JP2009505084A - 光への暴露による潤滑 - Google Patents

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Abstract

本発明は、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接触力を位置依存的且つ/又は時間依存的に変更する方法(当該方法は、上記物体間の一方又は両方の接触面の放射線による照射を包含する)、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な変更のための本発明による方法の使用、2つの物体を含むシステム(ここでは、上記2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力は、一時的に又は永続的に変化され得る)、並びに本発明によるシステム及び制御ユニットを含む、摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な制御のための装置に関する。

Description

本発明は、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接触力を位置依存的且つ/又は時間依存的に変更する方法(当該方法は、上記物体間の一方又は両方の接触面の放射線への暴露を包含する)、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な変更のための本発明による方法の使用、2つの物体を含むシステム(ここでは、上記2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力は、一時的に又は永続的に変化され得る)、並びに本発明によるシステム及び制御ユニットを含む、摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な制御のための装置に関する。
いかなる運動も少なくとも地球上では、熱エネルギーへの運動エネルギーの変換と関連がある。摩擦力は、このエネルギー損失に関与する。摩擦力は概して、エネルギー損失に加えて、接触時の構成成分の磨耗も引き起こす。工業国における国民総生産の約5%が、摩擦に関連する磨耗により損失を受けると推定されている。したがって、摩擦を最低限に抑えるための摩擦面及び摩擦面間の潤滑膜の特性の最適化により、かなりの経済的意義が獲得される。
これに対比して、摩擦は、工業技術の他の領域では望ましい。これは、例えば、エネルギーが例えば車両ブレーキで、又は制御された様式で抑動される(dampened)べきシステムで意図的に散逸されるべきであるプロセスに当てはまる。
規定規模の摩擦もまた、摩擦クラッチ及びファーガソン連結器で意図的に使用される。規定のトルクが、モーター及びカセットの速度に関係なく摩擦によりカセットレコーダにおいて生じ、これは、回転円板様物体間の動摩擦力により規定される。
また、物体は、摩擦及び接着を変化させることにより意図的に移動可能又は固定状態にされ得るため、摩擦及び接着はマイクロエンジニアリングにおいて中心的な意義を有する。続いて、摩擦特性と接着特性との間に直接的な関係が存在し、2つの特性のうちの一方の変化は概して、他方の特性の相当する変化も引き起こすことを述べることは重要である。
したがって、摩擦及び接着の正確に規定され且つ再現性ある調節は、多くの技術的要素(表面、ベアリング、クラッチ等)に必須である。これは通常、適切な表面コーティング及び官能基化を変化させることにより、且つ/又は潤滑剤の使用により行われる。
しかしながら、このようにして最大値と最小値との間で2つの物体間の摩擦係数(これはまた、本明細書ではあつらえた(tailor-made)摩擦又はあつらえた潤滑とも称される)を意図的に且つ連続的に調節すること、及び/又は摩擦係数を時間の関数として変更させることは不可能である。さらに、位置の関数として摩擦係数を可逆的に又は不可逆的に変化させる又は制御することは、常法では不可能である。
したがって、本発明の基礎を成す課題は、最大値と最小値との間で2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を可逆的に、部分的に可逆的に又は不可逆的に、意図的に且つ連続的に調節し、且つ時間又は位置の関数として要求に応じて摩擦係数及び/又は接着力を変化させる又は制御することを可能にさせると想定される新規のシステム並びに方法を提供することである。
この課題は、特許請求の範囲で特徴付けられる実施形態により解決される。
本発明は特に、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力が、適切な波長の放射線への暴露により位置及び/又は時間の関数として変更され、このようにして上記2つの物体間の一方又は両方の接触面、或いは上記2つの物体間の潤滑剤の特性を一時的に又は永続的に変更させることを特徴とする方法を提供する。本発明による方法は好ましくは、分子又は少なくとも1つのコーティングが、一方又は両方の接触面に適用されることを特徴とし、ここで適切な波長の放射線への暴露は、両方の物体間の摩擦係数の変化を再び引き起こす適切な光化学反応をもたらす。
したがって、本発明は、放射線への2つの物体間の1つ又はそれ以上の接触面の暴露を包含する、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を位置依存的且つ/又は時間依存的に変更又は調節する方法に関し、上記物体間の上記2つの接触面の少なくとも一方は、上記2つの物体間の放射線により誘導される上記摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる構成成分を有する。
本発明の状況では、「摩擦」という用語は本質的に、静摩擦及び動摩擦を意味すると理解される。摩擦力Fは、速度にほぼ無関係であり、物体が支持体上へ強制される法線力Fによってのみ決定される:
=μ・F
その結果、比例定数μは、摩擦係数と称される。摩擦係数は、2つの材料の型及び表面状態に依存し、静摩擦に関する摩擦係数は、動摩擦に関する摩擦係数よりも一般的に大きい。本発明の状況では、摩擦係数は、2つの物体間で起きる摩擦の強度の尺度として使用される。
「接着力」という用語は、本発明の状況では、2つの固体間、及び/又は固体と液体との間で起こり、且つ2つの物質を互いに接着させる力を意味すると理解される。この力はまた、表面接着又は単に接着とも称される。
2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の、放射線により誘導される変化はまた、本発明の状況では「光潤滑(photolubrication)」とも称される。この変化は、摩擦係数及び/又は接着力の増加又は低減のいずれかを表し得る。摩擦係数の変化は好ましくは、静摩擦係数及び/又は動摩擦係数の変化に関する。
本発明によれば、2つの物体は、任意に互いに異なる任意の物体であり、これらは互いに接触しているか、或いは互いと接触させることができ、またこれらの間で、摩擦及び/又は接着が、接触中に接触面上で起きる。接触面の材料は、任意の適切な材料とすることができる。2つの物体の接触面は、互いに独立して、好ましくは金属又は金属合金、ガラス又は他の酸化物材料、プラスチック、シリコン、セラミック材料若しくは複合材(好ましくは、炭素に基づく)、グラファイト材料、モリブデンジスルフィド又は他の層状材料若しくは層状シリケートから構成される。
2つの接触面の少なくとも一方は、好ましくは官能基化されたケイ素又は官能基化されていないケイ素から構成からなる。マイクロシステム工学に関して又はマイクロ電気機械システム(MEMS)に関して特に意義のあるこの材料では、トライボロジー特性及び接着特性はともに、表面の官能基化に強力に依存する。シリコンウェハーの最上層、シリコン表面又はシリコンギアは、例えば空気中で形成される自然酸化ケイ素層からなることができるか、或いは意図的に水素で官能化され得るか、或いは水酸基で意図的に終結され得る。表面化学は、不活性環境又は反応性環境における照射により意図的に調節することができる。
2つの物体は例えば、車両ブレーキ又は摩擦クラッチ又はファーガソン連結器の2つの円板であり得る。2つの物体のうちの一方はまた、振動板であり、他方が目的物であってもよく、目的物は、例えば異なる波長の放射線への暴露中に、スペクトル的に選択性の振動板の形態で分類される。
物体間の一方又は両方の接触面の照射は、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変更させるのに適切である任意の放射線により行われ得る。この目的で、電子放射線又は電磁放射線のような粒子放射線を使用することができる。放射線は好ましくは、可視光、UV光、赤外放射線、マイクロ波放射線、ガンマ放射線、電子放射線、中性子放射線、シンクロトロン放射線及びx線から成る群から選択される。150〜550nmの波長範囲の電磁放射線の使用が特に好ましい。
照射は、放射線が両方の物体の一方又は両方の接触面に到達するのに適した任意の様式で行われ得る。これは、例えばパルスレーザー又は連続レーザー、或いはランプ、UVランプ、ガス放電ランプ又はハロゲンランプのような通常の光源により行われ得る。本発明の好ましい実施形態では、照射は、適切な光導波管を用いて行われ、それを通って相当する放射線が、物体間の一方又は両方の接触面に供給される。本発明の別の好ましい実施形態では、2つの物体の少なくとも一方は、相当する放射線に対して少なくとも部分的に透過性であり、その結果、接触面の照射は、放射線透過性の物体を通って行われ得る。
例えば、接触面の表面官能基化又は接触面の化学組成は、不活性気体環境又は液体環境(例えば、ヘリウム、アルゴン又は他の保護ガス、不活性液体、真空)中で、或いは反応性気体環境又は液体環境(例えば、空気、酸素、水素、アンモニア、HCl、酸、アルカリ)中で、連続レーザー若しくはパルスレーザー又は他の型の放射線を介して、熱的に、光化学的に或いは別の放射線により誘導される様式で意図的に変更させることができる。反応性及び不活性の溶液並びに気体混合物もまた適切である。暴露時間及び強度に応じて、トライボロジー特性及び接着特性の変化の強度は、連続的に変更させることができ、所望の値に調節することができる。
物体間の2つの接触面の少なくとも一方は、2つの物体間の放射線により誘導される摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる構成成分を有する。
本発明の好ましい実施形態では、構成成分は、少なくとも1つの接触面が構築される材料中に含有されるか、或いは接触面が構築される材料を表す。続いて、構成成分は、接触面の材料の構成成分である化合物であり得るか、或いは少なくとも1つの接触面が構築される材料中の構成成分又は当該材料自体の官能基或いは原子(例えば、ケイ素)を表す。
別の好ましい実施形態では、2つの物体間の放射線により誘導される摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させることができる少なくとも1つの構成成分は、物体間の2つの接触面の少なくとも一方のコーティング中に適用される。コーティングは、2つの接触面の少なくとも一方に、任意の適切な形態で適用することができる。好ましい実施形態では、コーティングは、例えば化学的な結合により、及び/又は堅固に接着するフィルムとして、少なくとも1つの接触面へ堅固に結合される。コーティングは好ましくは、分子の自己組織化単分子層(SAM)、例えば金又は銀のような金属表面上のチオール、或いは二酸化ケイ素又は他の酸化物表面上のシランの形態で、或いは2つの接触面の少なくとも一方上のラングミュア・ブロジェット層又は多層の形態で塗布される。コーティングが単分子層の形態で存在する場合、分子のこの単分子層は、規則正しい様式で(例えば、SAMの場合)、或いはまた不規則な様式で適用され得る。
別の好ましい実施形態では、コーティングは、2つの物体の接触表面間に配置される潤滑剤である。この潤滑剤は、潤滑油、潤滑グリース又は固体潤滑剤であり得る。適切な潤滑剤は、従来技術で既知である。
コーティングは、任意の適切な厚さを有し得る。コーティングの厚さは好ましくは、0.1nm〜10μmの範囲に、特に0.15nm〜50nmの範囲に存在する。
構成成分はまた、接触表面上に自由に吸着され得るか、ファンデルワールス相互作用、極性相互作用及び/又は水素結合を介して少なくとも1つの接触面へ結合され得るか、少なくとも1つの接触面上に化学吸着され得るか、或いは少なくとも1つの接触面へ化学的に結合(共有結合的に又はイオン的に)され得る。
また異なる形態を組み合わせることが可能であり、ここで接触面は少なくとも1つの構成成分を有し得る。接触面自体はともに、少なくとも1つの構成成分を有することができ、同時にコーティングは、接触面間に同じ構成成分又は異なる構成成分を含有する潤滑剤の形態で存在し得る。また、一方又は両方の接触面が、少なくとも1つの接触面へ堅固に結合されるコーティングの形態で少なくとも1つの構成成分を有し、同時に同じ構成成分又は別の構成成分を含有する潤滑剤の形態でのコーティングが、接触面間に存在することも可能である。
好ましくは、放射線により誘導される2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変更する少なくとも1つの構成成分は、チオール、シラン及びポリマー(例えば、ポリマーブラシの形態で)から成る群から選択される化合物である。
摩擦係数及び/又は接着力の変化は好ましくは、少なくとも1つの構成成分が放射線を通じて化学反応、コンホメーション変化又は構造変化(これらは、可逆的、部分的に可逆的又は不可逆的であり得る)を始める際に起きる。本発明の状況では、化学反応は、少なくとも化学的な結合(例えば、共有結合、イオン結合又は水素結合)が破壊及び/又は結合される任意の反応を意味すると理解される。現在のコンホメーション変化は、分子のコンホメーションの任意の変化を意味すると理解され、ここでは化学的な結合は破壊及び/又は結合されない。構造変化は、例えばポリマーにおける多数の分子の物理特性の変化を意味すると理解される。続いて構造変化はまた、化学反応及び/又はコンホメーション変化の結果でもあり得る。別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの接触面の表面粗さの変化が照射により起こり、これは、摩擦係数及び/又は接着力の変化を引き起こす。
化学反応、コンホメーション変化又は構造変化は好ましくは、光化学的に又は熱的に起こる。熱反応は、例えば適切なレーザー放射線により誘導され得る。化学反応を達成するために、少なくとも1つの構成成分は好ましくは、放射線により誘導される化学反応を始めるのに適切である1つ又はそれ以上の官能基を有する。適切な化学反応としては、異性化、アゾ又は過酸化物基の切断、ラジカル反応及びペリ環状反応(ディールス・アルダー付加環化及び逆反応(reversion))が挙げられる。
摩擦特性及び接着特性に影響を及ぼす適切な官能基としては、アミノ基、水酸基、エステル基、カルボキシル基、(例えば、水)溶液中で解離する基及び解離しない基、極性基及び無極性基、親水性基及び疎水性基が挙げられる。
ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリイソプロピレン及びポリプロピレン、アラミド及びポリアラミド(例えば、ケブラー)及び生体ポリマー(多糖、セルロース及びその誘導体のような)のようなポリマーもまた、本発明による方法に適している。次に、表面、したがって摩擦特性及び/又は接着特性の単一の放射線により誘導される修飾は好ましくは、放射線により誘導される分解(例えば、例えばUV放射線による光分解)により或いは放射線により誘導される官能基化により(ここでは、芳香族構造、共役π電子系及び不飽和結合(二重結合及び三重結合のような)を有する構造が放射線により活性化又は破壊される)起きる。
生体分子及び生体ポリマーの放射線により誘導される変性もまた使用することができる。官能単位及び官能基、分子、ポリマー、生体分子、生体ポリマー並びに超分子構造(水素結合の関与によるこのような構造を構築する)の立体配置、コンホメーション、及び特に三次構造はまた、容易に及び場合によっては、放射線により可逆的に変更され得る。水素結合は、照射により可逆的に破壊させることができ、或いは官能基は、放射線により誘導される様式で除去又は変更させることができ、これらは、水素結合の基の形成に必須である。次に、水素結合のシステム又はネットワークの小さな変化が、分子を通じた基の相対的な立体配列、コンホメーション及び三次構造に対して有意な効果を有し、したがって接触面(複数可)の摩擦特性及び接着特性の有意な変化を引き起こし得ることは有利である。
別の好ましい実施形態では、芳香族エステル及び安息香酸ビフェニルの光分解、並びにアルコールへのエステルの放射線により誘導される変換を使用して、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を変更する。
放射線により誘導される様式で2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる少なくとも1つの構成成分はまた、ハードディスク表面上の潤滑剤として使用される分子z−DOL又はその誘導体の1つであり得る。
シス異性体対とトランス異性体の比の照射により誘導される変化が、摩擦特性及び/又は接着特性の変化を引き起こす化合物もまた、構成成分として適切である。とりわけ、β−カロテン及びレチノールは、可逆的な放射線により誘導されるシス/トランス異性化に適切であり、ここではシス立体配置とトランス立体配置との間での照射により誘導される切り替えが可能である。
別の好ましい実施形態では、本発明による方法で使用される構成成分はアゾペプチドであり、これは、光により誘導されるコンホメーション変化を始める。アゾペプチドを使用する利点は、それらの迅速な緩和にある。したがって、これらのプロセスは、すでにピコ秒の時間スケールで大部分が終結され、これは、摩擦特性及び接着特性の極めて迅速な切り替えを可能にする。
別の好ましい実施形態では、本発明による方法で使用される構成成分はアゾベンゼンであり、これは、とりわけ光スイッチとして使用することができ、ここでは異性化は通常、150〜350フェムト秒の期間で電磁放射線による励起後に起きる。
別の好ましい実施形態では、本発明による方法で使用される構成成分は、スチルベン及び/又はアントラセンであり、ここでは好ましくはスチルベン及び/又はアントラセンの層が使用される。続いて、放射線により誘導される可逆的又は不可逆的な配向の影響が利用される。放射線により誘導される配向の影響は、例えば、方向依存的な摩擦の発生及び制御を可能にする。分極の方向に応じて、最小摩擦の方向は、制御された様式で位置及び/又は時間の関数として可逆的に又は不可逆的に設定及び変更され得る。次に、配向は好ましくは、用いられる放射線の電界のベクトルに垂直の未反応ユニットの方向で起きる。したがって、本発明による方法は、摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な変更にだけでなく、方向依存的な変更に或いは方向依存的な変更単独にも使用することができる。
また構成成分として、放射線により切断され得る極性ヒドロキシアルキル基、チオアルキル基又はカルボキシアルキル基が挙げられる。かかる極性基の切断により、例えば少なくとも1つの接触面のトライボロジー特性及び接着特性を変更させることが可能であり、その結果、物体間の摩擦係数及び/又は接着力が有意に変化する。
本発明の別の実施形態では、構成成分は、少なくとも1つの接触面へ化学的に結合される。接触面へのこの結合は、例えば構成成分中に含まれるスルフィド官能性又はシラン官能性を介して行われ得る。
本発明の特に好ましい実施形態では、構成成分は、基−(CH−O−O−(CH−SH(式中n及びmは、互いに独立して1〜20の整数である)を有する、接触面へ結合されるチオールであり、過酸化物結合は放射線により切断され得る。
本発明の別の好ましい実施形態では、2つの接触面の少なくとも一方は、位置及び/又は時間の関数として変化され得るパターンの形態で少なくとも1つの構成成分を有する。構成成分の適切な選択により、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力は、時間依存的な様式で変更され得る。放射線により誘導される不可逆反応(例えば極性基の切断)を始める構成成分の使用中に、摩擦係数及び/又は接着力の永続的な変化が起こり、これはまた、照射の終了後にも持続する。他方で、放射線により誘導される可逆反応(例えば、異性化)を始める構成成分が使用される場合、変化は事実上一時的であり得る。次に、元の状態への変換は、任意に放射線により誘導されるか、或いは緩和後、好ましくは短期間の緩和後に外部効果なしで起きる。
例えば、本発明による方法を用いて、放射線を調和させることにより2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に修飾すること、並びに修飾の程度(即ち、光により誘導される化学反応、コンホメーション変化又は構造変化を始めるコーティング中に含まれる構成成分の割合)により摩擦係数及び/又は接着力を正確に調節することが可能である。接着力及び/又は摩擦係数は、本発明による方法を用いてあつらえた割合で調節することができる(このような摩擦係数はまた、「あつらえた摩擦係数」とも称される)。また、時間依存的な様式で適切な放射線への暴露により意図的に2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を修飾することも可能である(これはまた、本明細書では「要求に応じた潤滑」とも称される)。
2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力はまた、構成成分を有する少なくとも1つの接触面のほんの部分的な領域を暴露させること、或いは少なくとも1つの接触面のほんの部分的な領域を暴露させることにより、位置の関数として変更され得る。
別の好ましい実施形態では、物体間の一方又は両方の接触面の暴露は、位置依存的且つ/又は時間依存的なパターンの形態で行われる。これは、接触マスク又は光学画像システムのようなマスクを使用することにより、或いは順を追って、例えばグリッドパターンで、従来技術において既知の方法により行われ得る。さらに、放射線の強度の適切な位置依存的且つ/又は時間依存的な調節により、摩擦係数及び/又は接着力の変化の程度、強度及び位置が、最小値と最大値との間で正確に且つ連続して調節され得るパターンが生成され得る。これは、例えばパルス照射システムにより可能である。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、2つの接触面の少なくとも一方は、異なる放射中に互いに独立して2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を変化させる少なくとも2つの異なる構成成分を有する。例えば、接触面の部分的な領域は、或る構成成分を含有することができ、接触面の別の部分的な領域は、別の構成成分を含有することができる。これは、例えばミクロ接触プリンティングを用いて構造化コーティングにより可能である。次に、用いる放射線に応じて、一方又は他方の構成成分は、その摩擦特性又は接着特性を変更する。両方の波長の使用中に、両方の構成成分は、それらの摩擦特性及び/又は接着特性を同時に変更することができる。
しかしながら、2つの構成成分は、少なくとも接触表面において互いに空間的に分離されず、互いに隣接して存在する。このようにして、2つの物体間の接触面の摩擦特性及び接着特性の両方を調節することが可能である。互いに本質的に独立して異なる特性を調節するためには、互いに独立して調節可能な少なくとも2つのパラメータが必要である。異なる放射中に2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を変化させる2つの異なる構成成分を使用することにより、2つのこのようなパラメータが存在する。このため、2つの物体間の接触面の摩擦係数及び接着力は、位置及び時間の関数としてあつらえた様式で変化又は調節され得る。
したがって、本発明による方法において放射線を使用することの重要な利点は、スペクトルの自由度にある。異なる放射線又は波長への暴露によりそれらの摩擦特性及び/又は接着特性を変更するコーティング中の異なる構成成分の使用中、2つの物体間の接触面の摩擦係数及び/又は接着力は、この理由により互いに独立して調節され得る。これは好ましくは、放射線の強度の位置依存的且つ/又は時間依存的な調節により行われる。
本発明による方法において放射線を使用することの別の利点は、放射線、特に光がナノメートル範囲への解像度で表面上へコスト効率良く且つ位置選択的に導入され得ることにある。また、電磁放射線の使用は、時間並びに正確且つコスト効率の良い空間的な且つ時間制御される光強度の関数として簡素な調節を可能にする。多数の放射線により誘導される化学反応、コンホメーション変化及び構造変化もまた、極めて迅速に行われ、これは、照射から接触面(複数可)の摩擦係数及び/又は接着力の直接的且つ迅速な変化を引き起こす。
これに対比して、放射線により誘導される反応と比較して非放射線により誘導される化学反応は多くの場合、遥かに遅く、したがって接触面(複数可)の摩擦係数及び/又は接着力の直接的且つ迅速な変化を可能にしない。また、非放射線により誘導される化学反応、例えば通常の熱により誘導される反応では、遥かに限定された空間的解像度が可能である。摩擦特性及び/又は接着特性を変化させるための電気的に誘導される表面プロセスは、本発明による放射線により誘導される方法に対比して、電極の使用を必要とし、これは多くの用途で非常に不都合である。
本発明はまた、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な変更のための本発明による方法の使用に関する。この変化は、可逆的に、部分的に可逆的に或いは不可逆的に起こり得る。
この方法は、例えば、構造化摩擦を伴う表面上での目的物の自己組織化に、したがって振動板の形態で使用され得る。これは、低摩擦係数及び/又は低接着力を有する領域上の表面上の目的物が、機械的励起、例えば周期的励起により動いて配置され、単に高い摩擦係数及び/又は接着力を有する領域(以下で接触パッドとも称される)で接着するに過ぎないという点で達成され得る。接触パッドは、高摩擦接触面として鋳型を表す。好ましくは、接触パッドは、組織化される目的物の接触表面とおおよそ同じサイズ及び形状を有する。続いて、目的物は、正確な位置にだけでなく、正確な空間的配向にも至ることができ、これは接触パッドの整列により規定される。このようにして、異なる目的物は、構造化摩擦を有する表面上に配置させることができ、ここでは目的物は、それらの接触面で互いに有意に異なり、各目的物は、目的物の接触面の形状に最良に相当する接触パッド上に固定される。
同様に、2つ以上の異なる型の目的物は好ましくは、振動板により分離させることができ、ここで各接触パッドは、互いに独立して異なる放射中に、接触パッドと組織化される目的物との間の摩擦係数及び/又は接着力を変化させる2つ以上の異なる構成成分を有する。このようにして、或る波長の光の暴露により、接触パッドの1つの構成成分を選択的に活性化することが可能であり、その結果、この構成成分に適合する目的物の型のみが、接触パッドに接着する一方で、別の波長を有する光への暴露により、別の構成成分が活性化されて、相当する目的物が接触パッドに接着する。また、両方の波長への暴露により、両方の型の目的物が接触パッドに同時に接着する状況が達成され得る。
また、しかしながら、2つ以上の異なる型の接触バッドが存在することが可能であり、それらはそれぞれ、互いに異なる構成成分を有する。このようにして、或る波長の光への暴露により、或る型の接触パッドを活性化することが可能であり、その結果、これらの接触パッドに適合する目的物の型がそれらに接着する一方で、別の波長を有する光への暴露により、別の型の接触パッドが活性化されて、相当する目的物がこれらの接触パッドに接着する。両方の波長への暴露により、両方の型の目的物が接触パッドに同時に接着する状況が達成され得る。
別の好ましい実施形態では、本発明による方法は、目的物の分類に使用され、ここではその接触面が接触パッドの形状に本質的に相当する目的物のみが、接触パッド上に残留する一方で、他の目的物は、機械的励起のため接着しない。続いて、接触パッドに適合しない目的物の輸送及び分類は好ましくは、構造化摩擦を有する表面が、水平面に対して傾斜するという点で起こり、機械的励起中に、十分な接触面を有する接触パッドに接着しない目的物のさらなる輸送が起きる。好ましくは、機械的励起の振幅は、十分高く選択され、その結果、その接触面が形状及びサイズにおいて接触パッドに適合しない目的物は接着せず、さらに輸送される。同時に、振幅はまた、十分低く選択されるべきであり、その結果、接触パッドに適合する目的物は、既存の機械的励起にも関わらずそれらに接触し続け、最大限でも接触パッドに対するそれらの配向が調節される。
機械的励起は好ましくは、振動方法により、超音波、衝撃波又は表面波により行われる。機械的励起はまた、スティックスリッププロセスにより行われることができ、ここでは鋳型は好ましくは、一方の方向で周期的に徐々に、続いて反対の方向で迅速に移動され、その結果、迅速な空間的運動中の慣性力により、表面の低摩擦領域上の(但し、接触パッド上ではない)滑り運動が起きるが、遅い運動中には、滑り運動は起きない。別の好ましい実施形態では、分類される目的物は、それらの摩擦係数が異なる。
本発明による方法はまた、照射による静摩擦の相当する増加により表面上に目的物を固定するために、或いは照射及び照射により引き起こされる静摩擦の低減により、照射前の静摩擦により表面上に固定された表面から目的物を緩めるために使用することができる。また、位置及び時間の関数として摩擦係数を変更することにより、所望の時間で且つ所望の位置で、意図的な且つ制御された様式で運動にブレーキをかけること、運動を開始させること、或いは運動を促進することが可能である。
別の好ましい実施形態では、本発明による方法は、摩擦システムのテクスチャ変化により生じる摩擦表面の摩擦特性及び/又は接着特性の変化を、照射による摩擦特性及び/又は接着特性の相当する反対の変化で補うために使用することができる。このようにして、摩擦システムにおける摩擦係数及び/又は接着力は、作動温度とは独立して一定に保持することができる。
本発明による方法は、特に好ましくは、微小機械システムにおいて、マイクロ及びナノシステム工学において、及び/又はマイクロ及びナノ電気機械システム(MEMS及びNEMS)において使用される。
本発明はまた、互いに接触しているか、或いは互いに接触させられ得る2つの物体を含むシステムに関し、物体間の2つの接触面の少なくとも一方は、放射線により誘導される上記2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる上記で定義されるような構成成分を有する。
本発明はまた、本発明によるシステム及び制御ユニットを含む、摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な制御のための装置に関する。制御ユニットは好ましくは、上記摩擦係数及び/又は上記接着力を測定するための手段、並びに上記摩擦係数及び/又は接着力を制御するための、上記制御ユニットに操作可能に接続される手段を含む。
本発明による装置を用いて、摩擦及び/又は接着は、同様に摩擦係数及び/又は接着力を調節するための装置を用いて意図的に調節され得る。摩擦係数及び/又は接着力を調節するための手段は、好ましくはコンピュータを用いて電子的に制御される制御ループであることが好ましい。
したがって、摩擦及び/又は接着は、正確に仕様に従って所望の値へ連続して、不可逆な放射線により誘導される変化を介して製造又は生産プロセスの状況で調節され得るか、或いは個々の工業製品に関して顧客固有の様式で調節され得る。しかしながら、不可逆的な又は好ましくは可逆的な放射線により誘導されるプロセスを用いて、実行システム(例えば、マイクロモータ、クラッチ、MEMS、ベアリング、ギアメカニズム等)において摩擦を連続してモニタリングすること、摩擦を所望の値へと意図的に補正及び/又は調節すること、並びに制御回路を用いてこの所望の値又は参照値を維持することの可能性も存在する。摩擦、或いは制御回路に規定される摩擦係数及び/又は接着力の参照値が位置依存的且つ/又は時間依存的であり、したがって単位表面当たりの位置依存的な様式での放射線強度及び/又は持続期間或いは放射線量を調節することにより、異なる位置にある同じシステム(例えば、マイクロモータ、クラッチ、MEMS、ベアリング、ギアメカニズム等)内で異なる値へ調節することができるため、これは特に好適である。
摩擦係数及び/又は接着力を測定するための手段は好ましくは、測定センサ又は測定システムを包含し、これらにより摩擦係数及び/又は接着力でさえも直接的に測定されるか、又は量がこれらの量と相関される。しかしながら、少なくとも1つの接触面の化学的な状態及び/又はこの状態に依存的なコーティング又は特性もまた、摩擦係数及び/又は接着力を測定するための手段により測定され得る。これらの特性は分光学的特性であってもよく、例えばこれらは、好ましくは光学分光計、赤外分光計、可視(VIS)分光計及び/又は紫外分光計を用いて測定することができ、ここで照射及び分光学測定は、所望の位置で光導波管を用いて局所的に行われ得る。代替法として、照射源ビーム及び/又は分光学的検出器の検出点は、表面にわたって走査方法で走査され得るか、或いは摩擦及び/又は接着に関係のある部位へ順を追って導かれ得る。
本発明による装置は、摩擦係数及び/又は接着力を制御するための手段、好ましくはコンピュータ、電子回路、制御回路又は他の制御装置を包含し、これは、測定データ、或いは少なくとも1つの接触面及び/又は任意にコーティングの状態に関する他の情報を処理して、それらから、所望の摩擦及び/又は接着値を達成するためには、どの強度、持続期間及び線量で、照射をさらに実行しなくてはならないかどうか、或いは参照値から、測定される逸脱を排除するためには、どれくらい照射力又は強度が変更されなくてはならないかを決定する。
接触面の状態は好ましくは、プロセスにおいて測定装置を用いて制御されて、測定データ並びに照射時間及び/又は線量を処理するコンピュータを用いて駆動、制御又は調節される。これは好ましくは、PID制御回路を用いて行われる。このため、コンピュータ制御可能な照射源が作動されて、その結果、照射時間及び/又は照射強度及び/又は線量がコンピュータにより制御される。不可逆的なプロセスでは、所望の摩擦及び/又は接着値に達するとすぐに、照射が終了される。可逆的なプロセスでは、放射線の平均強度は、所望の値が維持されるように調節されるか、或いは機械システム、MEMS又は電気機械システムの作動が放射線を必要とする場合、摩擦及び/又は接着の新たな参照値又は変更された参照値へ常に調節される。
このため、互いに独立して摩擦特性及び接着特性を調節することが可能であり、ここで2つの異なる構成成分(分子、官能基又は2つの異なる層、コーティング又は表面状態)が接触面上に存在し、これらは、異なる型の放射線に対して、或いは同じ型の放射線の異なる波長に対して高感度であり、それによりそれらの摩擦特性及び接着特性を変化させる。或る型の照射波長への暴露中の或る種は、摩擦のみを変化させるが、接着特性を変化させず、別の型の照射波長への暴露中の他の種は、接着特性のみを変化させるが、摩擦特性を変化させず、各構成成分は、2つの型の波長及びそれらの特性のうちの一方によってのみ修飾することができる場合、即ち摩擦及び接着の独立した且つ連続的な位置依存的且つ時間依存的な調節が保証される。これは、両方の構成成分が2つの型の放射線によって異なる方法で影響を及ぼされる場合、及び2つの型の放射線それぞれが、異なる方法で2つの種それぞれの摩擦及び接着に影響を及ぼす場合にのみ可能である。2つの構成成分に代わって、2つの異なる官能基又は化学結合又は水素結合を有する1つの構成成分のみも使用することができ、これは、2つの型の放射線又は波長のうちの一方によってのみ変化させることができ、即ち、一方が一方の型の放射線又は波長により、他方が他方の型により、或いは両方が両方の型により、但し異なる収率又は感度で変化され得る。したがって、2つの独立したパラメータは、摩擦及び接着に影響を及ぼすために獲得され、2つの構成成分に依存する有限値内で、互いに独立して2つのパラメータである摩擦又は接着を調節すること、及び所望の参照値へそれらを調節することが可能である。
本発明は、実施例を用いて以下でさらに説明されるが、本発明は実施例により限定されない。
実施例1
金でコーティングした表面を、コーティングのためにアルカンチオールを含有する溶液へ数時間浸ける。アルカンチオールは、アルキル基の一方の末端上にチオール基を、また他方の末端上に極性水酸基を保有する。UV光により切断可能なアゾ基もまた、アルカン鎖中に位置している。アルカンチオールは、チオール官能性を介して金表面に結合され、この構成成分の自己組織化単分子層(SAM)は、金表面から離れて向いている極性基により形成される。
そのようにコーティングされた平坦な表面を、同様に極性基で官能基化された石英ガラス表面と接触させて、2つの物体間の摩擦係数を測定する。
次に、2つの物体の接触面に、石英ガラスを通じてUV光で照射し、その結果、アルカンチオール構成成分のアゾ基がコーティング中で切断される。極性水酸基を有する基がこのようにして排除されて、極性ガラス表面との相互作用がより限定されるようになり、したがって2つの構成成分間の摩擦係数は低減される。
UV光による照射の線量に応じて、コーティング中に含まれるアゾ基の一部のみが切断され、その結果、2つの接触面間の摩擦係数及び接着力は、元のコーティングに関する値と、コーティングにおけるアルカンチオール構成成分の完全に切断された極性基に関する値との間で連続して調節することができる。
実施例2
2つの円板を含む機械クラッチには、2つの円板のうちの一方の接触面上に、放射線により誘導される2つの円板間の摩擦係数を一時的に変化させる構成成分を含有するコーティングが設けられる。他方の円板は、相当する放射線にとって透過性である。両方の円板を互いに接触させて、その間に、2つの円板のうちの一方を、モーターにより駆動させて、シャフトの周りを回転させる。他方の円板は、トランスミッションを介して車両の車輪に接続される。クラッチ接合面が照射されない限りは、動摩擦により伝達されるトルクが、車両を運転状態に置くには非常に限られているため、第2の円板は静止している。しかしながら、摩擦面が、透明な円板を通じて適切に照射されるとすぐに、コーティング中に含まれる少なくとも1つの構成成分の可逆的な化学反応又はコンホメーション変化が起こり、その結果、2つの円板間の摩擦が増大されて、クラッチが係合する。結果として、車両が動く。放射が停止されれば、車両は再び停止する。
このようにして、光調節性の機械駆動及びクラッチが実行され得る。クラッチペダルの機械的係合及び移動又は作動を省くことができる。この方法は、通常の機械装置と比較して、遥かに正確で且つ迅速な調節を可能にする。

Claims (32)

  1. 2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力が、適切な波長の照射により位置依存的且つ/又は時間依存的に変更され、このようにして、該2つの物体間の一方又は両方の接触面の特性、或いは該2つの物体間の潤滑剤が、一時的に又は永続的に変化されることを特徴とする方法。
  2. 分子又は少なくとも1つのコーティングが、一方又は両方の接触面に塗布されることを特徴とし、照射は、両方の物体間の摩擦係数の変化を再び引き起こす適切な波長の放射線による光化学反応をもたらす、請求項1に記載の方法。
  3. 2つの物体間の1つ又はそれ以上の接触面の放射線照射を包含する、2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を位置依存的且つ/或いは時間依存的に変化させる方法であって、該2つの接触面の少なくとも一方が、放射線により誘導される該2つの物体間の該摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる少なくとも1つの構成成分を有する方法。
  4. 前記放射線が、可視光、UV光、赤外放射線、マイクロ波放射線、ガンマ放射線、電子放射線、中性子放射線、シンクロトロン放射線及びx線から成る群から選択される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 照射が、導波管効果により行われる、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記2つの物体の少なくとも一方が、前記放射線に透過性である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 放射線により誘導される前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる前記少なくとも1つの構成成分が、前記物体間の前記2つの接触面の少なくとも一方の上にコーティング中に適用される、請求項3ないし6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記コーティングが、少なくとも1つの接触面へ堅固に結合される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記コーティングが、前記2つの物体の前記接触面間に配置される潤滑剤である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記コーティングが、0.1nm〜1μmの範囲の厚さを有する、請求項7ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 少なくとも1つの構成成分が、放射線により誘導される化学反応、コンホメーション変化又は構造変化を始め(enters)、これにより、前記2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の一時的又は永続的な変化を引き起こす、請求項3ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記化学反応、前記コンホメーション変化又は構造変化は可逆的である、請求項11に記載の方法。
  13. 放射線により誘導される前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は前記接着力を一時的に又は永続的に変化させる少なくとも1つの構成成分が、放射線により切断され得る極性ヒドロキシアルキル基、チオアルキル基又はカルボキシアルキル基を含有する、請求項3ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つの構成成分が、SH−(CH−O−O−(CH基(式中、n及びmはそれぞれ、互いに独立して1〜20の整数である)を有するチオールであり、過酸化物結合は、放射線により切断され得る、請求項13に記載の方法。
  15. 前記2つの接触面の少なくとも一方が、位置及び/又は時間の関数として変更され得るパターンの形態で前記少なくとも1つの構成成分を有する、請求項3ないし14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記物体間の一方又は両方の接触面の照射が、位置依存的且つ/又は時間依存的なパターンの形態で行われる、請求項3ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記2つの接触面の少なくとも一方が、異なる放射中に互いに独立して前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は接着力を変更させる少なくとも2つの異なる構成成分を有する、請求項3ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  18. 2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ/又は時間依存的な変更のための請求項1ないし17のいずれか1項に記載の方法の使用。
  19. 前記接触面上での目的物の自己組織化のための振動板としての請求項18に記載の使用。
  20. 互いに接触しているか、或いは接触させられ得る2つの物体を含むシステムであって、該物体間の2つの接触面の少なくとも一方が、放射線により誘導される該2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力を一時的に又は永続的に変化させる構成成分を有する、システム。
  21. 前記2つの物体の少なくとも一方が、前記放射線に透過性である、請求項20に記載のシステム。
  22. 放射線により誘導される前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は接着係数を一時的に又は永続的に変化させる前記少なくとも1つの構成成分が、前記物体間の前記2つの接触面の少なくとも一方にコーティング中で適用される、請求項20又は21に記載のシステム。
  23. 前記コーティングが、前記接触面の少なくとも1つへ堅固に結合される、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記コーティングが、前記2つの物体の前記接触面間に配置される潤滑剤である、請求項22に記載のシステム。
  25. 前記コーティングが、0.1nm〜1μmの範囲の厚さを有する、請求項22ないし24のいずれか1項に記載のシステム。
  26. 少なくとも1つの構成成分が、放射線により誘導される化学反応、コンホメーション変化又は構造変化を始め、これが前記2つの物体間の摩擦係数及び/又は接着力の一時的及び/又は永続的な変化を引き起こす、請求項20ないし25のいずれか1項に記載のシステム。
  27. 放射線により誘導される前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は前記接着力を一時的に又は永続的に変化させる少なくとも1つの構成成分が、放射線により切断され得る極性ヒドロキシアルキル、チオアルキル又はカルボキシアルキル基を含有する、請求項20ないし26のいずれか1項に記載のシステム。
  28. 前記少なくとも1つの構成成分が、SH−(CH−O−O−(CH基(式中、n及びmはそれぞれ、互いに独立して1〜20の整数である)を有するチオールであり、過酸化物結合は、放射線により切断され得る、請求項27に記載のシステム。
  29. 前記2つの接触面の少なくとも一方が、位置及び/又は時間の関数として変更され得るパターンの形態で前記少なくとも1つの構成成分を有する、請求項20ないし28のいずれか1項に記載のシステム。
  30. 前記2つの接触面の少なくとも一方が、異なる放射中に互いに独立して前記2つの物体間の前記摩擦係数及び/又は接着力を変更させる少なくとも2つの異なる構成成分を有する、請求項20ないし29のいずれか1項に記載のシステム。
  31. 請求項20ないし30のいずれか1項に記載のシステム及び制御ユニットを含む、摩擦係数及び/又は接着力の位置依存的且つ時間依存的な調節のための装置。
  32. 前記制御ユニットが、前記摩擦係数及び/又は前記接着力の測定のための手段、並びに前記摩擦係数及び/又は接着力の調節のための、前記制御ユニットに操作可能に接続される手段を含む、請求項31に記載の装置。
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