JP2009512448A - 氷菓類及びそれらの製造方法 - Google Patents

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    • A23G9/34Frozen sweets, e.g. ice confectionery, ice-cream; Mixtures therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds characterised by carbohydrates used, e.g. polysaccharides

Abstract

【課題】得られるデザートが高レベルの微結晶質セルロースによる許容できる食感をもちながら、工程内粘度の高さにより引き起こされる不利益に悩まされない氷菓の製造法を提供する。
【解決手段】(a)氷菓の製造に適した成分及び、所望の量より少ないコロイド状微結晶質セルロースを含む混合物を調製し;(b)その混合物を殺菌しそして均質化し;(c)その混合物に、コロイド状微結晶質セルロースの所望量を達成するのに必要な追加量のコロイド状微結晶質セルロースを添加し;(d)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(e)その混合物を硬化させる諸工程からなり、ここで工程c)はせん断下で実施されることを特徴とする氷菓の製造方法。

Description

本発明は氷菓類(frozen desserts)及びそれらに使用される材料に関する。さらに、本発明は氷菓類及びそれらに使用される材料の製造のために工程粘度を低くする方法に関する。
食品工業においては、用語“氷菓類”とは、水の氷点以下の温度で供される広範囲の製品を包含するマーケットカテゴリー(範疇)である。氷菓類としては、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベット、ジェラート、氷結ヨーグルト、ソフトアイスクリームのような乳製品系デザート;メローライン(mellorine)、ソーベット(sorbet)、及び水氷のような非−乳製品系デザート;及び氷結新趣向品、例えば、バー(棒)、コーン、及びサンドイッチのような特殊品目を包含する。氷菓類はまた多くのこれらの氷菓類の減少させた脂肪(また低脂肪又は軽脂肪とも呼ばれる)及び脂肪のない(また脂肪無しとも呼ばれる)変形品(バージョン)も含む。近年では、低脂肪氷菓類及び脂肪無しの氷菓が、氷菓類マーケットの重要な成長分野となってきている。
氷菓類は典型的には多相組成物:固体、液体及び空気で、その液体はしばしば油相と水相を含む。消費者に食品をアピールする基盤となる氷菓類の特性は、氷菓が究極的に消費されるまで所望の製品品質を維持する困難性を製造者らに課すことである。氷菓類の負の感覚特性は通常、認知できる本体(body)の欠陥又は組織(textural)の欠陥から生ずる。氷菓類の特に一般的な組織欠陥は、大きな氷結晶の生成、貯蔵温度の変動によってしばしば悪化する問題点から生じる。
低カロリー氷菓類の開発者は、そのカロリー含量の低下を満たしながら、感覚器官によって感受される顕著な特徴をもつ製品を提供するという恐るべき挑戦に直面することになる。砂糖と脂肪はこれらの製品の食感に寄与しそして嵩及び/又は構造を提供する。
それ故に、これらの物質を取り除くことは、不満足な食感及び/又は均質性をもつデザートを生み出すことになる。さらに、これらの製品は、供されるときに比較的高度なソフト感を維持すべきであり、そして所望のソフト状態を達成するために、供される前に長い緩和時間を必要とすべきではない。しかしながら、砂糖及び/又は脂肪を低下させると、氷菓の凝固点が変化して、製品を受け入れがたい硬さと氷状にしてしまう。
感覚器官によって感受される許容できる特徴を維持しうる氷菓を製造するために、安定剤を添加する。製造過程で、安定剤は冷凍及び空気処理の過程での均質性を維持しそして氷結晶成長を制御する。貯蔵過程では、それらは、
“熱ショック”過程での構造変化、貯蔵過程での温度サイクル及び氷結晶成長を引き起こす分布や構造変化によるその他の種類の悪化を抑える。サービス及び消費の過程で、安定剤は均一な融解、食感、及び質感に寄与する。
カルボキシメチルセルロースと共処理された微結晶質セルロースは、陳列寿命の悪化に関係する広範囲の欠陥制御を助けるためにそして加工優位性を提供するために使用されてきた。高レベルのヒドロコロイドが負のガム状組織(texture)として認知されるように、過剰な安定化は、微結晶質セルロース以外のヒドロコロイドが使用されるときに問題となるが、微結晶質セルロースが安定剤として使用されるときは、典型的には問題とならない。結果として、共処理された微結晶質セルロース/カルボキシメチルセルロースは、他のヒドロコロイド安定剤よりも高レベルで使用することができる。
しかしながら、従来法における微結晶質セルロースのような従来の安定剤の使用レベルは、一般的には工程内粘度によって制限される。工程内粘度が高いと全体のプラント生産性が低下し、さらに、熱交換器の詰まりから破裂を引き起こすか及び/又は熱交換器を通る流量の低下による混合物のオーバーヒートを引き起こす可能性がある。このように、得られるデザートが高レベルの微結晶質セルロースによる許容できる食感(texture)をもちながら、工程内粘度の高さにより引き起こされる不利益に悩まされない氷菓の製造法が望まれている。
本発明の目的は、得られるデザートが高レベルの微結晶質セルロースによる許容できる食感をもちながら、工程内粘度の高さにより引き起こされる不利益に悩まされない氷菓の製造法を提供することである。
本発明の態様は、氷菓類(frozen desserts)の製造のために工程粘度を低くする方法及びそのような方法によって製造された氷菓類である。本発明の方法は氷菓の品質を高め、且つ同時に脂肪及び/又は固体のレベルを低下させることができる。本発明の一態様においては、本発明の方法は、(a)氷菓の製造に適した成分及び、所望の量より少ないコロイド状微結晶質セルロースを含む混合物(mix)を調製し;(b)該混合物を殺菌しそして均質化し;(c)その混合物に、コロイド状微結晶質セルロースの所望量を達成するのに必要な追加量のコロイド状微結晶質セルロースを添加し;(d)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(e)その混合物を硬化させる諸工程からなり、その工程が、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、及び工程e)の順序で実施されるか、又は工程a)、工程b)、工程d)、工程c)、及び工程e)の順序で実施され、ここで工程c)はせん断下で実施されることを特徴とする。
本発明の別の一態様においては、本発明の方法は、(a)氷菓の製造に適した少なくともいくつかの成分及び、所望の量より少ないコロイド状微結晶質セルロースを含む第一の部分を調製し;(b)コロイド状微結晶質セルロースからなる第二の部分を調製し;(c)第一の部分を殺菌しそして均質化し;(d)第二の部分を殺菌しそして均質化し;(e)氷菓の製造に適した諸成分を、所望量で含む混合物を与えるために適切な割合で第一の部分と第二の部分を混合し;(f)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(g)その混合物を硬化させる諸工程からなることを特徴とする。
本発明のさらに別の一態様においては、本発明の方法は、(a)氷菓に適した成分及び、所望量のコロイド状微結晶質セルロースを含みそしてコロイド状微結晶質セルロースが流動層乾燥した微結晶質セルロースである混合物を調製し;(b)その混合物を殺菌しそして均質化し、ここで均質化は約4.9x10kg/mから約1.05x10kg/mの圧力で実施され、そして工程b)の工程内粘度は400cpを超えない;(c)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(d)その混合物を硬化させる諸工程からなることを特徴とする。
本発明の追加の態様は、デザート組成物を調製しそして該デザート組成物を冷凍する工程からなり、ここで、コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも一部は該冷凍工程の過程又は後で活性化されるという条件付きで、該コロイド状微結晶質セルロースを冷凍工程の前、過程又は後の少なくとも一つの段階で該デザート組成物に添加する、氷菓の製造方法である。
本発明の更なる態様は、コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースを含有するコロイド状微結晶質セルロースからなる氷菓組成物である。
本発明の追加の態様は、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースを含有するコロイド状微結晶質セルロースである。
本発明の別の態様は、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物のみからなり、且つ該カルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされているコロイド状微結晶質セルロースである。
本発明の方法は氷菓の品質を高め、且つ同時に脂肪及び/又は固体のレベルを低下させることができる。さらに、本発明の方法は氷菓類の食感品質を犠牲にすること無しに、健康又はその他の理由のためにカロリー摂取量の減少を望む人にとって特に効果的である。
本明細書、実施例、及び特許請求の範囲においては、特に指定がない限り、%は重量%(wt%)である。氷菓の調合の場合には、与えられた成分の%は混合物の合計重量基準で指定された成分の重量%である。特に断りのない限り、安定剤、乳化剤、風味料のような用語、及び類似の用語はまたそのような物質の混合物も意味する。全ての温度は、特に指定がない限り、℃(摂氏)である。“氷菓類”とは、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベット、ジェラート、氷結ヨーグルト、ミルクシェーク、ソフトアイスクリームのような乳製品系デザート;メローライン(mellorine)、ソーベット(sorbet)、及び水氷のような非−乳製品系デザート;及び氷結新趣向品、例えば、バー(棒)、コーン、及びサンドイッチのような特殊品目を包含する。“コロイド状微結晶質セルロース”又は“コロイド状MCC”は、カルボキシメチルセルロースで共処理された微結晶質セルロースを意味する。例えば、アルギネート、グアールガム、又はキサンタンガムのような他のヒドロコロイドガムと共処理された微結晶質セルロースもまた本発明の実施において有用である。
一態様においては、本発明は、デザート組成物を調製しそして該デザート組成物を冷凍する工程からなり、ここで、コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも一部は該冷凍工程の過程又は後で活性化されるという条件付きで、該コロイド状微結晶質セルロースを冷凍工程の前、過程又は後の少なくとも一つの段階で該デザート組成物に添加する、氷菓の製造方法に対応している。より詳しくは、少なくとも1wt%、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも20wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも50wt%、少なくとも60wt%、少なくとも70wt%、少なくとも80wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、少なくとも98wt%、少なくとも99wt%、少なくとも100wt%のコロイド状微結晶質セルロースが冷凍工程の過程又は後で活性化される。ここで開示される本発明の全てのその他の方法も本発明の態様を実施するのに使用できる。本発明はまたこの方法によって製造された氷菓にも対応している。
コロイド状微結晶質セルロースの活性化とは、ここで使用されるときは、水溶液媒体内で水和を及び個々のサブミクロンサイズの微結晶の物理的分離を生じさせる充分な機械的力がコロイド状微結晶質セルロース粉末微粒子に適用されることとして定義される。活性化は、氷菓類のような食品製品に望ましい食感と物理的安定性を与える粘度上昇と弱いゲル構造を生じさせる不溶性コロイド状粒子の三次元ネットワークの形成を可能にする。コロイド状微結晶質セルロースの活性化率又は%は光学顕微鏡解析を使用して容易に決定される。
在来の方法においては、乳製品成分を含むデザート組成物が一般的には調製され、均質化/殺菌されそしてそれから冷凍される。そのような在来法におけるコロイド状微結晶質セルロースの活性化は、コロイド状微結晶質セルロースが最初のデザート組成物中に存在しそしてそれから均質化され、冷凍工程の前に、デザート組成物内で完全に活性化されたコロイド状微結晶質セルロースを生ずるので、冷凍工程に先立って起こる。これに対して、本発明の各態様においては、少なくとも35%のコロイド状微結晶質セルロースを冷凍工程の過程又は後で活性化することが可能である。もし望むなら、冷凍工程の前でMCCの活性化を遅らせるために、塩含有量を調節することができる。例えば、調節可能なそのような塩としては、乳製品又は望ましくは非−乳製品系組成物(大豆タンパクベースの調合物、水氷、及びソーベット類のような)で使用できる食品グレードの塩、及びMSNF内に存在する、望ましくは乳製品系組成物中で使用される塩類を包含する。
以下にさらに詳細に記載するように、氷菓類の製造に使用されるプロセスは、典型的には、成分のブレンド、殺菌、均質化、冷却、熟成、空気処理、冷凍、硬化、及び包装の諸工程を含む。殺菌に引き続き、熱い混合物は、熱い液体を高圧、典型的には約1.41x10kg/m(約2000psi)から約1.76x10kg/m(約2500psi)の圧力で非常に小さなオリフィスを通して圧送することによって均質化される。均質化工程の過程での混合物中の高レベルのコロイド状微結晶質セルロースの存在は混合物の粘度を効率的なプロセスには高すぎるものにしてしまう。しかしながら、工程での高粘度の問題は、氷菓の粘度をより低くする方法のような製造方法の適切な修正によって避けることができることが見出された。この方法の過程では、殺菌及び均質化の過程での混合物の粘度は、ブルックフィールド粘度計でスピンドル#2で50rpm、60秒間操作することによって測定したとき、好適には400cpを超えない、典型的には300cpを超えない、そして250cpを超えなくてもよい。1.6wt%までのコロイド状MCCを含む氷菓類がこの方法によって容易に製造することができる。
低粘度法の一態様においては、コロイド状微結晶質セルロース安定剤の所望量の幾分か、又は全てを殺菌及び均質化工程の後で混合物に添加する。微結晶質セルロース安定剤は、1)空気処理及び冷凍工程の前、又は2)空気処理及び冷凍工程の後に、しかし硬化工程の前及び/又は過程のいずれかで添加すればよい。もし、コロイド状MCCを空気処理及び冷凍工程の後に、しかし硬化工程の前及び/又は過程で添加するなら、引き続く工程でコロイド状MCCを完全に活性化するために充分なせん断応力を生じさせることが必要である。
コロイド状微結晶質セルロース安定剤の所望量の幾分か、又は全てを殺菌及び均質化工程の後に、しかし空気処理及び冷凍工程の前に混合物に添加するときは、典型的には、殺菌及び均質化工程からの熱混合物は冷却されそして熟成され、そしてそれからブレンダーに添加される。コロイド状MCCの添加量は、空気処理、冷凍、及び、もし望むなら、硬化工程の前に混合物に添加されそして分散される。コロイド状MCCの添加量は、例えば、風味料タンク又は風味料タンクに混合物をポンプ輸送する過程のような、殺菌と均質化工程の間及び空気処理と冷凍工程の間のプロセスの如何なる部分の過程で添加されてもよい。
コロイド状微結晶質セルロース安定剤の所望量の幾分か、又は全てを殺菌及び均質化工程そして空気処理及び冷凍工程の両者の後に、しかし硬化工程の前に混合物に添加するときは、コロイド状微結晶質セルロース安定剤は、連続式冷凍機の出口掻き取り表面冷凍メカニズム上の半−氷結混合物に添加される。半−氷結混合物はさらに作動され/混合され/攪拌されて、コロイド状MCCを完全に活性化するのに充分なせん断応力を発生させる。
コロイド状微結晶質セルロース安定剤の所望量の幾分か又は全てを硬化工程の過程及び/又は後に添加するときは、コロイド状MCCを完全に活性化するために充分なせん断応力を与えることが必要である。氷結可能な水の部分冷凍(混合物中の氷結可能な水の約80%までが硬化工程の末端で氷結する)は混合物の粘度を大きく増大させる。コロイド状MCCは、混合物中の氷結可能な水の約50−60%が氷結したときに、硬化工程の前及び/又は過程で添加するのが有利である。硬化過程でコロイド状MCCを完全に活性化するために充分なせん断応力を与えるのに適した装置は、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
殺菌の前に、混合物は安定剤を含んでいてもよい。安定剤は、コロイド状MCC;ゲルスター(商標)XP3542のような安定剤系で、それはコロイド状MCCとその他の安定剤の混合物を含んでいる;又はコロイド状MCCを含まない安定剤又は安定剤系であってもよい。存在するその他の安定剤としては、例えば、アガール、ペクチン、ゼラチン、アカシヤガム、グアールガム、キサンタンガム、ロカストビーンガム、トラガカントガム、タラガム、デンプン、メチルセルロース、カラギーナン及びその塩、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、プロピレングリコールアルギネート、及びカルボキシメチルセルロース以外のヒドロコロイドと共処理した微結晶質セルロースを包含し、それらはそれ自身で又はお互いの混合物で、コロイド状微結晶質セルロースと一緒に又は無しで使用されてもよい。
殺菌及び均質化工程後に添加されるコロイド状MCCの合計量は、もしあれば、混合物中に既に存在する安定剤の量、及び完成した氷菓が所望の食感品質を達成するために望ましい安定剤の合計量に依存する。均質化過程で混合物中に存在する安定剤の量は、混合物の許容できる工程粘度、典型的には殺菌及び均質化工程の過程で400cp又はそれ以下を生み出す量を超過すべきではない。
完成した氷菓に望ましい安定剤の合計量は氷菓の性質、氷菓の脂肪含量、及び所望の最終の組織に依存する。氷菓、例えば、アイスクリームは、典型的には、例えば、約15wt%又はそれ以下のバター脂肪、約10wt%又はそれ以下のバター脂肪、約8wt%又はそれ以下のバター脂肪、約5wt%又はそれ以下のバター脂肪、約2wt%又はそれ以下のバター脂肪、約0.5wt%又はそれ以下のバター脂肪、約0wt%のバター脂肪を含む。氷菓内の脂肪量が減少すると、氷菓の組織及び本体を維持するために、安定剤の量が増大する。例えば、殺菌前の混合物中に5%のバター脂肪と約0.1wt%から約0.8wt%のコロイド状微結晶質セルロース安定剤系を含むアイスクリームの場合、約0.2wt%から約1.0wt%、典型的には約0.4wt%から約0.9wt%のコロイド状MCC追加量を殺菌後に添加すると、10%バター脂肪のアイスクリーム組織と本体をもった5%のバター脂肪を含むアイスクリームを作り出すであろう。均質化前の混合物中に存在する安定剤がMCC又はMCCを含む安定剤系のときは、完成したアイスクリーム中の安定剤の所望量は、約0.3wt%から1.6wt%、典型的には0.8wt%以上から約1.6wt%、そしてより典型的には約1.0wt%から1.4wt%が好適である。
0%のバター脂肪と約1.2wt%から1.4wt%のコロイド状MCCを含んだ氷菓が調製されるときは、良好な本体と組織は明白であるが、ミルク固体の風味は欠如しており、それは典型的な脂肪無しの混合物である。ミルク固体の風味を脂肪無しの風味で置き換えるために風味料を添加してもよいが、風味は、バター脂肪によって与えられる組織、本体、及び食感のような典型的な食感特性を与えることはできない。
10wt%のバター脂肪と1.1wt%のコロイド状MCCを含んだアイスクリームは非常に滑らかでリッチでありそしてプレミア又はスーパープレミア氷菓の品質をもった経済的な調合品を作り出す可能性をもっている。殺菌前に約0.3wt%から約0.6wt%の安定剤を含む混合物の場合、約1wt%までのコロイド状MCCの添加量はこの方法によって添加される。コロイド状MCCの添加量を高めることは実行可能であるが、しかし、アイスクリーム内のコロイド状MCCの合計量(殺菌前の混合物の量+殺菌後の添加量)は約1.6wt%を超え、望ましくない食感品質をもったアイスクリームが製造される。アイスクリーム以外の氷菓類用に使用される添加されたコロイド状MCC量と安定剤の合計量は熟練した当業者ならば容易に決定することができる。
低粘度法の別の態様においては、混合物の分別法が使用される。この方法は、二つの分別部分の調製と所望の混合物を得るためにそれらを結合することからなる。第一の部分は添加されたコロイド状MCCの幾分か又は全てからなりそして均質化する必要のない成分の幾分か又は全て、例えば砂糖、甘味料、及び/又はMSNFの幾分か又は全てからなる。第二の部分は、バター脂肪の全てを含みそしてMCC又はMCCを含む安定剤系のような安定剤及び氷菓の製造に適した諸成分の残りを含む。
第二の部分は殺菌されそして均質化されるが、第一の部分は殺菌はされるが均質化はされない。均質化の過程での第二の部分中に存在する安定剤の量は第二の部分の許容できる工程粘度、典型的には殺菌及び均質化工程の過程で400cp以下、を生み出す量を超えてはならない。それから、この二つの部分は適切な割合で混合されて完成した氷菓用の所望の組成物からなる混合物を与える。その混合物を冷凍し、もし望むなら、硬化させる。この方法によって、上述のような殺菌後のコロイド状MCCの添加によって調製されるものと同様な組成物が調製される。
本発明の低粘度法のさらに別の態様においては、全てのコロイド状MCCは均質化の前に添加されるが、しかし均質化は、コロイド状MCCを活性化(即ち分散)させることなしにバター脂肪を適切に均質化するために低い圧力で実施される。在来プロセスにおいては、均質化は典型的には約1.76x10kg/m(約2500psi)で実施される。コロイド状MCCを活性化させないで、なおバター脂肪を均質化させるのに有効な典型的な条件は、約4.9x10kg/m(約700psi)、約5.6x10kg/m(約800psi)、又は約7.0x1010kg/m(約1000psi)の均質化圧力を超え、そして約1.05x10kg/m(約1500psi)、約9.8x1010kg/m(約1400psi)、又は約9.1x1010kg/m(約1300psi)の均質化圧力以下である。この態様においては、温度が水の氷点以下、好ましくは約−5.0℃(約23°F)以下、より好ましくは約−6.1℃(約21°F)以下まで下がったときに、コロイド状MCCが冷凍機バレル内で活性化される。如何なる理論や説明によっても拘束されるものではないが、冷凍機バレル内での結晶の存在がコロイド状MCCを活性化するものと考えられる。流動層乾燥したコロイド状MCCがこの態様での使用に好ましい。
本発明はまたこれまでの本発明の方法に従って製造された氷菓も対象としている。
氷菓類は感覚分析によって評価され、そこでは氷菓の構造、本体、及び組織は消費者の審査員によって評価される。感覚分析においては、本発明の方法によって製造された、約5wt%のバター脂肪を含む本発明の氷菓類が評価されそして10%のバター脂肪を含む在来法で製造された同様の氷菓類と等価であることが見出された。
氷菓類はまた冷凍融氷(thaw)安定性も評価される。貯蔵過程での温度サイクル(熱ショック)は、特に低脂肪及び/又は低固体氷菓類において、期待していないそして望ましくない負の組織変化(即ち、粘着、氷結)を引き起こす。0.6wt%のコロイド状MCC安定剤系を含むアイスクリーム又は低脂肪氷菓類の場合、氷菓類への0.6wt%コロイド状MCCの添加は、他の如何なる測定可能な変化無しでそれらの組織特性を維持し、複数の熱ショックサイクルに対しても良好な食感品質をもたらす。
氷菓類はさらに融解(melt down)時間によっても評価される。このテストにおいては、アイスクリームのような氷菓の8オンス量を10メッシュのワイヤースクリーン上に置く。典型的なアイスクリームの場合、これは約100gのアイスクリームと等価である。デザートが融けるとき、スクリーンを通る物質重量を時間に対して記録する。スクリーンを通過する量が融解量と見做される。その手順は典型的には19.4℃(67°F)のような標準温度で実施される。本発明の方法によって製造された5wt%のバター脂肪を含むアイスクリームは、典型的には、19.4℃(67°F)で120分後に、約40%以下しか融解せず、より典型的には約30%以下しか融解しない。例えば、融解テストにおいて、0.6wt%のコロイド状微結晶質セルロース安定剤系を含みそして追加のスプレードライした0.6wt%のコロイド状微結晶質セルロースを殺菌及び均質化の後で、しかし冷凍及び硬化の前に添加した本発明の範囲外のアイスクリームは、19.4℃(67°F)で120分後に、約28%融解しただけである。
氷菓類は、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベット、ジェラート、氷結ヨーグルト、ソフトアイスクリームのような乳製品系デザート;メローライン(mellorine)、ソーベット(sorbet)、及び水氷のような非−乳製品系デザート;及び氷結新趣向品、例えば、バー(棒)、コーン、及びサンドイッチのような特殊品目を包含する。氷菓類の調合及び製造は熟練した当業者に公知であり、インターネットを含む多くの情報源から入手可能である。これらの製品の多くの組成物及びラベルは、国から国へと変化する、行政上の規則によって制限される。例えば、或る規則は、アイスクリームが少なくとも10%のミルク脂肪と少なくとも20%のミルク固体を含むことを要求している。低脂肪アイスクリームは、一回の提供(1/2カップ)当たり3gを最大値として含み、そして脱脂アイスクリームは、一回の提供当たり合計脂肪で0.5g以下しか含まない。
アイスクリームは、砂糖、甘味料、風味料、着色剤、乳化剤、及び安定剤と一緒に、脂肪及び“固体状脱脂ミルク”(MSNF)の所望のレベルを与えるために、乳製品及び非−乳製品の混合物から製造された氷菓であり、冷凍工程の過程で、泡立て又は攪拌によって滑らかに作られる。アイスクリームは、氷結晶、脂肪小粒及び空気セル(小室)を含む複合混合物である。氷結晶及び脂肪小粒は非常に小さくそして、如何なる“脂肪味覚”なしでも滑らかな組織を生み出すためによく分散される。
アイスクリームは、全ミルク、スキムミルク、コンデンスミルク、蒸発ミルク、無水ミルク脂肪、クリーム、バター、バター脂肪、乳清、及び/又は固体状脱脂ミルク(“MSNF”)のような乳製品源を包含する。乳製品源は、ラクトース及び例えば、乳清タンパクのようなミルクタンパク及びカゼインのような乳製品及び/又は非−乳製品に寄与する。植物性脂肪、例えば、ココアバター、パーム、パームカーナル、沙羅双樹、大豆、綿実、ココナッツ、菜種、カノーラ、ひまわり油、及びそれらの混合物もまた使用してもよい。MSNFは、ほぼ38%のミルクタンパク、54%のラクトース、及び8%のミネラル及びビタミン類から作られる。
使用される砂糖はサクロース、グルコース、フラクトース、ラクトース、デキストローズでもよく、砂糖を結晶又は液体シロップ形態、或いはそれらの混合物に変換する。甘味料は、精製コーン砂糖(デキストローズ及びフラクトース)の結晶形態、乾燥コーンシロップ(固体状コーンシロップ)、液体コーンシロップ、マルトデキストリン、グルコース、又はそれらの混合物中のコーン甘味料であってもよい。サクラローズ、サッカリン、ナトリウムシクラメート、アスパルテーム、及びアセサルファムのような高能力甘味剤と呼ばれる砂糖代替物を砂糖の一部又は全てに加えて又は代わりに使用してもよい。
空気は所望の性質を与えるために取り込まれる。取り込まれる空気の量は“超過量(overrun)”とも呼ばれる。超過量は%として表現され、そして包装品中の空気と混合物の相対体積を意味する。例えば、空気の体積が混合物の体積に厳密に等しいアイスクリームは100%の超過量をもつと言われる。超過量が適切に取り込まれるときは、構造及びクリームらしさを与える細かく分散したそして均一に分布した形態となる。空気セルはアイスクリームの他の成分を含む液体部分に分散する。在来の冷凍機を使用して空気処理されたアイスクリーム製品の超過量は約20%から約250%、好ましくは約40%から約175%、より好ましくは約80%から約150%の範囲である。泡立て器を使用して空気処理した成形アイスクリーム製品の超過量は約40%から約200%、好ましくは約80%から約150%の範囲である。空気処理した水氷の超過量は約5%から約100%、好ましくは約20%から約60%の範囲である。
アイスクリームのその他の成分としては、例えば、風味料、着色剤、乳化剤、及び水を包含する。これらの成分は熟練した当業者に公知である。乳化剤としては、例えば、プロピレングリコールモノステアレート;ソルビタントリステアレート;乳酸化したモノグリセリド及びジグリセリド;酢酸化したモノグリセリド及びジグリセリド;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸のモノグリセリド及びジグリセリドを含む不飽和モノグリセリド及びジグリセリド;又はその他の一般的に入手可能な高級不飽和脂肪酸;及びそれらの混合物を包含する。乳化剤は典型的には、混合物の約0.01%から約3%を含む。調合物の他の全ての成分に加えて、水で混合物のバランスを取る。
ジェラートはアイスクリームと同様であるが、クリームより多くのミルクを含みそしてまた甘味料、卵黄及び風味料を含む。メローラインは、クリームを植物性脂肪で置き換えた氷菓である。イタリア風のジェラートはアイスクリームより空気超過量が少ないので濃厚である。シャーベットは1%と2%の間のミルク脂肪含量、約5wt%までのMSNF、及びアイスクリームよりわずかに高い甘味料を含んでいる。シャーベットはフルーツ又は他の特徴的な成分の風味がある。氷結ヨーグルトは、ヨーグルト菌で培養されたミルク及び脱脂ミルクのような乳製品の混合物、及び甘味料及び風味量成分を含む。典型的にはアイスクリーム製造の殺菌に引き続き、組成物はヨーグルト菌を植えつけられる。所望の酸度が得られたところで、冷却される。氷結カスタード又はフレンチアイスクリームは、最小でも10%のミルク脂肪と少なくとも1.4%の卵黄固体を含んでいなければならない。ソーベット及び水氷はシャーベットと同様であるが、乳成分を含まない。
微結晶質セルロースは精製され、部分的に解重合されたセルロースであり、木材、漂白した硫酸塩及び硫酸塩パルプのような木材パルプ、綿、亜麻、麻、セルロース形態で再生された靭皮又は葉脈繊維、大豆のさや、コーンのさや、又は木の実のさやのような種々のセルロース源から化学的分解及び機械的すり潰しの組み合わせによって得られる。化学的分解はいくつかの公知の方法によって達成される。一般には、セルロース源、好ましくは繊維質植物のパルプ形態中のα−セルロース源は、鉱酸、好ましくは塩酸で処理される。酸は、セルロースポリマー鎖の規則正しくない領域を選択的に攻撃し、それによって結晶サイトを露出させそして遊離させ、微結晶質セルロースを構成している結晶凝集物を生成させる。これらは反応混合物から分離されそして分解した副生物を取り除くために洗滌される。一般的には40−60wt%の湿分を含んで得られた湿った塊は、業界では、加水分解セルロース、微結晶質セルロース、微結晶質セルロース湿潤ケーキ、又は単純に湿潤ケーキを含むいくつかの名前で呼ばれている。
微結晶質セルロースの平均粒子サイズは、すり潰しによって約0.1から10ミクロンに減少する。コロイド状粒子を形成するためのセルロース粒子のすり潰しは、シルバーソン(商標)ミキサーのようないずれかの好適な装置を使用して実施される。得られた微結晶はそれから親水性境界分散物と共処理して、微結晶が乾燥工程の過程で再凝集するのを防ぐ。共処理した微結晶質セルロース/カルボキシメチルセルロースは通常、上述のようにコロイド状微結晶質セルロースと呼ばれ、特許文献3に開示されている。
適切に分散すると、コロイド状微結晶質セルロース(MCC)はコロイド状粒子の三次元ネットワークを構築し、それは完成した製品に安定性を与える。水中でせん断をかけると、コロイド状微結晶質セルロースは三次元マトリックスを形成して非常に安定で、チキソトロピックなゲルを形成する。微結晶質セルロースは如何なる温度でも機能するため、完成した製品に氷結/解凍安定性及び熱安定性を与える。三次元ネットワークは、水/脂肪/空気の三相系を維持するのに非常に効果的である。
食品用途に推奨される種々のグレードのコロイド状微結晶質セルロース及びそれらの混合物は本発明の実施において使用される。コロイド状微結晶質セルロースと共処理されたカルボキシメチルセルロースは約0.6%から1.2%で代用することができそして高粘度、中粘度、低粘度のカルボキシメチルセルロースであることができる。カルボキシメチルセルロースの典型的な粘度範囲は、25℃の水中で測定したとき、高粘度では、1%溶液(LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#3及び#4;速度:30rpm)で約1,000から約6,000cpであり;中粘度では、2%溶液(LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#2及び#3;速度:30rpm)で約100から約3,100cpであり;そして低粘度では、2%溶液(LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpm)で約25から約50cp又は4%溶液(LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpm)で約50から約200cpである。コロイド状微結晶質セルロースは、スプレードライ、流動層乾燥、回転乾燥、又はドラム乾燥のような、通常使用される如何なる方法によって乾燥されてもよい。
一般的には、本発明の方法に好ましいコロイド状微結晶質セルロースは、低粘度のカルボキシメチルセルロースを使用するものでありそして、流体乾燥した微結晶質セルロースが必要とされるとき以外の方法においては、好ましい微結晶質セルロースはスプレードライしたものでそして高粘度用に加工されたものである。好ましいコロイド状微結晶質セルロースの例は、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースのみを含有するコロイド状微結晶質セルロースである。
好ましいコロイド状微結晶質セルロースの別の例は、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物のみからなり、且つ該カルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされているコロイド状微結晶質セルロースである。
本発明で使用されるコロイド状微結晶質セルロース、即ち、カルボキシメチルセルロースで共処理された状微結晶質セルロースは、FMCコーポレーション社から市販されており、その商標名はアビセル(商標)、アビセル−プラス(商標)、及びノバゲル(商標)、例えば、アビセル(商標)RC581、アビセル(商標)CG200、アビセル(商標)RC591、アビセル(商標)RC791、アビセル(商標)501、アビセル(商標)IC2121、アビセル(商標)IC2153、アビセル(商標)IC5250、アビセル(商標)MV3257、アビセル(商標)RC501、アビセル(商標)GP2119、
アビセル−プラス(商標)VC3318、アビセル−プラス(商標)XP3563、アビセル−プラス(商標)SD3410、アビセル−プラス(商標)XP3572、アビセル−プラス(商標)IC2310、アビセル−プラス(商標)IC2219、アビセル−プラス(商標)XP3269、アビセル−プラス(商標)IC2315、アビセル−プラス(商標)SD3410、ノバゲル(商標)GP2180、ノバゲル(商標)GP2289、ノバゲル(商標)GP3282、アビセル(商標)XP3540及びゲルスターXP3623である。本発明で使用されるコロイド状微結晶質セルロースは一般には溶解のために加熱を必要とする成分を含まない。そのような除外された物質の例はゲルスターXP又はIC3542である。食品用途に推奨されるその他のコロイド状微結晶質セルロース、及びそれらの混合物もまた有用である。
本発明はまた、コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースを含有するコロイド状微結晶質セルロースからなる氷菓組成物に対応している。この氷菓組成物はさらに3−8wt%のバター脂肪を含む。
本発明はまた、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物のみからなり、且つカルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされているコロイド状微結晶質セルロースに対応している。カルボキシメチルセルロースは5−20wt%、より特定的には、コロイド状微結晶質セルロースの重量の15wt%の量で存在する。本発明はまた、この段落に記載されたコロイド状微結晶質セルロースを含む氷菓類、及びこの段落に記載されたコロイド状微結晶質セルロースが、氷菓中に存在する全コロイド状微結晶質セルロースの100wt%であるコロイド状微結晶質セルロースを含む氷菓に対応している。
氷菓の製造方法はアイスクリームの場合について簡潔に記載されている。しかしながら、氷菓製造の熟練した当業者に公知の適切な修正をすれば、他の種類の氷菓類も製造できる。氷菓類の製造は、例えば、非特許文献1に記載されている。
一般的には、氷菓類の製造に使用される方法は;混合物を調製するための諸成分のブレンド、殺菌、均質化、冷却、熟成、空気処理又は泡立て、冷凍、及び包装の諸工程を含む。その方法はバッチ式或いは連続式であることができる。諸成分は液体又は乾燥状態、又は両方の組み合わせでもよい。従来の方法では、必要なそれぞれ個別の成分の量は秤量又は計量され、そして“ミックス”と呼ばれる液体混合物中で一緒にブレンドされる。
UHT(超高温)プロセス及びLTLT(低温長時間)プロセスのような推奨される如何なる方法も本発明の実施に使用できるが、殺菌は典型的にはHTST(高温短時間)単位で実施され、そこではホモジナイザーが殺菌系に結合されている。混合物はそれから特定の温度まで加熱されそして殺菌を完遂するためにその温度で或る時間保持される。殺菌時間及び温度は行政的規則で規定されておりそして国によって変化するのであるが、HTST法の典型的な殺菌条件は混合物を少なくとも79.4℃(175°F)に少なくとも25秒間加熱する。殺菌は液体混合物中に存在する可能性のある病原菌を死滅させる。殺菌に引き続き、熱混合物を均質化させて諸成分の全てを緊密に会合させそして熱液体を高圧、典型的には約1.41x10kg/m(約2000psi)で、非常に細いオリフィスに強制注入することによって永久的な均一性を達成する。
殺菌及び均質化の後で混合物は冷却され、それから20分から一昼夜、好ましくは少なくとも4時間熟成される。特定の風味特性を達成するために、混合物を冷凍する前に、風味料を添加することができる。
冷却及び熟成に引き続き、次の工程は、水が氷に転換し始める過程で、“冷凍”として知られている。典型的には、空気処理及び冷凍工程の過程で、混合物は、アイスクリーム冷凍機として知られている掻き取り表面熱交換器中で部分的に氷結する。空気を回転するスクレーパーブレード(掻き取り羽根)の回りに散布する。約21°F(−5℃)の在来の抜き出し温度で、氷結しうる水の約40%が氷結する。氷結は、混合物が加圧下で非常に冷たいシリンダーの一端から他端に通過するときに漸進的に起こる。シリンダーの表面に氷が生成すると、表面を高速で移動する鋭い羽根で取り除く。冷凍シリンダーを通過する過程で、空気処理を行い空気が混合物中で泡となる。半−氷結製品は、液体混合物中に存在しない二つの成分;空気と氷で冷凍/空気処理装置から出る。さらに包装前に、フルーツ、ナッツ、キャンディー、シロップ、等々のような風味料物質が半−氷結製品中に注入される。
次の工程は、典型的には包装後に実施され、“硬化”として知られている。空気処理された混合物をそれから、好ましくは直接、例えば、ポンプを使って容器又は包装に供給し、そしてそれから硬化させる。この工程においては、包装された製品は、それを急速に冷却するように設計された装置中で、約−40℃(約−40°F)の非常に低温に晒される。氷結可能な水の付加的な30−40%は硬化過程で冷凍される。急速冷却は非常に細かい氷結晶の発達に重要であり、それはアイスクリームに滑らかな、クリーム状の組織を与えるために必要である。ソフトのようないくつかの氷菓類は冷凍後に硬化されない。
代わりに、せん断が硬化工程の過程で混合物に適用されてもよい。例えば、一つの方法では、混合物中の氷結し得る水の約50−60%が氷結したときに、せん断がかけられ、そしてせん断応力は、特許文献2及び特許文献1、その開示は共にここでは参照として取り込まれている、に記載されているように、約500から75,000Pa、典型的には5,000から15,000Paである。もしコロイド状MCCが、空気処理及び冷凍の後でそして硬化の前又は過程で添加されるなら、そのようなせん断は、コロイド状MCCを活性化するために与えられなければならない。せん断が硬化工程の過程で適用されるときは、包装は典型的には硬化の後までなされない。
硬化の後で、空気処理された製品は冷凍温度、通常は約−25℃(約−13°F)から−35℃(約−31°F)の温度で貯蔵される。氷結し得る水の残りは典型的にはこの過程で凍結する。バー、コーン、サンドイッチ、及びその他の氷結新趣向品のような特殊品目もまた調製されてもよい。例えば、ナッツ片又はフルーツ片のような内包物を含む被覆物をそれぞれの品目に添加してもよい。その製品はクッキー、又はその他の可食性物質の間にアイスクリームサンドイッチを形成するように置かれてもよい。
工業的用途
本発明の方法は、目立った食感特性及び/又は少ない脂肪含量をもった、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベット、ジェラート、氷結ヨーグルト、ソフトアイスクリーム、メローライン、ソーベット、及び水氷のような氷菓類を製造するために使用できる。このことは、氷菓類の食感品質を犠牲にすること無しで、健康又はその他の理由のためにカロリー摂取量の減少を望む人にとって特に利点がある。
本発明の有利な特徴は以下の実施例を参照することによって明らかにされるが、それらは単に説明のためのものであって本発明を限定するためのものではない。
WO2005/070225A1 USP.Pub.2005/0037110 USP3,539,365 Ice Cream,6th Ed.,by R.TMarshall、H.D.Goff,and R.W.Hartel,Springer,New York,2003
〔実施例〕 用語説明
アクアロン(商標)7HF カルボキシメチルセルロース、高粘度(ハーキュレス、ウィミントン、デラウェア、USA)
カラギーナン シーケム(商標)IC518(FMCコーポレーション、フィラデルフィア、PA、USA)
コロイド状MCC カルボキシメチルセルロースで共処理した微結晶質セルロース
ゲルスター(商標)XP3542 市販の微結晶質セルロース安定剤系(FMC、フィラデルフィア、PA、USA)。この製品はまたゲルスター(商標)IC3542とも呼ばれる。
グアルガム パックコールFG/6070(パキスタンガムインダストリー、カラチ、パキスタン)
アイス2 乳化剤、モノ−及びジグリセリド/PS80ブレンド物(ローダース&クルックラーン、キャナホン、IL,USA)
ロカストビーンガム 不透明LBG200M(PLトーマス、モーリスタウン、NJ,USA)
マルトデキストリンM−100 ヒドロコロイドデンプン、10DE(グレインプロセシングコーポレーション、マスカチン、アイオワ、USA)
マルチスイートIC固体 マルチトールシロップ(SPIポリオール、ニューキャッスル、デラウェア、USA)
MSNF 固体状脱脂ミルク
サクラローズ スプレンダ(商標)サクラローズ(テート&ライル、デカター、IL、USA)
ポリデキストローズ スタ−ライト(商標)IIIポリデキストローズ(テート&ライル、デカター、IL、USA)
この実施例は5%バター脂肪のアイスクリームサンプルの製造と評価及び完全脂肪(10%バター脂肪)アイスクリームサンプルとの比較。
サンプル調製
全てのアイスクリームサンプルは典型的なHTST(高温/短時間)プロセス条件を使用して調製した。殺菌の前に、ミルクとクリームを10ガロンのブレッドリキフラーブレンダー(アメリカンイングレージエンツ社、カンサスシティー、MO,USA)に緩やかな攪拌下で添加した。それぞれのサンプルの組成を表1に示す。%は混合物の合計重量基準の指定された成分の重量%(wt%)である。
諸成分を混合するために殺菌前に各混合物を約10分間攪拌した。殺菌は、混合物を約1.76x10kg/m(約2500psi)で均質化するために設定されたHTST(高温/短時間)系で実施し、次いで約82.2℃(約180°F)の温度で25秒間、保持した。殺菌に引き続き、各混合物を直ちに約10℃(約50°F)に冷却しそして一昼夜熟成させた。サンプル1−1から1−8はカテゴリー#2のバニラ(天然及び人工バニラと見做される、バニラ−バニリン抽出物)で風味を付け、引き続き、WCBモデル100連続式冷凍機(WCBアイスクリーム、ノースベール、NJ、USA)で冷凍した。サンプル1−9は風味を付けそして引き続き軽い攪拌を行いながらブレンダー中に入れた。コロイド状MCCを各混合物中にゆっくりと添加しそして約3分間湿らせた。各サンプルで得られた混合物を流し出しそして連続式冷凍機に供給した。
各生成物は、約−5.8℃(約21.5°F)において100%の超過量(オーバーラン)で冷凍した。各混合物の条件を確立した後で、それぞれの調整をした数パイントの容器を集めそして硬化のために約−34.4℃(約−30°F)のブラスト冷凍機中に置いた。評価の前に、各サンプルの1パイントを、約−17.7℃(約0°F)で数時間、緩和キャビネット中に置いた。
評価
各サンプルを感覚分析によって評価した。感覚分析は、スプーン一杯のアイスクリームを口の中で咀嚼しそしてその塊の構造又は本体を主観的に決定することによって完結した。
本体(ボディー)は、水っぽい、ガム状、砕け易い、伸びが悪い、柔らかい、又は湿っぽいとして分類できる。組織(テクスチャー)は感覚分析を完結させるのに考慮すべきもう一方の主要なパラメーターである。組織の記述子としては、粗っぽさ、氷っぽさ、砂っぽさ、又は脂っぽさを含む。本体及び組織の記述子は、高度、中庸、又は軽度としてランク付けされる。感覚評価の前に、サンプルは約−15℃(約5°F)に緩和される。種々の審査員は、実施例1−9のサンプル、即ち本発明の製品がクリーム状組織及び本体の豊かさにおいて、他のサンプルを圧倒していることを認めた。実施例1−9からのサンプルに対して点数付けした実施例1−4(10%バター脂肪が対照)からのサンプルのさらなる評価では、実施例1−9の方が濃厚であり/クリームっぽいことが見出された。
各サンプルの1パイント容器を、約−6.7℃(約20°F)で12時間維持し、引き続き約−17.8℃(約0°F)で12時間冷却するようにプログラムされ周期的に温度コントロールされたキャビネット中に置くことによって、熱ショックの弊害を課した。この周期パターンを7日間繰り返した。これらのサンプルの感覚スコアは、実施例1−9のサンプルが最も少ない氷結晶サイズ変化を与えるものとして格付けされることを示した。その他のサンプルは高度又は中庸度の氷っぽさをもつと記録された。
この実施例は、10%の対照アイスクリームの食感品質を真似た又はそれを超えた食感品質を生み出すために、この調合物/方法に必要な殺菌後に添加する微結晶質セルロースの最適使用レベルを例証する。
実施例1の手順に従って、表2に示されたサンプルを調製した。表2は、一つは従来の可溶性ガムベースの安定剤(実施例2−1)を含有しそして二つ目はコロイド状MCC安定剤(実施例2−2)を含有する二つの10%対照製品の組成を示す。実施例2−1及び実施例2−2は比較実施例である。本発明に従って殺菌後に混合物中に内包されたコロイド状MCCのレベルは0%、0.4%、0.6%、0.8%、及び1.0%(実施例2−3から2−7)であった。さらに、それによって全てのコロイド状MCCが冷凍工程の前に活性化される比較実施例を生ずる、殺菌の前に高レベルのコロイド状MCCを添加した対照組成物(実施例2−8)を調製した。
手順は実施例1に記載したようにして実施した。実施例2−8で形成された組成物、それは殺菌前に添加した1%のコロイド状MCCを含むが、冷却部の過剰なライン圧力がHTSTを通る流れを止めるために効果的に加工することができなかった。残りの7サンプルの混合物重量と添加したコロイド状微結晶質セルロースの量を表3に示す。
コロイド状MCCの後添加(装填)が必要な各混合物はブレッドブレンダー中に入れられそしてわずかな渦巻状物をもたらした。追加のコロイド状MCCを渦巻状物に添加しそして3分間湿らせた。混合物を装填後、冷凍操作までその元の保持容器に戻した。混合物粘度の認識可能な増大は如何なる装填混合物でも観察されなかった。
アイスクリームを冷凍機から取り出したときに、追加の0.4%のコロイド状MCCで装填された実施例2−4のサンプルは、混合物が装填されていない実施例2−3のサンプルよりもかなり生々しくそしてクリームっぽいことが主観的に決定された。
完成した硬化サンプルの評価は二つのセットで行われた。セット#1はサンプル2−2、2−4、及び2−5を比較した。セット#2はサンプル2−5、2−1、及び2−7を比較した。
周期的熱処理がされていないサンプルの感覚分析は、10%対照サンプルの両者ともに、コロイド状MCCで装填されたサンプルのいずれよりも本体及び組織において低いランクであることを示している。コロイド状MCC0.4%と少ない量の添加は、完全脂肪製品の食感品質をもった製品を生み出した。コロイド状MCCのレベルが0.4%から0.8%まで増加するとき、組織はさらに高められる。1.0%コロイド状MCCの後添加は、食感品質で望ましくないと一般的に見做される製品を生み出した。
実施例2−2のサンプルに対する実施例2−5のサンプルについての28人の審査員評価においては、審査員メンバーの93%が、実施例2−5(5%低脂肪アイスクリーム)のサンプルは、実施例2−2(10%対照製品)のサンプルよりも濃厚であり/クリームっぽいと認めた。
実施例1の手順に従って、表5に示されるサンプルを調製した。従来の安定剤系は実施例1で使用された調合物を安定化させるために作られた。ロカストビーンガム及びグアールガムを5%バター脂肪製品に調合しそして、安定剤としてゲルスター(商標)IC3542を使用した同じ5%バター脂肪と比較した。これらの混合物のそれぞれに、殺菌後0.6%のコロイド状MCCを装填した。
得られた生成物を熱ショックの弊害付与の前と後の両方について感覚テストによって評価した。実施例3−1のサンプル、即ち基準安定剤系としてゲルスター(商標)IC3542を含みそしてそれに殺菌後コロイド状MCCを添加したものは、実施例3−2のサンプル又は実施例3−3のサンプルよりも、有意により滑らかで、より生々しく、そしてより濃厚な食感であると評価された。熱ショックの弊害付与後では実施例3−2及び3−3のサンプルは実施例3−1のサンプルよりも測定できる程により粗っぽくそして氷っぽかった。
三つの異なった手順が安定剤を内包させるために使用された。実施例4−1及び4−2においては、サンプルを、完全な安定剤系(例えば、コロイド状MCC)を初期混合物中に添加し引き続き殺菌及び均質化することによって処理した。しかしながら、コロイド状MCCを活性化すること無しでバター脂肪を均質化するための第一段階において、均質化圧力は、標準(約1.76x10kg/m(約2500psi))の代わりに約7.03x10kg/m(約1000psi)に低下させた。サンプル4−1は、全てのコロイド状MCCが冷凍の前に完全に活性化されているので、比較サンプルであり、一方サンプル4−2の流動層コロイド状MCCは、それが流動層乾燥生成物であるので、本発明に従って(冷凍工程の後で)活性化されたものである。
実施例4−3においては、サンプルを混合物の分別を使用して処理した。この方法は、別々に混合物を調製しそして完成した混合物部分を組み合わせて、所望の完成した組成物を得るものである。部分Aにおいては、完成した組成物中の全てのバター脂肪は、MSNF、サクローズ、コーンスープ、及びゲルスター(商標)IC3542安定剤と同様にして添加された。この部分は、バター脂肪の適切な粒子サイズ減少を達成するために、殺菌しそして2段階均質化において約1.76x10kg/m(約2500psi)で均質化した。混合物Bは均質化の必要がないコロイド状MCCと同様に調合物中の固体バランスを取るために調製された。実施例4−3中のコロイド状MCCは実施例1で使用されたコロイド状MCCと同じであった。最終組成物を調製するために、部分Aの14.5kgを部分Bの4.83kgに添加して最終組成物の19.33kgを得た。
実施例4−4のサンプルは、殺菌後にコロイド状MCCを添加した実施例1−9のサンプルと同様な方法で、実施例4−1及び4−3で使用したコロイド状MCCを使用して調製した。実施例4−1は比較実施例で、そして実施例4−2から4−4は本発明の実施例である。使用された組成は表6に示す。
初期のブルックフィールド粘度は、各混合物についてそれがHTST殺菌系を出たときに、RVTブルックフィールド粘度計でスピンドル#2を使用して50rpmで60秒間操作して記録された。ツアーンコップの読みもまた記録された。ツアーンコップとは、その底に位置する標準穴サイズをもつ標準サイズのステンレススチール製コップのことである。粘度は、コップの底からの混合物の流れが止まるのにかかる時間の関数として測定される。
ブルックフィールド粘度及びツアーンコップの読みは、サンプル4−1でかなり高い粘度を記録する。サンプル4−2から4−4は粘度がより低く:1)CMCで共処理された流動層乾燥されたコロイド状MCCは低い均質化圧力の処理で使用することが可能である;或いは2)スプレードライしたコロイド状MCCでの分別処理は高粘度の混合物の流出なしで使用できるかのいずれかである。実施例4−1のサンプルのより高い粘度の読み(616cp)は、製造者が伝統的な混合物製造段階でこの成分の処理で困難に遭遇するであろうことを指摘している。
それぞれのサンプルを、連続式冷凍機で100%の超過量をもたせて、−5.8℃(約21.5°F)で冷凍した。各混合物の処理条件を確立した後で、数パイントの容器を集めそして硬化のために約−34.4℃(約−30°F)のブラスト冷凍機中に置いた。
硬化させたアイスクリームの感覚分析は、実施例4−1、4−3、及び4−4のサンプルはそれぞれ、フル脂肪アイスクリームと同じ濃厚な食感品質をもった5%アイスクリームを作るために必要な所望の口当たり特性をもっていることを示した。実施例4−2のサンプルは、食感品質で他のサンプルに若干劣るものの、良好な食感品質を保持しておりそして実施例4−3及び4−4に記載された代替の本発明の手順によって混合物を処理することができない又はしたくない製造者に適したオプションとなるであろう。しかしながら、上述のように、サンプル4−1は、より高い粘度に伴う重大なプロセス的な問題があるために、比較実施例となっている。
この実施例は、いくつかの調合タイプにおけるコロイド状微結晶質セルロースの後添加を示す。サンプル5−1から5−5における全ての成分は、コロイド状微結晶質セルロースを除き、殺菌の前に混合物に添加された。脱脂アイスクリーム(実施例5−1)、低脂肪(2%バター脂肪)(実施例5−2)、フル脂肪(10%バター脂肪)(実施例5−4)アイスクリーム、5%バター脂肪で砂糖の添加のないアイスクリーム(実施例5−5)、及び4%の植物性脂肪アイスクリーム(実施例5−3)を調製した。調合物を表8に示す。サンプル5−1から5−5の全ては本発明の実施例である。
サンプル5−3を除いた全てのサンプルは実施例1で記載したように処理した。サンプル5-3の場合、ココナッツオイルが高融点(約36℃、97°F)であるために、水及び植物性脂肪は、残りの固体を添加する前に約71℃(約160°F)に予備加熱した。
完成したアイスクリームを、許容度と品質を決定するために評価した。全てのサンプルは各サンプルが示すアイスクリームのカテゴリーで高い評価を得た。0%脂肪(実施例5−1)では、良好な本体と組織が明白であった。しかしながら、典型的な脱脂混合物である多量のミルク固体風味が検出された。クリーム風味の添加がこのサンプルには推奨される。
実施例5−2(2%バター脂肪)のサンプルは、低脂肪含量の割には非常に濃厚でクリーミーであり、そして良好な軽製品(5%脂肪)の品質を保持する低脂肪製品としての優れた潜在性を示している。同様に、実施例5−4(10%脂肪)のサンプルは非常に滑らかで濃厚であり、そしてスーパープレミアム調合物の品質をもった経済的なアイスクリーム調合物の製造の可能性をもっている。それらの製品カテゴリーにおいては、実施例5−3及び5−5のサンプルはまた濃厚及びクリーミーとして記載された。
実施例2−3の組成をもったサンプルを調製しそして実施例2のように処理した。処理(殺菌)に引き続き、0.6%のコロイド状MCCを添加し、コロイド状MCCが冷凍機バレル中で活性になる温度を決定するためにサンプルを評価した。冷凍処理のスタートアップにおいて、混合物は最初に約4.4℃(約40°F)の冷蔵温度で冷凍機バレルを出て、そして出口温度は約−5.5から約−6.1℃(約22°Fから約21°F)の所望の充填温度まで連続的に下がる。
サンプルを種々の温度で取り出しそしてコロイド状MCCの活性化度(即ち解離度)を評価するために偏光顕微鏡で評価した。表9は活性化度に対する抜き出し温度の関係を示す。
表9は、冷凍バレル中のアイスクリームの堅固さ(硬さ)/温度がコロイド状MCCの活性化度に相関することを示している。4.4℃(約40°F)で、氷の存在なしでの冷凍機バレルの攪拌はコロイド状MCCを活性化するのには不十分である。−2.7℃(約27°F)では、濃縮混合物は、製品の約50%(コロイド状MCC)を活性化するのに充分である。−5.5℃(約23°F)及び−6.1℃(約21°F)へのさらなる温度低下は氷結晶を高濃度にしそしてこのようにコロイド状MCCを効果的に活性化するのに充分な高い微粒子磨耗度とする。
この実施例は、緩い製品の堅固さが成形物を充填するのに必要な、成形バーのような用途では、完成した製品中の最大構造/本体を与えるためには、コロイド状MCCの完全な活性化からの利点がないことを暗示している。
この実施例は、コロイド状MCCがこの段階で活性化される半−氷結混合物へのコロイド状MCCのドライ添加について説明する。温度とせん断強度の好ましい組み合わせを使用すると、コロイド状MCCは均一に混合されそして、実施例2で調製された本発明のアイスクリームと同じ又は幾分優れた食感品質をもった完成したアイスクリームを製造するために、本発明に従って活性化することができる。
前述の全ての実施例(例えば、実施例1−6)は、掻き取り表面タイプの冷凍装置中で混合物を冷凍する前に、流体アイスクリーム混合物中に、未分散のコロイド状MCCを内包させることについて説明する。この実施例は、コロイド状MCC粉末を掻き取り表面タイプの冷凍装置を出る半−氷結混合物に導入し、コロイド状MCCを完全に活性化するのに充分なせん断応力を発生させるために、半−氷結混合物をさらに作動させ/混合し/かき混ぜることの実行可能性を強調するものである。この方法によるコロイド状MCCの活性化は、10%アイスクリームと同じ食感品質をもった5%低脂肪アイスクリームを製造することが可能なゲルネットワークを形成するのに充分である。
従来のグアールベースの安定剤系で安定化した標準の5%低脂肪アイスクリームを処理しそしてWCBモデル100連続式冷凍機で実施例1のそれと同様な手順を使用して(掻き取り表面タイプの冷凍装置を使用して)冷凍した。抜き出し温度を22°Fで記録し、半−氷結混合物(4376g)を5ガロンのホバートボウルに添加しそしてボウルを−30°Fのブラスト冷凍機中に入れた。半−氷結混合物を10分間、静止状態で冷凍した後、混合物を取り出しそして櫂型羽根を用い#1設定で混合しながら26.4g(0.6%)のコロイド状MCCを添加した。混合速度を#2設定に上げそして混合を5分間継続した。
ホバートボウル中で混合後の半−氷結混合物の完結温度は21°Fであった。
半−氷結混合物の顕微鏡評価は、コロイド状MCCが適切に分散しておらず、そしてMCCの大きな粒子の存在によって示されるように、まだ充分に活性化されていないことを示した。半−氷結混合物の温度を引き続き約15°Fまで低下させそして#2混合機設定下でさらに5分間混合を続けた。顕微鏡解析の結果、これらの混合条件はコロイド状MCC微粒子を完全に活性化しそして10%脂肪アイスクリームの食感品質をもった5%脂肪アイスクリームを製造するのに必要なゲルマトリックスを形成していることがわかった。添加工程でのコロイド状MCC添加に対するその他の手順は、さらに冷凍及び混合すること無しにそれを完全に活性化することである。
実施例2で記載した方法を使用して、殺菌後で冷凍前に、0.6%コロイド状MCCをベース混合物に添加した二つの5%低脂肪アイスクリーム製品を調製した。調合物は二つの異なった固体レベル;36%(サンプル#8−1)及び39.4%(サンプル#8−3)で調製した。第三の調合物は従来の安定剤ブレンド物(サンプル#8−2)で安定化しそしてコロイド状MCCを含まない10%脂肪アイスクリームであった。調合物を表10に示す。
20°Fで12時間、その後0°Fで12時間の冷却を維持するようにプログラムされた周期的に温度コントロールされたキャビネット中に容器を入れることによって、1パイントの各サンプルに熱ショック負荷をかけた。この周期パターンを7日間繰り返した。これらのサンプルをセットBとラベル化した。各サンプルの別のセットは周期がなく−30°Fでの貯蔵を維持した。このセットをセットAとラベル化した。
製品評価
製品間の組織の差異は、詳細な組織分析の訓練を受けそして経験を積んだ5人の審査員メンバーによって決定された。審査員等は、評価の前には、組成、脂肪含量、等々の情報はなんら与えられなかった。各サンプル毎に、3.25オンスのソウフェコップが各評価者当たり1コップ/サンプルで与えられた。各サンプルは評価の前に0°Fの冷凍機から直ちに取り出された。専門家はアイスクリームディッシャー(匙)を使用して試供用コップ中にほぼ2オンスのアイスクリームを掬い取った。サンプルは、評価室内で直ちに審査員の元に運ばれた。
サンプルは5°F±5°Fで評価された。それぞれの審査員はサンプルが容器から掬われた後すぐにそれを受け取った。各サンプルの組織特性は、それらが投票用紙に現れる順序で評価された。各サンプルは以下の評価に供された。審査員は必要に応じ再評価することもできた。
サンプル評価結果は合意された投票用紙を使用して記録された。各特性の強度は、0=なしそして15=非常に強度の0−15ポイントの強度スケールで段階化された。スケールは150ポイントの区別を与える十番目のポイントの使用を可能にする。結果を表11に示す。アイスクリーム組織を記載するために使用した用語の説明は表12に示した。
特徴的な表面粗さ、表面の結晶性、第一の圧縮性結晶、及び歯の間の砂っぽさにおいて見られるように、サンプルセット内では、熱サイクルのないAサンプルは、熱サイクルをかけたBサンプルより、氷結晶が少なくそして氷結晶の不連続性が少ない傾向があった。サンプル#8−3(5%脂肪;39%固体)はより粘着性で濃く、処理過程での融解に時間がかかりそしてより大きな安定剤食感因子をもっていた。サンプルセットB3は熱ショックの影響が最も少なかった。全体的には、本発明の5%脂肪調合品(8−1及び8−3)は10%脂肪の対照(8−2)よりも好意的な評価を受けた。
本発明の記載から、我々は別添の特許請求の範囲及びその等価物を権利請求する。
本発明の方法は、目立った食感特性及び/又は少ない脂肪含量をもった、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベット、ジェラート、氷結ヨーグルト、ソフトアイスクリーム、メローライン、ソーベット、及び水氷のような氷菓類を製造するために有用である。

Claims (74)

  1. (a)氷菓の製造に適した成分及び、所望の量より少ないコロイド状微結晶質セルロースを含む混合物を調製し;(b)その混合物を殺菌しそして均質化し;(c)その混合物に、コロイド状微結晶質セルロースの所望量を達成するのに必要な追加量のコロイド状微結晶質セルロースを添加し;(d)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(e)その混合物を硬化させる諸工程からなり、その工程が、工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、及び工程e)の順序で実施されるか、又は工程a)、工程b)、工程d)、工程c)、及び工程e)の順序で実施され、ここで工程c)はせん断下で実施されることを特徴とする、氷菓の製造方法。
  2. コロイド状微結晶質セルロースの追加量がコロイド状微結晶質セルロースの所望量に等しい請求項1記載の方法。
  3. 該成分が砂糖及び固体状脱脂ミルクを含む請求項1記載の方法。
  4. 該成分がバター脂肪を含む請求項3記載の方法。
  5. 殺菌及び均質化の前において、その混合物が約0.1wt%から約0.8wt%の安定剤を含み;コロイド状微結晶質セルロースの追加量が約0.2wt%から約0.9wt%であり;そしてコロイド状微結晶質セルロースの所望量が約0.3wt%から約1.6wt%より多い、請求項4記載の方法。
  6. コロイド状微結晶質セルロースの所望量が約1.0wt%から約1.4wt%である請求項5記載の方法。
  7. 工程b)の工程内粘度が400cpを超えない請求項6記載の方法。
  8. 該成分が約15wt%以下のバター脂肪を含む請求項1記載の方法。
  9. 該成分が約5wt%のバター脂肪を含む請求項1記載の方法。
  10. 工程b)の工程内粘度が400cpを超えない請求項1記載の方法。
  11. 該工程が工程a)、工程b)、工程c)、工程d)、及び工程e)の順序で実施される請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 該工程が工程a)、工程b)、工程d)、工程c)、及び工程e)の順序で実施される請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 均質化が、約4.9x10kg/mから約1.05x10kg/mの圧力で実施される請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  14. (a)氷菓の製造に適した少なくともいくつかの成分及び、所望の量より少ないコロイド状微結晶質セルロースを含む第一の部分を調製し;(b)コロイド状微結晶質セルロースからなる第二の部分を調製し;(c)第一の部分を殺菌しそして均質化し;(d)第二の部分を殺菌しそして均質化し;(e)氷菓の製造に適した諸成分を、所望量で含む混合物を与えるために適切な割合で第一の部分と第二の部分を混合し;(f)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(g)その混合物を冷凍する諸工程からなることを特徴とする氷菓の製造方法。
  15. 第一の部分がコロイド状微結晶質セルロースを含まない請求項14記載の方法。
  16. 第一の部分が砂糖及び固体状脱脂ミルクを含む請求項14記載の方法。
  17. 第一の部分がバター脂肪を含む請求項16記載の方法。
  18. 殺菌及び均質化の前において、第一の部分が約0.1wt%から約0.8wt%の安定剤を含み;そして混合物が約0.3wt%から約1.6wt%のコロイド状微結晶質セルロースを含む請求項17記載の方法。
  19. 混合物が約1.0wt%から約1.4wt%の微結晶質セルロースを含む請求項18記載の方法。
  20. 工程c)の工程内粘度が400cpを超えない請求項19記載の方法。
  21. その成分が約15wt%以下のバター脂肪を含む請求項14記載の方法。
  22. その成分が約5wt%のバター脂肪を含む請求項14記載の方法。
  23. 工程c)の工程内粘度が400cpを超えない請求項14記載の方法。
  24. (a)氷菓に適した成分及び、所望量のコロイド状微結晶質セルロースを含みそしてコロイド状微結晶質セルロースが流動層乾燥した微結晶質セルロースである混合物を調製し;(b)その混合物を殺菌しそして均質化し、ここで均質化は約4.9x10kg/mから約1.05x10kg/mの圧力で実施され、そして工程b)の工程内粘度は400cpを超えない;(c)その混合物を空気処理しそして冷凍し;そして(d)その混合物を硬化させる諸工程からなることを特徴とする、氷菓の製造方法。
  25. その成分が砂糖及び固体状脱脂ミルクを含む請求項24記載の方法。
  26. その成分がバター脂肪を含む請求項25記載の方法。
  27. コロイド状微結晶質セルロースの所望量が約1.0wt%から約1.4wt%である請求項24記載の方法。
  28. 工程c)の工程内粘度が400cpを超えない請求項27記載の方法。
  29. その成分が約15wt%以下のバター脂肪を含む請求項26記載の方法。
  30. その成分が約5wt%のバター脂肪を含む請求項29記載の方法。
  31. 工程c)の工程内粘度が300cpを超えない請求項24記載の方法。
  32. 請求項1の方法で製造された氷菓。
  33. 氷菓が砂糖、固体状脱脂ミルク、約15wt%以下のバター脂肪、及び約0.3wt%から約1.6wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項32記載の氷菓。
  34. 氷菓が約1.0wt%から約1.4wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項33記載の氷菓。
  35. 氷菓が、約19.4℃において120分後で、40%以下しか融けない請求項34記載の氷菓。
  36. 氷菓が約5%のバター脂肪を含みそして、感覚評価において、その氷菓が、約10%のバター脂肪と0.15wt%以下のヒドロコロイド安定剤を含む氷菓で評価した感覚審査員のうち少なくとも90%に好まれる請求項32記載の氷菓。
  37. 請求項14の方法で製造された氷菓。
  38. 氷菓が砂糖、固体状脱脂ミルク、約5wt%のバター脂肪、及び約0.3wt%から約1.6wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項37記載の氷菓。
  39. 氷菓が約1.0wt%から約1.4wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項38記載の氷菓。
  40. 氷菓が、約19.4℃において120分後で、40%以下しか融けない請求項38記載の氷菓。
  41. 請求項24の方法で製造された氷菓。
  42. 氷菓が砂糖、固体状脱脂ミルク、約5wt%のバター脂肪、及び約0.3wt%から約1.6wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項41記載の氷菓。
  43. 氷菓が約1.0wt%から約1.4wt%のコロイド状微結晶質セルロースからなる請求項42記載の氷菓。
  44. 氷菓が、約19.4℃において120分後で、40%以下しか融解しない請求項43記載の氷菓。
  45. デザート組成物を調製しそして該デザート組成物を冷凍する工程からなり、ここで、コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも一部は該冷凍工程の過程又は後で活性化されるという条件付きで、該コロイド状微結晶質セルロースを冷凍工程の前、過程又は後の少なくとも一つの段階で該デザート組成物に添加する、氷菓の製造方法。
  46. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも50%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  47. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも60%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  48. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも70%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  49. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも80%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  50. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも90%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  51. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも95%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  52. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも98%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  53. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも99%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  54. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも100%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  55. 該コロイド状微結晶質セルロースが、LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又はLVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又はそれらの混合物からなる請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  56. 該コロイド状微結晶質セルロースがスプレードライした微結晶質セルロースからなる請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  57. 該コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)微結晶質セルロースからなる請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  58. 該コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースからなる請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  59. 該コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースを含有するコロイド状微結晶質セルロースからなる氷菓組成物。
  60. 該氷菓組成物がさらに3−8重量%のバター脂肪を含む請求項59記載の氷菓組成物。
  61. (i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースを含有するコロイド状微結晶質セルロース。
  62. 該カルボキシメチルセルロースが、コロイド状微結晶質セルロース重量の5−20wt%の量で存在する請求項60記載のコロイド状微結晶質セルロース。
  63. 該カルボキシメチルセルロースが、コロイド状微結晶質セルロース重量の15wt%の量で存在する請求項60記載のコロイド状微結晶質セルロース。
  64. (i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物のみからなり、且つ該カルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされているコロイド状微結晶質セルロース。
  65. 該カルボキシメチルセルロースが、コロイド状微結晶質セルロース重量の5−20wt%の量で存在する請求項64記載のコロイド状微結晶質セルロース。
  66. 該カルボキシメチルセルロースが、コロイド状微結晶質セルロース重量の15wt%の量で存在する請求項64記載のコロイド状微結晶質セルロース。
  67. 請求項64−67のいずれか一項に記載のコロイド状微結晶質セルロースを含有する氷菓組成物。
  68. 該コロイド状微結晶質セルロースが請求項64−67のいずれか一項に記載のコロイド状微結晶質セルロースのみからなる氷菓組成物。
  69. 該コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物からなり、且つ該カルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされている請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  70. 該コロイド状微結晶質セルロースが、(i)(a)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:30rpmによって測定したとき2%溶液で約25から約50cpの粘度、又は(b)LVFブルックフィールド粘度計;スピンドル#1及び#2;速度:60rpmによって測定したとき4%溶液で約50から約200cpの粘度をもつカルボキシメチルセルロース又は(a)及び(b)の混合物;及び(ii)RVTブルックフィールド粘度計、20rpmでスピンドル#1を使用して2.6%固体で測定したとき150cp以上の粘度をもつ微結晶質セルロースとの共処理物のみからなり、且つ該カルボキシメチルセルロース及び微結晶質セルロースが共処理された後にスプレードライされている請求項1又は14のいずれか一項に記載の方法。
  71. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも1%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  72. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも5%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  73. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも10%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
  74. 該コロイド状微結晶質セルロースの少なくとも35%が該冷凍工程の過程又は後で活性化される請求項45記載の方法。
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