JP2009514764A - 保管前のガラスシート表面処理 - Google Patents

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Abstract

水の存在下でガラスシート表面に浸出したアルカリを中和するように作用する汚染抑制剤について述べる。該汚染抑制剤は、水と反応して酸を生成する化合物を備える。該酸は、ガラス表面に浸出したアルカリを中和するように作用する。該化合物は加水分解して酸を生成するのが好ましく、エステルである。

Description

本発明は、ガラスの保管に関し、特に保管および輸送中におけるガラスシート表面の保護に関する。
ガラスシートは、保管中にガラス表面の腐食により汚染されやすく、また輸送中の走行摩擦(2枚のガラスシートが互いに擦れるおよび/または切断工程からのガラス破片がガラス表面を擦る)によって損傷されやすい。かかる汚染および走行摩擦は、表面品質の悪いガラスになり、これはその後の用途、たとえば塗装、印刷、銀メッキ、ラミネートなどにおいて種々の問題を引き起こす。ガラス表面の損傷は、しばしば目視することもできる。これら汚染および走行摩擦に対する既知の解決法は、隣接したガラスシートの間にインターリーべントを用いることを含む。このインターリーベントは、隣接したガラスシートの接触を防ぎ、走行摩擦を低減もしくは排除する。代表的なインターリーベントとしては、紙、PMMA(ポリメチルメタクリレート)ビーズ、およびココナッツ外皮粉末がある。
ガラスを湿潤条件で保管すると、ガラス表面での水の吸着を生ずる。ガラスの汚染は、ガラスシート表面上の水分がガラスの網状ケイ酸塩と反応するときに発生する。水はガラス中に拡散し、アルカリガラス成分と交換し、次いでこれら成分がガラス表面に浸出する。浸出したアルカリガラス成分、特にナトリウムおよびカリウムが表面水に溶解し、ガラス自体のケイ酸塩マトリックスを攻撃および分解してガラス表面上に一連のエッチピットを生じ得るアルカリ溶液を形成する。カルシウムやマグネシウムのような他のガラス成分は、アルカリ攻撃によって溶解したケイ酸塩種と反応して、ガラス表面上に堆積すべき沈殿物をもたらす不溶性塩類を形成することができる。ガラス表面の汚染を抑制する主たる方法は、化学的汚染抑制剤を用いることにあり、これはガラス表面上で反応して浸出したアルカリを中和する。ガラス表面上でのフィルムコーティングの使用のような他の方法も用いることができる。走行摩擦を防止するためには、化学汚染抑制剤をココナッツ外皮粉末およびPMMA(ポリメチルメタクリレート)ビーズのようなインターリーベントと一般に併用する。また、紙のようなインターリーベントは、ガラス表面上に存在する水分をいくらか吸収することによって、ガラス表面上に存在する汚染量を低減することができる。表面水の量を低減すると、アルカリの浸出量と、ガラスに必然的に生じる表面損傷とを低減する。
特許文献1には、汚染抑制剤として弱酸性物質の使用が開示されている。ココナッツ外皮粉末や堅木粉末のような多孔性支持物質を用いてマレイン酸やアジピン酸のような弱酸を支持する。次いで、該多孔性支持物質を熱可塑性ホモポリマーまたはコポリマーのような化学的に不活性プラスチック材料の粒子と混合してインターリーベントを形成する。該インターリーベントを粉体としてガラスに塗布する。
特許文献2にも、汚染抑制剤として溶媒中に懸濁し、保管すべきガラス表面上に噴霧するアジピン酸、クエン酸、マレイン酸およびリンゴ酸のような弱酸の使用が開示されている。特許文献3には、汚染防止剤としてサリチル酸、または制塵凝集サリチル酸と、ポリスチレン粒子のような不活性分離物質との混合物の使用が開示されている。
特許文献4には、ガラス保管用汚染防止剤としてのアジピン酸とリンゴ酸、アジピン酸とクエン酸、またはクエン酸とリンゴ酸との水性混合物と、インターリーベントとしての分離粉体との併用が開示されている。次に、複数群のガラスシートを気密に封止して保管中に水の更なる進入を防止する。
上述した例はいずれもガラス表面への酸の直接塗布に関するものである。しかしながら、酸のガラス表面への直接塗布は、ガラスの汚染を生じて悪化させるアルカリ浸出を実際もたらし得る。
酸性条件下、たとえばアジピン酸を用いた場合、オニウムイオン(ガラス表面上に存在する水への酸の溶解によるH3+)がガラスに拡散し、ガラス中に存在するアルカリ金属(ナトリウム)と交換する。この反応は、ガラス組織からナトリウムイオンを放出し、次いでかかるイオンが表面に拡散し、酸汚染抑制剤と反応する。ガラス腐食メカニズムについて上述したように、ナトリウムイオンのアルカリ溶液は、結果的に全ての酸汚染抑制剤を中和し、ガラス表面上のpHが増大してガラスの網状ケイ酸塩へのアルカリ攻撃を開始する。
酸汚染抑制剤の不在下では、ガラス表面へのナトリウムイオンの拡散が、ガラス表面上に存在するあらゆる水の拡散によって決まる速度で生起するであろう。これは、電気的中性をガラス表面で維持する必要があるからである。従って、表面に拡散する全てのナトリウムイオンが、これらとともにカウンターアニオンを運ばざるを得ない。水の不在下における網状ケイ酸塩中で入手し得るカウンターアニオンは酸素ジアニオン、O2 -だけであり、これは約600℃以下の温度で不動である。しかしながら、酸汚染抑制剤の存在下における網状構造からのナトリウムの放出は、単に装填量の増減なしでのナトリウムイオンのオニウムイオンとの交換で、ナトリウムおよびオニウムイオンのカウンターイオンは著しく可動性のヒドロキシルイオン、OH-である。ガラス表面への酸の直接塗布は、触媒作用を及ぼす表面水の存在下でのナトリウムイオン拡散のメカニズムをもたらし、ガラスの網状ケイ酸塩に対するアルカリ攻撃を生ずる。したがって、ガラス表面への酸の直接塗布は望ましいものではない。
そのため、ガラス表面の汚染を低減し、ガラスの網状ケイ酸塩の溶解を招くアルカリ分の浸出を促進させない汚染防止剤が望まれている
英国特許出願公告第1,477,204号明細書 英国特許出願公告第1,413,031号明細書 米国特許第3,723,312号明細書 米国特許出願公開第2005/0011779号明細書
本発明は、酸性でないが、水の存在下でガラスシート表面へ浸出したアルカリを中和するよう作用する汚染抑制剤であって、水と反応して酸を生成し、該酸がガラス表面へ浸出したアルカリを中和するよう作用する化合物を備える汚染抑制剤を提供することにより上記課題を解決することを目的とする。
浸出したアルカリを中和するためにガラス表面に酸を直接塗布するよりも、ガラス表面に存在する水と反応して酸を発生する化合物を用いる利点は、ガラスの網状ケイ酸塩の溶解を招くアルカリの浸出を触媒しない点である。これは、ヘイズの低減およびガラスの表面品質の向上をもたらす。
前記化合物は、加水分解して酸を生成するのが好ましい。加水分解反応は、塩基触媒反応であってもよい。
前記化合物は、水溶性であってもよく、または界面活性剤を用いて水に分散させてもよい。
前記化合物は、エステルであるのが好ましい。
前記化合物は、イプシロンカプロラクトン、ポリカプロラクトントリオール、ジアセチン、トリアセチン、リンゴ酸ジエチル、ジヒドロ酢酸、酒石酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ジエチレングリコールジアセテートおよびボレスター240の一つを備えることができる。
前記化合物および溶媒を含有する溶液をガラス表面に塗布してもよい。特に、該溶液をガラス表面上に噴霧することができる。前記溶液は、保管中に前記化合物から生成されたあらゆる酸を中和するためにアルカリをさらに含んでもよい。前記アルカリは苛性ソーダとすることができる。前記溶媒は、イソプロパノール、アセトンおよび脱イオン水の一つとすることができる。また、前記溶液は界面活性剤を含んでいてもよい。
前記溶液をインターリーベントと併用してもよい。インターリーベントは、PMMAビーズ、UHMWPEビーズ、ココナッツ外皮粉末、堅木粉末および紙の一つとすることができる。
前記化合物は、脱イオン水に溶解させた際に6〜9.4のpHを有するのが好ましい。該化合物は、脱イオン水に溶解させた際に7〜9のpHを有するのがより好ましい。
また、本発明は、水と反応して酸を生成し、水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和する化合物の使用を提供する。
さらに、本発明は、水中で加水分解して酸を生成し、水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和するエステルの使用を提供する。
さらに、本発明は、ガラス表面へ汚染抑制剤を塗布することを備える保管中におけるガラスシート表面のヘイズの低減方法を提供するもので、該汚染抑制剤が水と反応して酸を生成し、水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和する化合物を備える。該化合物は加水分解するのが好ましい。好ましくは、前記化合物はエステルである。また、エステルを汚染防止剤として用いて保管中におけるガラスの腐食を防止するように、汚染防止剤によって処理したガラスを提供する。
本発明を、添付の図面を参照しながら実施例の態様により説明する。
ケイ酸塩ガラスの腐食は、吸着表面膜からの水がガラスの網状ケイ酸塩に拡散する際に発生し、下記の平衡が成り立つ。
Figure 2009514764
この反応は、ヒドロキシアニオンによって触媒され、pHに強く依存する。
Figure 2009514764
このように、網状ケイ酸塩は酸条件下で安定であるが、pH>9で急速に攻撃される。しかしながら、酸条件下でオキソニウムイオン、H3+はガラス中のアルカリと急速に交換する。
Figure 2009514764
放出されたアルカリを洗浄除去しない場合、これはガラス表面と接触する水のpHを上昇するので、上述したように、pHが9を超えると、網状ケイ酸塩の溶解が始まる。さらに、CO2が吸着水膜に溶解して炭酸を生成し、これもガラス表面に拡散する。Naがガラス表面に拡散すると同時に、水中のプロトンもK、Ca、Mgのような他の元素と交換する。CaとMgは、溶解した炭酸塩およびケイ酸塩アニオンと反応して不溶性塩(炭酸塩およびケイ酸塩)を生成したときにガラス表面に沈殿する。次いで、かかる不溶性塩をガラス表面上に再沈殿する。沈殿した塩およびエッチングされた領域(網状ケイ酸塩の溶解による)の組合わせが、ヘイズの上昇(ガラスの直接光透過を減少させる)を生ずる。さらに、アルカリがガラス表面へ浸出する場合、表面直下のガラス領域はナトリウムを消耗することとなる。これは、XPS(X線光電子分光装置)を用いることによって立証することができる。
したがって、腐食過程が水およびオニウムイオンのガラスへの拡散で始まると、まずアルカリ金属が、次いでアルカリ土類金属が浸出することとなる。pHが十分に増大すれば、実際の網状ケイ酸塩は破壊されるであろう。
上述したように、アジピン酸の使用は、オニウムイオン濃度を増大させることによって、腐食機構の第一段階を触媒する。アジピン酸の一次イオン化用のpKa値は4.4であり、1%アジピン酸水溶液は2.8のpHを有し、酸が存在しない場合のガラス表面と比較してオニウムイオン濃度を増大させる。これはまた、ホウ酸のような弱酸の使用が一層有効な汚染抑制剤になることの理由を説明する。
しかしながら、ホウ酸のような弱酸を用いたとしても、さらなる問題が発生する。pKa値がより高く(9.47)なって5.0のpHを付与し、従ってホウ酸水溶液に対するオニウムイオン濃度がアジピン酸水溶液に対するものよりも約150倍も少ないが、ホウ酸は浸出した水酸化ナトリウムによって急速に中和される。これは、ガラス表面上の水のpHを約9以上に増大させ、ガラス中の網状ケイ酸塩の溶解を誘発する。そのため、ホウ酸はアジピン酸ほどガラス表面へのナトリウムの浸出を触媒しないが、浸出したアルカリにより部分的に中和されるホウ酸のpHは9.47のpKaへ近づき、これは網状ケイ酸塩のアルカリ攻撃を開始するに充分であり、ガラスの腐食が始まる結果となる。
このことに基づき、理想的な汚染抑制剤は5〜8の初期pHと、6〜8.5のpKaとを有すべきで、大量の苛性ソーダを中和する。さらに、汚染抑制剤は無毒性で、水溶性かつ不揮発性とすべきである。
図1は、汚染抑制剤のpH挙動が中和過程にどのように作用し得るかを図示したものである。図1は、0.1M水酸化ナトリウムの添加mlに対する各種汚染抑制剤溶液(200mlの水に0.2gの汚染抑制剤)のpH変化を示すグラフである。アルカリの添加で急速にpHが増加する汚染抑制剤は、ホウ酸を用いる場合のように、ガラスのシリカマトリックスが増大したアルカリ攻撃に曝される状態にしておく。アルカリの添加中に酸性を保持する汚染抑制剤、たとえばアジピン酸は、ガラス表面直下の空乏領域におけるナトリウム交換を加速する。
上述した理論および実験結果に基づき、汚染抑制剤であるために化合物が理想的に満たさなければならない基準を列挙することができる。
(1)当該化合物は、浸出したアルカリを中和して吸着表面水層のpHが9.4を超えるのを抑制するように作用しなければならない。ケイ酸塩マトリックスがpH>9.4で攻撃されてケイ酸を生成し、その後カルシウムおよびマグネシウムと反応して不溶性塩(ケイ酸塩)を生成する。
(2)前記化合物は、その後にガラス表面へ移行し得るNa+を放出する網状ケイ酸塩における≡Si−ONa基の≡Si−OHへの変換を促進してはならない。化合物を脱イオン水に溶解させたときのpHは、好ましくは6〜9.4、より好ましくは7〜9とすべきである。
(3)前記化合物は、浸出したアルカリと反応するために、水溶性であるか、もしくは水で乳化しなければならない。
(4)前記化合物は、カチオン変性剤、特にカルシウムおよびマグネシウムとともに不溶性塩を形成してはならない。
(5)前記化合物は、CO2との反応によるガラス表面での不溶性炭酸カルシウムの生成を抑制しなければならない。したがって、加水分解によって生ずる酸は、炭酸より強酸でなければならない。
(6)前記化合物は、濃度勾配なくガラス表面上で分子的に分散して腐食パターンの形成を回避しなければならない。
(7)前記化合物は、ガラス中のシリカが低pHで溶解するように、シリカとキレート化してはならない。
(8)前記化合物は、ガラス表面上で残存し、ガラスの保管中に蒸発しないように比較的不揮発性であり、かつ無毒性でなければならない。
(9)前記化合物の加水分解反応は、塩基触媒反応でなければならない。
本発明において、この分析に基づいてされるアプローチとしては、まず最初にpHが中性で、まだガラスから浸出したあらゆるアルカリを緩衝するのに作用する化合物を考慮することである。このような化合物は、中性水中で緩やかであるが、塩基触媒反応によりに高pH値で急速に加水分解して浸出したアルカリを中和し得る酸を生成する。前記化合物のpHがまず最初に中性であると、オニウムイオン濃度が低いので、該化合物の存在によってナトリウムの拡散および結果として生じる網状ケイ酸塩の溶解を触媒しない。より高いpH値で塩基触媒反応によって酸が生成し、網状ケイ酸塩が溶解する前に浸出したアルカリを中和し、生成したアルカリを効果的に緩衝する。好適な化合物としては、酸無水物、イミド、アミド、エステル、環状エステル(ラクトン)および環状アミド(ラクタム)が挙げられる。
特に好ましい化合物の1種はエステル、たとえばカプロラクトンである。エステルは加水分解して酸およびアルコールを生成し、加水分解速度はpHに依存する。エステルが純水中で非常に緩やかに加水分解すると、ガラス表面に配置した際にpHの急低下を招くことはないが、pH値が浸出したアルカリにより上昇すると、加水分解速度が増大し、酸をより速やかに生成してpH値の上昇に対抗する。エステルの加水分解は、加水分解速度がpHの上昇に伴って増加するように塩基触媒反応させて最大の耐ガラス腐食性を達成しなければならない。
図2は、イプシロンカプロラクトンエステルの緩衝効果を示す。10gのイプシロンカプロラクトンを200mlの脱イオン水に希釈し、1N水酸化ナトリウムの2mlアリコートを添加し、20分後にpHを測定した。水酸化ナトリウムの添加によるpHの上昇は緩やかであり、1N水酸化ナトリウム80mlの添加後にpHは約9に近づいた。加水分解速度は、OH-イオン濃度を乗じたエステル濃度に比例する。従って、加水分解速度がより高いpH値で増してより多くの酸を生成し、これは換言すれば図2に示したpH値の緩徐な変化に至る。イプシロンカプロラクトンがガラス表面を緩衝する状態でいかに効果的であるかの例として、1N水酸化ナトリウム1mlの脱イオン(DI)水への添加がpHの6.9から11.4への即時上昇を生ずる。
汚染抑制剤としてのエステルの有効性を決定するために、下記表1に記載のエステルを用いて一連の試験を行った。
Figure 2009514764
カプロラクトンモノマーは環状モノマーで、室温で流動性の液体であり、化学構造によってイプシロンカプロラクトンまたはデルタカプロラクトンと呼ばれる。エステルの試験では、イプシロンカプロラクトンのみを用いた。
下記表2は、ガラス表面上に噴霧する前にエステルを溶解するのに用いた溶媒、ガラスm2当たり塗布した抑制剤のgに関して溶解したエステルの量、溶液の予備中和の有無および用いたインターリーベントの種類を含むエステル試験に用いた実験条件を示す。
Figure 2009514764
保管中加水分解により生成したエステル中のあらゆる遊離酸が、少量の希釈水酸化ナトリウムをpH≧6まで加えることによってまず中和された。表1に記載したすべてのエステルの加水分解が、塩基触媒反応である。
厚さ4mmのフロートガラスから30cm×30cmの板に切断してサンプルを調製し、平台洗浄機を用いて洗浄剤を用いずに温かい脱イオン水(60℃)で洗浄して切断処理でガラス表面上に残存した全てのガラス破片を除去した。一度洗浄すると、ガラス板をエアーナイフを用いて乾燥して、ガラス表面上の乾燥ムラを回避した。次いで、上記表2に示したように、汚染抑制剤をイソプロピルアルコールまたはアセトン溶液の形態で噴霧することにより塗布した。溶媒を蒸発してエステル汚染抑制剤をガラス上に残し、PMMA(ポリメチルメタクリレート)もしくはUHMWPE(超高分子量ポリエチレン)のインターリーベントビーズを100mg/m2で塗布した。各汚染抑制剤を、インターリーベントが輸送摩擦を低減し、ガラス板を分離するのに必要である模擬の現実状況に対しインターリーベントとともに試験した。
次いで、個々のガラス板を、5枚の試験板と2枚のカバー板からなる7枚の組に重ね、小型物置台上に置き(すなわち、L字状のホルダーにほぼ垂直に重ねる)、促進老化用の湿潤保管庫に入れた。選択した促進老化サイクルは、40℃/相対湿度80%で10日間、次いで60℃/湿度80%で40日間であった。ガラスの風化は、温度と湿度の変化に影響される。たとえば、60℃で30日間の風化は、ナトリウム拡散用の正確な活性化エネルギーに応じて20℃で6〜20年間の風化に類似した腐食を有するガラスとすることができる。2段階試験を用いて、わずかな促進条件、たとえば20℃で3〜6ヶ月間での軽微な風化と、ヘイズ測定器を用いて測定し得る風化の最小量とのバランスをとる。
老化を完了すると、小型物置台を湿潤保管庫から取り出し、各ガラス板を個々に洗浄して汚染抑制剤およびインターリーベントを除去し、汚染の兆候の有無を目視により検査した。次いで、ASTM D 1003に従い、ビック−ガードナー(BYK−Gardner)社製ヘイズガードプラス機を用いて各板のヘイズを測定した。
図3は、40℃/相対湿度80%で10日間、次いで60℃/湿度80%で40日間風化した上記サンプルのヘイズを示すグラフである。また、従来のインターリーベント、すなわちLBK紙で保管したガラスを、比較のために風化、試験した。サンプルを10、20、30、40および50日間経過時に取り出し、検査した。
一般に、エステルすべての性能は良好で、それぞれLBK紙のものよりも低いヘイズ値を示した。エステルのうちイプシロンカプロラクトンは、最も良好な性能を示し、風化保管庫で50日経過後のヘイズ値は0%であった。リンゴ酸ジエチル、ジヒドロ酢酸、酒石酸ジエチル、ジエチレングリコールジアセテートおよびポリカプロラクトントリオールも良好な結果を示し、50日経過後のヘイズ値は0.06%以下であった。ボレスター240およびクエン酸トリエチルはジアセチンおよびトリアセチンと入り混じった結果を付与し、40日経過後にヘイズ値が若干上昇した。比較例としてのLBK紙は、測定期間中にヘイズ値の一環した増加を付与し、風化保管庫での50日経過後のサンプルのヘイズ値は0.21%であった。
他の好適なエステルとしては、デルタカプロラクトン、グリセロールアセテート、スクロースアセテート(特に、スクローステトラアセテートおよびスクロースオクタアセテート)、グルコースアセテート、マロン酸(ビスヒドロキシメチル)ジエチル、マロン酸(エトキシメチレン)ジエチルおよびポリ酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体が挙げられる。水溶性、無毒性、不揮発性化合物に加え、水溶性でないエステル、たとえばウィスキーラクトンおよびデカノラクトンを、ガラス表面へ塗布する前に、ベンズアルコニウムクロライド(商品名:Quadrilan BCで入手可能)のような界面活性剤と混合することができる。また、エステルをイソプロピルアルコールよりもアセトンに溶解させることも必要であるかもしれない。たとえば、グリセロールジアセテートおよびポリ酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体をイソプロピルアルコールに溶解することができるが、スクロースオクタアセテートは、該スクロースオクタンアセテートの使用重量に基づいて1%のベンズアルコニウムクロライド界面活性剤を加えてアセトンに溶解させてガラス表面に塗布する必要がある。このようなエステルの加水分解は、汚染抑制剤として好適であるためには塩基触媒反応される必要がある。しかしながら、いくつかのエステルは保管中に大気中の水と反応し、加水分解して少量の酸を生成する場合がある。たとえば、カプロラクトンは保管中に少量のヒドロキシペンタン酸を生成する可能性がある。カプロラクトンと、イソプロピルアルコールのような溶媒との溶液を作製してガラス表面に塗布する場合、アルカリを添加してエステルの保管中に生成したあらゆる酸を中和することができる。この目的としては、苛性ソーダが好適なアルカリである。
ガラスのヘイズ測定は、汚染抑制剤として作用するエステルの能力の良好な指標を付与するが、一般にヘイズは人の目により主観的に認識される。AFM(原子間力顕微鏡)のような技術による結果は、その結果を得るのに時間がかかり、一貫性もない。早期段階でのガラスの腐食は、各々数十ナノメーターサイズである極端に小さなエッチピットや沈殿付着物に代表される。ヘイズ値の主要課題はヘイズ値が保管ガラス上に付着した被覆物による有害作用であるので、より客観性のある試験は、風化後、上記ピット及び付着物がガラス表面に現れると、保管ガラスを被覆し、被覆物の品質を検討することである。
サンプルを、図4に示すような多層積重体で被覆した。風化したガラスサンプル1を、まずチタニア(TiO2)層2で被覆する。該チタニア層は等角であり、風化ガラス1上のエッチピットを含むいかなる表面粗さも保存する。次いで、酸化亜鉛(ZnO)層をチタニア層2上に付着する。該酸化亜鉛層3は、結晶成長方向がチタニア層2の表面に対して垂直で、該表面と平行な[002]結晶面を伴う結晶構造を有している。導電性銀(Ag)層4を酸化亜鉛層3上に付着する。酸化亜鉛層3の結晶成長方向は、導電性銀層4の厚みに影響を及ぼし、表面と平行な好適[111]結晶面で成長する。従って、酸化亜鉛層3は、風化ガラス表面の面位相を増幅する。ガラス表面粗さを増強するエッチピットと沈殿物との領域は、酸化亜鉛層3と銀層4の微結晶を不規則化させて、サンプルのシート抵抗の増加をもたらす。従って、ガラス表面上の被覆物の抵抗率の測定は、ガラスがどのように悪く汚染されているかの指標を付与する。次いで、さらなる酸化アルミニウム亜鉛層5および酸化錫亜鉛(ZnSnOx)層6を導電性銀層4上に付着する。被覆されたサンプルのシート抵抗を、シート抵抗率測定器(Nagy SRM−12)を用いて測定した。
図5は、上記表1のエステル1、2、4、5、6、7および8で処理し、40℃/相対湿度80%で10日間、次いで60℃/湿度80%で40日間風化したガラスサンプルの平均シート抵抗値を示すグラフである。比較のために、サンプルをLBK紙とともに再度風化、積重した。次いで、該サンプルを多層被覆積重体で被覆し、各汚染抑制剤に対しそれぞれ0、10、20、30、40および50日間風化した一連の九つのサンプルのシート抵抗を測定した。次いで、これらの測定値を用いて、各汚染抑制剤で処理したサンプルの平均シート抵抗値を算出した。
図5から明らかなように、各エステルで処理したサンプルはLBK紙のものより低いシート抵抗変化を示した。いかなる場合でも、シート抵抗の変化は20%未満であるのに較べ、LBK紙は50%を超える。エステルのうち、ジヒドロ酢酸、リンゴ酸ジエチルおよび酒石酸ジエチルは最低割合のシート抵抗変化を示した。シート抵抗の結果は、図3に示したヘイズ測定値と一致し、イプシロンカプロラクトンおよび酒石酸ジエチルが、試験したエステルのうちで最良の汚染抑制剤性能を付与することを確認した。
イプシロンカプロラクトン、ポリカプロラクロンおよびLBK紙の光透過率を、分光光度計(Perkin Elmer Lambda 900:パーキンエルマー社製)を用いて測定した。9枚のサンプルを測定し、図6に示すような平均光透過率を得た。図6は、ガラスを透過した光量が風化の進展につれて減少することを示している。これは、LBK紙のみで風化したサンプルに関して特に顕著である。イプシロンカプロラクトンまたはポリカプロラクロンで処理したサンプルに関しては、風化後においても、光透過率は80%を超えている。
これらの結果より、従来のインターリーベントよりも標準的なインターリーベントと併用した場合、イプシロンカプロラクトンのようなエステルは、ガラスにより良好な風化からの保護を与えることがわかる。他の酸系汚染抑制剤とは違い、試験したエステルは、ガラスの腐食を促進しないように思われるが、ガラス表面の損傷を最小限にとどめつつ、水の存在下でガラスから浸出したあらゆるアルカリを中和する。
図1は、従来既知の汚染防止剤のpH挙動を示すグラフである。 図2は、イプシロンカプロラクトンの緩衝作用を示すグラフである。 図3は、本発明の汚染防止剤で処理し、合計で50日間60℃、80%相対湿度の促進条件下で風化したサンプルのヘイズを示すグラフである。 図4は、抵抗測定に用いた多層被覆積重体の略横断面図である。 図5は、本発明の汚染抑制剤で処理し、合計で50日間60℃、80%相対湿度の促進条件下で風化したサンプルのシート抵抗を示すグラフである。 図6は、本発明の汚染抑制剤で処理し、合計で50日間60℃、80%相対湿度の促進条件下で風化したサンプルの光透過率を示すグラフである。
符号の説明
1: 風化したガラスサンプル
2: チタニア(TiO2)層
3: 酸化亜鉛(ZnO)層
4: 導電性銀(Ag)層
5: 酸化アルミニウム亜鉛層
6: 酸化錫亜鉛(ZnSnOx)層

Claims (25)

  1. 水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和するよう作用する汚染抑制剤であって、水と反応して酸を生成し、該酸がガラス表面に浸出したアルカリを中和するよう作用する化合物を備えることを特徴とする汚染抑制剤。
  2. 前記化合物が、加水分解して酸を生成する請求項1に記載の汚染抑制剤。
  3. 前記加水分解反応が、塩基触媒反応である請求項2に記載の汚染抑制剤。
  4. 前記化合物が、水溶性である請求項1〜3のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  5. 前記化合物が、界面活性剤を用いて水に分散される請求項1〜3のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  6. 前記化合物が、エステルである請求項1〜5のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  7. 前記化合物が、イプシロンカプロラクトン、ポリカプロラクトントリオール、ジアセチン、トリアセチン、リンゴ酸ジエチル、ジヒドロ酢酸、酒石酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ジエチレングリコールジアセテートおよびボレスター240の一つからなる請求項1〜8のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  8. 前記化合物および溶媒を含有する溶液をガラス表面に塗布する前記いずれかの請求項に記載の汚染抑制剤。
  9. 前記溶液をガラス表面上に噴霧する請求項8に記載の汚染抑制剤。
  10. 前記溶液が、さらに保管中に前記化合物から生成した酸を中和するためのアルカリを含む請求項8または9に記載の汚染抑制剤。
  11. 前記アルカリが苛性ソーダである請求項10に記載の汚染抑制剤。
  12. 前記溶媒が、イソプロパノール、アセトンおよび脱イオン水の一つである請求項8〜11のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  13. 前記溶液が、界面活性剤も含む請求項8〜12のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  14. 前記溶液をインターリーベントと併用する請求項8〜13のいずれかに記載の汚染抑制剤。
  15. 前記インターリーベントが、PMMAビーズ、UHMWPEビーズ、ココナッツ外皮粉末、堅木粉末および紙の一つである請求項14に記載の汚染抑制剤。
  16. 前記化合物が、脱イオン水中に溶解させたときに6〜9.4のpHを有する前記いずれかの請求項に記載の汚染抑制剤。
  17. 前記化合物が、脱イオン水中に溶解させたときに7〜9のpHを有する前記いずれかの請求項に記載の汚染抑制剤。
  18. 水と反応して酸を生成し、水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和する化合物の使用。
  19. 水中で加水分解して酸を生成し、水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和するエステルの使用。
  20. 保管中におけるガラスシート表面のヘイズを低減するにあたり、
    ガラス表面へ汚染抑制剤を塗布することを備え、該汚染抑制剤が水と反応して酸を生成して水の存在下でガラスシートの表面に浸出したアルカリを中和する化合物を備えることを特徴とするヘイズの低減方法。
  21. 前記化合物が、加水分解する請求項20に記載の方法。
  22. 前記化合物が、エステルである請求項20または21に記載の方法。
  23. 請求項1〜17のいずれかに記載の汚染抑制剤で処理したガラス。
  24. 保管中にガラスの腐食を防止するエステルの汚染抑制剤としての使用。
  25. 水の存在下でガラスシート表面に浸出したアルカリを中和するように作用し、実質的に本明細書に記載され、図2、図3、図5または図6に示される汚染抑制剤。
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