JP2009512547A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、機器の横断面にわたって気相および液相を均一に分配するための、機器に用いられる気液相混合物のための分配装置に関する。
化学的なプロセスにおいては、気相および液相を、特に気液相混合物の形で少なくとも1つの供給開口を介して機器に導入することがしばしば必要となる。この供給開口の水力直径(hydraulisch. Durchmesser)は機器の水力直径に比べて小さく形成されていてよい。このような水力直径比およびこれに伴う流れ特性ならびに気相と液相との間に形成される密度差に基づき、特に機器の横断面にわたって気相の不均一な分配が生じる。このことは、とりわけ機器内に連続的な固定層が配置されているか、あるいはまた固体粒子、たとえば触媒で充填された接触管または熱金属薄板プレート(Thermoblechplatte)の間のギャップが存在している場合には問題を招く。しかし、既に供給部においても、相応する流れ特性に基づき、気相と液相とのある程度の分離あるいはまた気相と液相との不均一な導入が生じる恐れがあり、このことは導入流の均一化を必要とする。
さらに、2相の混合物の供給および機器の横断面にわたる2相の混合物の均一な分配が問題となることが判った。なぜならば、気液分布における変化または2つの相における成分組成における変化により、この2相混合物に付加的な自由度が与えられるからである。すなわち、相の不均一な分配は平衡のシフト、ひいては個々の相の成分組成の局所的な変化を生ぜしめる恐れがある。たとえば、気相により不十分にしか到達されない縁領域では、液相からの所定成分の蒸発が生じ得るので、液相中の当該成分の濃度が減少してしまう。
気液相混合物が導入される化学的な反応のための機器は、とりわけ中央の円筒形または角柱形の部分を有しており、この部分において化学的な反応が行われる。化学的な反応は場合によっては触媒され、この場合、機器内には連続的な固定層、触媒または触媒粒子で充填された接触管または互いの間に配置されたギャップを備えた熱金属薄板プレートが設けられている。両端部において機器はカバーまたは底部によって閉鎖されている。このカバーまたは底部は、たとえば平坦にまたは湾曲させられて、皿形底部(Kloepperboeden)、3つの曲率中心を有する曲面から成るざる底球面(Korbbogenboeden)または球殻体(Kugelschalen)の形に形成されている。
下側の底部の範囲では、気相と液相とが、供給装置に設けられた少なくとも1つの供給開口を介して機器内に導入される。気液相混合物が供給開口を介して機器の内室に流入すると、この内室において気相の凝集(Koaleszenz)によって大きな気泡または気体噴流の形成が生じ得る。このような気泡または気体噴流は中央で上昇して、場合によっては固定層の表面もしくは接触管が配置されている管板の表面に衝突する。これとは異なり、機器の外側の範囲は気相によって不十分にしか到達されず、これによりこの範囲には、不均一な分布が生じる。事情によっては付加的に1種または数種の成分の相転移が行われ、これによって局所的に変えられた平衡が生ぜしめられる。このことは機器内で反応条件の不統一性を生ぜしめ、これによって化学的な反応は最適に行われなくなる。しかし既に供給部においても、両相の不均一な分配が生じ得る。さらに、種々異なる大きさの気泡も、機器横断面にわたって両相の望ましくない不均一な分配を生ぜしめる。
気液相混合物の分配の均一化を達成して、前記問題を回避するためには、供給開口の範囲で分配装置を使用することが必要となる。
米国特許第6029956号明細書に基づき、液相で負荷されている気泡柱のために、供給された気相を焼結プレートまたは孔付プレートにおいて液相中へ分散させることが知られている。このためには、迅速に上昇する気相が、取付け部材の下方にガスクッションを形成し、これにより液相は焼結プレートまたは孔付プレートの傍らを通って流れるようになる。このプレートにおいて、気相は十分に均一に分配された複数の貫通開口を通って液相中に分散する。2相混合物が供給されるシステムへ転用されると、未知の分離・凝集特性および形成される流れ特性に基づいて、両相の分離が完全であるとは云えなくなるという不都合が生ぜしめられる。さらに、両相には、機器内の上流側に、分配の均一化を保証するための空間が提供されなければならない。
これとは異なり、機器の横断面全体にわたって延びるシーブトレイが存在する。このシーブトレイでは、気相も液相も、シーブトレイの複数の同じ開口を通じて機器横断面にわたって均一に分散する。このようなシーブトレイは機器内に高い圧力損失を生ぜしめ、これにより運転コストが増大する。しかし、多相の混合物を均一化するためにはシーブトレイが不適当であることが判った。固定層を備えた機器における使用は、その背後に位置する固定層への接近を困難にする。このような接近は、触媒固定層の場合に消費された触媒を交換するために特に必要となり得る。
管板に収納されていて、かつ分配の均一化のための多数の開口を有しているリング分配器は、大きな取付け体積を必要とする。なぜならば、均一な分配のためには多数の開口を備えた複数のリングが必要となるからである。流過横断面にわたり気液分配のシフトを生ぜしめないようにするためにリング分配器の内部に2相混合物の単一な流れが保証されていなければならないことが問題となることが判った。
これに対して本発明の課題は、気相および液相の分離・凝集特性ならびに形成される流れ特性とは無関係となるような、機器の全横断面にわたって均一となる分配を達成するために、機器に用いられる気相および液相のための分配装置を提供することである。特に、相の組成を一定に保持したまま機器の全横断面にわたる均一な分布が保証されていることが望ましく、この場合、当該分配装置は構造的に単純でかつ相応して廉価であることが望ましい。さらに、当該分配装置は基本的にあらゆる形式の気液接触機器、有利には固定層が配置されている機器または管板に溶接されかつ触媒粒子で充填されている多数の接触管を備えた管群機器のために適していることが望ましい。さらに、当該分配装置は、内部に配置された熱金属薄板プレートを備えた機器のためにも適していることが望ましく、この場合、これらの熱金属薄板プレートの間には、粒子状の不均一触媒で充填されているギャップが設けられている。
この課題は、機器に用いられる気液相混合物のための分配装置であって、気相と液相とが、少なくとも1つの供給開口を介して機器の内室に導入されるようになっている形式のものにおいて、当該分配装置が、水平方向のプレートを有しており、該プレートに、上昇する気相がせき止められてガスクッションを形成するようになっており、さらに当該分配装置が、前記プレートに配置された、上流側で開いた鉛直方向の複数の液相案内エレメントを有しており、該液相案内エレメントが、前記供給開口の方向で、形成されたガスクッションを貫いて液相内へ突入して延びており、液相案内エレメントの周面に、形成されるガスクッションの範囲に位置する気相のための少なくとも1つの開口が設けられていることを特徴とする、機器に用いられる気液相混合物のための分配装置により解決される。
本発明による分配装置が使用される機器は、特にたとえば保持格子に固定層が配置されているような機器または多数の接触管が管板に溶接固定されているような管群機器である。この場合、気液相混合物は一方のフードに設けられた供給開口を介して供給され、たとえば接触管を通って案内されて、他方のフードを介して機器から引き出される。
本発明による分配装置は、たとえば上流側で分岐された流れ管路においても使用され得る。この場合、複数の流れ管路が、同じ気液相混合物で負荷されることが保証されていることが望ましい。
これまで発生していた、気相および液相の不均一な分配はとりわけ、供給開口の水力直径(hydraulisch. Durchmesser)が機器の水力直径よりも数倍だけ小さく形成されていることにより発生する。「水力直径」は、流体力学において流路の面の4倍対開口の周長の比で表される。気相と液相との間の密度差に基づき、2相混合物の気泡は一層迅速に上昇するか、もしくは供給開口もしくは供給部における凝集特性および/または流れ特性により、大きな気泡または気体噴流が形成され得るので、気相は高い速度で十分に中央において上昇する。
本発明による分配装置は、分配装置における気相および液相の、密度特性および流れ特性により生ぜしめられた分離を利用する。当該分配装置は水平方向のプレートを有しており、このプレートは、たとえば機器の全横断面にわたって延びるプレートとして形成されていてよい。この水平方向のプレートでは、気相がせき止められてガスクッションを形成する。水平方向のプレートには、鉛直方向の液相案内エレメントが配置されていて、たとえば下方へ向かって供給開口の方向に延びる管として形成されている。これらの管は上流側に開口を有している。これらの管の長さは、該長さが、形成されるガスクッションの高さを上回り、ひいてはせき止められたガスクッションを貫いて液体中に到達するように設定されている。
本発明の別の有利な構成では、分配装置がワンピース材料から、たとえば1つの金属薄板から一体に形成されている。この場合、1つの水平方向のプレートと、複数の鉛直方向の液相案内エレメントとが、1つの金属薄板から成る、相応して成形された3次元の構造体から得られる。
鉛直方向の各液相案内エレメントの下側の範囲は、有利には外周開口を有しており、液相はこの開口を通って流れることができる。各鉛直方向の液相案内エレメントの下端部は有利には、機器の供給開口から気泡または気体噴流の形で上昇する気相が直接に内部へ流入し得なくなるように形成されていてよい。
せき止められてガスクッションを形成する気相は有利には、形成されたガスクッションの高さで個々の鉛直方向の液相案内エレメントの周面に設けられた少なくとも1つの開口を介して、内室に存在する液相流に流入する。これにより、液相と気相とには液相案内エレメントの内室において共通の流路が提供されている。これにより、気相と液相との初期の分離の後に、両相は、均一な分配が生じ得るように互いに接触させられる。機器の横断面にわたって均一に分配されかつ上流側で2相流のために開口を提供する、相応する鉛直方向の多数の液相案内エレメントは、機器の横断面にわたって気液相混合物の分配の均一化を保証する。
分配装置のさらに別の構成では、当該分配装置が水平方向のプレートを有しており、このプレートに多数の管が差し込まれているか、または溶接固定されている。これらの管は下方に向かって供給開口の方向に延びていて、閉鎖された下端部を有しており、これにより気相の直接の流入は不可能となる。下端部のカバーは、たとえばキャップ、ベルもしくは鐘形体またはこれに類するものとして形成されていてよい。機器の縁範囲に配置されている管は上昇する気泡の流入範囲にはほとんど位置していない。このような管は、カバーなしに形成されていてよい。これにより、スペース節約が達成される。このカバーは斜めに形成されていてよいので、上方に配置された触媒堆積層から落下してくる触媒粒子は、開口の閉塞を生ぜしめることなしに管から導出され得る。
形成されるガスクッションの高さは、分配プレートにより生ぜしめられるガス流の圧力損失、液相の圧力損失および気体と液体との流体静力学的な圧力差に関連して生ぜしめられる。したがって、気相と液相との間の密度差、気体体積流もしくは負荷状況に応じて、種々様々に異なっていてよいガスクッション高さが生ぜしめられる。有利には、前記管が、気相のための鉛直方向で上下に位置する複数の開口を備えており、これらの開口を通って、ガスクッションの高さに応じて気相もしくは液相が通流する。
気相のために提供された、鉛直方向で上下に位置する開口は、特に互いに異なる直径を有していてよい。該直径は有利には1mm〜10mmの範囲にある。
液相と気相との共通の流路を提供する管は、互いに異なる直径を有していてよい。
本発明による分配装置は有利には、管群反応器として形成された機器において使用される。このような機器では、複数の接触管が少なくとも1つの管板に溶接固定されていて、触媒堆積層を内蔵している。本発明による分配装置によって個々の接触管を気液相混合物で均一に負荷するためには、分配装置の、管として形成された各1つの液相案内エレメントが少なくとも1つの接触管に対応している。分配装置の管を通って流れる気液相混合物は有利には複数の接触管を負荷することができる。この場合、個々の液相案内エレメントには周面に気相流のための複数の孔もしくは鉛直方向の孔列が設けられている。これらの孔もしくは孔列は、上昇する気泡が、対応する複数の接触管の内室に十分に直接に流入し得るように配置されていると有利である。
液相案内エレメントの直径は、これらの液相案内エレメントが1つの接触管に対応しているのか、または複数の接触管に対応しているかに応じて、種々異なっていてよい。機器の中央の範囲では、分配装置の1つの液相案内エレメントが有利には3つの接触管を負荷し得る。機器の縁範囲では、2つの接触管あるいはまた1つの接触管に1つの液相案内エレメントが対応していてよい。この場合、液相案内エレメントの直径は縁範囲へ向かって減少していると有利である。
機器の横断面にわたり、形成されるガスクッションの高さができるだけ一定になるようにするためには、分配装置の水平方向のプレートが、機器内でできるだけ水平方向に向けられる。この水平方向のプレートがスペーサによって機器の管板に固定されていると有利である。スペーサによって、同じく存在する固定層の引き留め用の保持シーブを位置固定することができる。
分配装置の1つの液相案内エレメントが複数の接触管に対応している、分配装置の有利な実施態様では、プレートと管板との間の間隔が、接触管の直径のオーダに設定されており、これにより変向により生ぜしめられた圧力損失ができるだけ小さく保持される。
分配装置のさらに別の有利な実施態様では、気相と液相との分離が行われる分配装置の水平方向のプレートとして、管群反応器として形成された機器の下側の管板が利用される。相応して液相および気相のための開口を備えている分配装置の鉛直方向の液相案内エレメントは、有利には管板に溶接固定された接触管の差込み管として形成され、これによって接触管の延長部を成している。各差込み管は、触媒粒子を担持する保持シーブを有していてよい。
分配装置のさらに別の有利な実施態様は1つの金属薄板から製作される。この場合、1つの金属薄板に、液相流のための開口と、流路1つ当たり気相のための少なくとも1つの開口とが製作される。引き続き、こうして形成された金属薄板は複数回、ストリップの形に折り曲げられるので、3次元の構造体が形成される。この構造体はその鉛直方向の区分に気相のための少なくとも1つの供給開口を有していて、その鉛直方向下側の端部に液相のための少なくとも1つの外周開口を有している。3次元の構造体の上側の水平方向の区分はスペーサのための面を提供する。このスペーサによって、機器の管板に対する結合が形成され得る。この下側の水平方向の区分は上昇する気泡もしくは上昇する気体噴流に対して分配装置を閉鎖している。引き続き、折り曲げられた金属薄板には、たとえば溶接された縁部の形の外側の輪郭画定部が施与される。
鉛直方向のストリップ状の液相案内エレメントにおける、分配装置に形成されたガスクッションの均一化が配慮されることが望ましい。たとえば、側方の輪郭画定のためのストリップに気相のための開口を設けることが可能である。これにより、側方の輪郭画定部と外側の輪郭画定部との間の空間を介して、鉛直方向の液相案内エレメント1つ当たり形成されるガスクッションの補償を行うことができる。択一的には、分配装置の下方に、ガスクッションの補償が行われるように前分配器をずらして配置することができる。
膨大な実験により、機器の横断面にわたる気液相混合物の分配における不均一性の問題は、上で規定された分配装置によって簡単に解決され得ることが判った。これにより、機器の横断面にわたる不均一性は気相に関しても、相の組成に関しても回避される。
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
図1は、下側のフードに設けられた本発明による分配装置を有する、管群反応器として形成された機器の縦断面図であり;
図2は、図1に示した分配装置の詳細図であり;
図3は、管群反応器として形成された機器およびその下に位置する分配装置を示す横断面図であり;
図4は、分配装置の有利な実施例を示す縦断面図であり;
図5は、分配装置の別の実施例を示す縦断面図であり;
図6は、図5に示した分配装置の実施例を示す横断面図である。
図2は、図1に示した分配装置の詳細図であり;
図3は、管群反応器として形成された機器およびその下に位置する分配装置を示す横断面図であり;
図4は、分配装置の有利な実施例を示す縦断面図であり;
図5は、分配装置の別の実施例を示す縦断面図であり;
図6は、図5に示した分配装置の実施例を示す横断面図である。
図1に示した縦断面図には、機器2が示されている。この機器2は中央の円筒状の部分を備えており、この円筒状の部分の両端部は各1つの半球状のフード3によって閉鎖されている。図1に示した実施例では例示的に下側のフード3の中央部に配置されている供給開口4を介して、気液相混合物が器具2の下側のフード3に導入されて、分配装置1を介して均一に分配される。分配装置1は水平方向のトレイもしくはプレート5と、供給開口4の方向に延びる多数の液相案内エレメント6とを有しており、これらの液相案内エレメント6は、たとえば管として形成されていてよい。
図1に示した実施例では、機器2が管群反応器として形成されている。この管群反応器は中央の円筒状の部分を備えており、この円筒状の部分では、複数の接触管7が管板8に配置されている。下側の管板8の下方には、保持格子9が配置されている。分配装置1は、特に複数の接触管7に1つの液相案内エレメント6が対応している場合に、水平方向のプレート5と下側の管板8との間に間隔が生じるように機器2内に配置されている。
図2には、図1に示した分配装置1の詳細が図示されている。分配装置1は水平方向のトレイもしくはプレート5を有しており、このプレート5には、下方へ延びる液相案内エレメント6が差し込まれているか、または溶接固定されている。各液相案内エレメント6には、鉛直方向において複数の開口10が上下に位置して配置されている。これらの開口10を通じて、有利には、水平方向のプレート5の下方にせき止められてガスクッションを形成している気相が分散する。付加的に、各液相案内エレメント6は下端部12に開口11を有しており、この開口11を通じて液相が流れる。負荷状況に応じて、水平方向のプレート5の下方には、せき止められたガスクッションの種々異なる高さが生ぜしめられる。したがって、気相は液相案内エレメント6に設けられた1つまたは複数の開口10を通って流れ、これにより液相は開口11を通ることも、相応して1つまたは複数の開口10を通ることもできる。
各液相案内エレメント6の下端部12は有利には閉鎖されていてよい。これにより、上昇する気相は直接に液相案内エレメント6の内室へ流入しなくなる。このためには、傾斜付けられたキャップが設けられている。このキャップは、落ちてくる触媒粒子が、開口10,11を閉塞させることなしに液相案内エレメント6から流出し得ることを可能にする。
水平方向のプレート5はスペーサ13によって管板8に固定され、これにより同じく保持格子9が位置固定され得る。
図3には、図2に示した分配装置1の横断面図が示されている。図3から判るように、分配装置1の1つの液相案内エレメント6が複数の接触管7に対応していてよい。液相案内エレメント6の直径14は、液相案内エレメント6が1つの接触管7と流体接触しているのか、または複数の接触管7と流体接触しているのかに応じて変化する。各液相案内エレメント6の周面には、鉛直方向で上下に位置する開口10の複数の開口列が設けられていてよいので、有利には、複数の開口10を介して、各液相案内エレメント6の内室に生ぜしめられた液相流中に分散された気泡は上方へ向かって各接触管7内へ流入することができる。
図4には、分配装置1の択一的な別の実施例が示されている。この場合、管群反応器として形成された機器2の接触管7が溶接固定されているか、差し込まれているか、またはねじ込まれている管板8が水平方向のトレイもしくはプレート5として働く。このプレート5には上昇する気相がせき止められて、ガスクッションを形成する。各接触管7には、管として形成された1つの液相案内エレメント6が対応しており、この液相案内エレメント6は接触管7内に差し込まれるか、または溶接固定され得る。各液相案内エレメント6には、保持格子9が配置されており、この保持格子9には触媒粒子が載置されており、接触管7はこれらの触媒粒子で充填されている。液相案内エレメント6の下方へ向かって延びる区分には、複数の開口10が設けられており、これらの開口10を通じて気相が分散する。上下に位置する開口10の直径15は有利には互いに異なっていてよく、この場合、開口10の直径15は、たとえば管板8に対する距離と共に減少する。各液相案内エレメント6の下端部12には、液相のための開口11が設けられている。下端部12は下方へ向かって、有利には斜めのキャップによってカバーされている。これにより、落下して来る触媒粒子は外方へ導出されるので、開口10,11を閉塞しなくなる。
図5には、分配装置1のさらに別の択一的な実施例が示されている。1つの金属薄板から出発して、相応する折曲げによって3次元の構造体が形成される。この構造体は図5に示した形状を有している。この金属薄板には複数の開口10が設けられ、これらの開口10は有利には複数の開口10の開口列として形成されている。付加的に、液相流のための少なくとも1つの開口11が製作される。この開口11は3次元の構造体において下端部に位置することになる。折曲げ加工により、上側の水平な区分16と、下側の水平な区分17と、両区分16,17の間に位置する鉛直な区分18とが形成される。鉛直な区分18には、前記開口10および前記開口11が配置されている。上側の水平な区分16では、スペーサ13により管板8に対する対応配置および位置固定を提供することができる。下側の水平な区分17は有利には閉鎖されているので、上昇する気泡は、鉛直な区分18の間に位置する室19に直接に流入することができない。この室19は機器の横断面にわたってストリップ状であってよい。
図6には、図5に示した分配装置1の実施例の平面図が示されている。前記開口10,11の、鉛直な区分18に配置された開口列は、それぞれ1つの接触管7に対応している。この場合、符号20によって、1つの接触管7の内部に対応する前記開口10,11の開口列の位置が示されている。分配装置1は機器2のほぼ全横断面を覆っている。分配装置1は該分配装置1の外側輪郭を画定する外側の輪郭画定部21を有しており、この輪郭画定部21は機器2の内壁22の近傍に配置されている。平面図で見てストリップ状の横断面23を有する室19は外側の輪郭画定部21に対して側方の輪郭画定部24によって閉鎖される。これらの側方の輪郭画定部24には、有利には気相もしくは液相のための開口10,11が配置され、これらの開口10,11は機器2の最も外側の接触管7に対応している。さらに、側方の輪郭画定部24には、室19内に形成されたガスクッションを均一化するために働く開口(図示しない)が設けられている。
Claims (5)
- 複数の接触管(7)を備えた管群反応器(2)であって、接触管(7)が管板(8)に溶接固定されていて、当該管群反応器(2)の円筒状の部分内に配置されており、該円筒状の部分の下端部と上端部とが、それぞれフード(3)によって閉鎖されており、気相および液相が、下側のフード(3)に設けられた少なくとも1つの供給開口(4)を介して供給されて、上側のフード(3)を介して当該管群反応器(2)から導出されるようになっている形式のものにおいて、当該管群反応器(2)が分配装置(1)を有しており、該分配装置(1)が水平方向のプレート(5)を備えており、該プレート(5)に、上昇する気相がせき止められてガスクッションを形成しており、前記水平方向のプレート(5)に配置された、上流側で開いた鉛直方向の液相案内エレメント(6)が設けられており、該液相案内エレメント(6)が、前記供給開口の方向に、形成される前記ガスクッションを貫いて延びており、前記液相案内エレメント(6)の周面に、形成されるガスクッションの範囲における気相のための少なくとも1つの開口(10)と、液相のための少なくとも1つの開口(11)とが設けられており、鉛直方向の液相案内エレメント(6)の下端部(12)が、斜めに形成されているキャップ、フード、鐘形体または別の形状によって閉鎖されており、さらに、前記水平方向のプレート(5)が当該管群反応器(2)の管板(8)となり、かつ鉛直方向の液相案内エレメント(6)が接触管(7)の延長部として形成されるように分配装置(1)が形成されていることを特徴とする管群反応器。
- 鉛直方向の液相案内エレメント(6)の周面に気相のために複数の開口(10)が、鉛直方向で上下に一列になって配置されているか、または鉛直方向のスリットが配置されている、請求項1記載の管群反応器。
- 気相のための、鉛直方向で一列になって上下に位置する複数の開口(10)が、互いに異なるサイズ(15)を有している、請求項2記載の管群反応器。
- 鉛直方向の液相案内エレメント(6)の周面に、気相のための鉛直方向で上下に位置する複数の開口(10)の複数の開口列が配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の管群反応器。
- 鉛直方向の液相案内エレメント(6)が、互いに異なる直径を有している、請求項1から4までのいずれか1項記載の管群反応器。
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Publications (3)
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