以下の図面は、同一の参照番号が同一の要素を指示する特定の例示的な実施形態を示す。このように図示された実施形態は、本発明の例示であり、限定されないと理解されなければならない。
本発明は、例示された特定の実施形態および代表的な実施形態を参照して説明されるであろう。具体的に、本発明は、以下で軟組織再建の医療処置に関して説明され、泌尿婦人科の再建に関して、以下でさらに具体的に説明されるであろう。しかし、以下の説明は、本発明の実例のみを意味し、当業者に明らかな他の形態の軟組織再建に適用される本発明の範囲の限定を意味するのではない。
本発明のシステムおよび方法は、一般的に軟組織の再建に提供される。ここで使用されるように、軟組織の再建手術という用語は、正常組織の位置異常により特徴されたり、または解剖学的器官あるいは構造の位置異常をもたらす組織もしくは解剖学的異常により特徴される状態に関するものであったり、または患者の福祉のために正常的に位置決めされた軟組織構造あるいは器官を再度位置決めしたり再形成(recontoru)することが好ましい状態に関するものである。例えば、軟組織の再建手術または軟組織の再建は、他の解剖学的領域で行われる様々なサスペンション、固定術およびリフトを含み得る。軟組織の再建は、病的肥満を治療するために、胃の形状を変形させる胃ステープリング等の処置を含む。さらに、軟組織の再建は、軟組織構造または器官の正常な組織が機能的または生理的異常を治療するために変形されるニッセン手術等の処置に適用され得る。ここで理解されるように、軟組織の再建という用語は、軟組織からなるある識別可能な組織部位、器官または器官成分を言う。例えば、共同腱等の肥厚性膜の識別可能な部位が軟組織と呼ばれ、同様に内蔵、体内腔、筋肉または他の組織部位、器官または器官成分が軟組織と呼ばれ得る。ここで使用されたように、略語のATFPは、骨盤筋膜腱弓(arcus tendineus fascia of the pelvis)を称するのに使われる。
本発明のシステムおよび方法は、損傷していない軟組織の接合に関するものである。それは、外傷、切開または外科的分裂のない構造である。いくつかの場合で、本発明はその漿膜表面を接近させることにより、2つの軟組織構造を共に維持するために使用され得る。他の場合で、本発明はより深い軟組織構造に上皮や粘膜外部面と共に軟組織を固定するために使用され得る。近接する各組織のポイントを壊死させる過度な力を加えず、組織に接近させるために適用される本発明は、このような特徴が望ましくする。
さらに、本発明による固定装置は、固定装置を適切に位置決めしたり、適切な位置に付着するために、外科医はより深い組織の遠位面上のより深い組織に接近させたり、表面に接近させる必要なく、より深い組織に表面組織を確保することができるように有利に適合させ得る。特定の実施形態で、全固定装置が軟組織に埋められ得る。他の実施形態で、固定装置の遠心端は、軟組織の外面上に見えたり触れ得る。ここで例示されたように、固定装置は隣接した構造が損傷しなかったり、患者の苦痛や不安を引き起こさない隣接した構造に接近するように特定の解剖学的利用のために適用され得る。
そのうえ、固定装置は、移植材料を適切な位置に固定させるため、切開を通じて使用され得る。例えば、装置は移植材料の縁を通じて、様々な位置に位置され、弱化した組織上の位置で移植材料を固定することができる。例えば、膀胱脱の場合では、固定装置はトランポリンのような骨盤の両側上のATFPに、予め切っておいたメッシュ片を固定するために使用され得る。直腸脱の場合では、固定装置は肛門挙筋筋膜および/または仙棘靱帯に移植材料の境界を固定させるために使用され得る。固定装置は、装置の一部のみ移植片の縁を通じて通過したり、または代案として、全固定装置が移植材料を通じて貫通できるように位置され得る。多様な固定装置は、外科医の選好度により与えられた修復のために使用され得る。
そのようなシステムおよび方法による付着装置は、外傷や外科創傷の修復のために適さないが、その存在により刺激される傷治療の処置の利点を有することができる。例えば、付着装置は、局部的な存在が組織内生(ingrowth)および傷治療の処置を刺激することにより、瘢痕組織を形成する生体適合性(biocompatible)、生物分解性(biodegradable)の材料からなり得る。他の例として、付着装置は傷が組織内生を促進したり、または傷が瘢痕や上皮化を刺激する材料で塗布される。付着装置を位置決めすることは、傷治療等の回復処置を刺激する局部的な組織の外傷を自ら引き起こせる。これは局部的な炎症により、または瘢痕組織の形成を伴うコラーゲンの沈殿や炎症を刺激する装置上の材料や表面処理の存在により位置され得る。特定の実施形態で、局部的な回復処置により生成される抗張力は、軟組織構造での固定装置の付着により生成される抗張力を補完することができる。しかし、他の実施形態で、それ自体で、多数または単独で適用された固定装置は、充分な力と耐久力をもって組織を把持するであろう。外科医の判定の一般的原則は、特定のアプリケーションを使うために、固定装置の数を決定すること、およびその最適の挿入部位を決定することにおいて、実務者を案内するであろう。本発明のシステムおよび方法の特定の実施形態で、解剖学的矯正領域への固定装置の配置を案内するテンプレートが提供され得る。テンプレートの例は、以下で説明される。さらに、テンプレートは、オフィスでの膣円蓋内のテンプレートの位置決めが、軟組織の再建を進行する間に行われる組織の位置決めを作り出すことができるように、診断により使用され得る。膀胱脱や他の骨盤底異常の場合では、テンプレートの位置決めは、その解剖学的位置に対する欠陥を減少させるために使用され得、それによって根本的な解剖学的状態の診断を確認することができ、さらにここに開示されたシステムおよび方法を使用して、手術的介入を正当化することができる。そのようなシステムおよび方法の他の実施形態で、多様な診断法が、固定装置が挿入される解剖学的構造および組織を確認するために使用され得る。他の診断法が通常の技術の実務者に明白になり得るが、代表的な診断法は、MRI、蛍光透視法、CTスキャン、従来のX線透視、超音波、腹腔鏡検査および内視鏡検査を含む。そのうえ、このようなシステムおよび方法の特定の実施形態で、多様な診断法が適切な解剖学的構造内へ固定装置の配置を案内するために使用され得る。代表的な診断法は、MRI、蛍光透視法、CTスキャン、従来のX線透視、超音波、腹腔鏡検査および内視鏡検査(例えば、膣鏡やオープン開腹切開、および手術の触診や前もって行われた外科的切開や外科医の触診のために指や手が入るように、特別に作り出された切開を通じた)、直接的な視覚化を含む。適切な案内法は、考慮される解剖学的領域に基づき、外科実務者に明白であるはずである。
図1Aは、一般的に、そのようなシステムおよび方法による修復に適した特定の解剖学的領域に対応しない一般的な欠陥を示す。該図面で接合される軟組織構造は、本来の解剖学的状態で互いに接近する。接近という用語は、隣接を含む物理的な近接を言う。本来の解剖学的状態は、先天的な解剖学的位置であると考えられる。それに対して、先天的な解剖学的位置と異なる位置に、外傷的または医原的に移動される組織は、本来の解剖学的状態であると考えられない。さらに、軟組織構造の位置異常を生成する先天的な異常は、本来の解剖学的状態での組織と関連しないと考えられるであろう。
図1Aは、構造(2)を支持するための弛緩組織(4)の弛緩による位置異常を仮定した下垂構造(2)を示す。弛緩組織(4)に対する減衰、伸びまたは損傷のため、下垂構造(2)はその生理学的機能障害を起こす位置異常に位置する。例として、下垂構造(2)は、尿道や直腸等の導管や体内腔であり得、この場合に、崩壊された生理学的機能は、体液の正常通路であったり、体液の通路にわたった実体の制御であり得る。他の例で、下垂構造(2)は鼠径管等の解剖学的領域であり得、崩壊された生理学的機能は、下部腹壁構造に対する支持、および下部腹壁の解剖学的な完全状態の維持であり得る。図1Aは、弛緩組織(4)が接合されるようにすることにより、下垂構造(2)を支持するために、充分な力と共に、安定構造や解剖学的領域として外科医により確認される支持組織(8)をさらに示す。図1Bは、本発明の実施形態であり、ここで以前の下垂構造(2)は、弛緩組織(4)を通じて支持組織(8)に挿入される固定装置(10)の配置を通じ、以前の弛緩組織(4)の固定術や折り畳み(plication)により支持され得る。
図1Aおよび図1Bに説明された実施形態は、構造(2)が解剖学的位置異常が仮定される身体部位と関連し得る。弛緩組織(4)は、従来の開放外科手術、または内視鏡検査法、経粘膜的または経皮的方法を使用して接近し得る。固定装置は、特定組織での挿入のために適した複数の形状を取り得る。本発明は、損傷していない軟組織構造を共に維持するために使用されるシステムおよび方法に関するものである。一実施形態で、そのようなシステムおよび方法は、1つの組織を他のものからサスペンドして第1組織を支持し、解剖学的および生理学的関係での支持構造をさらに支持するために使用され得る。他の構造と解剖学的関係にある構造は、第1構造が第2構造と近接したり連続的であったり、または第1構造に加えられた力が第2構造に伝達されて、その形状や位置に影響を与える。他の構造と生理学的関係にある構造は、第2構造に対する第1構造の物理的な関係が、上記第2構造の正常な生理的機能に対して重要であり得る。
そのシステムおよび方法により接合される軟組織は、第1解剖学的軟組織構造から第2解剖学的軟組織構造に挿入される固定装置に依存し得る。固定装置は各軟組織構造内に含まれ、全体または部分的に全ての軟組織構造内に備わっている。そのようなシステムおよび方法による固定装置は、各々の軟組織構造内に全て備わっている必要がない。例えば、その部分は1つまたは他の軟組織構造の外部にあり得、あるいは第3または第4軟組織構造内に備わっていることもある。特定の実施形態で、固定装置は作用剤で塗布されたり、または装置の上皮の過成長(overgrowth)を促進するように提供され得る。例として、コラーゲン、成長要因または接着性リガンドの塗布が提供され得る。他の例として、固定装置の表面は、上皮化のためのプラットフォームを提供するために、ざらざらであったり凸凹であったりし得る。
図2は、食道逆流を起こす解剖学的異常の軟組織の再建のための損傷していない組織の接近を行うためのシステムおよび方法による軟組織固定装置の使用を概略的に示す。この図面で、ニッセン手術が概略的に示される。図面は、食道逆流の責任のある解剖学的欠陥である裂孔ヘルニアを表す横隔膜(22)での欠陥(20)を示す。ここで示したように、ニッセン手術は、外科の実務者によく知られたように行われ得る。図面は、胃食道接合部(gastroesophageal junction)(30)のレベルで胃底(28)が胃(32)および食道(24)の周りを覆うことを示し、胃底(28)は自ら修復される。固定装置(34)の列は、胃(32)の前壁への損傷していない胃底(28)の固定を達成するのに使用され、症状に応じた裂孔ヘルニアを伴う病態生理学的異常に抵抗する。このような処置に有用な固定装置は、損傷していない組織を徐々に接近させて、その血液供給に障害が起きず、その損傷していない縁が壊死を圧迫しないように設計され得る。そのような処置に有用な固定装置は、腹部の外科的な固定のための金属の使用がこの分野でよく知られており、確立されているが、どんな生体適合性材料でも作ることができる。さらに、このような処置に有用な固定装置は、固定装置が位置した通路内部を通じて、胃液およびバクテリア汚染物が通過できないようにするために、胃の全層を貫通するのではなく、筋肉層内におかれるように考案され得る。これと他の処置に適している形状は、そのような解剖学的要求に応じて選択され得る。適切な固定装置の実施形態が以下で説明される。他の適切な修正が、関連分野での通常の技術の実務者により容易に計画され得る。
それは、適切な解剖学的位置へ固定装置を案内する方法を提供するのに有利であるということが、熟練した技能工により理解されるであろう。一実施形態で、テンプレートは、固定装置の望ましい配置を手術者に示すために提供され得る。他の実施形態で、軟組織の再建のための固定装置のアプリケーションが、小さな切開を通じたランドマークの触診や腹腔鏡または内視鏡的視覚化等の他の外科方法により案内され得る。蛍光透視法、CTスキャン、MRIまたはその他放射線法等の他の診断法が、固定装置を位置決めするのに外科医を案内するために使用され得る。
それは全く再度位置決めまたは除去される必要がある場合で、組織から容易に抽出されることができる固定装置を提供するのに有利であるということが、熟練した技能工により理解されるでろう。位置異常された固定装置は、再度位置決めされる必要がある。失敗した、またはその存在による症状を起こす固定装置は、除去される必要があり得る。本発明による固定装置は、損傷していない組織に挿入されるので、その除去は、接近した組織に過度の外傷なく達成できるのが望ましい。ここで理解されているように、固定装置を移植して除去する過程は、一般的に手術者により手動で位置されたり、道具を使用して位置され得る装置の操作に関するものである。固定装置は、操作により移植されて除去される。さらに、本発明によると、様々な解剖学的部位に適した様々な固定装置が考えられる。示した実施形態が例示的にのみ理解されるが、それらおよび他の特徴を証明する特定の実施形態が以下で示される。ここに開示されたような本発明の範囲内の他の様相が、この分野における通常の実務者により容易に計画され得る。
図3に示した例示的な実施形態で、本発明のシステムおよび方法によるATFPに上外側溝を再度接近させる膣傍の修復を行うために、挿入装置を膣または腹腔鏡に位置され得る固定装置(740)が示される。さらに、この示した実施形態は、以下で開示されるシステムおよび方法による他の軟組織の固定に使用され得る。示した固定装置(740)は、バー(744)に実質的に直角を形成する各端部で垂直アーム(742)を有する水平バー(744)で形成される。各垂直アーム(742)の遠心端(752)は、最端の挿入ポイント(750)を有するバーブ(barb)(748)を支える。例示された実施形態で、バーブ(748)は組織にフックされ、適切な解剖学的部位で固定装置(740)をアンカー(anchor)され得る隣接した配向部材(754)を含む。例示された実施形態が、互いに固定された関係での固定装置(740)の部材を示すように描かれた反面、多数の修正が通常の技術の実務者により容易に計画されることにより、バーブ(748)は垂直アーム(742)に対するそれらの関係でフレキシブルであったり、変化し得る。そのようなシステムおよび方法によるバーブされた固定装置に対する他の修正が、特定の上記図面で開示される。この分野での通常の技術の実務者に明白になるように、上記記載されたような固定装置のために導入される修正は、膣内の使用のために適合させた固定装置に容易に適用され得る。経膣固定装置に対する有益な修正の例として、固定装置の水平バー(744)が(ポリグリコール酸、ポリジオキサン等の)吸収性または非吸収性の材料からなり得る。装置の表面は、上記説明したように膣粘膜により再上皮化(Reepithelialization)を促進するために形成されたり、塗布され得る。固定装置(740)は、損傷していない上皮を横切ったり、挿入切開を通じてアプリケータにより挿入され得る。挿入切開が行われると、組織の弾性および創傷の治療は、固定装置上の損傷していない上皮を再度形成するために結合され得る。図3に示した実施形態以外にも、他の実施形態がこの解剖学的部位での使用のために容易に適合され得る。本発明の範囲内の図示された実施形態の修正は、この分野での通常の技術により着手され得る。
図4A〜図4Cは、ネジで構成された固定装置のいくつかの実施形態を示す。図4Aおよび図4Bは、損傷していない組織を把持するために位置決めされる特定の解剖学的部位のためのサイズのネジ(100)を示す。示した実施形態は、ネジ山(102)が配置されたシャフト(108)、および挿入ポイント(112)を含み、ネジ(100)が第1組織を貫通して第2組織での取得を得ることにより、2つを共に固定することができる。図4Aは、ネジ(100)のラウンドしたヘッド(104)を示す。図4Bは、ネジの平らなヘッド(106)を示す。ヘッドの形状およびサイズは、特定の解剖学的部位のために選択され得る。ネジ(100)は、その目的のために適合させた道具を使用し、組織に挿入され得る。図4Aで、ネジヘッド(104)は挿入道具をかみ合わせることができるリッジ(116)の円周列を有する。図4Bで、ネジヘッド(106)は、スクリュードライバー等で構成された道具を受け入れるドライビングスロット(114)を有する。他の挿入装置は、この技術における実務者により容易に計画されるであろう。図4Cで、それらが押されるように組織とかみ合うように意図された円周バーブ(110)のセットを有する。挿入ポイント(112)は、ネジ(100)が組織を貫通するようにし、ネジ(100)が次第により深く押されるとき、円周バーブが組織に維持される。ネジ(100)は、使用される解剖学的部位に基づき、様々な材料で製造され得る。それらは、例えば、金属、セラミック、ポリマーまたは他の材料からなり得る。さらに、それらは吸収性材料の全体または部分で構成され得る。そのうえ、ネジヘッドは、覆っている上皮下にネジヘッドがシンクされるように形成される切開を通じてカウンタシンクされ得る。このようなカウンタシンクは、以下で説明されて示される特定の実施形態のように、他の固定装置の隣接部分に同様に適用され得る。
図5Aは、そのようなシステムおよび方法による組織の固定に使用され得るコイル(120)の形状をしたネジの実施形態を示す。図5Aで、挿入ポイント(122)は固定部材(124)が挿入される組織を貫通するために適合させる。ねじ切りモーション(Screwing Motion)は、アンカーリング組織にかみ合わせるのに使用されたり、またはモーションは構造を支える曲がった針を挿入するのに使用されるものと類似する。一実施形態で、挿入ポイント(122)は、手術者により把持するために、アンカーリング組織を通じて遠心に向かい、その後、隣接に再度向かうことができる。コイル(120)のカーブ(128)は、ターゲット組織を取り囲みやすい形状となる。挿入ポイント(122)が隣接に再度向かって、手術者により回収されると、それはコイル(120)の遠心端でラッチ(130)内に挿入され得る。図5Bに示したように、これはそのリング内にターゲット組織(128)を有する内部リング(134)の周りに外部リング(132)を形成する。装置を除去するために、外部リング(132)は、ラッチ(130)から挿入ポイント(122)を除去することによって脱臼したりもし、その後、ターゲット組織(138)を通じてコイルを撤回する。コイルの形状やその修正を用いた実施形態は、金属であれポリマーであれ可撓性材料を有益に使用できる。特定の実施形態で、形状記憶合金は、この分野での通常の技術の技能工に明白に示されるように、そのような特徴で示されるような構成を達成するために使用され得る。形状記憶合金(SMA)の利用、および応力誘起マルテンサイト(stress-induced martensite)(SIM)合金の特定使用は、参照によりここに採用された上記特許文献7および上記特許文献8に開示されている。
図6Aは、それを支持するベースコイル(154)から遠心に延長されるシングルアーム(152)を有するネジ(150)を示す。挿入ポイント(158)は、ネジが挿入されるように組織を貫通するのに用いることができる。アンカーリング組織に付着するために、隣接組織上にベースコイル(154)が圧力を加えながら、バーブ(160)は、アンカーリング組織にネジ(150)をアンカーする。図6Bでネジ(150)は、一側のアームが他側の後部に配置され、両側がアンカーリングコイル(154)に付着されるダブルアーム(152)設計で示される。図6Bに示したネジ(150)の一実施形態においてアーム(152)は、可撓性材料からなり、矯正アンカーリング組織上の取得を達成するよう触診され得る。そのような図面に示したネジ(150)に適する材料は、金属、ポリマー、セラミックまたは特定の解剖学的部位に適した他の材料を含む。さらに、ネジ(150)は、全体または部分的に吸収性であり得る。
図7Aは、支持プレート(180)に付着されるシャフト(178)から外に向かって延びるコイル(174)を含むネジ(170)を示す。挿入ポイント(172)は、組織の外層を貫通するのに用いられ得る。示した実施形態で図7Bに示した通り、リング(182)を形成するために挿入後コイル(174)がそれ自体に近づくようSMAまたはSIMはコイル(174)を形成するのに用いられ得る。リング(182)は、ネジ(170)が適切な組織内に位置決めされた後に形成される。リング(182)が形成されると、それは、挿入ポイント(172)が組織を貫通するのを持続しないよう、挿入ポイント(172)を取り囲むのに用いられる。支持プレート(180)は、組織の第1層に圧力を加えて、リング(182)が形成された組織の第2層への接近で維持されるようにする。
図8A〜図8Cは、1つの組織を他の組織に付着するため、組織への挿入に対するアンカーシステム(200)を示す。ここで使用された通り、アンカーという用語は、外に向かって配列されたアームがターゲット組織と噛み合うために使用され得る構造をいう。図8Aは、実質的に直線のアンカー部材(202)を維持するよう構成されたキャリア(204)で維持されるアンカー部材(202)を示す。示した実施形態でアンカー部材(202)は、元々それ自体がカーブして撤回されるよう形成され得るが、キャリア(204)により一直線に出ることができる。アンカー部材(202)は、それが起こることができるよう弾性の材料の全部または一部で形成され得る。図8Aに示した通り、キャリア(204)の遠心ポイント(206)は、第1組織から第2組織への挿入を許可するため、サスペンドされ得る。キャリアの遠心ポイント(206)が第2アンカーリング組織での所望の深さに至ると、図8Bおよび図8Cに示した通り、アンカー部材(202)は、その本来のカーブ形状(210)を仮定しながら、キャリア(204)は、アンカー部材(202)に隣接して引っ張られ得る。キャリア(204)は、そのタブ(tab)のアーム(214)がアンカー部材(202)上の除去ノッチ(212)に到達するとき、アンカー部材(202)から完全に除去され得る。代案として、キャリア(204)は、アンカー部材(202)上の遠心にキャリア(204)に向かうようにすることでアンカー部材(202)の左側に付着し、アンカー部材(202)は、組織内で一直線に出ることができ、アンカーシステム(200)は組織から除去できる。アンカーシステムの近位端(208)は、第1組織層内にアンカーシステム(202)の近位端を付着したり埋め込む種類のヘッドや他の安定装置でフィッティングされ得る。
図9Aは、第2組織に到達するため、第1組織を貫通するのに適した遠心挿入ポイント(230)を有するアンカー(220)の実施形態を示す。アーム(222)セットは、中央シャフト(224)の周囲を軸にフォールド(fold)されたり、コラプス(collapse)されて示される。アンカー(220)が予め選択されたアンカーリング組織に挿入されると、図9Bに示した通り、折られたアーム(222)は、アンカーリング位置(232)に外に向かうようになる。その次に、調整可能なベース(226)は、第1組織を第2組織に向かって押す適当な圧縮力を提供するため、シャフト(224)に位置決めされ得る。調整可能なベース(226)が十分圧縮されると、シャフト(224)の周囲に円を描く円周溝(228)のいずれかに固定される。選択的に、シャフト(224)の突出部(234)は、ベース(226)と同じ高さにトリムされたりカットされ得る。図9Cに示した通り、アンカー(220)の頂上から見ると、複数のアーム(236)が、最適の粘着力で特定の組織を把持するための様々な設計に応じて配列され得る。そのような図面で示される構造は、非吸収性材料であったり、全体または部分的に吸収性材料からなり得る。特に、ポイント領域がそれまたは他の図面に示され、患者に長期間鋭いエッジがないよう吸収性材料からポイントを形成するのが好ましい。
図10A〜図10Cは、筋肉ワイヤの使用により最初に閉鎖される位置からオープンされるために示される組織アンカーの実施形態を示す。ここに説明された通り、筋肉ワイヤという用語は、予め設定された転移温度での予め設定された形状に戻る、一般的にチタニウムニッケル合金であるメモリワイヤまたはメモリワイヤの類型に関するものである。予め設定された温度でワイヤは、所定の量の長さに収縮する。特定の形態において転移温度で収縮する筋肉ワイヤの量は3〜5%である。その収縮によって加えられる力は極めて強力なものであり得る。筋肉ワイヤは、「プログラミングされた」形状を有する「プログラミングされた」温度を有する。ワイヤが冷却されるとき、プログラミングされていない形状に戻る。ワイヤが加熱されると、そのプログラミングされた形状に戻るよう努力する。したがって、ワイヤは2つの状態が可能である。ワイヤが引き伸ばされる冷却(温度)状態、およびワイヤがそのプログラミングされた長さに戻るプログラミング(温度)状態がある。プログラミング状態でワイヤは、オーステナイト等で知られている結晶構造で示され得る。ワイヤが冷却すると、構造はヘリンボーン(herringbone)形状の結晶格子であるマルテンサイトに変更される。マルテンサイトは、オーステナイトよりさらに弾力的であり、冷却したワイヤを拡張させる。ワイヤが転移温度に加熱されると、構造はオーステナイトに変換されワイヤは収縮する。オーステナイト状態であれば、ワイヤがさらにストレスに敏感になるため、より簡単に損傷する。
図10Aに示した通り、筋肉ワイヤ(260)は、アンカーリングアーム(276)の隣接部(272)に付着されるため、フレキシブルジョイント(266)を横切り、シャフト(246)を通じて駆動されるアンカー(262)に埋め込まれる。挿入ポイント(270)が提供されることにより、その折られた状態でのアンカー(260)はターゲット組織に挿入されることができる。アンカー(260)の隣接部分(274)は、組織をアンカーリングするアンカーリングアーム(276)が第2組織内に留まるのに適し、アンカーが通過する第1組織で噛み合って埋め込まれる如何なる締結構造でもフィッティングされ得る。図10Bは、図10Aの線A−A´で取られたシャフト(264)の断面を示す。図10Bで筋肉ワイヤ(260)は、シャフト(264)に部分的に埋め込まれて示され得る。他の装置がこの技術における実務者に明白になることで、筋肉ワイヤ(260)はアンカーシャフトで運搬されることができる。図10Cは、筋肉ワイヤ(260)がアンカーリングアーム(276)の近位端(272)に収縮され、加えられたテンションを有する筋肉ワイヤ(260)の収縮の影響を示す。このテンションは、アンカーリングアーム(276)をその最初の収縮された位置から外へ向かって力が加えられ、その遠位端(268)は、組織の周囲に噛み合う。また、筋肉ワイヤ(260)は、締結構造が配置されたアンカー(260)の近位端(274)にテンションを加え得る。近位端(274)およびその付着ファスナー上のテンションは、接合が所望される2個組織を圧縮するのにさらに使用され得る。挿入ポイント(270)は、潜在的に組織に損傷を与え得るポイントが組織に残らないよう吸収性材料からなり得る。この分野における熟練した技能工によって他の形状が計画され得るが、アンカーリングアーム(276)の遠位端(268)はここでラウンドされて示される。
図11Aおよび図11Bに示した実施形態は、この技術でよく知られている特定のポリマーが生体適合性であり水溶性であるという利点を有する。示した実施形態で、アンカーシステム(300)は、近位端(304)、シャフト(302)、およびスプリングロード(spring-loaded)アンカーリングアーム(306)で示される。図11Aは、閉鎖位置でシャフト(302)に対して曲がったアンカーリングアーム(306)を示す。アンカーリングアーム(306)は、シャフト(302)およびアンカーリングアーム(306)の間のジョイント(314)の外部様相でトングイングルーブ(tongue-in-groove)形状(310)で挿入される水溶性ポリマー固定装置(308)によってこの閉鎖位置に維持される。このため、スプリングロードアンカーリングアーム(306)は、ポリマー固定装置(308)の存在によって閉鎖位置で維持される。タングイングルーブ形状(310)が示した実施形態でスプリングロードアンカーリングアーム(306)の外に向かう動作を妨害する水溶性ポリマーを使用するある固定機械はシステムでの使用に適合し得るということが理解される。また、ポリマー固定装置(308)は、組織を貫通するためにアンカーリングシステム(300)に対する先端エッジを提供し得る挿入ポイント(312)を備える。図11Bに示した通り、水溶性ポリマー固定装置が溶解されるとき、スプリングロードアンカーリングアーム(306)の外へ向かうスプリングに抵抗する力は除去され、アンカーリングアーム(306)は外へ向かう。図11Bに示した位置で、アンカーリングアーム(306)は、組織に噛み合い、アンカーリングシステム(300)を収容することができる。アンカーリングシステム(300)の近位端(304)は、最も隣接する組織で収容し埋め込むためにある適当なファスナーでフィッティングされ得る。
図12〜図14は、女性の骨盤底の特定の軟組織の再建に関して説明されるアンカーリングシステムの実施形態を示す。この実施形態の使用は、解剖学的位置に関して説明される反面に、他の解剖学的アプリケーションは、この分野における通常の技術に対して容易に明白になるということが理解される。図12Aおよび図12Bは、軟組織再建が女性の骨盤底の弛緩を治療するためにどのように使用され得るか、概略的に示す。図12Aは、ATFP(354)に膣の側面溝(356)の固定によって復旧される膣円蓋(350)の前方壁(352)の弛緩を示す。如何なる固定装置でもこの技術においてよく知られている通り、縫合糸を含んでこれを成就するのに使用され得る。図12Bは、復旧の側面を示し、膣の前壁(352)は、前方膣面(362)をサスペンドするために組織が適当に接近されるよう可変角のテンション下に位置する縫合糸(360)を使用してATFP(354)に付着される。図13および図14は、軟組織再建に適する固定システムの実施形態を示す。ここで示した固定装置は、膣手術および他の形態の軟組織再建に使用するのに適合する調整可能なテンションおよび精密な配置により特性が付与される。そのような図面の概略的な描写が本手術のシステムおよび方法の特徴を示し、ここで外科切開は、アンカーリング組織を露出させるために生成されない。ここで使用される通り、「露出」という用語は、実務者により理解される外科処置に関するものであって、実質的に直視下で特定の組織は、組織を確認して切開がないようにする十分なサイズの切開により接近される。露出に使用される切開は、同一の構造に対する腹腔鏡または触診接近法を提供するために意図された切開よりも著しく大きいということが理解される。例えば、膀胱脱修復のために腹腔鏡ガイダンスを用いたシステムおよび方法の一実習で、腹腔鏡は、欠陥を視覚化し、復旧のために意図されたアンカーリング構造を視覚化するために使用され得る。このような方法によると、固定装置は、ATFPでの固定を成就するため、側面の溝に膣を通じて挿入され得る。しかし、腹腔鏡は、この技術でよく知られている腹腔鏡技術を使用しレツィウススペースに(Space of Retzius)へも挿入され得る。腹腔鏡を前進させることにより、軟組織再建が要求される欠陥は視覚化され、支持構造が確認され得る。この例は、骨盤底再建に関する反面、腹腔鏡や他の形態の解剖学ガイダンスが本発明の範囲内に使用され得るということが理解される。
図13Aは、ATFP(354)にこの構造を付着するために側面の溝(365)へ固定装置を移送するために膣円蓋(350)に挿入されることにより、膣の前方壁(352)をサスペンディングするアプリケータ(364)を示す。図13Bは、移送装置(364)の遠位端(374)をより詳細に示す。示した実施形態で中空針(386)は、移送装置(364)の遠位端(374)に置かれ、意図された解剖学的位置へ固定装置を移送する。貫通する先端(370)は、針の最遠位端に位置され、組織が固定装置のために接近されるよう穴を開けられ得る。この図面で微小孔性のボルスタ(bolster)(372)が針の近位端で示される。このボルスタは、挿入される固定装置に対し隣接する安定化を提供するであろう。図13Cは、側面の膣溝(356)の壁を通じて、また、ATFP(354)を通じて針(368)に向かう固定装置(364)を示す。貫通する先端(370)はATFPに、または少し遠心に向かって固定装置がATFPでアンカーされるよう配置される。図13Dは、ATFPを含めたり隣接する組織に向かうここでトグル(378)である固定装置を示す。トグル(378)は、組織に入るために中空針(368)を通じて通過する。トグル(378)は、図14Dおよび図14Eにより詳細に示したスイベルマシン(swivel machine)(380)を備える。図13Eに示した通り、針が入るとトグル(38)は、針の縦軸と垂直の位置に旋回されATFP(354)に残る。微小孔性のボルスタ(372)は、側面裂溝(356)に接する。トグル(378)に遠心に付着されボルスタの隣接に通過するコネクタ(382)が提供される。コネクタ(382)は、シュチャセットであったりポリマーコネクティング部材であったり、トグル(378)に付着され、また、手術者により隣接に引っ張ることのできる如何なる他の延長構造であり得る。図13Fに示した通り、コネクタ(382)は、針が除去された後、ボルスタ(356)へ隣接に引っ張られ得る。コネクタ(382)は、トグル(378)にテンションを加え、ATFP(354)に向かってボルスタ(372)を前進させる。コネクタ(382)は、手術者が復旧において所望のテンションを加えるようにする。所望のテンションが成就されれば、コネクタ(382)は設定される。これは、例えば、縫合線を有することと同様に、コネクタ(382)の下を結ぶことにより、または、一定のテンションが維持されるよう、適切な場所でボルスタ(372)にコネクタ(382)を付着することにより成就され得る。図13Gは、膣から見られる通り、ボルスタ(372)の近位端を示す。コネクタの端部(384)は、ボルスタ(372)で確保され、膣に突出しないようカットされ得る。
図14A〜図14Gは、図13A〜図13Gに示したシステムの特徴および修正をさらに詳細に示す。図14Aは、使い捨てまたは再使用可能なアプリケータハンドル(未図示)を使用するのに適する使い捨てユニット(400)を示す。示した実施形態でアダプターシリンダ(402)は、アプリケータハンドル内に挿入されることができ、組織に突かれるため、針シャフト(412)を通じて、トグル(410)が外に向かうアプリケータと他の機械装置やプランザーを収容することができる。ボルスタ(408)は、示した実施形態でシングルトグル(410)と共に示される。使い捨てユニット(400)は、ボルスタの連合スタックにより伴われるトグルの多重投与カートリッジを均一に備えられ得る。図14Aに示した通り、コネクタの近位端(416)は、使い捨てユニット(400)を通過してトグル(410)が適当に位置決めされた後、トグル(410)がボルスタ(408)に付着されるようにする。図14Bは、ボルスタ(408)の実施形態を示し、ここでフラップ固定装置(418)は、トグル上のテンションが設定された後、コネクタ(未図示)が確保できるように提供される。図14Cは、図14Bに描かれた線B−B´で取られたトグル(408)の断面を示す。図14Cは、ここでコネクタのノッチに引っ掛かるために内側に向かうフラップ弁(418)を示す。フラップ弁(418)は、フラップ弁(418)を通じて、また、ボルスタの側面壁(424)を通して、コネクタが引かれるようにコネクタのノッチに引っ掛かるため、フラップ弁(418)は、均一に外へ向かうであろう。さらに、他の設計は、この分野で熟練した技能工によって容易に設計され得るが、その図面は、ボルスタを通過するルーメン(420)を示す。また、図面は、膣壁の粘膜に接するのに適したフレアされる近位端(422)を示す。また、近位端の他の実施形態は、この分野で通常技術によって容易に計画され得る。特定の実施形態で、近位端(422)は修正されて、身体によって吸収されたり、または組織結合や上皮化される。本発明の範囲内のそのような修正は、通常技術の実務者によって単に通常の実験によって容易に成就されるであろう。図14Dは、移送装置の長軸に配向のために軸配向からトグル(410)がピボットされるようにするスイベル機械をさらに詳細に示す。ピボット(430)は、その軸にそれをスイベルするようにするトグル(410)の中間部で提供される。また、ピボット(430)は、図14Eに示した通り、コネクタ(428)にトグル(410)を接続する。図14Fは、組織固定のための代案の実施形態が存在し、ここで固定装置(432)は、装置(432)が円筒形の移送装置(未図示)にロードされるとき、閉鎖位置でフォールドされるフォールディングアーム(444)を備える。移送装置によってターゲット組織に至ると、固定装置(432)を元の場所に残して後退する。移送装置が後退すると、図14Gに示した通り、アームは、延長された位置(448)を仮定する。外へ向かうアームを催促する力は、アームを成す材料によって提供される弾性力であったり、SMAによって生成される力であったり、または、関連技術で認められる他の力であり得る。
図15A〜図15Dは、軟組織での位置決めに適し、また、迅速な除去に適する固定装置(450)の代案の実施形態を示す。図15Aでプル(pull)ワイヤ(456)またはモノフィラメント縫合で付着される遠位端(458)に拡張可能な端部(454)を含む固定装置(450)が示される。プルワイヤ(456)は、固定装置(450)の中空シャフト(452)を通過して、近位端(460)を通じて出る。図15Dに示した通り、近位端(460)は、ボルスタと共に使用するのに適する。固定装置(450)を挿入するために、それは遠心針(464)を含む移送装置内に位置する。図15Bに示したとおり、拡張可能な端部(454)は、圧縮されるので、装置(450)は針(464)内にフィッティングされることができる。図15Cは、アンカー組織(466)を貫通する針(464)を示す。針(464)を引くと、拡張可能な端部(454)は、その拡張された輪郭を示す。針をさらに引き、プルワイヤ(456)にテンションをさらに加えることにより、拡張可能な端部(454)の形状は、図15Dに示した通り、さらに変更され得る。プルワイヤ(456)上の隣接プルは、拡張可能な端部(454)を形成し、キノコ形状や組織でそれを付着するために意図された数々の他の形状を有する。拡張可能な端部(454)は、プルワイヤ(456)上の持続牽引によってキノコ形状(468)で維持される。2個の組織を確保するため、テンションはプルワイヤ(456)に加えられ、プルワイヤ(456)は、ボルスタ(462)を通じて付着され、一定のテンションを提供する。装置を除去するため、プルワイヤ(456)は、カットされたり取り外され、拡張可能な端部は、キノコ形状(468)からその前の形状に戻るようになる。フレキシブル拡張可能な端部(454)に適用する牽引は、それが埋め込まれた組織からその迅速な分離を許可し得る。
テンション調整および迅速な解除を許可する実施形態は、図16Aおよび図16Bに示される。この実施形態は、フレキシブルコネクタ(804)によって接続された2個の組織固定装置(802)を示す。各組織固定装置(802)は、ターゲット組織に埋め込まれ、バーブ(800)と共にアンカーされる。また、フレキシブルコネクタ(804)上のテンションは、手術者の明細書によって調整される。図16Bでフレキシブルコネクタ(804)が1つ以上の組織固定装置(802)の端部上のコネクタ固定装置(806)を通過する修正が示される。コネクタ固定装置(806)は、可変テンションがその近位端(804)上の牽引を隣接に向かうようにすることで、コネクタ(804)に適用されるようにする。特定の実施形態でコネクタ固定装置は、バックパックストラップ(backpack straps)のための「迅速解除」のように構成され、ここでストラップは、その方向を変える組立品を通じて細くなることにより固定され、組立品を操作することにより迅速に解除されることができる。
図17Aおよび図17Bは、組織固定装置上のテンション調整を許可するためのラチェッチング(ratcheting)組立品(810)を示す。本発明のシステムおよび方法によると、組織固定装置は、組織の一側からのみ挿入され、その遠位端は、ターゲット組織内に全体または一部が存在して他の成分を操縦したり付着するために接近するのが容易でない。したがって、そのようなシステムおよび方法によるラチェッチングは、一側、好ましくは隣接側からのみそのラッチェティング圧縮を適用するように構成されるのが望ましい。示した実施形態で、2つのアーム(812)は、組織への挿入のために提供される。各アーム(812)は、一連のラッチェト歯を支えるシャフト(820)で構成される。示した実施形態で、他の結合機構が容易に設計され得るが、バーブ(816)がターゲット組織と噛み合うために提供される。挿入ポイント(818)がアーム(812)の最遠位端でさらに提供される。示した実施形態で、各アーム(812)は、水平付着部材(824)でチャネル(822)を通過する。アーム(812)は、付着部材(824)の隣接側に出るために、前記チャネル(822)を完全に通過し得る。チャネル内部は、アーム(812)上のラチェット歯(814)と噛み合う形状のラチェット歯(826)のセットである。噛み合うラチェット歯のセットがこの図面に示され、アーム(812)に対して水平付着部材(824)の位置のラチェット形状可変付着を許可する構造に噛み合う協力的な如何なるシステムによって修正され代替され得るということが理解される。示した実施形態で、ラチェッチング組立品(810)は、第2組織へ入る装置の挿入ポイント(818)を有して、第1組織を通じて第2組織に駆動されることができる。第1組織の外部に残っている付着部材(824)は、アーム(812)に下にラッチェトされ、第1および第2組織の間に接合テンションを加え得る。付着部材を通じて隣接に突出するアーム(812)のある隣接部分は、カットされたり、そうでなければ、修正され得るので、付着処置が完了するとき突出しない。図17Bは、ラッチェティング組立品(810)を示し、ここで固定部材(824)は、アーム(812)にスナッグ(snug)され、アーム(812)の隣接への如何なる突出部は除去される。バーブ(816)は、アンカーリング組織を把持するために示された実施形態で存在する。図17Cは、固定部材(824)を通過するアーム(812)を示すラチェット組立品(810)の上側を示す。示した実施形態で、アーム(812)は付着部材(824)から突出しないようにトリムされる。
図18Aは、確実に挿入された後でも、組織から容易に除去されるのに適するリング形状の固定装置(830)を示す。挿入ポイント(832)は、ターゲット組織の貫通を許可するために提供される。バーブ(834)は、組織と噛み合って、固定装置(830)が前に向いて圧迫されるようバックスライティングを妨害するため示した実施形態で提供される。固定チャネル(836)は、挿入ポイントを収容してこれを確保する形状となり、バーブは、装置(830)に対して内部通路内である。ポイント(832)およびバーブ(834)が固定チャネル(836)内に固定されると、患者を傷付ける外部に向かう鋭いポイントはない。むしろ、図18Bに示した通り、組織は固定装置(830)によって形成された閉鎖ループ(838)で囲まれて維持される。また、図18Bは、挿入ポイントおよびバーブが固定チャネルに入る位置を示す縫合線(840)を示す。望ましい実施形態で、この縫合線に対して向かう力は、バーブされた端部が固定チャネルから分離されるようにすることができる。これが生じると、リング形状の固定装置は、相対的に外傷のない組織から容易に解放され得る。バーブされた端部が、固定チャネルから分離されると、手術者はそれが出るまで組織を通じてバーブされた端部を押すことを継続することができる。そのうえ、バーブされた端部上の牽引は、組織から固定装置を開放させ得る。
図19Aおよび図19Bは、固定装置(850)のさらにもう1つの実施形態を示す。この実施形態でヒンジ(hinge)によって互いに付着され、内側に向かう力のアプリケーションを有して内側へ回転できる挟み(852)が提供される。ターゲット組織に挿入されると、挟み(852)の挿入ポイント(858)は貫通して組織と噛み合う。隣接して配置された固定機構(856)は、挟みがターゲット組織と充分に噛み合った後に起動されることができる。図19Bは、それらの間にターゲット組織を噛み合うための閉鎖位置で固定装置(850)の挟み(852)を示す。示した実施形態で固定機構(855)は、その閉鎖位置で挟み(852)を維持するために起動されることができる。
前記で言及されたとおり、本発明による固定装置は、迅速な除去のために有利に改造される。SMAおよび多様なSIM材料の使用は、容易な挿入および迅速な除去が成就され得る機構を提供する。図20A〜図20Dは、形状記憶合金が使用され、過熱後に固定装置の形状が変わり得る実施形態を示す。図20Aは、挿入のために準備された本発明による固定装置(880)を示す。示した実施形態で水平バー(882)は、各端部で垂直アーム(884)に接続される。点線(881)は、水平バー(882)の高さでの装置の幅を示す。垂直アーム(884)は、実質的に直角に水平バー(882)に付着される。各垂直アーム(884)は、第1組織を通じて第2組織への挿入のために寸法的に適した貫通端部(886)を備える。膣の使用に適する実施形態で、固定装置(80)の全体の垂直の高さは、約13mmであり得る。
各垂直アーム(884)は、約8mmの長さの隣接セグメントと約3mmの長さの遠心セグメントの2つのセグメントから構成される。水平バー(882)の長さは、約10mmであり得る。図20Bに示したとおり、熱適用に関して、垂直アーム(884)の隣接セグメントは、多少内側に向かって曲がる反面、垂直アーム(884)の遠心セグメントは自ら曲がる。各ステープルの貫通端部(886)は、ターゲット組織に最適に位置するので、示した装置への熱適用は、ターゲット組織内に堅固に付着され得る。点線(881)によって示されたとおり、水平バー(882)の高さでの幅は変わらない。図20Cおよび図20Dは、同一の構造の修正を示す。図20Cは、ここに開示されたシステムおよび方法による損傷していない組織への挿入に適した固定装置(880)を示す。挿入ポイント(886)がターゲット組織に入ると、熱が装置(800)へ加えられ得る。図20Dに示したとおり、熱適用は、固定装置(800)がそのアーム(884)の遠心部分、および貫通エッジ(888)の遠心部分で曲げるようにすることができる。図20Dは、ほぼ接触される垂直アーム(884)の貫通端部(886)を示し、図20Bに示した装置より少なく角張ったエッジを有するスムーザー(smoother)構成も示す。
除去可能な問題が提起される多様な実施形態が図21に示される。図21Aは、鋭い挿入ポイント(908)を有する案内ピン(904)に運搬されることにより、組織に挿入される中空固定装置(900)を示す。隣接シート(902)は、固定装置(900)が隣接組織に圧力を加えることにより、遠心組織にそれを近接させることを示す。図20Bに示したとおり、固定装置(900)がターゲット組織に至ると、案内ピン(904)は除去され、中空固定装置がその本来のカーブ(906)として仮定される。カーブは、カーブ形状をなし得て案内ピン(904)によって一時的に一直線となり得るフレキシブル材料を選択することにより、中空固定装置(900)に添加され得る。通常の技術の実務者に明白である材料だけでなく、SMA等の他の材料が使用され得る。図21Cおよび図21Dは、水平バー(910)によって2個の固定装置(900)が共に結合される配置を示す。案内ピン(904)は、固定装置の各アーム(912)に挿入されることにより、各アームは一直線になる。固定装置(900)がターゲット組織に適当に挿入されると、案内ピン(904)は除去され、装置はカーブした位置を示し得る。示した実施形態の除去は、案内ピン(904)を再挿入することにより起こり、固定装置が一直線に出るようにしてその除去が許可される。案内ピン(904)の挿入のためのホール(914)は、水平バー(901)の各側面様相に示され、各アーム(912)の中空内部に案内ピン(904)の接近を許可する。図21E〜図21Gは、2つの方式の形状記憶影響を示す材料で固定装置(920)がなされる実施形態を形容して示す。身体温度での組織に挿入されると、固定装置(920)は、図21Fおよび図21Gに示したとおり、特定の形状を取り得る。そのような形状は、曲がったり閉鎖位置を有することで組織を囲むアーム(912)を示す。一般的に示されたとおり、そのような固定装置はステープルを言う。ここで使用されたように、ステープルは、アームが指定された組織を囲むよう(加熱または冷却でSMAで発生する形状での変更のように装置自体の固有の力を含む)力の適用で、アームが内側に角張った構造であり得る。固定装置(920)を除去するため、図21Eに示したとおり、一直線アーム(912)を有する形状に戻るよう冷却され得る。アームが一直線になると、装置(900)は迅速に除去され得る。図21Hおよび図21Iは、装置(930)が身体組織に挿入され、案内ピンをそれぞれ含む複数の中空チューブ(932)で構成される固定装置(930)の実施形態を示す。装置(930)がターゲット組織内に位置決めされると、案内ピン(934)は除去され、中空チューブ(932)は、その本来のカーブ状態(932)に変更される。上記で言及したとおり、特に、形状記憶合金を含むポリマーおよび金属を含む様々な材料が中空チューブ(932)を製作するのに用いられ得る。
図22A〜図22Cで示した実施形態は、図22Aに示したとおり、形状記憶活性物を統合し得る。形状記憶活性物は、スプリング(950)および形状記憶要素(952)を含むラミネートである。図22Bに示したとおり、形状記憶要素は、暖かい温度で特定の形状を維持するために形成され、ここで記憶された形状は、構造が温かくなるとカーブし、SMA要素(952)の内側にカーブする力は、外部に位置したスプリング(950)を制圧する。反対に、SMA要素(952)が冷却されると、図22Cに示したとおり、スプリング(950)はSMA要素(952)によって加えられた力を制圧することができる。適切な形状を選択することで可逆状態が発生し、ここで温かい空気でラミネートされた活性物構造の記憶された形状は、組織を把持したり付着するために意図され、冷却された形状は、患者から装置の除去を容易にする。
このようなシステムおよび方法の一実施形態で固定装置は、女性の骨盤での弛緩軟組織を復旧するための処置を行うのに使用され得る。一例として、そのようなシステムおよび方法は、膣周囲の膀胱脱修復のために要求される手術を簡略化するために使用され得ることにより、典型的な再建手術の多くの問題を除去する。図23は、女性の会陰部の婦人科医学的な観点の概略的な解剖学的描写を示し、膣周囲の復旧に影響を与えるシステムおよび方法により固定装置が挿入される位置を示す。図23で解剖学的境界表は、大陰唇(510)、および後部に位置決めされた肛門(514)に陰核(508)の後に位置した尿道の位置確定のために提供される。 恥丘(518)は、領域の前方境界を示し、臀筋間(intergluteal)フォルダー(520)は、後部のエッジを示す。小陰唇(512)の陰唇は、さらに医学解剖学的の特徴をさらに可視化するための側面牽引によって代替される。図23で膣の入口(introitus)(502)を通じて視覚化される大きな膀胱脱(500)を示す。そのようなシステムおよび方法による膣周囲の再建を行うために、一般的、地域的または局部的に充分な麻酔が誘導され、適当なプレピングおよびドレピングが行われる。筋膜アーチまたは骨盤筋膜腱弓(ATFP)は、触診によって識別される。ATFPは、内側閉鎖筋および肛門挙筋をオバーライング(overlying)する筋膜の圧縮であり、恥骨の背面と、および坐骨棘の追跡を見付けることができる。このような知識に関して、ATFPの位置は、膣の粘膜を通じて触診され得る。識別されると、ATFPは、膣周囲の膀胱脱修復のためにアンカーリング構造を提供し得る。ATFPの位置が触診や、それとも、識別によって確認されると、上位側面溝の組織は、522によって概略的に示される線に沿って付着され得る。適用される固定装置の数は、通常の手術判定を使用して外科医によって決定されるであろう。特定の場合で4〜8の間の固定装置が各側に適用されるであろう。腱弓に膣上皮を横切る固定装置の配置は、膣周囲の組織のサスペンションに影響を与えることで膀胱脱は減少するであろう。
このような固定装置の他の婦人科医学および一般的な外科の適用は、直腸脱および膣円蓋脱の治療を含み得る。ATFPの最も近い部位は、坐骨棘の近くに配置されるので、このようなシステムおよび方法による処置は、膣円蓋脱のため先端サポートを提供することができる。加えて、膣円蓋サスペンションに影響を及ぼす固定装置は、経膣的にも触診できる仙棘靱帯に適用できる。直腸脱の治療のために、本発明による固定装置は、診断された解剖学的欠陥に基づいて、ATFPおよび/または肛門挙筋に下位外側溝を付着するため適用され得る。
また、本発明のシステムおよび方法は、固定装置の精密な配置を容易にするテンプレートを含み得る。テンプレートは、各解剖学的部位が正確な配置となるように設計できる。テンプレートはセミフレキシブルであるため、テンプレートが適当な部位に位置決めされるようすることができる。例えば、膣の周囲の治療に関して、テンプレートは坐骨棘および後部恥骨枝間に位置し、したがって骨盤筋膜腱弓、または筋膜ホワイトラインの位置を定義できる。一実施形態でテンプレートは、図24A〜図24Cに示されたとおり形成され得る。図24Aは、近位端(604)および遠心端(602)で形成される膣への挿入のために変化するテンプレート(600)の側面図を示す。挿入の際テンプレート(600)の輪郭は、図24Cに示されるように、線で骨盤筋膜腱弓に沿っている。図24Cでテンプレート(600)は、恥骨結合(608)に隣接して前方に位置したその近位端(604)を有する膣内に位置決めされて示される。遠心端(602)は、膣内に深く位置決めされ、仙骨(606)に向かって後方に位置確定される。テンプレート(600)は、腱弓(612)と平行して正確に位置決めされる。テンプレート(600)は、下縁に沿って一連の溝(614)またはへこみを備える。テンプレート(600)での溝(614)は、例示されたとおりアプリケータ装置(620)、または軟組織固定装置(618)に適する別のアプリケータを用いて、腱弓(612)に軟組織固定装置(618)の配置を案内するために用いられる。テンプレート(600)の利点は、外科医が固定装置(618)を適切に挿入し埋め込み、また閉鎖管(622)等の隣接臓器への固定装置がミスで間違って配置されることを避けるためのものである。図24Bは、基礎を成す解剖学的構造に軟組織固定装置の位置決めを案内するために用いられる近位端(604)、遠心端(602)、および下縁に沿って一連の溝(614)を有する膣テンプレート(600)の構成をさらに詳細に示す。
別の実施形態では、そのようなシステムおよび方法による骨盤底再建手術のためのテンプレートは、図25A〜図25Eに示されたとおり、より平らな設計で形成され得る。図25Aで、膣内の位置決めのために変化するテンプレート(600)の実施形態は、近位端(604)および遠心端をもって示される。示された実施形態で、側面部材(630)は、ATFPの形状と一致するよう多少凸状であり得る。図25Aは、テンプレート(600)の前方突出部を示す。随意で、材料(632)のシート(sheet)は、側面部材(630)間の距離を測るために位置決めされ得る。材料(632)のシートは、材料(632)のシートに組み合わされる屈曲ポイントで曲がる機能で曲がりやすくなったり硬くなったりし得る。材料(632)のシートは、テンプレート(600)の輪郭およびサイズが調整できるように複数の重なり合ったり入り込むシートを含み得る。図25Bおよび図25Cは、位置する膣円蓋の輪郭に適するようその形状の矯正を示すテンプレート(600)の実施形態の斜視図を表す。図25Dは、恥骨結合(608)に隣接して位置する近位端(604)、および仙棘靱帯(634)に隣接して後部に位置する遠心端(602)を有する膣円蓋内に位置したテンプレート(600)を概略的に示す。示された実施形態は、ATFP(612)への固定装置の配置を案内するため側面部材(630)の下面に沿って配置される溝を示す(溝は、明確にするために1つの側面部材にのみ示される)。また、隣接する解剖学的構造は、閉鎖管(622)、およびクーパー靱帯(Cooper's ligament)(638)で神経血管束を構成する。テンプレート(600)の別の実施形態は図25Eに示され、ここに近位端(604)、遠心端(602)および2つの側面部材(630)が示される。図で示した実施例で、フレキシブルジョイント(640)はテンプレートを形成する部材の交点に位置する。別の実施形態では、特定部位の解剖学的必要性のため、より少ないフレキシブルジョイント(640)が使用されもするが、図で示した実施例では、4つのフレキシブルジョイント(640)が示される。図25Eに示したテンプレート(600)の実施形態で、テレスコーピング領域(642)は、部材の長さを調節することでテンプレート(600)の全体的なサイズを調節するために各成分の部材上に示される。示された実施形態は、4つのテレスコーピング領域(642)を示す反面、他の実施形態は、解剖学的異常の修復として、より少ないテレスコーピング領域(642)を統合することができる。他の調整可能な特徴は、この分野の通常の技術を有する者にも明らかなとおり、他の実施例で提供され得る。また、テンプレートは、個々の患者の解剖学的ニーズを満たすサイズおよび形状の範囲で提供され得る。テンプレートに対する材料は、使い捨てや再利用可能であり得る。プラスティックおよび金属材料、または他の適した材料が使用できる。多様なガイドが通常の技術の実務者により想定できるように、固定装置の配置を指定するために、テンプレートに提供され得る。
説明されたテンプレートは、このようなシステムおよび方法による固定装置の位置決めを案内するために使用できる。ここに示された実施形態であるテンプレートは、特定の骨盤底欠陥の原因である解剖学的異常を診断するためにも使用できる。診断に使用される際、テンプレートは、膀胱脱などの骨盤底欠陥に悩む患者の膣に位置する。位置したテンプレートは、ATFPへの側面の膣溝の取付けに関する軟組織の再建により生成される支持力を作り出す。骨盤底欠陥が膣傍組織の弛緩によるものであれば、図22Cおよび図25Dに示されたようなテンプレートの位置は、膀胱脱を減らし得る。テンプレートが欠陥を直せば、膣傍の弛緩の診断は確認される。それゆえ、このようなシステムおよび方法による軟組織の再建が指示される。
軟組織固定装置のためのアプリケータの実施形態は、図26に示される。アプリケータ(650)は、使い捨て[ディスポ(multiple fire)]または再使用可能な器具であり得る。特定の実施形態で、アプリケータ(650)は複数の固定装置を連続的に挿入するために製造され得る。固定装置は、アプリケータ(650)と共に用いるためのカートリッジで、あるいは包装済みのユニットとして使用できる。一実施形態で、アプリケータ(650)は、小空間や角のある空間への装置の先端(653)の挿入を容易にするためにジョイントジョイント(652)および回転ノブ(654)を有し得る。一実施形態で、ジョイントジョイント(652)は、先端(653)がターゲット組織と直角の位置で行われることを可能にする。また、回転ノブ(654)による器具のシャフト(656)は回転可能であり、固定装置の適切な配置を保証するために他の方法を提供する。他の実施形態においては、ジョイント接合は、アプリケータ(605)の近位端(660)に近接したレバーまたはホイール(658)で行われ得る。固定機構(未図示)は、手術者により変更されるまでその予め選択された位置での器具のジョイント部分を維持するために含まれ得る。ハンドル(664)は、手術者がアプリケータを操作するために、また関連の解剖学的範囲にそれを位置するために、さらに組織内で固定装置が作動するために提供される。アプリケータ(650)が近似する組織のうち1つに接するために、適切な解剖学的部位に位置させて挿入した後、トリガー(662)が個々の軟組織固定装置を配置するために引っ張られる可能性がある。次の固定装置は、次の点火のための位置に自動的に連れてくることもある。一実施形態で、最後の固定装置が位置されると、トリガー(662)はこれ以上移動できない。
図27A〜図27Cに記載された他の実施例で、アプリケータ(680)は、同時に多様な軟組織固定装置を挿入することができることが示されている。図で示した実施例は、膣での使用に適用される。この実施例において、固定装置または固定装置のカートリッジ(700)は、装置の中央縦軸から外に追い出すことのできる一対のアーム(684)の外面に取り付けられる。アーム(684)は、膣の構造に合わせて、またATFPの輪郭に平行に作られる。図で示した実施例で、図27Bに最もよく示されたアーム(684)は、手術者がレバー(704)を進める際に、アーム(684)が外に押し出されるようにするジョイント(702)でボディ(694)と連結される。レバー(704)は、アーム(684)がアプリケータ装置の側面に位置するターゲット組織に接触するまで段階的に徐々に外側に移動することができるようにするラチェット機構を有し得る。
アーム(684)がターゲット組織と接触した後レバー(704)を前に押すことは、固定装置(700)がターゲット組織に入る前に手術者がターゲット組織に対してアーム(684)で適切な量の圧力を加えることができるようにする。アーム(684)とターゲット組織間の適度な結合が行われる場合、手術者は、そのときターゲット組織への固定装置(700)の列を送るトリガー(698)を引っ張ってもよい。図示した実施形態で、固定装置の列は共に同時に配置され得る。図27Aで、アーム(684)の側面の輪郭が示されている。この図でそれぞれのアーム(684)は、近位ジョイント(696)によりボディ(694)と連結され、また、ひじのジョイント(690)を通じて遠位部(692)と連結される近位部(698)を含むことを示す。アームの遠位部(692)は固定装置カートリッジ(692)を支える。図で示した実施形態で、アーム(684)の近位部(688)は角張っているため、アプリケータ(680)が膣内に位置する場合、前方へ向かうことになるであろう。アーム(684)の遠位部(692)は角張っているため、アプリケータ(680)が膣内に位置する場合、後方へ向かうことになるであろう。図27Cは、アームの隣接ハンドル(682)およびアームの近位部(688)を有するアプリケータ(680)の手術者の視野を示す。アームが外に押し出されるとき、適切な位置に置かれるように二組のアーム間の角度は、膣の解剖学的次元に従う。図で示した実施形態がレバー(704)を用いてアーム(684)を外に押し出す一方、このような動きに影響を与えるための様々な機構は、通常の技術の実務者により容易に識別され得ると理解される。描かれた実施形態は、多くの変化が通常の熟練した技能工に明白であるということを認識される程度にのみ記述されている。
本発明の特定の実施形態の他の用途は図28に図示され、これは、膀胱脱および直腸脱などのヘルニアの治療のため移植材料を適切な位置に固定するためのアプリケータおよび固定装置の使用を表す。図28において、直腸脱の治療は、後部膣壁フラップ(554)が後方に引っ張られ、挙筋筋膜(553)が側面に視覚化される場合に行われる。ここに記載したようなアプリケータは、骨盤弛緩などの軟組織の弛緩を矯正するために、第1支持解剖学的構造に1つ以上の軟組織固定装置を近づけるため固定・配列され得る。例えば、固定装置(552)は、アプリケータ装置(550)を用いて、プレカット移植材料(551)の縁に沿って位置してもよく、これは自然またはメッシュなどの合成材料でもよい。また、固定装置は、移植材料(551)を通じて、移植材料(551)をトリミングせずに欠陥側に位置され得る。固定装置は、例えば、ATFP、仙棘靱帯、肛門挙筋および筋膜などの構造、その中でも子宮仙骨靱帯を支持して位置される。ここに開示された方法は、日常の臨床実験下で決定される一般的な解剖学的位置に組織、臓器等を十分に回復させることで、欠陥を直すのに使用され得る。また、3つ以上の固定装置が欠陥の修正、例えば、移植材料を適所に固定するのに使用できる。
本発明の特定の実施形態の他の用途は図29に図示され、これは移植材料(555)を後膣壁などの損傷していない壁の後に固定するための固定装置の使用を示す。これは、腹腔鏡検査または開腹術などである種のメッシュの視覚化を必要とする。このような技術は、仙骨の膣固定術(sacrocolpopexy)などの迅速な処置に使用でき、膣壁に対するメッシュの多数の固定ポイントを必要とし、また、一般的に結節縫合で行われる。図29に示される技術において、移植材料は、腹腔鏡検査または開腹術を通じて腹部に導入されても良く、膀胱(557)および直腸(558)は、位置する移植材料のための膣壁の領域を生成するために、必要に応じて膣壁から切開することもある。恥骨(560)の位置も説明されている。移植材料を適所に固定させる際に、経膣アプローチ(559)は、一箇所以上の位置で膣壁に移植材料を固定するために、アプリケータ装置(550)に用いられもする。ついで、残りの腹腔鏡検査または開腹術(sacrocolpopexy)が、縫合材料または固定用具で仙骨(556)への移植材料の取り付けも含めて行われもする。
ここにこのようなシステムおよび方法の特定の実施形態が記載されているが、他の実施形態はこの分野の通常の技術を有する者により理解されるように描かれているということが理解されなければならない。本発明は、それらの具体的な実施形態を参照して記載されているが、このような具体例に限定するよう意図したものではない。むしろ、本発明の目的の範囲内にある全ての変形および修正が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図しているのである。したがって、添付の特許請求の範囲での記載を除き、上記説明および添付の図面により対象となる本発明は制限されない。