JP2009504136A - 慢性リンパ性白血病治療のためのcd52に対するモノクローナル抗体産生のための組み換え法 - Google Patents

慢性リンパ性白血病治療のためのcd52に対するモノクローナル抗体産生のための組み換え法 Download PDF

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Abstract

本発明は、CD52に結合する可溶性形態のモノクローナル抗体産生のために使用される組み換え法に関する。本発明の手順は、抗CD52をコードする核酸配列の新規合成、構築された核酸配列のコンピテント細菌中への形質転換、および所望タンパク質発現のための該配列の哺乳類発現ベクター中へのサブクローニングについて述べる。対象となる遺伝子に関連する制御要素を含むDNAコンストラクトが開示される。対象となる核酸配列コドンが最適化されて、適切な哺乳類宿主細胞中での発現を可能にする。

Description

本発明は、CD52に結合する可溶性形態モノクローナル抗体の産生のために使用される組み換え法に関する。本発明の手順は、抗CD52をコードする核酸配列の新規合成、構築された核酸配列のコンピテント細菌中への形質転換、および所望タンパク質発現のための該配列の哺乳類発現ベクター中へのサブクローニングについて述べる。対象となる遺伝子に関連する制御要素を含むDNAコンストラクトが開示される。対象となる核酸配列はコドン最適化されて、適切な哺乳類の宿主細胞中での発現を可能にする。
抗体は我々の免疫系の一部である。抗原(病原菌中の異質タンパク質など)が身体に侵入すると、身体は天然抗体を作ってそれと戦う。これらの抗体は抗原に付着して、それを我々の免疫系による破壊のためにマークする。抗体または免疫グロブリンは、ジスルフィド結合によって互いに結合する2本の重鎖および2本の軽鎖を含み、各軽鎖はジスルフィド結合によってそれぞれの重鎖と結合する。各重鎖は一端に可変領域(VH)を有し、いくつかの定常領域(CH1、2、3)がそれに続く。各軽鎖は一端に可変領域(VL)、もう一端に定常領域(CL)を有し、重鎖(VH)の軽鎖可変領域および軽鎖定常領域は、重鎖の第1の定常領域と整列する。軽鎖および重鎖中の定常領域(Fc)は、抗体抗原結合に直接関与しない。
軽鎖および重鎖の各対の可変領域(Fab)は、抗原結合部位を形成する。軽鎖および重鎖上の領域は同一の一般構造を有し、各領域は4個のフレームワーク領域を含み、その配列は比較的保存され、3個の相補領域(CDR)によってつながる。4個のフレームワーク領域は概してβシート構造を取り、CDRはループ連結を形成して、場合によってはβシート構造の一部を形成する。CDRはフレームワーク領域に近接しており、もう一方の領域のCDRと共に抗原結合部位の形成に寄与する。
1975年に主要な進展があり、ケーラー(Kohler)およびミルスタイン(Milstein)(Nature、1975年、256、495〜497頁)が、抗原で免疫されたマウスからの脾臓細胞とマウスの骨髄腫系細胞との融合に成功したことを報告した。結果として得られるハイブリドーマと命名された雑種細胞は、脾臓細胞に由来する抗体産生特性と、骨髄腫細胞に由来する連続的増殖特性とを有する。各ハイブリドーマは、オリジナル抗原の特定の決定因子に対する単一抗体を合成して分泌する。培養物中の全細胞が同一であること、すなわちそれらがただ1つの抗体種の合成に必要な遺伝情報を含有することを確実にするために、細胞融合の結果として得られるハイブリドーマはクローニングおよびサブクローニングされる。このようにしてクローニングされたハイブリドーマは、均質な抗体すなわちモノクローナル抗体を産生する。細胞系の不死は、特に病的障害の診断および免疫療法をはじめとする多様な用途で使用するために、均質で良好に特性決定された抗体の無制限の供給が利用できることを保証する。不運なことに、開発されたモノクローナル抗体は臨床状況において有用でなく、ヒト抗マウス抗体の発生によって大幅に阻害され、治療を妨げまたはアレルギー性過敏症または免疫複合体過敏症を引き起こし得る。
完全な臨床使用のために十分な量の抗体を産生させるために、効率的な組み換え発現系を用いることが望ましい。骨髄腫細胞は、抗体の産生および分泌に特化した天然宿主に相当するので、これらに由来する細胞系が組み換え抗体発現のために使用されている。免疫グロブリン遺伝子制御因子に基づく複合体ベクター設計が必要とされることが多く、極めて変わりやすい最終発現レベルが報告されている(ウィンター(Winter)ら、Nature、1988年、332、323〜327頁;ウェイドレ(Weidle)ら、Gene、1987年、60、205〜216頁;ナカタニ(Nakatani)ら、Bio/Techonology、1989年、7、805〜810頁;およびギリス(Gillies)ら、Bio/Techonology、1989年、7、799〜804頁)。代替となる哺乳類発現系は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞の使用により提供される。これらの細胞の使用は、研究および臨床用途のために、いくつかの治療的タンパク質の大量生成を可能にした(カウフマン(Kaufman)ら、Mol.Cell.Biol、1985年、5、1750〜1759頁、およびツェトルマイスル(Zettlmeissl)ら、Bio/Techonology、1987年、5、720〜725頁)。しかし抗体発現のためのこれらの細胞の使用例はごくわずかであり、これまでに報告されているマウス抗体の発現レベルはほぼ0.01〜0.1.μ/ml程度と低い(ウェイドレ(Weidle)ら、Gene、1987年、51、21〜29頁;およびフェイス(Feys)ら、Int.J.Cancer、1988年、2、26〜27頁)。
CD52は実質的にすべてのヒトリンパ球および単球上で強力に発現するが、ヘール(Hale)ら、Blood、1983年、62、873〜882頁によって述べられる抗原である造血幹細胞をはじめとするその他の血液細胞には存在しない。CD52に特異的なマウスモノクローナル抗体YTH66.9が開発され、後にCD52に対するラットモノクローナル抗体YTH34.5HLが開発された。臨床状況におけるこれらの抗体の使用は、抗グロブリン応答のために制限される。
CD52は、正常および悪性のBリンパ球およびTリンパ球、NK細胞、単球、マクロファージ、および男性生殖器系組織の表面に発現する。本発明は、CD25に結合する抗体が、B細胞慢性リンパ性白血病(B−CLL)治療に適応される方法に関する。抗体はまた、アルキル化剤で治療された患者、およびフルダラビン治療法に失敗した患者を治療するために使用できる。本発明の抗体は、ヒト可変フレームワークおよび定常領域と、マウス(rat)モノクローナル抗体からの相補性決定領域とを有するIgG1 κである。抗体はおおよその分子量150Kdを有する。
本発明は、抗CD52活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む組み換えベクターの組み込みによって、哺乳類発現ベクター系における抗CD52の産生を可能にする。
抗CD52抗体は、B−CLLとしても知られているB細胞慢性リンパ性白血病を治療するために使用される。この抗体はまた、その他の癌化学剤(例えばアルキル化剤、フルダラビン)を既に投与され、および/または反応しなかった患者を治療するために使用される。この抗体はまた、非ホジキンリンパ腫、いくつかの自己免疫疾患の治療、腎臓移植患者においても用途がある。
さらに別の態様では、抗CD52抗体は、癌、特にリンパ腫があるヒトを治療するために、または免疫抑制目的のために使用される。
配列一覧:
配列番号1.抗CD52抗体軽鎖のヌクレオチド配列
配列番号2.抗CD52抗体重鎖のヌクレオチド配列
配列番号3.抗CD52抗体ペプチドのアミノ酸配列
配列番号4.抗CD52抗体ペプチドのアミノ酸配列
配列番号5.抗CD52抗体軽鎖のコドン最適化配列
配列番号6.抗CD52抗体重鎖のコドン最適化配列
本発明は、モノクローナル抗体を安定発現するためのポリペプチド抗CD52をコードする核酸配列のコンピテント細菌中への形質転換、および該核酸配列の哺乳類発現ベクター(より好ましくはCHO細胞中)へのサブクローニングに関する。
本発明の態様に従って、抗CD52分子の重鎖および軽鎖をコードする核酸配列が提供される。本発明のさらに別の態様に従って、核酸配列によってコードされる対応するアミノ酸配列が提供される。
本発明の特定の態様は、抗CD52分子の重鎖および軽鎖の可変領域の新規合成に関する。対象となる核酸配列を有するベクターコンストラクトの構築、ベクターコンストラクトのコンピテント細菌への形質転換、および抗CD52鎖の哺乳類発現ベクターへのサブクローニングがさらに開示される。
下記に概説する手順は、生物活性で組み換え型の可溶性抗CD52抗体の産生に適する。
実施例1.
抗CD52抗体のcDNAの新規合成は、次の構成成分を含む。
●コザック共通配列(GCCACC)3とそれに続く開始コドン(ATG)
●cDNAの5’および3’末端の3つの「保護」ヌクレオチド
●発現ベクター中にクローニングするためのcDNAの5’および3’末端の適切な制限部位
抗CD52抗体の軽鎖をコードするヌクレオチド配列は、配列番号1で記載される。
抗CD52抗体の重鎖をコードするヌクレオチド配列は、配列番号2で記載される。
抗CD52抗体の重鎖のコーディングDNA配列中のコドンは、CHO K1およびHEK 293などの哺乳類細胞系中における最適の組み換えタンパク質発現を確実にするために、コドン最適化過程の一部として改変された。それぞれのコドン最適化配列は、配列番号4および5で記載される。
実施例2.
発現系の選択:
組み換え抗CD52抗体の発現のための哺乳類発現ベクターの設計は、市販されるベクターの1つに基づくことができ(例えばそれぞれインビトロジェン(Invitrogen)またはBDバイオサイエンス(BD Biosciences)からのpcDNAまたはpIRES)、次の特徴を含むように改変される。
●天然シグナルペプチドに加えて、抗CD52抗体の軽鎖および重鎖をコードするcDNAを挿入するための複数クローニング部位。抗CD52抗体の軽鎖および重鎖は、異なる選択マーカーと共に2つの別々のプラスミドDNAベクター中にクローニングされる。
●ベクターの設計はまた、軽鎖および重鎖双方の選択マーカーの非依存性(バイシストロニック)IRES媒介同時発現に対応できる。
●発現ベクターの設計はまた、天然シグナルペプチドに加えて、抗CD52抗体の軽鎖および重鎖双方の非依存性(バイシストロニック)IRES媒介同時発現に対応できる。
実施例3.
抗CD52抗体可変領域の新規合成
抗CD52抗体の軽鎖および重鎖可変領域が、新規合成のためにエポック・ラボズUSA(Epoch labs,USA)に提供された。抗CD52抗体鎖は定常領域と共に合成されなかった。代わりにκおよびIgG1定常領域を抗CD20抗体鎖から切り取って、抗CD52抗体の可変領域とライゲーションして全長抗体鎖を生じさせた。
抗CD52抗体および抗CD20抗体の定常領域は、非常に良く似ている。抗CD52抗体のκ定常領域が抗CD20抗体と100%相同性であるのに対し、重鎖定常領域は2つのヌクレオチドが異なる。2つのヌクレオチド変化は、位置240においてバリンからアラニンへの変化をもたらす。
実施例4.
抗CD52抗体の全長重鎖および軽鎖の構築
新規に合成された可変領域を、全長抗CD20抗体重鎖および軽鎖を含有するpBSKベクター中にクローニングした。抗CD20抗体の可変領域が抗CD52抗体の可変領域で置換されて、全長抗CD52抗体断片が生じた。
抗CD52抗体の可変領域はpBSKII中のクローニング断片として得られ、得られたコンストラクトはpBSKII/ALZ−VLCと称された。DNAをDH10b大腸菌(E.coli)細胞に形質転換して、アンピシリンを含有するLB寒天プレート上に播種した。プレートからのコロニーを液体培地に接種して、DNAミニプレップを実施した。可変領域の配列を配列決定によって確認した。
抗CD52抗体の全長κ軽鎖の構築
pBSKII/ALZ−VLCおよびpBSKII/RTX−LC(抗CD20抗体軽鎖を発現するコンストラクト)クローンをBglIIおよびBsiWI制限酵素で消化した(図5)。前者からのサイズ394bpsの挿入断片および後者からのベクター+κ定常領域をゲル精製した。ベクターおよび挿入断片をライゲーションして、全長抗CD52抗体κ軽鎖を生じさせた。熱ショックコンピテントDH10細胞を形質転換して得られたコロニーをLB Amp培地に接種して、DNAのミニプレップを行った。制限消化によって、クローンを抗CD52抗体の全長軽鎖の存在についてチェックした(図6)。制限消化によって陽性が判明したクローンはまた、配列決定によっても確認された。
pBSKII/ALZ−LCクローンはまた、RTX−LC含有クローンとALZ−LC挿入断片含有クローンとを識別するために、BamHI制限酵素によっても消化された。pBSKII/RTX−LCがベクター骨格として使用され、RTX−LCはALZ−LCと同一サイズであるので、これは必須であった。制限酵素パターンは2本の軽鎖間で異なる。BamHIで消化するとpBSKII/ALZ−LCクローンが単に線状化するのに対し、pBSKII/RTX−LCクローンは700bpsのフォールアウト断片を与える(図7)。クローン番号6、9、および13は、RTX−HCクローンであった。
抗CD52抗体の全長IgG1重鎖の構築
抗CD52抗体の可変重鎖を有するコンストラクトpBSKII/ALZ−VHC、および抗CD20抗体重鎖を有するコンストラクトpBSKII/RTX−HCクローンをHindIIIおよびNheI制限酵素で消化した。前者からのサイズ426bpsの挿入断片、および後者からのベクター+IgG1定常領域をゲル精製した。ベクターおよび挿入断片をライゲーションして、全長抗CD52抗体のIgG1重鎖を生じさせた。熱ショックコンピテントDH10細胞を形質転換して得られたコロニーをLB Amp培地に接種してDNAのミニプレップを行い、制限消化によって、クローンを抗CD52抗体の全長重鎖の存在についてチェックした(図8)。制限消化によって陽性が判明したクローンはまた、配列決定によっても確認された。
pBSKII/ALZ−HCクローンの部位特異的変異誘発
抗CD52抗体重鎖断片の定常領域は、抗CD20抗体重鎖断片とは定常領域の2つのヌクレオチドが異なる。配列検証後に抗CD20抗体重鎖の定常領域でスプライシングした抗CD52抗体の可変領域を含有するクローンに、部位特異的変異誘発を施した。
材料および方法:
酵素および試薬:
Pfu高忠実度Taqポリメラーゼ(ストラタジーン(Stratagene))
DpnI制限酵素(ストラタジーン(Stratagene))
DNAテンプレート
PBSKII/ALZ−HC−クローン(a)
プライマー
すべての合成オリゴヌクレオチドは、シグマ(SIGMA)によって合成された。合成オリゴヌクレオチドは、シグマ(Sigma)によってHPLC上で2回精製され、アベスタゲン(Avesthagen)に搬送された。下の表に列挙したオリゴヌクレオチドをPCR反応のために使用した。
Figure 2009504136
突然変異ストランド合成反応(サーマルサイクリング):
次の構成成分/試薬を下記に示す順序で無菌の0.2ml PCR管に入れた。すべてのPCR反応の最終容積は50μlであった。
Figure 2009504136
クイックチェンジ(Quick Change)部位特異的変異誘発方法のための循環パラメーター:
ステップ1(1サイクル) 95℃/30秒
ステップ2 95℃/30秒
ステップ3 55℃/30秒
ステップ4 68℃/7分
ステップ5 ステップ2に戻り、ステップ2〜4を16回繰り返す
増幅生成物のDpn I消化:
1μlのDpn I(10U/μl)を増幅反応に添加した。反応混合物を穏やかにかつ完全に混合して遠沈し、37℃で1時間インキュベーションした。
DH10bコンピテント細胞の形質転換:
製造業者(ストラタジーン(Stratagene))が推奨するようにして、形質転換を実施した。4μlのPCR反応を形質転換のために使用した。
結果:
抗CD20抗体重鎖(RTX−HC)と部位特異的変異誘発を受けた抗CD52抗体重鎖(ALZ−HC)クローンとの配列比較。CAからTTへの変化は青色で強調表示される。
抗CD20抗体重鎖(RTX−HC)と部位特異的変異誘発を受けた抗CD52抗体重鎖(ALZ−HC)クローンとの配列比較。図9に示される。
哺乳類発現ベクター中の抗CD52抗体鎖のサブクローニング
全長抗CD52抗体の軽鎖および重鎖を哺乳類発現ベクターpCAINおよびpCAID中にそれぞれサブクローニングした。
pBSKII/ALZ−LCクローンおよびpCAINベクターをBglIIおよびEcoRIで消化して、得られたコンストラクトをpCAIN/ALZ−LCと称する。前者からの挿入断片(700bp)および後者からのベクター骨格をゲル精製してライゲーションした(図10)。ライゲーション混合物を熱ショックコンピテントDH10b細胞に形質転換して、選択用抗生物質としてアンピシリンを含有するLB寒天プレート上に播種した。数個の形質転換体を選択し、DNAミニプレップを実施した。クローンを制限酵素消化によってチェックした(図11)。
pBSKII/ALZ−HC−SDMクローン(I.4)およびpCAIDベクターをBamHIおよびEcoRIで消化した。得られたコンストラクトをpCAID/ALZ−HCと称する。前者からの挿入断片(1429bp)および後者からのベクター骨格をゲル精製してライゲーションした(図12)。ライゲーション混合物を熱ショックコンピテントDH10b細胞に形質転換して、選択用抗生物質としてアンピシリンを含有するLB寒天プレート上に播種した。数個の形質転換体を選択し、DNAミニプレップを実施した。クローンを制限酵素消化によってチェックした(図13)。
DNA配列決定および分析:
pCAIDおよびpCAIN哺乳類発現ベクター中にそれぞれクローニングしたALZ−HCおよびALZ−LCの最終クローンを配列決定して、それらの配列精度を確認した。配列分析の配列比較が示された。
pCAID/ALZ−HCのクローンbをDNAヌクレオチド配列決定によって確認した。3つの異なるプライマー(camp246、523、およびCHC845)を配列決定反応のため使用した。すべての配列はテンプレート配列(C2)に一致することが分かった。
6.抗CD52抗体の精製:
抗CD52抗体は細胞上清中に分泌されるヒト化抗体である。規制当局のガイドラインに従った汚染物質フリーの所望の組み換えタンパク質を過剰発現する細胞培養系の確立に引き続いて、抗CD52抗体タンパク質の精製は、透析濾過とアフィニティークロマトグラフィーを含むカラムクロマトグラフィー手順とを伴う一連のステップを使用して実行できる。溶出した抗体を回収して、生体内活性を最大化する。
7.抗CD52抗体の生体外活性および生体内活性のアッセイ:
下記を使用して抗CD52抗体の生体外結合活性を検出するための生物検定を実行する。
●抗CD52抗体ELISAアッセイ
●B細胞リンパ性白血病細胞(Karpas 422細胞)の補体媒介溶解
●目下入手できるデータに基づいて、以前アルキル化剤で治療されてフルダラビン治療に失敗したB細胞慢性リンパ性白血病(B−CLL)があるヒト患者において、抗CD52抗体の生体内有効性試験を実施した。
精製手順の最適化:
上述の推奨される機能性/結合アッセイに従った再現可能な生物活性の確立に引き続いて、精製手順を最適化する努力がなされる。精製ストラテジーは、主要目的として、プロセス経済、製品を市場に出すまでの時間の短縮、拡張性(scalability)、再現性、ならびに機能安定性および構造完全性を有する生成物の最大純度を目指す。この趣旨で、濾過(通常濾過および接線流濾過)およびクロマトグラフィーの双方によるコンビナトリアルアプローチが探索される。工程適格要件および合格基準の研究は3つのバッチで行われる。
したがって本発明は、精製工程において以下のステップを想定する。
a.COHC/A1HC/0.45μデプス型フィルターを使用した初期浄化。
b.接線流濾過に基づくPellicon XL Biomax 50kDaカットオフフィルターを使用した濃縮。
c.クロモステップ−I:血清ベース(2%ウシ胎仔血清[FCS])の培養上清のためのProsep VA Ultra/および血清フリー培養上清のためのProsep VAを使用したアフィニティークロマトグラフィー。
d.クロモステップ−II:SPセファロースなどの強陽イオン交換体。
e.クロモステップ−III:宿主細胞タンパク質および核酸除去のためのセルファイン(Cellufine)Q(セルロースベースの培地)などの通過ベースの(flow through based)強陰イオン交換体。
f.サイズ排除濾過を使用したウイルス除去およびセルファイン(Cellufine)サルフェートを使用したプロテインA濾過(leached protein A)。
g.無菌濾過。
h.レムトックス(Remtox)/セルファイン(Cellufine)ETクロマトグラフィーのどちらかを使用した内毒素除去。
h.配合。
図1は、抗CD52抗体軽鎖をコードするDNAヌクレオチド配列の非最適化およびコドン最適化バージョンのペアワイズ配列比較である。 図2は、抗CD52抗体重鎖をコードするDNAヌクレオチド配列の非最適化およびコドン最適化バージョンのペアワイズ配列比較である。 図3は、抗CD20抗体(Rituximab)および抗CD52抗体(Campath)の軽鎖定常領域の配列比較である。 図4は、抗CD20抗体(Rituximab)および抗CD52抗体(Campath)の重鎖定常領域の配列比較である。 図5は、pBSKII/ALZ−VLC(レーン3)およびpBSKII/RTX−LC(レーン1)クローンのBglII BsiWIによる制限消化である。レーン2は1kbのDNAラダーである。 図6は、挿入断片含有形質転換体を同定するためのpBSKII/ALZ−LCクローンのBglIIおよびEcoRIによる制限消化である。試験されたすべてのクローンでALZ−LC抗体断片のサイズに対応するフォールアウト断片が観察された。 図7は、RTX−LC含有クローンとALZ−LC挿入断片含有クローンとを識別するためのpBSKII/ALZ−LCクローンのBamHIによる制限消化である。 図8は、挿入断片の存在を確認するためのpBSKII/ALZ−VHCの全長クローンの制限消化である。 図9は、抗CD20抗体重鎖(RTX−HC)と部位特異的変異誘発を受けた抗CD52抗体重鎖(ALZ−HC)クローンとの配列比較である。CAからTTへの変更が青色で強調表示される。 図10は、ライゲーション反応のための制限消化されかつゲル精製されたALZ−LCおよびpCAINである。 図11は、挿入断片含有形質転換体の同定のためのpCAIN/ALZ−LCクローンのBgHIおよびEcoRIによる制限消化である。試験されたすべてのクローンでALZ−LC抗体断片のサイズ(約700bp)に対応するフォールアウト断片が観察された。 図12は、ライゲーション反応のための制限消化されかつゲル精製されたALZ−HCおよびpCAIDである。 図13は、挿入断片含有形質転換体の同定のためのpCAID/ALZ−HCクローンのBamHIおよびEcoRIによる制限消化である。試験されたすべてのクローンでALZ−HC抗体断片のサイズ(約1420bp)に対応するフォールアウト断片が観察された。 図14は、pCAID/ALZ−HCのクローンbがDNAヌクレオチド配列決定によって確認された。3つの異なるプライマー(camp246、523、およびCHC845)が配列決定反応のために使用された。全配列はテンプレート配列(C2)に一致することが分かった。

Claims (9)

  1. 抗CD52モノクローナル抗体の軽鎖および重鎖を新規合成するステップと、
    抗CD52抗体の全長κ軽鎖を構築するステップと、
    抗CD52抗体の全長IgG1重鎖を構築するステップと、
    抗CD52分子の軽ポリペプチド鎖および重ポリペプチド鎖をコードする核酸配列を含むベクターを構築するステップと、
    生物学的に活性な抗体分子の産生のために、哺乳類発現ベクター中に抗CD52抗体鎖をサブクローニングするステップ
    とを含む、生体内で生物学的に活性な抗CD52モノクローナル抗体を調製する方法。
  2. 抗CD52抗体軽鎖をコードするヌクレオチド配列が配列番号1で記載される、請求項1に記載の方法。
  3. 抗CD52抗体重鎖をコードするヌクレオチド配列が配列番号2で記載される、請求項1に記載の方法。
  4. 抗CD52抗体軽鎖のアミノ酸配列が配列番号3で記載される、請求項1に記載の方法。
  5. 抗CD52抗体重鎖のアミノ酸配列が配列番号4で記載される、請求項1に記載の方法。
  6. 抗CD52重鎖をコードする核酸断片を含むベクターが部位特異的変異誘発を受ける、請求項1に記載の方法。
  7. 全長抗CD52重鎖および軽鎖が哺乳類ベクターpCAINおよびpCAIDにそれぞれサブクローニングされる、請求項1に記載の方法。
  8. 宿主細胞を図のベクターコンストラクトで形質転換するステップと、前記生成物を前記宿主細胞またはその増殖培地から単離するステップとを含む、生体内で生物学的に活性な抗CD52モノクローナル抗体を調製する方法。
  9. 培養物中で増殖させた哺乳類細胞から精製された治療的に有効量の抗CD52抗体、および薬学的に許容可能な希釈剤、アジュバントまたは担体を含む医薬組成物。
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