細胞密度は、培養中にその生存量において、及びエレクトロポレーションプロセスに関して重要である。従って、多数の細胞数をトランスフェクトするのが望ましい場合には、個々のサンプル間の容積の差は、高度に変化し得る。このことは、臨床場面において、一定のサイズのエレクトロポレーションチャンバーが使用され得るために、サンプル間の容積を同一にする処理ステップを加えるためにあるメカニズムが使用されなければならないことを意味し、あるいは、容積又は細胞密度のいずれかを調整し及び/又は媒体の特定の低伝導率を与えるための直接の必要性なしに、このような媒体容積中で分散を収容するためのメカニズムが存在しなければならないことを意味する。
更に、懸濁中の細胞は、典型的には、比較的高い伝導率を有する媒体、例えば、0.017シーメンズ/cmの伝導率を有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いてエレクトロポレーションされてきた。生存可能な生物細胞を含む大量の媒体をエレクトロポレーションしようとする時に、0.4 cmのギャップを有するチャンバーの使用を考慮するとしても、大きな断面積をパルスしようとすることから起こる低抵抗性に起因して、1度に全体の容積をパルスするために、このような大電流が必要とされるだろうし、細胞は、パルス条件において、損傷され、又は可変性に供される可能性があるだろう。発明者の中には、低伝導性媒体を使用する装置をデザインすることによってこのような困難を解消しようとしてきた者がいるが、このような装置の使用は、低イオン強度媒体が細胞生存性を害することがあるので、実行不可能である。最近、Gene Therapy (Vol. 5, pp 375-385, 2005) に記載されているように、現代のエレクトロポレーション方法は、ある細胞をトランスフェクトするために適した手段ではない。より細胞と相性の良い媒体が使用されない場合には、低細胞生存性(たったの約1%)だからである。しかしながら、従来の改善された媒体条件でさえ、5〜6%の細胞生存性を与えたにすぎなかった。
従って各々の場合に、イオン強度対、容積対、細胞密度の重要な評価を行なう必要なしに、このような分子を細胞に容易かつ安価に送達できる、大量型の、すなわち、例えば約1〜100 mlで、細胞及び小胞、例えば幹細胞を分子でトランスフェクトするためのex vivo装置の使用を進める必要性が当該分野には存在する。従って、本発明は、任意のそのような容積で細胞をエレクトロポレーションするその能力において動的である装置を提供することによって、このような必要性を解決する。
発明の概要
第1の実施態様において、本発明は、細胞及び小胞、特に、抗原提示細胞、前駆細胞及び/又は幹細胞を大量にex vivoでエレクトロポレーションするための装置を提供する。一般的に、このような容積は、1〜100 ml、典型的には5〜75 ml、好ましくは10〜50 mlである。幹細胞とは、内胚葉、中胚葉、及び外胚葉を含む様々な細胞種に識別するように誘導され得る表現型を維持する胎児又は成体源のいずれかから得られる多能性細胞を意味する(Mendez et al., 2005)。他の有用な適用は、ワクチン化及び治療目的のために、免疫系の細胞をトランスフェクションすることを含む。本発明でトランスフェクトされ得る免疫系の細胞は、単球、マクロファージ、Tリンパ球及びBリンパ球、樹状細胞及びその他の抗原提示細胞を含む。本発明は、ヒト細胞の使用に関するが、他の種類の細胞は、本発明によって処理され得る。
第2の実施態様において、本発明は、細胞及び小胞をエレクトロポレーションするための装置であって、1〜100 mlの任意の増加する容積を推定する要求に応じた能力を有するチャンバーを含む装置を提供する。関連した実施態様では、該装置は、細胞又は小胞を有する媒体と接触する電極の容積又は表面積に対して、特定のイオン強度を調整し又は計算する必要なく、任意のこのような容積で操作され得る。
第3の実施態様では、本発明は、個々のアドレス可能な多数の電極を含む。そこでは、好ましい実施態様では、チャンバー全体にスパンした単一の電極対のみが使用された場合には、おそらく必要であろう電極ギャップ対容積比を計算する必要なく、液状媒体の容積に対して電気パルスを開始する能力を許容する。特に、使用される任意の容積については、パルス条件(すなわち、電圧、パルス形状、及びパルス持続時間)は、該容積とは無関係である。関連した実施態様では、細胞を含む液状媒体の伝導性は、生物細胞及び小胞のエレクトロポレーションの実施において有用な伝導性の任意のレベルを含むことがある。例えば、媒体を含む細胞の伝導性は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)と等しいか又はそれより低い。
別の実施態様では、本発明のエレクトロポレーションチャンバーは、開放空気環境への曝露なしに液量を提供することができ、そのため、チャンバーの中にデザインされたエアフィルター又はエア抜きオリフィスのための懸念又は必要性なく、操作し得る。
別の実施態様では、多数の電極は、そのプレートの長さが、対応する可変容積調整機能と同一の方向、すなわち、プランジャーのプッシュプル方向に向き、又はチャンバーの容積が拡がる方向に対して90度の方向に向くことができるように、本発明のチャンバー内に配置され得る並行な一連の「プレート」電極を含む。関連した実施態様では、個々の電極プレートは、チタン及び金を含む任意の有用な生物適合性のかつ伝導性の材料を含むことができる。更なる好ましい実施態様では、プレートは、対をなす電極間の距離又はギャップよりも一般的に大きい幅寸法を含むことができ、更により好ましくはギャップ距離の2倍より大きい。各電極プレートは、カソード及びアノード電極プレート対のいずれかの間に溶液中に存在する生物細胞及び小胞をエレクトロポレーションするために十分な電気パルスで個々にアドレス可能である。別の実施態様では、電極は、2〜10個のカソード及び2〜100個のアノードのアレイを含むことができ、陽極及び陰極の対を形成するように、偶数のカソード及びアノードが必ず存在する。
更なる実施態様では、カソード及びアノード電極は、0.4〜1 cm離れた距離でリザーバの対をなす内側上に間隔を空けて配置され得る。すなわち、電気パルスが伝わるギャップは、約0.4 cm〜1 cmである。
更なる実施態様では、前記アノード及びカソードの各対は、チャンバーサイズによって、2.4〜29.5オームの負荷抵抗性(オームで)で電圧印加され得る。チャンバー内の各電極対が順次に電圧印加される時には、チャンバー内のその位置に関係なく、チャンバー内で懸濁される生物細胞は、細胞を損傷することなく、エレクトロポレーションを起こすために十分な等価エネルギーでパルスされるだろう。
更なる実施態様では、本発明は、様々な計測器又は他の特徴、例えば、細胞媒体に曝露された一連の電極に伝えられたエレクトロポレーションパルス系列の完了の情報を検出及び表示するためのインジケイター、を含むことができる。このようなインジケイターは、使用者が、チャンバーがパルスに曝露されたか否かの足跡を維持するために有用である。別の例では、適正なシークエンスで各電極内にパルスが伝えられるように、チャンバーは、適正な方向で支持体トレイ内に配置される点でチャンバーを助けるための重要な特徴を、チャンバーのデザインに含めることができる。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面、詳細な説明及び添付のクレームから明らかであろう。
好ましい実施態様の詳細な説明
当業者がおそらく理解するように、以下の説明は、本発明のある好ましい実施態様を詳細に記載し、よって、代表的であるにすぎず、本発明の具体的な範囲を説明するものではない。本発明を詳細に記載する前に、本発明は、記載された、特定の装置の配置、装置、及び方法論は変動することがあるので、これらに限定されないことを理解されたい。本明細書で使用された用語は、特定の実施態様のみを記載する目的のためであり、添付のクレームによって定義される発明の範囲を限定するものではない、ことも理解されたい。
本発明は、哺乳動物細胞及び他の小胞、特に幹細胞及び前駆細胞のエレクトロポレーションのex-vivo方法であって、細胞が大量チャンバー内の伝導性媒体中に懸濁されている、前記方法を含む。大量チャンバーは、液状媒体に曝露されているチャンバー部分における対をなす電極の各々の連続的対の間の電気エネルギーの複数の連続的パルスに媒体を曝露させる方法で配列された電極対を含む。このような方法では、生物細胞を含む媒体の容積全体は、1度にエレクトロポレーションされないが、代わりに、各々の対又は電極対の群をパルスすることによって部分的にエレクトロポレーションされる。このようなパルシングは、単一又は複数の対で順次であっても、又は、例えば、第1及び第2の電極対をパルシングして、次いで第2及び第3の対をパルシングし、次に第3及び第4の対をパルシングするなどのように、1対を超えるパルシングを交互にしてもよい。
好ましい実施態様では、本発明の大量チャンバーは、特に高伝導性媒体が使用される所定の表面積の電極に適用され得るエネルギーの上限に起因して自然に起こる物理的限界を避けるために、チャンバー全体の単一パルスからの電気パルス負荷を、より小さな一連の負荷に分けることを提供する。関連した実施態様では、チャンバーの発明は、多数の、個々の単一の標準的なキュベットが採用される場合には、又は特定の選択された低イオン強度媒体が採用される場合には、他に必要であろう特定の操作要件を避けることもできる。パルス負荷を減少することは、一定の面積のエレクトロポレーションにおいて実行され得るが、様々な容積を収容する実際の必要性を仮定した場合、本発明は、一定の大きさイのチャンバーに必要とされるだろう特定の操作要件、例えば容積調整、容積調整に起因するイオン強度の変化、及びそのようなチャンバーの媒体を入れる又はそのようなチャンバーから媒体を取り出すために必要なポンプ又は他の手段、を採用する必要性を解消する。
別の実施態様では、本発明は、本発明のチャンバーを用いる方法であって、媒体を有する細胞の伝導性が50ミリシーメンズよりも大きく(20オーム未満の抵抗性)、更に500ミリシーメンズよりも大きい(2.0オーム未満の抵抗性)、前記方法を含む。このことは、Bio-Rad(すなわち、Gene Pulser Xcell Electroporation System)製のような慣用的システムとは対照的である。これは、20オーム超、すなわち、このような装置に好ましい媒体の伝導性(低伝導性)は、50ミリシーメンズ未満である、で操作するように指示されている。高伝導性溶液の使用は、アーク放電を生じ得るか、又は他の性能の問題に関連し得る。このような問題は、エレクトロポレーションパルスが1度にチャンバー全体に送達される場合に起こり得るだろう。しかしながら、本発明は、個々の電極対からの一連のパルスを使用するという事実に起因したアーク放電に影響されず、それによって、エレクトロポレーションされる総容積の任意の所定の一部に対する電気パルス負荷を減少させる。
図1に示されるように、ここで本発明のチャンバーを考えると、第1の好ましい実施態様では、チャンバー10は、長方形のチャンバーを好ましくは含み、その内部容積は、その構造によって、液状媒体の容積を100 mlまで及び100 mlを超えるまで許容する能力を有することができる。実際の条件では、大量チャンバーのデザインは、任意の容積の容積スケールアップを許容するが、典型的には、本発明の装置は、研究室及び臨床的環境において通常経験される容積、すなわち100ml未満の容積、を扱うように構築されている。従って、典型的には、本発明のチャンバーは、好ましくは、5、10、15、20、25、30、35、40、50又は更に100 mlの最大容積、あるいは5〜100 mlの間で液状媒体の任意の増加する容積を保持するように構築され得る。
本発明のチャンバー10は、シリンジ及びプランジャーと同様に構築される。長方形チャンバーは、該チャンバー内に長方形プランジャー12を挿入することによって、その容積容量を増加させ又は減少させる。長方形のプランジャーは、典型的なシリンジプランジャー形式で構築されており、そこでは、半-弾性の不活性ゴムクッション16は、プランジャーのチャンバー側に取り付けられ、かつプランジャーロッド13は、プランジャーの他の側にある。プランジャーがチャンバー内部に挿入されるチャンバー開口部の末端近くには、プランジャーがチャンバー内部から完全に取り外されないようにする、チャンバー自体の蓋又は端壁のいずれかによって形成される少なくとも1つのプランジャーストップが存在する。チャンバー内部は、チャンバーの端壁に、あるいは端壁の近くであるが、上部、底部又は側壁上でない位置に位置し得るポート14によってアクセス可能である。
チャンバーは、多数の、対をなすアノード及びカソード電極11を更に含む。好ましい実施態様では、対をなすカソード及びアノード電極、すなわちチャンバーの反対側にある電極間の距離又はギャップは、0.4 cm〜0.1 cmの範囲である。特に好ましい実施態様では、各電極の幅寸法は、対をなす電極間のギャップの測定よりも大きく、好ましくはギャップ距離の2倍よりも大きい。従って、電極の幅は、0.4〜5 cmの範囲内でよい。この特徴は、ギャップ距離が比較的同一であるようにするために電場の密度を提供する。しかしながら、この距離が電極の幅よりも大きい場合には、電場は、顕著な減少の対象であろう。関連した実施態様では、電極11は、プランジャーのプルに対して直角に配置する、又はプランジャープルの方向に並行なチャンバーの長さを伸長するようにチャンバー内に設置し得る。
図1に更に示すように、チャンバー電極11は、チャンバー内の電極と、支持体トレイ200内の電極接触と、電気エネルギー源との接触を与える、支持体コンタクタトレイ(base contactor tray)200内にチャンバーを設置することによって、パルスをエレクトロポレーションして電圧印加される。支持体コンタクタトレイ200は、例えば電極パルシングのシークエンスを制御するための更なる実施態様を含むことができる。あるいは、電極パルシングのための制御は、電気パルス源、すなわちエレクトロポレーションジェネレイターに統合され得る。
更に別の実施態様では、本発明のチャンバーは、任意の数の電極対(すなわち、アノード及びカソードを含む一対)で構築され得るが、好ましくは、対の数は、各電極の表面積対各電極間のギャップに依拠するだろう。このことは、生理的範囲、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)と同様のイオン強度範囲内で伝導性を有する細胞媒体の存在下でアーク放電をすることなく、所定の大きさのギャップで設置され得る電極負荷量における物理的限界のためである。例えば、表Iに示すように、様々なギャップ距離での使用のための様々な表面積を有する電極は、サンプルをエレクトロポレーションするために、様々なパルシング条件を用いてデザインされ得る。各ケースでは、エレクトロポレーションされた実際の容積は、実際のパルシング条件とは無関係である。なぜならば、チャンバーは、電極がすべて同時にパルスされる場合に必要とされるだろう最大負荷よりもかなり低い範囲内で、容易に、パルス負荷での電極の使用を提供するように構築されるためである。従って、好ましい実施態様では、電極は、0.8〜20 cm2の範囲の表面積で構築され得る。別の例では、20 mlの最大容積を有するチャンバーについては、電極数は、対をなす電極間のギャップによって、1〜50でよく、その各々は、1〜20 cm2の範囲の表面積を有する。
表Iに示すように、チャンバーは、パルス当たりの電気負荷を減少させることを提供し、同時に生理学的範囲で細胞媒体の伝導性と互換性がある、様々な最大容積容量、様々な電極ギャップ、様々な種類の電極で構築され得る。
エレクトロポレーションのために最も広く使用される媒体の1つは、溶液のイオン量に起因して本来伝導性であるPBSである。PBSは、0.017シーメンズ/cmの伝導性を有するので、標準的な0.8 mlキュベットでのPBSの使用は、約12オームの抵抗性負荷を生じるだろう。ほとんどの慣用的なエレクトロポレーション装置が低抵抗性の範囲で操作できないので、100オーム未満の負荷抵抗性でエレクトロポレーションを行うことは、実行困難である。例えば、Bioradによるエレクトロポレーション装置、特に、Gene Pulser Xcellは、公表された20オームの負荷下限を有する。他の装置、例えばBTXエレクトロポレーションジェネレイターは、装置、ワイヤー及び接続の固有の能力に基いて、限界を有する。ワイヤー、コネクター及びコンデンサーにおける0.2オーム〜1オームの抵抗性を予想するのは不合理ではない。2オーム負荷がエレクトロポレーション電圧(及びエネルギー)の33%と同じ程度のシステムでパルスされる時、装置内で失われ得る。更に、低抵抗性負荷はまた、大サージ電流の要件に起因した他の複雑な問題を表す。これらの問題は、一時的なスイッチング・シグナルノイズ、装置信頼性及びサンプル加熱を更に含む。
本発明に関して、我々は、2オームの負荷抵抗性を有する制御し易いレベルに負荷を分けることは、エレクトロポレーションされるべき媒体の容積全体のための単一電極対をパルスするよりも、配列した個々の電極をパルスすることを許容する。関連した実施態様では、細胞は、細胞培養物から抽出され、PBSで洗浄され、可変容積チャンバーに直接置かれ得るので、生理学的イオン強度の使用は、エレクトロポレーションプロセスの単純化を提供する。
使用においては、患者の細胞集団サンプル、例えば、幹細胞又は他の前駆細胞の広範な集団は、当業者に知られているように、チャンバーに拡散するために調製される。典型的には、細胞が処理される媒体は、生理食塩水と等価なイオン強度を有する。更に、具体的な細胞サンプルによって、サンプルの容積は、5〜50 mlの範囲であり得る。
媒体を含む細胞でチャンバーを満たす際には、チャンバーは、支持体トレイ内に置かれ、トレイ内に組み込まれたセンサーは、液状媒体に曝露される電極数を特定する。負荷のデテクター又は液状媒体への電極の曝露を含む実施態様では、デテクターは、電流のような要素を測定できる。次いで、パルスに対する好適な電極を検出し、媒体に曝露された各々の対をなす電極対は、次いで、チャンバーの1末端から他の末端まで段階的にパルスされる。あるいは、電極は、様々な形式でパルスされる。例えば、交互に対をなす電極の1対を段階的にパルスするよりも、電極は、2つの対をなす電極対を同時にパルスし、次いで、第2の2つの対をなす対をパルスすることができる。電極は、重なり形式におけるパルスでもよい。そこでは、例えば、2つ対をなす電極をパルスした後、パルスされる次の電極は、前にパルスされたばかりの隣接する電極により同時にパルスされ得る。各場合には、パルシングの形式は、サンプル中のすべての細胞をエレクトロポレーションするために十分な電気エネルギーを提供することができるだろう。更に、当業者によって良く知られているように、チャンバーを満たす操作の各々、プランジャーの動き及び電極の活性化は、無生物手段、例えば電気又はモーターによって実行できる。
以下の実施例は、本発明のある局面、実施態様及び適用を説明し、そして当業者がそれを実行するのを助けるために提供される。本実施例は、本発明の範囲をいずれの方法でも限定するものではない。
本実施例は、一連の3つのキュベット対単一のキュベットを用いる一連の実験を記載する。
マウスB16細胞 (ATCC CRL 6475) を、10%ウシ胎児血清及び90 g/mlゲンタマイシンで補充したMcCoy's培地中で標準的な組織培養で単層として培養した。細胞を0.05%トリプシン及び0.02% EDTAの溶液を用いてフラスコから除いた。除去後に、細胞を225 x gで遠心することにより、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄し、少量のPBSに懸濁した。得られた懸濁液は、標準的な血球計及びトリパンブルー色素排除法を用いて細胞計数した。細胞は、約90%生存した。計数された懸濁液中の細胞の濃度は、1x106細胞/mlに調整した。
調製したばかりの120 μMのカルセイン溶液(PBS中)と細胞を1:1で混合し、BTX T820エレクトロポレーション・パルス・ジェネレイターを用いて電気的処理に供した。標準的な4 mmギャップエレクトロポレーションキュベット中、又は3つの4 mmギャップエレクトロポレーションキュベットを接近して並列することによって作製したトリプルキュベット中で、細胞を中央のキュベットと各々の隣のキュベットとの間に挿入されたプレキシガラススペーサーで処理した。組み立て前に、プレキシガラススペーサー、及び並列される中央と端のキュベットの側を、このトリプルキュベット間に液体が流れるように機械加工した。トリプルキュベットの3つの異なったモデルを使用した。1つは、隣接するキュベット間に2 mmの間隔を有し、2つめは、隣接するキュベット間に3 mmの間隔、3つめは、隣接するキュベット間4 mmの間隔を有した。
装置にインテグレートされる、アノードとしての1つの電極、及びカソードとしてのもう一方の電極を適用することによって、標準的な4 mmギャップキュベットにパルスを適用した。しかしながら、パルスは、非常に特定の方式でトリプルキュベットに適用した。パルスをキュベットの4 mmギャップに先ず適用した。次いで、パルスを中央のキュベットの4 mmギャップに適用した。最後に、パルスをもう一つの最後のキュベットに適用した。BTX T820エレクトロポレーションパワーサプライからトリプルキュベットにパルスを導くために、マニュアルスィッチボックスを使用した。
カルセインと混合されたB16細胞は、1600 V/cmの名目上の磁場強度を有する8つの直流パルスを適用することによって、単一キュベット及びすべてのトリプルキュベット中で処理した。単一のキュベットについては、8つのパルスの内の1セットを適用した。トリプルキュベットの各々については、8つのパルスの内の3セットを適用した。1セットは、各接続キュベットの4 mmギャップに適用した。電気処理の後に、B16細胞をキュベットから除き、37℃で20分間インキュベートした。細胞をPBSで3回洗浄した、遠心(225 x g)による洗浄の間にペレット化した。洗浄後、各サンプル中の細胞を400μlのPBSに再懸濁し、蛍光マイクロタイタープレートリーダー(Biotek)を用いてスペクトル蛍光分析的に分析した。この分析は、各サンプル由来の細胞懸濁液の3つの100μLアリコートを分析することを含んだ。平均蛍光データは、各サンプルについての1つの読みに到達するために計算した。3つ組サンプルからの平均データを集めた。図8は、(パルス無しでの)カルセインに曝露された細胞、カルセインに曝露されかつ単一チャンバー内でパルスされた細胞、及びカルセインに曝露されかつ3つのトリプルチャンバー内でパルスされた細胞、からの平均蛍光読みを示す。データは、すべての4種類のキュベット内での電場の適用が、カルセインに曝露されただけの細胞に対して、増加した細胞内蛍光をもたらす、ことを示している。
本明細書に開示されかつクレームされた組成物及び方法のすべては、本開示に照らして、過度な実験をすることなく製造し及び実行できる。本発明の組成物及び方法を好ましい実施態様の点から記載してきたが、当業者に明らかであろうが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱せずに、変形が、本明細書に記載の方法の組成物及び方法に適用でき、そして、本明細書に記載の方法のステップ又は該ステップの順序において適用できることは当業者には明らかであろう。より具体的には、記載された実施態様は、例証としてのみ、限定としてではなく、すべての点で考慮されるべきである。当業者に明らかなすべての同様の置換及び修飾は、添付のクレームによって定義される発明の趣旨及び範囲内であると考えられる。
明細書で言及したすべての特許、特許出願及び刊行物は、発明が求める当業者のレベルの指標である。優先権又は他の利益が請求されるものを含めて、すべての特許、特許出願及び刊行物は、各々の刊行物が、特別にかつ個々に、文献によって援用されるように示される場合と同程度に、文献によって本明細書に援用される。
本明細書に好適に説明的に記載された発明は、本明細書に特に開示されていない任意の要素(複数)の非存在下で実施できる。従って、例えば、本明細書の各場合には、用語「含みこと」、「から本質的に成ること」及び「から成ること」のいずれも、他の2つの用語のいずれかと置換できる。使用されてきた用語及び表現は、説明のために用語として使用され、限定のための用語としては使用されない。このような用語及び表現の使用は、それらの全部又は一部において示され及び記載された特徴の任意の均等物を除くことを示唆する、ことを意図するものではなく、様々な修飾が、クレームされた発明の範囲内で可能であると理解されたい。従って、本発明は、好ましい実施態様及び任意の特徴によって特に開示されてきたが、本明細書で開示された概念の修飾及び変更は、当業者によって手段となり得るものであることを理解されたい。また、このような修飾及び変更は、添付のクレームによって定義される本発明の範囲内にあると考えられることを理解されたい。
図1は、可変容積チャンバー10及び電極電圧印加トレイ200を示す斜視図である。図解したように、チャンバーの各電極プレート11の内の電極コンタクトノブ15がトレイ電極タブ201と接触するように、チャンバー10は、トレイ200に可動的に取り付けるように又は固定するように構成される。本実施態様では、コンタクトノブ15は、底部又は床面側から、チャンバー筺体より出ていることを示している。 図2は、ポート14の側にチャンバーの端面図を図示する本発明のチャンバーの図である。このポートは、エレクトロポレーションされる細胞を含む液状媒体源、例えばルアー継手への接続を収容するための任意の方法で構成され得る。 図3は、本発明のチャンバー10の拡大図を示す斜視図である。そこでは、プッシュロッド13を有するプランジャー12及びチャンバー10の内壁(側、上部及び底部)を包括的にスライド可能に動く半-抵抗性クッション16が示される。それによって、シリンジと同様のチャンバー内に液体を流入し及び該チャンバーから押し出せるようにシールを提供する。電極11は、チャンバー10の対立する側に並ぶ。図3は、本実施態様では、チャンバー筺体の側面から突き出た電極コンタクトノブ15を更に示す。 図4は、ポート14を含むチャンバー10の端の部分的斜視図を示す図である。その半-弾性クッションを有するプランジャーは、チャンバー内に様々な容積をつくるために配置され得る。 図5は、プランジャー12がチャンバーの約半分の容積に配置された、本発明のチャンバーの平面図である。 図6Aは、図5における正面図を示し、各電極対間の電場18が、相対的に、電極間のギャップ距離において均一であるような、電極対2〜6の階段状のパルシングを図示する。アスタリスクは、電圧印加される電極対を示す。 図6Bは、図5における正面図を示し、各電極対間の電場18が、相対的に、電極間のギャップ距離において均一であるような、電極対2〜6の階段状のパルシングを図示する。アスタリスクは、印加される電極対を示す。 図6Cは、図5における正面図を示し、各電極対間の電場18が、相対的に、電極間のギャップ距離において均一であるような、電極対2〜6の階段状のパルシングを図示する。アスタリスクは、印加される電極対を示す。 図6Dは、図5における正面図を示し、各電極対間の電場18が、相対的に、電極間のギャップ距離において均一であるような、電極対2〜6の階段状のパルシングを図示する。アスタリスクは、印加される電極対を示す。 図6Eは、図5における正面図を示し、各電極対間の電場18が、相対的に、電極間のギャップ距離において均一であるような、電極対2〜6の階段状のパルシングを図示する。アスタリスクは、印加される電極対を示す。 図7は、別のチャンバーデザインの斜視図である。本発明のチャンバー100は、比較的小さな表面積電極111で構築される。かかる構造は、約1 cmの電極間のギャップ距離を有するチャンバー構造において使用され得る。 図8は、実施例に記載したように処理された細胞からの平均蛍光読みを示す。

Claims (17)

  1. 懸濁媒体中で生物細胞及び小胞をエレクトロポレーションするための可変容積エレクトロポレーションチャンバーであって、以下:
    リザーバを形成する筺体、ここで、該筺体は、4つの側壁、リザーバの上部及びリザーバの底辺を含み;
    外部オリフィス、及び該リザーバに該オリフィスを接続する内部ルーメン、ここで、該リザーバへの該ルーメンの接続は、該筺体内にあり;
    該ルーメン及びオリフィスによって液状媒体を該リザーバに吸引し又は放出するための、該リザーバ内のスライド可能に調整可能な手段;
    互いに並行にかつ該リザーバの少なくとも2つの対をなす内壁に沿って配置された、多数の、間隔をあけた細長いカソード及びアノード電極、ここで、該電極は、それぞれ、電気パルスによりアドレス可能である;及び
    該電極に接続された電気エネルギー源、ここで、該電極は、該リザーバ中の液状媒体中に含まれた生物細胞及び小胞のエレクトロポレーションを起こさせるために十分な電気エネルギーでパルスすることができる、
    を含む、前記エレクトロポレーションチャンバー。
  2. 前記のスライド可能に調整可能な手段が、プランジャーを含む、請求項1記載の可変容積チャンバー。
  3. 長方形の形状を含む、請求項1記載の可変容積チャンバー。
  4. 筒状の形状を含む、請求項1記載の可変容積チャンバー。
  5. 前記プランジャーが、長方形の形状を含む、請求項3記載の可変容積チャンバー。
  6. 前記プランジャーが、筒状の形状を含む、請求項4記載の可変容積チャンバー。
  7. 前記オリフィスが、外部チューブ又は他の装置に取り付けるためのストップコック及びコネクターを含む、請求項1記載の可変容積チャンバー。
  8. 前記の多数の電極が、アノード及びカソードを含み、前記アノードが、前記リザーバの1つの内壁に沿って配列し、前記カソードが、対をなす側の内壁に沿って配列する、請求項1記載の可変容積チャンバー。
  9. 前記電極が、プランジャーがスライド可能に前記リザーバ中を移動することができる長手方向に並行に配列する、請求項8記載の可変容積チャンバー。
  10. 前記カソード及び前記アノード電極が、リザーバの反対側に0.4〜1.0 cmの間隔を空けて配置される、請求項9に記載の可変容積チャンバー。
  11. 前記電極が、プランジャーがスライド可能に前記リザーバ中を移動することができる長手方向に垂直に配列する、請求項8記載の可変容積チャンバー。
  12. 前記カソード及び前記アノード電極が、リザーバの反対側に0.4〜1.0 cmの間隔を空けて配置される、請求項11に記載の可変容積チャンバー。
  13. 前記の多数の電極が、3〜20個のカソード及び3〜20個のアノードを含み、カソード及びアノードの数が必ず互いに等しい、請求項8記載の可変容積チャンバー。
  14. 前記カソード及びアノード電極が、0.4〜5 cmの幅を有するプレートを含む、請求項8記載の可変容積チャンバー。
  15. 液体媒体中で、対象分子を生物細胞及び小胞分子にex vivoで送達するために、生物細胞及び小胞をエレクトロポレーションする方法であって、以下のステップ:
    請求項1記載のエレクトロポレーションチャンバー内に該細胞/小胞及び該対象分子を置き、ここで、該細胞/小胞及び該分子は、該液状媒体をリザーバに導く方向にプランジャーをスライドすることによってリザーバに吸引され;
    該液状媒体に曝露されたカソード及びアノード電極の各対に電気エネルギーの少なくとも1つのエレクトロポレーションパルスを与えるために、電気エネルギー源を含む量の中にチャンバーを設置し、そして該電気エネルギー源を活性化し;
    該リザーバから該細胞/小胞を強制的に外に出す方向でプランジャーをスライドすることによって、該リザーバから該分子を含む該細胞/小胞を放出し、それによって、該細胞及び小胞に、該対象分子を送達すること、
    を含む、前記方法。
  16. 電流シグナルの測定によって電極ギャップのいたるところの負荷を検出することを更に含む、請求項15記載の方法。
  17. 前記生物細胞が、哺乳動物の前駆細胞及び/又は幹細胞を含む、請求項15記載の方法。
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