JP2009517546A - 熱間工具鋼及び当該鋼から製造される部品、部品を製造する方法及び部品の使用 - Google Patents

熱間工具鋼及び当該鋼から製造される部品、部品を製造する方法及び部品の使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2009517546A
JP2009517546A JP2008542794A JP2008542794A JP2009517546A JP 2009517546 A JP2009517546 A JP 2009517546A JP 2008542794 A JP2008542794 A JP 2008542794A JP 2008542794 A JP2008542794 A JP 2008542794A JP 2009517546 A JP2009517546 A JP 2009517546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trace level
steel
steel according
trace
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008542794A
Other languages
English (en)
Inventor
ニコラ・ビノー
アンドレ・グルイエ
ピエール−エマニュエル・リシー
Original Assignee
オウベル・アンド・デュヴァル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オウベル・アンド・デュヴァル filed Critical オウベル・アンド・デュヴァル
Publication of JP2009517546A publication Critical patent/JP2009517546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/46Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with vanadium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/18Hardening; Quenching with or without subsequent tempering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/18Hardening; Quenching with or without subsequent tempering
    • C21D1/19Hardening; Quenching with or without subsequent tempering by interrupted quenching
    • C21D1/22Martempering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/004Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/001Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing N
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/06Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/44Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/52Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with cobalt
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D2211/00Microstructure comprising significant phases
    • C21D2211/008Martensite

Abstract

本発明は、熱間工具鋼に関しており、前記鋼の組成は、以下の重量パーセント、すなわち、0.30%≦C≦0.39%、4.00%≦Cr≦6.00%、トレースレベル≦Si≦0.50%、トレースレベル≦Mn≦0.80%、トレースレベル≦W≦1.45%、トレースレベル≦Co≦2.75%、0.80%≦Ni≦2.80%、1.50%≦Mo≦2.60%、同時に、1.50%≦Mo+0.65W≦3.20%、0.55%≦V≦0.80%、同時に、−0.65≦K≦0.65であり、ここでK=K2−K1且つK2=0.75×(Ni−0.60)、K1=1.43×(V−0.40)+0.63×[(Mo+0.65W)−1.20]であり、トレースレベル≦Al≦0.080%、トレースレベル≦S≦0.0040%、トレースレベル≦P≦0.0200%、トレースレベル≦Ti≦0.05%、トレースレベル≦Zr≦0.05%、トレースレベル≦Nb≦0.08%、トレースレベル≦N≦0.040%、10P+As+5Sb+4Sn≦0.21%、トレースレベル≦O≦30ppmであり、残部は、鉄及び不可避な不純物であるものからなる。本発明はまた、前記鋼から製造される部品、部品を製造する方法、及び部品の使用に関する。

Description

本発明は、鋳造(foundry)及び成形(moulding)、鍛造、引抜きまたは押出しで使用されることができる熱間成形工具鋼(steels for tooling for hot shaping)の分野に関する。
好ましいが、排他的ではない本発明の応用分野は、圧力下でのアルミニウム若しくはマグネシウムに基づく軽合金または第1銅合金の鋳造用の、寸法の大きな鋳型の製造である。
使用中、熱間成形工具は、工具を損傷する周期的応力を受ける。
これらの応力の原因は、
・ プレスなどの機械装置によって加えられる直接的な力による、機械的なもの、
・ 熱的なもの、すなわち、変形される熱間材料との交互の接触と、潤滑剤または耐火洗浄液(refractory washes)のスプラッシングによる冷却とによる突然の温度変動が、局所機械的応力源である膨張勾配(expansion gradients)をもたらすことである。
損傷は、場合によっては、材料の靭性(toughness)が不十分であるときに、工具を瞬時に破壊する突然の破断によって生じる。損傷は、一般に、最初の数百サイクルの使用中に始まり、徐々に発達し、ついには、数万サイクルまたは数十万サイクル後に、工具が実際上破壊する亀裂によって生じる。このプロセスは、「熱疲労(thermal fatigue)」という一般的な用語で指定される。
熱疲労による損傷に対する抵抗性は、熱サイクルにおける最も冷たい点に相当する温度で十分である靭性を必要とする。この品質は、従来、標準試験片の衝撃による屈曲エネルギー(energy of flexion)によって測定され、試験片は、周囲温度〜150℃の温度で試験される。この品質はまた、サイクルの最も熱い温度で使用するときの、硬度及び軟化抵抗性(resistance to softening)の十分な特性を必要とする。
かなりのサイズの(たとえば、200mmより大きな厚さを有する)鋳型または工具の製造は、鋳型または工具がそこから作られる鋼の更なる改善された特性を要求する。焼入れ中に、熱の流れが表面に限定されること、及び、部品を変形させたくない、または、破壊したくないという製造業者の心配によって、冷却速度が、自然に抑えられるため、問題の鋼は、使用のための最適特性に有利であると思われる主にマルテンサイトの焼入れ構造を生成しない。QCC図(連続冷却による焼入れ)は、それぞれの組成について、冷却速度に従って形成される相の性質を記述するが、焼入れ速度の減少によってもたらされる、焼入れ状態/焼戻し状態における靭性の低下を説明するのに不十分であることがよく知られている。
とりわけ、述べたこうした使用について知られている鋼は、
・ ほぼC=0.40%、Si=0.90%、Mn=0.40%、Cr=5%、Mo=1.30%、V=0.5%を含むAlSl H11鋼
・ V=0.95%を含む以外は、先の鋼と同一のAlSl H13鋼
・ ほぼC=0.40%、Si=0.30%、Mn=0.40%、Cr=5%、Mo=2.9%、V=0.65%を含むW−1.2367鋼
・ AlSl H11に匹敵するが、Si=0.3%を含み、且つ、Ni=0.2%を受け入れ(特許文献1を参照されたい)、その公称組成が、C=0.3%〜0.4%、Si≦0.8%、Mn≦0.8%、Cr=4.5%〜5.8%、Mo=0.75%〜1.75%、V≦1.3%、W≦1.5%、Ni≦0.5%、P≦0.008%、Sb≦0.002%、Sn≦0.003%、As≦0.005%、同時に、10P+5Sb+4Sn+As≦0.10%である鋼で作られてもよい。
これらの知られている鋼の特性を改善するために、使用時の特性のうちの、硬度と靭性と安定性との間の良好な兼ね合い、特に、硬度を得るという目的で、調査が行われた。こうして、先に参照されたH13鋼及びW−1.2367鋼の場合と同様に、Mo及びVの含有量を増加させることによって、H11鋼に関して、熱いときの抵抗性を上げることが可能であったが、これは、靭性の低下をもたらす。一方、Si含有量が減る場合、または、Niが添加される場合、靭性が増加し、焼入れ性も増加する。しかし、Niは、熱いときに、硬度及び降伏強さ(yield strength)を低下させる。
欧州特許第0663018号明細書
本発明の目的は、たった今述べた種々の特性の間の優れた兼ね合いを生む新規な等級の熱間成形工具鋼を提案することである。
この目的のため、本発明は、熱間工具鋼(steel for hot tooling)に関し、熱間工具鋼は、重量パーセントが、
・ 0.30%≦C≦0.39%
・ 4.00%≦Cr≦6.00%
・ トレースレベル(traces)≦Si≦0.50%
・ トレースレベル≦Mn≦0.80%
・ トレースレベル≦W≦1.45%
・ トレースレベル≦Co≦2.75%
・ 0.80%≦Ni≦2.80%
・ 1.50%≦Mo≦2.60%、同時に、1.50%≦Mo+0.65W≦3.20%
・ 0.55%≦V≦0.80% 0.65≦K≦0.65
であり、ここで、K=K2−K1
且つK2=0.75×(Ni−0.60)
K1=1.43×(V−0.40)+0.63×[(Mo+0.65W)−1.20]
であり、
・ トレースレベル≦Al≦0.080%
・ トレースレベル≦S≦0.0040%
・ トレースレベル≦P≦0.0200%
・ トレースレベル≦Ti≦0.05%
・ トレースレベル≦Zr≦0.05%
・ トレースレベル≦Nb≦0.08%
・ トレースレベル≦N≦0.040%
・ 10P+As+5Sb+4Sn≦0.21%
・ トレースレベル≦O≦30ppm
であり、
残部は、鉄及び不可避な不純物である組成を有する。
好ましくは、0.33%≦C≦0.38%である。
好ましくは、トレースレベル≦Si≦0.40%である。
好ましくは、トレースレベル≦Mn≦0.60%である。
好ましくは、4.6%≦Cr≦6.0%である。
好ましくは、1.60%≦Mo≦2.00%であり、且つ、1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%である。
好ましくは、トレースレベル≦Al≦0.030%である。
好ましくは、トレースレベル≦S≦0.0010%である。
好ましくは、トレースレベル≦P≦0.0080%である。
好ましくは、トレースレベル≦Ti≦0.01%である。
好ましくは、トレースレベル≦Zr≦0.02%である。
好ましくは、トレースレベル≦Nb≦0.01%である。
好ましくは、トレースレベル≦N≦0.01%である。
好ましくは、10P+As+5Sb+4Sn≦0.10%である。
好ましくは、トレースレベル≦O≦15ppmである。
好ましくは、−0.35≦K≦0.35である。
好ましくは、
・ 0.335%≦C≦0.375%
・ 1.50%≦Ni≦2.10%
・ 1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%、同時に、1.60%≦Mo≦2.00%、
・ 0.62%≦V≦0.75%
である。
好ましくは、
・ 0.335%≦C≦0.375%
・ 2.00%≦Ni≦2.40%
・ 1.80%≦Mo+0.65W≦2.90%、同時に、1.80%≦Mo≦3.40%及びW≦0.90%
・ 0.66%≦V≦0.76%
である。
好ましくは、
・ 0.335%≦C≦0.375%
・ 0.90%≦Ni≦1.50%
・ 1.50%≦Mo+0.6W≦1.90%、同時に、W≦0.40%
・ 0.55%≦V≦0.63%
である。
好ましくは、
0.335%≦C≦0.375%、4.60%≦Cr≦6.00%、トレースレベル≦Si≦0.40%、トレースレベル≦Mn≦0.60%、トレースレベル≦W≦1.45%、トレースレベル≦Co≦2.75%、1.50%≦Ni≦2.10%、1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%、同時に、1.60%≦Mo≦2.00%、0.62%≦V≦0.75%、同時に、−0.35≦K≦0.35、トレースレベル≦Al≦0.030%、トレースレベル≦S≦0.0010%、トレースレベル≦P≦0.0080%、トレースレベル≦Ti≦0.011%、トレースレベル≦Zr≦0.02%、トレースレベル≦Nb≦0.01%、トレースレベル≦N≦0.01%、トレースレベル≦O≦15ppmである。
本発明は、鋼から作られる部品を製造する方法に関し、方法は、該部品が、先行するタイプの鋼から調製されること、及び、前記部品が、1000℃〜1050℃の温度範囲のオーステナイト化(austenisation)と、それに続く焼入れを受けることを特徴とする。
好ましくは、オーステナイト化は、1015℃〜1040℃の範囲で行われる。
好ましくは、焼入れの後に、部品は、550℃〜650℃の温度範囲で少なくとも2回の焼戻しを受け、前記部品に42HRC〜52HRCの硬度を与える。
また、本発明は、前述の方法によって得られる鋼から作られる部品に関し、部品が、熱間成形工具用の部品であることを特徴とする。
前記部品は、200mm以下の厚さを有することができる。
前記部品は、圧力下で軽合金または第1銅合金を鋳造するための鋳型または型であってもよい。
前記部品は、鍛造工具であってもよい。
前記部品は、鍛造型であってもよい。
前記部品は、鋼管の穴あけまたは圧延用の工具であってもよい。
前記部品は、ガラスを成形するための工具であってもよい。
前記部品は、プラスチック材料を成形するための工具であってもよい。
前記部品は、0.335%≦C≦0.375%、2.00%≦Ni≦2.40%、1.80%≦Mo+0.65W≦2.90%、同時に、1.80%≦Mo≦3.40%及びW≦0.90%、0.66%≦V≦0.76%である鋼から製造されてもよく、また、前記部品は、アルミニウム合金を鋳造する(found)ための押出し型または鋳型である。
本発明はまた、熱間工具用の部品の使用に関し、前記部品が、0.335%≦C≦0.375%、2.00%≦Ni≦2.40%、1.80%≦Mo+0.65W≦2.90%、同時に、1.80%≦Mo≦3.40%及びW≦0.90%、0.66%≦V≦0.76%である鋼から作られること、また、表面における前記部品の作動温度が、680℃未満のままであることを特徴とする。
本発明はまた、熱間工具用の部品の使用に関し、前記部品が、0.335%≦C≦0.375%、0.90%≦Ni≦1.50%、1.50%≦Mo+0.6W≦1.90%、同時に、W≦0.40%、0.55%≦V≦0.63%である鋼から作られること、また、使用時の前記部品の表面温度が、770℃未満のままであることを特徴とする。
理解されるように、先に述べた既知の鋼、特に、特許文献1に記載される鋼と比較することによって、本発明は、特に、軟化元素及び安定化元素(Mo及びV)並びに弱化作用(weakening effects)を中和する(neutralise)Niの同時適応に基づく。全体の結合(joining of the whole)は、焼入れ性の改善を生成し、従って、その時まで、小型工具に関してだけ利用可能であった特性を、大型部品に関して再生する能力を改善する。
鋼の組成についての本発明による最適化は、熱間成形工具の使用中に、熱間成形工具の表面を通過する瞬時的な熱の流れの効果的な測定に、本発明者が初めに専念したために、可能になった。つまり、亀裂を生じる、熱衝撃によって誘発される一時的な機械的応力を計算することによって、熱の流れが推測される。これは、動作中の材料の機械的作用のよりよい理解を可能にした。本発明者は、試験サンプル上で工業用焼入れ速度を再構成する実験的測定によって、また、熱力学的シミュレーションによって、鋼の組成と、実施する前の熱処理のパラメータと、得られる微細構造との間に存在する関連を確立することができた。特に、本発明者は、熱間工具鋼において重要である種々の機械的特性間で求められる兼ね合いを得るための、組成と焼入れ温度との相互依存性が大変重要であることを示した。
本発明は、添付図面を参照して与えられる以下の説明を読むことによって、よりよく理解されるであろう。
以下の説明において参照されることになる試験は、その組成が表1に述べられるサンプルに関して実施された。この表では、係数K2、K1、及びKは、含有量が重量%で表現される以下の量に相当する。
K2=0.75×(Ni−0.60)
K1=1.43×(V−0.40)+0.63×[(Mo+0.65W)−1.20]
K=K2−K1
Figure 2009517546
Figure 2009517546
本発明は、本質的に、炭素、クロム、モリブデン、バナジウム、及びニッケルの元素の働き及び相互作用、並びに、調査される鋼の機械的特性に対する、焼入れ前のオーステナイト化温度の影響の調査に基づく。
オーステナイト化温度の影響
オーステナイト化温度は、未溶解炭化物とマトリクスとの間での合金元素の分割を決定する。温度が上昇するにつれて、炭化物の溶解が、益々進む。
未溶解炭化物は、結晶粒度を制御するために、最終製品上に適切な量で留まらなければならない。靭性及び疲労抵抗性の特性を保証するために、微細結晶粒が必要である。
マトリクス内に溶解した合金元素は、焼入れ性、焼鈍抵抗性、及び、一般に、機械的特性の全てを左右する。
表2は、調査される組成(比較例溶融物10)のうちの1つについて、微細構造及び特性に対する焼入れ温度の作用を示す。
Figure 2009517546
バナジウム炭化物が、きわめて徐々に溶解する状況では、オーステナイト化温度の上昇は、この場合、熱いときの軟化抵抗性と靭性の低下の両方の改善をもたらす。
想定される応用についての最適材料の規定は、当然、組成とオーステナイト化条件を組み合わせなければならないように見える。熱力学シミュレーションは、冶金学者によって現在利用される計算コードTHERMOCALC(登録商標)を用いた相平衡の記述によって、タイプVC、M23C6、及び、おそらく、M6C、Fe3C、M2C…のそれぞれについて未溶解炭化物(undissolved carbide)の量に関して具体的な元素情報を提供する。図1は、こうしたシミュレーションを使用して作成された。シミュレーションは、5つの比較例組成(図1a〜図1e)と本発明による組成(図1f)についてのオーステナイト化温度による未溶解炭化物の分率の推移(evolution of the fraction)を示す。
好ましい炭化物タイプによる、炭素を固定するための元素MoとVとの間の競合が、よく立証されている。添加されてもよいニッケルは、これらのメカニズムに対して2次的作用を有するだけである。
不完全な焼入れ状態に関する微細構造の実験的観察は、シミュレーションによって予測される傾向を確認する。オーステナイト化温度は、以下の原理に従って最適化される。
・ 適した温度において、結晶粒度を監視するのにそれほど有効でないタイプM6C及びM23C6の炭化物は、放出された金属元素M及び炭素が、マトリクスについて考えられる最大焼入れ性を提供するように溶解されなければならない。
・ 熱力学推定による未溶解バナジウム炭化物のモル分率の0.20%程度の最小パーセンテージが、均質性及び結晶粒の微細度を保証するために必要であり、オーステナイト化温度は、対応する閾値より低いままでなければならない。
・ 指定された温度は、工業用バッチの投入(charge of the industrial batches)による通常の温度分散に相当する、この比較例に関するほぼ10℃〜15℃の許容度を考慮すべきである。
こうして規定された種々の組成のオーステナイト化温度は、表3に要約される。
Figure 2009517546
最適化される組成の規定及び重要な特性の測定
述べたように、本発明の本質的な目的は、
・ 一方で、動作時の軟化及び軟化抵抗性に有利であるが、弱化作用を有する元素モリブデン、バナジウム、及び任意選択でタングステンと、
・ 他方で、靭性に有益であるが、熱いときの硬度に有害であるニッケル
との間の平衡を規定することにある。
本発明の分野の鋼が、窪み形成を回避し、疲労に耐えるのに十分な硬度を、熱いときに示さなければならないこと、及び、一次近似において、鋼が、20℃の硬度と熱いときの硬度との間に同じ関係を示すことを知って、鋼は、20℃で同じ硬度を鋼に与える焼入れ及び焼戻し熱的状態において比較された。事前選択されたレベルは、47、45、42HRCである。
オリジナルで且つ創造的なプロシジャに従って、高速で焼入れされることが可能な実験室試験バー、及び、工業用部品の処理を代表する焼入れ速度を再現し、且つ、900℃/400℃の範囲内で平均して22℃/分に等しくなるように選択された実験デバイス内で焼入れされる試験片に関して、系統的に且つ同時に測定が行われた。
測定は、
・ 想定される硬度を達成するように加えられる焼戻しを規定するための、2時間の2回の焼戻しについての、焼戻し温度による硬度の推移の記述
・ 硬度47HRCの初期状態において、560℃で80時間の間維持することによって生じる硬度の低下によって測定される軟化抵抗性
・ +20℃〜200℃の温度交番(staggered temperatures)で破壊されたシャルピーV試験片に対する衝撃による屈曲エネルギーによって測定される靭性
を含む。
再オーステナイト化点Ac1
動作時、この点は超えられてはならない。それは、超えることによってもたらされることになる部品の材料の構造改変が、機械的特性の顕著な変更をもたらすことになるからである。
種々のサンプルに関して得られた最も代表的な結果を示す表4によれば、元素Mo及びVは、明らかな影響を及ぼさず、一方、ニッケル含有量が増加すればするほど、点Ac1が下がることが確認される。その結果、ニッケル含有量が高い組成は、動作時の表面温度が非常に高い応用については(いくつかの鍛造工具の場合と同様に)、回避されなければならないが、中程度の表面温度を受ける軽合金用の鋳造鋳型などの複数の応用には適合したままである。
Figure 2009517546
動作時の焼戻し抵抗性及び軟化抵抗性
表5は、高温に保たれたままでの、硬度の低下に対する抵抗性に関する合金元素の作用を示す。
47HRCと42HRCの硬度は、それぞれが2時間の2回の焼戻し後に得られ、最初の硬度は550℃で、次の硬度は、表に現れる特徴的な温度で得られる。
硬度の低下は、47HRCの初期状態で測定される。
表5Aは、比較例サンプル1と、比較例サンプルより大きいニッケル含有量を有する2つのサンプル12、13に関して得られた結果を示す。図5Bは、サンプル1と、サンプル1の含有量より大きい、Mo及びおそらくVの含有量を示すサンプル3、5、6、8に関して得られた結果を示す。表5Cは、一方で、サンプル8と22、他方で、サンプル1より大きいNi、Mo及びVの含有量を示すサンプル6と26に関して得られた結果を示す。
Figure 2009517546
表5−Aは、ニッケルの単純な添加についての有害な作用を示し、長期間にわたって熱く保たれると、硬度の記録について焼戻し温度を著しく低下させ、また、硬度の低下を増加させる。鋼を過度に軟化させないように、少なくとも600℃〜630℃にある、考えられる最も高い動作温度を、鋼が提供しなければならないため、焼戻し温度の低下は有害である。
部品の表面温度は、アルミニウムの注入中は520℃〜560℃に近く、鍛造中は更に高いことが多いため、この基準は、所与の組成が、所与の応用に使用されることが可能かどうかを判定するために考慮されることが重要であることになる。
表5−Bは、動作時の焼戻し抵抗性及び軟化抵抗性を増加させるための、モリブデン及びバナジウムの単純な添加の有益な作用を示す。一方、実験室条件と工業用条件との間の焼入れ速度の減少は、これらの特性にとって有害であり、それは、材料の不十分な焼入れ性による。
表5−Cにおける組成対(8、22)及び(6、26)の比較が示すところでは、実験室条件では、ニッケルによる鋳造は、ニッケル含有量が低い対応する鋳造に比べて、硬度の低下に対して低い抵抗性を提供するが、工業用焼入れの場合、それらの特性が非常に近くなるということである。
要約すると、工業用熱処理の条件下では、ニッケル、モリブデン、及びバナジウムの、組み合わされ且つ平衡した添加は、長期間にわたって維持することによる、焼戻し抵抗性及び軟化抵抗性の特性を与え、ニッケルのない等級の特性に匹敵する。
これらの有利な結果は、添付図2に示す焼入れ性のかなりの増加によって説明され、図2は、30分の間、990℃のオーステナイト化を受けた比較例組成1(図2a)と、30分の間、1030℃のオーステナイト化を受けた本発明による組成22(図2b)のQCC連続冷却図を比較する。
本発明による組成は、比較例組成を基準にして遅い冷却速度に向かって明らかにオフセットするパーライトゾーンとベイナイトゾーンを有する。その結果、通常の工業用焼入れ(その経路が、図2a及び図2bにボールド体で示される)が、処理される工具に関して、部品のサイズ及びその部品の状況に応じて1000〜5000秒経って400℃の温度に達することを可能にすることを知って、本発明による組成は、排他的なマルテンサイト変態を可能にする。逆に、比較例組成は、想定される特性を得るのに有利でない、かなりの比率のベイナイトの形成を必要とする。
靭性
実験室条件と工業用条件との間の焼入れ速度の減少の好ましくない作用は、衝撃による屈曲のシャルピーV試験片の破壊エネルギーにおいて益々目立て現れる。
表6は、結果の選択物にわたる代表的な傾向を示し、本発明による鋳造21に関して実施されたNi、Mo及びVの組み合わせた添加は、工業用条件下での処理後の最も高い弾性値と焼入れ速度の低速化によって生じる最も小さい減少を同時に得るのに有利である。
Figure 2009517546
添付図3は、金属の1つで且つ同じ組成について、工業用速度に従う焼入れによって得られた値と、高速焼入れから生じる値を、鋳造の全てについて比較しており、試験片のバッチの対は、次いで、42、45、及び47HRCの硬度を記録するために、焼鈍を受け、試験片は、20℃及び100℃で破壊される。それぞれの点は、硬度及び試験片の破壊温度を表す。結果が実証するところでは、焼入れ速度の低下による硬度の低下は、非常に一般的には、本発明による組成については、より制限されるということである。
実験室試験によって示された傾向は、以下の条件、すなわち、
・ 寸法570×450×228mmのブロック
・ 炉内における同一の位置決め
・ 同じガス流を用いた、5バールのガス圧下での同じ工業用炉内での焼入れ
・ 46+/−0.5HRCの硬度レベルを得るために、個々に温度を調整することによる2回の焼戻し
・ 表皮とブロックのコアに近い大きな面の中心における、衝撃による屈曲のシャルピーV試験片の横方向へのサンプリング
に従って処理された工具ブロックに関する試験によって確認される。
表7に示す衝撃による屈曲エネルギーの平均値は、本発明による鋼22が、特に、コアブロック位置(更に大きな部品サイズを示す位置)において優れた特性を有することを確認する。
Figure 2009517546
機械的試験のこれらの結果の全ては、焼入れ速度の低下することの有害な作用、特に、
・ 等しい硬度における衝撃による屈曲エネルギーの低下
・ 560℃で長期間にわたって維持することによる硬度の低下の増加
を示す。
それでも、これらの変化の大きさ(amplitude of alteration)は、全ての組成について同一ではなく、また、以下で指定される規則に従う合金元素の、同時で且つ平衡した添加が、変化の大きさを大幅に減少させることが確認される。
合金元素の作用
実験用鋳造特性の比較実験調査によって、種々の合金元素の作用及びそれらの相互作用を評価すること、並びに、熱力学シミュレーションによってそれらを解釈することが可能であった。焼入れ条件に関する先に述べたれ原理に従うことによって、以下の傾向が確認された。
炭素は、焼入れ性に有利であり、理想的なオーステナイト化温度を増加させ、550℃に焼鈍した後に得られる最大硬度を決定する。しかし、炭素は、靭性に関して有害な作用がある。モリブデンまたはバナジウムの含有量が高いことに関連して、炭素は、微細構造及び靭性に有害である共晶炭化物(eutectic carbides)の形成をもたらす可能性がある。それらのレベルは、十分な硬度を得るために必要な少なくとも0.30%の値から修復不能な脆性(irremediable fragility)を回避するためのせいぜい0.39%の値に位置する範囲内にあるべきである。最適範囲は、0.33%〜0.38%である。
クロムは、焼入れ性について有利な作用を有する。クロムは、焼戻しによる硬化においてある役割を果し、本発明によって想定される好ましい応用の場合、すなわち、高い硬度(42HRC〜52HRC)を必要とする大型部品の場合、この特徴が有利である。しかし、クロムが生成する炭化物は、より安定な形態に迅速に推移し、高温での硬度の低下に対する抵抗性については非常に有効であるとは示されない。従って、Mo及びVなどの他の炭化物形成元素によってCrの添加を補足することが重要である。この元素の含有量は、焼入れ性に必要な4.0%の最小値から、それを超えると、Crの働きが、バナジウム及びモリブデンの働きを部分的に抑制する6.0%の最大値までに制限されたままでなければならない。好ましくは、4.6%〜6%のCr含有量が設定される。
モリブデンは、焼入れ性を改善する。モリブデンは、同じクロムベース炭化物内でクロムと結合し、それが、モリブデンの数の増加に寄与する。高い含有量において、モリブデンは、特異的な種M2C、M6Cを形成する。巨視的な特性に関して、モリブデンは、硬度及び焼戻し抵抗性を増加させ、靭性を低下させる。モリブデンの含有量は、1.50%〜2.60%である。以下で述べるように、タングステンの存在の可能性を考慮することも必要である。好ましくは、Mo含有量は、1.60%〜2.00%であり、Mo+0.65Wは、1.60%〜2.20%である。
バナジウムは、VCタイプの特異的な炭化物を形成し、その炭化物は、実験用鋳造によってカバーされる領域では、オーステナイト化温度で溶解しない析出物(precipitate)の中で支配的であり、そのため、結晶粒が拡大しないことを確実にする。焼入れ後に実施される焼戻しの過程で、新しい世代の微細炭化物及びナノメトリック炭化物が、析出し、マルテンサイトの結晶欠陥との相互作用によって、温度及び周期的力の作用の下で、2次的軟化及び動作時の軟化抵抗性に積極的に関与する。一方、焼戻し中に形成されたこれらの炭化物の過剰分は、著しい弱化をもたらす。調査される組成において、また、オーステナイト化温度の選択について定められた原理に従って、バナジウム含有量は、必然的に、0.55%〜0.75%である。
ニッケルは、処理状態において硬度に悪い作用を及ぼす。すなわち、ニッケルは、想定される硬度を得るために加えられる焼戻し温度を低下させ、また、動作温度に維持している間に軟化抵抗性を低下させる。更に、3%程度の過剰な含有量は、使用される温度範囲内で再オーステナイト化点を著しく低下させる。これは、絶対に避けなれなければならない。一方、ニッケルは、特に、1〜3%の含有量について、焼入れ性を増加させ、靭性を大幅に改善する。本発明において、Ni含有量は0.80%〜2.80%であることが考えられる。硬度に関するNiの実質的な添加についての悪い作用は、規定の限度内でのCr、Mo、V及びWの添加によって補償されることができる。
タングステンは、1.45%最大値の限度内で、且つ、Mo+0.65Wの含有量が1.50%〜3.20%であり、同時に、Mo含有量が1.50%〜2.60%、好ましくは、Mo+0.65Wの含有量が1.60%〜2.20%であり、同時に、Mo含有量が1.60%〜2.00%であるような条件下で、任意選択の付加的な元素を構成してもよい。実際には、タングステンは、Moの0.65%について1%の当量比によってモリブデンの働きを補足する。タングステンのこの添加は、靭性及び焼入れに関する悪い作用を制限し、熱いとき、特に、560℃より高い、たとえば、600度の試験温度の場合、軟化抵抗性に良い作用をもたらす。
コバルトは、2.75%の上限まで添加されてもよい。コバルトは、特に、600℃程度の滞留温度について、軟化抵抗性について有利な作用を有するが、その働きは、焼入れ性にとって有害である。この付加的な元素が高価格であることを考慮すると、コバルトの使用が、特に推奨されなければならないようには見えない。
更に、使用時の特性間の理想的な兼ね合いを得ることは、モリブデン、バナジウム、ニッケル、及びおそらくタングステンの同時の添加が、平衡し、以下の関係を満たすことを要求する。以下の関係とは、
Kは−0.65〜+0.65、好ましくは、−0.35〜+0.35、最適には、できる限りゼロに近く、
K=K2−K1
K2=0.75×(%Ni−0.60)
K1=1.43×(%V−0.40)+0.63×[%Mo+(0.65W×%W)−1.20]
である。
表1は、鋳造の全てについて、係数K1、K2、Kの値を示すことがわかる。
最良の結果は、以下の条件、すなわち、
0.335%≦C≦0.375%、及び、
1.50%≦Ni≦2.10%、及び、
1.60%≦Mo+0.65W≦2.00%、同時に、Mo≧1.60%、及び、
0.62%≦V≦0.75%
が同時に起こったときに得られる。
より特定の応用の場合、以下の同時条件、すなわち、
Niによって変態点A1を下げることを考慮して、表面における作動温度が680℃未満のままである応用、たとえば、Alの合金を鍛造するための押出し型または鋳型の応用に使われる大型部品の製造について、顕著な焼入れ性を得ることが望ましいとき、
0.335%≦C≦0.375%、及び、
2.00%≦Ni≦2.40%、及び、
1.80%≦Mo+0.65W≦2.90%、同時に、1.80≦Mo≦2.40%及びW≦0.90%、及び、
0.66%≦V≦0.76%
であり、
中間サイズの部品について顕著であり、且つ、動作時の表面温度が770℃未満のままである応用に適する特性が必要とされるとき、
0.335%≦C≦0.375%、及び、
0.90%≦Ni≦1.50%、及び、
1.50%≦Mo+0.65W≦1.90%、同時に、W≦0.40%、及び、
0.55%≦V≦0.63%
であることが推奨されてもよい。
更に、述べられることになる他の元素が、厳密な限度内で存在しなければならない、または、存在することができる。
シリコンは、靭性に対する有害な作用のために、経済的で工業的な生産条件に適合する低いレベルに保たれなければならず、0.50%、好ましくは、0.40%の限度が超えられてはならない。
マンガン(靭性にとって有害であるが、焼入れ性に有利である)は、0.80%、好ましくは、0.60%より多い含有量で存在してはならない。
硫黄、リン、ヒ素、スズ、アンチモン、チタン、ジルコニウム、ニオブ、窒素という元素は、靭性にとって好ましくなく、動作時に弱化を誘発する可能性があり、工業的且つ経済的制約に適合する最小含有量に制限されなければならない。許容可能な最大含有量は、
・ Sの場合、0.0040%、好ましくは、0.0010%、
・ Pの場合、0.0200%、好ましくは、0.0080%、
・ Tiの場合、0.05%、好ましくは、0.01%、
・ Zrの場合、0.05%、好ましくは、0.02%、
・ Nbの場合、0.08%、好ましくは、0.01%、
・ Nの場合、0.0400%、好ましくは、0.0100%、
である。
更に、P、As、Sb、Snの含有量は、以下の関係、すなわち、
10P+As+5Sb+4Sn≦0.21%、好ましくは、≦0.10%
を満たさなければならない。
アルミニウム含有量は、トレースレベル〜0.080%、好ましくは、トレースレベル〜0.030%でなければならない。アルミニウムの機能は、鋼を脱酸素し、従って、特に、鋼の疲労抵抗性を低下させる可能性がある酸化物の混入物量を制限することである。この観点から、また、同時に、酸素含有量は、30ppm、好ましくは、15ppmを超えてはならない。高いAl含有量は、液状鋼に溶解したO含有量を減少させるが、液状鋼を、鋳造中の大気再酸化に対してより敏感にもさせ、従って、有害な酸化混入物(oxidised inclusions)を形成するリスクを増加させる。
一般的な様式において、本発明による鋼は、2つの品質レベルに入ることができる。
「標準的な」品質レベルは、組成が、全ての元素について先に規定した最適範囲内に絶対になければならないわけではないときに得られる。従来技術に対する改善は、とりわけ、焼入れ性の特性にある。これらは、高い硬度を有し、製品の全セクションで均質である大型製品の製造を可能にする。
「優れた」品質レベルは、全ての元素が、先に規定した含有量の最適範囲内にあるときに得られる。こうした条件下では、焼入れ性の改善に加えて、高い靭性が得られ、高い硬度と一緒になって、熱疲労及び突然の破断に対する大きな抵抗性を提供する。
こうした結果を得るために、電気炉及び鋳鍋(ladle)における一次精錬(primary refinement)後に、特に、想定される非常に低いO含有量を可能にする、真空アーク再溶融(vacuum arc refusion)(VAR)プロセスまたは導電スラグ再溶融(electroconductive slag refusion)(ESR)プロセスによる消耗電極の再溶融を含む生産モードに頼ることが必要である。同様に、これらのタイプの鋼に関して通常そうであるように、鋳鋼に関して、圧延及び焼鈍の熱機械的プロセスを提供することが必要であり、熱機械的プロセスは、小さいが、それほど分離していない樹枝状結晶を生成する凝固条件と共に、コンパクトで凝集し(coalesced)微細で均質な構造を、鋼に与える。
とりわけ、これまで述べたように生産された本発明による鋼から製造されることができる部品は、一般に熱間成形工具用部品、特に、
・ 圧力下で軽合金または第1銅合金を鋳造するための鋳型または型
・ 鍛造型
・ 鋼管の穴あけまたは圧延用の工具
・ ガラス及びプラスチック材料を成形するための工具
を含む。
本発明は、200mm以上の厚さを有するこうした部品の製造において好ましい応用性を有する。
比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 本発明による組成を生成するための比較例組成についての許容される温度による未溶解炭化物の分率の推移を示す図である。 比較例鋼のQCC曲線を示す図である。 本発明による鋼のQCC曲線を示す図である。 種々の比較例サンプルと本発明によるサンプルについての、実験室条件下で実施された焼入れ後と、工業用条件下で実施した焼入れ後の破壊エネルギーの比較を示す図である。

Claims (34)

  1. 熱間工具鋼であって、重量パーセントが、
    ・ 0.30%≦C≦0.39%
    ・ 4.00%≦Cr≦6.00%
    ・ トレースレベル≦Si≦0.50%
    ・ トレースレベル≦Mn≦0.80%
    ・ トレースレベル≦W≦1.45%
    ・ トレースレベル≦Co≦2.75%
    ・ 0.80%≦Ni≦2.80%
    ・ 1.50%≦Mo≦2.60%、同時に、1.50%≦Mo+0.65W≦3.20%
    ・ 0.55%≦V≦0.80%
    ・ −0.65≦K≦0.65
    であり、ここで、K=K2−K1
    且つK2=0.75×(Ni−0.60)
    K1=1.43×(V−0.40)+0.63×[(Mo+0.65W)−1.20]
    であり、
    ・ トレースレベル≦Al≦0.080%
    ・ トレースレベル≦S≦0.0040%
    ・ トレースレベル≦P≦0.0200%
    ・ トレースレベル≦Ti≦0.05%
    ・ トレースレベル≦Zr≦0.05%
    ・ トレースレベル≦Nb≦0.08%
    ・ トレースレベル≦N≦0.040%
    ・ 10P+As+5Sb+4Sn≦0.21%
    ・ トレースレベル≦O≦30ppm
    であり、
    残部は、鉄及び不可避な不純物である組成を有する鋼。
  2. 0.33%≦C≦0.38%であることを特徴とする請求項1に記載の鋼。
  3. トレースレベル≦Si≦0.40%であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼。
  4. トレースレベル≦Mn≦0.60%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の鋼。
  5. 4.6%≦Cr≦6.0%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鋼。
  6. 1.60%≦Mo≦2.00%であり、且つ、1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の鋼。
  7. トレースレベル≦Al≦0.030%であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の鋼。
  8. トレースレベル≦S≦0.0010%であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の鋼。
  9. トレースレベル≦P≦0.0080%であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の鋼。
  10. トレースレベル≦Ti≦0.01%であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の鋼。
  11. トレースレベル≦Zr≦0.02%であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の鋼。
  12. トレースレベル≦Nb≦0.01%であることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の鋼。
  13. トレースレベル≦N≦0.01%であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の鋼。
  14. 10P+As+5Sb+4Sn≦0.10%であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の鋼。
  15. トレースレベル≦O≦15ppmであることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の鋼。
  16. −0.35≦K≦0.35であることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の鋼。
  17. ・ 0.335%≦C≦0.375%
    ・ 1.50%≦Ni≦2.10%
    ・ 1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%、同時に、1.60%≦Mo≦2.00%、
    ・ 0.62%≦V≦0.75%
    であることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の鋼。
  18. ・ 0.335%≦C≦0.375%
    ・ 2.00%≦Ni≦2.40%
    ・ 1.80%≦Mo+0.65W≦2.90%、同時に、1.80%≦Mo≦3.40%及びW≦0.90%
    ・ 0.66%≦V≦0.76%
    であることを特徴とする請求項1から5、7から16のいずれか一項に記載の鋼。
  19. ・ 0.335%≦C≦0.375%
    ・ 0.90%≦Ni≦1.50%
    ・ 1.50%≦Mo+0.6W≦1.90%、同時に、W≦0.40%
    ・ 0.55%≦V≦0.63%
    であることを特徴とする請求項1から5、7から16のいずれか一項に記載の鋼。
  20. 0.335%≦C≦0.375%、4.60%≦Cr≦6.00%、トレースレベル≦Si≦0.40%、トレースレベル≦Mn≦0.60%、トレースレベル≦W≦1.45%、トレースレベル≦Co≦2.75%、1.50%≦Ni≦2.10%、1.60%≦Mo+0.65W≦2.20%、同時に、1.60%≦Mo≦2.00%、0.62%≦V≦0.75%、同時に、−0.35≦K≦0.35、トレースレベル≦Al≦0.030%、トレースレベル≦S≦0.0010%、トレースレベル≦P≦0.0080%、トレースレベル≦Ti≦0.011%、トレースレベル≦Zr≦0.02%、トレースレベル≦Nb≦0.01%、トレースレベル≦N≦0.01%、トレースレベル≦O≦15ppmであることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の鋼。
  21. 鋼部品を製造する方法であって、該部品が、請求項1から20のいずれか一項に記載の鋼から調製されること、及び、前記部品が、1000℃〜1050℃の温度範囲のオーステナイト化と、それに続く焼入れを受けることを特徴とする方法。
  22. 前記オーステナイト化は、1015℃〜1040℃の範囲で行われることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記焼入れの後に、前記部品が、550℃〜650℃の温度範囲で少なくとも2回の焼戻しを受け、前記部品に42HRC〜52HRCの硬度を与えることを特徴とする請求項21または22に記載の方法。
  24. 請求項21から23のいずれか一項に記載の方法によって得られる鋼から作られる部品であって、熱間成形工具用の部品であることを特徴とする部品。
  25. 200mm以下の厚さを有することを特徴とする請求項24に記載の部品。
  26. 圧力下で軽合金または第1銅合金を鋳造するための鋳型または型であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  27. 鍛造工具であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  28. 鍛造型であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  29. 鋼管の穴あけまたは圧延用の工具であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  30. ガラスを成形するための工具であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  31. プラスチック材料を成形するための工具であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  32. 請求項18に記載の鋼から製造されること、及び、アルミニウム合金を鋳造するための押出し型または鋳型であることを特徴とする請求項24または25に記載の部品。
  33. 前記部品は、請求項18に記載の鋼から作られること、及び、表面における前記部品の作動温度は、680℃未満のままであることを特徴とする請求項24または25に記載の部品の使用。
  34. 前記部品は、請求項19に記載の鋼から作られること、及び、動作時の前記部品の表面温度は、770℃未満のままであることを特徴とする請求項24または25に記載の部品の使用。
JP2008542794A 2005-11-29 2006-11-28 熱間工具鋼及び当該鋼から製造される部品、部品を製造する方法及び部品の使用 Pending JP2009517546A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0512091A FR2893954B1 (fr) 2005-11-29 2005-11-29 Acier pour outillage a chaud, et piece realisee en cet acier et son procede de fabrication
PCT/FR2006/002607 WO2007063210A1 (fr) 2005-11-29 2006-11-28 Acier pour outillage a chaud, et piece realisee en cet acier, son procede de fabrication et ses utilisations.

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009517546A true JP2009517546A (ja) 2009-04-30

Family

ID=36791617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008542794A Pending JP2009517546A (ja) 2005-11-29 2006-11-28 熱間工具鋼及び当該鋼から製造される部品、部品を製造する方法及び部品の使用

Country Status (12)

Country Link
US (1) US20080302501A1 (ja)
EP (1) EP1954846A1 (ja)
JP (1) JP2009517546A (ja)
KR (1) KR20080073762A (ja)
CN (2) CN101316943B (ja)
AR (1) AR057195A1 (ja)
BR (1) BRPI0620491A2 (ja)
FR (1) FR2893954B1 (ja)
HK (1) HK1122072A1 (ja)
IL (1) IL191569A0 (ja)
TW (1) TW200734471A (ja)
WO (1) WO2007063210A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013087322A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Sanyo Special Steel Co Ltd 熱間金型用鋼

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2920784B1 (fr) * 2007-09-10 2010-12-10 Aubert & Duval Sa Acier inoxydable martensitique, procede de fabrication de pieces realisees en cet acier et pieces ainsi realisees
FR2964668B1 (fr) * 2010-09-14 2012-10-12 Snecma Optimisation de l'usinabilite d'aciers martensitiques inoxydables
CN103725859B (zh) * 2013-11-30 2015-09-16 常熟市东鑫钢管有限公司 无缝钢管的制造方法
CN103774061B (zh) * 2014-01-07 2015-11-18 无锡市派克重型铸锻有限公司 叶环锻件及其制作工艺
CN105200310A (zh) * 2015-10-15 2015-12-30 芜湖市宝艺游乐科技设备有限公司 一种高塑性耐腐蚀预硬型塑料模具钢及其制备方法
SE539646C2 (en) * 2015-12-22 2017-10-24 Uddeholms Ab Hot work tool steel
CN105886942A (zh) * 2016-06-21 2016-08-24 安庆市灵宝机械有限责任公司 一种高钨耐磨合金钢
CN105937012A (zh) * 2016-07-11 2016-09-14 吴用镜 一种钻进钻杆用耐腐蚀合金钢
JP7144717B2 (ja) * 2018-04-02 2022-09-30 大同特殊鋼株式会社 金型用鋼及び金型
EP4230759A1 (en) * 2018-10-05 2023-08-23 Proterial, Ltd. Hot work tool steel and hot work tool
CN112375983B (zh) * 2018-11-06 2021-09-03 江苏省无锡交通高等职业技术学校 柴油机超高压共轨燃油喷射系统针阀体用高抗拉强度钢
JP2022180208A (ja) * 2021-05-24 2022-12-06 大同特殊鋼株式会社 鋼材及びこれを用いた鋼製品
CN114000038B (zh) * 2021-11-02 2022-07-15 内蒙古科技大学 一种改性4Cr5MoSiV1热作模具钢及其制备方法
CN115109890B (zh) * 2022-03-30 2024-03-29 江苏龙山管件有限公司 一种双金属复合三通管及其加工工艺

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09165649A (ja) * 1995-12-15 1997-06-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温強度及び破壊靭性に優れた熱間工具鋼
JPH09227990A (ja) * 1996-02-27 1997-09-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温強度及び破壊靱性に優れた熱間工具鋼
JP2003268486A (ja) * 2002-03-11 2003-09-25 Nippon Koshuha Steel Co Ltd 熱間工具鋼
JP2004256890A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Daido Steel Co Ltd 快削性熱間工具鋼及びその製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03134135A (ja) * 1989-10-18 1991-06-07 Hitachi Metals Ltd 熱間加工用工具鋼
JPH04318148A (ja) * 1991-04-18 1992-11-09 Hitachi Metals Ltd 熱間加工用工具鋼
FR2696757B1 (fr) * 1992-10-09 1994-12-09 Aubert Duval Sa Composition d'aciers à outils.
JP2636816B2 (ja) * 1995-09-08 1997-07-30 大同特殊鋼株式会社 合金工具鋼
US5776267A (en) * 1995-10-27 1998-07-07 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Spring steel with excellent resistance to hydrogen embrittlement and fatigue
AT410448B (de) * 2001-04-11 2003-04-25 Boehler Edelstahl Kaltarbeitsstahllegierung zur pulvermetallurgischen herstellung von teilen
JP3602102B2 (ja) * 2002-02-05 2004-12-15 日本高周波鋼業株式会社 熱間工具鋼

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09165649A (ja) * 1995-12-15 1997-06-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温強度及び破壊靭性に優れた熱間工具鋼
JPH09227990A (ja) * 1996-02-27 1997-09-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 高温強度及び破壊靱性に優れた熱間工具鋼
JP2003268486A (ja) * 2002-03-11 2003-09-25 Nippon Koshuha Steel Co Ltd 熱間工具鋼
JP2004256890A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Daido Steel Co Ltd 快削性熱間工具鋼及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013087322A (ja) * 2011-10-18 2013-05-13 Sanyo Special Steel Co Ltd 熱間金型用鋼

Also Published As

Publication number Publication date
HK1122072A1 (en) 2009-05-08
CN101316943A (zh) 2008-12-03
FR2893954B1 (fr) 2008-02-29
BRPI0620491A2 (pt) 2011-11-16
KR20080073762A (ko) 2008-08-11
TW200734471A (en) 2007-09-16
US20080302501A1 (en) 2008-12-11
EP1954846A1 (fr) 2008-08-13
CN102851608A (zh) 2013-01-02
WO2007063210A1 (fr) 2007-06-07
IL191569A0 (en) 2008-12-29
CN101316943B (zh) 2012-07-04
AR057195A1 (es) 2007-11-21
FR2893954A1 (fr) 2007-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009517546A (ja) 熱間工具鋼及び当該鋼から製造される部品、部品を製造する方法及び部品の使用
JP2719892B2 (ja) 高温用表面浸炭ステンレス鋼合金及びそれから作られる製品及びその製造方法
US8097098B2 (en) Martensitic stainless steel composition, method for making a mechanical part from said steel and resulting part
KR102178736B1 (ko) 베이나이트 조직의 고-등급 구조용 강, 베이나이트 조직의 고-등급 구조용 강으로 제조된 단조품 및 단조품 제조 방법
CN104046915A (zh) 大截面压铸用高性能热作模具钢及其制备工艺
CN101392353A (zh) 高锰低铬型高强韧性热作模具钢及其制备方法
JP5929963B2 (ja) 鋼の焼入方法
CN110306108A (zh) 一种高韧性高抗裂性热作模具钢及其制造方法
EP0247415A2 (en) Alloy steel product, die blocks and other forgings and castings made thereof and a method to manufacture the product
JP2005530041A (ja) 冷間加工鋼及び冷間加工工具
JP5226083B2 (ja) 高合金冷間ダイス鋼
CN110205542A (zh) 一种冷轧辊用工具钢及其制备方法
KR20120092674A (ko) 델타 페라이트 함량이 낮은 몰드용 스테인리스강
EP3168319B1 (en) Microalloyed steel for heat-forming high-resistance and high-yield-strength parts
CN105177430A (zh) 一种合金工具钢及其生产方法
CN105483562A (zh) 一种高抗弯强韧模具钢及其制造方法
CN102876996A (zh) 一种奥氏体热作模具钢及其制备方法
CN106917031A (zh) Z3cn18-10控氮奥氏体不锈钢锻件的制造方法
CN108396230A (zh) 一种表面硬度均匀耐磨的模具钢制备方法
CN110885947A (zh) 一种高性能强韧热作模具钢及其制备方法
JP2001158937A (ja) 熱間加工用工具鋼とその製造方法および熱間加工用工具の製造方法
PL196489B1 (pl) Stop stali i zastosowanie stopu stali
CN107190210B (zh) 一种塑料模具钢及其制备方法
CN111101080A (zh) 一种耐高温模具钢及其制造方法
CN109972024A (zh) 一种齿轮钢钢棒用钢及其制备方法和钢棒的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130507