JP2009508492A - インスリンプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は薬物スクリーニング、特に、インスリン生成を調節する物質のスクリーニングの分野に関する。
関連出願へのクロスリファレンス
この出願は、本明細書中に援用する、2005年9月15日出願の米国仮特許出願番号60/717,647号からの優先権を主張する。
政府権利の申告
本発明は、少なくとも部分的に、米国政府からの交付金により支持された(NIHからの交付金番号R01 DK68754)。米国政府は本発明に対してある権利を有しうる。
体内のどの他の細胞によっても共有されない、膵臓ベータ細胞の基本的な特性はインスリン遺伝子の高レベルの発現である。インスリンプロモーター活性に影響するシス及びトランスエレメントは何年間も研究されているが、私たちの理解が限られていることは明らかである。特に、インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。インスリン生成を調節する、すなわち、インスリン生成を増大させる又は減少させる物質、例えば、化学化合物を同定するために有効なスクリーニング方法について要求がある。
本発明は哺乳類細胞においてインスリン発現を調節する化合物のスクリーニングのための組成物及び方法を提供する。
本発明の1の態様にしたがって、グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチド配列の如き、マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターが提供され、ここで、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質はMIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞への上記ベクターの導入に際して発現される。上記ベクターは、例えば、非限定的に、pRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREの如きレンチウイルスベクターを含むウイルスベクターでありうる、及びここで、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質は、実施例1中に詳細に示されるように、ヒトインスリンプロモーターの制御下で発現される。
定義及び方法
以下の定義及び方法は本発明をよりよく定義するために及び本発明の実施において当業者を導くために提供される。別段の定めなき限り、用語は関連分野における当業者による慣用の使用にしたがって理解されるべきである。分子生物学における通常の用語の定義はまたRieger et al., Glossary of Genetics: Classical and Molecular, 5th edition, Springer−Verlag: New York, 1991;及びLewin, Genes V, Oxford University Press: New York, 1994中に見られうる。
本発明の実施のために、ベクター及びホスト細胞を調製する及び使用するための慣用の組成物及び方法が使用される。
体内のどの他の細胞によっても共有されない、膵臓ベータ細胞の基本的な特性はインスリン遺伝子の高レベルの発現である。インスリンプロモーター活性に影響するシス及びトランスエレメントは何年間も研究されているが、私たちの理解が限られていることは明らかである。特に、インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。
スクリーニングに好適なベータ細胞モデル。 膵臓ベータ細胞はインスリン遺伝子を発現する唯一の細胞型である。それゆえ、インスリンプロモーター活性に方向付けられたスクリーニングはベータ細胞又はベータ細胞モデルを用いて所望のようになされる。初代ベータ細胞は供給が少なく、及び操作されるときアポトーシスを経験する強い傾向を有して、そのためそれらを単層培養物に維持することが困難であり、扱いが困難である。それゆえ、スクリーニングはベータ細胞モデルを利用しなければならない。げっ歯類インスリノーマ細胞系は何年間も研究されている。MINシリーズの細胞系は1867bpヒトインスリンプロモーター断片からSV40 T抗原遺伝子を発現するトランスジェニックマウスから開発された(Miyazaki et al., Endocrinology 127:126−132,1990)。MIN6は、特に初期の代において、生理学的グルコース濃度でグルコース応答インスリン分泌を示す。後期の代はこの特性を失いやすいが、Min6細胞は無期限にインスリン遺伝子発現の実質的なレベルを安定に保持する。
MIN6の如きインスリノーマ細胞は大量のインスリンmRNA及びタンパク質を発現するが、レベルは無傷の膵臓における健康なベータ細胞でのレベルよりまだ少ない。したがって、このスクリーニングは発現を増大させる及び減少させるであろう小分子プローブを検出するために設計される。
・約90%相対的湿度で10%CO2及び37℃での生育。
・生育表面は工場で処理された組織培養プラスティックである。
・培地調合:DMEM w/グルコース、NaPyruvate、NEAA、pen−strep、10%血清。
・細胞を通常の生育培地中に理想的には50〜75%コンフルエンシーでまく。
・化合物添加前のまき時間は8〜24時間である。
・化合物を20% DMSO中に1mg/mL(〜1mM)に希釈する。
・化合物を細胞適用前に約10μMで、ある培地調合物中に配列する。
・化合物配列は変動し、及び分析のフォーマットに依存する。化合物を添加した培地配列フォーマットを細胞培養プレートフォーマットに合わせることが所望される。
・フォーマット転換は留意されなければならない、及び追跡はウェル−化合物関係を再構築するために実行されなければならない。
・当量の体積の10μM培地を細胞シーディングの時間に適用された処理されていない培地に添加する。
・細胞培養条件下での最終的な名目上の化合物濃度は予想されるμM範囲である。
・コントロールウェルはDMSO媒体負コントロール及び正コントロール(増大についてMG132;負についてシクロヘキサミド)を含む。1の態様において、それぞれの384ウェルプレートは負及び正のコントロールの間で分けられた32コントロールウェルを含むであろう。
・細胞を中断なしに示される生育条件下で2日間生育する。
停止−全ての試薬及びプロセスは室温で実行される
温度
・培地を細胞から除去し、及び4%パラフォルムアルデヒドを最低40分間添加する。
・パラフォルムアルデヒドを少なくとも1最大ウェル体積のPBSでウェルから洗浄する。
・核対比染色を最低40分間添加する(1μg/mLの濃度のDAPI)。
・対比染色を少なくとも1最大ウェル体積のPBSで細胞から洗浄する。
・ddH2O中の50%グリセロールを0.5×最大ウェル体積で添加する。
・10×対物レンズを用いて回収される12ビットイメージ、DAPI、eGFP、及びdsRED2イメージについての4フィールドの視野。
・回収され及び全てのイメージに適用される較正イメージを用いるフラットフィールドコレクション。
・パイロットスクリーニングにおいて、数字で表されたアウトプットデータを化合物id、用量、プレート及びウェル位置及びエラーフラッグの記述を提供するメタ−データを伴うExcelスプレッドシート中で分析した。
・イメージバックグラウンドにおけるプレート対プレート変動の正規化は計算されたバックグラウンド値を用いてなされ及びバックグラウンドコントロールウェルの分布をチェックすることにより裏付けられた。
・大きさ及び強度限界により行われる目的物抽出はそれぞれの目的物が少なくとも1の細胞核を有したことを必要とし、及びこの値はDAPI及びeGFPカラーチャネル中のそれぞれのウェルについての統合されたピクセル強度値として示される(本文を参照のこと)。
・いくつかの基準は上記イメージデータを評価するために使用されうる。パイロットスクリーニングのために、ヒットリストはeGFP蛍光について最低及び最高で0.1パーセンタイルであった及び対応するdsRED2及びDAPI値は中心〜10−〜90%分位であったウェルから従われた。これらのウェルのサムネイルイメージをスプレッドシートにロードし、分析数字データにリンクさせ、及びさらなる研究のためのヒットを選択するために視覚的に評価した。eGFP、dsRED2及びDAPI値についての正確な分位カットオフを、バックグラウンドウェルが除外されたが、正のコントロール及び実験ウェルは存在する分位に基づいて経験的に決定した。この分析は細胞数における激しい減少又は増大を引き起こすことなくインスリンプロモーターeGFPを調節し、及びdsRED2を維持したヒットを同定することにおいて成功した(本文を参照のこと)。dsRED2は所望の場合さらにヒットを分類するために分析されうる。サムネイルイメージの視覚的洞察はウェル中で蛍光結晶又は沈殿を引き起こす化合物を取り除くために重要である。
・全てのシステム及び方法はスクリーニング前に較正され及び試験される。
・流体の取り扱い−Hamilton STAR;Beckman FX/ORCA/SAMI Scheduler。
・プレートインデックス−Kendro/Thermo Cytomat 6001及びMicroplate Hotel。
・イメージング−GE/Amersham INCell 1000。
・イメージングプレートフィーダー−Thermo/CRS Catalyst Express Robot Arm。
・イメージ計測−GE/Amersham Developer。
・流体取り扱いチップ−MBP/Beckman/Hamilton(10μL−300μL)。
・マイクロタイタープレート−(Greiner)96pp v−bttm;384pp v−bttm;384 Black uClear TC;1536 Black uClear Lo TC。
384ウェルプレートにまかれた細胞を1ウェル当たり1化合物で添加された(化合物当たり5μM濃度;プロトコルを参照のこと)ChemBridge DiverSetライブラリーの8,000化合物をスクリーニングするために使用した。2日後、上記プレートをパラフォルムアルデヒド中で固定し、及びハイスループット顕微鏡によりイメージ化した。8,000のスクリーニングされた化合物のそれぞれを含む1ウェル当たりのeGFP、dsRED2及びDAPI蛍光データについての統合ピクセル強度をプロトコルにおけるように計測した。プレート間での正規化後、上記データ点は全ての3のチャネルにおいて通常の分布を示す(図3A−C)。図3中に示されるように、DAPIチャネルにおける実際の分布は狭く、細胞周期におけるさまざまな点での細胞のDNA量を反映する。したがって、ChemBridge DiverSetライブラリーからの8,000化合物の予備スクリーニングは正に及び負にインスリンプロモーターを調節する候補化合物を産出した。0.74のz’値をインスリンプロモーター活性における増大について、及び0.43のz’値をインスリンプロモーター活性の阻害について計算した。
一旦、1セットの化合物が第二分析により定義される真の陽性を含むと同定されたら、バイオインフォーマティクスアプローチは全体として上記化合物セットにより影響される伝達の多様性を示すために及び個々の分子により調節される経路についての仮説を発展させるために使用される。これらの仮説は伝統的なウェットラボアプローチにより経験的に試験される。インフォーマティクスは外部刺激により調節される細胞内伝達経路の同定を助けるために行われる。
トランスクリプトーム計測。 インスリノーマ細胞を化合物単独で及び、付加的よりも強く機能すると同定される選択サブセットについては対様式で、最適化条件下で処理する。全部で24配列/化合物試験について8の時点を生物学的に三連で得る。上記化合物への即時応答を同定する目的に一致して、時点は典型的に、上記化合物の即時伝達応答は起こったはずであるが、少なくともいくつかの場合には、ベータ細胞分化の明白なサインに先行する1日(例えば、0時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間)にわたる。Illumina 8.1 Bead Arrayマイクロアレイをこれらの分析のために使用する。
トランスクリプトーム及びフォスフォトーム分析に由来する経路モデルを、用量範囲をとおして化合物により刺激される細胞内で直接的に、関連するmRNA及びタンパク質を相互作用させることを調べることにより確認する。第二に、経路においてはたらくことが知られる他のタンパク質及び遺伝子を評価する。例えば、ERK1/2タンパク質が特定の化合物に応答して強くリン酸化される場合、私たちはMEKタンパク質及び可能性のある下流の標的を評価する。仮説考案及び試験の繰返しは活性化合物の伝達経路及び下流の遺伝子標的を明らかにするために使用される。
インスリン発現のベータ細胞特異性を決定するプロモーターエレメントは十分に理解されているが、一部にはin vitroモデルがないために、インスリンプロモーターへ伝達する経路は広範囲には調べられていない。その欠損はヒトベータ細胞モデルについて特に深刻である。私たちはインスリンプロモーター活性に影響する小分子を分析するためにインスリンを発現するヒト膵臓内分泌細胞系を利用した。これらの化合物及び最後にはそれらの標的を同定することはインスリン発現を制御する伝達経路への洞察を提供するはずである。
ヒト内分泌膵臓からの細胞系は開発され及び何年間も研究されている(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000;Soneoka et al., Nucl. Acids Res. 23:628−633,1995; Zufferey et al., Nature Biotechnol. 15:871−875,1997; Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Ohneda et al., Semin, Cell. Dev. Biol. 11:227−233,2000;Li et al., J. Biol. Chem. 273:34970−34975,1998)。これらのヒト内分泌膵臓細胞系は成長刺激遺伝子SV40 T抗原及びH−rasval12を用いてヒト内分泌膵臓から開発された(Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Ohneda et al., Semin. Cell. Dev. Biol. 11:227−233,2000; Li et al., J. Biol. Chem. 273−34970−34975,1998; Hsiao et al., Nucl. Acids Res., 33(Web Server issue):W627−632,2005)。細胞系は不死であり、及び培養物中で速く増殖するが、それらは分化された機能、特にそれらの細胞における成長及び分化の間の関係が理解される必要がある理由であるホルモン遺伝子発現を失うことにより増殖するよう誘発される大多数の細胞と同様に応答する。本発明において、内分泌分化は細胞系において誘発される。本発明のいくつかの局面は初期の継代でインスリンを発現するヒト胎児ランゲルハンス島に由来する細胞系であるTRM−6に焦点を合わせる(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000; Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000; Hsiao et al., Bioinformatics 20:3108−3127,2004)。後の継代はレトロウイルスベクターに仲介されるPDX−1の発現に応答して実質的な値のソマトスタチンを発現し、及び細胞−細胞接触を促進するために細胞クラスターに凝集する(Reiser, Gene Ther. 7:910−913,2000)。NeuroD1はソマトスタチン発現を抑制し、及び低い値のインスリン発現を引き起こした(Follenzi et al., Nature Genet. 25:217−222,2000)。
・約90%相対的湿度で10%CO2及び37℃での生育。
・生育表面は工場で処理された組織培養プラスティックである。
・培地調合 DMEM w/グルコース、NaPyruvate、NEAA、pen−strep、10%血清。
・細胞シーディング
・細胞を0.5マイクロモーラータモキシフェンを含む培地中に理想的には50〜75%コンフルエンスでまく。
・化合物添加前のまき時間は8〜24時間である。
・化合物を20% DMSO中で1mg/mL(〜1mM)に希釈する。
・化合物を細胞適用前に約10μMで、ある培地調合物中に配列する。
・化合物配列は変動し、及び分析のフォーマットに依存する。化合物を添加した培地配列フォーマットを細胞培養プレートフォーマットに合わせることが所望される。多くの場合、これはオペレーターに定義される方向をもたらす化合物配列フォーマット転換を含むであろう。
・フォーマット転換は留意されなければならない、及び追跡はウェル−化合物関係を再構築するために実行されなければならない。
・まかれた細胞への化合物添加
・当量の体積の10μM培地を細胞シーディングの時間に適用された処理されていない培地に添加する。
・細胞培養条件下での最終的な化合物濃度は〜5μMである。
・コントロールウェルはDMSO媒体負コントロール及び4μMタモキシフェン正コントロールを含む(図2中のように)。パイロットスクリーニングのために、それぞれの384ウェルプレートは負及び正のコントロールの間で分けられた32コントロールウェルを含んだ。
・細胞を中断なしに示される生育条件下で2日間生育する。
・停止−全ての試薬及びプロセスを室温で実行する。
・培地を細胞から除去し、及び4%パラフォルムアルデヒドを最低40分間添加する。
・パラフォルムアルデヒドを少なくとも1最大ウェル体積のPBSでウェルから洗浄する。
・核対比染色を最低40分間添加する(ほとんどの場合、1μg/mLの濃度のDAPI)。
・対比染色を少なくとも1最大ウェル体積のPBSで細胞から洗浄する。
・ddH2O中の50%グリセロールを0.5最大ウェル体積で添加する。
・5×又は10×対物レンズを用いて回収されるイメージ、DAPI及びeGFPイメージについて、それぞれ、1又は4フィールドの視野。
・パイロットスクリーニングにおいて、数字で表されたアウトプットデータを化合物id、用量、プレート及びウェル位置及びエラーフラッグの記述を提供するメタ−データを伴うExcelスプレッドシート中で分析した。
・イメージバックグラウンドにおけるプレート対プレート変動の正規化を計算されたバックグラウンド値を用いて行い、及びバックグラウンドコントロールウェルの分布をチェックすることにより裏付けた。
・目的物抽出は大きさ及び強度限界により行われ、及びこの値はDAPI及びeGFPカラーチャネル中のそれぞれのウェルについての統合されたピクセル強度値として示される(本文を参照のこと)。
・いくつかの基準は上記イメージデータを評価するために使用されうる。パイロットスクリーニングのために、中心10〜90%分位のeGFP及びDAPIにおける最低及び最高0.1パーセンタイルのウェルからのサムネイルイメージをスプレッドシートに整理し、分析数字データにリンクさせ、及びさらなる研究のためのヒットを選択するために視覚的に評価した。これは細胞数における激しい減少又は増大を引き起こすことなくインスリンプロモーターeGFPを調節したヒットを産出した(本文を参照のこと)。
・全てのシステム及び方法はスクリーニング前に較正され及び試験される。
・流体の取り扱い−Hamilton STAR;Beckman FX/ORCA/SAMI Scheduler。
・プレートインデックス−Kendro/Thermo Cytomat 6001及びMicroplate Hotel。
・イメージング−GE/Amersham INCell 1000。
・イメージングプレートフィーダー−Thermo/CRS Catalyst Express Robot Arm。
・イメージ計測−GE/Amersham Developer。
・流体取り扱いチップ−MBP/Beckman/Hamilton(10μL−300μL)。
・マイクロタイタープレート−(Greiner)96pp v−bttm;384pp v−bttm;384 Black uClear TC;1536 Black uClear Lo TC。
上記分析を最適化し、及び高いz’値でそれを確認して、私たちはChemBridge DiverSetライブラリーからの1サブセットの化合物のスモールスケールスクリーニングに進んだ。
伝達能力及びESCsの複雑さをサンプリングする2の情報が豊富な分析を使用する。マイクロアレイデータを用いたmRNAプロファイルにおける変化を8の時点にわたり個々の化合物で処理された細胞から得る。第二に、リン酸化タンパク質における変化を、特にAkt、ERK−1及び−2、JNK、MAPKイソ型、PKCイソ型、及びStat−3を含む1パネルの細胞内伝達物質に対して方向付けられたリン特異的抗体を用いて、また時間過程にわたる、免疫ブロッティングにより得る。遺伝子配列及びリンタンパク質スキャンデータは伝達経路を割り当てるために有用であり、及び現在はラージスケールのシグナル伝達ネットワークプロジェクトのデータセットを含む(例えば、B−細胞及びマクロファージ系における細胞外リガンドにより調節される伝達ネットワークの定義へのそれらの適用の例のためにhttp://www.signaling−gateway.orgを参照のこと)。精巧な統計的フレームワークにおける最近の発展はトランスクリプトーム及びプロテオーム分析の感度を大いに改善し、及び結果として伝達経路に遺伝子及びタンパク質を順序付けるそれらの能力を高める。Dr. Subramaniamにより開発された進歩した統計的ツールは通常インスリン感度を増大させるために使用されるチアゾリヂンヂオン(TZD)処理により標的化される遺伝子の同定に適用されており(Hsiao et al., Nucl. Acids Res. 33:W627−632, 2005; Hsiao et al., Bioinformatics 20: 3108−3127, 2004)、及びサイトカイン放出を調節する経路を予想するために1パネルの細胞外リガンドで処理されるRAW 264.7マクロファージのリンタンパク質スキャンを使用する(Pradervand et al., Genome Biol. 7:R11, 2006)。
トランスクリプトーム計測。 インスリノーマ細胞を化合物単独で及び、付加的より強く機能すると同定される選択サブセットについては対様式で、最適化条件下で処理する。全部で24配列/化合物試験について、8の時点を生物学的に三重で得る。上記化合物への即時応答を同定する目的に一致して、時点は典型的に、上記化合物の即時伝達応答は起こったはずであるが、少なくともいくつかの場合には、ベータ細胞分化の明白なサインに先行する1日(例えば、0時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間)にわたる。Illumina 8.1 Bead Arrayマイクロアレイをこれらの分析のために使用する。
Subramaniam研究室は伝達経路の再構築及び分析を促進するBiochemical Pathways Workbenchを開発している。上記Workbenchはプロテオームの(私たちの場合にはリンタンパク質データ)及びトランスクリプトームの(KEGG、BioCarta及び他の遺産経路に関連して)及び文献に由来する他のデータの統合から経路を築き上げるためのツールを有するであろう。この分析により識別される経路はさらなる実験計画のための仮説の基礎としてはたらく。
上記明細書中に、本発明はそのある好ましい態様に関連して示されており、及び多くの詳細は例示の目的のために示されているが、本発明は追加の態様が可能であること、及び本明細書中の詳細のいくつかは本発明の基本的な原理から離れることなくかなり変化されうることが当業者に明らかであろう。
Claims (45)
- 不安定化強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチド配列をコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターであって、不安定化強化グリーン蛍光タンパク質はMIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞への上記ベクターの導入に際して発現される前記ベクター。
- 請求項1に記載のウイルスベクター。
- 請求項1に記載のレンチウイルスベクター。
- 請求項1に記載のベクターを含む細胞。
- 請求項1に記載のベクターを含む膵臓ベータ細胞。
- 請求項1に記載のベクターを含むマウス細胞。
- 請求項1に記載のベクターを含むMIN6マウスインスリノーマ細胞。
- 請求項1に記載のベクターを含むヒト細胞。
- 請求項1に記載のベクターを含むヒトT6PN/E47MER細胞。
- レンチウイルスベクターpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPRE。
- 請求項10に記載のベクターを含む細胞。
- 請求項10に記載のベクターを含む膵臓ベータ細胞。
- 請求項10に記載のベクターを含むマウス細胞。
- 請求項10に記載のベクターを含むMIN6マウスインスリノーマ細胞。
- 請求項10に記載のベクターを含むヒト細胞。
- 請求項10に記載のベクターを含むヒトT6PN/E47MER細胞。
- E47を発現するポリヌクレオチド配列を含むヒトT6PN細胞。
- マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターを含み、ここで上記マーカーポリペプチドは上記細胞内で発現される、請求項17に記載の細胞。
- 上記マーカーポリペプチドはグリーン蛍光タンパク質である、請求項18に記載の細胞。
- 上記グリーン蛍光タンパク質は強化グリーン蛍光タンパク質である、請求項19に記載の細胞。
- 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項20に記載の細胞。
- 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項20に記載の細胞。
- 上記レンチウイルスベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項22に記載の細胞。
- ヒトT6PN/E47MER細胞。
- マーカーポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチド配列を含むベクターを含み、ここで、上記マーカーポリペプチドは上記細胞内で発現される、請求項24に記載の細胞。
- 上記マーカーポリペプチドはグリーン蛍光タンパク質である、請求項18に記載の細胞。
- 上記グリーン蛍光タンパク質は強化グリーン蛍光タンパク質である、請求項19に記載の細胞。
- 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項20に記載の細胞。
- 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項20に記載の細胞。
- インスリン遺伝子発現を調節する化合物の同定方法であって、(a)強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチドを含むベクターを含む細胞を提供することであって、強化グリーン蛍光タンパク質は上記細胞内で基準値で発現されること;(b)上記細胞を候補化合物と接触させること;及び(c)上記細胞を上記候補化合物と接触させた結果としての、基準値に比較した上記細胞内での強化グリーン蛍光タンパク質の発現における調節を検出することを含む前記方法。
- 上記候補化合物による強化グリーン蛍光タンパク質の発現の調節は用量応答性であるかどうかを決定することを含む、請求項30に記載の方法。
- 上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定することを含む、請求項30に記載の方法。
- RT−PCRにより、上記候補化合物は哺乳類インスリン生成細胞によるインスリン発現を調節するかどうかを決定することを含む、請求項32に記載の方法。
- 上記強化グリーン蛍光タンパク質は不安定化グリーン蛍光タンパク質である、請求項30に記載の方法。
- 上記ベクターはウイルスベクターである、請求項30に記載の方法。
- 上記ベクターはレンチウイルスベクターである、請求項35に記載の方法。
- 上記ベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項36に記載の方法。
- 上記細胞は膵臓ベータ細胞である、請求項30に記載の方法。
- 上記細胞はマウス細胞である、請求項30に記載の方法。
- 上記細胞はMIN6マウスインスリノーマ細胞である、請求項39に記載の方法。
- 上記細胞はヒト細胞である、請求項30に記載の方法。
- 上記細胞はヒトT6PN/E47MER細胞である、請求項41に記載の方法。
- 候補化合物のハイスループットスクリーニングのために自動化される、請求項30に記載の方法。
- インスリン遺伝子発現を調節する化合物の同定方法であって、(a)MIN6マウスインスリノーマ細胞及びヒトT6PN/E47MER細胞から成る群から選ばれる細胞を提供することであって、上記細胞は強化グリーン蛍光タンパク質ポリヌクレオチドに使用可能につなげられたヒトインスリン遺伝子プロモーターポリヌクレオチドを含むベクターを含み、強化グリーン蛍光タンパク質は上記細胞内で基準値で発現されること;(b)上記細胞を候補化合物と接触させること;及び(c)上記細胞を上記候補化合物と接触させた結果としての、基準値に比較した上記細胞内での強化グリーン蛍光タンパク質の発現における調節を検出することを含む前記方法。
- 上記ベクターはpRRL.SIN−18.cPPT.hINS−EGFP.WPREである、請求項44に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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