JP2009503092A - 抗真菌ペプチドおよびその使用の方法 - Google Patents

抗真菌ペプチドおよびその使用の方法 Download PDF

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Abstract

CAP37ペプチド、およびその中の2つのシステイン残基の少なくとも1つのセリン置換またはスレオニン置換を有するペプチドアナログを含むその誘導体での処置による真菌感染を処置する方法が提供される。上記ペプチドのアミノ酸残基のその他の置換もまた企図される。本発明者らの知見は、ネイティブ配列(CAP37(20−44)nat)および単一のシステイン残基が置換された2つのアナログ(CAP37(20−44)ser26およびCAP37(20−44)ser42)に基づくペプチドによるC.albicansに対する顕著な活性を示した。両方のシステインの置換は、C.albicansおよび試験された多くのCandida種に対する活性を有意に無くした。

Description

(背景)
CAP37(M37kDaのカチオン性抗微生物タンパク質)は、当初、ヒト好中球(PMN)の酸素とは独立の殺傷機構の成分として同定され、そしてSalmonella typhimurium、Escherichia coli、およびPseudomonas aeruginosaを含むグラム陰性生物に対する強い殺菌活性を有することが示された(Shaferら、1984;Shaferら、1986;Spitznagel 1990)。細菌に対するその影響とは別個に、ネイティブCAP37タンパク質は、宿主細胞に対する強い調節効果を有する。それは、単球(Pereiraら、1990)、小神経膠細胞(Pereiraら、2002)およびマクロファージ(Larrickら、1991)のような単核食細胞システムの細胞の有効なレギュレーターである。それはまた、角膜上皮機能(Ruanら、2002)、内皮機能(Leeら、2002;Leeら、2003)および平滑筋細胞機能(Gonzalezら、2004)を調節する。
CAP37の構造機能分析は、本発明者らに、そのネイティブな分子の残基20〜44に対応する領域にその抗細菌ドメインの輪郭を描くことを可能にした(非特許文献1)。この25のアミノ酸配列(CAP37(20−44)nat)を含むペプチドは、ネイティブ分子の抗微生物活性を模倣し(非特許文献1)、そしてその活性の範囲を、2つのグラム陽性生物であるStaphylococcus aureusおよびEnterococcus faecalisを含むように拡大した。このペプチドの抗細菌活性はpH依存性で、最大活性は、pH5.0〜5.5の間で得られる。位置26および42のシステイン残基のセリン残基での置換(CAP37(20−44)ser26/42)は、不活性化合物を生じた(非特許文献1)。インビボ実験は、エンドトキシンショックの無麻酔ラットモデルにおけるE.coliリポ多糖(LPS)の致死的効果を弱めることにおけるCAP37(20−44)natの効き目を示した(Bracketら、1997)。
種々のCandida種に起因する感染は、自己限定的な表在性感染から、生命を脅かす全身感染までの範囲の疾患症状発現を生じ得る(Nolaら、2003)。最近、侵襲的な真菌感染における劇的な増加が存在し、そしてCandida種は、重篤な院内感染に実質的に寄与し始めている(ClarkおよびHajjeh、2002;Hobson 2003、Nolaら、2003;Rapp 2004)。この理由は複雑であるが、大部分は、免疫無防備状態の人々の増加した生存に至る医学の最近の進歩、ならびに入院患者の処置のための体内留置き医療デバイスおよびカテーテルの使用が原因であり得る(ClarkおよびHajjeh 2002;Nolaら、2003)。利用可能な抗真菌薬物への耐性の発生率の増加が、真菌症感染に付随する臨床問題および公衆の健康問題をさらにひどくしている。
Pereira,H.A.,I.Erdem,J.Pohl、およびJ.K.Spitznagel.1993.Synthetic bactericidal peptide based on CAP37:a 37KDa human neutrophil granule−associated cationic antimicrobial protein chemotactic for monocytes. Proc.Natl.Acad.Sci.(USA).90:4733−4737 Brackett,D.J.,M.R.Lerner,M.A.Lacquement,R.He,およびH.A.Pereira.1997.A synthetic lipopolysaccharide−binding peptide based on the neutrophil−derived protein CAP37 prevents endotoxin−induced responses in conscious rats.Infect.Immun.65:2803−2811
抗真菌活性を有する新たな薬物が必要である。本発明が取り扱うのはこの目的である。
(発明の詳細な説明)
本明細書に示されるのは、抗生物質タンパク質CAP37のネイティブ配列に基づくペフチドの抗真菌活性である。このペプチドは、特に、Candida種に対する抗真菌薬剤として用いられ得る。
CAP37は、伝統的にPMN−由来のタンパク質と考えられている。なぜなら、それはこれら細胞中の顆粒で構成的に発現されるからである。しかし、もっと最近になって、本発明者らは、CAP37の誘導性形態の存在を示した(Leeら、2002;Pereiraら、1997;Ruanら、2003;Gonzalezら、2004;およびPereiraら、2004)。CAP37は、アルツハイマー病(Pereiraら、1997)およびアテローム性動脈硬化症(Leeら、2002)のような炎症媒介性疾患において血管系内部を覆う内皮細胞で発現され得る。インビトロ研究は、誘導が、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−1(IL−1)のような炎症性メディエーター、およびLPSのような免疫調節物質に起因することを示す。S.aureus角膜炎のウサギモデルを採用するインビボ研究は、感染に応答する角膜上皮中および辺縁系循環中の血管内部を覆う内皮中のCAP37の非常に早期の誘導を示した(Ruanら、2002)。さらに、本発明者らは、創傷修復のインビトロラットモデルを用いて、創傷形成に応答する、皮膚の鱗状上皮細胞、毛包内部を覆う細胞、皮脂腺の腺房細胞および血管内部を覆う内皮細胞中のCAP37の発現を示した(Periraら、2004)。上皮の抗生物質が、皮膚(Nizetら、2001;Sourensenら、2003;Shirafujiら、1999;Orenら、2003)、胃腸管内部を覆う粘膜表面(Frohm−Nilssonら、1999;FellermannおよびStange、2001)、口腔表面(Dale 2000;Dale 2001);気道(Hiemstra 2001;Diamondら、2000;HuttnerおよびBevins、1999)および尿生殖器管(Frohm−Nilssonら、1999;Malmら、2000)で示されている。これらの抗生物質タンパク質は、理想的には、侵略する病原体に対する第1のラインの防御として供するために位置される。CAP37の発現がCandida感染に応答して宿主の内側粘膜で生じるか否か、またはCAP37の誘導が、真菌感染に対する宿主の保護におけるCAP37の生理学的役割を示唆する再発性カンジダ症をもつ患者における粘膜表面および上皮表面で損なわれるか否かは現在未知である。本明細書で報告される研究は、CAP37ペプチドならびにCAP37のネイティブ配列に基づくアナログおよび誘導体が強い抗真菌活性を所有し、そして当初に提案されるよりこのペプチドが広いスペクトルの抗感染活性を示唆することを初めて記載する。
1つの一連の実験で、本発明者らは、CAP37(20−44)natおよび、位置26および/または42におけるシステイン残基が表1に示されるようにセリン残基によって置換された3つのペプチドアナログ(CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、CAP37(20−44)ser26/42)を含むネイティブCAP37配列に基づくペプチドを用いた。本発明者らは、所定範囲のCandida種に対するインビトロ殺傷効果に対するこれら2つの位置での置換の影響を調査した。本発明者らの知見は、ネイティブ配列(CAP37(20−44)nat)および単一のシステイン残基が置換された2つのアナログ(CAP37(20−44)ser26およびCAP37(20−44)ser42)に基づくペプチドによるC.albicansに対する顕著な活性を示した。両方のシステインの置換は、C.albicansおよび試験された多くのCandida種に対する活性を有意に無くした。理論に束縛されることは希望しないが、これらのデータは、分子内ジスルフィド結合が重要であるが、環状化合物の形成は抗真菌活性には必須ではないことを示唆した。なぜなら、2つの1システイン置換で可能である、2つのシステイン残基間の分子間相互作用は、殺傷活性を保持したペプチドを生じたからである。
Figure 2009503092
フルコナゾール耐性粘膜単離株(A−5、A−20、A−46)に対するCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26およびCAP37(20−44)ser42ペプチドの活性は著しく、2つの単離株(A−5およびA−20)に対して強い殺傷(<5%生存)を得、そして単離株A−46に対して>75%殺傷を得た(図2)。これらの知見は、新規または代替の作用機構を有する新たな治療薬による処置が必要であるCandida albicansおよび非albicans種のフルコナゾール耐性単離株の最近の出現に対して特に当を得ている(Jabra−Rizkら、2004;Sullivanら、2004)。CAP37ペプチドがC.albicansのフルコナゾール耐性粘膜単離株に対して活性を有したという重要な知見に加え、図3は、これらペプチドが、C.guilliermondii、およびC.parapsilosisに対して、37.5μM濃度で強い活性を示したことを示す。C.parapsilosisは、代表的には、処置を受けながら留置カテーテルおよびデバイスを有する集中治療室の危機的な病気の患者から最もよく単離される(Kuhnら、2004)。C.pseudotropicalisおよびC.tropicalisの出発接種物のほぼ100%が150μMのペプチド濃度で殺傷された。C.tropicalisは、白血病、その他の腫瘍形成をもつ患者、および集中治療室の患者の血液培養物からますます単離されている(Warnら、2002)。上記ペプチドのうち、CAP37(20−44)ser42が、CAP37(20−44)natよりC.dubliniensisに対してより有効であった。C.dubliniensisは、健常人にまれに見出され、しかし、主にHIV−感染個体において口咽頭感染の原因因子として見出される傾向にある新たに同定された種である(Sullivanら、2004)。上記ペプチドは、C.glabrata、C.kruseiおよびS.cerevisiaeに対しては活性ではなく、そしてC.albicansの菌糸形態に対しては穏やかな活性を有していた。
殺真菌活性を達成するために必要なペプチドの濃度は、グラム陰性単離株S.typhimurium、E.coliおよびP.aeruginosaを殺傷することが示された濃度の約2倍である(Pereiraら、1993)。活性におけるこの範囲は、特定の細菌種、真菌、寄生体およびまたはウイルスに対して特異性および効き目を有する傾向にあるカチオン性抗微生物ペプチドの中では一般的ではない。CAP37の他に、PMNは、ディフェンシン類、hCAP18/LL37、殺菌透過性増加タンパク質(BPI)、およびラクトフェリンを含むいくつかのカチオン性抗微生物ペプチドを含む(Spitznagel、1990:GanzおよびWeiss、1997)。ディフェンシン類は、C.albicansに対して特に活性である(Selstedら、1985;Hooverら、2003)。ヒトラクテフェリンのアミノ末端の第1のカチオン性ドメインに基づく合成ペプチドは、マイクロモル濃度レベルで抗カンジダ活性を有することが示された(Lupettiら、2000)。ヒト血小板からの抗微生物ペプチドもまた、抗微生物活性を有することが示された(Tangら、2002)。血小板から単離された7つのペプチドの中で、「活性化の際に調節される正常T細胞発現および分泌」タンパク質(RANTES)および血小板因子−4(PF−4)のみが抗カンジダ活性を示した。それらの活性は、CAP37ペプチドのようにpH依存性であり、pH5.5で最大活性であった(Tangら、2002)。用いた活性ペプチド濃度は、各ペプチドの分子量(Tangら、2002)に依存して150μgと1.0mg/mlとのあいだの範囲であった。別の周知の抗カンジダ分子は、唾液ヒスタチン−5である(TsaiおよびBobek 1997;Edgertonら、2000)。15μMの唾液ヒスタチン−5濃度は、80〜100%のC.albicans分芽胞子を殺傷することが示された(TsaiおよびBobek、1996)。ヒスタチン−5のC−末端抗真菌ドメインに基づく合成ヒスタチンアナログは、C.albicans(Helmerhorstら、1997)、C.krusei、C.glabrataおよびAspergillus fumigatusのフルコナゾール耐性株に対して有効であることが示された(Helmerhorstら、1989)。
感染の処置における新規治療薬としての天然のカチオン性ペプチドの使用は、科学的コミュニティーおよび生物工学コミュニティーで熱意を得ている。従来の抗生物質の主要な欠点は、微生物が複数耐性パターンを得ることができる迅速性である。本明細書中に記載されるようなこれらのカチオン性抗菌ペプチドがどのように微生物を殺傷するかについての正確な機構は完全には知られていない。しかし、理論に拘束されることを希望することなく、主要な殺菌機構は、ポーリンチャネルおよび自己促進される取り込み経路を通る微生物膜の透過であると考えられる(Hancock、1997)。カチオン性抗微生物ペプチドは、生物の代謝経路に関与しないようであり、従って、共通の耐性機構に関与しないかも知れない。Hancock(1997)は、カチオン性ペプチドが、最小阻止濃度に近い抗生物濃度での20もの継代の後にさえ、耐性変異株を誘導しないことを示した。明らかに、CAP37ペプチドの作用の様式はなお決定されるべきであるけれども、理論に拘束されることは希望せずに、アゾールを基礎にした薬物の作用の機構とは異なるようである。なぜなら、それは、フルコナゾール耐性および感受性株を同様に等しく殺傷するからである。
(材料および方法)
(ペプチド合成)
ペプチドは、先に記載されるように(Pereiraら、PNAS 1993)、ペプチド合成器上の固相合成によって合成された。ペプチドの純度は確認された。ペプチドの質量は、質量分析法で確認された。ペプチドは、残基20〜44からなるCAP37のネイティブなアミノ酸配列に基づく合成ペプチド(CAP37(20−44)nat)が多くのグラム陰性生物に対する強い殺菌活性を有したという先の知見(Pereiraら、PNAS 1993)から推定して合成された。位置26および42におけるシステイン残基がセリン残基によって置換されたこのペプチドの不活性アナログ(CAP37(20−44)ser26/42)(Pereiraら、PNAS 1993)を、不活性コントロールペプチドとして用いた。さらに、2つのその他のペプチドアナログが合成された。1つのペプチドは、位置26のシステイン残基がセリンによって置換され(CAP37(20−44)ser26)、そして他方は位置42のシステイン残基がセリンによって置換された(CAP37(20−44)ser42)。
(真菌単離株および培養条件)
この研究で用いられた単離株には、Candida albicans(ATCC28367)、A−22、A−111およびA−155と称されるC.albicansの3つのフルコナゾール感受性粘膜単離株、A−46、A−5、およびA−20と称されるC.albicansのフルコナゾール耐性粘膜単離株、およびWDOと称されるC.albicansの血液単離株を含めた。単離株は、−70℃で凍結されて貯蔵され、そしてSabouraud Dextrose Agar(Sigma、St.Louis、MO)プレートに画線培養し、そしてプレート上で4℃で維持され、これらの研究の持続期間のほぼ10日毎に新たなプレート上に継代した。フルコナゾール耐性が評価された。C.glabrataの3つの臨床単離株、C.dubliniensisの2つの臨床単離株、およびC.krusei、C.guilliermondii、C.parapsilosis、C.pseudotropicalisおよびC.tropicalis各々の1つの単離株、およびSaccharomyces cerevisiaeの2つの単離株がまたこの研究で用いられ、そしてSabouraud Dextrose Agarプレート上4℃で維持された。単一の酵母コロニーを、0.1%のD−グルコース(Sigma)を添加した1%ファイトンペフトンブロース(Becton Dickinson、Sparks MD)中、33℃で一晩培養した。
(菌糸の誘導)
菌糸形成を誘導するために、Sabouraud Dextrose AgarプレートからのC.albicans単離株A−5、A−20、A−22、A−46、A−11およびA−155の単一コロニーを、0.1グルコース添加の1%ファイトンペプトンブロースに移し、そして33℃で一晩増殖させた。一晩培養物のアリコート(500μl)を、10%のウシ胎児血清(Invitrogen、Grand Island、NY)を添加した5mlのRPMI−1640(Cellgro Mediatech Inc、Herndon、VA)中、37℃で90分継代培養した。菌糸形成は、位相差顕微鏡下で決定された。
(インビトロ殺カンジダアッセイ)
すべてのペプチドのストック溶液を、灌注のために滅菌されたエンドトキシンフリー水(Baxter、Deerfield、IL)中、1mg/mlの濃度に調整した。次の希釈はすべて、トリプトン生理食塩水pH5.5(Shaferら、Infect Immun、1984)中でなされた。0.1%グルコースを添加した1%ファィトンペプトンブロース中、33℃で増殖された単一コロニーの一晩培養物のアリコート(100μl)を、0.1%グルコースを添加した5mlの1%ファィトンペプトンブロース中で継代培養し、そして33℃で90分間、振とうして水浴中でインキュベートし(80振動/分、Precision、Winchester、VA)、対数増殖培養物を得た。これら条件下の細胞培養物は、位相差顕微鏡によって決定されるとき、分芽胞子を優勢に構成することが見出された。光学密度を読み取り、そしてこの培養物を、500分芽胞子/100μlのトリプトン生理食塩水pH5.5(Shaferら、Infet Immun、1984)に調節した。96ウェルの滅菌ポリスチレンマイクロタイタープレート(Becton Dickinson、Franklin Lakes、NJ)中の100μlのこの生物懸濁物に、100μlの上記ペプチド(400μg/mlおよび200μg/mlの最終濃度)または100μlのトリプトン生理食塩水を添加した。後者を、コントロールとして供した。このマイクロタイタープレートは、37℃で4時間インキュベートされ、そして各ウェルからの100μlの内容物を、Sabouraud Dextrose Agarプレート上に撒き、そして37℃で一晩インキュベートした。コロニー形成単位(cfu)を計数し、そして抗真菌活性は、殺傷%として表され、そして以下の等式に従って算出された:[(コントロールcfu−試験cfu)/コントロールcfu]×100=殺傷%。コントロールcfuは、ペプチドの不在下のトリプトン生理食塩水のみの中での60分のインキュベーションの後に存在するコロニーの数によって示される。試験cfuは、ペプチドを含むトリプトン生理食塩水中のインキュベーションの後に存在するコロニーの数を計数することにより決定される。各実験点は3回実施された。
(殺真菌アッセイの方法)
酵母の生存率はまた、FUN−1 Live/Dead Yeast Viability Kit(Molecular Probes、Eugene、OR)を用いて評価した。採用された方法は、蛍光顕微鏡との使用のためにメーカーによって提供されるプロトコールに本質的に従った。要約すれば、酵母培養物は、上記に記載のように正確に調製された。C.glabrate、C.pseudotropicalis、C.albicans(フルコナゾール感受性単離株)およびS.cerevisiae(100μlのトリプトン生理食塩水中、5×10cfu)を、ペプチド(CAP37(20−44)natおよびCAP37(20−44)ser26/42)の存在下または不在下、400μg/mlの最終濃度でインキュベートした(37℃、2時間)。インキュベーション期間の終わりに、サンプルを、微小遠心分離チューブに移し、そして遠心分離した(室温で10,000×g、3分間)。上清液を除去し、そしてペレットを、メーカーによって提供される技術データシートに記載のように、25μlのGH溶液(2%D−グルコース含有10mM Na−HEPES、pH7.2)中に再懸濁した。FUN−1試薬の作用溶液(10μMの100μl)を、10mMのストック溶液から調製し、そして25μl(最終濃度5μM)を酵母に添加し、そして室温で30分間インキュベートした。サンプル(10μl)を顕微鏡スライド上に置き、そしてLeica TCS NT共焦点顕微鏡下、Ar−488およびKr−568レーザー、および63× Plan APO 1.2NA 水浸漬対物レンズを用い、染色を観察した。画像を走査し、そしてLeica TCSソフトウェアを用いて分析した。
(統計学的分析)
データは、3回実施された3または4つの独立の実験からの平均±標準誤差として表した。
(結果)
(ペプチドの合成)
これらの研究のために合成されたペプチドは、表1に提示される。CAP37(20−44)natは、ネイティブCAP37分子中にジスルフィド架橋を形成するネイティブCAP37タンパク質の位置26および42に対応する2つのシステイン残基(Pohlら、FEBS Lett 1990)を含む。従って、これら2つのシステイン残基の重要性は、システイン残基およびセリン残基の両方で(CAP37(20−44)ser26/42)、または1つのシステインを位置26(CAP37(20−44)ser26)または42(CAP37(20−44)ser42)で置換することによるペプチドの活性について評価された。いずれか1つまたは両方のシステイン残基の置換は、このペプチドにジスルフィド結合を形成する能力を無くし、そしてそれ故、環状構造の可能な形成を妨害する。理論に拘束されることを希望することなく、いずれかの位置における1つのシステインの置換は、環状構造の形成を妨害するが、2量体化はなお可能である。
(インビトロ殺カンジダアッセイの標準化)
C.albicans(ATCC28367)を、インビトロ殺傷アッセイを標準化するために用いた。本発明者らは、最適増殖条件(温度および時間、25℃5時間および33℃90分)、ウェルあたりの分芽胞子の数(200、400、500、600、800、および1000cfu)、ペプチド濃度の範囲(750、500、400、200および100μg/ml)および殺傷が生じるペプチドとCandiaとの間の接触時間(1、2および4時間)を調査した。データは、25℃で5時間または33℃で90分増殖したCandidaの使用の間に有意な差はなかったことを示した。この90分のインキュベーションが技術的により簡便であり、そしてそれ故、慣用的に採用された。ウェルあたりのcfuの最適数は500であること、そしてCandidaとペプチドとの間の37℃における4時間のインキュベーション時間が最適殺傷を得るために必要であった。用量依存的殺傷が、CAP37(20−44)natの変動する濃度とともに得られた。しかし、活性と不活性ペプチドとの間の最良の区別は、400μg/mlまたは150μMで観察された。
(C.albicansのフルコナゾール感受性株および耐性株に対するCAP37ペプチドの抗真菌活性)
ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42は、400μg/mlでフルコナゾール感受性臨床単離株A−155、A−22およびA−111に対して強力に活性であり、単離株に依存して60%と94%との間で殺傷される活性の範囲であった(図1)。単離株A−155は、80〜94%の生物が殺傷され、最も感受性であるようであった。任意の所定の単離株に対して3つのペプチドの活性の間には統計学的な差異はなかった。これら3つのペプチドの活性とは著しく対照的なのは、両方のシステイン残基がセリン残基によって置換されたCAP37(20−44)ser26/42の活性の欠如であった。
ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42は、フルコナゾール耐性株A−5およびA−20に対して高度に活性であり、ペプチドのより低い濃度(200μg/mlまたは75μM)でさえ顕著な活性が得られた。より高い濃度(400μg/ml)のペプチドが、フルコナゾール耐性単離株A−46に対する活性のために必要であった。その一方、不活性であると考えられたCAP37(20−44)ser26/46ペプチドは、単離株A−5およびA−20に対して中程度に活性であった。
ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42のフルコナゾール耐性種A−5、A−20、およびA−46、ならびにフルコナゾール感受性株A−155に対する影響は、静真菌的であるよりもむしろ抗真菌的であった。なぜなら、これらペプチドの存在下の生存コロニーカウントは、出発接種物より少なかったからである。
(C.albicansの菌糸形態に対するCAP37の抗真菌活性)
上記CAP37ペプチドは、分芽胞子に対するそれらの活性と比較したとき、C.albicansの上記臨床単離株の菌糸形態に対して活性がより少なかった(図2)。ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42間の活性を比較するとき、その他のCAP37ペプチドより、CAP37(20−44)ser42でより大きな活性が、菌糸形態に対して得られるようだ。
(種々のCandida種に対するCAP37ペプチドの抗真菌活性)
CAP37ペプチドの影響は、試験されたCandidaの異なる種に依存して変動した(図3)。CAP37ペプチドは、C.guilliermondiiおよびC.parapsilosisに対して最も有効であった。100μg/ml(37.5μM)程度の低いペプチド濃度は、これに2つの種に対して抗真菌的であった。C.pseudotropicalisはまた、すべてのCAP37ペプチドに対し極度に感受性であった。C.guilliermondiiおよびC.parapsilosisとでは、いくらかの活性がまた、ペプチドCAP37(20−44)ser26/42とで得られたが、その他の3つのCAP37ペプチドとより有意に少なかった。C.tropicalis、およびCandidaの血液単離株もまた、ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42によって殺傷された。上記の種のすべてに対する活性は、静真菌的であるよりはむしろ抗真菌的であった。これらのCAP37ペプチド(CAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、およびCAP37(20−44)ser42)は、C.dubliniensisの両方の単離株およびC.glabrataの1つの単離株に対して有効であったが、その程度はより小さかった。これらCAP37ペプチドは、2つのC.glabrata単離株、C.kruseiおよび2つのS.cerevisiae単離株に対しては有効でなかった。
(CAP37ペプチドの抗真菌活性は抗真菌的である)
本発明者らは、細胞生存率を評価するために共焦点顕微鏡法と蛍光色素FUN−1を用いた。本発明者らは、CAP3720−44に感受性であったフルコナゾール感受性C.albicans単離株およびC.pseudotropicalis、ならびにCFUアッセイによって決定されるとき、上記ペプチドによって影響されなかった真菌の例としてC.glabrataおよびS.cerevisiae単離株の1つを選択した。この技法を用い、本発明者らは、コロニーカウントを用いる先のデータとこの顕微鏡評価との間の良好な相関を観察した。共焦点データの代表的な図(図4)は、すべてのC.albicans射出分生胞子のほぼ70〜80%が緑または緑−黄色に染色され、CAP37(20−44)natペプチドとインキュベートされるとき、酵母細胞大多数が死んでいたことを示す。他方で、比較的不活性であるペプチド(CAP37(20−44)ser26/42)は、わずか30%の射出分生胞子が生存していることを示した。C.pseudotropicalisのペプチドCAP37(20−44)natでの処理は、細胞の>95%の殺傷を示した。類似の結果が、不活性ペプチド(CAP37(20−44)ser26/42)で得られ、本発明者らが、コロニー形成ユニットアッセイで得た結果を確認した。C.glabrataおよびS.cerevisiaeで実施した研究は、コロニー形成ユニットアッセイで得た結果を反映し;約10〜15%の細胞が、上記活性ペプチドによって殺傷され、そして実質的にすべての細胞が、不活性ペプチドの存在下で生存していた。酵母細胞がペプチドの不在下でインキュベートされたコントロールは、生存率に対する影響はなかった。
(有用性)
本発明に従って、抗真菌治療薬として用いられ得るペプチドは、本明細書中に記載されるペプチド、および、米国特許番号第6,107,460号;同第6,514,701号;および同第6,730,659号に記載されるペプチドを含み、それら各々の明細書は、本明細書によりその全体を参考として本明細書中に明示して援用される。
本明細書中のいずれにも記載されるように、本発明は、好ましい実施形態では、抗真菌処置として、CAP37(20−44)nat(線状、またはシステイン間で環状化)、CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、およびCAP37(20−44)ser26/42の使用を企図する。本発明はさらに、N−末端の3つのアミノ酸およびC−末端の2つのアミノ酸を短縮したペプチド(CAP37(23−42)nat(線状、またはシステイン間で環状化)、CAP37(23−42)ser26、およびCAP37(23−42)ser42、およびCAP37(23−42)ser26/42)を除く、ペプチドCAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、およびCAP37(20−44)ser26/42に類似のペプチドの使用を含む。あるいは、これらセリン置換ペプチドの各々は、代わりにスレオニンで置換され得る(例えば、配列番号9〜14)。さらに、本明細書で用いられるCAP37ペプチドまたはペプチド誘導体は、以下の置換の少なくとも1つを含み得る:チロシンで置換されるフェニルアラニン;アラニンで置換されるグリシン;アラニン、ロイシン、またはイソロイシンで置換されるバリン;ロイシン、イソロイシンまたはバリンで置換されるアラニン;アラニン、イソロイシンまたはバリンで置換されるロイシン;バリン、ロイシンまたはアラニンで置換されるイソロイシン;ヒスチジン、アルギニン、またはリジンで置換されるセリン;およびセリンで置換されるスレオニンである。
本明細書のいずれかに記載されるように、上記ペプチド誘導体は、上記で記載のように改変されたCAP37(20−44)ペプチドの誘導体またはCAP37(23−42)の改変体であり得る。1つの代替の実施形態では、用いられるペプチドは、CAP37(120−146)、すなわち、配列番号16を含み得る。あるいは、全長CAP37タンパク質が、本発明の抗真菌処置で用いられ得る。
本発明は、患者、被験体または哺乳動物における真菌感染を処置するか、または患者、被験体または哺乳動物における真菌感染を予防的に防ぐ方法を企図し、この患者、被験体または哺乳動物に治療的に有効な量の本明細書に記載のペプチドを投与する工程を包含する。
さらに、抗真菌処置としての使用のために本明細書中で企図されるペプチドは、20、21、22、23、24、または25残基を有するペプチドを含み得、そして配列(配列番号15)を含む:
Figure 2009503092
ここで、XおよびX13は、フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、リジンまたはヒスチジンであり;Xは、システイン、セリン、スレオニン、アルギニン、リジンまたはヒスチジンから選択され;XおよびXは、グリシン、アラニン、アルギニン、リジンまたはヒスチジンが選択され;X、X11、およびX14は、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アルギニン、リジンまたはヒスチジンから選択される。X、X17、およびX18は、アラニン、ロイシン、イソロイシンおよびバリンから選択され;X16は、セリンまたはスレオニンであり;X19は、セリン、スレオニン、ヒスチジン、アルギニンおよびリジンから選択され;X20は、システイン、セリンおよびスレオニンから選択され;Rは、アルギニンであり;Hは、ヒスチジンであり;そしてMはメチオニンであり、そしてここで、上記ペプチドは、ペプチドのN−末端上に1つ、2つ、または3つのさらなる残基、およびC−末端上に1つまたは2つのさらなる残基を含み得、そしてここで、1つの実施形態では、例えば、X−Xは、アルギニンであり得、そしてX11−X14は、リジンであり得る。
本明細書中に記載の任意のペプチドは、抗真菌処置として、単独または組み合わせて用いられ得る。例では、配列番号1〜16のいずれかが、単独またはペプチドの「カクテル」として組み合わせて用いられ得、さらに、上記ペプチドがPEGのようなポリマーに複合体化される場合、配列番号1〜16の種々のペプチドが、同じPEG分子に付着され得る。さらに、本発明の任意のペプチドは、2量体化され得、例えば、例えば、CAP37(20−44)natダイマー、CAP37(20−44)ser26ダイマー、およびCAP37(20−44)ser42ダイマー、またはCAP37(20−44)ser26−CAP37(20−44)ser42ダイマーのようなホモダイマーまたはヘテロダイマーを形成する。分子内環状化には、2つのシステイン間のジスルフィド架橋が形成される。チオール基間のペプチドの2量体化および分子内環状化は当該技術分野で周知であり、そしてその詳細な説明は、本明細書中には必要とは思われない。しかし、これらプロセスの例は、その全体が本明細書中に参考として含まれるTechnical Report TI−PEP05−0405 of Thermo Electron Corp.2005に示されている。ダイマーは、「分子間酸化」、例えば、位置26におけるcysに結合したチオール基を経由して、cys26を有する別のペプチドからのSH基に連結され得、ホモダイマーを与える。同様に、cys42にあるSH基を別のペプチドからのcys42上のSH基と環状化し得、cys42ホモダイマーを与える。第3の代替では、cys42とcys26との間のチオール基が連結され得、ヘテロダイマーを与える。環状化および2量体化の技術の状態を示すその他の参考文献は、J.Davies、J.Peptide Sci.9:471〜501(2003);P.LiおよびP.Roller.Can.Top.In Med.Chem.2:325〜341(2002);およびM.Hornefら、Nat.Immunol.5(8):836〜843(2004)を含み、これらすべては、本明細書によりそれらの全体が本明細書中に参考として明示して援用される。
本発明はさらに、本明細書中に列挙または記載される任意のアミノ酸配列で規定されるアミノ酸配列を有するペプチド、特に、位置26または42で置換されるシステイン残基を有するペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するDNA分子を含む。
本発明は、継続する真菌感染を処置するため、およびこのような感染のリスクを有し得る個体を予防的に処置するための両方に、本明細書中に記載されるペプチドおよび/またはその有効サブユニットを用いることを企図する。
本発明で用いられるペプチドは、合成によって、または組換え法によって生成され、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせられるとき、薬学的組成物として用いられ得る。このような組成物は、上記のペプチドおよびキャリアに加え、希釈剤、充填剤、塩、緩衝剤、安定化剤、可溶化剤、および当該技術分野で周知のその他の材料を含み得る。処方物の適切なキャリア、ビヒクルおよびその他の成分は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、(Mack Publishing Co.、1980または最新版)中に記載されている。用語「薬学的に受容可能」は、活性成分(単数または複数)の生物学的活性の有効性を妨害しない非毒性材料を意味する。キャリアの特徴は、投与の経路に依存する。
本発明の薬学的組成物は、水性溶液中でミセル、不溶性単層、液晶、または層状(ラメラ)層として凝集形態で存在する、脂質のような両親媒性剤とともに、その他の薬学的に受容可能なキャリアに加え、単離されたペプチドが合わせられ得るリポソームの形態であり得る。リポソーム処方物に適切な脂質は、制限なくして、モノグリセリド、ジグリセリド、スルファチド、リソレシチン、リン脂質、サポニン、胆汁酸などを含む。このようなリポソーム処方物の調製は、例えば、米国特許番号第4,235、871号;米国特許番号第4,501,728号;米国特許番号第4,837,028号;および米国特許番号第4,737,323号に開示されるように当該技術分野における技術のレベル内にあり、これらのすべては、本明細書によりそれらの全体が本明細書中に参考として明示して援用される。
本発明の化合物の治療的に有効な量は、真菌感染を制御し、減少し、または阻害することで有効である量をいう。用語「制御する」は、この感染の進行の遅延、中断、抑止、または停止が存在し得るすべてのプロセスをいうことが意図され、そして感染徴候をすべてなくすことを必ずしも示さない。
用語「治療的に有効な量」はさらに、真菌感染の任意のパラメーターまたは臨床徴候特徴の改善を生じる量を規定することをさらに意味する。実際の用量は、患者の全体の状態、徴候の重篤度、および阻止する適応症とともに変動する。
本明細書で用いられるとき、用語「被験体」または「患者」は、真菌感染を罹患している温血動物、特に哺乳類をいう。モルモット、ブタ、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ウマ、ヤギ、ウシ、ヒツジ、動物、家畜、霊長類、およびヒトが、この用語の意味の範囲内の動物の例であることが理解される。
本明細書中に記載される処置で用いられる化合物の治療的に有効な量は、当業者としての担当診断医により、従来技法の使用により、そして類似の状況の下で得られた結果を観察することにより容易に決定され得る。治療的に有効な用量を決定することで、多くの因子が担当診断医によって考慮され、制限されないで:哺乳動物の種;そのサイズ、年齢、および全身健康;関与する特定の真菌疾患または症状;この真菌疾患または症状の程度、またはそれ関与の程度またはその重篤度;個々の被験体の応答;投与される特定の化合物;投与の様式;投与される調製物のバイオアベイラビリティー特徴;選択される投与計画;付随薬物の使用;およびその他の関係する状況を含む。
本発明の化合物の治療的に有効な量はまた、真菌感染を制御または低減するのに有効である化合物の量をいう。
本発明の組成物の治療的に有効な量は、一般に、約0.1μg/kg〜約100mg/kg(活性成分の重量/患者の重量)を送達するために十分な活性成分(すなわち、ペプチド)を含む。好ましくは、この組成物は、少なくとも0.5μg/kg〜50mg/kg、そしてより好ましくは少なくとも1μg/kg〜10mg/kgを送達する。
本発明の方法の実施は、被験体に、治療的に有効な量のペプチドを任意の適切な全身または局所処方物で、上記に列挙された用量を送達するために有効な量で投与する工程を包含する。真菌感染を実質的に阻害するためのペプチドの有効な特に好ましい用量は、このペプチドの1μg/kg〜1mg/kgである。この用量は、所望の治療効果に依存して、1回のベースで投与され得るか、または1日あたり(例えば)1〜5回、もしくは1週間あたり1回もしくは2回、または静脈点滴を経由して連続的に投与され得る。
本明細書で用いられるとき、用語「治療的に有効な量」は、重要な患者利益、すなわち、真菌感染の減少を示すに十分である薬学的組成物または方法の各活性成分の合計量を意味する。単独で投与される個々の活性成分に適用されるとき、この用語は、その成分単独についていう。組み合わせに適用されるとき、この用語は、逐次的に、または同時に組み合わせて投与されようと、治療効果を生じる活性成分の合わせた量をいう。
本発明の処置または使用の方法を実施することで、治療的に有効な量のペプチド組成物は、真菌疾患状態を有する哺乳動物に投与される。ペプチドは、単独またはその他の治療薬と組み合わせてのいずれかで本発明の方法に従って投与され得る。
上記薬学的組成物で、または本発明の方法を実施するために用いられるペプチドの投与は、種々の従来方法で実施され得、経口により、吸入法により(例えば、洞の真菌感染に対し)、直腸に、または皮膚により、皮下により、腹腔内、経膣、または静脈内注入含む。経口処方物は、上記ペプチドが放出される前に消化系の部分を通過するように処方され得、例えば、それは、小腸、または結腸に到達するまでに放出されなくても良い。
ペプチドの治療的に有効な量が経口的に投与されるとき、このペプチドは、錠剤、カプセル、粉末、溶液またはエリキシルの形態である。錠剤形態で投与されるとき、本発明の薬学的組成物は、ゼラチンまたはアジュバントのような固形キャリアをさらに含み得る。錠剤、カプセル、および粉末は、好ましくは、約5〜95%のペプチドを含む。液体形態で投与されるとき、水、石油、動物または植物起源の油(ピーナッツ油、鉱物油、大豆油、またはゴマ油、または合成油など)のような液体形態で添加され得る。上記薬学的組成物の液体形態は、生理食塩溶液、デキストロースもしくはその他の糖溶液、またはエチレングリコール、35プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコールのようなグリコールをさらに含み得る。液体形態で投与されるとき、上記薬学的組成物は、好ましくは、約0.005〜95重量%のペプチドを含む。例えば、1日に1〜2度の100〜1000mgの活性成分が経口的に投与され得る。
経口投与には、上記化合物は、カプセル、ピル、錠剤、ロゼンジ、メルト、粉末、懸濁物、またはエマルジョンのような固形または液体調製物に処方され得る。固形単位用量形態は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、および充填剤(例えば、ラクトース、シュークロース、およびコーンスターチ)を含む通常のゼラチンタイプのカプセルであり得るか、またはそれらは持続放出調製物であり得る。
別の実施形態では、本発明の化合物は、アカシア、コーンスターチ、またはゼラチンのような結合剤、ポテトスターチまたはアルギン酸のような崩壊剤、およびステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤と組み合わせた、ラクトース、シュークロース、およびコーンスターチのような従来の錠剤ベースで錠剤化され得る。液体調製物は、当該技術分野で公知のように、懸濁剤、甘味剤、芳香剤、および保存剤をまた含み得る水性または非水性の薬学的に受容可能な溶媒中に上記活性成分を溶解することにより調製される。
非経口投与には、上記化合物は、生理学的に受容可能な薬学的キャリア中に溶解され得、そして溶液または懸濁液のいずれかとして投与される。例示の適切な薬学的キャリアは、水、生理食塩水、デキストロース溶液、フルクトース溶液、エタノール、または動物、植物もしくは合成起源の油である。この薬学的キャリアはまた、当該技術分野で公知のように、保存剤、および緩衝液を含み得る。
ペプチドの治療的に有効な量が、静脈内、皮膚または皮下注入によって投与されるとき、ペプチドは、好ましくは発熱物質を含まない非経口的に受容可能な水溶液または懸濁液である。このような非経口的に受容可能なペプチド溶液の調製物は、pH、等張性、安定性などに関し当然の値を有し、当業者の範囲内である。静脈内、皮膚または皮下注入のための好ましい薬学的組成物は、ペプチドに加え、塩化ナトリウム注入物、リンゲル注入物、デキストロース注入物、デキストロースおよび塩化ナトリウム注入物、乳酸リンゲル注入物クエン酸緩衝液pH5.5のような等張ビビクル、または当該技術分野で公知のようなその他のビヒクルを含む。本発明の薬学的組成物はまた、安定化剤、保存剤、緩衝剤、抗酸化剤、または当業者に公知のその他の添加物を含み得る。
上記に記載のように、上記組成物はまた、適切なキャリアを含み得る。局所的使用には、任意の従来の賦形剤が添加され得、活性成分を、ローション、軟膏、粉末、クリーム、スプレー、またはエアロゾルに処方する。外科的移殖には、これら活性成分は、ポリ乳酸およびコラーゲン処方物のような、任意の周知の生分解性および生腐食性キャリアと組み合わせられ得る。このような材料は、固形インプラント、縫合糸、スポンジ、創傷包帯などの形態であり得る。いずれの場合にも、材料の局所使用には、上記活性成分は、通常、キャリアまたは賦形剤中に、約1:1000〜1:20,000の重量比で存在するが、この範囲の比に制限されるわけではない。局所使用のための組成物の調製は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、(Mack Publishing)中に詳述されている。
好ましい治療方法では、上記ペプチド組成物は、1日に1回の1mg〜4mg活性成分/kg体重の範囲でIV注入で提供される。
注記されるように、投与の好ましい量および様式は、当業者によって決定され得る。処方物を調製する当業者は、選択された化合物の特定の特徴、処置されるべき感染、感染のステージ、およびその他の関連する状況に依存して、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、Mack Publishing Co.に記載される、当該技術分野で公知の処方技法を用い、投与の適切な形態および様式を容易に選択し得る。
薬学的組成物は、当該技術分野で公知の技法を利用して製造され得る。代表的には、上記ペプチドの治療的に有効な量は、薬学的に受容可能なキャリアと混合される。
本発明はさらに、上記感染を処置するに十分なペプチドの量、例えば、0.5〜10%を局所的に付与することによって局所的真菌感染を処置する方法を含む。この局所的医薬は、ペースト、ゲル、クリーム、および軟膏のような任意の数の標準的形態をとり得る。局所的付与は、投与されるべき化合物の溶液を、好ましくは、エタノールまたはジメチルスルホキシド(DMSO)のような経皮的吸収を促進することが知られる溶媒を用い、その他の賦形剤とともにまたは賦形剤なしで単に調製することによって達成され得る。好ましくは、局所投与は、リザーバーおよび多孔性膜タイプ、または固体マトリックス種類のいずれかのパッチを用いて達成され得る。
本発明の薬学的組成物中のペプチドの量は、処置される症状の性質および重篤度、ならびにこの患者が受けた先の処置の性質に依存する。最終的には、担当医が、各々の個々の患者を処置するペプチドの量を決定する。最初に、担当医は、好ましくは、ペプチドの低用量を投与し、そして患者の応答を観察する。より大きな用量のペプチドが、最適な治療効果がこの患者に対して得られるまで投与され得、そしてその時点でこの用量はさらには増加されない。特定の用量に保持されることを望むことなく、本発明の方法を実施するために用いられる種々の薬学的組成物は、約0.1mg〜約1000mgのペプチド/kg体重/用量を含むことが企図される。
本発明の薬学的組成物を用いる静脈内治療の持続時間は、処置される疾患の重篤度、および各々の個々の患者の状態および可能な特異体質応答に依存して変動する。上記ペプチドの各適用に持続時間は、1〜2時間の範囲であり得、そして12または24時間毎に一度、持続的静脈内投与によって与えられることが企図される。最終的には、担当医は、本発明の薬学的組成物を用いる静脈内治療の適切な持続時間について決定する。
その他の抗生物質、静脈内液、心臓血管および呼吸支持物もまた、担当医によって要求されれば、当業者に公知の様式で提供され得る。
本明細書で記載されるペプチド組成物によって処置され得る真菌疾患は、制限されないで:ヒストプラズマ症を引き起こすCandida spp.、Saccharomyces cerevisiae、ヒストプラスマ症を引き起こすHistoplasma capsulatumおよびその他のhistoplasma種、アスペルギルス症を引き起こすAspergillus fumigatusおよびその他の種(肺中で最も多く生じる)、およびクリプトコックス症として知られる疾患を引き起こすCryptococcus neoformans(ときどき肺で見出されるが、大部分は中枢神経系で見出される)を含む。
さらなる薬学的方法が、ペプチドの作用の持続時間を制御するために採用され得る。増加した半減期および制御された放出調製物は、本明細書に記載されるペプチドに結合し、複合体化し、または吸収するポリマーの使用を通じて達成され得る。この制御送達および/または増加した半減期は、放出を制御するために、適切な高分子(例えば、多糖類、ポリエステル、ポリアミノ酸、ホモポリマー、ポリビニルピロリドン、エチレンビニルアセテート、メチルセルロース、またはカルボシキメチルセルロース、およびN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドのようなアクリルアミド)、および適切な濃度の高分子ならびに取り込みの方法を選択することによって達成され得る。
制御された放出調製物および半減期によって作用の持続時間を制御することで有用な別の可能な方法は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミノ酸、ヒドロゲル、ポリ(乳酸)、エチレンビニルアセテートコポリマー、例えば、PEGおよびポリ(l−アスパルトアミド)のコポリマーミセルのようなポリマー材料粒子へのペプチド分子またはその機能的誘導体の取り込みである。
本明細書中に記載されるペプチドの半減期は、薬物−ポリマー結合物を形成するために当該技術分野で公知の方法を用いて、ポリマーのようなその他の分子へそれらが結合されることにより延長され得る。例えば、上記ペプチドは、「PEG修飾化」として知られる方法で、ポリエチレングリコール(PEG)の分子のような、当該分野で公知の不活性ポリマーの分子に結合(例えば、共有結合により)結合され得る。PEG修飾化は、それ故、上記ペプチド分子のインビボ寿命、そしてそれ故その治療有効性を延長し得る。PEG修飾化はまた、ペプチド分子の潜在的な抗原性を減少する。PEG修飾化はまた、上記ペプチドの溶解度を増加し得、それによって、それらの治療効果を改善する。用いられるPEGは、線状または分岐鎖であり得る。
PEG分子は、例えば、Harrisら、「Pegylation、A Novel Process for Modifying Pharmacokinetics」、Clin Pharmacokinet、2001:40(7);539〜551に示されるように、官能基によって改変され得、そしてペプチドのアミノ末端残基のアミノ基もしくは内部システイン残基、またはその中に連結基を有するその他のアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン、ヒスチジン、セリン、スレオニンまたはメチオニン)がそれに連結され得、ここで、PEG分子は、1つ以上のタイプのペプチドの1つまたは複数を保持し得るか、またはこのペフチドは、1つ以上のPEG分子を保持し得る。
「ペグ化ペプチド」により、上記ペプチドのアミノ酸残基または連結基に共有結合されたポリエチレングリコール(PEG)部分を有する本発明のペプチドが意味される。このPEG分子はまた、例えば、1〜10のアミノ酸を含むリンカーを経由して上記ペプチドに付着され得る。
「ポリエチレングリコール」または「PEG」により、カップリング部分または活性化部分を有する(例えば、チオール、トリフレート、トレシレート、アジルジン(azirdine)、オキシラン、または好ましくは、マレイミド部分を有する)カップリング試薬もしくは誘導体化(derivatization)があるか、またはなしのポリアルキレングリコール化合物またはその誘導体が意味される。マレイミドモノメトキシPEGのような化合物が、本発明の例示のまたは活性化PEG化合物である。その他の適切なポリマー結合体は、制限されないで、以下のタイプの荷電されたか、または中性のポリマーである非ポリペプチドポリマーを含む:例えば、デキストラン、コロミン酸またはその他の炭水化物を基礎にしたポリマー、ビオチン誘導体およびデンドリマー。用語PEGはまた、ポリアルキレンオキシドのクラスのその他のポリマーを含むことが意味される。
このPEGは、上記ペプチドの任意のN−末端アミノ酸に連結され得、そして/または、例えば、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、メチオニン、およびシステイン、もしくは当業者に公知のその他のアミノ酸のような、N−末端下流のアミノ酸残基に連結され得る。システイン−ペグ化ペプチドは、例えば、ポリエチレングリコールを、上記ペプチドのシステイン残基上のSH基に結合することにより生成される。
化学的に改変されたペプチドは、活性を無くすることなく、このペプチドに結合された、少なくとも1つのPEG部分、好ましくは少なくとも2つのPEG部分、最大数までのPEG部分を含み、例えば、これらPEG部分(単数または複数)は、好ましくは、このペプチドのN−末端またはその近傍でアミノ酸残基に結合される。
上記タンパク質に結合されたPEG部分は、好ましくは、分子量が約200〜30,000MWの範囲である。好ましくは、上記PEG部分は、約1,000〜8,000MW、より好ましくは約3,250〜5,000MW、最も好ましくは約5,000MWである。
本発明の化学的に改変されたペプチドあたり共有結合されるPEG分子の実際の数は、所望のペプチド安定性(すなわち、血清半減期)に依存して広く変動し得る。
本明細書における使用のために企図されるペプチド分子は、例えば(しかし制限されないで)、米国特許第4,179,337号;同第5,382,657号;同第5,972,885号;同第6,177,087号;同第6,165,509号;同第5,766,897号;および同第6,217,869号に示される技法を用いてPEG分子に連結され得;これらの各々の明細書および図面は、本明細書によりそれらの全体が参考として本明細書中に明示して援用される。
あるいは、コロイド薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、およびナノカプセル)において、またはマクロエマルジョンにおいて、例えば、コアセルベーション技法により、または界面重合により調製されたマイクロカプセル(例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル)中に上記ペプチドを包括することが可能である。このような技法は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesの最新版に開示されている。
米国特許第4,789,734号は、リポソーム中に生化学的物質をカプセル化する方法を記載し、本明細書によりそれらの全体が参考として本明細書中に明示して援用される。本質的に、上記物質は水溶液中に溶解され、必要であれば界面活性剤とともに適切なリン脂質および脂質が添加され、そして必要に応じてこの材料は透析されるか、または音波処理される。公知の方法の総説は、G.Gregoriadis、第14章、「Liposomes」、Drug Carriers in Biology and Medicine、287〜341頁(Academic Press、1979)による。ポリマーまたはタンパク質から形成されるマイクロスフェアは当業者に周知であり、そして胃腸管を通る、直接的な血流中への通過のために調整され得る。あるいは、上記薬剤は取り込まれ得、そして上記マイクロスフェア、またはマイクロスフェアのコンポジットは、数日〜数ヶ月の範囲の所定の時間にわたる遅延放出のために移植される。例えば、本明細書中に参考として援用される、米国特許第4,906,474号;同第4,925,673号;および同第3,625,214号を参照のこと。
上記組成物が、注入可能な材料として用いられるべきとき、それは、従来の注射可能なキャリアに処方され得る。適切なキャリアは、生体適合性でかつ薬学的に受容可能なリン酸緩衝化生理食塩水溶液を含み、これらは好ましくは等張である。
本発明による凍結乾燥産物の再構成には、滅菌希釈剤を採用し得、これは、生理学的条件に近づくために一般に認識され、そして/または必要に応じて政府規制によって要求されるような材料を含み得る。この点で、この滅菌希釈剤は、塩化ナトリウム、生理食塩水、リン酸緩衝化生理食塩水、および/または使用のために生理学的に受容可能、および/または安全であるその他の物質のような生理学的に受容可能なpHを得るための緩衝化剤を含み得る。一般に、ヒトにおける静脈内注入のための材料は、当業者に利用可能である食品医薬品局によって確立された規制に一致すべきである。
上記薬学的組成物はまた、凍結乾燥産物の再構成のために上記の記載と同じ物質の多くを含む水溶液の形態であり得る。
上記化合物はまた、塩化水素酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシアン酸、硫酸、およびリン酸のような無機酸、およびギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、およびフマル酸のような有機酸との反応により、または水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムのような無機塩基、およびモノ−、ジ−、トリアルキルおよびアリールアミンならびに置換エタノールアミンのような有機塩基との反応により形成される、薬学的に受容可能な酸付加塩、または塩基付加塩として投与され得る。
上記で述べたように、本発明の化合物は、治療目的のために用いられ得る薬学的調製物中に取り込まれ得る。しかし、この用語「薬学的調製物」は、本明細書ではより広い意味であることが意図され、治療目的のためのみならず、当該技術分野で公知のような試薬もしくは診断目的、または組織培養のために、本発明によるペプチド組成物を含む調製物を含む。治療使用のために意図される薬学的調製物は、「薬学的に受容可能」または「治療的に有効な量」のペプチド、すなわち、予防的または治療的健康基準のために必要なその量を含む。この薬学的調製物が、試薬または診断薬として採用されるべき場合、そのときは、それは、試薬または診断量のペプチドを含む。
本明細書中で列挙されるアッセイ方法のすべては、本明細書に提供される教示が与えられれば、当業者の能力内に十分ある。
本発明を、その局面がより完全に理解され、かつ認識され得るように、特定の実施形態と組み合わせて本明細書中に説明されているが、本発明がこれらの特定の実施形態に制限されることは意図されない。反対に、すべての代替物、改変物および等価物が、本明細書に規定されるような本発明の範囲内に含まれることが意図される。それ故、好ましい実施形態を含む上記に記載された例は、本発明の実施を説明するために供され、示されるその詳細は、例示であり、そして本発明の好ましい実施形態の例示の論議の目的のために過ぎず、そして最も有用であり、そして手順の容易に理解される説明であると考えられるものを提供し、ならびに本発明の原理および思想の局面のために提示されることが理解される。本明細書に記載される種々の組成物の処方における、または本明細書に記載される方法のステップもしくはステップの順序における変更が、本明細書に記載されるような本発明の思想および範囲から逸脱することなくなされ得る。
本明細書に引用されるすべての参考文献、論文、および特許出願は、本明細書により参考としてそれらの全体が本明細書中に明示して援用される。
Figure 2009503092
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図1は、4つのCAP37ペプチドの殺カンジダ活性を示すグラフである。400mg/ml(黒棒)および200mg/ml(斜線)における、CAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、およびCAP37(20−44)ser26/42の活性が、臨床単離株Candida albicans A−155、A−22およびA−111(フルコナゾール感受性であることが知られる)、ならびに単離株A−5、A−20およびA−46(フルコナゾール耐性であることが知られる)に対して試験された。殺傷%は、材料および方法のセクションで詳述されるように決定されている。値は、3回実施された3つの独立の実験からの平均±標準誤差として表されている。 図2は、C.albicansの菌糸形態に対するCAP37ペプチドの活性を示す。400mg/ml(黒棒)および200mg/ml(斜線)における、CAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、およびCAP37(20−44)ser26/42の活性が、臨床単離株Candida albicans A−155、A−22およびA−111、A−5、A−20およびA−46の菌糸形態に対して試験された。殺傷%は、材料および方法のセクションで詳述されるように決定されている。値は、3回実施された3つの独立の実験からの平均±標準誤差として表されている。 図3は、種々のCandida種に対するCAPペプチドの活性を示すグラフである。CAP37(20−44)nat、CAP37(20−44)ser26、CAP37(20−44)ser42、およびCAP37(20−44)ser26/42の抗真菌活性が、C.guilliermondii、C.parapsilosis、C.pseudotropicalis、C.tropicalis、C.albicansの血液単離株、C.dubliniensisの2つの単離株、C.glabrataの3つの単離株、C.kruseiの1つの単離株およびS.cerevisiaeの2つの単離株に対して試験された。C.guilliermondiiおよびC.parapsilosisに対するペプチド濃度は100μg/ml(37.5μM)であり、その一方、すべてのその他の株は、400μg/ml(150μM)のペプチド濃度でアッセイされた。値は、3回実施された3〜4の独立の実験からの平均±標準誤差として表されている。 図4は、FUN−1 生体(vital)色素および共焦点顕微鏡法で決定されたCAP37の抗真菌活性を示す。本発明者らは、これらの研究を実施するために、フルコナゾール感受性C.albicans単離株(画像A〜C)、C.pseudotropicalis(画像D〜F)、C.glabrata単離株(画像G〜I)およびS.cerevisiae単離株(画像J〜L)を選択した。これら真菌単離株を、CAP37(20−44)natペプチド、CAP37(20−44)ser26/42とともに、そしてペプチドの不在下でインキュベートした。赤に染まる細胞は生存しており、そして均一に緑または緑−黄に染まる株は死んでいる。これら独立の実験からの代表的なデジタル画像が示される。

Claims (24)

  1. 被験体における真菌感染を処置または阻害する方法であって:
    20〜25のアミノ酸であって、そして配列番号15または配列番号5を含むペプチド、または配列番号5のペプチド誘導体であって、少なくとも1つのシステイン残基がセリンまたはスレオニン残基で置換されるペプチド誘導体の治療的に有効な量を投与する工程を包含する、方法。
  2. 前記ペプチド誘導体が、N−末端に最も近いシステイン残基をセリンまたはスレオニンで置換した配列番号5を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ペプチド誘導体が、C−末端に最も近いシステイン残基をセリンまたはスレオニンで置換した配列番号5を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記配列番号5のペプチド誘導体が:
    チロシンで置換されたフェニルアラニン;
    アラニンで置換されたグリシン;
    アラニン、ロイシン、またはイソロイシンで置換されたバリン;
    ロイシン、イソロイシンまたはバリンで置換されたアラニン;
    アラニン、イソロイシンまたはバリンで置換されたロイシン;
    バリン、ロイシンまたはアラニンで置換されたイソロイシン;
    ヒスチジン、アルギニン、またはリジンで置換されたセリン;および
    セリンで置換されたスレオニン、を含む少なくとも1つの置換をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記処置または阻害される真菌感染が、Candida spp.、Saccharomyces cerevisiae、Histoplasma spp.、Aspergillus spp.、およびCryptococcusによって引き起こされる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記被験体が、哺乳動物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ペプチドが、該ペプチドのN−末端上に1〜3の付加的アミノ酸、および該ペプチドのC−末端上に1〜2の付加的アミノ酸を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記ペプチドが、以下の配列(配列番号15):
    Figure 2009503092
    を含み、ここで、
    は、phe、tyr、arg、lysまたはhisであり;
    は、cys、ser、thr、arg、lysまたはhisであり;
    は、gly、ala、arg、lysまたはhisであり;
    は、gly、ala、arg、lysまたはhisであり;
    〜X、X17、およびX18は、ala、leu、ileまたはvalであり;
    、X11およびX14は、ala、leu、ile、val、arg、lys、またはhisであり;
    13は、pheまたはtyrであり;
    16は、serまたはthrであり;
    19は、ser、thr、his、argまたはlysであり;
    20は、ser、cysまたはthrであり;
    Rは、argであり;
    Hは、hisであり;そして
    Mは、metである、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記Xがcysであり、そして前記X20がserまたはthrである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記X20がcysであり、そして前記Xがserまたはthrである、請求項8に記載の方法。
  11. 前記ペプチドが、ペグ化される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ペプチドが、1〜15のアミノ酸を含むリンカー分子によりポリエチレングリコール分子に共有結合でペグ化される、請求項11に記載の方法。
  13. 被験体における真菌感染を処置または阻害するための医薬の調製のためのペプチドの使用であって、該ペプチドが、20〜25のアミノ酸を有し、そして配列番号15または配列番号5を含むペプチド、または配列番号5のペプチド誘導体であって、少なくとも1つのシステイン残基がセリンまたはスレオニン残基で置換されるペプチド誘導体を含む、使用。
  14. 前記配列番号5のペプチド誘導体のN−末端に最も近いシステイン残基がセリンまたはスレオニンで置換される、請求項13に記載の医薬のペプチド。
  15. 前記配列番号5のペプチド誘導体のC−末端に最も近いシステイン残基がセリンまたはスレオニンで置換される、請求項13に記載の医薬のペプチド。
  16. 前記配列番号5のペプチド誘導体が:
    チロシンで置換されたフェニルアラニン;
    アラニンで置換されたグリシン;
    アラニン、ロイシン、またはイソロイシンで置換されたバリン;
    ロイシン、イソロイシンまたはバリンで置換されたアラニン;
    アラニン、イソロイシンまたはバリンで置換されたロイシン;
    バリン、ロイシンまたはアラニンで置換されたイソロイシン;
    ヒスチジン、アルギニン、またはリジンで置換されたセリン;および
    セリンで置換されたスレオニン、を含む少なくとも1つの置換をさらに含む、請求項13〜15のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  17. 前記処置または阻害される真菌感染が、Candida spp.、Saccharomyces cerevisiae、Histoplasma spp.、Aspergillus spp.、およびCryptococcusによって引き起こされる、請求項13〜16のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  18. 前記被験体が、哺乳動物である、請求項13〜17のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  19. 前記ペプチドが、該ペプチドのN−末端上に1〜3の付加的アミノ酸、および該ペプチドのC−末端上に1〜2の付加的アミノ酸を有する、請求項13〜18のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  20. 前記ペプチドが、以下の配列(配列番号15):
    Figure 2009503092
    を含み、ここで、
    は、phe、tyr、arg、lysまたはhisであり;
    は、cys、ser、thr、arg、lysまたはhisであり;
    は、gly、ala、arg、lysまたはhisであり;
    は、gly、ala、arg、lysまたはhisであり;
    〜X、X17、およびX18は、ala、leu、ileまたはvalであり;
    、X11およびX14は、ala、leu、ile、val、arg、lys、またはhisであり;
    13は、pheまたはtyrであり;
    16は、serまたはthrであり;
    19は、ser、thr、his、argまたはlysであり;
    20は、ser、cysまたはthrであり;
    Rは、argであり;
    Hは、hisであり;そして
    Mは、metである、
    請求項13〜19のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  21. 前記Xがcysであり、そして前記X20がserまたはthrである、請求項20に記載の医薬のペプチド。
  22. 前記X20がcysであり、そして前記Xがserまたはthrである、請求項20に記載の医薬のペプチド。
  23. 前記ペプチドが、ペグ化される、請求項13〜22のいずれか1項に記載の医薬のペプチド。
  24. 前記ペプチドが、1〜15のアミノ酸を含むリンカー分子によりポリエチレングリコール分子に共有結合でペグ化される、請求項23に記載の医薬のペプチド。
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