JP2009513152A - 耐病性植物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ウイルス起源、細菌起源、真菌起源または卵菌起源の病原体に対して抵抗性である植物に関連し、この場合、そのような植物は、前記病原体(特に、卵菌門の生物)に対して抵抗性でない植物と比較して、ホモセリンのレベルの増大を有する。本発明はさらに、植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることを含む、ウイルス起源、細菌起源、真菌起源または卵菌起源の病原体に対して抵抗性である植物を得るための方法に関連する。

Description

本発明は、耐病性植物、具体的には、卵菌門の生物(卵菌類)に対して抵抗性である植物に関する。本発明はさらに、耐病性を付与する植物遺伝子、および、卵菌門の病原体に対する保護を提供するためにそのような耐病性植物を得る方法に関連する。
病原体に対する植物の抵抗性が、病原体特異的抵抗性および病原体広域抵抗性の両方のために広範囲に研究されている。多くの場合において、抵抗性は、抵抗性のための優性遺伝子によって規定される。病原体に由来する非病原性遺伝子産物または他の分子と直接的または間接的に相互作用することによって病原体認識を媒介するこれらのレース特異的な抵抗性遺伝子または遺伝子対遺伝子の抵抗性遺伝子の多くが特定されている。この認識により、病原体の成長を停止させる広範囲の様々な植物防御応答の活性化がもたらされる。
植物育種では、絶え間ない奮闘が、ほとんどが一遺伝子性の優性の抵抗性遺伝子の新しい供給源を特定するために行われている。新しく導入された1つだけの抵抗性遺伝子を有する栽培品種では、病原体が進化し、高頻度で適合し、宿主植物に首尾よく感染する能力を再び獲得するために、病気からの保護が多くの場合には急速に破壊される。従って、耐病性の新しい供給源が入手できることが非常に求められる。
代わりの抵抗性機構が、例えば、植物における防御応答の調節を介して作用する(例えば、うどんこ病病原菌であるオオムギうどんこ病菌(Blumeria graminis f.sp.hordei)に対するオオムギにおける劣性mlo遺伝子により媒介される抵抗性など)。野生型MLO遺伝子の変異対立遺伝子を運ぶ植物は、単独攻撃された表皮細胞の細胞壁の真菌侵入の試みの阻止と一致するほぼ完全な抵抗性を示す。従って、野生型MLO遺伝子は病原菌応答の負の調節因子として作用する。このことが国際特許出願公開WO9804586に記載される。
他の例が、エリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)に対する感受性の喪失についてのスクリーニングにおいて見出された劣性のうどんこ病抵抗性遺伝子である。3つの遺伝子がこれまでにクローン化されている:すなわち、PMR6(これはペクチン酸リアーゼ様タンパク質をコードする)、PMR4(これはカロースシンターゼをコードする)、および、PMR5(これは機能不明のタンパク質をコードする)。mlo遺伝子およびpmr遺伝子はともに、卵菌類(例えば、べと病菌など)に対してではなく、うどんこ病に対する抵抗性を特異的に与えるようである。
広範囲の病原菌抵抗性、すなわち、様々な全身的形態の抵抗性(例えば、SARなど)が、2つの主要な方法によって得られている。第1の方法は、植物防御および細胞死の負の調節因子を変異させることによるものである(例えば、シロイヌナズナ属におけるcpr変異体、lsd変異体およびacd変異体など)。第2の方法は、植物防御の誘導因子または調節因子を遺伝子組換えにより過剰発現させることによるものである(例えば、NPR1過剰発現植物の場合など)。
これらの知られている抵抗性機構の欠点は、病原菌抵抗性のほかに、これらの植物が、検出可能なさらなる望ましくない表現型(例えば、成長の発育阻止、または、細胞死の自然形成など)をしばしば示すことである。
広範囲であり、永続的であり、また、望ましくない表現型を伴わない形態の抵抗性を提供することが本発明の目的である。
本発明をもたらした研究において、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)変異体スクリーニングが、べと病病原菌のアブラナべと病菌に対する感受性の低下について行われた。EMS変異体が高感受性シロイヌナズナ系統のLer eds1−2において作製された。8個のうどんこ病抵抗性(dmr)変異体が詳しく分析され、これらは6つの異なる遺伝子座に対応した。顕微鏡分析では、すべての変異体において、アブラナべと病菌(H.parasitica)の成長がひどく低下したことが示された。dmr3、dmr4およびdmr5の抵抗性には、植物防御の構成的な活性化が伴っていた。そのうえ、dmr5ではなく、dmr3およびdmr4はまた、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)およびゴロビノミセス・オロンチイ(Golovinomyces orontii)に対して抵抗性であった。
対照的に、植物防御の高まった活性化が、dmr1変異体、dmr2変異体およびdmr6変異体では認められなかった。この研究の結果が、Van Damme他(2005)、Molecular Plant−Microbe Interactions、18(6)、583〜592に記載されている。しかしながら、この論文はDMR遺伝子の特定および特徴づけを開示していない。
本発明によれば、今回、DMR1が、ホモセリンキナーゼ(HSK)をコードする遺伝子であることが見出された。シロイヌナズナ属について、5つの異なる変異型のdmr1対立遺伝子が配列決定されており、それぞれがHSKタンパク質における異なるアミノ酸変化をもたらしている。HSKは、アミノ酸のメチオニン、トレオニンおよびイソロイシンの生合成における重要な酵素であり、従って、必須であると考えられる。これらの様々なdmr1変異体は、植物にホモセリンを蓄積させるHSKにおける異常を示す。これら5つの異なる対立遺伝子は、変異体におけるホモセリン蓄積の異なるレベルに相関する異なるレベルの抵抗性を示す。
従って、本発明は、ウイルス起源、細菌起源、真菌起源または卵菌起源の病原体に対して抵抗性である植物であって、上記病原体に対して抵抗性でない植物と比較した場合、変化したホモセリンレベルを有することを特徴とする植物を提供する。
この形態の抵抗性は、具体的には、卵菌門の病原体に対して、例えば、シロサビキン属、アファノミセス属、バシジオホラ属、ブレミア属、ヒアロペロノスポラ属、パキメトラ属、パラペロノスポラ属、ペロファシア属、ペロノフィトラ属、ツユカビ属、ペロノスクレロスポラ属、フィチウム属、フィトフトラ属、タンジクツユカビ属、プロトブレミア属、ニセツユカビ属、ササラビョウキン属、ビエンノチア属の種に対して効果的である。
この抵抗性は、植物におけるホモセリンの変化したレベルに基づく。より具体的には、この抵抗性は、植物におけるホモセリンのレベルの増大に基づく。そのようなレベルの増大は様々な方法で達成することができる。
第1に、ホモセリンを外部からの供給源によって与えることができる。第2に、内因性ホモセリンのレベルを増大させることができる。これはホモセリンキナーゼ遺伝子の酵素活性を低下させることによって達成することができ、このことはホモセリンのより低い転換をもたらし、従って、その蓄積をもたらする。あるいは、ホモセリンキナーゼ酵素の発現を低下させることができる。これもまた、ホモセリンのより低い転換をもたらし、従っ
て、その蓄積をもたらす。内因性ホモセリンのレベルを増大させるための別の方法は、アスパラギン酸経路を介するその生合成を増大させることによるものである。ホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることは基本的には、例えば、遺伝子サイレンシングなどにより直接的であるか、または、その調節配列を改変することにより、もしくは、遺伝子の抑制を刺激することにより間接的であるかのいずれかであっても、様々な方法で達成することができる。
HSK遺伝子を、その活性または発現を低下させるために調節することを、様々なレベルで達成することができる。第1に、内因性遺伝子を直接的に変異させることができる。これは変異誘発処理によって達成することができる。あるいは、改変されたHSK遺伝子を、遺伝子組換え技術の手段によって、もしくは、遺伝子移入によって植物に持ち込むことができ、または、HSKの発現を、例えば、調節配列を改変することによって、もしくは、遺伝子サイレンシングによって調節レベルで低下させることができる。
本発明の1つの実施形態において、植物におけるホモセリンレベルでの増大(蓄積)が、ホモセリンを植物に投与することによって達成される。これは、植物をL−ホモセリンにより処理することによって、例えば、ホモセリン溶液を用いた噴霧または浸透によって好適に行われる。
外因性ホモセリンによる植物の処理が国際特許出願公開WO00/70016から知られている。この公開公報は、ホモセリンがどのように植物に適用され、それにより、植物でのフェノール濃度の増大を生じさせるかを開示する。この公開公報は、そのように処理された植物が様々な病原体に対して抵抗性であることを示していない。実際、国際特許出願公開WO00/70016には、内因性ホモセリンの増大が病原体抵抗性をもたらすことは開示も、示唆もされていない。
あるいは、内因性ホモセリンは、植物のアミノ酸生合成経路またはアミノ酸代謝経路を調節することによって増大させられる。
1つの実施形態において、内因性の産生の増大は、内因性HSK遺伝子発現の低下の結果であり、従って、これにより、ホスホ−ホモセリンへのホモセリンのあまり効率的でない変換、そして、メチオニンおよびトレオニンのその後の生合成がもたらされる。このHSKの発現の低下は、例えば、mRNA安定性またはタンパク質安定性の低下をもたらす、HSK遺伝子における変異の結果である。
別の実施形態において、発現の低下を、例えば、遺伝子サイレンシングによって、または、HSK遺伝子の発現に影響を及ぼす調節配列における変異によって、転写レベルまたは翻訳レベルのいずれかでHSK遺伝子の発現をダウンレギュレーションすることによって達成することができる。遺伝子サイレンシングを達成する方法の1例が、RNAiによるものである。
さらなる実施形態において、内因性ホモセリンのレベルの増大を、変化をホモセリンの生合成または代謝において誘導することによって得ることができる。具体的な実施形態において、これは、酵素活性を低下させ、従って、これによりホスホ−ホモセリンへのホモセリンのより低い変換を生じさせるHSKタンパク質をもたらすHSKコード配列における変異によって達成される。別の実施形態が、植物におけるL−ホモセリンのより大きい産生、従って、植物におけるL−ホモセリンの蓄積を引き起こす、アスパラギン酸経路における遺伝子のアップレギュレーションである。
本発明は、シロイヌナズナ属におけるアブラナべと病菌に対する抵抗性について行われ
た研究に基づいているが、より一般には、様々な植物において、具体的には、様々な病原体(例えば、卵菌門など)による感染に対して感受性である作物植物において適用することができる一般的な概念である。
本発明は、卵菌によって引き起こされる非常に多数の植物の病気について好適であり、そのような卵菌は、例えば、レタスにおけるレタスべと病菌、ホウレンソウにおけるホウレンソウべと病菌、ウリ科のメンバー(例えば、キュウリ)におけるキュウリべと病菌、タマネギにおけるタマネギべと病菌、アブラナ科のメンバー(例えば、キャベツ)におけるアブラナべと病菌、ブドウにおけるブドウべと病菌、トマトおよびジャガイモにおける疫病菌)、ならびに、ダイズにおけるダイズ茎疫病菌であるが、これらに限定されない。
これらの他の植物におけるホモセリンのレベルは、上記で記載されたすべての技術により増大させることができる。しかしながら、植物におけるHSK遺伝子発現の改変が、HSK遺伝子の遺伝子改変を介して、または、HSK遺伝子における変異の特定を介して達成されることになり、遺伝子が未だ知られていないときには、遺伝子を最初に特定しなければならない。病原体抵抗性の植物(具体的には、作物植物)を、HSK遺伝子の遺伝子改変を介して、または、HSK遺伝子における変異の特定を介して作製するためには、オルソログHSK遺伝子をこれらの植物種から単離しなければならない。オルソログは、同じ機能を有する、他の生物に由来する遺伝子またはタンパク質として定義される。
様々な方法を他の植物におけるオルソログ配列の特定のために利用することができる。
HSKオルソログ配列を植物種において特定するための方法では、例えば、植物種のホモセリンキナーゼESTをデータベースにおいて特定すること;完全なホモセリンキナーゼの転写物またはcDNAを増幅するためのプライマーを設計すること;対応する完全な転写物またはcDNAを得るために、そのようなプライマーによる増幅実験を行うこと;および、転写物またはcDNAのヌクレオチド配列を決定することを含むことができる。
完全な転写物またはcDNAを、コード配列の1部分のみが知られている状況で増幅するための好適な方法は、改良型PCR技術の5’RACE、3’RACE、TAIL−PCR、RLM−RACEおよびベクトレット(vectorette)PCRである。
あるいは、ヌクレオチド配列が、目的とする植物について何ら得られないならば、プライマーが、多重ヌクレオチド配列アラインメントによって明らかにされるような保存されたドメインに基づいて、目的とする植物に対して近縁である植物種のHSK遺伝子に対して設計され、オルソログ配列をPCR増幅するために使用される。そのようなプライマーは好適には縮重プライマーである。
与えられた配列を、HSKオルソログであるとして評価するための別の確実な方法が、レシプロカルベストヒットを特定することによるものである。与えられた植物種の候補オルソログHSK配列が、シロイヌナズナHSKタンパク質配列もしくはDNA配列または別の植物種のHSKタンパク質配列もしくはDNA配列を用いて、Blastプログラムを使用して検索したとき、DNAベータベースからの最も良く合致するものとして特定される。与えられた植物種の得られた候補オルソログヌクレオチド配列が、BlastX検索法を使用して(例えば、NCBIまたはTAIRにおける)DNAデータベースに存在するすべてのシロイヌナズナタンパク質に対する相同性について検索するために使用される。最も良く合致するものおよびスコアが、シロイヌナズナHSKタンパク質に対するものであるならば、その与えられたDNA配列は、オルソログまたはオルソログ配列であるとして記述することができる。
HSKは、これらの植物種について公開されている完全なゲノム配列から推定されるよ
うに、シロイヌナズナ属およびイネでは1個だけの遺伝子によってコードされる。これまでに調べられたほとんどの他の植物種では、2つのHSKホモログが特定されているジャガイモ、タバコおよびポプラを除いて、HSKは、公開されているDNAデータベースからのmRNA配列およびESTデータの分析によって明らかにされるように、1個だけの遺伝子によってコードされるようである。オルソログの遺伝子およびタンパク質が、公開されているデータベースに存在する情報とのヌクレオチド比較およびアミノ酸比較によってこれらの植物において特定される。
あるいは、DNA配列が、所望される植物種について何ら得られないならば、オルソログ配列が、シロイヌナズナ属もしくは他の植物のHSK遺伝子のDNAプローブを使用する異種ハイブリダイゼーションによって、または、プライマーを定義するためにHSKコード配列における保存されたドメインを使用するPCR法によって単離される。多くの作物種については、プライマーを設計して、その後で、DNA配列分析のための完全なmRNA配列またはゲノム配列を後でPCR増幅するために使用することができる部分的なHSK mRNA配列を得ることができる。
具体的な実施形態において、オルソログは、そのコードされたタンパク質がシロイヌナズナHSK遺伝子との少なくとも50%の同一性を示す遺伝子、または、他の植物HSKタンパク質の遺伝子である。より具体的な実施形態において、相同性は少なくとも55%であり、より具体的には少なくとも60%であり、一層より具体的には少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも99%である。
図1は、公開されているデータベースにおいて特定されているオルソログHSK配列、ならびに、cDNAに対するPCR増幅およびその後の配列決定によって得られているオルソログHSK配列を示す。
オルソログHSK配列が特定された後、遺伝子の調節配列およびコード配列の完全なヌクレオチド配列が標準的な分子生物学的技術によって特定される。このために、植物種のゲノムライブラリーが、HSK遺伝子を含有するゲノムクローンを特定するために、知られているホモセリンキナーゼ遺伝子に由来するプローブもしくはプライマー(例えば、上記で記載されるプローブおよびプライマーなど)によるDNAハイブリダイゼーションまたはPCRによってスクリーニングされる。あるいは、改良されたPCR方法(例えば、RNAリガーゼ媒介RACE(RLM−RACE)など)を、遺伝子配列およびcDNA配列をゲノムDNAまたは逆転写されたmRNAから直接に増幅するために使用することができる。続いて、DNA配列決定により、完全な遺伝子配列またはコード配列の特徴づけがもたらされる。
遺伝子のDNA配列が知られると、この情報は、ホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を上記で記載された方法のいずれかで調節するための手段を調製するために使用される。
より具体的には、低下したHSK活性を達成するために、HSK遺伝子の発現をダウンレギュレーションすることができ、または、HSKタンパク質の酵素活性を、HSKコード配列におけるヌクレオチド変化から生じるアミノ酸置換によって低下させることができる。
本発明の具体的な実施形態において、HSK遺伝子発現のダウンレギュレーションが、RNAiを使用する遺伝子サイレンシングによって達成される。このために、HSKアンチセンス構築物、最適化されたミクロRNA構築物、逆向き反復構築物、または、組み合わされたセンス−アンチセンス構築物を発現し、その結果、遺伝子サイレンシングをもた
らす、HSKに対応するdsRNAを生じさせる遺伝子組換え植物が作製される。
代わりの実施形態において、HSK遺伝子の1つまたは複数の調節因子がRNAiによって(転写活性化因子の場合には)ダウンレギュレーションされる。
別の実施形態において、調節因子が、遺伝子組換えによる過剰発現によって(リプレッサータンパク質の場合には)アップレギュレーションされる。過剰発現が、HSK遺伝子のリプレッサータンパク質を強いプロモーター(例えば、植物バイオテクノロジーにおいて一般に使用される35Sプロモーター)から発現させることによって特定の実施形態において達成される。
HSK遺伝子のダウンレギュレーションはまた、プロモーター領域、ターミネーター領域または可能性のあるイントロンにおける調節エレメントの変異誘発によって達成することができる。HSKコード配列における変異は多くの場合、コードされたHSK酵素の発現または活性に負の影響を及ぼすアミノ酸置換または早すぎる停止コドンをもたらす。
HSKの発現に影響を及ぼすこれらの変異および他の変異が、変異誘発性の化学試薬(例えば、エチルメタンスルホナート(EMS)など)を使用することによって、植物材料をガンマ線もしくは高速中性子により照射することによって、または、他の手段によって植物において誘導される。生じたヌクレオチド変化はランダムであるが、変異誘発された植物の大規模集団では、HSK遺伝子における変異を、TILLING(ゲノムにおける誘導された局所的損傷を標的化する)方法を使用することによって容易に特定することができる(McCallum他(2001)、誘導された変異についての標的化されたスクリーニング、Nat.Biotechnol.、18、455〜457;および、Henikoff他(2004)、TILLING.従来の変異誘発は機能的ゲノミクスを満たす、Plant Physiol.、135、630〜636)。この方法の原理は、目的とする遺伝子をM2世代における変異誘発された植物の大規模な集団のゲノムDNAからPCR増幅することに基づく。DNA配列決定によって、または、1本鎖特異的ヌクレアーゼ(例えば、CEL−Iヌクレアーゼなど)を使用して点変異を探すことによって(Till他(2004)、1本鎖特異的ヌクレアーゼによるミスマッチ切断、Nucleic Acids Res.、32、2632〜2641)、目的とする遺伝子において変異を有する個々の植物が特定される。
多くの植物をスクリーニングすることによって、それぞれが遺伝子発現または酵素活性に対する異なる影響を与える変異型対立遺伝子の大規模な集団が得られる。遺伝子発現または酵素活性を、HSK転写物レベルの(例えば、RT−PCRによる)分析、抗体を用いたHSKタンパク質レベルの定量化、または、HSK活性の低下の結果としてのホモセリンの蓄積を測定するアミノ酸分析によって調べることができる。これらの方法は当業者には知られている。
当業者は、ホモセリンの蓄積が、病原体抵抗性を誘導するために十分であるかを調べるために、通常の病原体試験を使用することができる。
所望されるHSK活性またはHSK発現の低下を有する植物が、その後、所望される新しい対立遺伝子のみを、欲しい作物のバックグラウンドに移すために、戻し交配されるか、または、他の育種用系統に対して交配される。
本発明はさらに、酵素活性の低下を有するHSKタンパク質をコードする変異HSK遺伝子に関連する。具体的な実施形態において、本発明は、dmr1対立遺伝子のdmr1−1、dmr1−2、dmr1−3、dmr1−4およびdmr1−5に関連する。
別の実施形態において、本発明は、図10〜図14に示されるような、レタス、ブドウ、キュウリ、ホウレンソウおよびトマトのHSK遺伝子の変異した形態に関連する。
本発明では、ホモセリンのレベルが増大を有する植物が、病原体(具体的には、卵菌起源の病原体)に対する抵抗性を示すことが明らかにされる。この知識により、当業者は、HSK遺伝子を変異誘発または遺伝子組換え法によって積極的に改変することができ、しかし、同様に、これまでに知られていない天然の変異体を、ホモセリンを蓄積する特定の植物種、または、ホモセリンにおける増大をもたらすHSK遺伝子の変異体を有する特定の植物種において特定して、これらの天然の変異体を本発明に従って使用することができる。
本出願明細書において、用語「ホモセリンキナーゼ」および用語「HSK」は交換可能に使用される。
本発明は、本発明を限定することがいかなる点でも意図されない下記の実施例において例示される。実施例では、下記の図面が参照される。
図1は、CLUSTAL W(1.82)多重配列アラインメントプログラム(EBI)を使用する、シロイヌナズナのHSKタンパク質、ならびに、オレンジ(Citrus
sinensis)、ポプラ(Populus trichocarpa)(1)、ポプラ(2)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)(2)、ブドウ、レタス、ジャガイモ(1)、トマト、タバコ(Nicotiana benthamiana)、アサガオ(Impoea nil)、ダイズ、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、キュウリ、ホウレンソウ、テーダマツ(Pinus taeda)、トウモロコシ(Zea mays)およびイネ(Oryza sativa)に由来するオルソログのアミノ酸配列のアラインメントを示す。配列の下には、保存されたアミノ酸配列が点によって示され、同一のアミノ酸が星印によって示される。中塗り三角および対応するテキストは、5つのシロイヌナズナdmr変異体において置換されるアミノ酸を示す。
表2は、シロイヌナズナHSK mRNA、および、他の植物種に由来するオルソログ配列のGenbankアクセション番号およびGenInfo識別子を示す。
図2は、接種後7日での変異体(dmr1−1、dmr1−2、dmr1−3およびdmr1−4)および親系統(Ler eds1−2)に対する2つのアブラナべと病菌単離体(Cala2およびWaco9)による分生子柄形成の割合を示す。親系統において形成された分生子柄を100%に設定した。
図3は、DMR1のクローニングにおける3つの主要な工程のグラフィック概略図である。a)dmr1の最初のマッピングにより、遺伝子座の位置が、第2染色体の下側アームにおいて、7.42Mbの位置と、7.56Mbの位置との間に決定された。3つの挿入/欠失(INDEL)マーカーを設計した(F6P23、T23A1およびF5J6のマーカーの位置が黒線によって示される)。これらのマーカーを使用して、組換え体を数百個の分離したF2植物およびF3植物から特定した。集められた組換え体において中断点を特定するためのこれらのINDELマーカーおよびさらなるマーカーのプライマー配列が表3に示される。b)1つのマーカー(At2g17270)(灰色の線によって示される)が抵抗性との最も強い連鎖を示した。dmr1遺伝子座はさらに、8個の遺伝子(at2g17250〜at2g17290)を含有する領域に範囲を定めることができた。これら8個の遺伝子を、表4に記載されるプライマーを使用して、コード配列におけ
る変異を探すために増幅および配列決定した。8個すべての候補遺伝子のDNA配列分析により、5個すべてのdmr1変異体において、At2g17265における点変異の発見がもたらされた。c)それぞれのdmr1変異体は、ホモセリンキナーゼをコードするAt2g17265遺伝子において異なる場所に点変異を有する。
図4は、HSKコード配列、ならびに、HSKコード配列における5つの異なるdmr1変異の位置およびヌクレオチド置換の概略図である(中塗り三角によって示されるヌクレオチド位置は、1位で開始するATG開始コドンに対してである)。5’UTRおよび3’UTRが明るい灰色の四角によって示される。ヌクレオチド配列の下には、タンパク質配列が示される。HSKタンパク質は葉緑体標的化のための推定される輸送配列(暗い灰色部分)を含有する。5つのdmr1変異から生じるアミノ酸変化がHSKタンパク質におけるそのアミノ酸(aa)位置番号(中塗り三角)で示される。
図5は、トレオニン、メチオニンおよびイソロイシンのアミノ酸の生合成のためのアスパラギン酸経路におけるホモセリンキナーゼ酵素の位置を示す。
図6は、アブラナべと病菌の2つの異なる単離体(Waco9およびCala2)を接種した5日後のLer eds1−2の実生あたりの分生子柄の数を示す。接種された実生に、dH2O、D−ホモセリン(5mM)またはL−ホモセリン(5mM)を病原体接種後3日で浸透させた。L−ホモセリンにより処理された実生は分生子柄形成の完全な非存在を示し、従って、抵抗性である。
図7は、トリパンブルー染色された実生の顕微鏡観察によって分析されたときの、水、D−ホモセリン(5mM)またはL−ホモセリン(5mM)により処理された実生におけるアブラナべと病菌の成長および発達を示す。a:Ler eds1−2の実生におけるHS処理の後での分生子柄形成(10倍の倍率)。分生子柄形成がL−ホモセリン浸透の後では何ら検出されなかった。これに対して、コントロールの植物はたくさんの胞子形成を示す。b:吸根の発達がL−ホモセリン(5mM)の浸透によって影響を受け(40倍の倍率)、しかし、水またはD−ホモセリンにより処理された植物では影響を受けない。
図8は、シロイヌナズナのホモセリンキナーゼ遺伝子のヌクレオチド配列(At2g17265、NM_127281、GI:18398362)を示す。
図9は、シロイヌナズナのホモセリンキナーゼタンパク質のアミノ酸配列(At2g17265、NM_179318、GI:15227800)を示す。
図10は、レタスのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。
図11は、ブドウのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。
図12は、キュウリのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。
図13は、ホウレンソウのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。
図14は、トマトのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。
実施例
dmr変異体における病原菌抵抗性に関わる遺伝子の特徴づけ
Van Damme他(2005、上掲)には、アブラナべと病菌に対して抵抗性である4つの変異体(dmr1−1、dmr1−2、dmr1−3およびdmr1−4)が開示される。抵抗性のレベルを、アブラナべと病菌のCala2単離体(これはE.Holub博士(Warwick HRI、Wellesbourne、UK)またはG.Van der Ackerveken博士(Department of Biology、University of Utrecht、NL)から入手可能である)を接種した7日後の実生の葉あたりの分生子柄を計数することによって調べることができる。高感受性である親系統のLer eds1−2(Parker他、1996、Plant Cell、8:2033〜2046)については、分生子柄の数が100%で設定される。感染したdmr1変異体での分生子柄形成における低下が、親系統の実生と比較して、図2に示される。
本発明に従って、van Damme他(2005、上掲)のdmr1変異体におけるアブラナべと病菌に対する抵抗性に関わる遺伝子が、候補遺伝子のマッピングおよび配列決定の組合せによってクローン化されている。
DMR1が、マップに基づくクローニングによって単離された。dmr1変異体をFN2Col−0変異体に対して交配して、マッピング用集団を作製した。FN2変異体は、RPP2A遺伝子における高速中性子変異のためにアブラナべと病菌の単離体Cala2に対して感受性である(Sinapidou他、2004、Plant J.、38:898〜909)。F1植物が感受性であり、F2植物のおよそ1/4がアブラナべと病菌抵抗性を示したので、5個すべてのdmr1変異体が1つだけの劣性変異を有する。
DMR1クローニング手順が図3に例示され、下記においてより詳しく記載される。dmr1遺伝子座のマップでの所在位置が最初に、48個の抵抗性F2植物を遺伝子型決定して、第2染色体の下側アームに突き止められることによって決定された。650個のF2植物に対する新しい組換え体についてのさらなるスクリーニングから、(TIGRシロイヌナズナゲノムリリース(2004年1月のバージョン5.0)に従って)7.2MbにおいてBAC T24I12上、および、7.56MbにおいてBAC F5J6上の2つのINDEL(挿入/欠失)マーカーの間における約90個のF2組換え植物が特定され、これらにより、遺伝子を、5つのBACからなるコンティグを含有する領域にマッピングすることが可能であった。
dmr1遺伝子座を細かくマッピングするために、F2植物を遺伝子型決定し、F3世代を遺伝子型決定した。dmr1の変異を、(TIGRシロイヌナズナゲノムリリース(2004年1月のバージョン5.0)に従って)7.42MbにおいてBAC F6P23上、および、7.56MbにおいてBAC F5J6上に位置する2つのINDELマーカーの間における約130kbの領域(3つの重なるBACクローン、すなわち、F6P23、T23A1およびF5J6を包含する)にマッピングすることができた。これは、TAIRコードのAT2g17060およびAT2g17380を有するシロイヌナズナ遺伝子の間にある、dmr1遺伝子座についての30個の推定される遺伝子候補からなる領域をもたらした。さらに切断された増幅多型配列(CAPS)マーカーを、AT2g17190遺伝子、AT2g17200遺伝子、AT2g17270遺伝子、AT2g17300遺伝子、AT2g17310遺伝子およびAT2g17360遺伝子の遺伝子に
関係づけられたSNPに基づいて設計した。
これらのCAPSマーカーデータによるこの領域における5つの残る組換え体の分析により、下記の8個の候補遺伝子が残った:AT2g17230(NM_127277、GI:30679913)、AT2g17240(NM_127278、GI:30679916)、AT2g17250(NM_127279、GI:22325730)、AT2g17260(NM_127280、GI:30679922)、AT2g17265(NM_127281、GI:18398362)、AT2g17270(NM_127282、GI:30679927)、AT2g17280(NM_127283、GI:42569096)、AT2g17290(NM_127284、GI:30679934)。これら8個すべての遺伝子を配列決定することにより、5つのdmr1対立遺伝子(dmr1−1、dmr1−2、dmr1−3、dmr1−4およびdmr1−5)において、AT2g17265コード遺伝子における点変異の発見がもたらされた。このことから、AT2g17265がDMR1であることが明瞭に明らかにされる。図3には、異なる対立遺伝子の点変異を有するdmr1のスキームが示される。
AT2g17265がホモセリンキナーゼ(HSK)酵素をコードし、今までのところ、この機能を示す唯一のシロイヌナズナ遺伝子である。
シロイヌナズナ属において、HSKは1つだけの遺伝子(AT2g17265)によってコードされる(Lee&Leustek、1999、Arch.Biochem.Biophys.、372:135〜142)。HSKは、メチオニン、トレオニンおよびイソロイシンのアミノ酸の生合成のために要求されるアスパラギン酸経路における4番目の酵素である。HSKは、ホロセリンリン酸へのホモセリンのリン酸化を触媒する(図5)。
アミノ酸分析
ホモセリンリン酸は、シロイヌナズナ属における、メチオニン、イソロイシンおよびトレオニンの産生における中間体である。ホモセリンキナーゼはアミノ酸の産生において重要な役割を有するので、遊離アミノ酸レベルを親系統(Ler eds1−2)および4つの異なるdmr1変異体において求めた。このために、葉全体からのアミノ酸を80%メタノールにより抽出し、その後、2回目の抽出を20%メタノールにより行った。一緒にした抽出液を乾燥し、水に溶解した。内部標準のS−アミノエチルシステイン(SAEC)を加えた後、アミノ酸をJOEL AminoTac JLC−500/V(東京、日本)におけるポストカラムニンヒドリン誘導体化による自動化されたイオン交換クロマトグラフィーによって検出した。
4つの異なるdmr1変異体および親系統(Ler eds1−2)のアミノ酸分析により、dmr1変異体におけるホモセリンの蓄積が示され、これに対して、この中間体アミノ酸が親系統(Ler eds1−2)では検出できなかった。メチオニン、イソロイシンおよびトレオニンのレベルにおける低下がdmr1変異体では認められなかった(表1)。
表1
親系統(Ler eds1−2)および変異体(dmr1−1、dmr1−2、dmr1−3およびdmr1−4)の2週齢実生の地上部分におけるホモセリン、メチオニン、トレオニンおよびイソロイシンの濃度(pmol/mg新鮮重量)。
dmr1変異体におけるHSKの活性の低下により、ホモセリンが蓄積する。この影響は、一層より高いレベルのホモセリンをもたらすこの経路内へのアスパラギン酸のより強い流入によってさらに強化され得る。この高濃度の基質ホモセリンは、変異HSKによる十分なリン酸化を依然として可能にしており、その結果、メチオニン、イソロイシンおよびトレオニンのレベルがdmr1変異体親系統(Ler eds1−2)では低下していないと考えられる(表1)。
病原体抵抗性はL−ホモセリンの適用によって達成される
効果がホモセリンについて特異的であるかどうかを調べるために、立体異性体のD−ホモセリンを調べた。実生全体に、水、5mMのD−ホモセリンおよび5mMのL−ホモセリンを浸透させた。天然アミノ酸のL−ホモセリンによる処理のみが、アブラナべと病菌に対する抵抗性をもたらした。水またはD−ホモセリンにより処理された実生は病原体成長における大きな低下を示さず、アブラナべと病菌に対して感受性であった。この浸透を、Cala2およびWaco9に対してそれぞれ感受性である2つのシロイヌナズナ受入体(Ler eds1−2およびWs eds1−1)に適用した。分生子柄形成をアブラナべと病菌感受性についての指標として求めた。分生子柄を、アブラナべと病菌接種後5日、および、水、D−ホモセリンまたはL−ホモセリンによる浸透後2日で計数した(図6)。L−ホモセリンによる浸透は分生子柄形成の低下およびアブラナべと病菌抵抗性を明瞭にもたらす。このことはさらに、シロイヌナズナ実生のトリパンブルー染色によって植物における病原体成長を調べることによって確認された。植物に単離体Cala2を接種した。2日後、植物を、水、5mMのD−ホモセリンおよび5mMのL−ホモセリンによる浸透によって処理した。症状を接種後5日でスコア化した。症状は、L−ホモセリン浸透の実生のみが、強く低下した病原体成長を示し、分生子柄形成を何ら示さなかったことを明瞭に示した(図7)。
顕微鏡分析により、L−ホモセリン処理された葉においてだけ、吸根(感染プロセス期間中にアブラナべと病菌によって作られる栄養供給構造体)が乱されることが示された。再度ではあるが、植物におけるホモセリンのレベルの増大は病原体抵抗性をもたらすことが示される。
作物におけるHSKオルソログの特定
1.配列相同性に基づくライブラリーのスクリーニング
シロイヌナズナのホモセリンキナーゼ遺伝子およびホモセリンキナーゼタンパク質のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列が図8および図9に示される。
ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列の公開されているライブラリーを図8および図9の配列と比較した。この比較により、オレンジ、ポプラ(1)、ポプラ(2)、ジャガイモ(2)、ジャガイモ(1)、タバコ、アサガオ、ダイズ、インゲンマメ、テーダマツ、トウモロコシおよびイネにおける完全なHSKコード配列および予測されたアミノ酸配列の特定がもたらされた。そのようにして特定されたオルソログタンパク質の配列情報が図1に示される。多くの他の植物種について、オルソログDNAフラグメントを、シロイヌナズナ属または他の植物のHSKタンパク質配列に対するレシプロカルベストヒット体としてBlastXによって特定することができる。
2.異種ハイブリダイゼーションによるオルソログの特定
図8に示されるようなシロイヌナズナのHSK DNA配列が、標準的な分子生物学的方法を使用する任意の植物種でのDNAに対するハイブリダイゼーションによって相同的な配列について検索するためのプローブとして使用される。この方法を使用して、オルソログ遺伝子が、制限酵素により消化されたDNAに対するサザンハイブリダイゼーションによって、あるいは、ゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーに対するハイブリダイゼーションによって検出される。これらの技術は当業者には広く知られている。代わりのプローブとして、任意の他のより近縁な植物種のHSK DNA配列をプローブとして使用することができる。
3.PCRによるオルソログの特定
多くの作物種については、完全なcDNA配列またはゲノム配列を続いてPCR増幅するためのプライマーを設計するために使用される部分的なHSK mRNA配列または遺伝子配列を利用することができる。5’配列および3’配列が利用可能であるときには、失われている内部配列が、HSK特異的な5’フォワードプライマーおよび3’リバースプライマーによってPCR増幅される。5’配列、内部配列または3’配列のみが利用可能であるときには、フォワードプライマーおよびリバースプライマーの両方が設計される。利用可能なプラスミドポリリンカープライマーとの組合せで、インサート物が、目的とする植物種のゲノムライブラリーおよびcDNAライブラリーから増幅される。類似した方法で、失われている5’配列または3’配列が、改良されたPCR技術(5’RACE、3’RACE、TAIL−PCR、RLM−RACEまたはベクトレットPCR)によって増幅される。
1例として、Lactuca sativa(レタス)のHSK cDNAの配列が提供される。NCBIにおけるGenbankのESTデータベースから、数個のLactuca HSK ESTを、シロイヌナズナHSKアミノ酸配列から出発してtblastnツールを使用して特定した。ESTのクラスター化およびアラインメントにより、5’HSKフラグメントについてのコンセンサス配列、および、3’HSKフラグメントについてのコンセンサス配列がもたらされた。完全なレタスHSK cDNAを得るために、RLM−RACEキット(Ambion)をレタスの実生に由来するmRNAに対して使用した。5’mRNA配列を、ESTに由来する3’HSKコンセンサス配列において設計されたプライマー(R1S1a:GCCTTCTTCACAGCATCCATTCC)と、キットに由来する5’RACEプライマーとを使用することによって得た。3’cDNA配列を、5’RACEフラグメントにおいて設計された2つのプライマー(Let3RACEOut:CCGTTGCGGTTAATGAGATT、および、Let3RACEInn:TCGTGTTGGTGAATCCTGAA)と、キットに由来する3’RACEプライマーとを使用することによって得た。組み立てられた配列に基づいて、新しいプライマーを、完全なHSKコード部をcDNAから増幅して、図10に示されるようなヌクレオチド配列および由来するタンパク質配列を提供するために設計した。類似する方法をトマト(図14)およびブドウ(図11)について使用した。
10を越える異なる植物種に由来する完全なHSKコード配列がゲノムデータベースおよびESTデータベースから特定されている。DNA配列のアラインメントから、コード配列における保存された領域を縮重オリゴヌクレオプライマーの設計のために選択した(縮重ヌクレオチドについて、略号は、オリゴヌクレオチドを合成するすべての企業によって使用される標準的なコードであるIUBヌクレオチド記号に従う;G=グアニン、A=アデニン、T=チミン、C=シトシン、R=AまたはG、Y=CまたはT、M=AまたはC、K=GまたはT、S=CまたはG、W=AまたはT、B=CまたはGまたはT、D=GまたはAまたはT、H=AまたはCまたはT、V=AまたはCまたはG、N=AまたはCまたはGまたはT)。
与えられた植物種の内部HSK cDNA配列を得るための手順は下記の通りである:
1.mRNAを、標準的な方法を使用して単離する;
2.cDNAを、オリゴdTプライマーおよび標準的な方法を使用して合成する;
3.縮重したフォワードオリゴヌクレオチドおよびリバースオリゴヌクレオチドを使用して、PCR反応を行う;
4.PCRフラグメントを標準的なアガロースゲル電気泳動によって分離し、予想されるサイズのフラグメントをゲルから単離する;
5.単離されたPCRフラグメントを、標準的な方法を使用してプラスミドベクターにクローン化する;
6.PCRによって求められるような正しいインサート物サイズを有するプラスミドをDNA配列決定によって分析する;
7.blastXを使用する配列分析により、どのフラグメントが正しい内部HSK配列を含有するかを明らかにする;
8.内部DNA配列を、その後、5’RACEおよび3’RACEのための遺伝子特異的プライマーおよび種特異的プライマーを設計して、完全なHSKコード配列を(上記で記載されたように)RLM−RACEによって得るために使用することができる。
1例として、Cucumis sativus(キュウリ)のHSK cDNAの配列決定が提供される。キュウリについて、2つのプライマー組合せが、内部コード配列の領域をcDNAから増幅することに成功した;組合せ1:プライマーF1Kom(GAYTTCYTHGGMTGYGCCGT)およびプライマーM1RC(GCRGCGATKCCRGCRCAGTT)、ならびに、組合せ2:プライマーM1Kom(AACTGYGCYGGMATCGCYGC)およびプライマーR1Kom(CCATDCCVGGAATCAANGGVGC)。増幅されたフラグメントのクローニングおよび配列決定の後、キュウリのHSK特異的プライマーを5’RACEのために設計し(Cuc5RACEOut:AGAGGATTTTTACTAAGTTTATTCGTGおよびCuc5RACEInn:AGACATAATCTCCCAAGCCATCA)、また、3’RACEのために設計した(Cuc3RACEOut:TGATGGCTTGGGAGATTATGTCTおよびCuc3RACEInn:CACGAATAAACTTAGTAAAAATCCTCT)。最後に、完全なキュウリHSK cDNA配列を増幅し、配列決定した(図12)。類似した方法をホウレンソウについて使用した(図13)。
本実施例に記載されるように特定されたオルソログは、HSKの発現または活性を低下させる変異を導入するために、広く知られている技術を使用して改変することができる。あるいは、オルソログの遺伝子情報は、遺伝子サイレンシングのためのビヒクルを設計するために使用することができる。すべてのこれらの配列は、その後、対応する作物植物を形質転換して、卵菌門に対して抵抗性である植物を得るために使用される。
RNAiによるシロイヌナズナ属におけるホモセリンキナーゼ発現の低下
HSKサイレンシング系統の作製がRNAiによってシロイヌナズナ属において達成されている。HSKエキソンの2つの約750bpのフラグメントを向き合う方向で含有する構築物をシロイヌナズナCol−0受入体に首尾よく形質転換した。形質転換体をアブラナべと病菌の単離体Waco9に対する抵抗性について分析した。アブラナべと病菌に対する抵抗性を与える数個の遺伝子組換え系統が得られた。HSK発現およびホモセリン蓄積の分析により、形質転換された系統において、HSK遺伝子がサイレンシングされ、アブラナべと病菌に対する抵抗性をもたらしていることが確認される。
種子の変異化
目的とする植物種の種子を、ランダム点変異をゲノムに導入するために変異原により処理する。変異させた植物を成長させて、種子を作らせ、次世代をホモセリンの増大した蓄積についてスクリーニングする。これは、アミノ酸のホモセリンのレベルを測定することによって、HSK遺伝子の発現のレベルをモニターすることによって、または、TILLING法により、もしくは、DNA配列決定により、もしくは、ヌクレオチドの変化を特定するための任意の他の方法によりHSK遺伝子におけるミスセンス変異について探索することによって達成される。
選抜された植物はホモ接合性であるか、または、自家受粉もしくは相互交配によってホモ接合性にされる。増大したホモセリンレベルを有する選抜されたホモ接合植物は、増大した耐病性を確認するために、目的とする病原体に対する抵抗性の増大について試験される。
所望される作物のバックグラウンドへの変異対立遺伝子の移入
作物への所望される変異型対立遺伝子の遺伝子移入が、交配および変異型対立遺伝子の遺伝子型決定によって達成される。これは、作物の今日でのマーカー補助育種における標準的な手法である。

表2
シロイヌナズナHSKのmRNA配列および他の植物種からのオルソログ配列の発現配列タグ(EST)およびmRNA配列についてのGI番号(GenInfo識別子)およびGenbankアクセション番号。
GI番号(genInfo識別子、これは小文字の「gi」で書かれることがある)は、特定の配列を特定する一意的な整数である。GI番号は、NCBIによって処理されるそれぞれの配列記録に連続して割り当てられる一連の数字である。従って、GI番号は、配列が変化する毎に変化する。NCBIは、DDBJ/EMBL/Genbankからのヌクレオチド配列、SWISS−PROT、PIRなどからのタンパク質配列を含めて、Entrezに登録されるすべての配列にGI番号を割り当てる。従って、GI番号は、配列そのものを指定する、データベース源に依存しない一意的な配列識別子を提供する。Genbankにおける配列が、1塩基対によってさえ、修正されるならば、新しいGI番号が、更新された配列に割り当てられる。アクセション番号は同じままである。GI番号は常に変わらず、以前のものに戻すことができる。従って、表におけるGI番号への参照は、対応する配列の明瞭かつ曖昧でない特定を提供する。
表3
DMR1遺伝子座のマッピングにおいて使用された挿入/欠失(INDEL、サイズ差
が括弧で示される)マーカーのプライマー配列および切断増幅多型配列(CAP、多型制限部位が括弧で示される)。
表4
TAIRコードおよびGIコードが示される8個の候補DMR1遺伝子を増幅および配列決定するために使用されたプライマー配列
図1は、CLUSTAL W(1.82)多重配列アラインメントプログラム(EBI)を使用する、シロイヌナズナのHSKタンパク質、ならびに、オレンジ(Citrus sinensis)、ポプラ(Populus trichocarpa)(1)、ポプラ(2)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)(2)、ブドウ、レタス、ジャガイモ(1)、トマト、タバコ(Nicotiana benthamiana)、アサガオ(Impoea nil)、ダイズ、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、キュウリ、ホウレンソウ、テーダマツ(Pinus taeda)、トウモロコシ(Zea mays)およびイネ(Oryza sativa)に由来するオルソログのアミノ酸配列のアラインメントを示す。配列の下には、保存されたアミノ酸配列が点によって示され、同一のアミノ酸が星印によって示される。中塗り三角および対応するテキストは、5つのシロイヌナズナdmr変異体において置換されるアミノ酸を示す。 図2は、接種後7日での変異体(dmr1−1、dmr1−2、dmr1−3およびdmr1−4)および親系統(Ler eds1−2)に対する2つのアブラナべと病菌単離体(Cala2およびWaco9)による分生子柄形成の割合を示す。親系統において形成された分生子柄を100%に設定した。 図3は、DMR1のクローニングにおける3つの主要な工程のグラフィック概略図である。a)dmr1の最初のマッピングにより、遺伝子座の位置が、第2染色体の下側アームにおいて、7.42Mbの位置と、7.56Mbの位置との間に決定された。3つの挿入/欠失(INDEL)マーカーを設計した(F6P23、T23A1およびF5J6のマーカーの位置が黒線によって示される)。これらのマーカーを使用して、組換え体を数百個の分離したF2植物およびF3植物から特定した。集められた組換え体において中断点を特定するためのこれらのINDELマーカーおよびさらなるマーカーのプライマー配列が表3に示される。b)1つのマーカー(At2g17270)(灰色の線によって示される)が抵抗性との最も強い連鎖を示した。dmr1遺伝子座はさらに、8個の遺伝子(at2g17250〜at2g17290)を含有する領域に範囲を定めることができた。これら8個の遺伝子を、表4に記載されるプライマーを使用して、コード配列における変異を探すために増幅および配列決定した。8個すべての候補遺伝子のDNA配列分析により、5個すべてのdmr1変異体において、At2g17265における点変異の発見がもたらされた。c)それぞれのdmr1変異体は、ホモセリンキナーゼをコードするAt2g17265遺伝子において異なる場所に点変異を有する。 図4は、HSKコード配列、ならびに、HSKコード配列における5つの異なるdmr1変異の位置およびヌクレオチド置換の概略図である(中塗り三角によって示されるヌクレオチド位置は、1位で開始するATG開始コドンに対してである)。5’UTRおよび3’UTRが明るい灰色の四角によって示される。ヌクレオチド配列の下には、タンパク質配列が示される。HSKタンパク質は葉緑体標的化のための推定される輸送配列(暗い灰色部分)を含有する。5つのdmr1変異から生じるアミノ酸変化がHSKタンパク質におけるそのアミノ酸(aa)位置番号(中塗り三角)で示される。 図5は、トレオニン、メチオニンおよびイソロイシンのアミノ酸の生合成のためのアスパラギン酸経路におけるホモセリンキナーゼ酵素の位置を示す。 図6は、アブラナべと病菌の2つの異なる単離体(Waco9およびCala2)を接種した5日後のLer eds1−2の実生あたりの分生子柄の数を示す。接種された実生に、dH2O、D−ホモセリン(5mM)またはL−ホモセリン(5mM)を病原体接種後3日で浸透させた。L−ホモセリンにより処理された実生は分生子柄形成の完全な非存在を示し、従って、抵抗性である。 図7は、トリパンブルー染色された実生の顕微鏡観察によって分析されたときの、水、D−ホモセリン(5mM)またはL−ホモセリン(5mM)により処理された実生におけるアブラナべと病菌の成長および発達を示す。a:Ler eds1−2の実生におけるHS処理の後での分生子柄形成(10倍の倍率)。分生子柄形成がL−ホモセリン浸透の後では何ら検出されなかった。これに対して、コントロールの植物はたくさんの胞子形成を示す。b:吸根の発達がL−ホモセリン(5mM)の浸透によって影響を受け(40倍の倍率)、しかし、水またはD−ホモセリンにより処理された植物では影響を受けない。 図8は、シロイヌナズナのホモセリンキナーゼ遺伝子のヌクレオチド配列(At2g17265、NM_127281、GI:18398362)を示す。 図9は、シロイヌナズナのホモセリンキナーゼタンパク質のアミノ酸配列(At2g17265、NM_179318、GI:15227800)を示す。 図10は、レタスのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。 図11は、ブドウのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。 図12は、キュウリのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。 図13は、ホウレンソウのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。 図14は、トマトのホモセリンキナーゼのコード配列(CDS)およびタンパク質のヌクレオチド配列および予想アミノ酸配列をそれぞれ示す。

Claims (37)

  1. ウイルス起源、細菌起源、真菌起源または卵菌起源の病原体に対して抵抗性である植物であって、前記病原体に対して抵抗性でない植物と比較して、ホモセリンのレベルの増大を有することを特徴とする植物。
  2. 病原体が卵菌門の生物である、請求項1に記載の植物。
  3. 病原体が、シロサビキン(Albugo)属、アファノミセス(Aphanomyces)属、バシジオホラ(Basidiophora)属、ブレミア(Bremia)属、ヒアロペロノスポラ(Hyaloperonospora)属、パキメトラ(Pachymetra)属、パラペロノスポラ(Paraperonospora)属、ペロファシア(Perofascia)属、ペロノフィトラ(Peronophythora)属、ツユカビ(Peronospora)属、ペロノスクレロスポラ(Peronosclerospora)属、フィチウム(Phytium)属、フィトフトラ(Phytophthora)属、タンジクツユカビ(Plasmopara)属、プロトブレミア(Protobremia)属、ニセツユカビ(Pseudoperonospora)属、ササラビョウキン(Sclerospora)属、ビエンノチア(Viennotia)属の種である、請求項2に記載の植物。
  4. 植物および病原体が、レタスにおけるレタスべと病菌(Bremia lactucae)、ホウレンソウにおけるホウレンソウべと病菌(Peronospora farinosa)、ウリ科のメンバー(例えば、キュウリ)におけるキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、タマネギにおけるタマネギべと病菌(Peronospora destructor)、アブラナ科のメンバー(例えば、キャベツ)におけるアブラナべと病菌(Hyaloperonospora parasitica)、ブドウにおけるブドウべと病菌(Plasmopara viticola)、トマトおよびジャガイモにおける疫病菌(Phytophthora infestans)、ならびに、ダイズにおけるダイズ茎疫病菌(Phytophthora sojae)から選択される、請求項2または3に記載の植物。
  5. コードされた酵素のホモセリンキナーゼ活性に影響を及ぼす変異をそのホモセリンキナーゼ遺伝子に有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物。
  6. ホモセリンキナーゼ遺伝子における変異が、コードされたタンパク質におけるアミノ酸置換の原因となる、請求項5に記載の植物。
  7. コードされたホモセリンキナーゼの発現に影響を及ぼす変異をそのホモセリンキナーゼ遺伝子の調節配列において有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物。
  8. コードされたホモセリンキナーゼの発現に影響を及ぼす、ホモセリンキナーゼ遺伝子に基づく遺伝子サイレンシング構築物をそのゲノムに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物。
  9. 植物における内因性ホモセリンのレベルの増大をもたらす、アスパラギン酸経路におけるアップレギュレーションされた遺伝子を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物。
  10. 遺伝子が、図8に示されるようなシロイヌナズナ属(Arabidopsis)遺伝子At2g17265(NM_127281、GI:18398362)のオルソログ遺伝
    子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  11. 遺伝子が、表2のリストにおいて特定されるようなホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  12. 遺伝子が、図10に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するレタス(Lactuca sativa)のホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  13. 遺伝子が、図11に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するブドウ(Vitis vinifera)のホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  14. 遺伝子が、図12に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するキュウリ(Cucumis sativus)のホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  15. 遺伝子が、図13に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するホウレンソウ(Spinacia oleracea)のホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  16. 遺伝子が、図14に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するトマト(Solanum lycopersicum)のホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の植物。
  17. 植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることを含む、ウイルス起源、細菌起源、真菌起源または卵菌起源の病原体に対して抵抗性である植物を得るための方法。
  18. 植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることが植物へのホモセリンの外部からの投与によって達成される、請求項17に記載の方法。
  19. ホモセリンが、ホモセリンの噴霧または浸透により実生を処理することによって植物に投与される、請求項18に記載の方法。
  20. 植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることが植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の変異によって達成される、請求項17に記載の方法。
  21. 変異が、より低いホモセリンキナーゼ活性をもたらす1つまたは複数のアミノ酸変化を生じさせる、請求項20に記載の方法。
  22. 変異が、特に変異原または放射線による植物の変異誘発処理によってもたらされる、請求項20または21に記載の方法。
  23. 植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることが、植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることによって達成される、請求項17に記載の方法。
  24. 植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることが遺伝子サイレンシングまたはRNAiによって達成される、請求項23に記載の方法。
  25. 植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることが、プロモーター領域、ター
    ミネーター領域またはイントロンにおける調節エレメントの変異誘発によって達成される、請求項23に記載の方法。
  26. 植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることが、ホモセリンキナーゼ遺伝子のリプレッサータンパク質を過剰発現させることによって達成される、請求項23に記載の方法。
  27. ホモセリンキナーゼ遺伝子が35Sプロモーターから発現される、請求項26に記載の方法。
  28. 植物のホモセリンキナーゼ遺伝子の発現を低下させることが、ホモセリンキナーゼの活性化タンパク質または調節タンパク質をコードする植物遺伝子のサイレンシングまたは変異によって達成される、請求項23に記載の方法。
  29. 植物における内因性ホモセリンのレベルを増大させることが、アスパラギン酸経路における変化を誘導することによって達成される、請求項17に記載の方法。
  30. 変異させられるホモセリンキナーゼ遺伝子が、図8に示されるようなシロイヌナズナ属遺伝子At2g17265(NM_127281、GI:18398362)のオルソログ遺伝子である、請求項21〜29に記載の方法。
  31. オルソログ遺伝子が、図10に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するレタスのホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項30に記載の方法。
  32. オルソログ遺伝子が、図11に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するブドウのホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項30に記載の方法。
  33. オルソログ遺伝子が、図12に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するキュウリのホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項30に記載の方法。
  34. オルソログ遺伝子が、図13に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するホウレンソウのホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項30に記載の方法。
  35. オルソログ遺伝子が、図14に示されるようなヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するトマトのホモセリンキナーゼ遺伝子である、請求項30に記載の方法。
  36. 酵素活性の低下を有するホモセリンキナーゼをコードする変異植物HSK遺伝子。
  37. dmr1対立遺伝子のdmr1−1、dmr1−2、dmr1−3、dmr1−4およびdmr1−5からなる群から選択される、請求項36に記載の変異植物HSK遺伝子。
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