JP2009508492A - インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法 - Google Patents

インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009508492A
JP2009508492A JP2008531383A JP2008531383A JP2009508492A JP 2009508492 A JP2009508492 A JP 2009508492A JP 2008531383 A JP2008531383 A JP 2008531383A JP 2008531383 A JP2008531383 A JP 2008531383A JP 2009508492 A JP2009508492 A JP 2009508492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
vector
cells
fluorescent protein
green fluorescent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008531383A
Other languages
English (en)
Inventor
マーコラ,マーク
レビン,フレッド
Original Assignee
バーンハム インスティトゥート フォー メディカル リサーチ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バーンハム インスティトゥート フォー メディカル リサーチ filed Critical バーンハム インスティトゥート フォー メディカル リサーチ
Publication of JP2009508492A publication Critical patent/JP2009508492A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/62Insulins

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

組成物及び方法はインスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニングのために提供される。ヒトインスリンプロモーターの制御下でグリーン蛍光タンパク質を発現するベクターは、インスリンプロモーターがグルコース応答様式で発現されるマウス及びヒト細胞に導入される。上記細胞はその後インスリンプロモーター活性を調節する化合物をスクリーニングするために使用される。

Description

発明の分野
本発明は薬物スクリーニング、特に、インスリン生成を調節する物質のスクリーニングの分野に関する。
関連出願へのクロスリファレンス
この出願は、本明細書中に援用する、2005年9月15日出願の米国仮特許出願番号60/717,647号からの優先権を主張する。
政府権利の申告
本発明は、少なくとも部分的に、米国政府からの交付金により支持された(NIHからの交付金番号R01 DK68754)。米国政府は本発明に対してある権利を有しうる。
発明の背景
体内のどの他の細胞によっても共有されない、膵臓ベータ細胞の基本的な特性はインスリン遺伝子の高レベルの発現である。インスリンプロモーター活性に影響するシス及びトランスエレメントは何年間も研究されているが、私たちの理解が限られていることは明らかである。特に、インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。インスリン生成を調節する、すなわち、インスリン生成を増大させる又は減少させる物質、例えば、化学化合物を同定するために有効なスクリーニング方法について要求がある。
発明の要約
本発明は哺乳類細胞においてインスリン発現を調節する化合物のスクリーニングのための組成物及び方法を提供する。
本発明の1の態様にしたがって、グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチド配列の如き、マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターが提供され、ここで、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質はMIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞への上記ベクターの導入に際して発現される。上記ベクターは、例えば、非限定的に、pRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREの如きレンチウイルスベクターを含むウイルスベクターでありうる、及びここで、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質は、実施例1中に詳細に示されるように、ヒトインスリンプロモーターの制御下で発現される。
上記ベクターを含む細胞(すなわち、上記ベクターが感染又は他の標準の方法により導入される細胞)もまた提供される。上記細胞は膵臓ベータ細胞を含む。本発明に係るベクターを含む代表的な細胞は、非限定的に、MIN6マウスインスリノーマ細胞の如きマウス細胞、及びT6PN/E47MER細胞の如きヒト細胞を含む。
インスリン遺伝子発現を調節する化合物を同定する方法もまた提供される。上記方法は:(a)例えば、強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチドの如き、マーカーポリペプチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチドを含むベクターを含む細胞を提供することであって、上記マーカーポリペプチドは上記細胞内で基準値で発現されること;(b)上記細胞を候補化合物と接触させること;及び(c)上記細胞を上記候補化合物と接触させた結果としての、基準値に比較した細胞内のマーカーポリペプチドの発現における調節を検出することを含む。上記スクリーニング方法はさらに、例えば、上記候補化合物による強化グリーン蛍光タンパク質の発現の調節が用量応答性であるかどうかを決定すること;上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定すること;及び/又はRT−PCRにより上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定することを含みうる。上記方法において使用されるベクター及び細胞は上記に示されるものと同様である。
本発明の上記及び他の局面は以下の詳細な説明、添付図面、及び請求項からより明らかになるであろう。
別段の定めなき限り、本明細書中で使用される全ての技術及び科学用語は本発明が関係する分野における当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中に示されるものと同様の又は等価な方法及び材料は本発明の実施又は試験において使用されうるが、好適な方法及び材料は以下に示される。
発明の詳細な説明
定義及び方法
以下の定義及び方法は本発明をよりよく定義するために及び本発明の実施において当業者を導くために提供される。別段の定めなき限り、用語は関連分野における当業者による慣用の使用にしたがって理解されるべきである。分子生物学における通常の用語の定義はまたRieger et al., Glossary of Genetics: Classical and Molecular, 5th edition, Springer−Verlag: New York, 1991;及びLewin, Genes V, Oxford University Press: New York, 1994中に見られうる。
「ポリヌクレオチド」。 用語「ポリヌクレオチド」は、非限定的に、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチド又はヌクレオチドアナログを含むヌクレオチド単量体の重合体をいう。ポリヌクレオチドは、例えば、cDNA、ゲノムDNA、プライマー、プローブ、ベクター等を含むDNA及びRNA分子を含み、それらの一重及び二重鎖形を含む。本発明にしたがうポリヌクレオチドは標識化、固体支持へのカップリング等による周知の方法により化学的に改変されうる。
「細胞」。 本明細書中で使用されるとき、表現「細胞」、「細胞系」、及び「細胞培養物」は相互変換可能に使用され、及び全ての上記名称は後代を含む。したがって、用語「形質転換体」及び「形質転換された細胞」は初代被験細胞及び移転の回数に関わらず、それに由来する培養物を含む。全ての後代は意図的な又は偶然の変異のために、DNA内容量において正確に同一である必要はないこともまた理解される。もともと形質転換された細胞においてスクリーニングされたのと同じ機能又は生物学的活性を有する変異体後代は含まれる。
「哺乳類」。 本明細書中で使用されるとき、用語「哺乳類」は、非限定的に、マウス(例えば、マウス又はラット)、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウマ等を含む、いかなる哺乳類の種をも含む。
「単離された」。 「単離された」ポリヌクレオチド(単数又は複数)によりその天然環境から除去されたポリヌクレオチド(すなわち、核酸分子、例えば、DNA又はRNA)が意図される。例えば、ベクター中に含まれる組換えDNA分子は本発明の目的のために単離されたと考えられる。単離されたDNA分子のさらなる例は異種のホスト細胞中に維持される組換えDNA分子又は溶液中の精製された(部分的に又は実質的に)DNA分子を含む。単離されたRNA分子は本発明に係るDNA分子のin vivo又はin vitro RNA転写物を含む。本発明にしたがう単離された核酸分子は合成的に生成された分子をさらに含む。
「使用可能につなげられる(作用可能な状態で連結された)」。 核酸は、それがもう一つの核酸配列と機能的な関係に置かれたとき「使用可能につなげられる」。例えば、前配列又は分泌リーダーについてのDNAは、それがポリペプチドの分泌に参加する前タンパク質として発現される場合、上記ポリペプチドについてのDNAに使用可能につなげられる;プロモーター又はエンハンサーは、それがコード配列の転写に影響する場合、上記コード配列に使用可能につなげられる;又はリボソーム結合部位は、それが翻訳を促進するように位置される場合、コード配列に使用可能につなげられる。一般的に、「使用可能につなげられる」はつなげられるDNA配列は連続している、及び分泌リーダーの場合には、連続している及びリーディング相内であることを意味する。しかしながら、エンハンサーは連続している必要はない。結合は便利な制限酵素部位でのライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター又はリンカーが慣例の実施にしたがって使用される。
「組換え」。 組換え核酸は、例えば、化学合成により又は遺伝子工学技術による核酸の単離されたセグメントの操作により、組換えられなければ2の分離したセグメントである配列の人工的な組み合わせにより作出される。
「調節する」。 本明細書中で使用されるとき、用語「調節する」は、非限定的に、発現の値を増大させる又は減少させること、発現のタイミング、発現の細胞、組織、器官又は他の特異性又は遺伝子発現の他の局面を含む、いかなる検出可能な様式でも発現可能なポリヌクレオチド配列の発現を検出可能に変えることを意味する。遺伝子発現の調節は、非限定的に、mRNA転写の、そのポリヌクレオチドによりコードされるタンパク質の、コードされるタンパク質に対応する酵素活性等の値における変化を検出することを含む、いかなる既知の手段によっても検出されうる。
組換え体又はポリヌクレオチドの調製:ベクター、形質転換、ホスト細胞。 本発明にしたがう天然又は合成核酸は、ホスト細胞に導入可能な及び複製可能な、組換えポリヌクレオチド構築物、典型的にはDNA構築物に組み込まれうる。例えば、そのような構築物は複製システム及びあるホスト細胞においてポリペプチドをコードする配列の転写及び翻訳をすることができる配列を含むベクターでありうる。
本発明の実施のために、ベクター及びホスト細胞を調製する及び使用するための慣用の組成物及び方法が使用される。
組換えベクターの如き外来性ポリヌクレオチドが導入された細胞、組織、器官又は生物は「形質転換された」、「トランスフェクトされた」又は「トランスジェニックである」と考えられる。「トランスジェニック」又は「形質転換された」細胞又は生物はまた上記細胞又は生物の後代(子孫)をも含む。
非限定的に、マウス及びヒト細胞を含む、哺乳類又は他の真核及び原核細胞での使用のために好適なベクターの数は熟練した実施者に周知である。典型的に、哺乳類発現ベクターは、例えば、5’及び3’調節配列の転写制御下の1以上のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列及びドミナント選択可能マーカーを含む。上記哺乳類発現ベクターはまたプロモーター調節領域(例えば、誘発可能か又は構成的か、環境的に又は発達的に調節されるか又は細胞又は組織特異的発現かを制御する調節領域)、転写開始部位、リボソーム結合部位、RNAプロセッシングシグナル、転写停止部位、及び/又はポリアデニレーションシグナルをも含みうる。上記ベクターは使用に因り、例えば、ファージ、プラスミド、ウイルス又はレトロウイルスベクターでありうる、及び複製可能又は複製不能でありうる。ウイルスベクターが複製不能である場合、ウイルス増殖は一般的に補完的なホスト細胞においてのみ起こるであろう。
組換え構築物は感染、導入、トランスフェクション、トランスヴェクション、エレクトロポーレーション及び形質転換の如き周知の技術を用いてホスト細胞に組み込まれうる。発現ベクターは染色体、エピソーム及びウイルス由来ベクター、例えば、細菌プラスミド、バクテリオファージ、酵母エピソーム、酵母染色体エレメント、レンチウイルス、バキュロウイルス、パポヴァウイルス、牛痘ウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、偽狂犬病ウイルス及びレトロウイルスの如きウイルスに由来するベクター、及びコスミド及びファージミドの如きそれらの組み合わせに由来するベクターを含む。ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド挿入物は適切なプロモーターに使用可能につなげられる。上記発現構築物は転写開始、停止のための部位及び、転写される領域には、翻訳のためのリボソーム結合部位をさらに含むであろう。上記構築物により発現される成熟転写産物のコード部位ははじめに翻訳開始AUG及び翻訳されるべきポリペプチドの終わりに適切に位置される停止コドンを含むであろう。
発現ベクターは少なくとも1の選択可能マーカーを含みうる。上記マーカーは真核細胞培養物のためのヂヒドロ葉酸還元酵素又はネオマイシン耐性及びE. coli及び他の細菌における培養のためのテトラサイクリン又はアンピシリン耐性遺伝子を含む。適切なホストの代表的な例は大腸菌、ストレプトミセス及びネズミチフス菌細胞の如き細菌細胞;酵母細胞の如き真菌細胞;Drosophila S2及びSpodoptera Sf9細胞の如き昆虫細胞;マウスインスリノーマ(MIN6)、ヒトT6PN/E47MER、CHO、COS及びBowesメラノーマ細胞の如き動物細胞;及び植物細胞を含む。上記に示されるホスト細胞のために適切な培養液及び条件は本分野において知られる。
本発明の実施のために有用なベクターは実施例中に示される。さらに、細菌における使用のためのベクターはQiagenから入手可能なpQE70、pQE60及びpQE−9;Stratageneから入手可能なpBSベクター、Phagescriptベクター、Bluescriptベクター、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A;及びPharmaciaから入手可能なptrc99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5を含む。真核細胞ベクターは、非限定的に、Stratageneから入手可能なpWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1及びpSG;及びPharmaciaから入手可能なpSVK3、pBPV、pMSG及びpSVLを含む。他の好適なベクターは当業者に容易に明らかであろう。
実施例は本発明の実施におけるヒトインスリンプロモーターの使用を示す。さらに、さまざまな目的のための使用に好適な細菌プロモーターはE. coli lacI及びlacZプロモーター、T3及びT7プロモーター、gptプロモーター、ラムダPR及びPLプロモーター及びtrpプロモーターを含む。真核細胞プロモーターはCMVimmediate−earlyプロモーター、HSVチミヂンキナーゼプロモーター、early及びlateSV40プロモーター、Rous肉腫ウイルス(RSV)のプロモーターの如きレトロウイルスLTRsのプロモーター、及びマウスメタロチオネイン−Iプロモーターの如きメタロチオネインプロモーターを含む。
高等真核生物による転写は上記ベクターにエンハンサー配列を挿入することにより増大されうる。エンハンサーはあるホスト細胞型でプロモーターの転写活性を増大させるようはたらく通常約10〜300塩基対の、DNAのシス活性エレメントである。エンハンサーの例は、非限定的に、複製起点atbp100〜270のlate側上に位置されるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルスearlyプロモーターエンハンサー、複製起点のlate側上のポリオーマエンハンサー、及びアデノウイルスエンハンサーを含む。
小胞体のlumenへの、ペリプラズム空間への又は細胞外環境への翻訳されたタンパク質の分泌のために、適切な分泌シグナルが発現されたポリペプチドに組み込まれうる。上記シグナルは上記ポリペプチドに対して内因性でありうる又はそれらは異種のシグナルでありうる。
本発明を一般的に示したが、同様のことは以下の実施例の引用により、より容易に理解されるであろう、及び実施例は例示のために提供され、及び限定として意図されない。それゆえ、付属の請求項の範囲内で、本発明は本明細書中で特に記載されているよりも別なように実施されうることが理解されるべきである。
実施例1:ChemBridge DiverSetライブラリーからの化合物の予備スクリーニングは、インスリンプロモーター活性における増大について計算された0.74のz’値及びインスリンプロモーター活性の阻害についての0.43のz’値を有する、正に及び負にインスリンプロモーターを調節する候補化合物を産出した。
体内のどの他の細胞によっても共有されない、膵臓ベータ細胞の基本的な特性はインスリン遺伝子の高レベルの発現である。インスリンプロモーター活性に影響するシス及びトランスエレメントは何年間も研究されているが、私たちの理解が限られていることは明らかである。特に、インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。
私たちはインスリンプロモーター活性を調節する小分子化合物についてのスクリーニングを開発した。これらの化合物及び最後にはそれらの標的を同定することはインスリン発現を制御する伝達経路への洞察を提供するはずである。分析は通常インスリンmRNAを発現するマウスインスリノーマ、MIN6に基づいた。この細胞はインスリンプロモーター活性及びハウスキーピング遺伝子活性をモニターするための蛍光レポータータンパク質を使用する2のカセットを安定的に含むよう遺伝子操作された。第一分析はハウスキーピング遺伝子、熱ショックタンパク質68のそれに比較して、マウスインスリノーマ(MIN6)細胞においてインスリンプロモーター−不安定化eGFPレポーターカセットの発現を変える化合物を検出することであり、熱ショックタンパク質68のプロモーターは不安定化dsRED2の発現を指揮するよう第二のカセットにおいて使用される。第二の分析はヒットを確認するために使用されうる、及びRT−PCRによりコントロールmRNAに比較した内因性インスリンmRNA発現の調節をさらに実証するであろう。全ての培養されたインスリン生成細胞のように、MIN6細胞は無傷の膵臓において正常なベータ細胞が生成するほどインスリンmRNA及びタンパク質を実質的にあまり生成しない。したがって、これはインスリン生成を刺激する及び抑制する両方の化合物の同定を許容する。インスリンmRNA合成の小分子調節剤はインスリン分泌を制御する調節経路をプローブするための有用な道具である。経路の知識及びそれらを調節する手段はI及びII型糖尿病の治療に適用されるであろう知識の基礎を導くことが期待される。予備研究は、インスリンプロモーター−eGFPレポータートランスジーンは内因性インスリン遺伝子の活性をまねることを示す。分析パラメーターは最適化され、標準の操作手順に統合され、及びChemBridge DiverSet collectionの8,000化合物サブセットのパイロットスクリーニングを行うために使用されている。インスリン遺伝子発現を増大させる及び減少させるヒットは同定され及び確認された。これらのヒットはeGFPにおける増大について0.74及び減少について0.43のz’値を計算するために使用された。
材料及び方法
スクリーニングに好適なベータ細胞モデル。 膵臓ベータ細胞はインスリン遺伝子を発現する唯一の細胞型である。それゆえ、インスリンプロモーター活性に方向付けられたスクリーニングはベータ細胞又はベータ細胞モデルを用いて所望のようになされる。初代ベータ細胞は供給が少なく、及び操作されるときアポトーシスを経験する強い傾向を有して、そのためそれらを単層培養物に維持することが困難であり、扱いが困難である。それゆえ、スクリーニングはベータ細胞モデルを利用しなければならない。げっ歯類インスリノーマ細胞系は何年間も研究されている。MINシリーズの細胞系は1867bpヒトインスリンプロモーター断片からSV40 T抗原遺伝子を発現するトランスジェニックマウスから開発された(Miyazaki et al., Endocrinology 127:126−132,1990)。MIN6は、特に初期の代において、生理学的グルコース濃度でグルコース応答インスリン分泌を示す。後期の代はこの特性を失いやすいが、Min6細胞は無期限にインスリン遺伝子発現の実質的なレベルを安定に保持する。
MIN6の如きインスリノーマ細胞は大量のインスリンmRNA及びタンパク質を発現するが、レベルは無傷の膵臓における健康なベータ細胞でのレベルよりまだ少ない。したがって、このスクリーニングは発現を増大させる及び減少させるであろう小分子プローブを検出するために設計される。
この分析はヒト膵臓内分泌先祖系においてインスリンプロモーター活性に影響する化合物についてのスクリーニングに比較して独特の局面を有する。ヒト内分泌細胞系は比較的より未成熟の状態にある。さらに、ヒト及びげっ歯類ベータ細胞は、インスリン遺伝子の数及びどのようにしてインスリン遺伝子が調節されるかといういくつかの特徴を含む、多くの特性において異なる(Ohneda et al., Semin. Cell Dev. Biol. 11:227−233, 2000)。一つはヒト細胞での及び一つはマウス細胞での、2のインスリンプロモータースクリーニングからの結果を互いに比較することは同定された化合物の標的を決定するための及びまたより詳細に研究され及び実質的な化学的リソースを含む構造−活性及びリード最適化研究に進められるであろう化合物に優先順位をつけるための機械論的研究に助力する。
イメージに基づいたハイスループットスクリーニングのためのMIN6のエンジニアリング。 レンチウイルスベクターpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−eGFP不安定化.WPRE(図1中に示される)は以下のようにヒトインスリン遺伝子(hINS)プロモーターにより駆動される強化グリーン蛍光タンパク質(eGFP)レポーター遺伝子の不安定化ヴァージョン(Li et al., J. Biol. Chem. 273:34970−34975,1998)を発現するよう操作された:M. Germanにより私たちに好意的に提供されたプラスミドpFOXCAT−1.4hIns11からの1.4kb SalI−HindIII hInsプロモーター配列をpBluescript SK中のSalI−HindIII部位にサブクローニングし、SalI−BamHIで切断し、及びhPGKプロモーター配列と置換するようpRRL.SIN−18.cPPT.hPGK−EGFP.WPRE 2中のXhoI−BamHIにライゲーションした。ベクター上清を以前に示されるように(Soneoka et al., Nucl. Acids Res. 23:628−633,1995)、293T細胞の一過性カルシウムリン酸仲介共トランスフェクションにより調製した。DMEM10培地(10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、及び2mM L−グルタミンを含むDulbecco’s modified Eagle’s medium)中の15cmプレート当たり2×107細胞の293T細胞を35マイクログラムのトランスファーベクタープラスミド:25μgのpCMVΔR8.91パッケージングプラスミド4、及び10.5μgのpMD.G(VSV−G)エンベローププラスミドでトランスフェクトした。トランスフェクション12〜15時間後、培地を、血清を含まないUltraCULTURE培地(Cambrex, East Rutherford, NJ, USA)で置き換えた。24〜72時間でハーヴェストされるウイルス上清を0.45μmのフィルターにかけ、及びCentricon Plus−80 units(Millipore, Bedford, MA, USA)を用いて限外ろ過により100〜200倍に濃縮し、pRRL.SIN−18.cPPT.hPGK−EGFP.WPREウイルス上清の連続希釈での293T細胞の形質導入及びEGFP発現細胞の割合を決定するためのFACS分析により決定される、ミリリットル5当たり約109形質導入単位(TU)のタイターを産出した。同様のベクターをいたるところに発現されるhsp68プロモーターの制御下でdsRED2(Clonetech)の不安定化ヴァージョンを発現するよう構築した。これらのタンパク質の両方は2〜4時間の次数の半減期が報告されている。ベクター上清を以前に示されるように(Soneoka et al., Nucl. Acids Res. 23:628−633, 1995)、293T細胞の一過性カルシウムリン酸仲介共トランスフェクションにより調製した。DMEM10培地(10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、及び2mM L−グルタミンを含むDulbecco’s modified Eagle’s medium)中の15cmプレート当たり2×107細胞の293T細胞を35マイクログラムのトランスファーベクタープラスミド:25μgのpCMVΔR8.91パッケージングプラスミド4、及び10.5μgのpMD.G(VSV−G)エンベローププラスミドでトランスフェクトした。トランスフェクション12〜15時間後、培地を、血清を含まないUltraCULTURE培地(Cambrex, East Rutherford, NJ, USA)で置き換えた。24〜72時間でハーヴェストされるウイルス上清を0.45μmのフィルターにかけ、及びCentricon Plus−80 units(Millipore, Bedford, MA, USA)を用いて限外ろ過により100〜200倍に濃縮し、いたるところにあるプロモーター(例えば、hsp68)を含むウイルス上清の連続希釈での293T細胞の感染及び蛍光タンパク質発現細胞の割合を決定するための蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)分析により決定される、ミリリットル5当たり約109形質導入単位(TU)のタイターを産出した。
hINSプロモーターの特異性を示すために、hINS−eGFPウイルスをマウスインスリノーマ細胞系Min6及び頸部癌腫細胞系HeLaに感染させるために使用した。それらの細胞系における内因性インスリンプロモーター活性と一致して、高レベルのGFP発現はMIN6において観察されたが、HeLaにおいては観察されなかった。同様の結果は初代ベータ細胞及び線維芽細胞で観察された。
安定なMIN6系をhINS−不安定化eGFP及びhsp68−不安定化dsRED2遺伝子カセットを導入するためにレンチウイルスを用いて作出した。安定な細胞系をサブクローニングした。中レベルのdsRED2及びeGFP蛍光を有するクローンをさらなる研究のために保持した。パイロットスクリーニングを1のクローンで行ったが、パイロットスクリーニングからのヒットの生理活性は忠実度の表示として第二のクローンで確認した(以下を参照のこと)。
図2は、コントロールにおける及び正及び負のコントロール化合物に応答したeGFPの蛍光が決定されたことを示す。試験分析をそれぞれ384ウェルプレート中の8ウェルの複製で行った。正のコントロールのために、細胞をプロテオソーム機能をブロックし、及び蛍光タンパク質を安定化し、及びそれにより蛍光を増大させるはずであるMG132、及びタンパク質合成をブロックし、及び蛍光を減少させるはずであるシクロヘキサミドに暴露した。私たちは、上記細胞を化合物添加後48時間で評価したとき、それぞれ、蛍光における用量依存的増大及び減少を観察した。私たちは、この分析における蛍光タンパク質の強度における減少は出版されたデータに基づく予想と一致し、及びこの分析のために計画される48時間の時間枠後のインスリン又はhsp68発現における変化を明らかにするために好適であると結論付けた。私たちは次に上記スクリーニングを自動化するための分析プロトコルを開発した。
分析プロトコル。 以下は第一分析、すなわち、スクリーニングモードにおいて生物学的に活性な化学物質を同定するための試験スキームで行われる第一の分析についての詳細な分析プロトコルである:
細胞生育、維持及びスケールアップ
・約90%相対的湿度で10%CO2及び37℃での生育。
・生育表面は工場で処理された組織培養プラスティックである。
・培地調合:DMEM w/グルコース、NaPyruvate、NEAA、pen−strep、10%血清。
細胞シーディング
・細胞を通常の生育培地中に理想的には50〜75%コンフルエンシーでまく。
・化合物添加前のまき時間は8〜24時間である。
化合物調製
・化合物を20% DMSO中に1mg/mL(〜1mM)に希釈する。
・化合物を細胞適用前に約10μMで、ある培地調合物中に配列する。
・化合物配列は変動し、及び分析のフォーマットに依存する。化合物を添加した培地配列フォーマットを細胞培養プレートフォーマットに合わせることが所望される。
・フォーマット転換は留意されなければならない、及び追跡はウェル−化合物関係を再構築するために実行されなければならない。
まかれた細胞への化合物添加
・当量の体積の10μM培地を細胞シーディングの時間に適用された処理されていない培地に添加する。
・細胞培養条件下での最終的な名目上の化合物濃度は予想されるμM範囲である。
・コントロールウェルはDMSO媒体負コントロール及び正コントロール(増大についてMG132;負についてシクロヘキサミド)を含む。1の態様において、それぞれの384ウェルプレートは負及び正のコントロールの間で分けられた32コントロールウェルを含むであろう。
インキュベーション
・細胞を中断なしに示される生育条件下で2日間生育する。
停止−全ての試薬及びプロセスは室温で実行される
温度
・培地を細胞から除去し、及び4%パラフォルムアルデヒドを最低40分間添加する。
・パラフォルムアルデヒドを少なくとも1最大ウェル体積のPBSでウェルから洗浄する。
・核対比染色を最低40分間添加する(1μg/mLの濃度のDAPI)。
・対比染色を少なくとも1最大ウェル体積のPBSで細胞から洗浄する。
・ddH2O中の50%グリセロールを0.5×最大ウェル体積で添加する。
イメージ回収
・10×対物レンズを用いて回収される12ビットイメージ、DAPI、eGFP、及びdsRED2イメージについての4フィールドの視野。
・回収され及び全てのイメージに適用される較正イメージを用いるフラットフィールドコレクション。
・パイロットスクリーニングにおいて、数字で表されたアウトプットデータを化合物id、用量、プレート及びウェル位置及びエラーフラッグの記述を提供するメタ−データを伴うExcelスプレッドシート中で分析した。
・イメージバックグラウンドにおけるプレート対プレート変動の正規化は計算されたバックグラウンド値を用いてなされ及びバックグラウンドコントロールウェルの分布をチェックすることにより裏付けられた。
・大きさ及び強度限界により行われる目的物抽出はそれぞれの目的物が少なくとも1の細胞核を有したことを必要とし、及びこの値はDAPI及びeGFPカラーチャネル中のそれぞれのウェルについての統合されたピクセル強度値として示される(本文を参照のこと)。
データ分析
・いくつかの基準は上記イメージデータを評価するために使用されうる。パイロットスクリーニングのために、ヒットリストはeGFP蛍光について最低及び最高で0.1パーセンタイルであった及び対応するdsRED2及びDAPI値は中心〜10−〜90%分位であったウェルから従われた。これらのウェルのサムネイルイメージをスプレッドシートにロードし、分析数字データにリンクさせ、及びさらなる研究のためのヒットを選択するために視覚的に評価した。eGFP、dsRED2及びDAPI値についての正確な分位カットオフを、バックグラウンドウェルが除外されたが、正のコントロール及び実験ウェルは存在する分位に基づいて経験的に決定した。この分析は細胞数における激しい減少又は増大を引き起こすことなくインスリンプロモーターeGFPを調節し、及びdsRED2を維持したヒットを同定することにおいて成功した(本文を参照のこと)。dsRED2は所望の場合さらにヒットを分類するために分析されうる。サムネイルイメージの視覚的洞察はウェル中で蛍光結晶又は沈殿を引き起こす化合物を取り除くために重要である。
パイロットスクリーニングのための装置/ソフトウェア
・全てのシステム及び方法はスクリーニング前に較正され及び試験される。
・流体の取り扱い−Hamilton STAR;Beckman FX/ORCA/SAMI Scheduler。
・プレートインデックス−Kendro/Thermo Cytomat 6001及びMicroplate Hotel。
・イメージング−GE/Amersham INCell 1000。
・イメージングプレートフィーダー−Thermo/CRS Catalyst Express Robot Arm。
・イメージ計測−GE/Amersham Developer。
・流体取り扱いチップ−MBP/Beckman/Hamilton(10μL−300μL)。
・マイクロタイタープレート−(Greiner)96pp v−bttm;384pp v−bttm;384 Black uClear TC;1536 Black uClear Lo TC。
結果
384ウェルプレートにまかれた細胞を1ウェル当たり1化合物で添加された(化合物当たり5μM濃度;プロトコルを参照のこと)ChemBridge DiverSetライブラリーの8,000化合物をスクリーニングするために使用した。2日後、上記プレートをパラフォルムアルデヒド中で固定し、及びハイスループット顕微鏡によりイメージ化した。8,000のスクリーニングされた化合物のそれぞれを含む1ウェル当たりのeGFP、dsRED2及びDAPI蛍光データについての統合ピクセル強度をプロトコルにおけるように計測した。プレート間での正規化後、上記データ点は全ての3のチャネルにおいて通常の分布を示す(図3A−C)。図3中に示されるように、DAPIチャネルにおける実際の分布は狭く、細胞周期におけるさまざまな点での細胞のDNA量を反映する。したがって、ChemBridge DiverSetライブラリーからの8,000化合物の予備スクリーニングは正に及び負にインスリンプロモーターを調節する候補化合物を産出した。0.74のz’値をインスリンプロモーター活性における増大について、及び0.43のz’値をインスリンプロモーター活性の阻害について計算した。
予備確認分析のために、用量応答曲線を20倍用量範囲にわたりそれぞれの用量を8の複製で成して、行った。8,000化合物第一パイロットスクリーニングから、私たちは追跡する16化合物を選択した:8は増大した及び8は減少したeGFP蛍光を有した;全ての16化合物は、インスリンプロモーターに選択的である化合物についての予備フィルターとしてはたらく、中心分位におけるdsRED2蛍光を有した。私たちは複数で及び用量範囲をとおして化合物を試験した第一スクリーニングの繰り返しにおいて蛍光を減少させた及び増大させた化合物の単離を確認した。eGFP蛍光を増大させた及び減少させた化合物が観察された。第一分析における化合物についてのおよそのEC50値は低いマイクロモーラー範囲であった。
z’計算をインスリンプロモーター−eGFP応答において増大を刺激した第一スクリーニングからの正のヒットの1を用いて行った。z’を培地添加のみ又はDMSO媒体コントロールウェルのいずれかを処理されていないサンプルとして用いて0.74であると計算した。負のコントロールシクロヘキサミドを用いて、私たちはまた処理されていないウェルに比較してインスリンプロモーター活性を阻害する化合物を検出するための分析についてのz’も計算した。阻害についてのこのz’値は0.43であった。増大されたインスリン活性について観察されたz’値ほど強くないが、48時間の実験中に毒性を引き起こさない濃度のシクロヘキサミドが使用されたことが留意されるべきである。私たちは、選択的、非毒性化合物はよりよいz’を産出しうることを予想する。
第一確認分析を通過する化合物を第二確認分析において試験する。第二分析は、例えば、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を行うことにより、内因性インスリンmRNAに対する化合物の効果を計測することであろう。eGFP及び内因性インスリンmRNAの両方は、化合物が1.4kbインスリンプロモータートランスジーンに影響しうるが、より複雑な制御下にありうる内因性インスリンプロモーターには影響しない可能性のために試験されるであろう。次のRNA及びタンパク質分析は、以下のフォロースルー実験についての節において示されるように、(a)化合物がベータ細胞又は他の内分泌細胞機能のために重要な遺伝子に影響する又は調節するかどうかを決定するために、及び(b)上記化合物により調節されるシグナル伝達経路を同定するために行われる。
追加の態様
一旦、1セットの化合物が第二分析により定義される真の陽性を含むと同定されたら、バイオインフォーマティクスアプローチは全体として上記化合物セットにより影響される伝達の多様性を示すために及び個々の分子により調節される経路についての仮説を発展させるために使用される。これらの仮説は伝統的なウェットラボアプローチにより経験的に試験される。インフォーマティクスは外部刺激により調節される細胞内伝達経路の同定を助けるために行われる。
私たちはベータ細胞の伝達能力及び複雑さをサンプリングする2の情報に富む分析を使用する。マイクロアレイデータを用いるmRNAプロファイルにおける変化は8の時点にわたり個々の化合物で処理された細胞から得られる。第二に、リン酸化タンパク質における変化は、特にAkt、ERK−1及び−2、JNK、MAPKイソ型、PKCイソ型、及びJak−Statを含む1パネルの細胞内伝達物質に対して方向付けられたリン特異的抗体を用いて、また時間過程にわたる、免疫ブロッティングにより得られる。遺伝子配列及びリンタンパク質スキャンデータは伝達経路を割り当てるために有用であり、及び現在はラージスケールのシグナル伝達ネットワークプロジェクトのデータセットを含む(例えば、B細胞及びマクロファージ系における細胞外リガンドにより調節される伝達ネットワークの定義へのそれらの適用の例のために、http://www.signaling−gateway.orgを参照のこと)。精巧な統計的フレームワークにおける最近の発展はトランスクリプトーム及びプロテオーム分析の感度を大いに改善し、及び結果として伝達経路に遺伝子及びタンパク質を順序付けるそれらの能力を高める。進歩した統計的ツールは通常インスリン感度を増大させるために使用されるチアゾリヂンヂオン(TZD)処理により標的化される遺伝子の同定に適用されており(Hsiao et al., Nucl. Acids Res. 33(Web Server Issue):W627−632, 2005;Hsiao et al., Bioinformatics 20: 3108−3127, 2004)、及び1パネルの細胞外リガンドで処理されるRAW 264.7マクロファージのリンタンパク質スキャンはサイトカイン放出を調節する経路を予想するために使用されている(Pradervand et al., Genome Biology 7:R11, 2006)。
単一のリガンド遺伝子配列及びリンタンパク質データを回収する及び分析することに加えて、明らかな経路をとおしてはたらくことがわかっている化合物の対は同様にここで分析される。このようにして、最も強い生物学的応答を与えるために合同する化合物の間の相互作用は伝達ネットワークにおけるピンポイントの重要な交点を助けるので、これらの相互作用が調べられる。
実験手順
トランスクリプトーム計測。 インスリノーマ細胞を化合物単独で及び、付加的よりも強く機能すると同定される選択サブセットについては対様式で、最適化条件下で処理する。全部で24配列/化合物試験について8の時点を生物学的に三連で得る。上記化合物への即時応答を同定する目的に一致して、時点は典型的に、上記化合物の即時伝達応答は起こったはずであるが、少なくともいくつかの場合には、ベータ細胞分化の明白なサインに先行する1日(例えば、0時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間)にわたる。Illumina 8.1 Bead Arrayマイクロアレイをこれらの分析のために使用する。
リンタンパク質免疫ブロッティング。 細胞内伝達タンパク質におけるリン酸化残基に特異的な1パネルの抗体を8の時点にわたり処理されたESCsについてECL(Amersham)免疫ブロッティングにより試験する。それらの標的タンパク質は広い範囲の細胞伝達を仲介するので、抗体(Cell Signal及びSigma)を選択した。上記パネルはphospho−Stat3(Tyr705)、phospho−Stat6(Tyr641)、phospho−p90RSK(Ser381)、phospho−Akt(Ser473)、phospho−PKC−panイソ型(γ Thr514)、phospho−PKCδ(Tyr311)、phospho−PKCμ(Ser916)、phospho−JNK(Thr183/Tyr185)、リン酸化p44/42(ERK−1/ERK−2;ERK−2についてThr183、Tyr185)、phospho−p38 MAPK(Thr180/Tyr182)、phospho−B−Raf(Ser445)、phospho−A−Raf(Ser299)、phospho−NF−κB(Ser536)、phospho−Smad1/5/8(Smad1 Ser463/465)及びphospho−Smad2(Ser465/467)、phospho−β−カテニン(Thr41/Ser45及びSer33/37/Thr41)及びphospho−GSK3β(Ser9)を含む。上記のそれぞれをヒト胎児膵臓組織、成人のランゲルハンス島、及び細胞系コントロールサンプルに対する感度及び標的選択性についてスクリーニングする。処置のための時間過程は遺伝子配列のための時間過程より短く、及び初期研究は応答の検出を確実にするために0、1、2、5、10、20、60、及び120分を試験し、及び上記時間過程は必要に応じて改変されるであろう。強いヒットを単独で評価し、及び付加的より強く機能する対(Aim3において決定される)を二重化合物スキャンにおいて評価する。
トランスクリプトーム分析:それぞれの遺伝子の特徴についての平均差スコアをGeneChip Image及びAffymetrix MAS 5.0ソフトウェアを用いて決定する。顕著な特徴の決定を三重データセットから高い感度を達成する、VAMPIREマイクロアレイスーツ(http://genome.ucsd.edu/microarray;Hsiao et al., Nucl. Acids Res. 33(Web Server Issue):W627−632,2005; Hsiao et al., Bioinformatics 20:3108−3127,2004)を用いて行う。簡単に述べると、感度は遺伝子発現における顕著な変化を評価するための通常の使用におけるいくらか任意の倍変化カットオフを上記チップ上の全体的な遺伝子セットに由来する統計的に正確な変化見積もりで置き換えることにより高められる。一旦、遺伝子リストが完了したら、特異に調節される遺伝子は遺伝子名、説明、及びホモロジーンIDで全ての特異に発現される特徴に注釈をつけること、及び特異に調節される遺伝子の中で統計的に豊富である注釈群を同定することにより機能に関連付けられる。これはVAMPIREのGObyインターフェースをとおしてなされ、及び報告はGene Ontology(GO)、KEGG、TRANSFAC、Biocarta及びSuperarray annotation systemにおいて自動的に作成される。
Subramaniam研究室は伝達経路の再構築及び分析を促進するBiochemical Pathways Workbenchを開発している。上記Workbenchはプロテオームの(私たちの場合にはリンタンパク質データ)及びトランスクリプトームの(KEGG、BioCarta及び他の遺産経路に関連して)及び文献に由来する他のデータの統合から経路を築き上げるためのツールを有するであろう。この分析により識別される経路はさらなる実験計画のための仮説の基礎としてはたらくであろう。
リンタンパク質分析: 単一のリガンドにより調節されるリンタンパク質の全体的な応答パターンはそれらの最大(又は最小)応答の時点での約20の細胞内リンタンパク質の平均値のツーウェイヒエラルキークラスタリングを用いて視覚化されるであろう。伝達経路応答及びベータ細胞分化の間のリンクをさらに調べるために、単一の及び二重の化合物処理の両方について、特定のリンタンパク質及び分化応答の大きさの関係についての相関係数が計算されるであろう。強い正及び負の相関は、それらが化合物、伝達物質、及び分化の間の直接的なつながりを示唆するように追跡されるであろう。
第一成分回帰は分化応答及び上記の分析において同定されるリンタンパク質又は遺伝子の間の伝達関係のモデルを開発するために使用される。第一成分回帰はタンパク質の機械論的な知識を必要としないが、基礎にあるパターン及び関係を検出することが証明された帰納的なインフォーマティクスアプローチであり、及び伝達物質を分化に複合するであろう直線的モデル(Janes et al., J. Comput. Biol. 11:544−561,2004)を定義する。上記分析におけるこの点で、第一成分回帰係数及び化合物依存的分化経路に重大に関連するそれぞれのリンタンパク質についての相関係数の間で強い相関が予想される。
モデル試験及び解説
トランスクリプトーム及びフォスフォトーム分析に由来する経路モデルを、用量範囲をとおして化合物により刺激される細胞内で直接的に、関連するmRNA及びタンパク質を相互作用させることを調べることにより確認する。第二に、経路においてはたらくことが知られる他のタンパク質及び遺伝子を評価する。例えば、ERK1/2タンパク質が特定の化合物に応答して強くリン酸化される場合、私たちはMEKタンパク質及び可能性のある下流の標的を評価する。仮説考案及び試験の繰返しは活性化合物の伝達経路及び下流の遺伝子標的を明らかにするために使用される。
化合物の対により付加的より強く刺激される遺伝子及びリンタンパク質の評価は、それらは経路間の可能性のある交点であるので、かなり有益であろう。これらの可能性のある交点のリン酸化又は遺伝子発現変化は分化の程度に相関するであろうことが予想される。これらのタンパク質は機能獲得及び喪失策(例えば、過剰発現、siRNA、阻害剤等)を用いて次の研究のために付箋を貼られるであろう。
標的タンパク質のさらなる分析は上記化合物のアフィニティバージョンを作出することにより達成される。アフィニティ樹脂を作出するために上記化合物をつなぎとめることは成功しているシンプルバージョンである(例えば、Ding et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:7632−7637,2003)。マススペクトロスコピー標的同定のためのタンパク質の共有結合標識化用アナログはこの目的のために合成される。
実施例2:TRM−6細胞においてインスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング
インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。その欠損はヒトベータ細胞モデルについて特に深刻である。私たちはインスリンプロモーター活性に影響する小分子を分析するためにインスリンを発現するヒト膵臓内分泌細胞系を利用した。これらの化合物及び最後にはそれらの標的を同定することはインスリン発現を制御する伝達経路への洞察を提供するはずである。
第一分析はヒト内分泌細胞においてインスリンプロモーター−eGFPレポーターカセットの発現を変える化合物を検出するために使用される。生理活性分子の第二分析はRT−PCRにより内因性インスリンmRNAの調節を裏付けるために使用されうる。第一分析又はスクリーニングは>0.6のz’を有し、及び384ウェルプレートフォーマットでパイロットスクリーニングにおいて試験された。パイロットスクリーニングは、最も活性な化合物の50%が確認された活性を示すことを示し、インスリン遺伝子活性を調節する分子をもたらした。
スクリーニングに好適なベータ細胞モデル。 ベータ細胞はインスリン遺伝子を発現する唯一の細胞型である。それゆえ、インスリンプロモーター活性に方向付けられるどんなスクリーニングもベータ細胞又はベータ細胞モデルを用いて最もよく行われる。初代ベータ細胞は供給が少なく、及び操作されるときアポトーシスを経験する強い傾向を有して、そのためそれらを単層培養物に維持することが困難であり、扱いが困難であり、それゆえ、スクリーニングはベータ細胞モデルを利用しなければならない。げっ歯類インスリノーマ細胞系は何年間も研究されている。本発明において、化合物はマウスベータ細胞系Min6におけるインスリンプロモーター活性に対する効果についてスクリーニングされる。しかしながら、ヒト細胞も扱うことにより得られる実質的な利点がある。ヒト及びげっ歯類ベータ細胞は、インスリン遺伝子の数及びどのようにしてインスリン遺伝子が調節されるかといういくつかの特徴を含む、多くの特性において異なる(Odagiri et al., J. Biol. Chem. 271:1909−1915,1996)。一つはヒト細胞での及び一つはマウス細胞での、2のインスリンプロモータースクリーニングからの結果を比較することは化合物の標的を機械論的に決定すること及びまたより詳細に研究され及び実質的な化学的リソースを含む構造−活性及びリード最適化研究に進められるであろう化合物に優先順位を付けることに助力する。
ヒト膵臓内分泌細胞系TRM−6の特徴
ヒト内分泌膵臓からの細胞系は開発され及び何年間も研究されている(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000;Soneoka et al., Nucl. Acids Res. 23:628−633,1995; Zufferey et al., Nature Biotechnol. 15:871−875,1997; Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Ohneda et al., Semin, Cell. Dev. Biol. 11:227−233,2000;Li et al., J. Biol. Chem. 273:34970−34975,1998)。これらのヒト内分泌膵臓細胞系は成長刺激遺伝子SV40 T抗原及びH−rasval12を用いてヒト内分泌膵臓から開発された(Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Ohneda et al., Semin. Cell. Dev. Biol. 11:227−233,2000; Li et al., J. Biol. Chem. 273−34970−34975,1998; Hsiao et al., Nucl. Acids Res., 33(Web Server issue):W627−632,2005)。細胞系は不死であり、及び培養物中で速く増殖するが、それらは分化された機能、特にそれらの細胞における成長及び分化の間の関係が理解される必要がある理由であるホルモン遺伝子発現を失うことにより増殖するよう誘発される大多数の細胞と同様に応答する。本発明において、内分泌分化は細胞系において誘発される。本発明のいくつかの局面は初期の継代でインスリンを発現するヒト胎児ランゲルハンス島に由来する細胞系であるTRM−6に焦点を合わせる(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000; Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Hsiao et al., Bioinformatics 20:3108−3127,2004)。後の継代はレトロウイルスベクターに仲介されるPDX−1の発現に応答して実質的な値のソマトスタチンを発現し、及び細胞−細胞接触を促進するために細胞クラスターに凝集する(Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000)。NeuroD1はソマトスタチン発現を抑制し、及び低い値のインスリン発現を引き起こした(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000)。
インスリン発現の値を増大させるために、PDX−1及びNeuroD1を発現するTRM−6細胞(T6PN細胞)(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000)にE47MERレトロウイルスベクターを感染させ、及びFACSにより選択した。E47MERはタモキシフェンの存在下でのみそれを機能的にさせる突然変異されたエストロゲンリセプターに融合された強いインスリントランスアクチベーターであるクラスI bHLHファクターE47から成る。T6PN細胞におけるE47活性の誘発はかなり高い値のインスリン遺伝子発現の誘発をもたらす(100倍)(図4)。E47の効果はインスリン発現に限定されているか又はベータ細胞分化に対してより一般的な効果を有するかどうかを決定するために、1パネルの他のベータ細胞遺伝子を調べた。E47はSUR−1、グルコキナーゼ、及びMafAを誘発することがわかった。したがって、T6PN/E47MER細胞は実質的な数の重要なベータ細胞遺伝子を発現し、そのためそれらは本明細書中に示されるインスリンプロモータースクリーニングのための適切な標的である。
分析プロトコル。 以下は第一分析、すなわち、スクリーニングモードで生物学的に活性な化学物質を同定するための試験スキームで行われる第一の分析のための詳細な分析プロトコルである:
細胞生育、維持及びスケールアップ
・約90%相対的湿度で10%CO2及び37℃での生育。
・生育表面は工場で処理された組織培養プラスティックである。
・培地調合 DMEM w/グルコース、NaPyruvate、NEAA、pen−strep、10%血清。
・細胞シーディング
・細胞を0.5マイクロモーラータモキシフェンを含む培地中に理想的には50〜75%コンフルエンスでまく。
・化合物添加前のまき時間は8〜24時間である。
化合物調製
・化合物を20% DMSO中で1mg/mL(〜1mM)に希釈する。
・化合物を細胞適用前に約10μMで、ある培地調合物中に配列する。
・化合物配列は変動し、及び分析のフォーマットに依存する。化合物を添加した培地配列フォーマットを細胞培養プレートフォーマットに合わせることが所望される。多くの場合、これはオペレーターに定義される方向をもたらす化合物配列フォーマット転換を含むであろう。
・フォーマット転換は留意されなければならない、及び追跡はウェル−化合物関係を再構築するために実行されなければならない。
・まかれた細胞への化合物添加
・当量の体積の10μM培地を細胞シーディングの時間に適用された処理されていない培地に添加する。
・細胞培養条件下での最終的な化合物濃度は〜5μMである。
・コントロールウェルはDMSO媒体負コントロール及び4μMタモキシフェン正コントロールを含む(図2中のように)。パイロットスクリーニングのために、それぞれの384ウェルプレートは負及び正のコントロールの間で分けられた32コントロールウェルを含んだ。
インキュベーション
・細胞を中断なしに示される生育条件下で2日間生育する。
・停止−全ての試薬及びプロセスを室温で実行する。
・培地を細胞から除去し、及び4%パラフォルムアルデヒドを最低40分間添加する。
・パラフォルムアルデヒドを少なくとも1最大ウェル体積のPBSでウェルから洗浄する。
・核対比染色を最低40分間添加する(ほとんどの場合、1μg/mLの濃度のDAPI)。
・対比染色を少なくとも1最大ウェル体積のPBSで細胞から洗浄する。
・ddH2O中の50%グリセロールを0.5最大ウェル体積で添加する。
イメージ回収及び分析
・5×又は10×対物レンズを用いて回収されるイメージ、DAPI及びeGFPイメージについて、それぞれ、1又は4フィールドの視野。
・パイロットスクリーニングにおいて、数字で表されたアウトプットデータを化合物id、用量、プレート及びウェル位置及びエラーフラッグの記述を提供するメタ−データを伴うExcelスプレッドシート中で分析した。
・イメージバックグラウンドにおけるプレート対プレート変動の正規化を計算されたバックグラウンド値を用いて行い、及びバックグラウンドコントロールウェルの分布をチェックすることにより裏付けた。
・目的物抽出は大きさ及び強度限界により行われ、及びこの値はDAPI及びeGFPカラーチャネル中のそれぞれのウェルについての統合されたピクセル強度値として示される(本文を参照のこと)。
・いくつかの基準は上記イメージデータを評価するために使用されうる。パイロットスクリーニングのために、中心10〜90%分位のeGFP及びDAPIにおける最低及び最高0.1パーセンタイルのウェルからのサムネイルイメージをスプレッドシートに整理し、分析数字データにリンクさせ、及びさらなる研究のためのヒットを選択するために視覚的に評価した。これは細胞数における激しい減少又は増大を引き起こすことなくインスリンプロモーターeGFPを調節したヒットを産出した(本文を参照のこと)。
パイロットスクリーニングのための装置/ソフトウェア
・全てのシステム及び方法はスクリーニング前に較正され及び試験される。
・流体の取り扱い−Hamilton STAR;Beckman FX/ORCA/SAMI Scheduler。
・プレートインデックス−Kendro/Thermo Cytomat 6001及びMicroplate Hotel。
・イメージング−GE/Amersham INCell 1000。
・イメージングプレートフィーダー−Thermo/CRS Catalyst Express Robot Arm。
・イメージ計測−GE/Amersham Developer。
・流体取り扱いチップ−MBP/Beckman/Hamilton(10μL−300μL)。
・マイクロタイタープレート−(Greiner)96pp v−bttm;384pp v−bttm;384 Black uClear TC;1536 Black uClear Lo TC。
ヒトインスリンプロモーター−GFPトランスジーンはレンチウイルスベクター仲介遺伝子転移により挿入されるとき忠実に発現される。 ヒトインスリン遺伝子(hIns)プロモーターにより駆動される強化グリーン蛍光タンパク質(EGFP)レポーター遺伝子を発現するレンチウイルスベクターpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREは実施例1中に示される。RRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREウイルスをマウスインスリノーマ細胞系Min6及び頸部癌腫細胞系HeLaに感染させるために使用した。それらの細胞系における内因性インスリンプロモーター活性と一致して、高レベルのGFP発現がMin6において観察されたが、HeLaにおいては観察されなかった。
eGFPはタモキシフェンによりT6PN/E47MER細胞において高く誘発される。 一旦、インスリンプロモーター−eGFPレンチウイルスベクターが十分に機能することが明らかになったら、T6PN/E47MER細胞にそれを感染させ、及びE47核移行及びインスリンプロモーター活性を誘発するタモキシフェンによるeGFPの誘発について試験した。高い値のeGFPがタモキシフェン投与に応答して観察された。この結果はこのシステムのハイスループット分析への発展のための起動力を提供した。
細胞プレーティング密度及びタモキシフェン濃度の最適化は0.6のz’値をもたらす。 インスリンプロモーター−eGFPウイルスに感染したT6PN/E47MER細胞を異なる細胞プレーティング密度及びタモキシフェン濃度で試験し、及びハイスループット分析のための条件を最適化するために(細胞数についてのコントロールに対して)DAPIについて正規化されるeGFP蛍光の値について分析した。結果は図5中に示される。0.5マイクロモーラータモキシフェンのベースラインがウェルに添加され、及び2,000細胞が384ウェルプレートのそれぞれのウェルにまかれた最適条件下で、計算されたz’は0.6であった。
上記分析を最適化し、及び高いz’値でそれを確認して、私たちはChemBridge DiverSetライブラリーからの1サブセットの化合物のスモールスケールスクリーニングに進んだ。
ChemBridge DiverSetライブラリーからの8,000化合物の予備スクリーニングは正に及び負にインスリンプロモーターを調節する候補化合物を産出する。 細胞を384ウェルプレートにまいた後、最高値未満の用量のタモキシフェンを中間値のGFP蛍光を誘発するために添加し、及びChemBridge DiverSetライブラリーの8,000化合物を1ウェル当たり1化合物で添加した(1化合物当たり5μM濃度;プロトコルを参照のこと)。2日後、上記プレートをパラフォルムアルデヒド中に固定し、及びGFP蛍光をハイスループット顕微鏡により計測した。8,000のスクリーニングされた化合物のそれぞれを含むウェル当たりの統合されたeGFP及びDAPI蛍光データを計測した。統合蛍光強度を計算するために、目的物をバックグラウンドを除外するために強度−及び大きさ−閾値イメージマスクを用いてイメージから抽出し、及びこの値をはじめのヒットを選択するために使用した(プロトコルを参照のこと)。インスリンプロモーター−GFP蛍光に対する小分子化合物の効果を示す4ウェルは図8中に示される。左から右へ、中間値のGFP蛍光を示す化合物なしのコントロールウェル、インスリンプロモーター活性を変えなかった化合物を含むウェル、インスリンプロモーター活性をアップレギュレートした化合物を含むウェル、及びインスリンプロモーター活性を除去した化合物を含むウェルがある。DAPI蛍光は、上記化合物が上記細胞に毒性でなかったことを示すために、対応する下のパネル中に示される。
用量応答を伴う第一確認分析は約50%の予備的な真の陽性率を産出する。 第一確認分析のために、用量応答曲線を、それぞれの用量を三重で行って、実行した(図6)。GFP蛍光を抑制した4化合物のうちの3及びGFP蛍光を増大させた7化合物のうちの3は確認分析で陽性であり、はじめのヒットの約50%の真の陽性率であった。上記化合物についてのおよそのEC50値は、スクリーニングで使用された濃度(5マイクロモーラー)から予想されるように、低いマイクロモーラー範囲であった。
第二確認分析。 第一確認分析を通過した化合物を第二確認分析におけるさらなる試験に進めた。これはGFP及び内因性インスリンmRNAのRT−PCRから成る(図7)。化合物が1.4kbインスリンプロモータートランスジーンには影響しうるが、より複雑な制御下にありうる内因性インスリンプロモーターに影響しない可能性のために、GFP及び内因性インスリンRT−PCR分析の両方を行う。図7中に示されるように、化合物1、2、及び3はGFP及び内因性インスリンmRNAの両方に対して強い抑制効果を有した。化合物10はコントロールと同じ値のGFP mRNAを有するように見えるが、活性化化合物(7、10、11)もまたどんな他の化合物も含まない0.5マイクロモーラータモキシフェンを含むコントロールに比較して増大されたインスリンmRNAを示した。
追加の態様。 1セットの化合物が第二分析により定義されるように真の陽性であることが同定されたら、バイオインフォーマティクスアプローチは全体として上記化合物セットにより影響される伝達の多様性を示すために及び個々の分子により調節される経路についての仮説を発展するために使用されうる。これらの仮説は伝統的なウェットラボアプローチにより経験的に試験されるであろう。インフォーマティクスは外部刺激により調節される細胞内伝達経路の同定において助力するよう行われるであろう。
伝達能力及びESCsの複雑さをサンプリングする2の情報が豊富な分析を使用する。マイクロアレイデータを用いたmRNAプロファイルにおける変化を8の時点にわたり個々の化合物で処理された細胞から得る。第二に、リン酸化タンパク質における変化を、特にAkt、ERK−1及び−2、JNK、MAPKイソ型、PKCイソ型、及びStat−3を含む1パネルの細胞内伝達物質に対して方向付けられたリン特異的抗体を用いて、また時間過程にわたる、免疫ブロッティングにより得る。遺伝子配列及びリンタンパク質スキャンデータは伝達経路を割り当てるために有用であり、及び現在はラージスケールのシグナル伝達ネットワークプロジェクトのデータセットを含む(例えば、B−細胞及びマクロファージ系における細胞外リガンドにより調節される伝達ネットワークの定義へのそれらの適用の例のためにhttp://www.signaling−gateway.orgを参照のこと)。精巧な統計的フレームワークにおける最近の発展はトランスクリプトーム及びプロテオーム分析の感度を大いに改善し、及び結果として伝達経路に遺伝子及びタンパク質を順序付けるそれらの能力を高める。Dr. Subramaniamにより開発された進歩した統計的ツールは通常インスリン感度を増大させるために使用されるチアゾリヂンヂオン(TZD)処理により標的化される遺伝子の同定に適用されており(Hsiao et al., Nucl. Acids Res. 33:W627−632, 2005; Hsiao et al., Bioinformatics 20: 3108−3127, 2004)、及びサイトカイン放出を調節する経路を予想するために1パネルの細胞外リガンドで処理されるRAW 264.7マクロファージのリンタンパク質スキャンを使用する(Pradervand et al., Genome Biol. 7:R11, 2006)。
単一のリガンド遺伝子配列及びリンタンパク質データを回収する及び分析することに加えて、明らかな経路をとおしてはたらくことがわかっている化合物の対は同様にここで分析されるであろう。最も強い生物学的応答を与えるために合同する化合物の間の相互作用は伝達ネットワークにおけるピンポイントの重要な交点を助けるので、これらの相互作用の定義は重要な目的である。
実験手順
トランスクリプトーム計測。 インスリノーマ細胞を化合物単独で及び、付加的より強く機能すると同定される選択サブセットについては対様式で、最適化条件下で処理する。全部で24配列/化合物試験について、8の時点を生物学的に三重で得る。上記化合物への即時応答を同定する目的に一致して、時点は典型的に、上記化合物の即時伝達応答は起こったはずであるが、少なくともいくつかの場合には、ベータ細胞分化の明白なサインに先行する1日(例えば、0時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間)にわたる。Illumina 8.1 Bead Arrayマイクロアレイをこれらの分析のために使用する。
リンタンパク質免疫ブロッティング。 細胞内伝達タンパク質中のリン酸化残基に特異的な1パネルの抗体を8の時点にわたり処理されたESCsについてECL(Amersham)免疫ブロッティングにより試験する。それらの標的タンパク質は広い範囲の細胞伝達を仲介するので、抗体(Cell Signal及びSigma)を選択した。上記パネルはphospho−Stat3(Tyr705)、phospho−Stat6(Tyr641)、phospho−p90RSK(Ser381)、phospho−Akt(Ser473)、phospho−PKC−panイソ型(γ Thr514)、phospho−PKCδ(Tyr311)、phospho−PKC (Ser916)、phospho−JNK(Thr183/Tyr185)、リン酸化p44/42(ERK−1/ERK−2;ERK−2についてThr183、Tyr185)、phospho−p38 MAPK(Thr180/Tyr182)、phospho−B−Raf(Ser445)、phospho−A−Raf(Ser299)、phospho−NF−κB(Ser536)、phospho−Smad1/5/8(Smad1 Ser463/465)及びphospho−Smad2(Ser465/467)、phospho−β−カテニン(Thr41/Ser45及びSer33/37/Thr41)及びphospho−GSK3β(Ser9)を含む。上記のそれぞれをヒト胎児膵臓組織、成人のランゲルハンス島、及び細胞系コントロールサンプルに対する感度及び標的選択性についてスクリーニングする。処置のための時間過程は遺伝子配列のための時間過程より短く、及び初期研究はその応答の検出を確実にするために0、1、2、5、10、20、60、及び120分を試験し、及び上記時間過程は必要に応じて改変されるであろう。強いヒットを単独で評価し、及び付加的よりも強く機能する対を二重化合物スキャンにおいて評価する。
トランスクリプトーム分析。 それぞれの遺伝子の特徴についての平均差スコアはGeneChip Image及びAffymetrix MAS 5.0ソフトウェアを用いて決定されるであろう。顕著な特徴の決定を三重データセットから高い感度を達成する、VAMPIREマイクロアレイスーツ(http://genome.ucsd.edu/microarray;(Hsiao et al., Nucl. Acids Res. 33:W627−532,2005; Hsiao et al., Bioinformatics 20:3108−3127,2004)を用いて行う。簡単に述べると、感度は遺伝子発現における顕著な変化を評価するための通常の使用におけるいくらか任意の倍変化カットオフを上記チップ上の全体的な遺伝子セットに由来する統計的に正確な変化見積もりで置き換えることにより高められる。一旦、遺伝子リストが完成したら、特異に調節される遺伝子は遺伝子名、説明、及びホモロジーンIDで全ての特異に発現される特徴に注釈をつけること、及び特異に調節される遺伝子の中で統計的に豊富である注釈群を同定することにより機能に関連付けられるであろう。これはVAMPIREのGObyインターフェースをとおしてなされ、及び報告はGene Ontology(GO)、KEGG、TRANSFAC、Biocarta及びSuperarray annotation systemにおいて自動的に作成される。
Subramaniam研究室は伝達経路の再構築及び分析を促進するBiochemical Pathways Workbenchを開発している。上記Workbenchはプロテオームの(私たちの場合にはリンタンパク質データ)及びトランスクリプトームの(KEGG、BioCarta及び他の遺産経路に関連して)及び文献に由来する他のデータの統合から経路を築き上げるためのツールを有するであろう。この分析により識別される経路はさらなる実験計画のための仮説の基礎としてはたらく。
リンタンパク質分析: 単一のリガンドにより調節されるリンタンパク質の全体的な応答パターンをそれらの最大(又は最小)応答の時点での約20の細胞内リンタンパク質の平均値のツーウェイヒエラルキークラスタリングを用いて視覚化する。伝達経路応答及びベータ細胞分化の間のリンクをさらに調べるために、単一の及び二重の化合物処理の両方について、特定のリンタンパク質及び分化応答の大きさの関係について相関係数を計算する。強い正及び負の相関を、それらが化合物、伝達物質、及び分化の間の直接的なつながりを示唆するように追跡する。
第一成分回帰を分化応答及び上記の分析において同定されるリンタンパク質又は遺伝子の間の伝達関係のモデルを開発するために使用する。第一成分回帰はタンパク質の機械論的な知識を必要としないが、基礎にあるパターン及び関係を検出することが証明された帰納的なインフォーマティクスアプローチであり、及び化合物を伝達物質に分化につなげるであろう直線的モデル(Janes et al., J. Comput. Biol. 11:544−561,2004)を定義する。上記分析におけるこの点で、私たちは、第一成分回帰係数及び化合物依存的分化経路に重大に関連するそれぞれのリンタンパク質についての相関係数の間の強い相関を見出すことを予想する。
モデル試験及び解説。 トランスクリプトーム及びフォスフォトーム分析に由来する経路モデルを、用量範囲をとおして化合物により刺激される細胞内で直接的に、関連するmRNA及びタンパク質を相互作用させることにより確認する。第二に、上記経路においてはたらくことが知られる他のタンパク質及び遺伝子を評価する。例えば、ERK1/2タンパク質が特定の化合物に応答して強くリン酸化される場合、私たちはMEKタンパク質及び可能性のある下流の標的を評価するであろう。仮説考案及び試験の繰返しは活性化合物の伝達経路及び下流の遺伝子標的を明らかにする。
化合物の対により付加的よりも強く刺激される遺伝子及びリンタンパク質の評価は、それらは経路間の可能性のある交点であるので、かなり有益である。これらの可能性のある交点のリン酸化又は遺伝子発現変化は分化の程度に相関するであろうことが予想される。これらのタンパク質は機能獲得及び喪失策(例えば、過剰発現、siRNA、阻害剤)を用いて次の研究のために付箋を貼られるであろう。
標的タンパク質のさらなる分析は上記化合物のアフィニティバージョンを作出することによりなされる。アフィニティ樹脂を作出するよう上記化合物をつなぎとめることは成功しているシンプルバージョンである(例えば、Ding et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 100:7632−7637,2003)。マススペクトロスコピー標的同定のためのタンパク質の共有結合的標識化用アナログは合成されている。
全ての出版物、特許及び特許出願を本明細書中に援用する。
上記明細書中に、本発明はそのある好ましい態様に関連して示されており、及び多くの詳細は例示の目的のために示されているが、本発明は追加の態様が可能であること、及び本明細書中の詳細のいくつかは本発明の基本的な原理から離れることなくかなり変化されうることが当業者に明らかであろう。
図1はヒトインスリンプロモーターから不安定化強化グリーン蛍光タンパク質(eGFP)を発現するレンチウイルスベクターの構造を示す。このベクターpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREはヒトインスリン遺伝子(hIns)プロモーターにより駆動される不安定化強化グリーン蛍光タンパク質(EGFP)レポーター遺伝子を発現する。 図2は操作されたMIN6細胞におけるeGFP蛍光の用量応答性を示す。化合物を3倍滴定シリーズ(nMでの濃度)にわたり添加した。(A)プロテアソーム阻害剤MG132への暴露は、不安定化蛍光タンパク質の分解をブロックすることにより予想されるであろうように、eGFP蛍光における用量依存的増大を刺激した。 (B)逆に、タンパク質合成阻害剤シクロヘキサミドは、新規タンパク質合成に対するブロックを反映する、蛍光強度における減少を引き起こした。データは384ウェルプレートにおいて行われ及び化合物添加後48時間映された分析からの複数ウェルの平均である。 図3はChemBridge DiverSetライブラリーからの8,000化合物のスモールスケールスクリーニングを示す。それぞれのチャネルにおけるウェルデータの要約統計は通常の分布を示す。X軸値は分位であり、及びしたがって予想されるように、DAPI分布の実際の蛍光強度がeGFP又はdsRED2強度の分布に比較して非常に狭かったことを現わさない。 図4は、E47はT6PN/E47MER細胞においてインスリン遺伝子発現を誘発することを示す。(A)インスリンmRNAはT6PN/E47MER細胞の2の生物学的複製物においてタモキシフェンの不在下では非定量的RT−PCRによりほとんど検出できない。タモキシフェンで、インスリンmRNAは強く誘発される。(B)T6PN/E47MER細胞の異なるセットの2の生物学的複製物は定量的リアルタイムRT−PCRにより分析され、再び、E47活性がタモキシフェンにより誘発されるときインスリンmRNAの劇的なアップレギュレーションを示した。心臓特異的であり、及びそのプロモーター中のE−boxesにより高く誘発されるミオシン重鎖遺伝子はタモキシフェンにより誘発されなかった(図4中に示されていない)。 図5は、最も高いz’をもたらすシーディング密度及びタモキシフェン濃度を決定するための分析最適化を示す。細胞を異なるシーディング密度でさまざまなタモキシフェン濃度で処理し、及び(細胞数についてのコントロールに対して)DAPIについて正規化されたeGFP蛍光の値について分析した。 図6は8,000化合物Chembridge DiverSetライブラリー スクリーニングからの選択された化合物の第一確認を示す。(A)インスリンプロモーター活性を阻害した29化合物からランダムに選択された4化合物をGFP蛍光に対する効果について異なる用量で三重でスクリーニングした。4化合物のうちの2がGFP蛍光を阻害することを確認した。(B)第一スクリーニングにおいてGFP蛍光に対して最も大きな正の効果を有した7化合物を異なる用量で三重で試験した。上記化合物のうちの3がGFP蛍光を増大させることを確認した。 図7はインスリン及びGFP mRNAについてのRT−PCRによる第二スクリーニングの結果を示す。GFP蛍光を抑制した3化合物(1,2,3)及びGFP蛍光を増大させた3化合物(7,10,11)をGFP及びインスリンmRNAに対する効果について試験した。細胞を5マイクロモーラー化合物に暴露し、及びまた0.5マイクロモーラータモキシフェンを与えた。両方のコントロールは0.5マイクロモーラータモキシフェンを有し、及びDMSOコントロールは化合物で処理されたサンプル中に存在するのと同じ量のDMSOを有した。4マイクロモーラータモキシフェンコントロールはインスリンmRNAの最大誘発を示す。両方のGFP及びインスリンmRNA値を、転写に対する化合物の非特異的効果を除外するためにGAPDH mRNAについて正規化する。

Claims (45)

  1. 不安定化強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチド配列をコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターであって、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質はMIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞への上記ベクターの導入に際して発現される前記ベクター。
  2. 請求項1に記載のウイルスベクター。
  3. 請求項1に記載のレンチウイルスベクター。
  4. 請求項1に記載のベクターを含む細胞。
  5. 請求項1に記載のベクターを含む膵臓ベータ細胞。
  6. 請求項1に記載のベクターを含むマウス細胞。
  7. 請求項1に記載のベクターを含むMIN6マウスインスリノーマ細胞。
  8. 請求項1に記載のベクターを含むヒト細胞。
  9. 請求項1に記載のベクターを含むヒトT6PN/E47MER細胞。
  10. レンチウイルスベクターpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPRE。
  11. 請求項10に記載のベクターを含む細胞。
  12. 請求項10に記載のベクターを含む膵臓ベータ細胞。
  13. 請求項10に記載のベクターを含むマウス細胞。
  14. 請求項10に記載のベクターを含むMIN6マウスインスリノーマ細胞。
  15. 請求項10に記載のベクターを含むヒト細胞。
  16. 請求項10に記載のベクターを含むヒトT6PN/E47MER細胞。
  17. E47を発現するポリヌクレオチド配列を含むヒトT6PN細胞。
  18. マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターを含み、ここで上記マーカーポリペプチドは上記細胞内で発現される、請求項17に記載の細胞。
  19. 上記マーカーポリペプチドはグリーン蛍光タンパク質である、請求項18に記載の細胞。
  20. 上記グリーン蛍光タンパク質は強化グリーン蛍光タンパク質である、請求項19に記載の細胞。
  21. 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項20に記載の細胞。
  22. 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項20に記載の細胞。
  23. 上記レンチウイルスベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項22に記載の細胞。
  24. ヒトT6PN/E47MER細胞。
  25. マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターを含み、ここで、上記マーカーポリペプチドは上記細胞内で発現される、請求項24に記載の細胞。
  26. 上記マーカーポリペプチドはグリーン蛍光タンパク質である、請求項18に記載の細胞。
  27. 上記グリーン蛍光タンパク質は強化グリーン蛍光タンパク質である、請求項19に記載の細胞。
  28. 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項20に記載の細胞。
  29. 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項20に記載の細胞。
  30. インスリン遺伝子発現を調節する化合物の同定方法であって、(a)強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチドを含むベクターを含む細胞を提供することであって、強化グリーン蛍光タンパク質は上記細胞内で基準値で発現されること;(b)上記細胞を候補化合物と接触させること;及び(c)上記細胞を上記候補化合物と接触させた結果としての、基準値に比較した上記細胞内での強化グリーン蛍光タンパク質の発現における調節を検出することを含む前記方法。
  31. 上記候補化合物による強化グリーン蛍光タンパク質の発現の調節は用量応答性であるかどうかを決定することを含む、請求項30に記載の方法。
  32. 上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定することを含む、請求項30に記載の方法。
  33. RT−PCRにより、上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定することを含む、請求項32に記載の方法。
  34. 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項30に記載の方法。
  35. 上記ベクターはウイルスベクターである、請求項30に記載の方法。
  36. 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項35に記載の方法。
  37. 上記ベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項36に記載の方法。
  38. 上記細胞は膵臓ベータ細胞である、請求項30に記載の方法。
  39. 上記細胞はマウス細胞である、請求項30に記載の方法。
  40. 上記細胞はMIN6マウスインスリノーマ細胞である、請求項39に記載の方法。
  41. 上記細胞はヒト細胞である、請求項30に記載の方法。
  42. 上記細胞はヒトT6PN/E47MER細胞である、請求項41に記載の方法。
  43. 候補化合物のハイスループットスクリーニングのために自動化される、請求項30に記載の方法。
  44. インスリン遺伝子発現を調節する化合物の同定方法であって、(a)MIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞を提供することであって、上記細胞は強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチドを含むベクターを含み、強化グリーン蛍光タンパク質は上記細胞内で基準値で発現されること;(b)上記細胞を候補化合物と接触させること;及び(c)上記細胞を上記候補化合物と接触させた結果としての、基準値に比較した上記細胞内での強化グリーン蛍光タンパク質の発現における調節を検出することを含む前記方法。
  45. 上記ベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項44に記載の方法。
JP2008531383A 2005-09-15 2006-09-14 インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法 Pending JP2009508492A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US71764705P 2005-09-15 2005-09-15
PCT/US2006/036133 WO2007035546A2 (en) 2005-09-15 2006-09-14 Methods for screening for compounds that modulate insulin promoter activity

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009508492A true JP2009508492A (ja) 2009-03-05

Family

ID=37889380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008531383A Pending JP2009508492A (ja) 2005-09-15 2006-09-14 インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7910305B2 (ja)
EP (1) EP1924690A4 (ja)
JP (1) JP2009508492A (ja)
CA (1) CA2622422A1 (ja)
WO (1) WO2007035546A2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8695074B2 (en) 2007-04-26 2014-04-08 Microsoft Corporation Pre-authenticated calling for voice applications
WO2009062113A1 (en) 2007-11-07 2009-05-14 Burnham Institute For Medical Research Method and compounds for modulating insulin production
KR101334403B1 (ko) * 2011-05-25 2013-11-29 포항공과대학교 산학협력단 형질전환 예쁜꼬마선충 및 이를 이용하여 당 대사 조절물질을 검색하는 방법
CN114836473A (zh) * 2021-02-02 2022-08-02 珠海联邦制药股份有限公司 用于构建筛选药物活性的细胞株模型的慢病毒载体与应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10136982A (ja) * 1996-11-01 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp 新規な遺伝子ならびにそれを用いた組換えタンパク質の製造方法
JP2000513227A (ja) * 1996-06-24 2000-10-10 ビーボウアールエックス ファーマスーティカルズ,インコーポレイテッド インスリン分泌細胞の単離および増殖方法
US20030215804A1 (en) * 2001-03-30 2003-11-20 Per-Olof Berggren Novel mechanism for identifying drugs for the treatment of type II diabetes
JP2004532015A (ja) * 2001-03-20 2004-10-21 ザ・レジェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・カリフォルニア 膵島細胞の産生およびインスリンの送達
JP2005505635A (ja) * 2001-10-19 2005-02-24 ユニベルシテ、パリ、セット‐ドニ、ディドロ ヒトベータ細胞系の産生方法
WO2005052150A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. インスリン遺伝子の転写調節方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8193330B2 (en) * 1999-04-06 2012-06-05 The Regents Of The University Of California Polynucleotides comprising Neurogenin3 promoter and bHLH encoding domains
US20020071824A1 (en) * 1999-05-27 2002-06-13 Nick Giannoukakis Gene transfer to pancreatic b cells for prevention of islet dysfunction
US7195910B2 (en) * 2000-08-30 2007-03-27 Thomas Jefferson University Human tyrosine hydroxylase promoter and uses thereof
WO2004067710A2 (en) 2003-01-21 2004-08-12 Salk Institute For Biological Studies Compositions and methods for tissue specific targeting of lentivirus vectors

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000513227A (ja) * 1996-06-24 2000-10-10 ビーボウアールエックス ファーマスーティカルズ,インコーポレイテッド インスリン分泌細胞の単離および増殖方法
JPH10136982A (ja) * 1996-11-01 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp 新規な遺伝子ならびにそれを用いた組換えタンパク質の製造方法
JP2004532015A (ja) * 2001-03-20 2004-10-21 ザ・レジェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・カリフォルニア 膵島細胞の産生およびインスリンの送達
US20030215804A1 (en) * 2001-03-30 2003-11-20 Per-Olof Berggren Novel mechanism for identifying drugs for the treatment of type II diabetes
JP2005505635A (ja) * 2001-10-19 2005-02-24 ユニベルシテ、パリ、セット‐ドニ、ディドロ ヒトベータ細胞系の産生方法
WO2005052150A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. インスリン遺伝子の転写調節方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007035546A3 (en) 2007-11-29
US7910305B2 (en) 2011-03-22
CA2622422A1 (en) 2007-03-29
EP1924690A2 (en) 2008-05-28
EP1924690A4 (en) 2009-07-29
WO2007035546A2 (en) 2007-03-29
US20090264309A1 (en) 2009-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mense et al. Gene expression profiling reveals the profound upregulation of hypoxia-responsive genes in primary human astrocytes
Zhang et al. Quality control of cell-based high-throughput drug screening
EP1281755A2 (en) Variants of the human cyp2d6 gene
US20120108464A1 (en) Test systems, methods and uses involving as160 protein
O’Neill et al. Characterization of optically and electrically evoked dopamine release in striatal slices from digenic knock-in mice with DAT-driven expression of channelrhodopsin
EP2302392B1 (en) Novel AS160-like protein, test systems, methods and uses involving it for the identification of diabetes type 2 therapeutics
CN112538461B (zh) Glp1r报告基因稳转细胞株、构建方法、应用
JP2009508492A (ja) インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法
JP5549908B2 (ja) 損傷dna修復物質のスクリーニング方法
Schulz et al. Chimeric GPCRs mimic distinct signaling pathways and modulate microglia responses
Wolter et al. Cellular genome-wide association study identifies common genetic variation influencing lithium-induced neural progenitor proliferation
KR102018369B1 (ko) 근위축성측삭경화증에 대한 진단 마커로서의 돌연변이 유전자 및 이를 이용한 진단방법
Zhu et al. An examination of heme action in gene expression: heme and heme deficiency affect the expression of diverse genes in erythroid k562 and neuronal PC12 cells
CA2396460A1 (en) Protein-protein interactions
US20020068361A1 (en) Methods of evaluating specific cellular functions of receptor protein tyrosine kinases in a ligand independent manner
CA2486576A1 (en) Sodium channel regulators and modulators
KR20150104866A (ko) 광 자극에 의한 미토콘드리아 활성의 시공간적 가역 조절 방법
Hartl et al. Cell transformation by the v-myc oncogene abrogates c-Myc/Max-mediated suppression of a C/EBPβ-dependent lipocalin gene
CN113337543A (zh) Gcgr报告基因稳转细胞株及其构建方法和应用
Miura et al. The role of transcriptomics: Physiological equivalence based on gene expression profiles
Martin et al. Kaposi's Sarcoma Virally Encoded, G‐Protein–Coupled Receptor: A Paradigm for Paracrine Transformation
Törönen et al. Expression profiling to understand actions of NMDA/glutamate receptor antagonists in rat brain
KR101278218B1 (ko) 인간 멜라놉신을 발현하는 형질전환 세포주 및 이를 이용한 일주기 리듬 관련 생체 분자의 스크리닝 방법
Ko et al. Perfluorooctanoic acid induces cardiac dysfunction in human induced pluripotent stem cell-derived cardiomyocytes
CA2522552A1 (en) Insulin-induced gene as therapeutic target in diabetes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090912

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091005

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100410

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120523