JP2009517013A - インフルエンザaウイルスのh5及びn1遺伝子の存在を診断するためのオリゴヌクレオチド、その使用、検出方法及びキット - Google Patents

インフルエンザaウイルスのh5及びn1遺伝子の存在を診断するためのオリゴヌクレオチド、その使用、検出方法及びキット Download PDF

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    • C12Q1/70Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving virus or bacteriophage
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Abstract

本発明は、インフルエンザAウイルスのゲノムのH5及びN1遺伝子にそれぞれ位置する2つの標的配列を増幅するための2対のオリゴヌクレオチドに関するものであり、該配列は長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、以下の配列:
−配列番号1:TGTATGTTGTGGAATGGCA、
−配列番号2:GCCGAATGATGCCATCAA、
−配列番号3:CGTGGATTGTCTCCGAAA、及び
−配列番号4:GGAATGCTCCTGTTATCCTGA
又はそれらの相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含んでなるものである。
また、本発明はインフルエンザAウイルスのH5及びN1遺伝子の存在を検出するための増幅産物検出用オリゴヌクレオチド、これらすべての配列の使用および検出方法、および診断用キットに関する。
本発明は、特に診断の分野に適用可能である。

Description

本発明は、少なくとも1つの固体支持体の存在下で核酸を標識する方法に関する。
本発明は、インフルエンザAウイルスのゲノムのH5及びN1遺伝子にそれぞれ位置する2つの標的配列の増幅および検出のためのオリゴヌクレオチドに関する。
また、本発明は、インフルエンザAウイルスのゲノムのH5及びN1遺伝子の存在を診断するためのこれらのオリゴヌクレオチドの使用、検出の方法、及びキットに関する。
インフルエンザを診断するために通常使用されている従来技術には、凝集反応、凝集反応の阻害又は寒天ゲル拡散法が挙げられる。これらの方法は一般的に使用され、インフルエンザウイルスAの特徴づけを可能にする。
IOE(国際獣疫事務局)のマニュアルにあるプロトコルによれば、これらの方法の可能な代替には、胚期の卵又はMDCX細胞でのウイルス培養がある。しかしながら、判定結果を得るためには複数日が必要であり、この遅延が時には臨床上の必要性又は緊急性に適合しない。
また、抗体又は抗原を検出するためのELISA技術又は免疫蛍光試験は非常に発達しているが、検出のこれらの「免疫学的」方法は、従来のウイルス培養より、しばしば感度が悪く、特異性に劣る。
そのため、鳥インフルエンザウイルスの高病原性型、H5N1亜型、の最近の出現により、迅速で特異的及び高感度である診断試験への強い要求が起こっている。この理由のため、上に挙げた様々な方法は、RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ鎖反応)のような「分子」技術に次第に置き換わってきている。RT-PCRはより感度がよく、試料に「生存」ウイルスが存在することを必要としないので、インフルエンザウイルスの様々な種類を、型や亜型に分けることが可能である。このリアルタイム技術の発達(「リアルタイムRT-PCR」)により、A型ウイルスの診断のためのその使用が大いに促進された。
例えば、D.M. Whiley等は、最近の出版(Diagnostic Microbiology and Infectious Diseases (2005), 印刷中)の中で, 5'ヌクレアーゼを含むRT-PCR反応に基づいた、臨床試料中の広範囲のインフルエンザ亜型を検出するための試験について記載している。二つのオリゴヌクレオチド及びプローブは、Aウイルスの23の亜型のM(マトリックス)タンパク質をコードする遺伝子に相同になるように選択した。したがって、この試験は臨床試料のインフルエンザAの検出が可能であるが、しかし一方で、含まれる種類を正確に亜型に分けることは可能になっていない。
E.K.O. Ng等(Emerging Infectious Diseases (2005) vol. 11 (8), p. 1303-1305)はH5N1のHA遺伝子の2つの領域を特異的に標的にするために、標識されているプローブとオリゴヌクレオチドの2セットを使用し、2工程からなるマルチプレックスRT−PCRに基づく試験を最近開示した。したがって、これはヒト試料でH5亜型を直接検出するために迅速で高感度な試験を開発することを可能にした。この試験はウイルスのH5N1亜型に香港とベトナムで感染した患者に由来する臨床試料で評価されたが、感染にどのウイルス亜型が関与しているかを直接的に診断することは可能になっていない。
S. Payungporn等(Viral Immunology (2004) vol. 17 (4), p. 588-593 and Journal of Virological Methods (2005), 印刷中)は、単一工程で、リアルタイムマルチプレックスRT−PCRに基づいた、H5N1亜型のM、H5及びNI配列を同時に検出するための方法を記載する。M、H5およびNI配列に対応するオリゴヌクレオチドと、3つの蛍光シグナルを同時に検出するために様々に標識されたTaqManプローブが選択され、試験に使用された。H5及びN1オリゴヌクレオチド配列はH5N1ウイルスに特異的な50以上の既知配列をカバーする不変領域から選択された。しかしながら、このRT−PCR法は非等温であり、時にはコンタミネーションを起こしやすいことに注意が必要である。
感染因子の存在を検出するために使用できる別の分子方法は、NASBA(核酸配列に基づく増幅)技術である。例えば、R.A. Collins等(Journal of Virological Methods (2002) vol. 103, p. 213-225 及び Avian Diseases (2003) vol. 47 (3), p. 1069-1074)は、ECL(電気化学発光)検出システムと組み合わせたNASBA技術を使用する鳥インフルエンザのH5亜型の検出(高病原性および低病原性亜型の検出)を記載する。NASBA技術は様々な酵素活性を含む核酸の等温増幅の方法であり、H5ウイルスの迅速な検出を可能にする。この方法による核酸の増幅は、増幅反応中に直接的に逆転写工程を導入する利点から、インフルエンザイウイルスの遺伝子のようなRNA遺伝子に適している。それにもかかわらず、この文献に記載されている方法では、高病原性系統から低病原性系統を検出し区別することが可能になっているにもかかわらず、ウイルスのH5N1型の特異的な同定が可能となっていない。
そのため、転写増幅技術を使用してH5N1の種類のインフルエンザAウイルスを同定するための試験であり、RNAウイルスの増幅及び検出に特に適しているものは、まだ待たれている。加えて、マルチプレックス試験、すなわちH5及びN1遺伝子の2つを同時に増幅し検出することを可能にする試験、NASBAのような転写増幅技術である増幅技術は、特に有利である。
そのため、本発明はインフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子及びH1遺伝子に、それぞれ位置している2つの標的配列を増幅するための2対のオリゴヌクレオチドであって、H5遺伝子を増幅するためのオリゴヌクレオチドの対は:
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号1:TGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号2:GCCGAATGATGCCATCAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
からなり、一方でN1遺伝子を増幅するためのオリゴヌクレオチドの対は:
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号3:CGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号4:GGAATGCTCCTGTTATCCTGA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
からなる2対のオリゴヌクレオチドに関するものである。
また、本発明は、インフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子に位置する標的配列を増幅するための、
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号1:TGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号2:GCCGAATGATGCCATCAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
からなるオリゴヌクレオチドの対に関する。
同様に、本発明はインフルエンザAウイルスのゲノムのN1遺伝子に位置する標的配列を増幅するための、
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号3:CGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列にから派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
−長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号4:GGAATGCTCCTGTTATCCTGA又はその相補配列にから派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
からなるオリゴヌクレオチドの対もまた含む。
上の3つの態様において、オリゴヌクレオチドの対では、第一オリゴヌクレオチドは付加的に、DNA依存RNAポリメラーゼ酵素によって認識されることができるプロモーター配列を含んでなる。
より具体的には、そのDNA依存RNAポリメラーゼ酵素によって認識されることができるプロモーター配列はT7ポリメラーゼである。
上の2つの場合に関して、プロモーター配列が付加されたこのオリゴヌクレオチドが、H5遺伝子に位置する標的配列を増幅することが可能な場合、本質的に以下の配列:
配列番号5:aattctaatacgactcactataggggTGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列からなる。この配列の小文字である部分はT7プロモーター配列に対応する。
上と同様にして、このオリゴヌクレオチドがN1遺伝子に位置する標的配列を増幅することが可能なとき、本質的に以下の配列:
配列番号6:aattctaatacgactcactataggggCGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列からなる。
すべての態様において、各オリゴヌクレオチドが、長さ12と30ヌクレオチドの間の範囲であり、連続する16ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含んでなり、好ましくは長さ15と26ヌクレオチドの間の範囲であり、連続する18ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含んでなる。
また、本発明はインフルエンザAウイルスのゲノムのH5及びN1遺伝子にそれぞれに位置する2つの標的配列を検出するためのプローブとして使用するためのオリゴヌクレオチドの対であって、H5遺伝子を検出するためのプローブは:
配列番号7:ACACCAAGTGTCAAACTCCAAT又はその相補配列からなり、一方でN1遺伝子を検出するためのプローブは:
配列番号8:GCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGA又はその相補配列からなり、各配列は少なくとも一つの標識手段を含むオリゴヌクレオチドの対に関する。
また、本発明は、インフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子に位置する標的配列の増幅から生じた増幅された核酸配列を検出するためのプローブとして使用するオリゴヌクレオチドであって、該増幅は上記のオリゴヌクレオチドの対によって行われたものであり、検出プローブは長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号7:ACACCAAGTGTCAAACTCCAAT又はその相補配列から派生する連続する10ヌクレオチドの断片を少なくとも一つを含むものであり、その配列は少なくとも1つの標識手段を含んでなるオリゴヌクレオチドに関する。
インフルエンザAウイルスのゲノムのN1遺伝子の検出が求められる時、本発明はこのN1遺伝子に位置する標的配列の増幅から生じた増幅した核酸配列を検出するためのプローブとして使用するオリゴヌクレオチドを提案するものであり、該増幅は上記のオリゴヌクレオチドの対によって行われたものであり、検出プローブは長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号8:GCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGA又はその相補配列から派生する連続する10ヌクレオチドの断片を少なくとも一つを含むものであり、その配列は少なくとも1つの標識手段を含んでなる。
続いて、本発明の好都合な実施形態において、検出プローブは、分子プローブとして既知である「分子指標」から成る。分子プローブは、当業者はよく知っているステムループ構造を有する一本鎖オリゴヌクレオチドの形態の検出プローブである。そのループは標識配列(通常は増幅産物)に相補的なプローブ配列を含み、そのステムはプローブの両端にそれぞれ位置するアームを形成する2つの配列のハイブリダイゼーションによって形成される。蛍光物質は、2つのアームの一方の端に共有結合で結合され、クエンチャー(蛍光吸収体)は他方のアームの端に共有結合で結合される。分子プローブは、それらが溶液中で遊離しているとき、蛍光を発しない。しかしながら、相補的な増幅産物の存在下で、これらの標的にハイブリダイゼーションする時には、蛍光を発しうる構造転換を起こす。標的の不存在下では、ステムはクエンチャーのすぐ近くに蛍光物質を保ち、それによって蛍光物質からクエンチャーへの蛍光の移動が誘導される。該クエンチャーは、蛍光から受け取ったエネルギーを熱として散らす無蛍光色基である。プローブが分子標的に遭遇した時、プローブ-標的のハイブリダイゼーションが形成され、このハイブリダイゼーションはステムの2つのアームによって作られるハイブリダイゼーションよりも、より長くより安定である。プローブ-標的のハイブリダイゼーションの堅固性と長さはステムハイブリダイゼーションの同時存在を妨げる。必然的に、分子プローブは自発的に、ステムハイブリダイゼーションを分離させるように強制し、蛍光物質とクエンチャーをお互いから遠ざける構造上の再構成を生じ、それによって蛍光を復活させる。
より具体的には、検出プローブは、好ましくは、H5遺伝子を検出するための、
配列番号9:[6-FAM]-cgatcgACACCAAGTGTCAAACTCCAATcgatcg-[DabSyl]、
N1遺伝子を検出するための、
配列番号10:[6-FAM]-cgatcgGCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGAcgatcg-[DabSyl]
からなる分子プローブからなる。
実施が望まれる試験がH5及びN1遺伝子の検出が同時に1つの容器で実施されるマルチプレックス試験である時、2つの異なる標識の使用が推奨される。挙げることのできる蛍光標識には、
− フルオレセイン(FAM)
− テトラクロロ-6-カルボキシフルオレセイン(TET)
− テトラメチルローダミン(TMR)
− 5-カルボキシローダミン6G(RHD)
− カルボキシローダミン(ROX),及び
− シアニン5(CY5)
があるが、これに限定されるものではない。
上の配列番号9及び10の2つの配列のそれぞれに、これらの標識の一つが与えられ、そのため使用される2つの標識は検出するシグナルを識別できるようにお互いに異なったものが使用される。
また、本発明は、生物試料に存在することが疑われるインフルエンザAウイルスのゲノムの検出用プローブとしての、又は核酸の増幅のための反応においての、上記のオリゴヌクレオチドの1又は2対の使用を提供する。
また、本発明は、増幅に必要な増幅試薬の存在下で、上記のオリゴヌクレオチドの対を使用する、核酸の増幅反応を受ける試料に存在しうるインフルエンザAウイルスの核酸の検出方法であって、関心の増幅産物の存在が検出される検出方法に関する。
この検出方法はRT-PCR増幅反応に基づいてもよい。
あるいは、この検出方法は転写増幅技術に基づいてもよい。好ましくは、この技術はNASBA技術である。
また、本発明は試料中に存在しうるインフルエンザAウイルスの2つのH5及びN1遺伝子の増幅方法に関するものであって、以下の工程を含む:
−増幅バッファー中の試料を
・インフルエンザAウイルスのH5遺伝子に位置する関心の領域の上流及び下流にそれぞれハイブリダイゼーションするために、一つがプロモーター配列を付加的に含み、他方がプロモーター配列を結合した該プライマーの対極である、それぞれが長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲の2つの増幅プライマーの存在下で、
・インフルエンザAウイルスのN1遺伝子に位置する関心の領域の上流及び下流にそれぞれハイブリダイゼーションするために、一つがプロモーター配列を付加的に含み、他方がプロモーター配列を結合した該プライマーの対極である、それぞれが長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲の2つの増幅プライマーの存在下で
インキュベートすること、
−試料に以下の試薬:
・ RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素
・ DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素
・ RNA分解酵素H活性を有する酵素
・ DNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素
を加えること、及び
−最適な条件下で、増幅が起こるために十分な時間にわたって、このように作られた反応混合物を維持すること。
4つの酵素を上に挙げたが、上述の活性の2つ又は3つさえも有する1つの酵素の使用させることは全く可能であり、この場合、3つ又はたとえ2つの酵素の使用は可能なままであり、本発明の範囲に含まれる。さらに、ヌクレオチドのような増幅を確立するために必要な他の要件は必須である。そのような要件は当業者によく知られている。
最後に、本発明は
−関心のH5及びN1の2つの領域の増幅を実行するための上記2対の増幅オリゴヌクレオチド又はプライマー、
−増幅したH5及びN1核酸配列の少なくとも一部と実質的に相補的な核酸配列を有する、標識された又は標識されてもよい上記2つのオリゴヌクレオチド
−増幅反応を行うために必要である試薬
を含む、試料に存在しうるインフルエンザAウイルスのH5及びN1遺伝子の検出用キットを提供する。
「実質的に相補的」なる用語は、標識された又は標識されてもよいオリゴヌクレオチドであって他には検出プローブと呼ばれるものと、増幅した核酸配列又は増幅産物の少なくとも一部の間で、ハイブリダイゼーションが可能であることを意味するものであるとし、このハイブリダイゼーションは関心の増幅産物の検出を可能にするために十分に特異的で選択的である。
さらに、増幅反応を可能にするために必要な試薬は、NASBA増幅用試薬である。
「検出可能な標識」は検出可能なシグナルを直接的に発生させることが可能な少なくとも一つの標識を意味するものであるとする。例えば、ビオチンの存在は、標識ストレプトアビジンと実質的に結合する可能性があっても検出可能なので、直接標識であるとみなされる。挙げることのできるこれらの標識は非限定的に以下のものである:
・西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ又はグルコース-6-リン酸脱水素酵素のような、例えば比色分析、蛍光、発色によって検出できるシグナルを発生する酵素、
・蛍光、発色又は染料化合物のような発色団、
・電子顕微鏡によって、又は伝導率、電流測定、ボルタンメトリー、インピーダンスのような電気的性質によって検出することが可能な高電子密度基(electron dense groups)、
・検出可能である基、例えば物理的及び/又は化学的特性の検出可能な修飾を誘導するために充分なサイズである分子;この検出は、回折、表面プラスモン共鳴、表面変化、接触角変化または物理的方法(例えば原子分光法またはトンネル効果)のような光学的方法によって行ってもよい、
32P、35S又は125Iのような放射性分子。
好ましくは、これらの標識に付随する安全性の問題を回避するために、標識は放射性分子ではない。
本発明の特別の態様において、標識は電気化学的に検出可能であり、特に標識はフェロセンのような鉄錯体の誘導体である。
「核酸」なる用語は、少なくとも2つのデオキシヌクレオチド又はリボヌクレオチドの連なりを意味し、任意に少なくとも一つの修飾されたヌクレオチドを含み、それは例えばイノシン、メチル-5-デオキシシチジン、ジメチルアミノ-5-デオキシウリジン、デオキシウリジン、ジアミノ-2,6-プリン又はブロモ-5-デオキシウリジン又はハイブリダイゼーションを可能にするその他の修飾塩基ような修飾塩基を含む少なくとも一つのヌクレオチドである。また、このポリヌクレオチドは、例えば、ホスホロチオエート、H−ホスホネート又アルキルホスホン酸のようなヌクレオチド間結合のレベルで、又はアルファ-オリゴヌクレオチド(FR 2 607 507)又はPNA(M. Egholm等, J.Am. Chem. Soc., 114, 1895-1897, 1992)又は2'-0-アルキルリボース及びLNA (BW. Sun等, Biochemistry, 4160-4169, 43, 2004)のような骨格のレベルで修飾されてもよい。核酸は天然又は合成、オリゴヌクレオチド、ポリオリゴヌクレオチド、核酸断片、リボソームRNA、メッセンジャーRNA、転位RNA、又は以下のような酵素的増幅技術によって得られた核酸でありうる:
・特許US-A-4,683,195、US-A-4,683,202及びUS-A-4,800,159に記載のPCR(ポリメラーゼ鎖反応)、及びその派生的なRT−PCR(逆転写PCR)であって、特に特許EP-B-0,569,272に記載のワンステップ型のもの、
・例えば特許出願EP-A-0,201,184号に開示のLCR(ライゲーズ鎖反応)、
・例えば特許出願WO-A-90/01069に記載のRCR(修復鎖反応)
・特許出願WO-A-90/06995の3SR(自己維持配列増幅法)
・特許出願WO-A-91/02818のNASBA(核酸ベース増幅法)
・特許US-A-5,399,491のTMA(転写仲介増幅法)、および
・RCA(ローリングサークル型増幅法)(US-6,576,448)。
増幅産物なる用語は、酵素的増幅技術によって生成される核酸を示すために使用される。
これらの修飾の何れも、組合わせることが出来る。
上に開示した増幅工程と検出工程には、精製工程が先行してもよい。「精製工程」なる用語は、特に、核酸精製の前に行われる細胞溶解工程で放出される細胞構成要素と微生物の核酸の間の分離を意味するものとする。
これらの細胞溶解工程はよく知られており、その具体例としては、以下の特許出願に記載されている細胞溶解方法を使用することができる:
−国際公開WO-A-00/60049の超音波破砕による細胞溶解、
−国際公開WO-A-00/05338の混合磁気式及び機械的細胞溶解、
−国際公開WO-A-99/53304の電気的細胞溶解、及び
−国際公開WO-A-99/15621の機械的細胞溶解。
当業者は、熱ショック、浸透圧ショック又はカオトロピック剤(例えば、グアニジニウム塩(特許US-A-5,234,809))のような他のよく知られた方法を使用することができる。
この工程は、一般に核酸を濃縮することが可能である。具体的には、磁性粒子(これに関しては、特許US-A-4,672,040及びUS-A-5,750,338を参照のこと)のような固体支持体を使用することができ、従ってこれらの磁性粒子に付着した核酸は、洗浄工程によって精製することができる。後に該核酸の増幅が所望される場合には、この核酸精製工程は特に有利である。これらの磁性粒子の特に有利な態様は、特許出願WO-A-97/45202及びWO-A-99/35500に記載されている。
本出願で使用する「固体支持体」なる用語は、核酸が付着することができる全ての物質を含む。合成物質または天然物質であって、任意に化学的に修飾されているものを固体支持体として使用することができ、特に多糖類であって、例えばセルロースを主成分とする物質、例えば、紙、酢酸セルロースおよびニトロセルロースまたはデキストランのようなセルロース誘導体;ポリマー、コポリマー、特にスチレン型モノマーを主成分とするもの、綿のような天然繊維、及びナイロンのような合成繊維;シリカ、クォーツ、ガラス、セラミック、ラテックスのような鉱物の物質;磁性粒子;金属誘導体、ゲルなどである。固体支持体は、マイクロタイタープレート、メンブレン、粒子の形状、又は実質的に板ガラス又はシリコンプレートの形状又はその類であってもよい。
全プロトコル(試料採取からハイブリダイゼーションするために用意した増幅産物まで)を一つの同じチューブで実施することができ、手作業で又は自動化された機械で処理することができる。
後の実施例は、特定の態様を代表するものであり、本発明の範囲を限定するものとみなされることは出来ない。
複数の対照が、これらの実施例で実施された。まずはじめに、水による陰性対照では、この場合H5とN1のどちらに対してもシグナルは検出されなかった。2番目に、インフルエンザH3N2 RNAによる特異性対照では、H5とN1のどちらに対してもシグナルは検出されなかった。
アジアの臨床試料に起源するH5N1 RNAにおいてH5N1プライマーを評価するための実験:
オリゴヌクレオチドの対(N1_P1及びN1_P2をN1配列の増幅及び検出に使用し、H5_P1及びH5_P2をH5配列の増幅及び検出に使用する)及び分子プローブの形態で存在する検出プローブの配列を以下に示す:
Figure 2009517013
太字で示した配列はT7RNAポリメラーゼによって認識されるT7プロモーター配列に対応し、NASBA技術を実施するためのP1オリゴヌクレオチドにある。
試料は、miniMAGシステムを使用して作業プロトコルに記載の通りに処理する。
使用するキットは、
− ニュ−クリセンス細胞溶解バッファー、ビオネリュウB.V.(Boxtel、オランダ)、バッチ番号200295、及び
− ニュ−クリセンス磁性抽出試薬、ビオネリュウB.V.、バッチ番号200297
である。
(検出試験のための作業プロトコル)
ニュ−クリセンスEasyQベーシックキット(ビオネリュウB.V.、Boxtel、オランダ、バッチ番号285006)に従って、2つの反応混合物、H5配列を増幅及び検出するために供されるものと(「H5混合物」)、N1配列を増幅及び検出するために供される(「N1混合物」)もう一つを調整した。簡潔には、11μlの水、13μlのKCl(1.2M)、各4μlのオリゴヌクレオチド(H5_P1とH5_P2、又はN1_P1とN1_P2の10μMストック溶液)を64μlの希釈液に加えた。その後、各混合物の10μlの体積を5μlのRNA標的に加えた。平行して、酵素の溶液を調製し、5μlのこの溶液を反応液に加えて、最終体積20μlにした。その後、等温NASBA技術(Kievits, T等. J. Virol. Methods (1991) vol. 35(3), p.273-286)によって関心の配列の増幅と検出を可能にするために、ニュークリセンスEasyQベーシックキットが推奨する反応条件下に置いた。この検出試験を確認するために、使用するRNA標的は以下である:
−H5N1:インフルエンザA亜型H5N1ベトナム1194/2004
−インフルエンザA:H3N2亜型
−H5対照RNA:H5N3亜型
−インフルエンザB。
試験は、好ましい(陽性及び陰性)対照を含むものであった。
ニュークリセンスEasyQシステムによる増幅と検出後、以下の結果を得た:
Figure 2009517013
これらの結果は、H5N1検出プローブ及びオリゴヌクレオチドがそれらの各標的H5及びN1に特異的であり、実際に検出することを示す。
マルチプレックス試験により検出プローブ及びプライマーを評価する実験
マルチプレックスの場合、使用する分子プローブN1はCY5で標識され、一方分子プローブH5はFAMで標識されるものとなる。
情報として、マルチプレックス試験で本発明の配列の機能性を証明するために、使用する標的は組換えH5N1 RNAから構築された合成転写産物である。それは、H5およびN1領域のみを含むRNAである。H5及びN1用の本発明の増幅プライマー及び検出プローブのパフォーマンス水準を評価するための参照RNAとして使用した(合成転写産物であるので、大量に調製可能であり、それによって非常に貴重である組換えH5N1 RNAを使用する必要がないことを意味する)。
ニュークリセンスEasyQベーシックキット(ビオネリュウB.V.、Boxtel、オランダ、バッチ番号285006)の指示書に従って、H5遺伝子及びN1遺伝子を同時に検出するための単一の反応混合物を調製する。簡潔には、11μlの水、13μlのKCl(1.2M)、8μlのオリゴヌクレオチド溶液および分子プローブ(5μMのH5用オリゴヌクレオチドH5_P1とH5_P2、20μMのN1用オリゴヌクレオチドN1_P1とN1_P2、2μMの分子プローブH5-FAM及2μMの分子プローブN1-CY5)を64μlの希釈液に加えた。その後、混合物の10μlの体積を5μlのRNA標的(1000コピー/NASBAのH5N1転写産物)に加えた。
H5プライマーとN1プライマーの間の濃度の違いは、感度の違いにおよそ反比例である。すなわち、H5プライマーの濃度は、N1プライマーのそれより4倍低い。
平行して、酵素の溶液を調製し、5μlのこの溶液をチューブの反応混合物に加えて、最終体積20μlにした。その後、等温NASBA技術(Kievits, T等. J. Virol. Methods (1991) vol. 35(3), p.273-286)によって関心の配列の増幅と検出を可能にするために、ニュークリセンスEasyQベーシックキットが推奨する反応条件下に置いた。
結果は図1に示す通りである。これらの結果は、単一のチューブでのH5とN1の同時検出が合成転写産物において非常に上手く機能したことを示している。
1000コピーのH5N1転写産物に対するH5及びN1のマルチプレックス検出

Claims (21)

  1. インフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子及びH1遺伝子にそれぞれ位置する2つの標的配列を増幅するための2対のオリゴヌクレオチドであって、H5遺伝子を増幅するためのオリゴヌクレオチドの対は、
    -長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号1:TGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
    −長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号2:GCCGAATGATGCCATCAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
    からなり、一方でN1遺伝子を増幅するためのオリゴヌクレオチドの対は:
    −長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号3:CGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
    −長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号4:GGAATGCTCCTGTTATCCTGA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
    からなる2対のオリゴヌクレオチド。
  2. インフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子に位置する標的配列を増幅するための、
    -長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号1:TGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
    −長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号2:GCCGAATGATGCCATCAA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
    からなるオリゴヌクレオチドの対。
  3. インフルエンザAウイルスのゲノムのN1遺伝子に位置する標的配列を増幅するための、
    -長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号3:CGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列にから派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第一オリゴヌクレオチド、及び
    −長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号4:GGAATGCTCCTGTTATCCTGA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも1つの断片を含む第二オリゴヌクレオチド
    からなるオリゴヌクレオチドの対。
  4. 第一オリゴヌクレオチドがDNA依存RNAポリメラーゼ酵素によって認識されることができるプロモーター配列を付加的に含んでなることを特徴する、請求項1から3の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対。
  5. DNA依存RNAポリメラーゼ酵素によって認識されることができるプロモーター配列はT7ポリメラーゼであることを特徴とする、請求項4に記載のオリゴヌクレオチドの対。
  6. 前記オリゴヌクレオチドがH5遺伝子に位置する標的配列を増幅することが可能なとき、第一オリゴヌクレオチドが本質的に以下の配列:
    配列番号5:AATTCTAATACGACTCACTATAGGGGTGTATGTTGTGGAATGGCA又はその相補配列からなることを特徴とする、請求項4及び5のどちらか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対。
  7. 前記オリゴヌクレオチドがN1遺伝子に位置する標的配列を増幅することが可能なとき、第一オリゴヌクレオチドが本質的に以下の配列:
    配列番号6:AATTCTAATACGACTCACTATAGGGGCGTGGATTGTCTCCGAAA又はその相補配列からなることを特徴とする、請求項4から6の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対。
  8. 各オリゴヌクレオチドが長さ12と30ヌクレオチドの間の範囲であり、連続する16ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含んでなり、好ましくは長さ15と26ヌクレオチドの間の範囲であり、連続する18ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含んでなることを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対。
  9. インフルエンザAウイルスのゲノムのH5及びN1遺伝子にそれぞれ位置する2つの標的配列を検出するためのプローブとして使用するためのオリゴヌクレオチドの対であって、H5遺伝子を検出するためのプローブは:
    配列番号7:ACACCAAGTGTCAAACTCCAAT又はその相補配列からなり、一方でN1遺伝子を検出するためのプローブは:
    配列番号8:GCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGA又はその相補配列からなり、各配列は少なくとも一つの標識手段を含むオリゴヌクレオチドの対。
  10. インフルエンザAウイルスのゲノムのH5遺伝子に位置する標的配列の増幅により生じた増幅された核酸配列を検出するためのプローブとして使用するオリゴヌクレオチドであって、該増幅は請求項2及び4から8の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対によって行われたものであり、検出プローブは長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号7:ACACCAAGTGTCAAACTCCAAT又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含むものであり、該配列は少なくとも1つの標識手段を含むオリゴヌクレオチド。
  11. インフルエンザAウイルスのゲノムのN1遺伝子に位置する標的配列の増幅により生じた増幅された核酸配列を検出するためのプローブとして使用するオリゴヌクレオチドであって、該増幅は請求項3から8の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対によって行われたものであり、検出プローブは長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲であり、配列番号8:GCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGA又はその相補配列から派生する、連続する10ヌクレオチドの少なくとも一つの断片を含むものであり、該配列は少なくとも1つの標識手段を含むオリゴヌクレオチド。
  12. 分子プローブからなることを特徴とする請求項9から11の何れか一項に記載の検出プローブ。
  13. 分子プローブであり、好ましくはH5遺伝子を検出するための
    配列番号9:[6-FAM]-cgatcgaCACCAAGTGTCAAACTCCAAtcgatcg-[DabSyl]、
    N1遺伝子を検出するための
    配列番号10:[6-FAM]-cgatcgGCGAAATCACATGTGTGTGCAGGGAcgatcg-[DabSyl]
    からなる、請求項9から12の何れか一項に記載の検出プローブ。
  14. 生物試料に存在することが疑われるインフルエンザAウイルスのゲノムの核酸の増幅のための反応においての、又は検出用プローブとしての、請求項1から8の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの1又は2対の使用。
  15. 請求項1から8の何れか一項に記載のオリゴヌクレオチドの対を使用する、増幅に必要な増幅試薬の存在下で、核酸の増幅反応を受ける試料に存在しうるインフルエンザAウイルスの核酸の検出方法であって、関心の増幅産物の存在が検出される検出方法。
  16. 使用する増幅反応がRT-PCRであることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 使用する増幅反応が転写増幅技術であることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  18. 使用する増幅技術がNASBA技術であることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 試料中に存在しうるインフルエンザAウイルスの2つのH5及びN1遺伝子の増幅方法であって、
    −増幅バッファー中の試料を
    ・インフルエンザAウイルスのH5遺伝子に位置する関心の領域の上流及び下流にそれぞれハイブリダイゼーションするために、一つがプロモーター配列を付加的に含み、他方がプロモーター配列を結合した該プライマーの対極である、それぞれが長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲の2つの増幅プライマーの存在下で、
    ・インフルエンザAウイルスのN1遺伝子に位置する関心の領域の上流及び下流にそれぞれハイブリダイゼーションするために、一つがプロモーター配列を付加的に含み、他方がプロモーター配列を結合した該プライマーの対極である、それぞれが長さ10と50ヌクレオチドの間の範囲の2つの増幅プライマーの存在下で
    インキュベートすること、
    −試料に以下の試薬:
    ・RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素
    ・DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素
    ・RNA分解酵素H活性を有する酵素
    ・DNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素
    を加えること、及び
    −最適な条件下で、増幅が起こるために十分な時間にわたって、前記の作られた反応混合物を維持すること
    を含んでなる方法。
  20. −請求項1から8に記載のオリゴヌクレオチドの対、
    −増幅された核酸配列の少なくとも一部と実質的に相補的な核酸配列を有する、標識された又は標識されてもよい請求項9から13の何れか一項に記載の2つのオリゴヌクレオチド、
    −増幅反応を行うために必要である試薬
    を含む、試料に存在しうるインフルエンザAウイルスのH5及びN1遺伝子の検出用キット。
  21. 増幅反応を行うために必要である試薬がNASBA増幅用試薬である、請求項20に記載のキット。
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