JP2009510117A - 認知機能向上のための方法及び組成物 - Google Patents

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Abstract

動物の認知機能向上のための組成物及び方法を開示する。前記組成物及び方法は、長鎖多価不飽和脂肪酸を利用する。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、哺乳動物の栄養摂取、及び認知機能におけるその効果に関する。具体的には、本発明は、問題解決能力、記憶保持力、及び精神安定性を向上させるために長鎖多価不飽和脂肪酸を利用するものであり、前記脂肪酸は、在胎期間中に母親の食餌経由で、又は出生後に母親の乳汁から、又は前記動物の成熟に応じ直接食餌経由で、投与する。
発明の背景
本明細書を通じて、特許、公開済の出願、技術論文、及び学術論文を含むさまざまな刊行物が引用されている。これらの各引用刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書中で全体を引用していない刊行物の書誌情報は、本明細書の末尾に記載してある。
n−3系及びn−6系の長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)は、いずれも周産期の発達において重要である。更に多くの証拠によって、中枢神経系(CNS)の発達においてn−3系脂肪酸が特に重要であることが示されている。霊長動物では、神経の発達は妊娠第3期に始まり出生時頃にピークに達し、出生後約18〜24か月間続く(Menard,CR et al.1998,Martinez,M 1992)。種間差はあるようだが、この発達パターンは大部分の哺乳動物種に当てはまると考えられている。(Bauer JE et al.2004)。
この発達期間中、アラキドン酸(AA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)などの脂肪酸が急速に神経組織中に取り込まれる(Sinclair,AJ 1975,Greiner,RC et al.1997)。神経組織中へのDHA量増加は出生後も続くが、DHAの蓄積は主に妊娠後期及び出生後の発達期に生じる(Carnielli,VP et al.1998)。DHAは主に、網膜組織及び神経組織中のセリン及びエタノールアミンのリン脂質中で認められる。
補給したDHAの神経組織中への取込みについて研究がなされてきた。in vitro試験では、DHAでインキュベートしたラットの網膜神経細胞中には、他の脂肪酸でインキュベートした細胞中と比べ4〜6倍多いDHAが存在することが示された(Rotstein,NP et al.1999)。同試験において他の脂肪酸を加えた場合には、細胞膜脂肪酸組成の変化に影響はなかった。この報告から、網膜神経細胞は、長さの異なる脂肪酸の処理及び不飽和化並びにDHAの選択的取込みに関する特異的な機序を有していることが示唆された。実際、神経組織及び網膜組織によりDHAが選択的に取り込まれる機序が少なくとも1つ存在するようである。ブタに関する研究では、出生後の成長期間中にDHA補給食を摂取すると脳中のDHA蓄積量が増加することが示された(Morris SA et al.1999)。又、in vivo研究では、補給したDHAが神経組織中に蓄積することが子ブタ、子ネコ、及びヒト以外の霊長動物において示されている(Pawlosky,RJ et al.1997,Green,P et al.1996)。逆に、DHAの欠乏は有害であることが実験種において示されている。例えば、DHA欠乏食を与えられたラットは記憶力及び認知能力が低下していた。(Moriguichi T et al.2000)。同様の結果が、早産児、及びDHA欠乏食を与えられたアカゲザルにおいて観察されている(Carlson SE et a1.1993; and Neuringer M et al.1984)。
脳中及び網膜中に認められる多量のDHAは、これらの組織中で機能的な役割を持っていることが示唆される(Litman,BJ et al.2001)。ヒト以外の霊長動物、及び小児において、補給したDHAにより視力及び認知能力が向上することが示されている(Willats P 2002; Uauy R.et al.2003; Gil A et al.2003)。神経組織の発達段階中にn−3系の多価不飽和脂肪酸が欠乏すると、不可逆的な機能異常をきたすことがある。
DHA及びAAの食餌性補給によりラット及びアカゲザルにおける学習が向上することも示されている。(Lothaller MA et al.(1991),Greiner RS et al.(1999),and Wainwright PE et al.(1999))。又、これらのLCPUFAを補給した調合乳を与えられた小児が、視力向上、並びに、DHA及びAAを欠く同調合乳を与えられたマッチドコホートと比較して精神発達指標テスト(MDI)で高いスコアを示したという報告もある。(Birch EE et al.(2000))。
中枢神経系の発達におけるDHA及びAA補給効果を調査する全ての研究がこのように肯定的な結果を示しているわけではない。(Gibson RA et al.1997)。AA及びDHAの摂取量と対象動物の発達期間とを綿密に検討することにより、補給の有益性を示した研究とそうでない研究との違いを説明できる可能性がある。発達初期には、LCPUFA補給が最も有益な期間が存在するようである。この期間はCNSの成長及び発達が最も急速な時期に依存しており、種によって異なる可能性がある。(Connor WE et al.(1990),and Liu CC et al.(1987))。例えばアカゲザルでは、大脳皮質中のDHA量は、補給の1週間後に有意な増加を示した。大脳中のDHA濃度は12週間後まで増加を続け、その時点での濃度は補給前濃度の7倍で安定した。(Connor WE et al.(1990))。従って、補給は、脳がDHA及びAAを最大速度及び最大濃度で取り込むと思われる期間中に実施する必要があり、又、神経組織中の形質膜を飽和させるために十分な長さの期間に亘って継続する必要があると思われる。LCPUFAの最大の取込みは限られた期間中に起こり得るとしても、アカゲザルの脳中DHAの半減期がわずか21日であるらしいことから明らかなように、LCPUFAの十分な摂取は生涯を通じて必要とされる可能性がある。(Connor WE et al.(1990))。
補給のタイミング及び期間と同じく重要なのが、動物の食餌に含ませる各種LCPUFAの量である。ある研究では、DHAのみの補給を受けている小児は、赤血球の細胞膜中のDHA濃度が有意に上昇することが示されたが、補給を受けていない小児と比較してMDIスコアには有意な変化は観察されなかった。(Gibson RA et al.(1997))。小児(Carlson SE (1996))、ラット(Greiner RS et al.(1999))、及びアカゲザル(Connor WE et al.(1990))における研究では、AA補給をせずにDHA補給を行うと、CNS及びRBC中のDHA濃度の上昇に伴いこれらの膜中のAA濃度の低下をきたすことが示されている。DHA補給の有益性を認めている研究の大部分では、同時にAAが補給されている。
DHA及びAAの有益性に関する知見、並びにヒト及び一定の実験哺乳動物におけるDHA及びAAの食餌性補給の有益性にもかかわらず、イヌやネコなどの飼育動物及び伴侶動物の神経発達におけるDHA及びAAの有益性についてはほとんど未開拓のままである。従って当技術分野では、このような種類の動物に対し、認知機能を向上し関連する神経学的な利点をもたらすために、DHA及びAA並びにLCPUFA全般の有益性を賦与する組成物及び方法を提供することが必要とされている。繁殖期/授乳期及び成長期の食餌にLCPUFAを強化することにより、ペット−飼い主間のより良好な結び付きにつながるような優れた認知機能を動物に与えることができる。本発明はこのような必要性を満たすものである。
発明の概要
本発明の一態様は、1種又は複数の長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)を、動物の認知機能向上に有効な量で含む組成物であることを特徴とする。多様な実施形態において、前記組成物はペットフード組成物又は栄養補助食品である。多様な実施形態において、前記動物は伴侶動物、好ましくはイヌ又はネコである。前記LCPUFAは、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、又はドコサヘキサエン酸の少なくとも1つを含まれており、前記組成物の重量の少なくとも約0.1%〜約10%、より具体的には前記組成物の重量の約0.4%〜約5.0%の間、さらに具体的には前記組成物の重量の約2%〜約2.5%の間の量で存在し得る。
本発明の別の態様は、動物の認知機能向上方法であることを特徴とし、前記方法は、1種又は複数のLCPUFAを、前記動物の認知機能向上に有効な量で前記動物に投与することを含む。本発明の前記態様では、前記LCPUFAはアラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、又はドコサヘキサエン酸の1つ又は複数を含み得る。一定の実施形態では、前記動物は伴侶動物、好ましくはイヌ又はネコである。
一実施形態では、前記LCPUFAは、在胎期間中に前記動物に投与する。別の実施形態では、前記LCPUFAは、出生後約12週間までの出生前後の期間中に前記動物に投与する。別の実施形態では、前記LCPUFAは、在胎期間中、及び出生後約12週間までの出生前後の期間中に前記動物に投与する。
多様な実施形態では、前記LCPUFAは、ペットフード組成物又は栄養補助食品で投与する。別の実施形態では、前記LCPUFAは、1種又は複数のLCPUFAを投与されている授乳動物からの乳汁で投与する。別の実施形態では、前記LCPUFAは、ペットフード組成物又は栄養補助食品と、1種又は複数のLCPUFAを投与されている授乳動物からの乳汁とで投与する。
前記LCPUFAは、多様な投与計画で前記動物に投与し得る。一実施形態では、前記LCPUFAは毎日投与する。別の実施形態では、前記LCPUFAは食餌計画の一環として前記動物に投与する。具体的な実施形態では、食餌計画の期間は、出生時から約12週齢までの範囲である。
本発明が有するその他の特徴及び優位性は、以下の詳細な説明及び実施例から理解されよう。
具体的実施形態の詳細な説明
哺乳動物種の適切な神経発達は、胎生期及び周産期中のLCPUFA、とりわけDHAの存在に依存している。この点においてDHA及びAAは特に重要であり、その理由は、DHA及びAAはヒト及びヒト以外の一定の霊長動物並びに実験動物の認知能力を向上することが実証されているからである。本発明と一致して、動物に対し、出生前には母親の食餌経由で、又、出生後には前記動物の食餌経由で投与可能な長鎖多価不飽和脂肪酸は、前記動物の認知能力向上の促進に有効であることが実証されている。認知機能向上は、LCPUFAが在胎中に母親経由で間接的に、又は前記動物自身の食餌経由で直接的に、又はその組合せで前記動物に投与されるときに達成される。
従って、DHA及びAAなどのLCPUFAが、妊娠中の雌性哺乳動物の血中に豊富に存在し、又、周産期中の新生動物の血中及び発達期間中の幼若動物の血中に豊富に存在する状態を確保することが重要である。この目標を達成するための一手段は、妊娠中の雌及び発達中の新生動物の両者の食餌を経由させることである。
この点において特に注目されるのは、食餌性LCPUFAは授乳中の雌の乳汁経由で新生動物に与えることが可能だということである。ヒトにおいては、魚粉又は魚油の栄養補助食品による食餌性補給により、n−3系脂肪酸、とりわけDHAが乳汁中に堆積する。ヒトの乳汁に含まれるDHA量は、母親の食餌に含まれるDHA量に比例する。この知見は、ヒト以外の霊長動物、ラット、イヌを含む他の哺乳動物にも当てはまると思われる。授乳中の雌イヌにおいて、食餌に含まれるDHA量と乳汁に含まれるDHA量との間の用量効果が観察されている。(Bauer JE et al.2004 abstract)。従って、新生動物及び幼若動物に、特に周産期中に食餌性LCPUFAを与えるための一手段は、授乳中の雌の乳汁を経由させることである。
定義:
本明細書及び請求項を通じ、本発明の方法及びその他の態様に関するさまざまな用語が使用されている。このような用語は、特に指示がない限り、当技術分野における通常の意味を示すものとする。その他具体的に規定する用語は、本項に掲げる定義に従って解釈されるものとする。
本明細書及び実施例中では、以下の略語を使用することがある。AA:アラキドン酸、ANOVA:分散分析、BW:体重、DHA:ドコサヘキサエン酸、DM:乾物、DPA:ドコサペンタエン酸、EPA:エイコサペンタエン酸、LCPUFA:長鎖多価不飽和脂肪酸。
「有効量」とは、特定の生物学的結果を達成するために有効である、本明細書中に記載されているような化合物、物質、又は組成物の量をいう。ここでいう結果には、認知機能の向上、問題解決能力の向上、記憶力の向上、及び精神安定性の向上が含まれるが、これらに限定されない。このような有効な作用は、例えば本発明の組成物を動物に投与することにより達成し得る。
「認知機能」という用語は、脳の特別な、正常な、又は適切な生理活動をいい、精神安定性、記憶/想起能力、問題解決能力、推論能力、思考能力、判断能力、学習能力、知覚、洞察力、及び認識力を含むが、これらに限定されない。「認知機能向上」とは、脳の特別な、正常な、又は適切な生理活動のいずれかが向上することをいい、前記生理活動には、当技術分野において適切な任意の手段により測定されるような、精神安定性、記憶/想起能力、問題解決能力、推論能力、思考能力、判断能力、学習能力、知覚、洞察力、及び認識力を含むが、これらに限定されない。
本明細書中で使用する場合、「長鎖多価不飽和脂肪酸」又は「LCPUFA」とは、少なくとも20個の炭素原子及び少なくとも2つの二重結合を有する任意のモノカルボン酸をいう。LCPUFAの非限定例としては、アラキドン酸などのn−6系脂肪酸、並びに、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、及びドコサヘキサエン酸などのn−3系脂肪酸が挙げられる。
本発明は、任意の動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくは伴侶動物に関する。「伴侶動物」とは任意の飼育動物のことで、ネコ、イヌ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、スナネズミ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタなどを含むがこれらに限定されない。イヌ及びネコが最も好ましく、本明細書ではイヌを例示している。
本明細書中で使用する場合、「ペットフード」又は「ペットフード組成物」という用語は、ある動物、好ましくは伴侶動物による摂取を意図した組成物を意味する。「完全で栄養バランスの取れたペットフード」とは、公知の必須栄養素の全てを、伴侶動物の栄養に関する分野の公認機関の推奨に基づく適切な量及び割合で含有するペットフードのことであり、従って、生命維持や繁殖促進のために、補助的な栄養源を追加することなく単一の食餌摂取源として与えることができる。栄養バランスの取れたペットフード組成物は、当技術分野で周知であり広く利用されている。
本明細書中で使用する場合、「栄養補助食品」とは、ある動物の通常の食餌に追加して摂取されることを意図した製品のことである。
組成物:
本発明の一実施形態は、1種又は複数のLCPUFAを、動物の認知機能向上に有効な量で含む組成物であることを特徴とする。前記LCPUFAは、前記組成物中に成分又は添加物として存在することができる。好ましい一実施形態では、前記組成物は、EPA、DPA、及び最も好ましくはDHAなどのn−3系脂肪酸を含む。別の好ましい実施形態では、前記組成物は、AAなどのn−6系脂肪酸を含む。より好ましい実施形態では、前記組成物は、n−3系脂肪酸とn−6系脂肪酸との組合せ、最も好ましくはDHAとAAとの組合せを含む。前記組成物は、前記組成物を投与される動物の血漿中のLCPUFA濃度を高め、又、前記組成物を投与される授乳動物において授乳動物の乳汁中のLCPUFA濃度を高める。
好ましい実施形態では、本発明の前記組成物はペットフード組成物である。このような組成物としては、トリート(例えば、ビスケット)又はその他の栄養補助食品の他、必要な食餌量を補うことを意図した食品が有利に挙げられるであろう。場合によっては、前記ペットフード組成物は、ドライタイプの組成物(例えば、粒状の物)、セミモイストタイプの組成物、ウェットタイプの組成物、又はそれらの任意の組合せとすることもできる。別の好ましい実施形態では、前記組成物は、肉汁、飲料水、飲料、ヨーグルト、粉末、顆粒、ペースト、懸濁液、ガムタイプ、モーセル(morsel)、トリート、スナック、ペレット、丸剤、カプセル、錠剤、又はその他の送達形態などの栄養補助食品である。詳細な実施形態では、前記栄養補助食品は、前記動物に少量の食品で投与できるように、又は、動物への投与前に希釈することができるように、LCPUFA、又はDHA及びAAを、高濃度で含むことができる。前記栄養補助食品は、動物への投与前に水で混合することが必要なこともある。
前記組成物は、冷蔵又は冷凍してもよい。前記LCPUFAは、必要な有効量を与えるために前記組成物のその他の成分と予めブレンドするか、ペットフード組成物表面にコーティングするか、又は、前記動物に与える前に、例えばふりかけ状の粉末又はミックスを用いて前記組成物に加えてもよい。
本発明の組成物は、LCPUFAを、前記組成物を投与されている動物の認知機能向上に有効な量で含む。ペットフードの場合、前記組成物に占めるn−3系LCPUFAの量は、一定の実施形態では乾物基準で前記組成物の約0.1%〜約10%の範囲であり、別の実施形態では最大5%、又、特定の実施形態では約2.0%であるが、これらの割合を超える量を補給することもできる。多様な実施形態における前記量は、乾物基準で前記組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5.0%、又はそれを超える量である。前記組成物に占めるn−6系LCPUFAの量は、一定の実施形態では乾物基準で前記組成物の約0.1%〜約10%の範囲であり、別の実施形態では最大5%、又、特定の実施形態では約2.0%であるが、これらの割合を超える量を補給することもできる。多様な実施形態における前記量は、乾物基準で前記組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5.0%、又はそれを超える量である。栄養補助食品は、錠剤、カプセル、濃縮液、又はその他類似する剤形で前記動物に投与しやすくするため、又は、水による希釈、ペットフード上への噴霧又はふりかけ、及びその他類似の投与様式などにより投与前に希釈するために、数倍高い濃度のLCPUFAを含有するように調製し得る。
別の実施形態では、前記組成物中のLCPUFA量は、前記動物の血清中に特定のLCPUFA濃度を確立するために必要な量の関数である。前記血清中のLCPUFAの前記特定濃度は、前記血清中の全脂肪酸量の約0.1%〜約25%の範囲である。さらに別の実施形態では、前記組成物中のLCPUFA量は、前記授乳動物の乳汁中に特定のLCPUFA濃度を確立するために必要な量の関数である。前記乳汁中のn−3系LCPUFAの前記特定濃度は、前記乳汁中の全脂肪酸量の約0.1%〜約7.0%の範囲である。前記乳汁中のn−6系LCPUFAの前記特定濃度は、前記乳汁中の全脂肪酸量の約0.1%〜約7.0%の範囲である。
前記の各LCPUFAの原料は、合成又は天然の適切な任意原料とすることができる。LCPUFAの好ましい原料には、渦鞭毛藻(Crypthecodinium cohnii)及びシゾキトリウム属(Schizochytrium spp.)などのラン藻類及び藻類、並びに魚、とりわけサケ、マグロ、サバ、ニシン、シーバス、シマスズキ、サメ、オヒョウ、ナマズ、イワシ、エビ、及び二枚貝などの冷水性魚介類、並びにその抽出油が挙げられるがこれらに限定されず、又は、前記LCPUFAは、当技術分野において適切な任意の手段に従って新規に合成してもよい。
本発明の前記組成物は、ミネラル、ビタミン、塩、調味料、着色料、及び保存料などの補助物質を任意選択的に含むことができる。補助物質としてのミネラルの非限定例には、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素、セレンなどが挙げられる。補助物質としてのビタミンの非限定例には、ビタミンA、多様なビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、及びビタミンKが挙げられる。その他の栄養補助剤には、例えば、ナイアシン、パントテン酸、イヌリン、葉酸、ビオチン、アミノ酸なども挙げ得る。
本発明の前記組成物は、神経の総合的な健康を促進又は維持し、又は、認知機能をさらに向上させる、1種又は複数の補助物質を任意選択的に含むことができる。このような物質には、コリン、ホスファチジルセリン、アセチルLカルニチン、並びに、イチョウ、バコパモニエラ、コンボルブルスプルリカウリス(Convolvulus pluricaulis)、及びスノーフレークなどの草木エキスが挙げられるがこれらに限定されない。
多様な実施形態では、本発明のペットフード又はペットトリート組成物は、前記組成物の重量に対し乾物基準で約15%〜約50%の粗タンパクを含むことができる。前記粗タンパクの材料は、ダイズ、綿実、及びピーナッツなどの植物性タンパク、又は、カゼイン、アルブミン、及び食肉タンパクなどの動物性タンパクを含み得る。本発明に有用な食肉タンパクの非限定例には、豚肉、子羊肉、馬肉、家禽類肉、魚肉、及びそれらの組合せが挙げられる。
前記組成物は、前記組成物の重量に対し乾物基準で約5%〜約40%の脂肪をさらに含み得る。前記組成物は、炭水化物原料をさらに含み得る。前記組成物は、前記組成物の重量に対し乾物基準で約15%〜約60%の炭水化物を含み得る。このような炭水化物の非限定例には、コメ、トウモロコシ、マイロ、ソルガム、アルファルファ、オオムギ、ダイズ、アブラナ、カラスムギ、コムギなどの穀粒又は穀物、及びそれらの組合せが挙げられる。前記組成物は、乾燥乳清及びそれ以外の乳副産物などのその他の材料も任意選択的に含み得る。
前記組成物は、少なくとも1つの繊維原料も含み得る。当業者には公知であろうが、多様な可溶性又は不溶性の繊維を利用し得る。前記繊維原料は、ビートパルプ(サトウダイコン由来)、アラビアガム、タルハガム、サイリウム、米ぬか、イナゴマメガム、シトラスパルプ、ペクチン、フラクトオリゴ糖補助短鎖オリゴフラクトース、マンナンオリゴフラクトース(mannanoligofructose)、ソイファイバー、アラビノガラクタン、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン、又はそれらの組合せとすることができる。又は、前記繊維原料は発酵性繊維とすることができる。発酵性繊維はこれまでに、伴侶動物の免疫系に有益であると説明されている。腸内のプロバイオティック微生物の成長を促進するプレバイオティック組成物を供給する、当業者に公知の発酵性繊維又はその他の組成物も、本発明により動物の免疫系にもたらされる有益性の向上に役立つように前記組成物中に組み込み得る。さらに、例えば乳酸菌種又はビフィズス菌種などのプロバイオティック微生物を前記組成物に加えてもよい。
詳細な一実施例では、前記組成物は、完全で栄養バランスの取れたペットフードである。ペットフードの処方及び製造の当業者には理解されようが、このような場合、前記ペットフードはウェットフード、ドライフード、又は中間的含水量の飼料でもよい。「ウェットフード」とは、通常は缶又はホイル袋入りで販売され、含水量が通常約70%〜約90%の範囲のペットフードを指す。「ドライフード」とは、ウェットフードと同様の組成であるが含水量を通常約5%〜約15%の範囲に抑えてあるため、例えば、ビスケット様の小型の粒として提供されるペットフードを指す。前記組成物及び栄養補助食品は、成体動物向け、又はより老齢又は幼若な動物向けに特別に調製してもよく、例えば、「子イヌ用」、「子ネコ用」、又は「老齢動物用」の処方が可能である。一般に、特化型の処方は発達段階又は年齢の異なる動物にとって適切な必要エネルギー量及び栄養所要量を含むことになろう。
本発明の一定の態様は、完全で栄養バランスの取れた飼料(例えば、National Research Council,1985,Nutritional Requirements for Dogs,National Academy Press,Washington D.C.,又はAssociation of American Feed Control Officials,Official Publication 1996に記載されている)と組み合わせて使用することが好ましい。つまり、本発明の一定の態様に従ってLCPUFA、又はDHA及びAAを含む組成物は、高品質の市販飼料と併用することが好ましい。ここで用いている「高品質の市販飼料」とは、例えば、前掲の全米研究委員会(National Research Council)によるイヌに関する勧告、又は、米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials)により定められた指針に記載されているように、重要な栄養素の吸収率80%以上を実現するように製造された飼料をいう。他の動物についても、同様な高栄養の普及品を使用することが望ましい。
ある特定の組成物に添加するLCPUFA、又はDHA及びAAの適正量の決定法は、当業者には理解されよう。この場合に考慮し得る要素には、組成物の種類(例えば、ペットフード組成物であるか栄養補助食品であるか)、特定の種類の組成物に関する動物別の平均摂取量、又、組成物が調製される製造環境が挙げられる。前記組成物に添加するLCPUFA、又はDHA及びAAの濃度は、当該動物の必要エネルギー量及び栄養所要量を基準に計算することが好ましい。本発明の一定の態様に従い、前記LCPUFA、又はDHA及びAAは、前記組成物の製造及び/又は加工中の任意の時点で添加することができる。これは、前記ペットフード組成物又は栄養補助食品の処方の一部として、又は、前記ペットフード組成物又は栄養補助食品に施すコーティングとして含まれるが、限定はされない。
前記組成物は、当技術分野において適切な任意の方法に従って製造することができ、そのような方法は例えば、Waltham Book of Dog and Cat Nutrition,Ed.ATB Edney,Chapter by A.Rainbird,entitled“A Balanced Diet”in pages 57 to 74,Pergamon Press Oxfordに記載されている。
方法:
本発明の別の態様は、動物の認知機能向上方法であることを特徴とし、1種又は複数のLCPUFAを前記動物の認知機能向上に有効な量で含む組成物を前記動物に投与することを含む。詳細な実施形態では、本明細書中で例示するように、前記組成物はペットフード組成物又は栄養補助食品である。さらに詳細な実施形態では、前記LCPUFAはn−3系LCPUFAであり、これにはEPA、DPA、及びDHAが挙げられるが限定されない。別の詳細な実施形態では、前記LCPUFAはn−6系LCPUFAであり、これにはAAが挙げられるが限定されない。さらに別の詳細な実施形態では、前記LCPUFAはn−3系及びn−6系LCPUFAの組合せであり、これにはEPA、DPA、DHA、及びAAが挙げられるが限定されない。動物には、前述のように任意の飼育動物又は伴侶動物を挙げ得る。一定の実施形態では、前記動物はイヌ又はネコなどの伴侶動物である。一実施形態では、前記動物はイヌである。
前記組成物は、選択可能で多様な任意の投与経路により前記動物に投与することができる。このような経路には、経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、胃内、経幽門、皮下、経直腸などが挙げられるが限定されない。好ましくは、前記組成物は経口投与する。本明細書中で使用する場合、「経口投与」又は「経口的に投与」という用語は、本明細書に記載してある1種又は複数の本発明組成物を、前記動物が摂取すること、又は、ヒトが前記動物に与えるよう指示される又は実際に与えること、を意味する。
前記組成物を与えるようヒトが指示される場合、そのような指示は、前記組成物の使用により前述の有益性、例えば、前記動物の認知機能が向上し得る及び/又はそう見込まれることをヒトに対し指導及び/又は通知する指示とし得る。このような指示は、口頭による指示(例:例えば医師、獣医師、又はその他の医療専門家からの口頭指導、又は、ラジオ又はテレビ媒体(即ち広告))、或いは書面による指示(例:例えば医師、獣医師、又はその他の医療専門家からの書面による指示を通じて(例:処方箋)、専門の販売員又は組織から(例:例えば商品カタログ、パンフレット、又はその他の指導用ツールを通じて)、文章媒体(例:インターネット、電子メール、又はその他のコンピュータ関連媒体)、及び/又は前記組成物に付随する包装材(例:前記組成物を入れた容器上のラベル))でもよい。
投与は、例えば月1回、週1回、毎日、又は1日複数回など、必要に応じ又は要求に応じて行うことができる。同様に、投与は、2日、2週、又は2か月に1回、3日、3週、又は3か月に1回、4日、4週、又は4か月に1回などとすることができる。投与は、1日に複数回行うことができる。通常の栄養所要量を補う食物として使用する場合、前記組成物は、前記動物に直接投与するか、又は日常の飼料若しくは食物に加える若しくは混ぜることで投与してもよい。日常の飼料又は食物として使用する場合の投与法については当業者には周知のことであろう。
投与は、前記動物の食餌計画の一環として実施することもできる。例えば、食餌計画は、1種又は複数のLCPUFA、好ましくはDHA及びAAを前記動物の認知機能向上に有効な量で含む組成物を前記動物に定期摂取させることを含み得る。定期摂取は、1日1回、又は1日2回、3回、4回、又はそれを超える回数で毎日実施できる。定期摂取の目的は、本明細書中で例示するように、1日当りの好ましい用量のLCPUFAを前記動物に与えることである。
1日当りのLCPUFA用量は、前記動物の体重(BW)1kg当りのLCPUFAのグラム数換算、又は前記動物の1日に必要な総カロリー量に占める割合換算で計算できる。前記1日当りのLCPUFA用量は、約0.01g/kg〜約2.0g/kg動物BWの範囲とすることができる。好ましくは、前記1日当りのLCPUFA用量は、約0.1g/kg〜約1.25g/kg動物BWである。ある例示的な実施形態では、前記1日当りのLCPUFA用量は、0.11g/kg体重のDHA及び0.056g/kg体重のAAで構成した。
別の計算方法では、1日当りのLCPUFA用量は、前記動物の1日に必要な総カロリー量の約0.1%〜約15%の範囲とすることができる。好ましくは、前記1日当りのLCPUFA用量は、前記動物の1日に必要な総カロリー量の約3%〜約8%である。より好ましくは、前記1日当りのLCPUFA用量は、前記動物の1日に必要な総カロリー量の約6%〜約8%である。
本発明の方法に従い、食餌計画の一環としての投与を含む前記LCPUFAの投与期間は、前記動物の在胎期から成人期までの範囲とすることができる。好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約36か月までの範囲である。より好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約30か月までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約24か月までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約18か月までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約12か月までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約40週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約35週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約30週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約25週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約20週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約18週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約16週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約14週間までの範囲である。さらにより好ましい実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約12週間までの範囲である。代替的な一実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約10週間までの範囲である。別の代替実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約8週間までの範囲である。別の代替実施形態では、前記投与期間は、在胎期から出生後約6週間までの範囲である。
別の実施形態では、本発明の方法は、前記動物に対し、1種又は複数のLCPUFAを投与されている授乳動物からの乳汁を投与することを含む。LCPUFAを強化した前記乳汁は、ある動物に対し、前記動物の認知機能を向上するために投与することができる。
前記LCPUFAは、本明細書に記載する本発明の方法に従って、前記授乳動物に投与することができる。好ましい一実施形態では、1種又は複数のLCPUFAを含む組成物を前記授乳動物に投与する。より好ましい一実施形態では、DHA及びAAを含む前記組成物を前記授乳動物に投与する。前記授乳動物に投与する1種又は複数のLCPUFAを含む組成物は、本明細書中で例示するように、ペットフード組成物又は栄養補助食品とすることができる。前記組成物は、前記授乳動物に対し、受胎前、妊娠中、及び分娩後の哺乳期間中に投与し得る。前記授乳動物は、前記乳汁の投与対象となる動物の親でよい。前記乳汁は、吸乳を通じて投与するか、又は、前記授乳動物からの分離後に投与し得る。前記乳汁は、本明細書に記載のように、必要に応じ若しくは要求に応じ、又は食餌計画の一環として投与することができる。
別の実施形態では、本発明の方法は、1種又は複数のLCPUFAを投与されている前記母動物からの送達により、在胎期間中にLCPUFAを前記動物に投与することを含む。好ましい一実施形態では、前記母動物には、1種又は複数のLCPUFAを含む組成物を投与する。より好ましい一実施形態では、前記母動物にはDHA及びAAを含む組成物を投与する。前記母動物に投与する1種又は複数のLCPUFAを含む前記組成物は、本明細書中で例示するように、ペットフード組成物又は栄養補助食品とすることができる。前記組成物は、発情期前から分娩時まで前記母動物に投与し得る。
さらに別の実施形態では、前記LCPUFAは、前述した詳細に従って、在胎期間中及び出生後の両時期に前記動物に投与する。
本発明の方法の多様な実施形態において使用する組成物の量は、前記動物の健康、体調、及び/又は年齢、前記ペットフード組成物又は栄養補助食品の品質、並びに前記動物の種、大きさ、又は品種を含む多様な要素に依存し得る。
本発明の方法の実行により達成される前記動物の問題解決能力、記憶力、及び精神安定性などの認知機能向上の測定は、当技術分野において適切な任意の手段により実施し得る。適切な手段の例は、以下の実施例中に記載してある。
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために提供するものである。本実施例は、本発明を限定ではなく例証することを意図している。
[実施例1]
LCPUFAの食餌性補給が子イヌの認知成績に与える効果
動物及び食餌:イヌは、ハスキーとポインターとの交配種であった。雌イヌを、繁殖時から出産後3週間まで室内外用の犬小屋で維持した。この時点で、各々の雌とその同腹子を、大きな小屋を備えた4×5メートルの囲いに移動した。子イヌは10週齢まで母親と一緒に過ごさせた後、本試験終了時まで囲いの中で集団飼育した。出生時以降、全ての子イヌを1日1〜2回20〜45分間調教した。4週齢時点から本試験終了時まで、各々の同腹子を毎日1/2〜1マイル、集団で散歩させた。
妊娠中の5匹の雌に対し、妊娠期間中及び授乳期間中にPurina ProPlan Performance chicken and rice diet(Nestle−Purina Pet Care Co.,St.Louis,MO)を与えた。動物には、妊娠期間中及び授乳期間中に最適な体調スコア(5/10)を維持するように給餌した。飼料は1日2回与えた。5組の同腹子から性別に関しできるだけ均等に子イヌを分けた後、「A」(コーン油プラセボ)、及び「B」(DHA及びAA補給)の2つの食餌処置群のいずれかに割り付けた。合計20匹の子イヌを各群に割り付けた。子イヌには、3週齢時点から1日2回、ふやかした基礎飼料を与えた。栄養補助食品は、食餌性の脂肪摂取量に対する割合(DHA2%、AA1%、及びコーン油3%)として、1日1回、朝の給餌時に投与した。B群は、基礎飼料(鶏肉とコメの飼料Purina Pro Plan Performance chicken and rice diet)に含まれる全脂肪酸量の1%及び2%の量でDHA及びAAの栄養補助食品を毎日摂取した。子イヌの体重を毎週計測し、前記体重を記録し、それに従って栄養補助食品の用量を調節した。適切な社会性を確立するため、子イヌを調教し散歩させた。
認知機能検査:8週齢時点で、鳴き・喚きテストを用いて行動検査を開始した。このテストでは、前記子イヌをケージ内に隔離し、子イヌが1回鳴いた後、喚くか又は鳴くかを3回連続するまでに要する時間を計測することにより、精神安定性を評価する。この鳴き・喚きテストでは、補給を行ったイヌの方が良好なスコアを得る数値的傾向が見られ(鳴くか、喚くまでに要する時間が延びる)、精神安定性の改善が示唆された。これらのデータを表1にまとめる。
Figure 2009510117
10週齢時点で、U字迷路を用いて子イヌの問題解決能力を評価した。このテストでは、前記迷路の先端部に設置した針金のスクリーン越しに調教師及び飼料用ボウルを見ることができるように、閉じたU字型の柵内に子イヌを置く。迷路を出るためには、子イヌは調教師とは逆の方向を向き、迷路の裏側を回って来なければならない。この課題を達成する時間を計測する。子イヌには迷路を解くために3分間を与えた後、その試行から外す。この過程をセッション当り5回繰り返し、1週間おいて2つの異なるセッションで子イヌをテストする。結果を表2にまとめる。
Figure 2009510117
12週齢時点で、長距離迷路を用いて問題解決能力及び記憶力をテストした。このテストでは、6つの門を有する長方形の長い迷路内に子イヌを置いた。1匹の子イヌを迷路の1端に置き、調教師が遠くの端に立って飼料用ボウルの所へ来るよう子イヌを呼んだ。調教師の所へ到達するには、子イヌは各々の門の開いている側を見つけて通過しなければならなかった。子イヌ毎に同一パターンを走行したが、臭跡を使って迷路を解くことができないように、走行順が連続した子イヌ同士の間ではパターンを交互に変更した。走行毎に、迷路を解く時間及び間違い回数を記録した。各セッションは、3走行の迷路通過で構成した。子イヌは、1週間に1回、合計3セッションのテストを受けた。1試行目では、処置群間の差は認められなかった。2試行目では、処置群Bの子イヌにおける走行時間の平均値、中央値、及び最小値は有意に低かった(p<0.05)。間違い回数の中央値及び最小値は、処置群Bの子イヌの方が低い傾向があった(p<0.10)。長距離迷路の2試行目では、DHA/AAを処置したイヌの方が事実よい結果であった。これらの知見から、DHA/AA補給により記憶力が向上したことが示唆される。これらのデータを表3にまとめる。
Figure 2009510117
15週齢時点で、T字迷路内での手掛り連想について子イヌをテストした。このテストでは、それぞれカーテンで覆われた2つの入り口のうち1つの前にベルを吊るして鳴らす様子を子イヌに見せた。ベルは鳴らされた後に撤去され、子イヌはどちらの側に入るか選択できるが、仕切り空間内に入る前に30秒間待たなければならない。子イヌには、ベルが鳴らされた側は迷路の出口及び食物に通じているが、他方の側は行止りであることが予め示されている。このT字迷路では、試行は10走行で構成され、全ての子イヌを連続する週で2試行テストした。又、2試行後に10回中7回正しい選択をしなかった全ての子イヌには、1試行内で10回中7回正しい選択をするまでテストを続けた。T字迷路では、最大4試行が行われた。1試行目では、処置群間の差は認められなかった。2試行目では、走行時間の平均値は、処置群Aの子イヌの方が低い傾向があった(p<0.10)。これに対応する間違い率は、数値的に低かった。走行時間の中央値も、処置群Aの子イヌの方が数値的に低かった。これらのデータを表4にまとめる。
Figure 2009510117
長距離迷路及びT字迷路では、複数回の走行からいくつかの応答値を導いた。長距離迷路における応答値としては、走行時間及び間違い率の平均値、中央値、及び最小値を使用した。T字迷路における応答値としては、走行時間及び間違い率の平均値、並びに走行時間の中央値を使用した。大部分の応答値の分布は、正規分布からの有意な偏差を示した。処置群内の同腹子の分布差を考慮した後のデータの順位について実施したノンパラメトリック分散分析により、各応答値の処置群間差を検定した。
生化学検査:8週齢及び16週齢時点で全ての子イヌから血液標本を採取した。血液標本を10,00XGで遠心分離し、血漿を除去した。赤血球を等張食塩水で3回洗浄した後、バイアル中で保存した。全ての組織標本(乳汁、血漿、及び赤血球)を冷凍用バイアル中に入れ、窒素ガスを充填した後、分析時まで−70℃で保存した。
8週齢及び16週齢時点で採取した標本の血漿脂肪酸分析値を、表5及び表6に夫々示してある。8週齢及び16週齢の両時点で採取した標本の血漿DHA濃度は、処置群Bの方が処置群Aのイヌよりほぼ4倍高かった。AA、LA、DPA、又はEPA濃度については、いずれの時点においても処置群間で有意な差はなかった。
Figure 2009510117
Figure 2009510117
16週齢時点で採取したRBCから得られた細胞膜脂肪酸濃度を表7に示してある。血漿脂肪酸分析で見られたのと同様に、RBC細胞膜中のDHA濃度は処置群Aのイヌより処置群Bにおいて有意に高かった。RBC細胞膜中のDHA濃度における処置群間の差は、血漿標本中で観察された処置群間差の2倍を超えて大きかった。
Figure 2009510117
引用文献:
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本発明は、上に説明及び例示した実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内での変化及び変更が可能である。

Claims (23)

  1. 1種又は複数の長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)を動物の認知機能向上に有効な量で含む組成物。
  2. 前記組成物がペットフード組成物又は栄養補助食品である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記LCPUFAがアラキドン酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、又はドコサヘキサエン酸のいずれか少なくとも1つを含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記LCPUFAが少なくとも1つのn−6系LCPUFA及び少なくとも1つのn−3系LCPUFAを含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記LCPUFAが前記組成物の重量の少なくとも約0.1%〜約10%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記LCPUFAが前記組成物の重量の少なくとも0.4%〜約5.0%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記動物が伴侶動物である、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記伴侶動物がイヌ又はネコである、請求項7に記載の組成物。
  9. 1種又は複数のLCPUFAを動物の認知機能向上に有効な量で前記動物に投与することを含む、動物の認知機能向上方法。
  10. 前記LCPUFAを在胎期間中に前記動物に投与する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記LCPUFAを出生後約12週間までの出生前後の期間中に前記動物に投与する、請求項9に記載の方法。
  12. 前記LCPUFAを在胎期間中及び出生後約12週間までの出生前後の期間中に前記動物に投与する、請求項9に記載の方法。
  13. 前記LCPUFAをペットフード組成物又は栄養補助食品で投与する、請求項9に記載の方法。
  14. 前記LCPUFAを、1種又は複数のLCPUFAを投与されている授乳動物からの乳汁で投与する、請求項9に記載の方法。
  15. 前記LCPUFAを、ペットフード組成物又は栄養補助食品と、1種又は複数のLCPUFAを投与されている授乳動物からの乳汁とで投与する、請求項9に記載の方法。
  16. 前記LCPUFAがアラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、又はドコサヘキサエン酸のいずれか1つ又は複数を含む、請求項9に記載の方法。
  17. 前記LCPUFAが少なくとも1つのn−6系LCPUFA及び少なくとも1つのn−3系LCPUFAを含む、請求項9に記載の方法。
  18. 前記動物が伴侶動物である、請求項9に記載の方法。
  19. 前記伴侶動物がイヌ又はネコである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記LCPUFAを前記動物に毎日投与する、請求項9に記載の方法。
  21. 前記LCPUFAを食餌計画の一環として前記動物に投与する、請求項9に記載の方法。
  22. 前記食餌計画の期間が出生時から約12週齢の範囲である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記動物に投与する前記LCPUFAが、前記動物の1日に必要な総カロリーの約0.1%〜約15%を含む、請求項9に記載の方法。
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