JP2009501747A - トリメゲストンによる経口避妊 - Google Patents

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Abstract

本発明は、妊娠可能年齢の女性に、トリメゲストンをエチニルエストラジオールと組み合わせて、月経周期の1日目から始まる連続する少なくとも21日に投与することを含む避妊方法であって、前記連続する少なくとも21日のうちの少なくとも1日において、トリメゲストンの1日量が500μgより多い方法に関する。

Description

本発明はトリメゲストンの投与による避妊方法に関する。さらに本発明はトリメゲストンを含有する医薬組成物および剤形に関する。
トリメゲストン(17β−[(S)−2−ヒドロキシプロパノイル]−17α−メチル−エストラ−4,9−ジエン−3−オン)は既知の先行技術ゲスターゲンである。これは、強い子宮内膜転換作用および中等度の排卵抑制に関して、極めて強力なプロゲスチンであるとみなすことができる。薬力学プロファイルは天然のプロゲスチンであるプロゲステロンに極めて近い。これについてはEP−A 007 823を参照することができる。避妊を目的とするトリメゲストンとエストロゲンの組み合わせは、例えばWO 98/04246、WO 98/04265、WO 98/04268およびWO 98/04269に記述されている。WO 01/37841には、更年期の症状を処置し、閉経後骨粗鬆症を予防するための、エストラジオールと組み合わされたトリメゲストンの投与が開示されている。
市販されている経口避妊製剤の大半は、ホルモン活性成分としてエストロゲンと組み合わされたゲスターゲンを含み、その投与は通常、28日の月経周期ごとに21〜25日にわたって続けられる。その後、3〜7日は偽薬を投与するか、全く何も投与せずに、消退出血を開始させる。
避妊製剤は、有効な避妊に加えて、一方では良好な周期管理をもたらし、他方では副作用を示さないか、わずかしか示さないべきである。
周期管理は主としてエストロゲンによって達成される。しかし、エストロゲンの周期管理作用そのものが、ゲスターゲンによる影響を受けうるので、ゲスターゲンの性質および用量も、考慮に入れるべき重要な因子である。
良好な周期管理は、特に、望ましい(消退)出血の出現によっても識別され、それは、なかんずく
・活性成分投与の中断と出血の発生との間の時間間隔
・出血の継続期間
・出血の程度、および
・中間期出血(例えばスポッティングまたは破綻出血)の出現
によって特徴づけることができる。
最もよく報告される副作用は、体重増加、悪心、月経出血量の変動、圧痛、不快感、または腫脹などの乳腺変化、抑うつまたは気分障害、性的欲求または性的反応の減退、およびざ瘡である。稀であるが重篤な潜在的作用には、脳卒中などの心血管疾患、ならびに乳がん、肝腫瘍および膀胱疾患のリスクの増加などがある(例えばC.A.Frye, Neurology, 2006, 66(6 Suppl.3), 29−36参照)。
経口避妊製剤の導入以来、研究の焦点は、主として、潜在的副作用を最小限に抑えながらも、避妊作用の低下を示したり、28日という自然の月経周期から逸脱したりすることのない製剤の開発に合わされてきた。第一世代の経口避妊製剤は、有効な避妊を保証するために、必要とされていた量そのものよりも多くのゲスターゲンおよびエストロゲンを含有していた。これら高用量の第一世代製剤には、止血作用および代謝作用の不都合な変化、臨床上の問題ならびに副作用が付随した。1978年には、WHOにより、製薬産業は今後、ゲスターゲンおよびエストロゲンの含量が可能な限り低い製剤を開発すべきであるという勧告がなされている。
まず最初に、複合製剤中のエストロゲン含量が下げられた。なぜなら、その時点で知られていた副作用、特に血栓塞栓性障害は、エストロゲンに起因すると考えられていたからである。しかし、ゲスターゲンも特定の副作用(特に心血管合併症)に関連することが次第に明確になるにつれて、複合製剤中のゲスターゲン含量も下げられた。糖質代謝および脂質またはリポタンパク質レベルに対する不都合な作用を避けるために、エストロゲンとゲスターゲンの間のバランスを確定させうることも認識された。その後、エストロゲンとゲスターゲンとがどちらも比較的低い用量において、排卵を阻害する相乗作用の存在が見出された。
避妊活性を保ちつつ、良好な周期管理を実現し、総ステロイド用量の副作用を最小限に抑えるという目標を達成するために、数多くの治療的アプローチが開発されてきた。これに関連して、ゲスターゲン/エストロゲンの組み合わせは、一定用量(一相性)で投与されるか、二相性または多相性レジメンで投与される。
例えば、WO 98/04269は一相性レジメンを、またWO 98/04265、WO 98/04268およびWO 98/04246は多相性レジメンを開示しており、そこではなかんずく、40〜500μgのトリメゲストンが、エストロゲンと組み合わされて、毎日投与される。A.E.Schindlerら, Maturitas, 2003, 46, S1, 7−16によればトリメゲストンの排卵阻害用量は1日あたり0.5mg p.o.であるが、WO 98/04269、WO 98/04265、WO 98/04268およびWO 98/04246によれば、投与されるトリメゲストンの1日量は、好ましくは、40〜250μgの範囲にある。しかし、例えば40μgというトリメゲストンの1日量が、信頼できる避妊作用をもたらし、それを維持するのに十分であるかどうかは、少なくとも不確かである。
活性成分量のさらなる削減を無限に続けることは不可能であり、そのような削減が新たな問題を引き起こす場合もありうる。
したがって、有効な避妊および安定な月経周期は、最小限に抑えられた活性成分量では、血中の活性成分の血漿中濃度が最大限一定に保たれるように投与が正しい時間に続けられることに、より大きく依存するという問題が、時として生じる。この場合、規則的投与レジメンからの逸脱、すなわち毎日同じ時間に服用することからの逸脱は、可能な限り避けるべきである。
しかし、完全に規則的な投与は、実際上の理由から保証することが困難である。例えば、ある一日分の服用を忘れ、その不足を翌日まで取り戻さないことが時折あるという女性の割合は少なくないことがわかっている。また、ある日は予定の量が午前中に投与されるが、翌日は予定の量が夕方まで投与されないということも起こりうる。避妊薬を服用したものの、その用量が完全に再吸収される前に、その女性が嘔吐した場合にも、同様の問題が生じうる。
結果として起こる血漿中濃度の変動は、投与された活性成分が低用量であるがゆえに、もしかすると、信頼できる避妊を保証するために必要であるだろう最低閾濃度を下回る値にまで低下するかもしれない。そのような場合、最小限に抑えられた活性成分用量では、避妊の有効性を常に保証することができない。血漿中濃度の変動は、避妊作用の不全だけでなく(消退)出血の時期尚早な発生(例えばスポッティングまたは破綻出血などの中間期出血)をも、もたらしうる。
さらにまた、体内における活性成分の代謝が、例えば遺伝的素因ゆえに、個体間で異なりうることも知られている。したがって、低用量のトリメゲストンは一部の女性では必要最小限の濃度を上回る血漿中濃度をもたらしうるが、他の女性では、より速い代謝が起こるために、有効な避妊を保証するには、より高用量が必要になることも考えられる。
避妊の有効性とは別に、消退出血の経過も、重要な役割を果たす。基本的に出血は、短時間だけ起こり、程度もわずかだけであることが望ましい。これは、大半の女性の主観的観点から望ましいだけでなく、医学的見地からも望ましい。例えば、出血が短く軽ければ、それに付随する鉄分の喪失もわずかである。
本発明の目的は、先行技術の方法に対して利点を示す避妊方法を提供することである。その方法は、有効な避妊を保証するだけでなく、良好な周期管理を保証し、副作用を全く示さないか、せいぜいわずかな副作用を示すに過ぎない(例えば抑うつ気分作用を示さず、糖質代謝および脂質またはリポタンパク質レベルに不都合な作用を示さない)べきである。これらの性質は、活性成分の投与の不規則性および個体間変動の影響を比較的受けにくいべきである。
この目的は本願請求項の主題によって達成される。
驚いたことに、トリメゲストンを経口避妊のためにエストロゲンと組み合わせて投与する場合、エストロゲンに対するゲスターゲンの比は、比較的広い範囲内で変化させることができ、それにより、結果として副作用(例えば抑うつ気分作用ならびに糖質代謝および脂質またはリポタンパク質レベルに対する不都合な作用など)の増加を引き起こすことなく、信頼できる避妊作用を提供しうることが見出された。したがって、驚いたことに、トリメゲストンの用量は一定の範囲内で増加させることができ、その際、ゲスターゲン−エストロゲンバランスを維持するためにエストロゲンの用量を同時に増加させる必要はないことが見出された。このようにして、他の方法ではエストロゲン用量の上昇に付随して起こったであろう副作用が予防される。
本発明は、好ましくは、
・トリメゲストンを、
・適宜、少なくとも一つのエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールと組み合わせて、もしくは二つのエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールおよびエストラジオールと組み合わせて、かつ/または
・適宜、少なくとも一つのさらなるゲスターゲンと組み合わせて、かつ/または
・適宜、少なくとも一つのさらなる生理活性物質と組み合わせて、
妊娠可能年齢の女性に、月経周期の1日目または5日目から始まる、好ましくは28日の月経周期のうちの連続する少なくとも21日、好ましくは連続する21〜26日、より好ましくは連続する22〜25日、最も好ましくは連続する23〜24日に、経口投与することを含む避妊方法であって、前記連続する少なくとも21日のうちの少なくとも1日、好ましくは連続する少なくとも2日、より好ましくは連続する少なくとも5日、さらに好ましくは連続する少なくとも8日、最も好ましくは連続する少なくとも14日、特に全ての日において、トリメゲストンの1日量が500μgより多い方法に関する。
本発明方法の好ましい実施形態では、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日は、トリメゲストンの1日量が、500μg超から2,000μg未満までの範囲にあるか、または2,000μgより多い。好ましくは、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日は、トリメゲストンの1日量が、
・500μg超から好ましくは1,000μg未満までの範囲、好ましくは510〜990μg、より好ましくは525〜975μg、さらに好ましくは550〜950μg、最も好ましくは575〜925μg、特に600〜900μgの範囲にあるか、または
・≧1,000μgから好ましくは2,000μg未満までの範囲、好ましくは1,010〜1,990μg、より好ましくは1,025〜1,975μg、さらに好ましくは1,050〜1,950μg、最も好ましくは1,075〜1,925μg、特に1,100〜1,900μgの範囲にあるか、または
・≧2,000μg、好ましくは少なくとも2,100μg、より好ましくは≧2,500μg、さらに好ましくは少なくとも3,000μg、最も好ましくは少なくとも4,000μg、特に少なくとも5,000μgである。
本発明方法の好ましい実施形態では、トリメゲストンを、少なくとも一つのエストロゲンと組み合わせて、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日、好ましくは全ての日に、投与する。エストロゲンは、好ましくは、クロロトリアニセン、ジエンエストロール、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール(17β−エストラジオール)、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、ヘキセストロール、メストラノール、メタレネストリル、メチルエストレノール(methyloestrenol)、プロメストリエンおよび結合型エストロゲンまたはその医薬的に許容できるエステルからなる群より選択される。エチニルエストラジオールまたはエチニルエストラジオールとエストラジオール(17β−エストラジオール)との組み合わせは、とりわけ好ましい。上に列挙したエストロゲンの好ましい医薬的に許容できるエステルは、酢酸エステル、プロピオン酸エステルおよび吉草酸エステル(例えば吉草酸エストラジオール)である。
エストロゲンの1日量は、好ましくは、5.0〜55μg、より好ましくは10〜50μg、さらに好ましくは15〜48μg、最も好ましくは20〜45μg、特に22〜40μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する。20μgまたは30μgは、とりわけ好ましい。二つ以上のエストロゲンを使用する場合、総1日量は、好ましくは、上述の換算用量に相当し、その換算用量は、好ましくは、そのエストロゲンの排卵阻害作用に関連づけられる。
好ましくは、1日量が1,000〜3,000μgのトリメゲストンを、1日量が20±5μgまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて、28日の月経周期のうち、連続する24日または25日に、投与する。
1日量Xのトリメゲストンと1日量Yのエチニルエストラジオールとの組み合わせのとりわけ好ましい実施形態を以下の表に要約する。
Figure 2009501747
本発明の好ましい実施形態によれば、エチニルエストラジオールは、20±5μg(好ましくは20±2.5μg)の1日量で、トリメゲストンと組み合わせて投与され、トリメゲストンの1日量は、>500μg、≧625μg、≧750μg、≧875μg、≧1,000μg、≧1,125μg、≧1,250μg、≧1,375μg、≧1,500μg、≧1,625μg、≧1,750μg、≧1,875μg、≧2,000μg、≧2,125μg、≧2,250μg、≧2,375μg、≧2,500μg、≧2,625μg、≧2,750μg、≧2,875μg、≧3,000μg、≧3,125μg、≧3,250μg、≧3,375μg、≧3,500μg、≧3,625μg、≧3,750μg、≧3,875μg、≧4,000μg、≧4,125μg、≧4,250μg、≧4,375μg、≧4,500μg、≧4,625μg、≧4,750μg、≧4,875μgまたは≧5,000μgである。
本発明の好ましい実施形態によれば、エチニルエストラジオールは、30±5μg(好ましくは30±2.5μg)の1日量で、トリメゲストンと組み合わせて投与され、トリメゲストンの1日量は、>500μg、≧625μg、≧750μg、≧875μg、≧1,000μg、≧1,125μg、≧1,250μg、≧1,375μg、≧1,500μg、≧1,625μg、≧1,750μg、≧1,875μg、≧2,000μg、≧2,125μg、≧2,250μg、≧2,375μg、≧2,500μg、≧2,625μg、≧2,750μg、≧2,875μg、≧3,000μg、≧3,125μg、≧3,250μg、≧3,375μg、≧3,500μg、≧3,625μg、≧3,750μg、≧3,875μg、≧4,000μg、≧4,125μg、≧4,250μg、≧4,375μg、≧4,500μg、≧4,625μg、≧4,750μg、≧4,875μgまたは≧5,000μgである。
好ましい実施形態によれば、エチニルエストラジオール対トリメゲストンの重量比は1:45未満である。もう一つの好ましい実施形態によれば、トリメゲストンの1日量は、エチニルエストラジオール対酢酸ノルエチステロンの重量比が1:45未満になるような酢酸ノルエチステロン換算用量に相当し、その換算用量は、好ましくは、それぞれ酢酸ノルエチステロンおよびトリメゲストンの排卵阻害効力に関連づけられる。
とりわけ好ましい実施形態では、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日、好ましくは全ての日に、
・エチニルエストラジオールを、1.0〜55μg、好ましくは20±5または30±5μgの1日量で投与し、かつ/または
・エストラジオール(17β−エストラジオール)を、1,000〜10,000μg、好ましくは1,000〜5,000μgの1日量で投与する。
もう一つの好ましい実施形態では、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日、好ましくは全ての日に、トリメゲストンを、
・エストラジオール(17β−エストラジオール)と一緒には投与しないか、または
・エストラジオール(17β−エストラジオール)とエチニルエストラジオールとの組み合わせと一緒に投与する。
したがって、この実施形態によれば、エストラジオール(17β−エストラジオール)は、エチニルエストラジオールも投与される場合にのみ投与される。
本発明方法のとりわけ好ましい実施形態では、連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうち、トリメゲストンが投与されずにエストロゲンが投与される日は、1日もない。
好ましくは、トリメゲストンを、1,000〜3,000μgの1日量で、1日量が10〜20μgのエチニルエストラジオールおよび1日量が1,000〜5,000μgのエストラジオールと組み合わせて、28日の月経周期のうち、連続する24日または25日に、投与する。
1日量Xのトリメゲストンと1日量Yのエチニルエストラジオールおよび1日量Zのエストラジオール(17β−エストラジオール)との組み合わせのとりわけ好ましい実施形態を以下の表に要約する。
Figure 2009501747
本発明方法の好ましい実施形態では、トリメゲストンを、少なくとも一つのさらなる生理活性物質と組み合わせて、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日、好ましくは全ての日に、投与する。好ましくは、前記さらなる生理活性物質は、葉酸、フォリン酸、ビタミンC、ビタミンB製剤、鉄(II)製剤、鉄(III)製剤、カルシウム製剤およびマグネシウム製剤からなる群より選択される。
ビタミンB製剤の例はビタミンB製剤、例えば塩酸チアミンおよび硝酸チアミン;ビタミンB製剤、例えばリボフラビンおよびリボフラビン−5’−リン酸;ニコチンアミド製剤;ビタミンB製剤、例えば塩酸ピリドキシン;パントテン酸製剤、例えばデクスパンテノール;およびビタミンB12製剤、例えばシアノコバラミンおよび酢酸ヒドロキソコバラミンである。
鉄(II)製剤の例は、硫酸鉄(II)、炭酸鉄(II)、塩化鉄(II)、酒石酸鉄(II)、グルコン酸鉄(II)、アスパラギン酸鉄(II)、硫酸グリシン鉄(II)、フマル酸鉄(II)、アスコルビン酸鉄(II)、ヨウ素酸鉄(II)、コハク酸鉄(II)および硫酸アンモニウム鉄(II)である。
鉄(III)製剤の例は、クエン酸鉄(III)ナトリウム、酸化鉄(III)/スクロース複合体、ナトリウムフェレデテート(sodium feredetate)、水酸化鉄(III)、デキストリフェロン、クエン酸鉄(III)、コンドロイチン硫酸/鉄(III)複合体、鉄(III)アセチルトランスフェリン、鉄(III)プロテインサクシニレートおよびカリウム/リン酸鉄(III)/クエン酸複合体である。
カルシウム製剤の例は、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、ビスアスパラギン酸カルシウム、アスパラギン酸水素カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、ラクトグルコン酸カルシウム、グルコヘプトン酸カルシウム、酢酸カルシウム、糖酸カルシウム、オロト酸カルシウムおよびラクトビオン酸カルシウムである。
マグネシウム製剤の例は、アスパラギン酸水素マグネシウム、L−アスパラギン酸マグネシウム塩酸塩、酸化マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸水素マグネシウム、硫酸マグネシウム、L−グルタミン酸水素マグネシウム、D−グルコン酸マグネシウム、オロト酸マグネシウム、アジピン酸マグネシウムおよびニコチン酸マグネシウムである。
本発明方法の好ましい実施形態では、トリメゲストンの1日量が、前記連続する少なくとも21日、より好ましくは連続する少なくとも22日、さらに好ましくは連続する少なくとも23日、もっとも好ましくは連続する少なくとも24日、特に連続する少なくとも25日のそれぞれの日において同一であり(一相性レジメン)、この場合、投与は、好ましくは、いずれの場合も、少なくとも一つのエストロゲン、好ましくは20±5μgのエチニルエストラジオールまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて続けられる。
本発明方法のもう一つの好ましい実施形態では、前記連続する少なくとも21日、より好ましくは連続する少なくとも22日、さらに好ましくは連続する少なくとも23日、最も好ましくは連続する少なくとも24日、特に連続する少なくとも25日が、2、3またはそれ以上の群に分割され、トリメゲストンの1日量は一つの群内では、どの日でも同一であるが、群が異なる連続する日では、トリメゲストンの1日量が異なり(=多相性レジメン)、この場合、投与は、好ましくは、いずれの場合も、少なくとも一つのエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールと組み合わせて続けられる。好ましいレジメンを以下の表に列挙する。この表では、トリメゲストンの1日量をA1、A2またはA3とし、前記少なくとも一つのエストロゲン(好ましくはエチニルエストラジオール)の1日量をBとする。
Figure 2009501747
これらの実施形態番号1、2、2、3、3、3、4および4のそれぞれに関し、A1、A2、A3およびBの個々の組み合わせについて、用量値の個々の範囲は、以下の表a、b、cおよびdに見出すことができる。これらの表では、前記少なくとも一つのエストロゲンの用量Bを、エチニルエストラジオール換算用量として明示する。
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
したがって、実施形態番号1、2、2、3、3、3、4および4を、それぞれ、用量a、b1、b2、b3、b4、c1、c2、c3、c4、d1、d2、d3およびd4のいずれか一つと組み合わせると、以下の好ましい実施形態を、個別に示すことができる:1、2 、2 、3 、3 、3 、4 および4 ;1b1、2 b1、2 b1、3 b1、3 b1、3 b1、4 b1および4 b1;1b2、2 b2、2 b2、3 b2、3 b2、3 b2、4 b2および4 b2;1b3、2 b3、2 b3、3 b3、3 b3、3 b3、4 b3および4 b3;1b4、2 b4、2 b4、3 b4、3 b4、3 b4、4 b4および4 b4;1c1、2 c1、2 c1、3 c1、3 c1、3 c1、4 c1および4 c1;1c2、2 c2、2 c2、3 c2、3 c2、3 c2、4 c2および4 c2;1c3、2 c3、2 c3、3 c3、3 c3、3 c3、4 c3および4 c3;1c4、2 c4、2 c4、3 c4、3 c4、3 c4、4 c4および4 c4;1d1、2 d1、2 d1、3 d1、3 d1、3 d1、4 d1および4 d1;1d2、2 d2、2 d2、3 d2、3 d2、3 d2、4 d2および4 d2;1d3、2 d3、2 d3、3 d3、3 d3、3 d3、4 d3および4 d3;1d4、2 d4、2 d4、3 d4、3 d4、3 d4、4 d4および4 d4。上記の一覧において、例えば「3 b2」という実施形態
は、トリメゲストンおよびエストロゲンが表bの値「b2」に従う1日量で投与される三相性レジメン「3」を指す。
エチニルエストラジオール換算用量は、適切な各エストロゲンの換算量によって達成することができ、この場合、その量は、エストロゲン活性が、明示した量のエチニルエストラジオールの投与によってもたらされるであろう活性に相当するように選択され、エチニルエストラジオールそのものが好ましいエストロゲンである。2以上の異なるエストロゲン、例えばエチニルエストラジオールとエストラジオールの組み合わせも、好ましくは排卵阻害作用に関連づけられる明示した換算用量に全体として相当する量で、使用することができる。換算用量を決定するための適切な方法は当業者には知られている。トリメゲストンは、好ましくは、エチニルエストラジオールと組み合わせて、またはエチニルエストラジオールおよびエストラジオール(17β−エストラジオール)と組み合わせて使用される。
二相性、三相性および四相性レジメンでは、トリメゲストンの1日量およびエストロゲンの1日量が、いずれの場合も、一つの相内では全ての日で一定であり、相が異なる連続する2日では相違する。
とりわけ好ましいレジメン1′、2′、2′、3′、3′、3′、4′および4′は以下の表に見出すことができ、これらのレジメンによれば、エチニルエストラジオールが、連続する21〜24日に、20±5μgの1日量で、それぞれ上記の表a、b、cおよびdに規定する1日量A1、A2およびA3のトリメゲストンと組み合わせて投与される。
Figure 2009501747
さらなるとりわけ好ましいレジメン1″、2″、2″、3″、3″、3″、4″および4″は以下の表に見出すことができ、これらのレジメンによれば、エチニルエストラジオールが、連続する21〜24日に、30±5μgの1日量で、それぞれ上記の表a、b、cおよびdに規定する1日量A1、A2およびA3のトリメゲストンと組み合わせて投与される。
Figure 2009501747
本発明方法の好ましい実施形態では、好ましくは28日の月経周期の全ての日に、トリメゲストンが投与されるわけではない。そうではなくて、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日が過ぎた後の日は、
・偽薬、
・鉄を含有する医薬的に許容できる製剤、
・葉酸、フォリン酸および/もしくはその塩を含有する製剤、または
・好ましくは≦10μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する1日量のエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールを含有する製剤
を投与するか、あるいは
・全く何も投与しない。
このようにして、新しい月経周期が始まりうるように、月経周期が消退出血によって終わることが保証される。月経周期は好ましくは28日間継続する。
しかし、本発明方法のもう一つの好ましい実施形態によれば、月経周期を28日より長くすることも可能である。これは、本発明によれば、トリメゲストン(ならびに、適宜、少なくとも一つのエストロゲン及び(又は)少なくとも一つのさらなるゲスターゲン)の中断をもっと遅い時点まで行わず、その結果として、消退出血も、もっと遅い時点まで起こらないようにし、そしてそれゆえに月経周期も、もっと遅い時点まで終わらないようにすることにより、達成することができる。この実施形態では、好ましくは、連続して28日を超える日数、トリメゲストンを投与する。
この実施形態では、トリメゲストンの(中断されない)投与が、少なくとも連続する42または56日、より好ましくは連続する少なくとも63日、さらに好ましくは連続する少なくとも84日、最も好ましくは連続する少なくとも105、112または120日、特に連続する少なくとも126、140、150、183、184、189または365日にわたって、この期間内に消退出血が始まることがないように続けられる。好ましい実施形態によれば、トリメゲストンの(中断されない)投与が、183日より長いが365日よりは短い日数にわたって続けられる。本発明によれば、トリメゲストンを毎日投与しうる連続期間は、さらに長くてもよい。したがって、基本的には、消退出血を起こすことなく、トリメゲストンを1年以上にわたって全ての日に連日投与することが可能である。
28日を超える日数、例えば183日を超える日数まで月経周期を延ばす場合は、トリメゲストンを、好ましくは1,000〜3,000μgの1日量で、1日量20±5μgまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて、前記28日を超える日数、例えば183日を超える日数の間、毎日、中断することなく投与する。
あるいは、トリメゲストンを、好ましくは1,000〜3,000μgの1日量で、1日量10〜20μgのエチニルエストラジオールおよび1日量1,000〜5,000μgのエストラジオールと組み合わせて、前記28日を超える日数、例えば183日を超える日数の間、毎日中断することなく投与する。
好ましくは、前記28日を超える日数が過ぎた後の日、好ましくは前記28日を超える日数が過ぎた後の連続する3、4、5、6または7日には、
・偽薬、
・鉄を含有する医薬的に許容できる製剤、
・葉酸、フォリン酸および/もしくはその塩を含有する製剤、または
・好ましくは≦10μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する1日量のエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールを含有する製剤
を投与するか、あるいは
・全く何も投与しない。
本発明方法の好ましい実施形態では、トリメゲストンを、1,000〜3,000μgの1日量で、1日量20±5μgまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて、前記28日を超える日数、例えば連続する少なくとも84日の間、毎日、中断することなく投与し、前記28日を超える日数が過ぎた後の連続する7日間は、トリメゲストンの不在下に5〜10μgの1日量で、エチニルエストラジオールを投与する。
本発明方法の好ましい実施形態では、トリメゲストンを、少なくとも一つのさらなるゲスターゲンと組み合わせて、前記連続する少なくとも21日、好ましくは24日のうちの少なくとも1日に投与する。この場合、さらなるゲスターゲンは、好ましくは、アリルエストレノール、クロルマジノン、ダナゾール、デメゲストン(demegestone)、デソゲストレル、ジエノゲスト、ドロスピレノン、ジドロゲステロン、エチステロン、エチノジオール、ゲストデン、ゲストノロン、ヒドロキシプロゲステロン、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロキシプロゲステロン、メドロゲストン、メゲストロール、メチルエストレノール、メチルノルテストステロン、ノメゲストロール、ノルエチステロン、ノルエチノドレル、ノルゲストレル、ノルゲスチメート、プロゲステロン、プロメゲストンおよびチボロン、またはその医薬的に許容できるエステルからなる群より選択される。上に列挙したゲスターゲンの好ましい医薬的に許容できるエステルは、酢酸エステル(例えば酢酸クロルマジノン、酢酸ノメゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸ノルエチステロン)、カプロン酸エステル(例えばカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン)およびエナント酸エステル(例えばエナント酸ノルエチステロン)である。
前記さらなるゲスターゲンの1日量は、好ましくは、100〜5,000μg、より好ましくは250〜4,000μg、さらに好ましくは500〜3,500μg、最も好ましくは750〜3,000μg、特に1,000〜2,500μgの酢酸クロルマジノン換算用量に相当し、その換算用量は好ましくは酢酸クロルマジノンの排卵阻害作用または酢酸クロルマジノンの子宮内膜作用に関連づけられる。
本発明の方法は、少なくとも1月経周期にわたって行われる。本発明の方法は好ましくは2月連続経周期以上、特に少なくとも3、4、5または6連続月経周期にわたって行われる。
本発明は、500μgを超える量、好ましくは少なくとも600μg、さらに好ましくは少なくとも700μg、さらに好ましくは少なくとも1,000μg、最も好ましくは少なくとも1,200μg、特に1,000〜3,000μgの量のトリメゲストンを、好ましくは20±5μgまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて含む、好ましくは固形の医薬組成物にも関する。
本発明は、
・500μgを超えかつ好ましくは1,000μ未満、好ましくは510〜990μg、より好ましくは525〜975μg、さらに好ましくは550〜950μg、最も好ましくは575〜925μg、特に600〜900μgの量;または
・≧1,000μgかつ好ましくは2,000μg未満、好ましくは1,010〜1,990μg、より好ましくは1,025〜1,975μg、さらに好ましくは1,050〜1,950μg、最も好ましくは1,075〜1,925μg、特に1,100〜1,900μgの量;または
・≧2,000μg、好ましくは少なくとも2,100μg、より好ましくは≧2,500μg、さらに好ましくは少なくとも3,000μg、最も好ましくは少なくとも4,000μg、特に少なくとも5,000μgの量
のトリメゲストンを含む、好ましくは固形の医薬組成物にも関する。
本発明は、500μgを超える量、好ましくは少なくとも750μg、さらに好ましくは少なくとも1,000μg、最も好ましくは少なくとも2,000μg、特に少なくとも3,000μgの量のトリメゲストンを、好ましくは少なくとも5μg、より好ましくは20±5μgまたは30±5μgの量のエチニルエストラジオールと組み合わせて含む医薬組成物にも関する。
本発明は、500μgを超える量、好ましくは少なくとも750μg、さらに好ましくは少なくとも1,000μg、最も好ましくは少なくとも2,000μg、特に少なくとも3,000μgの量のトリメゲストンを、好ましくは少なくとも5μg、より好ましくは20±5μgまたは30±5μgの量のエチニルエストラジオール、および好ましくは1,000〜10,000μg、より好ましくは1,000〜5,000μgの量のエストラジオールと組み合わせて含む医薬組成物にも関する。
本発明の医薬組成物は好ましくは経口投与用に製剤化される。好ましくは、(フィルムコート)錠剤、糖衣錠の形態、または適宜、カプセルに封入するか、プレス成形して(フィルムコート)錠剤を形成させることができる、多粒子(multiparticulate)型、好ましくはマイクロタブレット、マイクロカプセル、マイクロペレット、付着ペレット(accretion pellet)、顆粒、押出品、球状体、ビーズもしくはペレットなどの形態をとる。乾燥圧縮製剤も考えられる。
本発明は、好ましくは1日1回の、好ましくは経口投与のための、上述の医薬組成物を含む剤形にも関する。
本発明の剤形は、500μgを超える量;好ましくは少なくとも510μg、より好ましくは少なくとも525μg、少なくとも1,000μg、少なくとも1,500μgまたは少なくとも2,000μg;さらに好ましくは550〜950μg;最も好ましくは575〜925μg、特に600〜900μgの量のトリメゲストンを含み、その剤形は、好ましくは、フィルムコート錠、糖衣錠およびカプセル剤からなる群より選択される。
本剤形の好ましい実施形態において、本剤形は、≧1,000μgかつ好ましくは2,000μg未満、または≧2,000μgの量のトリメゲストンを含む。本発明の剤形は、適宜、カプセルに封入するか、プレス成形して(フィルムコート)錠剤を形成させることができる、多粒子型、好ましくはマイクロタブレット、マイクロカプセル、マイクロペレット、付着ペレット、顆粒、押出品、球状体、ビーズもしくはペレットの形態をとることができる。
好ましい実施形態では、本発明の剤形が、フィルムコート錠、糖衣錠およびカプセル剤からなる群より選択され、本発明の医薬組成物を含む。
以下に述べる好ましい実施形態は、本発明の医薬組成物にも、本発明の剤形にも関する。
本発明の医薬組成物または剤形は、好ましくは、さらに少なくとも一つのエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールも含有する。この場合、前記少なくとも一つのエストロゲンは、好ましくは、クロロトリアニセン、ジエンエストロール、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール(17β−エストラジオール)、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、ヘキセストロール、メストラノール、メタレネストリル、メチルエストレノール、プロメストリエンおよび結合型エストロゲンまたはその医薬的に許容できるエステルからなる群より選択される。好ましい医薬的に許容できるエステルは、吉草酸エステル(例えば吉草酸エストラジオール)である。
エストロゲンの量は、好ましくは、5.0〜55μg、より好ましくは10〜50μg、さらに好ましくは15〜48μg、最も好ましくは20〜45μg、特に22〜40μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当し、エチニルエストラジオールそのものが好ましいエストロゲンである。2以上のエストロゲンを使用する場合、好ましくは、その総量は、好ましくは排卵阻害作用に関連づけられる上述の換算用量に相当する。
本発明の医薬組成物または剤形の好ましい実施形態では、前記組成物または剤形が、
・エストラジオール(17β−エストラジオール)を含有しないか、または
・エチニルエストラジオールと組み合わされたエストラジオール(17β−エストラジオール)を含有する。
好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物または剤形が、さらに、トリメゲストン以外に、少なくとも一つのさらなるゲスターゲンも含有する。この場合、前記さらなるゲスターゲンは、好ましくは、アリルエストレノール、クロルマジノン、ダナゾール、デメゲストン、デソゲストレル、ジエノゲスト、ドロスピレノン、ジドロゲステロン、エチステロン、エチノジオール、ゲストデン、ゲストノロン、ヒドロキシプロゲステロン、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロキシプロゲステロン、メドロゲストン、メゲストロール、メチルエストレノール、メチルノルテストステロン、ノメゲストロール、ノルエチステロン、ノルエチノドレル、ノルゲストレル、ノルゲスチメート、プロゲステロン、プロメゲストンおよびチボロン、またはその医薬的に許容できるエステルからなる群より選択される。好ましい医薬的に許容できるエステルは、酢酸エステル(例えば酢酸クロルマジノン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸ノルエチステロン)、カプロン酸エステル(例えばカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン)およびエナント酸エステル(例えばエナント酸ノルエチステロン)である。
前記さらなるゲスターゲンの量は、好ましくは、100〜5,000μg、より好ましくは250〜4,000μg、さらに好ましくは500〜3,500μg、最も好ましくは750〜3,000μg、特に1,000〜2,500μgの酢酸クロルマジノン換算用量に相当し、その換算用量は、好ましくは、酢酸クロルマジノンの排卵阻害作用または酢酸クロルマジノンの子宮内膜作用、すなわち子宮内膜転換作用に関連づけられる。
本発明の医薬組成物または剤形がトリメゲストンの他にもさらなる活性成分、特に少なくとも一つのエストロゲン(エチニルエストラジオールなど)及び(又は)さらなるゲスターゲンを含有する場合、それらは、好ましくは、同じ投与単位内に混合物として存在する。そのような剤形は、従来の方法および補助物質を使って製造することができる。適切な補助物質は当業者に知られている。この点については、例えば、H.P.Fiedler, Lexikon der Hilfsstoffe fuer Pharmazie, Kosmetik und angrenzende Gebiete, Editio Cantor Aulendorff, 2002;およびR.C. Roweら, Handbook of Pharmaceutical Excipients, APhA Publications, 4th edition, 2003の全体を参照することができる。
補助物質の例は、塩形成物質、緩衝剤、乳化剤、可溶化剤(溶解補助剤)、湿潤剤、制泡剤、ゲル形成剤、増粘剤、薄膜形成剤、界面活性剤、結合剤、スリップ剤、潤滑剤、包埋剤、離型剤、流動性制御剤、崩壊促進剤(崩壊剤)、キレート剤、吸着剤、充填剤、医薬溶剤、酸化防止剤(例えばα−トコフェロール)、保存剤、可塑剤、矯味矯臭剤および着色剤である。
増量剤の例は、ラクトース、マンニトール、二リン酸カルシウム、デンプン、微結晶セルロース、炭酸カルシウム(E170)および炭酸マグネシウムである。
崩壊促進剤(崩壊剤)の例は、デンプン、例えばトウモロコシデンプン、バレイショデンプン、架橋ポリビニルピロリドンおよび低置換度カルボキシメチルセルロースナトリウムである。
結合剤の例は、デンプン(例えばバレイショデンプン、トウモロコシデンプン)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、セルロースエーテル、糖類、例えばスクロースおよびグルコースシロップである。
スリップ剤の例は、タルカム、ステアリルフマル酸ナトリウム、脂肪酸エステルおよびマクロゴールである。
潤滑剤の例は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸亜鉛である。
流動性制御剤の例はコロイド状二酸化ケイ素である。
医薬溶剤の例はプロピレングリコールおよびグリセロールである。
界面活性剤の一例は、ポリオキシエチレン/ソルビタン脂肪酸エステル(例えばポリソルベート80)である。
着色剤の例はインジゴカルミン(E132)、二酸化チタン(E171)およびキノリンイエロー(E104)である。
薄膜形成剤の例は、シェラック、メチルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピル−メチルセルロース、HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートである。さらにプロピレングリコール及び(又は)ポリエチレングリコールなどの可塑剤が薄膜コーティング組成物に含まれていてもよい。
包埋剤の例は、カルナウバワックス、モンタングリコールワックス、ステアリン酸/パルミチン酸、トリオレイン酸グリセロールおよびセチルステアリルアルコールである。
キレート剤の例は、クエン酸、フェニルアラニン、エデト酸ナトリウムカルシウムおよびエデト酸二ナトリウム(EDTA−Na)である。
鉄含有製剤の例は、鉄(II)製剤、例えば硫酸鉄(II)、炭酸鉄(II)、塩化鉄(II)、酒石酸鉄(II)、グルコン酸鉄(II)、アスパラギン酸鉄(II)、硫酸グリシン鉄(II)、フマル酸鉄(II)、アスコルビン酸鉄(II)、ヨウ素酸鉄(II)、コハク酸鉄(II)および硫酸アンモニウム鉄(II)など;ならびに鉄(III)製剤、例えばクエン酸鉄(III)ナトリウム、酸化鉄(III)/スクロース複合体、ナトリウムフェレデテート、水酸化鉄(III)、デキストリフェロン、クエン酸鉄(III)、コンドロイチン硫酸/鉄(III)複合体、鉄(III)アセチルトランスフェリン、鉄(III)プロテインサクシニレートおよびカリウム/リン酸鉄(III)/クエン酸複合体などである。
とりわけ好ましい実施形態では、鉄含有製剤が、葉酸、フォリン酸及び(又は)その塩と組み合わせて投与される。以下の鉄製剤はこの実施形態にとりわけ適している:鉄/アミノ酸複合体、フマル酸鉄(II)、硫酸鉄(II)、デキストリフェロン、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸グリシン鉄(II)およびグルコン酸鉄(II)。この場合、葉酸およびフォリン酸はそれぞれ、好ましくは遊離型で、またはそのカルシウム塩として存在する。
葉酸、フォリン酸及び(又は)その塩を投与する場合、その1日量は、好ましくは0.1〜7.5mg、より好ましくは0.2〜5.0mg、さらに好ましくは0.3〜3.0mg、最も好ましくは0.4〜2.5mg、特に0.5〜2mgの範囲内にある。
とりわけ好ましい補助物質の例は、タルク、長鎖脂肪酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、パルミチン酸、および硬化ヒマシ油などの硬化植物油である。
好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物または剤形が、2.0〜5.5の範囲のpH値を持つ緩衝剤を含有する。緩衝剤は、好ましくは、クエン酸とリン酸水素二ナトリウムとの混合物によって形成される。
好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物または剤形が、シクロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリンまたはγ−シクロデキストリン、好ましくはβ−ヒドロキシプロピル−シクロデキストリン(β−HP)を含有する。このシクロデキストリンは、好ましくは、トリメゲストン及び(又は)エストロゲンと(例えばエチニルエストラジオールと)複合体を形成する。
好ましい実施形態では、トリメゲストンおよび適宜少なくとも一つのエストロゲン及び(又は)少なくとも一つのさらなるゲスターゲンの他に、本発明の医薬組成物または剤形は、さらなる生理活性物質、例えば葉酸、フォリン酸または適切な誘導体もしくは塩、例えばカルシウム塩、ビタミンC、ビタミンB製剤、鉄(II)製剤、鉄(III)製剤、カルシウム製剤およびマグネシウム製剤などを含有する。
好ましい実施形態では、トリメゲストンおよび適宜少なくとも一つのエストロゲン及び(又は)少なくとも一つのさらなるゲスターゲンの他に、本発明の医薬組成物または剤形は、以下の補助物質を以下の好ましい量で含有する(パーセンテージは剤形の総重量を基準とする)。
Figure 2009501747
もう一つの実施形態では、トリメゲストンおよび適宜少なくとも一つのエストロゲン及び(又は)少なくとも一つのさらなるゲスターゲンの他に、本発明の医薬組成物または剤形は、以下の補助物質を以下の好ましい量で含有する(パーセンテージは剤形の総重量を基準とする)。
Figure 2009501747
本発明の医薬組成物または剤形は、例えば以下の物質を以下の好ましい量で含有しうる。
Figure 2009501747
フィルムコート錠は、例えば以下の組成を持ちうる。
Figure 2009501747
Figure 2009501747
本発明の医薬組成物または剤形の貯蔵安定性は国際的基準を満たす(欧州、日本および米国薬局方参照)。
本発明は、上述した本発明の剤形を少なくとも一つは含むキットにも関する。
本発明のキットは、好ましくは、いずれの場合も、そこに含まれる剤形の1日1回投与用に設計される。
本キットは、好ましくは、少なくとも1月経周期にわたってトリメゲストンを投与するために必要なトリメゲストン含有剤形を全て含む。本キットは好ましくは、そのキットに含まれていないさらなるトリメゲストン含有剤形の取得を強いることなく、上述した本発明の避妊方法を実行することができるように構成される。投与は好ましくは1日1回続けられるので、本キットは、好ましくは、それぞれの日につき1個の剤形を含有する。
月経周期が28日間である場合、本発明のキットは、好ましくは、その28日の月経周期のうちの連続する少なくとも21日、好ましく24日にトリメゲストンを投与するのに必要な数のトリメゲストン含有剤形を、少なくとも含む。トリメゲストンを投与する日数が28日より少ない場合、その月経周期の28日の最後までの残りの日のために、本発明のキットは剤形を全く含まなくてもよいし、鉄含有製剤、葉酸、葉酸塩、フォリン酸、フォリン酸塩または偽薬を含有する製剤(好ましくは鉄含有製剤)を含んでもよい。この場合、本発明キットのトリメゲストン含有剤形のうちの少なくとも一つは、上述した本発明の剤形である必要がある。
月経周期が延長される場合、すなわち28日間よりも長い場合は、本発明のキットに含まれるトリメゲストン含有剤形の数も相応に増やされるが、好ましくはここでも、トリメゲストン含有剤形の少なくとも一つは、上述した本発明の剤形である。
好ましい実施形態において、本発明のキットは、少なくとも2、より好ましくは少なくとも3、さらに好ましくは少なくとも4、最も好ましくは少なくとも5、特に少なくとも6月経周期にわたってトリメゲストンを投与するために必要なトリメゲストン含有剤形を全て含む。
好ましい実施形態において、本発明のキットは、エストロゲン(好ましくはエチニルエストラジオール)と組み合わせたトリメゲストンの一相性または多相性投与用に設計される。この場合、月経周期は好ましくは28日間である。二相性、三相性および四相性レジメンでは、トリメゲストンおよびエストロゲンの1日量が、いずれの場合も、一つの相内では全ての日で一定であり、相が異なる連続する2日では相違する。
トリメゲストンは、好ましくは、エチニルエストラジオールと組み合わせて、またはエチニルエストラジオールおよびエストラジオール(17β−エストラジオール)と組み合わせて、剤形中に使用される。
本発明キットの好ましい実施形態番号1、2、2、3、3、3、4および4は、トリメゲストンを含む剤形を全部で21〜25個、好ましくは24個含み、相の数に応じて、それらは用量A1、A2、A3のトリメゲストンと、用量Bの少なくとも一つのエストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールとを、以下の表に従って含有する。
Figure 2009501747
これらの実施形態番号1、2、2、3、3、3、4および4のそれぞれに関し、A1、A2、A3およびBの個々の組み合わせについて、用量値の個々の範囲は、以下の表に見出すことができる。これらの表では、前記少なくとも一つのエストロゲンの用量Bを、エチニルエストラジオール換算用量として明示する。
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
または
Figure 2009501747
以下の好ましい実施形態を、個別に示すことができる:1、2 、2 、3 、3 、3 、4 および4 ;1b1、2 b1、2 b1、3 b1、3 b1、3 b1、4 b1および4 b1;1b2、2 b2、2 b2、3 b2、3 b2、3 b2、4 b2および4 b2;1b3、2 b3、2 b3、3 b3、3 b3、3 b3、4 b3および4 b3;1b4、2 b4、2 b4、3 b4、3 b4、3 b4、4 b4および4 b4;1c1、2 c1、2 c1、3 c1、3 c1、3 c1、4 c1および4 c1;1c2、2 c2、2 c2、3 c2、3 c2、3 c2、4 c2および4 c2;1c3、2 c3、2 c3、3 c3、3 c3、3 c3、4 c3および4 c3;1c4、2 c4、2 c4、3 c4、3 c4、3 c4、4 c4および4 c4;1d1、2 d1、2 d1、3 d1、3 d1、3 d1、4 d1および4 d1;1d2、2 d2、2 d2、3 d2、3 d2、3 d2、4 d2および4 d2;1d3、2 d3、2 d3、3 d3、3 d3、3 d3、4 d3および4 d3;1d4、2 d4、2 d4、3 d4、3 d4、3 d4、4 d4および4 d4
とりわけ好ましい本発明のキットは、月経周期の連続する21〜24日にトリメゲストンをエチニルエストラジオールと組み合わせて投与することを可能とし、それによって、本発明の方法に関連して上述したレジメン1’、2’、2’、3’、3’、3’、4’および4’のいずれかに従うために、必要な剤形を全て含有する。
もう一つのとりわけ好ましい本発明のキットは、月経周期の連続する21〜24日にトリメゲストンをエチニルエストラジオールと組み合わせて投与することを可能とし、それによって、本発明の方法に関連して上述したレジメン1”、2”、2”、3”、3”、3”、4”および4”のいずれかに従うために、必要な剤形を全て含有する。
本発明のキットのさらなる好ましい実施形態は、1,000〜3,000μgのトリメゲストンを20±5μgまたは30±5μgのエチニルエストラジオールと組み合わせて含有する84個の剤形と、10±5μgのエチニルエストラジオールだけを含有する(すなわちトリメゲストンを含まない)7個の剤形とを含む。
トリメゲストンは、適宜、エストロゲン及び(又は)さらなるゲスターゲンと組み合わせて、治療的理由から、例えば出血性障害;月経困難症;月経周期に依存する状態、例えば子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮筋腫症、機能性嚢包、月経前症候群および頭痛/片頭痛;月経周期の影響を受ける状態、例えばてんかん、多発性硬化症、真性糖尿病、抑うつ、統合失調症、喘息およびパーキンソン病;ならびにアンドロゲンが誘発する障害、例えば脂漏、ざ瘡、アンドロゲン性脱毛症および多毛症からなる群より選択される愁訴または状態の少なくとも一つを処置及び(又は)予防するなどの目的で、適宜、28日を超える期間にわたって服用してもよい。
したがって本発明は、出血性障害;月経困難症;月経周期に依存する状態、例えば子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮筋腫症、機能性嚢包、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)および頭痛/片頭痛;ならびにアンドロゲンが誘発する障害、例えば脂漏、ざ瘡、アンドロゲン性脱毛症および多毛症からなる群より選択される愁訴または状態の少なくとも一つを処置及び(又は)予防するための、トリメゲストン用量が好ましくは500μgより多くかつ好ましくは2,000μg未満である医薬品(例えば経口避妊薬)を製造するために、トリメゲストンを適宜、エストロゲン(例えばエチニルエストラジオール)及び(又は)さらなるゲスターゲンと組み合わせて使用することにも関する。
本発明の剤形は従来のプロセスによって製造することができる。以下の実施例が本発明の範囲を限定するとみなしてはならない。
a)組成
Figure 2009501747
b)組成
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を600mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素と混合し、5mmパンチを持つ打錠機で重量50mgの錠剤に圧縮する。
組成a)の錠剤を、ヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆し(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)、24日分のホルモン含有単位と、同じ組成であるがホルモンを含まない4日分のホルモン非含有単位とを含むパッケージに包装する。
組成b)の錠剤を、以下の組成を持つヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)。
Figure 2009501747
24個のホルモン含有錠剤と4個のホルモン非含有錠剤を、各錠剤を1日分の投薬単位として、一つのパッケージに包装する。
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を950mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムと混合し、6mmパンチを持つ打錠機で重量80mgの錠剤に圧縮する。
組成a)の錠剤を、ヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆し(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)、24日分のホルモン含有単位と、4日分のホルモン非含有単位とを含むパッケージに包装する。
組成b)の錠剤を、以下の組成を持つヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物1mg)。
Figure 2009501747
24個のホルモン含有錠剤と4個のホルモン非含有錠剤を、各錠剤を1日分の投薬単位として、一つのパッケージに包装する。
2相性避妊薬
a)第1相の組成
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を600mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素と混合し、5mmパンチを持つ打錠機で重量50mgの錠剤に圧縮する。
b)第2相の組成
a)で示したように、重量50mgのホルモン非含有葉酸含有錠剤を製造する。ここでは、葉酸のナトリウム塩を600mlの水性エタノールに溶解する。
Figure 2009501747
いくつかの錠剤をa)で開示したように製造する。
a)およびb)の錠剤をヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)。a)に従って製造した12日分のホルモン含有単位、およびb)に従って製造した12日分のホルモン含有単位、ならびに4日分のホルモン非含有単位を、連日投与のために印を付けたパッケージに包装する。
Figure 2009501747
a)エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)および葉酸ナトリウムを600mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素と混合し、5mmパンチを持つ打錠機で重量50mgの錠剤に圧縮する。
b)a)で説明したように、600mlの水性エタノールに葉酸ナトリウムを溶解することにより、重量50gのホルモン非含有葉酸含有錠剤を製造する。
錠剤a)およびb)を、それぞれ、ヒプロメロースベースのコーティング(例えばColorcon製のOpadry YS−1−2184)で被覆する;錠剤1個あたりコーティング組成物2mg。
a)に従って製造した21日分のホルモン含有単位)およびb)に従って製造した7日分のホルモン非含有単位を、連日投与のために印を付けたパッケージに包装する。
実施例1のa)による錠剤120個をブリスター包装し、連続120日間の連日投与のために印を付ける。
組成
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を600mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素と混合し、5mmパンチを持つ打錠機で重量50mgの錠剤に圧縮する。
それらの錠剤を、以下の組成を持つヒプロメロースベースのコーティングで被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)。
Figure 2009501747
それらの錠剤を189日分の単位を含むブリスター容器に包装し、連続189日間の連日投与のために印をつける。
組成
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を950mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムと混合し、6mmパンチを持つ打錠機で重量80mgの錠剤に圧縮する。
それらの錠剤を、以下の組成を持つヒプロメロースベースのコーティングで被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物2mg)。
Figure 2009501747
それらの錠剤を365日分の単位を含むブリスター容器に包装し、連続365日間の連日投与のために印をつける。
組成
Figure 2009501747
エチニルエストラジオール(EE)およびポビドンK30(ポリビニルピロリドン)を950mlのエタノールに溶解する。トリメゲストン(粒径90%<50μm)、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを混合機/ペレタイザー(Diosna P25)で5分間混合した後、EE/PVPエタノール溶液で十分に湿らせて混合する。その湿組成物を3mmスクリーンに通し、減圧乾燥器で乾燥する。乾燥顆粒品を0.6mmスクリーンでばらばらにし、ステアリン酸マグネシウムと混合し、6mmパンチを持つ打錠機で重量80mgの錠剤に圧縮する。
それらの錠剤を、以下の組成を持つヒプロメロースベースのコーティングで被覆する(錠剤1個あたりコーティング組成物1mg)。
Figure 2009501747
それらの錠剤を150日分の単位を含むブリスター容器に包装し、連続150日間の連日投与のために印をつける。

Claims (20)

  1. 妊娠可能年齢の女性に、トリメゲストンをエチニルエストラジオールと組み合わせて、月経周期の1日目から始まる連続する少なくとも21日に投与することを含む避妊方法であって、連続する少なくとも21日のうちの少なくとも1日において、トリメゲストンの1日量が500μgより多い、上記避妊方法。
  2. 連続する少なくとも21日のうちの少なくとも1日において、トリメゲストンが、エチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせと一緒に投与される、請求項1に記載の方法。
  3. エチニルエストラジオールの1日量、またはエチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせの1日量が、5.0〜55μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 連続する少なくとも21日のうちの少なくとも1日において、トリメゲストンの1日量が、
    ・500μg超から2,000μg未満までの範囲にあるか;または
    ・2,000μgより多い、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 投与が経口的に続けられる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 月経周期が28日間であるか、または28日より長い、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. トリメゲストンの1日量が連続する少なくとも21日のそれぞれの日において同一である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 28日の月経周期の全ての日にトリメゲストンを投与するのではなく、前記連続する少なくとも21日が過ぎた後の日には、
    ・偽薬を投与するか、
    ・鉄含有製剤を投与するか、
    ・葉酸、フォリン酸及び(又は)その塩を含有する製剤を投与するか、
    ・エストロゲン(好ましくはエチニルエストラジオール)を含有する製剤を投与するか、あるいは
    ・全く何も投与しない、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 少なくとも6連続月経周期にわたって行われる、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. エチニルエストラジオールと組み合わせで、500μgを超える量のトリメゲストンを含む医薬組成物。
  11. エチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせを含有する、請求項10に記載の組成物。
  12. エチニルエストラジオールの量またはエチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせの量が、5.0〜55μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する、請求項10または11に記載の組成物。
  13. 塩形成物質、緩衝剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤剤、制泡剤、ゲル形成剤、増粘剤、薄膜形成剤、界面活性剤、結合剤、スリップ剤、潤滑剤、包埋剤、離型剤、流動性制御剤、崩壊剤、キレート剤、吸着剤、充填剤、医薬溶剤、酸化防止剤、保存剤、可塑剤、矯味矯臭剤および着色剤からなる群より独立して選ばれる、1種以上の補助物質をさらに含有する、請求項10〜12のいずれか1つに記載の組成物。
  14. 避妊用である、請求項10〜13のいずれか1つに記載の組成物。
  15. フィルムコート錠、糖衣錠およびカプセル剤からなる群より選択される、請求項10〜14のいずれか1つに記載の医薬組成物を含む剤形。
  16. 請求項10〜15のいずれか1つに記載の、少なくとも一つの組成物または剤形を含むキット。
  17. 連続する21〜25日に1日1回の投与を行うために全部で21〜25個の剤形を含み、その剤形のそれぞれが、5.0〜55μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する量のエチニルエストラジオールまたはエチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせ、および500μgを超える量のトリメゲストンを含有する、請求項16に記載のキット。
  18. 連日1日1回の投与を行うために、全部で28個より多い剤形を含み、その剤形のうちの少なくとも1個が、5.0〜55μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する量のエチニルエストラジオールまたはエチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせ、および500μgを超える量のトリメゲストンを含有する、請求項16に記載のキット。
  19. 連続する少なくとも84日に1日1回の投与を行うために少なくとも84個の剤形を含み、その剤形のそれぞれが、5.0〜55μgのエチニルエストラジオール換算用量に相当する量のエチニルエストラジオールまたはエチニルエストラジオールとエストラジオールとの組み合わせ、および500μgを超える量のトリメゲストンを含有する、請求項18に記載のキット。
  20. 連続する7日に1日1回の投与を行うために少なくとも7個の剤形をさらに含み、その剤形のそれぞれが、トリメゲストンを含有せずに5.0〜15μgの量のエチニルエストラジオールを含有する、請求項19に記載のキット。
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